JP2005285658A - 誘導加熱ローラ装置および画像形成装置 - Google Patents

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Shohei Maeda
祥平 前田
Takayuki Ogasawara
崇行 小笠原
Takaaki Tanaka
貴章 田中
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Abstract

【課題】
コイルボビンの熱容量を小さくしてコイルボビンに吸収される熱を低減し、その分加熱ローラの熱効率を高めた誘導加熱ローラ装置およびこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】
誘導加熱ローラ装置は、誘導電流により発熱する円筒状の加熱ローラHRと;加熱ローラHRの内部に挿入されて軸方向に延在する中空のコイルボビンCBおよびコイルボビンCBの外周に支持された誘導コイルICaを含む誘導コイル装置ICと;誘導コイル装置ICに高周波電力を供給する高周波電源NFSと;を具備している。
コイルボビンCBは、両端を閉止したり、外面に給電リード線を収納するための給電リード線収納溝を形成したりできる。
【選択図】
図3

Description

本発明は、誘導加熱ローラ装置およびこれを備えた画像形成装置に関する。
トナー画像を熱定着するために、従来からハロゲン電球を熱源として用いた加熱ローラが用いられてきたが、効率が悪く、大電力を必要とする不具合がある。そこで、誘導加熱方式を導入してこの問題を解決しようと開発が行われている。この種の目的のための誘導加熱方式としては、渦電流損方式(例えば、特許文献1参照。)とトランス方式(例えば、特許文献2参照。)とがある。
渦電流損方式は、IHジャーなどにおいて実用化されているのと同様な動作原理である。なお、渦電流損方式において用いられている高周波の周波数は、20〜100kHz程度である。これに対して、トランス方式は、渦電流損方式より磁気的結合が強いために定常効率が高いとともに、加熱ローラ全体を加熱できるので、渦電流損方式に比較して定着装置の構造が簡単になるという利点がある。また、加えて動作周波数を100kHz以上、好適には1MHz以上の高周波にすることによって、誘導コイルのQを大きくして電力伝達効率を高くすることができる。このため、加熱の総合効率が高くなり、省電力を図ることができる。また、渦電流損方式に比較して定着装置の構造が簡単になるという利点もある。さらに、渦電流損方式の加熱ローラより熱容量をかなり小さくすることができる。したがって、トランス方式は、熱定着の高速化に甚だ好適である。
さらに、トランス方式の改良形として、誘導コイルに空芯トランス結合する回転可能に支持される中空構造からなる加熱ローラの2次側抵抗値を2次リアクタンスにほぼ等しい閉回路に形成することにより、誘導コイルから加熱ローラへの電力伝達効率が高くなり、加熱ローラを効率よく加熱できるという著しい効果が得られる空芯トランス結合方式が本発明者によりなされ、本件出願人により特許出願されている(特許文献3参照。)。この発明により加熱ローラの誘導加熱の省電力を図るとともに、熱定着を高速化することが容易になった。
上述した誘導加熱による定着用加熱ローラ装置は、それがトランス方式の場合、誘導コイルが加熱ローラの内部に同心的に配置されていて、さらにその巻線をコイルボビンに巻装することによって支持するのが一般的である。
特開2000−215974号公報 特開昭59−33787号公報 特開2002−222688号広報
ところが、従来のこの種の誘導コイルに用いられるコイルボビンは、内部が充実しているために相対的に熱容量が大きくなり、加熱ローラから発生した熱コイルボビンが吸収する。そのために、加熱ローラの加熱効率が低下するという問題がある。
本発明は、コイルボビンの熱容量を小さくしてコイルボビンに吸収される熱を低減し、その分加熱ローラの熱効率を高めた誘導加熱ローラ装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明の誘導加熱ローラ装置は、誘導電流により発熱する円筒状の加熱ローラと;加熱ローラの内部に挿入されて軸方向に延在する中空のコイルボビンおよびコイルボビンの外周に支持された誘導コイルを含む誘導コイル装置と;誘導コイル装置に高周波電力を供給する高周波電源と;を具備していることを特徴としている。
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
