JP3395487B2 - 誘導加熱定着装置 - Google Patents

誘導加熱定着装置

Info

Publication number
JP3395487B2
JP3395487B2 JP29137695A JP29137695A JP3395487B2 JP 3395487 B2 JP3395487 B2 JP 3395487B2 JP 29137695 A JP29137695 A JP 29137695A JP 29137695 A JP29137695 A JP 29137695A JP 3395487 B2 JP3395487 B2 JP 3395487B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
current
voltage
fixing roller
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29137695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09134083A (ja
Inventor
英二 岡林
Original Assignee
ミノルタ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ミノルタ株式会社 filed Critical ミノルタ株式会社
Priority to JP29137695A priority Critical patent/JP3395487B2/ja
Priority to US08/736,458 priority patent/US5794096A/en
Publication of JPH09134083A publication Critical patent/JPH09134083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3395487B2 publication Critical patent/JP3395487B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Induction Heating (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式の複写
機、プリンタおよびファクシミリなどに用いられる定着
装置に関し、さらに詳しくは、誘導加熱を利用してトナ
ー像を記録媒体に定着する定着装置に関する。 【0002】 【従来の技術】電子写真式の複写機などには、記録媒体
である記録紙ないし転写材などのシート上に転写された
トナー像をシートに定着させる定着装置が設けられてい
る。この定着装置は、例えば、シート上のトナーを熱溶
融させる定着ローラと、当該定着ローラに圧接してシー
トを挟持する加圧ローラとを有している。定着ローラは
円筒状に形成され、この定着ローラの中心軸上には、発
熱体が保持手段により保持されている。発熱体は、例え
ば、ハロゲンランプなどにより構成され、所定の電圧が
印加されることにより発熱するものである。この発熱体
は定着ローラの中心軸に位置しているため、発熱体から
発せられた熱は定着ローラ内壁に均一に輻射され、定着
ローラの外壁の温度分布は円周方向において均一とな
る。定着ローラの外壁は、その温度が定着に適した温度
(例えば、150〜200℃)になるまで加熱される。
この状態で定着ローラと加圧ローラは摺接しながら互い
に逆方向へ回転し、トナーが付着したシートを挟持す
る。定着ローラと加圧ローラとの摺接部(以下、ニップ
部という)において、シート上のトナーは定着ローラの
熱により溶解し、両ローラから作用する圧力によりシー
トに定着される。トナーが定着した後、定着ローラおよ
び加圧ローラの回転に伴い、シートは、排紙ローラによ
って搬送され、排紙トレイ上に排出される。 【0003】ハロゲンランプなどから構成される発熱体
を備えた上記定着装置においては、電源を投入した後、
定着ローラの温度が定着に適した所定温度に達するまで
の時間が長く、その間、使用者は複写機などを使用する
ことができず、待機を強いられるという問題があった。 【0004】このため、複写機などの商品の価値を高め
るためには、ユーザの操作性向上(クイックプリント)
を図ることが一層注目され重視されてきている。 【0005】そこで、クイックプリントに関しては、誘
導加熱方式の定着装置が提案されている(例えば特開昭
59−33788号公報、特開平4−232791号公
報、特開平4−249883号公報など、)。この誘導
加熱定着装置は、金属導体からなる定着ローラの内部
に、螺旋状に巻かれたコイルが同心状に配置されて、定
着ローラの内面に近接した前記コイルに高周波電流を流
し、これによって生じた高周波磁界で定着ローラに誘導
渦電流を発生させ、定着ローラ自体の表皮抵抗によって
定着ローラそのものをジュール発熱させるようになって
いる。 【0006】この誘導加熱方式は、他の加熱方式と比較
して次のような利点がある。まず第1に、ハロゲンラン
プの近赤外加熱のような間接加熱よりも、速く昇温し、
定着ローラ以外の部分の発熱や伝熱が少ない。また、ハ
