JP2009229382A - 制御機器および電力推定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御機器は、制御対象の制御量PVに基づいて操作量MVを算出してアクチュエータに出力するPID制御演算部3と、操作量MVの出力に応じてアクチュエータに流れる電流値CTと制御量PVと操作量MVとを入力変数として、予め設定された電力推定関数式によりアクチュエータの消費電力を推定する電力推定部5とを備える。電力推定関数式は、入力変数の実測データとアクチュエータの消費電力の実測データとから多変量解析により予め導出される。
【選択図】 図1
Description
なお、以上のような問題は温調計に限らず、電力測定機能を付加することが難しい制御機器であれば同様に発生する。
また、本発明の制御機器の1構成例において、前記電力推定手段は、前記電流値CTと制御量PVに加えて、前記操作量MVを入力変数として、前記アクチュエータの消費電力を推定するものである。
また、本発明の制御機器は、制御対象の制御量PVに基づいて操作量MVを算出してアクチュエータに出力する制御演算手段と、前記操作量MVと前記制御量PVとを入力変数として、予め設定された電力推定関数式により前記アクチュエータの消費電力を推定する電力推定手段とを備えるものである。
また、本発明の制御機器の1構成例において、前記電力推定関数式は、前記入力変数の実測データと前記アクチュエータの消費電力の実測データとから多変量解析により予め導出されるものである。
また、本発明の電力推定方法の1構成例において、前記電力推定ステップは、前記電流値CTと制御量PVに加えて、前記操作量MVを入力変数として、前記アクチュエータの消費電力を推定するものである。
また、本発明の電力推定方法は、制御対象の制御量PVに基づいて操作量MVを算出してアクチュエータに出力する制御演算ステップと、前記操作量MVと前記制御量PVとを入力変数として、予め設定された電力推定関数式により前記アクチュエータの消費電力を推定する電力推定ステップとを備えるものである。
ヒータに流れる電流値CTをヒータの瞬時消費電力推定に利用する場合、電力推定値として精度に影響を与える要因には、ヒータ抵抗の温度依存性と電力調整器の非線形特性がある。これらが精度影響要因の全てではないものの、温調計では温度計測値として制御量PV、電力調整器への出力値として操作量MVが得られている。したがって、温度によるヒータ抵抗変化は制御量PVにより推定補正が可能であり、電力調整器の非線形特性は操作量MVにより推定補正が可能であることに、発明者は着眼した。そして、電力推定関数の入力変数(独立変数)に電流値CTと操作量MVと制御量PVを採用し、出力変数(従属変数)に電力推定値を採用し、電力推定関数式を温調計に実装すれば、課題解決のために有効であることに、発明者は想到した。その具体策として、電力測定器によるヒータの瞬時消費電力の測定結果と、電流値CT、操作量MVおよび制御量PVの測定結果との関係を予め調べ、多変量解析手法などを用いて電力推定関数式の係数値を予め算出し、係数値が確定した電力推定関数式を温調計に設定するようにすればよい。
電力調整器への出力値である操作量MVをヒータの瞬時消費電力推定に利用する場合、電力推定値として精度に影響を与える要因にはヒータ抵抗の温度依存性がある。これが精度影響要因の全てではないものの、温調計では温度計測値として制御量PVが得られている。したがって、温度によるヒータ抵抗変化は制御量PVにより推定補正が可能であることに、発明者は着眼した。そして、電力推定関数の入力変数に操作量MVと制御量PVを採用し、出力変数に電力推定値を採用し、電力推定関数式を温調計に実装すれば、課題解決のために有効であることに、発明者は想到した。その具体策として、電力測定器によるヒータの瞬時消費電力の測定結果と、操作量MVおよび制御量PVの測定結果との関係を予め調べ、多変量解析手法などを用いて電力推定関数式の係数値を予め算出し、係数値が確定した電力推定関数式を温調計に設定するようにすればよい。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る制御機器の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、上記発明の原理1に対応するものである。
制御機器は、設定値入力部1と、制御量入力部2と、PID制御演算部3と、電流値入力部4と、電力推定部5とを有する。
設定値SPは、制御機器のオペレータによって設定され、設定値入力部1を介してPID制御演算部3に入力される(図3ステップS1)。
制御量PVは、センサ(図2の例では温度センサ113)によって検出され、制御量入力部2を介してPID制御演算部3と電力推定部5に入力される(ステップS2)。
U_est=F(CT,MV,PV) ・・・(1)
以上のようなステップS1〜S5の処理が例えばオペレータによって制御の終了が指示されるまで(ステップS6においてYES)、制御周期毎に繰り返し実行される。
CT=0.01×MV−0.0001×(PV−200.0) ・・・(2)
U=CT×CT×200.0×(1.0+0.0125×MV)
×(1.0+0.001×PV) ・・・(3)
ファジィ数量化理論2類を用いた手法を表1のデータに適用すると、例えば下記のような電力推定関数式が得られる。なお、ここでは4次の近似式を採用している。
S=−0.196013−3.282893×CT+0.038556×MV
−0.000291×PV ・・・(4)
U_est=62.748737+627.430661×S
+3651.138842×S2+5845.650790×S3
−27793.31239×S4 ・・・(5)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図5は本発明の第2の実施の形態に係る制御機器の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、上記発明の原理2に対応するものである。
制御機器は、設定値入力部1と、制御量入力部2と、PID制御演算部3と、電力推定部5aとを有する。
図6のステップS11,S12,S13の処理は、図3のステップS1,S2,S3と同じである。
U_est=F(MV,PV) ・・・(6)
以上のようなステップS11〜S14の処理が例えばオペレータによって制御の終了が指示されるまで(ステップS15においてYES)、制御周期毎に繰り返し実行される。
X=0.01×MV−0.0001×(PV−200.0) ・・・(7)
U=X×X×200.0×(1.0+0.0125×MV)
×(1.0+0.001×PV) ・・・(8)
ファジィ数量化理論2類を用いた手法を表4のデータに適用すると、例えば下記のような電力推定関数式が得られる。なお、ここでは4次の近似式を採用している。
S=−0.072736+0.005958×MV+0.000066×PV
・・・(9)
U_est=3.24569−135.491825×S
+2785.834284×S2−4273.532557×S3
+6276.490677×S4 ・・・(10)
Claims (7)
- 制御対象の制御量PVに基づいて操作量MVを算出してアクチュエータに出力する制御演算手段と、
前記操作量MVの出力に応じて前記アクチュエータに流れる電流値CTと前記制御量PVとを入力変数として、予め設定された電力推定関数式により前記アクチュエータの消費電力を推定する電力推定手段とを備えることを特徴とする制御機器。 - 請求項1記載の制御機器において、
前記電力推定手段は、前記電流値CTと制御量PVに加えて、前記操作量MVを入力変数として、前記アクチュエータの消費電力を推定することを特徴とする制御機器。 - 制御対象の制御量PVに基づいて操作量MVを算出してアクチュエータに出力する制御演算手段と、
前記操作量MVと前記制御量PVとを入力変数として、予め設定された電力推定関数式により前記アクチュエータの消費電力を推定する電力推定手段とを備えることを特徴とする制御機器。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の制御機器において、
前記電力推定関数式は、前記入力変数の実測データと前記アクチュエータの消費電力の実測データとから多変量解析により予め導出されることを特徴とする制御機器。 - 制御対象の制御量PVに基づいて操作量MVを算出してアクチュエータに出力する制御演算ステップと、
前記操作量MVの出力に応じて前記アクチュエータに流れる電流値CTと前記制御量PVとを入力変数として、予め設定された電力推定関数式により前記アクチュエータの消費電力を推定する電力推定ステップとを備えることを特徴とする電力推定方法。 - 請求項5記載の電力推定方法において、
前記電力推定ステップは、前記電流値CTと制御量PVに加えて、前記操作量MVを入力変数として、前記アクチュエータの消費電力を推定することを特徴とする電力推定方法。 - 制御対象の制御量PVに基づいて操作量MVを算出してアクチュエータに出力する制御演算ステップと、
前記操作量MVと前記制御量PVとを入力変数として、予め設定された電力推定関数式により前記アクチュエータの消費電力を推定する電力推定ステップとを備えることを特徴とする電力推定方法。
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