本明細書の範囲内であるのは、式I:
式中、R1およびR2は独立して、C10〜C18アルキル、C12〜C18アルケニル、およびオレイル基からなる群から選択され、R3およびR4は独立して、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルカノールからなる群から選択され、Xは、−CH2−、−S−、および−O−からなる群から選択されるか、または不在であり、Yは、−(CH2)n、−S(CH2)n、−O(CH2)n、チオフェン、−SO2(CH2)n、およびエステルから選択され、n=1〜4であり、a=1〜4であり、b=1〜4であり、c=1〜4であり、Zは対イオンである、
で表される化合物である。
本発明の化合物は、本明細書においてまた、「カチオン性脂質」として知られる化合物のクラスにあるものとして言及される。カチオン性脂質とは、少なくとも1つの脂質部分と、対イオンと会合する正に帯電した窒素とを含む化合物である。「脂質」は、当技術分野において、疎水性のアルキルまたはアルケニル部分、および、カルボン酸またはエステル部分から構成されるものと理解されている。
したがって、式Iの化合物のアミノ−アルキル−ヒドロキシル(−N−アルキル−OH)部分は、本発明の製剤に、以前に報告された他のカチオン性脂質には見られない特性を付与することが見出された。式Iの化合物を含む本発明の製剤は、式Iの化合物を含まない製剤に比べて、タンパク質発現の大幅な低下をもたらす。特に驚くべきことは、式Iの化合物を含む本発明の製剤の、HSP47の発現を低下させる能力である。
本発明の好ましい化合物は、R1およびR2が各々独立して、C10〜C30アルキルであるものである。より好ましい態様において、R1およびR2は各々独立して、C10〜C20アルキルである。さらにより好ましい態様において、R1およびR2は各々独立して、C12〜C18アルキルである。特に好ましい態様としては、R1およびR2が各々独立して、C13〜C17アルキルであるものを含む。最も好ましいのは、R1およびR2がそれぞれC13アルキルである化合物である。
別の態様において、R1およびR2は各々独立して、C10〜C30アルケニルである。より好ましい態様において、R1およびR2は各々独立して、C10〜C20アルケニルである。さらに別の態様において、R1およびR2は各々独立して、C12〜C18アルケニルである。さらに別の態様において、R1およびR2は各々独立して、C13〜C17アルケニルである。本発明の最も好ましい化合物は、R1およびR2がそれぞれC17アルケニルであるものを含む。
式Iの化合物についてまた、R3およびR4は独立して、C1〜C6アルキルからなる群から選択される。好ましい態様において、R3およびR4は各々独立して、C1〜C3アルキルである。最も好ましくは、R3およびR4はそれぞれメチルである。別の態様において、R3およびR4の少なくとも1つは−CH2CH2OHである。
最も好ましいのは、a=b=c=1である、式Iの化合物である。
Zは、用語が当技術分野で容易に理解される意味において、任意の窒素対イオンであることができる。好ましい窒素対イオンはハロゲンおよびメシレート(SO3CH3 −)を含み、ハロゲンとしては塩化物および臭化物が特に好ましい。その効果が対イオンに依存している、以前に記載された別のカチオン性脂質とは対照的に、式Iの化合物の有効性は、驚くべきことに、選択された対イオンに関連しないようにみえる。
例示的な式Iの化合物は、以下を含む:
本発明の範囲内にあるのは、標的細胞への薬物送達を促進する化合物であって、(標的化分子)m−リンカー−(標的化分子)nの構造からなり、式中、標的化分子は、標的細胞上に特異的受容体または[活性化/結合部位]を有するレチノイドまたは脂溶性ビタミンであり、mおよびnは独立して、0、1、2または3であり、リンカーは、ポリエチレングリコール(PEG)またはPEG様分子を含むものであり、これは「式A」と称される。
本発明はまた、標的細胞への薬物送達を促進する化合物であって、(脂質)m−リンカー−(標的化分子)nの構造からなり、式中、標的化分子は、標的細胞上に特異的受容体を有するレチノイドまたは脂溶性ビタミンであり、mおよびnは独立して、0、1、2または3であり、リンカーは、ポリエチレングリコール(PEG)、PEG様分子を含むものであり、これは「式B」と称される。
これまでに、式Aまたは式Bの化合物は、本発明の製剤に以前には見られなかった特性を付与することが見出されている。式Aまたは式Bの化合物を含む本発明の製剤は、これらの化合物を含まない製剤に比べて、遺伝子発現の大幅な低減をもたらす。特に驚くべきことは、式Aの化合物を含む本発明の製剤の、HSP47の発現を低減する能力である。
一定の好ましい態様において、レチノイドは、ビタミンA、レチノイン酸、トレチノイン、アダパレン、4−ヒドロキシ(フェニル)レチンアミド(4−HPR)、パルミチン酸レチニル、レチナール、飽和レチノイン酸、および飽和脱メチル化レチノイン酸からなる群から選択される。
好ましい態様は、リンカーが、ビス−アミド−PEG、トリス−アミド−PEG、テトラ−アミド−PEG、Lys−ビス−アミド−PEG−Lys、Lys−トリス−アミド−PEG−Lys、Lys−テトラ−アミド−PEG−Lys、Lys−PEG−Lys、PEG2000、PEG1250、PEG1000、PEG750、PEG550、PEG−Glu、Glu、C6、Gly3、およびGluNHからなる群から選択される化合物を含む。別の態様において、PEGは単分散である。
別の態様は、式Aがレチノイド−PEG−レチノイド、(レチノイド)2−PEG−(レチノイド)2、VA−PEG2000−VA、(レチノイド)2−ビス−アミド−PEG−(レチノイド)2、(レチノイド)2−Lys−ビス−アミド−PEG−Lys−(レチノイド)2からなる群から選択される、化合物を提供する。
別の好ましい態様において、化合物は、式:
式中、q、r、およびsは各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である、
で表される。
別の好ましい態様において、式の化合物は、
を含む。
少なくとも1種の式Iの化合物およびリポソームを含む本発明の組成物はさらに、1または2以上のレチノイド結合体を含んでよい。本発明の好ましい態様において、レチノイド結合体は、組成物または製剤の全重量に基づいて約0.3〜約30wt%の濃度で存在し、これは約0.1〜約10mol%と等価であり、これは約0.1〜約10のモル比と等価である。好ましくはレチノイド結合体は、レチノイド−リンカー−脂質分子またはレチノイド−リンカー−レチノイド分子である。
レチノイド結合体の例としては、式II:
式中、q、r、およびsは各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である、
で表される化合物、ならびにそのエナンチオマーおよびジアステレオマーを含む。
式IIの好ましい化合物としては、q、r、およびsが各々独立して、1、2、3、4、5、6、または7であるものを含む。より好ましいのは、q、r、およびsが各々独立して、3、4、または5である式IIの化合物である。最も好ましいのは、qが3、rが5、およびsが3である、式IIの化合物である。式IIの化合物の一例は
である。
DiVA−PEG−DiVAは立体中心を含み、全てのエナンチオマーおよびジアステレオマーは本発明の範囲内とみなされる。
式Iのカチオン性脂質を含む、本発明の組成物中のカチオン性脂質の濃度は、脂質組成物の全重量に基づき1〜約80wt%であることができる。より好ましくは、濃度は1〜約75wt%である。さらにより好ましくは、濃度は約30〜約75wt%である。約30〜約75wt%の濃度は、約30〜60mol%および約30〜60のモル比に相当する。最も好ましいのは、約50wt%のカチオン性脂質濃度を有する組成物である。イオン化可能なカチオン性脂質と式Iの四級アミンカチオン性脂質との混合物を含む製剤において、好ましいmol%は、5%〜45mol%であり、さらにより好ましいのは、約20mol%のイオン化可能なカチオン性脂質と20mol%の式Iの四級アミンカチオン性脂質との混合物である。
かかる組成物はまた、水性媒体を含むことができる。式Iのものを含むカチオン性脂質は、かかる態様においてリポソーム内にカプセル化することができ、水性媒体にアクセス不能となり得る。さらに、式Iのものを含むカチオン性脂質は、リポソームの外表面に局在させて、水性媒体にアクセス可能とすることができる。
少なくとも1種の式Iの化合物およびリポソーム、および任意に、例えば式IIの化合物などのレチノイド結合体を含む本発明の組成物はまた、siRNAも含むことができる。さらに本発明の範囲内であるのは、式AまたはBの少なくとも1種の化合物およびsiRNAを含む製剤である。
任意のsiRNA分子を、本発明の範囲内で用いることができると想定される。siRNAは、以下に示す配列番号1により例示されるヒトhsp47のmRNAコード配列に対するアンチセンス配列を含んでもよい。
例えば、
である。
かかる組成物はまた、水性媒体を含むことができる。好ましくは、かかる組成物は、電荷複合体中の少なくとも1種の式Iの化合物およびsiRNAから本質的になる。式Iの化合物およびsiRNAを含むかかる組成物は、さらに、液体媒体を含むことができる。一態様において、液体媒体は、生体への注入に適している。本発明の任意の記載された態様の範囲内の液体媒体は、水性であることができ、すなわち、完全に水性溶剤から構成することができ、および塩、緩衝剤、および/または他の医薬賦形剤を含むことができる。別の態様において、液体媒体は、水性溶剤と、例えば有機溶剤などの他の液体溶剤との組合せからなってもよい。本発明の任意の記載された態様の範囲内の液体媒体はまた、少なくとも1種の有機溶剤を含むことができる。有機溶剤は、それ自体当技術分野で知られており、C1〜C4アルコール、ジメチルスルホキシド(「DMSO」)などを含む。水と少なくとも1種の有機溶剤との混合物を含む、これらの液体媒体もまた、本発明のあらゆる記載された態様の範囲内である。
さらに本発明の範囲内であるのは、少なくとも1種の式Iの化合物とリポソームとを含む組成物である。一部の態様は、式Iの化合物の混合物とリポソームとを含むことができる。他の態様は、リポソームおよび1または2以上の式Iの化合物を、式Iの範囲内ではないカチオン性脂質に加えて含むことができる。
一部の態様において、siRNAはリポソームによりカプセル化され、このsiRNAは水性媒体にアクセス不能となる。他の態様において、siRNAはリポソームによりカプセル化されない。かかる態様において、siRNAはリポソームの外表面上に複合体化することができる。これらの態様においては、siRNAは水性媒体にアクセス可能である。
他の態様は、リポソーム組成物を含む星細胞特異的薬物担体を含む。リポソーム組成物は、脂質分子の二重層を含む脂質小胞を含むことができる。特定の態様において、レチノイド分子は、薬物担体が星細胞に到達する前に、少なくとも部分的に薬物担体の外部に露出されることが好ましい場合もある。
本発明の特定の態様は、脂質分子が、HEDC、DODC、HEDODC、DSPE、DOPE、およびDC−6−14からなる群から選択される1または2以上の脂質を含む。他の態様において、脂質分子はさらに、S104を含むことができる。
一部の態様において、siRNAはリポソームによりカプセル化され、このsiRNAは水性媒体にアクセス不能となる。他の態様において、siRNAはリポソームによりカプセル化されない。かかる態様において、siRNAはリポソームの外表面上に複合体化することができる。これらの態様において、siRNAは水性媒体にアクセス可能である。
他の態様は、リポソーム組成物を含有する星細胞特異的薬物担体を含む。リポソーム組成物は、脂質分子の二重層を含む脂質小胞を含むことができる。他の態様において、レチノイド分子は、薬物担体が星細胞に到達する前に、少なくとも部分的に薬物担体の外部に露出される。
特定の好ましい態様において、レチノイドは脂質分子の0.1mol%〜20mol%である。
前述の組成物はまた、当技術分野においてそれ自体既知の、PEGリン脂質およびPEGセラミドを含むPEG結合脂質を含むことができ、これらは以下から選択される1または2以上の分子を含む:PEG2000−DSPE、PEG2000−DPPE、PEG2000−DMPE、PEG2000−DOPE、PEG1000−DSPE、PEG1000−DPPE、PEG1000−DMPE、PEG1000−DOPE、PEG550−DSPE、PEG550−DPPE、PEG−550DMPE、PEG−1000DOPE、PEG−コレステロール、PEG2000−セラミド、PEG1000−セラミド、PEG750−セラミド、およびPEG550−セラミド。
本発明の前述の組成物は、1または2以上のリン脂質、例えば1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(「DSPC」)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(「DPPC」)、1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(「DPPE」)、および1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(「DOPE」)などを含むことができる。好ましくは、ヘルパーリン脂質はDOPEである。
例えば、本発明の範囲内のリポソームは、本明細書に記載の共可溶化法を用いて組み込まれる、種々のPEG脂質を用いて調製された。これらの製剤は、カチオン性脂質:DOPE:コレステロール:DiVA−PEG−DiVA:PEG脂質(50:10:38:5:2のモル比)を含み、各製剤は本明細書に記載のpHSC in vitroアッセイにおいて、ヒト/ラットHSP−47−C siRNAを200nMの濃度で用いて試験した。結果を以下の表に示す。
本発明の前述の組成物は、1または2以上のリン脂質、例えば、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(「DSPC」)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(「DPPC」)、1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(「DPPE」)、および1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(「DOPE」)などを含むことができる。好ましくは、ヘルパーリン脂質はDOPEである。
式Iのカチオン性脂質に加えて、他の脂質も有用たり得る。これらは、以下に示されるS104を含む、イオン化可能なカチオン性脂質を含む。
送達製剤は、式Iのカチオン性脂質と、イオン化可能なカチオン性脂質との組合せからなるものであってもよい。イオン化可能なカチオン性脂質は、例えばS104を含んでもよい。イオン化可能なカチオン性脂質は0〜45mol%の濃度で存在することができ、これは5、10、15、20、25、30、35、40、および45mol%から選択される濃度を含む。
さらに本発明の範囲内にあるのは、薬学的に許容し得る担体または希釈剤に加えて、前述の組成物のいずれかを含む医薬製剤である。本発明の医薬製剤は、少なくとも1種の治療剤を含む。好ましくは、治療剤はsiRNAである。あらゆるsiRNA分子を、本発明の範囲内で使用し得ることが想定される。
さらに本発明の範囲内にあるのは、薬学的に許容し得る担体または希釈剤に加えて、前述の化合物のいずれかを含む医薬製剤である。本発明の医薬製剤は、少なくとも1種の治療剤を含む。好ましくは、治療剤はsiRNAである。あらゆるsiRNA分子を、本発明の範囲内で使用し得ることが想定される。前述のように、siRNAは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、および配列番号4として示される配列を含む。
siRNAを含む本発明の好ましい製剤において、siRNAは、リポソームによってカプセル化される。他の態様において、siRNAはリポソームの外側にあってもよい。これらの態様において、siRNAは、リポソームの外側に複合体化することができる。
カチオン性脂質:siRNA(脂質の窒素のsiRNAのリン酸に対する比率、「N:P」)の範囲は、0.2から5.0である。本発明の組成物および製剤のためのN:Pの特に好ましい範囲は、1.5〜2.5である。
本発明の好ましい製剤としては、HEDC:S104:DOPE:コレステロール:PEG−DMPE:DiVA−PEG−DiVA(20:20:30:25:5:2のモル比)、およびHEDC:S104:DOPE:コレステロール:PEG−DMPE:DiVA−PEG−DiVA(20:20:30:25:5:2のモル比)であってDiVA−PEG−DiVAが共可溶化されているもの、DODC:DOPE:コレステロール:PEG−脂質:DiVA−PEG−DiVA(50:10:38:2:5のモル比)、およびDODC:DOPE:コレステロール:PEG脂質:DiVA−PEG−DiVA製剤であってDiVA−PEG−DiVAが共可溶化されているもの、を含むものが挙げられる。
本発明の他の製剤としては、HEDODC:DOPE:コレステロール−PEG−脂質:DiVA−PEG−DiVA(50:10:38:2:5のモル比)を含むもの、およびHEDODC:DOPE:コレステロール−PEG−脂質:DiVA−PEG−DiVA製剤であってDiVA−PEG−DiVAが共可溶化されているものが挙げられる。
本発明の他の製剤としては、DC−6−14:DOPE:コレステロール:DiVA−PEG−DiVA(40:30:30:5、モル比)、およびDC−6−14:DOPE:コレステロール:DiVA−PEG−DiVAであってDiVA−PEG−DiVAが共可溶化されているもの、を含むものが挙げられる。
また本発明の範囲内であるのは、患者に治療剤を送達する方法である。これらの方法は、上記の任意の組成物および薬学的に許容し得る担体または希釈剤を含む医薬製剤を提供すること、および該医薬製剤を患者に投与することを含む。
定義
本明細書において、「アルキル」は、直鎖または分枝の完全飽和(二重結合または三重結合なし)炭化水素基を意味し、例えば一般式−CnH2n+1を有する基である。アルキル基は、1〜50個の炭素原子(本明細書で表示される場合、「1〜50」などの数値範囲は、与えられた範囲内の各整数を意味する、例えば、「1〜50個の炭素原子」とは、アルキル基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子等、最大50個までの炭素原子から構成され得ることを意味するが、ただし本定義はまた、数値範囲が指定されていない用語「アルキル」の出現も包含する)。アルキル基はまた、1〜30個の炭素原子を有する中間サイズのアルキルであってもよい。アルキル基はまた、1〜5個の炭素原子を有する低級アルキルであることもできる。化合物のアルキル基は、「C1〜C4アルキル」または類似の名称で指定することができる。ほんの一例として、「C1〜C4アルキル」はアルキル鎖に1〜4個の炭素原子が存在することを示し、すなわちアルキル鎖は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルからなる群から選択される。典型的なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において、「アルケニル」は、直鎖または分枝の炭化水素鎖内に1または2以上の二重結合を含むアルキル基を指す。アルケニル基は、非置換であっても、置換されていてもよい。置換されている場合、置換基(単数または複数)は特に明記しない限り、アルキル基の置換に関して上記で開示されたものと同じ基から選択することができる。
本明細書において、「アルキニル」は、直鎖または分枝の炭化水素鎖内に1または2以上の三重結合を含むアルキル基を指す。アルキニル基は、非置換であっても、置換されていてもよい。置換されている場合、置換基(単数または複数)は特に明記しない限り、アルキル基の置換に関して上記で開示されたものと同じ基から選択することができる。
本明細書において、「ハロゲン」は、F、Cl、BrおよびIを指す。
本明細書において、「メシレート」は、−OSO2CH3を指す。
本明細書において、用語「医薬製剤」は、本明細書に開示された組成物と、希釈剤または追加の医薬用担体などの1または2以上の他の化学成分との混合物を指す。医薬製剤は、組成物の生物への投与を容易にする。医薬製剤を投与する多数の技術が当技術分野に存在し、これらは注射および非経口投与を含むが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、用語「医薬担体」は、化合物の細胞または組織への取り込みを促進する化合物を指す。例えばジメチルスルホキシド(DMSO)は、多くの有機化合物の、生物の細胞または組織への取り込みを促進するため、一般的に利用される担体である。
本明細書において、用語「希釈剤」は、水中に希釈された化合物であって、対象となる製剤(例えば、化合物、レチノイド、第2の脂質、安定剤、および/または治療剤を含み得る製剤)を溶解し、また製剤の生物学的に活性な形態を安定化させるものを指す。緩衝液に溶解された塩は、当技術分野において希釈剤として利用される。一般的に使用される1つの緩衝液は、ヒト血液の塩条件を模倣するリン酸緩衝生理食塩水である。緩衝塩は低濃度で溶液のpHを制御することができるため、緩衝希釈剤は、製剤の生物学的活性をほとんど改変しない。本明細書において、「賦形剤」は、限定することなく、嵩、硬度(consistency)、安定性、結合性、滑沢性、崩壊能などを組成物に提供するために、製剤に添加される不活性物質を指す。「希釈剤」は賦形剤の一種である。
本明細書において、「治療剤」は、哺乳動物に対して治療有効量で投与された場合に、哺乳動物に治療上の利益を提供する化合物を指す。治療剤は、本明細書において薬物と呼ぶことができる。当業者は、用語「治療剤」が、規制認可された薬物に限定されないことを理解する。「治療剤」は、本明細書に記載の化合物、レチノイド、および/または第2の脂質などに、動作可能に結合させることができる。例えば、本明細書に記載の第2の脂質はリポソームを形成することができ、そして治療剤は、例えば本明細書に記載のように、リポソームと動作可能に結合させることができる。
本明細書において、「リポプレックス製剤」は、siRNAがリポソームの外側にある製剤を指す。好ましいリポプレックス製剤において、siRNAはリポソームの外側に複合体化される。別の好ましいリポプレックス製剤としては、siRNAが、リポソームの外側に存在する任意の媒体にアクセス可能であるものが挙げられる。
本明細書において、「リポソーム製剤」は、siRNAがリポソーム内にカプセル化された製剤を指す。好ましいリポソーム製剤において、siRNAは、リポソームの外側に存在する任意の媒体にアクセス不能である。
本明細書において、用語「共可溶化された」は、空の小胞が形成される前に、成分をカチオン性脂質混合物に添加することを指す。
本明細書において、用語「デコレーションされた」は、小胞形成後に、成分を添加することを指す。
本明細書において、「DC−6−14」は、次のカチオン性脂質化合物を指す:
本明細書において、「DODC」は、次のカチオン性脂質化合物を指す:
本明細書において、「HEDODC」は、次のカチオン性脂質化合物を指す:
本明細書において、「レチノイド」は、ヘッド−トゥー−テイル式に連結された4つのイソプレノイド単位で構成される化合物のクラスの成員である。G. P. Moss, “Biochemical Nomenclature and Related Documents,” 2nd Ed. Portland Press, pp. 247-251 (1992)参照。「ビタミンA」は、レチノールの生物学的活性を定性的に示すレチノイドについての一般的な記述子である。本明細書においてレチノイドは、第1世代、第2世代および第3世代レチノイドを含む、天然および合成レチノイドを指す。天然に存在するレチノイドの例としては、限定することなく、(1)11−cis−レチナール、(2)all−transレチノール、(3)パルミチン酸レチニル、(4)all−transレチノイン酸、および(5)13−cis−レチノイン酸が挙げられる。さらに、用語「レチノイド」は、レチノール、レチナール、レチノイン酸、レキシノイド、脱メチル化および/または飽和レチノイン酸、およびそれらの誘導体を包含する。
本明細書において、「レチノイド結合体」は、少なくとも1つのレチノイド部分を含む分子を指す。
本明細書において、「レチノイド−リンカー−脂質分子」は、例えばPEG部分などの少なくとも1つのリンカーを介して、少なくとも1つの脂質部分に付着した少なくとも1つのレチノイド部分を含む分子を指す。
本明細書において、「レチノイド−リンカー−レチノイド分子」は、少なくとも1つのレチノイド部分であって、例えばPEG部分などの少なくとも1つのリンカーを介して、少なくとも1つの別のレチノイド部分(これは同一でも異なっていてもよい)に付着した前記レチノイド部分を含む、分子を指す。
本明細書において、「ビタミンD」は、抗くる病活性を有するビタミン群についての一般的な記述子である。ビタミンD群は、以下を含む:ビタミンD2(カルシフェロール)、ビタミンD3(照射22−ジヒドロエルゴステロール)、ビタミンD4(照射ジヒドロシトステロール)、およびビタミンD5(照射デヒドロシトステロール)。
本明細書において、「ビタミンE」は、抗酸化活性を有する分子群についての一般的な記述子である。ビタミンEファミリーはα−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、およびδ−トコフェロールを含み、α−トコフェロールが最も一般的である(Brigelius-Flohe and Traber, The FASEB Journal. 1999;13:1145-1155)。
本明細書において、「ビタミンK」は、抗出血因子についての一般的な記述子であり、ビタミンK1(フィトナジオン)、ビタミンK2(メナキノン)、ビタミンK3、ビタミンK4およびビタミンK5が含まれる。ビタミンK1およびK2は天然であり、一方K3〜5は合成である。
本明細書において、「レチノイド−リンカー−脂質分子」は、例えばPEG部分などの少なくとも1つのリンカーを介して、少なくとも1つの脂質部分に付着した少なくとも1つのレチノイド部分を含む分子を指す。
本明細書において、「レチノイド−リンカー−レチノイド分子」は、少なくとも1つのレチノイド部分であって、例えばPEG部分などの少なくとも1つのリンカーを介して、少なくとも1つの別のレチノイド部分(これは同一でも異なっていてもよい)に付着した前記レチノイド部分を含む、分子を指す。
本明細書で用いる場合、用語「脂質」および「親油性」は、当業者によって理解されるその通常の意味で本明細書において用いられる。脂質および親油性基の非限定的な例は、脂肪酸、ステロール、C2〜C50アルキル、C2〜C50ヘテロアルキル、C2〜C50アルケニル、C2〜C50ヘテロアルケニル、C5〜C50アリール、C5〜C50ヘテロアリール、C2〜C50アルキニル、C2〜C50ヘテロアルキニル、C2〜C50カルボキシアルケニル、およびC2〜C50カルボキシヘテロアルケニルを含む。脂肪酸は、例えば、12〜24個の炭素原子を含む飽和または不飽和長鎖モノカルボン酸である。脂質は、本質的に水不溶性であることを特徴とし、約0.01%(重量基準)未満の水溶解度を有する。本明細書において、用語「脂質部分」および「親油性部分」は、別の基に付着した脂質またはその一部を指す。例えば、脂質基は、脂質の官能基(例えば、カルボン酸基など)とモノマーの適当な官能基との化学反応によって、別の化合物(例えば、モノマー)に付着させることができる。
本明細書において、用語「siRNA」は低分子干渉RNAを指し、これは当技術分野において短鎖(低分子)干渉RNAまたはサイレンシングRNAとしても知られている。siRNAは、当技術分野で既知の様々な効果を有する二本鎖RNA分子のクラスであり、最も注目されるのは、特定の遺伝子の発現およびタンパク質発現との干渉である。
本明細書において、「リポソームによってカプセル化された」とは、成分が実質的に、または完全にリポソーム構造内にあることを指す。
本明細書において、「水性媒体にアクセス可能」とは、成分が水性媒体と接触可能であることを指す。
本明細書において、「水性媒体にアクセス不能」とは、成分が水性媒体と接触不可能であることを指す。
本明細書において、「リポソームの外側表面に複合体化される」とは、成分がリポソームの外表面に動作可能に結合されることを指す。
本明細書において、「リポソームの外側表面に局在化される」とは、成分がリポソームの外表面にあるか、その近傍にあることを指す。
本明細書において、「電荷複合体化される(charge complexed)」とは、静電結合を指す。
本明細書において、「動作可能に結合する」とは、本明細書に記載の化合物、治療剤、レチノイド、および/または第2の脂質の間の電子的相互作用を意味する。かかる相互作用は化学結合の形態をとるが、これには、限定することなく、共有結合、極性共有結合、イオン結合、静電結合、配位共有結合、芳香族結合、水素結合、双極子またはファンデルワールス相互作用が含まれる。当業者は、かかる相互作用の相対強度が大きく異なり得ることを理解する。
