JP2012075232A - 回転電機用ステータ及びその製造方法 - Google Patents

回転電機用ステータ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セミオープンタイプのスロットに対して分布巻き状態でコイルを配置したステータを簡単に製造することができる回転電機用ステータ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】回転電機用ステータ1のステータコア2は、周方向Cの複数箇所において分断した、ヨークコア部3とティースコア部4とを組み合わせて形成してある。ティースコア部4は、その一対の周方向端面42における内周側端部から周方向Cへ鍔部43を突出させてなる。互いに隣接するヨークコア部3とティースコア部4とが対面する周方向接触面31、41は、コイル6へ配置した一対のティースコア部4の間へ外周側からヨークコア部3を配置することができる一方、コイル6へ配置した一対のヨークコア部3の間から内周側へティースコア部4を抜き出すことができない面形状に形成してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステータコアにおける複数のスロット内にコイルを配置してなる回転電機用ステータ及びその製造方法に関する。
例えば、3相交流モータとして、角線導体を周方向に一巡するよう波巻形状に形成したコイルを用い、このコイルをステータコアにおける複数のスロットに分布して配置する分布巻きを行うことが知られている(特許文献1参照)。そして、ステータコアをスロット数に対応した数のコア形成ブロックに分割形成しておき、分布巻き用のコイルをステータコアに配置する状態に組み合わせてコイル組付体を形成し、コイル組付体の外周側からコア形成ブロックを配置することによって、ステータを形成している。
また、例えば、特許文献2のモータの固定子においては、ステータコアを、切り欠け溝を形成したバックヨークと、切り欠け溝の形状に対応した形状の突起を有するT字状のティースとに分割して形成することが開示されている。ここには、ティースに巻線を巻回した後、切り欠け溝にティースの突起を圧入し、V字状の切り込み部を支点にして、ティースが軸中心方向に向く方向に、バックヨークを折り曲げ、輪状にすることが開示されている。これによれば、抜き板を打ち抜いた後の廃材の量を最小限に抑えることができる。
また、特許文献3のモータの組合せ式固定子構造においては、複数のコア片を弧状に配列することによりコア片連結部材を形成し、コア片連結部材をコア片の積層方向に隣り合う縁部同士が重なり合うように順次積層すると共に、重なり合ったコア片の縁部同士に、これらを回転自在に連結する連結手段を設けることが開示されている。これによれば、金型から取り出された後のステータコアの搬送を容易にして生産性の向上を図ることができる。
特開2008−253063号公報 特開平10−174317号公報 特開2003−174741号公報
ところで、ステータコアに磁気回路を形成する際に、ステータコアに生じる鉄損を低減するため、ティース部分の内周側端部に周方向へ突出する鍔部を形成して、セミオープンタイプのスロットを形成することが考えられる。
しかしながら、特許文献1等の分布巻きタイプのステータにおいては、ステータコアにおけるスロットを、周方向の一対の側面の全体が平行なオープンタイプのスロットに形成する必要がある。そのため、コイルに角線導体を用いた場合、セミオープンタイプのスロットを形成すると、コイルをスロット内周側の開口部から挿入することができない。
また、特許文献2、3に開示された技術は、いずれもティースの回りにコイルを巻回する集中巻きタイプのステータに関する技術であり、分布巻きタイプのステータを形成する際には採用することができない。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、セミオープンタイプのスロットに対して分布巻き状態でコイルを配置したステータを簡単に製造することができる回転電機用ステータ及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、ステータコアにおける複数のスロット内に分布巻き状態でコイルを配置してなる回転電機用ステータにおいて、
上記ステータコアは、その周方向の複数箇所において分断した、上記スロットに対して外周側に位置するヨーク部分を含むヨークコア部と、上記スロット同士の間に位置するティース部分を含むティースコア部とを組み合わせて形成してあり、
上記ティースコア部は、その一対の周方向端面における内周側端部から周方向へ鍔部を突出させてなり、
互いに隣接する上記ヨークコア部と上記ティースコア部とが対面する周方向接触面は、上記コイルへ配置した一対の上記ティースコア部の間へ外周側から上記ヨークコア部を配置することができる一方、上記コイルへ配置した一対の上記ヨークコア部の間から内周側へ上記ティースコア部を抜き出すことができない面形状に形成してあり、
上記ヨークコア部の上記周方向接触面において径方向内周側へ突出させて形成した嵌合凸部と、上記ティースコア部の上記周方向接触面において径方向外周側へ突出させて形成した嵌合凸部とは、互いに嵌合する形状を有していることを特徴とする回転電機用ステータにある(請求項1)。
第2の発明は、上記回転電機用ステータを製造する方法において、
上記コイルを、円筒状の分布巻き状態に組み合わせたコイル組合せ体を形成するコイル組合せ工程と、
上記コイル組合せ体における軸方向に平行な導体部分同士の間へ、内周側から上記ティースコア部を配置するティースコア部配置工程と、
上記コイル組合せ体に配置した上記ティースコア部同士の間へ、外周側から上記ヨークコア部を配置するヨークコア部配置工程とを含むことを特徴とする回転電機用ステータの製造方法にある(請求項9)。
第1の発明の回転電機用ステータは、ステータコアを、ヨークコア部とティースコア部とに分割することにより、セミオープンタイプのスロットに対して分布巻き状態のコイルを容易に配置することができる工夫を行なっている。
