JP4818401B2 - モータ - Google Patents

モータ Download PDF

Info

Publication number
JP4818401B2
JP4818401B2 JP2009143154A JP2009143154A JP4818401B2 JP 4818401 B2 JP4818401 B2 JP 4818401B2 JP 2009143154 A JP2009143154 A JP 2009143154A JP 2009143154 A JP2009143154 A JP 2009143154A JP 4818401 B2 JP4818401 B2 JP 4818401B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
slot
coil
stator
stator core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009143154A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011004456A (ja
Inventor
哲 四方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009143154A priority Critical patent/JP4818401B2/ja
Priority to EP10163377A priority patent/EP2256902B1/en
Priority to AT10163377T priority patent/ATE547833T1/de
Priority to US12/783,988 priority patent/US8258669B2/en
Publication of JP2011004456A publication Critical patent/JP2011004456A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4818401B2 publication Critical patent/JP4818401B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、モータに関するものである。
インナーロータ型のモータは、円筒状のステータの内側に形成された空間にロータ(回転子)が配置され、ロータがステータに対して回転可能に構成されたものである。また、ステータの隣接するティース部間に形成されるスロット部にはコイルが巻回されるが、コイルの巻回方法としては分布巻や集中巻などが知られている。一般的に、コイルを分布巻で巻回する方が高トルク密度性能を維持し易いため、高トルクが必要なモータにおいては分布巻を採用することが多い。
しかしながら、分布巻は集中巻と異なり、所定距離離れたスロット部間を架け渡すようにコイルが巻回されるため、巻回方法が複雑化し、コイルの巻回作業に時間が掛かり、生産効率が低下していた。
そこで、スロット部内のコイル密度(占積率)を向上するため、およびコイルの巻回作業の効率化を図るため、ステータを分割して帯状にステータコア片を配置した状態で、コイルを巻回し、その後、ステータコア片を円筒状にすることでステータを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、特許文献2では、特許文献1のようなコイルの巻回方法では、ステータの軸方向両端面から突出されるコイルエンド(渡り部)の高さが高くなるため、モータの小型化を図る目的で渡り部の高さを低くすることができるコイルの巻回方法が提案されている。
具体的には、特許文献2のステータは、ステータのコイルエンド部の張り出し高さを低減することを目的として、図19に示すように、第1の巻線U1が収納された2つのスロット(スロット番号1,6)間のスロット(スロット番号3)に第1の巻線U1とは異なる相の第2の巻線W1を収納し、第1の巻線U1が収納された2つのスロット間のスロット(スロット番号2)に第2の巻線と同相の第3の巻線W6を収納し、第2の巻線W1と第3の巻線W6は、コイルエンド部において、一方(巻線W6)が第1の巻線U1の外周側に位置し、他方(巻線W1)が第1の巻線U1の内周側に位置するように配置した分布巻である。
特開平9−103052号公報 特開2002−44893号公報
そこで、スロット部内のコイルの占積率を向上、コイルの巻回作業の効率化およびモータの小型化を図るために、帯状にステータコア片を配置した状態で、特許文献2の方法でコイルを巻回し、その後ステータコア片を円筒状にしてステータを製造する方法を検討する。
この場合、図20に示すように、予め円環状に形成したコイル220を所定の隣接するステータコア片211,211のティース部215,215間に形成されるスロット部219内に架け渡すようにして配置する必要があり、さらに、図21に示すように、各相のコイル220U,220V,220Wの渡り部235U,235V,235Wは互いに交差しながら配置する必要があるため、まず円環状のコイル220の一端側をスロット部219に配置し、他の相のコイル220を隣接する所望のスロット部219に配置した後に、他端側を所望の別のスロット部219に配置する必要がある。
