JP3621653B2 - 回転電機の固定子および固定子鉄心並びにその製造方法 - Google Patents

回転電機の固定子および固定子鉄心並びにその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用交流発電機等の回転電機に適用される固定子および固定子鉄心並びにその製造方法に関し、特に固定子鉄心構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用交流発電機等の回転電機においては、小型化・高出力化が要望されている。そして、固定子の磁気回路内に納められる電気導体の占積率を高め、さらに固定子巻線のコイルエンド(固定子鉄心の端面に構成される固定子巻線の渡り部)の整列化および高密度化を図り、小型化・高出力化を実現しようとする種々の提案がなされている。また、固定子鉄心には、鉄損を抑えるために、通常、0.3〜1.0mm程度の磁性薄板を積層して作製されている。
【0003】
図16は従来の車両用交流発電機の固定子を示す斜視図、図17は従来の車両用交流発電機の固定子に適用される固定子巻線を製造する方法を説明する図、図18は従来の車両用交流発電機の固定子に適用される固定子鉄心を構成する積層体を示す斜視図、図19は従来の車両用交流発電機の固定子に適用される固定子鉄心を示す斜視図、図20は従来の車両用交流発電機の固定子における固定子巻線を固定子鉄心に実装する方法を説明する工程断面図である。
【0004】
ここで、従来の固定子の製造方法について図17乃至図20を参照しつつ説明する。
まず、図17に示されるように、絶縁被覆された1本の導体線1を所定回巻回して環状巻線ユニット2を作製し、この巻線ユニット2を隣り合うスロット収納部3aの端部を連結部3bにより内周側および外周側で交互に連結する星形に成形して星形巻線ユニット3を作製する。
ついで、図示していないが、磁性材料からなる帯状体をプレス成形して所定長さの磁性薄板を作製する。この磁性薄板には、ティースが長手方向に所定ピッチに複数形成されている。そして、両端のティースは2分割された形状に形成されている。
【0005】
このように作製された磁性薄板4がティースを重ねるように所定枚積層され、積層された磁性薄板4の外周面の所定位置が溶接されて一体化され、図18に示されるように積層体5を作製する。この磁性薄板連結溶接部6は、積層体5の長さ方向を例えば4分割する位置(3箇所)に積層体5の幅全域に渡って形成されている。そして、スロット5aが隣り合うティース5bにより画成されている。
ついで、積層体5が、スロット5aの開口を内周側に向けて環状に折り曲げられ、積層鉄心7を得る。この環状の積層鉄心7の両端が突き合わされ、この突き合わせ部7aの外周面が溶接されて、図19に示されるように、円筒状の固定子鉄心8が得られる。この鉄心連結溶接部10は、固定子鉄心8の外周面に軸方向の全域に渡って形成されている。この固定子鉄心8では、1つの鉄心連結溶接部10と3つの磁性薄板連結溶接部6とが外周面に等角ピッチに形成されている。そして、隣り合うティース8bで画成されたスロット8aが、スロット溝方向を軸方向とし、かつ、スロット開口を内周側に向けて、周方向に等角ピッチに配列して形成されている。
【0006】
ついで、スロット収納部3aを周方向に3スロット分ずらして、2つの星形巻線ユニット3を重ね合わせる。このようにして重ね合わされた2つの星形巻線ユニット3を図20の(a)に示されるように巻線ユニット挿入機にセットする。ここで、固定子鉄心8は鉄心受11およびコイル受12に支持され、軸方向に延びるブレード13が3スロット毎のスロット8aの開口部を開口するように固定子鉄心8の内周面に宛われている。そして、重ねられた2つの星形巻線ユニット3は、各スロット収納部3aが軸方向に関して3スロット毎のスロット8aに重なり合い、内周側の連結部3bがストッパ14の傾斜面14a上に位置するように、固定子鉄心8の下端側に配置されている。ここで、鉄心受11、コイル受12、ブレード13およびストッパ14などから巻線ユニット挿入機が構成されている。
【0007】
つぎに、駆動手段(図示せず)によりストッパ14を図20の(b)中上方向に移動させると、内周側の連結部3bがストッパ14の傾斜面14a上を滑って外周側にシフトされ、ついにはブレード13の外周面に当接する。ストッパ14がさらに上方に移動すると、図20の(b)、(c)に示されるように、内周側の連結部3bがブレード13の外周面に沿って上方に移動し、スロット収納部3aが徐々に傾斜しつつ上方に移動する。これにより、スロット収納部3aがブレード13に案内されてスロット8aの開口部から徐々にスロット8a内に納められる。この時、外周側の連結部3bは、コイル受12に案内されて内周側に、かつ、上方にシフトされる。そして、ストッパ14がブレード13の先端側まで移動すると、図20の(d)に示されるように、内周側の連結部3bがブレード13の円弧状の外周面に沿って固定子鉄心8の上端側に送られ、スロット収納部3aが完全にスロット8a内に送り込まれる。この第1の星形巻線ユニット装着工程により、2つの星形巻線ユニット3が、3スロット毎のスロット8aに巻装される。
【0008】
続いて、ストッパ14を下降させ、ブレード13を周方向に1スロット分回転させる。これにより、ブレード13が星形巻線ユニット3の装着されていない3スロット毎のスロット8aの開口部を開口するように固定子鉄心8の内周面に宛われている。そして、上述の如く重ねられた2つの星形巻線ユニット3が、各スロット収納部3aが軸方向に関して3スロット毎のスロット8aに重なり合い、内周側の連結部3bがストッパ14の傾斜面14a上に位置するように、固定子鉄心8の下端側に配置される。そして、ストッパ14を上昇させて、上述の第1の星形巻線ユニット装着工程と同様に、スロット収納部3aがスロット8a内に送り込まれる。この第2の星形巻線ユニット装着工程により、次の2つの星形巻線ユニット3が、3スロット毎のスロット8aに巻装される。同様に、第3の星形巻線ユニット装着工程を行い、残りの2つの星形巻線ユニット3が、3スロット毎のスロット8aに巻装される。
【0009】
このようにして、6つの星形巻線ユニット3が装着された後、コイルエンドの整形処理が行われ、図16に示されるように、固定子巻線9を固定子鉄心8に巻装してなる固定子15が作製される。そして、3スロット毎のスロット8aに巻装された2つの星形巻線ユニット3からなる振り分け波巻き巻線が1相分の巻線を構成している。即ち、固定子巻線9は、各相の巻線を振り分け波巻き巻線とする3相巻線に構成されている。
【0010】
このように、従来の固定子15は、円筒状の固定子鉄心8に固定子巻線9(星形巻線ユニット3)を巻装して作製しているので、固定子巻線9の巻装作業が煩雑となり、固定子15の生産性が悪化してしまうという不具合があった。
そこで、固定子の生産性を向上させるために、図21に示されるように、導体線1を波状に巻回して平板状の巻線ユニット16を作製し、この巻線ユニット16を直方体の積層体5に装着した後、巻線ユニット16とともに積層体5を環状に曲げて固定子を作製する方法が、例えば特開平9−103052号公報に提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車両用交流発電機に適用される固定子15においては、以上述べたように、所定枚の磁性薄板4を積層した直方体の積層体5を作製し、この積層体5を環状に曲げて積層鉄心7を作製し、この積層鉄心7の周方向の両端を突き合わせて溶接して固定子鉄心8を作製している。そして、積層体5を環状に曲げ加工した際の応力が、各磁性薄板4の長さ方向の両端側を周方向にずらすように作用する。しかしながら、従来の固定子15においては、磁性薄板連結溶接部6が、積層体5の外周面(反ティース側の面)に、積層体5の長さ方向を例えば4分割する位置(3箇所)に積層体5の幅全域に渡って形成されているので、積層体5の長さ方向の両端側における磁性薄板4の連結がなされておらず、積層鉄心7の周方向の両端側のティース先端面が、図22および図23に示されるように、不揃いとなってしまうという不具合があった。そして、ティース先端面の不揃いは、固定子鉄心15の軸方向の外側に発生しやすい。
【0012】