本発明においては、ヨークコア部とティースコア部とが対面する周方向接触面の形成方向に工夫を行っており、この周方向接触面は、コイルへ配置した一対のティースコア部の間へ外周側からヨークコア部を配置することができる一方、コイルへ配置した一対のヨークコア部の間から内周側へティースコア部を抜き出すことができない面形状に形成してある。
そして、セミオープンタイプのスロットを形成するティースコア部は、その一対の周方向端面における内周側端部から周方向へ突出する鍔部を有している。そして、ティースコア部は、円筒状の分布巻き状態に組み合わせたコイルにおける隙間へ、内周側から配置することができる。このとき、コイルの内周側からティースコア部を配置することにより、鍔部が配置の際の障害(干渉部分)になることを防止することができる。
次いで、ヨークコア部は、コイルへ配置した一対のティースコア部の間へ、外周側から配置することができる。これにより、ヨークコア部及びティースコア部の全体が組み合わさって形成された複数のセミオープンタイプのスロット内に、コイルが分布巻き状態で配置された状態を容易に形成することができる。
そして、形成したステータにおいては、隣り合う一対のヨークコア部の間からティースコア部を内周側へ抜き出そうとしても、ティースコア部の周方向接触面が、ヨークコア部の周方向接触面によって受け止められる。これにより、ティースコア部は、コイルへ配置した一対のヨークコア部の間から内周側へ抜き出すことができない。そのため、ティースコア部の内周側に何ら他の部材を配置しなくても、ティースコア部の抜け出しを防止することができる。
また、本発明の回転電機用ステータにおいては、ヨークコア部の周方向接触面において径方向内周側へ突出させて形成した嵌合凸部と、ティースコア部の周方向接触面において径方向外周側へ突出させて形成した嵌合凸部とは、互いに嵌合する形状を有している。これにより、複数組み合わされたヨークコア部とティースコア部とを、互いに周方向に引っ張る力に対して、ヨークコア部の周方向接触面における嵌合凸部と、ティースコア部の周方向接触面における嵌合凸部とが互いに噛み合うことができる。そのため、外部から作用する荷重に対して、ステータの剛性を高めることができ、ステータの真円度を高く維持することができる。
そして、例えば、複数のヨークコア部とティースコア部とを組み合わせたステータを、嵌合リング内に嵌入させる場合には、嵌合リングによる締付け力を小さくすることができる。そのため、複数のヨークコア部とティースコア部とを組み合わせたステータにおいて、締付け力によって生ずる圧縮力を低減させることができる。これにより、ステータの磁気特性が低下することを防止することができる。
それ故、第1の発明の回転電機用ステータによれば、セミオープンタイプのスロットに対して分布巻き状態でコイルを配置したステータを簡単に製造することができ、ステータの真円度を高く維持することができる。
第2の発明の回転電機用ステータの製造方法は、上記回転電機用ステータの製造に適したものである。
本発明においては、まず、コイル組合せ工程として、コイルを円筒状の分布巻き状態に組み合わせて、コイル組合せ体を形成する。このコイル組合せ体は、コイルの全体をステータコアにおける複数のスロット内に分布巻き状態で配置したときの形状にすることができる。
次いで、ティースコア部配置工程として、コイル組合せ体における軸方向に平行な導体部分同士の間へ、内周側からティースコア部を配置する。このとき、円筒形状のコイル組合せ体に対して、すべてのティースコア部を配置することができる。
次いで、ヨークコア部配置工程として、コイル組合せ体に配置したティースコア部同士の間へ、外周側からヨークコア部を配置する。このとき、ヨークコア部は、ティースコア部同士の間へ順次配置することができ、全部を同時にティースコア部同士の間へ配置することもできる。
また、ティースコア部配置工程と、ヨークコア部配置工程とは交互に行うこともできる。すなわち、コイルに対して2つ以上のティースコア部を配置した後、一対のティースコア部の間にヨークコア部を配置し、次いで、ティースコア部の配置とヨークコア部の配置とを繰り返すことができる。
それ故、第2の発明の回転電機用ステータの製造方法によれば、セミオープンタイプのスロットに対して分布巻き状態でコイルを配置したステータを簡単に製造することができる。
実施例1にかかる、回転電機用ステータの一部を、軸方向から見た状態で拡大して示す断面説明図。 実施例1にかかる、回転電機用ステータを、軸方向から見た状態で示す断面説明図。 実施例1にかかる、コイル組合せ体に対してティースコア部を配置する状態を、軸方向から見た状態で示す断面説明図。 実施例1にかかる、コイル組合せ体に配置したティースコア部に対してヨークコア部を配置する状態を、軸方向から見た状態で示す断面説明図。 実施例1にかかる、コイル組合せ体に配置したティースコア部に対してヨークコア部を配置して形成したステータ中間体を、軸方向から見た状態で示す断面説明図。 実施例1にかかる、回転電機用ステータを、周方向から見た状態で示す断面説明図。 実施例2にかかる、回転電機用ステータの一部を、軸方向から見た状態で拡大して示す断面説明図。 実施例2にかかる、回転電機用ステータを、軸方向から見た状態で示す断面説明図。 実施例2にかかる、コイル組合せ体に対してI状コア部を配置する状態を、軸方向から見た状態で示す断面説明図。 実施例2にかかる、コイル組合せ体に配置したI状コア部に対してT状コア部を配置する状態を、軸方向から見た状態で示す断面説明図。 実施例2にかかる、コイル組合せ体に配置したI状コア部に対してT状コア部を配置して形成したステータ中間体を、軸方向から見た状態で示す断面説明図。 実施例3にかかる、回転電機用ステータの一部を、軸方向から見た状態で拡大して示す断面説明図。 実施例3にかかる、他の回転電機用ステータの一部を、軸方向から見た状態で拡大して示す断面説明図。 実施例3にかかる、他の回転電機用ステータの一部を、軸方向から見た状態で拡大して示す断面説明図。
上述した第1、第2の発明にかかる回転電機用ステータ及びその製造方法における好ましい実施の形態につき説明する。
第1、第2の発明において、軸方向、周方向、径方向とは、円筒形状を有するステータコアに対する方向を示す。また、周方向、径方向とは、完全な方向だけをいうのではなく、周方向、径方向に対して傾斜した方向である略周方向、略径方向である場合も含む。
