JP5740436B2 - 回転電機のステータコア - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機のステータコアに関する。
特許文献1には、薄板金属を複数枚積層することによって構成されたコアブロックが記載されている。当該コアブロックの複数の薄板金属同士は、一箇所のかしめ部と複数箇所の接着により互いに固着させて積層されている。
このように、かしめ部と接着剤を併用して薄板金属同士を積層することにより、良好な積層状態を維持することを図る共に、かしめ部を一箇所に限定することにより、鉄損の増加の抑制を図っている。
特開2009−72014号公報
しかしながら、薄板金属同士を接着により接合するためには、各薄板金属に接着剤を塗布する工程が必要となることから、生産性が悪化する虞がある。
さらに、特許文献1においては、かしめ部を設ける位置が、渦電流損失を考慮したものとなっていない。すなわち、かしめ部が、コイル通電時に発生する磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が比較的大きいステータのティースに対応する位置に設けられるので、かしめ部における渦電流損失が増加してしまう。
本発明は前述した課題に鑑みてなされたものであり、積層鋼板の一体固定において求められる諸性能を満足することが可能、すなわち、渦電流損失の増加抑制、締結強度の向上、積層精度の向上、及び生産性の向上が可能な回転電機のステータコアを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、
各々が複数の鋼板(例えば、後述の実施形態における鋼板12)を軸方向に積層して別体に形成された複数の分割コア(例えば、後述の実施形態における分割コア10)を、円環状に配列することによって構成された回転電機のステータコア(例えば、後述の実施形態における回転電機のステータコア1)であって、
各々の前記分割コアは、
所定の径方向幅を有して円弧状に延びるバックヨーク(例えば、後述の実施形態におけるバックヨーク20)と、
前記バックヨークの周方向中間部から径方向内側に突出し、周囲にコイルが巻回されるティース(例えば、後述の実施形態におけるティース30)と、
積層された前記複数の鋼板同士を互いに係止させることによって一体に固定するかしめ部(例えば、後述の実施形態におけるかしめ部40)と、
を有し、
前記かしめ部は、前記分割コアの前記バックヨークにおいて、各々の前記分割コア毎に1個ずつ形成され、
前記かしめ部は、所定の鋼板において、短辺及び長辺を有する矩形状の領域が軸方向一方側に突出する突起部(例えば、後述の実施形態における突起部41)と、該突起部の裏面に形成され、前記突起部と同形状の領域が軸方向一方側に凹んだ凹部(例えば、後述の実施形態における凹部42)と、を有して平かしめ状に構成され、
前記所定の鋼板の前記突起部は、前記所定の鋼板と積層方向に隣接する鋼板の前記凹部に係合して互いに係止され、
前記かしめ部の中心位置は、軸方向から見たときに、前記ティースの周方向両端面(例えば、後述の実施形態における周方向両端面31)と前記バックヨークの内周面(例えば、後述の実施形態における内周面26)とが交わる2つの内周側交点(例えば、後述の実施形態における内周側交点P1)と、前記ティースの周方向両端面を延長させた仮想線(例えば、後述の実施形態における仮想線L、R)と前記バックヨークの外周面(例えば、後述の実施形態における内外周面25)とが交わる2つの外周側交点(例えば、後述の実施形態におけるP2)と、を対角状に直線で結んだ場合に分割される4つの対角領域(例えば、後述の実施形態における対角領域S1、S2、S3、S4)の内、径方向外側の対角領域(例えば、後述の実施形態における対角領域S1)の内部に配置され、
前記かしめ部の長辺は、径方向に沿うように配置され
前記かしめ部の径方向内側端部(例えば、後述の実施形態における径方向内側端部45)は、径方向内側の対角領域(例えば、後述の実施形態における対角領域S3)の内部に配置され
ことを特徴とする。
また、請求項に記載された発明は、
各々が複数の鋼板(例えば、後述の実施形態における鋼板12)を軸方向に積層して別体に形成された複数の分割コア(例えば、後述の実施形態における分割コア10)を、円環状に配列することによって構成された回転電機のステータコア(例えば、後述の実施形態における回転電機のステータコア1)であって、
各々の前記分割コアは、
所定の径方向幅を有して円弧状に延びるバックヨーク(例えば、後述の実施形態におけるバックヨーク20)と、
前記バックヨークの周方向中間部から径方向内側に突出し、周囲にコイルが巻回されるティース(例えば、後述の実施形態におけるティース30)と、
積層された前記複数の鋼板同士を互いに係止させることによって一体に固定するかしめ部(例えば、後述の実施形態におけるかしめ部40A)と、
を有し、
前記かしめ部は、前記分割コアの前記バックヨークにおいて、各々の前記分割コア毎に1個ずつ形成され、
前記かしめ部は、所定の鋼板において、径方向内側に凸形となる三角形状の領域が軸方向一方側に突出する突起部(例えば、後述の実施形態における突起部41)と、該突起部の裏面に形成され、前記突起部と同形状の領域が軸方向一方側に凹んだ凹部(例えば、後述の実施形態における凹部42)と、を有して平かしめ状に構成され、
前記所定の鋼板の前記突起部は、前記所定の鋼板と積層方向に隣接する鋼板の前記凹部に係合して互いに係止され、
前記かしめ部は、軸方向から見たときに、前記ティースの周方向両端面(例えば、後述の実施形態における周方向両端面31)と前記バックヨークの内周面(例えば、後述の実施形態における内周面26)とが交わる2つの内周側交点(例えば、後述の実施形態における内周側交点P1)と、前記ティースの周方向両端面を延長させた仮想線(例えば、後述の実施形態における仮想線L、R)と前記バックヨークの外周面(例えば、後述の実施形態における内外周面25)とが交わる2つの外周側交点(例えば、後述の実施形態におけるP2)と、を対角状に直線で結んだ場合に分割される4つの対角領域(例えば、後述の実施形態における対角領域S1、S2、S3、S4)の内、径方向外側の対角領域(例えば、後述の実施形態における対角領域S1)の内部に配置される
ことを特徴とする。
また、請求項に記載された発明は、請求項に記載の構成に加えて、
前記三角形状の径方向内側の頂点の開角(例えば、後述の実施形態における開角θ)は、通電時の前記バックヨークにおける磁束密度の時間的変化量が所定値以下の領域に前記かしめ部が位置するように設定される
ことを特徴とする。
また、請求項に記載された発明は、請求項1〜の何れか1項に記載の構成に加えて、
前記かしめ部の前記三角形状又は前記矩形状の角部(例えば、後述の実施形態に角部46)は、R形状に形成される
ことを特徴とする。
請求項1に記載の構成によれば、矩形状のかしめ部の中心位置を径方向外側の対角領域の内部に配置するので、かしめ部を磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が比較的小さい領域に配置することができ、コイル通電時にかしめ部において発生する渦電流損失の増加を抑制することが可能である。
また、矩形状のかしめ部の長辺が径方向に沿うように配置されることにより、矩形状のかしめ部の短辺が径方向に沿うように配置される場合に比べて、磁束密度、及び磁束密度の時間的変化の大きい領域にかしめ部が位置してしまうことを抑制できるため、コイル通電時にかしめ部において発生する渦電流損失の増加を抑制することができる。
したがって、かしめ部の面積を大きくして締結強度及び積層精度(積層平行度、積層直角度、かしめ部近傍積厚)を向上した場合であっても、渦電流損失の増加を抑制することが可能である。
また、矩形状のかしめ部の長辺が径方向に沿うように配置されることにより、矩形状のかしめ部の短辺が径方向に沿うように配置される場合に比べて、かしめ部とティースの径方向内側端部との間の距離が増大してしまうことを抑制できるため、ティースの径方向内側端部における積層精度の低下を抑制することができる。
また、かしめ部を一点のみで構成するので、生産性が良好となるとともに、かしめ部を分割コア毎に二点以上設ける場合に比べて、渦電流損失の増加を抑制することができる。
また、かしめ部を一点のみで構成する場合には、例えばかしめ部を丸形状にすると複数の鋼板同士が相対回転し易くなってしまうが、かしめ部を矩形状に構成することで、回転方向の力に対しても締結強度を確保することができる。
また、かしめ部は平かしめ状に構成されるので、例えばV突起かしめ状とする場合に比べて隣接する鋼板同士の間の隙間の発生を抑制して、鋼板の占積率を向上させるとともに、かしめ部の面積全体を有効に機能させて締結強度又は積層精度を向上することが可能である。
また、かしめ部の径方向内側端部が、径方向内側の対角領域の内部に配置されるので、かしめ部の径方向内側端部とティースの径方向内側端部との間の距離が増大してしまうことを抑制でき、かしめ部から比較的離間した位置となるティースの径方向内側端部における積層精度の低下を抑制することができる。
請求項に記載の発明によれば、三角形状のかしめ部を径方向外側の対角領域の内部に配置するため、かしめ部を磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が比較的小さい領域に配置することができ、通電時にかしめ部において発生する渦電流損失の増加を抑制することが可能である。
また、径方向内側に凸形となる三角形状に構成されているため、かしめ部40を磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が比較的小さい径方向外側の対角領域の内部に配置しながら、かしめ部40の面積を確保しやすくすることができる。したがって、かしめ部の面積を大きくして締結強度及び積層精度を向上しながら、渦電流損失の増加を抑制することが可能である。
また、かしめ部を一点のみで構成するので、生産性が良好となるとともに、かしめ部を分割コア毎に二点以上設ける場合に比べて、渦電流損失の増加を抑制することができる。
また、かしめ部を一点のみで構成する場合には、例えばかしめ部を丸形状にすると複数の鋼板同士が相対回転し易くなってしまうが、かしめ部を三角形状に構成することで、回転方向の力に対しても締結強度を確保することができる。
また、かしめ部は平かしめ状に構成されるので、例えばV突起かしめ状とする場合に比べて隣接する鋼板同士の間の隙間の発生を抑制して、鋼板の占積率を向上させるとともに、かしめ部の面積全体を有効に機能させて締結強度又は積層精度を向上することが可能である。
請求項に記載の発明によれば、径方向外側の対角領域の内部において、更に所望の磁束密度の時間的変化量の領域の内部にかしめ部を配置することによって、より効果的に渦電流損失の増加を抑制することができる。
請求項に記載の発明によれば、所定の鋼板の突起部が、所定の鋼板と積層方向に隣接する鋼板の凹部に係合する際に係合しやすくすることができるとともに、締結強度を確保しやすくすることができる。
また、かしめ部を打抜きで形成する際には、角部と直線部の抜け状態(ダレ又はせん断長さ)を近づけ、パンチの角にかかる負担を軽減することで、安定した抜け状態を維持することができる。
第1実施形態に係る回転電機のステータコアの部分斜視図である。 (a)は、第1実施形態に係る分割コアを軸方向から見た平面図であり、(b)は、分割コアのかしめ部近傍の断面図である。 (a)は、第2実施形態に係る分割コアを軸方向から見た平面図であり、(b)は、分割コアのかしめ部近傍の断面図である。 渦電流損失の解析結果を示す図である。 締結強度の解析結果を示す図である。 積層平行度の解析結果を示す図である。 積層直角度の解析結果を示す図である。 かしめ部近傍積厚の解析結果を示す図である。 (a)は、第1比較例に係る分割コアを軸方向から見た平面図であり、(b)は、分割コアのかしめ部近傍の断面図である。 (a)は、第2比較例に係る分割コアを軸方向から見た平面図であり、(b)は、分割コアのかしめ部近傍の断面図である。 分割コア中の磁束密度の分布を示す図である。 (a)及び(b)は、分割コア中の磁束密度の時間的変化を示す図である。 バックヨークの周方向中間部付近における、磁束密度の時間的変化の分布を示す図である。 第3比較例に係る分割コアを軸方向から見た平面図であり
以下、図面に基づいて本発明の各実施形態を説明する。なお、図面は符号の向きを基準に見るものとする。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態のステータコア1は、複数の分割コア10を周方向に沿って円環状に配列することによって構成されている。このステータコア1を備えるステータは、その内部に設けられるロータと組み合わされて回転電機を構成し(何れも不図示)、例えば、電動機又は発電機として用いられる。
各々の分割コア10は、プレスにより打ち抜いた略T字状の金属製の鋼板12を軸方向(図1中、上下方向)に複数枚積層して、別体に形成される。図2(a)も参照し、分割コア10は、所定の径方向幅を有して円弧状に延びるバックヨーク20と、バックヨーク20の周方向中間部から径方向内側に突出し、周囲にインシュレータ等を介してコイル(不図示)が巻回されるティース30と、を有する。したがって、分割コア10は、その周方向中間部を通る仮想線Mに対して、略線対称に形成される。
なお、図2(a)中、バックヨーク20の径方向幅をa、分割コア10(バックヨーク20)の周方向幅の半分の値をb、分割コア10の径方向幅をcとして表しており、本実施形態の分割コア10ではa<b<cとなるように設定される。
バックヨーク20は、周方向一端面21に、その径方向中間部から周方向に突出する凸部22が形成されており、周方向他端面23に、その径方向中間部から凸部22の形状に対応する凹部24が形成される。なお、図2においては、簡単のため、凸部22及び凹部24の図示を省略する。以下の図においても同様である。そして、凸部22が凹部24に所定の締め代で圧入嵌合されることによって、周方向に隣接する分割コア10同士が連結される。
また、分割コア10は、積層された複数の鋼板12同士を互いに係止させることによって一体に固定するかしめ部40を有している。かしめ部40は、分割コア10のバックヨーク20において、各々の分割コア10毎に1個ずつ設けられる。
図2(b)に示すように、かしめ部40は、プレスによる打ち抜き等によって形成されており、所定の鋼板12において、径方向に垂直である短辺と径方向に沿う長辺とを有する矩形状の領域が軸方向一方側に一定量突出する突起部41と、突起部41の裏面(軸方向他方面)に形成され、突起部41と同形状の領域が軸方向一方側に凹んだ凹部42と、を有する。そして、所定の鋼板12の突起部41が、軸方向に隣接する鋼板12の凹部42に係合することによって、鋼板12同士が互いに係止される。
また、かしめ部40は、その周方向両端面43及び径方向両端面44が、軸方向に向かって直線状に延びるように形成されて、平かしめ状に構成される。
また、かしめ部40の4つの角部46は、曲線からなるR形状に形成される。なお、このR形状の曲線は、鋼板12の板厚(軸方向厚さ)よりも大きくすることが望ましい。このように構成することで、鋼板12の突起部41が、隣接する鋼板12の凹部42に係合する際に係合し易くなると共に、かしめ圧入緊迫力が確保し易くなるため、隣接する鋼板12の締結強度を確保し易くすることが可能である。さらに、かしめ部40を打ち抜きで形成する際には、角部46と直線部の抜け状態(ダレ又はせん断長さ)を近づけ、パンチの角にかかる負担を軽減することで、安定した抜け状態を維持することができる。
かしめ部40の中心位置Oは、分割コア10の周方向中間部を通る仮想線M上で、且つバックヨーク20の外周面25の外径側端部からの径方向距離がa/2以内となるように設定される。すなわち、軸方向から見たときに、ティース30の周方向両端面31とバックヨーク20の内周面26とが交わる2つの内周側交点P1と、ティース30の周方向両端面31を延長させた仮想線L、Rとバックヨーク20の外周面25とが交わる2つの外周側交点P2と、を対角状に直線で結んだ場合に分割される4つの対角領域を、それぞれ径方向外側、周方向一方側、径方向内側、周方向他方側においてS1、S2、S3、S4と表した場合、かしめ部40の中心位置Oは、径方向外側の対角領域S1の内部に配置される。また、かしめ部40の径方向内側端部45は、径方向内側の対角領域S3の内部に配置される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る回転電機のステータコア1について説明する。なお、第2実施形態のステータコア1は、第1実施形態と基本的構成が同一であり、かしめ部の構成が異なるのみであるため、同一又は相当部分については同一符号を付すことにより説明を省略又は簡略化する。
図3に示すように、本実施形態におけるかしめ部40Aでは、突起部41及び凹部42が、軸方向から見て径方向内側に凸形となる三角形状とされている。
また、かしめ部40Aは、第1実施形態のかしめ部40と同様、その周方向両端面43及び径方向端面44が、軸方向に向かって直線状に延びるように形成されて、平かしめ状に構成される。また、かしめ部40の3つの角部46は、曲線からなるR形状に形成される。このR形状の曲線は、鋼板12の板厚(軸方向厚さ)よりも大きくすることが望ましい。
ここで、かしめ部40Aの中心位置Oは、分割コア10の周方向中間部を通る仮想線M上で、且つバックヨーク20の外周面25の外径側端部からの径方向距離がa/4となるように設定される。さらに、かしめ部40は、その全体が、径方向外側の対角領域S1の内部に配置される。
(第1及び第2実施形態と第1及び第2比較例との比較)
次に、上述した第1及び第2実施形態の分割コア10における、積層された複数の鋼板12の一体固定に求められる諸性能、すなわち、渦電流損失、締結強度、積層精度(積層平行度、積層直角度、かしめ部近傍積厚)について、それぞれ解析を行い、その結果を図4〜8に示した。
ここで、図4〜8には、第1及び第2実施形態と比較するため、第1及び第2比較例における解析結果も示されている。
図9に示すように、第1比較例に係る分割コア10においては、バックヨーク20の周方向両側部に一対のかしめ部40Bが設けられており、当該かしめ部40Bは、突起部41及び凹部42が軸方向から見て丸形状とされている。また、かしめ部40Bは、第1及び第2実施形態のかしめ部40、40Aと同様、軸方向に向かって直線状に延びるように形成されて平かしめ状に構成される。
図10に示すように、第2比較例に係る分割コア10においては、バックヨーク20の周方向中間部にかしめ部40Cが設けられている。当該かしめ部40Cは、突起部41及び凹部42の長辺が、軸方向から見て径方向に沿うような矩形状とされている。
ここで、かしめ部40Cは、突起部41及び凹部42が、軸方向に垂直な平面41a、42aと、平面41a、42aから径方向両側に向かうにしたがって軸方向他方側に延在する一対の傾斜面41b、42bと、から構成されて、V突起かしめ状とされている。また、かしめ部40Cの4つの角部は、第1及び第2実施形態とは異なり、直角をなすように形成される。
また、第1実施形態のかしめ部40は、第2比較例のかしめ部40Cに比べて、軸方向から見たときの面積が12%程度大きくなるように設定されており、第2実施形態のかしめ部40Aは、第2比較例のかしめ部40Cに比べて、軸方向から見たときの面積が20%程度大きくなるように設定されている。
なお、図4〜7においては、第1比較例に係る分割コア10における値を100とし、図8においては、第1比較例に係る分割コア10における値を−100とすることで基準値としている。
また、図4における渦電流損失とは、コイル通電時にかしめ部40、40A、40B、40Cにおいて発生する渦電流損失を意味する。図5における締結強度とは、複数の鋼板12同士の締結強度を意味する。図6における積層平行度とは、積層された複数の鋼板12の上下面平行度を意味し、値が小さい程、平行に近づく。図7における積層直角度とは、分割コア10の軸方向一端面と外周面とがなす角度の大きさを表し、値が小さい程、直角に近づく。図8におけるかしめ部近傍積厚とは、{鋼板12の板厚(軸方向厚さ)×積層枚数}に対する、かしめ部40近傍の分割コア10の軸方向厚さの偏差を表す。
<渦電流損失の解析>
先ず、図4に示すように、第1、第2実施形態、及び第2比較例の渦電流損失は、第1比較例の渦電流損失の80%程度まで低下している。この結果は、かしめ部40、40A、40B、40Cが設けられる位置の違いが、主たる原因であると考えられるので、以下詳述する。
本発明のように、複数の分割コア10を連結してなるステータコア1において、コイル通電により発生する磁束及びロータ側から発生する磁束は、所定のティース30から、周方向一方側及び他方側へ向かってバックヨーク20を経由し、他のティース30を通過し、ロータを通過して所定のティース30へ帰還するようなループとなる。
ここで、図11には、所定の大きさの電流が通電された際の分割コア10における磁束密度の分布が濃淡によって示されており、濃い部分は磁束密度が大きく、淡い部分は磁束密度が小さいことを示している。図12には、分割コア10において、バックヨーク20の径方向中間部の周方向一方側に位置する第1位置#1と、バックヨーク20の径方向中間部の周方向中間部に位置する第2位置#2と、ティース30の径方向中間部の周方向中間部に位置する第3位置#3と、における通電時の磁束密度の時間的変化の大きさが示されている。図13には、バックヨーク20の周方向中間部付近における通電時の磁束密度の時間的変化の分布が濃淡によって示されており、濃い部分は磁束密度の時間的変化が大きく、薄い部分は磁束密度の時間的変化が小さいことを示している。
図11に示されるように、分割コア10の磁束密度は、ティース30と、一対のティース30間の周方向位置におけるバックヨーク20と、において比較的大きくなる。また、図12に示されるように、分割コア10の磁束密度の時間的変化は、第2位置#2、第1位置#1、第3位置#3の順で大きくなる。すなわち、磁束密度の時間的変化は、ティース30と、一対のティース30間の周方向位置におけるバックヨーク20と、において大きく、バックヨーク20の周方向中間部においては小さい。
このように、ティース30と、一対のティース30間の周方向位置におけるバックヨーク20と、においては、磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が共に大きくなることから、これらの位置にかしめ部を設けた場合、渦電流損失が大きくなってしまう。そのため、かしめ部は、磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が比較的小さいバックヨーク20の周方向中間部付近に設けられることが望ましい。
さらに、図11及び図13を参照すると、バックヨーク20の周方向中間部付近において、径方向外側に向かうに従って磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が小さくなっていることがわかる。すなわち、径方向内側の対向領域S3、周方向両側の対向領域S2、S4、径方向外側の対向領域S1の順で、磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が小さくなっていることがわかる。したがって、分割コア10に設けられるかしめ部は、バックヨーク20の周方向中間部付近の内、径方向外側に設けられることが望ましい。
そして、第1実施形態(図2参照)では、かしめ部40の中心位置Oが、径方向外側の対角領域S1の内部に配置されるので、コイル通電時にかしめ部40において発生する渦電流損失の増加が抑制される。
特に、第1実施形態では、矩形状のかしめ部40の長辺が径方向に沿うように配置されることにより、図14に第3比較例として示すように矩形状のかしめ部40の短辺が径方向に沿うように配置される場合に比べて、磁束密度の変化の大きい領域にかしめ部40が位置してしまうことを抑制できるため、コイル通電時にかしめ部40において発生する渦電流損失の増加を抑制することができる。なお、図14に示すように、かしめ部40の短辺が径方向に沿うように配置された場合に、第1実施形態のかしめ部40と面積が略等しい条件の下、渦電流損失の解析を行った結果、図13に示すかしめ部40において発生する渦電流損失は、第1実施形態のかしめ部40に比べて1.6倍程度増加することが明らかとなった。
第2実施形態(図3参照)では、三角形状のかしめ部40Aを径方向外側の対角領域S1の内部に配置するため、かしめ部40Aを、磁束密度、及び磁束密度の時間的変化の小さい領域に配置することができ、通電時にかしめ部40Aにおいて発生する渦電流損失の増加が抑制される。
ここで、かしめ部40Aを構成する三角形状の径方向内側の頂点の開角θは、
コイル通電時のバックヨーク20における磁束密度の時間的変化量(図13参照)が所定値以下の領域にかしめ部40Aが位置するように、比較的小さく設定されているので、より効果的に渦電流損失の増加が抑制される。
第2比較例(図10参照)では、かしめ部40Cが、径方向外側の対角領域S1近傍に配置されるので、渦電流損失の増加が抑制される。
一方、第1比較例(図9参照)においては、一対のかしめ部40Bが、一対のティース30間の周方向位置におけるバックヨーク20に設けられる、すなわち、磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が大きい位置に設けられるため、渦電流損失が増加してしまう。このように、第1比較例のかしめ部40Bは、積層された複数の鋼板12の一体固定に求められる性能を満たさない。
<締結強度の解析>
次に、図5に示すように、締結強度については、第2比較例、第2実施形態、第1実施形態、第1比較例の順に大きくなる。ここで、積層された複数の鋼板12の一体固定に求められる締結強度としては、約「45」以上の値が必要とされ、第1、第2実施形態、及び第1比較例においては、当該条件を満足する。
このような結果となる理由は、以下の通りであると考えられる。すなわち、第1、第2実施形態、及び第2比較例においては、かしめ部40、40A、40Cが各々の分割コア10毎に1個ずつ形成されるので、分割コア10毎に一対のかしめ部40Bが形成される第1比較例に比べて、締結強度が減少する。
さらに、第1実施形態のかしめ部40は、第2比較例のかしめ部40Cに比べて、軸方向から見たときの面積が12%程度大きくなるように設定されており、第2実施形態のかしめ部40Aは、第2比較例のかしめ部40Cに比べて、軸方向から見たときの面積が20%程度大きくなるように設定されているため、第1及び第2実施形態は第2比較例に比べて締結強度が大きく向上する。
また、第2比較例のV突起かしめ状のかしめ部40Cにおいては、図10(b)に示すように、突起部41及び凹部42の斜面41b、42bの径方向両端部がR付けされた形状とされるため、軸方向に隣接する鋼板12の突起部41と凹部42との係合を高い精度で行うことができない。また、V突起かしめでは、径方向に沿った二辺(二面)しか積層保持に対して有効に機能しない。この結果、第2比較例においては、かしめ部40C近傍において隣接する鋼板12同士の隙間が増大することで、かしめ部40Cの面積全体を有効に機能させて締結強度を得ることが出来ないものと考えられる。これに対して、第1及び第2実施形態におけるかしめ部40、40Aは平かしめ状に構成されるので、隣接する鋼板12同士の隙間の発生を抑制し、第2比較例に比べて締結強度が向上する。
また、第1及び第2実施形態のかしめ部40、40Aの角部46は、R形状に形成されるので、かしめ圧入緊迫力が確保し易くなり、隣接する鋼板12の締結強度が向上する。
このように、第1、第2実施形態、及び第1比較例は、複数の鋼板12を締結するのに十分な締結強度を有することになるが、第2比較例は、締結強度が低く、積層された複数の鋼板12の一体固定に求められる性能を満たさない。
なお、第2比較例のかしめ部40Cの面積を、第1及び第2実施形態のかしめ部40、40Aと同程度まで拡大することで、第2比較例の締結強度を向上することも考えられるが、その場合、渦電流損失が大きくなってしまうため、締結強度の向上と渦電流損失の抑制を同時に満たすのは困難である。
<積層平行度及び積層直角度の解析>
また、図6及び図7に示すように、積層平行度及び積層直角度については、第2比較例において最も悪化しており、第1、第2実施形態、及び第1比較例において良好な値となっている。ここで、積層された複数の鋼板12の一体固定に求められる値としては、積層平行度は約「200」以下の値が必要とされ、積層直角度は約「500」以下の値が必要とされるが、第1、第2実施形態、及び第1比較例においては、当該条件を満足する。しかしながら、第2比較例は、積層された複数の鋼板12の一体固定に求められる積層平行度、及び積層直角度を、共に満たさない。
これは、上述した通り、第1比較例のかしめ部40Bは、分割コア10毎に一対ずつ設けられるため、第1及び第2実施形態のかしめ部40、40Aは、第2比較例のかしめ部40Cに比べてそれぞれ面積が12%、20%程度大きく、且つかしめ部40、40Aの面積全体が積層保持に対して有効に機能しやすい(かしめ部40、40Aにおいて隣接する鋼板12同士の間に隙間が発生しにくい)ため、第1、第2実施形態、及び第1比較例においては良好な積層平行度及び積層直角度が得られた結果であると考えられる。
特に、第1実施形態では、矩形状のかしめ部40の長辺が径方向に沿うように配置されることにより、図14に第3比較例として示すように矩形状のかしめ部40の短辺が径方向に沿うように配置される場合に比べて、かしめ部40とティース30の径方向内側端部32との間の距離が増大してしまうことを抑制できるため、かしめ部40から比較的離間した位置となるティース30の径方向内側端部32における積層平行度の低下を抑制することができ、分割コア10全体としての積層平行度の低下も抑制することが可能である。なお、図14に示すように、かしめ部40の短辺が径方向に沿うように配置された場合、本実施形態のかしめ部40(図2参照)と面積が略等しい条件の下、積層平行度の解析を行った結果、図14に示す分割コア10の積層平行度は、第1実施形態の分割コア10に比べて5倍程度悪化した。なお、本実施形態の分割コア10のように、分割コア10(バックヨーク20)の周方向幅の半分の値bと、分割コア10の径方向幅cと、の関係がb<cであり、かしめ部40とティース30の径方向内側端部32との間の距離が比較的大きくなる場合において、上記構成は特に有効である。
<かしめ部近傍積厚の解析>
また、図8に示すように、かしめ部近傍積厚については、第2比較例において非常に大きくなって悪化し、第1、第2実施形態、及び第1比較例においては良好な値となっている。
これは、第2比較例のV突起かしめ状のかしめ部40Cにおいては、図10(b)に示すように、突起部41及び凹部42の斜面41b、42bの径方向両端部がR付けされた形状とされるため、軸方向に隣接する鋼板12の突起部41と凹部42との係合を高い精度で行うことができないためであると考えられる。この結果、第2比較例においては、かしめ部40C近傍において隣接する鋼板12同士の隙間が増大することで、鋼板12の占積率が悪化し、かしめ部近傍積厚も大きく増加したものと考えられる。
したがって、第1及び第2実施形態のかしめ部40、40Aのように、平かしめ状に構成することが、積層鋼板の占積率を向上させるためには有効である。
<回転耐強度の解析>
また、図4〜8には示していないが、第1及び第2実施形態、並びに第1及び第2比較例について、回転方向への力を付与した場合の、複数の鋼板12同士の回転耐強度についても解析を行った。
その結果、第1、第2実施形態、及び第1比較例においては、良好な回転耐強度強度を有していたが、第2比較例においては、回転耐強度が低く、複数の鋼板12同士が相対回転し易い状態となっていた。
これは、第2比較例においては、上述したように締結強度が低く、積層精度(積層平行度、積層直角度、かしめ部近傍積厚)が悪いことが原因であると考えられる。
なお、第1実施形態においては、かしめ部40を矩形状に構成することにより、第2実施形態においては、かしめ部40Aを三角形状に構成することにより、丸形状にした場合に比べて、回転方向の力に対しても締結強度を確保している。
以上説明したように、第1実施形態に係る回転電機のステータコア1によれば、矩形状のかしめ部40の中心位置Oを径方向外側の対角領域S1の内部に配置するので、かしめ部40を磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が比較的小さい領域に配置することができ、コイル通電時にかしめ部40において発生する渦電流損失の増加を抑制することが可能である。
また、矩形状のかしめ部40の長辺が径方向に沿うように配置されることにより、矩形状のかしめ部40の短辺が径方向に沿うように配置される場合に比べて、磁束密度、及び磁束密度の時間的変化の大きい領域にかしめ部40が位置してしまうことを抑制できるため、コイル通電時にかしめ部40において発生する渦電流損失の増加を抑制することができる。
したがって、かしめ部40の面積を大きくして締結強度及び積層精度(積層平行度、積層直角度、かしめ部近傍積厚)を向上した場合であっても、渦電流損失の増加を抑制することが可能である。
また、矩形状のかしめ部40の長辺が径方向に沿うように配置されることにより、矩形状のかしめ部40の短辺が径方向に沿うように配置される場合に比べて、かしめ部40とティース30の径方向内側端部32との間の距離が増大してしまうことを抑制できるため、ティース30の径方向内側端部32における積層精度の低下を抑制することができる。
また、かしめ部40を一点のみで構成するので、生産性が良好となるとともに、かしめ部40を分割コア10毎に二点以上設ける場合に比べて、渦電流損失の増加を抑制することができる。
また、かしめ部40を一点のみで構成する場合には、例えばかしめ部40を丸形状にすると複数の鋼板同士が相対回転し易くなってしまうが、かしめ部40を矩形状に構成することで、回転方向の力に対しても締結強度を確保することができる。
また、かしめ部40は平かしめ状に構成されるので、例えばV突起かしめ状とする場合に比べて隣接する鋼板12同士の間の隙間の発生を抑制して、鋼板12の占積率を向上させるとともに、かしめ部40の面積(周長、すなわち四辺)全体を有効に機能させて締結強度又は積層精度を向上することが可能である。
かしめ部40の径方向内側端部45が、径方向内側の対角領域S3の内部に配置されるので、かしめ部40の径方向内側端部45とティース30の径方向内側端部32との間の距離が増大してしまうことを抑制でき、かしめ部40から比較的離間した位置となるティース30の径方向内側端部32における積層精度の低下を抑制することができる。
また、第2実施形態に係る回転電機のステータコア1によれば、三角形状のかしめ部40Aを径方向外側の対角領域S1の内部に配置するため、かしめ部40Aを磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が比較的小さい領域に配置することができ、通電時にかしめ部40Aにおいて発生する渦電流損失の増加を抑制することが可能である。
また、径方向内側に凸形となる三角形状に構成されているため、かしめ部40Aを磁束密度、及び磁束密度の時間的変化が比較的小さい径方向外側の対角領域S1の内部に配置しながら、かしめ部40Aの面積を確保しやすくすることができる。したがって、かしめ部40Aの面積を大きくして締結強度及び積層精度を向上しながら、渦電流損失の増加を抑制することが可能である。
また、かしめ部40Aを一点のみで構成するので、生産性が良好となるとともに、かしめ部40Aを分割コア10毎に二点以上設ける場合に比べて、渦電流損失の増加を抑制することができる。また、かしめ部40Aを一点のみで構成する場合には、例えばかしめ部40Aを丸形状にすると複数の鋼板同士が相対回転し易くなってしまうが、かしめ部40Aを三角形状に構成することで、回転方向の力に対しても締結強度を確保することができる。
また、かしめ部40Aは平かしめ状に構成されるので、例えばV突起かしめ状とする場合に比べて隣接する鋼板12同士の間の隙間の発生を抑制して、積層鋼板の占積率を向上させとともに、かしめ部40Aの面積(周長、すなわち三辺)全体を有効に機能させて締結強度又は積層精度を向上することが可能である。
また、かしめ部40Aを構成する三角形状の径方向内側の頂点の開角θは、通電時のバックヨーク20における磁束密度の時間的変化量が所定値以下の領域にかしめ部40Aが位置するように設定される。したがって、径方向外側の対角領域S1の内部において、更に所望の磁束密度の時間的変化量の領域の内部にかしめ部40Aを配置することによって、より効果的に渦電流損失の増加を抑制することができる。
また、第1及び第2実施形態のかしめ部40、40Aの角部46は、R形状に形成されるので、所定の鋼板12の突起部41が、所定の鋼板12と積層方向に隣接する鋼板12の凹部42に係合する際に係合し易くすることができる。
また、かしめ圧入緊迫力が確保し易くなるため、隣接する鋼板12の締結強度を確保し易くすることが可能である。さらに、かしめ部40、40Aを打ち抜きで形成する際には、角部46と直線部の抜け状態(ダレ又はせん断長さ)を近づけ、パンチの角にかかる負担を軽減することで、安定した抜け状態を維持することができる。また、かしめ部40、40Aを打抜きで形成する際には、角部46において発生するせん断応力を緩和することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、第1実施形態の矩形状のかしめ部40は、その全体が、径方向外側の対角領域S1の内部に位置するように配置しても構わない。
1 回転電機のステータコア
10 分割コア
12 鋼板
20 バックヨーク
21 周方向一端面
22 凸部
23 周方向他端面
24 凹部
25 外周面
26 内周面
30 ティース
31 周方向両端面
32 径方向内側端部
40、40A かしめ部
41 突起部
41a 平面
41b 斜面
42 凹部
42a 平面
42b 斜面
43 周方向両端面
44 径方向両端面
45 径方向内側端部
46 角部
O 中心位置
P1 内周側交点
P2 外周側交点
S1、S2、S3、S4 対角領域
L、M、R 仮想線
θ 開角

Claims (4)

  1. 各々が複数の鋼板を軸方向に積層して別体に形成された複数の分割コアを、円環状に配列することによって構成された回転電機のステータコアであって、
    各々の前記分割コアは、
    所定の径方向幅を有して円弧状に延びるバックヨークと、
    前記バックヨークの周方向中間部から径方向内側に突出し、周囲にコイルが巻回されるティースと、
    積層された前記複数の鋼板同士を互いに係止させることによって一体に固定するかしめ部と、
    を有し、
    前記かしめ部は、前記分割コアの前記バックヨークにおいて、各々の前記分割コア毎に1個ずつ形成され、
    前記かしめ部は、所定の鋼板において、短辺及び長辺を有する矩形状の領域が軸方向一方側に突出する突起部と、該突起部の裏面に形成され、前記突起部と同形状の領域が軸方向一方側に凹んだ凹部と、を有して平かしめ状に構成され、
    前記所定の鋼板の前記突起部は、前記所定の鋼板と積層方向に隣接する鋼板の前記凹部に係合して互いに係止され、
    前記かしめ部の中心位置は、軸方向から見たときに、前記ティースの周方向両端面と前記バックヨークの内周面とが交わる2つの内周側交点と、前記ティースの周方向両端面を延長させた仮想線と前記バックヨークの外周面とが交わる2つの外周側交点と、を対角状に直線で結んだ場合に分割される4つの対角領域の内、径方向外側の対角領域の内部に配置され、
    前記かしめ部の長辺は、径方向に沿うように配置され
    前記かしめ部の径方向内側端部は、径方向内側の対角領域の内部に配置され
    ことを特徴とする回転電機のステータコア。
  2. 各々が複数の鋼板を軸方向に積層して別体に形成された複数の分割コアを、円環状に配列することによって構成された回転電機のステータコアであって、
    各々の前記分割コアは、
    所定の径方向幅を有して円弧状に延びるバックヨークと、
    前記バックヨークの周方向中間部から径方向内側に突出し、周囲にコイルが巻回されるティースと、
    積層された前記複数の鋼板同士を互いに係止させることによって一体に固定するかしめ部と、
    を有し、
    前記かしめ部は、前記分割コアの前記バックヨークにおいて、各々の前記分割コア毎に1個ずつ形成され、
    前記かしめ部は、所定の鋼板において、径方向内側に凸形となる三角形状の領域が軸方向一方側に突出する突起部と、該突起部の裏面に形成され、前記突起部と同形状の領域が軸方向一方側に凹んだ凹部と、を有して平かしめ状に構成され、
    前記所定の鋼板の前記突起部は、前記所定の鋼板と積層方向に隣接する鋼板の前記凹部に係合して互いに係止され、
    前記かしめ部は、軸方向から見たときに、前記ティースの周方向両端面と前記バックヨークの内周面とが交わる2つの内周側交点と、前記ティースの周方向両端面を延長させた仮想線と前記バックヨークの外周面とが交わる2つの外周側交点と、を対角状に直線で結んだ場合に分割される4つの対角領域の内、径方向外側の対角領域の内部に配置される
    ことを特徴とする回転電機のステータコア。
  3. 前記三角形状の径方向内側の頂点の開角は、通電時の前記バックヨークにおける磁束密度の時間的変化量が所定値以下の領域に前記かしめ部が位置するように設定される
    ことを特徴とする請求項に記載の回転電機のステータコア。
  4. 前記かしめ部の前記三角形状又は前記矩形状の角部は、R形状に形成される
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の回転電機のステータコア。
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