JP5923416B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操作量上限値、操作量下限値の少なくとも一方を利用した制御ソリューションが上位側の装置で行なわれる場合に、上位側の装置と組み合わせて使用される下位側の制御装置に関するものである。
地球温暖化問題に起因する法改正などに伴い、工場や生産ラインのエネルギー使用量管理が強く求められている。工場内の加熱装置や空調機器は特にエネルギー使用量の大きな設備装置であるため、エネルギー使用量の上限を、本来備える最大量よりも低く抑えるように管理されることが多い。例えば電力を使用する設備装置では、電力デマンド管理システムからの指示により、特定の電力使用量以内に制限する運用が行なわれている。
特に複数の電気ヒータを備える加熱装置では、立ち上げ時(複数の電気ヒータが設置されている領域の一斉昇温時)に同時供給される総電力を抑制するために、電力総和抑制制御(特許文献1参照)などが提案されている。図12は特許文献1に開示された加熱装置の構成を示すブロック図である。加熱装置は、被加熱物を加熱するための加熱処理炉100と、加熱処理炉100の内部に設置された複数の制御アクチュエータであるヒータH1〜H4と、それぞれヒータH1〜H4によって加熱される領域の温度を測定する複数の温度センサS1〜S4と、ヒータH1〜H4に出力する操作量MV1〜MV4を算出する電力総和抑制制御装置の上位側制御部101と、電力総和抑制制御装置の下位側制御部102と、下位側制御部102から出力された操作量MV1〜MV4に応じた電力をそれぞれヒータH1〜H4に供給する電力調整器103−1〜103−4とから構成される。
電力総和抑制制御装置の上位側制御部101は、電力を管理する電力デマンド管理システムのコンピュータである上位PC104から、ヒータH1〜H4の電力使用量を規定する割当総電力PWの情報を受信し、各ヒータH1〜H4の使用電力の総和である使用電力総量TWを算出して、この使用電力総量TWが割当総電力PWを超えないように各制御ループの操作量上限値OH1_1〜OH1_4を算出する。
電力総和抑制制御装置の下位側制御部102は、複数の制御ループRi(i=1〜nであり、制御ループの個数nは図12の例ではn=4)を形成する温調計C1〜C4により構成される。各温調計C1〜C4は、それぞれ例えばPID制御演算により操作量MV1〜MV4を算出し、操作量MV1〜MV4を操作量上限値OH1_1〜OH1_4以下に制限する上限リミット処理を実行して、上限処理後の操作量MV1〜MV4を対応する制御ループの電力調整器103−1〜103−4に出力する。こうして、温調計C1〜C4の操作量上限値OH1_1〜OH1_4を操作することで、総電力抑制を実現する。
特許文献1に開示された電力総和抑制制御では、下位側制御部102として通常の温調計を採用できる。つまり、装置メーカにとっては、扱いやすい計装方式である。
ところで、通常の温調計において、操作量下限値OLおよび操作量上限値OHの記憶領域は、温調計内にユーザ設定される1種類のみである。設定値SP(温度制御であれば温度設定値)あるいは制御量PV(温度制御であれば温度計測値)に連動して切り換えられる複数のものもあるにしても、タイプとしては温調計内にユーザ設定される1種類ということに変わりはない。また、PIDパラメータを調整するためのオートチューニング機能に専用の操作量下限値OLおよび操作量上限値OHを、特別な記憶領域に確保する制御装置もあるが(特許文献2参照)、この記憶領域はあくまでもオートチューニング実行時専用のものである。すなわち、PID制御の実行中に2種類の操作量下限値OLおよび操作量上限値OHが適用候補として同時に与えられることはない。
特開2012−048533号公報 特開2003−330504号公報
上記のように、通常の温調計において、操作量下限値OLおよび操作量上限値OHの記憶領域は、温調計内にユーザ設定される1種類のみである。したがって、特許文献1に開示された電力総和抑制制御などにおいて、下位側制御部102として温調計を採用する場合、1種類のみの操作量下限値OLおよび操作量上限値OHの記憶領域を上位側が独占的に利用することにならざるを得ない。特許文献1に開示された電力総和抑制制御では、下位側制御部102に通常設定されるべき操作量上限値OHを、上位側制御部101が予め把握しておく手順になる。ゆえに、下位側制御部102の事情で制御実行中(制御開始後)に操作量下限値OLまたは操作量上限値OHを適宜変更したとしても、上位側制御部101からは過去(変更以前)の操作量上限値OHを前提にした送信・再変更が発生してしまう。すなわち、下位側制御部102で更新された操作量上限値OHに対する上書きが発生してしまう。
例えば、特許文献1に開示された電力総和抑制制御を開始する際に、下位側制御部102では操作量上限値OH=100%が設定されるとする。上位側制御部101にはこの操作量上限値OH=100%が予め登録され、上位側制御部101は、この登録を前提にして下位側制御部102に対して例えば操作量上限値OH=90%とかOH=80%という可変の操作量上限値OHを送信する。そして、この操作量上限値OHの値が下位側制御部102の記憶領域に書き込まれることで、下位側制御部102は、PID制御演算で算出した操作量MVを操作量上限値OH以下に制限する上限リミット処理を行なう。
このとき、下位側制御部102のオペレータが下位側制御部102(温調計)の操作パネルを介して、下位側の事情で下位側制御部102の記憶領域の操作量上限値OHを70%に変更したとする。通常の温調計には操作量上限値OHを常時外部に通信する機能はなく、装置内の標準的な計装としても通信機能の接続は煩わしいので、この操作量上限値OH=70%への変更は上位側制御部101には送信されない。その場合、上位側制御部101は、相変わらず操作量上限値OH=100%を前提にして下位側制御部102に設定すべき操作量上限値OHを算出するので、この上位側制御部101が算出した操作量上限値OHが下位側制御部102の記憶領域に書き込まれることになる。したがって、下位側の事情による操作量上限値OH=70%のリミットは、無効になってしまう。
なお、温調計は温調計メーカから装置メーカに出荷され、温調計が計装された装置は装置メーカからエンドユーザに大量に出荷される。特許文献1に開示された電力総和抑制制御のような特殊な制御技術は、制御技術ベンダーである温調計メーカが主導するのが一般的なので、エンドユーザのオペレータにまでは実用上の留意事項が伝わり難い。したがって、下位側(温調計)のオペレータは、操作パネルを介して行なう設定変更が上書きされる可能性を知らないケースが多い。
このように、上位側の操作量下限値OLおよび操作量上限値OHの用途や決定方法次第では、操作量MVのリミット処理という本来の意義が損なわれることもあり得る。特許文献1に開示された電力総和抑制制御は操作量下限値OLおよび操作量上限値OHを利用した制御ソリューションの代表的な事例であり、上記の問題点は、このタイプの制御ソリューションに共通する問題点である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、操作量上限値、操作量下限値の少なくとも一方を利用した制御ソリューションが上位側の装置で行なわれる場合に、下位側の事情によるリミット処理が無効になることを防ぐことができる制御装置を提供することを目的とする。
