JP2014204531A - モータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステータコア21は、メインコア部31と、メインコア部31の軸方向端部に設けられる磁性板40とを備える。磁性板40は、メインコア部31における軸方向端部に積層される積層部41と、積層部41のロータ側の端部から軸方向外側に延出されるとともにロータと径方向に対向するロータ対向部44とを有する。ステータコア21は、電機子巻線22が巻回されるティース構成部33,43を有する分割コアを、周方向に並設して構成される。
【選択図】図1
Description
この構成によれば、軸方向延出部の軸方向先端側の角部には、先端面取り部が形成されるため、巻線巻回時に角部と接触しても面取りされているため、巻線が損傷することを抑えることができる。
この構成によれば、電機子巻線の線径の2倍以上の曲率半径を有するようにR面取りされて先端面取り部が構成されるため、より確実に巻線が損傷することを抑えることができる。
この構成によれば、ロータ側の端部から軸方向外側に延出される軸方向延出部が、ティース構成部及び積層部に対して周方向に磁気的にスキューされるため、磁気の変化を滑らかとしてコギングトルクを低減することが可能となる。
この構成によれば、軸方向延出部は、前記軸方向外側ほど周方向幅が狭くなるように形成されるため、漏れ磁束を抑えることができ、これにより漏れ磁束の増加に伴うトルクリップルの増加を抑えることができる。ここで、例えばロータがステータの内側に設けられるインナロータ型のモータにおいては、前記軸方向延出部が径方向内側に位置するため、例えばプレス成形による打ち抜きしたのちに略90度折り曲げて軸方向延出部を形成する場合、軸方向延出部の先端(軸方向外側部分)となる部位が径方向内側に位置することになる。このため、前述のように軸方向外側ほど軸方向延出部の周方向幅が狭い構成とすることで、プレス成形により周方向に複数設けられる積層部及び軸方向延出部を一体とした状態で打ち抜くことが可能となる。
この構成によれば、軸方向延出部はその周方向側部の傾斜面が直線状であるため、磁気の変化をより滑らかとすることができ、コギングトルクを低減することができる。ここで、例えばロータがステータの内側に設けられるインナロータ型のモータにおいては、前記軸方向延出部が径方向内側に位置するため、例えばプレス成形による打ち抜きしたのちに略90度折り曲げて軸方向延出部を形成する場合、軸方向延出部の先端(軸方向外側部分)となる部位が径方向内側に位置することになる。このため、ティース構成部の放射角よりも軸方向延出部(周方向側部)の傾斜角(周方向幅)が小さい構成とすることで、プレス成形により周方向に複数設けられる積層部及び軸方向延出部を一体とした状態で打ち抜くことが可能となる。
この構成によれば、軸方向延出部にスリットが形成されることで、コギングトルクを抑えることができる。
この構成によれば、軸方向延出部を有する磁性板が軸方向両側に形成されるため、メインコア部の軸方向長さを抑えつつ磁気の取り込み量をより拡大させることができる。また、軸方向延出部の反ロータ側に電機子巻線を配することができるため、軸方向長さを抑えることができる。
上記モータにおいて、前記ロータの界磁磁石は、フェライト磁石よりなることが好ましい。
上記モータにおいて、前記ステータコアの軸方向両側にそれぞれ設けられて該ステータコアを軸方向に挟持する第1フレーム及び第2フレームを備え、前記第1フレームと前記第2フレームとの間から前記ステータコアの外周面が外部に露出されるように構成されたことが好ましい。
この構成によれば、磁性板の積層部を各フレームに対して軸方向に干渉しないように小型にする必要がないため、出力の低下を抑えることができる。
上記モータにおいて、前記軸方向延出部は、周方向両側面における反ロータ側の角部に第1側面面取り部が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、軸方向延出部の周方向両端面におけるロータ側の角部に第2側面面取り部が形成されることで、その第2側面面取り部に巻線が接触しても巻線の損傷を抑えることができる。
図1に示すように、本実施形態のモータ10は、リヤフレーム11とフロントフレーム12によってモータ10の軸方向に挟持された環状のステータ13の内側に、ロータ14が配置されて構成されている。なお、モータ10の軸方向出力側(後述するジョイント63側)を保持するフレームとフロントフレーム12とし、軸方向反出力側を保持するフレームをリヤフレーム11としている。各フレーム11,12は、互いに離間しないようにステータ13の外周側の位置でスルーボルト15にて締結固定されている。
リヤフレーム11及びフロントフレーム12は、アルミニウムや鋼鉄等の金属材料あるいは樹脂材料にて形成されている。リヤフレーム11は、略円盤状の本体部11aと、本体部11aの外周縁からモータ10の軸方向に延出された円筒状のステータ保持部11bとを備えている。フロントフレーム12も略同様の構成であり、略円盤状の本体部12aと、本体部12aの外周縁からモータ10の軸方向に延出された円環状のステータ保持部12bとを備えている。各フレーム11,12の本体部11a,12aの径方向中央には、同軸上に配置された軸受16,17が保持され、その軸受16,17には、ロータ14の回転軸18が軸支されている。
ステータ13は、各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bに挟持された円環状のステータコア21と、そのステータコア21に装着された電機子巻線22とを備える。
上記のような形状を有するステータコア21は、複数の鋼板を積層して一体化することによって成形されている。
図1に示すように、上記構成のステータ13を保持する各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bは、各フレーム11,12の本体部11a,12aから軸方向に延出する円筒状をなしている。ステータ保持部11b,12bの外径は、磁性板40及びメインコア部31の外径よりも大きく形成されている。また、ステータ保持部11b,12bの内径は、磁性板40及びメインコア部31の外径よりも小さく形成されている。
図1、図2に示すように、ロータ14は、軸受16,17に軸支された回転軸18と、回転軸18に一体回転可能に固定された円筒状のロータコア61と、ロータコア61の外周面に固設された複数(本実施形態では10個)の界磁磁石62とから構成されている。各界磁磁石62は、フェライト磁石よりなり、磁極(N極とS極)が周方向で交互に異なるように配置されている。各界磁磁石62は、周方向において間隙を有して前記ロータコアの外周面に固着された所謂セグメント磁石である。
ステータ13の電機子巻線22への通電により発生した磁界とロータ14の界磁磁石62の磁界とが、メインコア部31の内周面と各磁性板40のロータ対向部44を介して作用し合い、ロータ14が回転する。なお、本実施形態では、磁性板40の板厚T1がコアシート30の板厚T2よりも厚く設定されているため、磁性板40での磁気飽和が生じにくく、磁性板40を介して磁気を取り込みやすくなっている。
また、各磁性板40のロータ対向部44は、ステータコア21のティース24のロータ14側端部(径方向内側端部)から軸方向に延びるように形成されている。これにより、ステータコア21のロータ14との対向面(ステータコア21の内周面)の軸方向長さを確保して高出力化を図りつつも、メインコア部31の積厚が抑えられるようになっている。そして、メインコア部31の積厚が抑えられることで、メインコア部31の積厚の変動(公差)が少なく抑えられるため、そのメインコア部31を挟む各フレーム11,12の軸方向の間隔の変動が抑えられ、ひいては、モータ10全体の軸方向寸法の変動が抑えられるようになっている。
(1)電機子巻線22が巻回されるティース構成部33,43(ティース24)を有する分割コア21aを、周方向に並設してステータコア21が構成されるため、独立した各分割コア21aに設けられるティース構成部33,43(ティース24)に電機子巻線22を巻回することができる。ここで、分割コア21aの状態で電機子巻線22を巻回できるため、分割コア21a周囲を自由に利用できるため、電機子巻線22の巻回を容易とすることができる。
(8)各フレーム11,12でステータコア21を軸方向に挟持する際に、ステータコア21の外周面が露出されるため、ステータコア21(ステータ13)の熱を外部に放出しやすくできる。
(10)磁性板40の板厚T1をコアシート30の板厚T2よりも厚くして磁性板を介して磁気を取り込みやすくすることができるため、より一層の高出力化に寄与できる。
・上記実施形態では、特に言及していないが、例えば、ロータ対向部44を周方向に磁気的にスキューする構成を採用してもよい。このように、ロータ側の端部から軸方向外側に延出される軸方向延出部が、ティース構成部及び積層部に対して周方向に磁気的にスキューされるため、磁気の変化を滑らかとしてコギングトルクを低減することが可能となる。
図5(a)(b)に示すように、ロータ対向部44は、周方向両側に周方向側部としての側縁部44a,44bを有する。この側縁部44a,44bは、回転軸18の軸線L1方向(軸方向)に対して傾斜する形状とされる。この側縁部44a,44bは、その一方の側縁部44aが周方向中央側に近づくように傾斜され、その他方の側縁部44bが周方向中央側から離間するように傾斜される。側縁部44a,44bの軸線L1に対する傾斜角度はいずれも略同角度とされる。このため、ロータ対向部44は、その軸方向基端側(軸方向内側)の周方向幅がティース24の幅広部24bを構成するティース構成部33,43の先端部の周方向幅と等しく形成される。
図6(a)(b)に示すように、側縁部44a,44bは、回転軸18の軸線L1方向(軸方向)に対して傾斜する形状とされる。側縁部44a,44bは、前記軸方向外側(反積層部41側)ほど前記ロータ対向部44の周方向中央側に近づくように傾斜されている。また、周方向一方側の側縁部44aと周方向他方側の側縁部44bとは、前記ロータ対向部44の周方向中心を通る仮想線L2(軸線L1に沿った直線)を中心として対称形状をなすように形成される。このため、ロータ対向部44は、その軸方向基端側(軸方向内側)の周方向幅がティース24の幅広部24bを構成するティース構成部33,43の先端部の周方向幅と等しく形成され、軸方向先端側(軸方向外側)ほど周方向幅が狭く、径方向視で台形形状をなすように形成される。なお、本実施形態の各ロータ対向部44は全て同形状をなすように形成される。
図11(a)(b)に示すように、ロータ対向部44は、側縁部44a,44bの傾斜面が直線状であり、その傾斜角θ2は前記ティース構成部43の放射角θ1よりも小さく構成してもよい。
また、周方向一方側の側縁部44aのみを軸方向に傾斜させて磁気的にスキューされる構成としてもよい。
また、ロータ対向部44の径方向長さ(厚さ)を周方向において変化させて磁気的にスキューされる構成としてもよい。
またロータ対向部44を、軸方向外側ほど周方向幅が広がるように台形形状に形成して磁気的にスキューされる構成としてもよい。
図8(a)(b)に示すように、先端面取り部を設けない構成を採用してもよい。
また、図9(a)(b)に示すように、先端面取り部45をC面取り形状としてもよい。のとき、先端面取り部45は、面取りする少なくとも一方の辺の長さが前記電機子巻線22の線径の2倍以上の長さDとなるように構成する。このような構成とすることで、電機子巻線22が角部(先端面取り部45)と接触しても巻線22の損傷を抑えて電機子巻線22の断線をより確実に抑えることができる。
・上記実施形態では、磁性板40の板厚T1をコアシート30の板厚T2よりも厚く設定したが、これに特に限定されるものではなく、磁性板40の板厚T1をコアシート30の板厚T2に対して等しく、又は薄く設定してもよい。
・上記実施形態では、ロータ14をステータ13の内周側に配置したインナロータ型のモータ10に具体化したが、これに特に限定されるものではなく、ロータをステータの外周側に配置したアウタロータ型のモータに具体化してもよい。
Claims (17)
- ステータコアに電機子巻線が設けられるステータと、
前記ステータコアと径方向に対向するロータと、
を備えたモータであって、
前記ステータコアは、メインコア部と、該メインコア部の軸方向端部に設けられる磁性板とを備え、
前記磁性板は、前記メインコア部における軸方向端部に積層される積層部と、該積層部の前記ロータ側の端部から軸方向外側に延出されるとともに前記ロータと径方向に対向する軸方向延出部とを有し、
前記ステータコアは、前記電機子巻線が巻回されるティース構成部を有する分割コアを、周方向に並設して構成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部の軸方向先端側の角部は、面取りされて形成される先端面取り部を有することを特徴とするモータ。 - 請求項2に記載のモータにおいて、
前記先端面取り部は、前記電機子巻線の曲率半径の2倍以上の曲率半径を有するR面取りが施されてなることを特徴とするモータ。 - 請求項2に記載のモータにおいて、
前記先端面取り部は、面取りする少なくとも一方の辺の長さが前記電機子巻線の線径の2倍以上の長さとなるようにC面取りが施されてなることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、前記ティース構成部及び前記積層部に対して周方向に磁気的にスキューされることを特徴とするモータ。 - 請求項5に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、前記軸方向外側ほど周方向幅が狭くなるように形成されることを特徴とするモータ。 - 請求項5又は6に記載のモータにおいて、
前記積層部は、前記メインコア部の前記ティース構成部と同形状に形成され、
前記軸方向延出部は、前記積層部と一体であり、積層部の先端側で折り曲げて形成されることを特徴とするモータ。 - 請求項5〜7のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、前記周方向側部の傾斜面が直線状であり、その傾斜角は前記ティース構成部の放射角よりも小さく構成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部には、軸方向に延びるスリットが形成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記磁性板は、前記メインコア部の軸方向両側に設けられることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載のモータにおいて
前記軸方向延出部のロータ対向面は、軸方向視で円弧形状を成し、前記ロータの外周における曲率より小さな曲率を有する円弧形状をなすことを特徴とするモータ。 - 請求項1〜11のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記ロータの界磁磁石は、フェライト磁石よりなることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜12のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記ステータコアの軸方向両側にそれぞれ設けられて該ステータコアを軸方向に挟持する第1フレーム及び第2フレームを備え、
前記第1フレームと前記第2フレームとの間から前記ステータコアの外周面が外部に露出されるように構成されたことを特徴とするモータ。 - 請求項13に記載のモータにおいて、
前記第1及び第2フレームは、前記磁性板の前記積層部を介して前記メインコア部を軸方向に挟むように構成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜14のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記メインコア部は、複数のコアシートを積層して構成されるものであり、
前記磁性板の板厚は、前記コアシートの板厚よりも厚く設定されていることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜15のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、周方向両側面における反ロータ側の角部に第1側面面取り部が形成されていることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜16のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、周方向端面における前記ロータ側の角部に第2側面面取り部が形成されていることを特徴とするモータ。
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