JP2002222689A - 誘導加熱ローラ装置における加熱ローラ、誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents
誘導加熱ローラ装置における加熱ローラ、誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置Info
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- JP2002222689A JP2002222689A JP2001016342A JP2001016342A JP2002222689A JP 2002222689 A JP2002222689 A JP 2002222689A JP 2001016342 A JP2001016342 A JP 2001016342A JP 2001016342 A JP2001016342 A JP 2001016342A JP 2002222689 A JP2002222689 A JP 2002222689A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】加熱ローラの温度分布がなるべく均一になるよ
うに構成された誘導加熱ローラ装置における加熱ロー
ラ、これを用いた誘導加熱ローラ装置、定着装置および
画像形成装置を提供する。 【解決手段】誘導加熱ローラ装置における加熱ローラT
Rは、非導電性物質製の中空のローラ基体BBと、ロー
ラ基体BBの円周方向に巻回されて閉回路を形成してい
るターン数が1より大きい2次コイルwsとを具備して
いる。加熱ローラTRの内部に挿入される誘導コイル装
置ICは、ボビンCB、1次コイルwpおよび配線対W
Pを備えている。1次コイルwpと2次コイルwsと
は、好ましくは空芯トランス結合を形成する。
うに構成された誘導加熱ローラ装置における加熱ロー
ラ、これを用いた誘導加熱ローラ装置、定着装置および
画像形成装置を提供する。 【解決手段】誘導加熱ローラ装置における加熱ローラT
Rは、非導電性物質製の中空のローラ基体BBと、ロー
ラ基体BBの円周方向に巻回されて閉回路を形成してい
るターン数が1より大きい2次コイルwsとを具備して
いる。加熱ローラTRの内部に挿入される誘導コイル装
置ICは、ボビンCB、1次コイルwpおよび配線対W
Pを備えている。1次コイルwpと2次コイルwsと
は、好ましくは空芯トランス結合を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱ローラ装
置における加熱ローラ、これを用いた誘導加熱ローラ装
置、定着装置および画像形成装置に関する。
置における加熱ローラ、これを用いた誘導加熱ローラ装
置、定着装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トナー画像を熱定着するために、従来か
らハロゲン電球を熱源として用いた加熱ローラが用いら
れているが、ウオームアップ時間が長くなったり、熱容
量が不足したりするという問題がある。そこで、誘導加
熱方式を導入してこの問題を解決しようと開発が行われ
ている。
らハロゲン電球を熱源として用いた加熱ローラが用いら
れているが、ウオームアップ時間が長くなったり、熱容
量が不足したりするという問題がある。そこで、誘導加
熱方式を導入してこの問題を解決しようと開発が行われ
ている。
【0003】特開2000−215974号公報には、
被加熱体に近接して配設され、被加熱体に誘導電流を生
じさせる励磁コイルであって、コイル線材を平面的に巻
いたものを被加熱体の曲面に沿わせて変形してあり、励
磁コイルの長手方向両端部の被加熱体とは反対側に励磁
コイルの曲面に沿うように磁性体コアが配設されている
励磁コイルが記載されている。(従来技術1) また、特開2000−215971号公報には、電磁誘
導発熱性の加熱回転体と、加熱回転体の内側に配置され
た磁束発生手段を有し、磁束発生手段から発生させた高
周波誘導磁束により加熱回転体を電磁誘導発熱させて被
加熱体を加熱する誘導加熱装置であって、磁束発生手段
は、磁性体からなるコアと、コアに巻線した電磁変換コ
イルを有し、磁性体コアは、電磁変換コイルを巻線した
コア部分と、コア部分より加熱回転体の一部分に磁束を
集中させるための、先端部間に磁気空間ギャップを存し
て対向させた磁束誘導コア部分を有する構造が記載され
ている。(従来技術2) 従来技術1および2は、いずれも渦電流損を利用する加
熱方式であり、IHジャーなどにおいて実用化されてい
るのと同様な動作原理である。この種の加熱方式におい
て用いられている高周波の周波数は、20〜100kH
z程度である。
被加熱体に近接して配設され、被加熱体に誘導電流を生
じさせる励磁コイルであって、コイル線材を平面的に巻
いたものを被加熱体の曲面に沿わせて変形してあり、励
磁コイルの長手方向両端部の被加熱体とは反対側に励磁
コイルの曲面に沿うように磁性体コアが配設されている
励磁コイルが記載されている。(従来技術1) また、特開2000−215971号公報には、電磁誘
導発熱性の加熱回転体と、加熱回転体の内側に配置され
た磁束発生手段を有し、磁束発生手段から発生させた高
周波誘導磁束により加熱回転体を電磁誘導発熱させて被
加熱体を加熱する誘導加熱装置であって、磁束発生手段
は、磁性体からなるコアと、コアに巻線した電磁変換コ
イルを有し、磁性体コアは、電磁変換コイルを巻線した
コア部分と、コア部分より加熱回転体の一部分に磁束を
集中させるための、先端部間に磁気空間ギャップを存し
て対向させた磁束誘導コア部分を有する構造が記載され
ている。(従来技術2) 従来技術1および2は、いずれも渦電流損を利用する加
熱方式であり、IHジャーなどにおいて実用化されてい
るのと同様な動作原理である。この種の加熱方式におい
て用いられている高周波の周波数は、20〜100kH
z程度である。
【0004】これに対して、特開昭59−33787号
公報には、導電部材で構成した円筒状ローラ本体と、ロ
ーラ本体内に同心状に配置した円筒状ボビンと、ボビン
の外周に螺旋状に巻装して通電によりローラ本体内に誘
導電流を誘起させて加熱する誘導コイルとを備えた高周
波誘導加熱ローラが記載されている。(従来技術3) 従来技術3においては、円筒状ローラ本体が閉回路の2
次コイルとなり、誘導コイルが1次コイルとなって、両
者の間にトランス結合が生じて、円筒状ローラ本体の1
次コイルに2次電圧が誘起される。そして、この2次電
圧に基づいて2次コイルの閉回路内を2次電流が流れる
ことにより、円筒状ローラ本体が発熱する2次側抵抗加
熱方式である。この方式は、渦電流損を利用する加熱方
式より定常効率が高いとともに、加熱ローラ全体を加熱
できるので、従来技術1および2に比較して定着装置の
構造が簡単になるという利点がある。
公報には、導電部材で構成した円筒状ローラ本体と、ロ
ーラ本体内に同心状に配置した円筒状ボビンと、ボビン
の外周に螺旋状に巻装して通電によりローラ本体内に誘
導電流を誘起させて加熱する誘導コイルとを備えた高周
波誘導加熱ローラが記載されている。(従来技術3) 従来技術3においては、円筒状ローラ本体が閉回路の2
次コイルとなり、誘導コイルが1次コイルとなって、両
者の間にトランス結合が生じて、円筒状ローラ本体の1
次コイルに2次電圧が誘起される。そして、この2次電
圧に基づいて2次コイルの閉回路内を2次電流が流れる
ことにより、円筒状ローラ本体が発熱する2次側抵抗加
熱方式である。この方式は、渦電流損を利用する加熱方
式より定常効率が高いとともに、加熱ローラ全体を加熱
できるので、従来技術1および2に比較して定着装置の
構造が簡単になるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術3
は、その開示の範囲においては、ウオームアップ時間が
期待されるようには短縮されにくいという問題がある。
本発明者の調査、検討の結果、加熱ローラの熱容量が大
きいことに起因していることが分かった。
は、その開示の範囲においては、ウオームアップ時間が
期待されるようには短縮されにくいという問題がある。
本発明者の調査、検討の結果、加熱ローラの熱容量が大
きいことに起因していることが分かった。
