JP2006187131A - 永久磁石回転電機及びそれを用いた車載電動アクチュエータ装置用電機システム並びに電動パワーステアリング装置用電機システム - Google Patents

永久磁石回転電機及びそれを用いた車載電動アクチュエータ装置用電機システム並びに電動パワーステアリング装置用電機システム Download PDF

Info

Publication number
JP2006187131A
JP2006187131A JP2004378583A JP2004378583A JP2006187131A JP 2006187131 A JP2006187131 A JP 2006187131A JP 2004378583 A JP2004378583 A JP 2004378583A JP 2004378583 A JP2004378583 A JP 2004378583A JP 2006187131 A JP2006187131 A JP 2006187131A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
permanent magnet
stator
rotor
core
electric machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004378583A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4501683B2 (ja
Inventor
Fumio Tajima
文男 田島
Masaji Kitamura
正司 北村
Yuji Enomoto
裕治 榎本
Shoichi Kawamata
昭一 川又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2004378583A priority Critical patent/JP4501683B2/ja
Publication of JP2006187131A publication Critical patent/JP2006187131A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4501683B2 publication Critical patent/JP4501683B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

【課題】
製作誤差による脈動トルクを低減した永久磁石回転電機を提供する。
【解決手段】
上記課題を解決するために、等間隔に配列された永久磁石磁極を持つ永久磁石回転子と、電機子巻線を巻回した突極磁極を持つ固定子とを備え、永久磁石が複数の分割された永久磁石片から構成されている。又は、固定子の突極磁極が分割されて永久磁石回転電機において、永久磁石の極数又は突極磁極数より低次であって、回転子又は固定子の磁気的なアンバランスを補正する補正手段を固定子又は回転子に設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石回転電機及びそれを用いた車載電動アクチュエータ装置用電機システム並びに電動パワーステアリング装置に関する。
燃費低減,操作性向上から、自動車の電動化が進められている。常時、駆動エネルギーを消費する従来の油圧方式よりも、必要なときのみ駆動エネルギーを消費する電動システムの採用の方向にある。空気量を制御するスロットルアクチュエータ,ブレーキ装置,パワーステアリング装置,自動変速装置等が代表的なものである。ここで使用される回転電機としては従来、直流機が主に使用されていたが、小型化の観点から集中巻永久磁石回転電機が使用されようとしている。
この種の集中巻永久磁石回転電機においては、搭載スペーサの観点から小型軽量であること、高負荷での運転時間の確保のために高効率であること、操作性向上のためにコギングトルクの小さいことなどが要求される。これに対して、集中巻永久磁石回転電機の構造選択としては集中巻,分割鉄心の採用,永久磁石の極数と突極磁極数の適切な選択等によって実現できる。この種の永久磁石回転電機の背景技術としては、例えば特許文献1,2に開示されたものが知られている。
これらの特許文献には、集中巻によりエンドコイル長が短縮でき、かつ永久磁石の極数と突極磁極数を適切に選択することにより、コギングトルクおよび、磁石渦電流の低減をさせ、操作性をよくできること、さらには分割磁極を用いることによって占積率を向上した永久磁石回転電機にすることができることが開示されている。
特開2000−236638号公報 特開2003−250254号公報
以上の方式により、ある程度の小型軽量化,高効率化、またコギングトルクの小さい集中巻永久磁石回転電機を実現できるが、特に固定鉄心を分割することで新に脈動トルクが発生する。車載電動アクチュエータ装置の中でも特に電動パワーステアリング装置では手動による運転のために、微少のトルク脈動を感知し、操作性が悪くなってしまう。このトルク脈動はレベルが非常に小さいこと、また製作精度を向上することによって小さく出来るが、構成部品の各寸法の精度を向上させる必要がある。このため、生産性が損なわれるという課題があった。
本発明は、製作誤差に起因して生じるトルク脈動の低減が可能な永久磁石回転電機を提供する。
本発明の代表的な特徴は、固定子又は回転子に、突極磁極又は回転磁極の数よりも低い次数のものであって、固定子又は回転子の磁気的なアンバランスを補正するための補正手段を設けたことにある。
また、本発明は、上記永久磁石回転電機を備えた車載電動アクチュエータ装置用電機システムを提供する。
さらに、本発明は、上記永久磁石回転電機を備えた電動パワーステアリング装置用電機システムを提供する。
本発明によれば、製作誤差に起因して生じるトルク脈動の低減が可能になるので、構成部品の各寸法の精度向上によって永久磁石回転電機の生産性が損なわれることがない。従って、本発明によれば、小型軽量で高効率かつ操作性に優れた永久磁石回転電機を安価に提供できる。
また、本発明によれば、上記永久磁石回転電機を備えた車載電動アクチュエータ装置用電機システムを提供できる。
さらに、本発明によれば、上記永久磁石回転電機を備えた電動パワーステアリング装置用電機システムを提供できる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明の永久磁石回転電機は、車載電動アクチュエータ装置用電機システムに適用される電動機として好適なものである。以下の説明では、車載電動アクチュエータ装置として電動パワーステアリング装置を例に挙げて説明する。
まず、図6を用いて、本実施例の電動パワーステアリング装置の概略構成について説明する。
図6は、本実施例の電動パワーステアリング装置のシステム構成を示す。
本実施例の電動パワーステアリング装置(以下、「EPS」という)100は、ステアリングシャフト(コラム)の近傍に永久磁石回転電機1を設け、ステアリングシャフトをアシストするコラム式EPSである。