<加熱ローラについて> 加熱ローラは、後記誘導コイルに磁気結合して誘導電流により発熱する。誘導コイルによる発熱は、本発明においてはトランス方式である。すなわち、後述する誘導コイルがトランスの1次コイルで、加熱ローラが2次コイルとなる。そして、1次コイルおよび2次コイルは、ほぼ同心的に配置される。なお、「ほぼ同心的」とは、許容される範囲内で偏心させることができることを含む概念であり、偏心により1次コイルが2次コイルに接近した部位の2次コイルを集中的に強く加熱することも可能になる。いずれにしても、上記のような磁気結合関係を形成するために、加熱ローラは、2次コイルとして作用する発熱層を備えている。発熱層は、適当な抵抗値を有する導体が加熱ローラの周面に周回状、例えば円筒状に配設されることによって形成されている。したがって、発熱層は、加熱ローラの周回方向に閉回路を形成した2次コイルを形成していて、この2次コイルが誘導コイルと空芯トランス結合を行う。空芯トランス結合の場合、閉回路の2次側抵抗値は、2次コイルの2次リアクタンスとほぼ等しい値を有しているのがよい。なお、2次側抵抗値と2次リアクタンスとが「ほぼ等しい」とは、2次側抵抗値をRaとし、2次リアクタンスをXaとし、かつ、α=Ra/Xaとしたとき、数式1を満足する範囲とする。なお、数式条件を規定する理由については特許文献3に開示されている。また、2次側抵抗値は、測定により求めることが可能である。2次リアクタンスは、計算により求めることが可能である。さらに、αは、好適には0.25〜4倍の範囲、最適には0.5〜2倍の範囲である。
〔数1〕
0.1<α<10
また、加熱ローラは、2次コイルすなわち発熱層を単一または複数配設することができる。複数の発熱層を配設する場合、それらを加熱ローラの軸方向に分散して配設することが望ましい。2次コイルを支持するために、絶縁性物質または適度の導電性を有する金属からなるローラ基体を用いることができる。そして、ローラ基体の外面、内面またはローラ基体の内部に2次コイルすなわち発熱層を配設することができる。
さらに、加熱ローラは、その利用上被加熱体のサイズに応じて軸方向に沿って複数の加熱領域に区分されるように構成されていることを許容する。すなわち、トナー画像を形成した記録媒体の定着など被加熱体を加熱する目的で加熱ローラを使用する場合、被加熱体の幅サイズに応じて適切な加熱領域を選択できるように構成される。これらの加熱領域は、見かけ上識別できなくてもよいが、後述する誘導コイルとの協働によって加熱領域が区分される。トナー画像定着の場合を例として加熱領域を説明する。例えば、トナー画像が形成されたA4サイズの記録媒体からなる被定着体を定着する場合、被定着体を縦置きにして定着させるのと、横置きにするのとでは、必要な加熱領域の長さが異なる。また、例えばA4サイズの記録媒体を定着する場合と、B4サイズの被定着体を定着する場合とでも必要な加熱領域幅が異なる。一方、定着に必要な加熱領域以外の領域まで一様に発熱させるのでは電力の無駄であるとともに、前述したように加熱ローラの軸方向の温度分布が不均一になるので、回避しなければならない。他方、必要な加熱領域内においては、なるべく均一な発熱が必要になる。また、2つの異なる加熱領域であっても、いずれの領域に対しても共通に寄与する共通加熱部位と、それぞれの加熱領域に対してのみ寄与する単独加熱部位とがあり得る。さらに、共通加熱部位と単独加熱部位との配置の態様は、共通加熱部位を左右いずれか一方に片寄せして、単独加熱部位をいずれか他方に寄せて配置する態様と、共通加熱部位を中央に配置して、その左右に単独加熱部位を配置する態様とがあるが、本発明においては、以上のいずれか一または全部に対応可能になっていることを許容する。
さらにまた、加熱ローラは、その2次コイルすなわち発熱層を導体層、導電線または導電板などの導体により形成することができる。導体層は、所望の2次側抵抗値を得るために、以下の材料および製造方法を採用することができる。厚膜形成法(導電体ペーストの塗布+焼成)により形成する場合には、Ag、Ag+Pd、Au、Pt、RuOおよびCからなるグループから選択した材料を用いるのがよい。塗布方法としては、スクリーン印刷法、ロールコーター法およびスプレー法などを用いることができる。これに対して、めっき、蒸着またはスパッタリング法により形成する場合には、Au、Ag、NiおよびCu+(Au、Ag)のグループから選択した材料を用いるのがよい。導電線および導電板は、Cu、Alなどを用いることができる。なお、Cu、Alの場合は、酸化を防止するために、防錆被膜を表面に形成するのが好ましい。また、ローラ基体をFeやSUS(ステンレス鋼)で構成する場合、ローラ基体の表面層が高周波の表皮効果によって2次コイルすなわち発熱層として作用する。したがって、上記のような格別の発熱層を配設しなくてもよい。しかし、この場合であっても、要すればローラ基体とは別に発熱層を配設することができる。なお、FeやSUSからなるローラ基体においても、表面に亜鉛被膜などの防錆皮膜を形成することができる。また、発熱層は、これをどのような方法によって製造するにしても、好ましくはその肉厚が表皮深さ以下である。これを数値で表現すれば、0.1〜100μmの範囲である。
次に、より一層実際的な加熱ローラを得るために、必要に応じて以下の構成を付加することが許容される。
1.(ローラ基体について) 発熱層を支持するために、絶縁性物質からなるローラ基体を用いることができる。この場合、発熱層は、ローラ基体の外面、内面または内部に配設することができる。絶縁性のローラ基体は、セラミックスまたはガラスを用いて形成することができる。そして、ローラ基体の耐熱性、強い衝撃性および機械的強度などを考慮して、例えば以下の材料を用いることができる。セラミックスとしては、例えばアルミナ、ムライト、窒化アルミニウムおよび窒化ケイ素などである。ガラスとしては、例えば結晶化ガラス、石英ガラスおよびパイレックス(登録商標)などである。