【0006】また、従来技術3は、加熱ローラ側に形成
される2次コイルの抵抗値が管理されていないことにも
起因していることが分かった。
される2次コイルの抵抗値が管理されていないことにも
起因していることが分かった。
【0007】本発明は、加熱ローラの温度分布がなるべ
く均一になるように構成された誘導加熱ローラ装置にお
ける加熱ローラ、これを用いた誘導加熱ローラ装置、定
着装置および画像形成装置を提供することを目的とす
る。
く均一になるように構成された誘導加熱ローラ装置にお
ける加熱ローラ、これを用いた誘導加熱ローラ装置、定
着装置および画像形成装置を提供することを目的とす
る。
【0008】また、本発明は、高い電力伝達効率が得ら
れる誘導加熱ローラ装置における加熱ローラ、これを用
いた誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置
を提供することを他の目的とする。
れる誘導加熱ローラ装置における加熱ローラ、これを用
いた誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置
を提供することを他の目的とする。
【0009】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の誘導加
熱ローラ装置における加熱ローラは、非導電性物質から
なる中空のローラ基体と;ローラ基体の円周方向に巻回
されて閉回路を形成しているターン数が1より大きい2
次コイルと;を具備していることを特徴としている。
熱ローラ装置における加熱ローラは、非導電性物質から
なる中空のローラ基体と;ローラ基体の円周方向に巻回
されて閉回路を形成しているターン数が1より大きい2
次コイルと;を具備していることを特徴としている。
【0010】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0011】<誘導加熱ローラ装置について>誘導加熱
ローラ装置は、1次コイルを備えた誘導コイル装置と、
誘導コイル装置が内部に挿入されたときに1次コイルと
トランス結合、たとえば空芯トランス結合する2次コイ
ルを備えた加熱ローラとから構成される。なお、1次コ
イルは、交流電源、好適には高周波電源から付勢すなわ
ち励磁される。
ローラ装置は、1次コイルを備えた誘導コイル装置と、
誘導コイル装置が内部に挿入されたときに1次コイルと
トランス結合、たとえば空芯トランス結合する2次コイ
ルを備えた加熱ローラとから構成される。なお、1次コ
イルは、交流電源、好適には高周波電源から付勢すなわ
ち励磁される。
【0012】そうして、本発明は、誘導加熱ローラ装置
の加熱ローラの構成を規定している。過熱ローラは、ロ
ーラ基体と2次コイルを備えて構成される。以下、構成
要素ごとに説明する。
の加熱ローラの構成を規定している。過熱ローラは、ロ
ーラ基体と2次コイルを備えて構成される。以下、構成
要素ごとに説明する。
【0013】<ローラ基体について>ローラ基体は、非
導電性物質たとえばセラミックス、ガラス、耐熱性合成
樹脂などの材料から構成され、内部が中空である。中空
は、その内部に誘導コイル装置の挿入を許容する程度で
あればよい。また、ローラ基体は、加熱ローラとして所
要の機械的強度を主として担当することになるので、構
成材料の強度を考慮して適当な厚みを備えているように
構成するのがよい。
導電性物質たとえばセラミックス、ガラス、耐熱性合成
樹脂などの材料から構成され、内部が中空である。中空
は、その内部に誘導コイル装置の挿入を許容する程度で
あればよい。また、ローラ基体は、加熱ローラとして所
要の機械的強度を主として担当することになるので、構
成材料の強度を考慮して適当な厚みを備えているように
構成するのがよい。
【0014】また、ローラ基体は、適当な回転機構によ
り回転可能に支持される。
り回転可能に支持される。
【0015】<2次コイルについて>2次コイルは、基
体の内面および外面のいずれか一方または両方に配設さ
れていてもよい。また、2次コイルは、単一および複数
のいずれであってもよい。さらに、複数の2次コイルを
配設する場合、加熱ローラの軸に対して直交する位置に
配設するか、軸に対して傾斜した面内に位置する、すな
わち加熱ローラの軸と2次コイルの軸とが交差するよう
に配設することができる。後者の構成であると、2次コ
イル間の距離を狭くすることができるので、少ない2次
コイル数で、加熱ローラの温度の均一化を図ることがで
きる。また、2次コイルを1次コイルと重なる位置に配
置することにより、結合係数低下を比較的小さく抑える
ことができる。
体の内面および外面のいずれか一方または両方に配設さ
れていてもよい。また、2次コイルは、単一および複数
のいずれであってもよい。さらに、複数の2次コイルを
配設する場合、加熱ローラの軸に対して直交する位置に
配設するか、軸に対して傾斜した面内に位置する、すな
わち加熱ローラの軸と2次コイルの軸とが交差するよう
に配設することができる。後者の構成であると、2次コ
イル間の距離を狭くすることができるので、少ない2次
コイル数で、加熱ローラの温度の均一化を図ることがで
きる。また、2次コイルを1次コイルと重なる位置に配
置することにより、結合係数低下を比較的小さく抑える
ことができる。
【0016】本発明における特徴的構成は、2次コイル
のターンが1より大きいことである。1より大きいター
ン数の2次コイルを閉回路に形成するには、コイルの両
端間をコイルの部分とを短絡しないように必要部分をコ
イルに対して絶縁した導電体によって接続すればよい。
のターンが1より大きいことである。1より大きいター
ン数の2次コイルを閉回路に形成するには、コイルの両
端間をコイルの部分とを短絡しないように必要部分をコ
イルに対して絶縁した導電体によって接続すればよい。
【0017】また、2次コイルは、導電膜によって構成
することができる。導電膜は、導電性物質の蒸着、化学
的被着、導電性金属箔の貼着、導電性物質の厚膜構造な
どによって形成することができる。導電性金属箔を貼着
する場合、たとえばフレキシブル配線基板に2次コイル
を展開状態に形成し、このフレキシブル配線基板をロー
ラ基体に巻き付けてもよい。なお、この場合、コイルの
両端を導電性塗料、はんだ付けなどにより接続して閉回
路を形成することができる。
することができる。導電膜は、導電性物質の蒸着、化学
的被着、導電性金属箔の貼着、導電性物質の厚膜構造な
どによって形成することができる。導電性金属箔を貼着
する場合、たとえばフレキシブル配線基板に2次コイル
を展開状態に形成し、このフレキシブル配線基板をロー
ラ基体に巻き付けてもよい。なお、この場合、コイルの
両端を導電性塗料、はんだ付けなどにより接続して閉回
路を形成することができる。
【0018】<本発明の作用について>非導電物質から
なる基体は、鉄などの金属に比較して一般に熱容量が小
さいので、加熱所要時間が短くなる。なお、熱源が一定
の場合、加熱所要時間は熱抵抗と熱容量との積で決まる
ので、熱容量が小さければ加熱所要時間が短くなる。た
とえば、従来一般のこの種加熱ローラにおいては、鉄か
らなるため基体が鉄であるといえるので、これを100
とすると、ソーダガラスの熱容量は58、アルミナセラ
ミックスは87であり、いずれも相対的に熱容量が小さ
いので、これらの非導電性物質からなる基体を備えてい
ることにより、加熱所要時間を短縮することができる。
なる基体は、鉄などの金属に比較して一般に熱容量が小
さいので、加熱所要時間が短くなる。なお、熱源が一定
の場合、加熱所要時間は熱抵抗と熱容量との積で決まる
ので、熱容量が小さければ加熱所要時間が短くなる。た
とえば、従来一般のこの種加熱ローラにおいては、鉄か
らなるため基体が鉄であるといえるので、これを100
とすると、ソーダガラスの熱容量は58、アルミナセラ
ミックスは87であり、いずれも相対的に熱容量が小さ
いので、これらの非導電性物質からなる基体を備えてい
ることにより、加熱所要時間を短縮することができる。
【0019】また、2次コイルのターン数が1ターンよ
り大きいので、2次側抵抗値を所望の値に管理しやすく
なる。なお、後述するように、2次コイルの2次側抵抗
値を2次リアクタンスとほぼ等しくすることにより、1
次コイルから2次コイルへの電力伝達力率を高くするこ