用語「リポソーム」は、本明細書において当業者により理解される通常の意味で用いられ、極性の親水性基に付着した脂質を含む脂質二重層構造を指し、これは、水性媒体中で実質的に閉じた構造を形成する。一部の態様において、リポソームは、治療剤およびレチノイドまたはレチノイド結合体などの1または2以上の化合物と、動作可能に結合することができる。リポソームは、単一の脂質二重層(すなわち、単層)から構成されてもよく、または2もしくは3以上の以上の同心脂質二重層(すなわち、多層)から構成されてもよい。さらに、リポソームは、ほぼ球状または楕円体状の形状であることができる。
用語「標的細胞への薬物送達を促進する」とは、siRNAなどの治療用分子の細胞への送達を増強する、本レチノイドまたは脂溶性ビタミン化合物の増強された能力を指す。理論に束縛されることを意図するものではないが、レチノイドまたは脂溶性ビタミン化合物は、標的細胞上の特定の受容体または[活性化/結合部位]と、測定可能な特異性をもって相互作用する。例えば、結合は一般に、結合親和性(Ka)が106M−1またはそれより大きい場合、好ましくは107M−1またはそれより大きい場合、より好ましくは108M−1またはそれより大きい場合、および最も好ましくは109M−1またはそれより大きい場合に、特異的と考えられる。抗体の結合親和性は、当業者により容易に、例えばスキャッチャード分析により、決定することができる(Scatchard, Ann. NY Acad. Sci. 51:660, 1949)。
核酸送達システムは、例えば、水性および非水性ゲル、クリーム、多重エマルジョン、マイクロエマルジョン、リポソーム、軟膏、水性および非水性溶液、ローション、エアロゾル、炭化水素基剤および粉末を含んでよく、また可溶化剤、浸透促進剤(例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコールおよびアミノ酸)、および親水性ポリマー(例えば、ポリカルボフィルおよびポリビニルピロリドン)などの賦形剤を含有することができる。
式Iのカチオン性脂質に加えて、他の脂質も有用となり得る。これには、イオン化可能なカチオン性脂質、例えば以下を含む:
送達製剤は、式Iのカチオン性脂質と、イオン化可能なカチオン性脂質との組合せで構成されたものであってもよい。イオン化可能なカチオン性脂質としては、例えば、S104を含むことができる。イオン化可能なカチオン性脂質は、0〜45mol%の濃度で存在することができ、5、10、15、20、25、30、35、40、および45mol%から選択される濃度を含む。
ポリエチレングリコール分子(PEG)に結合した脂質は、リポソーム粒子中に存在してもよい。PEG−脂質としては、
・1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−PEG(PEG−DMPE)
・1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−PEG(PEG−DPPE)、
・1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−PEG(PEG−DSPE)、または
・1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−PEG(PEG−DOPE)および/または
・PEGセラミド、
が挙げられる。
送達製剤は、式Iのカチオン性脂質と、PEG−脂質との組合せで構成されていてもよい。PEG−脂質は、0〜15mol%の濃度、好ましくは1〜10mol%の濃度で存在することができ、これは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10mol%から選択される濃度を含む。
非カチオン性脂質の非限定的な例としては、リン脂質、例えば、レシチン、ホスファチジルエタノールアミン、リゾレシチン、リゾホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン、卵スフィンゴミエリン(ESM)、セファリン、カルジオリピン、ホスファチジン酸、セレブロシド、ジセチルホスフェート、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、パルミトイルオレオイル−ホスファチジルコリン(POPC)、パルミトイルオレイル−ホスファチジルエタノールアミン(POPE)、パルミトイルオレオイル−ホスファチジルグリセロール(POPG)、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン 4−(N−マレイミドメチル)−シクロヘキサン−1−カルボキシレート(DOPE−mal)、ジパルミトイル−ホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、ジミリストイル−ホスファチジルエタノールアミン(DMPE)、ジステアロイル−ホスファチジルエタノールアミン(DSPE)、モノメチル−ホスファチジルエタノールアミン、ジメチル−ホスファチジルエタノールアミン、ジエライドイル−ホスファチジルエタノールアミン(DEPE)、ステアロイルオレオイル−ホスファチジルエタノールアミン(SOPE)、リゾホスファチジルコリン、ジリノレオイルホスファチジルコリン、およびこれらの混合物などが挙げられる。他のジアシルホスファチジルコリンおよびジアシルホスファチジルエタノールアミンリン脂質を用いることもできる。これらの脂質のアシル基は、好ましくは、C10〜C24炭素鎖を有する脂肪酸由来のアシル基であり、例えば、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、またはオレオイルである。
ある態様において、粒子中に存在するリン脂質の量は、約0mol%〜約55mol%を構成し、より具体的には5、10、15、20、25、30、35、40、45、50および55%から選択される濃度である。非限定的な例としては、リン脂質はDOPEである。
非カチオン性脂質のさらなる例は、コレステロールなどのステロールおよびその誘導体を含み、例えばコレスタノール、コレスタノン、コレステノン、コプロスタノール、コレステリル−2’−ヒドロキシエチルエーテル、コレステリル−4’−ヒドロキシブチルエーテル、およびそれらの混合物である
特定の態様において、粒子中に存在するコレステロールまたはコレステロール誘導体は、約0mol%〜約55mol%を構成し、より具体的には5、10、15、20、25、30、35、40、45、50および55mol%から選択される濃度である。非限定的な例として、コレステロールは脂質粒子中に存在する。
他の特定の態様において、リン脂質とコレステロールの混合物を含有する脂質粒子中に存在するコレステロールは、粒子中に存在する全脂質の約30mol%〜約40mol%、約30mol%〜約35mol%、または約35mol%〜約40mol%を構成する。非限定的な例として、リン脂質とコレステロールの混合物を含む脂質粒子は、コレステロールを、粒子中に存在する全脂質の約34mol%で含むことができる。
さらなる態様において、リン脂質とコレステロールの混合物を含有する脂質粒子中に存在するコレステロールは、粒子中に存在する全脂質の約10mol%〜約30mol%、約15mol%〜約25mol%、または約17mol%〜約23mol%を構成する。非限定的な例として、リン脂質とコレステロールの混合物を含む脂質粒子は、コレステロールを、粒子中に存在する全脂質の約20mol%で含むことができる。
核酸の送達のために有用なレチノイドまたはレチノイド結合体は、それを溶解または保持することができる媒体中に、溶解または混合された状態にある。
任意のレチノイドまたはレチノイド結合体は、それが星細胞により積極的に蓄積される限り、本明細書において使用することができ、レチノイドの例としては、限定されるものではないが、トレチノイン、アダパレン、パルミチン酸レチノール、特にビタミンA、飽和ビタミンA、レチノイン酸、レチナールが挙げられる。レチノイド結合体の例としては、PEG−レチノイド結合体を含む。本明細書は、レチノイドおよび/またはレチノイド結合体を積極的に組み込む星細胞の特性を利用するものであり、レチノイドおよび/またはレチノイド結合体を薬物担体として用いるか、またはこれを別の薬物担体成分に結合させるか含めることによって、所望の物質または物体を星細胞に特異的に輸送する。レチノイドは、4つのイソプレノイド単位がヘッド−トゥー−テイル式に連結した骨格を有する化合物のクラスの成員である。G. P. Moss, “Biochemical Nomenclature and Related Documents,” 2nd Ed. Portland Press, pp. 247-251 (1992)を参照のこと。ビタミンAは、レチノールの生物学的活性を定性的に示すレチノイドについての一般的な記述子である。本明細書におけるレチノイドは、がん細胞およびCAFへの特定の物質の送達を促進する(すなわち、物質はこれらの細胞を標的とする)。かかるレチノイドは特に限定されず、例としては、レチノール、ビタミンA、飽和ビタミンA、レチナール、レチノイン酸、レチノールと脂肪酸のエステル、脂肪族アルコールとレチノイン酸のエステル、エトレチナート、トレチノイン、イソトレチノイン、アダパレン、アシトレチン、タザロテン、およびパルミチン酸レチノール、およびフェンレチニドなどのビタミンAアナログ、およびベキサロテンが挙げられる。レチノイド結合体は、PEG結合体、例えばdiVA−PEG−diVAおよびVA−PEG−VAを含む。
したがって本明細書の薬物担体は、レチノイドおよび/またはレチノイド結合体以外の薬物担体成分を含んでいてもよい。かかる成分としては、特に限定されるものではなく、医学および薬学の分野で知られる任意の成分を用いることができるが、レチノイドおよび/またはレチノイド結合体を包含する能力があることが好ましい。さらに、本明細書の薬物担体は、星細胞への取り込みを改善する物質、例えば、レチノール結合タンパク質(RBP)を含んでいてもよい。レチノイドおよび/またはレチノイド結合体の、本明細書の薬物担体との結合または包含はまた、レチノイドおよび/またはレチノイド結合体を、薬物担体の他の成分と、化学的および/または物理的方法によって結合または包含することによっても実現できる。代替的に、レチノイドおよび/またはレチノイド結合体の、本明細書の薬物担体との結合または包含はまた、形成親和性を有するレチノイドおよび/またはレチノイド結合体と薬物担体の基本成分を、薬物担体の調製の間に薬物担体成分中に混合することにより、行ってもよい。
本明細書の薬物担体中に結合または包含されるレチノイドおよび/またはレチノイド結合体の量は、薬物担体成分に対する重量比として、0.1mol%〜20mol%、好ましくは0.2mol%〜10mol%、およびより好ましくは0.5mol%〜5mol%であってよく、0.25、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、および5.0mol%の値から選択される濃度を含む。
特定の態様において、本発明は、チャンバ内で混合することによって製造されるリポソームを提供する。これには、第1のリザーバに干渉RNAなどの核酸を含む水溶液を提供する工程、第2のリザーバに有機脂質溶液を提供すること、および水溶液を有機脂質溶液と混合して、有機脂質溶液が水溶液と混合し、有機溶媒濃度の勾配中に、核酸(例えば、siRNA)をカプセル化したリポソームを生成すること、を含む。
混合法を用いて形成したリポソームは、典型的に、約40nm〜約250nm、約50nm〜約150nm、約60nm〜約150nmのサイズを有する。このようにして形成された粒子は凝集せず、任意に大きさにより区分され(sized)、均一な粒径を達成する。
本明細書の薬物担体の形態は、所望の物質や物体を、標的とする星細胞に運搬できればいずれの形態でもよく、たとえば、限定するものではないが、高分子ミセル、リポソーム、エマルジョン、微小球、ナノ小球などのうちいずれの形態をとることもできる。また、本明細書の薬物担体は、これに含まれるレチノイドおよび/またはレチノイド結合体が、遅くとも星細胞に到達するまでに、製剤の外部に少なくとも部分的に露出していれば、運搬物を内部に含んでも、運搬物の外部に付着して存在しても、また、運搬物と混合されていてもよい。
本明細書の薬物担体は、星細胞を特異的な標的とするものであり、所望の物質や物体、たとえば星細胞の活性または増殖を制御する薬物等を星細胞に効率的に運搬することによって、最大の効果および最小の副作用において、所望の効果、たとえば線維化の抑制または予防を可能にする。本薬物担体が送達する物質や物体は特に制限されないが、投与部位から星細胞が存在する肝臓や膵臓などへ、生物の体内を物理的に移動できるような大きさであることが好ましい。したがって、本明細書の薬物担体は、原子、分子、化合物、タンパク質、核酸等の物質はもとより、ベクター、ウイルス粒子、細胞、1以上の要素で構成された薬物放出システム、マイクロマシン等の物体をも運搬することができる。前記物質または物体は、好ましくは星細胞に何らかの影響を与える性質を有し、たとえば、星細胞を標識するものや、星細胞の活性または増殖を制御するものを含む。
したがって、本明細書の一態様においては、薬物担体が送達するものは「星細胞の活性または増殖を制御する薬物」であり、これは、線維化促進に関係する星細胞の物理化学的な作用を直接または間接に抑制する何れの薬物であってもよく、限定するものではないが、たとえばtruncated TGFβ type II receptor、およびsoluble TGFβ type II receptorなどのTGFβ活性阻害剤、HGFなどの増殖因子製剤およびそれらの発現ベクター、MMP遺伝子含有アデノウイルスベクターなどのMMP産生促進剤、アンチセンスTIMP核酸などのTIMP産生阻害剤、PPARγリガンド、アンジオテンシン活性阻害剤、PDGF活性阻害剤、ナトリウムチャンネル阻害剤を含む細胞活性化抑制剤および/または細胞増殖抑制剤、ならびにcompound 861、gliotoxinなどのアポトーシス誘導剤、アディポネクチン、(+)−トランス−4−(1−アミノエチル)−1−(4−ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンなどのRhoキナーゼ阻害活性を有する化合物を包含する。また、本明細書における「星細胞の活性または増殖を制御する薬物」は、線維化抑制に直接または間接に関係する星細胞の物理化学的な作用を直接または間接に促進する何れの薬物であってもよく、限定するものではないが、たとえばコラーゲン分解系を促進する薬物、たとえばMMP発現ベクターなどのMMP産生促進剤、およびHGF、HGFアナログ、またはこれらの発現ベクターなどのHGF様の活性を有する薬物を包含する。
本明細書における「星細胞の活性または増殖を制御する薬物」の別の例としては、細胞外マトリクス、たとえばコラーゲンの代謝を制御する薬物、たとえば星細胞によって産生される細胞外マトリクス構成分子を標的とする、または該細胞外マトリクス構成分子の産生もしくは分泌に機能する分子のうちの1つまたはそれ以上を標的とする、siRNA、リボザイム、アンチセンス核酸(RNA、DNA、PNA、またはこれらの複合物を含む)などの標的分子の発現を抑制する効果を有する物質、もしくはドミナントネガティブ効果を有する物質、またはこれらを発現するベクターなどが挙げられる。
本明細書はまた、前記薬物担体と、前記星細胞の活性または増殖を制御する薬物とを含む、星細胞に関連する疾患を処置するための医薬、ならびに、前記薬物担体の、星細胞に関連する疾患を処置するための医薬の製造への使用に関する。ここで、星細胞に関連する疾患とは、星細胞が、疾患の過程、すなわち疾患の発症、増悪、改善、寛解、治癒などに直接的または間接的に関与している疾患を指し、たとえば、肝炎、特に慢性肝炎、肝線維症、肝硬変および肝がん等の肝疾患、膵炎、特に慢性膵炎、膵線維症および膵がん等の膵疾患が含まれる。
本明細書の医薬においては、薬物担体に含まれるレチノイドおよび/またはレチノイド結合体の少なくとも一部が、遅くとも星細胞に到達するまでに製剤の外部に露出していれば、薬物担体が薬物を内部に含んでも、薬物含有体の外部に付着して存在しても、また、薬物と混合されていてもよい。したがって、投与経路や薬物放出様式などに応じて、上記医薬を、適切な材料、たとえば、腸溶性のコーティングや、時限崩壊性の材料で被覆してもよく、また、適切な薬物放出システムに組み込んでもよい。
したがって本明細書は、薬物担体構成物質、およびレチノイドおよび/もしくはレチノイド結合体、および/または薬物のうちの1つまたはそれ以上を含む1つまたはそれ以上の容器を含む薬物担体または医薬の調製キットを含み、そのようなキットの形で提供される薬物担体または医薬の必要構成要素をも含む。本明細書のキットは、上記のほか、本明細書の薬物担体および医薬の調製方法や投与方法などが記載された説明書等を含んでいてもよい。また、本明細書のキットは、本明細書の薬物担体または医薬を完成するための構成要素の全てを含んでいてもよいが、必ずしも全ての構成要素を含んでいなくてもよい。したがって、本明細書のキットは、医療現場や、実験施設などで通常入手可能な試薬や溶媒、たとえば、無菌水や、生理食塩水、ブドウ糖溶液などを含んでいなくてもよい。
本明細書はさらに、前記医薬の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、星細胞に関連する疾患を処置するための方法に関する。ここで、有効量とは、対象疾患の発症を低減し、症状を軽減し、または進行を防止する量であり、好ましくは、対象疾患の発症を予防し、または対象疾患を治癒する量である。また、投与による利益を超える悪影響が生じない量が好ましい。かかる量は、培養細胞などを用いたin vitro試験や、マウス、ラット、イヌまたはブタなどのモデル動物における試験により適宜決定することができ、このような試験法は当業者によく知られている。
本明細書の方法において、用語「対象」は、任意の生物個体を意味し、好ましくは動物、さらに好ましくは哺乳動物、さらに好ましくはヒトの個体である。本明細書において、対象は健常であっても、何らかの疾患に罹患していてもよいものとするが、疾患の処置が企図される場合には、典型的には同疾患に罹患しているか、罹患するリスクを有する対象を意味する。
また、用語「処置」は、疾患の治癒、一時的寛解または予防などを目的とする医学的に許容される全てのタイプの予防的および/または治療的介入を包含するものとする。たとえば、疾患が肝線維症の場合、「処置」の用語は、線維化の進行の遅延または停止、病変の退縮または消失、線維症発症の予防または再発の防止などを含む、種々の目的の医学的に許容される介入を包含する。
本明細書はまた、上記薬物担体を利用した、星細胞への薬物送達方法に関する。この方法は、限定されずに、たとえば、上記薬物担体に送達物を担持させる工程と、送達物を担持した薬物担体を星細胞を含む生物や媒体、たとえば培養培地などに投与または添加する工程とを含む。これらの工程は、公知の任意の方法や、本明細書中に記載された方法などにしたがって適宜達成することができる。上記送達方法はまた、別の送達方法、たとえば、星細胞が存在する臓器を標的とする他の送達方法などと組み合わせることもできる。
核酸分子は、線維性の(例えば、肝臓、腎臓、腹膜、および肺の)疾患、形質、状態および/または障害、ならびに/または、細胞もしくは組織におけるhsp47のレベルに関連するかまたは応答する任意の他の形質、疾患、障害または状態を予防または処置するために、単独で、または他の治療と組み合わせて適用することができる。核酸分子は、リポソームを含む、対象に投与するための送達ビヒクル、担体および希釈剤およびそれらの塩を含むことができ、および/または核酸分子は、薬学的に許容し得る製剤中に存在することができる。
本明細書の核酸分子は、表3に示す配列を含むことができる。かかる核酸分子の例は、表3に提供される配列から本質的になる。
核酸分子は肺送達、例えば、関連する肺組織への核酸分子の迅速な局所取り込みをもたらす吸入装置または噴霧器によって投与されるエアゾールまたは噴霧乾燥製剤の吸入などによって投与することができる。微粉化された核酸組成物の呼吸可能な乾燥粒子を含む固体粒子組成物は、乾燥または凍結乾燥した核酸組成物を粉砕し、次いで、微粉化された組成物を400メッシュのスクリーンに通し、大きな集塊を分割または分離することにより調製することができる。本明細書の核酸組成物を含む固体粒子組成物は、任意に、エアゾールの形成を容易にするのに役立つ分散剤、ならびに、他の治療化合物を含んでもよい。好適な分散剤はラクトースであり、それは任意の好適な比率、例えば1対1の重量比で、核酸化合物と混合することができる。
液体粒子のエアゾールは、本明細書に開示される核酸分子を含んでもよく、任意の好適な手段、例えば噴霧器(例えば米国特許第4,501,729号参照)などにより製造することができる。噴霧器は、圧縮ガス、典型的には空気または酸素の、狭いベンチュリ開口を介した加速か、または超音波撹拌により、活性成分の溶液または懸濁液を治療的なエアゾールに変換する市販の装置である。噴霧器に用いられる好適な製剤は、活性成分を、製剤の40%w/wまでの量、好ましくは20%w/w未満の量で液体担体に含む。担体は、典型的には、水または希釈アルコール水溶液であり、好ましくは、例えば塩化ナトリウムまたは他の好適な塩の添加によって体液と等張にされる。任意の添加剤は、製剤が無菌で調製されない場合は防腐剤、例えば、ヒドロキシ安息香酸メチル、抗酸化剤、香味料、揮発油、緩衝剤および乳化剤および他の製剤界面活性剤を含む。活性組成物と界面活性剤とを含む固体粒子のエアゾールは、任意の固体粒子エアゾール発生器で同様に製造することができる。対象に固体粒子治療剤を投与するためのエアゾール発生器は、上記で説明したとおり、吸入可能な粒子を産生し、ヒトへの投与に好適な速度で、治療組成物の予め定められた計量された用量を含むエアゾールの量を生成する。固体粒子エアゾール発生器の1つの例示的な種類は、吸入器(insufflator)である。吸入法による投与のための好適な製剤は、吸入器で送達することができる、微細に粉砕された粉末を含む。吸入器内で、粉末、例えば本明細書に記載の処置を実行するのに有効なその計量された用量は、カプセルまたはカートリッジ(典型的にはゼラチンまたはプラスチック製)に含まれ、それはin situで穿刺されるか開放され、粉末は、吸入により装置を介して吸い込まれる空気によって、または手動ポンプによって送達される。吸入器で使用される粉末は、単に活性成分のみか、または、活性成分、好適な粉末希釈剤、例えばラクトースおよび任意に界面活性剤を含む粉末混合物からなる。活性成分は、典型的には、製剤の0.1〜100w/wを含む。エアゾール発生器の第2の例示的な種類は、定量式インヘラー(inhaler)を含む。定量式インヘラーは、加圧式エアゾールディスペンサーであり、典型的には、液化噴射剤中の活性成分の懸濁液または溶液製剤を含む。使用の間、これらのデバイスは、計量された容量を送達し、活性成分を含む微粒子スプレーを生成するよう構成されたバルブを介して製剤を放出する。好適な噴射剤は、一部のクロロフルオロカーボン化合物、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタンおよびこれらの混合物を含む。製剤は、1種または2種以上の共溶媒、例えば、エチルアルコール、乳化剤および他の製剤界面活性剤、例えば、オレイン酸またはトリオレイン酸ソルビタン、抗酸化剤および好適な香料をさらに含むことができる。肺送達のための他の方法は、例えば、US 20040037780、US 6,592,904、US 6,582,728およびUS 6,565,885号に記載されている。WO2008/132723は、概してオリゴヌクレオチドの、そして特にsiRNAの呼吸器系へのエアゾール送達に関する。
核酸分子は、中枢神経系(CNS)または末梢神経系(PNS)に投与することができる。実験は、in vivoでのニューロンによる核酸の効果的な取り込みを証明した。例えば、Sommer et al., 1998, Antisense Nuc. Acid Drug Dev., 8:75、Epa et al., 2000, Antisense Nuc. Acid Drug Dev., 10:469、Broaddus et al., 1998, J. Neurosurg., 88:734、Karle et al., 1997, Eur. J. Pharmocol., 340:153、Bannai et al., 1998, Brain Research, 784:304、Rajakumar et al., 1997, Synapse, 26:199、Wu-pong et al., 1999, BioPharm, 12:32、Bannai et al., 1998, Brain Res. Protoc., 3:83、およびSimantov et al., 1996, Neuroscience, 74:39を参照のこと。核酸分子は、したがって、CNSおよび/またはPNSにおける細胞への送達およびこれらの細胞による取り込みに適している。
CNSへの核酸分子の送達は、種々の異なる戦略によって提供される。用いることができるCNS送達の伝統的なアプローチは、限定されずに、クモ膜下および脳室内投与、カテーテルおよびポンプの移植、損傷部位または病変部位への直接注射または灌流、脳動脈系への注射、または血液脳関門の化学的または浸透圧的開放を含む。他のアプローチは、種々の輸送および担体システムの使用、例えば、コンジュゲートおよび生分解性ポリマーの使用を介するものを含んでもよい。さらに、CNSで核酸分子を発現させるために、遺伝子治療アプローチ、例えば、Kaplitt et al.、米国特許第6,180,613号およびDavidson、WO 04/013280に記載のものを用いることができる。
核酸分子は、ポリエチレンイミン(例えば、直鎖または分枝PEI)、および/または、例えば、グラフトPEI、例えば、ガラクトースPEI、コレステロールPEI、抗体誘導体化PEI、およびこれらのポリエチレングリコールPEI(PEG−PEI)誘導体を含む、ポリエチレンイミン誘導体(例えば、Ogris et al., 2001, AAPA PharmSci, 3, 1-11、Furgeson et al., 2003, Bioconjugate Chem., 14, 840-847、Kunath et al., 2002, Pharm Res 19:810-17、Choi et al., 2001, Bull. Korean Chem. Soc., 22:46-52、Bettinger et al., 1999, Bioconjugate Chem., 10:558-561、Peterson et al., 2002, Bioconjugate Chem. 13:845-54、Erbacher et al., 1999, J Gene Med 1:1-18、Godbey et al., 1999., PNAS, 96:5177-81、Godbey et al., 1999, J Controlled Release, 60:149-60、Diebold et al., 1999, J Biol Chem, 274:19087-94、Thomas et al., 2002, PNAS, 99, 14640-45、およびSagara, 米国特許第6,586,524号参照)と製剤化または複合体化されてもよい。
核酸分子は、バイオコンジュゲート、例えばVargeese et al.、米国出願第10/427,160号、米国特許第6,528,631号、米国特許第6,335,434号、米国特許第6,235,886号、米国特許第6,153,737号、米国特許第5,214,136号、米国特許第5,138,045号などに記載の核酸コンジュゲートを含んでもよい。
本明細書に開示される組成物、方法およびキットは、本明細書の少なくとも1個の核酸分子を、該核酸分子の発現を可能にする様式でコードする核酸配列を含む発現ベクターを含んでもよい。核酸分子またはdsRNAの鎖を発現することができる1個または2個以上のベクターを細胞の環境に導入する方法は、細胞の種類およびその環境の構成に依存する。核酸分子またはベクター構築物は、細胞の内部に(すなわち、細胞内に)、直接導入しても、または生体の空洞内、間質腔内、循環中に、細胞外導入しても、経口的に導入しても、または、生体または細胞をdsRNAを含む溶液に浸すことによって導入してもよい。細胞は、好ましくは哺乳動物細胞であり、より好ましくはヒト細胞である。発現ベクターの核酸分子は、センス領域とアンチセンス領域とを含むことができる。アンチセンス領域は、hsp47をコードするRNAまたはDNAの配列に相補的な配列を含んでもよく、センス領域はアンチセンス領域に相補的な配列を含んでもよい。核酸分子は、相補的なセンスおよびアンチセンス領域を有する2本の異なった鎖を含んでもよい。核酸分子は、相補的なセンスおよびアンチセンス領域を有する単一の鎖を含んでもよい。
標的RNA分子と相互作用し、標的RNA分子(例えば、本明細書に記載のGenbankアクセッション番号によって示される標的RNA分子)をコードする遺伝子を下方調節する核酸分子は、DNAまたはRNAベクターに挿入された転写単位から発現させてもよい。組換えベクターは、DNAプラスミドまたはウイルスベクターであってもよい。核酸分子を発現するウイルスベクターは、限定されずに、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、アデノウイルスまたはアルファウイルスをベースに構築することができる。核酸分子を発現させることができる組換えベクターは本明細書に記載のとおりに送達され、標的細胞内に存続することができる。あるいは、ウイルスベクターは、核酸分子の一過性発現をもたらすことに用いることができる。かかるベクターは、必要に応じて繰り返し投与することができる。核酸分子は、ひとたび発現されると、結合し、遺伝子機能または発現をRNA干渉(RNAi)を介して下方調節する。核酸分子を発現するベクターの送達は、全身性であってもよく、これは例えば静脈内もしくは筋肉内投与によるもの、対象から外植した標的細胞への投与と、その後の対象への再導入によるもの、または、所望の標的細胞への導入を可能にする他のあらゆる手段によるものであってもよい。
