JP2015192592A - ブラシレスモータおよびこれを用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents

ブラシレスモータおよびこれを用いた電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、低コギングトルクおよび低トルク脈動と,弱め界磁域を含む広い範囲の回転数領域におけるモータの低振動,低騒音を同時に実現することである。【解決手段】集中巻固定子と表面永久磁石式回転子を備えるブラシレスモータにおいて,ティースの回転子側先端中央部に磁気的な空孔領域と,ティースの回転子側先端ツバ部に隣り合うティース間の磁気抵抗を増大する構造をモータ軸方向に延在して形成することにより解決できる。【選択図】 図1

Description

本発明は,永久磁石式集中巻ブラシレスモータおよびこれを用いた電動パワーステアリング装置などの自動車用電動補機システムに関する。
電動化による油圧の代替や,ハイブリッド自動車,電気自動車の市場拡大の流れを受けて,電動パワーステアリング(以下,EPS)装置の装着率が急速に増大している。
EPS装置では,電気モータがステアリングホイール操作をアシストすることから,運転者はステアリングホイールを介して,モータのトルク脈動を手に感じることになる。このため,EPS用モータでは,コギングトルクをモータによるアシストトルクの1/1000程度に,トルク脈動をアシストトルクの1%程度に小さくする必要がある。さらに,近年,アイドリングストップ機能搭載車の普及を背景に,エンジンの静音化が進展している。この結果,車室内騒音の低減の観点から,EPS装置などの電装品に対して低振動,低騒音が強く求められている。
車室内の振動,騒音に繋がるモータ起因の加振源としては,モータによるトルクの変動成分(コギングトルクやトルク脈動)と,モータの固定子と回転子の間に発生する電磁加振力がある。前者は,モータの出力軸を介して,後者によるモータの振動エネルギーは,EPS装置の機械部品などを介して,車室内へ伝搬する。これらが放射音として車室内で放射され,騒音になる。EPS装置以外の電装品に関しても同様のメカニズムで車室内の騒音が発生する。
コギングトルクやトルク脈動を低減する技術として,例えば特開昭62−11048(以下,特許文献1)や特開2009−171790(以下,特許文献2)に記載のように,モータの極数とスロット数の比を10:12もしくは14:12となるようにし,スロット開口幅や磁石形状をある閾値に収める方法が知られている。また,特開2011−67090(以下,特許文献3)に記載のように,ティース先端に溝を設ける構造を形成することにより,コギングトルクを低減する方法も知られている。また,電磁加振力によるモータの振動を抑制する技術として,WO08/102439(以下,特許文献4)に記載のように,回転子コアにスリットを設ける方法などが知られている。
特開昭62−11048 特開2009−171790 特開2011−67090 WO08/102439
上記の従来技術を適用したEPS装置用の永久磁石式集中巻ブラシレスモータの問題点を説明し,本発明が解決しようとする課題について述べる。
先ず,モータトルクの変動成分(コギングトルクやトルク脈動)を低減するには,特許文献1および特許文献2に記載のように,極数とスロット数を適切に選択し,モータの磁気回路を最適設計することで,コギングトルクやトルク脈動を極めて小さいレベルにまで押さえ込むことが可能である。一例として,上記モータのスロット数が12の場合を考えると,3相交流モータとして成立可能な極数は8,10,14,16のいずれかに限られる。これらの極数の内で,10極ないし14極の場合が,永久磁石による磁束の利用率を表す巻線係数が0.933と他の極数と比較して大きく,モータの高トルク密度化に好適である。また,この場合の極数とスロット数の最小公倍数が60ないし84と比較的大きいことから,コギングトルクやトルク脈動を小さく抑えられることが知られている。したがって,モータのスロット数が12の場合には,高トルク密度化とトルク変動成分の低減の観点から,10極12スロットないし14極12スロットの集中巻ブラシレスモータが望ましい。
しかし,10極12スロットないし14極12スロットモータの欠点として,モータの振動が比較的大きくなりやすい点がある。以下,この理由を簡単に説明する。
モータ振動の主な原因は,固定子と回転子の間に作用する径方向の電磁加振力である。この電磁加振力は,固定子と回転子間のエアギャップに沿って周方向に分布を持ち,時間的に変化する。こうした加振源を分析する手法として,エアギャップ中の電磁加振力を空間的,時間的に変化する波として捉え,これを空間(周方向座標)と時間に関する高調波の重ね合わせ,即ち,二重フーリエ級数で展開して表わすことが有効である。このような手法で分析した高調波の中で,低次の空間次数を持つ電磁加振力の高調波がモータ振動に繋がりやすいことが知られている。これは,電磁加振力の空間的な次数が小さいほど,見かけ上のモータの剛性が低下し,この結果,電磁加振力によるモータの変形量が大きくなることに起因している。