とができる。
り大きいので、2次側抵抗値を所望の値に管理しやすく
なる。なお、後述するように、2次コイルの2次側抵抗
値を2次リアクタンスとほぼ等しくすることにより、1
次コイルから2次コイルへの電力伝達力率を高くするこ
とができる。
【0020】したがって、本発明においては、ウオーム
アップ時間が短くい誘導加熱ローラ装置における加熱ロ
ーラが得られる。
アップ時間が短くい誘導加熱ローラ装置における加熱ロ
ーラが得られる。
【0021】請求項2の発明の誘導加熱ローラ装置にお
ける加熱ローラは、非導電性物質からなる中空のローラ
基体と;ローラ基体の円周方向に巻回されているととも
に、ローラ基体の軸方向に蛇行して配設されて閉回路を
形成している2次コイルと;を具備していることを特徴
としている。
ける加熱ローラは、非導電性物質からなる中空のローラ
基体と;ローラ基体の円周方向に巻回されているととも
に、ローラ基体の軸方向に蛇行して配設されて閉回路を
形成している2次コイルと;を具備していることを特徴
としている。
【0022】2次コイルの蛇行の幅は、加熱ローラに配
設される2次コイルの数に応じて適宜設定することがで
きる。2次コイルの数は、1および複数のいずれであっ
てもよい。単一で、しかも1ターンの2次コイルの場合
には、加熱ローラの実効的長さのほぼ全長にわたって蛇
行させることにより、加熱ローラのほぼ全体を加熱する
ことができる。また、単一で、複数ターンの2次コイル
の場合においても、それぞれのターン内でコイルを蛇行
させることができる。2次コイルが複数の場合において
も、蛇行させることができる。
設される2次コイルの数に応じて適宜設定することがで
きる。2次コイルの数は、1および複数のいずれであっ
てもよい。単一で、しかも1ターンの2次コイルの場合
には、加熱ローラの実効的長さのほぼ全長にわたって蛇
行させることにより、加熱ローラのほぼ全体を加熱する
ことができる。また、単一で、複数ターンの2次コイル
の場合においても、それぞれのターン内でコイルを蛇行
させることができる。2次コイルが複数の場合において
も、蛇行させることができる。
【0023】そうして、本発明においては、2次コイル
を蛇行させることにより、ローラ基体の広い部分を加熱
することができる。また、単一の2次コイルの場合には
隣接するターン間の隙間が、また複数の2次コイルの場
合には隣接する2次コイル間の隙間が、それぞれ狭くな
るので、加熱ローラの温度むらを低減することができ
る。
を蛇行させることにより、ローラ基体の広い部分を加熱
することができる。また、単一の2次コイルの場合には
隣接するターン間の隙間が、また複数の2次コイルの場
合には隣接する2次コイル間の隙間が、それぞれ狭くな
るので、加熱ローラの温度むらを低減することができ
る。
【0024】さらに、2次コイルの蛇行の幅を調節する
ことにより、2次コイルの実効長さが変化するので、2
次側抵抗値を所望範囲に調整することができる。
ことにより、2次コイルの実効長さが変化するので、2
次側抵抗値を所望範囲に調整することができる。
【0025】請求項3の発明の誘導加熱ローラ装置にお
ける加熱ローラは、請求項2記載の誘導加熱ローラ装置
における加熱ローラにおいて、2次コイルは、その蛇行
幅内に隣接するターンまたはコイルの蛇行部が入りこん
でいることを特徴としている。
ける加熱ローラは、請求項2記載の誘導加熱ローラ装置
における加熱ローラにおいて、2次コイルは、その蛇行
幅内に隣接するターンまたはコイルの蛇行部が入りこん
でいることを特徴としている。
【0026】本発明は、複数ターンの2次コイルが単一
で配設される場合および2次コイルが複数配設される場
合のいずれであってもよい。
で配設される場合および2次コイルが複数配設される場
合のいずれであってもよい。
【0027】そうして、本発明においては、2次コイル
を蛇行させることにより、隣接するターン間または2次
コイル間の隙間の幅が蛇行させない場合より狭くなる。
このため、加熱ローラの温度むらを一層低減するととも
に、隣接する2次コイル間の熱伝導により素早い温度上
昇が行われるので、ウオームアップ時間を一層短縮する
ことができる。
を蛇行させることにより、隣接するターン間または2次
コイル間の隙間の幅が蛇行させない場合より狭くなる。
このため、加熱ローラの温度むらを一層低減するととも
に、隣接する2次コイル間の熱伝導により素早い温度上
昇が行われるので、ウオームアップ時間を一層短縮する
ことができる。
【0028】請求項4の発明の誘導加熱ローラ装置にお
ける加熱ローラは、請求項1ないし3のいずれか一記載
の誘導加熱ローラ装置における加熱ローラにおいて、2
次コイルは、ローラ基体の外面に配設されていることを
特徴としている。
ける加熱ローラは、請求項1ないし3のいずれか一記載
の誘導加熱ローラ装置における加熱ローラにおいて、2
次コイルは、ローラ基体の外面に配設されていることを
特徴としている。
【0029】そうして、本発明においては、2次コイル
を基体の外面に配設することにより、2次コイルの配設
が容易になる。すなわち、2次コイルを複数相互に絶縁
しながら配置したり、金属箔からなる2次コイルを貼着
したりするなど所望の2次コイルを配設ことができる。
を基体の外面に配設することにより、2次コイルの配設
が容易になる。すなわち、2次コイルを複数相互に絶縁
しながら配置したり、金属箔からなる2次コイルを貼着
したりするなど所望の2次コイルを配設ことができる。
【0030】なお、加熱ローラの最外周面に被着された
合成樹脂層を備えることができる。合成樹脂層は、加熱
ローラの表面温度をなるべく均一化するために寄与す
る。また、合成樹脂層は、加熱ローラの表面を平滑化す
るためにも寄与する。したがって、合成樹脂層は、上記
の作用を実質的に呈する程度の層厚に構成される。しか
し、合成樹脂層の層厚が大きすぎると、層表面の温度上
昇が遅くなったり、熱膨張係数の違いによるクラックを
生じやすくなったりするので、適当な層厚、好ましくは
0.5〜5mmの範囲内にすべきである。また、合成樹
脂層は、多層膜構成であることを許容する。たとえば、
異種の合成樹脂層を積層した構造にすることができる。
さらに、合成樹脂層は、加熱ローラの温度上昇に耐える
材質、たとえばフッ素樹脂、シリコーン樹脂およびエポ
キシ樹脂などを用いるのがよい。
合成樹脂層を備えることができる。合成樹脂層は、加熱
ローラの表面温度をなるべく均一化するために寄与す
る。また、合成樹脂層は、加熱ローラの表面を平滑化す
るためにも寄与する。したがって、合成樹脂層は、上記
の作用を実質的に呈する程度の層厚に構成される。しか
し、合成樹脂層の層厚が大きすぎると、層表面の温度上
昇が遅くなったり、熱膨張係数の違いによるクラックを
生じやすくなったりするので、適当な層厚、好ましくは
0.5〜5mmの範囲内にすべきである。また、合成樹
脂層は、多層膜構成であることを許容する。たとえば、
異種の合成樹脂層を積層した構造にすることができる。
さらに、合成樹脂層は、加熱ローラの温度上昇に耐える
材質、たとえばフッ素樹脂、シリコーン樹脂およびエポ
キシ樹脂などを用いるのがよい。
【0031】また、2次コイルの外面にガラス封止層を
配設することができる。ガラス封止層は、2次コイルの
酸化などの変質を防止して抵抗値を一定に保持するのに
寄与する。
配設することができる。ガラス封止層は、2次コイルの
酸化などの変質を防止して抵抗値を一定に保持するのに
寄与する。
【0032】請求項5の発明の誘導加熱ローラ装置は、
1次コイルを備えた誘導コイル装置と;中空な内部に誘
導コイル装置が挿入された状態で、誘導コイル装置の1
次コイルに空芯トランス結合するとともに、2次側抵抗
値が2次リアクタンスにほぼ等しい閉回路を形成した2
次コイルを備え、回転可能に支持される請求項1ないし
4のいずれか一記載の加熱ローラと;を具備しているこ
とを特徴としている。
1次コイルを備えた誘導コイル装置と;中空な内部に誘
導コイル装置が挿入された状態で、誘導コイル装置の1
次コイルに空芯トランス結合するとともに、2次側抵抗
値が2次リアクタンスにほぼ等しい閉回路を形成した2
次コイルを備え、回転可能に支持される請求項1ないし
4のいずれか一記載の加熱ローラと;を具備しているこ
とを特徴としている。
【0033】<誘導コイル装置について>誘導コイル装
