JP2013121800A - タイヤ性能予測方法、タイヤシミュレーション方法、タイヤ性能予測プログラム及び記録媒体 - Google Patents

タイヤ性能予測方法、タイヤシミュレーション方法、タイヤ性能予測プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤが雪など流体を介して使用される場合のタイヤ性能予測を効率的に行う。
【解決手段】タイヤ性能を効率的に予測するために、タイヤ及び路面をモデル化し、タイヤパターンについて、タイヤ性能を表現するために細かくボクセルメッシュ分割し(ステップ150〜ステップ154)、タイヤパターンのモデルを作成し(ステップ156〜158)、タイヤモデル、ボクセルメッシュ分割したタイヤパターンモデル及び路面モデルを用いてタイヤ性能を求めて評価する。
【選択図】図4

Description

本発明は、タイヤ性能予測方法、タイヤシミュレーション方法、タイヤ性能予測プログラム及び記録媒体にかかり、自動車等に使用されるトレッドパターンを有するタイヤの性能、特に、雪等の流体を介するタイヤ性能を予測するタイヤ性能予測方法、タイヤシミュレーション方法、タイヤ性能予測プログラム及び記録媒体に関する。
タイヤの開発では、実際にタイヤを設計・製造し、自動車に装着して性能試験を行うことでタイヤ性能を得て、その結果に満足できなければ設計・製造からやり直す、という設計・製造・性能評価のタイヤ開発サイクルにより進めてきた。近年の有限要素法等の数値解析手法や計算機環境の発達により、例えば、タイヤの剛体路面への荷重負荷を与えて転動解析をする等のように舗装路面を対象にしたタイヤ性能を計算機により予測可能になった。
舗装路面のみならず、タイヤの排水性能などタイヤが流体を介して使用される場合のタイヤ性能を予測する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、トレッドパターンの排水性解析に代表される、水等の流体とタイヤの連成解析を必要とする複雑な現象の数値解析によりタイヤ性能を予測している。これにより、流体を介しない舗装路面上でのドライ性能、および水等の流体を介した路面上でのウェット性能を考慮したタイヤ開発サイクルの一部を数値解析で置き換えることが可能になり、開発期間の短縮が図られている。
また、水等の流体を介して使用されるタイヤのみならず、雪上路面を対象にして、雪を数値モデル化し、雪とタイヤの達成解析を行いタイヤの雪上性能を予測する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。この技術では、タイヤと雪との相互作用という観点からタイヤの性能予測・評価を行っている。これにより、タイヤの雪上性能を考慮したタイヤ開発サイクルの一部を数値解析で置き換えることが可能になり、開発期間の短縮が図られている。
一方、タイヤ開発サイクルの一部を数値解析により効率的に行うために、タイヤモデルを一定の形状で分割する技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。この技術では、タイヤモデルを単純形状によるメッシュ分割してタイヤモデルを作成することで、数値解析の効率化が図られている。
特許第3452863号公報 特許第4437884号公報 特許第4615983号公報
しかしながら、変形する路面を含む多種類の路面を対象にしてタイヤ性能を予測する場合、様々な路面に応じてタイヤ性能が大きく変化するので、複雑な数値解析を伴い計算負が増大する。例えば、雪上路面を対象にしたタイヤ(所謂、冬用タイヤ)は、タイヤのトレッドパターンの影響が大きく、性能向上のためには、サイプの再配置が多数要求される。この場合、サイプを再配置する毎にタイヤ全体を再度解析しなければならず、タイヤ設計段階での計算量が膨大になり、効率的ではない。
また、変形する路面を含む多種類の路面を対象にしてタイヤ性能を予測する場合、タイヤと変形する路面を構成するもの例えば雪との相互作用を考慮する必要がある。このため、タイヤと例えば雪との接触部位は詳細な解析が要求され、タイヤモデル全体を単純形状によりメッシュ分割して数値解析することは、分割した要素数に応じて計算負荷が増加することを招く。このため、さらなる数値解析の効率化が望まれる。
本発明は、上記事実を考慮して、タイヤが雪など流体を介して使用される場合のタイヤ性能予測を効率的に行うことができるタイヤ性能予測方法、タイヤシミュレーション方法、タイヤ性能予測プログラム及び記録媒体を得ることが目的である。
上記目的を達成するために本発明は、雪など流体を介して使用されるタイヤの性能を効率的な数値解析により予測することで、タイヤ開発を効率化し、良好な性能のタイヤの提供を容易にしたものである。
具体的には、本発明のタイヤ性能予測方法は、(a)変形を与えることが可能な形状を有するタイヤモデルと、前記タイヤモデルの一部の領域でかつ複数の溝及びサイプを有すると共に、ピッチ長が異なる複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルと、変形を与えることが可能であると共に弾塑性体または塑性体を少なくとも含む流体で一部または全部が満たされかつ前記タイヤモデルの少なくとも一部と接触する路面モデルと、を定めるステップ、(b)前記複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルにおいて、前記複数種類のピッチのうち少なくとも1つのピッチについて、各々断面形状が均一でかつ前記断面形状のうちタイヤ周方向の縦横の長さに対して、タイヤ径方向の長さを長くした小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割するステップ、(c)前記タイヤモデルを前記路面モデルに少なくとも一部を接触させつつ転動させたときに、該転動時における前記タイヤモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップ、(d)前記変形計算に基づいて、前記タイヤモデルが路面モデル上を転動するときの前記タイヤモデルの変形軌跡を求めるステップ、(e)前記変形軌跡のうち、前記タイヤパターンモデルが前記路面モデルに接触する前後の接触挙動を求めるステップ、(f)前記路面モデルに対して、前記求めた接触挙動で前記タイヤパターンモデルを移動させたときの前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップ、及び(g)前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算後におけるタイヤパターンモデル及び路面モデルの少なくとも一方のモデルに生じる物理量を求め、求めた物理量によりタイヤ性能を予測するステップ、を含む。
