JP6100540B2 - モータ - Google Patents
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Description
この構成によれば、軸方向延出部が影響し合うことが抑えられるため、磁束の減少を抑えることができる。
この構成によれば、軸方向延出部は、周方向における周方向側部が軸方向に対して傾斜
されて周方向に磁気的にスキューされるため、板状部材からプレス成形にて軸方向延出部を形成することが可能となる。これにより、例えば積層部と軸方向延出部とを溶着等する必要がないため比較的容易に製造できる。
この構成によれば、軸方向延出部は、前記軸方向外側ほど周方向幅が狭くなるように形成されるため、漏れ磁束を抑えることができ、これにより漏れ磁束の増加に伴うトルクリップルの増加を抑えることができる。ここで、例えばロータがステータの内側に設けられるインナロータ型のモータにおいては、前記軸方向延出部が径方向内側に位置するため、例えばプレス成形による打ち抜きしたのちに略90度折り曲げて軸方向延出部を形成する場合、軸方向延出部の先端(軸方向外側部分)となる部位が径方向内側に位置することになる。このため、前述のように軸方向外側ほど軸方向延出部の周方向幅が狭い構成とすることで、プレス成形により周方向に複数設けられる積層部及び軸方向延出部を一体とした状態で打ち抜くことが可能となる。
この構成によれば、軸方向延出部はその周方向側部の傾斜面が直線状であるため、磁気の変化をより滑らかとすることができ、コギングトルクを低減することができる。ここで、例えばロータがステータの内側に設けられるインナロータ型のモータにおいては、前記軸方向延出部が径方向内側に位置するため、例えばプレス成形による打ち抜きしたのちに略90度折り曲げて軸方向延出部を形成する場合、軸方向延出部の先端(軸方向外側部分)となる部位が径方向内側に位置することになる。このため、積層部のティース構成部の放射角よりも軸方向延出部(周方向側部)の傾斜角(周方向幅)が小さい構成とすることで、プレス成形により周方向に複数設けられる積層部及び軸方向延出部を一体とした状態で打ち抜くことが可能となる。
この構成によれば、例えばインナロータ型のモータでは径方向内側において電機子巻線のスペースを確保することができる。また、この場合、コアシートのティース構成部は磁性板と当接しているため、コアシートのティース構成部のロータ側の幅狭の部位に集中する磁気を緩和させて磁気飽和を抑えることができる。
この構成によれば、ロータ対向面の周方向外側ほどロータから離間する形状となるため、より確実にコギングトルクを低減することが可能となる。
この構成によれば、軸方向延出部を有する磁性板が軸方向両側に形成されるため、メインコア部の軸方向長さを抑えつつ磁気の取り込み量をより拡大させることができる。また、軸方向延出部の反ロータ側に電機子巻線を配することができるため、軸方向長さを抑えることができる。
この構成によれば、ロータの界磁磁石は、比較的安価なフェライト磁石よりなるため、モータの低コスト化に寄与できる。
この構成によれば、磁性板の積層部を各フレームに対して軸方向に干渉しないように小型にする必要がないため、出力の低下を抑えることができる。
この構成によれば、磁性板の板厚をコアシートの板厚よりも厚くして磁性板を介して磁気を取り込みやすくすることができるため、より一層の高出力化に寄与できる。
図1に示すように、本実施形態のモータ10は、リヤフレーム11とフロントフレーム12によってモータ10の軸方向に挟持された環状のステータ13の内側にロータ14が配置されて構成されている。なお、モータ10の軸方向出力側(後述するジョイント63側)を保持するフレームをフロントフレーム12とし、軸方向反出力側を保持するフレームをリヤフレーム11としている。各フレーム11,12は、互いに離間しないようにステータ13の外周側の位置でスルーボルト15にて締結固定されている。
リヤフレーム11及びフロントフレーム12は、アルミニウムや鋼鉄等の金属材料にて形成されている。リヤフレーム11は、略円盤状の本体部11aと、本体部11aの外周縁からモータ10の軸方向に延出された円筒状のステータ保持部11bとを備えている。一方のフロントフレーム12も略同様の構成であり、略円盤状の本体部12aと、本体部12aの外周縁からモータ10の軸方向に延出された円環状のステータ保持部12bとを備えている。各フレーム11,12の本体部11a,12aの径方向中央には、同軸上に配置された軸受16,17が保持され、その軸受16,17には、ロータ14の回転軸18が軸支されている。
ることで、各フレーム11,12がステータ13を挟持する状態で互いに固定されるようになっている。
ステータ13は、各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bに挟持された円環状のステータコア21と、そのステータコア21に装着された電機子巻線22とを備える。