このとき、図22に示すように、多極・多スロットの場合、隣接するコイルとの干渉を避けるために、スロットから突出した渡り部において、スロット部219から突出したコイル220を極端に変形させて渡り部235がヨーク部上を通過するようにしている。このように、コイル220の変形量が大きくなると、図23、図24に示すように、コイル220を構成する導線の曲折部Cにおいて、コイル220を形成する導線の被覆が破れたりすることがあり、コイル220の絶縁性が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、コイルの変形量を小さくすることが可能なモータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、ティース部(例えば、実施形態におけるティース15)およびヨーク部(例えば、実施形態におけるヨーク13)が形成されたステータコア片(例えば、実施形態におけるコア片11)が複数連結されて円筒状に形成されたステータコア(例えば、実施形態におけるステータコア10)と、隣接する前記ステータコア片の前記ティース部間に形成されるスロット部(例えば、実施形態におけるスロット19)に挿入された巻線(例えば、実施形態におけるコイル20)と、を備えたステータ(例えば、実施形態におけるステータ1)と、該ステータの内周側に配され、回転可能に支持されたロータと、を有するモータにおいて、前記巻線は、3相を構成する第1巻線(例えば、実施形態におけるコイル20U)、第2巻線(例えば、実施形態におけるコイル20V)および第3巻線(例えば、実施形態におけるコイル20W)で構成され、前記巻線は、それぞれ2つ離間した異なるスロット部の一方に一端側(例えば、実施形態における一端側20a)が挿入されるとともに、他方に他端側(例えば、実施形態における他端側20b)が挿入され、前記第1巻線における前記ステータコアの軸方向端面から突出した第1巻線渡り部(例えば、実施形態における渡り部35U)、前記第2巻線における前記ステータコアの軸方向端面から突出した第2巻線渡り部(例えば、実施形態における渡り部35V)および前記第3巻線における前記ステータコアの軸方向端面から突出した第3巻線渡り部(例えば、実施形態における渡り部35W)が、互いに交差するように前記第1巻線、前記第2巻線および前記第3巻線が配され、隣り合う同相の巻線における一方の巻線の一端側と他方の巻線の他端側とが同一の前記スロット部に挿入されており、前記ヨーク部における前記スロット部に面した内周面(例えば、実施形態における内周面13a)に段差部(例えば、実施形態における段差部37)が形成され、前記一方の巻線の一端側と前記他方の巻線の他端側とが周方向に重なりつつ、径方向にずれて配置され、前記一方の巻線の一端側が径方向外側に、前記他方の巻線の他端側が径方向内側に配置され、前記第1巻線の前記一端側から突出した前記第1巻線渡り部は、隣り合う前記スロット部に他端側が収容される前記第3巻線の前記第3巻線渡り部の軸方向ステータ側をくぐるように配されていることを特徴としている。
請求項2に記載した発明は、前記ステータコア片における前記ティース部の先端(例えば、実施形態における先端部17)に、周方向に突出した爪部(例えば、実施形態における爪部30)が前記ティース部の一方に形成され、前記爪部は同じ方向を向いて配置されていることを特徴としている。
請求項に記載した発明は、前記爪部における前記スロット部に面した側面(例えば、実施形態における側面31)が、前記ティース部側から前記爪部の先端に向かって形成される第1傾斜面(例えば、実施形態における第1傾斜面32)と、該第1傾斜面に連接して前記爪部の先端まで形成される第2傾斜面(例えば、実施形態における第2傾斜面33)と、を有し、前記第1傾斜面と前記スロット部の側面(例えば、実施形態における側面15a)とのなす傾斜角度(例えば、実施形態における傾斜角度θ1)が、前記第2傾斜面と前記スロット部の側面とのなす傾斜角度(例えば、実施形態における傾斜角度θ2)よりも小さいことを特徴としている。
請求項1に記載した発明によれば、一つのスロット部の同相の2つの巻線を挿入することにより、隣り合うスロット部の距離を長くすることができる。したがって、巻線の渡り部における変形量を小さくすることができる。その結果、巻線を構成する導線の被覆が損傷するのを防止することができ、巻線の絶縁性能を確保することができる。
また、一つのスロット部に挿入された同相の2つの巻線位置に段差を設けることにより、巻線の変形量をさらに小さくすることができる。その結果、巻線を構成する導線の被覆が損傷するのをより効果的に防止することができ、巻線の絶縁性能を確保することができる。
請求項2に記載した発明によれば、ティース部の先端に形成される爪部をティース部の一方のみに形成することで、巻線をスロット部に挿入する際に爪部を避けて挿入する必要がなくなるため、巻線の全長を短くすることができる。したがって、巻線に生じる抵抗を小さくすることができるとともに、ステータの軸方向両端面から突出する巻線の渡り部の高さを低く抑えることができる。
請求項に記載した発明によれば、ティース部の先端に形成される爪部をティース部の一方のみに形成しつつ、できる限り爪部の幅を最大限に広くすることができるため、トルクリップルを低減することができる。
