JP2014147177A - モータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】磁性板40は、メインコア部の軸方向端部の径方向内側の端部から軸方向外側に延出されるロータ対向部44を有する。このロータ対向部44は、周方向側部としての側縁部44a,44bが軸方向に対して傾斜し、その傾斜方向は互いに対称方向であり、周方向に隣接する他のロータ対向部44及び他のティース構成部と軸方向視で重ならないように形成される。
【選択図】図3
Description
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、コギングトルクを抑制可能なモータを提供することにある。
この構成によれば、軸方向延出部は、周方向幅が狭くなるように形成されるため、漏れ磁束を抑えることができ、これにより漏れ磁束の増加に伴うトルクリップルの増加を抑えることができる。ここで、例えばロータがステータの内側に設けられるインナロータ型のモータにおいては、前記軸方向延出部が径方向内側に位置するため、例えばプレス成形による打ち抜きしたのちに略90度折り曲げて軸方向延出部を形成する場合、軸方向延出部の先端(軸方向外側部分)となる部位が径方向内側に位置することになる。このため、前述のように軸方向外側ほど軸方向延出部の周方向幅が狭い構成とすることで、プレス成形により周方向に複数設けられる積層部及び軸方向延出部を一体とした状態で打ち抜くこと
が可能となる。
この構成によれば、軸方向延出部はその周方向側部の傾斜面が直線状であるため、磁気の変化をより滑らかとすることができ、コギングトルクを低減することができる。ここで、例えばロータがステータの内側に設けられるインナロータ型のモータにおいては、前記軸方向延出部が径方向内側に位置するため、例えばプレス成形による打ち抜きしたのちに略90度折り曲げて軸方向延出部を形成する場合、軸方向延出部の先端(軸方向外側部分)となる部位が径方向内側に位置することになる。このため、ティース構成部の放射角よりも軸方向延出部(周方向側部)の傾斜角(周方向幅)が小さい構成とすることで、プレス成形により周方向に複数設けられる積層部及び軸方向延出部を一体とした状態で打ち抜くことが可能となる。
この構成によれば、径方向に複数積層される軸方向延出部は、その周方向側部の軸線方向に対する周方向の傾斜角度が反ロータ側ほど大きくなるように形成されるため、ロータ側ほど軸方向延出部のロータに対する対向面(径方向視での軸方向延出部)の面積が大きくなるため、磁気を取りこみやすい。また、反ロータ側ほど傾斜角度が大きくなり径方向視での軸方向延出部の面積が小さくなるため、徐々に磁気を変動させることができ、スキューの効果に寄与できる。
この構成によれば、軸方向延出部を有する磁性板が軸方向両側に形成されるため、メインコア部の軸方向長さを抑えつつ磁気の取り込み量をより拡大させることができる。また、軸方向延出部の反ロータ側に電機子巻線を配することができるため、軸方向長さを抑えることができる。
この構成によれば、ロータの界磁磁石は、比較的安価なフェライト磁石よりなるため、モータの低コスト化に寄与できる。
い。
図1に示すように、本実施形態のモータ10は、リヤフレーム11とフロントフレーム12によってモータ10の軸方向に挟持された環状のステータ13の内側にロータ14が配置されて構成されている。なお、モータ10の軸方向出力側(後述するジョイント63側)を保持するフレームをフロントフレーム12とし、軸方向反出力側を保持するフレームをリヤフレーム11としている。各フレーム11,12は、互いに離間しないようにステータ13の外周側の位置でスルーボルト15にて締結固定されている。
リヤフレーム11及びフロントフレーム12は、アルミニウムや鋼鉄等の金属材料にて形成されている。リヤフレーム11は、略円盤状の本体部11aと、本体部11aの外周縁からモータ10の軸方向に延出された円筒状のステータ保持部11bとを備えている。
一方のフロントフレーム12も略同様の構成であり、略円盤状の本体部12aと、本体部12aの外周縁からモータ10の軸方向に延出された円環状のステータ保持部12bとを備えている。各フレーム11,12の本体部11a,12aの径方向中央には、同軸上に配置された軸受16,17が保持され、その軸受16,17には、ロータ14の回転軸18が軸支されている。
ステータ13は、各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bに挟持された円環状のステータコア21と、そのステータコア21に装着された電機子巻線22とを備える。
上記のような形状を有するステータコア21は、複数の鋼板を積層して一体化することによって成形されている。
構成される。
図6及び図8に示すように、上記のステータコア21に装着された電機子巻線22は、複数のセグメント導体25(セグメントコンダクタ)にて構成されている。各セグメント導体25は、所定のもの同士で接続されて、3相(U相、V相、W相)Y結線の電機子巻線22を構成している。また、各セグメント導体25は、同一断面形状(断面矩形状)の線材から形成されるものである。
図1に示すように、上記構成のステータ13を保持する各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bは、各フレーム11,12の本体部11a,12aから軸方向に延出する円筒状をなしている。ステータ保持部11b,12bの外径は、ステータ保持部11b,12bのメインコア部31の外径よりも大きく形成されている。また、ステータ保持部11b,12bの内径は、メインコア部31の外径よりも小さく、且つ、磁性板40(積層部41)の外径よりも大きく形成されている。
であり、円環状をなしている。外嵌部11d,12dの内径は、メインコア部31の外径と略等しく形成されており、外嵌部11d,12dの径方向内側には、軸方向と直交する平面状をなす当接面11e,12eがそれぞれ形成されている。
図1、図2及び図8に示すように、ロータ14は、軸受16,17に軸支された回転軸18と、回転軸18に一体回転可能に固定された円筒状のロータコア61と、ロータコア61の外周面に固設された複数(本実施形態では10個)の界磁磁石62とから構成されている。各界磁磁石62は、フェライト磁石よりなり、磁極(N極とS極)が周方向で交互に異なるように配置されている。各界磁磁石62は、周方向において間隙を有して前記ロータコアの外周面に固着された所謂セグメント磁石である。
ステータ13の電機子巻線22への通電により発生した磁界とロータ14の界磁磁石62の磁界とが、メインコア部31の内周面と各磁性板40のロータ対向部44を介して作用し合い、ロータ14が回転する。なお、本実施形態では、磁性板40の板厚T1がコアシート30の板厚T2よりも厚く設定されているため、磁性板40での磁気飽和が生じにくく、磁性板40を介して磁気を取り込みやすくなっている。
。そして、メインコア部31の積厚が抑えられることで、メインコア部31の積厚の変動(公差)が少なく抑えられるため、そのメインコア部31を挟む各フレーム11,12の軸方向の間隔の変動が抑えられ、ひいては、モータ10全体の軸方向寸法の変動が抑えられるようになっている。
(1)ロータ14側の端部から軸方向外側に延出されるロータ対向部の周方向両側の側縁部44a,44bが軸方向に対して傾斜されるため、スキューの効果が得られてコギングトルクを抑制することができる。また、ロータ対向部44は、周方向に隣接する他のロータ対向部44及び隣接する他のメインコア部31のティース構成部33と軸方向視で重ならないため、ロータ対向部44が影響し合うことが抑えられるため、磁束の減少を抑えることができる。
有する。そして、このロータ対向部44が軸線方向に対して周方向に傾斜されるため、メインコア部31を複数のコアシート30で構成し、これらを磁気的にスキューする場合と比較して容易に製造することが可能である。また、磁性板40は、積層部41を有することで、磁性板40をメインコア部31と組み付けることが容易である。
(7)電機子巻線22は、ステータコア21に軸方向に沿って形成された複数のスロットSに挿入されるとともに該スロットSから軸方向に突出する第1及び第2突出部52,53を有する複数のセグメント導体25よりなる。そして、セグメント導体25の第1及び第2突出部52,53は、磁性板40のロータ対向部44と径方向に対向するように構成される。これにより、ステータコア21におけるロータ14との対向面を磁性板40のロータ対向部44によって確保して高出力を図りつつも、ステータ13の軸方向への大型化を抑えることができる。また、電機子巻線22がセグメント導体25にて構成されたステータ13は、電機子巻線22の占積率を高く構成できる一方でセグメント導体25がスロットS内において径方向に並ぶことから特に径方向に発熱しやすくもなるが、ステータコア21(メインコア部31)の外周面が各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bの間から外部に露出されるため、ステータ13で生じた熱を外部に逃がしやすく好適である。
・上記実施形態では、ロータ対向部44を軸方向外側ほど周方向幅が狭くなるように略台形形状としたが、ロータ対向部44を軸線方向に対して周方向に傾斜させ、その傾斜方向は互いに対称方向であれば、適宜変更してもよい。例えば、ロータ対向部44を、軸方向外側ほど周方向幅が広がるように台形形状に形成して磁気的にスキューされる構成としてもよい。
・上記実施形態では、ロータ対向部44の軸方向基端側(軸方向内側)の周方向幅をティース24の幅広部24bを構成するティース構成部33,43の先端部の周方向幅と等しく形成したが、これに限らない。
・上記実施形態では、磁性板40の板厚T1をコアシート30の板厚T2よりも厚く設定したが、これに特に限定されるものではなく、磁性板40の板厚T1をコアシート30
の板厚T2に対して等しく、又は薄く設定してもよい。
・上記実施形態では、ロータ14の界磁磁石62にフェライト磁石を用いたが、これ以外に例えば、ネオジム磁石等、その他の磁石を用いてもよい。
Claims (9)
- ステータコアに電機子巻線が設けられてなるステータと、
前記ステータコアと径方向に対向するロータと、
を備えたモータであって、
前記ステータコアは、前記ロータ側に延出されて前記電機子巻線が巻回されるティース構成部を有するメインコア部と、該メインコア部の軸方向端部に設けられる磁性板とを備え、
前記磁性板は、前記メインコア部の軸方向端部の前記ロータ側の端部から軸方向外側に延出される軸方向延出部を有し、
前記軸方向延出部は、周方向両側の周方向側部が軸方向に対して傾斜し、その傾斜方向は互いに対称方向であり、周方向に隣接する他の軸方向延出部及び他のティース構成部と軸方向視で重ならないように形成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、前記軸方向外側ほど周方向幅が狭くなるように形成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1又は2に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、前記周方向側部の傾斜面が直線状であり、その傾斜角は前記ティース構成部の放射角よりも小さく構成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記メインコア部は、前記電機子巻線が巻回されるティース構成部を有するコアシートが、軸方向に積層されてなり、
前記磁性板は、少なくとも前記ティース構成部と積層される積層部と、該積層部の前記ロータ側の端部から軸方向外側に延出されるとともに前記ロータと径方向に対向する軸方向延出部とを有することを特徴とするモータ。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、径方向に複数積層され、
前記周方向側部の軸方向に対する傾斜角度は反ロータ側ほど大きくなるように形成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記磁性板は、前記メインコア部の軸方向両側に設けられることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記ロータの界磁磁石は、フェライト磁石よりなることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記電機子巻線は、前記ステータコアに軸方向に沿って形成された複数のスロットに挿入されるとともに該スロットから軸方向に突出する突出部が互いに電気的に接続された複数のセグメント導体よりなり、
前記セグメント導体の前記突出部が、前記磁性板の前記軸方向延出部と径方向に対向するように構成されていることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記ステータコアの軸方向両側にそれぞれ設けられて該ステータコアを軸方向に挟持する第1フレーム及び第2フレームを備え、
前記第1フレームと前記第2フレームとの間から前記ステータコアの外周面が外部に露出されるように構成されたことを特徴とするモータ。
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