JPH0761608B2 - 数値制御カム研削盤 - Google Patents

数値制御カム研削盤

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JPH0761608B2
JPH0761608B2 JP61224272A JP22427286A JPH0761608B2 JP H0761608 B2 JPH0761608 B2 JP H0761608B2 JP 61224272 A JP61224272 A JP 61224272A JP 22427286 A JP22427286 A JP 22427286A JP H0761608 B2 JPH0761608 B2 JP H0761608B2
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孝夫 米田
修宏 石原
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、カム(以下、単に「工作物」ともいう。)を
研削加工する数値制御カム研削盤に関する。
【従来技術】
従来、数値制御装置により主軸軸線に垂直な方向の砥石
車の送りを主軸回転に同期して制御し、カム等の工作物
を研削加工する方法が知られている。砥石車の送りを同
期制御するには数値制御装置にプロフィルデータを付与
することが必要である。このプロフィルデータは砥石車
を工作物の仕上げ形状に沿って往復運動、すなわちプロ
フィル創成運動させるように、主軸の単位回転角毎の砥
石車の移動量を与えるものである。 一方、工作物を研削加工するためには、プロフィルデー
タの他に砥石車の送り、切り込み、後退等の加工サイク
ルを制御するための加工サイクルデータが必要である。 工作物は、この加工サイクルデータとプロフィルデータ
に基づき主軸の回転と砥石車の送りとが数値制御されて
加工されるのであるが、とくにプロフィル創成運動にお
ける主軸と工具送り軸の指令値に対する追随性の良否が
加工精度上、重要な問題である。
【発明が解決しようとする問題点】
ところで、追随遅れ誤差を少なくするにはサーボ系のゲ
インを大きくすることが考えられるが、この方法は制御
が不安定になるという欠点がある。また、工作物の仕上
げ形状から決定される理想プロフィルデータで工作物を
一旦加工し、その工作物のプロフィルを作業者の手作業
によりカム測定器等を用いて測定し、理想プロフィルデ
ータとの偏差を求め、理想プロフィルデータに補正を加
え実行プロフィルデータを求めるという作業が行われて
いる。しかし、追随遅れは工作物のプロフィル、サーボ
系の温度状態により異なり経年変化がある。このため、
加工精度を向上させるためには、プロフィルデータの補
正を頻繁に行う必要があるが、作業者の手作業で進めら
れるため作業効率が極めて悪いという問題がある。 本発明は、上記の問題点を解決するために成されたもの
であり、その目的とするところは、効率の良いプロフィ
ルデータの補正を行うとともに、加工精度を向上させる
ことである。
【題点を解決するための手段】
上記問題点を解決するための発明の構成は、主軸台に軸
架されカムを有する工作物を回転させる主軸と、この主
軸を回転駆動する第1サーボモータと、回転駆動される
砥石車が支承され、前記主軸の軸線方向と交差する方向
に相対的に進退移動する工具台と、この工具台を進退移
動させる第2サーボモータとを備え、前記主軸と前記工
具台とをプロフィル創成運動させる実行プロフィルデー
タにより前記工作物と前記砥石車とを前記カムの仕上げ
形状に基づいて相対移動させ、前記工具台の切り込み量
を前記実行プロフィルデータに加算し、前記プロフィル
創成運動中に前記砥石車を前記工作物に向かって相対的
に切り込み前進させて前記カムを加工する数値制御カム
研削盤において、前記第2サーボモータに対する位置指
令信号と前記工具台の現在位置に対応する帰還信号との
偏差より前記第2サーボモータに対する第1の速度制御
信号を求める偏差演算手段、前記位置指令信号に基づい
