JP2013117064A - 溶融塩電解によるタングステンの製造方法及びその製造方法に使用する装置 - Google Patents

溶融塩電解によるタングステンの製造方法及びその製造方法に使用する装置 Download PDF

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Abstract

【課題】タングステンを含む処理対象物から、高純度のタングステンを安全かつ低コストで得る方法及びその方法に使用する装置の提供。
【解決手段】タングステンを含む処理対象物から溶融塩電解によりタングステンを製造する方法であって、溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを選択的に溶解させる工程と、前記タングステンが溶解した溶融塩中に一対の電極部材設け、該電極部材における電位を所定の値に制御することにより、電極部材の一方に溶融塩中に存在するタングステンを選択的に析出させる工程とを備えることを特徴とする溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、溶融塩電解によるタングステンの製造方法及びその製造方法に使用する装置に関する。
近年、希少資源であるレアメタルを小型電子機器、電気機器や工作機械等の超硬工具等から回収しリサイクルすることが注目されている。例えば超硬工具にはタングステンやコバルトが含まれており、これらの使用済み製品からタングステンを回収することが試みられている。
タングステンの回収方法としては、例えば、非特許文献1には次のような方法が記載されている。
まず、超硬工具のハードスクラップやソフトスクラップを硝酸ナトリウムの溶融塩と反応させた後に水に溶解させてタングステン酸ナトリウム水溶液を作製する。そして、イオン交換樹脂を用いたイオン交換法によりタングステン酸ナトリウム水溶液からタングステン酸アンモニウム水溶液を作製し、タングステン酸アンモニウム水溶液からパラタングステン酸アンモニウム(APT)を晶出させる。その後、上記のように晶出させたパラタングステン酸アンモニウムを仮焼、還元および炭化することによってタングステンカーバイドを得ている。
なお、ハードスクラップとは製品の形状を保ったスクラップの総称であり、ソフトスクラップとは超硬工具を加工製造する際に発生する粉末屑や切削屑等からなる粉末状のスクラップのことをいう。
また、特許文献1では、硬質合金のスクラップおよび/または重金属のスクラップの溶融塩浴中での酸化によりタングステン酸ナトリウムを製造する際に、水酸化ナトリウム60〜90重量%および硫酸ナトリウム10〜40重量%の溶融塩を用いることが提案されている。上記のスクラップと溶融塩との反応は、バッチ式で運転され、直接加熱できるロータリーキルン中で行われることも提案されている。
しかしながら、上記非特許文献1に記載の方法では、超硬工具のハードスクラップやソフトスクラップと硝酸ナトリウムの溶融塩との反応は極めて激しく起こるため、反応の制御が難しく、操業の安全性に問題がある。また、超硬工具のハードスクラップやソフトスクラップと硝酸ナトリウムの溶融塩とを反応させた場合に、超硬工具のハードスクラップやソフトスクラップに含まれているバナジウムやクロム等の金属が水溶性の金属酸化物イオンの形態でタングステン酸ナトリウム水溶液中に含まれてしまう。このためこれらの金属が不純物となってしまい、高純度が困難であるという問題がある。
また、上記特許文献1に記載の方法では、酸化剤となる溶融塩としての硫酸ナトリウムの融点が884℃と高く、反応時の温度884℃以上と高温にしなければならない。このため金属材料が腐食してしまうという問題がある。また、反応が緩慢になるため、反応に時間がかかり、エネルギーロスが大きいという問題がある。
特表平11−505801号公報
希少金属等高効率回収システム開発事業「廃超硬工具からのタングステン等の回収」,金属資源レポート,Vol.38,No.4,2008年11月,pp.407−413.