置は、1次コイルを備えている。
置は、1次コイルを備えている。
【0034】また、誘導コイル装置は、回転する加熱コ
イルに対して静止していてもよいし、加熱ローラと一緒
に、または別に回転してもよい。なお、回転する場合に
は、交流電源と誘導コイル装置との間に回転集電機構を
介在すればよい。
イルに対して静止していてもよいし、加熱ローラと一緒
に、または別に回転してもよい。なお、回転する場合に
は、交流電源と誘導コイル装置との間に回転集電機構を
介在すればよい。
【0035】また、誘導コイル装置は、1次コイルを支
持するためにコイルボビンを備えていることができる。
コイルボビンには、整列巻のための巻溝を形成すること
ができる。
持するためにコイルボビンを備えていることができる。
コイルボビンには、整列巻のための巻溝を形成すること
ができる。
【0036】さらに、誘導コイル装置は、その1次コイ
ルが単一または複数であることを許容する。単一の場合
には、加熱ローラのほぼ中央位置に位置するように配設
することができる。複数の1次コイルを用いる場合に
は、それらを加熱コイルの軸方向に分散して配設するこ
とができる。そして、各1次コイルを交流電源に対して
並列接続することができる。
ルが単一または複数であることを許容する。単一の場合
には、加熱ローラのほぼ中央位置に位置するように配設
することができる。複数の1次コイルを用いる場合に
は、それらを加熱コイルの軸方向に分散して配設するこ
とができる。そして、各1次コイルを交流電源に対して
並列接続することができる。
【0037】さらにまた、誘導コイル装置および電源装
置の間に平衡化回路を介在させることにより、1次コイ
ルの中点を接地することができる。これにより、中点接
地経路を経由して1次コイルの熱を逃がすことができ
る。その結果、1次コイルの温度上昇を抑制するととも
に、1次コイルの温度分布の均整度を向上することが可
能になる。さらに、1次コイルの中点接地経路による伝
熱経路を加熱ローラの一端側にのみ設けることにより、
漏洩電流を少なくしながら1次コイルの温度低下を図る
ことができる。
置の間に平衡化回路を介在させることにより、1次コイ
ルの中点を接地することができる。これにより、中点接
地経路を経由して1次コイルの熱を逃がすことができ
る。その結果、1次コイルの温度上昇を抑制するととも
に、1次コイルの温度分布の均整度を向上することが可
能になる。さらに、1次コイルの中点接地経路による伝
熱経路を加熱ローラの一端側にのみ設けることにより、
漏洩電流を少なくしながら1次コイルの温度低下を図る
ことができる。
【0038】<加熱ローラについて>加熱ローラは、中
空で、2次コイルを備え、かつ、回転可能に支持され
る。そして、請求項1ないし4のいずれか一記載の構成
を備えている。また、1次コイルと2次コイルとは、空
芯トランス結合するように構成されている。なお、「空
芯トランス結合」とは、完全な空芯のトランス結合だけ
でなく、実質的に空芯とみなせるトランス結合の場合を
含む意味である。
空で、2次コイルを備え、かつ、回転可能に支持され
る。そして、請求項1ないし4のいずれか一記載の構成
を備えている。また、1次コイルと2次コイルとは、空
芯トランス結合するように構成されている。なお、「空
芯トランス結合」とは、完全な空芯のトランス結合だけ
でなく、実質的に空芯とみなせるトランス結合の場合を
含む意味である。
【0039】また、2次コイルは、閉回路を形成してい
て、閉回路の2次側抵抗値は、2次コイルの2次リアク
タンスとほぼ等しい値を有している。なお、2次側抵抗
値と2次リアクタンスとが「ほぼ等しい」とは、2次側
抵抗値をRaとし、2次リアクタンスをXaとし、か
つ、α=Ra/Xaとしたとき、数式1を満足する範囲
とする。なお、数式条件を規定する理由については後述
する。また、2次側抵抗値は、測定により求めることが
可能である。2次リアクタンスは、計算により求めるこ
とが可能である。
て、閉回路の2次側抵抗値は、2次コイルの2次リアク
タンスとほぼ等しい値を有している。なお、2次側抵抗
値と2次リアクタンスとが「ほぼ等しい」とは、2次側
抵抗値をRaとし、2次リアクタンスをXaとし、か
つ、α=Ra/Xaとしたとき、数式1を満足する範囲
とする。なお、数式条件を規定する理由については後述
する。また、2次側抵抗値は、測定により求めることが
可能である。2次リアクタンスは、計算により求めるこ
とが可能である。
【0040】
【数1】0.25<α<4 また、加熱ローラは、2次コイルを複数の2次コイルを
配設する場合、それらを加熱ローラの軸方向に分散して
配設することが望ましい。
配設する場合、それらを加熱ローラの軸方向に分散して
配設することが望ましい。
【0041】さらに、加熱ローラを回転する機構は、既
知の種々の構成を適宜選択して採用することができる。
なお、トナー画像を熱定着する場合には、加熱ローラと
正対して加圧ローラを配設して、両ローラの間を記録媒
体が通過する際に加熱されてトナーが記録媒体に融着す
るように構成することができる。
知の種々の構成を適宜選択して採用することができる。
なお、トナー画像を熱定着する場合には、加熱ローラと
正対して加圧ローラを配設して、両ローラの間を記録媒
体が通過する際に加熱されてトナーが記録媒体に融着す
るように構成することができる。
【0042】<その他の構成について>本発明の必須構
成要件ではないが、要すれば以下の構成を付加すること
ができる。
成要件ではないが、要すれば以下の構成を付加すること
ができる。
【0043】1 高周波電源装置について 誘導コイル装置の1次コイルを付勢する電源装置として
以下の高周波電源装置を用いると効果的である。すなわ
ち、この高周波電源装置は、MOSFETからなるスイ
ッチング手段を備えた高周波インバータを主体とし、周
波数が1MHz以上の高周波出力を生じる。
以下の高周波電源装置を用いると効果的である。すなわ
ち、この高周波電源装置は、MOSFETからなるスイ
ッチング手段を備えた高周波インバータを主体とし、周
波数が1MHz以上の高周波出力を生じる。
【0044】高周波は、高周波インバータにより発生す
る。高周波インバータは、その回路方式を限定されない
が、たとえばハーフブリッジ形インバータ、好適には2
石直列共振形インバータを採用することができる。
る。高周波インバータは、その回路方式を限定されない
が、たとえばハーフブリッジ形インバータ、好適には2
石直列共振形インバータを採用することができる。
【0045】また、高周波電源装置は、高周波インバー
タに加えてその直流入力側にスイッチングレギュレータ
などのアクティブフィルタを要すれば付設することがで
きる。この場合、スイッチングレギュレータをPWM制
御して、高周波直流インバータの入力電圧を制御するこ
とで、高周波出力電圧を制御することができる。このた
め、加熱ローラの温度制御を可変にしたり、一定に保持
したりするといった制御を容易に行えるようになる。な
お、加熱ローラの温度を一定に保持するには、加熱ロー
ラの温度を監視する温度センサを加熱ローラまたは誘導
コイル装置に配設して、スイッチングレギュレータまた
は高周波インバータを負帰還制御するように構成すれば
よい。しかし、要すれば、高周波インバータの直流入力
側に脈動直流電圧を出力する整流回路手段を直結するこ
ともできる。
タに加えてその直流入力側にスイッチングレギュレータ
などのアクティブフィルタを要すれば付設することがで
きる。この場合、スイッチングレギュレータをPWM制
御して、高周波直流インバータの入力電圧を制御するこ
とで、高周波出力電圧を制御することができる。このた
め、加熱ローラの温度制御を可変にしたり、一定に保持
したりするといった制御を容易に行えるようになる。な
お、加熱ローラの温度を一定に保持するには、加熱ロー
ラの温度を監視する温度センサを加熱ローラまたは誘導
コイル装置に配設して、スイッチングレギュレータまた
は高周波インバータを負帰還制御するように構成すれば
よい。しかし、要すれば、高周波インバータの直流入力
側に脈動直流電圧を出力する整流回路手段を直結するこ
ともできる。
【0046】さらに、高周波インバータは、スイッチン
グ手段がMOSFETによって構成されている。MOS
FETは、本発明の周波数範囲において90%以上のド