別の側面において、本開示は、1または2以上の生理学的に許容し得る界面活性剤、医薬担体、希釈剤、賦形剤、および懸濁剤、またはそれらの組合せを含む医薬製剤に、および本明細書に開示された製剤(例えば、化合物、レチノイド、第2の脂質、安定剤、および/または治療剤を含み得る製剤)に関する。治療用の、許容し得る追加の医薬担体または希釈剤は、製薬技術分野において周知であり、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., Mack Publishing Co., Easton, PA (1990)に記載されており、この文献はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。保存剤、安定剤、色素などを、医薬製剤中に提供することができる。例えば、安息香酸ナトリウム、アスコルビン酸およびp−ヒドロキシ安息香酸のエステルは、保存剤として添加してもよい。また、酸化防止剤および懸濁剤を使用することができる。様々な態様において、アルコール、エステル、硫酸化脂肪族アルコール等を界面活性剤として用いることができ、スクロース、グルコース、ラクトース、デンプン、結晶化セルロース、マンニトール、軽質無水ケイ酸、アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、酸性炭酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム等を、賦形剤として用いることができ、ヤシ油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、大豆油を、懸濁剤または潤滑剤として使用することができ、炭水化物誘導体としてのセルロースアセテートフタレート、例えばセルロースまたは糖、またはポリビニル誘導体としての酢酸メチル−メタクリレート共重合体を、懸濁剤として使用することができ、およびフタル酸エステル等の可塑剤を、懸濁剤として使用することができる。
本明細書に記載の医薬製剤は、ヒト患者に対して、それ自体で、または併用療法において見られるように他の活性成分と、または適当な医薬担体もしくは賦形剤(単数または複数)と混合された医薬製剤にて投与することができる。本出願の化合物の製剤化および投与のための技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,” Mack Publishing Co., Easton, PA, 18th edition, 1990に見出すことができる。
適切な投与経路としては、例えば、筋肉内、皮下、静脈内、髄内への注射、および髄腔内、脳室内直接、腹腔内、鼻腔内、または眼内への注射を含む非経口送達が挙げられる。製剤(例えば、化合物、レチノイド、第2の脂質、安定剤、および/または治療剤を含み得る製剤)はまた、デポー注射、浸透圧ポンプなどの徐放または制御放出剤形で、所定の速度において、長時間および/または時限的、パルス的に投与することができる。さらに、投与経路は、局所的または全身的であってよい。
医薬製剤は、それ自体知られている様式で、例えば従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠作製、湿式粉砕、乳化、カプセル化、封入または打錠プロセスにより、製造することができる。
医薬製剤は、任意の従来の方法で、賦形剤および助剤を含有する1または2以上の生理学的に許容し得る医薬担体であって、活性化合物の、薬学的に用いることのできる製剤への加工を促進するものを用いて、製剤化することができる。適切な製剤は、選択される投与経路に依存する。任意の周知の技術、医薬担体、および賦形剤を、適切かつ当技術分野において理解されているように、例えば上記Remington’s Pharmaceutical Sciencesにおけるように用いることができる。
注射剤は、従来の形態で、液体溶液または懸濁液として、液体中の溶液または懸濁液に適した注射前の固体形態で、またはエマルジョンとして、調製することができる。好適な賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、スクロース、グルコース、デキストロース、マンニトール、ラクトース、レシチン、アルブミン、グルタミン酸ナトリウム、塩酸システインなどが挙げられる。必要に応じてさらに、注射用医薬製剤は、例えば、湿潤剤、pH緩衝剤等の少量の非毒性補助物質を含むことができる。生理学的に適合し得る緩衝液としてはハンクス液、リンゲル液、または生理食塩緩衝液が含まれるが、これらに限定されない。所望により、吸収促進製剤を用いてもよい。
非経口投与のための医薬製剤、例えばボーラス注射または連続注入によるものとしては、水溶性形態における、活性製剤(例えば、化合物、レチノイド、第2の脂質、安定剤、および/または治療剤を含み得る製剤)の水溶液を含む。さらに、活性化合物の懸濁液は、適切な油性の注射用懸濁液として調製することができる。水性注射用懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどの、懸濁液の粘度を増大させる物質を含んでもよい。任意に、懸濁液はまた、高度に濃縮された溶液の調製を可能にするために、化合物の溶解度を増加させる好適な安定剤または薬剤を含むことができる。注射用製剤は、保存剤を添加して、例えばアンプルまたは複数回投与容器内に、単位剤形で提示することができる。製剤は、懸濁液、溶液または油性もしくは水性ビヒクル中のエマルジョンなどの形態をとることができ、懸濁剤、安定剤および/または分散剤などの製剤化剤を含んでもよい。あるいは、活性成分は、使用前に好適なビヒクル、例えば、無菌パイロジェンフリー水で構成するための粉末形態であってもよい。
前述の製剤に加えて、製剤はまた、デポー製剤として製剤化することもできる。かかる長時間作用型製剤は、筋肉内注射によって投与することができる。したがって例えば、製剤(例えば、化合物、レチノイド、第2の脂質、安定剤、および/または治療剤を含み得る製剤)は、適切なポリマーまたは疎水性材料を用いて(例えば許容し得る油中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂を用いて、または例えば難溶性塩などの難溶性誘導体として、製剤化することができる。
本明細書の一部の態様は、治療剤を細胞に送達する方法を対象とする。例えば、一部の態様は、siRNAなどの治療剤を細胞に送達する方法を対象とする。本明細書に記載の方法に従って使用するのに適した細胞は、原核生物、酵母、または植物および動物細胞(例えば、哺乳動物細胞)を含む高等真核細胞を含む。一部の態様において、細胞は、ヒト線維肉腫細胞(例えば、HT1080細胞株)であってもよい。他の態様において、細胞はがん細胞であることができる。がんについてのモデル系である細胞株を用いることができ、例えば限定はされないが、乳がん(MCF−7、MDA−MB−438細胞株)、U87グリア芽腫細胞株、B16F0細胞(黒色腫)、HeLa細胞(子宮頸がん)、A549細胞(肺がん)、およびラット腫瘍細胞株GH3および9Lを含む。これらの態様において、本明細書に記載の製剤は、細胞をトランスフェクトするために使用することができる。これらの態様は、細胞を、治療剤を含む本明細書に記載の製剤と接触させることを含んでよく、これにより、治療剤を細胞に送達する。
本明細書に開示されるのは、本明細書に記載の製剤の治療有効量を投与することを含む、異常な線維化を特徴とする状態を処置するための方法である。異常な線維化を特徴とする状態は、がんおよび/または線維性疾患を含み得る。本明細書に記載の製剤により処置または改善することができるがんの種類としては、限定することなく、肺がん、膵がん、乳がん、肝がん、胃がん、および大腸がんが挙げられる。一態様において、処置または改善することができるがんは、膵がんである。別の態様において、処置または改善することができるがんは、肺がんである。本明細書に記載の製剤により処置または改善することができる線維性疾患の種類としては、限定することなく、肝線維症、肝硬変、膵炎、膵線維症、嚢胞性線維症、声帯瘢痕、声帯粘膜線維症、喉頭線維症、肺線維症、特発性肺線維症、嚢胞性線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、および腎性全身性線維症が挙げられる。一態様において、処置または改善することができる状態は、肝線維症である。
本明細書に記載の製剤または医薬組成物は、対象に対して、任意の適切な手段により投与することができる。投与法の非限定的例としては、特に、(a)注射による投与であって、皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮内、眼窩内、関節内(intracapsularly)、脊髄内、胸骨内(intrasternally)などへの、輸液ポンプ送達を包含する注射、(b)局所的投与、例えば腎臓または心臓領域内への、例えばデポー移植による直接注射など、また、活性化合物を生体組織と接触させるための、当業者により適切と認められたものが挙げられる。
投与に適した医薬組成物としては、活性成分がその意図した目的を達成するのに有効な量で含まれる製剤(例えば、化合物、レチノイド、第2の脂質、安定剤、および/または治療剤を含み得る製剤)が挙げられる。本明細書に開示された化合物の、用量として必要な治療有効量は、投与経路、ヒトを含む処置すべき動物の種類、考慮されている特定の動物の物理的特性に依存する。用量は、所望の効果を達成するように調整することができるが、体重、食事、併用投薬および医学分野の当業者が認識する他の要因などの要因に依存する。より具体的には、治療有効量は、疾患の症状を予防、緩和または改善する、または処置される対象の生存を延長するのに有効な、組成物の量を意味する。治療有効量の決定は、特に本明細書に提供される詳細な開示に照らして、当業者の能力の範囲内である。
当業者には容易に明らかなように、投与すべき有用なin vivo投与量および特定の投与方法は、年齢、体重、処置する哺乳動物種、用いる特定の化合物、およびこれらの化合物が用いられる特定の用途に応じて変化する。所望の成果を達成するために必要な有効投与量レベルの決定は、当業者により、ルーチンの薬理学的方法を用いて遂行することができる。典型的には、製品のヒトへの臨床応用は低い投与量レベルで開始され、所望の効果が達成されるまで投与量レベルが増加される。代替的に、許容し得るin vitro試験を用いて、確立された薬理学的方法により、本発明の方法により同定された組成物の有用な用量および投与経路を確立することができる。
非ヒト動物試験では、可能性ある製品の適用は、より高い投与量レベルで開始され、所望の効果がもはや達成されないか、または有害な副作用が消えるまで、投与量を減少させる。投与量は、所望の効果および治療指標に依存して、広い範囲にすることができる。一般的に、投与量は、約10μg/kg〜約100mg/体重kg、好ましくは約100μg/kg〜約10mg/体重kgである。代替的に、投与量は、当業者によって理解されるように、患者の表面積に基づいて算出してもよい。
医薬組成物のための具体的な剤形、投与経路、および投与量は、患者の状態を考慮して個々の医師が選択することができる。(本明細書にその全体が参照により本明細書に組み込まれるFingl et al. 1975の“The Pharmacological Basis of Therapeutics”、特にCh. 1, p. 1を参照のこと)。典型的には、患者に投与される組成物の用量範囲は、約0.5〜約1000mg/患者の体重kgであることができる。投与量は、単一でも、患者の必要に応じて、1または2日以上の間に与えられる2または3以上のシリーズであってもよい。化合物についてのヒトの投与量が、少なくともいくつかの条件について確立されている場合、投与量は確立されたヒトの投与量とほぼ同じか、またはその約0.1%〜約500%、より好ましくは約25%〜約250%である。新たに発見された医薬組成物のケースのように、ヒトの投与量が確立されていない場合には、ED50またはID50値から、または、動物での毒性試験および有効性試験により認定されるように、in vitroまたはin vivo試験から得られた他の適切な値から、推定することができる。
主治医は、毒性または臓器機能不全により、如何にしてまたいつ、投与を終了、中断、または調整するかを知っているであろうことに留意すべきである。逆に主治医は、臨床反応が適切でなかった場合に(毒性は除外する)、処置をより高いレベルに調整することも知っている。対象となる疾患の管理において投与された用量の程度は、処置すべき症状の重症度および投与経路により変化する。症状の重症度は、例えば、標準的な予後評価方法によって部分的に評価することができる。さらに、用量およびおそらく投与頻度も、個々の患者の年齢、体重および反応に応じて変化するであろう。上述したものに相当するプログラムは、獣医学において使用することができる。
正確な投与量は薬物毎に決定されるが、ほとんどの場合、投与量に関していくつかの一般化を行うことができる。成人のヒト患者の毎日の投薬レジメンは、例えば、約0.1mg〜2000mgの各活性成分の投与量、好ましくは約1mg〜約500mg、例えば5〜200mgであることができる。他の態様において、約0.01mg〜100mgの各活性成分の静脈内、皮下、または筋肉内用量、好ましくは約0.1mg〜約60mg、例えば約1mg〜約40mgが用いられる。薬学的に許容し得る塩の投与の場合、投与量は、遊離塩基として算出してもよい。一部の態様において、製剤は、1日当たり1〜4回投与される。代替的に、製剤は、連続静脈内注入により、好ましくは各活性成分1日当たり約1000mgまでの用量で投与することができる。当業者によって理解されるように、特定の状況において、本明細書に開示された製剤を、上記の好ましい用量範囲を超えた、またはさらに大幅に超えた量で投与して、特に侵攻性の疾患または感染症を効果的かつ積極的に処置することが必要となる場合もある。一部の態様において、製剤は、連続治療の期間、例えば1週間またはそれ以上、または数ヶ月または数年間投与されるであろう。
投与量および間隔を個別に調節して、調節効果または最小有効濃度(MEC)を維持するための、活性部分の血漿レベルを提供することができる。MECは各化合物について変化するが、in vitroデータから推定することができる。MECを達成するのに必要な投与量は、個々の特徴および投与経路に依存する。しかし、HPLCアッセイまたはバイオアッセイを用いて、血漿濃度を決定することができる。
投与間隔はまた、MEC値を用いて決定することができる。組成物は、MECを超える血漿レベルを、10〜90%の時間、好ましくは30〜90パーセントの間、最も好ましくは50%〜90%の間維持するレジメンを用いて投与すべきである。
局所投与または選択的取り込みの場合において、薬物の有効な局所濃度は、血漿濃度と関連しない場合もある。
投与する製剤の量は、処置する対象、対象の体重、苦痛の重症度、投与方法および処方する医師の判断に依存してよい。
本明細書に開示される製剤(例えば、化合物、レチノイド、第2の脂質、安定剤、および/または治療剤を含み得る製剤)は、既知の方法を用いて有効性および毒性について評価することができる。例えば、特定の化合物の、または特定の化学的部分を共有する化合物のサブセットの毒性は、例えば、哺乳動物などの細胞株、好ましくはヒトの細胞株に対するin vitro毒性を決定することにより、確立することができる。かかる研究の結果は、例えば哺乳動物、より具体的にはヒトなどの動物における毒性をしばしば予測する。代替的に、マウス、ラット、ウサギ、またはサルなどの動物モデルにおける特定の化合物の毒性は、既知の方法を用いて決定することができる。特定の化合物の有効性は、in vitro方法、動物モデルまたはヒト臨床試験などのようないくつかの認められた方法を使用して確立することができる。認められたin vitroモデルは、ほぼ全てのクラスの疾患について存在し、これには限定することなく、がん、心臓血管疾患、および様々な免疫機能障害を含む。同様に、許容される動物モデルを用いて、かかる疾患を処置するための化学薬品の有効性を確立することができる。有効性を決定するためのモデルを選択する場合、当業者は、適切なモデル、用量および投与の経路、およびレジメンを選択するために、従来技術により、ガイドされることができる。当然ながら、ヒト臨床試験もまた、ヒトにおける化合物の有効性を決定するために使用することができる。
製剤は所望により、活性成分を含む1または2以上の単位剤形を含んでよいパックまたはディスペンサーデバイスで提供することができる。パックは、例えば、ブリスターパックなどの金属またはプラスチックホイルを含んでもよい。パックまたはディスペンサーデバイスには、投与のための説明書を添付してもよい。パックまたはディスペンサーはまた、医薬品の製造、使用、または販売を規制する政府機関によって規定された形式の、容器に付随する表示を伴ってもよく、この表示は、ヒトまたは獣医学的投与に対する薬物の形態についての、該機関の承認を反映するものである。かかる表示は、例えば、米国食品医薬品局による処方薬についての承認のラベル、または承認された製品のインサートであってよい。適合する薬学的担体中に製剤化された化合物を含む組成物も、調製し、適切な容器に入れ、適応となる状態の処置用にラベルを付すことができる。
1または2以上の立体中心を有する、本明細書に記載の任意の化合物は、絶対立体化学が明示的に示されていない場合、各中心は、独立してR配置またはS配置またはそれらの組合せであってもよいことが理解される。したがって、本明細書で提供される化合物は、鏡像異性的に純粋であるか、または立体異性体の混合物であってもよい。さらに、EまたはZとして定義可能な幾何異性体を生成する1または2以上の二重結合を有する任意の化合物において、各二重結合は独立してEまたはZ、その組合せであってよいことが理解される。同様に、全ての互変異性形態も含まれることが意図される。
本発明は、以下の例を参照することによりさらに例示することができる。これらの例は例示のみであり、本発明を限定することを意図しない。
例
例1:2−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタン−アミニウムブロミド(HEDC)の調製
中間体1の調製:2,2’−(tert−ブトキシカルボニルアザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(HEDC−BOC−IN)
DCM(1750mL)中の、N−BOC−ジエタノールアミン(194g、0.946mol)、トリエチルアミン(201g、2.03mol)およびジアミノピリジン(23.1g、0.19mol)の溶液を0℃に冷却した。DCM(440mL)中の塩化ミリストイル(491g、1.99mol)溶液を、0〜10℃で50分かけて加え、混合物を周囲温度に昇温させた。完全な変換は、TLCにより20〜24℃で1.5時間後に示された。水(1750mL)を添加し、pH8.3をpHメーターで測定した。有機相を分離し、(1)6%NaHCO3(500mL)、(2)0.3M HCl(1700mL)、(3)12.5%塩化ナトリウム(1700mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム(120g)で乾燥した。ろ液の50℃および50mBarでの蒸発により、622gの2,2’−(tert−ブトキシカルボニルアザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(HEDC−BOC−IN)を得た。放置すると固化したこの蒸留残渣を、次の工程で使用した。
中間体2の調製:2,2’−(tert−ブトキシカルボニルアザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(HEDC−アミン−IN)TFA塩
HEDC−BOC−IN(620g、0.990mol)を、50℃の浴中で短時間加熱することにより液体に変換し、次に25℃未満に冷却した。TFA(940mL、1.39kg、1.18mol)を、温度を25℃以下に維持するために適度な冷却を用いて、30分かけて液体に加えた。TFA量の3分の2を添加すると、顕著なガスの発生が観察された。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。TLCにより、微量のHEDC−BOC−INが示された。反応混合物を加熱して、TFAを50〜55℃の水浴から減圧下(125〜60mBar)で蒸留し、蒸留が極めて緩徐になるまで蒸留を継続した。TFAフューム(煙霧)を、スクラバー内で10%水酸化ナトリウムにより吸収した。ヘプタン(2000mL)を添加し、撹拌し、そして減圧下で留去した。ヘプタン(2000mL)を部分的に固化した残渣に添加し、混合物を45℃に加熱し、この温度で僅かに濁った溶液が形成された。溶液を冷却し、40℃でシーディングし、40〜36℃で25分間攪拌することにより、沈殿物が形成された。冷却し、周囲温度で40分攪拌し、重い結晶の沈殿物をろ過により単離し、フィルターケーキをヘプタン(1000mL)で洗浄した。湿ったフィルターケーキ(914g)を、周囲温度で減圧下(<1mBar)で一晩撹拌して、635g(100%)の2,2’(tert−ブトキシカルボニルアザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(HEDC−アミン−IN)TFA塩を白色結晶として得た。
中間体3の調製:2,2’−(2−(ジメチルアミノ)アセチルアザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(HEDC−DiMeGly−IN)
N,N−ジメチルグリシン(56.6g、548mmol)、HOBt水和物(83.9g、548mmol)およびEDC塩酸塩(105g、548mmol)をDMF(3.5L)に加え、混合物を周囲温度で1時間撹拌した。透明な溶液が形成された。HEDC−アミン−IN TFA塩(270g、442mmol)を、DCM(1.15L)および6%重炭酸ナトリウム(1.15L)と混合した。分離した有機相と遊離アミンを、DMF中でカップリング混合物に加え、沈殿物と約9℃の温度上昇が観察された。トリエチルアミン(47.0g、464mmol)を加え、反応混合物を25〜30℃で5時間撹拌した。TLCにより不完全な変換が示され、追加のEDC塩酸塩(29.5g、154mmol)を加えた。周囲温度で一晩攪拌し、透明な溶液が観察され、TLCは今度は完全な変換を示した。反応混合物を、DCM(2.3L)および2%重炭酸ナトリウム(7L)と混合した。有機相を、1.25%の塩化ナトリウム(各5L)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウム(186g)で乾燥した。ろ液を50℃、30mBarで蒸発させ、253gの粗油を得た。粗物質を、2.6kgのシリカゲル60(40〜63μ)を充填したカラムに負荷した。生成物を、トルエン:酢酸エチル(8:2)(4L)、次いで酢酸エチル:メタノール(1:1)(5L)で溶出した。画分(3.5〜8L)を含有する生成物を蒸発させて(50℃/250〜20mBar)、208g(66%)の2,2’−(2−(ジメチルアミノ)アセチルアザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(HEDC−DiMeGly−IN)を、油として得た。
HEDCの調製:2−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド
HEDC−DiMeGly−IN(206g、337mmol)および2−ブロモエタノール(274g、2.19mol)の混合物を、80℃で2時間撹拌した。HPLCにより、8.1%の未反応のジメチルグリシン中間体が示された。80℃でさらに40分間撹拌後、HPLCにより、7.8%の未反応のジメチルグリシン中間体が示された。温かい(65℃)酢酸エチル(2L)を加えた。熱い溶液のろ過ブランク(blank filtration)を熱酢酸エチル(0.5L)で洗浄した。合わせたろ液を0℃に冷却し、シーディングにより結晶化を開始させた。生成物の懸濁液を緩徐に冷却し、−16〜−18℃で40分間撹拌した。沈殿物をろ過により単離し、フィルターケーキを冷酢酸エチル(200mL)で洗浄した。一晩の乾燥により(20℃/<1mBar)、211gの粗物質を得た。物質を次に、35℃に加熱して25℃でシーディングすることにより、酢酸エチル(2.1L)とエタノール(105mL)の混合物から再結晶させた。沈殿物を10℃で単離し、冷酢酸エチル(300mL)で洗浄し、一晩乾燥させて(20℃/<1mBar)、161g(66%)の2−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド(HEDC)を得た。HPLCは、99.5%の純度を示した。QTOF MS ESI+: m/z 655.6 (M + H)。
例2:2−(ビス(3−(テトラデカノイルオキシ)プロピル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソ−エタンアミニウムブロミド(Pr−HEDC)の調製
中間体1の調製:3,3’−アザンジイルビス(プロパン−1−オール)
3−アミノ−1−プロパノール(14.5mL、19.0mmol)、1−クロロ−3−ヒドロキシプロパン(8mL、95.6mmol)およびH2O(〜50mL)の混合物を、24時間にわたって還流した。次に水酸化カリウム(5.40g)を添加した。溶解後、全てのH2Oを蒸発させると、粘性油および大量の塩化カリウムが残った。これらをろ過し、乾燥アセトンとジクロロメタンで洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、そして濃縮した。次いで生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製し、12.5gの3,3’−アザンジイルビス(プロパン−1−オール)を得た。
中間体2の調製:tert−ブチルビス(3−ヒドロキシプロピル)カルバメート
3,3’−アザンジイルビス(プロパン−1−オール)(12.5g、95.4mmol)を、DCM(25mL)で希釈した。DCM(25mL)中のジ−tert−ブチルジカーボネート(26g、119.25mmol)の溶液を、Arガスのブランケット下で攪拌しながら緩徐に加えた。反応物を一晩撹拌した。反応混合物を濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製し、tert−ブチルビス(3−ヒドロキシプロピル)カルバメートを得た。
中間体3の調製:((tert−ブトキシカルボニル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジテトラデカノエート
tert−ブチルビス(3−ヒドロキシプロピル)カルバメート(4.00g、17.3mmol)、トリエチルアミン(4.80ml、34.6mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(529mg、4.33mmol)を、クロロホルム(50mL)に溶解した。氷浴中で攪拌しながら、塩化ミリストイルの溶液を約15分間で添加した。添加は、反応温度が30℃を超えないようにして行った。反応物を室温で一晩撹拌した。翌日、MeOH(50mL)および0.9%食塩水(50mL)を加えて反応をクエンチした。有機層を分離し、1M NaHCO3で洗浄した。溶媒を、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮して、((tert−ブトキシカルボニル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジテトラデカノエートを油として得た。
中間体4の調製:アザンジイルビス(プロパン−3,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩
((tert−ブトキシカルボニル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジテトラデカノエート(11.3g、17.3mmol)を、TFA/CHCl3(1:1、20mL)に溶解し、混合物を室温で15分攪拌した。次いで、混合物を真空中で濃縮した。これを2回繰り返した。次に残渣をDCMに溶解し、H2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、アザンジイルビス(プロパン−3,1−ジイル)ジテトラデカノエートをTFA塩(750mg)として得た。
中間体5の調製:((2−(ジメチルアミノ)アセチル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジテトラデカノエート
アザンジイルビス(プロパン−3,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩(750mg、1.35mmol)をDCM(5mL)で希釈し、DCM(5mL)中のN,N−ジメチルグリシン(154mg、1.49mmol)、HATU(616mg、1.62mmol)およびDIEA(495μL、2.84mmol)の予備活性化された混合物に加えた。生成物をアルゴンでフラッシュし、室温で一晩撹拌し、次いで濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、465mgの((2−(ジメチルアミノ)アセチル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジテトラデカノエートを得た。
Pr−HEDCの調製:2−(ビス(3−(テトラデカノイルオキシ)プロピル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド
密閉系にて、((2−(ジメチルアミノ)アセチル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジテトラデカノエート(246mg、0.385mmol)をACN(10mL)に溶解し、2−ブロモエタノール(500μL)を加えた。反応容器を不活性ガスでフラッシュした後、密閉した。混合物を、80℃に加熱し、一晩撹拌し、次いで冷却し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、99mgの2−(ビス(3−(テトラデカノイルオキシ)プロピル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミドを得た。QTOF MS ESI+: m/z 683.6 (M + H)。
例3:2−(ビス(3−(オレオイルオキシ)プロピル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド(Pr−HE−DODC)の調製
中間体1の調製:(Z)−((tert−ブトキシカルボニル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジオレエート
tert−ブチルビス(3−ヒドロキシプロピル)カルバメート(合成は前述した)、トリエチルアミンおよびDMAPを、クロロホルムに溶解した。氷浴中で攪拌しながら、塩化オレオイル溶液を15分間かけて添加した。添加は、反応温度が30℃を超えないようにして行った。反応物を室温で一晩撹拌した。翌日、MeOH(50mL)および0.9%食塩水(50mL)を加えて反応をクエンチした。有機層を分離し、1M NaHCO3で洗浄した。溶媒をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、油を得た。(Z)−((tert−ブトキシカルボニル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジオレエートは、さらなる精製なしで次に進めた。
中間体2の調製:(Z)−アザンジイルビス(プロパン−3,1−ジイル)ジオレエートTFA塩
(Z)−((tert−ブトキシカルボニル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジオレエート(13.2g、17.3mmol)を、TFA/CHCl3(1:1、20mL)に溶解し、混合物を室温で15分攪拌した。次いで、混合物を真空中で濃縮した。これを2回繰り返した。次に残渣をDCMに溶解し、H2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥し濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、(Z)−アザンジイルビス(プロパン−3,1−ジイル)ジオレエートTFA塩(750mg)を得た。
中間体3の調製:(Z)−((2−ジメチルアミノ)アセチル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジオレエート
(Z)−アザンジイルビス(プロパン−3,1−ジイル)ジオレエートTFA塩(750mg、1.35mmol)をDCM(5mL)で希釈し、DCM(5mL)中のN,N−ジメチルグリシン(128mg、1.24mmol)、HATU(517mg、1.36mmol)およびDIEA(413μL、2.37mmol)の予備活性化された混合物に加えた。フラスコをアルゴンでフラッシュし、室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、DCM/MeOHの勾配でシリカゲルクロマトグラフィーにかけて、(Z)−((2−ジメチルアミノ)アセチル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジオレエートを得た。
Pr−HE−DODCの調製:2−(ビス(3−(オレオイルオキシ)プロピル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド
密閉系にて、(Z)−((2−ジメチルアミノ)アセチル)アザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル)ジオレエート(269mg、0.360mmol)をACN(10mL)に溶解し、2−ブロモエタノール(200μL)を加えた。反応容器を不活性ガスでフラッシュした後、密閉した。混合物を80℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を冷却して濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、2−(ビス(3−(オレオイルオキシ)プロピル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド(129mg)を得た。QTOF MS ESI+: m/z 791.7 (M + H)。
例4:3−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−3−オキソプロパン−1−アミニウムブロミド(HE−Et−DC)の調製
中間体1の調製:((3−(ジメチルアミノ)プロパノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート
アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩の合成は、前述した。アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩(1.5g、2.86mmol)をDCM(10mL)で希釈し、DCM(10mL)中の3−(ジメチルアミノ)プロピオン酸HCl塩(482mg、3.14mmol)、HATU(1.30g、3.42mmol)およびDIEA(1.04mL、5.98mmol)の予備活性化された混合物に加えた。丸底フラスコをアルゴンでフラッシュし、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、((3−(ジメチルアミノ)プロパノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートを得た。
HE−Et−DCの調製:3−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−3−オキソプロパン−1−アミニウムブロミド
密閉系にて、((3−(ジメチルアミノ)プロパノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(606mg、0.970mmol)をACN(10mL)に溶解し、2−ブロモエタノール(500μL)を加えた。反応容器を不活性ガスでフラッシュした後、密閉した。混合物を80℃に加熱し、一晩撹拌し、次に冷却して濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、3−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−3−オキソプロパン−1−アミニウムブロミド(80mg)を得た。QTOF MS ESI+: m/z 669.6 (M + H)。
例5:3−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−3−オキソプロパン−1−アミニウムブロミド(HE−Et−DODC)の調製
中間体1の調製:(Z)−((tert−ブトキシカルボニル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート
N−Bocジエタノールアミン(Aldrich 15268、Lot # 0001406013、MW 205.25、17.81g、0.087mol)、トリエチルアミン(Aldrich、MW 101.19、24.4ml、0.176mol)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(Aldrich、MW 122.17、2.76g、1.3g、0.023mol)を、350mlのクロロホルムに溶解した。攪拌しながら、100mlのクロロホルム中の塩化オレオイル(MW 300.91、61.6g、0.174mol)を、10分かけて加えた(あるいは、N−Bocジエタノールアミンのクロロホルム溶液を、塩化オレオイルを加えながら、氷/水浴中に浸漬した)。添加は、反応混合物の温度が50℃を超えないようにして実施した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。200mlのメタノール(EMD MX0485-5、Lot 50350)および200mlの0.9%生理食塩水(塩化ナトリウム、BDH、BDH8014、Lot # 92717)の混合物を加えて、反応をクエンチした。有機層を分離し、100mlの希重炭酸ナトリウム水溶液(Aldrich S6014、Batch # 095K0143)で2回洗浄した。溶媒を回転蒸発により除去して、59.5gの粗生成物を淡黄色の油として得た(MW 734.14、59.5g、0.081mol、収率100%)。この物質をさらに精製することなく次の工程に用いた。
中間体2の調製:(Z)−アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートTFA塩
(Z)−((tert−ブトキシカルボニル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート(59.5g、0.081mol)を、100mlのトリフルオロ酢酸(Alfa Aesar Stock # A12198、Lot # D07W005、MW 114.02、100ml、1.35mol)および100mlのクロロホルム(Aldrich 154733、Lot # KBF5943V)で2回処理した。各処理は室温での10分間の撹拌からなり、溶媒を各処理の終了時に回転蒸発によって除去した。2回目の処理の後、反応混合物を回転蒸発により濃縮した。残渣を200mlの塩化メチレンに溶解し、混合物を2回、100mlの水で洗浄した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーによりメタノール(EMD MX0485-5、Lot # 50350)と塩化メチレン(EMD DX0835-5、Lot # 51090)の混合物を溶離剤として用いて精製し、44gの(Z)−アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートTFA塩を得た(44.0g)。
中間体3の調製:(Z)−((3−(ジメチルアミノ)プロパノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート
(Z)−アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートTFA塩(1.50g、2.37mmol)をDCM(10mL)で希釈し、DCM(10mL)中の、3−(ジメチルアミノ)プロピオン酸HCl塩(383mg、2.49mmol)、HATU(1034mg、2.72mmol)およびDIEA(831μL、4.77mmol)の予備活性化された混合物に加えた。丸底フラスコをアルゴンでフラッシュし、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、(Z)−((3−(ジメチルアミノ)プロパノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートを得た。
HE−Et−DODCの調製:3−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−3−オキソ−プロパン−1−アミニウムブロミド
密閉系にて、(Z)−((3−(ジメチルアミノ)プロパノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート(588mg、0.802mmol)をACN(10mL)に溶解し、2−ブロモエタノール(200μL)を加えた。反応容器を不活性ガスでフラッシュし、次いで密閉した。混合物を80℃に加熱し、一晩撹拌し、次に冷却して真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、3−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−3−オキソプロパン−1−アミニウムブロミド(160mg)を得た。QTOF MS ESI+: m/z 764.3 (M + H)。
例6:4−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−4−オキソブタン−1−アミニウムブロミド(HE−Pr−DC)の調製
中間体1の調製:((4−(ジメチルアミノ)ブタノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート
アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩の合成は、前述した。アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩(1.00g、1.90mmol)をDCM(5mL)で希釈し、DCM(5mL)中の4−(ジメチルアミノ)酪酸HCl塩(382mg、2.28mmol)、HATU(867mg、2.28mmol)およびDIEA(728μL、4.18mmol)の予備活性化された混合物に加えた。フラスコをアルゴンでフラッシュし、反応混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、((4−(ジメチルアミノ)ブタノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートを得た。
HE−Pr−DCの調製:4−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−4−オキソブタン−1−アミニウムブロミド
密閉系にて、((4−(ジメチルアミノ)ブタノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(300mg、0.469mmol)をACN(5mL)に溶解し、2−ブロモエタノール(500μL)を加えた。反応容器を不活性ガスでフラッシュし、次いで密閉した。混合物を80℃に加熱し、一晩撹拌し、次に濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、4−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−4−オキソブタン−1−アミニウムブロミド(140mg)を得た。LCMS ESI+: m/z 684.4 (M + H)。
例7:4−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−4−オキソブタン−1−アミニウムブロミド(HE−Pr−DODC)の調製
中間体1の調製:(Z)−((4−(ジメチルアミノ)ブタノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート
(Z)−アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートTFA塩の合成は、前述した。(Z)−アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートTFA塩(1.00g、1.58mmol)をDCM(5mL)で希釈し、DCM(5mL)中の4−(ジメチルアミノ)酪酸HCl塩(317mg、1.89mmol)、HATU(719mg、1.89mmol)およびDIEA(606μL、3.48mmol)の予備活性化された混合物に加えた。フラスコをアルゴンでフラッシュし、反応混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、(Z)−((4−(ジメチルアミノ)ブタノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートを得た。
HE−Pr−DODCの調製:4−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−4−オキソブタン−1−アミニウムブロミド
密閉系にて、((4−(ジメチルアミノ)ブタノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(400mg、0.535mmol)をACN(5mL)に溶解し、2−ブロモエタノール(500μL)を加えた。反応容器を不活性ガスでフラッシュし、次いで密閉した。混合物を80℃に加熱し、一晩撹拌し、次に濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、4−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−4−オキソブタン−1−アミニウムブロミド(255mg)を得た。LCMS ESI+: m/z 792.5 (M + H)。
例8:2−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド(HE2DODC)の調製
中間体1の調製:(Z)−((2−(ブロモアセチル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート
(Z)−アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートTFA塩の合成は、前述した。(Z)−アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートTFA塩(1.50g、2.34mmol)をDCM(20mL)で希釈し、氷浴に入れた。ブロモアセチルブロミド(214μL、2.46mmol)、次いでトリエチルアミン(685μL、4.91mmol)を加えた。氷浴を取り除き、反応物を不活性ガス下、室温で一晩攪拌し、次にDCMで100mLに希釈し、1M HCl(75mL)、H2O(75mL)、飽和NaHCO3溶液(75mL)および飽和ブライン溶液(75mL)で洗浄した。全ての水性洗浄液をDCM(25mL)で逆抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。酢酸エチルを用いたシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、(Z)−((2−(ブロモアセチル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート(1.22g)を得た。
HE2DODCの調製:2−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド
密閉系にて、(Z)−((2−(ブロモアセチル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート(2.08g、2.75mmol)をN−メチルジエチルアミン(1.58mL、13.8mmol)と組み合わせて添加した。反応容器を不活性ガスでフラッシュし、次いで密閉した。混合物を50℃に加熱し、一晩撹拌し、次に濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、2−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド(479mg)を得た。LCMS ESI+: m/z 793.7 (M + H)。
例9:2−(ビス(2−((9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド(HEDC−DLin)の調製
2−(ビス(2−((9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミドの調製を、HEDCと同様の方法で、(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエノイルクロリドを塩化ミリストイルの代わりに用いて行った。
例10:2−(ビス(2−(ドデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミド(HEDC−12)の調製
2−(ビス(2−(ドデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2−オキソエタンアミニウムブロミドの調製を、HEDCと同様の方法で、塩化ドデカノイルを塩化ミリストイルの代わりに用いて行った。
例11:2−((2−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソエチル)チオ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムブロミド(HES104)の調製
中間体1の調製:((2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)アセチル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(S104)
アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩の合成は、前述した。アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩(152g、238mmol)を、DCM(2.3L)および10%重炭酸カリウム(1.15L)と共に0〜5℃で撹拌した。有機相を分離し、水相をDCM(1.15L)でさらに抽出した。合わせた有機相を、硫酸マグネシウム水和物(236g)と共に0〜5℃で30分撹拌し、ろ過し、DCM(1.15L)で洗浄した。合わせたろ液に、2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)酢酸塩酸塩(57.0g、285mmol)、EDC塩酸塩(68.4g、357mmol)およびDMAP(2.91g、23.8mmol)を加え、懸濁液を周囲温度で一晩撹拌し、その後透明な溶液が形成された。MQ水(2.3L)およびメタノール(460mL)を添加し、10分間攪拌した後、透明な有機相を分離した。濁った水相(pH3.0)をDCM(575mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、143gの粗物質を塩酸塩として得た。粗物質(142.6g)をDCM(500mL)と共に蒸留フラスコに移し、酢酸エチル(1L)を添加した。溶液を大気圧下で蒸留まで加熱し、蒸留を70分にわたって継続して、76℃の残渣温度を得た。総体積1.4Lを、酢酸エチル(800mL)を添加して得て、エタノール(70mL)を加えた。50℃の透明な溶液を37℃に冷却し、種結晶を添加した。37〜35℃で10分間にわたって顕著な結晶化の開始を観察したら、懸濁液を冷却し、0℃で一晩撹拌し、沈殿物をろ過により単離し、冷酢酸エチル(210mL)で洗浄した。オイルポンプ真空中で周囲温度にて一定重量になるまで4.5時間かけて乾燥し、134gの再結晶物質を、塩酸塩、白色結晶性固体として得た。リン酸三カリウム(85g、0.40mol)およびリン酸水素二カリウム(226g、1.30mol)を、精製水(1.7L)に加え、pH10.9で形成された溶液を18〜20℃に冷却した。DCM(1.3L)および再結晶化したS104塩酸塩(133g、0.188mol)を加え、混合物を10分間攪拌した。透明な有機相を適度な速度で分離し(35分かけて)、濁った水相をDCM(650mL)でさらに抽出した。合わせた有機相を無水硫酸マグネシウム(65g)と共に40分間撹拌し、混合物をろ過し、DCM(200mL)で洗浄した。合わせたろ液を50℃の水浴から、減圧下で蒸発させた(20mBarまで、この圧力で蒸発を1時間継続した)。15〜20℃の水浴からの追加の蒸発をオイルポンプバキュームで行って、126gの部分的に固化した油を得た。−20℃の冷却浴中で冷却して完全に固化させ、オイルポンプによる真空下にて−20℃で乾燥した後、126gの((2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)アセチル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(S104)を得た。HPLCは98.1%の純度を示した。
HES104の調製:2−((2−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソエチル)チオ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムブロミド
密閉系にて、((2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)アセチル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(1.00g、1.49mmol)を2−ブロモエタノール(687μL、9.69mmol)と組み合わせて添加した。反応容器を不活性ガスでフラッシュし、次いで密閉した。混合物を75℃に加熱し、一晩撹拌し、次に冷却して真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、2−((2−(ビス(2−(テトラデカノイルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソエチル)チオ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムブロミド(HES104)(790mg)を得た。LCMS ESI+: m/z 715.7 (M + H)。
例12:2−((2−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソエチル)チオ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムブロミド(HES104−DO)
中間体1の調製:(Z)−((2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)アセチル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート
(Z)−アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートTFA塩の合成は、前述した。(Z)−アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートTFA塩(4.06g、6.41mmol)を、DCM(60mL)および10%K2CO3(30mL)中0〜5℃で撹拌した。30分後、有機相を分離し、水相をDCM(30mL)でさらに抽出した。合わせた有機相を、無水MgSO4と共に0〜5℃で30分撹拌し、ろ過し、DCM(30mL)で洗浄した。合わせたろ液に、2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)酢酸(1.26g、7.70mmol)、EDC HCl塩(1.84g、9.62mmol)、DMAP(78.3mg、0.64mmol)を加えた。薄い懸濁液を周囲温度で一晩撹拌した。その後溶液は透明となった。翌日、脱イオン水(60mL)およびメタノール(30mL)を添加した。10分間攪拌した後、透明な有機相を分離した。濁った水相をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮した。粗物質をシリカのプラグを通してろ過し、DCM(40mL)に取り、PBS(pH=11、50mL)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌した。次に有機相を分離し、水相をDCM(15mL)で再度抽出した。合わせた有機相を無水MgSO4と共に30分間攪拌した。次いで混合物をろ過し、DCMで洗浄した。合わせたろ液を真空中で濃縮して、(Z)−((2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)アセチル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート(3.44g)を得た。
