JP6751244B2 - オートチューニング装置 - Google Patents
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Description
PID制御を行うマスタコントローラと、少なくともP制御を行うスレーブコントローラとがカスケード接続されたカスケード制御系において使用され、前記マスタコントローラの制御パラメータであるマスタパラメータと前記スレーブコントローラの制御パラメータであるスレーブパラメータを調整するオートチューニングを行うためのオートチューニング機能を有するオートチューニング装置であって、
オートチューニングの実効指令を受けるオートチューニング管理部と、
制御対象の温度の制御を開始する前に、前記制御対象の温度が設定温度より低い期間では、前記制御対象に熱を加える加熱器をオン状態に設定し、前記制御対象の温度が前記設定温度以上の期間では、前記加熱器をオフ状態に設定することで、前記制御対象の温度を制御する温度制御部と、
前記温度制御部により制御されている制御対象の温度の計測値から前記マスタパラメータと前記スレーブパラメータを算出する制御パラメータ算出部と、
前記制御対象の温度の計測値を監視して、前記制御対象の温度が前記設定温度を通過するタイミングを検出する処理を実施し、前回の通過のタイミングから今回の通過のタイミングに至るまでの経過時間を計測する経過時間計測部と、
前記経過時間計測部により計測された経過時間を用いて、オートチューニングの終了時間を算出する時刻算出部と、
前記時刻算出部により算出されたオートチューニングの終了時間を提示する時刻提示部と、
を備えたオートチューニング装置。
前記経過時間計測部は、前記通過のタイミングを検出する毎に、前回の通過のタイミングから今回の通過のタイミングに至るまでの経過時間を計測し、
前記時刻算出部は、前記経過時間計測部により経過時間が計測される毎に、当該経過時間を用いて、オートチューニングの終了時間を算出し、
前記時刻提示部は、前記時刻算出部によりオートチューニングの終了時間が算出される毎に、当該終了時間を提示することを特徴とする構成1記載のオートチューニング装置。
前記時刻提示部は、前記時刻算出部によりオートチューニングの終了時間が算出される毎に、現在の時刻から当該終了時間に至るまでの時間をタイマーのカウント値に設定して、前記カウント値の減数処理を開始し、減数処理中のカウント値を提示することを特徴とする構成2記載のオートチューニング装置。
前記オートチューニング機能においてリミットサイクル法を用いる場合に、
前記経過時間算出部が、前記オートチューニングの終了時間に対して前記設定温度を切換える前の前記経過時間に基づき補正を行うことを特徴とする構成1から3の何れかに記載のオートチューニング装置。
前記オートチューニング機能においてリミットサイクル法を用いる場合に、
前記経過時間算出部が、前記設定温度の切換えにかかる時間を、前記設定温度切換前の前記経過時間に基づき予測することを特徴とする構成1から3の何れかに記載のオートチューニング装置。
前記オートチューニング機能においてリミットサイクル法を用いる場合に、
前記経過時間算出部が、前記設定温度の切換後、前記設定温度の切換えまでにかかった時間と、前記経過時間に基づき、前記オートチューニングの終了時間を算出することを特徴とする構成1から3の何れかに記載のオートチューニング装置。
図1はこの発明の実施の形態によるオートチューニング装置を示す構成図である。
図1のオートチューニング装置100は、カスケード制御系において、マスタコントローラ9とスレーブコントローラ10における制御パラメータを算出するオートチューニング機能を有する。また、オートチューニング装置100は、当該オートチューニングの終了時間を予測する機能を有する。なお、カスケード制御系とは、図1におけるマスタコントローラ9、スレーブコントローラ10、温度制御部4、加熱器2、マスタ制御対象1_1、スレーブ制御対象1_2、スレーブ温度計測部3_2、マスタ温度計測部3_1等によって構成される制御ループのことを指す。
ここで、加熱器2をオン状態に設定することは、加熱器2に対する加熱の操作量を例えば100%に設定することを意味し、加熱器2をオフ状態に設定することは、加熱器2に対する加熱の操作量を例えば0%に設定することを意味する。
加熱器2は制御対象1に熱を加えるヒータなどの機器である。
スレーブ温度計測部3_2はスレーブ制御対象1_2の温度を計測し、その計測値(PVs)を出力する温度センサである。
また、時刻提示部8は時刻算出部7によりオートチューニングの残り時間が算出される毎に、当該残り時間をタイマーのカウント値に設定して、そのカウント値の減数処理を開始し、減数処理中のタイマーのカウント値を表示する処理を実施する。