2.(熱拡散層について) 熱拡散層は、加熱ローラの軸方向における温度の均整度を向上するための手段として、必要に応じて発熱層の上側に配設することができる。このために、熱拡散層は、加熱ローラの軸方向への熱伝導が良好な物質を用いるのがよい。熱伝導率の高い物質は、Cu、Al、Au、AgおよびPtなど導電率の高い金属に多く見られる。しかし、熱拡散層は、発熱層の材料に対して同等以上の熱伝導率を有していればよい。したがって、熱拡散層は、発熱層と同一材料であってもよい。
また、熱拡散層が導電性物質からなる場合、発熱層と導電的に接触していてもよいが、絶縁膜を介して配設することにより、放射ノイズの輻射を遮断する作用をも奏する。なお、高周波磁界は、熱拡散層まで作用しないので、熱拡散層には発熱に寄与するほどの2次電流は誘起されない。
3.(保護層について) 保護層は、加熱ローラの機械的保護および電気絶縁、あるいは弾性接触性またはトナー離れ性向上のために、必要に応じて配設することができる。前者のための保護層の構成材料としては、ガラスを、また後者のための保護層の構成材料としては合成樹脂を、それぞれ用いることができる。ガラスとしては、ホウケイ酸亜鉛系ガラス、ホウケイ酸鉛系ガラス、ホウケイ酸系ガラスおよびアルミノシリケート系ガラスからなるグループの中から選択して用いることができる。また、後者としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂+フッ素樹脂およびポリアミド+フッ素樹脂からなるグループの中から選択して用いることができる。なお、ポリイミド樹脂+フッ素樹脂およびポリアミド+フッ素樹脂の場合、フッ素樹脂が外側に配設される。
4.(加熱ローラの形状について) 所望により加熱ローラにクラウンを形成することができる。クラウンとしては、鼓形および樽形のいずれであってもよい。
5.(加熱ローラの回転機構について) 加熱ローラを回転するための機構は、既知の構成を適宜選択して採用することができる。なお、トナー画像を熱定着する場合には、加熱ローラと正対して加圧ローラを配設して、両ローラの間をトナー画像が形成された記録媒体が通過する際に加熱されてトナーが記録媒体に融着するように構成することができる。
<誘導コイル装置について> 誘導コイル装置は、誘導コイルおよびコイルボビンを含んでいる。また、誘導コイルは、後述する高周波電源により励磁されたときに、そこに発生する磁束を加熱ローラの発熱層に鎖交させて加熱ローラに2次電流を誘起させ、2次電流が発熱層内を加熱ローラの周回方向に流れる過程で自ら有する抵抗がジュール熱を発生する、換言すれば抵抗発熱する。したがって、誘導コイル装置は、加熱ローラを所要に加熱するための高周波電力伝達手段として機能する。さらに、誘導コイル装置は、後述する高周波電源から直接または整合回路およびまたは高周波伝送路を経由して付勢すなわち励磁されるとともに、加熱ローラに空芯トランス結合するが、回転する加熱コイルに対して静止していてもよいし、加熱ローラと一緒に、または別に回転してもよい。なお、回転する場合には、周波数可変高周波電源と誘導コイルとの間に回転集電機構を介在すればよい。
〔コイルボビンについて〕 本発明において、誘導コイルを支持するコイルボビンは、実質的に中空状で、好ましくはその内部が外部との間で空気の流通を実質的に遮断されているように構成されている。また、誘導コイルは、コイルボビンの外周に支持されている。なお、誘導コイルのコイルボビンの外周における支持は、外周の全体および一部のいずれで行われていてもよい。コイルボビンは、誘電体損失が小さくて、かつ、耐熱性の絶縁物質、例えばセラミックス、ガラスまたはプラスチックスなどから形成されている。さらに、コイルボビンは、以下の構成の一部または全部を備えることができる。これにより、より実際的で、効果的なコイルボビンが得られる。
1.(中空部の仕切り体) 例えば、高周波電源から誘導コイルに供給する高周波電力を伝送するための給電リード線をコイルボビンの内部に絶縁して通線するため、または中空のコイルボビンの機械的強度を高めるためなどの目的で、コイルボビンの内部をその長手方向に沿って複数の空間に区画する仕切り体を配設することができる。なお、仕切り体は、コイルボビンの胴部と一体に成形したり、別体として成形し、胴部に挿入して接着するなどにより組み立てたりする構成を採用することができる。
2.(コイルボビン両端の閉止) コイルボビンの両端を閉止することができる。これにより、その内部が外部との間で空気の流通を実質的に遮断される。また、コイルボビンを両端または一端で支持しやすくなったり、内部に粉塵などが侵入するのを防止したりすることもできる。コイルボビンの両端を閉止するには、両端開放の胴部と両端を閉止する蓋部とを別に成形して、両者を嵌合や接着などの固着手段を用いて結合することができる。また、胴部と一端側の蓋部とを一体に成形し、他端側の蓋部を別に成形して、固着することもできる。
3.(分割成形) コイルボビンを一体成形するだけでなく、所望により分割成形することができる。これにより、例えば複雑な表面形状を有するコイルボビンの成形が容易になる。分割成形の構成として、コイルボビンを軸方向に沿って縦割りして、複数、例えば2つに分割して成形することができる。また、軸方向と交差する方向に横割して、複数に分割して成形することもできる。なお、複数の分割片を組み立ててコイルボビンを形成する際には、嵌合や接着などの既知の固着手段を適宜採用することができる。
