JP2611123B2 - 数値制御カム研削盤 - Google Patents

数値制御カム研削盤

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JP2611123B2
JP2611123B2 JP5190605A JP19060593A JP2611123B2 JP 2611123 B2 JP2611123 B2 JP 2611123B2 JP 5190605 A JP5190605 A JP 5190605A JP 19060593 A JP19060593 A JP 19060593A JP 2611123 B2 JP2611123 B2 JP 2611123B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カム(以下、単に「工
作物」ともいう。)を研削加工する数値制御カム研削盤
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、数値制御装置により主軸軸線に垂
直な方向の砥石車の送りを主軸回転に同期して制御し、
カム等の工作物を研削加工する方法が知られている。砥
石車の送りを同期制御するには数値制御装置にプロフィ
ルデータを付与することが必要である。このプロフィル
データは砥石車を工作物の仕上げ形状に沿って往復運
動、すなわちプロフィル創成運動させるように、主軸の
単位回転角毎の砥石車の移動量を与えるものである。
【0003】一方、工作物を研削加工するためには、プ
ロフィルデータの他に砥石車の送り、切り込み、後退等
の加工サイクルを制御するための加工サイクルデータが
必要である。工作物は、この加工サイクルデータとプロ
フィルデータに基づき主軸の回転と砥石車の送りとが数
値制御されて加工されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】工作物の仕上げ形状か
ら決定される理想プロフィルデータで工作物を一旦加工
し、その工作物のプロフィルを作業者の手作業によりカ
ム測定器等を用いて測定し、仕上げ形状との偏差を求
め、理想プロフィルデータに補正を加えるという作業が
行われている。このため、加工精度を向上させるために
は、プロフィルデータの補正を頻繁に行う必要がある
が、作業者の手作業で進められるため作業効率が極めて
悪いという問題がある。
【0005】本発明は、上記の問題点を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、効率の
良いプロフィルデータの補正を行うとともに、加工精度
を向上させることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの発明の構成は、主軸台に軸架されカムを有する工作
物を回転させる主軸と、回転駆動される砥石車が支承さ
れ、前記主軸の軸線方向と交差する方向に相対的に移動
する工具台を備え、前記主軸と前記工具台とをプロフィ
ル創成運動させるプロフィルデータに前記工具台の切り
込み量を加算した移動量データに基づいて前記主軸と前
記工具台を制御して前記カムを加工する数値制御カム研
削盤において、前記工作物と前記砥石車とを前記カムの
仕上げ形状に沿って相対移動させるべく、前記主軸と前
記工具台とをプロフィル創成運動させる理想プロフィル
データを記憶する理想プロフィルデータ記憶手段と、前
工具台の切り込み量を0とすることにより前記移動量
データを前記理想プロフィルデータに一致させ、この理
想プロフィルデータに一致した移動量データに基づいて
前記主軸と前記工具台を制御してプロフィル創成運動の
みを行わせた状態で、前記主軸の位置および前記工具台
の位置を検出して記憶する測定手段と、この測定手段に
記憶されたデータと前記理想プロフィルデータとから前
記主軸の回転方向の追従遅れによる誤差と前記工具台の
移動方向の追従遅れによる誤差を演算する誤差演算手段
と、この誤差演算手段により演算された前記主軸の回転
方向の追従遅れによる誤差と前記工具台の移動方向の
従遅れによる誤差に基づいて前記理想プロフィルデータ
を補正するデータ補正手段とを備えたものである。
【0007】
【作用】数値制御カム研削盤においては、工作物と砥石
車とをカムの仕上げ形状に基づいて相対移動させプロフ
ィル創成運動させるが、このプロフィル創成運動を行わ
せるためには砥石車を往復運動させる必要がある。特に