本発明の実施形態におけるステータの平面図である。 本発明の実施形態におけるステータコアの平面図である。 本発明の実施形態におけるコア片の平面図である。 本発明の実施形態におけるコア片の帯状時の斜視図である。 本発明の実施形態におけるコア片の帯状時の部分平面図である。 本発明の実施形態におけるコイルの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態におけるコイルのスロット部への挿入方法を示す説明図である。 本発明の実施形態におけるコイルをスロット部へ全て挿入した状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態におけるコイルの配置方法を示す斜視図である。 本発明の実施形態におけるコア片の円筒状時の概略平面図である。 本発明の実施形態におけるステータの斜視図である。 本発明の実施形態におけるコイルをコア片に取り付ける手順を示す説明図(1)である。 本発明の実施形態におけるコイルをコア片に取り付ける手順を示す説明図(2)である。 本発明の実施形態におけるコイルをコア片に取り付ける手順を示す説明図(3)である。 本発明の実施形態におけるコイルをコア片に取り付けた際の効果を説明する部分平面図である。 本発明の実施形態におけるコイルと従来のコイルとの比較する斜視図であり、(a)本実施形態のコイル、(b)従来のコイルである。 本発明の実施形態におけるティースの先端部の別の態様を示す部分平面図(1)である。 本発明の実施形態におけるティースの先端部の別の態様を示す部分平面図(2)である。 従来のステータの平面図である。 従来の帯状のコア片にコイルを取り付ける手順を示す説明図(1)である。 従来の帯状のコア片にコイルを取り付ける手順を示す説明図(2)である。 従来の帯状のコア片にコイルを取り付けた状態を示す説明図である。 図21の状態のコイルのみを示す説明図である。 図21のA部拡大図である。
次に、本発明の実施形態を図1〜図18に基づいて説明する。
図1はステータの平面図である。なお、図1においては、コイル20はステータコア10面上での断面図で示している。図1に示すように、ステータ1は、円筒状に構成されたステータコア10と、ステータコア10の隣接するティース15,15間に形成されたスロット19に配されたコイル20と、で構成されている。ステータ1の円筒状の中心に形成された空間には、図示しないロータが回転可能に配置されている。
図2はステータコアの平面図である。図2に示すように、ステータコア10は、複数のコア片11が円筒状に連結されて構成されている。ステータコア10は、円筒状の外周を構成するヨーク13と、ヨーク13から円筒状の中心に指向して突出されたティース15と、ティース15の先端を構成する先端部17とを備えている。また、隣接するティース15,15の間には、スロット19が形成されている。そして、スロット19にコイル20を配置することで、上記のようにステータ1が形成される。
図3はコア片11の平面図である。図3に示すように、コア片11は、ヨーク13、ティース15、および先端部17が形成された平板鋼板51を積層して構成されている。このコア片11を構成する平板鋼板51は、プレス成型により容易に製造することができる。一つのコア片11には、一つのティース15が形成されている。つまり、ティース15毎にコア片11は分割されている。
また、ヨーク13の周方向両側部は、一方の側部23と、他方の側部25とが当接するように略直線状に形成されている。一方の側部23と隣接する他方の側部25とは、隣接するコア片11が帯状のときは離反しており、コア片11が帯状から円筒状に変形したときに当接するように構成されている。
ここで、本実施形態では、ティース15の先端部17における一方側のみにコア片11を円環状に連結したときに周方向に突出する爪部30が形成されている。つまり、爪部30はティース15の延設方向に対して略直交する方向に突出形成されている。爪部30は、コア片11が円環状に連結されたときに、隣接するコア片の先端部17と僅かな隙間を空けて位置する長さを有している。
また、爪部30におけるスロット19に面した側面31は、ティース15から爪部30の先端に向かって形成される第1傾斜面32と、第1傾斜面32に連接して爪部30の先端まで形成される第2傾斜面33と、を有している。ここで、第1傾斜面32とスロット19の側面15aとのなす角度θ1は、第2傾斜面33とスロット19の側面15aとのなす角度θ2よりも小さくなっている。つまり、爪部30の先端からティース15に向かって爪部30の幅が徐々に太くなっている。
また、スロット19は、同相のコイル20が2組(2個)配置できる大きさを有している。さらに、ヨーク13におけるスロット19に面した内周面13aには段差部37が形成されている。段差部37は、ヨーク13の一方の側部23側が径方向内側に突出するように形成されている。このように形成することで、スロット19内に配される一方の巻線20Aと他方の巻線20Bとが径方向にずれて配置されることとなる(図1参照)。
次に、コア片11を連結してステータ1を形成する手順を説明する。
図4はコア片の帯状時の斜視図であり、図5はコア片の帯状時の部分平面図である。図4、5に示すように、複数の平板鋼板51を積層・接合して所望の厚みを有したコア片11を複数形成する。そして、コア片11を同じ向きに帯状に並べる。