4.(分割巻用フランジ) コイルボビンをその軸方向に複数の区画に分割して誘導コイルの配設位置を決めるために、コイルボビンの外周面に分割巻用フランジを1個または複数個コイルボビンの軸方向に分散して形成することができる。なお、この分割巻用フランジは、誘導コイルの外表面より放射方向に殆ど突出しないか、全く突出しないように形成するのがよい。
5.(給電リード線収納溝) コイルボビンの外周面に誘導コイルへの給電リード線を収納する溝を軸方向に延在するように形成することができる。上記の溝は、誘導コイルの内面側との間に所要の絶縁距離を形成しながら延在できる程度で、かつ、なるべく浅く形成するのがよい。そうすれば、給電リード線による渦電流損を低減することができる。
〔誘導コイルについて〕 誘導コイルは、1個または複数個からなり、コイルボビンの外周に支持されて、加熱ローラの軸方向に分散している。また、誘導コイルが1個からなる場合、加熱ローラには一つの加熱領域が形成される。これに対して、誘導コイルが複数からなる場合には、加熱ローラの軸方向に沿って複数の加熱領域を区画することができる。すなわち、複数の誘導コイルを選択的に付勢することにより、所望の加熱領域を加熱することが可能になる。
また、1個の誘導コイルを複数の単位誘導コイルで構成することができる。単位誘導コイルは、例えばコイルボビンに分割巻されることによって形成される。この場合、コイルボビンに形成した一対の分割巻用フランジの間に形成された巻線区画に単位誘導コイルを巻装することができる。複数の単位誘導コイルは、これを並列接続または直列接続して高周波電源に給電リード線を経由して接続することによって、1個の誘導コイルが構成される。なお、単位誘導コイルは、加熱ローラの軸方向におけるコイル長、ターン数およびコイル径が所定に形成されていていることにより、所定の高周波電圧を印加したときに所定の高周波電力が一単位として投入されることになる。
さらに、誘導コイルは、個々にまたはグループ分けされた態様で後述の高周波電源に接続することができる。上記いずれの態様であっても、誘導コイルに対して高周波電源から高周波電力を給電するための給電リード線は、誘導コイルの内面または外面に接近した位置に配置するのがよい。給電リード線を誘導コイルの内部に通線する場合、給電リード線が誘導コイルの中心軸に近いと、給電リード線と鎖交する磁束が多くなるために、内部に渦流損が生じて電力伝達効率が低下するので、好ましくない。これに対して、上記のように構成することにより、給電リード線と鎖交する磁束が少なくなるので、電力伝達効率の低下が相対的に抑制される。
さらにまた、複数の誘導コイルを配設する場合において、それぞれの誘導コイルを並列接続された複数の単位誘導コイルによって構成するとともに、単位誘導コイルのターン数を加熱領域に応じて異ならせることができる。このように構成によれば、加熱ローラの各加熱領域に対して投入する高周波電力を所望に制御しやすくなる。したがって、一単位誘導コイルに投入される高周波電力に単位誘導コイルの数を乗じた値の高周波電力を対向する加熱領域に投入することができる。
上記のように単位誘導コイルが配設される加熱ローラの加熱領域に応じて、単位誘導コイルのコイルターン数が異なることにより、加熱領域の昇温特性を所要の方向へ補うことができる。例えば、両端部で回転可能に支持される構成の加熱ローラにおいて、その両端部の加熱領域に配設される誘導コイルの場合、加熱ローラの両端部が軸受に熱が奪われる関係で、当該加熱領域の温度低下がその他の加熱領域におけるより激しくなる。このため、両端部の加熱領域に対する加熱効率を高くする必要がある。このような場合に対処するためには、両端部の加熱領域に配設される誘導コイルの単位誘導コイルのコイルターン数をその他の加熱領域における単位誘導コイルのコイルターン数より多くすることにより適切に対応させることができる。これにより、加熱ローラの両端部の加熱領域に投入される高周波電力を増加させて加熱効率を高くすることができる。
また、被加熱体を加熱するのに加熱ローラの中央部を常時使用するような構成になっている場合、被加熱体の加熱に伴って中央部の加熱領域の温度低下が激しくなる。このため、中央部の加熱領域に対する高周波電力の投入量を多くして加熱効率を高くする必要がある。このような場合に対処するためには、中央部に配設される誘導コイルのコイルターン数をその他の加熱領域における単位誘導コイルのコイルターン数より多く設定することにより適切に対応させることができる。これにより、加熱ローラの中間部の加熱領域に投入される高周波電力を増加させて加熱効率を高くすることができる。
特定の加熱領域に配設する単位誘導コイルのコイルターン数をその他の加熱領域のそれより多くする程度は、それぞれの加熱領域における必要性に応じて決定すればよい。しかし、一般的には5〜25%程度の範囲内において決定することができる。また、好ましくは10〜20%の範囲内で選定することができる。なお、単位誘導コイルのコイル径は、変更する必要がない。しかし、コイルターン間の間隔を一定にする場合、コイル長は、コイルターン数に比例して変化する。