すなわち、本発明のタイヤ性能予測方法では、ステップ(a)において、変形を与えることが可能な形状を有するタイヤモデルと、前記タイヤモデルの一部の領域でかつ複数の溝及びサイプを有するタイヤパターンモデルと、変形を与えることが可能であると共に弾塑性体または塑性体を少なくとも含む流体で一部または全部が満たされかつ前記タイヤモデルの少なくとも一部と接触する路面モデルとを定める。つまり、タイヤ性能を予測するため、例えばタイヤ設計案(タイヤ形状・構造・材料・パターンの変更など)を数値解析上のタイヤモデル(数値解析モデル)を作成する。また、複数の溝及びサイプを有するタイヤパターンモデル(所謂タイヤトレッドパターンのモデル)を作成する。さらに、弾塑性体または塑性体を少なくとも含む目標性能に関わる流体で一部または全部が満たされる路面をモデル化し、路面モデル(数値解析モデル)を作成する。このモデル化では、タイヤモデルは、タイヤトレッド(トレッドパターン)を個別に詳細にモデル化せず、タイヤ形状・構造・材料のモデル化を目的としてモデル化する。また、タイヤパターンモデルは、所謂トレッドパターンの一部分のみのモデル化を目的としたトレッドパターンモデルの詳細なモデルである。また、路面モデルは、例えばタイヤモデルが転動して進んでいく領域に対応する路面をモデル化する。この路面には、流体として雪を含む雪路面、土壌や石を含む土砂面、水等の液体の一部または全部が溶解可能に凝固した軟路面を採用できる。
性能予測に基づくタイヤ開発を行うためには、効率良く、精度の良いタイヤ性能予測のための数値解析モデルが不可欠である。そこで、タイヤパターンモデルは、ステップ(b)において、複数種類のピッチのうち少なくとも1つのピッチについて、各々断面形状が均一でかつ前記断面形状のうちタイヤ周方向の縦横の長さに対して、タイヤ径方向の長さを長くした小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割する。
ステップ(c)では、タイヤモデルを路面モデルに少なくとも一部を接触させつつ転動させたときに、該転動時におけるタイヤモデルの変形計算及び路面モデルの変形計算を実行し、ステップ(d)では、変形計算に基づいて、タイヤモデルが路面モデル上を転動するときの変形軌跡を求める。次のステップ(e)では、求めたタイヤモデルの変形軌跡のうち、タイヤパターンモデルの領域に対応するタイヤパターンモデルが路面モデルに接触する前後の接触挙動を求める。すなわち、タイヤと流体を含む路面を同時に考慮した数値解析を行う。この予測結果からタイヤモデルが流体を含む路面(例えば雪路面)上を転動する軌跡を求め、タイヤモデルの一部であるタイヤパターンモデルが路面モデルに踏み込んでから蹴り出すまでの接触挙動を表現できる軌跡に変換する。
ステップ(f)では、路面モデルに対して、前記求めた接触挙動でタイヤパターンモデルを移動させたときのタイヤパターンモデルの変形計算及び路面モデルの変形計算を実行する。すなわち、前記変換後の軌跡をもとにタイヤパターンモデルに対して流体を含む路面(例えば雪路面)上で踏込みから蹴り出しまでの接触変形を与えるように変位を与える。この場合、タイヤパターンモデルが踏み込みから蹴り出しまで接触するための領域に対応した路面モデルを新たにモデル化してもよい。
次に、ステップ(g)では、タイヤパターンモデルの変形計算及び路面モデルの変形計算後におけるタイヤパターンモデル及び路面モデルの少なくとも一方のモデルに生じる物理量を求め、求めた物理量によりタイヤ性能を予測する。
このように、前記数値解析モデルにより、タイヤ及び流体(路面を含むことができる)を同時に考慮した数値解析を行い、目標性能について数値予測した結果から例えばタイヤ設計案の可否を判定し、結果良好なら設計案を採用する。設計案による予測性能(またはは実測性能)が不十分であれば、タイヤパターンモデルの一部または全部を修正し、数値解析モデルの作成から再度実行する。これらの手順であれば、タイヤを製造して性能評価をする回数が極めて少なくなるため、タイヤ開発を効率化できる。つまり、タイヤトレッドのパターン設計の変更はタイヤパターンモデルの計算部分だけに影響するので、全体としてのタイヤモデル計算部分の繰り返しが発生せずに、シミュレーションの計算量が極めて少なくなり、タイヤ開発を効率化できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のタイヤ性能予測方法であって、前記ステップ(a)は、前記路面モデルとして、前記タイヤパターンモデルを分割した前記小六面体より大きい領域を要素として分割したモデルを定める。
路面として、雪路面、土砂面、軟路面、つまり、流体として雪、土壌等や液体が凝固したものを含めてタイヤ性能を予測する場合、タイヤパターンによる路面に対する効果を詳細に考慮する必要がある。例えば、雪路面に対するタイヤ性能予測は、タイヤブロックやサイプのエッジの効果(局所的なエッジ圧等)を解析する必要がある。このためには、タイヤパターンモデルを分割する小六面体の大きさを小さくすればよい。大きさの一例には、タイヤ周方向に縦横0.5mm、タイヤ径方向に高さ1.0mmとする。一方、小六面体の大きさを小さくすると計算負荷(計算時間)が増大する。このため、路面モデルについては、タイヤパターンモデルを分割した小六面体より大きい領域を要素として分割することで、計算負荷を軽減する。路面モデルを分割する要素は、六面体を採用することで、分割処理を簡略化できる。六面体の大きさの一例には、小六面体の5倍〜20倍の大きさ(例えば縦横2.5mm〜10.0mmの面を有するもの)、好ましくは、小六面体の2倍〜10倍の大きさ(例えば縦横1.0mm〜5.0mmの面を有するもの)を足用できる。このようにすることで、モデルの作成時間は小六面体及び六面体による表現で短縮でき、数値解析の計算時間は、小六面体及び六面体の大きさを相違させることで増大を抑制できる。このため、タイヤ性能予測全体の計算負荷(計算時間)を増大させることなく、そして計算制度を低下させることなく、タイヤ性能予測が可能となり、タイヤ性能予測を効率的に行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のタイヤ性能予測方法であって、前記ステップ(a)は、少なくとも雪を含む流体で一部または全部が満たされた路面モデルを定め、前記ステップ(g)は、前記物理量としてタイヤパターンモデルの前後力を用い、前記タイヤ性能としてタイヤ雪上性能を予測する。
タイヤの雪上性能のうちトラクション、ブレーキ性能は溝やサイプなどのタイヤパターンによる寄与が大きいため、前記物理量としてタイヤパターンモデルの前後力を用いることによって、タイヤ性能評価を容易に行うことができる。なお、タイヤパターンモデルへの入力条件によっては、前記物理量としてタイヤパターンモデルの応力または任意方向の力を用いても良い。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のタイヤ性能予測方法であって、前記タイヤモデルは複数のベルトを備え、前記ステップ(d)は、タイヤモデルの最外ベルト位置を前記変形軌跡として求める。