ロゲンランプの光漏れに相当するロスがない。第2に、
定着ローラ表面に固体抵抗発熱体を持つ表面加熱より
も、電磁誘導特有の表皮効果があるために発熱効率が良
く、また摺動接点がないため定着装置の信頼性も長期に
わたって高い。 【0007】近年では、低定着温度トナーの開発が進
み、また、家電用高周波電源におけるインバータ回路ス
イッチング素子などの普及・低価格化などによって、上
記特長を持つ誘導加熱定着装置の実現が可能となりつつ
ある。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】このような利点を有す
る誘導加熱定着装置であるが、実際の装置を構成する場
合には、コイルに高周波を印加するためのインバータ回
路の構成が重要であり、このインバータ回路の構成如何
によっては、高周波による騒音の問題や、無効電流を減
らすための力率の改善(高調波電流規制など)、より製
品価値を高めるためのコストダウンへの対応など、様々
な問題をクリアする必要がある。 【0009】誘導熱定着装置における制御系、すなわ
ち、金属製の定着ローラや金属板などの被加熱体の近傍
に配置されたコイルに高周波電流を印加するための装置
構成としては、一般的に、商用電源(AC100V)の
交流を整流回路(平滑回路)を通してインバータ回路に
よって高周波として印加する構成がとられている。この
とき、整流回路の平滑コンデンサの容量が十分に大きけ
れば、整流された後の電流波形は、図11(a)に示す
ように、十分平滑され、ほぼ均一な電圧レベルがコイル
に印加されることとなる。したがって、コイルは常に高
い周波数でスイッチングされている。 【0010】しかし、平滑コンデンサが大きいと、商用
電源電圧と消費電流の位相がずれてしまい無効電流が発
生してしまう。そこで、高調波電流規制のための対策を
講じる必要があり、装置のコストアップにつながってし
まう。また、容量の大きな平滑コンデンサを用いること
自体、装置のコストアップや装置自体の大型化の問題が
あり好ましくない。 【0011】このような問題を解決するために、整流回
路の平滑コンデンサの容量を必要最小限に小さくするこ
とで整流波形を図11(b)に示すように、全波整流波
形として、コイルに印加される電圧が常に高レベルとな
らないようにする方法がある。これにより、無効電流の
発生を抑えると共に、平滑コンデンサの容量が小さくて
すむために、コスト的に有利なうえ、装置の小型化も可
能となるといった利点がある。しかしながら、平滑コン
デンサの容量を小さくすることで、その波形が図11
(b)に示したように、リップルが大きくなってしまう
こととなる。 【0012】このため、インバータ回路の構成として、
例えばコイルの電流および電圧を検出してスイッチング
する場合には、インバータ回路によって作り出される高
周波の周波数が変動してしまい、印加電圧が小さくなっ
たときに周波数が下がり可聴帯域内での発振となって、
騒音となるといった問題がある。また、タイマー回路を
設けて、一定の時間ごとにスイッチングする方法もある
が、この場合、周波数は一定に保たれるが、コイルに流
れる電流を検出せずにスイッチングするため、温度上昇
による被加熱体の抵抗値や透磁率などの特性の変化に対
応することができず加熱出力が一定でなくなり、その被
加熱体の温度制御が精度よくできなくなるといった問題
がある。 【0013】そこで、本発明の目的は、無効電流が発生
することがなく、また、高周波による騒音発生の問題が
なく、さらに、加熱出力を一定に保つことができる誘導
加熱定着装置を提供することにある。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、記録媒体上に形成されたトナー像を前記記
録媒体へ定着する定着装置であって、導電性部材で形成
された被加熱体と、該被加熱体に近接して配設され、該
被加熱体に誘導電流を生じさせて発熱させるためのコイ
ルと、該コイルに交番電流を流すためのインバータ回路
と、前記コイルの電圧値を検出し、該検出した電圧値が
予め定められた一定電圧に達したときに前記インバータ
回路のスイッチをオンにするスイッチオン手段と、前記
コイルに流れる電流の電流値を検出し、該検出した電流
値が所定の電流検出レベルに達したときに前記インバー
タ回路のスイッチをオフにするスイッチオフ手段と、前
記コイルに印加される電圧に比例して前記所定の電流検
出レベルを設定する電流検出レベル設定手段と、を有す
ることを特徴とする誘導加熱定着装置である。 【0015】 【発明の実施の形態】上述のように構成された本発明の
実施の形態を添付した図面を用いて説明する。 【0016】図1は、本発明を適用した誘導加熱定着装
置の制御系のブロック図である。この誘導加熱定着装置
は、金属製の定着ローラまたは金属板などの被加熱体1
の近傍に、該被加熱体1に誘導電流を発生させるための
誘導加熱コイル2が配設されており、該誘導加熱コイル
2には、商用電源(AC100V)7の交流が整流回路
19によってDCに整流され、インバータ回路50で高
周波に変換して印加されている。被加熱体1表面もしく
はその近傍には、安全スイッチであるサーモスタット4