コア片11を全て連結した後、スロット19の側面に沿うように絶縁紙29を配置する。絶縁紙29を配置した後に、スロット19にコイル20を配置する。具体的には、図6に示すように、図示しない巻線装置で複数のリング状のコイル20を形成する。このとき、コイル20を構成する導線の両端部はリングから延出させて、電源端子やグランド端子に接続できるようにしておく。なお、本実施形態では、24個のコイル20を製造しておく。
図7は、コイルのスロット部への挿入方法を示す説明図である。図7に示すように、コイル20は、三相のU相、V相、W相を構成する。本実施形態においては、コア片11を24個用いてステータコア10を構成している。つまり、スロット19が24箇所形成される。ここで、U相を構成するコイル20Uは、リング状のコイル20を8個(リングU1〜U8)用いて構成されている。同じく、V相を構成するコイル20Vは、リングV1〜V8を用いて構成され、W相を構成するコイル20WはリングW1〜W8を用いて構成されている。なお、これらのリングは所定間隔置いた2つのスロット19に挿入できる大きさで形成されている。そして、コイル20を製造した後に、コイル20をステータコア10のスロット19に挿入する。
具体的には、U相のコイル20Uは、スロット番号1とスロット番号4のスロット19にリングU1を挿入し、スロット番号4とスロット番号7のスロット19にリングU2を挿入し、同様に繰り返し、スロット番号22とスロット番号1のスロット19にリングU8を挿入する。また、V相のコイル20Vは、スロット番号23とスロット番号2のスロット19にリングV1を挿入し、スロット番号2とスロット番号5のスロット19にリングV2を挿入し、同様に、スロット番号20とスロット番号23のスロット19にリングV8を挿入する。さらに、W相のコイル20Wは、スロット番号24とスロット番号3のスロット19にリングW1を挿入し、スロット番号3とスロット番号6のスロット19にリングW2を挿入し、同様に、スロット番号21とスロット番号24のスロット19にリングW8を挿入する。つまり、各スロット19内に同相のコイル20を2組ずつ挿入する。
図8は、帯状のコア片11にコイル20を挿入した状態の斜視図であり、リングV1の一方端部(A部)およびリングW1の一方端部(B部)以外が所望のスロット19に配置されている。この状態でコア片11を円環状に変形し、残りのリングV1の一方端部およびリングW1の一方端部を所望のスロット19に挿入することによりステータ1が完成する(後に詳述する)。
次に、スロット19にコイル20を挿入する手順を説明する。なお、以下の説明ではスロット19に関しては、スロット番号のみを用いて説明する。
図9はコイルの配置状態を示す斜視図であり、図10はコア片の円筒状時の平面図である。なお、本実施形態では円筒化前の帯状のコア片に対してコイルを挿入するが、ここでは円筒化後のコア片を示す図10を参照しつつ説明する。
図9,図10に示すように、V相を構成するコイル20VのリングV1をスロット番号2に挿入する。このとき、リングV1の他方側(図7のA部)はスロット番号23には挿入できないため、そのままにしておく。次に、W相を構成するコイル20WのリングW1をスロット番号3に挿入する。このとき、リングW1の他方側(図7のB部)はスロット番号24には挿入できないため、そのままにしておく。次に、U相を構成する20UのリングU1をスロット番号4に挿入する。このとき、リングU1の他方側はスロット番号1に仮挿入する。
次に、V相のコイル20VのリングV2をスロット番号2とスロット番号5を掛け渡すように挿入する。このとき、リングV2はスロット番号5に挿入した後に、スロット番号2に挿入してリングV2を配置する。このようにすることで、リングV2が爪部30に干渉することなくスムーズに挿入させることができる。
同様に、W相のコイル20WのリングW2をスロット番号3とスロット番号6を掛け渡すように挿入した後、U相のコイル20UのリングU2をスロット番号4とスロット番号7を掛け渡すように挿入する。この手順を繰り返して、V3→W3→U3→V4→…→V8→W8→U8をそれぞれスロット19内に挿入する。
このようにコイル20をスロット19内に挿入すると、コイル20U,20V,20Wはステータコア10の軸方向両端面から突出した渡り部35U,35V,35Wが互いに交差するようにしながら配置される。
このようにリングV1のA部およびリングW1のB部がスロット19に挿入されていない状態で帯状のコア片11を円筒状に変形し、帯状時の両端のコア片11同士を連結させて図11に示すように円筒状にする。そして、必要に応じてスロット番号1に仮挿入されたリングU1を一旦取り外した状態で、スロット19に挿入されていないV相のコイル20VのリングV1(図7のA部)をスロット番号23に挿入する。その後、W相のコイル20WのリングW1(図7のB部)をスロット番号24に挿入する。全てのスロット19にコイル20が挿入されたら、そのステータ1を図示しないハウジング内に挿入する。そして、スロット19に挿入された各コイル20U,20V,20Wに緩みがないように導線を調整した後、各コイル20U,20V,20Wの両端部から延出している導線をU相、V相およびW相の電源端子およびグランド端子に接続する。