タイヤモデルのベルト位置を変形軌跡に採用することで、踏込み部及び蹴り出し部の解析が容易となり、タイヤ性能を高精度に予測することができる。例えば、最外層ベルト変位に任意の前後変位を加えることにより、タイヤパターンモデルに任意のトラクション入力やブレーキ入力を与えることができ、最外層ベルト変位に任意の横変位を与えることにより、タイヤパターンモデルに任意の横入力を与えることができる。これにより、タイヤモデル計算を行わなくてもタイヤパターンモデルに任意の前後または横入力を与えることが可能になり、効率的な計算が可能となる。
なお、タイヤモデルの計算と別個にタイヤパターンモデルの計算を実行した場合、タイヤパターンモデル計算で得た接地圧が通常のタイヤモデル計算で得た接地圧に対して不足することがある。これはタイヤモデルとタイヤパターンモデルではタイヤトレッド部分のモデル化(ネガティブ率、溝の位置等)が異なるため、タイヤが雪路面に沈みこむ深さが厳密には両者で一致しないためである。タイヤパターンモデルの計算結果とタイヤモデルの計算結果とが乖離しないようにするため、タイヤモデル計算で求めたタイヤモデルの接地圧を目標にタイヤパターンモデルの最外層ベルト変位を調整し、適切な接地圧になるようにタイヤパターンモデルの雪路面に対する沈み込み量を増加させることが望ましい。なおここでは、流体を介して路面等に接触する状態、路面に至らずに流体中である状態の何れも接地と捉えるときに、タイヤモデル計算で接地圧を得ることができるものとした。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のタイヤ性能予測方法であって、前記ステップ(g)は、前記物理量を予め定めた評価基準で評価するステップ(h)、前記ステップ(h)の評価の結果が前記評価基準に非該当の場合に、前記タイヤパターンモデルの少なくとも一部を修正し、前記ステップ(f)及び(g)を実行するステップ(i)を含む。
タイヤのトレッドパターン設計の違いによる雪上性能などの弾塑性体または塑性体の性能の差を予測するには、高精度の雪などの流体である弾塑性体または塑性体の数値モデルが必要である。このため、計算量は他の部分に比較して急激に増大する。そのため、評価結果が前記評価基準に非該当の場合にタイヤパターンモデルの少なくとも一部を修正するようにすれば、全体としてのタイヤモデル計算部分の繰り返しが発生せずに、シミュレーションの計算量が極めて少なくなり、タイヤ開発を効率化できる。
請求項6に記載の発明のタイヤ性能予測方法は、(A)タイヤモデルの一部の領域でかつ複数の溝及びサイプを有すると共に、ピッチ長が異なる複数種類のピッチが配列されて変形を与えることが可能なタイヤパターンモデルと、変形を与えることが可能であると共に弾塑性体または塑性体を少なくとも含む流体で一部または全部が満たされかつ前記タイヤパターンモデルの少なくとも一部と接触する路面モデルと、を定めるステップ、(B)前記複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルにおいて、前記複数種類のピッチのうち1つのピッチについて、各々断面形状が均一でかつ前記断面形状のうちタイヤ周方向の縦横の長さに対して、タイヤ径方向の長さを長くした小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割するステップ、(C)前記タイヤパターンモデルを前記路面モデルに少なくとも一部を接触させつつ荷重付与及びせん断変位させたときにおける前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップ、および(D)前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算後におけるタイヤパターンモデル及び路面モデルの少なくとも一方のモデルに生じる物理量を求め、求めた物理量によりタイヤ性能を予測するステップ、を含む。
タイヤパターンモデルについて、複数種類のピッチのうち1つのピッチで、前記小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割することは、1つのピッチについてタイヤ性能を予測することに有効に機能する。すなわち、タイヤパターンモデルを単一ピッチを有する部分的なトレッドパターン部分とし、タイヤ全体解析を実施せずに、単一ピッチを有するタイヤパターンモデルに荷重、せん断変位またはせん断力を境界条件として加えて路面モデルとの接触挙動を求める、簡易的な方法である。これは、単一ピッチのタイヤパターン(トレッドパターン)に直接外力を加え、荷重及びせん断変形またはせん断変位を与えることで、タイヤパターン(トレッドパターン)の雪上におけるせん断特性を評価し、効率的にトレッドパターン設計を行うものである。タイヤモデル全体の計算が必要ないため、計算時間、モデル作成工数が大幅に削減できる。タイヤ全体の変更を伴わないタイヤパターン(トレッドパターン)の一部の設計変更などに用いれば、この簡易的な方法を用いることで設計を大幅に効率化できる。
請求項7に記載の発明のタイヤシミュレーション方法は、変形を与えることが可能な形状を有するタイヤモデルと、前記タイヤモデルの一部の領域でかつ複数の溝及びサイプを有すると共に、ピッチ長が異なる複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルと、変形を与えることが可能であると共に弾塑性体または塑性体を少なくとも含む流体で一部または全部が満たされかつ前記タイヤモデルの少なくとも一部と接触する路面モデルと、を定めるステップと、前記複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルにおいて、前記複数種類のピッチのうち少なくとも1つのピッチについて、各々断面形状が均一でかつ前記断面形状のうちタイヤ周方向の縦横の長さに対して、タイヤ径方向の長さを長くした小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割するステップと、前記タイヤモデルを前記路面モデルに少なくとも一部を接触させつつ転動させたときに、該転動時における前記タイヤモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップと、前記変形計算に基づいて、前記タイヤモデルが路面モデル上を転動するときの前記タイヤモデルの変形軌跡を求めるステップと、前記変形軌跡のうち、前記タイヤパターンモデルが前記路面モデルに接触する前後の接触挙動を求めるステップと、前記路面モデルに対して、前記求めた接触挙動で前記タイヤパターンモデルを移動させたときの前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップと、を含む。