が配設されており、インバータ回路50への電流はこの
サーモスタット4を介して供給されており、被加熱体1
が異常温度となった場合にはサーモスタット4によって
電源電流が遮断されるようになっている。 【0017】誘導加熱コイル2への高周波電流(交番電
流)は、整流回路19によりAC100VがDCに整流
されて、LC共振回路を構成する誘導加熱コイル2と共
振用コンデンサ10に印加される。整流回路19は、ブ
リッジダイオード8と平滑コンデンサ9とからなり、平
滑コンデンサ9は、印加される高周波電流の高周波発生
対策として、また、装置のコストを低く抑えるために、
本装置では10μF以下のものを用いている。これは、
本装置に関しては、商用電源の交流(AC100V)を
整流して、そのままコイル2に印加するようにしている
ためであり、平滑コンデンサとしては、例えば5〜10
μFのものが好ましい。また、電源電圧がAC100V
以外の場合、例えばAC200Vの場合には、2〜5μ
Fのものが好ましい。 【0018】これにより整流回路19から出力されてコ
イル2および共振用コンデンサ10よりなるLC共振回
路に印加される電流は、図11(b)に示したような全
波整流波形となる。 【0019】そして、高周波電流は、整流回路19とL
C共振回路に対して直列に接続された、例えばトランジ
スタ、FETあるいはIGBTなどからなるスイッチ1
7を駆動回路15によりスイッチングすることで供給さ
れる。スイッチ17のオンタイミングは電圧検出回路1
4によって決められ、電圧検出回路14がコイル2の電
圧を検出して所定の電圧(印加される電圧ではなく、コ
イルに蓄積される電圧)が、本装置ではほぼ0Vになっ
た時点でオン信号を駆動回路15に出力してスイッチ1
7をオンにする。一方、スイッチ17のオフタイミング
は、電流検出回路18によって決められ、電流検出回路
18がコイル2に流れる電流値を検出して、後述するよ
うに、電流検出レベル設定回路12により印加される電
圧に比例して設定される電流検出レベルとなった時点
で、オフするようにオフ信号を駆動回路15に出力して
スイッチ17をオフにする。 【0020】このスイッチ17のオン・オフが繰り返さ
れることで、コイル2に高周波電流が流れて、被加熱体
1の誘導加熱が行われる。すなわちこのスイッチング動
作によりコイルに印加される高周波の周波数(スイッチ
ング周波数)が決定されることとなる。 【0021】ここで、電流検出回路18がスイッチ17
のオフタイミングをとるための電流検出レベルの設定に
ついて説明する。この電流検出レベルの設定は、電流検
出レベル設定回路12によって行われており、電流検出
レベル設定回路12が、整流回路19の出力電圧、すな
わち、LC共振回路に印加される電圧を検出して、検出
した電圧に比例した電流値が設定される。 【0022】図2は、この制御系によって発生する高周
波を図解したもので、全波整流波形の1つの波形の山部
分を拡大したものである。コイルに印加される電圧を
V、コイルのインダクタンスをL、コイル電流をi、ス
イッチオン時間をtとすると、一般的に下記(1)式が
成り立つ。 Δi/Δt=V/L …(1) ここで、コイルに印加される電圧Vは全波整流波形なの
で、電源電圧振幅をV0 とすると下記(2)と置くこと
ができる。 V=V0 |sin(t)| …(2) (1)式に(2)式を代入すると、下記(3)式とな
る。 Δi/Δtconst =(V0 |sin(t)|)/Lconst …(3) したがって、スイッチング周波数の逆数に比例するΔt
を一定に保つためには、下記(4)式に示すようにすれ
ばよいことが分かる。 Δi=i0 |sin(t)| …(4) 故に、ΔiとVとを比例させることによりΔtを一定に
保つことができる。ここで、i0 は、コイル電流検出レ
ベルの振幅、V0 は電源電圧振幅である。 【0023】すなわち、本装置においては、電流検出レ
ベル設定回路12がコイルの印加電圧Vを検出し、検出
した電圧に比例して電流検出レベルiを設定し、電流検
出回路18がコイル2に流れる電流値がこの電流検出レ
ベルに達した時点で、スイッチ17をオフするように駆
動回路15に信号を送り、コイル印加電圧が変化して
も、一定の周波数となるようにしているものである。 【0024】なお、図1中、回路用DC電源11は、電
圧検出回路14、駆動回路15、電流検出回路18にD
C電源を供給するための簡易な安定化電源である(ただ
し、図中、これら各部への配線経路については図示せ
ず)。また、制御回路16は、被加熱体1に接触して、
または直近に配設されているサーミスタ(不図示)が検
出した温度により被加熱体1の温度が定着に必要な温度
となるように制御信号を出力している。 【0025】ここで、比較のために、本発明を適用しな
い場合(比較例)ついて説明する。 比較例1 図3は、本発明を適用しない場合の制御系のブロック図
であり、図1に示した制御系同様に、スイッチ17のオ
ンタイミングは電圧検出回路14によって決められ、オ
フタイミングは電流検出回路18によって決められてい
るものであるが、電流検出回路18が用いる電流検出レ
ベルは、定電圧電源である回路用DC電源11から供給
される基準電圧20によって設定され、常に一定レベル