て前記第2サーボモータに対する第2の速度制御信号を
求める位置指令変換手段、前記第1の速度制御信号に前
記第2の速度制御信号を加算し、前記工具台の現在速度
に対応する帰還信号を減算して前記第2サーボモータに
対する第3の速度制御信号を求める速度演算手段を有す
る速度制御手段と、前記工作物と前記砥石車とを前記カ
ムの仕上げ形状に沿って相対移動させるべく、前記主軸
と前記工具台とをプロフィル創成運動させる理想プロフ
ィルデータを記憶する理想プロフィルデータ記憶手段
と、前記工具台の前記切り込み量を0とした状態で、前
記理想プロフィルデータに基づいて前記主軸と前記工具
台を制御してプロフィル創成運動のみを行う際に前記主
軸の位置および前記工具台の位置を検出して記憶する測
定手段と、この測定手段に記憶されたデータと前記理想
プロフィルデータとから前記工具台の移動方向の誤差と
前記主軸の回転方向の誤差を演算する誤差演算手段と、
この誤差演算手段により演算された前記工具台の移動方
向の誤差と前記主軸の回転方向の誤差に基づいて前記理
想プロフィルデータを補正し、前記実行プロフィルデー
タを作成するデータ補正手段とを備えたものである。
【作用】
速度制御手段はプロフィル創成運動中の速度成分に対す
る追従性を向上させる。しかし、このとき発生する追従
遅れは2次以上の微分成分を有しているため、それらの
成分に対する追従性は改善されない。しかも数値制御カ
ム研削盤においては、工作物と砥石車とをカムの仕上げ
形状に基づいて相対移動させプロフィル創成運動させる
が、このプロフィル創成運動を行わせるためには砥石車
を往復運動させる必要がある。 特にカム研削盤においては砥石車を回転させる砥石回転
機構を含めた工具台を移動させることになり、慣性力が
大きく、しかも、カムの回転が高速になればなるほどカ
ム形状に沿って追従させるためにこの加速度が大きくな
って、さらに慣性力が増すことになる。 この慣性力の影響による追従遅れがカム研削盤での高速
加工を困難なものとする原因の1つとなっていた。この
ため、理想プロフィルデータに基づいて主軸と工具台を
制御して、プロフィル創成運動のみを行う際に補正に必
要なデータを検出し、この検出したデータと理想プロフ
ィルデータとの誤差に基づいて理想プロフィルデータを
補正して実行プロフィルデータを作成し、実際の加工が
行われる。 即ち、測定手段は、工具台の切り込み量を0とした状態
で、理想プロフィルデータに基づいて主軸と工具台を制
御してプロフィル創成運動のみを行う際の主軸の位置お
よび工具台の位置を検出して記憶する。このデータと理
想プロフィルデータとから誤差演算手段は、工具台の移
動方向の誤差と主軸の回転方向の誤差を演算する。この
演算された誤差に基づいてデータ補正手段は、理想プロ
フィルデータを補正して実行プロフィルデータを作成す
る。
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。第
1図は数値制御研削盤を示した構成図である。10は数値
制御研削盤のベッドで、このベッド10上にはテーブル11
が主軸軸線に平行なZ軸方向に摺動可能に配設されてい
る。テーブル11上には主軸13を軸架した主軸台12が配設
され、その主軸13はサーボモータ14により回転される。
また、テーブル11上、右端には心押台15が載置され、心
押台15のセンタ16と主軸13のセンタ17とによってカムか
ら成る工作物Wが挾持されている。工作物Wは主軸13に
突設された位置決めピン18に嵌合し、工作物Wの回転位
相は主軸13の回転位相に一致している。 ベッド10の後方には工具送り軸(X軸)に沿って進退可
能な工具台20が案内され、工具台20にはモータ21によっ
て回転駆動される砥石車Gが支承されている。この工具
台20は、図略の送り螺子を介してサーボモータ23に連結
され、サーボモータ23の正逆転により前進後退される。 ドライブユニット40、41は第13図に示すように数値制御
装置30から指令パルスを入力して、それぞれサーボモー
タ23、14を駆動する回路である。ドライブユニット40は