本発明は上記問題点に鑑みて、タングステンを含む処理対象物から、高純度のタングステンを安全かつ低コストで得る方法及びその方法に使用する装置を提供することを課題とする。
本発明は以下の構成を有する。
(1)タングステンを含む処理対象物から溶融塩電解によりタングステンを製造する方法であって、
溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを溶解させる工程と、
前記タングステンが溶解した溶融塩中に一対の電極部材設け、電極部材における電位を所定の値に制御することにより、電極部材の一方に溶融塩中に存在するタングステンを析出させる工程と
を備えることを特徴とする溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(2)前記タングステンを析出させる工程において、前記タングステンは前記電極部材を構成する材料と合金化して析出させることを特徴とする上記(1)に記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(3)前記タングステンを析出もしくは合金化させる工程において、溶融塩中のタングステン単体もしくはタングステン合金の標準電極電位と他の金属の単体もしくはその合金の標準電極電位との差が0.05V以上となるように前記溶融塩を選択することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(4)前記タングステンを析出もしくは合金化させる工程において、前記電極部材における電位を所定の値に制御し、前記溶融塩中の前記タングステンを選択的に析出又は合金化させることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(5)前記溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを溶解させる工程において、
化学的手法によりタングステンを前記溶融塩中に溶解させることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(6)前記溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを溶解させる工程において、
前記溶融塩中に、陰極と、前記処理対象物を含む陽極材料からなる陽極とを設け、該陽極の電位を所定の値に制御することにより、前記処理対象物からタングステンを溶融塩中に溶解させることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(7)前記溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを溶解させる工程において、
前記溶融塩中のタングステン単体もしくはタングステン合金の標準電極電位と他の金属単体もしくはその合金の標準電極電位との差が0.05V以上となるように前記溶融塩を選択することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(8)前記タングステンを溶融塩中に溶解させる工程において、前記陽極における電位を所定の値に制御し、タングステンを選択的に溶融塩中に溶解させることを特徴とする上記(6)又は(7)に記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(9)前記処理対象物は前記タングステンを含む金属材料であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(10)前記処理対象物はタングステンと遷移金属とを含む金属材料であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(11)前記処理対象物は超硬製品であることを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(12)前記溶融塩として塩化物系またはフッ化物系の溶融塩を用いることを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(13)前記溶融塩として塩化物系の溶融塩とフッ化物系の溶融塩とを混合した溶融塩を用いることを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(14)タングステンを含む処理対象物から溶融塩電解によりタングステンを製造する方法であって、
溶融塩中に陰極と、前記処理対象物を含む陽極材料からなる陽極とを設け、陽極の電位を所定の値に制御することにより、前記処理対象物から制御した電位に応じた金属元素を溶融塩中に溶解させることでタングステンを陽極に残留させることを特徴とする
溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(15)前記溶融塩中に前記処理対象物から金属元素を溶解させる工程において、