となっているものである。なお、その他の部分の構成お
よび動作については図1に示した制御系と同様である。 【0026】この比較例1の制御系を用いた場合には、
全波整流波形の1つの波の山を拡大した図4に示すよう
に、電流検出レベルが常に一定であるために、コイルへ
の印加電圧が高いときには、スイッチオンの時間が短く
なって周波数が高くなり、コイルへの印加電圧が低いと
きには、スイッチオンの時間が長くなって周波数が低く
なり、可聴帯域である20kHz以下となった場合に騒
音となる。 【0027】比較例2 図5は、本発明を適用しない場合の他の制御系のブロッ
ク図であり、スイッチオンタイミングは図1に示した制
御系同様に電圧検出回路14によって決められるが、ス
イッチオフタイミングは、タイマー回路21によって、
一定の時間ごとにスイッチがオフするように決められて
いるものである。このタイマー回路21は、その他の環
境に影響されない定電圧電源である回路用DC電源11
から供給される基準電圧20によって決められた一定電
圧に比例した一定時間後にスイッチ17をオフするよう
に駆動回路15に信号を出力しているものである。な
お、その他の部分の構成および動作については図1に示
した制御系と同様である。 【0028】この比較例2の制御系の場合には、スイッ
チのオフタイミングが常に一定時間によりなされるため
に、前記比較例1のごとく周波数が変化することはな
い。したがって、騒音は発生しない。しかしながら、コ
イル電流と無関係にスイッチングが行われるために、被
加熱体の昇温にともない被加熱体の抵抗率や透磁率など
の特性が変化することによって、加熱出力が変化してし
まうという不具合が生じ、このため、被加熱体の昇温速
度が徐々に遅くなるという問題がある。 【0029】図6は、本発明を適用した場合と本発明を
適用しない場合(比較例1および2)について、加熱出
力特性、スイッチング周波数特性および被加熱体温度特
性をまとめて示したものである。この図から分かるよう
に、加熱出力特性は、本発明と電流検出式(比較例1)
は共に一定の出力が得られているがタイマー式(比較例
2)では、前述のごとく、徐々に下がっている。スイッ
チング周波数特性は、本発明とタイマー式(比較例2)
は共に非可聴帯域で一定の周波数であるが、電流検出式
(比較例1)は周波数が変動し、可聴帯域(20kHz
以下)内に入っている。被加熱体温度特性は、本発明と
電流検出式(比較例1)は共に一定の上昇を示している
のに対しタイマー式(比較例2)では、徐々にその上昇
率が低下している。このように各比較例1および2にお
いては、騒音の発生や加熱出力特性の劣化があるのに対
し、本発明を適用した場合には、加熱出力特性、スイッ
チング周波数特性および被加熱体温度特性のいずれも良
好となる。 【0030】 【実施例】以下、本発明を適用した誘導加熱定着装置の
一実施例を図面に基づいて説明する。なお、同一機能を
有する部材については既に説明した各図と同一の符号を
付し、その説明を省略する。 【0031】実施例1 図7は本発明を適用した誘導加熱定着装置の概略断面図
である。図7に示すように、プリンタなどに組み込まれ
た誘導加熱定着装置は、矢印a方向に回転駆動可能に設
けられた定着ローラ1と、該定着ローラ1に圧接して設
けられ定着ローラ1の回転に伴って従動回転する加圧ロ
ーラ6とを有する。定着ローラ1は、導電体の円筒形中
空パイプであり、例えば炭素鋼管、ステンレス合金管あ
るいはアルミニウム合金管などの導電性部材から形成さ
れ、その外周面にフッ素樹脂をコーティングして、表面
に耐熱離型性層が形成されている。また、定着ローラ1
は、導電性磁性部材から形成することがさらに好まし
い。一方、加圧ローラ6は、軸芯61の周囲に、表面離
型性耐熱ゴム層であるシリコンゴム層62が形成されて
いる。 【0032】定着ローラ1の内部は、図8(a)および
(b)に示すように、該定着ローラ1に誘導電流を発生
させ、定着ローラ1を発熱させるためのコイル2が、角
柱状のコア3に巻き回されて、複数配設されている。コ
イル2は該定着ローラ1との間に該定着ローラ1が回転
自在となるように僅かなギャップを隔てて固定されてい
る。また、コイル2は表面に融着層と絶縁層を持つ直径
0.8mmの単一またはリッツ銅線を用いて、コア3に
巻装されており、コア3は、例えば、フェライトコアま
たは積層コアからなる。 【0033】定着ローラ1の上方には、定着ローラの温
度を検出するためのサーミスタ(不図示)と、温度の異
常上昇時の安全機構として、異常な高温を検知した場合
にコイル2への通電を切断するサーモスタット4が設け
られている。 【0034】さらに、先端部が定着ローラ1の表面に摺
接するように設けられた分離爪7が設けられている。 【0035】なお、定着ローラ1は、その両端にスベリ
軸受部が形成され、定着ユニットフレームに回転自在に
取り付けられている。さらに、定着ローラ1は、その片
端に図示しない駆動ギアが固定され、この駆動ギアに接
続されたモータなどの図示しない駆動源によって回転駆
動される。 【0036】この定着装置のコイル2に高周波電流を流
すための制御系は、図1に示した制御系が用いられてお