本発明の制御装置は、上位側の装置から設定される操作量上限値OH1を記憶する操作量上限値OH1記憶手段と、オペレータによって設定される操作量上限値OH2を記憶する操作量上限値OH2記憶手段と、操作量上限値OH1と操作量上限値OH2を比較して、小さい方を上限リミット処理で用いる操作量上限値OHとして採用する上限値選択手段と、操作量MVを算出する制御演算手段と、この制御演算手段で算出された操作量MVを、前記上限値選択手段で採用された操作量上限値OH以下の値に制限する前記上限リミット処理を行なう上限リミット処理手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例は、さらに、前記上限値選択手段で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH2であり、前記制御演算手段で算出された操作量MVが操作量上限値OHより大きいときに、アラーム信号を出力するアラーム出力手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置は、上位側の装置から設定される操作量下限値OL1を記憶する操作量下限値OL1記憶手段と、オペレータによって設定される操作量下限値OL2を記憶する操作量下限値OL2記憶手段と、操作量下限値OL1と操作量下限値OL2を比較して、大きい方を下限リミット処理で用いる操作量下限値OLとして採用する下限値選択手段と、操作量MVを算出する制御演算手段と、この制御演算手段で算出された操作量MVを、前記下限値選択手段で採用された操作量下限値OL以上の値に制限する前記下限リミット処理を行なう下限リミット処理手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例は、さらに、前記下限値選択手段で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL2であり、前記制御演算手段で算出された操作量MVが操作量下限値OLより小さいときに、アラーム信号を出力するアラーム出力手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置は、上位側の装置から設定される操作量上限値OH1を記憶する操作量上限値OH1記憶手段と、オペレータによって設定される操作量上限値OH2を記憶する操作量上限値OH2記憶手段と、オペレータによって設定される操作量下限値OL2を記憶する操作量下限値OL2記憶手段と、操作量上限値OH1と操作量上限値OH2を比較して、小さい方を上限リミット処理で用いる操作量上限値OHとして採用する上限値選択手段と、この上限値選択手段で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1であるときに、操作量上限値OH1と操作量下限値OL2を比較して、操作量上限値OH1が操作量下限値OL2よりも小さい場合には、操作量下限値OL2を前記上限リミット処理で用いる操作量上限値OHとして採用する上限値変更手段と、操作量MVを算出する制御演算手段と、この制御演算手段で算出された操作量MVを、前記上限値選択手段あるいは前記上限値変更手段で採用された操作量上限値OH以下の値に制限する前記上限リミット処理を行なう上限リミット処理手段と、この上限リミット処理手段から出力された操作量MVを、前記操作量下限値OL2記憶手段に記憶されている操作量下限値OL2以上の値に制限する下限リミット処理を行なう下限リミット処理手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例は、さらに、前記上限値選択手段で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH2であり、前記制御演算手段で算出された操作量MVが操作量上限値OHより大きいときに、アラーム信号を出力する第1アラーム出力手段と、前記上限値変更手段で採用された操作量上限値OHが操作量下限値OL2であるときに、アラーム信号を出力する第2アラーム出力手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置は、上位側の装置から設定される操作量下限値OL1を記憶する操作量下限値OL1記憶手段と、オペレータによって設定される操作量上限値OH2を記憶する操作量上限値OH2記憶手段と、オペレータによって設定される操作量下限値OL2を記憶する操作量下限値OL2記憶手段と、操作量下限値OL1と操作量下限値OL2を比較して、大きい方を下限リミット処理で用いる操作量下限値OLとして採用する下限値選択手段と、この下限値選択手段で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1であるときに、操作量下限値OL1と操作量上限値OH2を比較して、操作量下限値OL1が操作量上限値OH2よりも大きい場合には、操作量上限値OH2を前記下限リミット処理で用いる操作量下限値OLとして採用する下限値変更手段と、操作量MVを算出する制御演算手段と、この制御演算手段で算出された操作量MVを、前記下限値選択手段あるいは前記下限値変更手段で採用された操作量下限値OL以上の値に制限する前記下限リミット処理を行なう下限リミット処理手段と、この下限リミット処理手段から出力された操作量MVを、前記操作量上限値OH2記憶手段に記憶されている操作量上限値OH2以下の値に制限する上限リミット処理を行なう上限リミット処理手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例は、さらに、前記下限値選択手段で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL2であり、前記制御演算手段で算出された操作量MVが操作量下限値OLより小さいときに、アラーム信号を出力する第1アラーム出力手段と、前記下限値変更手段で採用された操作量下限値OLが操作量上限値OH2であるときに、アラーム信号を出力する第2アラーム出力手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、操作量上限値OH1と操作量上限値OH2を比較して、小さい方を上限リミット処理で用いる操作量上限値OHとして採用するので、上位側からの操作量上限値OH1の設定によって、制御装置側の事情による上限リミット処理が無効になることを防ぐことができる。
また、本発明では、上限値選択手段で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH2で、制御演算手段で算出された操作量MVが操作量上限値OHより大きいときに、アラーム信号を出力するようにしたので、特別な状況が発生していることをオペレータに認識させることができる。
また、本発明では、操作量下限値OL1と操作量下限値OL2を比較して、大きい方を下限リミット処理で用いる操作量下限値OLとして採用するので、上位側からの操作量下限値OL1の設定によって、制御装置側の事情による下限リミット処理が無効になることを防ぐことができる。
また、本発明では、下限値選択手段で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL2で、制御演算手段で算出された操作量MVが操作量下限値OLより小さいときに、アラーム信号を出力するようにしたので、特別な状況が発生していることをオペレータに認識させることができる。
また、本発明では、上限値選択手段で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1であるときに、操作量上限値OH1が操作量下限値OL2よりも小さい場合には、操作量下限値OL2を上限リミット処理で用いる操作量上限値OHとして採用するようにしたので、操作量上限値OH1が、ユーザ設定の操作量下限値OL2を下回るという極端に不整合なケースに対応することができる。
また、本発明では、上限値変更手段で採用された操作量上限値OHが操作量下限値OL2であるときに、アラーム信号を出力するようにしたので、特別な状況が発生していることをオペレータに認識させることができる。
また、本発明では、下限値選択手段で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1であるときに、操作量下限値OL1が操作量上限値OH2よりも大きい場合には、操作量上限値OH2を下限リミット処理で用いる操作量下限値OLとして採用するようにしたので、操作量下限値OL1が、ユーザ設定の操作量上限値OH2を上回るという極端に不整合なケースに対応することができる。