また、上記コイルは、角線導体を用い、スロット内に配置される導体部分と、スロット外(コイルエンド部)に配置される導体部分とが、周方向に向けて波形状に繋がる波巻コイルとすることができる。この波巻コイルは、ステータコアの周方向を一巡する形状に形成したターン構成部を、径方向に複数段に重ねて配置して構成することができる。
また、上記回転電機用ステータは、モータ、ジェネレータ、モータジェネレータに用いることができ、例えば、ハイブリッド自動車又は電気自動車の走行発電用として用いることができる。また、回転電機用ステータは、3相のコイルをステータコアに配置した3相回転電機として用いることができる。
また、上記ティースコア部において上記コイルと対面する一対の周方向の側面は、互いに平行な面に形成することができる。また、この一対の周方向の側面は、コイルに対して内周側から配置できるように、外周側に向かうに連れて幅が小さくなるテーパ面に形成することもできる。
また、第1の発明において、上記周方向接触面は、上記ステータコアの円中心から上記ヨークコア部の周方向中心を通るように描いたヨーク仮想中心線の方向に平行に形成してあるか、又は該ヨーク仮想中心線の方向と、上記ステータコアの円中心から上記ティースコア部の周方向中心を通るように描いたティース仮想中心線の方向との間の方向に向けて形成してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記ティースコア部とヨークコア部との配置及び抜け防止の工夫を行った上記周方向接触面の面形状を容易に実現することができる。
また、上記周方向接触面は、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部の径方向に形成した複数段の周方向接触面部分と、該周方向接触面部分同士の間に形成された径方向接触面部分とによる段差面形状を有しており、上記嵌合凸部は、上記径方向接触面部分に形成することが好ましい(請求項3)。
この場合には、嵌合凸部を段差面形状に対して容易に形成することができる。
また、上記嵌合凸部は、上記周方向接触面の径方向最外周部と径方向最内周部との少なくともいずれかに形成することが好ましい(請求項4)。
この場合には、周方向接触面に対して嵌合凸部を複数形成して、ヨークコア部の周方向接触面における嵌合凸部と、ティースコア部の周方向接触面における嵌合凸部とが互いに噛み合う力を高めることができる。
また、上記ヨークコア部は、一対の上記スロットの間のティース部分、該ティース部分の外周側に位置するヨーク部分及び当該一対のスロットに対して外周側に位置するヨーク部分を一体化したT状コア部からなり、上記ティースコア部は、上記T状コア部同士を連結するI状コア部からなり、上記I状コア部におけるティース部分にのみ、その一対の周方向端面における内周側端部から周方向へ突出する鍔部を形成してなり、互いに隣接する上記T状コア部と上記I状コア部とが対面する周方向接触面は、上記コイルへ配置した一対の上記I状コア部の間へ外周側から上記T状コア部を配置することができる一方、上記コイルへ配置した一対の上記T状コア部の間から内周側へ上記I状コア部を抜き出すことができない面形状に形成することができる(請求項5)。
この場合は、上記ヨークコア部を、ティース部分を有するT形状のT状コア部として形成している。また、T状コア部におけるティース部分には、コイルに対して外周側から配置することができるよう上記鍔部を形成していない。そして、T状コア部は、コイルへ配置した一対のI状コア部の間へ、外周側から配置することができる。その後、形成したステータにおいては、隣り合う一対のT状コア部の間からI状コア部を内周側へ抜き出そうとしても、I状コア部の周方向接触面が、T状コア部の周方向接触面によって受け止められる。これにより、I状コア部は、コイルへ配置した一対のT状コア部の間から内周側へ抜き出すことができない。そのため、I状コア部の内周側に何ら他の部材を配置しなくても、I状コア部の抜け出しを防止することができる。
また、上記T状コア部におけるティース部分における一対の周方向の側面は、互いに平行な面に形成することができる。また、この一対の周方向の側面は、コイルに対して外周側から配置できるように、外周側に向かうに連れて幅が大きくなるテーパ面に形成することもできる。
また、上記周方向接触面は、上記ステータコアの中心から上記T状コア部におけるティース部分の周方向中心を通るように描いたT状コア仮想中心線の方向に平行に形成するか、又は該T状コア仮想中心線の方向と、上記ステータコアの中心から上記I状コア部の周方向中心を通るように描いたI状コア仮想中心線の方向との間の方向に向けて形成することができる(請求項6)。
この場合には、上記T状コア部とI状コア部との配置及び抜け防止の工夫を行った上記周方向接触面の面形状を容易に実現することができる。
また、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部は、これらの外周側に嵌合する嵌合リング部内に嵌入して一体化してあることが好ましい。
この場合には、ヨークコア部及びティースコア部を嵌合リング部によって一体化し、嵌合リング部によって、ヨークコア部を外周側へ抜き出すことができないようにすることができる。
また、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部は、上記ステータコアの軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層して形成してあり、上記嵌合凸部は、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部において、周方向両側の上記周方向接触面に対して、上記複数枚の電磁鋼板の全体に貫通して形成してあることが好ましい(請求項7)。
この場合には、複数枚の電磁鋼板を積層したヨークコア部及びティースコア部の製造が容易である。