り、制御回路16が定着ローラ1の上部外周面に配設さ
れているサーミスタが検出する温度により必要な発熱量
(加熱出力)を決定し、制御信号が出力される。コイル
2に流される高周波電流は、既に説明したように、商用
電源(AC100V)7の交流を整流回路4によって整
流してコイル2に印加し、インバータ回路50におい
て、電流検出レベル設定回路12がコイル2に印加され
る電圧を検出して、検出した印加電圧の変動に比例して
電流検出レベルを設定し、この電流検出レベルにより電
流検出回路18がスイッチ17のオフタイミングを決定
することにより行われている。したがって、被加熱体で
ある定着ローラ1の発熱量(加熱出力)は常に一定に保
たれ、また、高周波の周波数変動もなく、騒音が発生し
ない。 【0037】このように構成された誘導加熱定着装置は
以下のように動作する。まず、未定着のトナー像が転写
されている記録紙30が、図7中左方向から搬送され、
定着ローラ1と加圧ローラ6との間のニップ部に向けて
送り込まれる。記録紙30は、定着ローラ1の熱と、両
ローラ1、6から作用する圧力とが加えられながらニッ
プ部を搬送される。これにより、未定着トナーが定着さ
れて、記録紙30上には定着トナー像が形成される。ニ
ップ部を通過した記録紙30は、定着ローラ1から自然
に分離し、あるいは図7に示すように、分離爪5ないし
分離ガイドによって定着ローラ1から強制的に分離さ
れ、図7中右方向に搬送される。この記録紙30は、図
示しない排紙ローラによって搬送されて、排紙トレイ上
に排出される。 【0038】なお、本発明の適用にあっては、コイルや
コアの形状、また被加熱体の配置などは上記実施例に限
定されるものではなく、例えば、コアとコイルの形状に
ついては、図9(a)、(b)に示すように、円柱上の
コア3にコイル2を螺旋状に巻回したものなどでもよ
い。 【0039】また、定着ローラを被加熱体として直接加
熱するもの以外に、図10(a)、(b)に示すよう
に、金属製加熱板1を被加熱体として、その近傍にコア
3およびこのコア3に巻回されたコイル2を配設したも
のでもよい。この場合、定着ローラ内部に、図示するよ
うな金属製加熱板1を配設してもよいし、定着ローラに
換えて金属製加熱板1と加圧ローラ6との間に記録紙の
動きに従動するフレキシブルフィルムを介して、加熱板
1と加圧ローラ6とを圧接ものなどでもよい。 【0040】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、誘
導加熱定着装置において、コイルに印加される電圧に比
例してコイル電流の検出レベルを設定し、この電流検出
レベルにより高周波を発生させるインバータ回路のスイ
ッチングを行うこととしたので、コイルに印加される電
圧自体は変動しても印加電圧の高低に関わらず周波数が
一定となり、騒音の発生がない。また、無効電流が発生
しないため高調波電流規制に対応することができ、か
つ、コイル電流を検出してスイッチングを行っているた
め、被加熱体の温度によらず加熱出力を一定に保つこと
ができるので、被加熱体の温度制御を精度よく行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の誘導加熱定着装置の実施の形態を説
明するためのブロック図である。 【図2】 本発明の実施の形態による印加電圧と電流検
出レベル、およびスイッチング周波数との関係を示すグ
ラフである。 【図3】 比較例1の誘導加熱定着装置の制御系を説明
するためのブロック図である。 【図4】 比較例1による印加電圧と電流検出レベル、
およびスイッチング周波数との関係を示すグラフであ
る。 【図5】 比較例2の誘導加熱定着装置の制御系を説明
するためのブロック図である。 【図6】 本発明を適用した誘導加熱定着装置と、比較
例1および比較例2との特性の違いを示すための図であ
る。 【図7】 本発明を適用した一実施例の定着装置を示す
断面図である。 【図8】 上記実施例の定着ローラ内部を説明するため
の図面であり、図8(a)は横方向透視図、図8(b)
は断面図である。 【図9】 上記実施例において用いられるコアとコイル
の他の形態を示す定着ローラ内部の図面であり、図9
(a)は横方向透視図、図9(b)は断面図である。 【図10】 上記実施例において定着ローラに代わる被
加熱体の他の形態を示す図面であり、図10(a)は横
方向透視図、図10(b)は断面図である。 【図11】 整流波形を説明するための図面であり、図
11(a)は十分平滑された全波整流波形を示し、図1
1(b)は平滑されない全波整流波形を示す。 【符号の説明】 1…被加熱体(定着ローラ、金属製加熱板) 2…誘導加熱コイル、 3…コア、 4…サーモスタット、 5…分離爪、 6…加圧ローラ、 7…電源、 8…ブリッジダイオード、 9…平滑コンデンサ、 10…共振用コンデンサ、 12…電流検出レベル設定回路、 14…電圧検出回路、 15…駆動回路、 17…スイッチ、 18…電流検出回路、 19…整流回路、 50…インバータ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20 H05B 6/00 - 6/44