第13図に図示するように数値制御装置30から指令パルス
とパルスジェネレータ52からの帰還パルスを入力する偏
差カウンタ401とその出力をDA変換するDA変換器402とそ
の出力に速度ジェネレータ53の出力を減算して増幅しサ
ーボモータに駆動電圧を印加する増幅器403とからなる
通常のサーボ系の他に、指令パルスの周波数に応じて電
圧に変換しその電圧信号を増幅器403の入力に加算するF
V変換器404が設けられている。このFV変換器404により
プロフィルデータの速度成分に比例した速度信号が付加
され、速度成分に関する追随遅れが補償される。ドライ
ブユニット41についても同様である。 数値制御装置30は主としてサーボモータ23、14の回転を
数値制御して、工作物Wの研削加工を制御する装置であ
る。その数値制御装置30には、理想プロフィルデータ、
加工サイクルデータ等を入力するテープリーダ42と制御
データ等の入力を行うキーボード43と各種の情報を表示
するCRT表示装置44と各種の制御信号を出力する制御盤4
5が接続されている。 数値制御装置30は第2図に示すように、研削盤を制御す
るためのメインCPU31と制御プログラムを記憶したROM33
と入力データ等を記憶するRAM32と入出力インタフェー
ス34とで主として構成されている。RAM32上にはNCデー
タを記憶するNCデータ領域321と工作物Wの仕上げ形状
から決定される理想プロフィルデータを記憶する理想プ
ロフィルデータ領域322と補正された実行プロフィルデ
ータを記憶する実行プロフィルデータ領域323と位相誤
差を主軸の回転速度と理想プロフィルデータ番号に応じ
て記憶する位相誤差記憶領域328が設けられている。そ
の他、各種のモードを設定する送りモード設定領域32
4、工作物モード設定領域325、スパークアウトモード設
定領域326、位相誤差補償モード設定領域327が設けられ
ている。 数値制御装置30はその他サーボモータ23、14の駆動系と
して、ドライブCPU36とRAM35とパルス分配回路37が設け
られている。RAM35はメインCPU31から砥石車Gの位置決
めデータを入力する記憶装置である。ドライブCPU36は
主軸13と工具送り軸を数値制御して、スローアップ、ス
ローダウン、目標点の補間等の演算を行い補間点の位置
決めデータを定周期で出力する装置であり、パルス分配
回路37はパルス分配ののち、移動指令パルスを各ドライ
ブユニット40、41に出力する回路である。 さらに、プロフィル測定手段の1要素としてサンプリン
グ装置38とサンプリングデータを記憶するRAM39が設け
られている。サンプリング装置38はパルスジェネレータ
52と50から出力された帰還パルスを計数するカウンタ38
1、382を有している。それらのカウンタ381と382はメイ
ンCPU31からリセット信号を入力してリセットされ、メ
インCPU31から測定開始信号を入力して工具送り軸(X
軸)と主軸(C軸)の帰還パルスの計数を開始する。ま
た、サンプリング装置38はメインCPU31からのリセット
信号によりリセットされ、サンプリングごとに更新され
るアドレスカウンタ383を有しており、測定開始信号を
入力すると、一定時間ごとにカウンタ381と382の値をア
ドレスカウンタ383の示すRAM39のアドレスに出力する。 次に作用を説明する。 RAM32には位相誤差測定サイクルデータと加工サイクル
データを含むNCデータが記憶されており、そのデータ構
成は位相誤差測定サイクルデータが第8図に、加工サイ
クルデータが第9図に示されている。制御盤45のボタン
451が押下されると位相誤差補償モード設定領域327のフ
ラグがリセットされ、理想プロフィルデータに基づく位
相誤差測定サイクルデータが起動される。また、制御盤
45のボタン452が押下されると加工サイクルデータが起
動される。これらのNCデータはCPU31により第3図のフ
ローチャートに示す手順に従って解読される。 ステップ100でNCデータは1ブロック読出され、次のス
テップ102でデータエンドか否かが判定される。データ