カム研削盤においては砥石車を回転させる砥石回転機構
を含めた工具台を移動させることになり、慣性力が大き
く、しかも、カムの回転が高速になればなるほどカム形
状に沿って追従させるためにこの加速度が大きくなっ
て、さらに慣性力が増すことになる。この慣性力の影響
による追従遅れがカム研削盤での高速加工を困難なもの
とする原因の一つとなっていた。このため、理想プロフ
ィルデータに基づいて主軸と工具台を制御して、プロフ
ィル創成運動のみを行わせた状態で追従遅れに対する
正に必要なデータを検出し、この検出したデータと理想
プロフィルデータとを比較することにより追従遅れによ
る誤差を求め、この追従遅れによる誤差に基づいて理想
プロフィルデータを補正して、実際の加工に使用される
データが求められる。即ち、測定手段は、工具台の切り
込み量を0とすることにより移動量データを理想プロフ
ィルデータに一致させ、この理想プロフィルデータに一
致した移動量データに基づいて主軸と工具台を制御して
プロフィル創成運動のみを行わせた状態で主軸の位置お
よび工具台の位置を検出して記憶する。このデータと理
想プリフィルデータとから誤差演算手段は、主軸の回転
方向の追従遅れによる誤差と工具台の移動方向の追従遅
れによる誤差を演算する。そして、この演算された追従
遅れによる誤差に基づいてデータ補正手段は理想プロフ
ィルデータを補正する
【0008】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。図1は数値制御研削盤を示した構成図である。
10は数値制御研削盤のベッドで、このベッド10上に
はテーブル11が主軸軸線に平行なZ軸方向に摺動可能
に配設されている。テーブル11上には主軸13を軸架
した主軸台12が配設され、その主軸13はサーボモー
タ14により回転される。また、テーブル11上、右端
には心押台15が載置され、心押台15のセンタ16と
主軸13のセンタ17とによってカムから成る工作物W
が挟持されている。工作物Wは主軸13に突設された位
置決めピン18に嵌合し、工作物Wの回転位相は主軸1
3の回転位相に一致している。
【0009】ベッド10の後方には工具送り軸(X軸)
に沿って進退可能な工具台20が案内され、工具台20
にはモータ21によって回転駆動される砥石車Gが支承
されている。この工具台20は、図略の送り螺子を介し
てサーボモータ23に連結され、サーボモータ23の正
逆転により前進後退される。ドライブユニット40、4
1は図13に示すように数値制御装置30から指令パル
スを入力して、それぞれサーボモータ23、14を駆動
する回路である。ドライブユニット40は図13に図示
するように数値制御装置30から指令パルスとパルスジ
ェネレータ52からの帰還パルスを入力する偏差カウン
タ401とその出力をDA変換するDA変換器402と
その出力に速度ジェネレータ53の出力を減算して増幅
しサーボモータに駆動電圧を印加する増幅器403とか
らなる通常のサーボ系の他に、指令パルスの周波数に応
じて電圧に変換しその電圧信号を増幅器403の入力に
加算するFV変換器404が設けられている。このFV
変換器404によりプロフィルデータの速度成分に比例
した速度信号が付加され、速度成分に関する追随遅れが
補償される。ドライブユニット41についても同様であ
る。
【0010】数値制御装置30は主としてサーボモータ
23、14の回転を数値制御して、工作物Wの研削加工
を制御する装置である。その数値制御装置30には、理
想プロフィルデータ、加工サイクルデータ等を入力する
テープリーダ42と制御データ等の入力を行うキーボー
ド43と各種の情報を表示するCRT表示装置44と各
種の制御信号を出力する制御盤45が接続されている。
【0011】数値制御装置30は図2に示すように、研
削盤を制御するためのメインCPU31と制御プログラ
ムを記憶したROM33と入力データ等を記憶するRA
M32と入出力インタフェース34とで主として構成さ
れている。RAM32上にはNCデータを記憶するNC
データ領域321と工作物Wの仕上げ形状から決定され
る理想プロフィルデータを記憶する理想プロフィルデー
タ領域322と補正された実行プロフィルデータを記憶
する実行プロフィルデータ領域323と位相誤差を主軸
の回転速度と理想プロフィルデータ番号に応じて記憶す
る位相誤差記憶領域328が設けられている。その他、