そこで、このように作製された固定子鉄心8に固定子巻線9を巻装するときに、導体線1の絶縁被膜がティース先端面の不揃いにより損傷してしまい、導体線1同士が短絡したり、導体線1と固定子鉄心8とが短絡し、絶縁性が悪化してしまうという課題があった。
また、固定子鉄心8の内周面に溶接が施されていないので、固定子巻線9を巻装する際、特にティース先端面の不揃い発生部位において、ティース先端側のめくれ上がりが発生しやすい。このティース先端側のめくり上がりは、固定子巻線9の巻装時に導体線1の絶縁被膜を損傷させると共に、巻装後に導体線1の絶縁被膜を損傷させることになり、導体線1同士が短絡したり、導体線1と固定子鉄心8とが短絡し、絶縁性が悪化してしまうという課題があった。
【0013】
また、改善策としての固定子においては、平板状の巻線ユニット16を積層体5に装着した後、積層体5を環状に曲げているので、固定子巻線9を巻装する際に発生していたティース先端側のめくれ上がりを防止することができるものの、積層体5の曲げ加工の際にティース先端面の不揃いが発生することにより、巻線ユニット16の導体線1が損傷してしまい、導体線1同士が短絡したり、導体線1と固定子鉄心8とが短絡し、絶縁性が悪化してしまうという課題があった。
【0014】
このような絶縁性が悪化する傾向は、回転電機の小型化、高出力化による電気導体の占積率を向上させるほど、またコイルエンドの高密度化を高めるほど、顕著となる。
【0015】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、積層体の外周面の積層体の長さ方向を複数に分割する位置に施される磁性薄板連結溶接部に加えて、積層体の周方向の両端側の外周面および内周面に磁性薄板連結溶接部を施すことによって、積層体の曲げ加工時の積層体両端側のティース先端面の不揃いの発生を抑えた回転電機の固定子鉄心およびその製造方法を得ることを目的とする。
また、ティース先端面の不揃いに起因する絶縁性の悪化を抑えることができる回転電機の固定子を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明は、長さ方向と直交するように延設されたティースが長さ方向に所定の間隙を持って複数形成された帯状磁性薄板を複数枚積層してなる直方体の積層体を曲げ成形した少なくとも1つの積層鉄心を突き合わせて円筒状に形成され、隣り合う上記ティースにより画成されるスロットがスロット溝方向を軸方向とし、かつ、スロット開口を内周側に向けて周方向に複数形成されている回転電機の固定子鉄心において、
上記積層鉄心の突き合わせ部を接合一体化する内周側および外周側鉄心連結溶接部が、上記積層鉄心の突き合わせ部の内周側および外周側に軸方向に延びるように形成され、
積層された上記磁性薄板を接合一体化する第1内周側および第1外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の周方向両端部の内周面および外周面に、上記内周側および外周側鉄心連結溶接部に近接して上記軸方向に延びるように形成され、
さらに、積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の外周面に軸方向に延びるように形成されているものである。
【0017】
また、上記第1内周側および外周側磁性薄板連結溶接部および上記第2外周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっているものである。
【0018】
また、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの先端の内周面に形成されているものである。
【0019】
また、上記積層鉄心の突き合わせ部が上記ティースの周方向中央部に位置し、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が上記内周側鉄心連結溶接部を挟んで該突き合わせ部を構成する上記ティースに形成されているものである。
【0020】
また、積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2内周側磁性薄板連結溶接部が、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記ティースを除く全ての上記ティースの先端の内周面に軸方向に延びるように形成されているものである。
【0021】
また、上記第2内周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっているものである。
【0022】
また、上記第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの径方向外側に位置しているものである。
【0023】
この発明は、隣り合うティースにより画成されたスロットがスロット溝方向を軸方向とし、かつ、スロット開口を内周側に向けて周方向に複数形成された円筒状の固定子鉄心と、上記固定子鉄心に巻装された固定子巻線とを備えた回転電機の固定子において、
上記固定子鉄心は、長さ方向と直交するように延設されたティースが長さ方向に所定の間隙を持って複数形成された帯状磁性薄板を複数枚積層してなる直方体の積層体を環状に曲げ成形した1つの積層鉄心の周方向両側面を突き合わせて円筒状に形成されており、
上記積層鉄心の突き合わせ部を接合一体化する内周側および外周側鉄心連結溶接部が、上記積層鉄心の突き合わせ部の内周側および外周側に軸方向に延びるように形成され、
積層された上記磁性薄板を接合一体化する第1内周側および第1外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の周方向両端部の内周面および外周面に、上記内周側および外周側鉄心連結溶接部に近接して上記軸方向に延びるように形成され、
さらに、積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の外周面に軸方向に延びるように形成されているものである。
【0024】
また、上記第1内周側および外周側磁性薄板連結溶接部および上記第2外周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっているものである。
【0025】
また、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの先端の内周面に形成されているものである。
【0026】
また、上記積層鉄心の突き合わせ部が上記ティースの周方向中央部に位置し、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が上記内周側鉄心連結溶接部を挟んで該突き合わせ部を構成する上記ティースに形成されているものである。
【0027】
また、積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2内周側磁性薄板連結溶接部が、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記ティースを除く全ての上記ティースの先端の内周面に軸方向に延びるように形成されているものである。
【0028】
また、上記第2内周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっているものである。
【0029】
また、上記第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの径方向外側に位置しているものである。
【0030】
また、上記直方体の積層体は、上記固定子巻線を上記スロットに装着した状態で環状に曲げ成形されているものである。
【0031】
また、上記固定子巻線は、導体線を所定スロット毎に上記スロット内のスロット深さ方向に内層と外層とを交互に採るように巻装されているものである。
【0032】
また、この発明に係る回転電機の固定子鉄心の製造方法は、磁性材料からなる帯状体からティースが所定間隙を持って複数形成された所定長さの磁性薄板を作製する工程と、
上記ティースを互いに重ねるように所定枚数の上記磁性薄板を積層して直方体の積層体を作製する工程と、