一方、誘導コイルに供給される高周波電力は、高周波電源を共通にしている場合、誘導コイルに対する高周波電圧の印加時間に概ね比例的になる。したがって、例えば所望によってPWM制御などにより複数の加熱領域に対向する複数の誘導コイルに対する高周波電圧の印加時間を制御すれば、高周波電力の値を個別に制御することが可能になる。
<高周波電源について> 高周波電源は、誘導コイルを経由して加熱ローラに高周波電力を供給して加熱ローラを所要に加熱するための高周波電力発生手段である。この目的のために、高周波電源は、その出力周波数(またはその範囲)が基本的に限定されるものではない。しかしながら、本発明におけるように、トランス方式の場合には、一般的には20kHz以上の高周波を出力するように構成される。しかし、好適には20kHzである。なぜなら、20kHz以上の高周波にすることにより、導誘コイルのQを大きくして電力伝達効率をより一層高くすることが可能になるからである。電力伝達効率が高くなると、加熱の総合効率が高くなり、省電力を図ることができる。しかし、実際には15MHz以下、好ましくは4MHz以下の周波数にすることにより、放射ノイズの問題をなるべく回避しやすくすることができる。なお、適合する能動素子(例えば、後述するようにMOSFETを用いることができる。)の経済性および高周波ノイズ抑制の容易性などの観点からは、好適には20kHz〜4MHzである。
また、高周波電源の出力周波数は、一定であってもよいし、可変であってもよい。例えば、誘導加熱ローラ装置が複数の誘導コイルおよび誘導コイルを選択する誘導コイル選択手段を具備する場合であって、誘導コイル選択手段がフィルタ手段または共振回路からなる場合には、高周波電源の出力周波数を可変にする必要がある。高周波電源の出力周波数を可変にするには、例えば励振回路の発振周波数を可変にするなど既知の周波数可変手段を用いることができる。なお、要すれば、例えば起動時の投入電力を通常運転時のそれより大きくして、急速加熱を行うように構成することができる。
高周波を発生させるには、直流または低周波交流を直接または間接的に半導体スイッチ素子などの能動素子を用いて高周波に変換するのが実際的である。低周波交流から高周波電力を得るには、整流手段を用いていったん低周波交流を直流に変換するのがよい。直流は、平滑回路を用いて形成した平滑化直流でもよいし、非平滑直流であってもよい。直流を高周波に変換するには、増幅器またはインバータなどの回路要素を用いることができる。増幅器としては、例えば電力変換効率の高いE級増幅器などを用いることができる。また、ハーフブリッジ形インバータなどを用いることもできる。さらに、能動素子としては、高周波特性に優れているMOSFETが好適である。複数の高周波電源回路を並列的に接続して、各高周波電源回路の高周波出力を合成してから誘導コイルに印加するように構成することができる。これにより、所望の電力でありながら各高周波電源回路の出力を小さくてよいから、能動素子にMOSFETを用いて、廉価に効率よく高周波を発生することができる。
また、高周波電源は、複数の誘導コイルに対して共通に配設するようにこれを構成することができる。しかし、要すれば、高周波電源を複数の誘導コイルに対してそれぞれ個別に、またはグループ化して複数の高周波電源を配設することも許容される。
さらに、高周波電源は、商用交流電源などの交流電圧を整流する整流化直流電源を備えて高周波電圧に変換するための直流電圧を得ることができる。また、高周波電圧に変換するための直流電圧が所望値に対して過不足がある場合には、整流化直流電源と高周波発生回路との間に昇圧チョッパまたは降圧チョッパなどの直流スイッチングレギュレータを介在させることができる。
さらにまた、高周波電源は、その高周波発生回路から出力される高周波を負荷回路を介して取り出すことができる。負荷回路は、高周波電圧に直列共振する共振回路を含むことができる。また、高周波電源は、整合回路を含むことができる。整合回路は、高周波電源と誘導コイルとの間の高周波電力の反射を抑制して、高周波電力を誘導コイルに効率よく伝達するための手段である。さらに、高周波電源は、出力回路を含むことができる。出力回路とは、異なる出力周波数のそれぞれにおいて、高周波電源HFSを効率が高い状態で作動させるために、高周波電源HFSに対する負荷として異なる周波数においてインピーダンス変換を行うことにより、ほぼ等しいインピーダンスおよび位相差を呈するように作用して、高周波電力を効率よく出力するための手段である。
<本発明の作用について> 本発明においては、誘導コイル装置のコイルボビンが中空なので、誘導コイル装置の熱容量が小さくなる。このため、加熱ローラから発生した熱のうち、コイルボビンに吸収される熱量が低減する。その結果、加熱ローラの熱効率が高くなる。また、コイルボビンの内部と外部との間で空気の流通が実質的に遮断されているように構成すれば、内部空間の熱が外部に対流しないので、一層加熱効率を向上することができる。
<その他の構成について>
本発明の必須構成要素ではないが、所望により以下の構成を選択的に付加することにより、さらに効果的な誘導加熱ローラ装置を得ることができる。