ここで、スロット19にコイル20を挿入する方法についてさらに詳細に説明する。なお、ここではリングU1をスロット19に挿入する方法について説明するが、他のリングについても同一の方法にて挿入する。
図12に示すように、コア片11の先端部17の一方のみに爪部30が形成されている。リングU1を挿入する際には、まずスロット番号4にリングU1の一端側20aを挿入する。
続いて、図13に示すように、リングU1の一端側20aをスロット19におけるスロット番号1側の側面(ティース15の側面)15aに当接させる。
続いて、図14に示すように、リングU1の他端側20bをスロット番号1に挿入する。なお、リングU1の他端側20bはスロット19におけるスロット番号4側の先端角部を僅かにかわす大きさで形成されている。このように構成することで、コイル20の渡り部35の長さを短くすることができる。
また、図15に示すように、一つのスロット19に同相のコイル20を2組配置することにより、コア片11の数を半分にすることができる。したがって、スロット19の数も半分になるため、隣接するスロット19間の距離L1を拡大することができる。すると、例えば、リングU1とリングV1とがスロット19から出た渡り部35においてすぐに交差することとなるが、距離L1が大きくなっているため、コイル20を急に曲折させる必要がなくなり、コイル20に負荷をかけることなく交差させることが可能となる。
つまり、図16に示すように、本実施形態のコイル20(図16(a))は、従来のコイル220(図16(b)、図23、図24参照)に形成されている急な曲折部Cがなくなり、コイル20にかかる負荷を抑制することができる。言い換えれば、渡り部35におけるヨーク13に沿って形成される直線部分と、直線部分からスロット19へ延設される傾斜部分とのなす角度が、コイル20の方が緩やかになっている。
上述したように、予め導線を巻回してスロット19に対応した大きさの円環状のコイル20を形成したため、リング状に形成されたコイル20をスロット19に挿入するだけで、コイル20を取り付けることができる。したがって、コア片11を準備してから導線をスロット19に巻き付けながらコイルを形成する場合よりも生産効率を向上することができる。
また、モータの回転磁界を形成するU相、V相、W相を構成するコイル20(20a,20b,20c)を、全て同一形状で形成したため、U相、V相、W相からなる三相モータを製造するにあたって、各相に対応したコイル20(20U,20V,20W)を同じ工程で製造することができる。したがって、生産効率を向上することができる。
本実施形態によれば、一つのスロット19に同相の2つのコイル20を挿入することにより、隣り合うスロット19の距離L1を長くすることができる。したがって、コイル20の渡り部35における変形量を小さくすることができる。その結果、コイル20を構成する導線の被覆が損傷するのを防止することができ、コイル20の絶縁性能を確保することができる。
また、ティース15の先端部17に形成される爪部30をティース15の一方のみに形成することで、コイル20をスロット19に挿入する際に爪部30を避けて挿入する必要がなくなるため、コイル20の全長を短くすることができる。したがって、コイル20に生じる抵抗を小さくすることができるとともに、ステータ1の軸方向両端面から突出するコイル20の渡り部35の高さを低く抑えることができる。
また、一つのスロット19に挿入された同相の2つのコイル20が径方向にずれるように段差部37を設けることにより、コイル20の変形量をさらに小さくすることができる。その結果、コイル20を構成する導線の被覆が損傷するのをより効果的に防止することができ、コイル20の絶縁性能を確保することができる。
さらに、ティース15の先端部17に形成される爪部30をティース15の一方のみに形成しつつ、第1傾斜面32および第2傾斜面33を形成し、できる限り爪部30の幅を最大限に広くしたため、トルクリップルを低減することができる。
尚、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な構造や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、図17、図18に示すように、本実施形態のコア片11の先端部17における爪部30が形成されていない側の端部17aの形状を曲面形状や面取り形状に形成してもよい。このように形成することにより、コイル20をスロット19に挿入する際に、コイル20が損傷するのをより効果的に防止することができる。
1…ステータ 10…ステータコア 11…コア片(ステータコア片) 13…ヨーク(ヨーク部) 13a…内周面 15…ティース(ティース部) 15a…側面 17…先端部(先端) 19…スロット(スロット部) 20…コイル(巻線) 20U…コイル(第1巻線) 20a…一端側 20b…他端側 20V…コイル(第2巻線) 20W…コイル(第3巻線) 30…爪部 31…側面 32…第1傾斜面 33…第2傾斜面 35U…渡り部(第1巻線渡り部) 35V…渡り部(第2巻線渡り部) 35W…渡り部(第3巻線渡り部) 37…段差部 θ1…傾斜角度 θ2…傾斜角度

Claims (3)