このようにすることによって、タイヤまわりの流体を含む路面周辺の挙動を評価し、タイヤ性能の予測に役立てることができる。
請求項8に記載の発明のタイヤ性能予測プログラムは、コンピュータによってタイヤ性能を予測する処理を実行させるためのタイヤ性能予測プログラムである。詳細には、変形を与えることが可能な形状を有するタイヤモデルと、前記タイヤモデルの一部の領域でかつ複数の溝及びサイプを有すると共に、ピッチ長が異なる複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルと、変形を与えることが可能であると共に弾塑性体または塑性体を少なくとも含む流体で一部または全部が満たされかつ前記タイヤモデルの少なくとも一部と接触する路面モデルと、を定めるステップと、前記複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルにおいて、前記複数種類のピッチのうち少なくとも1つのピッチについて、各々断面形状が均一でかつ前記断面形状のうちタイヤ周方向の縦横の長さに対して、タイヤ径方向の長さを長くした小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割するステップと、前記タイヤモデルを前記路面モデルに少なくとも一部を接触させつつ転動させたときに、該転動時における前記タイヤモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップと、前記変形計算に基づいて、前記タイヤモデルが路面モデル上を転動するときの前記タイヤモデルの変形軌跡を求めるステップと、前記変形軌跡のうち、前記タイヤパターンモデルが前記路面モデルに接触する前後の接触挙動を求めるステップと、前記路面モデルに対して、前記求めた接触挙動で前記タイヤパターンモデルを移動させたときの前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップとを処理を実行させるためのタイヤ性能予測プログラム。
なお、前記のように計算させる各ステップを含むタイヤ性能予測プログラムを記憶媒体に記憶するようにし実行させ、データ収集するようにすれば、過去の性能評価との比較や今後のデータ蓄積に役立てることができる。
以上説明したように本発明によれば、複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルで少なくとも1つのピッチについて、小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割するので、雪などの弾塑性体や塑性体を少なくとも含む流体を考慮した路面におけるタイヤの性能を効率的に予測したり解析したりすることができるので、タイヤ開発の効率を向上できると共に、良好な性能のタイヤを得ることができる、という効果がある。
タイヤ性能予測を実施するためのコンピュータの概略図である。 本実施の形態にかかりタイヤ性能評価プログラムのフローチャートである。 タイヤモデルを示し、(A)はタイヤ径方向断面モデルを示し、(B)は展開した状態を示し、(C)は3次元のイメージを示す斜視図である。 タイヤパターンモデルの作成処理の流れを示すフローチャートである。 タイヤパターンの情報からボクセルメッシュ分割する仮定の説明図であり、(A)は2次元パターン図面情報の一例、(B)は分割後のイメージ図を示す。 1ピッチ分だけ作成されたサイプ付きトレッドパターンモデルの一例を示し、(A)は第1ブロック、(B)は第2ブロックを示す。 スムースタイヤモデル、パターンモデル(一部)、及びパターンに貼りつける部分のベルトモデルを示す斜視図である。 スムースタイヤモデルに貼り付けたパターンモデルの一部がタイヤモデルの転動により推移することを示すイメージ図である。 トレッドパターンを部分的(接地面積分にほぼ相当)にモデル化して解析したときの雪路面モデルとトレッドパターンモデルを示すイメージ図である。 本実施の形態にかかる性能予測評価プログラムのフローチャートである。 1ピッチ分のタイヤパターンモデルと雪路面モデルを示し、(A)はその斜視図、(B)は境界条件付加の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態は空気入りタイヤの性能予測に本発明を適用したものである。
(第1実施形態)
図1には本発明の空気入りタイヤの性能予測を実施するためのパーソナルコンピュータの概略が示されている。このパーソナルコンピュータは、データ等を入力するためのキーボード10、予め記憶された処理プログラムに従ってタイヤの性能を予測するコンピュータ本体12、及びコンピュータ本体12の演算結果等を表示するCRT14から構成されている。
なお、コンピュータ本体12には、記録媒体としてのフレキシブルディスク(FD)が挿抜可能なフレキシブルディスクユニット(FDU)を備えている。なお、後述する処理ルーチン等は、FDUを用いてフレキシブルディスクFDに対して読み書き可能である。従って、後述する処理ルーチンは、予めFDに記録しておき、FDUを介してFDに記録された処理プログラムを実行してもよい。また、コンピュータ本体12にハードディスク装置等の大容量記憶装置(図示省略)を接続し、FDに記録された処理プログラムを大容量記憶装置(図示省略。HDD:Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部へ格納(インストール)して実行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、CD、DVDやブルーレイ等の光ディスクや、MD,MO等の光磁気ディスクがあり、これらを用いるときには、上記FDUに代えてまたはさらにCD−ROM装置、CD−RAM装置、DVD−ROM装置、DVD−RAM装置、ブルーレイ装置、MD装置、MO装置等を用いればよい。
次に、本実施の形態にかかる、空気入りタイヤの性能予測評価処理を詳細に説明する。
冬用タイヤは夏用タイヤに比べ、タイヤ設計全体の中でトレッドパターン設計(溝配置やサイプ配置設計)の占める割合が高い。従って、雪上性能予測を行なう場合、タイヤパターンモデルとしてのトレッドパターンの設計変更毎にタイヤ全体の雪路面上での転動解析をやり直す必要がある。通常、タイヤ全体の雪上転動解析には膨大な計算時間を要するため、トレッドパターンの設計変更を繰り返し行なうと累積的に計算時間が膨れ上がり、予測計算で目的とする開発効率化に支障が出る。