また、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部は、上記ステータコアの軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層して形成してあり、上記嵌合凸部は、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部において、上記複数枚の電磁鋼板のうちの所定枚数の電磁鋼板ごとに、周方向一方側の上記周方向接触面と周方向他方側の上記周方向接触面とに対して交互に形成することもできる(請求項8)。
この場合にも、ステータの真円度を高く維持することができる効果を得ることができる。
以下に、本発明の回転電機用ステータ及びその製造方法にかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例の回転電機用ステータ1は、ステータコア2における複数のスロット21内に分布巻き状態でコイル6を配置してなる。ステータコア2は、周方向Cの複数箇所において分断した、スロット21に対して外周側に位置するヨーク部分を含むヨークコア部3と、スロット21同士の間に位置するティース部分を含むティースコア部4とを組み合わせて形成してある。
ティースコア部4は、その一対の周方向端面42における内周側端部から周方向Cへ鍔部43を突出させてなる。互いに隣接するヨークコア部3とティースコア部4とが対面する周方向接触面31、41は、コイル6へ配置した一対のティースコア部4の間へ外周側からヨークコア部3を配置することができる一方、コイル6へ配置した一対のヨークコア部3の間から内周側へティースコア部4を抜き出すことができない面形状に形成してある。
周方向接触面31、41は、ヨークコア部3及びティースコア部4の径方向Rに形成した複数段の周方向接触面部分311、411と、周方向接触面部分311、411同士の間に形成された径方向接触面部分312、412とによる段差面形状を有している。周方向接触面311、411は、ヨークコア部3の径方向接触面部分312において径方向内周側へ突出する嵌合凸部313と、ティースコア部4の径方向接触面部分412において径方向外周側へ突出する嵌合凸部413とが互いに嵌合する形状に形成されている。
以下に、本例の回転電機用ステータ及びその製造方法につき、図1〜図6を参照して詳説する。
本例の回転電機用ステータ1は、ハイブリッド自動車において、モータ、ジェネレータ、又はモータジェネレータとして用いられる。また、本例の回転電機は、3相回転電機であり、ステータコア2に対して、U相、V相、W相の3相のコイル6を分布巻き状態で配置して構成されている。
図1に示すごとく、本例のステータコア2に形成するスロット21は、セミオープンタイプのスロット21であり、ティースコア部4に形成された鍔部43によって、回転電機において磁気回路を形成する際に、ステータ1に生じる鉄損を低減する。鍔部43は、ティースコア部4の内周側面421における周方向Cの両端部から周方向Cに延長形成されている。ティースコア部4の鍔部43と、これに隣接するティースコア部4の鍔部43との間には、若干の間隙が形成されている。
また、ヨークコア部3とティースコア部4との間の接触部分は、鉄損の発生を防止するため、隙間ができないよう全体が接触している。
また、図6に示すごとく、本例のコイル6は、断面略四角形状の角線導体をステータコア2の周方向Cを一巡する波巻形状に形成した波巻コイル6である。この波巻コイル6は、スロット21内に配置される導体部分62と、スロット21外に配置される導体部分(コイルエンド部)63とが、周方向Cに向けて波形状に繋がって形成されている。また、この波巻コイル6は、ステータコア2の周方向Cを一巡する形状に形成したターン構成部を、径方向Rに複数段に重ねて配置して構成されている。
波巻コイル6を構成する角線導体は、導体部の表面に絶縁被膜を形成してなる。波巻コイル6は、角線導体をステータコア2の寸法に応じた適宜箇所で折り曲げて形成されている。
本例のヨークコア部3及びティースコア部4は、複数の電磁鋼板をステータコア2の軸方向Lに積層してなる。図示は省略するが、ヨークコア部3及びティースコア部4は、同じ電磁鋼板から同時に成形された共取り品を周方向Cに互いに隣接させてステータコア2を形成することができる。
ヨークコア部3における嵌合凸部313は、周方向両側の周方向接触面31に対して、複数枚の電磁鋼板の全体に貫通して形成してある。ティースコア部4における嵌合凸部413は、周方向両側の周方向接触面41に対して、複数枚の電磁鋼板の全体に貫通して形成してある。
図5に示すごとく、本例のステータコア2は、24個のスロット21を有しており、ヨークコア部3及びティースコア部4は、それぞれ24個に分割して形成されている。
また、図1に示すごとく、周方向接触面31、41は、ヨークコア部3及びティースコア部4の径方向Rに複数段の周方向接触面部分311、411を形成し、周方向接触面部分311、411の間に形成された径方向接触面部分312、412による段差形状を有している。
ヨークコア部3及びティースコア部4において、周方向接触面部分311、411は2段に形成されている。嵌合凸部313、413は、周方向接触面31、41の径方向最外周部と、径方向接触面部分312、412と、周方向接触面31、41の径方向最内周部(ティースコア部4においてスロット21を形成する一対の周方向端面(周方向側面)42の外周側端部)とに形成されている。
ヨークコア部3における径方向接触面部分312の嵌合凸部313は、径方向接触面部分312の周方向外側に形成することにより、ティースコア部4における径方向接触面部分412の嵌合凸部413を嵌入するための凹部314を周方向内側に形成している。また、ティースコア部4における径方向接触面部分412の嵌合凸部413は、径方向接触面部分412の周方向外側に形成することにより、ヨークコア部3における径方向接触面部分312の嵌合凸部313を嵌入するための凹部414を周方向内側に形成している。
また、ヨークコア部3は、ヨーク仮想中心線A1に対して対称形状に形成してあり、ティースコア部4は、ティース仮想中心線A2に対して対称形状に形成してある。