詳しい説明を省略するが,集中巻によるブラシレスモータでは,上記電磁加振力に含まれる空間高調波の最低次の次数は,極数とスロット数の差の絶対値に一致することが知られている。10極12スロットないし14極12スロットモータの場合,空間高調波の最低次数は2である(モータの軸方向断面において固定子を楕円形に変形)。これに対して,巻線係数が劣る上述の8極12スロットないし16極12スロットモータの場合,空間高調波の最低次数は4である(モータの軸方向断面において固定子を四角形に変形)。この結果,10極12スロットないし14極12スロットモータでは,空間高調波の最低次数が2と小さいことから,モータの振動が比較的大きくなりやすい問題を持っている。
一方,EPS装置では,低速から高速までの広い範囲の,ステアリングホイールの転舵速度において,良好なアイシス性能を発揮すると同時に車室内の静粛性が求められる。ステアリングホイールを低速で転舵する場合には,インバータからのモータへの供給電圧に余裕があることから,q軸電流だけを通電して必要なアシストトルクを得ることができる。これに対して,ステアリングホイールを高速に転舵する場合には,低電圧電源であるバッテリーからの入力パワーを可能な限りモータ出力に変換する必要があることから,モータを弱め界磁して運転することになる。例えば,ステアリングホイールを毎秒2回転程度の高速で転舵する場合においては,モータ電流が60〜70A程度,q軸から測った通電電流の位相角βが70度程度の条件で,モータを弱め界磁して運転する。
多くの場合,モータの振動加速度は,概ね,モータの回転数の二乗に比例して増加することが知られている。このことから,モータの振動が比較的大きくなりやすい10極12スロットないし14極12スロットモータをEPS装置に適用した場合,広い範囲のステアリングホイールの転舵速度(電流位相角βが0度から70度程度の範囲)において,モータの低振動を実現することは難しいと言える。また,高速転舵時においては,弱め界磁制御が必須であり,このために,機内の磁束密度の増大による非線形性が原因で電磁加振力がさらに大きくなることがある。
以上で説明したように,10極12スロットないし14極12スロットモータでは,高トルク密度,低コギングトルクおよび低トルク脈動,弱め界磁域を含む広い範囲の回転数領域(電流位相角βが0度から70度程度の範囲)における低振動を同時に実現することが困難である課題がある。EPS装置以外の自動車補機用モータ,例えば,電動ブレーキ用モータ,さらには,低振動が要求される一般産業向けの永久磁石式ブラシレスモータにおいても同様の課題がある。
上記の課題は,集中巻固定子と表面永久磁石式回転子を備えるブラシレスモータにおいて,ティースの回転子側先端中央部において少なくとも一つの磁気的な空孔領域と,ティースの回転子側先端ツバ部において隣り合うティース間の磁気抵抗を増大する構造をモータ軸方向に延在して形成することにより解決できる。実用上有効なティース先端ツバ部の構造としては,ティースの先端ツバ部のスロット側側面に形成した切り欠き構造ないしティースの先端ツバ部の回転子側内周面に形成したベベリング構造が適切である。
本発明によれば,高アシストトルク,低コギングトルクおよび低トルク脈動,弱め界磁域を含む広い範囲の回転数領域におけるモータの低振動化を同時に達成することができるので,滑らかなステアリングホイールの操舵感と,車室内の静粛性を同時に実現したEPS装置を提供できる効果がある。
本発明の一実施例による固定子用コア片を示す平面図。 本発明の一実施例によるセグメント固定子コアの組み立て方法を示す斜視図。 機械強度を増大したボビンの断面図。 本発明の一実施例による12スロット固定子の斜視図。 本発明の一実施例による集中巻コイルの配置図。 本発明の一実施例による集中巻コイルの結線図。 本発明の一実施例による10極回転子の斜視図。 本発明の一実施例による10極回転子の断面図。 本発明の一実施例による10極12スロットモータの構成を示す斜視図。 本発明の一実施例による10極12スロットモータとECUの斜視図。 本発明の一実施例による10極12スロットモータにおける空間2次電磁加振力の電流位相角の依存性に関する計算結果のまとめ図(通電電流は最大電流の60%)。 空孔のみを有するコア片の平面図。 切り欠きのみを有するコア片の平面図。 本発明の一実施例による10極12スロットモータにおける磁束分布図。 本発明の一実施例による10極12スロットモータにおける空間2次電磁加振力の電流位相角の依存性に関する計算結果のまとめ図(通電電流は最大電流の30%)。 本発明の一実施例による10極12スロットモータにおける発生トルクの比較図。 本発明の一実施例による14極12スロットモータにおける空間2次電磁加振力の電流位相角の依存性に関する計算結果のまとめ図(通電電流は最大電流の60%)。 本発明の一実施例による14極12スロットモータにおける磁束分布図。 本発明の他の実施例による固定子用コア片を示す平面図。 コラムアシスト式EPS装置の構成図。
以下,図面を用いて本発明によるEPS装置向け永久磁石式ブラシレスモータを説明する。なお,本実施例のブラシレスモータは,その他の自動車用電動補機装置へも適用可能である。さらには,低振動化が好ましい産業用のブラシレスモータ全般にも適用可能である。
〔第1の実施形態〕
図1から図10を用いて,本発明の第1の実施形態によるEPS装置向け永久磁石式10極12スロットブラシレスモータの構成を説明する。
本実施例の固定子コアは,図1に示すT字型形状の複数のコア片201から構成される。コア片201は,コアバック部203とティース部204からなり,順送金型プレスを用いて,電磁鋼板を打ち抜いて作成したものである。ティース204の内周側先端部には,空孔205が形成してあり,ブリッジ部206によってモータのエアギャップと隔てられている。空孔205は,ティース204の径方向中心軸に関して対称に形成してある。また,ティース204の内周側先端ツバ部には切り欠き207を形成してある。切り欠き207の底部にRを付けることで,先端ツバ部に作用する径方向電磁吸引力による繰り返し疲労を防ぐことができる。ティース204にはカシメ208を2か所形成してあり,これらのカシメ208を結んだ線分は,ティース204の半径方向の中心線と一致している。
以上で述べたコア片201を電磁鋼板の厚さ方向に所定の枚数だけ積層して,図2に示すセグメント固定子コア202を作成する。セグメント固定子コア202では,空孔205および切り欠き207は,モータの軸方向に延在して形成されている。
コア片201を積層する際,カシメ208を用いて,積層方向に隣り合うコア片201を締結する。この結果,セグメント固定子コア202全体が,機械的に一体に保持できる。また,コア片201に2か所のカシメ208を設けていることから,セグメント固定子コア202の積層方向の軸ズレや,ティース204の回転子側内周面の真円度の悪化を防止することができる。セグメント固定子コア202の寸法精度を確保するためには,カシメ208を2か所以上設けることが望ましい。こうした配慮は,コギングトルクに関する要求性能が厳しいEPS用モータにおいて重要である。固定子コアの寸法精度が良好でない場合には,1回転当たり極数に一致する次数ないしこれの高次成分に相当するコギングトルクが発生し,EPS用モータとしての要求性能を満足しないことがある。
積層が完了したセグメント固定子コア202の軸方向の両側から,絶縁樹脂をモールドして作成した上部ボビン301と下部ボビン302を挿入して,セグメント固定子コア202にボビン300を装着する。これにより,セグメント固定子コア202と集中巻コイル400間の短絡を防止し,巻線作業の効率を向上することができる。
一方,絶縁樹脂製のボビン300の肉厚は0.3mm程度であり,機械強度が十分とは言えない。このため,製造工程においてボビン300が割れないように注意する必要がある。ボビン300の強度を向上するためには,図3に示すように,ボビン300の内周側に突出部303を形成してもよい。ボビン300の突出部303と,セグメント固定子コア202の切り欠き207はオスとメスの関係になっており,ボビン300をセグメント固定子コア202に挿入する際の位置決めのガイドとしても利用することができる。
ボビン300を装着したセグメント固定子コア202には,集中巻コイル400が巻回される。図4は,巻線を施したセグメント固定子コア202をモータの回転方向に12個連結して,12スロットの集中巻固定子200を形成したものである。後述するように,2つのコイルを連続巻することから,コイル端部401の数は全部で12である。コイル端部401を設けた側がモータの反出力側である。
図5に示す集中巻固定子200の断面図を用いて,集中巻コイル400の巻線構成を説明する。本図では集中巻コイル400を省略している。各ティース204に巻回する集中巻コイル400の名称を記載してある。例えば,U相コイルの場合には,U1+とU1−と記載した隣り合う2箇所のティース204には,第1のU相コイルが連続して巻回される。コイル名称の後に付けた+と−の記号は,集中巻コイルに流れる電流の向きを表している。したがって,U1+とU1−集中巻コイルの巻方向は互いに逆向きになっている。同様に,U2+とU2−と記載した2箇所のティース204には,第1のU相コイルと同様に,第2のU相コイルが連続して巻回される。第1のU相コイルと第2のU相コイルは,モータ中心軸に関して点対称の位置に配置されるが,電流の方向は互いに逆向きである。V相コイル,W相コイルについても,同様の構成になっている。以上で説明したU相,V相,W相コイルは,図5に示す断面において電気的に120度の位相差で配置されている。
図6は,上で述べたU相,V相,W相コイルの結線図である。10極12スロットの集中巻モータでは,図5に示すように,コイル配置は,幾何学的に180度の反回転対称性(幾何学的なコイル配置は対称であるが,電流の向きは逆向き)を持っている。さらに,回転子の極対数が5と奇数であることから,回転子における永久磁石配置も180度の反回転対称性を有している。したがって,図6に示すように,モータ全体において2直2並列のY結線が可能である。2直2並列のY結線を採用することにより,4直のY結線と比較して,線径が比較的小さいエナメル線を使用することができる。この結果,巻線作業が容易になる。エナメル線の線径をさらに細くする必要がある場合には,2直2並列のΔ結線を採用してもよい。以上で説明した12個の集中巻コイルの構成および結線方法は,本実施例の10極12スロットモータと電気的に双子の関係にある14極12スロットモータにおいても同様である。
図7に10極12スロットモータの回転子500の構造を示す。本図では回転子シャフト504と永久磁石の飛散防止カバー503を省略している。回転子コア502は,セグメント固定子コア202と同様に,順送金型プレスを用いて打ち抜いた電磁鋼板を軸方向に積層して形成したものである。回転子コア502には,回転子の慣性モーメントを低減するために,空孔503が規則的に多数設けてある。回転子コア502の外周側には10箇所の平面が形成してあり,10個のセグメント状永久磁石501が貼り付けてある。
図8は,各セグメント状永久磁石501における着磁方向(極性)を矢印で示したものである。10個のセグメント状永久磁石501の極性は,回転方向に沿ってN極,S極,N極,S極,・・・と交互に反転している。
図9を用いて,EPS用モータ1000の全体構造を説明する。図4で述べた固定子200は,鉄製またはアルミ製のハウジングケース100に圧入して固定される。回転子500にはシャフト504が圧入され,シャフト504の両端に出力側ベアリング505と反出力側ベアリング506が取り付けられる。これらのベアリング505,506は,それぞれ,ハウジングケース100とブラケット700に圧入され,回転子500全体が回転自在に保持される。回転子500には非磁性材からなる永久磁石501の飛散防止カバー503が装着されている。集中巻コイル400からは12本のコイル端部401が反出力側に突出している。コイル端部401はバスバー600に接続され,図6で述べた2直2並列のY結線を実現している。バスバー600は基盤800に取り付けられ,接続端子802を介してECUから電力が供給される。図10に示すように,モータ1000とECUは一体構造になっており,モータ1000とECU間の動力線(ワイヤーハーネス)を設ける必要がないことから,動力線における損失がなくなるので,トルクの増大や高速回転時における出力アップを期待することができる。
次に,図11から図16を用いて,第1の実施形態による10極12スロットのEPS用モータにおいて,固定子の内周面に作用する空間2次(固定子断面においてモータを楕円形に変形するモード)の径方向電磁加振力を大幅に低減でき,しかも従来のモータと比較して,ほぼ同等のトルクを発生できることを説明する。
図11にモータへの通電電流が最大電流の60%の場合における,空間2次の径方向電磁力と電流位相の関係を示す。この結果は,磁界解析によるシミュレーションを用いて計算したものである。本図において,縦軸は空間2次の電磁加振力(固定子の内周面に作用する磁気的な吸引力)の振幅,横軸はq軸から測った電流位相角βである。本図には,本発明の効果を説明するために,太実線,細実線,太破線,細破線で示した4ケースのセグメント固定子コア202の形状に対して,空間2次電磁加振力を計算した結果をプロットしてある。太実線は図1で述べた本発明によるモータ1000の解析結果,細実線は従来のモータに関する解析結果(図1で述べた本発明によるモータにおいて,空孔205および切り欠き207を設けていないモータ),細破線は図12に示す空孔205のみを設けたモータの解析結果(本発明によるモータにおいて切り欠き207を設けていないモータ),太破線は図13に示す切り欠き207のみを設けたモータの解析結果(本発明によるモータにおいて空孔205を設けていないモータ)を示している。なお,図11の縦軸は,細実線で示した従来モータにおいて電流位相角βが0度の場合に発生する電磁加振力で規格化したものである。
先ず,本発明の第1の実施形態によるEPS用モータ(太実線)と,切り欠き207および空孔205が形成されていない従来のモータ(細実線)を比較する。通常のEPS用モータでは,電流位相角βが0度から70度程度の範囲で運転される。電流位相角βが0度から大きくなるに従って,弱め界磁が強くなる。この運転範囲において,両者のモータにおける径方向の電磁加振力を比較すると,本発明によるモータの空間2次の電磁加振力が大幅に低減されていることがわかる。
次に,空孔205および切り欠き207,それぞれによる空間2次の電磁加振力の低減効果を把握するために,従来のモータ(細実線)と,空孔205および切り欠き207をそれぞれ単独に設けたモータ(細破線と太破線)を比較する。従来モータに空孔205を設けること(細破線)により,電流位相角βが0度付近を中心に,その前後において,空間2次の電磁加振力を大幅に低減できることがわかる。しかし,この場合には,電流位相角βの増加とともに,換言すると,弱め界磁の度合いが大きくなるにつれて,電磁加振力の低減効果が減少する。このことから,空孔205単独では,電流位相角βが0度から70度程度の広い運転範囲に対して空間2次の電磁加振力を十分に低減することはできない。一方,従来モータに切り欠き207を設けたモータ(太破線)については,上で述べた細破線のケースとは対照的に,電流位相角βが大きな領域において,電磁加振力を大幅に低減可能であることがわかる。以上より,空孔205および切り欠き207は,概ね,電流位相角βの異なる領域に対して電磁加振力の低減効果を発揮するものである。電流位相角βが0度から70度程度の広い範囲において,モータの低振動が要求されるEPS用モータにおいては,空孔205および切り欠き207を組み合わせることが有効であると言える。
図14は,図11の太実線で示した本発明による10極12スロットのEPS用モータにおける磁束分布の解析結果である。上で述べた空間2次の電磁加振力は,回転子500に装着した永久磁石501による10極の回転磁界と,12スロットの集中巻固定子が作る高調波回転磁界の相互作用により発生する。図14に示すように,空孔205および切り欠き207を設けることにより,ギャップ付近の磁束の流れを調節し,上記の高調波回転磁界の含有率を適正化することで,電流位相角βが0度から70度程度の範囲において空間2次の電磁加振力を低減するものである。空孔205の作用としては,ティース204の先端中央付近の磁気抵抗が増加することから,ティース204の数が等価的に倍増して,上記高調波回転磁界の含有率を変化させることができる。また,切り欠き207は,隣り合うティース204間の磁気抵抗を増大させる役割を担っている。この結果,ティース204の先端ツバ部付近のエアギャップにおける磁束密度の急峻な変化を緩和することで,上記高調波回転磁界の含有率を変化させている。
図15は,モータへの通電電流が最大電流の30%の場合における磁界解析によるシミュレーション結果(図11と同様に,太実線,細実線,太破線,細破線で示した4ケースのセグメント固定子コア202の形状を想定)をプロットしたものである。通電電流は,図11における電流の半分である。縦軸の空間2次の電磁加振力は,図11と同じ値で規格化してある。空間2次の電磁加振力と電流位相角βの関係は,図11の場合と同様であり,太実線で示した本発明のモータによれば,低電流,即ち,図11の場合と比較して低トルクの領域においても,同様の空間2次の電磁加振力の低減効果が得られることがわかる。
次に,空孔205および切り欠き207を設けたことによるトルクへの影響について説明する。図16は,図11で述べた4種類のセグメント固定子コア202の形状に対して,モータ電流が最大値(100%)の場合のトルクの計算結果である。空孔205および切り欠き207を設けない従来モータにおけるトルクに対して,本発明によるモータのトルクの減少率は約4%と小さいことがわかる。図11および図15に示した空間2次の電磁加振力の低減率と比較すると,トルクの減少率は一桁程度小さいことがわかる。以上より,本発明によれは,ほぼ同等のトルクを発生することができ,かつ,空間2次の電磁加振力を大幅に低減できると言える。
EPS装置では,モータは正逆両方向に回転してアシスト力を発生する。したがって,両方向の回転に関して同一のモータ特性と電磁加振力の低減効果を発揮する必要がある。換言すると,図14で述べた空孔205および切り欠き207の作用が,両回転方向で同じでなければならない。このためには,ティース204の径方向の中心軸に関して,空孔205および切り欠き207を対称に成形することが望ましい。
本発明の第1の実施形態によるEPS用モータは,10極12スロットによる永久磁石式集中巻ブラシレスモータに関する。これと電気的に双子の関係にある14極12スロットモータに本発明を適用した場合の効果を説明する。
図17は,第一の実施例による固定子200と,14極の回転子500を組み合わせた14極12スロットによるEPS用モータにおける空間2次の電磁加振力と電流位相角βの関係を,磁界解析を用いて計算した結果である。モータへの通電電流は,図11と同様に最大電流の60%である。縦軸の電磁加振力は,図11と同様の方法で規格化したものである。図11および図15で述べた10極12スロットモータと比較して,電磁加振力の低減率は小さいが,空孔205と切り欠き207を設けることにより,空間2次の電磁加振力が低減できることがわかる。空孔205および切り欠き207,それぞれによる空間2次の電磁加振力の低減効果に関しても,上述の10極12スロットモータとほぼ同様のことが言える。即ち,14極12スロットモータにおいても,空孔205により,電流位相角βが0度付近において電磁加振力が低減し,切り欠き207により,電流位相角βが大きな運転領域において電磁加振力を低減する効果がある。トルクの低減率に関しても,図16で説明した10極12スロットモータの低減率とほぼ同等である。図18は,図17の太実線で示した本発明による固定子200と14極の回転子500を組み合わせた14極12スロットモータにおける磁束分布の解析結果である。
以上で説明したように,ティース204の先端部に空孔205および切り欠き207を設けた,本発明の第1の実施形態によるEPS用モータによれば,10極12スロットないし14極12スロットモータが本来具備している高トルク密度,低コギングトルク,低トルク脈動の特長を活かしながら,電流位相角βが0度から70度程度の,弱め界磁を含む広い範囲の運転状態において,モータ振動の原因となる空間2次の径方向電磁加振力を低減することができる。しかも,モータが発生するトルクは,従来のモータと比較してほぼ同等である。
本発明による空間2次の電磁加振力の低減構造は,上述の実施例に限るものではない。要は,ティース204の先端中央付近の磁気抵抗と,隣り合うティース204間の磁気抵抗を増大すればよい。これらにより,上述の空間2次の電磁加振力の低減効果を最大限に発揮することができる。上の実施例では,ティース204の先端中央付近の磁気抵抗を増大する構造として,単一の空孔205を設けたが,複数の空孔205から構成してもよい。また,製作上の都合によっては,ブリッジ部206を省略し,空孔205とエアギャップが繋がった構成としてもよい。ブリッジ部206を設けることで,コギングトルクの低減の観点で有利となるが,電磁鋼板の厚さ程度の幅のブリッジ部206を形成するためには,高度な電磁鋼板の打ち抜き技術を必要することから,コスト増の要因になる。ブリッジ部206を省略した構造においても,上記の空間2次の電磁加振力を低減することができる。また,隣り合うティース204間の磁気抵抗を増大させる手段としては,切り欠き207の代わりに,図19に示すように,ティース204の先端ツバ部の回転子側内周面にベベリング構造209を設けても同様の効果を得ることができる。
以上で説明した集中巻固定子200は,分割固定子コア工法によるものである。この工法では,ティース204毎に独立して巻線を施すことから,導体を密に整列して高占積率で巻回することが可能になる。EPS装置向けなどの自動車補機用モータでは,モータへの供給電圧が12Vと比較的低いこと,モータの駆動電流が60Aから100A程度と比較的大きいことから,モータ性能を最大限に発揮するためには,線径がφ1.5からφ2.0程度の太エナメル線を高占積率,かつ,少数のターンでティース204に巻回する必要がある。以上の理由から,自動車補機用モータでは,分割固定子コア工法が最も好適であると言える。しかし,この工法によるモータでは,電磁鋼板を一体で打ち抜いて製作した非分割型の固定子コアを適用したモータと比較して,モータの剛性が小さくなり,モータ振動の振幅が大きくなる欠点がある。この理由は,前者のモータではハウジングケース100が主に剛性を担うのに対して,後者のモータでは,一体固定子コアが剛性アップに寄与するからである。したがって,本発明による電磁加振力の低減構造は,分割固定子コア工法の長所を活かしつつ,その欠点である剛性不足を加振力の低減で対処するものであり,EPS装置向けなどの低振動が要求される自動車補機用モータに最適な技術と言える。
10極12スロットないし14極12スロットのブラシレスモータ以外にも,極数が14〜16以下のモータとして,高トルク密度,低コギングトルク,低トルク脈動の特長を持つ半面,径方向の電磁加振力の空間次数が2以下と比較的低次であることから,モータの振動が発生しやすいブラシレスモータ(極数とスロット数の組合せ)がいくつか存在する。
先ず,8極9スロットモータと,これと電気的に双子の関係にある10極9スロットモータを挙げることができる。これらのモータにおいて,固定子に作用する径方向の電磁加振力の空間次数は1(固定子断面においてモータ全体を一方向に変位させるモード)である。加振力の空間次数が1の場合には,固定子と回転子が一方向に引き合う加振力が発生するので,10極12スロットないし14極12スロットモータと比較して,さらにモータの振動が発生しやすい問題がある。一方,8極9スロットないし10極9スロットモータでは,永久磁石による磁束の利用率を表す巻線係数が0.945と大きいことから,10極12スロットないし14極12スロットモータと比較して,さらに効率的にトルクを発生することが可能である。また,コギングトルク,トルク脈動の観点からも優れている。このように,8極9スロットないし10極9スロットの永久磁石式ブラシレスモータは,トルク密度,コギングトルク,トルク脈動などの性能が優れているが,モータの振動が発生しやすいことから,自動車補機への用途は限られていた。本発明によれば,8極9スロットないし10極9スロットの永久磁石式ブラシレスモータの欠点であるモータの振動を改善し,より電気的に高性能なモータを提供できる効果がある。
8極9スロットないし10極9スロットブラシレスモータと比較して,電気的にさらに高性能でありながら,上と同様に,空間1次の電磁加振力が発生するモータとして,14極15スロットないし16極15スロットブラシレスモータがある。永久磁石による磁束の利用率を表す巻線係数は0.951と,上述の8極9スロットないし10極9スロットブラシレスモータより優れている。14極15スロットないし16極15スロットブラシレスモータに対しても本発明を適用することができ,上と同様の効果を期待することができる。
さらには,本発明による電磁加振力の低減構造は,上記以外の極数とスロット数の組み合わせによる集中巻,永久磁石式ブラシレスモータにも適用可能である。例えば,電磁加振力の空間次数が4と比較的大きいことから,モータの振動が発生しにくい,8極12スロットモータに適用してもよい。このモータは,従来から広く用いられてきた2極3スロットの組み合わせを4回繰り返したものである。永久磁石による磁束の利用率を表す巻線係数は0.866と劣っているが,本発明の電磁加振力低減構造をティース先端に形成することで,モータの振動を極めて小さく抑制可能なモータを提供できる効果がある。
図20を用いて,本発明のEPS用モータ1000を適用したEPS装置の構成を説明する。このEPS装置は,ステアリングコラム付近にアシストトルクを発生させるためのモータ1000を備えていることから,コラムアシスト式と呼ばれる。本方式のEPS装置は,ステアリングホイールSTと,ステアリングホイールSTの回転駆動力を検出するトルクセンサTSと,トルクセンサTSの出力に基づいて,アシストトルクを制御するECUと,アシストルクを制御するECUの信号に基づいて,アシストルクを出力するモータ1000と,前記ECUおよびモータ1000のエネルギー供給源となる車載用バッテリーBAと,モータ1000の回転駆動力を歯車によって減速し,所望のトルクを出力するためのギア機構GEと,ギア機構GEで発生したトルクを伝達するためのピニオンギアPNと,ピニオンギアPNとギア機構GEをつなぐための一つまたは複数のロッドROと,一つまたは複数のジョイントJTと,ピニオンギアPNに発生する回転駆動力を垂平方向の力に変化するラックギアRCGと,ラックギアを覆うラックケースRCと,ラックケース内に塵などが入らないために設けられる第1のダストブーツDB1と第2のダストブーツDB2と,実際に舵取りが行われる第1のタイヤWH1と,第2のタイヤWH2と,ラック軸に発生する水平方向の力を第1のタイヤWH1に伝えるための第1のタイロッドTR1と,同じくラック時軸に発生する水平方向の力を第2のタイヤWH2に伝えるための第2のタイロッドTR2を備えている。
次に,コラムアシスト式EPS装置の動作を説明する。ステアリングホイールSTを回転させると,その回転駆動力をトルクセンサTSが検出する。前記トルクセンサTSの検出信号に基づいて,ECUが所望のアシストトルクを発生させるための通電パターンを演算して,モータ1000に指令を出す。モータ1000はECUの指令に基づいて通電を行い,アシストトルクを発生させる。モータ1000に接続されたギア機構GEにより減速され,ロッドROとジョイントJTを介して,ピニオンギアPNに回転駆動力が伝達される。ピニオンギアPNはラックギアRCGと噛合っており,それによって,ピニオンギアPNの回転駆動力は車の進行方向に対して直角方向の推力に変換される。こうして発生した水平方向の推力は,タイロッドTR1およびTR2を介して,タイヤWH1およびWH2の舵取りを行う。
コラムアシスト式EPS装置の他に,ピニオンギアPN付近にアシストトルクを発生させるためのモータ1000を備えているピニオンアシスト式EPS装置,ラックギアRCGに対してアシストトルクを発生させるためのモータ1000が備えられているラックアシスト式EPS装置などがある。
以上で説明した様々なEPS装置では,モータの振動エネルギーが,ギア機構GE,ロッドRO,ピニオンギアPNなどの機械部品を介して,車室内に伝播し,運転席付近のパネルや内壁から音波として放出される。これを運転者が騒音(所謂,ジッパー音やファスナー音)として感じることになる。この騒音発生メカニズムは,モータを車室内に配置したコラムアシスト式EPS装置,モータをエンジンルーム内に配置するピニオンアシスト式,ラックアシスト式などのEPS装置に共通である。したがって,本発明による永久磁石式ブラシレスモータを装着したEPS装置によれば,ステアリングホイール操作時のアシスト性能向上と,車室内の静音化を両立可能なEPS装置を提供できる効果がある。上で述べた効果は,本発明のモータを他の自動車補機システム(例えば,電動ブレーキシステム)に適用した場合においても発揮することができる。
ST …ステアリングホイール
TS …トルクセンサ
GE …ギア機構
ECU …制御装置
BA …バッテリー
JT …ジョイント
RO …ロッド
RCG …ラックギア
RC …ラックギアケース
PN …ピニオンギア
DB …ダストブーツ
TR …タイロッド
WH …タイヤ
BS …ボールスクリュー
BT …ベルト
1000 …EPS用モータ
100 …ハウジングケース
600 …バスバー
700 …ブラケット
800 …基盤
200 …固定子
201 …コア片
202 …セグメント固定子コア
203 …コアバック
204 …ティース
205 …ティース先端部の空孔
206 …ティース先端部のブリッジ部
207 …ティース先端ツバ部の切り欠き
208 …カシメ
300 …ボビン
301 …ボビン上部
302 …ボビン下部
400 …集中巻コイル
U1+,U1− …第1のU相コイルが巻回されるティース(±は電流の方向)
V1+,V1− …第1のV相コイルが巻回されるティース(同上)
W1+,W1− …第1のW相コイルが巻回されるティース(同上)
U2+,U2− …第2のU相コイルが巻回されるティース(±は電流の方向)
V2+,V2− …第2のV相コイルが巻回されるティース(同上)
W2+,W2− …第2のW相コイルが巻回されるティース(同上)
401 …集中巻コイル端部
500 …回転子
501 …セグメント状永久磁石
502 …回転子コア
503 …磁石カバー
504 …シャフト
505 …出力側ベアリングベアリング
506 …反出力側ベアリングベアリング

Claims (11)

  1. 多相交流電力により駆動される回転電機であって,フレームと,前記フレームに固定された固定子と,前記固定子にエアギャップを介して回転自在に配置された回転子を有し,前記固定子は,前記回転子に対向して複数のティースが突設され,隣り合うティース間に巻線用のスロットが形成された固定子コアと,前記ティースに巻き回された多相集中巻固定子コイルを備えており,前記回転子は,回転子コアと,前記回転子コアの外周表面に固定された複数の永久磁石を備える永久磁石式ブラシレスモータにおいて,前記ティースの回転子側先端中央部において少なくとも一つの磁気的な空孔領域と,前記ティースの回転子側先端ツバ部において隣り合うティース間の磁気抵抗を増大する構造をモータ軸方向に延在して形成することを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
  2. 前記請求項1において,前記磁気抵抗を増大する構造が,前記ティースの先端ツバ部のスロット側側面に形成した切り欠き構造であることを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
  3. 前記請求項1において,前記磁気抵抗を増大する構造が,前記ティースの先端ツバ部の回転子側内周面に形成したベベリング構造であることを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
  4. 前記請求項1において,前記磁気抵抗を増大する構造が,前記ティースの先端ツバ部のスロット側側面に形成した切り欠き構造と,前記ティースの先端ツバ部の回転子側内周面に形成したベベリング構造を併設することを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
  5. 前記請求項1から4において,前記磁気的な空孔領域と,前記ティースの回転子側先端ツバ部に形成した磁気抵抗を増大する構造の両者を,ティースの径方向中心軸に関して対称に形成することを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
  6. 前記請求項1から5において,前記磁気的な空孔領域は,前記固定子と前記回転子の間に形成されたエアギャップと,開口部を介して繋がった形状であることを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
  7. 前記請求項1から6において,永久磁石の極数とスロット数の比が8:9もしくは10:9であることを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
  8. 前記請求項1から6において,永久磁石の極数とスロット数の比が10:12もしくは14:12であることを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
  9. 前記請求項1から6において,永久磁石の極数とスロット数の比が14:15もしくは16:15であることを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
  10. 前記請求項1から9において,ティースの数に一致する個数のセグメント状の固定子コアを周方向に連結して固定子コアを形成することを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
  11. 前記請求項1から10において,前記永久磁石式ブラシレスモータが電動パワーステアリング,電動ブレーキなどの自動車補機用であることを特徴とする永久磁石式ブラシレスモータ。
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