尚、EPSとしては、ラックアンドピニオンギヤの近傍にモータを設けてピニオンギヤをアシストするピニオン式EPS、ラックアンドピニオンギヤの近傍にモータ設けてラックをアシストするラッククロス式EPSなどがある。本実施例の永久磁石回転電機1はそれらのEPSにも適用可能である。
運転者がステアリングホイール(ハンドル)101を回転させると、その主操舵力(回転力)は、ステアリングシャフト102を介してラックアンドピニオンギヤ107に伝達される。また、ステアリングシャフト102には、永久磁石回転電機1から出力された補助操舵力(回転力)が減速機104を介して伝達される。
ラックアンドピニオンギヤ107は、入力された主操舵力(回転力)と補助操舵力(回転力)とを直線の往復力に変換して左右のタイロッドに伝達する機構であり、ラックギヤが形成されたラックシャフト(いずれも図示省略)と、ピニオンギヤが形成されたピニオンシャフト(いずれも図示省略)から構成されている。ラックギヤとピニオンギヤは動力変換部(図示省略)において噛み合っており、ここで、回転力が直線の往復力に変換される。
ラックアンドピニオンギヤ107において直線の往復力に変換された操舵力は、ラックシャフトに連結された左右のタイロッドに伝達され、左右のタイロッドら左右の車輪に伝達される。これにより、左右の車輪は舵取りされる。
ステアリングシャフト102にはトルクセンサ103が設けられている。トルクセンサ103は、ステアリングホイール101に与えられた操舵力(回転トルク)を検出するためのものである。
永久磁石回転電機1は制御装置105によって制御されている。永久磁石回転電機1と制御装置105はEPSのアクチュエータ(電機システム)を構成している。EPSは車載用のバッテリ106を電源としている。制御装置105はインバータ装置であり、トルクセンサ103の出力に基づいて、永久磁石回転電機1の出力トルクが目標トルクとなるように、バッテリ106から供給された直流電力を多相の交流電力に変換し、永久磁石回転電機1に供給している。
本実施例では、コギングトルクが小さく、小型軽量,高効率の集中巻式の永久磁石回転電機1をEPSに用いているので、操作性のよい、コンパクトなEPSを提供できる。
次に、図5を用いて、本実施例のEPSに用いられる電動アクチュエータ(電機システム)の電気的な接続関係について説明する。
図5は、本実施例のEPSに用いられる電動アクチュエータ(電機システム)の電気的な回路構成を示す。
制御装置105は、インバータ主回路(変換回路)を構成するパワーモジュール16と、パワーモジュール16のパワー半導体スイッチング素子のオン・オフ動作(スイッチング動作)を制御する制御モジュール22とを備えている。パワーモジュール16のインバータ主回路は、6つのパワー半導体スイッチング素子をブリッジ接続して構成した3相ブリッジ回路から構成されている。パワーモジュール16のインバータ主回路の入力側(直流側)にはバッテリ106が、出力側(交流側)には永久磁石回転電機1の電機子巻線5がそれぞれ電気的に接続されている。パワーモジュール16の6つのパワー半導体スイッチング素子のそれぞれのスイッチングを制御モジュール22で制御することにより、バッテリ106から出力された直流電力は、パワーモジュール16のインバータ主回路において3相交流電力に変換され、永久磁石回転電機1の電機子巻線5に供給される。
制御モジュール22は、パワー半導体スイッチング素子のオン・オフ動作(スイッチング動作)を制御するための制御信号を生成し、その制御信号をパワーモジュール16のドライバ回路(図示省略)に出力する制御部を構成している。制御モジュール16には、入力パラメータとして、トルクセンサ103によって検出されたステアリングホイール101のトルク検出値Tf,エンコーダEによって検出され、F/V変換器18によって変換された回転子3の回転速度検出値ωf及びレゾルバPSによって検出された回転子3の磁極位置検出値θmが入力される。
トルク検出値Tfはトルク指令値Tsと共にトルク制御回路17に入力される。トルク制御回路17は、トルク検出値Tfとトルク指令値Tsに基づいてトルク目標値Teを算出し、この算出されたトルク目標値Teの比例積分などによって電流指令値Is及び回転角θ1を出力する。回転角θ1は、エンコーダEから出力された位置情報θと共に位相シフト回路23に入力される。位相シフト回路23は、回転子3の位置情報θを、回転角
θ1の指令に応じて位相シフトし、回転角θaとして出力する。回転角θaは磁極位置検出値θmと共に正弦波・余弦波発生回路19に入力される。正弦波・余弦波発生回路19は、回転角θa及び磁極位置検出値θmに基づいて電機子巻線5の各相巻線(ここでは3相)の誘起電圧を位相シフトした正弦波基本波形(駆動電流波形)値Iavを発生して出力する。尚、上記位相シフト量は零の場合でもよい。
正弦波基本波形(駆動電流波形)値Iavは電流指令値Isと共に2相−3相変換回路20に入力される。2相−3相変換回路20は、正弦波基本波形(駆動電流波形)値Iav及び電流指令Isに基づいて、各相に対応した電流指令Isa,Isb,Iscを出力する。制御モジュール22は各相個別に電流制御系21A,21B,21Cを備えている。各相の電流制御系21A,21B,21Cには、対応する相の電流指令Isa,Isb,Iscと、対応する相の電流検出値Ifa,Ifb,Ifcが入力される。電流検出値
Ifa,Ifb,Ifcは電流検出器CTによって検出されたものであり、パワーモジュール16の変換回路から各相の電機子巻線5に供給された相電流である。各相の電流制御系21A,21B,21Cは、対応する相の電流指令Isa,Isb,Iscと、対応する相の電流検出値Ifa,Ifb,Ifcに基づいて、対応する相のパワー半導体スイッチング素子のスイッチング動作を制御するための制御信号を出力する。各相の制御信号は、パワーモジュール16の対応する相のドライバ回路(図示省略)に入力される。
パワーモジュール16の各相のドライバ回路(図示省略)は、対応する相の制御信号に基づいて、対応する相のパワー半導体スイッチング素子のスイッチング動作させるための駆動信号を出力する。各相の駆動信号は、対応する相のパワー半導体スイッチング素子に入力される。パワー半導体スイッチング素子がスイッチング動作すると、電機子巻線5には、バッテリ106から供給された直流電力が交流電力に変換されて供給される。永久磁石回転電機1は回転子3の回転位置に応じた回転磁界を発生し、回転子3が回転する。
電機子巻線5に供給される各相電流の合成電流は、界磁磁束に直角或いは位相シフトした位置(各相電流の合成の起磁力を永久磁石より90度以上進ませる制御を弱め界磁制御という)に常に形成される。これにより、無整流子で、かつ直流機と同等の特性を得ることができる。
制御装置105によって電機子巻線5に流す電流の作る電機子起磁力の合成ベクトルを永久磁石の中心より90度の位置に作ることによって最大トルクを発生し、また、位相を必要に応じてシフトすることによって、高速まで回転を可能にできる。
このような制御により、3相の正弦波誘起電圧と3相の正弦波電流とが作る出力(トルク)は回転によらず、脈動のない一定の出力を得ることができる。
次に、図1乃至図4を用いて、本実施例のEPSに用いられる永久磁石回転電機につて詳細に説明する。
図1,図2は、本実施例のEPSに用いられる永久磁石回転電機の全体構成を示す。
本実施例の永久磁石回転電機1は、車載バッテリ(例えば出力電圧12V)を電源とするものであり、ステアリングシャフトの近傍に配置される。従って、取り付け位置の制限から小型化が必要であると共に、ステアリングをパワーアシストすることから大トルク
(例えば、4.Nm)の出力が必要である。
永久磁石回転電機1は、固定子2と、この固定子2の内側に回転可能に支持された回転子3とを備えた、表面磁石型の同期電動機である。永久磁石回転電機1は、14ボルト系電源(出力電圧が12ボルトのバッテリ)から供給される電力で駆動される。尚、車載電源としては、24ボルト系電源若しくは42ボルト系電源(バッテリの出力電圧36ボルト)又は48ボルト系電源があり、自動車の種類によって、永久磁石回転電機1の駆動電源電圧が変わる。本実施例のEPSは、上記いずれの電源にも対応可能である。
固定子2は、珪素鋼板を積層した磁性体で形成された固定子鉄心112と、固定子鉄心4のスロット内に保持された電機子巻線5とを備えている。固定子鉄心4は、円環状の固定子ヨーク4141と、この固定子ヨーク41とは分離して作られ、その後、固定子ヨーク41に機械的に固定された複数の突極磁極鉄心42とから構成される。複数の突極磁極鉄心42には、それぞれ、電機子巻線5が巻回されている。電機子巻線5は分布巻あるいは集中巻の方式で巻かれている。
電機子巻線5を分布巻とすると弱め界磁制御に優れ、また、リラクタンストルクの発生にも優れる。永久磁石回転電機1としては、モータの小型化や巻線抵抗の低減がたいへん重要である。電機子巻線5を集中巻とすることにより、電機子巻線5のコイルエンド長を短くできる。これにより、永久磁石回転電機1の回転軸方向の長さを短くすることができる。また、電機子巻線5のコイルエンドの長さを短くできるので、電機子巻線5の抵抗を小さくでき、モータの温度上昇を抑えることができる。また、コイル抵抗を小さくできることから、モータの銅損を小さくできる。したがって、モータへの入力エネルギーの内、銅損によって消費される割合を小さくでき、入力エネルギーに対する出力トルクの効率を向上することができる。
また、永久磁石回転電機1はステアリングシャフト(コラム)の近傍に置かれる場合、ラックアンドピニオンの近傍に置かれる場合などがあるが、何れも小型化が要求される。また、小型化された構造で電機子巻線を固定することが必要であり、巻線作業が容易なことも重要である。分布巻に比べ集中巻は巻線作業,巻線の固定作業が容易である。
電機子巻線5は、U相,V相,W相の3相から構成され、それぞれ複数の単位コイルから構成される。複数の単位コイルは、コイルエンド部において3相の各相毎に、板状導体から形成された結線リング1111によって結線されている。
永久磁石回転電機1は大きなトルクが要求される。例えば車の走行停止状態、あるいは走行停止に近い運転状態でステアリングホイール(ハンドル)が速く回転されると操舵車輪と地面との間の摩擦抵抗のため、上記モータには大きなトルクが要求される。このときには大電流がステータコイルに供給される。この電流は条件により異なるが100アンペア以上の電流が流れる。このような大電流を安全に供給でき、また上記電流による発熱を低減するために、板状導体から形成された結線リング11を用いることはたいへん重要である。上記結線リング11を介して電機子巻線5に電流を供給することにより接続抵抗を小さくでき、銅損による電圧降下を押えることができる。このことにより、大電流の供給が容易になる。また、インバータの素子の動作に伴う電流の立ち上がり時定数が小さくなる効果がある。
回転子3は、珪素鋼板を積層した磁性体からなる回転子鉄心7と、この回転子鉄心7の表面に接着剤によって固定された複数の永久磁石である永久磁石片6を備えている。永久磁石片6は、希土類磁石であり、例えば、ネオジウムからなる。回転子鉄心7は、シャフト8に固定されている。尚、永久磁石片6の飛散を防止するために、永久磁石片6の外周側(固定子側)の全周を覆うように、マグネットカバーを設けたり、テープを巻きつけたりしても良い。
固定子鉄心4は、軸方向両側からカップ状のブラケット9によって挟み込まれるようにして支持固定されている。ブラケット9には軸受10が設けられている。軸受10はシャフト8を回転可能に軸支している。シャフト8上には、回転子3の位置を検出するためのレゾルバPSと、エンコーダEが設けられている。
結線リング11によって接続されたU相,V相,W相の各相には、パワーケーブルを介して、外部のバッテリから電力が供給される。
固定子2及び回転子3の構成をさらに具体的に説明する。
固定子鉄心4は、円環状の固定子ヨーク41と、この固定子ヨーク41とは分離して構成された複数の突極磁極鉄心42とから構成される。固定子ヨーク41は、珪素鋼板などの磁性体の薄板をプレス成形により打ち抜き、それを積層した構成となっている。
本実施例では、突極磁極鉄心42は、それぞれ独立した12個の突極磁極鉄心42から構成されている。それぞれの突極磁極鉄心には、対応する相の電機子巻線5が集中巻で巻回されている。U相の電機子巻線5はU1+,U1−,U2+,U2−である。V相の電機子巻線5はV1+,V1−,V2+,V2−である。W相の電機子巻線5はW1+,
W1−,W2+,W2−である。尚、添字の1は電機子巻線番号を示す。+−は電機子巻線の巻線方向を示す。
ここで、電機子巻線5のU1+と、電機子巻線5のU1−とは、コイルを流れる電流の向きが逆方向となるように巻回されている。電機子巻線5のU2+と、電機子巻線5の
U2−とも、コイルを流れる電流の向きが逆方向となるように巻回されている。また、電機子巻線5のU1+と、電機子巻線5のU2+とは、コイルを流れる電流の向きが同一方向となるように巻回されている。電機子巻線5のU1−と、電機子巻線5のU2−とも、コイルを流れる電流の向きが同一方向となるように巻回されている。他相の電機子巻線5についてもU相の場合と同様である。
本実施例の永久磁石回転電機1は1相に電機子巻線5のうち、例えばU相にはU1+,U1−,U2+,U2−、V相にはV1+,V1−,V2+,V2−、W相にはW1+,W1−,W2+,W2−で構成される電機子巻線5のうち永久磁石回転子に対する位相が少なくとも一つは異なる配置となる構成である点に特徴がある。図中、U相においては
U1+とU1−間では電気角で180+30、U1+とU2−の電機子巻線5間では電気角で30度の位相差を有し、U1+とU2−の電機子巻線5間では電気角で180度の位相差を有するものである。
ちなみに、本構成の実施例永久磁石回転電機では、コギングトルクの1回転あたりの脈動数は60、巻線係数0.933 で、例えば産業界で多く使用されている集中巻固定子で突極磁極数は12、永久磁石回転子の極数は8の永久磁石回転電機の場合のコギングトルクの1回転あたりの脈動は24、巻線係数0.866 となり、両者を比較すると、本実施例の永久磁石回転子電機ではコギングトルクの1回転あたりの脈動数は高く、巻線係数は高くすることができる。コギングトルクは同一条件では1回転あたりの脈動数に反して小さくなり、またトルクもほぼ巻線係数に応じて大きくなるので低コギングトルク,小型軽量,高効率の永久磁石回転電機である。このような構成により、自動車用のアクチュエータに例えば、電動パワーステアリングに好適な回転電機とすることができるものである。
12個の突極磁極鉄心42及び電機子巻線5は、同様に製作されるため、ここでは、突極磁極鉄心42のU1+及び電機子巻線5のU1+を例にして、その組立工程について説明する。電機子巻線5のU1+は、突極磁極鉄心42のU1+に巻回した形状となるように、予め成形されている成形コイルである。この成形コイルとなっている電機子巻線5のU1+は、ボビンとともに成形されている。ボビンと成形された電機子巻線5のU1+の一体物を、突極磁極鉄心42のU1+の後端側からはめ込む。突極磁極鉄心42のU1+の先端部、すなわち回転子3と面する側は円周方向に拡大しているため、ボビンと電機子巻線5は、この拡大部においてストッパとなり、係止される。突極磁極鉄心42のU1+の後端側には、固定子ヨーク41の内周側に形成された凹部とハメアイ形状の凸部が形成されている。成形された電機子巻線5のU1+が巻回された突極磁極鉄心42のU1+の凸部を、固定子ヨーク41の凹部に圧入して、突極磁極鉄心42のU1+が固定子ヨーク41に固定される。他の突極磁極鉄心42と電機子巻線5においても同様である。
U相の電機子巻線5のU1+,U1−と、U2+,U2−とは、固定子2の中心に対して、対称位置に配置されている。すなわち、電機子巻線5のU1+と電機子巻線5のU1−は隣接して配置され、電機子巻線5のU2+と電機子巻線5のU2−も隣接して配置されている。さらに、電機子巻線5のU1+,U1−と、電機子巻線5のU2+,U2−とは、固定子2の中心に対して、線対称に配置されている。すなわちシャフト8の中心線に対して、電機子巻線5のU1+と電機子巻線5のU2−とが線対称に配置され、電機子巻線5のU1−と電機子巻線5のU2+とが線対称に配置されている。他相の電機子巻線5についても同様に配置されている。
また、同相の隣接する電機子巻線5は1本の線で連続して巻回されている。すなわち電機子巻線5のU1+と電機子巻線5のU1−とは、1本の線を連続して巻回し、2つの巻回コイルを構成し、それぞれ、突極磁極鉄心42に挿入して、突極磁極鉄心42に巻回した構成となっている。電機子巻線5のU2+と電機子巻線5のU2−も、1本の線で連続して巻回されている。電機子巻線5のV1+と電機子巻線5のV1−,電機子巻線5の
V2+と電機子巻線5のV2−,電機子巻線5のW1+と電機子巻線5のW1−,電機子巻線5のW2+と電機子巻線5のW2−も、それぞれ、1本の線で連続して巻回されている。
このような線対称配置と、隣接する2つの同相のコイルを1本の線で巻回することにより、各相同士、また異相を結線リング11で結線する際に、結線リング11の構成を簡単にすることができる。
回転子3は、磁性体からなる回転子鉄心7と、この回転子鉄心7の表面に接着剤によって固定された10個の永久磁石片6(N1〜N5,S1〜S5)を備えている。回転子鉄心7は、シャフト8に固定されている。
永久磁石片6(N1〜N5)は、その表面側(ステータの突極磁極鉄心42と対向する側)をN極とすると、その裏面側(回転子鉄心7に接着される側)がS極となるように、半径方向に着磁されている。また、永久磁石片6(S1〜S5)は、その表面側(ステータの突極磁極鉄心42と対向する側)をS極とすると、その裏面側(回転子鉄心7に接着される側)がN極となるように、半径方向に着磁されているものもある。そして、隣接する永久磁石片6は、着磁された極性が周方向に交互になるように着磁されている。例えば、永久磁石片6のN1の表面側がN極に着磁されているとすると、隣接する永久磁石片6のS1,S5の表面側はS極に着磁されている。
以上説明したように、本実施例の回転子3は、10個の永久磁石片6を備えており、
10極である。また、前述したように、突極磁極鉄心42は12個であり、隣接する突極磁極鉄心42の間に形成されるスロットの数は、12個である。すなわち、本実施例の永久磁石回転電機1は、10極12スロットの表面磁石型の同期電動機となっている。
隣接する突極磁極鉄心42において、突極磁極鉄心42の先端(回転子3と面する側)の拡大部の間隔(例えば、突極磁極鉄心42のU1−と突極磁極鉄心42のW2−の先端の拡大部の間隔(最も周方向に近接する部位の周方向間隔))は1mmとしている。このように、突極磁極鉄心42の間隔を狭くすることにより、コギングトルクを低減することができる。しかも、モータに振動が加えられたとしても、間隔よりも電機子巻線5の線形が太いため、突極磁極鉄心42の間から、ロータ側に電機子巻線5が抜け落ちることを防止できる。隣接する突極磁極鉄心42の間隔は、例えば、電機子巻線5の線径以下の0.5
mm〜1.5mmが好適である。このように、本実施例では、隣接する突極磁極鉄心42の間隔を電機子巻線5の線径以下としている。
本実施例の電機子巻線5は、U相,V相,W相を、デルタ(Δ)結線としている。また、各相は、それぞれ並列回路を構成している。すなわち、U相について見ると、電機子巻線5のU1+とU1−の直列回路に対して、電機子巻線5のU2+とU2−の直列回路を並列接続している。ここで、電機子巻線5のU1+とU1−とは、前述したように、1本の線を連続的に巻回してコイルを構成している。また、V相,W相についても、同様である。
結線方法は、スター結線でも可能であるが、デルタ結線とすることにより、スター結線に比べて端子電圧を低くすることができる。例えば、U相の直並列回路の両端電圧をEとするとき、端子電圧はEであるが、スター結線では、√3Eとなる。端子電圧を低くできるため、コイルのターン数を大きくでき、線径の細い線を使用できる。また、並列回路とすることにより、4コイルが直列の場合に比べて、各コイルに流す電流を小さくできる点からも、線径の細い線を使用することができるので、占積率を高くすることができ、また、曲げやすく、製作性も良好となる。
電機子巻線5のU1−,U2−,V1+,V2+は結線リング11によって電気的に接続されている。電機子巻線5のV1−,V2−,W1+,W2+も同様に結線リング11によって電気的に接続されている。電機子巻線5のU1+,U2+,W1−,W2−も同様に、結線リング11によって電気的に接続されている。以上のように結線すれば、3相デルタ結線とすることができる。
永久磁石回転電機1は、回転子3の位置を検出するレゾルバPS,エンコーダEによって検出された回転子位置に応じて、電機子巻線5に3相の電流を加えることによって回転磁界を発生させる。この回転磁界と回転子3の永久磁石界磁の間に磁気的な吸引,反発力を発生させて連続的な回転力を発生させるものである。ここで、電流の位相を適切に選択することによって最大のトルクで運転することが可能である。
固定子鉄心4を構成する固定子ヨーク41と突極磁極鉄心42とはそれぞれ図示のように個別に分割されている。更に固定子ヨーク41は必要に応じて周方向に複数に分割する構成でも可能である。このように分割鉄心を使用することによって電機子巻線5を整列に巻回でき、高占積率の巻線とすることで集中巻永久磁石回転電機を小型軽量化することができる。
固定子鉄心4を固定子ヨーク41と突極磁極鉄心42とで図示のように分割することによって、固定子巻線の占積率を上げ、小型軽量高効率のモータとすることができる。
しかし、その反面、突極磁極鉄心42と固定子ヨーク41間の隙間、あるいは突極磁極の長さの不均一等、製作誤差によって、固定子内径の芯円度は悪くなってコギングトルク,脈動トルクが発生する。このコギングトルク,脈動トルクは一般の脈動トルクと異なり、大きさや位相がモータ毎に異なるために予防が大変難しい。
例えば、図1で示すように、U1+の電機子巻線5の巻回している突極磁極鉄心42の表面が図示のように、他の突極磁極鉄心42に飛び出すと、回転子3の1回転に永久磁石の極数10に相当するサイクルのコギングトルクが生じる。これは、前に説明した永久磁石の極数と突極磁極鉄心42の極数に起因する60サイクル/回転のコギングトルクに比して遥かに大きな値となる。車載アクチュエータ装置のうち特に電動パワーステアリング装置ではハンドルを介して運転者にその脈動が伝わってしまう。
一方、回転子3はセグメント状の永久磁石片6の1個が例えばS3で示すように厚さが厚くなってしまった場合、1回転あたり、突極磁極鉄心42の数12に相当するコギングトルクが発生し、この値も60サイクル/回転のコギングトルクに比して遥かに大きな値となる。
ここで、永久磁石回転電機に生じるコギングトルクについて説明する。図3は、永久磁石回転電機に生じるコギングトルクの波形を示す。(a)にコギングトルク波形を、(b)にその周波数分析結果を示す。
永久磁石回転電機1の永久磁石をセグメント構造にして、極毎に個別に張り合わせた場合にはその精度が確保できないことから、1回転あたり固定子突極磁極数12のサイクルを有するコギングトルクが生じる。一方、図示のように突極磁極鉄心42を固定子ヨーク41と別体で作る場合には固定子磁極の内径の芯円度によって永久磁石との間に1回転あたり永久磁石極数10に相当するサイクルを有するコギングトルクを発生する。
そこで、図1に示すように、例えば図3で示したコギングトルクと逆相のコギングトルクを発生する重みを持った固定子の磁気アンバランスを、例えば突極磁極鉄心42の
U2−の表面(回転子3との対向表面)に溝42aをコギングトルクの大きさを考慮して設けることにより、製作によって生じてしまうコギングトルクを後処理で補償することが可能である。
同じ原理を利用して永久磁石片6の貼り付けのアンバランスに起因する1回転あたり固定子突極磁極数12のコギングトルクも、永久磁石片6の磁極表面(固定子2との対向表面)に溝6aをコギングトルクの大きさを考慮に設けることにより、保証することが可能である。
このことは、回転体におけるバランス取り作業と同じであり、組み立て,加工に伴うアンバランスを部品ベースで徒に精度を上げて対処するのではなく、最終工程で調整させる方法である。
本実施例では上記分割工法によって生じる磁気的アンバランスを、固定子2が組み上がった後に補正することによって、製作時の個別の精度を上げずに十分脈動トルクを小さくでき、それによって、安価な永久磁石回転電機1を提供できる。
この補正は、固定子2を組み上げた後に磁気的なアンバランス量を測定し、それに対応した磁気的な不平衡量を、例えば切削加工によって取り去ることができる。
溝42aは、突極磁極鉄心42を通る磁束を調節するための非磁性部(磁気的空隙)であり、突極磁極鉄心42の回転子3との対向表面の磁極中心を切削加工によって切り欠いて設けた切欠部である。
以上、固定子2について述べたが、回転子3の場合も同様に適用可能である。
回転子3の極数に応じたセグメント磁石の場合には、各永久磁石片6の張り合わせの位置のバラツキ及び永久磁石片6の厚さのバラツキによって永久磁石片6の磁気アンバランス量が異なってくる。この場合においても、回転子3が組み上がった後に、磁気的なアンバランス量を測定し、永久磁石片6の表面に切削加工を施すことによって、磁気的なアンバランスを補正することができる。
溝6aは、永久磁石片6の磁束量を調節するための非磁性部(磁気的空隙)であり、永久磁石片6の固定子2との対向表面の磁性中心を切削加工によって切り欠いて設けた切欠部である。また、溝6aは、永久磁石片6の数よりも小さい数になる。
この場合においては、磁石の接着精度を徒に上げずに製作することができ、安価に脈動トルクの小さい永久磁石回転電機を提供できる。
図3には、本実施例の永久磁石回転電機1の1回転当たり10サイクル成分,12サイクル成分を完全に対策したコギングトルク波形を併記した。図3から明らかなように、磁気アンバランスを補正した本実施例の永久磁石回転電機1では、コギングトルクが大幅に低減している。
次に、図4を用いて、本実施例の磁気アンバランス補正について説明する。
図4は、本実施例の磁気アンバランス補正装置を示す。
永久磁石回転電機1は駆動モータ12によって低速で一定回転で駆動される。13はトルク検出器であり、コギングトルクの測定値を出力する。更に回転の位置を検出するレゾルバPS,エンコーダEによりコギングトルクの大きさとともに、位相を出すことができる。14は磁気アンバランス量計算装置であり、永久磁石回転電機1からのコギングトルクの計測結果に基づいてそれを補正する突極磁性鉄心42表面の溝42aの位相と大きさ、あるいは永久磁石片6の表面の溝6aの位相と大きさを、固定子,回転子の形状,永久磁石の特性から算出し、磁気アンバランスの補正量を計算する装置である。コギングトルクの大きなモータにおいては、磁気アンバランスに該当する溝部6aを回転子3に付与することによって、コギングトルクを小さくすることができる。モータの全数を行うことによって、例えば、回転バランスを全数取るのと同じ方式でコギングトルク補正を行ことは可能で、これによって、コギングトルクの小さなモータを提供することができる。また、必要に応じて、コギングトルクの大きなモータのみ補正を行うことも可能である。
以上本実施例では、固定子2と回転子3との間に空隙面に溝を設けて補正する方法を示したが、予め設けた溝などに磁性体を付着させることによっても可能であることはいうまでもない。また、空隙面及びその周囲に磁性体の変形による付加,除去あるいはその他の方法による磁性体の付加,除去によっても補正することが可能である。また、必要に応じては磁界計算を利用して、13のトルクセンサによって検出できたコギングトルクを0にする固定子磁気補正量,回転子磁気補正量を算出すると一層精度を上げることができる。
尚、本実施例では、集中巻固定子で突極磁極数を12、回転子3の極数を10とした例、すなわち突極磁極数M,回転子の極数Pとの比をM:P=6n:6n±2(nは正の整数)とした永久磁石回転電機を用いて説明したが、これに限定されるものでなく、突極磁極数M,回転子3の極数Pとの比をM:P=3n:3n±1(nは正の整数)とした永久磁石回転電機にも適用可能である。例えば永久磁石の極数を8、固定子の突極磁極数を9とすることも可能である。
また、突極磁極数を12、突極磁極数を8とした、いわゆる3:2の磁極の選択によっても、突極磁極表面の溝の付ける位置によって同様のコギングトルク補正を行うことができる。この場合には突極磁極表面の中心ではなく、コギングトルク低減できる突極磁極の特定の位置に適当の大きさの溝を配置することによってコギングトルク最小化することができる。
また、図1で示したU1+の電機子巻線5の巻かれた突極磁極鉄心42及び永久磁石片6のS3等による他の永久磁石片6及び突極磁極鉄心42との差異によってコギングトルクのみではなく、誘起電圧にも影響を与え、それぞれ脈動トルクを引き起こす要因ともなる。これに対して、本実施例の永久磁石片6のN1上の溝6a,突極磁極鉄心42の溝
42aはその脈動トルクを緩和する効果も備えている。
次に、図7を用いて、永久磁石回転電機の他の例について説明する。
図7は、永久磁石の回転電機の他の例の構成を示す。
図1の例ではコギングトルクの補正に新に溝を設けた。これに対して図7の例では、予め、固定子3の突極磁極鉄心42の表面に溝42aを設けた。コギングトルクの大きい永久磁石回転電機においては、図4に示した測定装置によって、コギングトルクの大きさと位相を求め、そのコギングトルクに応じた突極磁極鉄心42の表面に溝42aに、その大きさに応じた補償鉄ピース42bを必要な軸方向長さだけ挿入することによってコギングトルクを最小にすることができる。
回転子3においても同様に、例えば珪素鋼板の中に永久磁石片6を配置する内部鉄心型の回転子3とし、永久磁石片6の外側(固定子側)にある回転子鉄心の固定子との対向表面であって、永久磁石片6の磁極中心と対応する部位に予め溝6aを設ける。また、図4に示した測定装置によって、求められたコギングトルクの大きさと位相に応じて、回転子鉄心7の表面の溝6aに補償鉄ピース6bを必要な軸方向長さだけ挿入することでコギングトルクを最小にすることができる。補償鉄ピース6bは固体で磁性文を含んだ樹脂とによって製作したものでも良い。本例では永久磁石N2,S2の表面に設けた例で示した。これによってコギングトルク十分小さくすることができる。
以上、本実施例では、電動パワーステアリング装置に本実施例の集中巻永久磁石回転電機を用いる場合について説明したが、特に自動車に使用される集中巻永久磁石回転電機のうち、特に減速機,集中巻永久磁石回転電機を用いて位置決めしようとする装置、例えば電動スロットル装置,自動変速機装置,電動ブレーキ装置等に本実施例の集中巻永久磁石回転電機を使用することによって、位置決め精度の向上によるシステム性能の向上,システムの小型軽量化等を図ることができる。
本発明の実施例である永久磁石回転電機の構成を示す断面図。 本発明の実施例である永久磁石回転電機の構成を示す断面図。 本発明の実施例である永久磁石回転電機の特性を示す特性図であって(a)はコギングトルク波形、(b)は(a)の周波数分析結果をそれぞれ示す。 本発明の実施例である永久磁石回転電機の磁気アンバランス量補正装置の構成を示す平面図。 図1の永久磁石回転電機の制御回路の構成を示す回路図。 図1の永久磁石回転電機を搭載した電動パワーステアリング装置の構成を示すブロック図。 本発明の他の実施例である永久磁石回転電機の構成を示す断面図。
符号の説明
1…永久磁石回転電機、2…固定子、3…回転子、4…固定子鉄心、5…電機子巻線、6…永久磁石片、6a,42a…溝、6b,42b…補償鉄ピース、7…回転子鉄心、
42…突極磁極鉄心、100…電動パワーステアリング、101…ステアリングホイール、102…ステアリングシャフト、103…トルクセンサ、104…減速機、105…制御装置、106…バッテリ、107…ラックアンドピニオンギヤ、108…車輪。


Claims (11)

  1. 永久磁石回転電機において、
    固定子と、
    該固定子に空隙を介して対向配置された回転子とを有し、
    前記固定子は、
    固定子鉄心と、
    該固定子鉄心に組み込まれた固定子巻線とを備えており、
    前記固定子鉄心は、
    分割された複数の鉄心片を結合することにより形成されたものであって、
    前記固定子の複数の突極磁極を形成しかつ前記回転子に対向する複数の磁極鉄心を備えており、
    前記回転子は、永久磁石によって形成された複数の回転磁極を備えており、
    前記固定子には、
    前記突極磁極の数よりも低い次数のものであって、
    前記固定子の磁気的なアンバランスを補正するための補正手段が設けられている
    ことを特徴とする永久磁石回転電機。
  2. 永久磁石回転電機において、
    固定子と、
    該固定子に空隙を介して対向配置された回転子とを有し、
    前記固定子は、
    固定子鉄心と、
    該固定子鉄心に組み込まれた固定子巻線とを備えており、
    前記回転子は、
    回転子鉄心と、
    複数の回転磁極を形成する永久磁石とを備えており、
    前記永久磁石は、
    前記複数の回転磁極を形成する複数の永久磁石片から構成されたものであって、
    前記複数の永久磁石片が、前記回転子鉄心に等間隔に配列されるように、前記回転子鉄心に設けられたものであり、
    前記回転子には、
    前記回転磁極の数よりも低い次数のものであって、
    前記回転子の磁気的なアンバランスを補正するための補正手段が設けられている
    ことを特徴とする永久磁石回転電機。
  3. 永久磁石回転電機において、
    固定子と、
    該固定子に空隙を介して対向配置された回転子とを有し、
    前記固定子は、
    固定子鉄心と、
    該固定子鉄心に組み込まれた固定子巻線とを備えており、
    前記固定子鉄心は、
    分割された複数の鉄心片を結合することにより形成されたものであって、
    前記固定子の複数の突極磁極を形成しかつ前記回転子に対向する複数の磁極鉄心を備えており、
    前記回転子は、
    回転子鉄心と、
    複数の回転磁極を形成する永久磁石とを備えており、
    前記永久磁石は、
    前記複数の回転磁極を形成する複数の永久磁石片から構成されたものであって、
    前記複数の永久磁石片が、前記回転子鉄心に等間隔に配列されるように、前記回転子鉄心に設けられたものであり、
    前記固定子及び前記回転子には、
    前記突極磁極及び前記回転磁極の数よりも低い次数のものであって、
    前記固定子及び前記回転子の磁気的なアンバランスを補正するための補正手段が設けられている
    ことを特徴とする永久磁石回転電機。
  4. 請求項1又は3に記載の永久磁石回転電機において、
    前記補正手段は、
    前記磁極鉄心の前記回転子との対向面に設けられたものであって、
    前記磁極鉄心を通る磁束を調節するための非磁性部である
    ことを特徴とする永久磁石回転電機。
  5. 請求項2又は3に記載の永久磁石回転電機において、
    前記補正手段は、
    前記永久磁石片の前記固定子との対向面に設けられたものであって、
    前記永久磁石片の磁束を調節するための非磁性部である
    ことを特徴とする永久磁石回転電機。
  6. 請求項1又は3に記載の永久磁石回転電機において、
    前記補正手段は、
    前記磁極鉄心の前記回転子との対向面に形成されたものであって、
    前記磁極鉄心の一部分を切り欠いた切欠部である
    ことを特徴とする永久磁石回転電機。
  7. 請求項2又は3に記載の永久磁石回転電機において、
    前記補正手段は、
    前記永久磁石片の前記固定子との対向面に形成されたものであって、
    前記永久磁石片の一部分を切り欠いた切欠部である
    ことを特徴とする永久磁石回転電機。
  8. 請求項1又は3に記載の永久磁石回転電機において、
    前記補正手段は、
    前記固定子が組み上がった状態で測定されたコギングトルクの結果に基づいて設けられたものであり、
    前記測定されたコギングトルクとは逆相のコギングトルクを発生させるものである
    ことを特徴とする永久磁石回転電機。
  9. 請求項2又は3に記載の永久磁石回転電機において、
    前記補正手段は、
    前記回転子が組み上がった状態で測定されたコギングトルクの結果に基づいて設けられたものであり、
    前記測定されたコギングトルクとは逆相のコギングトルクを発生させるものである
    ことを特徴とする永久磁石回転電機。
  10. 車両の駆動に必要な車載機構を駆動するための車載電動アクチュエータ装置用電機システムにおいて、
    車載電源を動力源として車載機構を駆動するための駆動力を発生する電動機と、
    該電動機を制御する制御装置とを備え、
    前記電動機は、請求項1乃至9のいずれかに記載の永久磁石回転電機であり、
    前記制御装置は、車載電源から得られた直流電力を交流電力に変換して前記電動機に供給するインバータ装置である
    ことを特徴とする車載電動アクチュエータ装置用電機システム。
  11. 車輪のステアリング装置の駆動に必要な補助的な操舵力を供給する電動パワーステアリング装置用電機システムにおいて、
    車載電源を動力源としてステアリング装置に補助的な操舵力を発生する電動機と、
    該電動機を制御する制御装置とを備え、
    前記電動機は、請求項1乃至9のいずれかに記載の永久磁石回転電機であり、
    前記制御装置は、車載電源から得られた直流電力を交流電力に変換して前記電動機に供給するインバータ装置である
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置用電機システム。

JP2004378583A 2004-12-28 2004-12-28 永久磁石回転電機及びそれを用いた車載電動アクチュエータ装置用電機システム並びに電動パワーステアリング装置用電機システム Active JP4501683B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004378583A JP4501683B2 (ja) 2004-12-28 2004-12-28 永久磁石回転電機及びそれを用いた車載電動アクチュエータ装置用電機システム並びに電動パワーステアリング装置用電機システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004378583A JP4501683B2 (ja) 2004-12-28 2004-12-28 永久磁石回転電機及びそれを用いた車載電動アクチュエータ装置用電機システム並びに電動パワーステアリング装置用電機システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006187131A true JP2006187131A (ja) 2006-07-13
JP4501683B2 JP4501683B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=36739805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004378583A Active JP4501683B2 (ja) 2004-12-28 2004-12-28 永久磁石回転電機及びそれを用いた車載電動アクチュエータ装置用電機システム並びに電動パワーステアリング装置用電機システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4501683B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011151968A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型モータ
JP2011172459A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型モータ
JP2011188685A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型電動機
KR101218563B1 (ko) * 2010-05-20 2013-01-04 대성전기공업 주식회사 가변자기저항형 레졸버
JP2013515455A (ja) * 2009-12-21 2013-05-02 ホガナス アクチボラグ (パブル) 変調極機械用の回転子
JP2014204531A (ja) * 2013-04-03 2014-10-27 アスモ株式会社 モータ
WO2015151344A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 株式会社日立カーエンジニアリング 永久磁石式ブラシレスモータ
US10164487B2 (en) 2013-01-28 2018-12-25 Asmo Co., Ltd. Motor, method for manufacturing magnetic plate, and method for manufacturing stator

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11178254A (ja) * 1997-12-05 1999-07-02 Toshiba Corp 永久磁石形モータ
JP2001108766A (ja) * 1999-10-12 2001-04-20 Seiko Epson Corp 電子時計
JP2003143784A (ja) * 2001-11-02 2003-05-16 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd コア付きモータ及びコアの製造方法
JP2006060879A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石式回転電機及び永久磁石式回転電機の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11178254A (ja) * 1997-12-05 1999-07-02 Toshiba Corp 永久磁石形モータ
JP2001108766A (ja) * 1999-10-12 2001-04-20 Seiko Epson Corp 電子時計
JP2003143784A (ja) * 2001-11-02 2003-05-16 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd コア付きモータ及びコアの製造方法
JP2006060879A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石式回転電機及び永久磁石式回転電機の製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013515455A (ja) * 2009-12-21 2013-05-02 ホガナス アクチボラグ (パブル) 変調極機械用の回転子
JP2011151968A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型モータ
JP2011172459A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型モータ
JP2011188685A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型電動機
KR101218563B1 (ko) * 2010-05-20 2013-01-04 대성전기공업 주식회사 가변자기저항형 레졸버
CN102906543A (zh) * 2010-05-20 2013-01-30 大星电机株式会社 可变磁阻式旋转变压器
US9297636B2 (en) 2010-05-20 2016-03-29 Daesung Electric Co., Ltd. Variable reluctance resolver
US10164487B2 (en) 2013-01-28 2018-12-25 Asmo Co., Ltd. Motor, method for manufacturing magnetic plate, and method for manufacturing stator
JP2014204531A (ja) * 2013-04-03 2014-10-27 アスモ株式会社 モータ
WO2015151344A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 株式会社日立カーエンジニアリング 永久磁石式ブラシレスモータ
JP2015192592A (ja) * 2014-03-31 2015-11-02 日立オートモティブシステムズエンジニアリング株式会社 ブラシレスモータおよびこれを用いた電動パワーステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4501683B2 (ja) 2010-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9800100B2 (en) Permanent magnet motor and driving apparatus-integrated permanent magnet motor
JP4558478B2 (ja) 回転機のロータ,その製造方法及び電動パワーステアリング用モータ
JP4783012B2 (ja) 電動パワーステアリング用モータ及びその製造方法
JP5028220B2 (ja) 電動パワーステアリング用モータ、それに用いられる電磁シールド構造および電磁シールド方法
JP4422567B2 (ja) モータ駆動装置,電動アクチュエータおよび電動パワーステアリング装置
JP6415746B2 (ja) 回転電機
US7242128B2 (en) DC brushless motor for electrical power steering and the production method thereof
US10199895B2 (en) Permanent magnet type motor and electric power steering apparatus
US10855121B2 (en) Rotary electric machine, electric power steering device, and method of manufacturing a rotary electric machine
JP5880793B1 (ja) 電動機、電動パワーステアリング装置および車両
JP5480106B2 (ja) 回転電機
JP5930131B2 (ja) 電動機制御装置、電動パワーステアリング装置および車両
JP2007202263A (ja) 電動パワーステアリング用モータ
WO2006080567A1 (ja) レゾルバの固定構造
JP2015216714A (ja) 電動機、電動パワーステアリング装置および車両
JP2016167907A (ja) 回転電機および電動パワーステアリング装置
CN109478814B (zh) 旋转电机的定子和旋转电机
JP2007049862A (ja) 磁極位置センサ内蔵電気機械及び電気機械装置並びに車載電機システム
US20150091403A1 (en) Transverse flux machine and vehicle
JP4501683B2 (ja) 永久磁石回転電機及びそれを用いた車載電動アクチュエータ装置用電機システム並びに電動パワーステアリング装置用電機システム
JP2006050709A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008199746A (ja) 電動駆動装置
JP2003250254A (ja) 電動パワーステアリング装置用永久磁石型ブラシレスモータ
JP5247411B2 (ja) 回転角度検出装置、回転角度検出方法、および電動パワーステアリング装置
JP2008199744A (ja) 電動機の制御装置およびその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060425

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100330

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100412

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4501683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 4