エンドの場合には本プログラムは終了される。データエ
ンドでない場合には、ステップ104以下へ移行して、命
令語のコード判定が行われる。ステップ104で命令語が
Gコードであると判定された場合には、さらに詳細な命
令コードを判定するため、CPUの処理はステップ106へ移
行する。ステップ106〜120で、命令コードに応じてモー
ド設定が行われる。ステップ106でG01コードと判定され
たときは、ステップ108で送りモード設定領域324にフラ
グがセットされ送りモードは研削送りモードに設定され
る。同様にステップ110でG04コードと判定されたとき
は、ステップ112でスパークアウトモード設定領域326に
フラグがセットされ送りモードはスパークアウトモード
に設定される。また、ステップ114でG50コードと判定さ
れたときは、位相誤差補償モード設定領域327にフラグ
がセットされ制御モードが位相誤差だけオフセットを行
う位相誤差補償モードに設定される。さらに、ステップ
120でG51コードと判定されたときは、ステップ121で工
作物モード設定領域325のフラグがセットされ工作物モ
ードがカムモードに設定される。 上記のモード設定が完了すると、CPUの処理はステップ1
22へ移行し、NCデータと設定された上記のモードに応じ
た処理が行われる。ステップ122でG52コードと判定され
ると、ステップ123でサンプリング装置38にリセット信
号を出力し、サンプリング条件等が設定される。ステッ
プ124でG53コードと判定されると、ステップ126でサン
プリング装置38に測定開始信号が出力される。また、ス
テップ128でG55コードと判定されると、ステップ130でR
AM39からサンプリングデータが読み込まれ、そのデータ
から測定プロフィルデータが演算され、理想プロフィル
データとの比較から誤差の演算が行われ、補正演算のの
ち実行プロフィルデータが作成される。 次にステップ132で読出しブロックにXコード有りと判
定されると、ステップ134へ移行しモード設定がカムモ
ードかつ研削送りモード(以下、「カム・研削モード」
という。)か否かが判定される。カム・研削モードのと
きには、ステップ140でカム創成のためのパルス分配が
行われる。一方、カム・研削モードでないときには、ス
テップ136で通常の主軸の回転と同期しないパルス分配
が行われる。 (a)位相誤差の測定処理 制御盤45のボタン451が押下されると、第8図に示す位
相誤差測定サイクルデータが第3図のフローチャートに
従って1ブロックずつ解読される。まず、ブロックN110
のG51コードにより、工作物モードがカムモードに設定
されるとともに、使用される理想プロフィルデータが番
号P1234で指定される。次のブロックのN120のG52コード
により、サンプリングの初期設定が行われ、次のブロッ
クN130のG53コードにより、サンプリング装置38に測定
開始信号が出力される。 また、G04コードのドウェルコードにより切り込み量が
零、主軸の回転速度が10rpm(S10コード)のプロフィル
創成運動だけが第4図に図示する手順で処理される。理
想プロフィルデータは主軸の単位回転角0.5°ごとの工
具送り軸の移動量をパルス数で表しテーブルにしたもの
で、理想プロフィルデータの読出しアドレスIによりD
(I)で参照される。まず、ステップ300で位相誤差補
償モード設定領域327の状態が調べられるが、位相誤差
の測定処理時には、フラグはリセットされており位相誤
差補償モードではないので、ステップ302へ移行して、
読出しアドレスIとオフセットアドレスIOがともに1に
初期設定される。ここにオフセットアドレスIOは、位相
誤差の補償を行うために使用されるもので、1周期の制
御開始アドレスに対応する。次にステップ304でドライ
ブCPU36からパルス分配完了信号を入力し前サイクルで
のパルス分配が完了したか否かが判定され、完了したと
判定されれば、ステップ306へ移行し理想プロフィルデ
ータD(I)が読み出され、ステップ308で主軸の単位
回転角ごとの砥石車Gの位置決めデータ(移動量と速