上記のような形状を有するステータコア21は、複数の鋼板を積層して一体化することによって成形されている。
2と、その環状部42から径方向内側に延びる複数のティース構成部43とが形成されている。積層部41のティース構成部43は、軸方向視においてコアシート30のティース構成部33と同形状をなしている。磁性板40は、積層部41の環状部42及びティース構成部43が、コアシート30の環状部32及びティース構成部33とそれぞれ軸方向に重なるように設けられている。このコアシート30と磁性板40の各環状部32,42がステータコア21の円筒部23を構成し、各ティース構成部33,43がステータコア21のティース24を構成している。また、積層部41の環状部42の外径は、コアシート30の環状部32の外径よりも小さく形成されている(図2参照)。これにより、軸方向視においてコアシート30の環状部32の外周縁全体が露出するように構成されている。
成されたシート状の絶縁部材47が装着されている。各絶縁部材47は、スロットSの径方向外側端部で折り返された状態で設けられ、スロットSの内周面に沿うように形成されている。また、各絶縁部材47はスロットSに軸方向に挿入されるものであり、絶縁部材47の軸方向長さは、スロットSの軸方向長さよりも長く設定されている。つまり、絶縁部材47の軸方向両端部は、スロットSの軸方向両端部から外部に突出している。
図6及び図8に示すように、上記のステータコア21に装着された電機子巻線22は、複数のセグメント導体25(セグメントコンダクタ)にて構成されている。各セグメント導体25は、所定のもの同士で接続されて、3相(U相、V相、W相)Y結線の電機子巻線22を構成している。また、各セグメント導体25は、同一断面形状(断面矩形状)の線材から形成されるものである。
では、磁性板40の板厚T1(ティース構成部43の板厚)がコアシート30の板厚T2よりも厚いため、面取り部43aの曲率半径Rmをコアシート30の板厚T2よりも大きく設定可能となっている。これにより、曲率半径Rmが大きい面取り部43aによってセグメント導体25の屈曲部位の損傷がより好適に抑制されるようになっている。
図1に示すように、上記構成のステータ13を保持する各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bは、各フレーム11,12の本体部11a,12aから軸方向に延出する円筒状をなしている。ステータ保持部11b,12bの外径は、ステータ保持部11b,12bのメインコア部31の外径よりも大きく形成されている。また、ステータ保持部11b,12bの内径は、メインコア部31の外径よりも小さく、且つ、磁性板40(積層部41)の外径よりも大きく形成されている。
、ステータコア21のメインコア部31の外周面が外部に露出されている。
図1、図2及び図8に示すように、ロータ14は、軸受16,17に軸支された回転軸18と、回転軸18に一体回転可能に固定された円筒状のロータコア61と、ロータコア61の外周面に固設された複数(本実施形態では10個)の界磁磁石62とから構成されている。各界磁磁石62は、フェライト磁石よりなり、磁極(N極とS極)が周方向で交互に異なるように配置されている。各界磁磁石62は、周方向において間隙を有して前記ロータコアの外周面に固着された所謂セグメント磁石である。
ステータ13の電機子巻線22への通電により発生した磁界とロータ14の界磁磁石62の磁界とが、メインコア部31の内周面と各磁性板40のロータ対向部44を介して作用し合い、ロータ14が回転する。なお、本実施形態では、磁性板40の板厚T1がコアシート30の板厚T2よりも厚く設定されているため、磁性板40での磁気飽和が生じにくく、磁性板40を介して磁気を取り込みやすくなっている。
また、各磁性板40のロータ対向部44は、ステータコア21のティース24のロータ14側端部(径方向内側端部)から軸方向に延びるように形成されている。これにより、ステータコア21のロータ14との対向面(ステータコア21の内周面)の軸方向長さを確保して高出力化を図りつつも、メインコア部31の積厚が抑えられるようになっている。そして、メインコア部31の積厚が抑えられることで、メインコア部31の積厚の変動(公差)が少なく抑えられるため、そのメインコア部31を挟む各フレーム11,12の軸方向の間隔の変動が抑えられ、ひいては、モータ10全体の軸方向寸法の変動が抑えられるようになっている。
4bの境界部分で磁気集中しやすい構成であるが、その境界部位に磁性板40の積層部41が重なっているため、磁気集中が緩和されるようになっている。
(1)軸方向外側に延出される軸方向延出部としてのロータ対向部44が、メインコア部31のティース構成部33及び積層部41のティース構成部43に対して周方向に磁気的にスキューされるため、磁気の変化を滑らかとしてコギングトルクを低減することが可能となる。また、ロータ対向部44(磁性板40)側のスキューなので、メインコア部31を複数のコアシート30で構成し、これらを磁気的にスキューする場合と比較して容易に製造することが可能である。また、磁性板40は積層部41を有することで、磁性板40をメインコア部31と組み付けることが容易である。
ィース構成部33は磁性板40と当接しているため、ティース構成部33のロータ14側の幅狭の部位に集中する磁気を緩和させて磁気飽和を抑えることができる。
(10)電機子巻線22は、ステータコア21に軸方向に沿って形成された複数のスロットSに挿入されるとともに該スロットSから軸方向に突出する第1及び第2突出部52,53を有する複数のセグメント導体25よりなる。そして、セグメント導体25の第1及び第2突出部52,53は、磁性板40のロータ対向部44と径方向に対向するように構成される。これにより、ステータコア21におけるロータ14との対向面を磁性板40のロータ対向部44によって確保して高出力を図りつつも、ステータ13の軸方向への大型化を抑えることができる。また、電機子巻線22がセグメント導体25にて構成されたステータ13は、電機子巻線22の占積率を高く構成できる一方でセグメント導体25がスロットS内において径方向に並ぶことから特に径方向に発熱しやすくもなるが、ステータコア21(メインコア部31)の外周面が各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bの間から外部に露出されるため、ステータ13で生じた熱を外部に逃がしやすく好適である。
・上記実施形態では、ロータ対向部44の径方向視における形状を略台形形状としたが、ロータ対向部44を積層部41やメインコア部31のティース構成部33に対して磁気的にスキューされる(磁気の変化をなだらかにする)のであれば径方向視における形状は任意に変更してもよい。その一例について構成S1〜S3として以下に説明する。但し、以下に説明する構成S1〜S3について、実施形態や他の変形例と組合せ可能である場合には適宜組み合わせてもよい。
図9に示すように、周方向一方側の側縁部44aのみを軸方向に傾斜させて磁気的にスキューされる構成としてもよい。
図10に示すように、ロータ対向部44の径方向長さ(厚さ)を周方向において変化させて磁気的にスキューされる構成としてもよい。図10ではロータ対向部44の周方向一方側の厚さTh1を周方向他方側の厚さTh2よりも薄く形成し、周方向一方側から他方側にかけて徐々に厚く形成している。
ロータ対向部44を、軸方向外側ほど周方向幅が広がるように台形形状に形成して磁気的にスキューされる構成としてもよい。
図11に示すように、メインコア部31の軸方向一方側に設けられる磁性板40のロータ対向部44の軸方向長さH1を、軸方向他方側に設けられる磁性板40のロータ対向部44の軸方向長さH2よりも長く形成する。
図12に示すように、メインコア部31の軸方向一方側に設けられる磁性板40のロータ対向部44の径方向長さ(厚さ)Th3を、軸方向他方側に設けられる磁性板40のロータ対向部44の径方向長さ(厚さ)Th4よりも長く(厚く)形成する。
図13(a)(b)(c)に示すように、メインコア部31の軸方向両側に磁性板70,71を備える。図13(a)(b)に示すように、軸方向一方側に設けられる磁性板70のロータ対向部70aは、その軸方向基端側の周方向幅がティース24の幅広部24bを構成するティース構成部33,43の先端部の周方向幅よりも狭い構成とされる。このロータ対向部70aは、前記ティース構成部33,43に対して周方向一方側に寄せた形状とされ、周方向他方側には前記ロータ対向部70aが存在しない形状とされる。
して軸方向一方側のロータ対向部70aは、各磁性板70,71の周方向一方側において、軸方向他方側のロータ対向部71aと軸方向視で重ならないように形成される。さらに、軸方向他方側のロータ対向部71aは、各磁性板70,71の周方向他方側において、軸方向一方側のロータ対向部70aと軸方向視で重ならないように形成される。このような構成とすることで、周方向においてロータ対向部70a,71aがロータ14と対向する面積を変化させて周方向に磁気的なスキューを作用させることができる。
前記構成S6では言及していないが、図14に示すようにロータ対向部70a,71aの側縁部70b,71bを軸方向に対して周方向に傾斜させてテーパ面を有する形状としてもよい。
・上記実施形態では、磁性板40の板厚T1をコアシート30の板厚T2よりも厚く設定したが、これに特に限定されるものではなく、磁性板40の板厚T1をコアシート30の板厚T2に対して等しく、又は薄く設定してもよい。
、これに特に限定されるものではなく、磁性板40をメインコア部31の軸方向一方側のみに設けてもよい。
・上記実施形態では、ロータ14の界磁磁石62にフェライト磁石を用いたが、これ以外に例えば、ネオジム磁石等、その他の磁石を用いてもよい。
Claims (14)
- 回転軸の軸方向に積層された複数のコアシートよりなるステータコア及び該ステータコアに設けられた電機子巻線を有するステータと、
前記ステータコアと径方向に対向するロータと、
を備えたモータであって、
前記ステータコアは、前記電機子巻線が巻回されるティース構成部を有する前記コアシートが軸方向に積層されてなるメインコア部と、該メインコア部の軸方向端部に設けられる磁性板とを備え、
前記磁性板は、前記メインコア部における軸方向端部に積層される積層部と、該積層部の前記ロータ側の端部から軸方向外側に延出されるとともに前記ロータと径方向に対向する軸方向延出部とを有し、
前記積層部は、前記電機子巻線が巻回されるティース構成部を有するとともに、前記軸方向延出部は、該積層部のティース構成部の前記ロータ側の端部から軸方向外側に延出されており、
前記軸方向延出部は、その周方向一方側の径方向長さが周方向他方側の径方向長さよりも短く構成されることで該軸方向延出部の径方向長さが周方向において変更されて、前記積層部のティース構成部に対して周方向に磁気的にスキューされることを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記積層部のティース構成部の前記ロータ側の端部から軸方向外側に延出される前記軸方向延出部は、該軸方向延出部の周方向に隣接する軸方向延出部及び該ティース構成部の周方向に隣接する前記コアシートのティース構成部と軸方向視で重ならないように形成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1又は2に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、周方向における周方向側部が軸方向に対して傾斜されて周方向に磁気的にスキューされることを特徴とするモータ。 - 請求項3に記載のモータにおいて、
前記積層部のティース構成部は、前記コアシートのティース構成部と同形状に形成され、
前記軸方向延出部は、前記積層部と一体であり、積層部の先端側で折り曲げて形成されることを特徴とするモータ。 - 請求項3又は4のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、前記軸方向外側ほど周方向幅が狭くなるように形成されることを特徴とするモータ。 - 請求項3〜5のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部は、前記周方向側部の傾斜面が直線状であり、その傾斜角は前記積層部のティース構成部の放射角よりも小さく構成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記コアシートのティース構成部は、前記ロータ側に延出するものであり、前記ロータ側ほど周方向幅が狭くなるように形成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記軸方向延出部のロータ対向面は、軸方向視で円弧形状を成し、前記ロータの外周における曲率より小さな曲率を有する円弧形状をなすことを特徴とするモータ。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記磁性板は、前記メインコア部の軸方向両側に設けられることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記ロータの界磁磁石は、フェライト磁石よりなることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記電機子巻線は、前記ステータコアに軸方向に沿って形成された複数のスロットに挿入されるとともに該スロットから軸方向に突出する突出部が互いに電気的に接続された複数のセグメント導体よりなり、
前記セグメント導体の前記突出部が、前記磁性板の前記軸方向延出部と径方向に対向するように構成されていることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜11のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記ステータコアの軸方向両側にそれぞれ設けられて該ステータコアを軸方向に挟持する第1フレーム及び第2フレームを備え、
前記第1フレームと前記第2フレームとの間から前記ステータコアの外周面が外部に露出されるように構成されたことを特徴とするモータ。 - 請求項12に記載のモータにおいて、
前記第1及び第2フレームは、前記磁性板の前記積層部を介して前記メインコア部を軸方向に挟むように構成されることを特徴とするモータ。 - 請求項13に記載のモータにおいて、
前記磁性板の板厚は、前記コアシートの板厚よりも厚く設定されていることを特徴とするモータ。
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