HES104−DOの調製
密閉系にて、(Z)−((2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)アセチル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート(540mg、0.693mmol)を2−ブロモエタノール(319μL、4.50)と組み合わせて添加した。反応容器を不活性ガスでフラッシュし、次いで密閉した。混合物を75℃に加熱し、一晩撹拌した。翌日冷却して真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、2−((2−(ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソエチル)チオ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムブロミド(324mg)を得た。LCMS ESI+: m/z 823.8 (M + H)。
例13:2−((ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)カルバモイル)チオ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタン−アミニウムブロミド(HETU104−DO)の調製
中間体1の調製:(Z)−((((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)カルボニル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート
(Z)−((tert−ブトキシカルボニル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエートの合成は、前述した。(Z)−((tert−ブトキシカルボニル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート(4.2g、5.72mmol)をDCM(20ml)に溶解し、氷浴中で0℃に冷却した。TFA(20ml)を添加し、混合物を不活性ガスのブランケット下で20分間撹拌した。その後、混合物を真空中で濃縮した。残渣を10%K2CO3(20mL)とDCM(20mL)との間で分配した。混合物を氷浴中で20分間攪拌した。有機部分を回収し、濁った水層をDCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物に無水MgSO4を加え、0℃で20分間撹拌した。懸濁液をろ過し、DCM(10mL)で洗浄した。ジホスゲン(1.38mL、11.4mmol)を、DCM中の(Z)−アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート材料に加え、不活性ガスのブランケット下室温で攪拌した。翌日、DCMおよび過剰ジホスゲンを真空中で除去した。2−(ジメチルアミノ)エタンチオールHCl塩(4.05g、28.6mmol)をDCM(50mL)およびトリエチルアミン(5.2mL、37.2mmol)に取り、(Z)−((クロロカルボニル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート残渣に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。翌日、混合物をDCMで希釈し、0.3M HCl(75mL)、水(75mL)および10%K2CO3(75mL)で洗浄した。全ての水性洗浄液をDCM(25mL)で逆抽出した。有機物を、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、(Z)−((((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)カルボニル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート(1.90g)を得た。
HETU104DOの調製
密閉系にて、(Z)−((((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)カルボニル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジオレエート(615mg、0.804mmol)を2−ブロモエタノール(370μL、5.22mmol)と組み合わせて添加した。反応容器を不活性ガスでフラッシュし、次いで密閉した。混合物を75℃に加熱し、一晩撹拌し、次に冷却して真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりDCM/MeOHの勾配を用いて精製して、2−((ビス(2−(オレオイルオキシ)エチル)カルバモイル)チオ)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムブロミド(473mg)を得た。LCMS ESI+: m/z 809.8 (M + H)。
例14:Dope−Glu−VAの調製
(Z)−(2R)−3−(((2−(5−(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−イル)オキシ)−5−オキソペンタンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート(DOPE−Glu−VA)の調製
中間体1の調製:5−(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−イル)オキシ)−5−オキソペンタン酸
グルタル酸無水物(220mg、1.93mmol)およびレチノール(500mg、1.75mmol)を琥珀色のバイアル中でジクロロメタン(5mL)に溶解した。トリエチルアミン(513μL、3.68mmol)を加え、バイアルをアルゴンでフラッシュした。反応混合物を室温で4時間攪拌した。物質を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配で精製した。画分をプールし、濃縮して、帯黄色油(700mg)を得た。生成物はNMRにより確認した。
DOPE−Glu−VAの調製:(Z)−(2R)−3−(((2−(5−(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−イル)オキシ)−5−オキソペンタンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート
1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(500mg、0.672mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(306.5mg、0.806mmol)および5−(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−イル)オキシ)−5−オキソペンタン酸(269mg、0.672mmol)を、アルゴンでフラッシュした琥珀色のバイアル中のクロロホルム/DMF(10mL、1:1混合物)に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(300μL、1.68mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、次いでシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製した。画分をプールし、濃縮して、帯黄色油を得た(460mg、61%)。生成物はNMRにより確認した。
例15:DOPE−Glu−NH−VA
(Z)−(2R)−3−(((2−(4−(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)ブタンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート(DOPE−Glu−NH−VA)の調製
中間体1の調製:(Z)−(2R)−3−(((2−(4−アミノブタンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート
1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(2500mg、3.36mmol)、Boc−GABA−OH(751mg、3.70mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1531mg、4.03mmol)を、DMF/クロロホルム(25mL、1:1混合物)に溶解した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(880μL、5.05mmol)を加え、混合物をアルゴンのブランケット下、室温で一晩撹拌した。反応混合物を〜200mLの水で希釈し、生成物をジクロロメタン(3×100ml)で抽出した。生成物を〜75mLのpH4.0のPBS緩衝液で洗浄し、有機物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。物質を次にシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、濃縮して、無色の油(2.01g、64%)を得た。生成物はNMRにより確認した。次いで、物質を30mLの2M HCl/ジエチルエーテルに入れた。反応物をH2O浴中室温で攪拌した。2時間後、溶液を濃縮して(Z)−(2R)−3−(((2−(4−アミノブタンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエートを得た。
DOPE−Glu−NH−VAの調製:(Z)−(2R)−3−(((2−(4−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)ブタンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート
(Z)−(2R)−3−(((2−(4−アミノブタンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート(1200mg、1.45mmol)、レチノイン酸(500mg、1.66mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(689mg、1.81mmol)を、DMF/クロロホルム(10mL、1:1混合物)に懸濁した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(758μL、4.35mmol)を加えた。丸底フラスコをアルゴンでフラッシュし、アルミ箔で覆った。反応混合物を室温で4時間攪拌し、ジクロロメタン(75mL)とH2O(75mL)に分配し、ジクロロメタンで抽出し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、(Z)−(2R)−3−(((2−(4−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)ブタンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエートを得た(292mg、18%)。生成物はLCMSおよびNMRにより特徴付けた。
例16:DSPE−PEG550−VA
(2R)−3−(((((45E,47E,49E,51E)−46,50−ジメチル−4,44−ジオキソ−52−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−7,10,13,16,19,22,25,28,31,34,37,40−ドデカオキサ−3,43−ジアザドペンタコンタ−45,47,49,51−テトラエン−1−イル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジステアレート(DSPE−PEG550−VA)の調製
中間体1の調製:(2R)−3−((((2,2−ジメチル−4,44−ジオキソ−3,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41−トリデカオキサ−5,45−ジアザヘプタテトラコンタン−47−イル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジステアレート
1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(200mg、0.267mmol)、t−Boc−N−アミド−dPEG12−酸(211mg、0.294mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(122mg、0.320mmol)を、アルゴンでフラッシュした20mLのシンチレーションバイアル中のクロロホルム/メタノール/H2O(6mL、65:35:8)に溶解した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(116μL、0.668mmol)を加えた。反応物を25℃で4時間攪拌し、濃縮した。次いで、物質をシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、(2R)−3−((((2,2−ジメチル−4,44−ジオキソ−3,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41−トリデカオキサ−5,45−ジアザヘプタテトラコンタン−47−イル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジステアレートを、油として得た(252mg、65%)。
DSPE−PEG550−VAの調製:(2R)−3−(((((45E,47E,49E,51E)−46,50−ジメチル−4,44−ジオキソ−52−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−7,10,13,16,19,22,25,28,31,34,37,40−ドデカオキサ−3,43−ジアザドペンタコンタ−45,47,49,51−テトラエン−1−イル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジステアレート
(2R)−3−((((2,2−ジメチル−4,44−ジオキソ−3,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35,38,41−トリデカオキサ−5,45−ジアザヘプタテトラコンタン−47−イル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジステアレート(252mg、0.174mmol)を、ジエチルエーテル(5mL)に溶解した。反応物を室温でH2O浴に入れた。2M HCl/ジエチルエーテル(2mL、4mmol)を添加し、混合物を約1時間撹拌した。その後、溶媒および過剰のHClを真空中で除去した。丸底フラスコ内の2mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の懸濁物をアルゴンでフラッシュした。レチノイン酸(57.5mg、0.191mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(79mg、0.209mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(106μL、0.609mmol)を加えた。物質は完全には溶解せず、したがってさらにクロロホルム/メタノール/H2O(1mL、65:35:8 v:v:vの混合物)を加えて、反応物が均一なるようにした。3.5時間後、反応混合物を濃縮した。次いで、物質をシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、(2R)−3−(((((45E,47E,49E,51E)−46,50−ジメチル−4,44−ジオキソ−52−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−7,10,13,16,19,22,25,28,31,34,37,40−ドデカオキサ−3,43−ジアザドペンタコンタ−45,47,49,51−テトラエン−1−イル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジステアレートを、黄褐色の固体として得た(210mg、74%)。生成物をNMRおよびLCMSにより確認した。
例17:DSPE−PEG2000−Glu−VA
DSPE−PEG2000−Glu−VAの調製
中間体1の調製:5−(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−イル)オキシ)−5−オキソペンタン酸
グルタル酸無水物(115mg、1.01mmol)およびレチノール(240mg、0.838mmol)を、琥珀色のバイアル中でジクロロメタン(3mL)に溶解した。トリエチルアミン(257μL、1.84mmol)を加え、バイアルをアルゴンでフラッシュした。反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、次にシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、5−(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−イル)オキシ)−5−オキソペンタン酸を帯黄色油として得た(700mg、78%)。物質は、NMRによって特徴付けた。
DSPE−PEG2000−Glu−VAの調製
5−(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−イル)オキシ)−5−オキソペンタン酸(43mg、0.108mmol)、DSPE−PEG2000−NH2(250mg、0.090mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(45mg、0.117mmol)を、アルゴンガスでフラッシュした琥珀色のシンチレーションバイアル内のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(47μL、0.270mmol)を添加し、反応物を室温で一晩攪拌し、次いで、シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、帯黄色油を得た(59mg、20.7%)。生成物はNMRで確認した。
例18:DOPE−Gly3−VA
(Z)−(2R)−3−(((((14E,16E,18E,20E)−15,19−ジメチル−4,7,10,13−テトラオキソ−21−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3,6,9,12−テトラアザヘニコサ−14,16,18,20−テトラエン−1−イル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート(DOPE−Gly3−VA)の調製
中間体1の調製:(Z)−(2R)−3−(((2−(2−(2−(2−アミノアセトアミド)アセトアミド)アセトアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート
Boc−Gly−Gly−Gly−OH(382mg、1.34mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(532mg、1.4mmol)を、DMF(5mL)に溶解した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(488μL、2.8mmol)を加え、混合物を室温で10〜15分間攪拌した。その後、クロロホルム(5mL)中の1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(833mg、1.12mmol)を加え、反応容器をアルゴンでフラッシュした。室温で16時間後、反応混合物を濃縮し、ジクロロメタン(50mL)とH2O(50mL)の間で分配し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。物質は、シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製して、無色の油残渣を得た。これに、2M HCl/ジエチルエーテル(5mL)を加え、反応混合物をH2O浴中で約2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をジクロロメタン(75mL)に入れ、飽和重炭酸ナトリウム溶液(75mL)で洗浄し、生成物をジクロロメタンで抽出し(3×75mL)、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して、(Z)−(2R)−3−(((2−(2−(2−(2−アミノアセトアミド)アセトアミド)アセトアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエートを、半固体として得た(765mg、90%)。NMRにより確認した。
DOPE−Gly 3 −VAの調製:(Z)−(2R)−3−(((((14E,16E,18E,20E)−15,19−ジメチル−4,7,10,13−テトラオキソ−21−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3,6,9,12−テトラアザヘニコサ−14,16,18,20−テトラエン−1−イル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート
(Z)−(2R)−3−(((2−(2−(2−(2−アミノアセトアミド)アセトアミド)アセトアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート(765mg、0.836mmol)、レチノイン酸(301mg、1.00mmol)、およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(413mg、1.09mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に懸濁した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(437μL、2.51mmol)を加え、反応容器をアルゴンガスでフラッシュした。物質の溶媒和を助けるためにクロロホルム(5mL)を添加した。反応物は、アルミ箔で覆われた丸底フラスコ中、室温で〜4時間撹拌した。物質を、H2O(100mL)とジクロロメタン(100mL)の間で分配した。ジクロロメタン(3×100mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。次に物質を、シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、(Z)−(2R)−3−(((((14E,16E,18E,20E)−15,19−ジメチル−4,7,10,13−テトラオキソ−21−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3,6,9,12−テトラアザヘニコサ−14,16,18,20−テトラエン−1−イル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエートを、オレンジ色の油として得た(704mg、70%)。生成物をLCMSおよびNMRにより確認した。
例19:VA−PEG−VA
N1,N19−ビス((16E,18E,20E,22E)−17,21−ジメチル−15−オキソ−23−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,7,10−トリオキサ−14−アザトリコサ−16,18,20,22−テトラエン−1−イル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン-1,19−ジアミド(VA−PEG−VA)の調製
VA−PEG−VAの調製:N1,N19−ビス((16E,18E,20E,22E)−17,21−ジメチル−15−オキソ−23−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,7,10−トリオキサ−14−アザトリコサ−16,18,20,22−テトラエン−1−イル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド
レチノイン酸(2913mg、9.70mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(3992mg、10.50mmol)およびジアミド−dPEG11−ジアミン(3000mg、4.04mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に懸濁した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(4222μL、24.24mmol)を加え、容器をアルゴンでフラッシュした。反応物を、アルミ箔で覆われた丸底フラスコ中、室温で一晩撹拌した。翌日、物質を酢酸エチル(125mL)と水(125mL)の間で分配した。酢酸エチル(3×125mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。物質を次にシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製した。画分をプールし、濃縮して、黄色油を得た(2900mg、54.9%)。生成物をLCMSおよびNMRにより確認した。
例20:VA−PEG2000−VA
(2E,2’E,4E,4’E,6E,6’E,8E,8’E)−N,N’−(3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33,36,39,42,45,48,51,54,57,60,63,66,69,72,75,78,81,84,87,90,93,96,99,102,105,108,111,114,117,120,123,126,129,132,135,138−ヘキサテトラコンタオキサテトラコンタヘクタン−1,140−ジイル)ビス(3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)(VA−PEG2000−VA)の調製
VA−PEG2000−VAの調製:(2E,2’E,4E,4’E,6E,6’E,8E,8’E)−N,N’−(3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33,36,39,42,45,48,51,54,57,60,63,66,69,72,75,78,81,84,87,90,93,96,99,102,105,108,111,114,117,120,123,126,129,132,135,138−ヘキサテトラコンタオキサテトラコンタヘクタン−1,140−ジイル)ビス(3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)
レチノイン酸(109mg、0.362mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(149mg、0.392mmol)およびアミン−PEG2K−アミン(333mg、0.151mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に懸濁した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(158μL、0.906mmol)を加え、容器をアルゴンでフラッシュした。反応物を、アルミ箔で覆われた丸底フラスコ中、室温で一晩撹拌した。翌日、物質を酢酸エチル(30mL)と水(30mL)の間で分配した。酢酸エチル(3×125mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。物質を次に、シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製した。画分をプールし、濃縮して、(2E,2’E,4E,4’E,6E,6’E,8E,8’E)−N,N’−(3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33,36,39,42,45,48,51,54,57,60,63,66,69,72,75,78,81,84,87,90,93,96,99,102,105,108,111,114,117,120,123,126,129,132,135,138−ヘキサテトラコンタオキサテトラコンタヘクタン−1,140−ジイル)ビス(3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)を黄色油として得た(97mg、23%)。生成物をLCMSおよびNMRにより確認した。