度)は、ドライブCPU36に渡すためにRAM35に出力され
る。次にステップ310で読出しアドレスIが理想プロフ
ィルデータの終端アドレスIMAX以上か否かが判定され
る。I≧IMAXのときはステップ312で読出しアドレスI
はテーブルの先頭に戻すため初期値1に設定され、そう
でないときはステップ314で読出しアドレスIは1だけ
更新される。次にステップ316で読出しアドレスIがオ
フセットアドレスIOに等しいか否かが判定され、等しい
場合には主軸1回転の制御が完了したことを意味してお
り、ステップ318へ移行して主軸の回転数が判定され、
指定回数(第8図のNCデータでは2回)だけ回転したと
判定されると、本プログラムが終了され、指定回数の回
転が終了していないと判定されると、ステップ304へ移
行して次の回転サイクルの制御が行われる。 このように、砥石車Gはプロフィル創成運動だけによる
空研削またスパークアウト加工を行うのであるが、この
処理中に、サンプリング装置38は主軸の現在値と工具送
り軸の現在値とを一定時間間隔でサンプリングして、そ
のデータをRAM39に記憶している。すなわち、サンプリ
ング装置38は指定されたサンプリング周期で第5図の処
理を実行している。ステップ400でカウンタ382の値とス
テップ402でカウンタ381の値がアドレスカウンタ383の
値Iで示されるRAM39のアドレスMC(I)とMX(I)に
記憶され、ステップ404でアドレスカウンタ383の値Iが
1だけ更新される。このような処理が主軸が1回転する
間、サンプリング周期で繰り返されサンプリングデータ
が得られる。 次にブロックN140のG55コードにより、誤差の演算が第
6図のフローチャートに従って行われる。サンプリング
装置38により得られたサンプリングデータはC軸、X軸
ともに、第12図に示すように一定時間間隔ごとの現在値
である。ステップ500では、そのC軸のサンプリングデ
ータを補間してC軸の単位回転角ごとに、それに対応す
る時刻を演算し、その時刻に対するX軸の現在値をX軸
のサンプリングデータを補間することで求め、C軸の単
位回転角ごとに対応するX軸の現在値が求められる。す
なわち、サンプリングデータが測定プロフィルデータに
変換される。次にステップ502で第11図に示すように、
理想プロフィルデータからX軸が最大値をとる時のC軸
の値θIが求められ、ステップ504で測定プロフィルデ
ータからX軸が最大値をとる時のC軸の値θMが求めら
れる。次にステップ506で位相誤差Δθが、θM-θIで
演算され、その位相誤差Δθは理想プロフィルデータ番
号と主軸の回転速度に対応づけられて記憶される。 また、ステップ510で第14図に示すように理想プロフィ
ルデータに対する測定プロフィルデータの誤差は、部分
拡大Aで示すように位相誤差Δθと位置誤差ΔXに別け
て演算される。そして、ステップ512で各位相での位置
誤差ΔX(θ)が求められ、理想プロフィルデータに誤
差ΔX(θ)を減算して補正した実行プロフィルデータ
が算出され、そのデータは実行プロフィルデータ領域32
3に記憶され、実際の加工時にはこの実行プロフィルデ
ータにしたがって制御される。 このように、ブロックN120〜N140のNCデータにより1つ
の理想プロフィルデータと1つの主軸の回転速度に対応
する位相誤差が測定されるが、同様な測定を主軸の回転
速度と理想プロフィルデータを変化させて行うことによ
り第10図に示す位相誤差テーブルが位相誤差記憶領域32
8に作成される。 (b)位相誤差と位置誤差を補償した加工処理制御盤45
のボタン452が押下されると、第9図に示す加工サイク
ルデータが第3図のフローチャートに従って1ブロック
ずつ解読される。まず、ブロックN010のG51コードによ
り、工作物モードがカムモードに設定されるとともに、
使用される実行プロフィルデータが番号P1234で指定さ
れる。次のブロックのN020のG50コードにより、位相誤
差補償モード設定領域327にフラグが設定され、制御モ
ードが実行プロフィルデータに位相誤差の補償を行って