また、本発明では、下限値変更手段で採用された操作量下限値OLが操作量上限値OH2であるときに、アラーム信号を出力するようにしたので、特別な状況が発生していることをオペレータに認識させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る制御装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る制御装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態に係る制御装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態を組み合わせた場合の操作量上限値OH1と操作量下限値OL1の変化を示す図である。 本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態を組み合わせた場合の操作量上限値OHの変化を示す図である。 本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態を組み合わせた場合の操作量下限値OLの変化を示す図である。 複数の電気ヒータを備える加熱装置の構成を示すブロック図である。
[発明の原理1]
制御ソリューションが上位側(PC機能など)に実装され、通信により任意設定として下位側の温調計に送信される操作量下限値OL1および操作量上限値OH1は、制御の適正化を温調計の上位側からコントロールするために適宜設定される。下位側の温調計内にユーザ設定されるべき操作量下限値OL2および操作量上限値OH2は、装置内都合や現場事情などにより設定される。この場合、設定者はエンドユーザ(装置ユーザ)のオペレータである。
操作量下限値OL1とOL2、操作量上限値OH1とOH2は異なる理由で設定されるので異なる値になり得るが、温調計のPID制御演算では、操作量下限値OLおよび操作量上限値OHは積分動作に対するアンチリセットワインドアップ処理の指標としても利用されるので、操作量下限値OLおよび操作量上限値OHはそれぞれ最終的には1個ずつに限定されなければならない。逆に言えば、操作量下限値OLおよび操作量上限値OHはそれぞれ最終的に1個ずつに絞り込まれさえすれば問題ない。
ここで、発明者は、下位側での操作量下限値OL2および操作量上限値OH2の決定は安全性や装置寿命を考慮した不可欠的な要求によるものであり、これに比べれば上位側での操作量下限値OL1および操作量上限値OH1の決定は制御性改善や電力抑制を目的とした追加的な要求によるものであることに着眼した。
そして、記憶領域を2個にして、温調計内にユーザ設定される操作量下限値OL2および操作量上限値OH2の優先順位を高くする処理を温調計内に備えることに想到した。実質的には、操作量上限値OH1と操作量上限値OH2の比較では小さい方を採用し、操作量下限値OL1と操作量下限値OL2の比較では大きい方を採用すればよい。
例えば不可欠的な要求による操作量上限値OH2は安全性や装置寿命を考慮して設定されるので、この操作量上限値OH2より小さい操作量上限値OH1が採用されるのであれば、安全性や装置寿命の点でも問題はない。一方で、追加的な要求による操作量上限値OH1は制御の適正化を目的としたものであり、この操作量上限値OH1より小さい操作量上限値OH2が採用されるのであれば、制御の適正化のためには操作量MVの過剰な抑制ということにもなり得るが、追加的な要求が若干犠牲になったとしても大きな支障はない。
[発明の原理2]
2種類の操作量上限値OH1とOH2が存在する場合、2種類の操作量上限値同士を比較して1種類に絞り込めば十分と考えられる。しかし、設定理由が異なる2種類の操作量上限値OH1とOH2が存在する場合、矛盾が発生し得るという問題点があった。例えば同じ設定理由で決定される操作量下限値OL2と操作量上限値OH2の間では、OH2>OL2という大小関係が成立するのが大前提である。しかし、別の理由で決定される操作量上限値OH1が、ユーザ設定の操作量下限値OL2を下回る(OH1<OL2)という極端に不整合なケースがあり得る。
2種類の操作量下限値OL1とOL2が存在する場合も同様である。例えば同じ設定理由で決定される操作量下限値OL2と操作量上限値OH2(OH2>OL2)に対して、別の理由で決定される操作量下限値OL1が、ユーザ設定の操作量上限値OH2を上回る(OL1>OH2)という極端に不整合なケースがあり得る。
これらの場合においても、下位側での操作量下限値OL2および操作量上限値OH2の決定は安全性や装置寿命を考慮した不可欠的な要求によるものであり、これに比べれば上位側での操作量下限値OL1および操作量上限値OH1の決定は制御性改善を目的とした追加的な要求によるものであることに着眼できる。すなわち、温調計内にユーザ設定される操作量下限値OL2および操作量上限値OH2の優先順位を高くする処理を温調計内に備えることに想到できる。例えば、OH1<OL2の場合には操作量上限値も操作量下限値もOL2の値が最終的に採用され、OL1>OH2の場合には操作量上限値も操作量下限値もOH2の値が最終的に採用される。
[発明の原理3]
上記発明の原理1を採用する場合、通信により任意設定される操作量下限値OL1および操作量上限値OH1を利用して操作量MVを上位側から操作しようとしているときに、温調計内にユーザ設定される操作量下限値OL2および操作量上限値OH2により、操作量MVの操作が達成されない状況が発生し得る。この状況は操作量MVに対する通常のリミット処理が行なわれている状況とは異なるので、オペレータは特別な状況が発生していることを認識すべきである。
したがって、発明者は、操作量MVに対する通常のリミット処理が行なわれている状況とは異なる場合に限ってオペレータが認識できるアラームが必要であり、このようなアラーム機能を設けることに想到した。
上記発明の原理1を採用する場合、アラームを発生すべき状況は、具体的には、操作量上限値OH1とOH2の比較により操作量上限値OH2が採用され、操作量上限値OH1が却下された状況であるときに、操作量MVが操作量上限値OH2でリミット処理された状況である。操作量上限値OH2が採用されても、結果的に操作量MVが操作量上限値OH2でリミット処理されなかったのなら、仮に操作量上限値OH1が採用されていても、操作量MVが操作量上限値OH1でリミット処理されていないはずであるから、上位側から見れば操作が達成されていないことにはならない。
また、上記発明の原理1を採用する場合、アラームを発生すべき別の状況は、操作量下限値OL1とOL2の比較により操作量下限値OL2が採用され、操作量下限値OL1が却下された状況であるときに、操作量MVが操作量下限値OL2でリミット処理された状況である。操作量下限値OL2が採用されても、結果的に操作量MVが操作量下限値OL2でリミット処理されなかったのなら、仮に操作量下限値OL1が採用されていても、操作量MVが操作量下限値OL1でリミット処理されていないはずであるから、上位側から見れば操作が達成されていないことにはならない。
[発明の原理4]
上記発明の原理2を採用する場合、通信により任意設定される操作量下限値OL1および操作量上限値OH1を利用して操作量MVを上位側から操作しようとしているときに、温調計内にユーザ設定される操作量下限値OL2および操作量上限値OH2により、操作量MVの操作が達成されない状況が発生し得る。この状況は操作量MVに対する通常のリミット処理が行なわれている状況とは異なるので、オペレータは特別な状況が発生していることを認識すべきである。
したがって、発明者は、操作量MVに対する通常のリミット処理が行なわれている状況とは異なる場合に限ってオペレータが認識できるアラームが必要であり、このようなアラーム機能を設けることに想到した。
上記発明の原理2を採用する場合、アラームを発生すべき状況は、具体的には、OH1<OL2の場合に操作量上限値および操作量下限値としてOL2の値が採用されている状況である。
また、上記発明の原理2を採用する場合、アラームを発生すべき別の状況は、具体的には、OL1>OH2の場合に操作量上限値および操作量下限値としてOH2の値が採用されている状況である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態は、上記発明の原理1および発明の原理3に対応するものである。図1は本実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置は、主に通信により任意設定される操作量上限値OH1を記憶する操作量上限値OH1記憶部1と、主にユーザ設定される操作量上限値OH2を記憶する操作量上限値OH2記憶部2と、操作量上限値OH1と操作量上限値OH2を比較して、小さい方を後述する上限リミット処理部で用いる操作量上限値OHとして採用する上限値選択部3と、操作量MVを算出する制御演算部4と、制御演算部4で算出された操作量MVを上限値選択部3で採用された操作量上限値OH以下の値に制限する上限リミット処理を行なう上限リミット処理部5と、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH2であり、上限リミット処理部5で操作量MVが上限リミット処理されたときに、アラーム信号を出力するアラーム出力部6とを有する。
