JP5122790B2 - 車両走行体性能予測方法、装置及びプログラム - Google Patents

車両走行体性能予測方法、装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、自動車等の車両に備えられて走行時に移動される車両走行体の性能を予測する車両走行体性能予測方法、装置及びプログラムに関する。
自動車等の車両は、タイヤ等の車両走行体を備えており、その車両走行体の移動により車両が走行される。車両走行体は、空気入りタイヤや総ゴムタイヤ等のタイヤ、及びクロ−ラ等の無限軌道のもの等を含み、特にタイヤは回転体として広く用いられ、各々性能評価が必須である。その代表的なタイヤについて、タイヤ開発におけるタイヤ性能の評価は、タイヤを設計・製造して自動車に装着して性能試験を行う実物主義によるものから、計算機によりタイヤの剛体路面への荷重負荷、転動解析を行うこと等による予測計算をする計算主義によるものが可能になった。
例えば、近年の数値解析技術の発展に伴い、タイヤ開発においても有限要素法を初めとする様々な数値解析手法が用いられている。また、汎用解析ソフトを用いて複雑な材料挙動などが解析できるようになったことや、計算機の速度向上により、解析対象はより広い分野に広がり、様々な問題をより詳細に解析可能になっている。具体的には、タイヤヘの負荷解析をはじめとし、転動状態、旋回状態、制駆動状態、さらには路面が変形するような解析までもが可能となっている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。これらの技術によれば、実際にタイヤを製作して評価することに比べて、コスト面や詳細検討等の面で非常に優れている。
特開2003−159915号公報 特許第3305705号公報
しかしながら、解析対象のタイヤ形状や使用状態が複雑化するにつれ、その解析結果の解釈は困難になってきている。簡単な例としてタイヤヘの荷重解析を一例に挙げると、例えばタイヤのたわみ量に対する荷重を評価すればよい。この場合、汎用のソフトウェアを用いても、このような変形量(変位)や力(反力)を直接出力することが可能であり、ユーザにとって直感的である。
ところが、タイヤ開発において、試作品を作ることなく性能を評価するために、複数のタイヤに対して各種タイヤ性能をシミュレーションする場合には、困難な評価が伴いことが一般的である。すなわち、タイヤ開発では、シミュレーションにより得られるタイヤ性能から、複数タイヤ間でのタイヤ性能の差を予測し、優越をつける場合がある。ところがタイヤ性能の差を決定する評価基準は、実際に試作して試験を行う際に用いる基準と同一であることが多く、シミュレーションによる評価が連携することなく、結果論に留まることが少なくない。
これは、タイヤ性能評価のときに用いる評価基準として、実物主義で用いる「トラクション」や「流体反力」等の物理量を採用するために、シミュレーションにて非常に詳細な物理量が出力された場合であっても、そのシミュレーションによる物理量つまり計算主義の物理量が、実物主義の物理量と直接無関係であるためである。例えば、連続体力学を初めとする多くの物理理論を用いて現象を記述するために用いられる力、変位、応力、ひずみといった物理量で観察したところで、タイヤのトラクションを議論することは出来ない。
これらの理由により、タイヤ性能については数値解析技術を活用した評価を効率的に行えていないのが現状である。
本発明は、上記事実を考慮して、タイヤ等の車両走行体の性能の予測を直感的かつ容易にすることができる車両走行体性能予測方法、装置及びプログラムを得ることが目的である。
上記目的を達成するために本発明の車両走行体性能予測方法は、車両に備えられかつ走行時に移動される内部構造を含む車両走行体として複数要素に分割した車両走行体モデルを設定する設定工程と、前記車両走行体モデルを用いて、該車両走行体モデルに変形を与えつつ車両走行体モデルの構造を解析する予め定めた車両走行体解析プログラムによって、車両走行体の解析をした結果として車両走行体の変形に関する物理量を前記要素毎に求める解析工程と、前記要素毎の前記車両走行体の変形に関する物理量を、予め定めた車両走行体が発揮する力を表す物理量としてのトラクションに変換する変換工程と、前記要素毎に求めた前記車両走行体が発揮する力を表す物理量の総和を求め、該総和と要素の物理量との比率から車両走行体性能に対する各要素の影響度を演算することにより車両走行体モデル全体の車両走行体性能を予測する予測工程と、
を含んでいる。
なお、前記設定工程では、弾塑性体または塑性体を含む流体で一部または全部が満たされかつ前記車両走行体モデルの少なくとも一部と接触する流体モデル、及び前記車両走行体モデルの少なくとも一部と接触する路面モデルの何れか一方をさらに設定することができる。また、前記流体モデルは、弾塑性体または塑性体に加わる垂直応力と弾塑性体または塑性体のせん断強度の関係から弾塑性体または塑性体をモデル化すること、または弾塑性体または塑性体に加わる垂直応力と弾塑性体または塑性体のせん断強度の関係から近似して弾塑性体または塑性体をモデル化することができる。
本発明の車両走行体性能予測方法では、車両に備えられかつ走行時に移動される内部構造を含む車両走行体の一例として、ここではタイヤを用いて説明する。まず、設定工程において、タイヤについて複数要素に分割したタイヤモデルを設定する。すなわち、これから評価するタイヤの設計案(タイヤ形状・構造・材料・パターンの変更など)の性能を予測するため、タイヤ設計案を数値解析上のモデルに落とし込み、数値解析が可能なタイヤモデル(数値解析モデル)を作成する。このタイヤモデルを用いて、解析工程、変換工程及び予測工程とによって、数値解析を行い、タイヤの目標性能について数値予測する。なお、弾塑性体または塑性体を含む目標性能に関わる流体や路面のモデル化を行い、流体モデルや路面モデル(数値解析モデル)を作成し、タイヤ(及び流体や路面を含むことができる)を同時に考慮した数値解析を行い、目標性能について数値予測することができる。