加工制御する位相誤差補償モードに設定される。次のブ
ロックN030のG01コードにより研削送りモードに設定さ
れ、Xコードの存在によりX-0.1だけカム研削の処理が
行われる。Fコードは主軸1回転当たりの研削量を、R
コードは主軸1回転当たりの研削速度である。Sコード
は主軸の回転速度を表している。第9図のNCデータで
は、FコードとRコードの指定数値が等しいため、主軸
の回転に対し連続的に一定速度で切り込むことを指令し
ている。 位相誤差と位置誤差を補償したカム創成は第7図のフロ
ーチャートに従って実行される。まず、ステップ200
で、与えられたFコードから主軸の単位回転角0.5°ご
との切込量がパルス数として演算される。そして、ステ
ップ202で実行プロフィルデータ番号と主軸の回転速度
とから第10図の位相誤差テーブルが検索され対応する位
相誤差が読み出される。位相誤差Δθは主軸の追随遅れ
に原因するものであるので、主軸の指令角に対し主軸回
転角でΔθだけ先行する実行プロフィルデータを順次出
力すれば位相誤差の補償ができる。したがって、主軸の
指令角の原点に対しΔθだけ先行する実行プロフィルデ
ータが記憶されているアドレス、即ちオフセットアドレ
スIOが演算される。次にステップ204で読出しアドレス
Iの初期値がオフセットアドレスIOに設定される。次に
ステップ206でドライブCPU36からパルス分配完了信号を
入力し前サイクルでのパルス分配が完了したか否かが判
定され、完了したと判定されれば、ステップ208へ移行
し実行プロフィルデータD(I)が読み出され、ステッ
プ210で主軸1回転当たりの切込みが完了したか否かが
判定される。この判定はFコードにより指定された数値
データで行われる。この場合には0.1mm分の切込みが行
われたか否かで判定される。主軸1回転当たりの切込み
が完了していないときにはステップ212で、読み出され
た実行プロフィルデータD(I)に単位角当たりの切込
量が加算されて移動量データが生成され、ステップ214
でその移動量データと速度データを組みとする位置決め
データが出力される。また、主軸1回転当たりの切込み
が完了しているときはステップ213で、読み出された実
行プロフィルデータD(I)がそのまま移動量データと
される。次にステップ216で読出しアドレスIが実行プ
ロフィルデータの終端アドレスIMAX以上か否かが判定さ
れる。I≧IMAXのときはステップ218で読出しアドレス
Iはテーブルの先頭に戻すため初期値1に設定され、そ
うでないときはステップ220で読出しアドレスIは1だ
け更新される。次にステップ222で読出しアドレスIが
オフセットアドレスIOに等しいか否かが判定され、等し
い場合には主軸1回転の制御が完了したことを意味して
おり、ステップ224へ移行して全切込みが完了したか否
かが判定される。この判定はXコードにより指定された
数値データにより判定される。全切込みが未完了のとき
はステップ206へ移行して、次の制御サイクルへ進む。
一方、全切込みが終了した場合にはブロックN030で指令
されたカム研削の処理が終了される。 次にブロックN040のG04コードのドウェルコードにより
スパークアウト加工が第4図に図示する手順で処理され
る。このフローチャートは第7図のフローチャートと大
略において一致しており、切り込みが行われないこと
と、主軸が指定回数だけ回転した場合にはドウェル処理
が停止されることが異なる。すなわち、ステップ300で
位相補償モード設定領域327の内容が調べられるが、フ
ラグがセットされており位相補償モードとなっているの
で、ステップ202と204と同様なステップ322、324の位相
誤差補償処理のための初期設定を経て、ステップ304以
下が実行される。また、この処理は位相誤差測定時の制
御と、使用されるデータが実行プロフィルデータである
ことと読出しアドレスIとオフセットアドレスIOの初期
設定が異なるだけである。すなわち、実行プロフィルデ
ータと主軸の回転速度に応じて位相誤差テーブルから対
応する位相誤差Δθが検索され、主軸の指令角に対し位