ティースコア部4は、コイル6と対面する一対の周方向端面42を、ステータコア2の円中心Oから法線方向(径方向R)に描いたティース仮想中心線A2に対して平行に形成している(図1、図2参照)。また、一対の周方向接触面41の間の幅は、一対の周方向端面42の間の幅よりも小さくしてある。
図1に示すごとく、本例のヨークコア部3及びティースコア部4における周方向接触面31、41(周方向接触面部分311、411)は、ステータコア2の円中心Oからヨークコア部3の周方向Cの中心を通るように描いたヨーク仮想中心線A1の方向に平行に形成してある(図中、A1’で示す。)。
なお、ヨークコア部3及びティースコア部4における周方向接触面31、41(周方向接触面部分311、411)は、同図に示すごとく、ヨーク仮想中心線A1の方向A1’と、ステータコア2の円中心Oからティースコア部4の周方向Cの中心を通るように描いたティース仮想中心線A2の方向A2’との間の方向A3’に向けて形成することもできる。
図1、図6に示すごとく、コイル6における軸方向Lに平行な導体部分62は、絶縁紙61を介してスロット21内に配置されている。本例のコイル6は、スロット21内においては周方向Cに2列に並び、スロット21外の軸方向端部(ステータコア2の軸方向端面の外側)においては、軸方向Lに2列に並んでいる。
なお、図7に示すごとく、各スロット21内には、周方向Cに1列に並べてコイル6を配置することもできる。この場合、スロット21の数は、48個となり、ヨークコア部3及びティースコア部4はそれぞれ48個に分割して形成される。この場合においても、互いに隣接するヨークコア部3とティースコア部4とが対面する周方向接触面31、41は、上記スロット21内に周方向Cに2列にコイル6を並べた場合と同様に形成することができる。
図2に示すごとく、本例の嵌合リング部5は、ステータ1を回転電機の周辺のフレーム等に取り付けるための取付部51を、周方向Cの複数箇所(本例では3箇所)に有している。また、嵌合リング部5は、平板状態のものを、コイル組合せ体60に対してすべてのティースコア部4及びすべてのヨークコア部3を配置したステータ中間体10に対して巻き付け、両端部に形成した係合部52において連結させる構造にすることができる。
次に、本例の回転電機用ステータ1を製造する方法について詳説する。
まず、コイル組合せ工程として、図3に示すごとく、コイル6を、円筒状の分布巻き状態に組み合わせたコイル組合せ体60を形成する。このコイル組合せ体60は、コイル6の全体をステータコア2における複数のスロット21内に分布巻き状態で配置したときの形状にする。本例のコイル6は、3相の波巻コイル6であり、ステータコア2に分布巻き状態で配置される。すなわち、各相のコイル6は、同相のスロット21内に配置された後、コイルエンド部63において他の2相分のスロット21を飛ばし、同相の他のスロット21内に配置されて、分布(分散)配置される(図6参照)。
次いで、ティースコア部配置工程として、図3に示すごとく、コイル組合せ体60における軸方向Lに平行な導体部分62同士の間へ、内周側からティースコア部4を配置する。このとき、本例においては、円筒形状のコイル組合せ体60に対して、すべてのティースコア部4を配置する。また、コイル6の内周側からティースコア部4を配置することにより、鍔部43が配置の際の障害(干渉部分)になることを防止することができる。また、ティースコア部4の鍔部43を除く部分の周方向端面42同士の間の幅は、コイル組合せ体60における軸方向Lに平行な導体部分62同士の幅よりも小さくなっており、ティースコア部4を容易に挿入配置することができる。
次いで、ヨークコア部配置工程として、図4、図5に示すごとく、コイル組合せ体60に配置したティースコア部4同士の間へ、外周側からヨークコア部3を配置する。このとき、ヨークコア部3は、ティースコア部4同士の間へ順次配置することができ、全部を同時にティースコア部4同士の間へ配置することもできる。また、本例のヨークコア部3及びティースコア部4における周方向接触面31、41は、ヨーク仮想中心線A1の方向に平行に形成してあることにより、一対のティースコア部4における周方向接触面41(周方向接触面部分411)同士の間に、ヨークコア部3における一対の周方向接触面31(周方向接触面部分311)を摺動させることができる。これにより、一対のティースコア部4の間にヨークコア部3を容易に挿入配置することができる。そして、ヨークコア部3及びティースコア部4の全体が組み合わさって形成された複数のセミオープンタイプのスロット21内に、コイル6が分布巻き状態で配置された状態を容易に形成することができる。
その後、リング部嵌合工程として、図2に示すごとく、コイル組合せ体60に対してすべてのティースコア部4及びすべてのヨークコア部3を配置したステータ中間体10を嵌合リング部5内へ嵌入する。このとき、嵌合リング部5は、平板状態のものをステータ中間体10に巻き付けて、ステータ中間体10を嵌入させることができる。こうして、コイル6、ヨークコア部3及びティースコア部4が一体化したステータ1を形成することができる。
本例の回転電機用ステータ1は、ステータコア2を、ヨークコア部3とティースコア部4とに分割することにより、セミオープンタイプのスロット21に対して分布巻き状態のコイル6を容易に配置することができる工夫を行なっている。
本例においては、ヨークコア部3とティースコア部4とが対面する周方向接触面31、41の法線方向(ステータコア2の径方向R)に対する形成方向に工夫を行っており、この周方向接触面31、41は、上記のごとく、コイル6へ配置した一対のティースコア部4の間へ外周側からヨークコア部3を配置することができる一方、コイル6へ配置した一対のヨークコア部3の間から内周側へティースコア部4を抜き出すことができない面形状に形成してある。
そして、形成したステータ1においては、隣り合う一対のヨークコア部3の間からティースコア部4を内周側へ抜き出そうとしても、ティースコア部4の周方向接触面41(周方向接触面部分411)が、ヨークコア部3の周方向接触面31(周方向接触面部分311)によって受け止められる。これにより、ティースコア部4は、コイル6へ配置した一対のヨークコア部3の間から内周側へ抜き出すことができない。そのため、ティースコア部4の内周側に何ら他の部材を配置しなくても、ティースコア部4の抜け出しを防止することができる。なお、ヨークコア部3は、嵌合リング部5があることによって外周側へ抜き出すことができない。
また、本例の回転電機用ステータ1においては、上記のごとく、周方向接触面31、41は、複数段の周方向接触面部分311、411と、径方向接触面部分312、412とによる段差面形状を有しており、ヨークコア部3の径方向接触面部分312において径方向内周側へ突出する嵌合凸部313と、ティースコア部4の径方向接触面部分412において径方向外周側へ突出する嵌合凸部413とが互いに嵌合する形状に形成されている。
これにより、複数組み合わされたヨークコア部3とティースコア部4とを、互いに周方向Cに引っ張る力に対して、ヨークコア部3の径方向接触面部分312における嵌合凸部313と、ティースコア部4の径方向接触面部分412における嵌合凸部413とが互いに噛み合うことができる。そのため、外部から作用する荷重に対して、ステータ1の剛性を高めることができ、ステータ1の真円度を高く維持することができる。
そして、複数のヨークコア部3とティースコア部4とを組み合わせたステータ1を、嵌合リング部5内に嵌入させたときには、嵌合リング部5による締付け力を小さくすることができる。そのため、複数のヨークコア部3とティースコア部4とを組み合わせたステータ1において、締付け力によって生ずる圧縮力を低減させることができる。これにより、ステータ1の磁気特性が低下することを防止することができる。
それ故、本例の回転電機用ステータ1によれば、セミオープンタイプのスロット21に対して分布巻き状態でコイル6を配置したステータ1を簡単に製造することができ、ステータ1の真円度を高く維持することができる。
(実施例2)
本例は、上記実施例1と比べてステータコア2におけるティース部分とヨーク部分との分割の仕方が上記実施例1とは異なる場合の回転電機用ステータ1を示す例である。
具体的には、図7、図8に示すごとく、本例のステータコア2は、一対のスロット21の間のティース部分35、ティース部分35の外周側に位置するヨーク部分36及び一対のスロット21に対して外周側に位置するヨーク部分36を一体化したT状コア部3Xと、一対のスロット21の間のティース部分45及びティース部分45の外周側に位置するヨーク部分46を一体化したI状コア部4Xと、I状コア部4X及びT状コア部3Xの外周側に嵌合する嵌合リング部5とに分割してある。そして、ステータコア2は、I状コア部4X及びT状コア部3Xを嵌合リング部5内に嵌入して一体化してある。
I状コア部4Xにおけるティース部分45は、その互いに平行な一対の周方向端面42における内周側端部から周方向Cへ鍔部43を突出させてなる。T状コア部3Xにおけるティース部分35は、鍔部43を形成しない互いに平行な一対の周方向端面42を形成してなる。そして、互いに隣接するT状コア部3XとI状コア部4Xとが対面する周方向接触面31、41は、コイル6へ配置した一対のI状コア部4Xの間へ外周側からT状コア部3Xを配置することができる一方、コイル6へ配置した一対のT状コア部3Xの間から内周側へI状コア部4Xを抜き出すことができない面形状に形成してある。
本例のステータコア2は、48個のスロット21を有しており、T状コア部3X及びI状コア部4Xは、それぞれ24個に分割して形成されている。
以下に、本例の回転電機用ステータ1及びその製造方法につき、図7〜図11を参照して詳説する。
図7に示すごとく、本例の周方向接触面31、41は、ステータコア2の中心からT状コア部3Xにおけるティース部分35の周方向Cの中心を通るように描いたT状コア仮想中心線A1の方向A1’と、ステータコア2の中心からI状コア部4Xの周方向Cの中心を通るように描いたI状コア仮想中心線A2の方向A2’との間の方向A3’に向けて形成してある。この周方向接触面31、41は、T状コア仮想中心線A1に平行に形成することもできる。
本例のT状コア部3Xは、T状コア仮想中心線A1に対して対称形状に形成してあり、本例のI状コア部4Xは、I状コア仮想中心線A2に対して対称形状に形成してある。
本例の回転電機用ステータ1を製造するに当たっては、上記実施例1と同様に、図9に示すごとく、コイル組合せ工程として、コイル組合せ体60を形成し、次いで、I状コア部配置工程として、コイル組合せ体60における軸方向Lに平行な導体部分62同士の間へ、内周側からI状コア部4Xを配置する。このとき、円筒形状のコイル組合せ体60に対して、すべてのI状コア部4Xを配置する。また、I状コア部4Xは、コイル組合せ体60における軸方向Lに平行な導体部分62同士の間に対し、1つおきに(1つ飛ばしで)配置する。
次いで、T状コア部配置工程として、図10、図11に示すごとく、コイル組合せ体60に配置したI状コア部4X同士の間及び軸方向Lに平行な導体部分62同士の間へ、外周側から上記T状コア部3Xを配置する。すなわち、T状コア部3Xのヨーク部分36をI状コア部4Xのヨーク部分46同士の間へ挿入配置すると同時に、T状コア部3Xのティース部分35を軸方向Lに平行な導体部分62同士の間へ挿入配置する。
その後、リング部嵌合工程として、図8に示すごとく、コイル組合せ体60に対してすべてのI状コア部4X及びすべてのT状コア部3Xを配置したステータ中間体10を嵌合リング部5内へ嵌入する。このとき、嵌合リング部5は、上記実施例1と同様に、平板状態のものをステータ中間体10に巻き付けて、ステータ中間体10を嵌入させることができる。こうして、コイル6、T状コア部3X及びI状コア部4Xが一体化したステータ1を形成することができる。
本例のステータ1においては、隣り合う一対のT状コア部3Xの間からI状コア部4Xを内周側へ抜き出そうとしても、I状コア部4Xの周方向接触面41が、T状コア部3Xの周方向接触面31によって受け止められる。これにより、I状コア部4Xは、コイル6へ配置した一対のT状コア部3Xの間から内周側へ抜き出すことができない。そのため、I状コア部4Xの内周側に何ら他の部材を配置しなくても、I状コア部4Xの抜け出しを防止することができる。なお、T状コア部3Xは、嵌合リング部5があることによって外周側へ抜き出すことができない。
また、本例の回転電機用ステータ1においても、周方向接触面31、41は、複数段の周方向接触面部分311、411と、径方向接触面部分312、412とによる段差面形状を有しており、ヨークコア部3の径方向接触面部分312において径方向内周側へ突出する嵌合凸部313と、ティースコア部4の径方向接触面部分412において径方向外周側へ突出する嵌合凸部413とが互いに嵌合する形状に形成されている。
そのため、本例においても、上記実施例1と同様に、嵌合リング部5による締付け力を小さくすることができ、この締付け力によって生ずる圧縮力を低減させることができる。これにより、ステータ1の磁気特性が低下することを防止することができる。
本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例3)
本例は、図12〜図14に示すごとく、上記嵌合凸部313、413を、ヨークコア部3及びティースコア部4において、複数枚の電磁鋼板のうちの所定枚数の電磁鋼板ごとに、周方向一方側の周方向接触面31A、41Aと周方向他方側の周方向接触面31B、41Bとに対して交互に形成したバリエーションを示す例である。なお、本例の構造は、上記実施例2に記載したヨークコア部3X及びティースコア部4Yについて示すが、上記実施例1に記載したヨークコア部3及びティースコア部4についても同様に採用することができる。
バリエーションの一つは、図12に示すごとく、次の構成とすることができる。
ヨークコア部3は、電磁鋼板を所定枚数積層した第1積層組においては、周方向一方側に嵌合凸部313を有する周方向接触面31Aを位置させると共に、周方向他方側に嵌合凸部313を有しない周方向接触面31Bを位置させ、かつ、電磁鋼板を所定枚数積層した第2積層組においては、周方向他方側に嵌合凸部313を有する周方向接触面31Bを位置させると共に、周方向一方側に嵌合凸部313を有しない周方向接触面31Aを位置させて構成することができる。
同図においては、周方向接触面31A、31Bについて、第1積層組を実線で示し、第2積層組を破線で示す(以下同様)。
また、ティースコア部4は、第1積層組においては、周方向他方側に嵌合凸部413を有する周方向接触面41Bを位置させると共に、周方向一方側に嵌合凸部413を有しない周方向接触面41Aを位置させ、かつ、第2積層組においては、周方向一方側に嵌合凸部413を有する周方向接触面41Aを位置させると共に、周方向他方側に嵌合凸部413を有しない周方向接触面41Bを位置させて構成することができる。
同図においては、周方向接触面41A、41Bについて、第1積層組を実線で示し、第2積層組を破線で示す(以下同様)。
積層組は、第1積層組と第2積層組とのローテーションで、3つ以上に繰り返して構成することができる。
他のバリエーションの一つは、図13に示すごとく、次の構成とすることもできる。
ヨークコア部3は、電磁鋼板の積層状態が異なる第1ヨークコア部3Xと第2ヨークコア部3Yとを周方向Cに交互に配置して構成する。そして、第1ヨークコア部3Xは、電磁鋼板を所定枚数積層した第1積層組においては、周方向両側に嵌合凸部313を有する周方向接触面31を位置させると共に、第1積層組に積層する電磁鋼板を所定枚数積層した第2積層組においては、周方向両側に嵌合凸部313を有しない周方向接触面31を位置させて構成する。第2ヨークコア部3Yは、第1積層組においては、周方向両側に嵌合凸部313を有しない周方向接触面31を位置させると共に、第2積層組においては、周方向両側に嵌合凸部313を有する周方向接触面31を位置させて構成する。
また、ティースコア部4は、第1ヨークコア部3Xに対する周方向一方側に位置する第1ティースコア部4Xと、第2ヨークコア部3Yに対する周方向一方側に位置する第2ティースコア部4Yとを周方向Cに交互に配置して構成する。そして、第1ティースコア部4X及び第2ティースコア部4Yにおける周方向接触面41は、隣接する第1ヨークコア部3X及び第2ヨークコア部3Yにおける周方向接触面31の形状に沿った形状に形成する。
なお、第1ヨークコア部3Xと第2ヨークコア部3Y、及び第1ティースコア部4Xと第2ティースコア部4Yとは、表裏を換えることによって構成することが可能である。
さらに他のバリエーションの一つは、図14に示すごとく、次の構成とすることができる。
ヨークコア部3は、電磁鋼板の積層状態が異なる第1ヨークコア部3Xと第2ヨークコア部3Yとを周方向Cに交互に配置して構成する。そして、第1ティースコア部4Xは、電磁鋼板を所定枚数積層した第1積層組においては、周方向両側に嵌合凸部413を有する周方向接触面41を位置させると共に、電磁鋼板を所定枚数積層した第2積層組においては、周方向両側に嵌合凸部413を有しない周方向接触面41を位置させて構成する。第2ティースコア部4Yは、第1積層組においては、周方向両側に嵌合凸部413を有しない周方向接触面41を位置させると共に、第2積層組においては、周方向両側に嵌合凸部413を有する周方向接触面41を位置させて構成する。
また、ヨークコア部3は、第1ティースコア部4Xに対する周方向一方側に位置する第1ヨークコア部3Xと、第2ティースコア部4Yに対する周方向一方側に位置する第2ヨークコア部3Yとを周方向Cに交互に配置して構成する。そして、第1ヨークコア部3X及び第2ヨークコア部3Yにおける周方向接触面31は、隣接する第1ティースコア部4X及び第2ティースコア部4Yにおける周方向接触面41の形状に沿った形状に形成する。
この場合にも、第1ヨークコア部3Xと第2ヨークコア部3Y、及び第1ティースコア部4Xと第2ティースコア部4Yとは、表裏を換えることによって構成することが可能である。
1 回転電機用ステータ
10 ステータ中間体
2 ステータコア
21 スロット
3 ヨークコア部
31 周方向接触面
313 嵌合凸部
32 連結部
3X T状コア部
4 ティースコア部
41 周方向接触面
413 嵌合凸部
42 周方向端面
43 鍔部
4X I状コア部
5 嵌合リング部
6 コイル
60 コイル組合せ体
A1 ヨーク仮想中心線(T状コア仮想中芯線)
A2 ティース仮想中心線(I状コア仮想中芯線)
O 円中心
L 軸方向
C 周方向
R 径方向

Claims (9)

  1. ステータコアにおける複数のスロット内に分布巻き状態でコイルを配置してなる回転電機用ステータにおいて、
    上記ステータコアは、その周方向の複数箇所において分断した、上記スロットに対して外周側に位置するヨーク部分を含むヨークコア部と、上記スロット同士の間に位置するティース部分を含むティースコア部とを組み合わせて形成してあり、
    上記ティースコア部は、その一対の周方向端面における内周側端部から周方向へ鍔部を突出させてなり、
    互いに隣接する上記ヨークコア部と上記ティースコア部とが対面する周方向接触面は、上記コイルへ配置した一対の上記ティースコア部の間へ外周側から上記ヨークコア部を配置することができる一方、上記コイルへ配置した一対の上記ヨークコア部の間から内周側へ上記ティースコア部を抜き出すことができない面形状に形成してあり、
    上記ヨークコア部の上記周方向接触面において径方向内周側へ突出させて形成した嵌合凸部と、上記ティースコア部の上記周方向接触面において径方向外周側へ突出させて形成した嵌合凸部とは、互いに嵌合する形状を有していることを特徴とする回転電機用ステータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機用ステータにおいて、上記周方向接触面は、上記ステータコアの円中心から上記ヨークコア部の周方向中心を通るように描いたヨーク仮想中心線の方向に平行に形成してあるか、又は該ヨーク仮想中心線の方向と、上記ステータコアの円中心から上記ティースコア部の周方向中心を通るように描いたティース仮想中心線の方向との間の方向に向けて形成してあることを特徴とする回転電機用ステータ。
  3. 請求項1又は2に記載の回転電機用ステータにおいて、上記周方向接触面は、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部の径方向に形成した複数段の周方向接触面部分と、該周方向接触面部分同士の間に形成された径方向接触面部分とによる段差面形状を有しており、
    上記嵌合凸部は、上記径方向接触面部分に形成されていることを特徴とする回転電機用ステータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転電機用ステータにおいて、上記嵌合凸部は、上記周方向接触面の径方向最外周部と径方向最内周部との少なくともいずれかに形成されていることを特徴とする回転電機用ステータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転電機用ステータにおいて、上記ヨークコア部は、一対の上記スロットの間のティース部分、該ティース部分の外周側に位置するヨーク部分及び当該一対のスロットに対して外周側に位置するヨーク部分を一体化したT状コア部からなり、上記ティースコア部は、上記T状コア部同士を連結するI状コア部からなり、
    上記I状コア部におけるティース部分にのみ、その一対の周方向端面における内周側端部から周方向へ突出する鍔部を形成してなり、
    互いに隣接する上記T状コア部と上記I状コア部とが対面する周方向接触面は、上記コイルへ配置した一対の上記I状コア部の間へ外周側から上記T状コア部を配置することができる一方、上記コイルへ配置した一対の上記T状コア部の間から内周側へ上記I状コア部を抜き出すことができない面形状に形成してあることを特徴とする回転電機用ステータ。
  6. 請求項5に記載の回転電機用ステータにおいて、上記周方向接触面は、上記ステータコアの中心から上記T状コア部におけるティース部分の周方向中心を通るように描いたT状コア仮想中心線の方向に平行に形成してあるか、又は該T状コア仮想中心線の方向と、上記ステータコアの中心から上記I状コア部の周方向中心を通るように描いたI状コア仮想中心線の方向との間の方向に向けて形成してあることを特徴とする回転電機用ステータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の回転電機用ステータにおいて、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部は、上記ステータコアの軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層して形成してあり、
    上記嵌合凸部は、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部において、周方向両側の上記周方向接触面に対して、上記複数枚の電磁鋼板の全体に貫通して形成してあることを特徴とする回転電機用ステータ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の回転電機用ステータにおいて、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部は、上記ステータコアの軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層して形成してあり、
    上記嵌合凸部は、上記ヨークコア部及び上記ティースコア部において、上記複数枚の電磁鋼板のうちの所定枚数の電磁鋼板ごとに、周方向一方側の上記周方向接触面と周方向他方側の上記周方向接触面とに対して交互に形成してあることを特徴とする回転電機用ステータ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の回転電機用ステータを製造する方法において、
    上記コイルを、円筒状の分布巻き状態に組み合わせたコイル組合せ体を形成するコイル組合せ工程と、
    上記コイル組合せ体における軸方向に平行な導体部分同士の間へ、内周側から上記ティースコア部を配置するティースコア部配置工程と、
    上記コイル組合せ体に配置した上記ティースコア部同士の間へ、外周側から上記ヨークコア部を配置するヨークコア部配置工程とを含むことを特徴とする回転電機用ステータの製造方法。
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