各種のモードを設定する送りモード設定領域324、工
作物モード設定領域325、スパークアウトモード設定
領域326、位相誤差補償モード設定領域327が設け
れている。
【0012】数値制御装置30はその他サーボモータ2
3、14の駆動系として、ドライブCPU36とRAM
35とパルス分配回路37が設けられている。RAM3
5はメインCPU31から砥石車Gの位置決めデータを
入力する記憶装置である。ドライブCPU36は主軸1
3と工具送り軸を数値制御して、スローアップ、スロー
ダウン、目標点の補間等の演算を行い補間点の位置決め
データを定周期で出力する装置であり、パルス分配回路
37はパルス分配ののち、移動指令パルスを各ドライブ
ユニット40、41に出力する回路である。
【0013】さらに、プロフィル測定手段の1要素とし
てサンプリング装置38とサンプリングデータを記憶す
るRAM39が設けられている。サンプリング装置38
はパルスジェネレータ52と50から出力された帰還パ
ルスを計数するカウンタ381、382を有している。
それらのカウンタ381と382はメインCPU31か
らリセット信号を入力してリセットされ、メインCPU
31から測定開始信号を入力して工具送り軸(X軸)と
主軸(C軸)の帰還パルスの計数を開始する。また、サ
ンプリング装置38はメインCPU31からのリセット
信号によりリセットされ、サンプリングごとに更新され
るアドレスカウンタ383を有しており、測定開始信号
を入力すると、一定時間ごとにカウンタ381と382
の値をアドレスカウンタ383の示すRAM39のアド
レスに出力する。
【0014】次に作用を説明する。RAM32には位相
誤差測定サイクルデータと加工サイクルデータを含むN
Cデータが記憶されており、そのデータ構成は位相誤差
測定サイクルデータが図8に、加工サイクルデータが図
9に示されている。制御盤45のボタン451が押下さ
れると位相誤差補償モード設定領域327のフラグがリ
セットされ、理想プロフィルデータに基づく位相誤差測
定サイクルデータが起動される。また、制御盤45のボ
タン452が押下されると加工サイクルデータが起動さ
れる。これらのNCデータはCPU31により図3のフ
ローチャートに示す手順に従って解読される。
【0015】ステップ100でNCデータは1ブロック
読出され、次のステップ102でデータエンドか否かが
判定される。データエンドの場合には本プログラムは終
了される。データエンドでない場合には、ステップ10
4以下へ移行して、命令語のコード判定が行われる。ス
テップ104で命令語がGコードであると判定された場
合には、さらに詳細な命令コードを判定するため、CP
Uの処理はステップ106へ移行する。ステップ106
〜120で、命令コードに応じてモード設定が行われ
る。ステップ106でG01コードと判定されたとき
は、ステップ108で送りモード設定領域324にフラ
グがセットされ送りモードは研削送りモードに設定され
る。同様にステップ110でG04コードと判定された
ときは、ステップ112でスパークアウトモード設定領
域326にフラグがセットされ送りモードはスパークア
ウトモードに設定される。また、ステップ114でG5
0コードと判定されたときは、位相誤差補償モード設定
領域327にフラグがセットされ制御モードが位相誤差
だけオフセットを行う位相誤差補償モードに設定され
る。さらに、ステップ120でG51コードと判定され
たときは、ステップ121で工作物モード設定領域32
5のフラグがセットされ工作物モードがカムモードに設
定される。
【0016】上記のモード設定が完了すると、CPUの
処理はステップ122へ移行し、NCデータと設定され
た上記のモードに応じた処理が行われる。ステップ12
2でG52コードと判定されると、ステップ123でサ
ンプリング装置38にリセット信号を出力し、サンプリ
ング条件等が設定される。ステップ124でG53コー
ドと判定されると、ステップ126でサンプリング装置
38に測定開始信号が出力される。また、ステップ12
8でG55コードと判定されると、ステップ130でR
AM39からサンプリングデータが読み込まれ、そのデ
ータから測定プロフィルデータが演算され、理想プロフ
ィルデータとの比較から誤差の演算が行われ、補正演算
ののち実行プロフィルデータが作成される。
【0017】次にステップ132で読出しブロックにX
コード有りと判定されると、ステップ134へ移行しモ