そこで、本実施の形態では、GL解析(Global-Local Analysis)を利用し、タイヤモデル計算部分とトレッドパターンモデル計算部分を別々に計算する。これによって、トレッドパターンの設計変更はタイヤモデル計算部分には影響せず、トレッドパターンモデル計算部分にのみ影響するため、再計算はトレッドパターンモデル計算部分だけとなる。なお、GL解析とは、大域解析(Global Analysis:以下、G解析という)と局所解析(Local Analysis:以下、L解析という)とを組み合わせた解析である。本実施形態では、タイヤモデルとして、全周が平坦なスムースタイヤモデルを基本とし、踏込み部の解析が容易となるに必要な一部のパターンをスムースタイヤモデルに有させて解析を行う。
図2は、本実施の形態にかかる性能予測評価プログラムの処理ルーチンを示すものである。ステップ100では、タイヤの設計案(タイヤ形状、構造、材料、パターンの変更など)を定める。ステップ100では、データベース化した雪質計測結果や垂直応力σ−せん断強度τの関係(例えば近似式で表される)を読み取る。これらの雪質計測結果や垂直応力σ−せん断強度τの関係についての技術は、本出願人が既に出願済みの技術(特開2003−159915号公報)を用いることができる。
雪の材料特性を得る技術の一例として、タイヤテストによる雪質計測を行い、計測結果をデータベース化する。なお、タイヤ用雪上試験装置として、水を添加し膨潤させた粒状の吸水性材料からなる人工雪を層状に配置し、タイヤを転動可能に支持してタイヤの駆動力等を変更して試験を行う、タイヤ単体の雪上性能を室内試験で計測する技術が知られている。この技術は、本出願人は既に提案済みの技術(特開2001−74613号公報参照)を用いることができる。
雪の材料特性としては、雪の垂直応力と、せん断強度との関係を計測する。計測は、実質上同一条件と見なせる雪面を形成し、この雪面上でタイヤ単体の最大トラクションを計測する。次に、計測時の条件におけるタイヤの接地面積を各々計測する。すなわち、最大トラクションは雪が接地面で発生するせん断力であるので、タイヤ種や試験条件毎にこれらの最大トラクションTを、対応するタイヤの接地面積Sで除算(T/S)すれば、雪のせん断強度τ(=T/S)を算出することができる。また、タイヤの荷重Mと接地面積Sから、接地面で雪にかかる垂直応力σ(=M/S)も算出できる。そして、同一タイヤ、異なるタイヤや同種のタイヤについての計測結果をデータベース化する。なおここでは、タイヤが路面に接地する場合のみを接地としたものではなく、流体を介して路面等に接触する状態、路面に至らずに流体中である状態の何れも接地と捉えている。
次に、雪の垂直応力σと、せん断強度τとの関係を関数近似する。上記データベース化された雪の垂直応力σのデータとせん断強度τのデータとから、雪の垂直応力σとせん断強度τの関係を関数近似する。この近似は、最小自乗法や多項式による定式化による方法で近似することができる。
上記ステップ100の設定を基にして、まずG解析を行う。図2では、G解析としてステップ102乃至ステップ122の処理が該当する。
まず、図2のステップ102では、タイヤ設計案を数値解析上のモデルに落とし込むため、タイヤモデルを作成する。タイヤモデルの作成は、数値解析手法により若干異なる。本実施の形態では数値解析手法として有限要素法(FEM)を用いる。従って、タイヤモデルは、有限要素法(FEM)に対応した要素分割、例えばメッシュ分割によって複数の要素に分割され、タイヤを数値的・解析的手法に基づいて作成されたコンピュータプログラムヘのインプットデータ形式に数値化したものである。要素分割とはタイヤ、流体及び路面等の対象物を小さな有限の小部分に分割することをいう。小部分ごとに計算を行い全ての小部分について計算した後、全部の小部分を足し合わせることにより全体の応答を得ることができる。なお、数値解析手法には差分法や有限体積法を用いても良い。
上記ステップ102のタイヤモデルの作成では、タイヤ径方向断面のモデルを作成、すなわちタイヤ断面データを作成する。タイヤ断面データは、設計図面から採取またはタイヤ外形の計測値を採取する。また、タイヤ内部の構造は設計図面および実際のタイヤ断面データ等から正確なものを採取する。タイヤ断面内のゴム、補強材(ベルト、プライ等、鉄・有機繊維等でできた補強コードをシート状に束ねたもの)をそれぞれ有限要素法のモデル化手法に応じてモデル化する。次に、2次元データであるタイヤ断面データ(タイヤ径方向断面のモデル)を周方向に一周分展開し、タイヤの3次元モデルを作成する。図3はタイヤモデルの作成経過を示し、(A)はタイヤ断面モデル、(B)はタイヤ断面モデルを周方向に展開途中のイメージ図、(C)は一周分(360度)展開したタイヤの3次元モデルを示す。なお、図3(C)は、タイヤの周方向の一部分を細かく分割しているが、360度を等分割にしても良いのは勿論である。
なお、ステップ102では、パターンのモデル化を必要としない。すなわち、タイヤモデルとして、全周が平坦なスムースタイヤモデルを基本としたG解析のためのモデル化であるため、スムースタイヤモデルを作成する。
タイヤモデルを作成した後には、図2のステップ104へ進み、流体モデルを作成する。流体モデルの作成は、雪路面モデルとしてタイヤモデル対応の流体モデル及び路面モデルを作成する処理である。すなわち、流体モデルは、雪を含む流体であり、弾塑性体などを含んだ流体を想定する。流体モデルの作成は、まず、タイヤの一部(または全部)および接地面、タイヤが移動・変形する領域を含む流体領域を分割し、モデル化する。流体領域は直方体で分割することが好ましく、この分割する直方体である流体要素は8節点のオイラーメッシュで分割することが望ましい。また、流体モデル及び路面モデルは、後述するボクセルメッシュ分割したものでもよい。
なお、流体モデルで表現される雪路面の材料モデルは、雪を弾塑性体もしくは塑性体としてモデル化する。これは、雪は負荷がかかると内部構造(空洞と氷の結晶で形成される構造)が変化して変形するが、除荷しても変形が回復して初期形状に戻ることはない。このため、これを数値モデルとして表現するために雪を塑性体として扱う。また、必要に応じて弾性体としての特性も付与し、荷重負荷時に適切な反力を発生させるようにモデル化する。⇒本実施形態では、雪を含む流体について説明するが、雪を含む流体に限定されるものではなく、土壌や石等の流動性を有するものを流体としたり、水等の液体の一部または全部が溶解可能に凝固したものを流体としたりしてもよい。
