JP2015070663A - モータ - Google Patents

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Noriyuki Suzuki
則幸 鈴木
正範 河合
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Abstract

【課題】コギングトルクを低減すること。【解決手段】ステータコアは複数の分割コア40により構成される。分割コア40は、円環状の環状部を周方向に分割した形状の分割環状部31aと、その分割環状部31aの周方向中央から径方向内側に延びるティース部32を有している。ティース部32は、径方向のティース本体51と、ティース本体51の先端部における周方向側部から周方向に延びる突出部52,53を有している。そして、ティース本体51の先端に補助溝54,55が形成されている。補助溝54,55の深さH1は、スリット62を形成する突出部52,53の端部高さH2以上に設定される。【選択図】図4

Description

本発明は、モータに関する。
従来、ブラシレスモータのステータは、ケース、ケースに収容されたステータコア、ステータコアのティースに巻回された巻線を有している。このようなステータの内側には、例えば永久磁石を有するロータが配設されている。このようなモータにおいて、ティースの先端に4つの補助溝を形成し、コギングトルクの低減を図るモータが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許第4718580号公報
ところで、上記のようなモータでは、補助溝の深さや幅によっては、適正なティースを形成できないおそれがあり、コギングトルクを十分に低減できないおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、コギングトルクを低減することにある。
上記課題を解決するモータは、環状に形成され径方向内側のティース部を有するステータと、前記ステータの内側のロータとを備え、前記ティース部は、径方向内側の延びるティース本体と、前記ティース本体の先端における周方向両端部から突出する突出部と、前記ティース本体の先端に形成された補助溝と、を有し、前記補助溝の深さは、前記突出部の先端における径方向の長さ以上に設定される。
この構成によれば、突出部の先端における径方向の長さ以上に設定された補助溝は、ティース部間のスリットと同様に働く。また、ティース本体に補助溝が形成されることで、突出部における磁気飽和が抑制される。これにより、コギングトルクが低減される。
上記のモータにおいて、前記ティース本体の先端に形成された補助溝の数は、前記補助溝の数と、周方向に隣設する前記突出部の先端間にそれぞれ形成されるスリットの数との総和値が、前記ロータの極数の整数倍と異なるように設定されることが好ましい。
この構成によれば、総和値が極数の整数倍であるモータと比べ、総和値と極数の最小公倍数が大きくなる。モータにおけるコギングトルクは、ロータの極数とステータのスロット数に応じて、極数とスロット数の最小公倍数の脈動数を持つ。したがって、その最小公倍数を大きくすることで、コギングトルクが抑制される。
上記のモータにおいて、前記ティース本体の先端に形成された補助溝の数は、前記補助溝の数と、周方向に隣設する前記ティース部の先端間にそれぞれ形成されるスリットの数との総和値が、前記ロータの極対数の整数倍となるように設定されることが好ましい。
この構成によれば、ロータの各磁極対において、磁極と補助溝とスリットの相対的な位置関係が同一となる。このため、径方向の振動が低減される。
上記のモータにおいて、前記補助溝の深さを前記突出部の先端における端部高さと等しくしたことが好ましい。
この構成によれば、補助溝の深さは磁気抵抗に影響し、補助溝が浅いほど磁気抵抗が小さくなる。また、深さが突出部の端部高さと等しい補助溝は、スリットと同様の効果が得られる。
上記のモータにおいて、前記補助溝は、前記スリットと合わせて周方向に等間隔に形成され、前記補助溝の幅は、前記スリットの幅と等しく設定されたことが好ましい。
この構成によれば、各ティース本体に形成された補助溝は、ティース部間のスリットと同様に作用するため、コギングトルクが低減される。
上記のモータにおいて、前記ロータと前記ステータは相対的にスキューされ、スキュー角を、電気角180度×極数/(極数とスロット数の最小公倍数)としたことが好ましい。