ード設定がカムモードかつ研削送りモード(以下、「カ
ム・研削モード」という。)か否かが判定される。カム
・研削モードのときには、ステップ140でカム創成の
ためのパルス分配が行われる。一方、カム・研削モード
でないときは、ステップ136で通常の主軸の回転と同
期しないパルス分配が行われる。
【0018】(a)位相誤差の測定処理 制御盤45のボタン451が押下されると、図8に示す
位相誤差測定サイクルデータが図3のフローチャートに
従って1ブロックずつ解読される。まず、ブロックN1
10のG51コードにより、工作物モードがカムモード
に設定されるとともに、使用される理想プロフィルデー
タが番号P1234で指定される。次のブロックのN1
20のG52コードにより、サンプリングの初期設定が
行われ、次のブロックN130のG53コードにより、
サンプリグ装置38に測定開始信号が出力される。
【0019】また、G04コードのドウェルコードによ
り切り込み量が零、主軸の回転速度が10rpm(S1
0コード)のプロフィル創成運動だけが図4に図示する
手順で処理される。理想プロフィルデータは主軸の単位
回転角0.5°ごとの工具送り軸の移動量をパルス数で
表しテーブルにしたもので、理想プロフィルデータの読
出しアドレスIによりD(I)で参照される。まず、ス
テップ300で位相誤差補償モード設定領域327の状
態が調べられるが、位相誤差の測定処理時には、フラグ
はリセットされており位相誤差補償モードではないの
で、ステップ302へ移行して、読出しアドレスIとオ
フセットアドレスIOが共に1に初期設定される。ここ
にオフセットアドレスIOは、位相誤差の補償を行うた
めに使用されるもので、1周期の制御開始アドレスに対
応する。次にステップ304でドライブCPU36から
パルス分配完了信号を入力し前サイクルでのパルス分配
が完了したか否かが判定され、完了したと判定されれ
ば、ステップ306へ移行し理想プロフィルデータD
(I)が読み出され、ステップ308で主軸の単位回転
角ごとの砥石車Gの位置決めデータ(移動量と速度)
は、ドライブCPU36に渡すためにRAM35に出力
される。次にステップ310で読出しアドレスIが理想
プロフィルデータの終端アドレスImax以上か否かが
判定される。I≧Imaxのときはステップ312で読
出しアドレスIはテーブルの先頭に戻すため初期値1に
設定され、そうでないときはステップ314で読出しア
ドレスIは1だけ更新される。次にステップ316で読
出しアドレスIがオフセットアドレスIOに等しいか否
かが判定され、等しい場合には主軸1回転の制御が完了
したことを意味しており、ステップ318へ移行して主
軸の回転数が判定され、指定回数(図8のNCデータで
は2回)だけ回転したと判定されると、本プログラムが
終了され、指定回数の回転が終了していないと判定され
ると、ステップ304へ移行して次の回転サイクルの制
御が行われる。
【0020】このように、砥石車Gはプロフィル創成運
動だけによる空研削またはスパークアウト加工を行うの
であるが、この処理中に、サンプリング装置38は主軸
の現在値と工具送り軸の現在値とを一定時間間隔でサン
プリングして、そのデータをRAM39に記憶してい
る。すなわち、サンプリング装置38は指定されたサン
プリング周期で図5の処理を実行している。ステップ4
00でカウンタ382の値とステップ402でカウンタ
381の値がアドレスカウンタ383の値Iで示される
RAM39のアドレスMC(I)とMX(I)に記憶さ
れ、ステップ404でアドレスカウンタ383の値Iが
1だけ更新される。このような処理が主軸が1回転する
間、サンプリング周期で繰り返されサンプリングデータ
が得られる。
【0021】次にブロックN140のG55コードによ
り、誤差の演算が図6のフローチャートに従って行われ
る。サンプリング装置38により得られたサンプリング
データはC軸、X軸ともに、図12に示すように一定時
間間隔ごとの現在値である。ステップ500では、その
C軸のサンプリングデータを補間してC軸の単位回転角
ごとに、それに対応する時刻を演算し、その時刻に対す
るX軸の現在値をX軸のサンプリングデータを補間する
ことで求め、C軸の単位回転角ごとに対応するX軸の現
在値が求められる。すなわち、サンプリングデータが測
定プロフィルデータに変換される。次にステップ502
で図11に示すように、理想プロフィルデータからX軸