以下、オートチューニングのことを単にATとも称する。
また、ここではマスタコントローラ9、スレーブコントローラ10がともにPID制御を実行する例を記載し、それぞれの制御パラメータである、マスタパラメータ、スレーブパラメータのことを、それぞれ、マスタPIDパラメータ、スレーブPIDパラメータとも称する。
ここでは、スレーブコントローラ10において2回のリミットサイクル動作(ステップS201、S202)を実行し、制御パラメータ算出部がスレーブコントローラ10のPIDパラメータを求める例を記載する。以下、当該動作をスレーブATとも称する。
また、マスタコントローラ9において2回のリミットサイクル動作(ステップS203、S204)を実行し、マスタコントローラ9のPIDパラメータを求める例を記載する。以下、当該動作をマスタATとも称する。
まず、オートチューニング管理部11に入力されたAT実効指令によりATを開始する。
なお、ここでは切換回数を6回としている。
制御パラメータ算出部5は、スレーブ測定値PVsを監視し、事前に設定された回数のONOFF制御が完了すると、当該制御の結果により生じたリミットサイクル波形を記録し、ATを終了する。1回目のスレーブATが終了すると、ステップS202へと進む。
なお、スレーブATと同様に、事前に設定された切換回数を6回としている。
制御パラメータ算出部5は、マスタ測定値PVmと、スレーブ測定値PVsを監視し、事前に設定された回数のONOFF制御が完了すると、当該制御の結果により生じたリミットサイクル波形をそれぞれ記録する。事前に設定された回数のONOFF制御が終了し、1回目のマスタスレーブATが終了すると、ステップS204へと進む。
そして1回目のマスタATと同様に事前に設定された切換回数に到達するまでONOFF制御を行う。制御パラメータ算出部5は、当該制御により生じるマスタ測定値PVmとスレーブ測定値PVsのリミットサイクル波形からマスタ制御対象1_1の伝達関数の数式モデルを得る。マスタ制御対象1_1の伝達関数をスレーブ制御対象1_2と同様にむだ時間+一時遅れモデルで近似した場合、以下の式4から6で表されるマスタPIDパラメータを得る。
このようにしてマスタPIDパラメータが算出され、本実施形態におけるAT動作が終了する。
また、ATの開始と同時に経過時間計測部6は、AT開始からの実際の時間をカウントし、Trealとして記録を行う。
まず、スレーブAT1回目及び2回目が完了するまでは、時刻提示部8は、PIDパラメータの計算中である旨を示す“CALC”を表示する(ステップS301)。スレーブAT2回目が完了すると、ステップS302に移行する。
ステップS302の詳細な動作については図4を参照しながら説明する。
ステップS302では、1回目のマスタAT実行中のAT残り時間を予測する。
経過時間計測部6は、1回目のマスタATの実行中、マスタ温度計測部3_1から入力されたマスタ測定値PVmを監視して、PVmがマスタ設定温度SVmを通過するタイミングを検出する処理を実施する。以下、当該検出対象点をATポイントと称し、そのタイミングをATポイントを通過するタイミングとも称する。
前述の通り、事前に設定された切換回数は6回である。
経過時間計測部6は、1回目のマスタATにおける1回目のATポイントの通過を検出すると(ステップST3:Yes)、1回目のマスタATにおける1回目のATポイントの通過時刻t1_1を特定し、その通過時刻t1_1から経過時間Tela12の計測を開始する(ステップST4)。
経過時間計測部6は、2回目のATポイントの通過を検出すると(ステップST5:Yes)、1回目のマスタATにおける2回目のATポイントの通過時刻t1_2を特定し、下記の式(7)のように1回目のマスタATにおける1回目のATポイントの通過から1回目のマスタATにおける2回目のATポイントの通過に至るまでの経過時間Tela12の計測を終了する(ステップST6)。
Tela12=t1_2−t1_1 (7)
なお、「ATのみの終了」とは1回目と2回目のマスタATの切換時間等を考慮しない場合のATの終了時間を意味し、以下においても同様とする。
1つは、1回目のAT終了時から2回目のATに移行する際のSV変更に時間がかかるという点である。
もう1つは、1回目のATに比べ、2回目のATは負荷率が下がることにより1回目のATよりも長く時間がかかる可能性が高いという点である。
これらの点に対処するため、以下のように終了時間を予測する。
Tsleep=1.5×Tela12 (8)
また、2回目のATは1回目のATよりも長く時間がかかる点については、1回目のマスタATにかかる時間に基づきAT残り時間にバイアスをかける補正を行う。ここでは、バイアスを定数項Tbuffとして扱い、ATポイント通過周期の半周期分として以下の式(9)のように算出する。