相誤差Δθだけ先行した実行プロフィルデータが順次所
定サイクル分だけ出力されることで、位相誤差の補償さ
れたスパークアウト加工が所定サイクルだけ実行され
る。 上記の実行プロフィルデータは位置誤差を補正したもの
であり、パルス分配処理時に読出しアドレスをオフセッ
トすることで位相誤差が補償されるので、結局、両者に
より総合の誤差が補償された加工が実行される。 なお、上記の実施例では、サンプリング装置38は一定時
間間隔でC軸とX軸の現在値をサンプリングしている
が、C軸の現在値を測定するカウンタ382を、C軸が単
位角だけ回転する毎にタイミング信号を出力する構成と
し、このタイミング信号をサンプリング信号としてX軸
の現在値をサンプリングするようにしても良い。この場
合には、C軸の単位回転角ごとに、それに対応するX軸
の現在値、すなわち測定プロフィルデータを直ちに得る
ことができる。 また、位相誤差ΔθはX軸の最大値の位相差で求めてい
るが、第11図に示すようにX軸の値を同一とする回転角
θ,θの差aと回転角θ,θの差bの平均値で
求めてもよい。 また、誤差補償では誤差を位相誤差と位置誤差の成分に
分解し、それぞれの成分に応じた誤差補償を行っている
が、第14図の領域Bに示されるように同一位相の位置誤
差だけで理想プロフィルデータを補正するようにしても
よい。また、位相誤差だけ補償するようにしてもよい。 第15図は速度制御手段を設けない場合の誤差を示す図で
あり、第16図は速度制御手段を設けた場合の誤差を示す
図であり、第17図は速度制御手段を設けさらに位置誤差
を補正した実行プロフィルデータで加工した場合の誤差
を示す図である。このことから明らかなように、順次誤
差が改善されているのが分かる。
【発明の効果】
本発明は、速度制御手段を設け、サーボ系の速度成分の
応答性を良くした状態で、理想プロフィルデータに基づ
いたプロフィル創成運動のみを行い、その際に検出した
データと理想プロフィルデータとの誤差に基づいて理想
プロフィルデータを補正するようにした。これによっ
て、カム研削加工の最終段階のプロフィル創成運動にお
ける速度成分より高次の微分成分の誤差を激減すること
ができる。 即ち、数値制御カム研削盤では、研削加工中において
は、実行プロフィルデータに切り込み量を加算して加工
が行われる。加工が進行するに従い、切り込み量は減少
し、研削加工の最終段階である仕上げ状態においては、
切り込み量が0となりプロフィル創成運動のみを行うス
パークアウトの状態となる。このため、本発明では、加
工の精度上、最も重要な仕上げ状態の時と事実上同じ状
態である空運転やスパークアウトのようなプロフィ創成
運動のみを行う状態の時に補正に必要なデータを検出す
るようにしたものである。 このようにプロフィル創成運動のみを行っている状態に
ある時に補正に必要なデータを検出するため、本発明で
は工作物へ切り込みを行うことによって発生する研削抵
抗による誤差要因を極力排除した状態でデータの測定を
行うことになる。このため、工具台に作用する慣性力や
摺動抵抗等の装置自体の影響による追従遅れを的確に検
出することが可能となる。また、研削抵抗を含まないた
めに、工作物の違いによって生じる誤差や、工作物の加
工位置によって生じる誤差を排除することができる。さ
らには、切り込み量がない状態で、データの測定を行う
ために、実際の加工において切り込み量を種々に変化さ
せても、補正用のデータの測定をその都度行う必要がな
い。このため、データの記憶容量が少なくてすむばかり
でなく、作業者の加工管理が容易となり、生産性が向上
する。 以上述べたように本発明は、速度制御手段に加え、プロ
フィル創成運動のみを行っている状態で補正に必要なデ
ータを検出するために、研削抵抗による誤差要因を極力
排除でき、プロフィル創成運動の誤差を飛躍的に低減さ
せ、仕上形状が高精度なカムを高生産性で研削加工でき
る数値制御カム研削盤を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例にかかる数値制御研削盤の構成