1H NMR (400 MHz), δH: 6.85-6.92 (t, 2h), 6.20-6.32 (M, 6H), 6.08-6.12 (d, 4H), 5.72 (s, 2H), 3.55-3.70 (m, ~180H), 3.4-3.5 (m, 4H), 2.79 (m, 4H), 2.78 (s, 6H), 2.33 (s, 6H), 2.05 (m, 4H), 1.97 (s, 6H), 1.80 (m, 2H), 1.79 (s, 6H), 1.69 (s, 6H), 1.60 (m, 4H), 1.45 (m, 4H), 1.01 (s, 12H). QTOF MS: m/z 2651 (M + H+)。
例21:DSPE−PEG2000−VA
DSPE−PEG2000−VAの調製
DSPE−PEG2000−NH2(250mg、0.090mmol)、レチノイン酸(3.3mg、0.108mmol)、およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(45mg、0.117mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミドに溶解した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(47μL、0.270mmol)を混合物に加えた。琥珀色のシンチレーションバイアルをアルゴンでフラッシュし、室温で3日間撹拌した。物質を次に、シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製した。画分をプールし、濃縮して、DSPE−PEG2000−VAを黄色油として得た(245mg、89%)。生成物をNMRにより確認した。
例22:diVA−PEG−diVA、別称「DiVA」
N1,N19−ビス((S,23E,25E,27E,29E)−16−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロ−ヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)−24,28−ジメチル−15,22−ジオキソ−30−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザトリアコンタ−23,25,27,29−テトラエン−1−イル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド(diVA)の調製
中間体1の調製:テトラベンジル((5S,57S)−6,22,40,56−テトラオキソ−11,14,17,25,28,31,34,37,45,48,51−ウンデカオキサ−7,21,41,55−テトラアザヘンヘキサコンタン−1,5,57,61−テトライル)テトラカルバメート、別称Z−DiVA−PEG−DiVA−IN
5〜10℃に冷却した1Lの反応フラスコを窒素でパージし、ジクロロメタン(300mL)、d−PEG−11−ジアミン(Quanta lot EK1-A-1100-010、50.0g、0.067mol)、Z−(L)−Lys(Z)−OH(61.5g、0.15mol)、およびHOBt水和物(22.5g、0.15mol)を入れた。4−メチルモルホリン(4−MMP)(15.0g、0.15mol)を懸濁液に添加し、光発熱反応が観察された。ジクロロメタン(150mL)中のEDC塩酸塩(43.5g、0.23mol)と4−MMP(20.0g、0.20mol)の懸濁液を30分間かけて添加し、20〜23℃に温度を維持するために適度な冷却が必要であった。わずかに濁った溶液を周囲温度で一晩撹拌し、HPLCにより反応の完了が示された。脱イオン水(300mL)を添加し、10分間撹拌した後、迅速な相分離が観察された。水相をジクロロメタン(150mL)で、やや遅い相分離にて抽出した。合わせた有機抽出物を6%重炭酸ナトリウム(300mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム(24g)で乾燥した。減圧下で40〜45℃の水浴からの蒸発により、132gの粗生成物を得た。酢酸エチル中の8%メタノール中の粗生成物(131g)の溶液を、酢酸エチル中の8%メタノールを充填したシリカゲル60(40〜63μ)のカラムに負荷した。カラムを酢酸エチル(7.5L)中の8%メタノールで溶出した。十分に純粋な生成物(5.00〜7.25L)を含有する画分を減圧下で45℃の水浴から蒸発させ、精製された生成物83.6gを得た。ジクロロメタン(200mL)中の精製された生成物(83.6g)の溶液を、Dowex 650 C (H+)(200g)のカラムに負荷し、これをジクロロメタン(250mL)で洗浄した。カラムをジクロロメタン(200mL)で溶出した。画分を含有する合わせた生成物(300〜400mL)を硫酸マグネシウム(14g)で乾燥し、減圧下で45℃の水浴から蒸発させて、テトラベンジル((5S,57S)−6,22,40,56−テトラオキソ−11,14,17,25,28,31,34,37,45,48,51−ウンデカオキサ−7,21,41,55−テトラアザヘンヘキサコンタン−1,5,57,61−テトライル)テトラカルバメート、別称Z−DiVA−PEG−DiVA−INを得た(77.9g、HPLC純度94.1%)。
中間体2の調製:N1,N19−ビス((S)−16,20−ジアミノ−15−オキソ−4,7,10−トリオキサ−14−アザイコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド、別称DiVA−PEG−DiVA−IN
1Lの反応フラスコを窒素でパージし、メタノール(600mL)およびZ−DiVA−PEG−DiVA−IN(92.9、60.5mmol)を入れた。混合物を、溶液が得られるまで窒素下で撹拌した。触媒である10%Pd/C/50%水(Aldrich、10g)を添加した。混合物を排気した(evacuated)後、圧力を窒素によって均一化した。この混合物を排気した後、圧力を水素によって均一化した。反応混合物上の水素の定常的な低流量を確保しながら、撹拌器を始動させた。水素添加を水素流中で1時間続けた。次に系を閉じ、水素添加を〜0.1barで1時間続けた。混合物を排気し、次いで水素で〜0.1barに再加圧した。さらに1時間水素添加した後、混合物を排気し、水素で0.1barに再度加圧した。水素下で撹拌を15時間続け、その後HPLCにより出発物質が検出されなかった。この混合物を排気し、圧力を窒素によって均一化した。この混合物を排気し、圧力を窒素によって均一化した。次いで、反応混合物をセライト545のパッドでろ過した。フィルターケーキをメタノール(100mL)で洗浄した。合わせたろ液を、最終的に45℃、50mbar未満の圧力で濃縮した。トルエン(100mL)を添加し、得られた混合物を再度、最終的に45℃、40mbar未満の圧力で濃縮して、N1,N19−ビス((S)−16,20−ジアミノ−15−オキソ−4,7,10−トリオキサ−14−アザイコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド、別称DiVA−PEG−DiVA−INを、放置すると固化する油として得た(63.4g)。
DiVA−PEG−DiVAの調製:N1,N19−ビス((S,23E,25E,27E,29E)−16−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)−24,28−ジメチル−15,22−ジオキソ−30−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザトリアコンタ−23,25,27,29−テトラエン−1−イル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド
2Lの反応器にアルゴンを充填し、ジクロロメタン(500mL)、DiVA−PEG−DiVA−IN(52.3g、52.3mmol)、レチノイン酸(70.6g、235mmol)、および4−N,N−ジメチルアミノピリジン(2.6g、21.3mmol)を入れた。この混合物をアルゴン下で溶解するまで(〜20分)撹拌した。反応物の温度を10〜20℃に維持しながら、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)(EDCI)(70.6g、369mmol)を、一部分ずつ10〜15分かけて添加した(反応は、最初の30〜60分間はわずかに発熱性であった)。反応器をアルミ箔で覆い、混合物を18〜21℃で15〜20時間撹拌した。ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)(25mg)を加え、反応混合物を次に、混合物上にアルゴン雰囲気を維持しながら、水性6%重炭酸ナトリウム(500mL)に注いだ。有機相を分離した。水相をジクロロメタン(50mL)で洗浄した。合わせた有機相を、不活性雰囲気下で光から保護しながら、硫酸マグネシウム(150g)で乾燥した。乾燥剤をろ別し(圧力フィルタが好ましい)、フィルターケーキをジクロロメタン(500mL)で洗浄した。ろ液を、減圧下で35〜40℃の水浴を用いて蒸発により濃縮した。油状残渣をトルエン(150mL)に加え、再び蒸発させて、210gの半固体残渣を得た。この残渣をジクロロメタン(250mL)に溶解し、シリカゲル60(1.6kg)とジクロロメタン(4L)中の0.5%メタノールから調製したカラムに適用した。カラムを、ジクロロメタン(7.2L)、2)、ジクロロメタン(13L)中の3%メタノール、ジクロロメタン(13L)中の5%メタノール、ジクロロメタン中(18L)の10%メタノールで溶出した。10Lの画分1つを採取し、次に2.5Lの画分を採取した。光から保護した画分をサンプルし、アルゴンでフラッシュして密閉した。採取した画分は、TLC(ジクロロメタン中10%メタノール、UV)により分析した。DiVA−PEG−DiVAを保持する画分をさらにHPLCで分析した。5つの画分<85%純度(32gの蒸発残渣を与えた)を、シリカゲルおよび溶媒の元の量の25%のみを使用して、同じ方法で再精製した。HPLCによる純度>85%の画分を合わせて、35〜40℃の水浴を用いて減圧下で蒸発させた。蒸発残留物(120g)をジクロロメタン(1.5L)中に再溶解し、イオン交換体Dowex 650C、H+型(107g)から調製したカラムに緩徐に通した(約1時間)。次いでカラムを、ジクロロメタン(1L)で洗浄した。合わせた溶出液(3277.4g)をよく混合し、試料(25mL、33.33g)を、最終的に室温および<0.1mBarの圧力で蒸発させて、0.83gの泡を得た。この数値から固体物質の総量は、80.8g(72.5%)の収率と計算された。溶液の残り3.24kgを423gに濃縮した。この溶液266gをさらに濃縮してシロップを得、次いで無水エタノール(200mL)に再溶解した。減圧下で35〜40℃の水浴を用いた蒸発を続けて、94.8gの最終的なエタノール溶液を得、これは50.8g(53.6%w/w)のN1,N19−ビス((S,23E,25E,27E,29E)−16−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)−24,28−ジメチル−15,22−ジオキソ−30−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザトリアコンタ−23,25,27,29−テトラエン−1−イル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド、別称DiVA−PEG−DiVA、別称「DiVA」、を保持している。NMRおよびQTOFにより特徴付けた。
例23:DOPE−VA
(Z)−(2R)−3−(((2−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート(DOPE−VA)の調製
DOPE−VAの調製:(Z)−(2R)−3−(((2−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート
−78℃で撹拌されているジエチルエーテル(20mL)中のレチノイン酸(250mg、0.83mmol)の溶液に、冷エーテル(20mL)中の(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(130μL、0.90mmol)の溶液を、シリンジを介して加えた。反応混合物を冷浴から取り出し、攪拌を室温でさらに2時間続けた。最後に、溶媒を回転蒸発により除去した。残渣を、固体Na2CO3(50mg)の存在下でクロロホルム(50mL)に再溶解した。この溶液に、1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(600mg、0.81mmol)を加え、反応混合物を室温でさらに24時間攪拌した。溶媒を回転蒸発により除去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、(Z)−(2R)−3−(((2−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)エトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロパン−1,2−ジイルジオレエート(240mg、28%)を得た。
例24:DC−VA
(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(DC−VA)の調製
DC−VAの調製:(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート
−78℃で撹拌されているジエチルエーテル(25mL)中のレチノイン酸(600mg、2.0mmol)の溶液に、5mLの冷エーテル中の(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(0.3mL、2.1mmol)の溶液を、シリンジを介して加えた。反応混合物を冷浴から取り出し、攪拌を室温でさらに1時間続けた。溶媒を回転蒸発により除去した後、残渣を、固体Na2CO3(25mg)の存在下で、ジクロロメタン(20mL)に再溶解した。この溶液に、アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(1.05g、2.0mmol)を加え、反応混合物を室温でさらに24時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(50ml)で希釈し、MgSO4で乾燥した。溶媒を回転蒸発により除去した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、(((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートを得た(800mg、50%)。
例25:DC−6−VA
((6−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)ヘキサノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(DC−6−VA)の調製
中間体1の調製:((6−アミノヘキサノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩
アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート(2.5g、4.8mmol)、Boc−アミノカプロン酸(1.3g、5.6mmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.3g、6.3mmol)およびN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(2.6mL、0.015mmol)の混合物を、ピリジン(40mL)に溶解した。溶液を60℃で一晩撹拌した。混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、生理食塩水(3×50mL)で洗浄した。回転蒸発により濃縮した後、残渣をトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン(100mL、1:1)で処理した。混合物を濃縮し、ジクロロメタン(50mL)に再溶解し、生理食塩水(3×50mL)で洗浄した。有機層を単離し、濃縮して、((6−アミノヘキサノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩を得た(1.5g、33%)。
DC−6−VAの調製:((6−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)ヘキサノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエート
−78℃で撹拌されているジエチルエーテル(40mL)中のレチノイン酸(800mg、2.67mmol)の溶液に、冷エーテル(7mL)中の(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(0.4mL、22.80mmol)の溶液を、シリンジを介して加えた。反応混合物を冷浴から取り出し、攪拌を室温でさらに1時間続けた。溶媒を回転蒸発により除去した後、残渣を、固体Na2CO3(40mg)の存在下でジクロロメタン(25mL)に再溶解した。この溶液に、((6−アミノヘキサノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートTFA塩(1.5g、1.6mmol)を加え、反応混合物を室温でさらに24時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(50ml)で希釈し、MgSO4で乾燥した。溶媒を回転蒸発により除去した後、残渣をカラムクロマトグラフィーにより5%メタノール/ジクロロメタンを溶出液として用いて精製し、((6−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)ヘキサノイル)アザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル)ジテトラデカノエートを得た(360mg、24%)。
例26:satDiVAの合成
N1,N19−ビス((16S)−16−(3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナンアミド)−24,28−ジメチル−15,22−ジオキソ−30−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザトリアコンチル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド(satDIVA)の調製。
中間体1の調製:3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナン酸
all−transレチノイン酸(2000mg、6.66mmol)を、ヘキサン/IPA(3:1、40mL)に超音波処理を用いて溶解した。物質をパール−シェーカーボトルに入れ、不活性ガスでフラッシュした。10%のPd/C(200mg)を添加し、容器を再び不活性ガスでフラッシュした。物質をパール−シェーカーに>70psiの水素ガスと共に一晩置いた。次いで、反応混合物をセライトのパッドを通してろ過し、濃縮して、3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナン酸を得た(2g)。
satDiVAの調製:N1,N19−ビス((16S)−16−(3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナンアミド)−24,28−ジメチル−15,22−ジオキソ−30−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザトリアコンチル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド
N1,N19−ビス((16S)−16−(3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナンアミド)−24,28−ジメチル−15,22−ジオキソ−30−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザトリアコンチル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド、別称satDiVAを、diVA−PEG−diVAと同様の方法で、前述のN1,N19−ビス((S)−16,20−ジアミノ−15−オキソ−4,7,10−トリオキサ−14−アザイコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミドから、3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナン酸をall−transレチノイン酸の代わりに用いて調製した。QTOF MS ESI+: m/z 2161, 2163, 2165 & 2167 (M + H+)。
例27:simDiVAの合成
N1,N19−ビス((S)−15,22−ジオキソ−30−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−16−(9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナンアミド)−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザトリアコンチル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド(simDiVA)の調製
中間体1の調製:2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート
窒素下−78℃にて、乾燥THF中の2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンの溶液に、2M リチウムジイソプロピルアミド溶液を滴加した。混合物を−78℃で3時間撹拌した。THF中のN−フェニル−ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)の溶液を、次いで(−78℃で)滴加した。反応フラスコをドライアイス中に入れ、一晩撹拌した。攪拌を室温で3時間続け、この間にすべての物質が溶解した。反応混合物を濃縮し、激しく撹拌しながら、残渣をヘキサン(350mL)に緩徐に添加した。固体物質をろ過により除去し、ヘキサン(2×50mL)で洗浄した。ろ液を濃縮し、さらにヘキサン(150mL)を添加した。固体物質をろ過により除去し、ろ液を濃縮した。沈殿をもう一度繰り返し、その後残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ヘキサン)により精製して、2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネートを無色油として得た(23.2g、収率60%)。
中間体2の調製:エチル(9−ブロモジンシオ)ノナノエート
乾燥した反応管に窒素下で、亜鉛粉(3.70g、56.6mmol)、ヨウ素(479mg、1.89mmol)および乾燥DMA(20ml)を入れた。混合物を室温で、ヨウ素の色が消えるまで撹拌した。エチル9−ブロモノナノエートを加え、混合物を80℃で4時間、次に室温で一晩撹拌した。(亜鉛挿入反応の完了を、加水分解した反応混合物のGCMS分析により確認した)。反応混合物は、さらなる処理なしに、その後の工程で使用した。GCMS m/z 186 [M]+(ノナン酸エチル)。
中間体3の調製:エチル9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナノエート
窒素下の反応管内のジメチルアセトアミド中の新しく調製されたエチル(9−ブロモジンシオ)ノナノエート(37.7mmol)に、2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート(10.8g、39.6mmol)、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(872mg、0.754mmol)を加えた。管を密閉し、混合物を95℃で2時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、ジエチルエーテル(100mL)中に注いだ。上層をデカントし、下層をジエチルエーテル(2×25mL)で2回洗浄した。合わせたエーテル層を飽和NH4Clおよびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮して粗物質を得た(〜12グラム)。物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ヘキサン中0〜1.5%のEtOAc)により精製した。得られた油を真空下で8時間撹拌して、ほとんどの副生成物、ノナン酸エチルを除去し、次に第2のフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ヘキサン中0〜15%トルエン)で精製した。画分をLCMSおよびGCMSにより分析した。最も純粋な画分を収集し、25℃未満の温度で濃縮して、エチル9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナノエートを無色油として得た(6.16g、2工程にわたり53%の収率)。LCMS ESI+ m/z 309 [M+H]+、 GCMS m/z 308 [M]+。
中間体4の調製:9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナン酸
エタノール(80mL)中のエチル9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナノエート(13.2g、42.9mmol)に、4M KOH(43mL)を加えた。混合物を室温で1.5時間で撹拌した。水(350mL)を加え、溶液をtert−ブチルメチルエーテル(2×100mL)で洗浄した。SimVA、水相を冷却し、4M HCl(〜45mL)で酸性化し、ペンタン(3×100mL)で抽出した。合わせたペンタン抽出物を水(200mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮し、高真空下で乾燥した。物質を、ペンタン(100mL)中に再溶解させ、濃縮し、高真空下で再度乾燥して、9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナン酸を無色油として得た(11.1g、収率92%)。MS ESI- m/z 279 [M-H]-。
simdiVAの調製:N1,N19−ビス((S)−15,22−ジオキソ−30−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−16−(9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナンアミド)−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザトリアコンチル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド
simDIVAを、diVAと同様の方法で、前述のN1,N19−ビス((S)−16,20−ジアミノ−15−オキソ−4,7,10−トリオキサ−14−アザイコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミドから、9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナン酸をall−transレチノイン酸の代わりに用いて調製した。QTOF MS ESI+: m/z 2050 (M + H+)。
例28:DiVA−PEG18の合成
(2E,2’E,2”E,4E,4’E,4”E,6E,6’E,6”E,8E,8’E,8”E)−N,N’,N”−((5R,69R,76E,78E,80E,82E)−77,81−ジメチル−6,68,75−トリオキソ−83−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−10,13,16,19,22,25,28,31,34,37,40,43,46,49,52,55,58,61,64−ノナデカオキサ−7,67,74−トリアザトリオクタコンタ−76,78,80,82−テトラエン−1,5,69−トリイル)トリス(3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)(DIVA−PEG18)の調製