Tbuff=0.5×Tela12 (9)
このようにカスケード制御におけるATの特徴を考慮し、以下の式(10)ようにTend1_2を算出する。
Tend1_2=4.5×Tela12 (10)
そして、1回目のマスタATにおける2回目のATポイント時点での当該ATの実際の終了までの予測時間であるTrest1_2を以下の式のように算出する。
Trest1_2=Tend1_2+Tbuff (11)
なお、「ATの実際の終了」とは、1回目と2回目のマスタATの切換時間等を考慮した場合のATの終了時間を意味し、以下においても同様とする。
更に、2回目のマスタAT終了までの全オートチューニング工程の終了予測時間であるTleftを以下のように算出する。
Tleft=2×Trest1_2+Treal+Tsleep (12)
また、時刻提示部8は、当該時点におけるTleftをタイマーのカウント値に設定して、そのカウント値の減数処理を開始する。
さらに、時刻提示部8は、減数処理中のタイマーのカウント値を表示する(ステップST8)。
ここでのタイマーのカウント値の減数処理と、減数処理中のカウント値の表示処理は、後述するステップST12でTend1_3が算出されるまで繰り返される。
経過時間計測部6は、1回目のマスタATにおける3回目のATポイントの通過を検出すると(ステップST10:Yesの場合)、1回目のマスタATにおける3回目のATポイントの通過時刻t1_3を特定し、下記の式(13)のように1回目のマスタATにおける2回目のATポイントの通過から1回目のマスタATにおける3回目のATポイントの通過に至るまでの経過時間Tela13の計測を終了する(ステップST11)。
Tela13=t1_3−t1_2 (13)
Tend1_3=2.0×Tela12+1.5×Tela13(14)
そして、1回目のマスタATにおける3回目のATポイント時点での当該ATの実際の終了までの時間であるTrest1_3を以下の式のように算出する。
Trest1_3=Tend1_3+Tbuff (15)
更に、2回目のマスタAT終了までの全オートチューニング工程の終了予測時間であるTleftを以下の式のように算出する。
Tleft=2×Trest1_3+Treal+Tsleep (16)
更に、3回目以降のATポイント切換においては、現在の予測値を再計算し、予測値が現在までに実際にかかった時間に基づく推定値temp_leftよりも大きな場合にのみ、上記のように算出したTleftを、以下の式のように算出したtemp_leftに置き換える。
temp_left=Treal+(6−n)×Tend1_n+Tsleep (17)
なお、nは当該マスタATにおけるATポイントの残り切換回数であり、ここではn=3となる。
時刻提示部8は、時刻算出部7により当該時点におけるTleftが算出されると、先に表示している終了予想時刻及びカウントを消して、新たな終了予想時刻を表示する。
また、時刻提示部8は、Tleftをタイマーの新たなカウント値に設定して、そのカウント値の減数処理を開始する。
さらに、時刻提示部8は、減数処理中のタイマーのカウント値を表示する(ステップST13)。
ここでのタイマーのカウント値の減数処理と、減数処理中のカウント値の表示処理は、後述するステップST17でTend1_4が算出されるまで繰り返される。
Tend1_4=1.5×Tela13+Tela14 (18)(ステップS17)
Tend1_5=Tela14+0.5×Tela15 (19)(ステップS22)
Tend1_6=0.5×Tela15 (20)(ステップS27)
上記それぞれの式に基づき、Trest1_4〜Trest1_6について算出し、それぞれの時点におけるAT終了時間予測値であるTleftを以下の式のように算出する。
Trest1_4=Tend1_4+Tbuff (21)
Tleft=2×Trest1_4+Treal+Tsleep (22)
Trest1_5=Tend1_5+Tbuff (23)
Tleft=2×Trest1_5+Treal+Tsleep (24)
Trest1_6=Tend1_6+Tbuff (25)
Tleft=2×Trest1_6+Treal+Tsleep (26)
ステップST24においてTela16の計測を開始した後、1回目のマスタATが完了し、制御パラメータ算出部5にて算出された新たなマスタ設定温度SVmがマスタコントローラ9に入力され、マスタ設定温度SVmが新たなマスタ設定温度に切り替えられる。その後、2回目のマスタATが開始され、2回目のマスタATにおけるAT終了時間予測動作へと移行する(ステップS303)。
経過時間計測部6は、2回目のマスタATにおける1回目のATポイントの通過を検出すると(ステップST33:Yesの場合)、2回目のマスタATにおける1回目のATポイントの通過時刻t2_1を特定し、その通過時刻t2_1からの経過時間Tela22の計測を開始する(ステップST34)。