前記溶融塩中のタングステン単体もしくはタングステン合金の標準電極電位と他の金属の単体もしくはその合金の標準電極電位との差が0.05V以上となるように前記溶融塩を選択することを特徴とする上記(14)に記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
(16)溶融塩を内部に保持した容器と、
前記容器の内部に保持された溶融塩に浸漬した陰極と、
前記容器の内部に保持された溶融塩に浸漬され、タングステンを含み導電性の処理対象物を内部に保持した陽極とを備え、
前記陽極は内部と外部との間で前記溶融塩が流通可能になっており、
さらに、
前記陰極と前記陽極における電位をそれぞれ所定の値に制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記電位の値の変更が可能となっている
ことを特徴とする溶融塩電解によるタングステンの製造方法に使用する装置。
(17)タングステンが溶解した溶融塩を内部に保持した容器と、
前記容器の内部に保持された溶融塩に浸漬した陰極と陽極とを備え、
前記陰極と前記陽極における電位をそれぞれ所定の値に制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記電位の値の変更が可能となっている
ことを特徴とする溶融塩電解によるタングステンの製造方法に使用する装置。
本発明により、タングステンを含む処理対象物から、高純度のタングステンを安全かつ低コストで得ることができる。
本発明の装置の構成の一例を説明するための断面模式図である。 本発明を実施する装置の構成の一例を説明するための断面模式図である。 本発明の実施例で用いたアノード電極を説明するための写真である。 実施例におけるアノード電流値と時間との関係を示すグラフである。走査型電子顕微鏡写真である。
本発明に係る溶融塩電解によるタングステンの製造方法は、タングステンを含む処理対象物から溶融塩電解によりタングステンを製造する方法であって、溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを溶解させる工程と、前記タングステンが溶解した溶融塩中に一対の電極部材設け、電極部材における電位を所定の値に制御することにより、電極部材の一方に溶融塩中に存在するタングステンを析出させる工程とを備えることを特徴とする。
すなわち、上記本発明は大きくは、前記処理対象物に含まれるタングステンを溶融塩中に溶解させるプロセスと、該タングステンが溶解した溶融塩から溶融塩電解により一方の電極(陰極)にタングステンを析出させるプロセスとから成る。そして本発明の特徴は、電極における電位を制御することで、処理対象物からタングステンを選択的に析出させて純度の高いタングステンを得ることにある。
まず、処理対象物に含まれるタングステンを溶融塩中に溶解させるプロセスについて説明する。
処理対象物に含まれるタングステンを溶融塩中に溶解させる方法としては例えば化学的手法により溶解させる方法が挙げられる。具体的には、処理対象物を粉砕して粒状、粉状にし、これらと塩とを混合して加熱することにより、処理対象物に含まれるタングステンを溶融塩中に溶解させることができる。また、処理対象物を溶融塩に投入して溶解させてもよい。
また、別の方法としては電気化学的手法が挙げられる。具体的には、処理対象物を含む陽極材料からなる陽極を溶融塩中に設け、該陽極として取り付けた処理対象物における電位の値を制御することによって、処理対象物に含まれるタングステンを選択的に溶解させる。溶融塩電解においては、元素が溶解する電位は元素の種類によって異なる性質があるため、この性質を利用してタングステンを他の金属から分離することができる。このように処理対象物を陽極として用いて、溶解時の電位を制御することでタングステンを選択的に溶融塩中に溶解させることができる。
この工程においては、処理対象物すべてを溶解させても良いし、タングステンを含む一部もしくはタングステンのみを溶解させても良い。処理対象物に含まれるタングステン以外の金属が溶解する条件であってもよいが、なるべくタングステンのみが溶解するように電位を制御することが好ましい。すなわち、前記タングステンを溶融塩中に溶解させる工程においては、前記陽極と前記陰極における電位を所定の値に制御して、タングステンを選択的に溶融塩中に溶解させることが好ましい。これにより、続けて行う析出工程において不純物の持ち込みをより少なくすることができる。
このためには、前記溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを溶解させる工程において、前記溶融塩中のタングステン単体もしくはタングステン合金の標準電極電位と他の金属の単体もしくはその合金の標準電極電位との差が0.05V以上となるように前記溶融塩を選択することが好ましい。これにより溶融塩中に溶解させるタングステンと、陽極に残留させる金属元素とを良好に分離することができる。前記標準電極電位の差は0.1V以上であることがより好ましく、0.25V以上であることが更に好ましい。