解析工程では、まず、タイヤモデルに変形を与えつつタイヤモデルの構造を解析する予め定めたタイヤ解析プログラムによって、タイヤ解析を行う。このタイヤ解析時には、タイヤ解析をした結果としてタイヤ変形に関する物理量を要素毎に求める。この解析工程では、前記要素毎の前記タイヤ変形に関する物理量として、変位、応力、及び歪みの少なくとも1つの物理量を求めることができる。この予め定めたタイヤ解析プログラムにより求めた物理量は、直感的なタイヤ性能評価を可能とする物理量とは大きな差異があるため、変換工程では、要素毎のタイヤ変形に関する物理量を、予め定めたタイヤが発揮する力を表す物理量に変換する。この変換工程では、要素毎に求めるタイヤが発揮する力を表す物理量として各要素毎のトラクションを求めるこれにより、要素毎に、直感的なタイヤ性能評価を可能とする物理量を得ることができる。予測工程では、要素毎に求めたトラクションの総和を求め、該総和と要素のトラクションとの比率から車両走行体性能に対する各要素の影響度を演算することによりタイヤモデル全体のタイヤ性能を予測する。このようにすることで、各要素のタイヤ性能に寄与する影響度を求めることができる。
なお、雪などの流体は負荷がかかると内部構造(空洞と氷の結晶で形成される構造)が変化して変形するが、除荷しても変形が回復して初期形状に戻ることはない。このため、雪などの流体を数値モデルとして表現するために雪などの流体を塑性体とする。また、必要に応じて弾性体としての特性も与え、荷重負荷時に適切な反力を発生させるようにモデル化することができる。また、雪などの流体である弾塑性体または塑性体は垂直応力により踏み固められ、せん断強度が増加する性質がある。このため、これらの関係を近似して雪などの流体である弾塑性体または塑性体をモデル化することにより、トレッドパターンにより接地面で踏み固められた雪などの流体である弾塑性体または塑性体に対して、それぞれの場所で異なる垂直応力を算出し、それに応じたせん断強度を雪などの流体である弾塑性体または塑性体に付与することができる。その結果、複雑なトレッドパターンにより踏み固められた雪などの流体である弾塑性体または塑性体であっても、接地面それぞれの場所で雪などの流体である弾塑性体または塑性体にかかる垂直応力を求め、それに応じたせん断強度を考慮することで、接地面全体が発生する前後力または横力を計算することができる。この場合、トレッドパターンの溝探さ、ブロック形状など、接地面内でも場所ごとに雪などの流体である弾塑性体または塑性体にかかる垂直応力の値は異なるため、トレッドパターンの違いによる性能差を表現するには、雪などの流体である弾塑性体または塑性体に加わる垂直応力と雪などの流体である弾塑性体または塑性体のせん断強度の関係を高い精度で表現することが必要になる。そのため、前記流体モデルは、雪などの流体である弾塑性体または塑性体に加わる垂直応力と雪などの流体である弾塑性体または塑性体のせん断強度の関係を求めるようにすればよい。
タイヤ性能を予測する場合、タイヤについて局部的なタイヤ性能評価が要求される場合がある。この場合、前記予測工程として、前記タイヤモデルのうち予め定めた領域内に含まれる前記要素毎に求めた前記トラクションの総和を求め、求めた総和に基づいて前記予め定めた領域についてのタイヤ性能を予測することにより、予め定めた領域についてタイヤ性能を予測することができる。
前記要素は、その大きさが様々になる場合がある。この場合、前記変換工程において、前記要素毎に求めた前記トラクションを各要素の面積または体積で除算した単位面積または単位体積に対するトラクションを求める。これにより、要素の大きさが著しく異なる場合であっても、要素間の比較が容易となる。
また、タイヤの一部についてタイヤ性能評価が要求されるとき、その大きさが様々になる場合もある。この場合、前記予測工程は、前記タイヤモデルのうち予め定めた領域内に含まれる前記要素毎に求めた前記トラクションの領域内総和を求めかつ予め定めた領域内に含まれる要素についての領域内総面積または領域内総体積を求め、求めた領域内総和及び領域内総面積または領域内総体積に基づいて前記予め定めた領域についてのタイヤ性能を予測する。これによって、タイヤモデルのうち予め定めた領域の大きさが著しく異なる場合であっても、それらの領域間の比較が容易となる。
タイヤ性能の予測では、最終的にトラクションを物理量として要求される場合がある。本発明では、要素毎にトラクションを求めることができるので、前記予測工程に、前記要素毎に求めた前記トラクションについて、推進力に寄与するトラクションと走行抵抗に寄与するトラクションとに分類し、各々の総和を求め、該各総和からトラクションを計算する計算工程を含むようにすればよい。このようにすることで、容易にトラクションを求めることができる。
前記のように数値解析による結果を求めても、タイヤの位置に対して直感的なものではない。そこで、前記予測工程に、前記複数要素に分割したタイヤモデルを表示装置に表示すると共に、前記要素毎に求めた前記トラクションを該トラクションの大きさに応じた画像が前記タイヤモデルの要素に対応する位置になるように前記表示装置に表示する表示工程を含むようにする。このようにすることで、得られるタイヤ性能を視覚的に提示することができ、ユーザはタイヤ性能を直感的に把握することが可能となる。
前記方法は、次の装置により実現可能である。詳細には、タイヤ性能予測装置が、内部構造を含むタイヤとして複数要素に分割したタイヤモデルを設定する設定手段と、前記タイヤモデルを用いて、該タイヤモデルに変形を与えつつタイヤモデルの構造を解析する予め定めたタイヤ解析プログラムによって、タイヤ解析をした結果としてタイヤ変形に関する物理量を前記要素毎に求める解析手段と、前記要素毎の前記タイヤ変形に関する物理量を、予め定めたタイヤが発揮する力を表す物理量としてのトラクションに変換する変換手段と、前記要素毎に求めた前記タイヤが発揮する力を表す物理量の総和を求め、該総和と要素の物理量との比率から車両走行体性能に対する各要素の影響度を演算することによりタイヤモデル全体のタイヤ性能を予測する予測手段と、を備える。
また、コンピュータによってタイヤ性能を予測する場合、次のプログラムをコンピュータによって実行させることにより、容易かつ簡便にタイヤ性能を予測させることができる。詳細には、タイヤ性能予測プログラムが、コンピュータを、内部構造を含むタイヤとして複数要素に分割したタイヤモデルを設定する設定手段と、前記タイヤモデルを用いて、該タイヤモデルに変形を与えつつタイヤモデルの構造を解析する予め定めたタイヤ解析プログラムによって、タイヤ解析をした結果としてタイヤ変形に関する物理量を前記要素毎に求める解析手段と、前記要素毎の前記タイヤ変形に関する物理量を、予め定めたタイヤが発揮する力を表す物理量としてのトラクションに変換する変換手段と、前記要素毎に求めた前記タイヤが発揮する力を表す物理量の総和を求め、該総和と要素の物理量との比率から車両走行体性能に対する各要素の影響度を演算することによりタイヤモデル全体のタイヤ性能を予測する予測手段と、の各手段として機能させる。
以上説明したように本発明によれば、車両走行体の構造を解析する等の予め定めた解析プログラムによって、解析を行った結果の応力等の車両走行体の変形に関する物理量を、車両走行体モデルの要素毎に、直感的な性能評価を可能とする、トラクションに変換するので、直感的な性能評価を可能とする物理量を得ることができる、という効果がある。例えば車両走行体の一例としてタイヤ構造を解析する等の予め定めた解析プログラムによって、タイヤ解析を行った結果の応力等のタイヤ変形に関する物理量を、タイヤモデルの要素毎に、直感的なタイヤ性能評価を可能とする、トラクションに変換するので、直感的なタイヤ性能評価を可能とする物理量を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明にかかる車両走行体は、空気入りタイヤや総ゴムタイヤ等のタイヤ、及びクロ−ラ等の無限軌道のもの等を含んで折り、以下の説明では、代表的な一例としてタイヤを採用した場合を説明する。本実施の形態は空気入りタイヤの性能予測に本発明を適用したものである。図1には本発明の空気入りタイヤの性能予測を実施するためのパーソナルコンピュータの概略が示されている。このパーソナルコンピュータは、データ等を入力するためのキーボード10、予め記憶された処理プログラムに従ってタイヤの性能を予測するコンピュータ本体12、及びコンピュータ本体12の演算結果等を表示するCRT14から構成されている。コンピュータ本体12は、実際には図示しないCPU、ROM、RAM等を備えており、ROM等のメモリに予め記憶された処理プログラムを実行することで、タイヤの性能予測が実行される。なお、コンピュータ本体12と通信回線を介して接続された他のCPUが所定のタイヤの性能予測プログラムを実行してもよい。
なお、コンピュータ本体12には、記録媒体としてのフレキシブルディスク(FD)が挿抜可能なフレキシブルディスクユニット(FDU)を備えている。なお、後述する処理ルーチン等は、FDUを用いてフレキシブルディスクFDに対して読み書き可能である。従って、後述する処理ルーチンは、予めFDに記録しておき、FDUを介してFDに記録された処理プログラムを実行してもよい。また、コンピュータ本体12にハードディスク装置等の大容量記憶装置(図示省略)を接続し、FDに記録された処理プログラムを大容量記憶装置(図示省略)へ格納(インストール)して実行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、CDやDVD等の光ディスクや、MD,MO等の光磁気ディスクがあり、これらを用いるときには、上記FDUに代えてまたはさらにCD−ROM装置、CD−RAM装置、DVD−ROM装置、DVD−RAM装置、MD装置、MO装置等を用いればよい。
次に、図面を参照して本実施形態にかかる空気入りタイヤの性能予測処理を詳細に説明する。なお、本実施形態では、タイヤモデルについて走行時等におけるタイヤ変形等の汎用の応力計算を行い、その応力に基づきタイヤが発揮する力を表す物理量(例えばトラクション)を求めるものである。
なお、タイヤ性能予測評価について、雪を含む流体を対象として、タイヤの雪上性能を予測する処理の一例には、本出願人が既に提案済みの技術を採用することができる(特開2003−159915号公報参照)。この技術では、タイヤの雪上性能として雪状トラクション予測を採用したときの性能予測評価プログラムに従って処理するものである。この処理では、実際の雪質計測を行い、その雪質を入力した後に、数値演算により雪上性能の予測値を求める。数値演算は、雪とタイヤを連成し、タイヤに作用する接地圧に対応するせん断応力分布を求めて予測値を得るものである。例えば、雪モデルのせん断応力を求めるのには、タイヤテストによる雪質計測を行い、計測結果をデータベース化する。このデータベースは、雪の材料特性として、雪の垂直応力と、せん断強度との関係を示す。なお、流体としては、弾塑性体または塑性体を含めばよく、例えば、粒子状の氷塊を含む流体や、土や泥、霜化した土や泥を含む流体などがある。この雪の垂直応力σと、せん断強度τとの関係を近似することにより、雪の材料特性を得ることができる。この近似は、最小自乗法や多項式による定式化による方法で近似することができる。そして、雪を弾塑性体としてモデル化し、流体モデル(雪モデル)とタイヤモデルを連成すればよい。
図2は、本実施の形態のタイヤ性能予測プログラムの処理ルーチンを示すものである。ステップ100では、評価するタイヤの設計案(タイヤ形状、構造、材料、パターンの変更など)を定める。このタイヤの設計案に基づき、次のステップ102において、予め定めた汎用解析プログラムにより、モデルを作成して、解析結果として応力を求める。
詳細には、ステップ104において、タイヤ設計案を数値解析上のモデルに落とし込むため、タイヤモデルを作成する。このタイヤモデルの作成は、用いる数値解析手法により若干異なる。本実施の形態では数値解析手法として有限要素法(FEM)を用いるものとする。従って、ステップ104で作成するタイヤモデルは、有限要素法(FEM)に対応した要素分割、例えば、メッシュ分割によって複数の要素に分割され、タイヤを数値的・解析的手法に基づいて作成されたコンピュータプログラムヘのインプットデータ形式に数値化したものをいう。この要素分割とはタイヤ、後述する流体及び路面等の対象物を小さな幾つかの(有限の)小部分(要素)に分割することをいう。この要素ごとに計算を行い全ての要素について計算した後、全部の要素を足し合わせることにより全体の応答を得ることができる。なお、数値解析手法には差分法や有限体積法を用いても良い。
なお、タイヤモデルの作成では、タイヤ断面のモデルを作成した後に、パターンをモデル化する。まず、タイヤ径方向断面のモデルを作成する。すなわちタイヤ断面データを作成する。このタイヤ断面データは、タイヤ外形の計測値を利用できる。また、タイヤ内部の構造は設計図面および実際のタイヤ断面データ等から正確なものを採取する。タイヤ断面内のゴム、補強材(ベルト、プライ等、鉄・有機繊維等でできた補強コードをシート状に束ねたもの)をそれぞれ有限要素法のモデル化手法に応じてモデル化する(図3(A)参照)。次に、2次元データであるタイヤ断面データ(タイヤ径方向断面のモデル)を周方向に一周分展開し、タイヤの3次元(3D)モデルを作成する(図3(B)、(C)参照)。この場合、ゴム部は8節点ソリッド要素、補強材は角度を表現できる異方性シェル要素でモデル化することが望ましい。例えば、ゴム部分は、8節点ソリッド要素で扱うことができ、補強材(ベルト、プライ)の扱いは、シェル要素として2次元的に補強材の角度θを考慮することができる。次に、パターンをモデル化する。このパターンのモデル化は、パターンの一部または全部を別個にモデル化してタイヤモデルにトレッド部分として貼りつけたり、タイヤ断面データを周方向に展開する際にリブ・ラグ成分を考慮してパターンを作成したりすることにより実行できる。
次のステップ106では、すなわち上記タイヤモデルを作成した後には、解析の前後で評価可能な環境構築をするため、予め定めたタイヤモデル以外のタイヤに関係するもののモデルを作成する。本実施形態では、タイヤに直接接触する空気、水や雪等の流体モデル及び路面モデルを作成する。この流体モデルは、空気、水や雪を含む流体であり、本実施の形態では、雪を含む場合には弾塑性体などを含んだ流体を想定する。流体モデルの作成は、まず、タイヤの一部(または全部)および接地面、タイヤが移動・変形する領域を含む流体領域を分割し、モデル化する。流体領域は直方体で分割することが好ましく、この分割する直方体である流体要素は8節点のオイラーメッシュで分割することが望ましい。また、タイヤモデルと流体モデルは一部重なって定義されている。タイヤモデルはパターン部分が複雑な表面形状をしており、この表面形状にあわせて流体メッシュを定義しないで済むことは、流体モデルのモデル化の手間を大幅に削減でき、性能予測を効率的に行う上で重要である。
このようにして、流体モデルの作成が終了すると、路面モデルの作成と共に路面状態の入力をすることで、評価可能な環境構築を終了する。ここでは、路面をモデル化し、そのモデル化した路面を実際の路面状態に設定するために入力する。路面のモデル化は、路面形状を要素分割してモデル化し、路面の摩擦係数μを選択設定することで路面状態を入力する。すなわち、路面状態により乾燥(DRY)、濡れ(WET)、氷上、雪上、非舗装等に対応する路面の摩擦係数μが存在するので、摩擦係数μについて適正な値を選択することで、実際の路面状態を再現させることができる。また、路面モデルは,流体モデルの少なくとも一部と接していれば良く,流体モデル内部に配置することも可能である。
なお、流体モデルとなる流体領域はタイヤが移動する領域を含むため、タイヤモデルを転動させない(以下、タイヤ非転動という)状態のモデル化では進行方向に接地長の5倍以上、幅方向は接地幅の3倍以上、深さ方向は例えば30mm以上の領域をモデル化する。タイヤモデルを転動させる(以下、タイヤ転動という)状態のモデル化では進行方向に例えば2m以上(タイヤ一回転分以上)の流体領域をモデル化する。このようにしてモデル化した流体モデルに関係するイメージを図4に示す。図4(A)はタイヤモデルが載置されるモデル化した流体モデル、路面モデルの斜視図であり、図4(B)は実際のタイヤが流体の上を回動されたときのイメージを示し、図4(C)は解析結果で得られる流体モデルの表面を示すイメージ図である。
次のステップ108では、すなわちモデルの作成が完了すると、境界条件の設定がなされる。境界条件は、流体モデルおよびタイヤモデルに解析上の条件を付与するためのものである。すなわち、タイヤモデルの一部は流体モデルの一部に介在することになるので、流体モデルおよびタイヤモデルに解析上の境界条件を与えてタイヤおよび流体の挙動をシミュレートする必要がある。この手順は、タイヤ転動時とタイヤ非転動時がある。このタイヤ転動時とタイヤ非転動時の選択は、予め入力するようにしてもよく、また本処理の実行当初に選択しても良く、さらに双方を実行し、各々について求めた後に選択するようにしても良い。
タイヤ転動時における境界条件の設定では、流体モデル(流体領域)に流入・流出に関する境界条件を与える。この流入・流出に関する境界条件は、流体モデル(流体領域)の上面は自由に流体が流出し、その他の前面、後面、側面、下面は壁(流入・流出なし)として扱う。次にタイヤモデルには内圧を与え、タイヤモデルに回転変位及び直進変位(変位は力、速度でも良い)の少なくとも一方と、予め定めた負荷荷重とを与える。なお、路面との摩擦を考慮する場合は、回転変位(または力、速度でもよい)もしくは直進変位(または力、速度でもよい)のどちらか一方のみでよい。
また、タイヤ非転動時における境界条件の設定でも、流体モデルに流入・流出に関する境界条件を与える。ここでは、解析を定常状態で行うため、タイヤモデルは進行方向に静止し、流体が進行速度でタイヤモデルに向かって流れる流体モデルを考える。すなわち、流体モデル(流体領域)内の流体に流速を与える。流入・流出に関する境界条件は、流体モデル(流体領域)の前面は進行速度で流入、後面は流出とし、上面、側面、下面は転動時と同様である。そして、タイヤモデルには内圧を与え、タイヤモデルに負荷荷重を与える。
次のステップ110及びステップ112では、上述のようにして作成されたり設定されたりした数値モデルをもとに、タイヤモデルの変形計算及びそのたのモデルの計算、ここでは流体計算(流動計算)を行う。また、過渡的な状態を得るために、タイヤモデルの変形計算及び流体モデルの流体計算をそれぞれ1msec以内で単独計算を行い、1msec毎に両者の境界条件を更新する。
すなわち、上記ステップ108で境界条件の設定が終了すると、ステップ110のタイヤモデルの変形計算において、タイヤモデルおよび与えた境界条件より、有限要素法に基づいてタイヤモデルの変形計算を行う。過渡的な状態を得るために、経過時間(単独経過時間)が1msec以下の間はタイヤモデルの変形計算を繰り返し、1msec経過したら次の計算(流体)に移る。ステップ112の流体計算では、流体モデル及び与えた境界条件より、有限要素法に基づいて流体計算を行う。過渡的な状態を得るために、経過時間(単独経過時間)が1msec以下の間は流体計算を繰り返し、1msec経過したら次の計算(タイヤモデルの変形)に移る。なお、弾塑性体として流体を想定した場合、垂直応力σ及びせん断強度τの関係からタイヤモデルに作用するせん断応力分布を求めることができる。
なお、タイヤモデルの変形計算と流体計算はどちらを先に計算しても良いし、また並行して計算しても良く、また、経過時間(単独経過時間)は10msec以下の経過時間を採用することができ、好ましくは1msec以下であり、更に好ましくは1μ・sec以下の経過時間を採用することができる。
次のステップ114では、タイヤモデルの変形計算および流体計算後に、これらを連成させるため、タイヤモデルの変形に応じて流体モデルの境界面を認識し、境界条件を更新させ、タイヤモデルに表面圧を付加する。すなわち、境界条件更新の後に、流体計算で計算した圧力をタイヤモデルにタイヤモデルの境界条件(表面力)として付加し、流体力によるタイヤモデルの変形を次のタイヤモデルの変形計算で計算させるようにする。流体側は変形後のタイヤモデルの表面形状を新たな壁として境界条件に取り入れ、タイヤモデル側は流体の圧力をタイヤモデルにかかる表面力として境界条件に取り入れる。これを繰り返すことにより、タイヤ性能予測に関わる過渡的な流れを擬似的に作り出すことができる。ここでの経過時間は接地面内のパターンがタイヤ転動により変形していく過程を十分に表現できる時間である。
ステップ114の連成計算後には、例えば流体モデルの各要素毎に垂直応力σを算出して、その垂直応力σに対するせん断強度τ等が算出され、タイヤモデルに作用するせん断応力分布等の応力分布が算出されるので、次のステップ116において、この計算結果(応力)を予測結果として出力し、詳細を後述する予測結果の評価を行う。なお、予測結果の出力はせん断力、せん断応力、流体力、流れ速度、流量、圧力、エネルギー等の値もしくは分布を採用することができる。このステップ114の計算終了後には、タイヤモデルの解析結果である物理量である応力等が要素毎に得られるので、これらの要素毎の物理量である応力等を各要素と物量量とを対応させてメモリに記憶しておく。
以上のようにして、タイヤモデルについて走行時等におけるタイヤ変形等の汎用の応力計算が終了すると、ステップ118へ進み、詳細を後述するように、得られた応力に基づきタイヤが発揮する力を表す物理量(例えばトラクション)を求め、次のステップ120において上記求めたタイヤ性能を出力して本ルーチンを終了する。
(タイヤ性能演算処理)
上記ステップ118では、上述の処理(シミュレーション)によって得られた物理量を、タイヤ性能と同じ次元を持った物理量へとメッシュ毎に再計算を行う。ここでは、一例として雪上トラクション計算を挙げる。
まず、タイヤ性能として評価したいのはトラクションである。タイヤの優越を決定するのは、タイヤ全体としてのトラクションであるが、詳細解析のためにはタイヤ全体としてのトラクションは意味を成さない。そこで、シミュレーションで用いたメッシュ毎に、このトラクションを求めて評価する原理を説明する。
(原理)
トラクションはタイヤに作用する推進力のことであり、路面から受ける応力をタイヤ表面で積分し、適切な方向へと写像したものと定義できる。シミュレーションによって路面から作用する応力は解析可能であるが、その応力成分と一致するとは限らず、また方向はタイヤの向きと進行方向の違いで常に異なる。
トラクションを計算するには、まず路面から作用する応力をタイヤ表面に作用している表面力を計算する必要がある。この表面力は次の(1)に示すCauchyの公式により計算できる。
ここでτ、は表面力、σは路面から作用する応力、nはタイヤ表面の外向き法線ベクトルを表し、i,j=1,2,3である。この表面力を面積分し、必要とする方向への写像を取ることで初めてトラクションとして評価が可能となる。
通常のシミュレーションでは数値的な評価しか出来ないため、上記の表面力の積分も数値的に行うこととなる。用いる解析プログラム(シミュレーションプログラム)により異なるが、ここでは一例として、次の(2)式に示すように、要素上に応力が一定値として計算された場合について説明する。
ここで上付きeは任意要素に属する物理量であることを示し、tはその要素における各全体座標軸方向への要素トラクション成分、Sは要素の面積を表す。
上記(2)式の積分は、この要素の変形後の形状で実行する必要があり、通常は数値的積分を行うこととなる。具体的にはGaussの数値積分などの数値積分手法を用いれば良い。上記の積分を実行するために必要となるのは、要素節点での変形後の座標のみであり、解析プログラム(シミュレーションプログラム)の出力として得ることができる。応力が節点値として与えられた場合には、応力値も節点変位と同様に要素内で分布を持っているものとして、要素内で面積分すれば良い。
上記の要素トラクション成分tは全体座標系の各軸方向への力を表している。実際に必要になるトラクションとは、必ずしも全体座標系の座標軸方向に一致しない。そのため、上記の要素トラクション成分を所定の方向へ写像する必要がある。例えば求めたい方向の単位ベクトルが、全体座標系でN=(N,N,N)と表される場合、その要素で生じる要素トラクションは、次の(3)式で求めることができる。
ここで求めた要素トラクションは、当然要素に属するものであり、予め用意した汎用の可視化プログラムを用いて表示処理を実行することにより、容易に可視化することが可能である。従来ではトラクションを表現するには、たった一つの値でしか表現することが出来ず、可視化自体が不可能な物理量であった。これを要素毎に分解することで、汎用の可視化プログラムにより、タイヤのどの部分でトラクションを発揮しているかどうかを確認することができる。
ところで、この手法で特徴的なことは、得られた値は当然タイヤ全体でのトラクションと同じ次元を有しており、なおかつ全ての要素に対して総和を取れば、すなわちトラクションそのものを計算できる点にある。つまり、特定の要素が全トラクションに対して有する影響度が容易に計算可能である。例えば、次の(4)式に示すように、各要素の物理量と全要素の物理量の総和との比率から、要素eの影響度を計算できる。
ただしMは全表面要素数である。
上記の要素トラクションは面積分を実行しているため、要素(メッシュ)の大きさに依存する。従って、要素の大きさが著しく異なる要素同士を比較する場合には規格化が必要である。この場合には、面積で割り、単位面積辺りの力に変換し直すことによって、要素の大きさが異なる要素同士を比較する場合における規格化を実行できる。。
以上説明したタイヤトラクションは単なる力として扱ってきたが、本来は、真に発揮している推進力(以下、グロストラクション、略してGT)、走行抵抗(略してMR)との差により、実質のトラクション(以下ネットトラクション、略してNT)が発生しており、タイヤトラクションとは次の(5)式に示すように、グロストラクションGTから走行抵抗MRを減算したネットトラクションNTである。
NT=GT一MR ・・・(5)
ここで、グロストラクションGTと走行抵抗MRとを区別するのは、単に力の方向だけであり、数値計算上では符号である。
シミュレーションでよく用いられるのはタイヤ転動軸に作用する力である。これはネットトラクションNTに対応するものであるが、必要とする方向と異なるときには、上述のように座標変換が必要である。しかし、軸力で評価するネットトラクションNTは、グロストラクションGTや走行抵抗MRに分解することができない。
そこで、本実施形態では、最小単位を要素の大きさ(メッシュサイズ)として、要素トラクションを評価する。なお、当然のことながら、トレッドパターン内で符号が変化することも表現できる。このことを利用して、グロストラクションGTと走行抵抗MRを直接シミュレーション結果から評価することが可能となる。
詳細には、グロストラクションGTを計算するには、上記で求めた要素トラクションのうち、正符号の物理量だけを集めることでグロストラクションGTを計算できる。このグロストラクションGTの算出について、次の(6)式に示した。
ただし、H()はヘビサイド関数であり、引数である要素トラクションが正符号の物理量の場合に1となり、それ以外、つまり負数の場合には0である。
同様に走行抵抗MRは、要素トラクションのうち負符号の物理量を集めることで算出でき、次の(7)式で表わすことができる。
なお、ヘビサイド関数を用いずとも、ことも可能である。なお、本発明は符号の判別にヘビサイト関数を用いることに限定されない。例えば、他の関数を用いて上式と同等の分離を行うことができればよく、正符号と負符号との判別を条件判別で処理してもよい。
以上説明したように、要素トラクションは、全要素の総和を取ることでネットトラクションNTやグロストラクションGTそして走行抵抗MRとして評価可能である。これを全要素でなく、特定の部位毎に総和を取ることにより、特定部位だけに着目した評価も可能となる。例えば、パターン中でセンターブロックだけで評価すること、またはショルダーリブだけでの評価など、任意の部位にて評価することが可能である。
なお、上記では、雪上トラクション性能を主として例にあげたが、実用上はすべてのタイヤ性能に関する物理量に対して適用可能である。
(タイヤ性能演算処理の詳細)
上述の原理を考慮して、図2のステップ118の処理の詳細を、図5を参照して説明する。なお、図5の処理は、全要素の総和を取ることでネットトラクションNTやグロストラクションGTそして走行抵抗MRとして評価可能にする場合の処理の詳細を示したものである。
図2のステップ118の処理が実行されると、図5のステップ200へ進み、タイヤモデルの何れか1つの要素(メッシュ)が選択される。次のステップ202では、ステップ200で選択された要素に属する物理量(上記解析により求めた応力の数値)を読み取り、上記(1)〜(3)式により要素トラクションを求めると共に、求めた要素トラクションと要素の位置とを対応させてメモリに記憶する。このステップ204の処理は、上述の表面力計算、要素トラクション成分計算、及び写像演算に相当する。
次のステップ206では、タイヤモデルの全ての要素について上記処理(要素トラクション演算)が終了したか否かを判断し、残存する場合にはステップ200乃至204の処理を繰り返し実行する。タイヤモデルの全ての要素について上記処理(要素トラクション演算)が終了した場合には、ステップ208へ進み、上記(4)式に従って各要素の影響度を計算し、求めた影響度と要素の位置とを対応させてメモリに記憶する。
次のステップ210では、タイヤ性能を評価するための評価値としてのネットトラクションNTを求める。詳細には、ステップ212において、上記(6)式に従ってグロストラクションGTを求めた後、ステップ214で上記(7)式に従って走行抵抗MRを求め、次のステップ216において上記(5)式に従ってネットトラクションNTを求める。これらのグロストラクションGT,走行抵抗MR,ネットトラクションNTの各計算結果は、メモリに記憶する。
以上のようにして、各要素の影響度、グロストラクションGT,走行抵抗MR,ネットトラクションNTを求めることで、タイヤ性能演算を終了し、図2のステップ120へ進む。
なお、図5で求めた要素トラクションは、全要素に対する総和によるグロストラクションGTと走行抵抗MRからのネットトラクションNTである。タイヤ性能をタイヤの特定部位で実行する場合は、特定の部位毎にその部位に含まれる要素について総和を取ることにより、その部位だけに着目したタイヤ性能評価のための数値を得ることができる。例えば、パターン中でセンターブロックを特定部位に設定したり、ショルダーリブを特定部位に設定したりすることなど、任意の部位について評価のための数値を得ることが可能である。
以上のように、要素トラクションをベースとして評価を行うことで、ただ単にタイヤの軸力としてのネットトラクションNTを評価することに比べ、格段に多くの情報を取り出すことができる。これにより、設計要因を変化させた場合のトラクションの発生の様子を、要素単位で詳細に検討すること、グロストラクションGTと走行抵抗MRを別々に評価することで、ネットトラクションNTに対してプラスに作用しているのか、それともマイナスに作用しているのかなど、多くの考察が可能となり、ひいては問題の原因究明やメカニズム検討など、従来のシミュレーションでは得ることが出来なかった、非常に有益な情報を提供できるようになる。
ここで、図2のステップ120におけるタイヤ性能出力の具体的な一例には、ステップ118で求めた数値(予測結果)をそのまま出力することが挙げられるが、評価のために、任意の加工を施すことが好ましい。例えば、トラクションが予め定めた許容値(許容範囲)であるかなどの評価値を導出したりすることや、要素間で急激なトラクション変化(例えば局所的に上昇または下降していないか等)の有無を示す評価値を求めたり、要素毎のトラクションの分布を求めたりするようにしてもよい。また、図5のステップ208で求めた影響度について、予め定めた許容値(許容範囲)の影響度である要素をその要素位置と共に提示するようにしてもよい。
タイヤ性能の評価については、ユーザは直感的な情報提示を望む場合がある。本実施の形態では、タイヤモデルの要素毎にトラクションを求めているので、可視化が容易である。すなわち、タイヤモデルを要素表示可能に分割した線図として提示すると共に、その各々の要素に上記求めたネットトラクションNTを色や模様に対応させた画像として合成して提示する。この場合、ネットトラクションNTの数値について複数の範囲で分類し、その分類した範囲内のネットトラクションNTに同一の画像を用いて、タイヤモデルの要素に合成することで、タイヤモデル上において要素毎のネットトラクションNTの分布を、直感的に把握可能に提示することができる。
上記タイヤ性能の出力値(予測結果)の評価として、予測性能が良好であるか否かを判断することができる。この判断は、キーボードによる入力によってなされてもよくまた、上記評価値に、許容範囲を予め定めておき、予測結果の評価値が許容範囲内に存在するときに、予測性能が良好であると判断するようにしてもよい。予測性能の評価の結果、目標性能に対して不十分であるときは、設計案を変更(修正)して図2の処理をやり直すことが好ましい。一方、性能が十分であるときは、設定した設計案のタイヤを製造し、その製造したタイヤについて性能評価を行えばよい。
なお、上記では、任意のタイヤモデルについて要素の物理量をタイヤ性能として評価する手法について述べたが、同一モデルに対する異なる条件(ケースと呼ぶ)による結果比較にも適用可能である。例えば、舗装路、悪路、雪道、水路、走行速度、等の異なる走行条件の組み合わせを異なるケースとし、それぞれのケースに対して上述のようにタイヤ性能に直した要素での値を算出し、同じ要素での各ケースに対する値を引き算することで、ケースによる値の違いを評価することが可能となる。さらに、ケースの違いを決定する変数の差で割ることにより、その変数に対する感度として取り扱うことが可能である。これらの値は当然要素に属するものであることから、可視化することも容易である。
また、上記の実施の形態では、1つの設計案についてタイヤ性能予測及び評価する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の設計案から採用する設計案を求めても良い。例えば、複数の設計案について、各々タイヤ性能予測及び評価して、各々の評価結果のうち最良の設計案を選択するようにしてもよい。また、選択した最良の設計案について、上記実施の形態を実行することによって、さらに最良の設計案を求めることができる。
さらに、上記では雪上トラクション性能を主として例にあげたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他のタイヤ性能に関する物理量に対して適用可能である。
なお、上記実施形態では車両走行体の一例としてタイヤを採用した場合を説明したが、本発明はタイヤに限定されるものではなく、空気入りタイヤや総ゴムタイヤ等のタイヤで代表される回転体への適用が可能である。また、クロ−ラ等の無限軌道のもの等への適用も可能である。クローラは無限軌道上を板状の移動子が移動することで、車両を移動させるためのものであり、この移動子はタイヤ同様、パターンを有したものである。このため、上述の貸与の説明と同様に適用することが容易である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。本実施例は農業用トラクタ向けタイヤの性能予測に本発明を適用したものである。
タイヤの規格として、荷重は標準荷重であり、標準荷重とは、下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことである。このときの内圧は下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことである。また、リムは下記規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または、"Approved Rim"、"Recommended Rim" )のことである。そして、規格とは、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では "The Tire and Rim Association Inc. の Year Book" で、欧州では"The European Tire and Rim Technical Organization の Standards Manual"で、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA Year Book"にて規定されている。
このタイヤをもとに性能予測のためのモデル化を行った後にタイヤモデルの性能予測を行い、予測結果、実測結果を合わせて示した。
本実施例としてモデル化・試作したタイヤは、タイヤサイズが540/65R30であり、ETRTO記載の農業用トラクタ向けのリムW16L×30インチに装着したものをモデル化した。また、解析は、内圧240kPa、荷重3350kgにて、圃場を走行した場合においてシミュレーションを行った。本実施例では、一例としてスリップ率の異なる走行時に発生するトラクション成分(グロストラクションと走行抵抗)の比較を行った。
図6は、グロストラクション分布を示すのもので、(A)はスリップ率30%、(B)はスリップ率0%にて走行したときの分布をイメージとして示したものである。
タイヤ性能としてはグロストラクションが大きいほうが良好なものであるが、上記実施形態によるタイヤ性能を求めて画像表示することで、同一モデルに対する異なる条件における性能比較をすることができる。すなわち、本実施例の比較を行うことにより、トレッドパターン中のどこでグロストラクションを発揮しているかを確認することができる。例えば図6の例では、スリップ率30%の際にはラグの付け根付近までグロストラクションを発揮していることが理解でき、いずれの条件でもトレッドパターンのショルダー付近でのトラクションが小さいことが理解できる。これによりトレッドパターンのどの部分で改良が必要かということが把握できる。
また、図7は、走行抵抗分布を示すもので、(A)はスリップ率30%、(B)はスリップ率0%にて走行したときの分布をイメージとして示したものである。
走行抵抗は、タイヤとして性能を発揮するためには出来るだけ小さいほうが好ましい。図7から理解されるように、トレッドパターン中、どの部分で走行抵抗を発揮しているかが理解でき、トレッドパターン改良に対して的確な指針を打ち出すことが可能となり、その結果、タイヤ開発の効率化を達成することができるることが理解される。
本発明の実施の形態にかかる、タイヤ性能予測方法を実施するためのパーソナルコンピュータの概略図である。 本実施の形態にかかり、空気入りタイヤの性能予測評価プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 タイヤモデルを示し、(A)はタイヤ径方向断面モデル(B)はタイヤの3次元モデルを示し、(C)はパターンをモデル化したイメージを示す斜視図である。 流体モデルに関係するイメージを示し、(A)はタイヤモデルが載置されるモデル化した流体モデル、路面モデルの斜視図であり、(B)は実際のタイヤが流体(例えば雪)の上を回動されたときの面を示し、(C)は解析で得られる流体モデルの表面を示すイメージ図である。 本実施の形態にかかり、タイヤ性能評価にあたって、トラクションを予測するタイヤ性能予測プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例にかかるグロストラクション分布を示すのもので、(A)はスリップ率30%、(B)はスリップ率0%にて走行したときの分布をイメージとして示したイメージ図である。 実施例にかかる走行抵抗分布を示すもので、(A)はスリップ率30%、(B)はスリップ率0%にて走行したときの分布をイメージとして示したイメージ図である。
符号の説明
GT グロストラクション
MR 走行抵抗
NT ネットトラクション
10 キーボード
12 コンピュータ本体
14 CRT
30 タイヤモデル
FD フレキシブルディスク

Claims (10)

  1. 車両に備えられかつ走行時に移動される内部構造を含む車両走行体として複数要素に分割した車両走行体モデルを設定する設定工程と、
    前記車両走行体モデルを用いて、該車両走行体モデルに変形を与えつつ車両走行体モデルの構造を解析する予め定めた車両走行体解析プログラムによって、車両走行体の解析をした結果として車両走行体の変形に関する物理量を前記要素毎に求める解析工程と、
    前記要素毎の前記車両走行体の変形に関する物理量を、予め定めた車両走行体が発揮する力を表す物理量として前記要素毎のトラクションに変換する変換工程と、
    前記要素毎に求めた前記トラクションの総和を求め、該総和と要素のトラクションとの比率から車両走行体性能に対する各要素の影響度を演算することにより車両走行体モデル全体の車両走行体性能を予測する予測工程と、
    を含む車両走行体性能予測方法。
  2. 前記解析工程では、前記要素毎の前記車両走行体の変形に関する物理量として、変位、応力、及び歪みの少なくとも1つの物理量を求めることを特徴とする請求項1に記載の車両走行体性能予測方法。
  3. 前記予測工程は、前記車両走行体モデルのうち予め定めた領域内に含まれる前記要素毎に求めた前記トラクションの総和を求め、求めた総和に基づいて前記予め定めた領域についての車両走行体性能を予測することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両走行体性能予測方法。
  4. 前記変換工程では、前記要素毎に求めた前記トラクションを各要素の面積または体積で除算した単位面積または単位体積に対するトラクションを求めることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の車両走行体性能予測方法。
  5. 前記予測工程は、前記車両走行体モデルのうち予め定めた領域内に含まれる前記要素毎に求めた前記トラクションの領域内総和を求めかつ予め定めた領域内に含まれる要素についての領域内総面積または領域内総体積を求め、求めた領域内総和及び領域内総面積または領域内総体積に基づいて前記予め定めた領域についての車両走行体性能を予測することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の車両走行体性能予測方法。
  6. 前記予測工程は、前記要素毎に求めた前記トラクションについて、推進力に寄与するトラクションと走行抵抗に寄与するトラクションとに分類し、各々の総和を求め、該各総和からトラクションを計算する計算工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の車両走行体性能予測方法。
  7. 前記予測工程は、前記複数要素に分割した車両走行体モデルを表示装置に表示すると共に、前記要素毎に求めた前記トラクションを該トラクションの大きさに応じた画像が前記車両走行体モデルの要素に対応する位置になるように前記表示装置に表示する表示工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の車両走行体性能予測方法。
  8. 前記変換工程は、前記要素毎に全体座標系の各座標軸方向の要素トラクション成分を求め、当該要素トラクション成分を所定の方向へ写像することにより、前記要素毎の前記トラクションを求めることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の車両走行体性能予測方法。
  9. 車両に備えられかつ走行時に移動される内部構造を含む車両走行体として複数要素に分割した車両走行体モデルを設定する設定手段と、
    前記車両走行体モデルを用いて、該車両走行体モデルに変形を与えつつ車両走行体モデルの構造を解析する予め定めた車両走行体解析プログラムによって、車両走行体の解析をした結果として車両走行体の変形に関する物理量を前記要素毎に求める解析手段と、
    前記要素毎の前記車両走行体の変形に関する物理量を、予め定めた車両走行体が発揮する力を表す物理量として前記要素毎のトラクションに変換する変換手段と、
    前記要素毎に求めた前記トラクションの総和を求め、該総和と要素のトラクションとの比率から車両走行体性能に対する各要素の影響度を演算することにより車両走行体モデル全体の車両走行体性能を予測する予測手段と、
    を備えた車両走行体性能予測装置。
  10. コンピュータを、
    車両に備えられかつ走行時に移動される内部構造を含む車両走行体として複数要素に分割した車両走行体モデルを設定する設定手段と、
    前記車両走行体モデルを用いて、該タイヤモデルに変形を与えつつ車両走行体モデルの構造を解析する予め定めた車両走行体解析プログラムによって、車両走行体の解析をした結果として車両走行体の変形に関する物理量を前記要素毎に求める解析手段と、
    前記要素毎の前記車両走行体の変形に関する物理量を、予め定めた車両走行体が発揮する力を表す物理量として前記要素毎のトラクションに変換する変換手段と、
    前記要素毎に求めた前記トラクションの総和を求め、該総和と要素のトラクションとの比率から車両走行体性能に対する各要素の影響度を演算することにより車両走行体モデル全体の車両走行体性能を予測する予測手段と、
    の各手段として機能させる車両走行体性能予測プログラム。
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