Tela22=t2_2−t2_1 (27)
Tend2_2=4.5×Tela22(28)
そして、2回目のマスタATにおける全オートチューニング工程の終了予測時間であるTleftを以下の式ように算出する。
Tleft=Tend2_2 (29)
時刻提示部8は、時刻算出部7によりTleftが算出されると、先に表示している終了予想時刻及び残り時間Tleft(ここでは、1回目のマスタATにおけるTend1_6に基づく終了予想時刻及び残り時間)を消して、新たな終了予想時刻を表示する。また、時刻提示部8は、Tleftをタイマーのカウント値に設定して、そのカウント値の減数処理を開始する。
さらに、時刻提示部8は、減数処理中のタイマーのカウント値を表示する(ステップST38)。
ここでのタイマーのカウント値の減数処理と、減数処理中のカウント値の表示処理は、後述するステップST42でTend2_3が算出されるまで繰り返される。
Tend2_3=2.0×Tela22+2.5×Tela23 (30)(ステップS42)
Tend2_4=1.5×Tela23+Tela24 (31)(ステップS47)
Tend2_5=Tela24+0.5×Tela25 (32)(ステップS52)
Tend2_6=0.5×Tela25 (33)(ステップS57)
また、以下の式のように、それぞれの時点におけるAT終了時間予測値であるTleftを算出する。
Tleft=Tend2_3 (34)
Tleft=Tend2_4 (35)
Tleft=Tend2_5 (36)
Tleft=Tend2_6 (37)
そして、時刻算出部7におけるタイマーカウント、すなわちTend2_6の減数処理が0になると、加熱器2のON/OFF制御を終了して、算出されたPIDパラメータに基づいて制御対象1のPID制御を開始する。
AT残り予想時間が線形に近く、AT残り時間を精度良く予測できていることがわかる。
このため、例えば、制御対象1の負荷容量が大きく応答性が遅いために、オートチューニング機能によるPIDパラメータの算出時間が長くなる場合でも、PID制御を開始するまでの段取りを容易に立てることができる。
また、1回目のマスタATにおけるATポイント間の経過時間に基づき終了時間を補正するように構成したため、カスケード制御におけるAT終了時間予測の精度をあげることができる。
また、1回目のマスタATと2回目のマスタATとの間におけるSVmを切換える際の時間を、1回目のマスタATにおけるATポイント間の経過時間に基づき予測するように構成したため、カスケード制御におけるAT終了時間予測の精度をあげることができる。
また、1回目のAT実効時間を2回目のAT残り時間の推定に使用するように構成したため、カスケード制御におけるAT終了時間予測の精度をあげることができる。
なお、そのような場合は以下のように残り時間Tleftを算出する。
残りAT切替回数:remain_cycle_count=全体の切替回数−現在の切替回数とする。
残りAT切替の周期回数:remain_cyc=remain_cycle_count/2(あまりは切り捨てる)とする。
そして、残り時間算出時点でのAT切替回数により計算方法を変える。
AT切替2回目では、AT切替1回目に測定したAT切替周期の半周期分の時間(time_count)×残り切替数(remain_cycle_count)+前回のATポイントから1/4周期分の時間である終了時間(at_xtime)とする。
また、AT切替3回目以降では、まず、残り周期に半周期の「あまり」があるか確認する。半周期の「あまり」とは、残り切替回数(remain_cycle_count)を2で割ったあまりである。なお、計算では残りの切替が1回の場合、「あまり」はゼロになる。
そして、「あまり」がある場合は、
Tleft=直前1周期の時間である(ct_cyc)×(remain_cyc)+1周期前の半周期分の時間である(ct_old)+(at_xtime)として計算する。
「あまり」がない場合は、
Tleft=直前1周期時間(ct_cyc)×(remain_cyc)+1周期前の1/4周期分の時間である(xt_old)として計算する。
また、時刻提示部8は7セグメント表示器等で構成される例について記載したが、これに限るものではなく、例えば、終了時間や残り時間を音声出力することで提示するものであってもよい。
また、図1では、オートチューニング装置100の外部に加熱器2及びマスタ温度計測部3_1、スレーブ温度計測部3_2が設けられている例を示しているが、全て、又は何れかの組み合わせがオートチューニング装置100の内部に設けられているものであってもよい。