この構成によれば、極数とスロット数の最小公倍数に基づいて設定されるスキュー角に対し、極数と(溝数+スロット数)の最小公倍数に基づく電気角は約数となる。このため、スキュー角に応じたコギングトルクと、補助溝に基づくコギングトルクが低減される。
上記のモータにおいて、前記ロータと前記ステータは相対的にスキューされ、スキュー角を電気角72度としたことが好ましい。
この構成によれば、通電時におけるトルクリップルは、誘起電圧の第5高調波、第7高調波の影響による。したがって、スキュー角を電気角72度(=360/5)とすることで、誘起電圧の第5高調波が除去される。これにより、コギングトルクと通電時におけるトルクリップルが低減される。
上記のモータにおいて、前記ロータと前記ステータは相対的にスキューされ、スキュー角を、180度×極数/(極数とスロット数の最小公倍数)の角度に180度×極数/(極数と(補助溝数+スロット数)の最小公倍数)を加えた角度の中央角度から、180度×極数/(極数とスロット数の最小公倍数)の角度に180度×極数/(極数と(補助溝数+スロット数)の最小公倍数)を加えた角度までの範囲としたことが好ましい。
この構成によれば、ステータの磁界の強弱によって補助溝による効果は変動する。例えば、ステータの磁界が小さい場合には補助溝による効果は大きく、ステータの磁界が大きい場合には補助溝による効果は小さい傾向にある。よって、補助溝による効果が得られ、さらに補助溝による効果が小さい場合も考慮し、補助溝による効果がより得られるようにスキュー角を設定することで、モータの使用領域の略全体でのコギングが低減可能となる。
本発明のモータによれば、コギングトルクを低減することができる。
モータの概略断面図である。 ステータコアの斜視図である。 ロータ及びステータコアの一部拡大図である。 ステータコアの一部拡大図である。 ロータのスキューを示す概略図である。 ステータのスキューを示す概略図である。
以下、一実施形態を説明する。
図1に示すように、モータは例えばブラシレスモータであり、ステータ11と、ステータの内側に配置されたロータ12(破線にて示す)を有している。ロータ12は、ステータ11に対して回転可能に支持されている。
ロータ12は、その外周に複数(本実施形態では6個)の磁極12aを有している。各磁極12aは、周方向に隣設する磁極が互いに異なるように設定されている。つまり、ロータ12は、周方向にN極とS極に交互に設定された6個の磁極12aを有している。したがって、このモータの極数は「6」であり、極対数は「3」である。
ステータ11は、ケース21(破線にて示す)と、ケース21に収容されたステータコア22と、ステータコア22に巻装された巻線23とを有している。
ステータコア22は、略円環状に形成されている。
ステータコア22は、円環状の環状部31と、環状部31から径方向内側に向う複数(本実施形態では9個)のティース部32とを有している。巻線23は各ティース部32に巻回されている。したがって、このモータにおける巻線23は集中巻きである。
なお、本実施形態のステータコア22は、周方向に配列された複数(本実施形態では9個)の分割コア40により構成されている。分割コア40の形状は、軸方向から見て略T字状である。詳述すると、分割コア40は、円環状の環状部31を周方向に分割した形状の分割環状部31aと、その分割環状部31aの周方向中央から径方向内側に延びるティース部32を有している。分割環状部31aは、略弧状に形成されている。
図2に示すように、各分割コア40は、複数のコアシート41を有し、これら複数のコアシート41は軸方向に積層されている。各コアシート41は、磁性材料よりなり、板材を例えば打ち抜いて形成される。そして、複数のコアシート41は、各コアシート41に形成された嵌合部41aにより互いに固定される。嵌合部41aは、例えばコアシート41の一方の面(例えば上面)に形成された凸部と、コアシート41の他方の面(例えば下面)に形成された凹部である。軸方向に隣接する2枚のコアシート41の対向面における凸部と凸部を互いに嵌合することにより、複数のコアシート41が互いに固定される。
図3に示すように、ティース部32は、その周方向中心線に対して線対称の形状である。ティース部32は、分割環状部31aから径方向内側に延びるティース本体51と、そのティース本体51の先端における周方向両側部から周方向にそれぞれ突出する突出部52,53とを有している。ティース本体51の幅(ティース本体51の中心線と直交する方向における長さ)は、基端から先端にかけて等しい。