上記積層体の反ティース側の外周面の所定位置を、該積層体の外周面の幅方向全域に渡るように溶接して第2外周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程と、
上記積層体の外周面の長さ方向の両端部近傍を、該積層体の外周面の幅方向全域に渡るように溶接して第1外周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程と、
上記積層体の内周面の長さ方向の両端部近傍を、該積層体の内周面の幅方向全域に渡るように溶接して第1内周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程と、
上記第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部および上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記積層体を曲げて積層鉄心を作製する工程と、
少なくとも1つの上記積層鉄心を突き合わせ、該突き合わせ部の外周面および内周面を該積層鉄心の軸方向全域に渡るように溶接して上記積層鉄心を円筒状に一体化する工程
とを備えたものである。
【0033】
また、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの先端の内周面に形成されているものである。
【0034】
また、上記積層鉄心の突き合わせ部が上記ティースの周方向中央部に位置し、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が上記内周側鉄心連結溶接部を挟んで該突き合わせ部を構成する上記ティースに形成されているものである。
【0035】
また、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記ティースを除く全ての上記ティースの先端の内周面を軸方向全域に渡るように溶接して第2内周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程が、上記積層体を曲げて積層鉄心を作製する工程に先だって行われるものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子を示す斜視図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子鉄心を示す斜視図、図3はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子鉄心の製造方法を説明する示す斜視図である。なお、各図において、図16乃至図21に示した従来例と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0037】
図1において、固定子20は、隣り合うティース21bにより画成されたスロット21aがスロット溝方向を軸方向とし、かつ、スロット開口を内周側に向けて周方向に所定ピッチに配列されてなる円筒状の固定子鉄心21と、この固定子鉄心21に巻装されている固定子巻線9とから構成されている。
固定子鉄心21は、図2に示されるように、4つの円弧状の分割積層鉄心22の周方向の両端を突き合わせ、その突き合わせ部を溶接して円筒状に作製されている。
【0038】
ここで、固定子鉄心21の作製手順について図3を参照しつつ説明する。
まず、磁性材料からなる帯状体をプレス成形して所定長さの磁性薄板24を作製する。この磁性薄板24には、ティースが長手方向に所定ピッチに複数形成されている。そして、両端のティースは2分割された形状に形成されている。
【0039】
ついで、磁性薄板24がティースを重ねるように所定枚積層され、積層された磁性薄板24の外周面および内周面の所定位置が例えばレーザ溶接されて一体化され、積層体23を作製する。この積層体23においては、第2外周側磁性薄板連結溶接部25が、積層体23の長さ方向を3分割する位置(2箇所)に積層体23の幅全域に渡って積層体23の外周面に形成されている。また、第1外周側磁性薄板連結溶接部26が、積層体23の両端のスロット23aと相対する積層体23の外周面に積層体23の幅全域に渡って形成されている。さらに、第1内周側磁性薄板連結溶接部27が、積層体23の両端のスロット23aの底面に積層体23の幅全域に渡って形成されている。そして、スロット23aが隣り合うティース23bにより画成されている。
【0040】
ついで、積層体23が、スロット23aの開口を内周側に向けて円弧状(扇状)に折り曲げられ、分割積層鉄心22を得る。
このように作製された4つの分割積層鉄心22が、周方向の両端を互いに突き合わされ、この突き合わせ部31の外周面および内周面が例えばレーザ溶接されて、図2に示されるように、円筒状の固定子鉄心21が得られる。ここで、外周側鉄心連結溶接部28が、突き合わせ部31の外周面に軸方向の全域に渡って形成されている。また、内周側鉄心連結溶接部29が、突き合わせ部31の内周面に軸方向の全域に渡って形成されている。なお、内周側鉄心連結溶接部29は、2つの分割積層鉄心22の2分割されたティースを連結するようにティース21bの先端面に形成されている。
【0041】
この固定子鉄心21の外周面には、4つの外周側鉄心連結溶接部28と8つの第2外周側磁性薄板連結溶接部25とが等角ピッチに形成されている。また、2つの第1外周側磁性薄板連結溶接部26が、各外周側鉄心連結溶接部28の周方向の両側に外周側鉄心連結溶接部28に隣接してそれぞれ形成されている。また、固定子鉄心21の内周面には、4つの内周側鉄心連結溶接部29が等角ピッチに形成されている。さらに、2つの第1内周側磁性薄板連結溶接部27が各内周側鉄心連結溶接部29の両側のスロット21aの底面にそれぞれ形成されている。ここで、各第2外周側磁性薄板連結溶接部25は、ティース21bの外周側に形成されている。そして、隣り合うティース21bで画成されたスロット21aが、スロット溝方向を軸方向とし、かつ、スロット開口を内周側に向けて、周方向に等角ピッチに配列して形成されている。
【0042】
このように構成された固定子鉄心22では、第2外周側磁性薄板連結溶接部25が積層体23の外周面(反スロット形成面)に、長さ方向を3分割する位置に形成され、第1外周側磁性薄板連結溶接部26が積層体23の外周面に、長さ方向の両端側の最外側のスロット23aと相対する位置に形成され、さらに第1内周側磁性薄板連結溶接部27が積層体23の長さ方向の両端側の最外側のスロット23aの底面に形成されているので、積層された磁性薄板24が互いに強固に連結されている。
そこで、積層体23を円弧状に曲げ加工した際の応力が、各磁性薄板24の長さ方向の両端側を周方向にずらすように作用しても、第1外周側磁性薄板連結溶接部26および第1内周側磁性薄板連結溶接部27により、分割積層鉄心22の周方向の両端側のティース先端面が不揃いとなるようなことが防止される。
【0043】
従って、この分割積層鉄心22の端面を突き合わせて円筒状に形成された固定子鉄心21に星形巻線ユニット3を巻装しても、ティース先端面の不揃いに起因する導体線1の絶縁被膜の損傷発生を抑えることができ、優れた絶縁性の固定子20が得られる。
また、ティース先端面の不揃いの発生が抑えられるので、星形巻線ユニット3の装着時におけるティース先端面の不揃いに起因するティース先端側のめくり上がりの発生も抑制することができる。
【0044】
また、積層体23を曲げ加工する際に積層体23は、スロット23aの径方向外側のコアバック部が変形して円弧状に曲げられる。ここでは、第2外周側磁性薄板連結溶接部25がティース23bと相対する積層体23の外周面に形成されているので、第2外周側磁性薄板連結溶接部25の溶接硬化による曲げ加工性の悪化がない。
また、第2外周側磁性薄板連結溶接部25がティース23bと相対する積層体23の外周面に形成されているので、第2外周側磁性薄板連結溶接部25は磁束の主な通り道であるコアバック部になく、第2外周側磁性薄板連結溶接部25を設けることによる磁気抵抗の悪化が抑えられる。
さらに、4つの分割積層鉄心22から固定子鉄心21を作製しているので、積層体23の曲げ加工が簡易となり、分割積層鉄心22の生産性が向上される。
【0045】
実施の形態2.
この実施の形態2では、図4に示されるように、第1内周側磁性薄板連結溶接部27Aが各分割積層鉄心22Aの長さ方向の両端側の外側から2番目のティース22bの先端面の中央に軸方向に延びるように形成され、さらに第2内周側磁性薄板連結溶接部30が残りのティース22bの先端面の中央に軸方向に延びるように形成している。そして、第2外周側磁性薄板連結溶接部25、第1外周側磁性薄板連結溶接部26、第1内周側磁性薄板連結溶接部27Aおよび第2内周側磁性薄板連結溶接部30は所定枚の磁性薄板24を積層してなる積層体の内周面および外周面の所定位置に溶接形成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0046】
この実施の形態2では、第2外周側磁性薄板連結溶接部25、第1外周側磁性薄板連結溶接部26、第1内周側磁性薄板連結溶接部27Aおよび第2内周側磁性薄板連結溶接部30が所定枚の磁性薄板24を積層してなる積層体の内周面および外周面の所定位置に溶接されているので、積層された磁性薄板24が互いに強固に連結されている。
そこで、この実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に、分割積層鉄心22Aの周方向の両端側のティース先端面が不揃いとなるようなことが防止される。さらに、分割積層鉄心22Aで構成された固定子鉄心21Aに星形巻線ユニット3を巻装してなる固定子においても、導体線1の絶縁被膜が損傷されにくく、優れた絶縁性が得られる。
【0047】
また、この実施の形態2によれば、第1および第2内周側磁性薄板連結溶接部27A、30が突き合わせ部31を構成するティース21bを除く全てのティース21bの先端面に形成されているので、積層体の中で剛性が最も小さいティース22bを構成する磁性薄板24の部位が確実に連結され、積層体を曲げ加工する際に、ティース先端部の不揃い発生が確実に抑えられる。
【0048】
また、内周側鉄心連結溶接部29、第1および第2内周側磁性薄板連結溶接部27A、30が全てのティース21bの先端面に形成されているので、固定子鉄心21Aの中で剛性が最も小さいティース21bを構成する磁性薄板24の部位が確実に連結され、星形巻線ユニット3を固定子鉄心21Aに装着する際に、ティース先端側のめくり上がりの発生も確実に抑制することができる。
【0049】
さらに、第1および第2内周側磁性薄板連結溶接部27A、30が全てのティース21bの先端面に形成されているので、第1および第2内周側磁性薄板連結溶接部27A、30は磁束の主な通り道であるコアバック部になく、第1および第2内周側磁性薄板連結溶接部27A、30を設けることによる磁気抵抗の悪化が抑えられる。
【0050】
実施の形態3.
この実施の形態3では、図5に示されるように、第1内周側磁性薄板連結溶接部27Bが各分割積層鉄心22Aの突き合わせ部31を構成するティース21bに内周側鉄心連結溶接部29を挟んで両側に軸方向に延びるように形成されている。そして、第2外周側磁性薄板連結溶接部25、第1外周側磁性薄板連結溶接部26および第1内周側磁性薄板連結溶接部27Bは所定枚の磁性薄板24を積層してなる積層体の内周面および外周面の所定位置に溶接形成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0051】
この実施の形態3では、第2外周側磁性薄板連結溶接部25、第1外周側磁性薄板連結溶接部26および第1内周側磁性薄板連結溶接部27Bが所定枚の磁性薄板24を積層してなる積層体の内周面および外周面の所定位置に溶接形成されているので、積層された磁性薄板24が互いに強固に連結されている。
そこで、この実施の形態3においても、上記実施の形態1と同様に、分割積層鉄心22Bの周方向の両端側のティース先端面が不揃いとなるようなことが防止される。さらに、分割積層鉄心22Bで構成された固定子鉄心21Bに星形巻線ユニット3を巻装してなる固定子においても、導体線1の絶縁被膜が損傷されにくく、優れた絶縁性が得られる。
【0052】
また、この実施の形態3によれば、第1内周側磁性薄板連結溶接部27Bが突き合わせ部31を構成するティース21bの先端面に形成されているので、積層体を曲げ加工する際に、ティース先端部の不揃いが発生しやすい積層体の周方向両端部のティース22bを構成する磁性薄板24の部位が確実に連結され、ティース先端部の不揃い発生が確実に抑えられる。
また、第1内周側磁性薄板連結溶接部27Bがティース21bの先端面に形成されているので、第1内周側磁性薄板連結溶接部27Bは磁束の主な通り道であるコアバック部になく、第1内周側磁性薄板連結溶接部27Bを設けることによる磁気抵抗の悪化が抑えられる。
また、第1内周側磁性薄板連結溶接部27Bおよび内周側鉄心連結溶接部29が分割積層鉄心22Bの突き合わせ部31を構成するティース21bの先端面にのみ形成されているので、溶接部が全てのティース21bの先端面に形成されている上記実施の形態2に比べて、溶接箇所が大幅に削減され、ティース21bの先端面の溶接による面荒れによる出力低下や電磁騒音の悪化を抑えることができる。
【0053】
実施の形態4.
上記実施の形態1では、円弧状に曲げ加工された4つの分割積層鉄心22を突き合わせて円筒状の固定子鉄心21を作製するものとしているが、この実施の形態4では、環状に曲げ加工された1つの積層鉄心32を突き合わせて円筒状の固定子鉄心21Cを作製するものとしている。
【0054】
この実施の形態4では、磁性材料からなる帯状体をプレス成形して所定長さの磁性薄板24Aを作製する。この磁性薄板24Aには、ティースが長手方向に所定ピッチに複数形成されている。そして、両端のティースは2分割された形状に形成されている。
ついで、磁性薄板24Aがティースを重ねるように所定枚積層され、積層された磁性薄板24Aの外周面および内周面の所定位置が溶接されて一体化され、積層体23Aを作製する。この積層体23Aにおいては、図7に示されるように、第2外周側磁性薄板連結溶接部25が、積層体23Aの長さ方向を4分割する位置(3箇所)に積層体23Aの幅全域に渡って積層体23Aの外周面に形成されている。また、第1外周側磁性薄板連結溶接部26が、積層体23Aの両端側の外側から2番目のティース23bと相対する積層体23Aの外周面に積層体23Aの幅全域に渡って形成されている。さらに、第1内周側磁性薄板連結溶接部27が、積層体23Aの両端のスロット23aの底面に積層体23Aの幅全域に渡って形成されている。
【0055】
ついで、積層体23Aが、スロット23aの開口を内周側に向けて環状に折り曲げられ、積層鉄心32を得る。この積層鉄心32が、周方向の両端を互いに突き合わされ、この突き合わせ部31の外周面および内周面が溶接されて、図6に示されるように、円筒状の固定子鉄心21Cが得られる。ここで、外周側鉄心連結溶接部28が、突き合わせ部31の外周面に軸方向の全域に渡って形成されている。また、内周側鉄心連結溶接部29が、突き合わせ部31の内周面に軸方向の全域に渡って形成されている。なお、内周側鉄心連結溶接部29は、積層鉄心32の2分割されたティースを連結するようにティース21bの先端面に形成されている。
【0056】
この固定子鉄心21Cの外周面には、1つの外周側鉄心連結溶接部28と3つの第2外周側磁性薄板連結溶接部25とが等角ピッチに形成されている。また、2つの第1外周側磁性薄板連結溶接部26が、外周側鉄心連結溶接部28の周方向の両側に外周側鉄心連結溶接部28に隣接してそれぞれ形成されている。また、固定子鉄心21Cの内周面には、1つの内周側鉄心連結溶接部29が積層鉄心32の突き合わせ部31を構成するティース21bの先端面に形成されている。さらに、2つの第1内周側磁性薄板連結溶接部27が内周側鉄心連結溶接部29の両側のスロット21aの底面にそれぞれ形成されている。ここで、第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部25、26は、ティース21bの径方向外側に形成されている。そして、隣り合うティース21b(32b)で画成されたスロット21a(32a)が、スロット溝方向を軸方向とし、かつ、スロット開口を内周側に向けて、周方向に等角ピッチに配列して形成されている。
【0057】
この実施の形態4では、第2外周側磁性薄板連結溶接部25、第1外周側磁性薄板連結溶接部26および第1内周側磁性薄板連結溶接部27が所定枚の磁性薄板24Aを積層してなる積層体23Aの内周面および外周面の所定位置に溶接形成されているので、積層された磁性薄板24Aが互いに強固に連結されている。
そこで、この実施の形態4においても、上記実施の形態1と同様に、積層鉄心32の周方向の両端側のティース先端面が不揃いとなるようなことが防止される。さらに、積層鉄心32で構成された固定子鉄心21Cに星形巻線ユニット3を巻装してなる固定子においても、導体線1の絶縁被膜が損傷されにくく、優れた絶縁性が得られる。
【0058】
この実施の形態4によれば、環状に曲げ加工された1つの積層鉄心32を突き合わせて円筒状の固定子鉄心21Cを作製しているので、4つの分割積層鉄心22を突き合わせて円筒状の固定子鉄心21を作製する上記実施の形態1に比べて、固定子鉄心21の生産性が向上される。
また、1つの積層鉄心32で固定子鉄心21Cを構成しているので、真円度が他の部位と比べて低下する突き合わせ部31が1箇所となり、良好な真円度の固定子鉄心21Cが得られる。さらに、突き合わせ部31が1箇所であるので、しごきによるサイジング工程を施すことによって、良好な真円度の固定子鉄心21Cが得られる。
【0059】
また、第1外周側磁性薄板連結溶接部26がティース21bの径方向の外側に形成されているので、第1外周側磁性薄板連結溶接部26がスロット21aの径方向の外側に形成されている上記実施の形態1に比べて、第1外周側磁性薄板連結溶接部26を形成することによる出力低下を抑えることができる。
さらに、第1外周側磁性薄板連結溶接部26が積層体23Aの両端から2つ目のティース23bの外周側に形成されているので、第1外周側磁性薄板連結溶接部26の溶接硬化による曲げ加工性の悪化がない。そこで、積層体23Aの端部の曲げ加工が容易となるので、積層体23Aを環状に曲げ加工する前に、積層体23Aの端部を固定子鉄心21Cの曲率形状に変形させることにより、良好な真円度の固定子鉄心21Cが得られる。
【0060】
実施の形態5.
上記実施の形態4では、環状に曲げ加工された積層鉄心32を突き合わせて溶接した円筒状の固定子鉄心21Cに星形巻線ユニット3を巻装するものとしているが、この実施の形態5では、平板状の巻線ユニットを積層体23Aに装着し、積層体23Aを巻線ユニットとともに環状に曲げ加工し、曲げ加工された積層鉄心32を突き合わせて溶接し、固定子20Aを作製するものとしている。
【0061】
この実施の形態5では、積層鉄心23Aの第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部25、26および第1内周側磁性薄板連結溶接部27の溶接深さが、積層体23Aの幅方向(固定子鉄心21Cの軸方向)の端部ほど深くなっている。また、固定子巻線9Aを構成する巻線ユニット16が、導体線1を波状に所定回巻回して平板状に成形されている。そして、図9に示されるように、平板状の巻線ユニット16をスロット23aの開口側から積層体23Aに装着する。ついで、巻線ユニット16が装着された積層体23Aを環状に曲げる。これにより、巻線ユニット16が装着された積層鉄心32が得られる。そこで、積層鉄心32の両端を突き合わせ、突き合わせ部31の外周面および内周面を溶接して、図8に示されるように、固定子巻線9Aが円筒状の固定子鉄心21Cに巻装された固定子20Aが得られる。
【0062】
この実施の形態5では、上記実施の形態4の効果に加えて、平板状の巻線ユニット16が装着された積層体23Aを環状に曲げているので、固定子巻線9Aの巻装性が容易となり、固定子20Aの生産性および占積率が向上される。
また、積層鉄心23Aの第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部25、26および第1内周側磁性薄板連結溶接部27の溶接深さが、積層体23Aの幅方向(固定子鉄心21Cの軸方向)の端部ほど深くなっているので、積層体23Aの幅方向の端部側における磁性薄板24Aの連結が強固となっている。そこで、巻線ユニット16の曲げによって発生する応力が積層鉄心23Aに作用して、積層鉄心23Aの幅方向の端部側の磁性薄板24Aが剥がれることや、固定子鉄心23Cが変形することが防止される。
なお、この実施の形態5において、第2外周側磁性薄板連結溶接部30がティース先端面に施されている場合には、第2外周側磁性薄板連結溶接部30の溶接深さを、積層体23Aの幅方向の端部ほど深くするようにしてもよい。この場合、積層体23Aの幅方向の端部側における磁性薄板24Aの連結がさらに強固となり、積層鉄心23Aの幅方向の端部側の磁性薄板24Aの剥がれや、固定子鉄心23Cの変形が確実に防止される。
【0063】
実施の形態6.
上記実施の形態5では、平板状の巻線ユニットを積層体23Aに装着し、積層体23Aを巻線ユニットとともに環状に曲げ加工し、曲げ加工された積層鉄心32を突き合わせて溶接し、固定子20Aを作製するものとしているが、この実施の形態6では、巻線アッセンブリを積層体23Bに装着し、積層体23Bを巻線アッセンブリとともに環状に曲げ加工し、曲げ加工された積層鉄心32Aを突き合わせて溶接し、固定子20Bを作製するものとしている。
【0064】
ここで、巻線アッセンブリ35の作製方法について図10を参照しつつ説明する。
まず、12本の連続導体線40が平面上に1スロットピッチに並べられる。ついで、図10に示されるように、12本の連続導体線40を一緒に所定ピッチ(2点鎖線の位置)で折り返し、図11に示されるように、12本の連続導体線40が中心線Lに対して角度α度傾斜するように螺旋状に巻回された帯状の巻線ユニット41を形成する。この連続導体線40は、絶縁被覆された矩形断面を有する銅線からなる。
そして、巻線ユニット41の幅方向に関して距離D離れた位置において、一対のピン群42を巻線ユニット41の表面側から各連続導体線40間に挿入する。同様に、巻線ユニット41の幅方向に関して距離D離れた位置において、一対のピン群42を巻線ユニット41の裏面側から各連続導体線40間に挿入する。さらに、巻線ユニット41の幅方向端部において、位置規制ピン群43を各連続導体線40間に挿入する。このようにして、ピン群42、43が図11に示されるように、セットされる。ここで、距離Dは積層鉄心23Aのスロット23aの溝方向長さ(固定子鉄心21Cの軸方向長さ)に略一致している。
【0065】
そこで、巻線ユニット41の表面側から各連続導体線40間に挿入された一対のピン群42が、図11中実線矢印で示されるように、巻線ユニット41の長さ方向で互いに逆方向に移動される。同様に、巻線ユニット41の裏面側から各連続導体線40間に挿入された一対のピン群42が、図11中点線矢印で示されるように、巻線ユニット41の長さ方向で互いに逆方向に移動される。この時、位置規制ピン群43が各連続導体線40間に挿入されているので、連続導体線40がバラバラとなることが阻止される。
そこで、一対のピン42間に位置する各連続導体線40の部位が巻線ユニット41の長さ方向に対して直交するように変形され、スロット23a内に収納される直線部40aとなる。そして、また、一対のピン42の外方に位置する各連続導体線40の部位が6スロット離れた直線部40a間を連結するターン部40bとなる。
【0066】
これにより、図12に示される巻線アッセンブリ35が作製される。この巻線アッセンブリ35は、図12の紙面と直交する方向(巻線アッセンブリ35の幅方向に相当)に重なった一対の直線部40aが1スロットピッチで配列され、一対の直線部40aの幅方向一側の直線部40aが6スロット離れた一対の直線部40aの幅方向他側の直線部40aにターン部40bにより連結されて、構成されている。即ち、巻線アッセンブリ35は、直線部40aがターン部40bにより連結されて6スロットピッチで配列され、かつ、隣り合う直線部40aがターン部60bにより幅方向(直線部40aの配列方向)の両側に連続導体線40の幅分交互にずらされたパターンに形成された2本の連続導体線40を、互いに6スロットピッチずらして直線部40aを重ねて配列してなる連続導体40の対が、1スロットピッチづつずらされて6対配列されて構成されている。なお、図12中ターン部40bから延出する部位は、引き出し線に相当する。
【0067】
ついで、固定子20Bの作製方法について図13および図14を参照しつつ説明する。ここで、上記実施の形態5では、極数12で36個のスロット23a(毎極毎相当たりのスロット数が1)が形成されている積層体23Aを用いるものとしているが、この実施の形態6では、極数16で毎極毎相あたりのスロット数が2の場合であるので、96個のスロット23aが形成されている積層体23Bを用いている。
まず、図13に示されるように、インシュレータ36が積層体23Bの各スロット23aに装着され、さらに2つの巻線アセンブリ35が重ねられてスロット23aの開口側から積層体23Bに装着される。これにより、巻線アッセンブリ35は、4本の直線部40aが矩形断面の長手方向をスロット深さ方向に一致させて、かつ、スロット深さ方向に1列に並んでスロット23a内に収納されて、積層体23Bに装着されている。
【0068】
その後、2つの巻線アセンブリ35が装着された積層体23Bを環状に曲げ、環状に曲げられた積層鉄心32Aの両端を突き合わせ、突き合わせ部31をレーザ溶接して、2つの巻線アッセンブリ35が装着された円筒状の固定子鉄心21Dを得る。さらに、各連続導体線40を所定の結線して、図15に示される固定子20Bが得られる。そして、2つの巻線アッセンブリ35により固定子巻線9Bを構成している。
【0069】
この実施の形態6では、第2外周側磁性薄板連結溶接部25、第1外周側磁性薄板連結溶接部26および第1内周側磁性薄板連結溶接部27が所定枚の磁性薄板24Aを積層してなる積層体23Bの内周面および外周面の所定位置に溶接形成されているので、積層された磁性薄板24Aが互いに強固に連結されている。
そこで、この実施の形態6においても、上記実施の形態5と同様に、積層鉄心32Aの周方向の両端側のティース先端面が不揃いとなるようなことが防止される。さらに、積層鉄心32Aで構成された固定子鉄心21Dに巻線アッセンブリ35を巻装してなる固定子20Bにおいても、連続導体線40の絶縁被膜が損傷されにくく、優れた絶縁性が得られる。
【0070】
上記実施の形態5では、積層体23Aに装着される平板状の巻線ユニット16が細い導体線1を波状に巻回して作製されているので、巻線ユニット16のコイルエンドおよびスロット収納部の導体線1が不整列状態となっている。そこで、占積率の向上には限界があるとともに、コイルエンドの整形作業が必要となり、導体線1間の短絡を生じやすい。
この実施の形態6では、6スロット毎にスロット21a内でスロット深さ方向に内層と外層とを交互に採るような波状に形成された12本の連続導体線40を一体に構成する巻線アッセンブリ35を用いているので、直線部40aがスロット21a内に1列に整列されて収納され、占積率をさらに向上されることができる。また、ターン部40bが固定子鉄心21Dの端面上で2列となって周方向に整列されて配列しているので、コイルエンド群のコンパクト化が図られると共に、コイルエンド同士の短絡が防止される。
また、巻線アッセンブリ35における直線部40aおよびターン部40bの整列性が高く、形状が均一に形成されているので、積層体23Bの曲げ加工の際に、連続導体線40と固定子鉄心21Dとの短絡の発生が防止される。
【0071】
なお、上記各実施の形態では、車両用交流発電機に適用される固定子および固定子鉄心について説明しているが、本発明は車両用交流発電機の固定子および固定子鉄心に限定されるものではなく、回転電機、例えば電動機の固定子および固定子鉄心に適用しても、同様の効果が得られる。
また、上記各実施の形態では、第2外周側磁性薄板連結溶接部25が積層体23、23Aの外周面の長さ方向を等分割する位置に設けられるものとして説明しているが、第2外周側磁性薄板連結溶接部25は環状に成形された固定子鉄心の外周面を周方向に等分割する位置に設けられていてもよい。さらに、第2外周側磁性薄板連結溶接部25は、必ずしも等角ピッチに設けられる必要はなく、積層体23、23Aを曲げ加工する際にティース先端面の不揃いが発生しないように、積層された磁性薄板を互いに強固に連結する位置に設ければよい。
また、上記各実施の形態では、各連結溶接部が環状の固定子鉄心の外周面および内周面に周方向に等角ピッチに設けられているものとしているが、固定子鉄心の振動抑制を目的とし、各連結溶接部を不等角ピッチに設けて固定子鉄心の共振モードを意図的に変化させてもよい。
また、第1外周側磁性薄板連結溶接部26および第1内周側磁性薄板連結溶接部27は、積層体の周方向端部側に位置する第2外周側磁性薄板連結溶接部25と積層体の周方向端部との間に設ければよい。そして、積層体の周方向端部側を構成する磁性薄板の部位の結合を確保するためには、第1外周側磁性薄板連結溶接部26および第1内周側磁性薄板連結溶接部27は、積層体の周方向端部近傍、即ち積層体の周方向端部から2スロットピッチ以内に設けることが望ましい。
【0072】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0073】
この発明によれば、長さ方向と直交するように延設されたティースが長さ方向に所定の間隙を持って複数形成された帯状磁性薄板を複数枚積層してなる直方体の積層体を曲げ成形した少なくとも1つの積層鉄心を突き合わせて円筒状に形成され、隣り合う上記ティースにより画成されるスロットがスロット溝方向を軸方向とし、かつ、スロット開口を内周側に向けて周方向に複数形成されている回転電機の固定子鉄心において、
上記積層鉄心の突き合わせ部を接合一体化する内周側および外周側鉄心連結溶接部が、上記積層鉄心の突き合わせ部の内周側および外周側に軸方向に延びるように形成され、
積層された上記磁性薄板を接合一体化する第1内周側および第1外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の周方向両端部の内周面および外周面に、上記内周側および外周側鉄心連結溶接部に近接して上記軸方向に延びるように形成され、
さらに、積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の外周面に軸方向に延びるように形成されているので、積層体の曲げ加工時における積層体両端部のティース先端面の不揃いの発生が抑えられる回転電機の固定子鉄心が得られる。
【0074】
また、上記第1内周側および外周側磁性薄板連結溶接部および上記第2外周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっているので、積層体を構成する積層された磁性薄板の所定部位の溶接強度が高められ、積層体の曲げ加工時の変形が抑えられる。
【0075】
また、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの先端の内周面に形成されているので、積層体の曲げ加工時に、剛性の低い積層体両端部のティース先端面の不揃いの発生が抑えられる。
【0076】
また、上記積層鉄心の突き合わせ部が上記ティースの周方向中央部に位置し、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が上記内周側鉄心連結溶接部を挟んで該突き合わせ部を構成する上記ティースに形成されているので、積層体の曲げ加工時にティース先端面の不揃いが発生しやすい積層体両端の剛性が高められ、ティース先端面の不揃いの発生が抑えられる。
【0077】
また、積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2内周側磁性薄板連結溶接部が、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記ティースを除く全ての上記ティースの先端の内周面に軸方向に延びるように形成されているので、各ティース先端部の剛性が高められ、各ティース先端面の不揃いの発生が抑えられる。
【0078】
また、上記第2内周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっているので、積層体を構成する積層された磁性薄板の所定部位の溶接強度が高められ、積層体の曲げ加工時の変形が抑えられる。
【0079】
また、上記第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの径方向外側に位置しているので、溶接による磁気抵抗の悪化が抑えられる。
【0080】
この発明は、隣り合うティースにより画成されたスロットがスロット溝方向を軸方向とし、かつ、スロット開口を内周側に向けて周方向に複数形成された円筒状の固定子鉄心と、上記固定子鉄心に巻装された固定子巻線とを備えた回転電機の固定子において、
上記固定子鉄心は、長さ方向と直交するように延設されたティースが長さ方向に所定の間隙を持って複数形成された帯状磁性薄板を複数枚積層してなる直方体の積層体を環状に曲げ成形した1つの積層鉄心の周方向両側面を突き合わせて円筒状に形成されており、
上記積層鉄心の突き合わせ部を接合一体化する内周側および外周側鉄心連結溶接部が、上記積層鉄心の突き合わせ部の内周側および外周側に軸方向に延びるように形成され、
積層された上記磁性薄板を接合一体化する第1内周側および第1外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の周方向両端部の内周面および外周面に、上記内周側および外周側鉄心連結溶接部に近接して上記軸方向に延びるように形成され、
さらに、積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の外周面に軸方向に延びるように形成されているので、固定子鉄心のティース先端面の不揃いの発生が抑えられ、ティース先端面の不揃いに起因する絶縁性の悪化を抑えることができる回転電機の固定子が得られる。
【0081】
また、上記第1内周側および外周側磁性薄板連結溶接部および上記第2外周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっているので、積層体を構成する積層された磁性薄板の所定部位の溶接強度が高められ、積層体の曲げ加工時の変形が抑えられる。
【0082】
また、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの先端の内周面に形成されているので、積層体の曲げ加工時に、剛性の低い積層体両端部のティース先端面の不揃いの発生が抑えら、絶縁性を向上させることができる。
【0083】
また、上記積層鉄心の突き合わせ部が上記ティースの周方向中央部に位置し、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が上記内周側鉄心連結溶接部を挟んで該突き合わせ部を構成する上記ティースに形成されているので、積層体の曲げ加工時にティース先端面の不揃いが発生しやすい積層体両端の剛性が高められ、ティース先端面の不揃いの発生が抑えられ、絶縁性をさらに向上させることができる。
【0084】
また、積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2内周側磁性薄板連結溶接部が、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記ティースを除く全ての上記ティースの先端の内周面に軸方向に延びるように形成されているので、各ティース先端部の剛性が高められ、各ティース先端面の不揃いの発生が抑えられ、絶縁性を確実に向上させることができる。
【0085】
また、上記第2内周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっているので、積層体を構成する積層された磁性薄板の所定部位の溶接強度が高められ、積層体の曲げ加工時の変形が抑えられる。
【0086】
また、上記第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの径方向外側に位置しているので、溶接による磁気抵抗の悪化が抑えられる。
【0087】
また、上記直方体の積層体は、上記固定子巻線を上記スロットに装着した状態で環状に曲げ成形されているので、固定子巻線の装着性が向上されるとともに、固定子巻線の装着に起因する磁性薄板のまくり上がりが抑えられる。
【0088】
また、上記固定子巻線は、導体線を所定スロット毎に上記スロット内のスロット深さ方向に内層と外層とを交互に採るように巻装されているので、巻線の整列性が高く、巻線の形状も均一となり、積層体の曲げ加工に起因する導体線間の短絡および導体線と固定子鉄心との間の短絡の発生を抑えることができる。
【0089】
また、この発明に係る回転電機の固定子鉄心の製造方法は、磁性材料からなる帯状体からティースが所定間隙を持って複数形成された所定長さの磁性薄板を作製する工程と、
上記ティースを互いに重ねるように所定枚数の上記磁性薄板を積層して直方体の積層体を作製する工程と、
上記積層体の反ティース側の外周面の所定位置を、該積層体の外周面の幅方向全域に渡るように溶接して第2外周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程と、
上記積層体の外周面の長さ方向の両端部近傍を、該積層体の外周面の幅方向全域に渡るように溶接して第1外周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程と、
上記積層体の内周面の長さ方向の両端部近傍を、該積層体の内周面の幅方向全域に渡るように溶接して第1内周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程と、
上記第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部および上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記積層体を曲げて積層鉄心を作製する工程と、
少なくとも1つの上記積層鉄心を突き合わせ、該突き合わせ部の外周面および内周面を該積層鉄心の軸方向全域に渡るように溶接して上記積層鉄心を円筒状に一体化する工程
とを備えているので、ティース先端面の不揃いの発生を抑えて固定子鉄心を製造できる回転電機の固定子鉄心の製造方法が得られる。
【0090】
また、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの先端の内周面に形成されているので、積層体の曲げ加工時に、剛性の低い積層体両端部のティース先端面の不揃いの発生が抑えらる。
【0091】
また、上記積層鉄心の突き合わせ部が上記ティースの周方向中央部に位置し、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が上記内周側鉄心連結溶接部を挟んで該突き合わせ部を構成する上記ティースに形成されているので、積層体の曲げ加工時にティース先端面の不揃いが発生しやすい積層体両端の剛性が高められ、ティース先端面の不揃いの発生が抑えられる。
【0092】
また、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記ティースを除く全ての上記ティースの先端の内周面を軸方向全域に渡るように溶接して第2内周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程が、上記積層体を曲げて積層鉄心を作製する工程に先だって行われるので、各ティース先端部の剛性が高められ、積層体の曲げ加工時に各ティース先端面の不揃いの発生が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子を示す斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子鉄心を示す斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子鉄心の製造方法を説明する示す斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機の固定子鉄心を示す斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機の固定子鉄心を示す斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機の固定子鉄心を示す斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機の固定子鉄心を構成する積層体を示す斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機の固定子を示す斜視図である。
【図9】この発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機の固定子の製造方法における巻線ユニットを積層体に装着した状態を示す斜視図である。
【図10】この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子に適用される固定子巻線の製造方法を説明する図である。
【図11】この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子に適用される固定子巻線の製造方法を説明する図である。
【図12】この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子の固定子巻線を構成する巻線アッセンブリを示す側面図である。
【図13】この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子の製造方法における巻線アッセンブリを積層体に装着する工程を説明する斜視図である。
【図14】この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子の製造方法における巻線アッセンブリを積層体に装着した状態を説明する斜視図である。
【図15】この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子を示す斜視図である。
【図16】従来の車両用交流発電機の固定子を示す斜視図である。
【図17】従来の車両用交流発電機の固定子に適用される固定子巻線を製造する方法を説明する図である。
【図18】従来の車両用交流発電機の固定子に適用される固定子鉄心を構成する積層体を示す斜視図である。
【図19】従来の車両用交流発電機の固定子に適用される固定子鉄心を示す斜視図である。
【図20】従来の車両用交流発電機の固定子における固定子巻線を固定子鉄心に実装する方法を説明する工程断面図である。
【図21】従来の改善策としての車両用交流発電機の固定子を製造する方法を説明する図である。
【図22】従来の車両用交流発電機の固定子鉄心におけるティース先端面の不揃い状態の一例を説明する図である。
【図23】従来の車両用交流発電機の固定子鉄心におけるティース先端面の不揃い状態の他の例を説明する図である。
【符号の説明】
9、9A、9B 固定子巻線、20、20A、20B 固定子、21、21A、21B、21C、21D 固定子鉄心、21a スロット、21b ティース、22、22A、22B 分割積層鉄心、23、23A、23B 積層体、24、24A 磁性薄板、25 第2外周側磁性薄板連結溶接部、26 第1外周側磁性薄板連結溶接部、27、27A、27B 第1内周側磁性薄板連結溶接部、28 外周側鉄心連結溶接部、29 内周側鉄心連結溶接部、30 第2内周側磁性薄板連結溶接部、31 突き合わせ部、32 積層鉄心、40 導体線。

Claims (20)

  1. 長さ方向と直交するように延設されたティースが長さ方向に所定の間隙を持って複数形成された帯状磁性薄板を複数枚積層してなる直方体の積層体を曲げ成形した少なくとも1つの積層鉄心を突き合わせて円筒状に形成され、隣り合う上記ティースにより画成されるスロットがスロット溝方向を軸方向とし、かつ、スロット開口を内周側に向けて周方向に複数形成されている回転電機の固定子鉄心において、
    上記積層鉄心の突き合わせ部を接合一体化する内周側および外周側鉄心連結溶接部が、上記積層鉄心の突き合わせ部の内周側および外周側に軸方向に延びるように形成され、
    積層された上記磁性薄板を接合一体化する第1内周側および第1外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の周方向両端部の内周面および外周面に、上記内周側および外周側鉄心連結溶接部に近接して上記軸方向に延びるように形成され、
    さらに、積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の外周面に軸方向に延びるように形成されていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心。
  2. 上記第1内周側および外周側磁性薄板連結溶接部および上記第2外周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっていることを特徴とする請求項1記載の回転電機の固定子鉄心。
  3. 上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの先端の内周面に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の回転電機の固定子鉄心。
  4. 上記積層鉄心の突き合わせ部が上記ティースの周方向中央部に位置し、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が上記内周側鉄心連結溶接部を挟んで該突き合わせ部を構成する上記ティースに形成されていることを特徴とする請求項3記載の回転電機の固定子鉄心。
  5. 積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2内周側磁性薄板連結溶接部が、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記ティースを除く全ての上記ティースの先端の内周面に軸方向に延びるように形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4記載の回転電機の固定子鉄心。
  6. 上記第2内周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっていることを特徴とする請求項5記載の回転電機の固定子鉄心。
  7. 上記第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの径方向外側に位置していることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の回転電機の固定子鉄心。
  8. 隣り合うティースにより画成されたスロットがスロット溝方向を軸方向とし、かつ、スロット開口を内周側に向けて周方向に複数形成された円筒状の固定子鉄心と、上記固定子鉄心に巻装された固定子巻線とを備えた回転電機の固定子において、
    上記固定子鉄心は、長さ方向と直交するように延設されたティースが長さ方向に所定の間隙を持って複数形成された帯状磁性薄板を複数枚積層してなる直方体の積層体を環状に曲げ成形した1つの積層鉄心の周方向両側面を突き合わせて円筒状に形成されており、
    上記積層鉄心の突き合わせ部を接合一体化する内周側および外周側鉄心連結溶接部が、上記積層鉄心の突き合わせ部の内周側および外周側に軸方向に延びるように形成され、
    積層された上記磁性薄板を接合一体化する第1内周側および第1外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の周方向両端部の内周面および外周面に、上記内周側および外周側鉄心連結溶接部に近接して上記軸方向に延びるように形成され、
    さらに、積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記積層鉄心の外周面に軸方向に延びるように形成されていることを特徴とする回転電機の固定子。
  9. 上記第1内周側および外周側磁性薄板連結溶接部および上記第2外周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっていることを特徴とする請求項8記載の回転電機の固定子。
  10. 上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの先端の内周面に形成されていることを特徴とする請求項8または請求項9記載の回転電機の固定子。
  11. 上記積層鉄心の突き合わせ部が上記ティースの周方向中央部に位置し、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が上記内周側鉄心連結溶接部を挟んで該突き合わせ部を構成する上記ティースに形成されていることを特徴とする請求項10記載の回転電機の固定子。
  12. 積層された上記磁性薄板を接合一体化する第2内周側磁性薄板連結溶接部が、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記ティースを除く全ての上記ティースの先端の内周面に軸方向に延びるように形成されていることを特徴とする請求項10または請求項11記載の回転電機の固定子。
  13. 上記第2内周側磁性薄板連結溶接部の溶接深さが、軸方向に関して異なっていることを特徴とする請求項12記載の回転電機の固定子。
  14. 上記第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの径方向外側に位置していることを特徴とする請求項8乃至請求項13のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  15. 上記直方体の積層体は、上記固定子巻線を上記スロットに装着した状態で環状に曲げ成形されていることを特徴とする請求項8乃至請求項14のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  16. 上記固定子巻線は、導体線を所定スロット毎に上記スロット内のスロット深さ方向に内層と外層とを交互に採るように巻装されていることを特徴とする請求項15記載の回転電機の固定子。
  17. 磁性材料からなる帯状体からティースが所定間隙を持って複数形成された所定長さの磁性薄板を作製する工程と、
    上記ティースを互いに重ねるように所定枚数の上記磁性薄板を積層して直方体の積層体を作製する工程と、
    上記積層体の反ティース側の外周面の所定位置を、該外周面の幅方向全域に渡るように溶接して第2外周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程と、
    上記積層体の外周面の長さ方向の両端部近傍を、該積層体の外周面の幅方向全域に渡るように溶接して第1外周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程と、
    上記積層体の内周面の長さ方向の両端部近傍を、該積層体の内周面の幅方向全域に渡るように溶接して第1内周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程と、
    上記第1および第2外周側磁性薄板連結溶接部および上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記積層体を曲げて積層鉄心を作製する工程と、
    少なくとも1つの上記積層鉄心を突き合わせ、該突き合わせ部の外周面および内周面を該積層鉄心の軸方向全域に渡るように溶接して上記積層鉄心を円筒状に一体化する工程
    とを備えたことを特徴とする回転電機の固定子鉄心の製造方法。
  18. 上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が、上記ティースの先端の内周面に形成されていることを特徴とする請求項17記載の回転電機の固定子鉄心の製造方法。
  19. 上記積層鉄心の突き合わせ部が上記ティースの周方向中央部に位置し、上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が上記内周側鉄心連結溶接部を挟んで該突き合わせ部を構成する上記ティースに形成されていることを特徴とする請求項18記載の回転電機の固定子鉄心の製造方法。
  20. 上記第1内周側磁性薄板連結溶接部が形成された上記ティースを除く全ての上記ティースの先端の内周面を軸方向全域に渡るように溶接して第2内周側磁性薄板連結溶接部を形成する工程が、上記積層体を曲げて積層鉄心を作製する工程に先だって行われることを特徴とする請求項18または請求項19記載の回転電機の固定子鉄心の製造方法。
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