流体モデルの作成が終了すると、路面モデルの作成と共に路面状態の入力をすることで、評価可能な環境構築を終了する。ここでは、路面をモデル化し、そのモデル化した路面を実際の路面状態に設定するために入力する。路面のモデル化は、路面形状を要素分割してモデル化し、路面の摩擦係数μを選択設定することで路面状態を入力する。すなわち、路面状態により乾燥(DRY)、濡れ(WET)、氷上、雪上、非舗装等に対応する路面の摩擦係数μが存在するので、摩擦係数μについて適正な値を選択することで、実際の路面状態を再現させることができる。また、路面モデルは,流体モデルの少なくとも一部と接していれば良く,流体モデル内部に配置することも可能である。
このようにして路面モデル上に流体モデルを積載して雪路面モデルを作成し、その作成が終了すると、次のステップ108では、境界条件の設定がなされる。境界条件とは、タイヤモデルに解析上すなわちタイヤの挙動をシミュレートする上で必要なものであり、タイヤモデルに付与する各種条件である。
例えば、タイヤモデルを転動させるタイヤ転動時の場合、ステップ108の境界条件の設定は、まず、流体モデル(流体領域)に流入・流出に関する境界条件を与える。この流入・流出に関する境界条件は、流体モデル(流体領域)の上面は自由に流体が流出し、その他の前面、後面、側面、下面は壁(流入・流出なし)として扱う。次にタイヤモデルには内圧を与えてた後、タイヤモデルに回転変位及び直進変位(変位は力、速度でも良い)の少なくとも一方の変位と、予め定めた負荷荷重とを与える。なお、路面との摩擦を考慮する場合は、回転変位(または力、速度でもよい)または直進変位(または力、速度でもよい)のどちらか一方のみでよい。
なお、タイヤモデルを転動させないタイヤ非転動時における境界条件の設定では、解析を定常状態で行うため、タイヤモデルは進行方向に静止し、流体が進行速度でタイヤモデルに向かって流れる流体モデルを考えて、流体モデル(流体領域)内の流体に流速を与える処理を追加すればよい。
次のステップ109では、タイヤモデルの転動計算を行う。ここではタイヤモデルの変形計算及び流体計算(流動計算)を行う。過渡的な状態を得るために、タイヤモデルの変形計算及び流体モデルの流体計算をそれぞれ例えば1msec以内で単独計算を行い、1msec毎に両者の境界条件を更新する。
タイヤモデルの変形計算は、タイヤモデル及び与えた境界条件より、有限要素法に基づいて、過渡的な状態を得るために所定経過時間(単独経過時間。例えば1msec)を経過するまで繰り返し行う。経過時間(単独経過時間)を経過すると流体計算に移行する。流体計算は、流体モデル及び与えた境界条件より、有限要素法に基づいて、過渡的な状態を得るために、経過時間(単独経過時間。例えば1msec)を経過するまで繰り返し行う。経過時間(単独経過時間)を経過すると、次の計算(タイヤモデルの変形)に移る。なお、弾塑性体として流体を想定する場合、垂直応力σ及びせん断強度τの関係からトラクションを求めて、タイヤモデルに作用するせん断応力分布を求めることができる。タイヤモデルの変形計算と流体計算はどちらを先に計算しても良いし、また並行して計算しても良い。
以上のように、タイヤモデルの変形計算および流体計算をそれぞれ単独で計算した後、これらを連成させるため、タイヤモデルの変形に応じて流体モデルの境界面を認識し、境界条件を更新させた後に、タイヤモデルに表面圧を付加する。
すなわち、境界条件更新の後に、流体計算で計算した圧力をタイヤモデルにタイヤモデルの境界条件(表面力)として付加し、流体力によるタイヤモデルの変形を次のタイヤモデルの変形計算をさせる。流体側は変形後のタイヤモデルの表面形状を新たな壁として境界条件に取り入れ、タイヤモデル側は流体の圧力をタイヤモデルにかかる表面力として境界条件に取り入れる。すなわち、流体モデル(雪路面モデル)の各要素毎に垂直応力σを算出して、その垂直応力σに対するせん断強度τをの関係から、タイヤモデルに作用するせん断応力分布を算出する。これを所定時間(例えば1msec)ごとに繰り返すことにより、タイヤ性能予測に関わる過渡的な流れを擬似的に作り出すことができる。ここで1msecとは接地面内のパターンがタイヤ転動により変形していく過程を十分に表現できる時間である。
次に、評価で対象とする物理量(流体反力、圧力、流速等)が定常状態とみなせる(以前に計算した物理量と同じとみなせる状態)まで、上記の計算を繰り返す。タイヤモデルの変形が定常状態とみなせるようになるまで繰り返す計算は、所定時間を経過した場合に定常状態とみなすよして計算を終了させることができる。
図2のステップ122では、計算結果を予測結果として出力し、予測結果の評価を行う。例えば、予測結果としてせん断応力が求まる場合、せん断応力は積分することによってトラクションが求まるので、結果として求まるせん断応力を積分し、トラクションを求めて予測結果としてもよい。つまり、雪上トラクションの値を予測値として出力することができる。このように、様々な時期や地域の雪質を室内で再現してそれぞれの雪の材料特性を得て、そのデータからトラクションを求めることができるので、雪上を回転駆動する様々なタイヤについて様々な雪質に対する性能を予測することができる。
なお、予測結果の評価は、予測結果の出力値や出力値の分布を用いて、予め定めた許容値や許容特性を各出力値や出力値の分布にどの程度適合するかを数値的に表現することによって、評価値を定めることができる。
次に、ステップ124では、トレッドパターンモデルの変形軌跡を求める。変形軌跡を求める処理は、タイヤ転動時におけるタイヤモデルの最外層のベルト変位を求める処理である。求めたトレッドパターンモデルの変形軌跡を基にして、L解析を行う。図2では、L解析としてステップ126乃至ステップ136の処理が該当する。
L解析では、タイヤの性能予測をするにあたって、タイヤの挙動について、踏込み部のパターンに着目した。踏込み部とは、タイヤが転動するときに、タイヤが路面に近づくまたは接触する付近をいう。従って、本実施の形態では、G解析の計算結果をもとに、図7に示すように転動時のベルトモデルすなわち最外層ベルト変位を取り出す。そして、図8に示すように、取り出した最外層ベルト変位をもとにトレッドパターンモデルに接地変形を与える。
まず、ステップ126では、トレッドパターンモデルを作成する。このトレッドパターンモデルの作成では、上記タイヤモデルを作成した後に、パターンをモデル化することに相当する。まず、スムースタイヤモデルに貼り付けるためのパターンをモデル化する。すなわちトレッドパターンモデルは、上記タイヤモデルにトレッド部分として貼りつけるためのものであり、リブ・ラグ成分を考慮して作成することが好ましい。詳細には、ベルト(トレッドパターンモデルの一部と同じ)の転動軌跡が計算されているので、ベルトモデル(シェル)の全節点の転動中の変位を出力(これを速度に変換して出力してもよい。)し、トレッドパターンモデル(一部)をベルトモデルに貼りつける。
トレッドパターンモデルの作成では、タイヤ開発を効率化を図るために、図4に示す処理ルーチンが実行される。まず、ステップ150においてパターン図面情報を読み取り、次のステップ152においてパターン形状定義を行う。次のステップ154では、トレッドパターンをボクセルメッシュに自動分割する。次のステップ156では、1ピッチ分のトレッドパターンモデルを作成し、次のステップ158において1ピッチ分のトレッドパターンモデルを複数ピッチに展開する。
詳細には、図4の処理は、所定サイズの小六面体で分割(ボクセルメッシュ分割)してタイヤパターンのモデル化を実行する処理である。
まず、トレッドパターン情報を読み取る(ステップ150)。トレッドパターン情報は、タイヤパターンを示す2次元パターン図面情報(2次元パターンデータ)と、形状的な特徴を示す属性情報とを含んでいる。属性情報には、パターン外形、グルーブ(溝)及びサイプにおける位置、深さ及び幅等の形状的な特徴を示す情報を含む。また、属性情報には壁面角度等の形状的な特徴を示す情報を含むことができる。なお、属性情報は、2次元パターン図の線分や接点に属するようにしてもよい。図5(A)には、タイヤパターンの一部の2次元パターン図面情報(2次元パターンデータ)の一例を示した。図5(A)の2次元パターン図面情報には、パターン外形を示す線分情報22、サイプを示す線分情報24、溝を示す線分情報26が含まれている。
次に、トレッドパターン情報からトレッドパターンの形状定義を実行する(ステップ152)。つまり、形状的な特徴を示す属性情報を用いて2次元パターン図面情報からタイヤパターンモデルとして三次元的に表現することができる定義を行う。ここでは、サイプ等の微細な形状を定義する必要はない。つまりパターン外形による形状定義でよい。なお、この場合、2次元パターン図面情報から1閉領域を選択する等により任意のブロックを選択することで、ブロック単位で形状定義を行うことができる。
次に、定義されたトレッドパターン(タイヤパターンモデル)を所定サイズの小六面体によってボクセルメッシュ分割する(ステップ154)。所定サイズの小六面体は、グルーブ(溝)及びサイプを独立して扱うことを可能とするために、分割によるメッシュの1辺の長さがサイプ幅と同一またはサイプ幅以下となるように分割数や分割後の長さを設定することが好ましい。例えば、小六面体のサイズを、パターン平面内は同一サイズで細かく(例えば0.5×0.5mm刻み)、パターン深さ方法は粗く(例えば1.0mm刻み)設定することが好ましい。従って、ボクセルメッシュ分割は、タイヤ周方向の断面形状が均一であると共に、縦横同一方向に要素が配置されるようにして行われる。すなわち、2次元的に碁盤目状(格子状)に各マス(要素)が縦横に並ぶように分割される。
なお、タイヤパターンは、タイヤ周方向の縦横方向の構造に比べ、タイヤ径方向である深さ方向の構造は複雑ではないので、タイヤ周方向の縦横の長さに対し、タイヤ径方向である深さ方向の長さを長くしてメッシュ分割しても、解析計算などの精度に対する影響が少ない。従って、小六面体として、縦横分割によるサイズ(長さ)に対して高さ分割によるサイズ(長さ)を長くすることにより、作成したタイヤモデルによって解析などの計算負荷を軽減でき、必要とする計算コストを抑制することができる。また、ボクセルメッシュ分割は、雪上路面におけるタイヤ挙動解析時のせん断変形方向を考慮して、分割したときの何れか1辺がせん断変形方向と平行になるようにすることが好ましい。これは、平行にすることによって、分割により生成される要素の角によりギザギザ形状になり、その影響を排除したタイヤモデルを提供することを可能とするためである。
次に、1ピッチ分だけサイプ付きトレッドパターンモデルを作成する(ステップ156)。まず、グルーブ(溝)及びサイプにおける位置、深さ及び幅等のデータを用いて、タイヤモデルとして挙動解析が不要なブロックの外部、溝、及びサイプの何れかに該当するメッシュ要素である小六面体のデータを消去して空間とする処理を行う。つまり、グルーブ(溝)及びサイプが含まれるメッシュ要素である小六面体を特定することにより達成できる。そして、残存したメッシュ要素である小六面体のデータを出力することによって、グルーブ、サイプ部、壁面、そして外形を考慮したボクセルメッシュによるトレッドパターンのデータを出力することができる。
また、ステップ156の処理では、1ピッチ分だけサイプ付きトレッドパターンモデルを作成する。例えば、タイヤ周方向に定められた複数種類のピッチのうち、1種類のピッチを構成するブロックを選択する。選択したブロックについて上記ボクセルメッシュ分割することで1種類のピッチを構成するサイプ付きのブロックモデルを作成できる。選択したブロックに対してタイヤ幅方向に隣り合うブロックをさらに選択して上記ボクセルメッシュ分割することを繰り返すことで、1ピッチに対応する複数のブロックからなるブロック群を、1ピッチ分のサイプ付きトレッドパターンモデルとする。図5(B)には、2次元パターン図面情報に基づき、1ピッチ分の一部を構成する第1ブロック40と第2ブロック42についてボクセルメッシュ分割されたブロック群の一例を示した。図5(B)では、サイプを示す線分情報24に対応する小六面体群、溝を示す線分情報26に対応する小六面体群36が含まれている。また、図6には、1ピッチ分だけ作成されたサイプ付きトレッドパターンモデルの一例を示した。図6(A)は第1ブロック40を示し、図6(B)は第2ブロック42を示す。
次に、1ピッチ分のトレッドパターンモデルを複数ピッチ(タイヤ周方向)に展開する(ステップ158)。ここでは、複数ピッチの各々について上記ステップ156の処理を実行してもよい。また、ステップ156で得られた1ピッチ分のサイプ付きトレッドパターンモデルを、ピッチに対応するように拡張(拡大縮小)することで作成してもよい。
このように、トレッドパターン情報からパターン形状定義を行い、トレッドパターンをボクセルメッシュに自動分割することにより、1ピッチ分のトレッドパターンモデルを作成して、それを複数ピッチに展開することで、トレッドパターンモデルが効率的に得ることができる。
なお、トレッドパターンモデルの作成処理は、本出願人が既に出願済みの技術(特許第4615983号公報)を用いることができる。
上述のようにトレッドパターンモデルを作成すると、図2のステップ128へ進み、トレッドパターンモデルに対応する、流体モデル(すなわち雪路面モデル)を作成する。このトレッドパターンモデルに対応する流体モデルは、流体モデルとなる流体領域はタイヤが移動する領域を含むが、そのタイヤのトレッドパターンが接触及び離間することを想定する付近の領域でよい。このため、進行方向に接地長の5倍以上、幅方向は接地幅の3倍以上、深さ方向は例えば30mm以上の領域をモデル化すればよい。なお、これらの数値は便宜上定めたものであり、限定されるものではない。