突出部52,53は、径方向において中心に向うほど周方向の幅が拡幅された、略三角形状に形成されている。また、突出部52,53の先端には先端面52a,53aが形成されている。この先端面52a,53aは平坦面である。本実施形態において、先端面52a,53aは、ティース本体51の中心線と平行に形成されている。
ロータ12と対向する突出部52,53の側面52b,53b(径方向内側面)は、軸方向視において円周に沿った曲面である。また、ロータ12と対向するティース本体51の先端面51aは、軸方向視において円周に沿った曲面である。そして、突出部52,53の側面52b,52bと、ティース本体51の先端面51aは、軸方向視において、1つの円周に沿って連続する。
隣接する2つの分割コア40のティース部32は、巻線23を収容するスロット61を形成する。そして、2つのティース部32において、周方向に対向する突出部52,53の先端は、スロット61に対する開口部(スリット)62を形成する。スリット62の幅は、2つのティース部32において、一方のティース部32の突出部52の先端と、他方のティース部32の突出部53の先端との間の距離(直線距離、または円周における弧の長さ)である。
隣接する2つの分割コア40のティース部32に含まれる突出部52,53の先端面52a,53a間は、上記のスリット62である。したがって、突出部52の先端における形状、例えば径方向の長さは、上記のスリット62の形状に対応する。突出部52先端における径方向の長さは、突出部52の側面52bから、先端面52aの径方向外側端部までの距離である。この径方向の長さを突出部52の端部高さという。ティース部32は、その周方向中心線に対して線対称の形状である。したがって、突出部53についても、突出部52と同様である。
ティース本体51の先端には、その先端面から径方向外側に向って凹設された複数(本実施形態では2つ)の補助溝54,55が形成されている。補助溝54,55は、ステータコア22の軸方向、つまり図3における表裏方向に延びるように形成されている。
図4に示すように、補助溝54,55の周方向の間隔は、スリット62と合わせて周方向に等間隔に設定されている。補助溝54,55の周方向の幅W1は、スリット62の幅W2と等しく設定されている。補助溝54,55は、径方向に延びるティース本体51の先端(径方向における内端)に形成されている。したがって、補助溝54,55の形状は、ティース部32に含まれる突出部52,53の形状に影響されることなく設定することが可能である。補助溝54,55の深さH1(径方向における補助溝54,55の長さ)は、スリット62を形成する突出部52,53の端部高さH2に応じて、端部高さH2以上に設定される。本実施形態では、補助溝54,55の深さH1は、突出部52,53の端部高さH2と等しく(H1=H2)設定されている。
補助溝54,55の数は、モータの極数とスロット数(極対数)に応じて設定されている。例えば、上記したように、6極9スロット集中巻き(極対数3)のモータの場合、各ティースに2つの補助溝が形成される。また、8極12スロット集中巻き(極対数4)のモータの場合、各ティースに2つの補助溝が形成される。
図5に示すように、ロータ12には、スキューが施されている。ロータ12におけるスキュー角は、ロータ12の極数と、ステータコア22のティース部32によるスロット61の数とそのティース部32に形成された補助溝54,55の数に応じて設定される。
(設定例1)
ロータ12のスキュー角は、180度×極数/(極数とスロット数の最小公倍数)に設定される。上記したように、本実施形態は6極9スロットのモータである。この場合、極数とスロット数の最小公倍数は「18」となり、スキュー角α1は電気角60度となる。
各ティース部32(ティース本体51)に2つの補助溝54,55が形成されている。そして、各補助溝54,55は、ティース部32により形成されるスリット62と同様に作用する。したがって、本実施形態のモータにおいて、ステータコア22は、スロット数が「27」(=9+2×9)のステータコアと同様に作用する。このとき、ロータ12の一回転におけるコギングトルクの脈動数は、極数「6」とスロット数「27」の最小公倍数である「54」となる。このコギングトルクの周期は、電気角20度である。このコギングトルクの周期(電気角20度)は、スキュー角α1(電気角60度)の約数である。したがって、極数とスロット数に対応するコギングトルクと、補助溝54,55に基づくコギングトルクが低減される。
(設定例2)
極数とスロット数に応じた電気角(=180度×極数/(極数とスロット数の最小公倍数))をβ1とする。そして、極数と補助溝数及びスロット数に応じた電気角(=180度×極数/(極数と(補助溝数+スロット数)の最小公倍数))をβ2とする。ロータ12のスキュー角は、電気角β1から、この電気角β1に、補助溝に基づく電気角β2を加算した電気角までの角度における中央角度から、電気角β1に電気角β2を加えた角度までの範囲に設定される。
上記したように、本実施形態は6極9スロットのモータであり、各ティース部32(ティース本体51)に2つの補助溝54,55が形成されている。したがって、電気角β1は60度、電気角β2は20度である。そして、中央角度は、70度となる。このため、ロータ12のスキュー角は、電気角70度から電気角80度の範囲に設定される。
ステータの磁界の強弱によって補助溝による効果は変動する。例えば、ステータの磁界が小さい場合には補助溝による効果は大きく、ステータの磁界が大きい場合には補助溝による効果は小さい傾向にある。よって、補助溝による効果が得られ、さらに補助溝による効果が小さい場合も考慮し、補助溝による効果がより得られるようにスキュー角を設定することで、モータの使用領域の略全体でのコギングが低減可能となる。
この設定例2において、ロータ12のスキュー角は、例えば電気角72度に設定される。通電時における誘起電圧は、高次の高調波を含む。例えば、誘起電圧に含まれるq次高調波について、スキュー角を360度/qとなるように設定することで、q次高調波を除去することが可能となる。
通電時におけるトルクリップルは、誘起電圧の第5高調波、第7高調波の影響による。したがって、スキュー角を電気角72度(=360/5)とすることで、誘起電圧の第5高調波が除去される。これにより、コギングトルクと通電時におけるトルクリップルが低減される。
次に、上記のモータにおける作用を説明する。
ティース部32は、径方向のティース本体51と、ティース本体51の先端部における周方向側部から周方向に延びる突出部52,53を有している。そして、ティース本体51の先端に補助溝54,55が形成されている。
ロータ12の回転にかかる磁束は、ロータ12の磁極12aと、ティース部32の先端面(ティース本体51の先端面51と突出部52,53の側面52b,53b)の間に働く。補助溝54,55の深さH1は、スリット62を形成する突出部52,53の端部高さH2以上に設定される。このような形状の補助溝54,55は、スロット61における効果と同様の効果を得ることができる。
そして、補助溝54,55は、ティース本体51の先端に形成され、突出部52,53に形成されていない。したがって、本実施形態のステータコア22は、突出部52,53に補助溝を形成したステータコアと比べ、突出部52,53における磁気飽和が抑制される。したがって、補助溝54,55の間における磁束量と、補助溝54とスリット62の間における磁束量と、補助溝55とスリット62の間における磁束量とにおいて、それぞれの磁束量の差が少なくなり、コギングトルクが低減される。
また、磁気飽和の抑制は、突出部52,53に補助溝を形成したステータと比べ、ロータ12とステータ11との間の有効な磁束を多くする。
モータにおけるコギングトルクは、ロータの極数とステータのスロット数に応じて、極数とスロット数の最小公倍数の脈動数を持つ。そして、その最小公倍数が大きいほど、コギングトルクは小さい。
本実施形態は、6極9スロットのモータであり、補助溝54,55はスリット62と同様の効果を奏する。したがって、本実施形態のモータは、6極27スロットのモータと等価である。したがって、このモータにおける極数とスロット数(スリットの数と補助溝の数の総和)の最小公倍数は「54」となる。例えば、スロット数を極数の整数倍とした場合、最小公倍数はスロット数と等しい。本実施形態のモータはスロット数が極数の整数倍ではないため、コギングトルクが低減される。
また、本実施形態のモータにおける極対数は「3」であり、スロット数「27」は極対数の整数倍である。それぞれの極対(N極とS極)に対し、スリット62と補助溝54,55の位置、数、位相が同一である。したがって、径方向における振動が低減される。
本実施形態において、補助溝54,55の深さH1は、突出部52,53の端部高さH2と等しい。補助溝54,55の深さH1が突出部52,53の端部高さH2以上であれば、補助溝54,55は、突出部52,53間のスリット62と同様の効果を奏する。一方、補助溝54,55の深さH1が突出部52,53の端部高さH2より大きいほど、ティース部32における磁気抵抗が大きくなる。したがって、突出部52,53の端部高さH2と等しい深さH1の補助溝54,55は、スリット62と同様の効果が得られ、且つ磁気抵抗を最小とする。
本実施形態は、以下の効果を奏する。
(1)ティース部32は、径方向のティース本体51と、ティース本体51の先端部における周方向側部から周方向に延びる突出部52,53を有している。そして、ティース本体51の先端に補助溝54,55が形成されている。
ロータ12の回転にかかる磁束は、ロータ12の磁極12aと、ティース部32の先端面(ティース本体51の先端面51と突出部52,53の側面52b,53b)の間に働く。補助溝54,55の深さH1は、スリット62を形成する突出部52,53の端部高さH2以上に設定される。このような形状の補助溝54,55は、スロット61における効果と同様の効果を得ることができる。
そして、補助溝54,55は、ティース本体51の先端に形成され、突出部52,53に形成されていない。したがって、本実施形態のステータコア22は、突出部52,53に補助溝を形成したステータコアと比べ、突出部52,53における磁気飽和が抑制される。したがって、補助溝54,55の間における磁束量と、補助溝54とスリット62の間における磁束量と、補助溝55とスリット62の間における磁束量とにおいて、それぞれの磁束量の差が少なくなるため、コギングトルクを低減することができる。また、磁気飽和の抑制は、突出部52,53に補助溝を形成したステータと比べ、ロータ12とステータ11との間の有効な磁束を多くする。
(2)本実施形態は6極9スロットのモータであり、補助溝54,55はスリット62と同様の効果を奏する。したがって、このモータは、6極27スロットのモータと等価である。したがって、このモータにおける極数とスロット数(スリットの数と補助溝の数の総和)の最小公倍数は「54」となる。例えば、スロット数を極数の整数倍とした場合、最小公倍数はスロット数と等しい。本実施形態のモータはスロット数が極数の整数倍ではないため、補助溝54,55の数とスリット62の数の総和値と、極数と最小公倍数を大きくすることができ、コギングトルクを低減することができる。
(3)本実施形態のモータにおける極対数は「3」であり、スロット数「27」は極対数の整数倍である。それぞれの極対(N極とS極)に対し、スリット62と補助溝54,55の位置、数、位相が同一である。したがって、径方向における振動を低減することができる。
(4)補助溝54,55の深さH1は、突出部52,53の端部高さH2と等しい。補助溝54,55の深さH1が突出部52,53の端部高さH2以上であれば、補助溝54,55は、突出部52,53間のスリット62と同様の効果を奏する。一方、補助溝54,55の深さH1が突出部52,53の端部高さH2より大きいほど、ティース部32における磁気抵抗が大きくなる。したがって、突出部52,53の端部高さH2と等しい深さH1の補助溝54,55は、スリット62と同様の効果が得られ、且つ磁気抵抗を最小とすることができる。
(5)ロータ12には、スキューが施されている。ロータ12におけるスキュー角は、ロータ12の極数と、ステータコア22のティース部32によるスロット61の数とそのティース部32に形成された補助溝54,55の数に応じて設定される。したがって、極数とスロット数の最小公倍数に基づいて設定されるスキュー角に対し、極数と(溝数+スロット数)の最小公倍数に基づく電気角は約数となる。このため、スキュー角に応じたコギングトルクと、補助溝に基づくコギングトルクを低減することができる。
(6)極数とスロット数に応じた電気角(=180度×極数/(極数とスロット数の最小公倍数))をβ1とする。そして、極数と補助溝数及びスロット数に応じた電気角(=180度×極数/(極数と(補助溝数+スロット数)の最小公倍数))をβ2とする。ロータ12のスキュー角は、電気角β1から、この電気角β1に、補助溝に基づく電気角β2を加算した電気角までの角度における中央角度から、電気角β1に電気角β2を加えた角度までの範囲に設定される。この結果、補助溝による効果が得られ、さらに補助溝による効果が小さい場合も考慮し、補助溝による効果がより得られるようにスキュー角を設定することで、モータの使用領域の略全体でのコギングを低減することができる。
なお、スキュー角を電気角72度とすることで、誘起電圧の第5高調波を除去し、コギングトルクと通電時におけるトルクリップルを低減することができる。
尚、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態に対し、図6に示すように、ステータコア22のティース部32にスキューを施し、ステータコア22のティース部32とロータ12の間の相対的にスキュー角を設定してもよい。このような形状のロータ12とステータコア22を有するモータにおいても、上記実施形態と同様に、コギングトルクを低減することができる。
・上記実施形態に対し、ロータ12の極数、ステータ11のスロットの数を適宜変更してもよい。例えば、ロータ12の極数を「8」、ステータ11のスロット数を「12」とする。この場合、ティース本体51の先端に2つの補助溝を形成することで、上記実施形態と同様に、コギングトルクを低減することができる。
・上記実施形態に対し、分割コア40の形状を適宜変更してもよい。
例えば、突出部52,53の先端面52a,53aを、中心軸を通る平面上の平坦面としてもよい。
・上記実施形態では、分割コア40を周方向に配列してステータコア22を構成したが、分割されていないステータコアとしてもよい。例えば、円環状に形成された複数枚のコアシートを軸方向に積層してステータコアを構成してもよい。
11…ステータ、12…ロータ、12a…磁極、32…ティース部、51…ティース本体、52,53…突出部、62…スリット、54,55…補助溝、H1…補助溝の深さ、H2…突出部の端部高さ、W1…補助溝の幅、W2…スリットの幅。

Claims (8)

  1. 環状に形成され径方向内側のティース部を有するステータと、前記ステータの内側のロータとを備えたモータにおいて、
    前記ティース部は、
    径方向内側の延びるティース本体と、
    前記ティース本体の先端における周方向両端部から突出する突出部と、
    前記ティース本体の先端に形成された補助溝と、
    を有し、
    前記補助溝の深さは、前記突出部の先端における径方向の長さ以上に設定されること、
    を特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記ティース本体の先端に形成された補助溝の数は、前記補助溝の数と、周方向に隣設する前記突出部の先端間にそれぞれ形成されるスリットの数との総和値が、前記ロータの極数の整数倍と異なるように設定されること、
    を特徴とするモータ。
  3. 請求項1または2に記載のモータにおいて、
    前記ティース本体の先端に形成された補助溝の数は、前記補助溝の数と、周方向に隣設する前記ティース部の先端間にそれぞれ形成されるスリットの数との総和値が、前記ロータの極対数の整数倍となるように設定されること、
    を特徴とするモータ。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のモータにおいて、
    前記補助溝の深さを前記突出部の先端における端部高さと等しくしたこと、
    を特徴とするモータ。
  5. 請求項2に記載のモータにおいて、
    前記補助溝は、前記スリットと合わせて周方向に等間隔に形成され、
    前記補助溝の幅は、前記スリットの幅と等しく設定されたこと、
    を特徴とするモータ。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載のモータにおいて、
    前記ロータと前記ステータは相対的にスキューされ、
    スキュー角を、電気角180度×極数/(極数とスロット数の最小公倍数)としたことを特徴とするモータ。
  7. 請求項1〜5の何れか一項に記載のモータにおいて、
    前記ロータと前記ステータは相対的にスキューされ、
    スキュー角を電気角72度としたことを特徴とするモータ。
  8. 請求項1〜5の何れか一項に記載のモータにおいて、
    前記ロータと前記ステータは相対的にスキューされ、
    スキュー角を、180度×極数/(極数とスロット数の最小公倍数)の角度に180度×極数/(極数と(補助溝数+スロット数)の最小公倍数)を加えた角度の中央角度から、180度×極数/(極数とスロット数の最小公倍数)の角度に180度×極数/(極数と(補助溝数+スロット数)の最小公倍数)を加えた角度までの範囲としたこと、
    を特徴とするモータ。
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