また、図1の例では、PID制御装置の構成要素である温度制御部4、制御パラメータ算出部5、経過時間計測部6、時刻算出部7及び時刻提示部8のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、全て、又は何れかの組み合わせがソフトウェアにより構成されているものであってもよい。
また、本実施の形態においてはスレーブコントローラ10がPID制御を行う場合について記載したが、PID制御ではなくP制御やPI制御等の制御を行う場合も同様の処理を実施すればよい。
また、SV変更にかかる時間TsleepをATポイント通過周期の1.5周期としたが、装置特性などに応じて適切な数値を用いるようにしてもよい。また、ATポイント通過毎に最新の周期時間の係数(例えば1.5)倍で更新するようにしてもよい。
また、TbuffについてもATポイント通過周期の半周期として、Tsleeep同様に、装置特性などに応じて適切な数値を用いるようにしてもよい。また、ATポイント通過毎に最新の周期時間の係数(例えば、0.5)倍で更新するようにしてもよい。
2 加熱器
3_1 マスタ温度計測部
3_2 スレーブ温度計測部
4 温度制御部
5 制御パラメータ算出部
6 経過時間計測部
7 時刻算出部
8 時刻提示部
9 マスタコントローラ
10 スレーブコントローラ
11 オートチューニング管理部
100 オートチューニング装置
Claims (5)
- PID制御を行うマスタコントローラと、少なくともP制御を行うスレーブコントローラとがカスケード接続されたカスケード制御系において使用され、前記マスタコントローラの制御パラメータであるマスタパラメータと前記スレーブコントローラの制御パラメータであるスレーブパラメータを調整するオートチューニングを行うためのオートチューニング機能を有するオートチューニング装置であって、
オートチューニングの実効指令を受けるオートチューニング管理部と、
制御対象の温度の制御を開始する前に、前記制御対象の温度が設定温度より低い期間では、前記制御対象に熱を加える加熱器をオン状態に設定し、前記制御対象の温度が前記設定温度以上の期間では、前記加熱器をオフ状態に設定することで、前記制御対象の温度を制御する温度制御部と、
前記温度制御部により制御されている制御対象の温度の計測値から前記マスタパラメータと前記スレーブパラメータを算出する制御パラメータ算出部と、
前記制御対象の温度の計測値を監視して、前記制御対象の温度が前記設定温度を通過するタイミングを検出する処理を実施し、前回の通過のタイミングから今回の通過のタイミングに至るまでの経過時間を計測する経過時間計測部と、
前記経過時間計測部により計測された経過時間を用いて、オートチューニングの終了時間を算出する時刻算出部と、
前記時刻算出部により算出されたオートチューニングの終了時間を提示する時刻提示部と、
を備え、
前記オートチューニング機能においてリミットサイクル法を用いる場合に、
前記時刻算出部が、前記オートチューニングの終了時間に対して前記設定温度を切換える前の前記経過時間に基づき補正を行う、
オートチューニング装置。 - 前記経過時間計測部は、前記通過のタイミングを検出する毎に、前回の通過のタイミングから今回の通過のタイミングに至るまでの経過時間を計測し、
前記時刻算出部は、前記経過時間計測部により経過時間が計測される毎に、当該経過時間を用いて、オートチューニングの終了時間を算出し、
前記時刻提示部は、前記時刻算出部によりオートチューニングの終了時間が算出される毎に、当該終了時間を提示することを特徴とする請求項1記載のオートチューニング装置。 - 前記時刻提示部は、前記時刻算出部によりオートチューニングの終了時間が算出される毎に、現在の時刻から当該終了時間に至るまでの時間をタイマーのカウント値に設定して、前記カウント値の減数処理を開始し、減数処理中のカウント値を提示することを特徴とする請求項2記載のオートチューニング装置。
- 前記オートチューニング機能においてリミットサイクル法を用いる場合に、
前記時刻算出部が、前記設定温度の切換えにかかる時間を、前記設定温度切換前の前記経過時間に基づき予測することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のオートチューニング装置。 - 前記オートチューニング機能においてリミットサイクル法を用いる場合に、
前記時刻算出部が、前記設定温度の切換後、前記設定温度の切換えまでにかかった時間と、前記経過時間に基づき、前記オートチューニングの終了時間を算出することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のオートチューニング装置。
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