が最大値をとる時のC軸の値θIが求められ、ステップ
504で測定プロフィルデータからX軸が最大値をとる
時のC軸の値θMが求められる。次にステップ506で
位相誤差Δθが、θM−θIで演算され、その位相誤差
Δθは理想プロフィルデータ番号と主軸の回転速度に対
応づけられて記憶される。
【0022】また、ステップ510で図14に示すよう
に理想プロフィルデータに対する測定プロフィルデータ
の誤差は、部分拡大Aで示すように位相誤差Δθと位置
誤差ΔXに別けて演算される。そして、ステップ512
で各位相での位置誤差ΔX(θ)が求められ、理想プロ
フィルデータに誤差ΔX(θ)を減算して補正した実行
プロフィルデータが算出され、そのデータは実行プロフ
ィルデータ領域323に記憶され、実際の加工時にはこ
の実行プロフィルデータにしたがって制御される。
【0023】このように、ブロックN120〜N140
のNCデータにより1つの理想プロフィルデータと1つ
の主軸の回転速度に対応する位相誤差が測定されるが、
同様な測定を主軸の回転速度と理想プロフィルデータを
変化させて行うことにより図10に示す位相誤差テーブ
ルが位相誤差記憶領域328に作成される。 (b)位相誤差と位置誤差を補償した加工処理 制御盤45のボタン452が押下されると、図9に示す
加工サイクルデータが図3のフローチャートに従って1
ブロックずつ解読される。まず、ブロックN010のG
51コードにより、工作物モードがカムモードに設定さ
れるとともに、使用される実行プロフィルデータが番号
P1234で指定される。次のブロックのN020のG
50コードにより、位相誤差補償モード設定領域327
にフラグが設定され、制御モードが実行プロフィルデー
タに位相誤差の補償を行って加工制御する位相誤差補償
モードに設定される。次のブロックN030のG01コ
ードにより研削送りモードに設定され、Xコードの存在
によりX−0.1だけカム研削の処理が行われる。Fコ
ードは主軸1回転当たりの研削量を、Rコードは主軸1
回転当たりの研削速度である。Sコードは主軸の回転速
度を表している。図9のNCデータでは、FコードとR
コードの指定数値が等しいため、主軸の回転に対し連続
的に一定速度で切り込むことを指令している。
【0024】位相誤差と位置誤差を補償したカム創成は
図7のフローチャートに従って実行される。まず、ステ
ップ200で、与えられたFコードから主軸の単位回転
角0.5°ごとの切込量がパルス数として演算される。
そして、ステップ202で実行プロフィルデータ番号と
主軸の回転速度とから図10の位相誤差テーブルが検索
され対応する位相誤差が読み出される。位相誤差Δθは
主軸の追随遅れに原因するものであるので、主軸の指令
角に対し主軸回転角でΔθだけ先行する実行プロフィル
データを順次出力すれば位相誤差の補償ができる。した
がって、主軸の指令角の原点に対しΔθだけ先行する実
行プロフィルデータが記憶されているアドレス、即ちオ
フセットアドレスIOが演算される。次にステップ20
4で読出しアドレスIの初期値がオフセットアドレスI
Oに設定される。次にステップ206でドライブCPU
36からパルス分配完了信号を入力し前サイクルでのパ
ルス分配が完了したか否かが判定され、完了したと判定
されれば、ステップ208へ移行し実行プロフィルデー
タD(I)が読み出され、ステップ210で主軸1回転
当たりの切り込みが完了したか否かが判定される。この
判定はFコードにより指定された数値データで行われ
る。この場合には0.1mm分の切り込みが行われたか
否かで判定される。主軸1回転当たりの切り込みが完了
していないときにはステップ212で、読み出された実
行プロフィルデータD(I)に単位角当たりの切込量が
加算されて移動量データが生成され、ステップ214で
その移動量データと速度データを組みとする位置決めデ
ータが出力される。また、主軸1回転当たりの切り込み
が完了しているときはステップ213で、読み出された
実行プロフィルデータD(I)がそのまま移動量データ
とされる。次にステップ216で読出しアドレスIが実
行プロフィルデータの終端アドレスImax以上か否か
が判定される。I≧Imaxのときはステップ218で
読出しアドレスIはテーブルの先頭に戻すため初期値1
に設定され、そうでないときはステップ220で読出し
アドレスIは1だけ更新される。次にステップ222で
読出しアドレスIがオフセットアドレスIOに等しいか
