JP6346544B2 - 不具合予知装置および不具合予知方法 - Google Patents
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Description
また、本発明の不具合予知装置の1構成例において、前記特性変化推定手段は、推定した期間が所定のメンテナンス閾値未満になったときに、前記供給経路のメンテナンスの必要性を示すアラームを出力することを特徴とするものである。
また、本発明の不具合予知装置の1構成例において、前記閾値補正手段は、前記供給経路の詰まりによって前記操作量指標が低下する場合に、更新前の初期操作量と更新前の不具合閾値間の操作量低下幅と、更新後の初期操作量と更新後の不具合閾値間の操作量低下幅とが同一に維持されるように、前記不具合閾値を補正することを特徴とするものである。
また、本発明の不具合予知装置の1構成例において、前記閾値補正手段は、前記供給経路の詰まりによって前記操作量指標が低下する場合に、更新前の初期操作量と更新前の不具合閾値間の操作量低下率と、更新後の初期操作量と更新後の不具合閾値間の操作量低下率とが同一に維持されるように、前記不具合閾値を補正することを特徴とするものである。
また、本発明の不具合予知装置の1構成例において、前記流体は空気であり、前記圧力損失要素は偏流低減用の整流器、空気湿度調整の加湿器/除湿器、あるいは空気清浄用のフィルタであり、前記不具合事象は前記圧力損失要素で発生する詰まりである。
特許文献1では、対象とする装置として、保温領域である加熱処理チャンバー内を直接的に加熱する装置を例に挙げている。一方、加熱流体を保温領域に供給するケースもあり、このケースでは、流体中の不純物によって発生する経路での詰まり現象が、不具合の原因になることが考えられる。
加熱系の場合、ヒータの劣化による操作量MVの変化も考慮することが好ましい。ヒータの劣化は、被加熱流体を所定の温度に加熱するための操作量MVが上昇する方向に影響を与えるので、流量低下の影響を相殺することになり、不具合を見逃すような危険側の特性変化ということになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図2は本発明の第1の実施の形態に係る不具合予知装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、上記発明の原理1、発明の原理2に対応する例であり、操作量低下幅に着眼した例である。ここでは、不具合予知装置を簡易型のコントローラ(温調計)で実現する例として説明する。本実施の形態の不具合予知装置は、従来から温調計に設けられている一般的構成である温調計制御機能部1と、本実施の形態の特徴的構成である不具合予知機能部2とから構成される。
制御量PVは、計測器(図1の例では温度センサ104)によって計測され、制御量入力部11を介して操作量算出部12と初期操作量取得部24とに入力される(図3ステップS2)。
操作量出力部13は、操作量算出部12によって算出された操作量MVを制御対象に出力する(図3ステップS4)。図1の例では、電力調整器106が操作量MVの実際の出力先となる。
MVX=MV_A=(ΣMV)/N ・・・(1)
このとき、予め規定された積算回数Nは、N個の操作量MVの積算に要する積算時間が保温領域100の保温特性の時定数よりも長くなるように設定されている。
MVX=MV_D=MV/(1+Ts) ・・・(2)
ここで、Tはダンピング時定数、sはラプラス演算子である。ダンピング時定数Tは、保温領域100の保温特性の時定数よりも長くなるように設定されている。なお、本実施の形態では、操作量指標MVXとして特許文献1に開示されたものを採用しているが、別の値を採用してもよい。
TS=TX(MVX−MVT)/(MV0−MVX) ・・・(3)
TX:(MV0−MVX)=TS:(MVX−MV0) ・・・(4)
MV0←MV0’ ・・・(5)
MVT←MVT+(MV0’−MV0) ・・・(6)
なお、図3では、ステップS5〜S7の処理を制御周期毎に実行しているが、制御周期毎でなくてもよく、例えばオペレータの要求に応じてステップS5〜S7の処理を実行し、期間TSを推定するようにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、上記発明の原理1、発明の原理2に対応する例であり、操作量低下率に着眼した例である。本実施の形態においても、不具合予知装置の構成および処理の流れは第1の実施の形態と同様であるので、図2、図3の符号を用いて説明する。
MVT←MVT(MV0’/MV0) ・・・(7)
こうして、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
Claims (12)
- 流体の供給経路に圧力損失要素が配置され、この圧力損失要素を通過した流体を加熱アクチュエータで加熱または冷却アクチュエータで冷却して送り先に供給するシステムにおいて、前記供給経路の不具合事象を予知する不具合予知装置であって、
設定値SPと制御量PVとに基づき操作量MVを算出する操作量算出手段と、
前記操作量MVを前記加熱アクチュエータまたは前記冷却アクチュエータに出力する操作量出力手段と、
前記操作量MVから前記供給経路の不具合事象の判断指標となる操作量指標を算出する操作量指標算出手段と、
前記操作量指標が、前記供給経路のメンテナンスが必要なレベルの不具合事象と判断する不具合閾値に至るまでの期間を推定する特性変化推定手段と、
前記供給経路のメンテナンスにより不具合事象が解消されたと見なせることを示すメンテナンス実施信号を入力するメンテナンス実施信号入力手段と、
前記不具合事象が解消された時点の操作量を新たな初期操作量として、予め記憶している初期操作量を更新する初期操作量取得手段と、
前記初期操作量に基づき、必要に応じて前記不具合閾値を補正する閾値補正手段とを備えることを特徴とする不具合予知装置。 - 請求項1記載の不具合予知装置において、
さらに、前記特性変化推定手段によって推定された期間を提示する推定期間提示手段を備えることを特徴とする不具合予知装置。 - 請求項1または2記載の不具合予知装置において、
前記特性変化推定手段は、推定した期間が所定のメンテナンス閾値未満になったときに、前記供給経路のメンテナンスの必要性を示すアラームを出力することを特徴とする不具合予知装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の不具合予知装置において、
前記閾値補正手段は、前記供給経路の詰まりによって前記操作量指標が低下する場合に、更新前の初期操作量と更新前の不具合閾値間の操作量低下幅と、更新後の初期操作量と更新後の不具合閾値間の操作量低下幅とが同一に維持されるように、前記不具合閾値を補正することを特徴とする不具合予知装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の不具合予知装置において、
前記閾値補正手段は、前記供給経路の詰まりによって前記操作量指標が低下する場合に、更新前の初期操作量と更新前の不具合閾値間の操作量低下率と、更新後の初期操作量と更新後の不具合閾値間の操作量低下率とが同一に維持されるように、前記不具合閾値を補正することを特徴とする不具合予知装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の不具合予知装置において、
前記流体は空気であり、前記圧力損失要素は偏流低減用の整流器、空気湿度調整の加湿器/除湿器、あるいは空気清浄用のフィルタであり、前記不具合事象は前記圧力損失要素で発生する詰まりであることを特徴とする不具合予知装置。 - 流体の供給経路に圧力損失要素が配置され、この圧力損失要素を通過した流体を加熱アクチュエータで加熱または冷却アクチュエータで冷却して送り先に供給するシステムにおいて、前記供給経路の不具合事象を予知する不具合予知方法であって、
設定値SPと制御量PVとに基づき操作量MVを算出する操作量算出ステップと、
前記操作量MVを前記加熱アクチュエータまたは前記冷却アクチュエータに出力する操作量出力ステップと、
前記操作量MVから前記供給経路の不具合事象の判断指標となる操作量指標を算出する操作量指標算出ステップと、
前記操作量指標が、前記供給経路のメンテナンスが必要なレベルの不具合事象と判断する不具合閾値に至るまでの期間を推定する特性変化推定ステップと、
前記供給経路のメンテナンスにより不具合事象が解消されたと見なせることを示すメンテナンス実施信号を入力するメンテナンス実施信号入力ステップと、
前記不具合事象が解消された時点の操作量を新たな初期操作量として、予め記憶している初期操作量を更新する初期操作量取得ステップと、
前記初期操作量に基づき、必要に応じて前記不具合閾値を補正する閾値補正ステップとを含むことを特徴とする不具合予知方法。 - 請求項7記載の不具合予知方法において、
さらに、前記特性変化推定ステップで推定した期間を提示する推定期間提示ステップを含むことを特徴とする不具合予知方法。 - 請求項7または8記載の不具合予知方法において、
さらに、前記推定した期間が所定のメンテナンス閾値未満になったときに、前記供給経路のメンテナンスの必要性を示すアラームを出力するアラーム出力ステップを含むことを特徴とする不具合予知方法。 - 請求項7乃至9のいずれか1項に記載の不具合予知方法において、
前記閾値補正ステップは、前記供給経路の詰まりによって前記操作量指標が低下する場合に、更新前の初期操作量と更新前の不具合閾値間の操作量低下幅と、更新後の初期操作量と更新後の不具合閾値間の操作量低下幅とが同一に維持されるように、前記不具合閾値を補正することを特徴とする不具合予知方法。 - 請求項7乃至9のいずれか1項に記載の不具合予知方法において、
前記閾値補正ステップは、前記供給経路の詰まりによって前記操作量指標が低下する場合に、更新前の初期操作量と更新前の不具合閾値間の操作量低下率と、更新後の初期操作量と更新後の不具合閾値間の操作量低下率とが同一に維持されるように、前記不具合閾値を補正することを特徴とする不具合予知方法。 - 請求項7乃至11のいずれか1項に記載の不具合予知方法において、
前記流体は空気であり、前記圧力損失要素は偏流低減用の整流器、空気湿度調整の加湿器/除湿器、あるいは空気清浄用のフィルタであり、前記不具合事象は前記圧力損失要素で発生する詰まりであることを特徴とする不具合予知方法。
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