レイン効率でスイッチング動作を行うことができる。
グ手段がMOSFETによって構成されている。MOS
FETは、本発明の周波数範囲において90%以上のド
レイン効率でスイッチング動作を行うことができる。
【0047】加熱ローラの2次コイルは、誘導コイル装
置の1次コイルと空芯トランス結合する構成であっても
よいし、コアを介して結合する有芯トランス結合であっ
てもよい。また、空芯トランス結合の場合、2次コイル
がその2次リアクタンスにほぼ等しい2次側抵抗値を有
しているように構成することができる。
置の1次コイルと空芯トランス結合する構成であっても
よいし、コアを介して結合する有芯トランス結合であっ
てもよい。また、空芯トランス結合の場合、2次コイル
がその2次リアクタンスにほぼ等しい2次側抵抗値を有
しているように構成することができる。
【0048】MOSFETを用いた高周波インバータに
より、1MHz以上の高周波を変換効率高く発生させ
て、1次コイルを高周波で付勢することにより、空芯コ
イルのQを大きくすることができる。このため、1次コ
イルの損失が少なくなり、したがって加熱ローラ対する
電力伝達効率が向上する。しかし、周波数が1MHz未
満になると、十分大きなQを得にくくなる。
より、1MHz以上の高周波を変換効率高く発生させ
て、1次コイルを高周波で付勢することにより、空芯コ
イルのQを大きくすることができる。このため、1次コ
イルの損失が少なくなり、したがって加熱ローラ対する
電力伝達効率が向上する。しかし、周波数が1MHz未
満になると、十分大きなQを得にくくなる。
【0049】2 力率改善用コンデンサについて 誘導コイルを負荷とする回路は、負荷の力率が悪い。ま
た、電源装置は、負荷に対する供給電力の増加に伴って
容積が大きくなる。電源装置の容積が小さければ、加熱
ローラの内部空間に電源装置を配置することができる
が、供給電力と適当なサイズで実用的な内径の加熱ロー
ラとの関係から、電源装置は、これを加熱ローラの外部
に配置するのが一般的である。そこで、誘導コイル装置
と電源装置との間を接続する配線対が必要になる。そし
て、負荷の力率が悪いために、配線対を流れる電流が比
較的大きくなってしまい、配線の発熱や電力伝送効率の
低下、さらにそれに伴う絶縁劣化といった不具合が生じ
る。また、配線対を流れる電流が大きくなると、配線対
から輻射されるノイズが増大し、周辺機器に悪影響を及
ぼす危険率が増大する。
た、電源装置は、負荷に対する供給電力の増加に伴って
容積が大きくなる。電源装置の容積が小さければ、加熱
ローラの内部空間に電源装置を配置することができる
が、供給電力と適当なサイズで実用的な内径の加熱ロー
ラとの関係から、電源装置は、これを加熱ローラの外部
に配置するのが一般的である。そこで、誘導コイル装置
と電源装置との間を接続する配線対が必要になる。そし
て、負荷の力率が悪いために、配線対を流れる電流が比
較的大きくなってしまい、配線の発熱や電力伝送効率の
低下、さらにそれに伴う絶縁劣化といった不具合が生じ
る。また、配線対を流れる電流が大きくなると、配線対
から輻射されるノイズが増大し、周辺機器に悪影響を及
ぼす危険率が増大する。
【0050】そうして、1次コイルの近傍において配線
対間に接続されたコンデンサを具備していることによ
り、配線対を流れる電流の力率が改善されて配線電流が
低減する。このため、上記の不具合が軽減される。
対間に接続されたコンデンサを具備していることによ
り、配線対を流れる電流の力率が改善されて配線電流が
低減する。このため、上記の不具合が軽減される。
【0051】1次コイルの複数が配線対の間に分散して
接続している場合、個々の1次コイルの近傍に複数のコ
ンデンサを1次コイルの近傍において配線対の間に接続
してもよいし、一括して最も電源装置に接近した1次コ
イルの電源装置側の位置、すなわち加熱ローラの端部付
近において配線対の間に接続してもよい。この構成にお
いては、コンデンサの環境を比較的温度の低い状態にす
ることができる。
接続している場合、個々の1次コイルの近傍に複数のコ
ンデンサを1次コイルの近傍において配線対の間に接続
してもよいし、一括して最も電源装置に接近した1次コ
イルの電源装置側の位置、すなわち加熱ローラの端部付
近において配線対の間に接続してもよい。この構成にお
いては、コンデンサの環境を比較的温度の低い状態にす
ることができる。
【0052】請求項6の発明の定着装置は、加圧ローラ
を備えた定着装置本体と;定着装置本体の加圧ローラに
加熱ローラを圧接関係に対設して、両ローラ間にトナー
画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながらトナー
画像を定着するように配設された請求項5記載の誘導加
熱ローラ装置と;を具備していることを特徴としてい
る。
を備えた定着装置本体と;定着装置本体の加圧ローラに
加熱ローラを圧接関係に対設して、両ローラ間にトナー
画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながらトナー
画像を定着するように配設された請求項5記載の誘導加
熱ローラ装置と;を具備していることを特徴としてい
る。
【0053】本発明において、「定着装置本体」とは、
定着装置から誘導加熱装置または誘導加熱ローラ装置に
おける加熱ローラを除去した残余の部分をいう。
定着装置から誘導加熱装置または誘導加熱ローラ装置に
おける加熱ローラを除去した残余の部分をいう。
【0054】加圧ローラと加熱ローラとは、直接圧接し
てもよいが、要すれば搬送シートなどを介して間接的に
圧接してもよい。なお、搬送シートは、無端またはロー
ル状であってもよい。
てもよいが、要すれば搬送シートなどを介して間接的に
圧接してもよい。なお、搬送シートは、無端またはロー
ル状であってもよい。
【0055】そうして、本発明においては、トナー画像
が形成された記録媒体を加熱ローラと加圧ローラとの間
に挟んで搬送しながらトナー画像を定着することができ
る。
が形成された記録媒体を加熱ローラと加圧ローラとの間
に挟んで搬送しながらトナー画像を定着することができ
る。
【0056】請求項7の発明の画像形成装置は、記録媒
体にトナー画像を形成する画像形成手段を備えた画像形
成装置本体と;画像形成装置本体に配設されて記録媒体
のトナー画像を定着する請求項6記載の定着装置と;を
具備していることを特徴としている。
体にトナー画像を形成する画像形成手段を備えた画像形
成装置本体と;画像形成装置本体に配設されて記録媒体
のトナー画像を定着する請求項6記載の定着装置と;を
具備していることを特徴としている。
【0057】本発明において、「画像形成装置本体」と
は、画像形成装置から定着装置を除いた残余の部分をい
う。また、画像形成手段は、記録媒体に間接方式または
直接方式により画像情報を形成する画像を形成する手段
である。なお、「間接方式」とは、転写によって画像を
形成する方式をいう。
は、画像形成装置から定着装置を除いた残余の部分をい
う。また、画像形成手段は、記録媒体に間接方式または
直接方式により画像情報を形成する画像を形成する手段
である。なお、「間接方式」とは、転写によって画像を
形成する方式をいう。
【0058】画像形成装置としては、たとえば電子写真
複写機、プリンタ、ファクシミリなどが該当する。
複写機、プリンタ、ファクシミリなどが該当する。
【0059】記録媒体としては、たとえば転写材シー
ト、印刷紙、エレクトロファックスシート、静電記録シ
ートなどが該当する。
ト、印刷紙、エレクトロファックスシート、静電記録シ
ートなどが該当する。
【0060】そうして、本発明においては、請求項1な
いし4の構成を備えた誘導加熱ローラを備えて、ウオー
ムアップ時間の短い画像形成装置にすることができる。
いし4の構成を備えた誘導加熱ローラを備えて、ウオー
ムアップ時間の短い画像形成装置にすることができる。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
施の形態を説明する。
【0062】図1は、本発明の誘導加熱ローラ装置の第
1の実施形態を示す一部切欠分解正面図である。
1の実施形態を示す一部切欠分解正面図である。
【0063】図2は、同じく拡大横断面図である。
【0064】図3は、同じく加熱ローラの要部拡大正面
断面図である。
断面図である。
【0065】図4は、同じく加熱ローラの要部拡大平面
断面図である。
断面図である。
【0066】各図において、ICは誘導コイル装置、T
Rは加熱ローラである。
Rは加熱ローラである。
【0067】誘導コイル装置ICは、ボビンCB、複数
の1次コイルwpおよび配線対WPを備えている。複数
の1次コイルwpは、ボビンCBの軸方向に沿って分散
して巻装されるとともに、配線対WPに並列接続してい
る。配線対WPは、図示しない高周波電源装置に接続す
る。
の1次コイルwpおよび配線対WPを備えている。複数
の1次コイルwpは、ボビンCBの軸方向に沿って分散
して巻装されるとともに、配線対WPに並列接続してい
る。配線対WPは、図示しない高周波電源装置に接続す
る。
【0068】本実施形態においては、誘導コイル装置I
Cの1次コイルwpが複数であるとともに、加熱ローラ
TRの2次コイルwsが複数ターンであるが単一であっ
て、基体BBの外面に配設されている。
Cの1次コイルwpが複数であるとともに、加熱ローラ
TRの2次コイルwsが複数ターンであるが単一であっ
て、基体BBの外面に配設されている。
【0069】誘導コイル装置ICは、ボビンCBに複数
の1次コイルwpが分散して配設され、それぞれ配線対
WPに並列接続されている。
の1次コイルwpが分散して配設され、それぞれ配線対
WPに並列接続されている。
【0070】加熱ローラTRは、非導電性のローラ基体
BB、単一の2次コイルws、絶縁皮膜IF、導電体B
C、ガラス封止層GSおよび合成樹脂層PLを備えてい
る。
BB、単一の2次コイルws、絶縁皮膜IF、導電体B
C、ガラス封止層GSおよび合成樹脂層PLを備えてい
る。
【0071】非導電性のローラ基体BBは、アルミナセ
ラミックス製で外径30mmの円筒体からなる。
ラミックス製で外径30mmの円筒体からなる。
【0072】単一の2次コイルwsは、ローラ基体BB
の外面に幅1mmの銅厚膜状導体をローラ基体BBのほ
ぼ実効的全長にわたってスパイラル状に配設して閉回路
の複数ターンに形成されている。銅厚膜状導体は、銅を
主成分とするペースト状導電材料を基体BBの表面にス
クリーン印刷し、乾燥後焼成して形成されている。
の外面に幅1mmの銅厚膜状導体をローラ基体BBのほ
ぼ実効的全長にわたってスパイラル状に配設して閉回路
の複数ターンに形成されている。銅厚膜状導体は、銅を
主成分とするペースト状導電材料を基体BBの表面にス
クリーン印刷し、乾燥後焼成して形成されている。
【0073】絶縁皮膜IFは、2次コイルの両端を除い
て中間のターンを跨ぐようにリボン状に配設されてい
る。
て中間のターンを跨ぐようにリボン状に配設されてい
る。
【0074】導電体BCは、絶縁皮膜IFの上に配設さ
れ、両端が2次コイルwsの両端に接続している。
れ、両端が2次コイルwsの両端に接続している。
【0075】そうして、2次コイルwsは、閉回路を形
成する。そして、3MHzの高周波が1次コイルwpに
印加される場合に、2次コイルwsのインダクタンスが
60nHで、2次側抵抗値Raが1.2Ωである。これ
により、Ra/Xaが約1になるように設定されてい
る。
成する。そして、3MHzの高周波が1次コイルwpに
印加される場合に、2次コイルwsのインダクタンスが
60nHで、2次側抵抗値Raが1.2Ωである。これ
により、Ra/Xaが約1になるように設定されてい
る。
【0076】ガラス封止層GSは、2次コイルwsを基
体BBとの間で封止するように2次コイルwsの上から
基体BBの外面に配設されている。
体BBとの間で封止するように2次コイルwsの上から
基体BBの外面に配設されている。
【0077】合成樹脂層PLは、フッ素樹脂からなり、
ガラス封止層GSの上に配設されている。なお、回転の
ための軸受機構は、既知の構成であることが許容される
ので、図示を省略している。
ガラス封止層GSの上に配設されている。なお、回転の
ための軸受機構は、既知の構成であることが許容される
ので、図示を省略している。
【0078】図5は、本発明の誘導加熱ローラ装置の第
1の実施形態における高周波電源装置を示す回路図であ
る。
1の実施形態における高周波電源装置を示す回路図であ
る。
【0079】図において、ACは低周波交流電源、HF
Gは高周波電源装置、ICは誘導コイル装置、TRは加
熱ローラである。
Gは高周波電源装置、ICは誘導コイル装置、TRは加
熱ローラである。
【0080】低周波交流電源ACは、100V商用交流
電源からなる。
電源からなる。
【0081】高周波電源装置HFGは、ノイズフィルタ
NF、全波整流回路FRC、平滑コンデンサC1および
ハーフブリッジ形の高周波インバータHFIを備えて構
成されている。ノイズフィルタNFは、高周波インバー
タHFIのスイッチングにより発生する高周波ノイズを
吸収して、低周波交流電源AC側へ流出するのを阻止す
る。全波整流回路FRCは、低周波交流を整流して脈動
直流を出力する。平滑コンデンサC1は、脈動直流を平
滑化直流に変換する。ハーフブリッジ形の高周波インバ
ータHFIは、一対のスイッチング手段Q1、Q2、一
対のコンデンサC2、C3および直列共振回路を構成す
るインダクタL1およびコンデンサC4を備えている。
一対のスイッチング手段Q1、Q2は、平滑コンデンサ
C1の両端間に直列接続している。一対のコンデンサC
2、C3は、スイッチング手段Q1、Q2に並列接続し
ている。インダクタL1およびコンデンサC4は、スイ
ッチング手段Q2の両端間に負荷とともに直列接続して
直列共振回路を構成する。
NF、全波整流回路FRC、平滑コンデンサC1および
ハーフブリッジ形の高周波インバータHFIを備えて構
成されている。ノイズフィルタNFは、高周波インバー
タHFIのスイッチングにより発生する高周波ノイズを
吸収して、低周波交流電源AC側へ流出するのを阻止す
る。全波整流回路FRCは、低周波交流を整流して脈動
直流を出力する。平滑コンデンサC1は、脈動直流を平
滑化直流に変換する。ハーフブリッジ形の高周波インバ
ータHFIは、一対のスイッチング手段Q1、Q2、一
対のコンデンサC2、C3および直列共振回路を構成す
るインダクタL1およびコンデンサC4を備えている。
一対のスイッチング手段Q1、Q2は、平滑コンデンサ
C1の両端間に直列接続している。一対のコンデンサC
2、C3は、スイッチング手段Q1、Q2に並列接続し
ている。インダクタL1およびコンデンサC4は、スイ
ッチング手段Q2の両端間に負荷とともに直列接続して
直列共振回路を構成する。
【0082】誘導コイル装置ICは、配線対WTの間に
1次コイルwpとコンデンサC5とが並列接続されてい
る。
1次コイルwpとコンデンサC5とが並列接続されてい
る。
【0083】加熱ローラTRは、2次コイルwsを備え
ている。なお、Raは等価的な2次側抵抗を示す。
ている。なお、Raは等価的な2次側抵抗を示す。
【0084】そうして、高周波インバータHFIは、ス
イッチング手段Q2の両端間に3MHzの高周波出力が
現れ、インダクタL1およびコンデンサC4の直列共振
回路により誘導コイル装置ICに3MHzの正弦波高周
波電圧を印加する。誘導コイル装置ICは、1次コイル
wpと並列にコンデンサC5が接続しているので、力率
が改善される。
イッチング手段Q2の両端間に3MHzの高周波出力が
現れ、インダクタL1およびコンデンサC4の直列共振
回路により誘導コイル装置ICに3MHzの正弦波高周
波電圧を印加する。誘導コイル装置ICは、1次コイル
wpと並列にコンデンサC5が接続しているので、力率
が改善される。
【0085】以下、図6ないし図9を参照して本発明の
誘導加熱ローラ装置の他の実施形態を説明する。各図に
おいて、図1ないし図4と同一部分については同一符号
を付して説明は省略する。
誘導加熱ローラ装置の他の実施形態を説明する。各図に
おいて、図1ないし図4と同一部分については同一符号
を付して説明は省略する。
【0086】図6は、本発明の誘導加熱ローラ装置の第
2の実施形態における中間製品を示す一部切欠正面図で
ある。
2の実施形態における中間製品を示す一部切欠正面図で
ある。
【0087】本実施形態は、2次コイルwsの形成方法
が異なる。
が異なる。
【0088】すなわち、ローラ基体BBの外面のほぼ実
効的全長にわたって銅箔を形成し、次にレーザービーム
を用いて銅箔の一部を飛散させることによって、銅箔が
スパイラル状に残留して、複数のターンを備えた2次コ
イルwsを形成している。
効的全長にわたって銅箔を形成し、次にレーザービーム
を用いて銅箔の一部を飛散させることによって、銅箔が
スパイラル状に残留して、複数のターンを備えた2次コ
イルwsを形成している。
【0089】図7は、本発明の誘導コイル装置の第3の
実施形態を示す正面図である。
実施形態を示す正面図である。
【0090】図は、2次コイルws1、ws2を形成し
た段階を示す。したがって、絶縁皮膜IF、導電体B
C、ガラス封止層GSおよび合成樹脂層PLは図示され
ていない。本実施形態は、2次コイルがws1およびw
s2の2つからなる点で異なる。
た段階を示す。したがって、絶縁皮膜IF、導電体B
C、ガラス封止層GSおよび合成樹脂層PLは図示され
ていない。本実施形態は、2次コイルがws1およびw
s2の2つからなる点で異なる。
【0091】すなわち、2次コイルws1、ws2は、
それぞれ複数ターンを備えていて、それぞれのターンに
おいて2次コイルws1、wsが隣接するように組み合
わせて配設している。
それぞれ複数ターンを備えていて、それぞれのターンに
おいて2次コイルws1、wsが隣接するように組み合
わせて配設している。
【0092】図8は、本発明の誘導コイル装置の第4の
実施形態を示す要部拡大正面図である。
実施形態を示す要部拡大正面図である。
【0093】本実施形態は、2ターンからなる2次コイ
ルの複数がローラ基体の軸方向に分散して配設されてい
る点で異なる。なお、単一の2次コイルwsのみを図示
して他の2時コイルは図示を省略している。
ルの複数がローラ基体の軸方向に分散して配設されてい
る点で異なる。なお、単一の2次コイルwsのみを図示
して他の2時コイルは図示を省略している。
【0094】図9は、本発明の誘導コイル装置の第5の
実施形態を示す2次コイルの一部切欠展開図である。
実施形態を示す2次コイルの一部切欠展開図である。
【0095】本実施形態においては、複数の2次コイル
wsが蛇行してローラ基体の外面に配設されている。そ
して、その蛇行の幅の中に隣接する2次コイルwsの蛇
行部が入り込んでいる。なお、「蛇行の幅」とは、蛇行
の山pと谷vとの間の加熱ローラの軸方向すなわち図に
おいて横方向の距離をいう。
wsが蛇行してローラ基体の外面に配設されている。そ
して、その蛇行の幅の中に隣接する2次コイルwsの蛇
行部が入り込んでいる。なお、「蛇行の幅」とは、蛇行
の山pと谷vとの間の加熱ローラの軸方向すなわち図に
おいて横方向の距離をいう。
【0096】図10は、本発明の定着装置の一実施形態
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【0097】図において、21は誘導加熱ローラ装置、
22は加圧ローラ、23は記録媒体、24はトナー、2
5は架台である。なお、図2と同一部分については同一
符号を付してある。
22は加圧ローラ、23は記録媒体、24はトナー、2
5は架台である。なお、図2と同一部分については同一
符号を付してある。
【0098】誘導加熱ローラ装置21は、図1ないし図
9に示す複数の実施形態のいずれをも用いることができ
る。
9に示す複数の実施形態のいずれをも用いることができ
る。
【0099】加圧ローラ22は、誘導加熱ローラ装置2
1の加熱ローラと圧接関係を有して配設されており、両
者の間に記録媒体23を狭圧しながら搬送する。
1の加熱ローラと圧接関係を有して配設されており、両
者の間に記録媒体23を狭圧しながら搬送する。
【0100】記録媒体23は、その表面にトナー24が
付着することにより、画像が形成される。
付着することにより、画像が形成される。
【0101】架台25は、以上の各構成要素(記録媒体
23を除く。)を所定の一関係に装架している。
23を除く。)を所定の一関係に装架している。
【0102】そうして、定着装置は、トナー24が付着
して画像を形成している記録媒体23が誘導加熱ローラ
装置21の加熱ローラと加圧ローラ22との間に挿入さ
れて搬送されるとともに、加熱ローラの熱を受けてトナ
ー24が加熱されて溶融し、熱定着が行われる。
して画像を形成している記録媒体23が誘導加熱ローラ
装置21の加熱ローラと加圧ローラ22との間に挿入さ
れて搬送されるとともに、加熱ローラの熱を受けてトナ
ー24が加熱されて溶融し、熱定着が行われる。
【0103】図11は、本発明の画像形成装置の一実施
形態としての複写機の概念的断面図である。
形態としての複写機の概念的断面図である。
【0104】図において、31は読取装置、32は画像
形成手段、33は定着装置、34は画像形成装置ケース
である。
形成手段、33は定着装置、34は画像形成装置ケース
である。
【0105】読取装置31は、原紙を光学的に読み取っ
て画像信号を形成する。
て画像信号を形成する。
【0106】画像形成手段32は、画像信号に基づいて
感光ドラム32a上に静電潜像を形成し、この静電潜像
にトナーを付着させて反転画像を形成し、これを紙など
の記録媒体に転写して画像を形成する。
感光ドラム32a上に静電潜像を形成し、この静電潜像
にトナーを付着させて反転画像を形成し、これを紙など
の記録媒体に転写して画像を形成する。
【0107】定着装置33は、図10に示した構造を有
し、記録媒体に付着したトナーを加熱溶融して熱定着す
る。
し、記録媒体に付着したトナーを加熱溶融して熱定着す
る。
【0108】画像形成装置ケース34は、以上の各装置
および手段31ないし33を収納するとともに、搬送装
置、電源装置および制御装置などを備えている。
および手段31ないし33を収納するとともに、搬送装
置、電源装置および制御装置などを備えている。
【0109】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、非導電性物質
製の中空のローラ基体と、ローラ基体の円周方向に巻回
されて閉回路を形成しているターン数が1より大きい2
次コイルとを具備していることにより、2次側抵抗値を
所望の値に管理しやすい誘導加熱ローラ装置における加
熱ローラを提供することができる。
製の中空のローラ基体と、ローラ基体の円周方向に巻回
されて閉回路を形成しているターン数が1より大きい2
次コイルとを具備していることにより、2次側抵抗値を
所望の値に管理しやすい誘導加熱ローラ装置における加
熱ローラを提供することができる。
【0110】請求項2の発明によれば、ローラ基体と、
ローラ基体の円周方向に沿って蛇行している2次コイル
とを具備していことにより、隣接する2次コイルの間の
隙間が小さくなって加熱ローラの温度むらを低減した誘
導加熱ローラ装置における加熱ローラを提供することが
できる。
ローラ基体の円周方向に沿って蛇行している2次コイル
とを具備していことにより、隣接する2次コイルの間の
隙間が小さくなって加熱ローラの温度むらを低減した誘
導加熱ローラ装置における加熱ローラを提供することが
できる。
【0111】請求項3の発明によれば、請求項2の効果
に加えて複数2次コイルの蛇行の幅内に隣接するターン
またはコイルの蛇行部が入り込んでいることにより、さ
らに加熱ローラの温度むらを低減した誘導加熱ローラ装
置における加熱ローラを提供することができる。
に加えて複数2次コイルの蛇行の幅内に隣接するターン
またはコイルの蛇行部が入り込んでいることにより、さ
らに加熱ローラの温度むらを低減した誘導加熱ローラ装
置における加熱ローラを提供することができる。
【0112】請求項4の発明によれば、請求項1ないし
3の効果に加えて2次コイルをローラ基体の外面に配設
していることにより、2次コイルの配設が容易な誘導加
熱ローラ装置における加熱ローラを提供することができ
る。
3の効果に加えて2次コイルをローラ基体の外面に配設
していることにより、2次コイルの配設が容易な誘導加
熱ローラ装置における加熱ローラを提供することができ
る。
【0113】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
4の効果に加えて加熱ローラの閉回路を形成する2次コ
イルを誘導コイル装置の1次コイルと空芯トランス結合
させるとともに、加熱ローラの2次コイルの2次側抵抗
値を2次リアクタンスにほぼ等しくすることにより、誘
導コイル装置から加熱ローラへの電力伝達効率が高くな
り、したがって加熱ローラを効率よく加熱する誘導加熱
ローラ装置を提供することができる。
4の効果に加えて加熱ローラの閉回路を形成する2次コ
イルを誘導コイル装置の1次コイルと空芯トランス結合
させるとともに、加熱ローラの2次コイルの2次側抵抗
値を2次リアクタンスにほぼ等しくすることにより、誘
導コイル装置から加熱ローラへの電力伝達効率が高くな
り、したがって加熱ローラを効率よく加熱する誘導加熱
ローラ装置を提供することができる。
【0114】請求項6の発明によれば、請求項1ないし
5の効果を有する定着装置を提供することができる。
5の効果を有する定着装置を提供することができる。
【0115】請求項7の発明によれば、請求項1ないし
5の効果を有する画像形成装置を提供することができ
る。
5の効果を有する画像形成装置を提供することができ
る。
【図1】本発明の誘導加熱ローラ装置の第1の実施形態
を示す分解正面図
を示す分解正面図
【図2】同じく拡大横断面図
【図3】同じく加熱ローラの要部拡大正面断面図
【図4】同じく加熱ローラの要部拡大平面断面図
【図5】本発明の誘導加熱ローラ装置の第1の実施形態
における高周波電源装置を示す回路図
における高周波電源装置を示す回路図
【図6】本発明の誘導加熱ローラ装置の第2の実施形態
における中間製品を示す一部切欠正面図
における中間製品を示す一部切欠正面図
【図7】本発明の誘導コイル装置の第3の実施形態を示
す一部切欠正面図
す一部切欠正面図
【図8】本発明の誘導コイル装置の第4の実施形態を示
す要部拡大正面図
す要部拡大正面図
【図9】本発明の誘導コイル装置の第5の実施形態を示
す2次コイルの一部切欠展開図
す2次コイルの一部切欠展開図
【図10】本発明の定着装置の一実施形態を示す縦断面
図
図
【図11】本発明の画像形成装置の一実施形態としての
複写機の概念的断面図
複写機の概念的断面図
BB…基体 BC…導電体 CB…ボビン GS…ガラス封止層 IC…誘導コイル装置 IF…絶縁皮膜 PL…合成樹脂層 TR…加熱ローラ WP…配線対 wp…1次コイル ws…2次コイル
Claims (7)
- 【請求項1】非導電性物質からなる中空のローラ基体
と;ローラ基体の円周方向に巻回されて閉回路を形成し
ているターン数が1より大きい2次コイルと;を具備し
ていることを特徴とする誘導加熱ローラ装置における加
熱ローラ。 - 【請求項2】非導電性物質からなる中空のローラ基体
と;ローラ基体の円周方向に巻回されているとともに、
ローラ基体の軸方向に蛇行して配設されて閉回路を形成
している2次コイルと;を具備していることを特徴とす
る誘導加熱ローラ装置における加熱ローラ。 - 【請求項3】2次コイルは、その蛇行幅内に隣接するタ
ーンまたはコイルの蛇行部が入りこんでいることを特徴
とする請求項2記載の誘導加熱ローラ装置における加熱
ローラ。 - 【請求項4】2次コイルは、ローラ基体の外面に並行し
て配設されていることを特徴とする請求項1ないし3の
いずれか一記載の誘導加熱ローラ装置における加熱ロー
ラ。 - 【請求項5】1次コイルを備えた誘導コイル装置と;中
空な内部に誘導コイル装置が挿入された状態で、誘導コ
イル装置の1次コイルに空芯トランス結合するととも
に、2次側抵抗値が2次リアクタンスにほぼ等しい閉回
路を形成した2次コイルを備え、回転可能に支持される
請求項1ないし4のいずれか一記載の加熱ローラと;を
具備していることを特徴とする誘導加熱ローラ装置。 - 【請求項6】加圧ローラを備えた定着装置本体と;定着
装置本体の加圧ローラに加熱ローラを圧接関係に対設し
て、両ローラ間にトナー画像が形成された記録媒体を挟
んで搬送しながらトナー画像を定着するように配設され
た請求項5記載の誘導加熱ローラ装置と;を具備してい
ることを特徴とする定着装置。 - 【請求項7】記録媒体にトナー画像を形成する画像形成
手段を備えた画像形成装置本体と;画像形成装置本体に
配設されて記録媒体のトナー画像を定着する請求項6記
載の定着装置と;を具備していることを特徴とする画像
形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001016342A JP2002222689A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | 誘導加熱ローラ装置における加熱ローラ、誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001016342A JP2002222689A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | 誘導加熱ローラ装置における加熱ローラ、誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002222689A true JP2002222689A (ja) | 2002-08-09 |
Family
ID=18882734
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001016342A Pending JP2002222689A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | 誘導加熱ローラ装置における加熱ローラ、誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002222689A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004219534A (ja) * | 2003-01-10 | 2004-08-05 | Ricoh Co Ltd | 定着部材、定着装置及び画像形成装置 |
JP2004246353A (ja) * | 2003-01-24 | 2004-09-02 | Canon Inc | 誘導加熱方式の像加熱装置及びこの装置に用いられる励磁コイルユニット |
JP2006018291A (ja) * | 2004-06-29 | 2006-01-19 | Samsung Electronics Co Ltd | 定着器の発熱装置,電源供給装置,定着器および定着装置 |
JP2016062681A (ja) * | 2014-09-16 | 2016-04-25 | トクデン株式会社 | 誘導発熱ローラ装置 |
WO2017159882A1 (en) * | 2016-03-15 | 2017-09-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Cylindrical fixing member, fixing device and image forming apparatus |
US10452012B2 (en) | 2016-03-15 | 2019-10-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Cylindrical fixing member, fixing device and image forming apparatus |
-
2001
- 2001-01-24 JP JP2001016342A patent/JP2002222689A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7433641B2 (en) | 2003-01-10 | 2008-10-07 | Ricoh Company, Limited | Fixing member, fixing device, and image forming apparatus |
JP2004246353A (ja) * | 2003-01-24 | 2004-09-02 | Canon Inc | 誘導加熱方式の像加熱装置及びこの装置に用いられる励磁コイルユニット |
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