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 記録媒体上に形成されたトナー像を前記
    記録媒体へ定着する定着装置であって、 導電性部材で形成された被加熱体と、 該被加熱体に近接して配設され、該被加熱体に誘導電流
    を生じさせて発熱させるためのコイルと、 該コイルに交番電流を流すためのインバータ回路と、 前記コイルの電圧値を検出し、該検出した電圧値が予め
    定められた一定電圧に達したときに前記インバータ回路
    のスイッチをオンにするスイッチオン手段と、 前記コイルに流れる電流の電流値を検出し、該検出した
    電流値が所定の電流検出レベルに達したときに前記イン
    バータ回路のスイッチをオフにするスイッチオフ手段
    と、 前記コイルに印加される電圧に比例して前記所定の電流
    検出レベルを設定する電流検出レベル設定手段と、を有
    することを特徴とする誘導加熱定着装置。
JP29137695A 1995-10-25 1995-11-09 誘導加熱定着装置 Expired - Fee Related JP3395487B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29137695A JP3395487B2 (ja) 1995-11-09 1995-11-09 誘導加熱定着装置
US08/736,458 US5794096A (en) 1995-10-25 1996-10-24 Induction type heat fixing device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29137695A JP3395487B2 (ja) 1995-11-09 1995-11-09 誘導加熱定着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09134083A JPH09134083A (ja) 1997-05-20
JP3395487B2 true JP3395487B2 (ja) 2003-04-14