  1. ティース部およびヨーク部が形成されたステータコア片が複数連結されて円筒状に形成されたステータコアと、隣接する前記ステータコア片の前記ティース部間に形成されるスロット部に挿入された巻線と、を備えたステータと、
    該ステータの内周側に配され、回転可能に支持されたロータと、を有するモータにおいて、
    前記巻線は、3相を構成する第1巻線、第2巻線および第3巻線で構成され、
    前記巻線は、それぞれ2つ離間した異なるスロット部の一方に一端側が挿入されるとともに、他方に他端側が挿入され、
    前記第1巻線における前記ステータコアの軸方向端面から突出した第1巻線渡り部、前記第2巻線における前記ステータコアの軸方向端面から突出した第2巻線渡り部および前記第3巻線における前記ステータコアの軸方向端面から突出した第3巻線渡り部が、互いに交差するように前記第1巻線、前記第2巻線および前記第3巻線が配され
    隣り合う同相の巻線における一方の巻線の一端側と他方の巻線の他端側とが同一の前記スロット部に挿入されており、
    前記ヨーク部における前記スロット部に面した内周面に段差部が形成され、前記一方の巻線の一端側と前記他方の巻線の他端側とが周方向に重なりつつ、径方向にずれて配置され、
    前記一方の巻線の一端側が径方向外側に、前記他方の巻線の他端側が径方向内側に配置され、
    前記第1巻線の前記一端側から突出した前記第1巻線渡り部は、隣り合う前記スロット部に他端側が収容される前記第3巻線の前記第3巻線渡り部の軸方向ステータ側をくぐるように配されていることを特徴とするモータ。
  2. 前記ステータコア片における前記ティース部の先端に、周方向に突出した爪部が前記ティース部の一方に形成され、前記爪部は同じ方向を向いて配置されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記爪部における前記スロット部に面した側面が、前記ティース部側から前記爪部の先端に向かって形成される第1傾斜面と、該第1傾斜面に連接して前記爪部の先端まで形成される第2傾斜面と、を有し、
    前記第1傾斜面と前記スロット部の側面とのなす傾斜角度が、前記第2傾斜面と前記スロット部の側面とのなす傾斜角度よりも小さいことを特徴とする請求項に記載のモータ。
JP2009143154A 2009-05-21 2009-06-16 モータ Expired - Fee Related JP4818401B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009143154A JP4818401B2 (ja) 2009-06-16 2009-06-16 モータ
EP10163377A EP2256902B1 (en) 2009-05-21 2010-05-20 Motor
AT10163377T ATE547833T1 (de) 2009-05-21 2010-05-20 Motor
US12/783,988 US8258669B2 (en) 2009-05-21 2010-05-20 Motor with stator configuration for increased coil length and coil space factors

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009143154A JP4818401B2 (ja) 2009-06-16 2009-06-16 モータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011004456A JP2011004456A (ja) 2011-01-06
JP4818401B2 true JP4818401B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=43561933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009143154A Expired - Fee Related JP4818401B2 (ja) 2009-05-21 2009-06-16 モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4818401B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014068497A (ja) 2012-09-27 2014-04-17 Hitachi Automotive Systems Ltd 回転電機およびそれを用いた電動パワーステアリング装置
US20210152039A1 (en) * 2018-08-03 2021-05-20 Mitsubishi Electric Corporation Stator, motor, compressor, and refrigerating and air conditioning apparatus
ES2936707T3 (es) 2020-10-20 2023-03-21 Marsilli S P A Procedimiento y línea de procesamiento para fabricación de un estator para motores eléctricos

