JP5993374B2 - 元素回収方法 - Google Patents

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Description

この発明は、元素回収方法および元素回収装置に関し、より特定的には、希土類元素を含む元素を回収することが可能な元素回収方法および元素回収装置に関する。
従来、鉄系合金材料のスクラップなどから希土類元素などの有用元素を回収する方法が提案されている。たとえば、特開平3−207825号公報(以下、特許文献1と呼ぶ)では、希土類磁石スクラップを硝酸−硫酸水溶液に溶解し、得られた溶液にアルコールを添加して希土類元素の硫酸塩を選択的に晶析させることにより、希土類元素を分離回収する方法が開示されている。また、特開平9−157769号公報(以下、特許文献2と呼ぶ)では、希土類元素を含む合金スクラップを水素化処理して粉砕し、当該粉砕したスクラップを過熱して酸化物とした後、当該酸化物を酸溶液に接触させて希土類元素をイオンとして酸溶液に溶出させ、このイオン含有酸溶液から希土類元素を含む沈殿物を生成させる、希土類元素の回収方法が開示されている。
また、特開2002−60855号公報(以下、特許文献3と呼ぶ)では、ネオジム(Nd)系希土類磁石スクラップをリサイクルする方法であって、希土類酸化物を原料とする溶融塩電解浴に当該スクラップを投入し、電解浴中でスクラップを希土類酸化物と磁石合金部とに溶融分離させ、電解浴中に溶解した希土類酸化物は電解により希土類金属に還元され、磁石合金部と当該希土類金属と合金化させることで、希土類金属として再生する方法が開示されている。また、特開2002−198104号公報(以下、特許文献4と呼ぶ)では、水素吸蔵合金のリサイクル方法であって、溶融塩中に、水素吸蔵合金を陽極として、陰極とともに浸漬し、その状態で陰極と陽極との間に電圧を印加し、陽極から希土類元素を溶融塩中に溶解させ、電解還元反応により当該溶融塩から陰極表面に希土類元素を析出させて回収する方法が開示されている。
また、特開2003−73754号公報(以下、特許文献5と呼ぶ)では、希土類元素の回収方法であって、気体または溶融状態の鉄塩化物に、希土類元素および鉄族元素を含む物質(たとえば希土類磁石のスクラップなど)を接触させ、その物質中の鉄族元素の金属状態を保ったまま当該物質中の希土類元素の塩化反応を進行させて、物質中から希土類元素を塩化物として選択的に回収する方法が開示されている。また、特開2005−264209号公報(以下、特許文献6と呼ぶ)では、所定の組成の溶融塩中に希土類元素を溶解させ、電気泳動により当該希土類元素を回収する方法が開示されている。また、特開2009−287119号公報(以下、特許文献7と呼ぶ)では、希土類元素の回収方法であって、溶融塩電解において陰極と陽極との間にバイポーラ電極型隔膜を配置することで陰極室と陽極室とを形成し、陽極室側に希土類元素イオンを供給しながら陰極と陽極との間に電圧を印加し、隔膜中を希土類元素が拡散透過した後、当該希土類元素を陰極表面に析出させる方法が開示されている。
特開平3−207825号公報 特開平9−157769号公報 特開2002−60855号公報 特開2002−198104号公報 特開2003−73754号公報 特開2005−264209号公報 特開2009−287119号公報
上述のような従来の回収方法のうち、たとえば特許文献1や特許文献2に開示された方法では、処理工程数が多くなり設備コストが増大し、結果的に多量の廃液が発生したり、スクラップに含まれる鉄が利用価値の低い水酸化物や酸化物となって特別な処理が必要になったりするといった問題があった。また、特許文献3〜7に開示された溶融塩を用いた方法においても、回収される希土類元素の純度が低い(たとえば遷移金属との分離が不完全である)、あるいは処理速度に限界がある、あるいは溶融塩中での電気泳動を起こすため大電圧の電源が必要であって設備コストや処理コストが過大になる、といった問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、低コストで高純度の希土類元素を含む元素を回収することが可能な元素回収方法および元素回収装置を提供することである。
この発明に従った元素回収方法は、希土類元素を含む溶融塩を準備する工程と、希土類元素を析出させる工程とを備える。希土類元素を析出させる工程では、溶融塩に一対の電極部材(以下、電極とも言う)を接触させた状態で、電極部材における電位を所定の値に制御することにより、一対の電極部材の一方に、溶融塩中に存在する希土類元素を析出させる。析出させる工程では、溶融塩に接触する一対の電極部材における電位を制御することで、互いに異なる種類の希土類元素同士を分離して回収する。
また、この発明に従った元素回収方法は、希土類元素を含む溶融塩を準備する工程と、希土類元素を析出させる工程とを備える。希土類元素を析出させる工程では、溶融塩に一対の電極部材を接触させた状態で、電極部材における電位を所定の値に制御することにより、一対の電極部材の一方に、溶融塩中に存在する希土類元素を析出させる。溶融塩に含まれる希土類元素は、希土類元素を含む処理対象物に電位を与えて溶融塩中へ電気化学的に溶出したものである。溶融塩を準備する工程は、希土類元素を含み導電性の処理対象物を準備する工程と、処理対象物と電極部材とを溶融塩に接触させた状態で、処理対象物と電極部材における電位を所定の値に制御することにより、処理対象物から電位に応じた希土類元素を含む元素を溶融塩中に溶出させる工程とを含む。溶出させる工程において、電位の値は、希土類元素を溶融塩に溶出させるように設定される。溶出させる工程は、電位の値を互いに異なる設定値に設定した状態で複数回実施される。
このようにすれば、電位の値を制御することにより、溶融塩から希土類元素を含む元素を選択的に電極部材の一方に析出させることができる。そのため、従来の湿式処理などのように酸などを用いた溶解・抽出といったプロセスを繰り返す場合より回収工程を簡略化でき、また特定の元素を選択的に分離・回収することができる。このため、回収工程の効率化および低コスト化を図ることができる。
この発明に従った元素回収方法は、希土類元素を含み導電性の処理対象物を準備する工程と、処理対象物と電極部材とを溶融塩に接触させた状態で、処理対象物と電極部材の電位を所定の値に制御することにより、処理対象物から電位に応じた希土類元素を含む元素を溶融塩に溶出させる工程とを備える。溶出させる工程において、電位の値は、希土類元素を溶融塩に溶出させるように設定される。溶出させる工程は、電位の値を互いに異なる設定値に設定した状態で複数回実施される。
このようにすれば、電位の値を制御することにより、処理対象物から希土類元素を含む元素を選択的に溶融塩に溶解させることができる。そのため、従来の湿式処理などのように酸などを用いた溶解・抽出といったプロセスを繰り返す場合より回収工程を簡略化でき、また特定の元素を選択的に分離・回収することができる。このため、回収工程の効率化および低コスト化を図ることができる。
この発明に従った元素回収方法は、希土類元素を含み導電性の処理対象物を準備する工程と、処理対象物と電極部材とを溶融塩に接触させた状態で、処理対象物と電極部材の電位を所定の値に制御することにより、処理対象物から電位の値に応じた、希土類元素を含む元素を溶融塩に溶出させてから電極部材に析出させる工程とを備える。
このようにすれば、処理対象物に含まれる元素を電極部材の表面に析出させることにより容易に回収することができる。
この発明に従った元素回収装置は、溶融塩を内部に保持する容器と、回収用電極と、保持電極と、制御部とを備える。回収用電極は、容器の内部に保持された溶融塩に浸漬される。保持電極は、容器の内部に保持された溶融塩に浸漬され、希土類元素を含み導電性の処理対象物を内部に保持する。保持電極は内部と外部との間で溶融塩が流通可能になっている。制御部は、回収用電極と保持電極の電位を制御する。制御部は、電位の変更が可能となっている。また、当該制御部は、電位について複数の値を所定の順番で所定時間、回収用電極と保持電極で制御することが可能になっていてもよい。
この場合、保持電極に保持された処理対象物から溶融塩中に希土類元素が溶出するとともに、回収用電極の表面に当該希土類元素が析出するような電位の値を設定することにより、希土類元素を元素ごとに選択的に回収することができる。また、回収用電極は、制御部に接続された、希土類元素の種類に応じた電位に制御部により制御される複数の電極部材を含んでいてもよい。この場合、複数の電極部材について、所定の値の電位に電極部材を順次切り替えていくことにより、電極部材ごとに異なる元素(希土類元素)を電極部材の表面に析出させて回収することができる。
本発明によれば、電極においては回収する元素の析出電位に応じた電位に制御することができるので、希土類元素を含む溶融塩から希土類元素を電極表面に選択的に析出させることができ、結果的に元素回収方法や元素回収装置の構成を簡略化できる。このため、元素回収に要する費用や時間を低減し、かつ回収する元素の純度を高めることができる。
本発明による元素回収方法の実施の形態を説明するためのフローチャートである。 溶融塩中での希土類元素の析出電位の例を示す模式図である。 本発明による元素回収方法を実施した場合の処理時間と溶融塩中の希土類元素のイオン濃度との関係の例を示すグラフである。 本発明による元素回収方法を実施する元素回収装置の構成を説明するための断面模式図である。 本発明による元素回収方法を実施する元素回収装置の構成を説明するための断面模式図である。 本発明による元素回収方法の他の実施の形態を説明するためのフローチャートである。 本発明による元素回収方法の他の実施の形態を説明するための断面模式図である。 本発明による元素回収方法の他の実施の形態を説明するための断面模式図である。 本発明による元素回収方法の他の実施の形態を説明するための断面模式図である。 本発明による元素回収方法の他の実施の形態を説明するための断面模式図である。 本発明による元素回収方法の他の実施の形態の変形例を説明するための断面模式図である。 本発明による元素回収方法の他の実施の形態の変形例を説明するための断面模式図である。 本発明による元素回収方法の他の実施の形態の変形例を説明するための断面模式図である。 本発明の実施例で用いたアノード電極を説明するための写真である。 本発明の実施例におけるアノード電流値と時間との関係を示すグラフである。 電解工程において用いたカソード電極の表面部を示す走査型電子顕微鏡写真である。 図16に示した電子顕微鏡写真の領域について、Dyの分布状況を示す走査型電子顕微鏡写真である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明に従った元素回収方法を説明する。まず、図1に示すように、準備工程(S10)を実施する。ここでは、希土類元素を回収する処理対象物や、この回収方法で使用する溶融塩、さらに当該溶融塩を保持する容器や電極などを含む回収装置などを準備する。なお、処理対象物の溶融塩中への溶解を促進するために、処理対象物と溶融塩との接触面積を大きくする目的で、処理対象物を細かく砕くことも可能である。
次に、溶融塩中への溶解工程(S20)を実施する。この工程(S20)においては、準備した溶融塩に処理対象物および(別の)電極部材を浸漬し、この処理対象物と電極部材とに制御部を接続することによって電位の値を制御する。そして、処理対象物の電位を調整することにより、処理対象物中の希土類元素を選択的に溶融塩中に溶解させる。溶融塩としては、任意の組成の溶融塩を用いることができるが、たとえばKCl−CaClやLiCl−KCl、あるいはNaCl−KClといった組成の溶融塩を用いることができる。たとえば一例として、溶融塩としてKCl−CaClを用い、他の電極部材としてグラッシーカーボンからなる電極を用い、希土類元素を含む磁石を処理対象物として用いることができる。この場合、たとえば溶融塩の加熱温度を700℃とし、上記電位(処理対象物の電位)を1.8V(vs.Ca2+/Ca)とすることによって、希土類元素を含む磁石から溶融塩中に、希土類元素(たとえばネオジム(Nd)、ジスプロシウム(Dy)、プラセオジム(Pr)など)を選択的に溶出させることができる。上述した電位は、溶融塩中に鉄はほとんど溶解しない一方、希土類元素は溶解するような値を設定している。
次に、図1に示すように、分離抽出工程(S30)を実施する。具体的には、上述のように希土類元素が溶出している溶融塩に対して1対の電極を挿入し、このうち陰極が所定の電位の値となるように制御する。この電位の値としては、たとえば、LiCl−KCl系の溶融塩を用いる場合には、図2に示すような希土類元素毎に決定される析出電位に対応する電位に制御する。この結果、制御された電位に応じて陰極に析出する希土類元素の種類を選択することができる。このため希土類元素を、元素ごとに選択的に回収することができる。
たとえば、図2に示すように、ネオジム(Nd)、ジスプロシウム(Dy)、プラセオジム(Pr)などの希土類元素は各元素毎に析出電位の値が異なっている。具体的には、図2に示すようにNdの析出電位は約0.40V(vs.Li/Li)、PrおよびDyの析出電位は約0.47V(vs.Li/Li)、また、Dyの化合物であるDyNi2の析出電位は約0.77V(vs.Li/Li)となっている。なお、図2に示した析出電位はLiを基準としている。また、図2において縦軸は析出電位(単位:V)を示している。当該析出電位は、溶融塩としてLiCl−KClを用い、溶融塩の温度を450℃とした場合の値となっている。
このように各元素または化合物の析出電位が異なることから、予め希土類元素が溶融した溶融塩中に1対の電極を浸漬し、陰極の電位を上述した析出電位に対応する電位の値となるように制御することで、陰極に選択的に特定の希土類元素を析出させることができる。そして、陰極における電位の値を変える(たとえば電位を順次変更する)ことにより、析出させる希土類元素の種類を選択することもできる。
たとえば、図3に示すように、上述したNd、Dy、Prが溶解している溶融塩に対して、1対の電極を浸漬し当該陰極を順次異なる電位に制御する。なお、溶融塩中のNd、Dy、Prの濃度(イオン濃度)はそれぞれ0.5mol%とする。析出電位の値として、図2に示したデータを利用する場合、たとえば溶融塩としてLiCl−KClを用い、当該溶融塩の温度を450℃とする。図3において横軸は処理時間を示し、縦軸は溶融塩中の希土類元素のイオン濃度を示している。縦軸の単位はmol%である。
まず、STEP1として陰極材料にNiを用いて陰極の電位を0.77V(vs.Li/Li)より卑であり0.63V(vs.Li/Li)より少し貴な値とすると(たとえば設定電位を0.631V(vs.Li/Li)とすると)、Dyイオンは陰極材料のNiと合金化し、DyNiが陰極表面に析出する。この結果、図3に示すように溶融塩中のDyのイオン濃度が急激に低下することになる。Dyの回収は、溶融塩中のDyイオン濃度が3.6×10−4mol%程度になるまで行なうことができる。
次にSTEP2として、別の電極(たとえばMo電極)の電位を0.40V(vs.Li/Li)より少し貴な値とすると(たとえば設定電位を0.401V(vs.Li/Li)とすると)、Prが一方の電極(陰極)に析出する。この結果、図3に示すように溶融塩中のPrのイオン濃度が急激に低下することになる。Prの回収は、溶融塩中のPrイオン濃度が0.017mol%程度になるまで行なうことができる。なお、STEP1においてDyNiが析出した電極とは別の電極をSTEP2では用いる。たとえば、STEP1においてDyNiが析出した電極は、STEP2が始まる前に溶融塩中から取出しておき、別の電極を溶融塩中に浸漬しておいてもよいし、当該DyNiが析出した電極をそのままにしておき、STEP2では別の電極の電位を制御するようにしてもよい。
次に、STEP3として、さらに別の電極(例えばMo電極)の電位を0.10V(vs.Li/Li)とすると、Ndがこの電極(陰極)に析出する。この結果、図3に示すように溶融塩中のNdのイオン濃度が急激に低下することになる。Ndの回収は、溶融塩中のNdイオン濃度がたとえば2.7×10−7mol%程度になるまで行なうことができる。なお、STEP2においてPrが析出した電極は、STEP3が始まる前に溶融塩中から取出しておき、別の電極を溶融塩中に浸漬しておいてもよい。あるいは、STEP2においてPrが析出した電極を溶融塩中にそのまま浸漬しておき、別の電極をSTEP3において用いてもよい。
そして、STEP1で回収したDyNiについては、STEP4として、DyNiが表面に析出した電極を、別の電極(例えばMo電極)とともに溶融塩中に浸漬し、DyNi電極の電位をDyは溶解するもののNiは溶解しない電位範囲(0.77以上2.6V以下(vs.Li/Li))に設定することで、Dyを溶融塩中に溶解させるとともに、別の電極の表面にDyのみを析出させることができる。
このようにして、希土類元素毎に溶融塩中から回収することができる。
次に、図1に示した本発明による元素回収方法において用いる元素回収装置を、図4および図5を参照して説明する。図4に示す回収装置は、溶融塩を内部に保持する容器1と、容器1の内部に保持される溶融塩2と、処理対象物3を内部に保持するカゴ4と、電極6〜8と、溶融塩2を加熱するためのヒータ10と、カゴ4および電極6〜8と導電線5によって電気的に接続された制御部9とを備える。制御部9は、カゴ4を一方の電極とし、電極6〜8のいずれかを他方の電極としてこれらの電極における電位を制御することが可能となっている。また、制御部9においては、制御する電位の値の変更が可能である。ヒータ10は、容器1の周囲を環状に囲むように配置されている。電極6〜8は任意の材料により構成することができるが、たとえば電極6の材料としてはニッケル(Ni)を用いることができる。また、電極7、8の材料としては、たとえばカーボン(C)を用いることができる。なお、容器1の形状は、底面の円形状あるいは多角形状であってもよい。
また、カゴ4の材料としても、導電体であれば任意の材料を用いることができる。カゴ4の上部は開口部となっており、当該開口部から希土類磁石など処理対象物3を内部に挿入することができる。カゴ4の側壁および底壁には多数の穴が形成されており、溶融塩2がカゴ4の内部に流入できるようになっている。カゴ4を構成する材料としては、金属線を編むことで形成された網状部材や、シート状の金属板に多数の穴を開けたシート部材など、任意の材料を用いることができる。特に、当該材料としてC、Pt、Mo等を用いるのが有効である。
カゴ4と電極6〜8における電位は、制御部9により所定の値となるように制御される。電極6〜8のそれぞれを異なる電位に制御することで、電極6〜8の表面には、後述するように電位の値に応じてそれぞれ異なる希土類元素が析出する。たとえば、後述するように、電極6の表面にはDyNi膜11が析出するように、電極6における電位を調整できる。また、電極7における電位を調整することで、電極7の表面にはPr膜12を析出させることができる。また、電極8における電位を調整することで、電極8の表面にはNd膜13を析出させることができる。
そして、DyNi膜11が析出した電極6を、さらに図5に示すように溶融塩2を内部に保持した容器1内に配置する。さらに、DyNi膜11が表面に析出した電極6と対向するように、他の電極を溶融塩2中に配置し、それぞれの電極6、15を導電線5により制御部9と接続する。そして、容器1の周囲に配置されたヒータ10により溶融塩2を加熱しながら、制御部9により電極6、15における電位を制御する。このとき制御する電位の値については、電極6、15の電位がDyの析出電位となるように調整する。この結果、電極6の表面に析出したDyNi膜11からDyが溶融塩2中に溶け出す一方、電極15の表面にはDy膜16が析出することになる。なお、ヒータ10による溶融塩2の加熱温度は、図4および図5に示した装置での処理のいずれについてもたとえば800℃とすることができる。このようにして、電極7、8、15の表面に希土類元素を単体として析出させることができる。
図4および図5に示したような元素回収装置を用いた、希土類元素の具体的な元素回収方法は、たとえば以下のように実施することが考えられる。たとえば、処理対象物3として希土類を含む磁石を9kg準備し、溶融塩2としてKCl−NaClを準備する。磁石はNdを20wt%、Prを6wt%、Dyを5wt%含有するものとする。当該磁石を粉砕してカゴ4の内部に配置する。処理の効率を向上させる観点から、処理対象物4である磁石はできるだけ小さく粉砕することが好ましいが、たとえば径の最大値が5mm以下、より好ましくは3mm以下、さらに好ましくは1mm以下となるような粒状に当該磁石を粉砕する。溶融塩2の量は約16リットル(質量:25kg)とする。
そして、カゴ4に保持された処理対象物3と電極6〜8のいずれか1つとを1対の電極として、図2および図3を参照しながら説明した元素回収方法のSTEP1〜STEP3を実施する。具体的には、上述したSTEP1としてカゴ4に保持された処理対象物3と電極6とを1対の電極として、当該電極の電位を所定の値に制御する。この結果、電極6の表面にはDyNiが析出する。また、上述したSTEP2としてカゴ4に保持された処理対象物3と電極7とを1対の電極として、当該電極の電位を所定の値に制御する。この結果、電極7の表面にはPrが析出する。図4に示した電極7の表面に析出するPr膜の質量はたとえば500g〜600g程度となる。
また、上述したSTEP3としてカゴ4に保持された処理対象物3と電極8とを1対の電極として、当該電極の電位を所定の値に制御する。この結果、電極8の表面にはNdが析出する。電極8の表面に析出するNd膜の質量はたとえば1500g〜2000g程度となる。
また、上述したSTEP4として、図5に示した回収装置に上記電極6と電極15とを配置し、溶融塩中でこれらの電極の電位を所定の値に制御する。この結果、電極15の表面にはDyが析出する。電極15の表面に析出するDy膜16の質量はたとえば400g〜500gとなる。なお、図4を参照して説明したように、溶融塩2中に希土類元素などを溶解させる工程と、電極7、8などの表面に希土類元素を単体として析出させる工程とは、同じ装置内で(同じ溶融塩2を用いて)実施することができる。一方、上記STEP4で示した、DyNiからDyを分離・抽出する工程については、図4を参照して説明した溶融塩2中に希土類元素などを溶解させる工程で用いた装置(図4に示した装置)とは別の装置(図5に示した装置)において実施することが好ましい。
このようにして、処理対象物3としての磁石から希土類元素であるDy、Pr、Ndを回収することができる。
次に、図6〜図13を参照して、本発明による元素回収方法の他の実施の形態を説明する。なお、以下では、上述した説明と同様に処理対象物として廃棄処分される磁石(希土類元素を含む廃磁石)を用いた場合を説明する。
図6に示すように、まず処理対象物である廃磁石を準備する工程(S11)を実施する。具体的には、図7に示すように、容器1の内部に保持された溶融塩2に、処理対象物3としての廃磁石を浸漬し、この処理対象物3に制御部9における電源と接続するための導電線5を接続する。
そして、溶融塩2に、もう一方の電極としてのカゴ24の内部に保持された電極材料25をカゴ24ごと浸漬する。この電極材料25としては、溶融塩中の陽イオンを構成するLiやNa等のアルカリ金属と合金化しやすい材料を用いる。たとえば、この電極材料25としては、たとえばアルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)などを用いることができる。
次に、図6に示した、溶融塩にNd、Dy、Prを溶解する工程(S21)を実施する。具体的には、図7に示すように、処理対象物3とカゴ24の内部に保持された電極材料25における電位を制御部9により制御することにより、電極材料25と処理対象物3の電位は所定の値に調整される。この結果、処理対象物3である磁石からNd、Dy、Prといった希土類元素が溶融塩2中に溶解する。
次に、図6に示す、電解によりDyNiを回収する工程(S31)を実施する。具体的には、図7に示したカゴ24に保持された電極材料25に代えて、図8に示すように、ニッケルからなる電極6を溶融塩2に浸漬する。そして、この電極6を制御部9と導電線5により接続する。この状態で、制御部9から一方の電極としての処理対象物3ともう一方の電極としての電極6における電位を制御することにより、当該電位は所定の値に調整される。この結果、処理対象物3から溶融塩2中にDyなどの希土類元素が溶出するとともに、溶融塩2から電極6の表面にDyNiが析出する。
次に、図6に示す、電解によりPrを回収する工程(S32)を実施する。具体的には、図9に示すように、処理対象物3に代えて炭素からなる電極27を一方の電極として溶融塩2に浸漬する。また、図8に示した電極6に代えて、炭素からなる電極7を、上記電極27と対向する位置であって溶融塩2に浸漬した状態で配置する。そして、この電極27および電極7を制御部9と導電線5により電気的に接続する。この状態で、一方の電極27ともう一方の電極7における電位を制御することにより、当該電位は所定の値に調整される。この結果、溶融塩2中に溶解していたPrが電極7の表面に析出する。なお、このとき溶融塩2として塩化物を用いている場合、電極27側からは塩素ガス(Cl)が発生する。
次に、図6に示す、電解によりNdを回収する工程(S33)を実施する。具体的には、上記電極7に代えて、図10に示すように、電極27に対向するように、炭素からなる電極8を溶融塩2に浸漬した状態で配置する。この電極8は制御部9と導電線5により電気的に接続される。そして、制御部9から電極8と電極27における電位を制御することにより、当該電位は所定の値に調整される。この結果、電極8の表面にNdが析出する。また、このとき電極27側からは塩素ガスが発生する。
次に、上記工程(S31)において回収されたDyNiから電解によりDyを回収する工程(S34)を実施する。具体的には、図5に示したように、DyNiが表面に析出した電極6(図8参照)を溶融塩2中に浸漬し、別の電極15を溶融塩2に浸漬した状態で配置し、これらの電極6、15における電位を制御部9により所定の値に制御する。この結果、電極6の表面に析出したDyNiが一旦溶融塩2中に溶解した後、電極15の表面にDy膜16が析出する。このようにして、希土類元素であるNd、Dy、Prを個別に回収することができる。
なお、上述した工程(S21〜S32)は、以下のような装置構成によって実施してもよい。具体的には、上述した工程(S31)を、図11に示すような装置構成により実施してもよい。具体的には、図8に示した装置構成における処理対象物3の代わりに図7に示した工程で合金化した材料26を保持したカゴ24を溶融塩2中に浸漬する。そして、図11に示したように、このカゴ24と制御部9とを導電線5により電気的に接続する。そして、カゴ24の内部に保持された、図7に示した工程で合金化した材料26と電極6における電位を制御することにより所定の電位に調整する。この結果、電極6の表面には、溶融塩2中に溶解していたDyがDyNiとして析出する。なお、電極6の表面に析出したDyNiから、図6の工程(S34)と同様の工程によりDyを単体として回収することができる。
次に、上述した工程(S32)として、図12に示すような装置構成で処理を実施してもよい。具体的には、図11に示した電極6に代えて、図12に示したように炭素からなる電極7をカゴ24と対向する位置であって溶融塩2に浸漬した状態で配置する。この電極7と制御部9とを導電線5により電気的に接続する。そして、カゴ24の内部に保持された合金26と電極7における電位を制御することにより、当該電位を所定の値に調整する。この結果溶融塩2に溶解していたPrが電極7の表面に析出する。
次に、上述した工程(S33)として、図13に示すような装置構成により処理を実施してもよい。具体的には、図13に示すように、図12の電極7に代えて、炭素からなる電極8をカゴ24と対向する位置であって溶融塩2に浸漬した状態で配置する。そして、電極8と制御部9とを導電線5により電気的に接続する。制御部9からカゴ24の内部に配置された合金26と、電極8における電位を制御することにより、当該電位を所定の値に調整する。この結果、電極8の表面にNdが析出する。
このような方法により、希土類元素を順次個別に回収することができる。そして、この方法によれば従来の湿式の分離方法などに比べて装置構成を簡略化できるとともに処理時間も短くすることができるため、希土類元素などの元素の回収コストを低減することができる。さらに、電極における電位を適切に設定することで、電極表面に希土類元素を単体として析出させることができるので、純度の高い希土類元素を回収することができる。
以下、上述した実施の形態と一部重複する部分もあるが、本発明の特徴的な構成を列挙する。
この発明に従った元素回収方法は、希土類元素を含む溶融塩を準備する工程(S10、S20、S21、図7、図8に示す工程)と、溶融塩2に一対の電極部材(図8の電極6と対象物3、図9の電極7、27、図10の電極8、27、図11の電極6と合金26、図12の電極7と合金26、図13の電極8と合金26)を接触させた状態で、当該電極部材における電位を所定の値に制御することにより、一対の電極部材の一方(図8の電極6、図9の電極7、図10の電極8、図11の電極6、図12の電極7、図13の電極8)に、溶融塩2中に存在する希土類元素を析出させる工程(S30、S31〜S33)とを備える。
このようにすれば、従来の湿式分離法などに比べて、希土類元素などの回収対象の元素が溶解した溶融塩2から直接的に当該元素を回収することができるので、回収方法における工程の簡略化および低コスト化を図ることができる。
上記元素回収方法では、析出させる工程(S30、S31)において、図8に示すように希土類元素(たとえばDy)は電極部材を構成する材料(たとえば陰極である電極6の材料のNi)と合金化することで析出してもよい。この場合、電極材料と合金化させることで希土類元素を確実に回収することができる。
上記元素回収方法では、析出させる工程(S30、S31〜S33)において、一対の電極部材(図9の電極7、27、図10の電極8、27、図11の電極6と合金26、図12の電極7と合金26、図13の電極8と合金26)における電位の値が、希土類元素を析出させるように設定されていてもよい。この場合、希土類元素を析出用電極の一方の表面に確実に析出させることができる。
上記元素回収方法では、溶融塩を準備する工程(S20、S21、図7、図8に示す工程)において、溶融塩2は2種類以上の希土類元素を含んでいてもよい。析出させる工程(S30、S31〜S33)では、溶融塩2に接触する一対の電極部材(図8の電極6と対象物3、図9の電極7、27、図10の電極8、27、図11の電極6と合金26、図12の電極7と合金26、図13の電極8と合金26)における電位を制御することで、互いに異なる種類の希土類元素同士を分離して回収してもよい。この場合、電極における電位を制御することで所定の希土類元素を選択的に回収することができる。
上記元素回収方法において、溶融塩2に含まれる希土類元素は、希土類元素を含む処理対象物3から溶融塩2中へ化学的に溶出させたものであってもよい。また、上記元素回収方法において、溶融塩2に含まれる希土類元素は、工程(S21)において説明したように、希土類元素を含む処理対象物3における電位を制御して溶融塩2中へ電気化学的に溶出したものであってもよい。このように、溶融塩2に希土類元素を溶出する場合には、回収対象の希土類元素に合わせて任意の方法を用いることができる。
上記元素回収方法において、溶融塩を準備する工程は、希土類元素を含み導電性の処理対象物3を準備する工程(S10、S11)と、希土類元素を含む元素を溶融塩中に溶出させる工程(S20、S21、図7、図8に示す工程)とを含んでいてもよい。当該溶融塩中に溶出させる工程では、処理対象物3と電極部材(図4の電極6〜8、図7の電極材料25)とを溶融塩2に接触させた状態で、処理対象物3と電極部材(図4の電極6〜8、図7の電極材料25)における電位を所定の値に制御することにより、処理対象物3から電位に応じた希土類元素を含む元素を溶融塩2中に溶出させてもよい。この場合、処理対象物3と電極部材における電位の値を制御することにより、処理対象物3から希土類元素を含む元素を選択的に溶融塩2に溶出させることができる。
この発明に従った元素回収方法は、希土類元素を含み導電性の処理対象物3を準備する工程(S10、S11)と、処理対象物3と電極部材(図4の電極6〜8、図7の電極材料25)とを溶融塩2に接触させた状態で、処理対象物3と電極部材(図4の電極6〜8、図7の電極材料25)における電位を所定の値に制御することにより、処理対象物3から電位に応じた希土類元素を含む元素を溶融塩2に溶出させる工程(S20、S21、図7、図8に示す工程)とを備える。
このようにすれば、処理対象物3と電極部材における電位の値を制御することにより、処理対象物3から希土類元素を含む元素を選択的に溶融塩2に溶解させることができる。そのため、従来の湿式処理などのように酸などを用いた溶解・抽出といったプロセスを繰り返す場合より回収工程を簡略化でき、また特定の元素を選択的に分離・回収することができる。このため、回収工程の効率化および低コスト化を図ることができる。
上記元素回収方法では、溶出させる工程(S20、S21、図7、図8に示す工程)において、電位の値は、希土類元素を溶融塩2に溶出させるように設定されていてもよい。この場合、処理対象物3から希土類元素を選択的に分離・回収することができる。
上記元素回収方法において、溶出させる工程(S20、S21、図7、図8に示す工程)は、図7および図8に示すように、電位の値を互いに異なる設定値に設定した状態で複数回実施されてもよい。この場合、電位の値を変更することで、複数種類の希土類元素を溶融塩2に効率的に溶出させ、回収することができる。
上記元素回収方法において、処理対象物3は希土類磁石であってもよい。ここで、希土類磁石は希土類元素と鉄とが主成分であり、また希土類磁石は希土類元素の主な利用分野の1つであって今後も製造量の増加が見込まれる。そのため、本発明を当該希土類磁石からの希土類元素の回収に適用することは資源の有効利用といった観点からも特に効果的である。
上記元素回収方法において、処理対象物3は希土類元素を含む金属廃材であってもよい。この場合、金属廃材からも希土類元素を含む元素を回収でき、資源の有効利用を図ることができる。
この発明に従った元素回収方法は、希土類元素を含み導電性の処理対象物3を準備する工程(S10、S11)と、処理対象物3と電極部材(図4の電極6〜8、図8の電極6)とを溶融塩2に接触させた状態で、処理対象物3と電極部材における電位を所定の値に制御することにより、処理対象物3から電位の値に応じた、希土類元素を含む元素を溶融塩2に溶出させてから電極部材に析出させる工程(S31、図8に示す工程)とを備える。
このようにすれば、処理対象物3に含まれる元素を、電極部材(図4の電極6〜8、図8の電極6)の表面に析出させることにより容易に回収することができる。
上記元素回収方法では、析出させる工程(S31、図8に示す工程)において、電位の値は、希土類元素を電極部材に析出させるように設定されていてもよい。この場合、希土類元素を選択的に回収することができる。
上記元素回収方法において、溶融塩2として塩化物系またはフッ化物系の溶融塩を用いてもよい。また、上記元素回収方法において、溶融塩2として塩化物系の溶融塩とフッ化物系の溶融塩とを混合した溶融塩2を用いてもよい。この場合、回収対象である希土類元素などの溶解度が高い溶融塩2を用いることになるので、当該希土類元素などの回収効率を高めることができる。
上記元素回収方法において、処理対象物3は遷移金属を含んでいてもよい。ここで、希土類元素は遷移金属との合成物として用いられることが多いため、当該処理対象物3として処理することが可能な材料の範囲を広くすることができる。
この発明に従った元素回収装置は、溶融塩2を内部に保持する容器1と、回収用電極(図4の電極6〜8)と、保持電極(図4のカゴ4)と、制御部9とを備える。回収用電極は、容器1の内部に保持された溶融塩2に浸漬される。保持電極は、容器1の内部に保持された溶融塩2に浸漬され、希土類元素を含み導電性の処理対象物3を内部に保持する。保持電極は内部と外部との間で溶融塩2が流通可能になっている。制御部9は、回収用電極と保持電極の電位を制御する。制御部9は、電位の変更が可能となっている。また、当該制御部9は、電位について複数の値を所定の順番で所定時間、回収用電極と保持電極とにおいて維持するように制御が可能になっていてもよい。
この場合、保持電極に保持された処理対象物3から溶融塩2中に希土類元素が溶出するともに、回収用電極の表面に当該希土類元素が析出するような電位の値に設定することにより、希土類元素を元素ごとに選択的に回収することができる。また、回収用電極は、制御部9に接続された、希土類元素の種類に応じた電位を制御部により制御される複数の電極部材(電極6〜8)を含んでいてもよい。この場合、複数の電極部材(電極6〜8)について、所定の値の電位に制御された電極部材を順次切り替えていくことにより、電極部材(電極6〜8)ごとに異なる元素(希土類元素)を電極部材の表面に析出させて回収することができる。
なお、上述した元素回収方法および元素回収装置において用いる溶融塩2としては、例えば塩化物系の溶融塩としてKCl、NaCl、CaCl、LiCl、RbCl、CsCl、SrCl、BaCl、MgClなどを用いることができる。また、溶融塩2としてたとえばフッ化物系の溶融塩としてLiF、NaF、KF、RbF、CsF、MgF、CaF、SrF、BaFを用いることができる。なお、希土類元素を回収する場合には、回収効率の点から塩化物系の溶融塩2を用いることが好ましい。また、塩化物系の溶融塩のなかでも、安価で入手が容易という点からKCl、NaCl、CaClを用いることが好ましい。
また、溶融塩2に希土類元素などを溶解する工程である上述した工程(S20)や工程(S21)などにおいて、処理対象物3と対となるよう用いられる電極(陰極)としては、たとえば炭素、あるいは図7に示したようにアルカリ金属と合金を形成する材料(Al、Zn、Ga、Cd、In、Sn、Sb、Pb、Bi)からなる電極を用いることが好ましい。
また、溶融塩2に溶解した希土類元素などを電極6〜8などの表面に析出させる上記工程(S30)や上記工程(S31〜S34)において、希土類元素を析出させる側の電極(陰極)としては、任意の導電体を用いることができるが、回収する元素(希土類元素)を合金として析出させる場合であって、固体状の導電体を電極(陰極)材料として用いる場合には、たとえばNi、Al、Si、Mn、Fe、Co、Cu、Geなどを電極の材料とすることが好ましい。また、電極(陰極)材料として液体状の導電体を用いる場合には、たとえばZn、Ga、Cd、In、Sn、Sb、Pb、Biなどを電極の材料とすることが好ましい。あるいは、回収する元素(希土類元素)を単体として析出させる場合には、電極(陰極)材料としてC、Mo、W、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Taなどを用いることが好ましい。
一方、上記のような希土類元素を含む元素を析出させるときに用いる陽極としては、たとえば炭素、あるいはにアルカリ金属と合金を形成する材料(Al、Zn、Ga、Cd、In、Sn、Sb、Pb、Bi)からなる電極を用いることが好ましい。
また、上述した工程(S30)や工程(S31〜S34)において、電極における設定電位を決定するために用いられる、析出させる(回収対象の)元素(より具体的には希土類元素)の析出電位は、電気化学的な計算により、具体的にはネルンストの式を用いて以下のように計算される。
たとえば、3価PrイオンからPrを単体として電極表面に析出させるための電位(析出電位:EPr)は、以下の式に基づいて決定できる。
Pr=E Pr+RT/3F・ln(aPr(III)/aPr(0)) ・・・式(1)
なお、上記式(1)において、E Prは標準電位を、Rは気体定数を、Tは絶対温度を、Fはファラデー数を、aPr(III)は3価のPrイオンの活量を、aPr(0)はPr単体の活量を、それぞれ意味する。そして、上記式(1)を、活量係数γPr(III)を考慮して書き直すと、aPr(0)=1なので、以下のような式となる。
Pr=E Pr+RT/3F・ln aPr(III)
=E Pr+RT/3F・ln(γPr(III)・CPr(III))・・・式(2)
Pr=E0’ Pr+RT/3F・lnCPr(III) ・・・式(3)
なお、上記式(3)において、CPr(III)は3価のPrイオンの濃度を、E0’ Prは式量電極電位(ここでは、E Pr+RT/3F・lnγPr(III)と等しい)をそれぞれ意味する。
また、同様にPrNi合金を電極表面に析出させる場合の電位(析出電位:EPr・Ni)は、以下の式に基づいて決定できる。
Pr・Ni=E0’ Pr・Ni+RT/3F・lnCPr(III) ・・・式(4)
なお、上記式(4)において、E0’ Pr・Niは式量電極電位(ここでは、E Pr・Ni+RT/3F・lnγPr(III)に等しい)を意味する。
上述した式に基づき、回収するべき元素の析出物に関して、用いる溶融塩の種類ごとに析出電位を求めることができる。なお、実際の回収プロセスにおいては、上記のように求めた析出電位の値から、十分に選択的な析出が可能な電位の隔たりを確保できる析出物を選定し、また、析出させる元素の順番を決定する。また、実際に元素を回収するときに制御される電位については、電極6〜8などの大きさや、一対の電極の相対的な位置関係などによっても影響を受ける。そのため、実験的に基準となる電位を決定した後、上述した析出電位の値と析出させる元素の順番とを考慮し、各元素の析出工程において電極における電位の値を決定することが好ましい。
(実施例)
本発明の効果を確認するため、以下のような実験を行なった。
(試料)
処理対象物である試料として、ネオジム系磁石(Fe−B−Nd−Dy)を準備した。具体的には、まずネオジム系磁石を粉砕した。粉砕後の試料の粒径は約2mmであった。そして、粉砕した試料(ネオジム系磁石)を、モリブデン(Mo)製の網(50mesh)で包んだ。図14に示すようにかご状の網の内部に保持された試料粉末を、アノード電極とした。
(実験内容)
溶融塩としてNaCl−KClの共晶組成の溶融塩を準備した。具体的には、上記組成の塩を700℃に加熱して完全に溶融させた。そして、当該溶融塩に、上述したアノード電極と、カソード電極とを浸漬した。カソード電極の材料としてはグラッシーカーボンを用いた。
溶出工程:
このように溶融塩にアノード電極とカソード電極とを浸漬した状態で、アノード電極を所定の電位に保持した。そして、所定時間経過後、溶融塩からサンプルを採取し、当該サンプルについてICP−AESにより組成分析を行なった。
電解工程:
上記溶出工程の後、溶融塩にNiからなるカソード電極およびグラッシーカーボンからなるアノード電極を浸漬し、カソード電極の電位を所定の電位に保持した。具体的には、NaCl−KCl系溶融塩においてDy−Ni合金が形成するような電位に保持した。そして、所定時間経過後、カソード電極の表面状態を観察した。