Family

ID=17768123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29137695A Expired - Fee Related JP3395487B2 (ja) 1995-10-25 1995-11-09 誘導加熱定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3395487B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09134083A (ja) 1997-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7130556B2 (en) Fixing unit
US7228084B2 (en) Image forming apparatus and fixing device
JP4386262B2 (ja) 画像形成装置
US20060198672A1 (en) Fixing apparatus
JP2005221677A (ja) 画像形成装置
US20090238593A1 (en) Heating apparatus and induction heating control method
JP2005221675A (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP2005221676A (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP4136210B2 (ja) 加熱装置及び画像形成装置
US6346800B1 (en) Power supply device and fixing device operating with the power supply device
JP2006171629A (ja) 像加熱装置
US6999693B2 (en) Fixing device and control method therefor
JP3204052B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JP3353562B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JP2000223253A (ja) 加熱装置
JP2003317923A (ja) 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置
JP3324351B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JP3395487B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JP3376785B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JP3763542B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JPH09120222A (ja) 誘導加熱定着装置
JP2007140329A (ja) 画像形成装置及び定着装置
JP4944417B2 (ja) 画像形成装置
JP4355392B2 (ja) 定着装置
JP2002123113A (ja) 定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030107

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080207

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090207

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090207

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100207

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110207

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110207

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120207

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120207

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130207

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140207

Year of fee payment: 11

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees