JP5613195B2 - タイヤのシミュレーション方法 - Google Patents

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Description

本発明は、計算時間を大幅に短縮しうるタイヤのシミュレーション方法に関する。
近年、例えば、タイヤの走行時のノイズ性能をコンピュータを用いて評価するためのシミュレーション方法が提案されている。このシミュレーション方法では、コンピュータに入力されたタイヤモデルを路面モデル上で転動させ、該タイヤモデルの周囲の流体(この例では、空気)の物理量を計算することにより、ノイズ性能が評価される。関連する技術としては、次のものがある。
特開2009−161115号公報
ところで、シミュレーションにおいて、流体が定義される流体領域は、タイヤモデルの接地形状に応じて設定する必要がある。このため、上記シミュレーションでは、タイヤモデルのトレッド接地面の形状や位置を単位時間毎に計算して流体領域を設定する必要があり、計算時間が大幅に増大するという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、タイヤモデルの外面形状の少なくとも接地面を、路面モデルから微小距離だけ離間させてタイヤモデルと路面モデルとの間の隙間を形成し、この隙間に、流体領域を設定することを含むことを基本として、計算時間を大幅に短縮しうるタイヤのシミュレーション方法を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、路面に接地する踏面と、該踏面から凹む溝とを有するタイヤの性能をコンピュータを用いて評価するためのタイヤのシミュレーション方法であって、前記コンピュータに、前記タイヤを有限個の要素でモデル化して前記踏面と前記溝とが形成されたトレッド部を有するタイヤモデルを入力する工程、前記コンピュータに、前記路面を有限個の要素でモデル化した路面モデルを入力する工程、前記コンピュータが、前記タイヤモデルと前記路面モデルとを接地させて回転計算を行う転動シミュレーション工程、前記転動シミュレーション工程の結果から、回転する前記タイヤモデルの外面に現れる節点の座標データを時系列でコンピュータに記憶する工程、前記コンピュータに、前記座標データで特定されるタイヤモデルの外面形状と、前記路面モデルと、これら各々の少なくとも一部を囲む領域をなしかつ内部に流体が定義された流体領域とを設定する工程、並びに前記コンピュータが、前記座標データに基づいて、前記タイヤモデルの外面形状を回転させながら前記流体領域の前記流体の物理量を計算する流体シミュレーション工程を含み、前記流体シミュレーション工程は、前記タイヤモデルの外面形状の少なくとも接地面を、前記路面モデルから微小距離だけ離間させてタイヤモデルの外面形状と路面モデルとの間の隙間を形成する工程、及び前記隙間に前記流体領域を設定する工程を含むことを特徴とする。
また請求項記載の発明は、前記流体は、空気であり、前記タイヤの性能は、ノイズ性能である。
また請求項記載の発明は、前記微小距離の最小値は、0.01〜0.1mmである請求項に記載のタイヤのシミュレーション方法である。
また請求項記載の発明は、前記流体領域は、有限個の要素に分割され、前記流体領域は、前記隙間において、タイヤ半径方向に重なる複数の要素で構成される請求項1又は2に記載のタイヤのシミュレーション方法である。
また請求項記載の発明は、前記流体領域の前記要素は、タイヤ周方向の長さとタイヤ半径方向の高さとの比であるアスペクト比が100以下である請求項記載のタイヤのシミュレーション方法である。
本発明のタイヤのシミュレーション方法は、タイヤモデルの外面形状の少なくとも接地面を、路面モデルから微小距離だけ離間させてタイヤモデルの外面形状と路面モデルとの間の隙間を形成し、この隙間に流体領域を設定する工程を含む。
このような流体領域において、タイヤモデルの外面形状の接地面と路面モデルとの間の領域(以下、「接地面領域」という。)を通過する流体の圧力は、溝と路面モデルとの間の領域(以下、「溝領域」という。)を通過する流体の圧力に比べて大きくなる。そして、このような流体領域に、タイヤの走行に近似した速度で空気が流れると、接地面領域を通過する流体の圧力がさらに上昇し、接地面領域は、例えば、溝領域を通過する流体が実質的に流れ込むことができない領域となる。
つまり、本発明によれば、流体領域の接地面領域は、流体領域の他の領域から空気が入り込むことができない事実上の壁、即ち従来の接地面と同様の機能を発揮するため、タイヤモデルを路面モデルに接地させることなく、流体の物理量を計算することができる。従って、本発明では、従来のように、タイヤモデルのトレッド接地面の形状や位置を単位時間毎に計算して流体領域を設定する必要がないため、計算時間を大幅に短縮しうる。
本実施形態の処理を行うコンピュータ装置の斜視図である。 モデル化される空気入りタイヤを示す断面図である。 (a)はカーカスプライの部分斜視図、(b)はベルトプライの部分斜視図である。 本実施形態のシミュレーション方法を示すフローチャートである。 タイヤモデルの断面図である。 タイヤモデルを入力する工程を示すフローチャートである。 タイヤモデル及び路面モデルを視覚化して示す斜視図である。 (a)は図3(a)のカーカスプライをモデル化したシェル要素を示す部分斜視図、(b)は図3(b)のベルトプライをモデル化したシェル要素を示す部分斜視図である。 転動シミュレーション工程を示すフローチャートである。 図7の側面図である。 流体領域を設定する工程を示すフローチャートである。 図10の部分拡大図である。 流体シミュレーション工程を示すフローチャートである。 隙間に流体領域を設定する工程を説明する側面図である。 図14のA−A断面図である。 シミュレーションの結果として、観測点における空気圧力と時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態のタイヤのシミュレーション方法(以下、単に「シミュレーション方法」ということがある)は、タイヤの性能をコンピュータを用いて評価するための方法である。
図1に示されるように、前記コンピュータ1は、本体1a、キーボード1b、マウス1c及びディスプレイ装置1dを含む。この本体1aには、演算処理装置(CPU)、ROM、作業用メモリー、磁気ディスクなどの記憶装置及びディスクドライブ装置1a1、1a2などが設けられる。なお、記憶装置には、本実施形態の設計方法を実行するための処理手順(プログラム)が予め記憶される。
図2に示されるように、前記タイヤ2は、例えば、トレッド部2aからサイドウォール部2bを経てビード部2cのビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2aの内部に配されかつ内、外2枚のベルトプライ7A、7Bからなるベルト層7とを具えた空気入りタイヤである。
前記トレッド部2aには、路面に接地する踏面9aと、該踏面9aから凹む溝9bとがが設けられる。また、前記溝9bは、例えば、タイヤ周方向に連続してのびる少なくとも1本、本実施形態では5本の主溝9ba及び該主溝9baと交わる向きにのびる複数の横溝9bbが設けられる。
前記カーカス6は、本実施形態では1枚のカーカスプライ6Aで構成される。このカーカスプライ6Aは、トレッド部2aからサイドウォール部2bを経てビード部2cのビードコア5に至る本体部6aと、この本体部6aに連なりビードコア5の廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを含む。この本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのびるビードエーペックスゴム8が配される。
図3(a)に拡大して示されるように、前記カーカスプライ6Aは、タイヤ赤道Cに対して、例えば65〜90度の角度δで配列されたカーカスコード6cのコード配列体11と、このコード配列体11を被覆するトッピングゴム12とからなる。
図3(b)に拡大して示されるように、前記ベルトプライ7A、7Bは、タイヤ周方向に対して、例えば10〜40度の角度φで傾斜するベルトコード7cのコード配列体13a、13bと、このコード配列体13a、13bを夫々被覆するトッピングゴム14a、14bとからなる。これらのベルトプライ7A、7Bのベルトコード7c、7cは、互いに交差する向きに重ね合わせて配置される。
図4には、本実施形態のシミュレーション方法の具体的な処理手順が示される。
本実施形態では、先ず、コンピュータ1に、タイヤ2に基づいたタイヤモデル3が入力される(工程S1)。図5に示されるように、タイヤモデル3は、タイヤ2を数値解析法により取り扱い可能な有限個の要素3aでモデル化(離散化)することにより設定される。この数値解析法としては、例えば有限要素法、有限体積法、差分法又は境界要素法が適宜採用できるが、本実施形態では有限要素法が採用される。
図6には、このようなタイヤモデル3を入力する工程S1の具体的な処理手順が示される。先ず、本実施形態では、コンピュータ1が、タイヤ2を構成している各ゴム部材をモデリングする(工程S11)。
この工程S11では、例えば、図2に示したトレッドゴム2ga、サイドウォールゴム2gb及びインナーライナーゴム2gc等を含むゴム部分2gを、図5に示されるように、3次元のソリッド要素15sを用いて分割する。これにより、各ゴム部分2ga、2gb、2gcがモデル化されたゴム部材モデル15が設定される。
また、ゴム部材モデル15には、図2に示したトレッド部2aを、前記ソリッド要素15sを用いて分割することにより、踏面23a及び溝23bを有するトレッド部23が再現される。図7に示されるように、前記溝23bには、図2に示したタイヤ2の主溝9ba及び横溝9bbと同様に、主溝23ba及び横溝23bbが設けられる。
前記3次元のソリッド要素15sとしては、例えば、複雑な形状を表現するのに適した4面体ソリッド要素が好ましいが、これ以外にも5面体ソリッド要素、又は6面体ソリッド要素などが用いられても良い。また、各ソリッド要素15sには、要素番号、節点番号、全体座標系X−Y−Zにおける節点座標値及び材料特性(例えば密度、ヤング率及び/又は減衰係数等)などの数値データが定義され、前記コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態では、カーカスプライ6Aをモデリングする(工程S12)。この工程S12では、図3(a)及び図8(a)に示されるように、カーカスプライ6Aの前記コード配列体11を、例えば四辺形の膜要素17aを用いて分割するとともに、前記トッピングゴム12を、薄板状のソリッド要素17b、17bを用いて分割する。そして、これらの膜要素17a及びソリッド要素17b、17bが、厚さ方向に積層されることにより、前記カーカス6がモデル化されたカーカスモデル17が設定される。
前記膜要素17aには、カーカスコード6cの直径や、カーカスコード6cのタイヤ周方向に対する角度δ等が剛性の異方性として定義される。一方、ソリッド要素17b、17bには、体積変化が生じない超粘弾性が定義される。さらに、これらの各要素17a、17bにも、要素番号や、節点座標値等の数値データが定義され、前記コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態では、ベルトプライ7A、7Bをモデリングする(工程S13)。この工程S13では、図3(b)及び図8(b)に示されるように、ベルトプライ7A、7Bの各コード配列体13a、13bを、膜要素18a、18bを用いて分割するとともに、トッピングゴム14a、14bを、ソリッド要素19a、19b、19cを用いて分割する。そして、これらの膜要素18a、18b及びソリッド要素19a、19b、19cが、厚さ方向に積層されることにより、ベルト層7がモデル化されたベルトモデル20が設定される。
前記膜要素18a、18bには、ベルトコード7cの直径や、ベルトコード7cのタイヤ周方向に対する角度φ等が剛性の異方性として定義されるとともに、前記ソリッド要素19a、19b、19cには、超粘弾性が定義される。さらに、これらの各要素18a、18b、19a、19b、19cにも、要素番号や、節点座標値等の数値データが定義され、コンピュータ1に記憶される。
以上のように、前記工程S11〜S13が順次処理されることにより、図5に示したタイヤモデル3が定義される。
次に、コンピュータ1に、路面に基づいた路面モデル4を入力する(工程S2)。図7に示したように、本実施形態の路面モデル4は、円筒状の表面を有するドラム試験機の路面を、数値解析法により取り扱い可能な有限個の要素4aでモデル化することにより設定される。この要素4aは、変形不能に設定された剛表面要素からなり、要素番号や、節点座標値等の数値データが定義され、コンピュータ1に記憶される。
なお、本実施形態では、平滑な表面を有する路面モデル4が例示されたが、必要に応じて、該表面にアスファルト路面のような微小凹凸、不規則な段差、窪み、うねり、又は轍等の実走行路面に近似した凹凸などが設けられても良い。また、路面モデル4は、ドラム試験機とは異なる平坦な路面で形成されてもよい。
次に、タイヤモデル3と路面モデル4とを接地させて回転計算を行う転動シミュレーション工程S3が行われる。この工程S3では、コンピュータ1が、予め定められた走行速度v、内圧及び荷重の条件に基づいて、タイヤモデル3が路面モデル4上を転動する状態を計算(以下、「転動計算」という)する。
コンピュータ1が行う転動シミュレーション工程S3の処理手順の流れは、図9に示される。本実施形態では、先ず、タイヤモデル3に内圧の条件が与えられ、タイヤモデル3の変形計算が行われる(工程S31)。この変形計算では、図5に示されるように、タイヤモデル3のリム接触域3r、3rを変形不能に拘束して、該タイヤモデル3のビード部2cの幅Wをリム幅に等しく強制変位させる。また、タイヤモデル3の回転軸3sと前記リム接触域3rとのタイヤ半径方向距離Rsが、常にリム半径と等しくなるように条件を定義する。さらに、タイヤモデル3の内腔面の全体に、内圧条件に相当する等分布荷重wが設定される。
そして、コンピュータ1は、これらの条件の下で、タイヤモデル3の釣り合い計算を行うことにより、該タイヤモデル3に内圧が充填されたときの各節点の変位が計算される。これにより、タイヤモデル3は、ゴム部材モデル15、カーカスモデル17及びベルトモデル20が膨張や伸長し、膨張変形後のタイヤモデル3が計算される。
次に、前記膨張変形後のタイヤモデル3に、荷重の条件を与えて変形計算が行われる(工程S32)。本実施形態では、図7に示したように、タイヤモデル3を、路面モデル4側へ移動させて接地させるとともに、タイヤモデル3の回転軸3sに垂直方向に荷重Lを作用させる。この荷重Lの値には、例えば前記タイヤ2(図2に示す)の規格最大荷重などが採用される。
これにより、前記膨張変形後のタイヤモデル3に、荷重Lが負荷されて変形したタイヤモデル3が計算される。なお、本実施形態では、タイヤモデル3を、路面モデル4側へ移動させたが、路面モデル4を、タイヤモデル3側に移動させてもよい。
次に、タイヤモデル3及び路面モデル4の回転を定義する(工程S33)。この工程S33では、タイヤモデル3及び路面モデル4に、走行速度vに対応する角速度がそれぞれ定義される。
次に、タイヤモデル3及び路面モデル4に定義された回転に基づいて、タイヤモデル3の転動計算が行われる(工程S34)。
この転動計算では、コンピュータ1が、タイヤモデル3の変形計算を行う。この変形計算は、各要素の形状及び材料特性などをもとに、各要素の質量マトリックス、剛性マトリックス及び減衰マトリックスがそれぞれ作成され、これらの各マトリックスを組み合わせて全体の系のマトリックスが作成される。そして、コンピュータ1が、前記各種の条件を当てはめて運動方程式を作成して、これらを単位時間Tx(x=0、1、…)ごと(例えば、1μ秒ごと)にタイヤモデル3の変形計算を行う。
また、転動するある時刻でのタイヤモデル3の変形計算が終わると、その外面3tに現れる節点の座標データが、コンピュータ1に記憶される(工程S35)。なお、タイヤモデル3の外面3tとは、トレッド部2aからサイドウォール部2bを経てビード部2cに連続する外表面とする。
次に、前記終了時間が経過したか判断する(工程S36)。この工程S36では、前記終了時間が経過したと判断した場合、転動シミュレーション工程S3を終了させる。一方、終了時間が経過していないと判断した場合には、単位時間Txを一つ進めて(工程S37)、タイヤモデル3の転動計算を行う工程S34及びタイヤモデル3の座標データを入力する工程S35が再度行われる。これにより、コンピュータ1は、転動開始から終了までのタイヤモデル3の前記座標データを、単位時間Txごとの時系列データとして記憶することができる。なお、前記終了時間は、実行するシミュレーションに応じて適宜定められる。
次に、本実施形態では、図4に示されるように、コンピュータ1に、流体が定義された流体領域を設定する(工程S4)。図10には、このような流体領域26の一例が示されている。該流体領域26は、前記座標データで特定されるタイヤモデル3の外面3tの形状と、路面モデル4との各々の少なくとも一部を囲む領域をなし、かつ、内部に流体が定義される。
前記流体としては、例えば、空気や水等の特性を定義することができるが、本実施形態では、流体として空気が定義される。従って、本実施形態の流体領域26は、タイヤモデル3の周囲で空気が流れるとともに、音が発生する空間として定義され、タイヤのノイズ性能が評価される。なお、前記流体として水が定義された場合には、例えば、タイヤの排水性能やハイドロ性能などが評価される。
図11には、流体領域を設定する工程S4の具体的な処理手順が示されている。この工程S4では、先ず、図7に示した転動シミュレーション工程S3でのタイヤモデル3及び路面モデル4とは別に、図10に示したタイヤモデル3及び路面モデル4がモデル化される(工程S41)。この工程S41では、タイヤモデル3の外面3tの形状が、転動シミュレーション工程S3で取得された前記座標データ(例えば、転動開始時点(単位時間T0)の座標データ)で定義される。即ち、ここでのタイヤモデル3は、その外面3tの形状のみからなり、内部構造の要素等は省略されている。このため、流体シミュレーションにおいて、タイヤモデル3を構成するデータ量を大幅に小さくすることができる。一方、路面モデル4は、前述と同様に、要素4a(図7に示す)でモデル化することにより設定される。
次に、タイヤモデル3を路面モデル4に接地させて(工程S42)、流体領域26を設定する(工程S43)。本実施形態の流体領域26は、タイヤモデル3A及び路面モデル4の各々の一部を囲む立方体26Dの領域から、タイヤモデル3Aの体積及び路面モデル4の体積を差し引くことによって決定される。
前記流体領域26は、図12に部分的に示されるように、前記立方体26Dの領域が、三次元の要素28を用いて分割されたオイラーメッシュ(オイラー要素)からなる。本実施形態では、タイヤ半径方向、タイヤ軸方向及びタイヤ周方向に重なる複数の要素28で構成される。そして、各要素28の節点(又は重心点)において、流体の物理量が計算される。
また、前記要素28は、流体が空気として定義される場合、ノイズの周波数に応じた圧力変動を、十分に表現できる大きさの要素サイズに設定することが必要である。このため、要素28のタイヤ半径方向の高さH4は、例えば0.1〜2.0mm程度が望ましい。
同様の観点より、前記要素28は、タイヤ周方向の長さL4とタイヤ半径方向の高さH4との比であるアスペクト比は、好ましくは100以下、さらに好ましくは10以下が望ましく、また、好ましくは0.01以上、さらに好ましくは0.1以上が望ましい。
次に、流体領域26の境界条件等が設定される(工程S44)。この工程S44では、図10に示したように、流体領域26(前記立方体26D)の境界面が定義される。この境界面は、タイヤモデル3Aの前方に配置される前壁26f、タイヤモデル3Aの後方に配置される後壁26r、前壁26fと後壁26rとの間をのびる側壁26s、タイヤモデル3Aの外面3t及び路面モデル4の外面からなる。
本実施形態では、前壁26f、後壁26r、側壁26s、タイヤモデル3A及び路面モデル4が、流体の通過を不能に定義される。このように、本実施形態では、シミュレーションの計算領域が限定されるため、計算時間を減らすのに役立つ。また、流体領域26の各要素28には、流体(空気)の流速や圧力といった物理量が割り当てられ、コンピュータ1に記憶される。
また、流体領域26には、前壁26fから、走行速度vに近似する速度を持った空気の流入を定義するとともに、後壁26rから空気の自由流出が定義されてもよい。これにより、実車走行時のノイズ性能をより正確に評価することができる。
次に、コンピュータ1がタイヤモデル3の周囲の流体の物理量を計算する、流体シミュレーション工程S5が行われる。図13には、流体シミュレーション工程S5の具体的な処理手順が示されている。
本実施形態の流体シミュレーション工程では、先ず、タイヤモデル3の外面3tの形状を定義する工程S51が行われる。この工程S51では、コンピュータ1に単位時間Txごとに入力された前記座標データに基づいて、任意の時刻におけるタイヤモデル3の外面形状が定義される。これにより、前述した転動シミュレーション工程S3のようなタイヤモデル3の変形計算を別途行うことなく、回転するタイヤモデル3の任意の時刻の外面3tの形状を容易に定義することができる。
次に、路面モデル4の回転を定義する(工程S52)。この工程S52では、図10に示したように、路面モデル4に、走行速度vに対応する角速度ω2が定義される。
次に、タイヤモデル3の少なくとも接地面24を、路面モデル4から微小距離Lsだけ離間させて、タイヤモデル3と路面モデル4との間に隙間21を形成する(工程S53)。図12に示されるように、本実施形態では、接地面24及びそのタイヤ周方向両側の一部を、路面モデル4に沿ってZ軸方向に部分的に変形させて、接地面24を路面モデル4から微小距離Lsだけ離間させている。これにより、図14、図15に示されるように、タイヤモデル3Aのトレッド部23の全幅に亘って、タイヤ周方向に連続する隙間21を形成することができる。
このような処理は、例えば、路面モデル4の表面からZ軸方向に距離Ls以内の範囲に存在するタイヤモデル3の外面の節点を検索し、該当する節点の座標を強制的に移動させることにより容易に行うことができる。
なお、隙間21の形成は、上記のように、接地面の近傍の部分的に変形させて行う方法に限定されるわけではなく、例えば、コンピュータ1が、タイヤモデル3の外面形状全体をZ軸方向(上下方向)に一定量だけ移動させることにより、隙間21が形成されてもよい。ただし、タイヤモデル3の形状が単位時間Txごとに変化するため、前記微小距離Lsを予め定めた範囲内に保つことが難しい。このため、タイヤモデル3の前記移動後に、コンピュータ1が、前記微小距離Lsが予め定めた範囲内か否かを判断し、かつ範囲内ではない場合に、路面モデル4の表面からZ軸方向に距離Ls以内の範囲に存在するタイヤモデル3の外面の節点を検索し、該当する節点の座標を強制的に移動させることにより容易に行うことができる。
次に、タイヤモデル3と路面モデル4との前記隙間21に、流体領域26が設定される(工程S54)。本実施形態では、隙間21に設定された流体領域26が、タイヤ半径方向に重なる複数の要素28で構成される。これにより、流体領域26の各要素28は、動きの異なるタイヤモデル3の踏面23aと路面モデル4との間において、踏面23a側の要素28及び路面モデル4側の要素28の各流れを、独立して計算することができ、流体の物理量の計算精度を向上しうる。
このような作用を効果的に発揮させるために、前記隙間21における要素28のタイヤ半径方法の数は、2〜10個が望ましい。なお、前記数が2個未満であると、要素28の計算を柔軟に計算できないおそれがある。逆に、前記数が10個を超えると、物理量の計算時間が過大となるおそれがある。このような観点より、前記数は、より好ましくは3個以上が望ましく、また、より好ましくは5個以下が望ましい。
同様の観点より、図14、図15に示したように、縦溝23ba及び横溝23bbの溝幅方向の要素28の数も、隙間21における要素28のタイヤ半径方向の数と同一範囲に設定されるのが望ましい。
図14に示したように、各要素28は、タイヤ周方向両側に配される周方向側面28t、28tが、Z軸方向と平行であるのが望ましい。これにより、各要素28は、直方体に近い形状に維持されるため、例えば、三角関数を用いた変形及び物理量の移動の計算時に生じがちな誤差を最小限に抑えることができ、計算精度を向上しうる。
また、流体領域26は、タイヤ周方向への流動が主として行われる一方、タイヤ軸方向への流動が比較的少ない。このため、図15に示すように、要素28のタイヤモデル3A側を向く外面28uと、路面モデル4側を向く内面28dとの間をのびる側面28sのうち、タイヤ軸方向外側を向く軸方向両側面28so、28soが、タイヤ軸方向にほとんど変形しない。従って、軸方向両側面28soは、タイヤ周方向と平行にのび、かつタイヤモデル3A、又は路面モデル4と直交するのが望ましい。これにより、軸方向両側面28soの計算精度が向上し、計算時間を短縮できる。
次に、流体領域26の条件を定めて、流体の物理量を計算する(工程S55)。流体領域26の各要素28について物理量が計算される。また、本実施形態のように、流体が空気として定義される場合には、流体(空気)の運動が、例えばナビエ・ストークスの式によって表される。このナビエ・ストークスの式は、例えばコンピュータ1で計算可能な近似式に変換して計算されることにより、空気の運動、即ち流体領域26の要素28での圧力及び速度などが計算される。
また、流体領域26の各要素28を離散化する手法としては、本実施形態では、有限体積法が用いられる。また、このような流体(空気)の物理量の計算は、CD-adapco社製のSTAR-CD又はANSYS社のFLUNETなどの市販の流体解析用のアプリケーションソフトを用いて計算できる。
図14、及び図15に示したように、前記隙間21において、タイヤモデル3Aの踏面23aと路面モデル4との間の踏面領域26Aは、溝23bと路面モデル4との間の溝領域26B及び隙間21の外側の領域26Cに比べて非常に薄いため、踏面領域26Aに流体が流入するために必要な圧力が相対的に大になる。
そして、このような踏面領域26A、26B、26Cに、前記流体が流れると、踏面領域26Aを通過する流体の圧力がさらに上昇し、踏面領域26Aは、溝領域26B及び外側領域26Cを通過する流体が、実質的に流れ込むことができない領域となる。
つまり、本発明によれば、流体領域26の踏面領域26Aは、流体領域26の他の領域26B、26Cから流体が入り込むことができない事実上の壁、即ち、従来の接地面と同様の機能を発揮させることができるため、タイヤモデル3を路面モデル4に接地させることなく、流体の物理量を計算することができる。従って、本発明では、従来のように、タイヤモデル3の接地面24の形状や位置を単位時間毎に計算して、流体領域26を設定する必要がないため、計算時間を大幅に低減しうる。
また、従来では、図12に示したように、タイヤモデル3と路面モデル4が接地していたため、接地面付近の要素28が楔状に変形した状態で、流体の物理量を計算していた。このような楔状の変形は、物理量の計算を複雑にし、計算誤差及び計算時間が増大するという問題があった。
しかし、本実施形態では、図14、図15に示したように、タイヤモデル3Aの踏面23aと路面モデル4とが離間して配置されるため、流体領域26の要素28が楔状に変形するのを抑制できる。従って、要素28の変形計算を最小限に抑えることができ、計算誤差及び計算時間を低減しうる。
本実施形態のように、流体が空気である場合、微小距離Lsの最小値は、0.01〜0.1mmに設定されるのが望ましい。なお、前記最小値が0.1mmを超えると、踏面領域26Aの空気の圧力を十分に大きくすることができず、ノイズの評価精度を維持できないおそれがある。逆に、前記最小値が0.01mm未満であっても、隙間21の要素28の変形が大きくなり、計算時間を十分に低減できないおそれがある。このような観点より、前記最小値は、より好ましくは0.075mm以下が望ましく、また、より好ましくは0.025mm以上が望ましい。
本工程S55では、図15に示したように、流体領域26の要素28が、主溝23baを通過することにより、図2に示したタイヤ2の主溝9baに形成される気柱管に起因した、所謂レゾナンスノイズを再現することができる。また、図14及び図15に示したように、主溝23ba及び横溝23bb内における流体領域26の要素28の流動及び圧力変動を設定することにより、所謂インパクトノイズとポンピングノイズとを再現することができる。
本実施形態では、ノイズ性能を評価するために、例えば、予め設定された1乃至複数の観測点において、上記流体(空気)の物理量が計算される。この観測点は、タイヤモデル3の接地端付近やタイヤの側方など任意の位置に設定できる。ただし、観測点の位置がタイヤモデル3Aから離れ過ぎると、流体領域26をその位置まで拡げて計算しなければならず計算工数が増大するおそれがある。逆に、観測点の位置がタイヤモデル3Aに近すぎると、その部分の局部的な圧力変動のみが評価され、実際のノイズ性能が正しく評価できないおそれがある。このような観点より、観測点は、図14に示したように、タイヤモデル3Aのタイヤ赤道(図示省略)上において、タイヤモデル3Aの回転軸3s(図10に示す)から路面モデル4に立てた法線31と路面モデル4との交点32から、放射方向に1m以下、より好ましくは0.5m以下の範囲で離間した位置に設けられるのが望ましい。
次に、前記終了時間が経過したか判断する(工程S56)。この工程S56では、前記終了時間が経過したと判断した場合、シミュレーション工程S5を終了し、流体に関する物理量(本実施形態では、ノイズに関する物理量)を出力する(工程S6)。一方、終了時間が経過していないと判断した場合には、単位時間Txを一つ進めて(工程S57)、前記工程S51〜S56が行われる。これにより、タイヤモデル3を転動開始から終了まで各単位時間Txごとに回転させ、かつタイヤモデル3を路面モデル4から離間させて流体の物理量を計算できる。なお、終了時間は、実行するシミュレーションに応じて適宜定めることができるが、本実施形態では、転動シミュレーション工程S3と同一のものが設定される。
本実施形態の前記流体に関する物理量を出力する工程S6では、前記物理量として、例えば観測点における空気圧力の変化、流速、任意の時刻における流体領域26の各部の空気圧力分布などが出力される。
次に、流体の物理量が許容範囲内であるか判断する(工程S7)。この工程S7では、流体の物理量が許容範囲内である場合、上記タイヤモデル3Aに基づいてタイヤ2を設計する工程S8が行われる。一方、物理量が許容範囲内でない場合は、タイヤモデル3を変更して(工程S9)、再度シミュレーションが行われる(工程S1〜S7)。このように、本実施形態では、物理量が許容範囲内になるまで、タイヤモデル3が設計変更されるため、性能の優れたタイヤを効率良く設計することができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図5に示したタイヤモデルを使用し、図4に示した処理手順に従って、本実施形態のノイズ性能のシミュレーション(実施例)が行われ、シミュレーション結果として、後述する観測点において測定された空気圧力(Pa)を縦軸とし、かつ時間(秒)を横軸とした図16に示すグラフが出力された。また、実施例では、コンピュータが、0.025秒分シミュレーションするのに要した計算日数が3日であった。なお、本実施形態のシミュレーションにおける各パラメータは次の通りである。
タイヤサイズ:195/60R15
縦溝:
溝幅:7mm、溝深さ:9mm
横溝:
溝幅:5mm、溝深さ:7mm
微小距離Lsの最小値:0.05mm
タイヤモデル:
全要素数:約30万個
トレッドゴムのタイヤ周方向分割数:600
その他のゴム部材のタイヤ周方向分割数:600
路面モデル:周長10mの円筒ドラム
走行速度v:80km/h
観測点:図14に示す交点32から水平方向後方に0.24mm離間した位置
荷重:4kN
また、比較のために、タイヤモデルの接地形状に応じて流体領域を設定した従来のシミュレーション(従来例)及び実際のタイヤを円筒ドラム状を転動させたテスト(実験例)がそれぞれ行われ、図16に示すグラフが、シミュレーション結果として出力された。また、従来例では、コンピュータが、0.025秒分シミュレーションするのに要した計算日数が5日であった。なお、従来例及び実験例のパラメータは、上記と同一である。
テストの結果、図16に示されるとおり、実施例のシミュレーションは、従来例のシミュレーションと同様に、実験例のノイズに近似できることを確認できた。また、実験例のシミュレーションは、従来例のシミュレーションに比べて、計算日数を2日間短縮でき、計算時間を大幅に低減しうることを確認できた。
1 コンピュータ
2 タイヤ
3 タイヤモデル
4 路面モデル
26 流体領域

Claims (4)

  1. 路面に接地する踏面と、該踏面から凹む溝とを有するタイヤの性能をコンピュータを用いて評価するためのタイヤのシミュレーション方法であって、
    前記コンピュータに、前記タイヤを有限個の要素でモデル化して前記踏面と前記溝とが形成されたトレッド部を有するタイヤモデルを入力する工程、
    前記コンピュータに、前記路面を有限個の要素でモデル化した路面モデルを入力する工程、
    前記コンピュータが、前記タイヤモデルと前記路面モデルとを接地させて回転計算を行う転動シミュレーション工程、
    前記転動シミュレーション工程の結果から、回転する前記タイヤモデルの外面に現れる節点の座標データを時系列でコンピュータに記憶する工程、
    前記コンピュータに、前記座標データで特定されるタイヤモデルの外面形状と、前記路面モデルと、これら各々の少なくとも一部を囲む領域をなしかつ内部に流体が定義された流体領域とを設定する工程、並びに
    前記コンピュータが、前記座標データに基づいて、前記タイヤモデルの外面形状を回転させながら前記流体領域の前記流体の物理量を計算する流体シミュレーション工程を含み、
    前記流体シミュレーション工程は、前記タイヤモデルの外面形状の少なくとも接地面を、前記路面モデルから微小距離だけ離間させてタイヤモデルの外面形状と路面モデルとの間の隙間を形成する工程、及び
    前記隙間に前記流体領域を設定する工程を含み、
    前記流体は、空気であり、
    前記タイヤの性能は、ノイズ性能である事を特徴とするタイヤのシミュレーション方法。
  2. 前記微小距離の最小値は、0.01〜0.1mmである請求項1に記載のタイヤのシミュレーション方法。
  3. 前記流体領域は、有限個の要素に分割され、
    前記流体領域は、前記隙間において、タイヤ半径方向に重なる複数の要素で構成される請求項1又は2に記載のタイヤのシミュレーション方法。
  4. 前記流体領域の前記要素は、タイヤ周方向の長さとタイヤ半径方向の高さとの比であるアスペクト比が100以下である請求項3記載のタイヤのシミュレーション方法。
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