(2E,2’E,2”E,4E,4’E,4”E,6E,6’E,6”E,8E,8’E,8”E)−N,N’,N”−((5R,69R,76E,78E,80E,82E)−77,81−ジメチル−6,68,75−トリオキソ−83−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−10,13,16,19,22,25,28,31,34,37,40,43,46,49,52,55,58,61,64−ノナデカオキサ−7,67,74−トリアザトリオクタコンタ−76,78,80,82−テトラエン−1,5,69−トリイル)トリス(3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)、別称DIVA−PEG18を、diVAと同様の方法で、PEG18ジアミンをジアミド−dPEG11−ジアミンの代わりに用いて調製した。LCMS ESI+: m/z 2305 (M + Na)。
例29:TriVAの合成
TriVAの調製
中間体1の調製:(S)−メチル6−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−2−((S)−2,6−ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)ヘキサノエート
フラスコを不活性ガスでパージし、H−Lys(Z)−OMeのHCl塩(4g、12.1mmol)、HOBt水和物(1.84g、13.6mmol)、Z−Lys(Z)−OH(5.64g、13.6mmol)をジクロロメタン(50mL)に懸濁する。NMM(1.5mL、13.6mmol)を懸濁液に添加し、溶液が透明になった。ジクロロメタン(50mL)中のEDC HCl塩(4.01g、20.9mmol)およびNMM(2.0mL、18.2mmol)の懸濁液を、10分間かけて添加した。反応物を室温で一晩撹拌し、次に1M HCl(100mL)、H2O(100mL)、飽和重炭酸塩溶液(100mL)および飽和ブライン溶液(100mL)で洗浄した。全ての水性洗浄液を、ジクロロメタン(50mL)で逆抽出した。有機物をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。物質をシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、(S)−メチル6−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−2−((S)−2,6− ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)ヘキサノエートを得た(6.91g)。
中間体2の調製:(S)−6−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−2−((S)−2,6−ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)ヘキサン酸
6−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−2−((S)−2,6−ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)ヘキサノエート(6.91g、10mmol)をメタノール(50ml)で溶解した。KOH(2.24g、40mmol)を加え、混合物を35℃で撹拌した。2時間後、H2O(200mL)の添加により反応をクエンチし、混合物をジエチルエーテル(50ml)で洗浄した。その後、1M HCl酸でpHを〜2に調整した。生成物はジクロロメタン(3×100mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、(S)−6−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−2−((S)−2,6−ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)ヘキサン酸を得た(4g)。
中間体3の調製:(Cbz)6保護N1,N19−ビス((16S,19S)−19,23−ジアミノ−16−(4−アミノブチル)−15,18−ジオキソ−4,7,10−トリオキサ−14,17−ジアザトリコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド
丸底フラスコを不活性ガスでパージし、ジアミド−dPEG11−ジアミン(1g、1.35mmol)、(S)−6(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−2−((S)−2,6−ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)ヘキサン酸(2.05g、3.03mmol)、HOBt水和物(409mg、3.03mmol)をジクロロメタン(25mL)中に懸濁する。NMM(333μL、3.03mmol)を懸濁液に添加し、溶液は透明になった。ジクロロメタン(25mL)中のEDC HCl塩(893mg、4.66mmol)とNMM(445μL、4.05mmol)の懸濁液を、10分間かけて添加した。反応物を室温で一晩撹拌し、次に1M HCl(100mL)、H2O(100mL)、飽和重炭酸塩溶液(100mL)および飽和ブライン溶液(100mL)で洗浄した。全ての水性洗浄液をジクロロメタン(50mL)で逆抽出した。有機物をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。物質を、シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、(Cbz)6保護N1,N19−ビス((16S,19S)−19,23−ジアミノ−16−(4−アミノブチル)−15,18−ジオキソ−4,7,10−トリオキサ−14,17−ジアザトリコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミドを得た(480mg)。
中間体4の調製:N1,N19−ビス((16S,19S)−19,23−ジアミド−16−(4−アミノブチル)−15,18−ジオキソ−4,7,10−トリオキサ−14,17−ジアザトリコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド
(Cbz)6保護N1,N19−ビス((16S,19S)−19,23−ジアミノ−16−(4−アミノブチル)−15,18−ジオキソ−4,7,10−トリオキサ−14,17−ジアザトリコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミドを、丸底フラスコ内のメタノール(30ml)に溶解し、不活性ガスでフラッシュした。10%のPd/C(135mg)を添加し、フラスコを再び不活性ガスでフラッシュした後、全ての空気を真空ポンプで除去した。8”のH2バルーンを添加し、反応物を室温で攪拌した。2時間後、Pd/Cを、セライトのパッドを通してろ過しメタノールで洗浄することにより除去し、濃縮して、N1,N19−ビス((16S,19S)−19,23−ジアミド−16−(4−アミノブチル)−15,18−ジオキソ−4,7,10−トリオキサ−14,17−ジアザトリコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミドを得た(823mg)。
TriVAの調製
N1,N19−ビス((16S,19S)−19,23−ジアミド−16−(4−アミノブチル)−15,18−ジオキソ−4,7,10−トリオキサ−14,17−ジアザトリコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミドを、ジクロロメタンに撹拌し、DMAPおよびレチノイン酸を添加した。NMMを加え、溶液をアルミ箔で覆った丸底フラスコ中に撹拌し、室温にて不活性ガスでフラッシュした。ジクロロメタン(20mL)中のEDC HCl塩とNMMの懸濁液を緩徐に10分かけて反応物に添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。翌日、ジクロロメタンで100mLに希釈した。H2O(100mL)、飽和重炭酸塩溶液(100mL)および飽和ブライン溶液(100mL)で洗浄した。全ての水性洗浄液をジクロロメタン(50mL)で逆抽出した。有機物をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。物質を、塩基性アルミナクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配で溶出して精製し、TriVA(780mg)を得た。LCMS ESI+: m/z 2972 (M + Na)。
例30:4TTNPBの合成
N1,N19−ビス((R)−1,8−ジオキソ−7−(4−((E)−2−(5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)プロプ−1−エン−1−イル)ベンズアミド)−1−(4−((E)−2−(5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)プロプ−1−エン−1−イル)フェニル)−13,16,19−トリオキサ−2,9−ジアザドコサン−22−イル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド(4TTNPB)の調製
N1,N19−ビス((R)−1,8−ジオキソ−7−(4−((E)−2−(5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)プロプ−1−エン−1−イル)ベンズアミド)−1−(4−((E)−2−(5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)プロプ−1−エン−1−イル)フェニル)−13,16,19−トリオキサ−2,9−ジアザドコサン−22−イル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド、別称4TTNPBを、N1,N19−ビス((S,23E,25E,27E,29E)−16−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)−24,28−ジメチル−15,22−ジオキソ−30−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザトリアコンタ−23,25,27,29−テトラエン−1−イル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド、別称diVAと同様の方法で、N1,N19−ビス((S)−16,20−ジアミノ−15−オキソ−4,7,10−トリオキサ−14−アザイコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミドから、TTNBをall−transレチノイン酸の代わりに用いて調製した。LCMS ESI+: m/z 2343 (M + Na)。
例31:4Myrの合成
N1,N19−ビス((R)−15,22−ジオキソ−16−テトラデカンアミド−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザペンタ−トリアコンチル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド(4Myr)の調製。
4Myrの調製:N1,N19−ビス((R)−15,22−ジオキソ−16−テトラデカンアミド−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザ−ペンタ−トリアコンチル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド
N1,N19−ビス((S)16,20−ジアミノ−15−オキソ−4,7,10−トリオキサ−14−アザイコシル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド(合成は前述した)を、ジクロロメタンに溶解し、氷浴に入れた。塩化ミリストイル、次いでトリエチルアミンを加えた。氷浴を取り除き、反応物を、不活性ガスのブランケット下で室温にて一晩攪拌した。翌日、ジクロロメタンで100mLに希釈し、1M HCl(75mL)、H2O(75mL)、飽和重炭酸塩溶液(75mL)および飽和ブライン溶液(75mL)で洗浄した。全ての水性洗浄液をジクロロメタン(25mL)で逆抽出した。有機物をMg2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、N1,N19−ビス((R)−15,22−ジオキソ−16−テトラデカンアミド−4,7,10−トリオキサ−14,21−ジアザペンタ−トリアコンチル)−4,7,10,13,16−ペンタオキサノナデカン−1,19−ジアミド(410mg)を得た。LCMS ESI+: m/z 1841 (M + H)。
例32:DiVA−242の合成
N1,N19−ビス((R,18E,20E,22E,24E)−11−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−シクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)−19,23−ジメチル−10,17−ジオキソ−25−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3,6−ジオキサ−9,16−ジアザペンタコサ−18,20,22,24−テトラエン−1−イル)−4,7,10,13−テトラオキサヘキサデカン−1,16−ジアミド、別称DIVA−242、の調製
中間体1の調製:ジ−tert−ブチル(10,25−ジオキソ−3,6,13,16,19,22,29,32−オクタオキサ−9,26−ジアザテトラトリアコンタン−1,34−ジイル)ジカルバメート
ジクロロメタン(25ml)を含有する丸底フラスコに不活性ガスをパージし、ビス−dPeg4酸(1000mg、3.40mmol)、N−BOC−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジアミン(1816μL、7.65mmol)およびHOBt水和物(1034mg、7.65mmol)を加えた。NMM(841μL、7.65mmol)を懸濁液に添加し、溶液が透明になった。ジクロロメタン(25mL)中のEDC HCl塩(2249mg、11.7mmol)とNMM(1121μL、10.2mmol)の懸濁液を加え、続いてDMAP(62mg、0.51mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。次いで、これを、ジクロロメタンで100mLに希釈し、H2O(100mL)、10%K2CO3(100mL)、および飽和ブライン溶液(100mL)で洗浄し、全ての水性洗浄液をジクロロメタン(30mL)で逆抽出し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール勾配を用いて精製し、ジ−tert−ブチル(10,25−ジオキソ−3,6,13,16,19,22,29,32−オクタオキサ−9,26−ジアザテトラトリアコンタン−1,34−ジイル)ジカルバメート(2.57g)を得た。
中間体2の調製:N1,N16−ビス(2−(2−(2−アミノエトキシ)エトキシ)エチル)−4,7,10,13−テトラオキサヘキサ−デカン−1,16−ジアミドTFA塩
ジ−tert−ブチル(10,25−ジオキソ−3,6,13,16,19,22,29,32−オクタオキサ−9,26−ジアザテトラトリアコンタン−1,34−ジイル)ジカルバメートを、ジクロロメタン(15mL)に溶解し、氷浴に入れた。丸底フラスコを不活性ガスでフラッシュし、TFA(15mL)を加えた。混合物を20分間撹拌した。その後、反応混合物を濃縮して、N1,N16−ビス(2−(2−(2−アミノエトキシ)エトキシ)エチル)−4,7,10,13−テトラオキサヘキサ−デカン−1,16−ジアミドTFA塩(1885mg)を得た。
DIVA−242の調製:N1,N16−ビス((R,18E,20E,22E,24E)−11−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)−19,23−ジメチル−10,17−ジオキソ−25−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3,6−ジオキサ−9,16−ジアザペンタコサ−18,20,22,24−テトラエン−1−イル)−4,7,10,13−テトラオキサヘキサデカン−1,16−ジアミド
N1,N16−ビス((R,18E,20E,22E,24E)−11−((2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンアミド)−19,23−ジメチル−10,17−ジオキソ−25−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3,6−ジオキサ−9,16−ジアザペンタコサ−18,20,22,24−テトラエン−1−イル)−4,7,10,13−テトラオキサヘキサデカン−1,16−ジアミド(DIVA−242)の合成は、diVAと同じプロトコルに従い、N1,N16−ビス(2−(2−(2−アミノエトキシ)エトキシ)エチル)−4,7,10,13−テトラオキサヘキサデカン−1,16−ジアミドTFA塩から行った。LCMS ESI+: m/z 1940 (M + H)。
例33:核酸−脂質粒子の形成
製剤プロトコルで言及されるsiRNAは、HSP47/gp46を標的とする21merの二本鎖siRNA配列であり、ここでHSP47(マウス)およびgp46(ラット)はホモログ、すなわち異なる種における同じ遺伝子である:
in vitroアッセイに使用するための、ラットHSP47−C二本鎖siRNA(ラットpHSC)
in vivoアッセイ用の製剤において使用するための、マウスHSP47−C二本鎖siRNA(マウスCC14モデル)
カチオン性脂質ストック調製物。カチオン性脂質の原液を、カチオン性脂質をエタノール中のDPPE、コレステロール、およびdiVA−PEG−diVAと、それぞれ6.0、5.1および2.7、および2.4mg/mLの濃度で組み合わせることにより調製した。必要に応じて、溶液を約50℃まで加温し、カチオン性脂質の溶液への溶解を促進した。
空のリポソーム調製物。カチオン性脂質原液を、高速で撹拌されている水性混合物に、35〜40℃で1または2以上の注射針を介して注入ポートあたり1.5mL/分で注入した。カチオン性脂質原液と水溶液との比率(v/v)は、35:65に固定されている。混合すると、空の小胞が自発的に形成された。得られた小胞を次に、エタノール含量が〜12%に減少する前に、35〜40℃で10分間平衡化させた。空のリポソームを次に、10倍容量の水性緩衝液に対して透析ろ過して、エタノールを除去した。
リポプレックス調製物。上記の方法に従って調製した空の小胞を、9%スクロースを用いて1mM濃度のカチオン性脂質の最終容量に希釈した。撹拌溶液に対し、希釈した空の小胞([EV])の各mLにつき、RNaseフリー水中の5%グルコース100μlを添加し、十分に混合した。次に、RNaseフリー水中の10mg/mLのsiRNA溶液150μlを一度に加えて、十分に混合した。混合物を次に、使用するEVの各mLにつき、5%グルコース溶液1.750mLを用いて希釈した。混合物を、約200rpmで室温で10分間撹拌した。クロスフロー限外ろ過システムにて〜100000MWCOの半透膜を用い、適切に選択した蠕動ポンプ(例えばMidgee Hoop、UFP-100- H24LA)を用いて、混合物を元の体積の約1/3(または所望の体積)に濃縮し、次に3%スクロースおよび2.9%グルコースを含有する水溶液を用いて、試料体積の5倍に対して透析ろ過した。生成物を、使用前に無菌条件下で、0.8/0.2ミクロンの細孔径の組合わせフィルターを通してろ過した。
diVA siRNA非含有リポソームの形成。カチオン性脂質、DOPE、コレステロールおよびPEG結合脂質を、無水エタノール(200proof)に50:10:38:2のモル比で可溶化した。siRNAを、50mMクエン酸緩衝液中に可溶化し、温度を35〜40℃に調整した。エタノール/脂質混合物を次にsiRNA含有緩衝液に撹拌しながら加え、siRNAを負荷したリポソームを自然に形成させた。脂質をsiRNAと混合して、最終的な全脂質:siRNA比率を15:1(wt:wt)にした。範囲は、5:1〜15:1、好ましくは7:1〜15:1とすることができる。siRNA負荷リポソームを、10倍の体積のPBS(pH7.2)に対して透析ろ過してエタノールを除去し、緩衝液を交換した。最終生成物を、0.22μmの殺菌グレードのバイオバーデン低減用のPESフィルターを通してろ過した。このプロセスにより、平均粒径50〜100nm、PDI<0.2.および封入効率>85%のリポソームを得た。
diVAと共可溶化したsiRNA含有リポソームの形成。siRNA−diVA−リポソーム製剤を、上述の方法を用いて調製した。DiVA−PEG−diVAを、無水エタノール中で別の脂質(カチオン性脂質、DOPE、コレステロール、およびPEG結合脂質を、50:10:38:2の比率)と共可溶化し、その後siRNA含有緩衝液に添加した。diVA−PEG−diVAのモル含有量は、0.1〜5モル比(50:10:38:2:0.1〜50:10:38:2:5)の範囲であった。このプロセスにより、平均粒径50〜100nm、PDI<0.2.および封入効率>85%のリポソームを得た。
カチオン性脂質を有するsiRNA含有リポソームの形成。siRNA−diVA−リポソーム製剤およびsiRNA−リポソーム製剤を、上述の方法を用いて調製した。カチオン性脂質は、例えば、HEDC、HEDODC、DO−6−14またはこれらカチオン性脂質の任意の組合せとすることができる。
diVAでデコレーションされたsiRNA含有リポソームの形成。siRNA−リポソーム製剤を上述の方法を用いて調製し、PBS中で0.5mg/mLのsiRNA濃度に希釈した。カチオン性脂質は、HEDC、HEDODC、DO−6−14またはこれらカチオン性脂質の任意の組合せとすることができる。diVA−PEG−diVAを無水エタノール(200proof)に溶解し、最終濃度を10〜50mg/mLの範囲にした。適量のエタノール溶液を、siRNA−リポソーム溶液に加えて、最終モル百分率を2〜10mol%にした。溶液を、ピペットを用いて繰り返し上下に動かして混合した。diVA−PEG−diVA濃度およびエタノールの添加量を調節して、添加量>1.0μLおよび最終エタノール濃度<3%(vol/vol)を保つようにした。次にデコレーションされたリポソームを、オービタルシェーカー上周囲温度で1時間緩徐に振盪し、その後in vitroまたはin vivo評価を行った。
次の表は、モル比、当量mol%および重量%で表した、本発明の好ましい態様を示す。
例34:リポソーム製剤によるトランスフェクション
トランスフェクション法は、LX−2およびpHSCについて同じものである。本発明のリポソーム製剤またはリポプレックス製剤は、所望の濃度で増殖培地と混合した。100μlの混合物を96ウェルプレート中の細胞に添加し、細胞を5%CO2のインキュベーター内で37℃で30分間インキュベートした。30分後、培地を新鮮な増殖培地と交換した。48時間のトランスフェクション後、細胞を製造業者の指示に従ってCell-to-Ct(R)溶解試薬(Applied Biosystems)を用いて処理した。
HSP47 mRNA発現測定のための定量的RT−PCR(qRT−PCR)
HSP47およびGAPDHのTaqMan(R)アッセイおよびOne-step RT−PCRマスターミックスは、Applied Biosystemsから購入した。各PCR反応は以下の成分を含む:One-step RT−PCRミックス5μl、TaqMan(R)RT酵素ミックス0.25μl、TaqMan(R)遺伝子発現アッセイプローブ(HSP47)0.25μl、TaqMan(R)遺伝子発現アッセイプローブ(GAPDH)0.5μl、RNaseフリー水3.25μl、細胞溶解液0.75μl、合計容量10μl。GAPDHは、HSP47 mRNAレベルの相対的定量化のための内因性対照として使用した。定量的RT−PCRを、ViiA7リアルタイムPCRシステム(Applied Biosciences)で、内蔵の相対定量法を用いて行った。すべての値は、モックトランスフェクトされた細胞の平均HSP47発現に対して正規化し、モックと比較したHSP47発現のパーセンテージとして表した。
in vivo実験:24〜30gの重量範囲の雌C57Bl/6退役繁殖マウス(Charles River)を、この研究に使用した。動物は、重量により無作為に10匹ずつの10群に区分した。全ての動物手順は、Bio-QuantのIACUCおよび/または必要に応じて参加獣医師により承認され、すべての動物福祉の問題が対処され文書化された。マウスをイソフルランで麻酔し、下大静脈を介して放血した。
熱ショックタンパク質47(HSP47)の上方制御を、CCl4の腹腔内注入(オリーブ油中のCCl4、1:7(vol/vol)、体重1g当たり1μL)を一日おきに7日間(0、2、4、6日目)行うことにより誘導した。3日目にマウスを、本発明のリポソームまたはリポプレックス製剤、またはPBSの尾静脈へのIV注射により、連続4日間(3、4、5、6日目)処置した。10匹のマウスの1群(未処置)は、CCl4処置もIV注射も受けず、正常なHSP47遺伝子発現の対照群として用いた。
7日目、最終IV注射の約24時間後に、残りの全マウスを犠牲にし、肝臓をPBSで灌流して、PCR分析用の肝臓試料を採取した。各マウスの肝臓から約150mgの試料を採取し、1.5mLのRNAlater安定化試薬(Qiagen)に入れ、分析まで2〜8℃で保存した。肝臓試料は、明確かつ顕著な肝障害および/または壊死の領域からは採取しなかった。
マウスの肝臓からの全RNAを、製造業者のプロトコルに従ってRNeasyカラム(Qiagen)を用いて抽出した。20ngの全RNAを、HSP47発現を測定するための定量的RT−PCRに使用した。HSP47およびGAPDHのTaqMan(R)アッセイおよびOne-step RT−PCRマスターミックスは、Applied Biosystemsから購入した。各PCR反応は以下の成分を含む:One-step RT−PCRミックス5μl、TaqMan(R)RT酵素ミックス0.25μl、TaqMan(R)遺伝子発現アッセイプローブ(HSP47)0.25μl、TaqMan(R)遺伝子発現アッセイプローブ(GAPDH)0.5μl、RNaseフリー水3.25μl、RNA0.75μl、合計体積10μl。GAPDHは、HSP47 mRNAレベルの相対的定量化のための内因性対照として使用した。定量的RT−PCRを、ViiA7リアルタイムPCRシステム(Applied Biosciences)で、内蔵の相対定量法を用いて行った。すべての値は、未処置動物群の平均HSP47発現に対して正規化し、未処置群と比較したHSP47発現のパーセンテージとして表した。
例35:in vitro有効性(pHSC)−用量反応
pHSCin vitroアッセイの説明:
96ウェルプレート内の初代肝星細胞(pHSC)を、漸増siRNA濃度の製剤(HEDC:S104:DOPE:Chol:Peg−DMPE:DiVA、20:20:30:25:5:2)と共にインキュベートした。30分後、細胞を洗浄し、新鮮な増殖培地で処理し、37℃で48時間インキュベートした。その時点で細胞を溶解し、gp46およびGAPDH mRNAレベルを定量的RT−PCR(TaqMan(R))アッセイにより測定した。gp46のmRNAレベルは、GAPDHレベルに対して正規化した。正規化gp46レベルは、未処理の対照細胞のパーセントとして表される。図4にその結果を示す。エラーバーは標準偏差(n=3)を示す。Graphpadを用いたシグモイド用量反応曲線へのデータ適合により、EC50は11.8nMであった。
例36:毒性
HepG2細胞毒性アッセイの説明:
ヒト肝細胞癌由来の付着細胞株であるHepG2細胞を、10%FBS(Hyclone, Logan, Utah Cat# SH30910)加MEM/EBSS(Hyclone, Logan, Utah, Cat# SH30024.01)で培養した。HepG2細胞を96ウェルOptilux黒色プレート(BD Falcon, Cat # BD353220)に、5000個の細胞/ウェルの密度で一晩播種した。製剤を各ウェルに添加して、表示された最終siRNA濃度(n=3)にした。製剤添加の48時間後に、細胞の生存率を、CellTiter-Glo発光細胞生存アッセイキット(Promega, Cat #G7572)を用いて製造業者の指示に従って測定した。化学発光シグナルは、製造業者の指示に従ってClarity Luminescence Microplate Reader(502-Biotek, Winooski, Vermont)で測定した。生存率は、製剤で処理したウェルにおける化学発光シグナルを、モック処理したウェルに対して正規化した%に基づき算出した。
最も強力な式Iの四級アミンカチオン性脂質を有する製剤を探索した後、式Iの四級アミンカチオン性脂質とそれぞれのイオン化可能な合成前駆体との組合せを評価した(以下の例に示すように、i−DCとHEDC、INT4とDODC、S104とHES104)。
次の表は、異なる製剤からの例示的な結果を提供する。四級アミンカチオン性脂質とイオン化可能なカチオン性脂質との組合せは、驚くべきことに、また予想外に、単一のカチオン性脂質を含むリポソームよりも毒性が低かった(以下の表の例、HEDC対HEDC+iDC、およびDODC対DODC+INT4を参照)。HEDC+S104の組合せは、別の好ましい製剤として同定された。