(結果)
溶出工程について:
溶出工程において観察されたアノード電流は、図15に示すような経時変化を示した。なお、図15の横軸は時間(単位:分)を示し、縦軸はアノード電流の電流値(単位:mA)を示す。図15に示すように、電流値は時間が経過するにつれて低下していた。また、電流値の時間変化率は、測定開始時(通電開始時)が最も高く、その後徐々に変化率が小さくなっていく傾向が見られた。
そして、溶融塩から採取したサンプルについて、ICP−AESにより組成分析を行なった結果、当該溶融塩中にNd、Dyが溶解していることが確認された。
電解工程について:
カソード電極の表面層について、断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果を図16および図17に示す。図16および図17に示すように、カソード電極を構成するNiからなる電極本体部31の表面に、Dy−Ni合金32が析出していた。このDy−Ni合金32は、溶融塩中に存在していたDyがカソード電極を構成するNiと反応し、カソード電極の表面に析出したものと考えられる。このように、ネオジム系磁石に含まれていたDyをDy−Ni合金という形で当該磁石から分離・抽出することができる。
なお、図16はSEMによる反射電子像を示しており、また、図17は図16に示した領域についてのX線分析によりDy原子の分布を示している。図17に示すように、電極本体部31に対応する領域33ではほとんどDyは検出されていないが、Dy−Ni合金32に対応する領域34ではDyが検出されている。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、特に希土類元素の回収に有利に適用される。
1 容器、2 溶融塩、3 処理対象物、4,24 カゴ、5 導電線、6〜8,15,27 電極、9 制御部、10 ヒータ、11 DyNi膜、12 Pr膜、13 Nd膜、16 Dy膜、25 電極材料、26 合金、31 電極本体部、32 Dy−Ni合金、33,34 領域。

Claims (13)

  1. 希土類元素を含む溶融塩を準備する工程と
    前記溶融塩に一対の電極部材を接触させた状態で、前記電極部材における電位を所定の値に制御することにより、一対の前記電極部材の一方に、溶融塩中に存在する希土類元素を析出させる工程とを備え
    前記溶融塩を準備する工程において、前記溶融塩は2種類以上の希土類元素を含み、
    前記析出させる工程では、前記溶融塩に接触する一対の前記電極部材における電位を制御することで、互いに異なる種類の前記希土類元素同士を分離して回収する、元素回収方法。
  2. 前記析出させる工程において、前記希土類元素は前記電極部材を構成する材料と合金化することで析出する、請求項1記載の元素回収方法。
  3. 前記析出させる工程において、一対の前記電極部材における電位の値は、前記希土類元素を析出させるように設定されている、請求項1に記載の元素回収方法。
  4. 前記溶融塩に含まれる前記希土類元素は、前記希土類元素を含む処理対象物から前記溶融塩中へ化学的に溶出させたものである、請求項1〜のいずれか1項に記載の元素回収方法。
  5. 前記溶融塩に含まれる前記希土類元素は、前記希土類元素を含む処理対象物に電位を与えて前記溶融塩中へ電気化学的に溶出したものである、請求項1〜のいずれか1項に記載の元素回収方法。
  6. 前記溶融塩を準備する工程は
    希土類元素を含み導電性の前記処理対象物を準備する工程と
    前記処理対象物と電極部材とを前記溶融塩に接触させた状態で、前記処理対象物と前記電極部材における電位を所定の値に制御することにより、前記処理対象物から前記電位に応じた前記希土類元素を含む元素を前記溶融塩中に溶出させる工程とを含む、請求項に記載の元素回収方法。
  7. 希土類元素を含み導電性の処理対象物を準備する工程と、
    前記処理対象物と電極部材とを溶融塩に接触させた状態で、前記処理対象物と前記電極部材における電位を所定の値に制御することにより、前記処理対象物から前記電位に応じた前記希土類元素を含む元素を前記溶融塩中に溶出させる工程とを備え、
    前記溶出させる工程において、前記電位の値は、前記希土類元素を前記溶融塩に溶出させるように設定され、
    前記溶出させる工程は、前記電位の値を互いに異なる設定値に設定した状態で複数回実施される、元素回収方法。
  8. 前記処理対象物は希土類磁石である、請求項のいずれか1項に記載の元素回収方法。
  9. 前記処理対象物は前記希土類元素を含む金属廃材である、請求項のいずれか1項に記載の元素回収方法。
  10. 前記処理対象物は遷移金属を含む、請求項のいずれか1項に記載の元素回収方法。
  11. 前記溶融塩として塩化物系またはフッ化物系の溶融塩を用いる、請求項1〜1のいずれか1項に記載の元素回収方法。
  12. 溶融塩として塩化物系の溶融塩とフッ化物系の溶融塩とを混合した溶融塩を用いる、請求項1〜1のいずれか1項に記載の元素回収方法。
  13. 希土類元素を含む溶融塩を準備する工程と、
    前記溶融塩に一対の電極部材を接触させた状態で、前記電極部材における電位を所定の値に制御することにより、一対の前記電極部材の一方に、溶融塩中に存在する希土類元素を析出させる工程とを備え、
    前記溶融塩に含まれる前記希土類元素は、前記希土類元素を含む処理対象物に電位を与えて前記溶融塩中へ電気化学的に溶出したものであり、
    前記溶融塩を準備する工程は、
    前記希土類元素を含み導電性の前記処理対象物を準備する工程と、
    前記処理対象物と電極部材とを前記溶融塩に接触させた状態で、前記処理対象物と前記電極部材における電位を所定の値に制御することにより、前記処理対象物から前記電位に応じた前記希土類元素を含む元素を前記溶融塩中に溶出させる工程とを含み、
    前記溶出させる工程において、前記電位の値は、前記希土類元素を前記溶融塩に溶出させるように設定され、
    前記溶出させる工程は、前記電位の値を互いに異なる設定値に設定した状態で複数回実施される、元素回収方法。
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