図1の制御装置は温調計によって実現される。図12に示した加熱装置に適用する場合、図1の制御装置は温調計C1〜C4の各々に相当する。この場合、電力総和抑制制御装置の上位側制御部101から送信された操作量上限値OH1が操作量上限値OH1記憶部1に記憶されることになる。
次に、本実施の形態の制御装置の動作を図2を用いて説明する。まず、オペレータが、制御開始前に図1の制御装置の操作パネル(不図示)を介して、操作量上限値OH2記憶部2に操作量上限値OH2をオフライン設定する(図2ステップS100)。ここでは、操作量上限値OH2=90%と設定したものとする。
次に、操作量上限値OHを利用した制御ソリューションが上位側で開始されると(図2ステップS101においてYES)、図1の制御装置でも一連の処理を開始する。例えば特許文献1に開示された電力総和抑制制御の場合、使用電力を抑制すべく上位側制御部101が動作を開始する。
[操作量上限値OH1が選択され、操作量MVが上限リミット処理されない場合の動作]
上位側制御部101は、操作量上限値OH1記憶部1に操作量上限値OH1をオンライン設定する(図2ステップS102)。ここでは、操作量上限値OH1=80%と設定したものとする。
上限値選択部3は、操作量上限値OH1と操作量上限値OH2を比較して(図2ステップS103)、小さい方を上限リミット処理部5で用いる操作量上限値OHとして採用する。上限値選択部3は、OH1=80%、OH2=90%なので、OH1=80%を選択し、上限リミット処理部5に対して操作量上限値OH=OH1=80%を設定する(図2ステップS104)。なお、操作量上限値OH1とOH2が等しい場合は、操作量上限値OH1を選択すればよい。
次に、制御演算部4は、PID制御演算により、例えば以下の伝達関数式のように操作量MVを算出する(図2ステップS106)。
MV=(100/Pb){1+(1/Tis)+Tds}(SP−PV)
・・・(1)
式(1)において、SPは設定値(制御装置の適用対象が加熱装置の場合は温度設定値)、PVは制御量(制御装置の適用対象が加熱装置の場合は温度計測値)、Pbは予め規定された比例帯、Tiは予め規定された積分時間、Tdは予め規定された微分時間、sはラプラス演算子である。ここでは、操作量MV=70%を算出したものとする。
上限リミット処理部5は、制御演算部4で算出された操作量MVを、上限値選択部3で採用された操作量上限値OH以下の値に制限する上限リミット処理を行ない、リミット処理した操作量MVを制御対象(制御装置の適用対象が加熱装置の場合は電力調整器103)に出力する(図2ステップS107)。
IF MV>OH THEN MV=OH ・・・(2)
つまり、上限リミット処理部5は、操作量MVが操作量上限値OHより大きい場合、操作量MV=OHとする。ここで、操作量MV=70%、操作量上限値OH=80%なので、操作量MV=70%のまま出力される。
アラーム出力部6は、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH2で、上限リミット処理部5で操作量MVが上限リミット処理された場合には(図2ステップS108においてYES)、アラーム信号を出力するが(図2ステップS109)、ここでは上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1なので、アラーム信号は出力されない。
以上のようなステップS101〜S109の処理が、例えばオペレータからの指令によって制御が終了するまで(図2ステップS110においてYES)、制御周期毎に繰り返し実行される。
[操作量上限値OH1が選択され、操作量MVが上限リミット処理される場合の動作]
図2のステップS102において、上位側制御部101が、操作量上限値OH1記憶部1に操作量上限値OH1=75%をオンライン設定すると、上限値選択部3は、操作量上限値OH1=75%と操作量上限値OH2=90%を比較して(図2ステップS103)、小さい方のOH1=75%を上限リミット処理部5で用いる操作量上限値OHとして採用する(図2ステップS104)。
図2のステップS106において、制御演算部4は、操作量MV=80%を算出したものとする。
上限リミット処理部5は、制御演算部4で算出された操作量MV=80%を、上限値選択部3で採用された操作量上限値OH=75%以下に制限するので、上限リミット処理した操作量MV=75%を制御対象に出力する(図2ステップS107)。
アラーム出力部6は、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1なので(図2ステップS108においてNO)、アラーム信号を出力しない。
[操作量上限値OH2が選択され、操作量MVが上限リミット処理されない場合の動作]
図2のステップS102において、上位側制御部101が、操作量上限値OH1記憶部1に操作量上限値OH1=95%をオンライン設定すると、上限値選択部3は、操作量上限値OH1=95%と操作量上限値OH2=90%を比較して(図2ステップS103)、小さい方のOH2=90%を上限リミット処理部5で用いる操作量上限値OHとして採用する(図2ステップS105)。
図2のステップS106において、制御演算部4は、操作量MV=85%を算出したものとする。
上限リミット処理部5は、制御演算部4で算出された操作量MV=85%を、上限値選択部3で採用された操作量上限値OH=90%以下に制限するので、操作量MV=85%をそのまま制御対象に出力する(図2ステップS107)。
アラーム出力部6は、操作量MVが上限リミット処理されていないので(図2ステップS108においてNO)、アラーム信号を出力しない。
[操作量上限値OH2が選択され、操作量MVが上限リミット処理される場合の動作]
図2のステップS102において、上位側制御部101が、操作量上限値OH1記憶部1に操作量上限値OH1=95%をオンライン設定すると、上限値選択部3は、操作量上限値OH1=95%と操作量上限値OH2=90%を比較して(図2ステップS103)、小さい方のOH2=90%を上限リミット処理部5で用いる操作量上限値OHとして採用する(図2ステップS105)。
図2のステップS106において、制御演算部4は、操作量MV=93%を算出したものとする。
上限リミット処理部5は、制御演算部4で算出された操作量MV=93%を、上限値選択部3で採用された操作量上限値OH=90%以下に制限するので、上限リミット処理した操作量MV=90%を制御対象に出力する(図2ステップS107)。
アラーム出力部6は、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH2であり、上限リミット処理部5で操作量MVが上限リミット処理されたので(図2ステップS108においてYES)、アラーム信号を出力する(図2ステップS109)。アラームの出力の仕方としては、アラーム信号に応じた表示、ランプの点灯、音声出力などがある。
以上のように、本実施の形態では、操作量上限値OH1と操作量上限値OH2を比較して、小さい方を上限リミット処理部5で用いる操作量上限値OHとして採用するので、上位側からの操作量上限値OH1の設定によって、制御装置(温調計)側の事情による上限リミット処理が無効になることを防ぐことができる。また、本実施の形態では、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH2で、上限リミット処理部5で操作量MVが上限リミット処理されたときに、アラーム信号を出力するようにしたので、特別な状況が発生していることをオペレータに認識させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、上記発明の原理1および発明の原理3に対応する別の例である。図3は本実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置は、制御演算部4と、主に通信により任意設定される操作量下限値OL1を記憶する操作量下限値OL1記憶部7と、主にユーザ設定される操作量下限値OL2を記憶する操作量下限値OL2記憶部8と、操作量下限値OL1と操作量下限値OL2を比較して、大きい方を後述する下限リミット処理部で用いる操作量下限値OLとして採用する下限値選択部9と、制御演算部4で算出された操作量MVを下限値選択部9で採用された操作量下限値OL以上の値に制限する下限リミット処理を行なう下限リミット処理部10と、下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL2であり、下限リミット処理部10で操作量MVが下限リミット処理されたときに、アラーム信号を出力するアラーム出力部11とを有する。図3の制御装置は温調計によって実現される。