In vivo毒性
HEDC:S104(20:20)製剤は、予備的なin vivoでの毒性試験において非常に良好に耐容される。毒性は、製剤を25mg/kg(ラット)および12mg/kg(サル)までの用量で静脈内に注射した場合には、観察されない。これは、この分野で優れていると考えられる。例えば、Alnylam Pharmaceuticalsは、2012年3月1日のアジアTIDES会議にて、最も毒性の低い第3世代の脂質ナノ粒子が10mg/kgのNOAELを有することを明らかにした(単回投与、ラット)。
例37:in vivoでの有効性(ラットDMNQ)
対象製剤のin vivo活性を、短期肝障害モデル(急速モデル(Quick Model)、DMNQと呼ぶ)で評価した。このモデルにおいて、ジメチルニトロソアミン(DMN)などの肝毒性剤で処置することにより誘導される短期的な肝障害には、gp46 mRNAレベルの上昇が伴う。これらの変化を誘導するため、雄性Sprague-Dawleyラットに、DMNを6日間連続で腹腔内注射した。DMN処置期間の終了時に、動物を、個々の動物の体重に基づき無作為に複数群に分けた。製剤は、単回静脈内投与量として、DMNの最後の注射の1時間後に投与した。24時間後に肝葉を切除し、gp46とMRPL19両方のmRNAレベルを定量的RT−PCR(TaqMan(R))アッセイにより決定した。gp46 mRNAレベルは、MRPL19レベルに対して正規化した。
雄性Sprague-Dawleyラットを、10mg/kgのDMNで1、2、3日目に、および5mg/kgのDMNで4、5、6日目に、腹腔内投与を介して処置して、肝障害を誘導した。動物(n=8/群)に対して、HEDC:S104:DOPE:Chol:Peg−DMPE:DiVA(20:20:30:25:5:2)からなる製剤中の0.5、0.75、1.0、2mg/kgの用量のsiRNA、またはPBS(ビヒクル)を、DMNの最後の注射の1時間後に、腹腔内注射した。24時間後、全siRNAを各動物の右肝葉の切片から精製し、RNAの単離まで4℃で保存した。対照群には、PBSビヒクル群(DMN処置)および未処置(処置なし、DMNなし)が含まれていた。図5に測定結果を示す。未処置群から決定されたバックグラウンドのgp46 mRNAレベルを減算した後、すべての試験群の値は、ビヒクル群の平均gp46 mRNA(ビヒクル群のパーセントとして表される)に対して正規化した。処置後の平均gp46 mRNAレベルは、用量依存性応答を示し、シグモイド用量反応曲線への曲線適合により、EC50は0.79mg/kgであった。
実施例38:in vivoでの有効性(ラットDMNC)
雄性Sprague-Dawleyラット(130〜160g)を、腹腔内投与を介してDMNで処置し、肝線維症を誘導した。DMN処置レジメンは、各週3回(月、水および金)で、最初の3週間は10mg/kg(すなわち、5.0mg/kgのDMNを、2.0mL/体重kgで)、および22〜57日目は半分の用量の5mg/kg(すなわち、5mg/kgのDMNを、1.0mL/体重kgで)であった。シャム群の動物は、同じスケジュールを用いてPBS(DMN用の溶媒)を注射した。22日目、最後のDMN処置の24時間後、血液試料を採取し、肝疾患のバイオマーカーについて検査して、DMN処置の有効性を確認した。DMN処置した動物は体重に基づいて異なる治療群に割り当て、各群の動物の平均体重と体重範囲に有意差がないことを保証した。前処置の群からの動物は25日目に犠牲にして、処置開始前の疾患の進行段階を評価した。gp46 siRNAを含む製剤による処置は25日目から開始し、所定のsiRNA用量で2回の処置/週にて全10回行った。59日目、最後の製剤処置の48時間後、および最後のDMN処置の72時間後に、動物をCO2吸入によって犠牲にした。肝葉を切除し、gp46とMRPL19両方のmRNAレベルを定量的RT−PCR(TaqMan(R))アッセイにより決定した。gp46 mRNAレベルは、MRPL19レベルに対して正規化した。
雄性Sprague-Dawleyラットを、10mg/kgのDMNで3週間(3回/週)、次に5mg/kgで22〜57日目まで(3回/週)、腹腔内投与を介して処置して、肝線維症を誘導した。動物(n=10/群)に対して、HEDC:S104:DOPE:Chol:Peg−DMPE:DiVA(20:20:30:25:5:2)からなる製剤中の1.5、1.0、0.75、および0.5mg/kgのsiRNAか、またはPBS(ビヒクル)を10回(2回/週)、DMNの最後の注射の1時間後に腹腔内注射した。59日目に、全siRNAを各動物の右肝葉の切片から精製し、分析まで4℃で保存した。対照群には、PBSビヒクル群(DMN誘導、PBS処置、n=7)およびシャム群(DMNおよび製剤の代りにPBS処置、n=10)が含まれていた。図6に測定結果を示す。未処置群から決定されたバックグラウンドのgp46 mRNAレベルを減算した後、すべての試験群の値は、ビヒクル群の平均gp46 mRNA(ビヒクル群のパーセントとして表される)に対して正規化した。前処置群からの動物(n=7)は25日目に犠牲にして、処置開始前の疾患の進行レベルを評価した。一元配置分散分析とその後のダネット検定により、ビヒクル群と比較して、全ての処置群において有意なgp46遺伝子ノックダウンが示された(***、p<0.001)。
次の表は、本明細書に記載の化合物および、これら化合物のin vivoおよびin vitroでの試験から得られた結果の概要を示す。
例39:in vivo肺線維症治療
雄性SDラット(8匹/群、8週齢、日本チャールスリバー株式会社)に、0.1mLの生理食塩水に溶解した0.45mgのブレオマイシン(BLM)を、麻酔下で気管内カニューレ挿入(MicroSprayer, Penn-Century, Inc.)により肺に1回投与して、ブレオマイシン肺線維症モデルを作製した。この方法では、一般的に約2週間後に、顕著な線維症が肺に発生する。リポソーム製剤(siRNAの量として1.5mg/kg、1ml/kgの体積、すなわち、200gのラットに対して200μl)またはPBS(1ml/kgの体積)を、ブレオマイシン投与の2週間後から開始して合計10回(1日おきに)、尾静脈を介してラットに投与した。ラットは最後の処置後2日目に犠牲にし、肺組織の組織学的検討を行った(図7参照)。一元配置分散分析とボンフェローニ多重比較試験を、統計的有意差を評価するために用いた。
取り出した肺の一部は、常法に従ってホルマリン固定し、アザン染色(アゾカルミン、アニリンブルーオレンジG溶液)を行った。
図7の組織学的スコア(T.アシュクロフトスコア)の結果が示すとおり、製剤投与群(処置)において、線維化スコアが有意に減少した。
例40:VA−siRNA−リポソーム製剤のLX−2細胞株およびラット初代肝星細胞(pHSC)におけるノックダウン効率のin vitro評価
LX2細胞(Dr. S.L. Friedman, Mount Sinai School of Medicine, NY)を、10%ウシ胎児血清(Invitrogen)加DMEM(Invitrogen)中37℃にて、5%CO2のインキュベーター内で増殖させた。細胞を、TryPLExpress溶液(Invitrogen)を用いて、インキュベーター内にて37℃で3分間、トリプシン処理した。細胞濃度は、血球計数器で細胞計数することにより決定し、ウェル当たり3000細胞を、96ウェルプレートに播種した。細胞は、トランスフェクションの前に24時間増殖させた。
ラット初代肝星細胞(pHSC)を、以前に公開された方法(Nat. Biotechnol. 2008, 26(4):431-42)に従ってSprague-Dawleyラットから単離した。pHSCを、10%ウシ胎児血清加DMEM中で増殖させた。細胞を単離後、これらをin vitroスクリーニングに用いる前に、2継代まで増殖させた。細胞を、ウェル当たり1000細胞の細胞密度で96ウェルプレートに播種し、トランスフェクションに使用する前に48時間増殖させた。
VA−siRNA−リポソーム製剤によるトランスフェクション。トランスフェクション法は、LX−2およびpHSC細胞について同じものである。VA−siRNA−リポソームまたはVA−siRNA−リポプレックス製剤を、所望の濃度で増殖培地に混合した。100μlの混合物を96ウェルプレート中の細胞に添加し、細胞を、5%CO2のインキュベーター内にて37℃で30分インキュベートした。30分後、培地を新鮮な増殖培地と交換した。48時間のトランスフェクションの後、細胞を、Cell-to-Ct溶解試薬(Applied Biosystems)を用い、製造業者の指示に従って処理した。
HSP47 mRNA発現を測定するための定量的(q)RT−PCR。
HSP47およびGAPDHのTaqMan(R)アッセイおよびOne-stepRT−PCRマスターミックスは、Applied Biosystemsから購入した。各PCR反応は以下の成分を含む:One-step RT−PCRミックス5μl、TaqMan(R)RT酵素ミックス0.25μl、TaqMan(R)遺伝子発現アッセイプローブ(HSP47)0.25μl、TaqMan(R)遺伝子発現アッセイプローブ(GAPDH)0.5μl、RNaseフリー水3.25μl、細胞溶解液0.75μl、合計体積10μl。GAPDHは、HSP47 mRNAレベルの相対的定量化のための内因性対照として使用した。定量的RT−PCRを、内蔵の相対定量法を用いてViiATM7リアルタイムPCRシステム(Applied Biosciences)で行った。すべての値は、モックトランスフェクトされた細胞の平均HSP47発現に対して正規化し、モックと比較したHSP47発現のパーセンテージで表した。
製剤プロトコルで言及されるsiRNAは、HSP47/gp46を標的とする21merの二本鎖siRNA配列であり、ここでHSP47(マウス)およびgp46(ラット)はホモログ、すなわち異なる種における同じ遺伝子である:
in vitroアッセイに用いるための、ラットHSP47−C二本鎖siRNA(ラットpHSC)
カチオン性脂質ストック調製物。カチオン性脂質の原液を、カチオン性脂質をエタノール中のDPPE、コレステロール、およびdiVA−PEG−DiVAと、それぞれ6.0、5.1および2.7、および2.4mg/mLの濃度で組み合わせることによって調製した。必要に応じて、溶液を約50℃まで加温し、カチオン性脂質の溶液への溶解を促進した。
空のリポソーム調製物。カチオン性脂質原液を、高速で撹拌されている9%スクロースの水性混合物に、40±1℃で1または2以上の注射針を介して注入ポートあたり1.5mL/分で注入した。カチオン性脂質原液と水溶液との比率(v/v)は、35:65に固定されている。混合すると、空の小胞が自発的に形成された。得られた小胞は次に、エタノール含量が〜12%に減少する前に、40℃で10分間平衡化させた。
リポプレックス調製物。上記の方法に従って調製した空の小胞を、9%スクロースを用いて1mM濃度のカチオン性脂質最終容量に希釈した。撹拌溶液に対し、希釈した空の小胞([EV])の各mLにつき、RNaseフリー水中の5%グルコース100μlを添加し、十分に混合した。次に、RNaseフリー水中の10mg/mLのsiRNA溶液150μlを一度に加えて、十分に混合した。混合物を次に、使用するEVの各mLにつき、5%グルコース溶液1.750mL用いて希釈した。混合物を、約200rpmで室温で10分間撹拌した。クロスフロー限外ろ過システムにて〜100000MWCOの半透膜を用い、適切に選択した蠕動ポンプ(例えばMidgee Hoop, UFP-100- H24LA)を用いて、混合物を元の体積の約1/3(または所望の体積)に濃縮し、次に3%スクロースおよび2.9%グルコースを含有する水溶液を用いて、試料体積の5倍に対して透析ろ過した。生成物を、使用前に無菌条件下0.8/0.2ミクロンの細孔径の組合せフィルターを通してろ過した。
diVA siRNA非含有リポソームの形成。カチオン性脂質、DOPE、コレステロールおよびPEG結合脂質(例えばPEG−脂質)を、無水エタノール(200proof)に50:10:38:2のモル比で可溶化した。siRNAを50mMクエン酸緩衝液中に可溶化し、温度を35〜40℃に調整した。エタノール/脂質混合物を次に、siRNA含有緩衝液に撹拌しながら加え、siRNAを負荷したリポソームを自然に形成させた。脂質をsiRNAと混合して、最終的な全脂質:siRNA比率を15:1(wt:wt)にした。範囲は、5:1〜15:1、好ましくは7:1〜15:1とすることができる。siRNA負荷リポソームを、10倍の体積のPBS(pH7.2)に対して透析ろ過してエタノールを除去し、緩衝液を交換した。最終生成物を、0.22μmの殺菌グレードのバイオバーデン低減用のPESフィルターを通してろ過した。このプロセスにより、平均粒径50〜100nm、PDI<0.2.および封入効率>85%のリポソームを得た。
diVAと共可溶化したsiRNA含有リポソームの形成。siRNA−diVA−リポソーム製剤を、上述の方法を用いて調製した。diVA−PEG−diVAを、無水エタノール中で別の脂質(カチオン性脂質、DOPE、コレステロール、およびPEG結合脂質を、50:10:38:2の比率)と共可溶化し、その後siRNA含有緩衝液に添加した。diVA−PEG−diVAのモル含有量は、0.1〜5モル比(50:10:38:2:0.1〜50:10:38:2:5)の範囲であった。このプロセスにより、平均粒径50〜100nm、PDI<0.2.および封入効率>85%のリポソームを得た。
カチオン性脂質を有するsiRNA含有リポソームの形成。siRNA−diVA−リポソーム製剤およびsiRNA−リポソーム製剤を、上述の方法を用いて調製した。カチオン性脂質は、例えば、DODC、HEDC、HEDODC、DO−6−14またはこれらカチオン性脂質の任意の組合せとすることができる。
diVAでデコレーションされたsiRNA含有リポソームの形成。siRNA−リポソーム製剤を上述の方法を用いて調製し、PBS中で0.5mg/mLのsiRNA濃度に希釈した。カチオン性脂質は、DODC、HEDC、HEDODC、DO−6−14またはこれらカチオン性脂質の任意の組合せとすることができる。diVA−PEG−diVAを、無水エタノール(200proof)に溶解し、最終濃度を10〜50mg/mLの範囲にした。適量のエタノール溶液を、siRNA−リポソーム溶液に加えて、最終モル百分率を2〜10mol%にした。溶液を、ピペットを用いて繰り返し上下に動かして混合した。diVA−PEG−diVA濃度およびエタノールの添加量を調節して、添加量>1.0μLおよび最終エタノール濃度<3%(vol/vol)を保つようにした。次にデコレーションされたリポソームを、オービタルシェーカー上周囲温度で1時間緩徐に振盪し、その後in vitroまたはin vivo評価を行った。
結果
図8は、VA結合体の、デコレーションを介したリポソームへの付加が、siRNAのノックダウン効率を改善し、siRNA活性を高めたことを示す。PEG−脂質。すべての試料についての用量は、867nM siRNA HSP47−Cであった。結果は、VA結合体がリポソームに付加されたすべての例において、siRNAの活性は、レチノイドなしのリポソームと比較して、また遊離(非結合)レチノールでデコレーションされたリポソームと比較して、増強されたことを示した。RNAiMAXは、市販のトランスフェクション試薬である。
図9は、VA結合体の、共可溶化を介したリポソームへの添加が、siRNAのノックダウン効率を改善することを示す。これらは、DODC含有リポソームに、VA結合体を共可溶化を介して加えたものである。配合は50:10:38:2:Xであり、ここで、X=1〜10である(DODC:DOPE:コレステロール:PEG−脂質:VA結合体、モル比)。すべての例において、濃度は100nM siRNA HSP47−Cであった。結果は、共可溶化を介したVA結合体のリポソームへの付加が、siRNA活性を増強することを示す。
図10は、VA結合体の、共可溶化を介したリポソームへの付加が、siRNAのノックダウン効率を大幅に改善することを示す。結果は、3つの異なるリポソーム、DC−6−14、DODC、HEDODCに、共可溶化を介してVA結合体が付加されたものを含む。配合は全て同一で、カチオン性脂質:DOPE:コレステロール:PEG−脂質につき50:10:38:2であり、カチオン性脂質のみが変化する。siRNAの濃度は、200nMのsiRNA HSP47−Cで全て同一である。結果は、共可溶化により調製した場合に、異なるカチオン性脂質を有するリポソームへのVA結合体の付加は、siRNA活性を大幅に増強することを示す。
図11は、DC−6−14カチオン性脂質を有するリポプレックスへの、共可溶化を介したVA結合体の付加、およびリポソーム外側をコーティングするsiRNAが、siRNA活性を増強することを示す。製剤は、40%リポプレックス製剤、40:30:30、DC−6−14:DOPE:コレステロールである。全試料についての濃度は、867nMのsiRNA HSP47−Cである。結果は、共可溶化による、リポプレックスへのVA結合体の付加が、siRNA活性を増強することを示す。
図12は、VA結合体の、共可溶化を介したリポプレックスへの付加と、VA結合体の、デコレーションを介したリポプレックスへの付加の比較を示す。これらの結果は、DC−6−14およびDODCリポプレックスからのものである。製剤は、40:30:30、DC−6−14:DOPE:コレステロールからなる。各試料の濃度は、867nMのsiRNA HSP47−Cである。共可溶化によるVA結合体の付加は、デコレーションによるVA結合体の付加と比べて、in vitroでのノックダウン効率を大幅に増強する。
例41:in vivo実験
24〜30gの重量範囲の、雌C57BL/6退役繁殖マウス(Charles River)を使用した。動物は、重量により無作為に10匹ずつの10群に区分した。全ての動物手順は、Bio-QuantのIACUCおよび/または必要に応じて参加の獣医師により承認され、すべての動物福祉の問題が対処され、文書化された。マウスをイソフルランで麻酔し、下大静脈を介して放血した。
マウスHSP47−Cの二重鎖siRNAを、in vivoアッセイ用の製剤に用いる(マウスCCl4モデル)。
熱ショックタンパク質47(HSP47)の上方制御を、CCl
4の腹腔内注入(オリーブ油中のCCl
4、1:7(vol/vol)、体重1g当たり1μL)を一日おきに7日間(0、2、4、6日目)行って誘導した。3日目にマウスを、本発明のリポソームもしくはリポプレックス製剤またはPBSの、尾静脈へのIV注射により、連続4日間(3、4、5、6日目)処置した。10匹のマウスの1群(未処置)は、CCl
4処置もIV注射も受けず、正常なHSP47遺伝子発現の対照群として用いた。
実験スケジュール
7日目、最終IV注射の約24時間後に、残りの全マウスを犠牲にし、肝臓をPBSで灌流して、PCR分析用の肝臓試料を採取した。各マウスの肝臓から約150mgの試料を採取し、1.5mLのRNAlater安定化試薬(Qiagen)に入れ、分析まで2〜8℃で保存した。肝臓試料は、明確かつ顕著な肝障害および/または壊死の領域から採取しなかった。
マウスの肝臓からの全RNAを、RNeasy(R)カラム(Qiagen)を用いて、製造業者のプロトコルに従って抽出した。20ngの全RNAを、HSP47発現を測定するための定量的RT−PCRに使用した。HSP47およびGAPDHのTaqMan(R)アッセイおよびOne-step RT−PCRマスターミックスは、Applied Biosystemsから購入した。各PCR反応は以下の成分を含む:One-step RT−PCRミックス5μl、TaqMan(R)RT酵素ミックス0.25μl、TaqMan(R)遺伝子発現アッセイプローブ(HSP47)0.25μl、TaqMan(R)遺伝子発現アッセイプローブ(GAPDH)0.5μl、RNaseフリー水3.25μl、RNA0.75μl、合計体積10μl。GAPDHは、HSP47 mRNAレベルの相対的定量化のための内因性対照として使用した。定量的RT−PCRを、内蔵の相対定量法を用いてViiATM7リアルタイムPCRシステム(Applied Biosciences)で行った。すべての値は、未処置動物群の平均HSP47発現に対して正規化し、未処置群と比較したHSP47発現のパーセンテージとして表した。
例42:脂溶性ビタミン標的化結合体HEDC:S104:DOPE:Chol:Peg−DMPE:DiVAのin vitro有効性
50nMのsiRNAを有するリポソーム製剤を試験した。リポソームは、HEDC:S104:DOPE:Chol:Peg−DMPE:DiVA(+DiVA)またはビタミンA部分が欠如した対照(−DiVA)のいずれかであり、ラット肝星細胞を含む96ウェル培養プレート内で30分間インキュベートした。30分後、培地を新鮮な増殖培地と交換した。48時間後、細胞を溶解し、gp46およびGAPDHのmRNAレベルを定量的RT−PCR(TaqMan(R))アッセイにより測定し、gp46レベルをGAPDHレベルに対して正規化した。
in vitroでの有効性(pHSC)、2%DiVAの効果:siRNAは、2%DiVAで有効であり、14nMのEC50を有した。96ウェルプレート中のpHSCを、標的化用のビタミンA部分の欠如した製剤(−DiVA)、またはビタミンA部分を含む製剤(+DiVA)を用いて、50nMのsiRNAでインキュベートした。30分後、培地を新鮮な増殖培地と交換した。48時間後、細胞を溶解し、gp46およびGAPDHのmRNAレベルを定量的RT−PCR(TaqMan(R))アッセイにより測定し、gp46レベルをGAPDHレベルに対して正規化した。正規化されたgp46レベルは、モック対照細胞のパーセントとして表した。エラーバーは標準偏差(n=3)を示す。DiVAを含む処置後の平均gp46レベルは、片側t−検定に基づき、モック対照処置と有意に異なる(P<0.001)。
DiVAとsatDiVAの比較
リポソーム製剤を、96ウェルプレート内のラットpHSCに30分間トランスフェクトした。48時間後、細胞を、Cell-to-Ct(R)溶解試薬(Applied Biosystems)を用いて処理し、HSP47 mRNAレベルをqRT−PCRにより定量化した。HSP47発現はモック対照に対して正規化した。EC50は、HSP47ノックダウン(KD)をsiRNAの6種類の半対数用量にて測定し、データをGraphpad Prism(R)5.04の「古典的シグモイド用量反応関数」に当てはめることにより決定した。
結果は、DiVAとSatDiVA両方が、KD有効性を増加させたことを示す(下の表および図15)。EC
50は、DiVAについて12nMであり、SatDiVAについて14nMである。
レチノイド結合体vs非レチノイド結合体
レチノイド結合体は、非レチノイド同等物よりも、一貫してin vitroで強力であることが見出された(4TTNBBおよび4Myrに対する、レチノイド結合体同等物であるsatDiVAおよびDiVAを参照)。
例43:脂溶性ビタミン標的化結合体HEDC:S104:DOPE:Chol:Peg−DMPE:DiVAのin vivo有効性
対象製剤のin vivo活性を、短期肝障害モデル(急速モデル、DMNQと呼ぶ)で評価した。このモデルにおいて、短期的な肝障害は、ジメチルニトロソアミン(DMN)などの肝毒性剤で処置することによって誘導され、gp46 mRNAレベルの上昇を伴う。これらの変化を誘導するため、雄性Sprague-Dawleyラットに、DMNを6日間連続で腹腔内注射した。DMN処置期間の終了時に、動物を、個々の動物の体重に基づいて無作為に複数群に分けた。製剤は単回IV用量として投与し、DMNの最後の注射の1時間後に与えた。24時間後に肝葉を切除し、gp46とMRPL19両方のmRNAレベルを、定量的RT−PCR(TaqMan(R))アッセイにより決定した。gp46のmRNAレベルは、MRPL19レベルに対して正規化した。
結果(図16)は、レチノイド結合体の量と有効性との相関関係が明白であることを示す。ラットDMNQモデルにおいて有意な効果を確認するには、0.25mol%が必要であるにすぎない。2mol%のDiVAにより、gp46発現の強いノックダウンが観察される。図16は、肝障害を誘発するために、腹腔内投与を介して、1、2、3日目に10mg/kg、4、5、6日目に5mg/kgのDMNで処置した雄性Sprague-Dawleyラットを示す。動物(n=8/群)に、0、0.25、0.5、1、および2%のDiVAを含有する製剤(0.75mg/kgのsiRNA用量で)、またはPBS(ビヒクル)のどちらかを、DMNの最後の注射の1時間後に静脈内注射した。24時間後、全siRNAを各動物の右肝葉の切片から精製し、RNAの単離まで4℃で保存した。対照群には、PBSビヒクル群(DMN処置)および未処置(処置なし、DMNなし)が含まれていた。未処置群から決定されたバックグラウンドのgp46 mRNAレベルを減算した後、すべての試験群の値は、ビヒクル群の平均gp46 mRNA(ビヒクル群のパーセントとして表される)に対して正規化した。
雄性Sprague-Dawleyラット(130〜160g)を、腹腔内投与を介してDMNで処置して、肝線維症を誘導した。DMN処置レジメンは、各週3回(月、水および金)で、最初の3週間は10mg/kg(すなわち、5.0mg/kgのDMNを2.0mL/体重kgで)、および22〜57日目は半分の用量の5mg/kg(すなわち、5mg/kgのDMNを1.0mL/kgで)であった。シャム群の動物は同じスケジュールを用いて、PBS(DMN用の溶媒)を注射した。22日目、最後のDMN処置の24時間後、血液試料を採取し、肝疾患のバイオマーカーについて検査して、DMN処置の有効性を確認した。DMN処置した動物は体重に基づいて異なる治療群に割り当て、各群の動物の平均体重と体重範囲に有意差がないことを保証した。前処置の群からの動物は25日目に犠牲にして、処置開始前の疾患の進行段階を評価した。gp46 siRNAを含む製剤による処置は25日目から開始し、所定のsiRNA用量で2回の処置/週にて全10回行った。59日目、最後の製剤処置の48時間後、および最後のDMN処置の72時間後に、動物をCO2吸入によって犠牲にした。肝葉を切除し、gp46とMRPL19両方のmRNAレベルを、定量的RT−PCR(TaqMan(R))アッセイにより決定した。gp46 mRNAレベルは、MRPL19レベルに対して正規化した。
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本明細書に例示的に記載された説明は、本明細書に具体的には開示されていない、任意の1要素または複数要素、および1つの限定または複数の限定の不在のもとで、好適に実施することができる。したがって、例えば、明細書の記載の文脈における(特に、以下の特許請求の範囲の文脈における)用語「a」および「an」および「the」および類似の指示は、本明細書に別の記述がなければ、または明らかに文脈と矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるべきである。用語「含む」、「有する」、「含む(including)」、「含有する(containing)」などは、拡張的に、かつ、限定なしで読まれるべきである(例えば、「〜を含むがこれらに限定されない」を意味する)。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書に別の記載がない限り、範囲内の個々の値を個別に言及するための簡略方法として機能することのみを意図し、各個別の値は、それぞれが明細書に言及されているかのように明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるすべての方法は、本明細書に別の記載がない限り、または文脈により明らかに矛盾がない限り、任意の適切な順序で行うことができる。本明細書に提供される、任意の、または全ての例、または例示する用語(例えば、「などの」)は、本明細書をより明らかにすることのみを意図しており、別の主張がない限り、記載の範囲の限定を意図しない。明細書中の如何なる用語も、任意のクレームされていない要素が、説明の実施に不可欠であることを示すものと解釈されるべきではない。また、本明細書で用いる用語および表現は、説明のための用語であり、限定する用語として使用されず、かかる用語および表現の使用において、示され記載された特徴の任意の均等物またはその一部を除外するとの意図はないが、クレームされた記述の範囲内で、種々の変更が可能であることが認識される。したがって本説明は、好ましい態様および任意の特徴によって特定的に開示されているが、本明細書に開示された、具体化された記述の変更および変形は、当業者により再区分することができ、かかる変更および変形は、本明細書の範囲内と考えられる。
本明細書は、広くかつ一般的に記載されている。一般的開示内に含まれる狭い種および亜属のグループの各々もまた、明細書の一部を形成する。これは、但書または任意の主題を属(genus)から取り除く否定的限定を有する、説明の一般的記述を含み、それは、切り取られる物質が具体的に本明細書に記載されているか否かとは無関係である。他の態様は、以下の特許請求の範囲の範囲内である。さらに、明細書の特徴または側面がマーカッシュグループで記載されている場合には、当業者は、明細書がこれにより、マーカッシュグループの任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループの観点からも記載されていることを認識する。