1.(ウオームアップ制御について) 起動すなわち給電開始後のウオームアップ期間中、加熱ローラが通常運転時におけるより低い回転数で回転するように制御することができる。
2.(加熱ローラの温度制御について) 加熱ローラの温度を所定範囲内で一定、例えば200℃に維持にするために、加熱ローラの表面に感熱素子を導熱的に接触させることができる。そして、感熱素子を温度制御回路に接続する。感熱素子としては、負温度特性を有するサーミスタや正温度特性を有する非直線抵抗素子を用いることができる。
3.(搬送シートについて) 加熱ローラを用いてシート状の記録媒体を加熱する際に、加熱ローラが直接被加熱体に当接するように構成することができるが、要すれば両者の間に搬送シートが介在するように構成することができる。この場合、搬送シートは、無端状またはロール状の形態をとることが許容される。搬送シートを用いることにより、被加熱体の加熱と搬送をスムースに行うことが可能になる。
請求項2の発明の画像形成装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成手段を備えた画像形成装置本体と;加圧ローラを備えた定着装置本体および定着装置本体の加圧ローラに加熱ローラを圧接関係に対設して、両ローラ間に画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながら画像を定着するように配設された請求項1記載の誘導加熱ローラ装置を備え、画像形成装置本体に配設されて記録媒体の画像を定着する定着装置と;を具備していることを特徴としている。
画像形成装置本体は、画像形成装置から定着装置を除いた残余の部分であり、画像形成手段を備えている。画像形成手段は、記録媒体に間接方式または直接方式により画像情報を形成する画像を形成する手段である。なお、「間接方式」とは、転写によって画像を形成する方式をいう。画像形成装置としては、例えば電子写真複写機、プリンタ、ファクシミリなどが該当する。記録媒体としては、例えば転写材シート、印刷紙、エレクトロファックスシート、静電記録シートなどが該当する。
定着装置は、加圧ローラを備えた定着装置本体と、定着装置本体の加圧ローラに加熱ローラを圧接関係に対設して、両ローラ間に画像、例えばトナー画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながら画像を定着するように配設された請求項1記載の誘導加熱ローラ装置とを備えている。ここで、「定着装置本体」とは、定着装置から誘導加熱ローラ装置を除いた残余の部分をいう。加圧ローラと加熱ローラとは、直接圧接してもよいが、要すれば搬送シートなどを介して間接的に圧接してもよい。なお、搬送シートは、無端またはロール状であってもよい。本発明において、記録媒体は、請求項1の発明における被加熱体に相当する。
誘導コイルが加熱ローラに対して、加熱ローラの特定部位により接近しているために、当該特定部位をより多く加熱するように配設されている場合、上記の最接近部を加圧ローラに正対させるか、加熱ローラの回転方向のやや前方に正対させれば、最接近部に発生する高熱を利用して被加熱体を効果的に加熱することができる。なお、上記の前方の位置とは、高い温度が得られる効果的な範囲であり、具体的には加熱ローラの周面における回転速度などの設計条件にもよるが、一般的には0°超〜90°の範囲内であればよい。しかし、好適には5〜60°の範囲内である。
そうして、本発明においては、画像形成装置が請求項1におけるの同様な作用を奏する。
請求項1によれば、誘導コイル装置のコイルボビンが中空であることにより、コイルボビンの熱容量が小さくなって加熱効率の高い誘導加熱ローラ装置を提供することができる。
請求項2によれば、請求項1におけるのと同様な効果を奏するとともに、誘導加熱によりウオームアップが早くなって高速タイプに好適な画像形成装置にすることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1ないし図5は、本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第1の形態を示し、図1は装置全体の概要を示す回路ブロック図、図2は加熱ローラの横断面図、図3は誘導コイル装置の一部断面正面図、図4(a)はコイルボビンの正面図、図4(b)は側面図、図5は高周波電源の回路図である。本形態において、誘導加熱ローラ装置は、加熱ローラHR、誘導コイル装置ICおよび高周波電源HFSを備えている。以下、上記の構成要素ごとにその構成を詳細に説明する。
<加熱ローラHR> 加熱ローラHRは、図2に示すように、ローラ基体1、発熱層wsおよび保護層2を備えて構成されているとともに、図示しない回転機構により回転駆動される。ローラ基体1は、アルミナセラミックス製の円筒体からなり、例えば長さ300mm、厚み3mmである。発熱層wsは、Cuの蒸着膜からなるフィルム状をなした円筒状の1ターンコイルからなり、ローラ基体1の外面において、軸方向に設定される加熱領域の全体にわたって配設されている。そして、発熱層wsの厚みは、表皮深さ以下、例えば0.1〜100μmの範囲内にあり、加熱ローラHRの周回方向の2次側抵抗Rの値が2次リアクタンスとほぼ同じ値になるように設定されている。保護層2は、フッ素樹脂からなり、発熱層wsの外面を被覆して形成されている。