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2708413B2 (ja) * 1986-12-24 1998-02-04 株式会社日立製作所 回転電機の製造方法
JPH0260438A (ja) * 1988-08-23 1990-02-28 Toshiba Corp 重ね巻巻線の巻装方法
JPH02276443A (ja) * 1990-03-23 1990-11-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動機
JP2001157422A (ja) * 1999-11-24 2001-06-08 Sawafuji Electric Co Ltd 回転電機におけるステータの巻線方法
JP2002044893A (ja) * 2000-07-19 2002-02-08 Hitachi Ltd 回転電機またはリニアモータおよびその固定子
JP3621653B2 (ja) * 2001-03-28 2005-02-16 三菱電機株式会社 回転電機の固定子および固定子鉄心並びにその製造方法
JP4606640B2 (ja) * 2001-05-08 2011-01-05 三菱電機株式会社 回転電機
US6822368B2 (en) * 2002-06-04 2004-11-23 Wavecrest Laboratories, Llc Rotary permanent magnet electric motor having stator pole shoes of varying dimensions
US7049725B2 (en) * 2003-11-24 2006-05-23 Tm4 Inc. Dynamoelectric machine stator and method for mounting prewound coils thereunto

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011004456A (ja) 2011-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9712010B2 (en) Motor having a cage wave stator winding
US8258669B2 (en) Motor with stator configuration for increased coil length and coil space factors
US8354769B2 (en) Rotating electrical machine and manufacturing method of a stator thereof
EP3211772B1 (en) Stator production method and coil
JP6394972B2 (ja) 回転電機の固定子
US20110241461A1 (en) Stator for electric rotating machine
JP5638723B2 (ja) 車両用回転電機の固定子およびその製造方法
JP2011097723A (ja) ステータの製造方法
KR20140115266A (ko) 코일, 회전 전기 기계 및 회전 전기 기계의 제조 방법
US20110285138A1 (en) Rotating electrical machine, manufacturing method of rotating electrical machine, and wind power generator system
JP6394971B2 (ja) 回転電機の固定子
JP4834753B2 (ja) ステータの製造方法およびモータ
JP6293576B2 (ja) 回転電機用のステータ
US20160072351A1 (en) Stator of rotary electric machine
WO2020174817A1 (ja) 回転電機のステータ、回転電機、回転電機のステータの製造方法、および、回転電機の製造方法
JP4818401B2 (ja) モータ
JP5995883B2 (ja) 回転電機の固定子
JP4705947B2 (ja) 固定子の製造方法
JP2012170295A (ja) 回転電機のステータおよびその製造方法
JP5376262B2 (ja) 回転電機の固定子及びその製造方法
US20150372551A1 (en) Structure of stator
WO2017038570A1 (ja) 電機子の製造方法および電機子
JP5123899B2 (ja) 分布巻きモータおよびステータの製造方法
JP5889235B2 (ja) 回転電機の電機子およびその製造方法
JP5924703B2 (ja) 車両用回転電機の固定子

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110830

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4818401

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees