JP2014068497A - 回転電機およびそれを用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents

回転電機およびそれを用いた電動パワーステアリング装置 Download PDF

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宏至 金澤
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Abstract

【課題】
本発明は、永久磁石式回転電機に関わり、低電圧、大トルク用のモータにおいて、占積率の向上と設計の自由度向上を目的とする。
【解決手段】
極数とスロット数の組み合わせが10:12もしくは14:12の集中巻モータにおいて、隣り合う同相コイルの巻き数を異ならせることを特徴とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、回転電機およびそれを用いた電動パワーステアリング装置に関する。
電動化による油圧代替やハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車(EV)の市場投入を受けて、電動パワーステアリング(EPS)の装着率が急激に高まってきている。電動パワーステアリング用モータに代表される車載用の補機は車載用のバッテリー(例えば12V)がエネルギーの供給源となっており、低電圧条件下での駆動となる。ところが、EPS用のモータは高い回転数−トルク特性(N−T特性)が要求されるため、コイルの巻数を少なくしなければ高速回転領域まで対応できない。さらに、高トルクの要求も強く、大電流での駆動が必要となることから、コイルの線径を太くする必要がある。しかし、線径の太いコイルはマグネットワイヤーの剛性が高く、モータの固定子スロット内の占積率を向上させることが難しい。そこで、分割コアを用いた高精度な整列集中巻が採用されている。占積率を向上させる技術として、例えば、特開2001−197696号公報(特許文献1)に記載のように、スロット内でコイルを2段構成とし、細線で並列接続することによって等価的に線径を大きくする手法や、特開2011−4456号公報(特許文献2)に記載のように、ステータコアの形状工夫と分布巻を採用することによって占積率を向上させる方法などが挙げられている。
特開2001−197696号公報 特開2011−4456号公報
EPS用のモータは手とタイヤの間にあるモータのトルク脈動・摩擦をステアリングホイール(steering wheel)を介して直接人間の手に伝える。そのため、EPS用モータに対するコギングトルクやトルク脈動の要求は非常に厳しい。モータのコギングトルクやトルク脈動を低減するためには、極数とスロット数の組み合わせが非常に重要である。例えば、12スロットの集中巻モータを考えた場合、取り得る極数として、8極,10極,14極などがある。ここで、10極乃至14極を選択することにより、コギングトルクやトルク脈動に関して優れた特性を得ることができる。しかし、10極乃至14極は固定子側の最大並列回路数が2である。これに対し、8極を選択した場合、取り得る最大並列回路数は4とできる。従って、10極乃至14極を選択すると、コギングトルクやトルク脈動に優れているものの、最大並列回路数が8極に比べると小さいため、コイルの線径をより太くする必要があり、占積率が低下する原因となり得る。
本発明の目的は、コギングトルク・トルク脈動を低減しつつ高占積率・高トルクな回転電機を提供することにある。
本発明は、トルク脈動の低減と高トルク化の両方に優れた回転電機を提供するため、極数とスロット数の関係が10:12の整数倍、若しくは14:12の整数倍の関係を有し、固定子の隣り合う同相のコイル巻数が異なるようにする。
本発明によれば、コギングトルク・トルク脈動を低減しつつ高占積率・高トルクな設計を実現できる。そして、本発明によれば、電動パワーステアリング用に好適な回転電機を提供することができる。
本発明の一実施例による電動パワーステアリング装置を示す図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング装置を示す図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング装置を示す図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング装置を示す図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング装置を示す図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータと制御装置を表す図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの構成を表す図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの回転子の構成を表す図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの固定子分割コアとボビンの組み立て方を表す図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの固定子を表す図であり、(a)は固定子の巻線配置を表す図であり、(b)は固定コアの組立体を表す図であり、(c)は固定子ボビンに固定子コイルが巻かれた詳細図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの固定子を表す図であり、(a)は固定コアの組立体を表す図であり、(b)は固定子ボビンに固定子コイルが巻かれた詳細図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの固定子を表す図であり、(a)は固定コアの組立体を表す図であり、(b)は固定子ボビンに固定子コイルが巻かれた詳細図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの固定子を表す図であり、(a)は固定コアの組立体を表す図であり、(b)は固定子ボビンに固定子コイルが巻かれた詳細図である。 本発明の効果を表す特性図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの固定子コアの詳細図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの回転子コアと回転子磁石の詳細図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの回転子コアと回転子磁石の詳細図である。
以下、本発明による回転電機について図面を用いて説明する。尚、本実施例では電動パワーステアリング用のモータとして記述するが、同様にブラシレスモータで構成される車載補機全般に適用可能である。
本発明における第1の実施例について説明する。まず、図1〜3を用いて本実施例の電動パワーステアリングに関する動作原理を説明する。本実施例の電動パワーステアリングシステムは、車載電源と、この車載電源からワイヤーハーネスを介して供給された直流電力を多相の交流電力に変換するとともに、ステアリングに加えられたトルクに応じて、その出力を制御する制御装置と、この制御装置から供給される交流電力によって駆動され、操舵用のアシストトルクを出力する電動パワーステアリング用モータとを有する電動パワーステアリングシステムであって、前記電動パワーステアリング用モータは、フレームと、このフレームに固定された固定子と、この固定子に空隙を介して対向配置された回転子とを有し、固定子は固定子コアと、この固定子コアに組み込まれた多相の固定子コイルを備えており、固定子コアは環状のバックコア部と、このバックコア部から径方向に突出する複数のティースコア部とから構成されており、固定子コアの隣接するティースコア部間にはスロット部が形成されており、固定子コイルはスロット部に収納されており、回転子は回転子コアと、この回転子コアの外周表面に固定された、もしくは回転子コアに埋め込まれた複数のマグネットを備えている。
図1は、本実施例の電動パワーステアリング用モータを用いた電動パワーステアリングシステムの構成図である。本システムはステアリングホイールSTと、ステアリングホイールSTの回転駆動力を検出するトルクセンサTSと、トルクセンサTSの出力に基づいて、アシストトルクを制御する制御装置ECUと、アシストルクを制御する制御装置ECUの信号に基づいて、アシストルクを出力するモータ1000と、制御装置ECUおよびモータ1000のエネルギー供給源となる車載用バッテリーBAと、モータ1000の回転駆動力を歯車によって減速し、所望のトルクを出力するためのギヤ機構GEと、ギヤ機構GEで発生したトルクを伝達するためのピニオンギヤPNと、ピニオンギヤPNとギヤ機構GEをつなぐための一つまたは複数のロッドROと、一つまたは複数のジョイントJTと、ピニオンギヤPNに発生する回転駆動力を水平方向の力に変化するラックギヤRCGと、ラックギヤRCGを覆うラックケースRCと、ラックケースRC内に塵などが入らないようにするためにラックケースRCの両端部に設けられる第1のダストブーツDB1及び第2のダストブーツDB2と、実際に舵取りが行われる第1のタイヤWH1と、第2のタイヤWH2と、ラック軸に発生する水平方向の力を第1のタイヤWH1に伝えるための第1のタイロッドTR1と、同じくラック軸に発生する水平方向の力を第2のタイヤWH2に伝えるための第2のタイロッドTR2とを備えている。
図1はステアリングコラム付近にアシストトルクを発生させるためのモータ1000を備えているコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置である。図1はステアリングホイールSTを回転させると、その回転駆動力をトルクセンサTSが検出する。トルクセンサTSの検出信号に基づいて、制御装置ECUが所望のアシストトルクを発生させるための通電パターンを演算し、モータ1000に指令を出す。モータ1000は制御装置ECUの指令に基づいて通電を行い、アシストトルクを発生させる。そして、モータ1000に接続されたギヤ機構GEにより減速され、ロッドROとジョイントJTを介して、ピニオンギヤPNに回転駆動力が伝達される。ピニオンギヤPNはラックギヤRCGと噛合っており,それによってピニオンギヤPNの回転駆動力は車の進行方向に対して直角方向の推力に変換される。こうして発生した水平方向の推力はタイロッドTR1およびTR2を介して、タイヤWH1およびWH2の舵取りを行う。本システムは車室内にモータが配置されるため、エンジンルームから遠く、環境温度が比較的低い条件で使用できる。そのため、高温で減磁が考えられるネオジム焼結磁石を用いた永久磁石式モータの場合、減磁耐力に関して比較的緩い条件で設計が可能である。ただし、運転者に近いことから、モータの振動・騒音に関しては厳しい条件での設計が必要となる。図1では、制御装置ECUとモータ1000は別々に描いているが、モータ1000の出力軸と反対側に制御装置ECUが接続された機電一体型としても適用できる。
図2はピニオンギヤPNの近傍にアシストトルクを発生させるためのモータ1000を備えているピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置である。図2−aはピニオンギヤPNの軸にアシストトルクを発生させるためのモータ1000が備えられており、基本的な動作原理は図1のコラムアシスト式電動パワーステアリング装置と変わらない。また、図2−bはロッドROを介してステアリングホイールSTに接続されている第1のピニオンギヤPN1とは別にラック軸の中心に対して反対方向に第2のピニオンギヤPN2が設けられ、アシストルクを発生させるためのモータ1000は第2のピニオンギヤPN2に備えられている。ピニオンギヤが二つ存在することからデュアルピニオンアシスト式電動パワーステアリングまたはダブルピニオンアシスト式電動パワーステアリングと呼ばれる。これは人間がステアリングを切る力とアシストトルクの両方がラックギヤRCGに加わることや、ピニオンギヤを別に設けることで、モータ1000を配置するためのスペースを確保できることから、モータ体格を大きくでき、高出力化が可能となる。また、本システムはモータ1000と運転者との距離が長いことから、振動・音に関して比較的緩い条件で設計が可能となる。一方で、エンジンルーム内に配置されるため、環境温度が比較的高く、高温で減磁が考えられるネオジム焼結磁石を用いた永久磁石式モータの場合、減磁耐力について比較的厳しい条件での設計が必要となる。
図3はラックギヤRCGに対して同軸にアシストトルクを発生させるためのモータ1000が備えられているラックアシスト式電動パワーステアリング装置である。図3−aはラックケースRC内にアシストトルクを発生させるためのモータ1000が内蔵されている。このモータ1000は中空シャフト構造になっており、中にネジを切ったボールスクリューBSが配置されている。このボールスクリューBSとラックギヤRCGが噛み合うことで、モータ1000の回転駆動力をラックギヤRCGの水平方向の推力に変換する仕組みである。また、図3−bでは、アシストトルクを発生させるためのモータ1000がラックギヤRCGと平行に備えられている。この場合、モータ1000の回転子シャフトとラックギヤRCGとがベルトBTでつながれており、スクリュー状の溝を切ったベルトBTとラックギヤRCGが噛み合うことでモータ1000の回転駆動力をラックギヤRCGの水平方向推力に変換する仕組みである。本システムは図2で説明したピニオンアシスト式の電動パワーステアリングと同様にモータ1000と運転者との距離が長いことから、振動・音に関して比較的緩い条件で設計が可能となる。一方で、エンジンルーム内に配置されることから、環境温度が比較的高く、高温で減磁が考えられるネオジム磁石焼結を用いた永久磁石式モータの場合、減磁耐力について比較的厳しい条件での設計が必要となる。さらに、スぺースを合理的に有効活用できる構成であるため、モータ体格の増大など、さらなる高出力化に有利な構成である。
次に、モータ1000、制御装置ECU、バッテリーBAのエネルギー収支について説明する。モータ1000の動力源であるバッテリーBAとして、例えば12V,100Aのものを用いる場合、その出力は約1200Wとなる。バッテリーBAと制御装置ECUとはワイヤーハーネスで接続されており、太いワイヤーハーネスを用いることで低抵抗化しても(引きまわしの容易性を考慮すると、導体断面積8mm2程度のワイヤーハーネスが限界)、上述のように大電流が流れる場合、ワイヤーハーネスの消費電力は、200W程度となる。また、制御装置ECU自体の内部抵抗値を小さくしたとしても、その消費電力は、約200〜300Wとなる。したがって、バッテリーBAの出力可能な電力(約1200W)の内、約半分がワイヤーハーネスや制御装置ECUで消費され、モータ1000で消費可能な電力は半減する。モータ1000の逆起電力は回転速度とコイル巻数に比例するため、高い回転速度領域ではモータで発生する逆起電力が入力電圧に対して大きくなってしまう。そうなると、システムとして成立しなくなるため、コイルの巻数を少なくすることで、高速領域まで対応できるように設計する必要がある。
EPS用のモータは、小排気量(小車両総重量)の車両に用いられており、大排気量(大車両総重量)の車両では、現状では油圧式のパワーステアリング装置が実用化されている。このような大排気量(大車両総重量)の車両(例えば、排気量1.8L以上、車両総重量1.5t以上)に,永久磁石式ブラシレスモータを用いることは実用上不可能であった。その理由は,大排気量(大車両総重量)の車両においては、据え切り状態では車両重量が大きすぎるため、タイヤと地面の間の摩擦が大き過ぎ、据え切りが不可能になるからである。永久磁石式集中巻のブラシレスモータにおいて、低速時のトルクを大きくできない理由は、モータの銅損が大きく、前述のエネルギー収支の関係から、十分なモータ電流が流れ込まないことにある。そこで、第1に、本実施例では、銅損の小さなEPSモータとする必要がある。さらに、モータとECUが一体で設計される機電一体型のモータにおいてはECU側にモータの熱が伝わらないように銅損を十分に低減することはメリットがある。
EPSモータは、図1〜3に示すようにステアリングコラムの近傍に置かれる場合、ラックアンドピニオンの近傍に置かれる場合などがあるが、車載スペースが限られていることに変わりはなく、何れも小型化が要求される。また、小型化された構造でステータ巻線を固定することが必要であり、巻線作業が容易なことも重要である。さらにEPSモータはコギングトルクなどのトルク変動をたいへん小さく押えることが望ましく,据え切りに必要なアシスト力を補うため,大きなトルクが要求される。例えば車の走行停止状態、あるいは走行停止に近い運転状態でステアリングホイール(ハンドル)が早く回転されると操舵車輪と地面との間の摩擦抵抗のため、上記モータには大きなトルクが要求される。このときには大電流が固定子コイルに供給される。この電流は条件により異なるが50アンペア以上であり,70アンペアあるいは150アンペアの場合も考えられる。自動車に搭載されるEPSは色々な振動が加わる。また、車輪からの衝撃も加わる。また、気温変化の大きい状態で利用される。摂氏マイナス40度の状態も考えられ、また、モータや周辺機器の発熱による温度上昇により100度以上になる場合も考えられる。さらに、モータ内に水が入らないようにしなければならない。このような条件で固定子がハウジングケース100に固定されるためには、ハウジングケース100に固定子コア200を圧入することが望ましい。また、圧入後さらにフレームの外周から螺子止めしてもよい。圧入に加え回止を施すことが望ましい。
EPS用のモータは車両に搭載された電源により駆動される。上記電源は出力電圧が低い場合が多い。電源端子間にインバータを構成するスイッチング素子や上記モータ、その他電流供給回路の接続手段が等価的に直列回路を構成し、上記回路においてそれぞれの回路構成素子の端子電圧の合計が上記電源の端子間電圧になるので、モータに電流を供給するためのモータの端子電圧は低くなる。このような状況でモータに流れ込む電流を確保するにはモータの銅損を低く押えることが極めて重要である。車両に搭載される電源は50ボルト以下の低電圧系が多く、この点から、固定子コイル400を集中巻とすることが望ましい。特に12ボルト系電源を使用する場合は極めて重要である。
上述の通り、12ボルト系の電源を使用する場合、モータの極数が多いと回転速度の高い領域では、モータ性能が十分に得られないことが多い。そのため、モータの極数は6〜14極程度が望ましい。ここでは、6〜14極の範囲において、同じスロット数で極数の選択肢が多い12スロットの集中巻モータを例に挙げる。例えば8極12スロットのモータを考えた場合、固定子コイルの最大並列回路数は4並列である。しかし、8極12スロットモータはコギングトルクやトルク脈動が大きく、EPSモータとしての性能を満足するためには、回転子磁石にスキューを施すなどの工夫が必要となる。それに対して、10極12スロットモータとすることで、他の極数とスロット数との組合せのモータに比べて、コギングトルクやトルク脈動を小さくすることができる。しかし、10極12スロットモータは固定子コイルの最大並列回路数が2並列となる。EPS用のモータは低電圧駆動であり、大トルクが必要なため、巻数が少なく、大電流を流すことから、固定子コイルの線径を太くする必要がある。したがって、8極12スロットでは4並列が適用できるのに対し、10極12スロットでは2並列となるため、10極12スロットモータでは固定子コイルの線径を太くする必要がある。線径を太くした場合、固定子コイルの剛性が高いため、モータスロット内の占積率を上げるのが困難となる。EPS用のモータのように固定子コイルの巻数が少ないモータにおいて、1ターンでも多く、または線径の太いコイルを用いて、占積率を向上させることはモータ性能上、非常に重要である。
以下、本発明の第1の実施形態に関するモータの詳細構成について図4、5を用いて説明する。EPSモータ1000の具体的構成について説明する。本実施例におけるEPS用モータはステアリングホイールを介して、人がタイヤの舵取りを行う際に、アシストルクを制御する制御装置ECUの信号に基づいて、通電を行い、アシストトルクを出力する。ここで、制御装置ECUとモータ1000の配置関係について述べる。制御装置ECUは、図1〜3に示すようにモータ1000と別の位置に配置され、ワイヤーハーネス等を介してモータに接続される場合と、ワイヤーハーネスでの電圧降下をなくすために、モータ1000の反出力側に制御装置ECUを直結した機電一体式が考えられる。例えば機電一体式の場合、図4に示すように、制御装置ECUはモータ1000の反出力軸側に直結される構成となる。モータ1000に巻かれた巻線の引き出し線がバスバー600の金属部分に接触・固定され、バスバー600を介してY結線やΔ結線などの方式による結線がなされるように構成している。バスバーを介してまとめられた結線は制御装置ECU側に突出した入力線802によって制御装置ECUに接続される。
次に、モータ1000の全体構造に関して、図5−aを用いて説明する。モータ1000は鉄製またはアルミ製のハウジングケース100に固定された磁性体からなる固定子コア200と、固定子コア200に巻回された導電性の固定子コイル400と、固定子コア200と固定コイル400を絶縁するための非導電性部材からなるボビン300と、固定子200の内径側に回転可能に支持された回転子500と、固定子コイル400の引き出し線をまとめて、モータの入力線やY結線の場合は中性点などをつくるためのバスバー600と、モータ1000の入力側に設けられたブラケット700と、入力線802やリレースイッチ801などをまとめた基盤800によって構成されている。
上記の構成を組み立てる構成は次の通りである。固定子コア200に固定子コイルを組み込む第1の工程と、この後、固定子コイル400が組み込まれた固定子コア200の周方向の複数箇所をハウジングケース100に圧入し、固定子コイル400を組み込んだ固定子コア200がハウジングケース100に固定された構造体を得る第2の工程と、この後、固定子コア200と、固定子コア200の軸方向端部から軸方向に突出する固定子コイル400のコイルエンド部をブラケット700または治具とハウジングケース100によって囲むように、ブラケット700または治具を構造体に対して取り付ける第3の工程を経て製造される。または、第3の工程後に、ブラケット700または治具とハウジングケース100によって囲まれている中に流体状のモールド材を注入し、コイルエンド部、固定子コア200の隙間、固定子コイル400の隙間、固定子コア200と固定子コイル400との間の隙間及び固定子コア200とハウジングケース100との間の隙間にモールド材を充填する第4の工程と、この後、モールド材を固化させる第5の工程と、この後、治具を取り外す第6の工程とを経て、モールド材によってモールド成形された構造体を得る製造方法としても良い。
次に、図5−bを用いて、回転子500の構成について述べる。回転子500は、永久磁石を固定するための回転子コア502と、回転子コア502の外周面に周方向に少なくとも二つ以上配置された永久磁石501と、永久磁石501が回転の遠心力に耐えられるように設けられたカバー503と、回転子コア502の内径側中心部に固定されたシャフト504とシャフト504を回転させるためのベアリング機構505および506と、モータ出力側にあるギヤや負荷などと連結するための構造材507とによって構成されている。尚、本実施例は、10極12スロットであり、永久磁石501は10個設けられている。
次に、図5−cを用いて固定子コア200とボビン300の構成について述べる。固定子コア200は円環状のコアバック部201とコアバック部201から内径方向に突出したティース202によって構成され、この分轄コアを周方向に配置することで図5−aのような固定子コア200を構成する。固定子コア200と固定子コイル400とを絶縁するためのボビン300は図5−cに示すように、ボビン301と302とが軸方向両側に分割され、ティース202を軸方向から挟みこむようにして組み立てられる。
図6は本実施例を説明するための図である。図6(a)は10極12スロットもしくは14極12スロット用の集中巻モータの固定子断面構造を示している。図6(a)上では、固定子コイル400はそれぞれ独立した12個のティースに反時計回り方向にU1+,U1−,V1−,V1+,W1+,W1−,U2−,U2+,V2+,V2−,W2−,W2+の順で集中巻で巻回されている。ただしこの同じ巻線配置に対して10極と14極の回転子を適用した場合、両者で回転方向が異なる。ここで、固定子コイルU1+と、固定子コイルU1−とは、コイルを流れる電流の向きが逆方向となるように巻回されている。固定子コイルU2+と、固定子コイルU2−とも、コイルを流れる電流の向きが逆方向となるように巻回されている。また、固定子コイルU1+と、固定子コイルU2+とは、コイルを流れる電流の向きが同一方向となるように巻回されている。固定子コイルU1−と、固定子コイルU2−とも、コイルを流れる電流の向きが同一方向となるように巻回されている。固定子コイルV1+,V1−,V2+,V2−の電流の流れ方向の関係、及び固定子コイルW1+,W1−,W2+,W2−の電流の流れ方向の関係も、U相の場合と同様である。
固定子コア200を構成する12個の分割コア及び分割コアに巻回される固定子コイル400は、同様に製作される。例えば、U相は4つのティースで構成されるため、並列回路数を2並列とした場合、2つのティースに直列に巻回される固定子コイルは連続的に巻回され、もう一方の直列に巻回される2つの固定子コイルも連続的に巻回され、バスバーを介して結線処理される。また、並列回路数を1とした場合には4つのティースに巻回される固定子コイルすべてが連続的に巻回される。図6(b)は固定子コア200を構成する12個の分割コアとボビン300と固定子コイル400とを組んだ状態を示している。ちなみに、固定子コア200は電磁鋼板などの磁性材料で構成される薄い板状のものを軸方向に積層して作られている。これは固定子に発生する渦電流損を低減させる効果がある。図6(c)は隣り合う同相のコイルが連続的に巻回された図を示している。固定子コイルは巻き始め401から巻回しはじめて、nターン巻回した後、隣のティースに渡り、隣のティースでは巻方向が逆になるように、連続的に、nターンよりも整数ターン分多いか、もしくは整数ターン分少ないターン数で巻回される。そうすることにより、スロットスペースを有効活用でき、占積率の向上および設計の自由度を上げることができる。例えば、一方のティースにnターン巻回され、もう一方のティースにn+1ターン巻回された場合、その合計巻数は2n+1ターンとなり、奇数ターンとなることで設計の自由度を上げることができる。従来は両方nターン巻回されるか、両方n+1ターンで巻回されていたため、2つの連続的に巻かれたティースの合計巻数は2nまたは2n+2などの偶数ターンのみしか選択できず、その中間の巻き数が選択できないため、設計の自由度が広がらなかった。また、特に太線の固定子コイルを用いる場合、2ターン分増やせるスロット断面積はないが、スロット中央付近に1ターン分増やせるスロット断面積が存在するなどの場合が考えられ、占積率を向上させる観点からも有効である。以上のような場合、スロット内のスペースを限界近くまで使った場合が多い。従って、一方のティースがnターンでその隣の同相コイルの巻き数がn+1ターンだった場合、さらにその隣にくる異相のティースの巻き数はnとなるように、スロットスペースが周方向にある程度均一にする必要がある。また、巻き始め401と巻き終わり402は逆でも同様のことが言える。また、ボビン300には巻回するためのガイドが円弧状に設けられていると、巻回し易い構成となり、望ましい。また、巻き始めと巻き終わりの先端を色等で識別できるようにしておけば、製造上便利である。例えば、Y結線の場合、巻き始めと巻き終わりを色等で分けるようにしておけば、中性点接続側と入力線側を見分けやすい。
図7を用いて本発明の第2の実施例について説明する。図7(a)は固定子コア200とボビン300と固定子コイル400とを組んだ状態を示している。ここでは固定子コイル400に角線または平角線を適用している。角線または平角線は固定子コイルを整列的に巻回するのに適しており、占積率の向上が見込める。また、丸線と比較して巻回した後もスロット内でコイルが移動し難く、製造上も比較的便利である。図7(b)は隣り合う同相のコイルが連続的に巻回された図を示している。こちらも巻き始め401から二つのティースに対して連続的に固定子コイルを巻回し、巻き終わり402に至る。また、第1の実施例同様に一方のターン数がnターンの場合、隣り合う同相コイルの巻き数はnターンよりも整数ターン分多いか、もしくは整数ターン分少ない構成とする。また、ボビン300には巻回するためのガイドが角状に設けられていると、巻回し易く、望ましい。また、第1の実施例同様に巻き始めと巻き終わりの先端を色等で識別できるようにしておけば、製造上便利である。例えば、Y結線の場合、巻き始めと巻き終わりを色等で分けるようにしておけば、中性点接続側と入力線側を見分けやすい。
図8を用いて、本発明の第3の実施例について説明する。図8(a)は固定子コア200とボビン300と固定子コイル400とを組んだ状態を示している。図8(b)は隣り合う同相のコイルが連続的に巻回された図を示している。固定子コイルは巻き始め401から巻回しはじめて、nターン巻回した後、隣のティースに渡り、隣のティースでは巻方向が逆になるように、連続的にmターン巻回し、そのmはnターンよりも0.5ターン分多いか、もしくは0.5ターン分少ないターン数で巻回される。ただし、nとmは整数値とする。そうすることにより、スロットスペースを有効活用でき、占積率の向上および設計の自由度を上げることができる。第1および第2の実施例同様に、細かいターン数の選択が可能になるため、設計の自由度を大幅に上げることができる。さらにこの場合、巻き始めと巻き終わりが軸方向で逆に出されるため、Y結線だと、中性点接続側と入力線側に分けることができる。これにより、中性点側にリレー等の機構を設けたい場合など、スペースが確保できるため、製造上便利である。また、第1〜2の実施例同様に、こうした設計ではスロット内のスペースを限界近くまで使った場合が多い。従って、一方のティースがnターンでその隣の同相コイルの巻き数が0.5ターン多い場合、さらにその隣にくる異相のティースの巻き数はnターンとなるように、スロットスペースが周方向にある程度均一にする必要がある。また、巻き始め401と巻き終わり402は逆でも同様のことが言える。また、ボビン300には巻回するためのガイドが円弧状に設けられていると、巻回し易い構成となり、望ましい。
図9を用いて本発明の第4の実施例について説明する。図9(a)は固定子コア200とボビン300と固定子コイル400を組んだ状態を示している。ここでは固定子コイル400に角線または平角線を適用している。角線または平角線は固定子コイルを整列的に巻回するのに適しており、占積率の向上が見込める。また、丸線と比較して巻回した後もスロット内でコイルが移動し難く、製造上も比較的便利である。図9(b)は隣り合う同相のコイルが連続的に巻回された図を示している。第3の実施例同様に巻き始め401から二つのティースに対して連続的に固定子コイルを巻回し、巻き終わり402に至る。また、第3の実施例同様に一方のターン数がnターンの場合、隣り合う同相コイルの巻き数はnターンよりも0.5ターン分多いか、もしくは0.5ターン分少ない構成とする。ただし、nとmは整数値とする。また、ボビン300には巻回するためのガイドが角状に設けられていると、巻回し易く、望ましい。また、第3の実施例同様に巻き始めと巻き終わりを軸方向で分けることが可能なため、中性点接続側と入力線側等に分けることができる。これにより、中性点側にリレー等の機構を設けたい場合など、スペースが確保できるため、製造上便利である。
以上のような実施例の場合、角ティースの巻き数が異なるため、通電時に磁気的アンバランスが引き起こる可能性が予測されるが、実際には、上記で述べた極数とスロット数の組み合わせが10:12もしくは14:12となるようなモータにおいては、隣り合う同相コイルとの合成ベクトルでトルクが決まるため、大きく影響しない。図10に特性例を示す。n:nの同数巻で構成した場合とn:n+1の異数巻で構成した場合とでは、トルク脈動にほとんど差がないことがわかる。しかし、隣り合う同相コイルの巻数差があまりに大きい場合は磁気的なアンバランスが大きくなることが予想される。そこで、図10(b)に隣り合う同相コイルの巻数差に対するトルク値とトルク脈動値の変化を示す。EPSのモータはトルク脈動に厳しい制約があるため、トルク脈動は2.5%以下程度に抑えることが望ましい。従って隣り合う同相コイルの巻数差は2程度に収めることが望ましい。また、図10(c)に隣り合う同相コイルの巻数がn:nの場合とn:n+1の場合の回転数に対するトルク性能を示す。例えば、隣り合う同相コイルの巻数がn:n+1の場合、低速回転時にはトルクが大きいが、高速になるにつれ、逆起電力が大きくなるため、トルクが出力し難くなる。一方で、隣り合う同相コイルの巻数がn:n−1の場合、低速回転時にはトルクが小さくなるが、高速回転時に逆起電力が小さくなるため、同じ制御方式を用いた場合、高速回転領域までトルクが出力可能となる。このように、高い回転数−トルク特性が必要なEPSモータなどにおいて、必要な領域の特性を確保するために、ターン数を調整するのが望ましい。
以下、本実施例のモータの固定子および回転子構造について詳細を説明する。
図11は固定子の構造を示している。固定子コアはコアで発生する損失をできるだけ抑えるためにさまざまな工夫を施す必要がある。例えば、図11(a)に示すように12個の分割コアで固定子コア構成する場合、一つの分割コアを無垢の鉄で形成した場合は渦電流損失の影響が大きいが、圧粉鉄心で構成すれば、コアに発生する渦電流を抑制することができる。また、図11(a)のように薄い板状の軟磁性材料を軸方向に積層した積層鋼板とすることで、渦電流を抑制することもできる。この場合、1枚の板が薄いほど渦電流の抑制効果は大きい。また図11(a)および(b)の両方に対して、分割コアの軸方向に沿う溝203を設けることによって、通しボルトなどの固定冶具を通すことができる。図11(c)に圧粉鉄心を適用した場合、図11(d)に積層鋼板を適用した場合を示す。溝を設ける箇所については、磁束の通り道を考慮してティースの径方向外側に対して溝を設ける構造が望ましい。また、磁気飽和を緩和するために、スロットの径方向外側角部のR形状などを工夫するとなおよい。さらに、固定子コアのティース内径側については、負荷時の磁気飽和を緩和するため、内径側に向かうにしたがって、ラッパ状に滑らかに広がるような構成としている。
図12(a)は回転子構造を示している。回転子コア502は磁性体で構成され無垢鉄に、セグメント型の永久磁石501が表面に張り付けられた構造となっている。複数の永久磁石の間には回り止めの機構が設けられており、回転子コアが突起した形状となっている。この突起の大きさが径方向に高すぎると特性に悪影響を及ぼすため、突起の高さは磁石端部の高さの半分程度が良い。また、回転子コア502の渦電流損などの影響が大きい場合は、回転子コア502に圧粉鉄心を適用したり、図12(b)に示すように薄板状の電磁鋼板などを積層することで構成すると良い。また、永久磁石501は、それぞれ断面形状がかまぼこ型の形状となっている。かまぼこ形状とは、周方向において、左右の半径方向の厚さが、中央の半径方向の厚さに比べて薄い構造のことである。このようなかまぼこ型の形状とすることにより、磁束分布を正弦波状とでき、EPSモータを回転させることによって発生する誘起電圧波形を正弦波状とすることができ、脈動分を低減することができる。脈動分を小さくできることにより、ステアリングの操舵感を向上できる。なお、リング状の磁性体に着磁してマグネットを構成するとき、着磁力を制御することにより、磁束分布が正弦波状になるようにしてもよいものである。また、図12(c)に示すように回転子を軸方向に複数個に分割し、それらを段積みにすると共に、ある所定の角度だけ少なくとも一つの段を周方向にずらすことによって、回転子起磁力の脈動を軸方向でキャンセルし、コギングトルクやトルク脈動を低減することができる。また、図12(d)に占めすように回転子コアに穴を設けることで、回転子の位置決めに利用したり、慣性モーメントを抑えたりすることができる。この場合、穴の位置が磁石に近すぎると、磁束の通り道の邪魔となるので、ある程度距離を空けた方が望ましい。または、永久磁石501の着磁方向は図12(e)に示すように、隣り合う磁石の磁化方向が互い違いになるように着磁される。
図13も同様に回転子の構造を示している。図13(a)では、回転子コア502は磁性体で構成され、無垢鉄に、リング型の永久磁石501が表面に張り付けられた構造となっている。また、回転子コアの渦電流損などの影響が大きい場合は、回転子コアに圧粉鉄心を適用したり、図13(b)に示すように薄板状の電磁鋼板などを積層することで構成すると良い。また、リング磁石を適用した場合は、磁石に連続的なスキューをほどこすことも可能である。図13(c)に示すようにある所定の角度で軸方向にスキューを入れることで、コギングトルクやトルク脈動を減らすことができる。また、永久磁石の着磁方向は図13(d)に示すように、それぞれの極が矢印の方向と平行に着磁されているか、もしくは回転子磁石の円に沿って放射状に着磁される。
ST…ステアリングホイール、TS…トルクセンサ、GE…ギヤ機構、ECU…制御装置、BA…バッテリー、JT…ジョイント、RO…ロッド、RCG…ラックギヤ、RC…ラックギヤケース、PN…ピニオンギヤ、DB…ダストブーツ、TR…タイロッド、WH…タイヤ、BS…ボールスクリュー、BT…ベルト、1000…電動パワーステアリング用モータ、100…ハウジングケース、200…固定子コア、300…ボビン、400…固定子コイル、500…回転子、600…バスバー、700…ブラケット、800…基盤、U1+…U相コイルが巻回される固定子コアのティース、U1−…U相コイルが巻回される固定子コアのティース、V1−…V相コイルが巻回される固定子コアのティース、V1+…V相コイルが巻回される固定子コアのティース、W1+…W相コイルが巻回される固定子コアのティース、W1−…W相コイルが巻回される固定子コアのティース、U2−…U相コイルが巻回される固定子コアのティース、U2+…U相コイルが巻回される固定子コアのティース、V2+…V相コイルが巻回される固定子コアのティース、V2−…V相コイルが巻回される固定子コアのティース、W2−…W相コイルが巻回される固定子コアのティース、W2+…W相コイルが巻回される固定子コアのティース、201…固定子コアバック部、202…固定子ティース部、203…固定子コア径方向外側溝、301…ボビン上部、302…ボビン下部、401…固定子コイル端部、402…固定子コイル端部、501…回転子磁石、501−a…回転子磁石、501−b…回転子磁石、502…回転子コア、503…磁石カバー、504…シャフト、505…ベアリング、506…ベアリング、507…負荷側嵌めこみ構造部材。

Claims (6)

  1. 多相の交流電力により駆動される回転電機において、固定子と、前記固定子に空隙を介して回転可能に対向配置された回転子とを有し、前記固定子は、固定子コアと、前記固定子コアに組み込まれた多相の固定子コイルとを備えており、前記固定子コアの隣接する前記ティースコア部間にはスロット部が形成されており、前記固定子コイルは前記スロット部に収納されており、前記回転子は、回転子コアと、前記回転子コアの外周表面に固定された複数の永久磁石とを備えており、前記スロット部の数と前記永久磁石の極数との比が12:10もしくは12:14となっており、前記固定子コイルのうち隣り合う同相の固定子コイルの巻数が異なることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、前記固定子コイルのうち,隣り合う同相のコイルの巻数差が2以内であることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項2に記載の回転電機において、前記固定子コアは、分割された複数のコア片を結合することにより形成されたものであって、360度をスロット部の数で除した角度分の環状のバックコア部と径方向に突出する少なくとも一つのティースコア部とを一体で形成し、周方向に並べて固定する構造であることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1に記載の回転電機において、電動パワーステアリング用であることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項2に記載の回転電機において、前記固定子コイルのうち、隣り合う同相のコイルが連続的に巻回され、そのうち、巻線の巻始めと巻終わりが軸方向端部に互いが逆向きに出ることを特徴とする回転電機。
  6. 請求項2に記載の回転電機において、前記固定子コイルと前記固定子コイルが巻回される箇所であるティース部間には絶縁用のボビンが、軸方向2カ所から前記固定子コアを挟み込むように組み込まれていることを特徴とする回転電機。
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