次に、本実施の形態の制御装置の動作を図4を用いて説明する。まず、オペレータが、制御開始前に図3の制御装置の操作パネル(不図示)を介して、操作量下限値OL2記憶部8に操作量下限値OL2をオフライン設定する(図4ステップS200)。ここでは、操作量下限値OL2=10%と設定したものとする。
次に、操作量下限値OLを利用した制御ソリューションが上位側の装置(PCなど)で開始されると(図4ステップS201においてYES)、図3の制御装置でも一連の処理を開始する。
[操作量下限値OL1が選択され、操作量MVが下限リミット処理されない場合の動作]
上位側の装置は、操作量下限値OL1記憶部7に操作量下限値OL1をオンライン設定する(図4ステップS202)。ここでは、操作量下限値OL1=20%と設定したものとする。
下限値選択部9は、操作量下限値OL1と操作量下限値OL2を比較して(図4ステップS203)、大きい方を下限リミット処理部10で用いる操作量下限値OLとして採用する。下限値選択部9は、OL1=20%、OL2=10%なので、OL1=20%を選択し、下限リミット処理部10に対して操作量下限値OL=OL1=20%を設定する(図4ステップS204)。なお、操作量下限値OL1とOL2が等しい場合は、操作量下限値OL1を選択すればよい。
次に、制御演算部4は、PID制御演算により操作量MVを算出する(図4ステップS206)。この処理は図2のステップS106と同じである。ここでは、操作量MV=30%を算出したものとする。
下限リミット処理部10は、制御演算部4で算出された操作量MVを、下限値選択部9で採用された操作量下限値OL以上の値に制限する下限リミット処理を行ない、リミット処理した操作量MVを制御対象に出力する(図4ステップS207)。
IF MV<OL THEN MV=OL ・・・(3)
つまり、下限リミット処理部10は、操作量MVが操作量下限値OLより小さい場合、操作量MV=OLとする。ここで、操作量MV=30%、操作量下限値OL=20%なので、操作量MV=30%のまま出力される。
アラーム出力部11は、下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL2で、下限リミット処理部10で操作量MVが下限リミット処理された場合には(図4ステップS208においてYES)、アラーム信号を出力するが(図4ステップS209)、ここでは下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1なので、アラーム信号は出力されない。
以上のようなステップS201〜S209の処理が、例えばオペレータからの指令によって制御が終了するまで(図4ステップS210においてYES)、制御周期毎に繰り返し実行される。
[操作量下限値OL1が選択され、操作量MVが下限リミット処理される場合の動作]
図4のステップS202において、上位側の装置が、操作量下限値OL1記憶部7に操作量下限値OL1=25%をオンライン設定すると、下限値選択部9は、操作量下限値OL1=25%と操作量下限値OL2=10%を比較して(図4ステップS203)、大きい方のOL1=25%を下限リミット処理部10で用いる操作量下限値OLとして採用する(図4ステップS204)。
図4のステップS206において、制御演算部4は、操作量MV=20%を算出したものとする。
下限リミット処理部10は、制御演算部4で算出された操作量MV=20%を、下限値選択部9で採用された操作量下限値OL=25%以上に制限するので、下限リミット処理した操作量MV=25%を制御対象に出力する(図4ステップS207)。
アラーム出力部11は、下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1なので(図4ステップS208においてNO)、アラーム信号を出力しない。
[操作量下限値OL2が選択され、操作量MVが下限リミット処理されない場合の動作]
図4のステップS202において、上位側の装置が、操作量下限値OL1記憶部7に操作量下限値OL1=5%をオンライン設定すると、下限値選択部9は、操作量下限値OL1=5%と操作量下限値OL2=10%を比較して(図4ステップS203)、大きい方のOL2=10%を下限リミット処理部10で用いる操作量下限値OLとして採用する(図4ステップS205)。
図4のステップS206において、制御演算部4は、操作量MV=15%を算出したものとする。
下限リミット処理部10は、制御演算部4で算出された操作量MV=15%を、下限値選択部9で採用された操作量下限値OL=10%以上に制限するので、操作量MV=15%をそのまま制御対象に出力する(図4ステップ2107)。
アラーム出力部11は、操作量MVが下限リミット処理されていないので(図4ステップS208においてNO)、アラーム信号を出力しない。
[操作量下限値OL2が選択され、操作量MVが下限リミット処理される場合の動作]
図4のステップS202において、上位側の装置が、操作量下限値OL1記憶部7に操作量下限値OL1=5%をオンライン設定すると、下限値選択部9は、操作量下限値OL1=5%と操作量下限値OL2=10%を比較して(図4ステップS203)、大きい方のOL2=10%を下限リミット処理部10で用いる操作量下限値OLとして採用する(図4ステップS205)。
図4のステップS206において、制御演算部4は、操作量MV=7%を算出したものとする。
下限リミット処理部10は、制御演算部4で算出された操作量MV=7%を、下限値選択部9で採用された操作量下限値OL=10%以上に制限するので、下限リミット処理した操作量MV=10%を制御対象に出力する(図4ステップS207)。
アラーム出力部11は、下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL2であり、下限リミット処理部10で操作量MVが下限リミット処理されたので(図4ステップS208においてYES)、アラーム信号を出力する(図4ステップS209)。
以上のように、本実施の形態では、操作量下限値OL1と操作量下限値OL2を比較して、大きい方を下限リミット処理部10で用いる操作量下限値OLとして採用するので、上位側からの操作量下限値OL1の設定によって、制御装置(温調計)側の事情による下限リミット処理が無効になることを防ぐことができる。また、本実施の形態では、下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL2で、下限リミット処理部10で操作量MVが下限リミット処理されたときに、アラーム信号を出力するようにしたので、特別な状況が発生していることをオペレータに認識させることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、上記発明の原理2および発明の原理4に対応する構成を第1の実施の形態に加えたものである。図5は本実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置は、操作量上限値OH1記憶部1と、操作量上限値OH2記憶部2と、上限値選択部3と、制御演算部4と、制御演算部4で算出された操作量MVを上限値選択部3あるいは後述する上限値変更部で採用された操作量上限値OH以下の値に制限する上限リミット処理を行なう上限リミット処理部5aと、アラーム出力部6と、操作量下限値OL2記憶部8と、制御演算部4で算出された操作量MVを操作量下限値OL2記憶部8に記憶されている操作量下限値OL2以上の値に制限する下限リミット処理を行なう下限リミット処理部10aと、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1であるときに、操作量上限値OH1と操作量下限値OL2を比較して、OH1<OL2の場合には操作量下限値OL2を上限リミット処理部5aで用いる操作量上限値OHとして採用する上限値変更部12と、上限値変更部12で採用された操作量上限値OHが操作量下限値OL2であるときに、アラーム信号を出力するアラーム出力部13とを有する。
次に、本実施の形態の制御装置の動作を図6を用いて説明する。まず、オペレータが、制御開始前に図5の制御装置の操作パネル(不図示)を介して、操作量上限値OH2記憶部2に操作量上限値OH2をオフライン設定する(図6ステップS300)。ここでは、操作量上限値OH2=80%と設定したものとする。
また、オペレータは、制御開始前に図5の制御装置の操作パネルを介して、操作量下限値OL2記憶部8に操作量下限値OL2をオフライン設定する(図6ステップS301)。ここでは、操作量下限値OL2=20%と設定したものとする。
次に、操作量上限値OHを利用した制御ソリューションが上位側で開始されると(図6ステップS302においてYES)、図5の制御装置でも一連の処理を開始する。
[操作量上限値OH1が選択され、OH1>OL2になり、操作量上限値OH1が採用される場合の動作]
上位側の装置(例えば図12の上位側制御部101)は、操作量上限値OH1記憶部1に操作量上限値OH1をオンライン設定する(図6ステップS303)。ここでは、操作量上限値OH1=30%と設定したものとする。
上限値選択部3は、操作量上限値OH1と操作量上限値OH2を比較して(図6ステップS304)、小さい方を上限リミット処理部5aで用いる操作量上限値OHとして採用する。上限値選択部3は、OH1=30%、OH2=80%なので、OH1=30%を選択し、上限リミット処理部5aに対して操作量上限値OH=OH1=30%を設定する(図6ステップS305)。
上限値変更部12は、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1であるときに、操作量上限値OH1と操作量下限値OL2を比較して(図6ステップS307)、操作量上限値OH1が操作量下限値OL2よりも小さい場合には、操作量下限値OL2を上限リミット処理部5aで用いる操作量上限値OHとして採用する(図6ステップS308)。上限値変更部12は、OH1=30%、OL2=20%なので、ステップS308の処理を実行せずに、操作量上限値OH=OH1=30%のままとする。
次に、制御演算部4は、PID制御演算により操作量MVを算出する(図6ステップS309)。この処理は図2のステップS106と同じである。ここでは、操作量MV=25%を算出したものとする。
上限リミット処理部5aは、制御演算部4で算出された操作量MVを、上限値選択部3あるいは上限値変更部12で採用された操作量上限値OH以下の値に制限する上限リミット処理を行ない、リミット処理した操作量MVを下限リミット処理部10aに出力する(図6ステップS310)。ここで、操作量MV=25%、操作量上限値OH=30%なので、操作量MV=25%のまま出力される。
下限リミット処理部10aは、上限リミット処理部5aから出力された操作量MVを、操作量下限値OL2記憶部8に記憶されている操作量下限値OL2以上の値に制限する下限リミット処理を行ない、リミット処理した操作量MVを制御対象に出力する(図6ステップS311)。ここで、操作量MV=25%、操作量下限値OL2=20%なので、操作量MV=25%のまま出力される。
アラーム出力部6は、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH2で、上限リミット処理部5aで操作量MVが上限リミット処理された場合には(図6ステップS312においてYES)、アラーム信号を出力するが(図6ステップS313)、ここでは上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1なので、アラーム信号は出力されない。
また、アラーム出力部13は、上限値変更部12で採用された操作量上限値OHが操作量下限値OL2であるときに(図6ステップS314においてYES)、アラーム信号を出力するが(図6ステップS315)、ここでは上限値変更部12で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1なので、アラーム信号は出力されない。
以上のようなステップS302〜S315の処理が、例えばオペレータからの指令によって制御が終了するまで(図6ステップS316においてYES)、制御周期毎に繰り返し実行される。
[操作量上限値OH1が選択され、OH1<OL2になり、操作量上限値OH1が採用されない場合の動作]
図6のステップS303において、上位側の装置が、操作量上限値OH1記憶部1に操作量上限値OH1=10%をオンライン設定すると、上限値選択部3は、操作量上限値OH1=10%と操作量上限値OH2=80%を比較して(図6ステップS304)、小さい方のOH1=10%を上限リミット処理部5aで用いる操作量上限値OHとして採用する(図6ステップS305)。
上限値変更部12は、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1であるときに、操作量上限値OH1=10%と操作量下限値OL2=20%を比較して(図6ステップS307)、操作量上限値OH1=10%が操作量下限値OL2=20%よりも小さいので、OL2=20%を上限リミット処理部5aで用いる操作量上限値OHとして採用する(図6ステップS308)。
図6のステップS309において、制御演算部4は、操作量MV=15%を算出したものとする。
上限リミット処理部5aは、制御演算部4で算出された操作量MVを、上限値選択部3あるいは上限値変更部12で採用された操作量上限値OH以下の値に制限する上限リミット処理を行なう(図6ステップS310)。ここでは、上限値選択部3が採用した操作量上限値OH=OH1=10%を、さらに上限値変更部12が操作量下限値OH=OL2=20%に変更しているが、操作量MV=15%なので、操作量MV=15%のまま出力される。
下限リミット処理部10aは、上限リミット処理部5aから出力された操作量MV=15%を、操作量下限値OL2記憶部8に記憶されている操作量下限値OL2=20%以上に制限するので、下限リミット処理した操作量MV=20%を制御対象に出力する(図6ステップS311)。
アラーム出力部6は、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1なので(図6ステップS312においてNO)、アラーム信号を出力しない。
アラーム出力部13は、上限値変更部12で採用された操作量上限値OHが操作量下限値OL2なので(図6ステップS314においてYES)、アラーム信号を出力する(図6ステップS315)。
以上のように、本実施の形態では、上限値選択部3で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1であるときに、操作量上限値OH1が操作量下限値OL2よりも小さい場合には、操作量下限値OL2を上限リミット処理部5aで用いる操作量上限値OHとして採用するようにしたので、操作量上限値OH1が、ユーザ設定の操作量下限値OL2を下回るという極端に不整合なケースに対応することができる。また、本実施の形態では、上限値変更部12で採用された操作量上限値OHが操作量下限値OL2であるときに、アラーム信号を出力するようにしたので、特別な状況が発生していることをオペレータに認識させることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、上記発明の原理2および発明の原理4に対応する構成を第2の実施の形態に加えたものである。図7は本実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置は、操作量上限値OH2記憶部2と、制御演算部4と、制御演算部4で算出された操作量MVを操作量上限値OH2記憶部2に記憶されている操作量上限値OH以下の値に制限する上限リミット処理を行なう上限リミット処理部5bと、操作量下限値OL1記憶部7と、操作量下限値OL2記憶部8と、下限値選択部9と、制御演算部4で算出された操作量MVを下限値選択部9あるいは後述する下限値変更部で採用された操作量下限値OL以上の値に制限する下限リミット処理を行なう下限リミット処理部10bと、アラーム出力部11と、下限値選択部9で採用された下限値が操作量下限値OL1であるときに、操作量下限値OL1と操作量上限値OH2を比較して、OL1>OH2の場合には操作量上限値OH2を下限リミット処理部10bで用いる操作量下限値OLとして採用する下限値変更部14と、下限値変更部14で採用された操作量下限値OLが操作量上限値OH2であるときに、アラーム信号を出力するアラーム出力部15とを有する。
次に、本実施の形態の制御装置の動作を図8を用いて説明する。まず、オペレータが、制御開始前に図7の制御装置の操作パネル(不図示)を介して、操作量上限値OH2記憶部2に操作量上限値OH2をオフライン設定する(図8ステップS400)。ここでは、操作量上限値OH2=80%と設定したものとする。
また、オペレータは、制御開始前に図7の制御装置の操作パネルを介して、操作量下限値OL2記憶部8に操作量下限値OL2をオフライン設定する(図8ステップS401)。ここでは、操作量下限値OL2=20%と設定したものとする。
次に、操作量下限値OLを利用した制御ソリューションが上位側の装置(PCなど)で開始されると(図8ステップS402においてYES)、図7の制御装置でも一連の処理を開始する。
[操作量下限値OL1が選択され、OL1<OH2になり、操作量下限値OL1が採用される場合の動作]
上位側の装置は、操作量下限値OL1記憶部7に操作量下限値OL1をオンライン設定する(図8ステップS403)。ここでは、操作量下限値OL1=70%と設定したものとする。
下限値選択部9は、操作量下限値OL1と操作量下限値OL2を比較して(図8ステップS404)、大きい方を下限リミット処理部10bで用いる操作量下限値OLとして採用する。下限値選択部9は、OL1=70%、OL2=20%なので、OL1=70%を選択し、下限リミット処理部10bに対して操作量下限値OL=OL1=70%を設定する(図8ステップS405)。
下限値変更部14は、下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1であるときに、操作量下限値OL1と操作量上限値OH2を比較して(図8ステップS407)、操作量下限値OL1が操作量上限値OH2よりも大きい場合には、操作量上限値OH2を下限リミット処理部10bで用いる操作量下限値OLとして採用する(図8ステップS408)。下限値変更部14は、OL1=70%、OH2=80%なので、ステップS408の処理は実行せずに、操作量下限値OL=OL1=70%のままとする。
次に、制御演算部4は、PID制御演算により操作量MVを算出する(図8ステップS409)。この処理は図2のステップS106と同じである。ここでは、操作量MV=75%を算出したものとする。
下限リミット処理部10bは、制御演算部4で算出された操作量MVを、下限値選択部9あるいは下限値変更部14で採用された操作量下限値OL以上の値に制限する下限リミット処理を行ない、リミット処理した操作量MVを上限リミット処理部5bに出力する(図8ステップS410)。ここで、操作量MV=75%、操作量下限値OL=70%なので、操作量MV=75%のまま出力される。
上限リミット処理部5bは、下限リミット処理部10bから出力された操作量MVを、操作量上限値OH2記憶部2に記憶されている操作量上限値OH2以下の値に制限する上限リミット処理を行ない、リミット処理した操作量MVを制御対象に出力する(図8ステップS411)。ここで、操作量MV=75%、操作量上限値OH2=80%なので、操作量MV=75%のまま出力される。
アラーム出力部11は、下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL2で、下限リミット処理部10bで操作量MVが下限リミット処理された場合には(図8ステップS412においてYES)、アラーム信号を出力するが(図8ステップS413)、ここでは下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1なので、アラーム信号は出力されない。
また、アラーム出力部15は、下限値変更部14で採用された操作量下限値OLが操作量上限値OH2であるときに(図8ステップS414においてYES)、アラーム信号を出力するが(図8ステップS415)、ここでは下限値変更部14で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1なので、アラーム信号は出力されない。
以上のようなステップS402〜S415の処理が、例えばオペレータからの指令によって制御が終了するまで(図8ステップS416においてYES)、制御周期毎に繰り返し実行される。
[操作量下限値OL1が選択され、OL1>OH2になり、操作量下限値OL1が採用されない場合の動作]
図8のステップS403において、上位側の装置が、操作量下限値OL1記憶部7に操作量下限値OL1=90%をオンライン設定すると、下限値選択部9は、操作量下限値OL1=90%と操作量下限値OL2=20%を比較して(図8ステップS404)、大きい方のOL1=90%を下限リミット処理部10bで用いる操作量下限値OLとして採用する(図8ステップS405)。
下限値変更部14は、下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1であるときに、操作量下限値OL1=90%と操作量上限値OH2=80%を比較して(図8ステップS407)、操作量下限値OL1=90%が操作量上限値OH2=80%よりも大きいので、OH2=80%を下限リミット処理部10bで用いる操作量下限値OLとして採用する(図8ステップS408)。
図8のステップS409において、制御演算部4は、操作量MV=85%を算出したものとする。
下限リミット処理部10bは、制御演算部4で算出された操作量MVを、下限値選択部9あるいは下限値変更部14で採用された操作量下限値OL以上の値に制限する下限リミット処理を行なう(図8ステップS410)。ここでは、下限値選択部9が採用した操作量下限値OL=OL1=90%を、さらに下限値変更部14が操作量下限値OL=OH2=80%に変更しているが、操作量MV=85%なので、操作量MV=85%のまま出力される。
上限リミット処理部5bは、下限リミット処理部10bから出力された操作量MV=85%を、操作量上限値OH2記憶部2に記憶されている操作量上限値OH2=80%以下に制限するので、上限リミット処理した操作量MV=80%を制御対象に出力する(図8ステップS411)。
アラーム出力部11は、下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1なので(図8ステップS412においてNO)、アラーム信号を出力しない。
アラーム出力部15は、下限値変更部14で採用された操作量下限値OLが操作量上限値OH2なので(図8ステップS414においてYES)、アラーム信号を出力する(図8ステップS415)。
以上のように、本実施の形態では、下限値選択部9で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1であるときに、操作量下限値OL1が操作量上限値OH2よりも大きい場合には、操作量上限値OH2を下限リミット処理部10bで用いる操作量下限値OLとして採用するようにしたので、操作量下限値OL1が、ユーザ設定の操作量上限値OH2を上回るという極端に不整合なケースに対応することができる。また、本実施の形態では、下限値変更部14で採用された操作量下限値OLが操作量上限値OH2であるときに、アラーム信号を出力するようにしたので、特別な状況が発生していることをオペレータに認識させることができる。
一般にPID演算では、操作量上限値OH、操作量下限値OLが積分リミットの指標として利用されることが多い。したがって、第1の実施の形態〜第4の実施の形態において、制御演算部4で算出された操作量MVに対して適用される上限リミット処理の上限値OH、下限値リミット処理の下限値OLは、制御演算部4で操作量MVが算出される前に確定していることが好ましい。各実施の形態において、上限リミット処理の上限値OH、下限値リミット処理の下限値OLが、リミット処理を実行する前に適切に確定することにより、上限リミット処理、下限リミット処理のどちらを先に実行してもよいことになる。
第1の実施の形態、第3の実施の形態は、操作量上限値OHを利用した制御ソリューションが上位側の装置(PCなど)で行なわれる場合の構成であり、第2の実施の形態、第4の実施の形態は、操作量下限値OLを利用した制御ソリューションが上位側の装置で行なわれる場合の構成であるが、操作量上限値OH、操作量下限値OLの両方を利用した制御ソリューションが上位側の装置で行なわれる場合は、第1の実施の形態〜第4の実施の形態の構成を適宜組み合わせて実施することができる。
第1の実施の形態〜第4の実施の形態の構成を組み合わせて実施する場合に、上位側からオンライン設定される操作量上限値OH1と操作量下限値OL1が時間の経過に伴いダイナミックに変化すると、操作量上限値OH、操作量下限値OLがどのように決定されるかを、図9、図10、図11に示す。これらの図においては、操作量上限値OH2を80%に固定し、操作量下限値OL2を20%に固定している。図9は操作量上限値OH1と操作量下限値OL1の変化を示す図、図10は操作量上限値OHの変化を示す図、図11は操作量下限値OLの変化を示す図である。
第1の実施の形態〜第4の実施の形態で説明した制御装置は、CPU、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1の実施の形態〜第4の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、操作量上限値、操作量下限値の少なくとも一方を利用した制御ソリューションが上位側の装置で行なわれる制御システムに適用することができる。
1…操作量上限値OH1記憶部、2…操作量上限値OH2記憶部、3…上限値選択部、4…制御演算部、5,5a,5b…上限リミット処理部、6,11,13,15…アラーム出力部、7…操作量下限値OL1記憶部、8…操作量下限値OL2記憶部、9…下限値選択部、10,10a,10b…下限リミット処理部、12…上限値変更部、14…下限値変更部。

Claims (8)

  1. 上位側の装置から設定される操作量上限値OH1を記憶する操作量上限値OH1記憶手段と、
    オペレータによって設定される操作量上限値OH2を記憶する操作量上限値OH2記憶手段と、
    操作量上限値OH1と操作量上限値OH2を比較して、小さい方を上限リミット処理で用いる操作量上限値OHとして採用する上限値選択手段と、
    操作量MVを算出する制御演算手段と、
    この制御演算手段で算出された操作量MVを、前記上限値選択手段で採用された操作量上限値OH以下の値に制限する前記上限リミット処理を行なう上限リミット処理手段とを備えることを特徴とする制御装置。
  2. 請求項1記載の制御装置において、
    さらに、前記上限値選択手段で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH2であり、前記制御演算手段で算出された操作量MVが操作量上限値OHより大きいときに、アラーム信号を出力するアラーム出力手段を備えることを特徴とする制御装置。
  3. 上位側の装置から設定される操作量下限値OL1を記憶する操作量下限値OL1記憶手段と、
    オペレータによって設定される操作量下限値OL2を記憶する操作量下限値OL2記憶手段と、
    操作量下限値OL1と操作量下限値OL2を比較して、大きい方を下限リミット処理で用いる操作量下限値OLとして採用する下限値選択手段と、
    操作量MVを算出する制御演算手段と、
    この制御演算手段で算出された操作量MVを、前記下限値選択手段で採用された操作量下限値OL以上の値に制限する前記下限リミット処理を行なう下限リミット処理手段とを備えることを特徴とする制御装置。
  4. 請求項3記載の制御装置において、
    さらに、前記下限値選択手段で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL2であり、前記制御演算手段で算出された操作量MVが操作量下限値OLより小さいときに、アラーム信号を出力するアラーム出力手段を備えることを特徴とする制御装置。
  5. 上位側の装置から設定される操作量上限値OH1を記憶する操作量上限値OH1記憶手段と、
    オペレータによって設定される操作量上限値OH2を記憶する操作量上限値OH2記憶手段と、
    オペレータによって設定される操作量下限値OL2を記憶する操作量下限値OL2記憶手段と、
    操作量上限値OH1と操作量上限値OH2を比較して、小さい方を上限リミット処理で用いる操作量上限値OHとして採用する上限値選択手段と、
    この上限値選択手段で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH1であるときに、操作量上限値OH1と操作量下限値OL2を比較して、操作量上限値OH1が操作量下限値OL2よりも小さい場合には、操作量下限値OL2を前記上限リミット処理で用いる操作量上限値OHとして採用する上限値変更手段と、
    操作量MVを算出する制御演算手段と、
    この制御演算手段で算出された操作量MVを、前記上限値選択手段あるいは前記上限値変更手段で採用された操作量上限値OH以下の値に制限する前記上限リミット処理を行なう上限リミット処理手段と、
    この上限リミット処理手段から出力された操作量MVを、前記操作量下限値OL2記憶手段に記憶されている操作量下限値OL2以上の値に制限する下限リミット処理を行なう下限リミット処理手段とを備えることを特徴とする制御装置。
  6. 請求項5記載の制御装置において、
    さらに、前記上限値選択手段で採用された操作量上限値OHが操作量上限値OH2であり、前記制御演算手段で算出された操作量MVが操作量上限値OHより大きいときに、アラーム信号を出力する第1アラーム出力手段と、
    前記上限値変更手段で採用された操作量上限値OHが操作量下限値OL2であるときに、アラーム信号を出力する第2アラーム出力手段とを備えることを特徴とする制御装置。
  7. 上位側の装置から設定される操作量下限値OL1を記憶する操作量下限値OL1記憶手段と、
    オペレータによって設定される操作量上限値OH2を記憶する操作量上限値OH2記憶手段と、
    オペレータによって設定される操作量下限値OL2を記憶する操作量下限値OL2記憶手段と、
    操作量下限値OL1と操作量下限値OL2を比較して、大きい方を下限リミット処理で用いる操作量下限値OLとして採用する下限値選択手段と、
    この下限値選択手段で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL1であるときに、操作量下限値OL1と操作量上限値OH2を比較して、操作量下限値OL1が操作量上限値OH2よりも大きい場合には、操作量上限値OH2を前記下限リミット処理で用いる操作量下限値OLとして採用する下限値変更手段と、
    操作量MVを算出する制御演算手段と、
    この制御演算手段で算出された操作量MVを、前記下限値選択手段あるいは前記下限値変更手段で採用された操作量下限値OL以上の値に制限する前記下限リミット処理を行なう下限リミット処理手段と、
    この下限リミット処理手段から出力された操作量MVを、前記操作量上限値OH2記憶手段に記憶されている操作量上限値OH2以下の値に制限する上限リミット処理を行なう上限リミット処理手段とを備えることを特徴とする制御装置。
  8. 請求項7記載の制御装置において、
    さらに、前記下限値選択手段で採用された操作量下限値OLが操作量下限値OL2であり、前記制御演算手段で算出された操作量MVが操作量下限値OLより小さいときに、アラーム信号を出力する第1アラーム出力手段と、
    前記下限値変更手段で採用された操作量下限値OLが操作量上限値OH2であるときに、アラーム信号を出力する第2アラーム出力手段とを備えることを特徴とする制御装置。
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