陽極において制御する電位は、後述するネルンストの式により計算することができる。
前記溶解工程において使用する陰極としては炭素あるいは溶融塩中の陽イオンを構成するLiやNa等のアルカリ金属と合金化しやすい材料を用いる。例えば、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)などを用いることができる。
前記タングステンを含む処理対象物を陽極として使用するには、例えば、金属等による導電性のカゴ(陽極材料)の中に処理対象物を収容して溶融塩中に設ければよい。カゴの上部に開口部を設けて、当該開口部から処理対象物を内部に挿入できるようにし、また、カゴの側壁および底壁に多数の穴を形成して溶融塩がカゴの内部に流入できるようにすればよい。カゴを構成する材料としては、金属線を編むことで形成された網状部材や、シート状の金属板に多数の穴を開けたシート部材など、任意の材料を用いることができる。特に、当該材料としてC、Pt、Mo等を用いるのが有効である。
前記陰極と、前記処理対象物を含む陽極材料かなる陽極(例えば、前記処理対象物を内部に保持した金属製のカゴ)を前記溶融塩中に設け、該両極に外部から電位を制御する制御部を接続し、電位を前述のように制御することで、処理対象物からタングステンを溶融塩中に溶解させることができる。
次の析出プロセスでは、前記タングステンが溶解した溶融塩中に一対の電極部材を設けて溶融塩電解を行うことによりタングステンを一方の電極部材(陰極)に析出させる。この場合は溶融塩電解で制御する電位の大きさによって、タングステンを選択的に陰極に金属もしくは合金として析出させることができる。
この析出プロセスにおいても、前記溶解プロセスと同様に、溶融塩電解においては元素が金属もしくは合金として陰極に析出する電位は元素の種類によって異なるという性質を利用して、タングステンと他の金属とを分離する。これにより、タングステン以外の金属が溶融塩中に含まれている場合にも、電位を制御することで、タングステンのみを陰極に析出させることができる。これにより高純度のタングステンを得ることができる。
また、タングステンを析出させる場合に、タングステンの溶解・析出電位と溶融塩中に含まれる他の金属の溶解・析出電位との差が小さく、当該金属と分離することが困難な場合には、陰極材料とタングステンとが合金化して析出するように、陰極材料の選択及び電位の制御を行っても良い。これにより、溶融塩中のタングステンをタングステン合金として他の不純物金属と分離し、その後に例えば、タングステンと合金化した陰極材料を用いて、別の溶融塩中にて溶解工程と析出工程を行うことにより高純度のタングステンを得ることができる。
前記析出工程において使用する電極部材としては、例えば、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、グラッシーカーボン(C)等を用いることができる。
本発明は以上のような2つのプロセスによって、処理対象物からタングステンを分離抽出する。なお、本発明においては溶融塩を用いるため、各プロセスにおける系の温度が溶融塩の融点以上となるように系を加熱する必要がある。
また、本プロセスで全く逆の考え方で製錬することも可能である。すなわち、対象処理物を陽極とし、不純物となる金属元素のみを溶融塩中に溶解させるというものである。この場合も、陽極における電位を所定の値に制御することで、タングステンが陽極に残留し、不純物元素が溶解するといった現象を発生させる。これにより陽極にタングステンが得られる。
上記の2つのプロセスの特徴は溶融塩を用いることである。すなわち、溶融塩の種類によって各元素の溶解・析出の電位が異なるという溶融塩電解の性質を利用して、タングステンの溶解・析出電位とタングステン以外の不純物対象となる金属の溶解・析出電位とが充分に離れて処理しやすい値となるように溶融塩を選択して設計することが可能となる。
具体的には、前記タングステンを析出もしくは合金化させる工程において、溶融塩中のタングステン単体のもしくはタングステン合金の標準電極電位と他の不純物金属の単体もしくはその合金の標準電極電位との差が0.05V以上となるように前記溶融塩を選択することが好ましい。溶融塩中の前記タングステン単体もしくはタングステン合金の標準電極電位と他の金属の単体もしくはその合金の標準電極電位との差は、0.1V以上とすることがより好ましく、0.25V以上とすることが更に好ましい。
このように、前記タングステンを析出もしくは合金化させる工程においては、前記電極部材における電位を所定の値に制御して、前記溶融塩中の前記タングステンを選択的に析出又は合金化させることが好ましい。
陰極に析出させるタングステンの析出電位は、電気化学的な計算により算出することができる。具体的にはネルンストの式を用いて計算する。
例えば、2価のタングステン(W)イオン(以下ではW(II)と表す)からW単体を析出させる電位は次の式により求めることができる。
=E + RT/3F・ln(aW(II)/aW(0)) ・・・式(1)
なお、上記式(1)において、E は標準電位を、Rは気体定数を、Tは絶対温度を、Fはファラデー数を、aW(II)はW(II)イオンの活量を、aW(0)はW単体の活量を、それぞれ意味する。
そして、上記式(1)を、活量係数γW(II)を考慮して書き直すと、aW(0)=1なので、以下のような式となる。
Wr=E + RT/3F・lnaW(II)
=E + RT/3F・ln(γW(II)・CW(II)) ・・・式(2)
=E0’ + RT/3F・lnCW(II) ・・・式(3)
なお、上記式(3)において、CW(II)は2価のWイオンの濃度を、E0’ は式量電極電位(ここでは、E + RT/3F・lnγW(II)と等しい)をそれぞれ意味する。
同様にして、上記計算式により、全ての析出物に対して溶融塩の種類ごとに、析出電位を求めることができる。また、タングステンを合金化させて析出させる場合にも同様にして計算することができる。前記の陰極にタングステンを析出もしくは合金化させるプロセスでは、このタングステン単体もしくはタングステン合金の析出電位の値を見て、他の金属の単体もしくはその合金の析出電位と充分な電位の差が得られるように溶融塩や陰極材料の選定を行い、タングステンとして析出させるか又はタングステン合金として析出させるかを決定する。
操業における電圧は、電極の大きさや位置関係によって変わってくるため、条件出しにより基準となる電位を決めた後に、上記の方法で求めた電位の値と序列に基づいて、各ステップにおいて制御する電位の値を決定する。
上記のように、本発明の溶融塩電解によるタングステンの製造方法では、電位の値を制御することにより、タングステンを電気化学的に溶解・析出させることができる。このため、従来の湿式処理などのように酸などを用いた溶解・抽出といったプロセスを繰り返す場合よりも工程を簡略化でき、また特定の元素を選択的に分離・回収することができる。更に、溶融塩の比重の調整も不必要であり、タングステンを固体の状態で処理できる低温の溶融塩を選択することで、簡易な装置構成とすることができる。また、操業形態も単純化することが可能である。このため、工程の効率化および低コスト化を図ることが可能である。
また、前述のようにタングステンを陰極に析出もしくは合金化させるという考え方とは全く逆の考え方でタングステンを製錬することも可能である。
すなわち、本発明に係る金属の製造方法は、タングステンを含む処理対象物から溶融塩電解によりタングステンを製造する方法であって、溶融塩中に陰極と、前記処理対象物を含む陽極材料からなる陽極とを設け、該両極間に電位差を発生させることにより、前記処理対象物から電位に応じた金属元素を溶融塩中に溶解させることでタングステンを陽極に残留させることを特徴とする。
この方法は、前記処理対象物を含む陽極材料を陽極とし、タングステン以外、すなわち不純物となる金属元素のみを溶融塩中に溶解させることにより、タングステンを陽極に残留させるというものである。この場合も、陽極に付与する電位を制御することで、製錬対象のタングステンが陽極に残留し、不純物元素が溶融塩中に溶解するといった現象を発生させることができる。これにより、陽極に製錬されたタングステンが得られる。
この方法においても、前記溶融塩中に前記処理対象物から金属元素を溶解させる工程において、前記溶融塩中のタングステン単体もしくはタングステン合金の標準電極電位と他の金属の単体もしくはその合金の標準電極電位との差が0.05V以上となるように前記溶融塩を選択することが好ましい。これにより、タングステンとその他の金属とを良好に分離することができ、タングステンのみを陽極に残留させることができる。標準電極電位の差は0.1V以上であることがより好ましく、0.25V以上であることが更に好ましい。
また、陽極において制御する電位は、前記のようにネルンストの式を用いて計算することができる。
本発明に係る溶融塩電解によるタングステンの製造方法において、タングステンを含む処理対象物としては、例えば、タングステンを含む金属材料を好ましく利用することができる。タングステンを含む金属材料としては、例えば、タングステンヒータ等が挙げられる。
また、本発明は、前記処理対象物がタングステンと遷移金属とを含む金属材料の場合にも好ましく適用することができる。遷移金属としては特に限定されず、周期律表の第3族(IIIA族)〜第11族(IB族)に含まれる元素であればよい。タングステンと遷移金属とを含む金属材料としては、例えば、超硬合金等が挙げられる。
前記のような処理対象物としては、例えば、超硬製品を用いることができる。ここでいう超硬製品とは、超硬材料を用いた製品の総称であり、例えば、超硬材料を用いた切削工具、治工具、金型等が挙げられる。
前記溶融塩としては、塩化物系の溶融塩またはフッ化物系の溶融塩を用いることができる。また、塩化物系の溶融塩とフッ化物系の溶融塩とを混合した溶融塩を用いることもできる。
塩化物系の溶融塩としては、例えばKCl、NaCl、CaCl2、LiCl、RbCl、CsCl、SrCl2、BaCl2、MgCl2などを用いることができる。またフッ化物系の溶融塩としては、例えばLiF、NaF、KF、RbF、CsF、MgF2、CaF2、SrF2、BaF2を用いることができる。なお、効率の点から塩化物系の溶融塩を用いることが好ましく、なかでも安価で入手が容易という点から、KCl、NaCl、CaCl2を用いることが好ましい。
また、これらの溶融塩は複数種類の溶融塩を組み合わせて任意の組成の溶融塩として用いることができ、例えばKCl−CaCl2やLiCl−KCl、あるいはNaCl−KClといった組成の溶融塩を用いることができる。
本発明に係る溶融塩電解によるタングステンの製造方法においては、次のような装置を好ましく使用することができる。すなわち、本発明に係る溶融塩電解によるタングステンの製造方法に使用する装置は、溶融塩を内部に保持した容器と、前記容器の内部に保持された溶融塩に浸漬した陰極と、前記容器の内部に保持された溶融塩に浸漬され、タングステンを含み導電性の処理対象物を内部に保持した陽極とを備え、前記陽極は内部と外部との間で前記溶融塩が流通可能になっており、さらに、前記陰極と前記陽極における電位を所定の値に制御する制御部を備え、前記制御部は、前記電位の値の変更が可能となっていることを特徴とする。また、本発明に係る溶融塩電解によるタングステンの製造方法に使用する装置は、タングステンが溶解した溶融塩を内部に保持した容器と、前記容器の内部に保持された溶融塩に浸漬した陰極と陽極とを備え、前記陰極と前記陽極における電位を所定の値に制御する制御部を備え、前記制御部は、前記電位の値の変更が可能となっていることを特徴とする。
前記本発明の装置を、図1および図2を参照して説明する。図1に示す装置は、溶融塩を内部に保持する容器1と、容器1の内部に保持される溶融塩2と、タングステンを含む処理対象物3を内部に保持するカゴ4と、電極6と、溶融塩2を加熱するためのヒータ10と、カゴ4および電極6と導電線5によって電気的に接続された制御部9とを備えている。
制御部9は、カゴ4を一方の電極(陽極)とし、電極6を他方の電極(陰極)としてこの電極における電位を所定の値に制御することが可能となっている。また、制御部9においては、制御する電位の値の変更が可能である。ヒータ10は、容器1の周囲を環状に囲むように配置されている。電極6は任意の材料により構成することができるが、例えば炭素を用いることができる。なお、容器1の形状は、底面の円形状あるいは多角形状であってもよい。また、カゴ4としては前述のカゴを用いることができる。
カゴ4と電極6の間には、制御部9により所定の電位の値となるように電位が制御される。これにより処理対象物3からタングステンが溶融塩2中に溶解する。
そして、処理対象物3からタングステンが充分に溶解した後に、カゴ4及び電極6を取り出し、別の電極7(陰極)、電極8(陽極)を溶融塩2中に投入する。この電極7、8はそれぞれ導電線5を介して制御部9と接続している。そして、制御部9から電極7、8における電位を所定の値に制御する。このとき、制御する電圧は、電極7、8の電位差がタングステンの析出電位となるように調整する。これにより溶融塩2中に溶解していたタングステンが電極7(陰極)の表面に析出することになる。電極7、8の材料としては、たとえばグラッシーカーボン(C)を用いることができる。
なお、ヒータ10による溶融塩2の加熱温度は、図1および図2に示した装置での処理のいずれについてもたとえば800℃とすることができる。このようにして、電極7の表面にタングステンを単体として析出させることができる。
なお、前記電極7、8に印加する電圧は、電極7(陰極)の表面にタングステンと陰極材料との合金が析出するように調整してもよい。この場合には、該合金化した電極7を用いて、前述の溶解工程及び析出工程を行えばよい。即ち、新たに図1に示すような装置を用意して、前述の処理対象物3の代わりにタングステンと合金化した電極7を用いればよい。
図1及び図2に示したような装置を用いて本発明によるタングステンの製造方法を実施する場合には、例えば以下のように実施することが考えられる。
まず、処理対象物3として超硬切削工具を9kg準備し、溶融塩2としてKCl−NaClを準備する。超硬切削工具としては例えば炭化タングステン(WC)を90wt%、コバルト(Co)を10wt%含有するものとする。当該超硬切削工具を粉砕してカゴ4の内部に配置する。処理の効率を向上させる観点から、処理対象物3である超硬切削工具はできるだけ小さく粉砕することが好ましいが、例えば径の最大値が5mm以下、より好ましくは3mm以下、さらに好ましくは1mm以下となるような粒状に当該超硬切削工具を粉砕する。溶融塩2の量は約16リットル(質量:25kg)とする。
そして、電極6として炭素からなる電極を用いて前述の溶解工程を行い、続いて電極7、8としてグラッシーカーボンからなる電極を用いて析出工程を行えばよい。
以上のようにして、処理対象物3としての超硬切削工具からタングステンを回収することができる。本発明の溶融塩電解によるタングステンの製造方法によれば、従来の湿式の分離方法などに比べて装置構成を簡略化できるとともに処理時間も短くすることができるため、コストを低減することができる。さらに、電極における電位を適切に設定することで、電極表面にタングステンを単体として析出させることができるので、純度の高いタングステンを得ることができる。なお、それぞれのタングステン又はタングステン合金を析出させるための電位は前述の計算により算出することができる。
[実施の形態1]
タングステンを含む金属材料として超硬工具を用いて、溶融塩電解によりタングステンを製造した。
(試料)
処理対象物である超硬工具としては、炭化タングステンを90wt%、結合材としてのコバルトを10wt%有する切削工具を使用した。そして当該切削工具をビーズミルやアトライターの手段により粉砕して粒径が約2mmとなるようにした。粉砕した試料(切削工具)を、モリブデン(Mo)製の網(50mesh)で包んだ。図3に示すようにMo製の網の内部に保持された試料粉末(処理対象物)を、陽極(アノード電極)とした。
(実験内容)
溶融塩としてNaCl−KClの共晶組成の溶融塩を使用し、700℃に加熱して完全に溶融させた。そして、当該溶融塩に、上述した陽極(アノード電極)と、陰極(カソード電極)とを配線して浸漬した。カソード電極の材料としてはグラッシーカーボンを用いた。
溶解工程:
このように溶融塩にアノード電極とカソード電極とを浸漬した状態で、アノード電極を所定の電位に保持した。そして、所定時間経過後、溶融塩からサンプルを採取し、当該サンプルについてICP−AESにより組成分析を行なった。
電解工程:
上記溶解工程の後、溶融塩にグラッシーカーボンからなるカソード電極およびグラッシーカーボンからなるアノード電極を浸漬し、カソード電極の電位を所定の電位に保持した。具体的には、NaCl−KCl系溶融塩においてタングステンが析出するような電位に保持した。そして、所定時間経過後、カソード電極の表面状態を観察した。
(結果)
溶解工程について:
溶解工程において観察されたアノード電流は、図4に示すような経時変化を示した。なお、図4の横軸は時間(単位:分)を示し、縦軸はアノード電流の電流値(単位:mA)を示す。図4に示すように、電流値は時間が経過するにつれて低下していた。また、電流値の時間変化率は、測定開始時(通電開始時)が最も高く、その後徐々に変化率が小さくなっていく傾向が見られた。
そして、溶融塩から採取したサンプルについて、ICP−AESにより組成分析を行なった結果、当該溶融塩中にタングステンが溶解していることが確認された。
電解(析出)工程について:
カソード電極の表面層について、断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果、カソード電極を構成するグラッシーカーボンからなる電極本体部の表面に、タングステンが析出していた。
このように、タングステンを含む超硬切削工具に含まれていたタングステンを高純度で得ることができた。
以上、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明はタングステンを含む処理対象物から高純度のタングステンを得る方法に好適に利用することができる。
1 容器
2 溶融塩
3 処理対象物
4 カゴ
5 導電線
6〜8 電極
9 制御部
10 ヒータ

Claims (17)

  1. タングステンを含む処理対象物から溶融塩電解によりタングステンを製造する方法であって、
    溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを溶解させる工程と、
    前記タングステンが溶解した溶融塩中に一対の電極部材設け、該電極部材における電位を所定の値に制御することにより、電極部材の一方に溶融塩中に存在するタングステンを析出させる工程と
    を備えることを特徴とする溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  2. 前記タングステンを析出させる工程において、前記タングステンは前記電極部材を構成する材料と合金化して析出させることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  3. 前記タングステンを析出もしくは合金化させる工程において、溶融塩中のタングステン単体もしくはタングステン合金の標準電極電位と他の金属の単体もしくはその合金の標準電極電位との差が0.05V以上となるように前記溶融塩を選択することを特徴とする請求項1又は2に記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  4. 前記タングステンを析出もしくは合金化させる工程において、前記電極部材における電位を所定の値に制御し、前記溶融塩中の前記タングステンを選択的に析出又は合金化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  5. 前記溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを溶解させる工程において、
    化学的手法によりタングステンを前記溶融塩中に溶解させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  6. 前記溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを溶解させる工程において、
    前記溶融塩中に、陰極と、前記処理対象物を含む陽極材料からなる陽極とを設け、該陽極における電位を所定の値に制御することにより、前記処理対象物からタングステンを溶融塩中に溶解させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  7. 前記溶融塩中に前記処理対象物からタングステンを溶解させる工程において、
    前記溶融塩中のタングステン単体もしくはタングステン合金の標準電極電位と他の金属単体もしくはその合金の標準電極電位との差が0.05V以上となるように前記溶融塩を選択することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  8. 前記タングステンを溶融塩中に溶解させる工程において、前記陽極における電位を所定の値に制御し、タングステンを選択的に溶融塩中に溶解させることを特徴とする請求項6又は7に記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  9. 前記処理対象物は前記タングステンを含む金属材料であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  10. 前記処理対象物はタングステンと遷移金属とを含む金属材料であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  11. 前記処理対象物は超硬製品であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  12. 前記溶融塩として塩化物系またはフッ化物系の溶融塩を用いることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  13. 前記溶融塩として塩化物系の溶融塩とフッ化物系の溶融塩とを混合した溶融塩を用いることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  14. タングステンを含む処理対象物から溶融塩電解によりタングステンを製造する方法であって、
    溶融塩中に陰極と、前記処理対象物を含む陽極材料からなる陽極とを設け、該陽極における電位を所定の値に制御することにより、前記処理対象物から制御した電位に応じた金属元素を溶融塩中に溶解させることでタングステンを陽極に残留させることを特徴とする溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  15. 前記溶融塩中に前記処理対象物から金属元素を溶解させる工程において、
    前記溶融塩中のタングステン単体もしくはタングステン合金の標準電極電位と他の金属の単体もしくはその合金の標準電極電位との差が0.05V以上となるように前記溶融塩を選択することを特徴とする請求項14に記載の溶融塩電解によるタングステンの製造方法。
  16. 溶融塩を内部に保持した容器と、
    前記容器の内部に保持された溶融塩に浸漬した陰極と、
    前記容器の内部に保持された溶融塩に浸漬され、タングステンを含み導電性の処理対象物を内部に保持した陽極とを備え、
    前記陽極は内部と外部との間で前記溶融塩が流通可能になっており、
    さらに、
    前記陰極と前記陽極における電位をそれぞれ所定の値に制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記電位の値の変更が可能となっている
    ことを特徴とする溶融塩電解によるタングステンの製造方法に使用する装置。
  17. タングステンが溶解した溶融塩を内部に保持した容器と、
    前記容器の内部に保持された溶融塩に浸漬した陰極と陽極とを備え、
    前記陰極と前記陽極における電位をそれぞれ所定の値に制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記電位の値の変更が可能となっている
    ことを特徴とする溶融塩電解によるタングステンの製造方法に使用する装置。
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