図。第2図は数値制御装置の電気的構成を示したブロッ
クダイヤグラム。第3図、第4図、第5図、第6図、第
7図はそれぞれCPUの処理手順を示したフローチャー
ト。第8図は位相誤差測定サイクルデータの構成図。第
9図は加工サイクルデータの構成図。第10図は位相誤差
テーブルの構成図。第11図は位相誤差の演算方法を示し
た説明図。第12図はサンプリングデータから測定プロフ
ィルデータを求める方法を示した説明図。第13図はドラ
イブ回路の詳細な構成を示したブロックダイヤグラム。
第14図は理想プロフィルデータに対する測定プロフィル
データの誤差を演算する方法を示した説明図。第15図、
第16図、第17図はそれぞれ測定された誤差を示す特性図
である。 10……ベッド、11……テーブル、13……主軸、14、23…
…サーボモータ、15……心押台、20……工具台、30……
数値制御装置、50、52……パルスジェネレータ、51、53
……速度ジェネレータ、G……砥石車、W……工作物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審判の合議体 審判長 野上 智司 審判官 伊藤 頌二 審判官 大橋 康史 (56)参考文献 特開 昭59−19605(JP,A) 特開 昭58−169212(JP,A) 特開 昭61−190604(JP,A) 特開 昭58−177260(JP,A) 特開 昭56−114660(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主軸台に軸架されカムを有する工作物を回
    転させる主軸と、 この主軸を回転駆動する第1サーボモータと、 回転駆動される砥石車が支承され、前記主軸の軸線方向
    と交差する方向に相対的に進退移動する工具台と、 この工具台を進退移動させる第2サーボモータとを備
    え、 前記主軸と前記工具台とをプロフィル創成運動させる実
    行プロフィルデータにより前記工作物と前記砥石車とを
    前記カムの仕上げ形状に基づいて相対移動させ、前記工
    具台の切り込み量を前記実行プロフィルデータに加算
    し、前記プロフィル創成運動中に前記砥石車を前記工作
    物に向かって相対的に切り込み前進させて前記カムを加
    工する数値制御カム研削盤において、 前記第2サーボモータに対する位置指令信号と前記工具
    台の現在位置に対応する帰還信号との偏差より前記第2
    サーボモータに対する第1の速度制御信号を求める偏差
    演算手段、前記位置指令信号に基づいて前記第2サーボ
    モータに対する第2の速度制御信号を求める位置指令変
    換手段、前記第1の速度制御信号に前記第2の速度制御
    信号を加算し、前記工具台の現在速度に対応する帰還信
    号を減算して前記第2サーボモータに対する第3の速度
    制御信号を求める速度演算手段を有する速度制御手段
    と、 前記工作物と前記砥石車とを前記カムの仕上げ形状に沿
    って相対移動させるべく、前記主軸と前記工具台とをプ
    ロフィル創成運動させる理想プロフィルデータを記憶す
    る理想プロフィルデータ記憶手段と、 前記工具台の前記切り込み量を0とした状態で、前記理
    想プロフィルデータに基づいて前記主軸と前記工具台を
    制御してプロフィル創成運動のみを行う際に前記主軸の
    位置および前記工具台の位置を検出して記憶する測定手
    段と、 この測定手段に記憶されたデータと前記理想プロフィル
    データとから前記工具台の移動方向の誤差と前記主軸の
    回転方向の誤差を演算する誤差演算手段と、 この誤差演算手段により演算された前記工具台の移動方
    向の誤差と前記主軸の回転方向の誤差に基づいて前記理
    想プロフィルデータを補正し、前記実行プロフィルデー
    タを作成するデータ補正手段と、 を備えた数値制御カム研削盤。
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