JP6203780B2 - テーブル形式データによる運転を行う数値制御装置 - Google Patents
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Description
従来技術では、オペレータがテーブル形式データの基準値を全て修正(図1(a)においては、L2000をL1800、L3000をL2800、L4000をL3800へ修正)していたが、本発明で導入したシフト指令を用いる場合、図1(b)に示すように、修正する制御点の基準値にシフト量を指定するだけで、内部処理において、シフト量が指定された制御点以降の基準値をシフト量の分だけシフトして処理する。
図2(a)は、基準値のシフト量を指定したシフト指令の記述例であり、このように直接シフト量を数値で指定することで、シフト指令を記述した指令行以降において、指定したシフト量(図では、SFT−200)だけ基準値がシフトされるように処理される。なお、シフト指令により基準値をシフトしている間に、さらにシフト指令がされた場合は、シフト量は積算される。
基準値解析部11は、読み出し部10が読み出したブロックにシフト指令が含まれている場合、図示しないメモリ上に設けられたシフト指令有効フラグを有効となるよう変更すると共に、該シフト指令で指令されたシフト量を図示しないメモリ上に設けられたシフト量記憶領域に積算する。なお、シフト指令有効フラグが無効の状態においてはシフト量記憶領域には0が設定されており、基準値をシフトしていない状態においてシフト指令が指令された場合、シフト量記憶領域にはシフト指令で指令されたシフト量が設定される。
●[ステップSA01]読み出し部10が、メモリなどに記憶されたテーブル形式データから各指令ブロックを順次読み出し、該指令ブロックを解析して制御点の基準値、および座標値を取得して出力する。
●[ステップSA03]基準値解析部11は、ステップSA01で読み出された指令ブロックにシフト指令が含まれているか否かを判定する。シフト指令が含まれている場合にはステップSA05へ進み、シフト指令が含まれていない場合にはステップSA04へ進む。
●[ステップSA04]基準値解析部11は、シフト指令有効フラグを参照して基準値のシフトが有効であるかを判定する。シフトが有効である場合にはステップSA08へ進み、有効でない場合には制御点の基準値を指令ブロックにより指令される制御点の基準値としてステップSA11へ進む。
●[ステップSA06]基準値解析部11は、シフト指令を解析し、シフト量が直接指定されている場合には指定されている値を基準値のシフト量とし、パラメータ、マクロ変数、信号により間接的に指定されている場合には、パラメータ、マクロ変数、信号から取得した値を基準値のシフト量へと変換する。
●[ステップSA07]基準値解析部11は、ステップSA06で求めた基準値のシフト量をシフト量記憶領域に積算する。
●[ステップSA08]基準値解析部11は、シフト量記憶領域に記憶されている基準値のシフト量によりステップSA01で取得した制御点の基準値をシフトした値を基準値として求める。
●[ステップSA10]基準値解析部11は、シフト量記憶領域に記憶されている基準値のシフト量を0にクリアして制御点の基準値を指令ブロックにより指令される制御点の基準値とし、ステップSA11へ進む。
●[ステップSA12]テーブル形式データが終了したか否かを判定する。終了している場合には運転処理を終了し、終了していない場合にはステップSA01へ戻って運転処理を継続する。
図5は、テーブル形式データに基づいて制御される工具のXZ平面での工具経路を示す図である。図5(a)に示したX軸、Z軸の基準軸に対する位置情報を定義するテーブル形式データを運転した場合、X軸、Z軸は基準軸に対して、それぞれ図5(b)に示すような座標値を取るように移動し、XZ平面においては、図5(c)に示すように、XZ平面で角を出すような工具経路になる。
#501=−200:Z軸の動作を−200先行させる
#502=−400:X軸の動作を−400先行させる
(Z軸の動作の先行分(−200)+X軸の動作の先行分(−200))
#503=−200:Z軸の動作を−200先行させる
(X軸の動作の先行分(−200)を反映)
#502(X軸の動作の先行分)=#501+#503(Z軸の動作の先行分)
例えば、上記した実施形態では、シフト量を0にクリアすることでシフトキャンセルを行っているが、それ以外にも、基準値の実時間をシフト量分だけリセットすることでシフトキャンセルを行うようにすることもできる。その場合、図2(c)では、L3000 X300.0の指令は、基準値2500msec、座標値300.0mmとして移動し、L4000 X400.0の指令は、基準値3500msec、座標値400.0mmとして移動する。
10 読み出し部
11 基準値解析部
12 分配処理部
20 テーブル形式データ
Claims (4)
- 時間、軸位置、または主軸位置を基準値として、各制御軸の位置を指令するテーブル形式データを用いて、前記基準値に同期して制御軸の位置を制御する数値制御装置において、
前記テーブル形式データから指令ブロックを順次読み出し、該指令ブロックを解析して制御点の基準値、および座標値を取得して出力する読み出し部と、
前記読み出し部が読み出した指令ブロックに基準値をシフトするシフト指令が含まれている場合、前記指令ブロック以降の指令ブロックにおいて、基準値のシフトを有効とし、前記シフト指令により指定されたシフト量に基づいてシフトされた前記制御点の基準値を出力する基準値解析部と、
前記基準値解析部が出力した基準値、および前記読み出し部が出力した制御点の座標値に基づいて、前記テーブル形式データにより制御される軸に対する移動量を生成する分配処理部と、
を備え、
前記基準値解析部は、基準値のシフトを有効でない時は、前記読み出し部が出力する前記制御点の基準値をそのまま出力する、
ことを特徴とする数値制御装置。 - 前記シフト指令により指定されるシフト量は、パラメータ、マクロ変数、または信号により間接的に指定できる、
ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。 - 前記基準値解析部は、基準値のシフトが有効である時に前記読み出し部が読み出した指令ブロックに基準値をシフトするシフト指令が含まれている場合には、それまでのシフト量に前記シフト指令により指定されるシフト量を積算する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の数値制御装置。 - 前記基準値解析部は、前記読み出し部が読み出した指令ブロックにシフトキャンセル指令が含まれている場合、前記指令ブロック以降の指令ブロックにおいて、基準値のシフトを無効とする、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の数値制御装置。
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