否かが判定され、等しい場合には主軸1回転の制御が完
了したことを意味しており、ステップ224へ移行して
全切り込みが完了したか否かが判定される。この判定は
Xコードにより指定された数値データにより判定され
る。全切り込みが未完了のときはステップ206へ移行
して、次の制御サイクルへ進む。一方、全切り込みが終
了した場合にはブロックN030で指令されたカム研削
の処理が終了される。
【0025】次にブロックN040のG04コードのド
ウェルコードによりスパークアウト加工が図4に図示す
る手順で処理される。このフローチャートは図7のフロ
ーチャートと大略において一致しており、切り込みが行
われないことと、主軸が指定回数だけ回転した場合には
ドウェル処理が停止されることが異なる。すなわち、ス
テップ300で位相補償モード設定領域327の内容が
調べられるが、フラグがセットされており位相補償モー
ドとなっているので、ステップ202と204と同様な
ステップ322,324の位相誤差補償処理のための初
期設定を経て、ステップ304以下が実行される。ま
た、この処理は位相誤差測定時の制御と、使用されるデ
ータが実行プロフィルデータであることと読出しアドレ
スIとオフセットアドレスIOの初期設定が異なるだけ
である。すなわち、実行プロフィルデータと主軸の回転
速度に応じて位相誤差テーブルから対応する位相誤差Δ
θが検索され、主軸の指令角に対し位相誤差Δθだけ先
行した実行プロフィールデータが順次所定サイクル分だ
け出力されることで、位相誤差の補償されたスパークア
ウト加工が所定サイクルだけ実行される。
【0026】上記の実行プロフィールデータは位置誤差
を補正したものであり、パルス分配処理時に読出しアド
レスをオフセットすることで位相誤差が補償されるの
で、結局、両者により総合の誤差が補償された加工が実
行される。なお、上記の実施例では、サンプリング装置
38は一定時間間隔でC軸とX軸の現在値をサンプリン
グしているが、C軸の現在値を測定するカウンタ382
を、C軸が単位角だけ回転する毎にタイミング信号を出
力する構成とし、このタイミング信号をサンプリング信
号としてX軸の現在値をサンプリングするようにしても
良い。この場合には、C軸の単位回転角ごとに、それに
対応するX軸の現在値、すなわち測定プロフィールデー
タを直ちに得ることができる。
【0027】また、位相誤差ΔθはX軸の最大値の位相
差で求めているが、図11に示すようにX軸の値を同一
とする回転角θ1 ,θ2 の差aと回転角θ3 ,θ4 の差
bの平均値で求めてもよい。また、誤差補償では誤差を
位相誤差と位置誤差の成分に分解し、それぞれの成分に
応じた誤差補償を行っているが、図14の領域Bに示さ
れるように同一位相の位置誤差だけで理想のプロフィル
データを補正するようにしてもよい。また、位相誤差だ
け補償するようにしてもよい。
【0028】図15は速度制御手段を設けない場合の誤
差を示す図であり、図16は速度制御手段を設けた場合
の誤差を示す図であり、図17は速度制御手段を設けさ
らに位置誤差を補正した実行プロフィルデータで加工し
た場合の誤差を示す図である。このことから明らかなよ
うに、順次誤差が改善されているのがわかる。
【0029】
【発明の効果】数値制御カム研削盤では、研削加工中に
おいては、プロフィルデータに切り込み量を加算した移
動量データに基づいて加工が行われる。加工が進行する
に従い、切り込み量は減少し、研削加工に最終段階であ
る仕上げ状態においては、切り込み量が0となり、移動
量データはプロフィルデータに一致し、プロフィル創成
運動のみを行うスパークアウトの状態となる。このた
め、本発明では、加工の精度上、最も重要な仕上げ状態
のときと事実上同じ状態である空運転やスパークアウト
のようなプロフィル創成運動のみを行う状態のときに補
正に必要なデータを検出するようにしたものである。こ
のように本発明では、プロフィル創成運動のみを行って
いる状態にあるときに補正に必要なデータを検出するた
め、工具台に作用する慣性力や摺動抵抗等の装置自体の
影響による追従遅れを的確に検出することが可能とな
る。従って、工作物へ切り込みを行うことによって発生
する研削抵抗による誤差要因を極力排除した状態でデー
タの測定を行うことができるので、工作物の違いによっ
て生じる誤差や、工作物の加工位置によって生じる誤差
を排除することができる。さらには、切り込み量が0の