<誘導コイル装置IC> 誘導コイル装置ICは、図3に示すように、誘導コイルICaおよびコイルボビンCBからなり、加熱ローラHRの内部に加熱ローラHRの内面との間にわずかな隙間を残して同軸関係に、かつ、静止状態で配設されている。そして、加熱ローラHRの発熱層wsに空芯トランス結合している。
誘導コイルICaは、複数の単位誘導コイルUICからなり、コイルボビンCBに巻装されて、加熱ローラHRの軸方向に分散して配置されている。また、誘導コイルICaは、図5に示す高周波電源HFSの給電リード線l1、l2間に接続されている。なお、給電リード線l1、l2は、コイルボビンCBの内部に通線する。
コイルボビンCBは、図4(a)および図4(b)に示すように、例えばフッ素樹脂製で内部が中空の円筒体からなる。そして、外表面に複数の分割巻用フランジ11と複数の巻線区画12とを交互に配置している。上記単位誘導コイルUICは、一対の分割巻用フランジ11の間に形成された巻線区画12に単層巻きされている。
<高周波電源HFS> 高周波電源HFSは、図1に全体の概要を示し、図5に詳細に示すように、整流化直流電源RDCおよび高周波発生回路HFI、負荷回路LCおよび整合回路MCから構成され、入力端が低周波電源ASに接続している。低周波交流電源ASは、例えば100V商用交流電源からなる。
整流化直流電源RDCは、全波整流回路からなる。そして、その交流入力端が低周波交流電源ASに接続し、低周波交流電圧を非平滑直流電圧に変換して、その直流出力端から整流化直流電圧を出力する。
高周波発生回路HFIは、高周波フィルタHFF、ハーフブリッジ形インバータ主回路HBIおよび駆動回路DCからなる。高周波フィルタHFFは、整流化直流電源RDCの出力端に接続する両線路にそれぞれ直列の一対のインダクタL1、L2および一対のインダクタL1、L2の前後で両線路間に接続された一対のコンデンサC1、C2からなり、直流電源RDCおよび後述するハーフブリッジ形インバータ主回路HBIの間に介在して、高周波が低周波交流電源AS側へ流出するのを阻止する。
ハーフブリッジ形インバータ主回路HBIは、直流電源RDC出力端間に直列接続され、駆動回路DCの駆動信号により励振されて交互にスイッチングする一対のMOSFETQ1、Q2および一対のMOSFETQ1、Q2に並列接続されたコンデンサC3、C4からなる。コンデンサC3、C4は、インバータ動作中に高周波バイパス作用を行う。
駆動回路DCは、駆動信号発生回路DSGおよび駆動トランスDTからなる。駆動信号発生回路DSGは、一対のMOSFETQ1、Q2のゲートドライブ信号を発生する。なお、所望によりゲートドライブ信号の発振周波数を変化させることができる。駆動トランスDTは、一対のMOSFETQ1、Q2に印加するゲートドライブ信号を逆位相関係にする。
負荷回路LCは、直流カットコンデンサC5,インダクタL3および後述する整合回路MCの直列回路からなり、高周波発生回路HFIの高周波出力端すなわちハーフブリッジ形インバータ主回路HBIのMOSFETQ2に並列接続されている。そして、高周波電圧に共振して正弦波に波形整形する。
整合回路MCは、一対のコンデンサC6、C7からなる。コンデンサC6は、負荷回路LCと給電リード線l1との間に直列接続している。また、コンデンサC7は、負荷回路LCに直列接続している。
なお、給電リードl1、l2は、高周波電力を誘導コイルに供給する伝送路を構成する。また、給電リードl2の基端は、MOSFETQ2のソースとコンデンサC7の接続に接続している。
そうして、高周波電源HFSにおいて発生した高周波出力は、負荷回路LCおよび整合回路MCを介して誘導コイルICに供給される。
以下、図6ないし図10を参照して本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第2ないし第6の形態について説明する。なお、図1ないし図5と同一部分については同一符号を付して説明省略する。
図6は、本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第2の形態を示すコイルボビンの側面図である。本形態は、コイルボビンCBの内部に仕切体13を形成して、複数の給電リード線(図示しない。)を通線するように構成している。したがって、複数の給電リード線は、仕切体13により十分に絶縁される。
図7は、本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第3の形態および変形例を示す正面図である。本形態において、コイルボビンCBは、図7(a)に示すように、その両端が一対の蓋部14により閉止されている。また、図7(b)に示す第1の変形例は、コイルボビンCBが有底筒状に成形され、その開口端を蓋部14で閉止している。さらに、図7(c)に示す第2の変形例は、一対の蓋部14がコイルボビンCBの両端開口端を、その内部に挿入されることによって閉止している。
図8は、本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第4の形態を示すコイルボビンの側面図である。本形態は、軸方向に分割成形して半円筒状をなす一対の分割片15を接着して合体させることによって、円筒状のコイルボビンCBを形成している。なお、一対の分割片15は、同一構造であるとともに、接合面に段差15aを形成していて、接合面がずれにくくなっている。
図9は、本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第5の形態を示すコイルボビンの要部縦断面図である。本形態は、軸と直交する方向に分割成形して短円筒状をなす複数の分割片16を接着して合体させることによって、円筒状のコイルボビンCBを形成している。なお、複数の分割片16は、分割巻用フランジ11を一端に有する同一構造であるとともに、分割巻用フランジ11に隣接して周段差16aを形成していて、接合面がずれにくくなっている。
図10は、本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第6の形態を示すコイルボビンの側面図である。本形態は、図8に示す第4の形態における構成に加えて給電リード線収納溝17を備えている。給電リード線収納溝17は、コイルボビンCBの外面において巻線区画12より深く形成されていて、給電リード線(図示しない。)と単位誘導コイル(図示しない。)とが離間して交差するように構成されている。
えている。
図11および図12は、本発明の画像形成装置を実施するための一形態としての複写機を示し、図11は概念的断面図、図12は定着装置の断面図である。各図において、31は読取装置、32は画像形成手段、33は定着装置、34は画像形成装置ケースである。
読取装置31は、原紙を光学的に読み取って画像信号を形成する。
画像形成手段32は、画像信号に基づいて感光ドラム32a上に静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させて反転画像を形成し、これを紙などの記録媒体に転写して画像を形成する。
定着装置33は、図12に示すように、記録媒体に付着したトナーを加熱溶融して熱定着する。また、定着装置33は、誘導加熱ローラ装置21、加圧ローラ22および架台25を備えている。なお、図中符号23は記録媒体、24はトナーである。加圧ローラ22は、誘導加熱ローラ装置21の加熱ローラHRと圧接関係を有して配設されており、両者の間に記録媒体23を狭圧しながら搬送する。記録媒体23は、その表面にトナー24が付着することにより、画像が形成される。なお、記録媒体23は、トナー画像が形成されていて、被加熱体に相当している。架台25は、以上の各構成要素(記録媒体23を除く。)を所定の位置関係に装架している。
そうして、定着装置33は、トナー24が付着して画像を形成している記録媒体23が誘導加熱ローラ装置21の加熱ローラHRと加圧ローラ22との間に挿入されて搬送されるとともに、加熱ローラHRの熱を受けてトナー24が加熱されて溶融し、熱定着が行われる。
画像形成装置ケース34は、以上の各装置および手段31ないし33を収納するとともに、搬送装置、電源装置および制御装置などを備えている。
本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第1の形態における装置全体の概要を示す回路ブロック図 同じく加熱ローラの横断面図 同じく誘導コイル装置の一部断面正面図 同じくコイルボビンを示し、図4(a)はコイルボビンの正面図、図4(b)は側面図 同じく高周波電源の回路図 本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第2の形態を示すコイルボビンの側面図 本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第3の形態および変形例を示す正面図 本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第4の形態を示すコイルボビンの側面図 本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第5の形態を示すコイルボビンの要部縦断面図 本発明の誘導加熱ローラ装置を実施するための第6の形態を示すコイルボビンの側面図 本発明の画像形成装置を実施するための一形態としての複写機を示す概念的断面図 同じく定着装置の断面図
符号の説明
11…分割巻用フランジ、12…巻線区画、CB…コイルボビン、IC…誘導コイル装置、ICa…誘導コイル、UIC…単位誘導コイル

Claims (2)

  1. 誘導電流により発熱する円筒状の加熱ローラと;
    加熱ローラの内部に挿入されて軸方向に延在する中空のコイルボビンおよびコイルボビンの外周に支持された誘導コイルを含む誘導コイル装置と;
    誘導コイル装置に高周波電力を供給する高周波電源と;
    を具備していることを特徴とする誘導加熱ローラ装置。
  2. 記録媒体に画像を形成する画像形成手段を備えた画像形成装置本体と;
    請求項1記載の誘導加熱ローラ装置および誘導加熱ローラ装置の加熱ローラと加圧関係に対向する加圧ローラを備え、画像形成装置本体に配設されて記録媒体の画像を定着する定着装置と;
    を具備していることを特徴とする画像形成装置。
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