状態で、データの測定を行うために、実際の加工におい
て切り込み量を種々に変化させても、補正用のデータの
測定をその都度行う必要がない。このため、データの記
憶容量が少なくて済むばかりでなく、作業者の加工管理
が容易となり、生産性が向上する。
【0030】以上述べたように本発明は、プロフィル創
成運動のみを行っている状態で補正に必要なデータを検
出するために、研削抵抗による誤差要因を極力排除で
き、主軸および工具台の追従遅れによる誤差を的確に検
出してプロフィルデータを補正することができる。これ
により、プロフィル創成運動の誤差を飛躍的に低減さ
せ、仕上げ形状が高精度なカムを高生産性で研削加工で
きる数値制御カム研削盤を実現することがでる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる数値制御研削盤の構成
【図2】数値制御装置の電気的構成を示したブロックダ
イヤグラム
【図3】CPUの処理手順を示したフローチャート図
【図4】CPUの処理手順を示したフローチャート図
【図5】CPUの処理手順を示したフローチャート図
【図6】CPUの処理手順を示したフローチャート図
【図7】CPUの処理手順を示したフローチャート図
【図8】位相誤差測定サイクルデータの構成図
【図9】加工サイクルデータの構成図
【図10】位相誤差テーブルの構成図
【図11】位相誤差の演算方法を示した構成図
【図12】サンプリングデータから測定プロフィルデー
タを求める方法を示した説明図
【図13】ドライブ回路の詳細な構成を示したブロック
ダイヤグラム
【図14】理想プロフィルデータに対する測定プロフィ
ルデータの誤差を演算する方法を示した説明図
【図15】速度制御手段を設けない場合の誤差を示す特
性図
【図16】速度制御手段を設けた場合の誤差を示す特性
【図17】速度制御手段を設けさらに位置誤差を補正し
た実行プロフィルデータで加工した場合の誤差を示す特
性図
【符号の説明】
10 ベッド 11 テーブル 13 主軸 14,23 サーボモータ 15 心押台 20 工具台 30 数値制御装置 45 制御盤 50,52 パルスジェネレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−19605(JP,A) 特開 昭51−140292(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸台に軸架されカムを有する工作物を
    回転させる主軸と、回転駆動される砥石車が支承され、
    前記主軸の軸線方向と交差する方向に相対的に移動する
    工具台を備え、 前記主軸と前記工具台とをプロフィル創成運動させるプ
    ロフィルデータに前記工具台の切り込み量を加算した移
    動量データに基づいて前記主軸と前記工具台を制御して
    前記カムを加工する数値制御カム研削盤において、 前記工作物と前記砥石車とを前記カムの仕上げ形状に沿
    って相対移動させるべく、前記主軸と前記工具台とをプ
    ロフィル創成運動させる理想プロフィルデータを記憶す
    る理想プロフィルデータ記憶手段と、 前記工具台の切り込み量を0とすることにより前記移動
    量データを前記理想プロフィルデータに一致させ、この
    理想プロフィルデータに一致した移動量データに基づい
    て前記主軸と前記工具台を制御してプロフィル創成運動
    のみを行わせた状態で、前記主軸の位置および前記工具
    台の位置を検出して記憶する測定手段と、 この測定手段に記憶されたデータと前記理想プロフィル
    データとから前記主軸の回転方向の追従遅れによる誤差
    と前記工具台の移動方向の追従遅れによる誤差を演算す
    る誤差演算手段と、 この誤差演算手段により演算された前記主軸の回転方向
    追従遅れによる誤差と前記工具台の移動方向の追従遅
    れによる誤差に基づいて前記理想プロフィルデータを補
    正するデータ補正手段とを備えた数値制御カム研削盤。
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JPS5919605A (ja) * 1982-07-20 1984-02-01 Toyota Motor Corp 非真円形状切削加工装置

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