ここで、雪路面モデルのメッシュサイズはタイヤモデルにおけるブロックの小六面体(ボクセルメッシュ)のサイズよりも大きくすることが好ましい。これは、雪の予測ではブロックやサイプエッジのエッジ効果(局所的なエッジ圧)が表現されることが要求されるためである。このために、本実施形態では、サイズ条件として、タイヤモデルにおけるブロックの小六面体(ボクセルメッシュ)は細かく(例えば、縦横0.5mm、高さ1.0mm)することを定めている。
一方、雪路面モデルを、タイヤモデルにおけるブロックのボクセルメッシュと同様の大きさにすると、解析時の計算時間が増大することが考えられる。そこで、解析時の計算時間の増大を抑制するために、雪路面モデルを、タイヤモデルにおけるブロックのボクセルメッシュより大きいサイズで分割する。なお、流体モデルと剛体の路面モデルとを分離して考える場合には、路面モデルのメッシュサイズを他のモデルのサイズよりも大きくすることができる。より好ましくは、雪を含む流体モデルについて、タイヤモデルにおけるブロックの小六面体(ボクセルメッシュ)のサイズよりも大きくする。つまり、本実施形態では、第1のサイズ条件として、雪を含むモデルのメッシュ(分割要素)はブロックのボクセルメッシュ(小六面体)よりも粗くすることを定める。
これにより、タイヤモデルにおけるブロックを分割する要素を小六面体(ボクセルメッシュ)とすることで、モデル作成時間を短縮できる。また、雪路面モデルのメッシュサイズはタイヤモデルにおけるブロックの小六面体(ボクセルメッシュ)のサイズよりも大きくすることで、解析の全体に要する計算時間を抑制できる。従って、解析精度を犠牲にすることなく、雪路面の解析を実施することができ、タイヤ開発の効率化が可能になる。
ところで、流体として雪を想定した場合、エッジ部の局所的な貫入(エッジ効果)を表現する必要がある。このため、本実施形態では、第2のサイズ条件として、雪を含む流体モデルについて、局所的なエッジ圧を表現するためのタイヤモデルにおけるブロックの小六面体(ボクセルメッシュ)のサイズに対応して分割する。具体的には、局所的なエッジ圧を表現するためのブロックの小六面体(ボクセルメッシュ)のサイズの5〜20倍(例えば、縦横2.5〜10.0mm)に定めることが好ましい。更に好ましくは、ブロックの小六面体(ボクセルメッシュ)のサイズの2〜10倍(例えば、縦横1.0〜5.0mm)に定める。
この第1のサイズ条件と第2のサイズ条件を定めることによって、タイヤモデルのモデル作成時間を短縮できることに加えて、解析の全体に要する計算時間の抑制をさらに向上できる。従って、解析精度を犠牲にすることなく、また解析時間の増大を招くことなく雪路面の解析を実施することができ、タイヤ開発の効率化をさら向上できる。
次のステップ130では、上記変形軌跡(ステップ124)に基づく境界条件の設定がなされる。ここでは、上記と同様に、トレッドパターンモデルを対象としたタイヤの挙動をシミュレートする上で必要なものであり、トレッドパターンモデルに付与する各種条件である。例えば、流体モデル(流体領域)に流入・流出に関する境界条件を与え、タイヤモデルには内圧を与えたときに相当する上記のベルト変位を定め、タイヤモデルに回転変位及び直進変位(変位は力、速度でも良い)の少なくとも一方と、予め定めた負荷荷重とを与える。より具体的には、ベルトモデルの節点に強制速度(変位でも可)を付与する。
次のステップ132では、上記境界条件設定後のトレッドパターンモデルの転動計算を実行する。ここでの処理は上記タイヤモデルをトレッドパターンモデルに置き換えた処理である。しかし、この処理は、タイヤモデルの一部をパターン化したものであるトレッドパターンモデルについて処理をする点で、計算負荷が増大することはない。
このようにして、トレッドパターンモデルと雪路面モデル両者の連成のための境界条件変更及び境界条件(表面力)の付加を行いつつ繰り返し計算し、計算結果を予測結果として出力し(ステップ134)、その予測結果の評価を行う(ステップ136)。
次に、上記予測結果の評価である予測性能が良好であるときは(ステップ138で肯定)、上記設計案のタイヤまたは後述する修正した設計案のタイヤを良好な性能のものとして採用し(ステップ140)、本ルーチンを終了する。一方、予測性能の評価の結果、目標性能に対して不十分であるときは(ステップ138で否定)、設計案を変更または修正してすなわちトレッドパターンモデルを変更し(ステップ142)、これまでの処理(L解析)を再度実行する。
このようにして、スムースタイヤモデルの結果から、ベルトモデル(トレッドパターンモデルの一部と同じ)の転動軌跡を計算して、トレッドパターンのみが転動される(図7)。このため、トレッドパターンモデルに対応する雪路面モデルに対してトレッドパターンのみを解析するL解析を行う。このとき、図8に示すように、トレッドパターン(一部)の転動により、トレッドパターンは、位置状態L1〜位置状態L13に推移することになる。図9はトレッドパターンを部分的(接地面積分にほぼ相当)にモデル化したもので、雪路面に踏み込んで蹴り出した後、雪路面にトレッドパターンの跡が残っていることが理解できる。トレッドパターンの性能評価はトレッドパターンモデル計算時の前後方向トラクション値を比較することで、評価できる。
このL解析では、トレッドパターン(一部)を取り出して転動させてもよく(図8)、上記ステップ126において作成した1ピッチ分だけのトレッドパターンを一部領域として取り出し、位置状態L1〜位置状態L13に推移させてもよい。
なお、トレッドパターンモデル計算で得た接地圧が通常のタイヤモデル計算で得た接地圧に対して不足する場合がある。これはタイヤモデルとトレッドパターンモデルではトレッドパターン部分のモデル化(ネガティブ率、溝の位置等)が異なるため、タイヤが雪路面に沈みこむ深さが厳密には両者で一致しないためである。このとき、トレッドパターンモデルの計算結果とタイヤモデルの計算結果とが乖離しないようにするため、タイヤモデル計算で求めたタイヤモデルの接地圧を目標にトレッドパターンモデルの最外層ベルト変位を調整し、適切な接地圧になるようにトレッドパターンモデルの雪路面に対する沈み込み量を増加させることが望ましい。
また、最外層ベルト変位に任意の前後変位を加えることにより、トレッドパターンモデルに任意のトラクション/ブレーキ入力を与えることができ、最外層ベルト変位に任意の横変位を与えることにより、トレッドパターンモデルに任意の横入力を与えることができる。
また、タイヤの雪上性能のうちトラクション、ブレーキ性能は溝やサイプなどのタイヤパターンとしてのトレッドパターンによる寄与が大きいため、前記物理量としてトレッドパターンモデルの前後力を用いることによって、タイヤ性能を容易に求めることができる。なお、トレッドパターンモデルへの入力条件によっては、前記物理量としてトレッドパターンモデルの応力または任意方向の力を用いても良い。
これにより、タイヤモデル計算を行なわなくてもトレッドパターンモデルに任意の前後または横入力を与えることが可能になり、効率的である。
また、単一の最外層ベルト変位をもとに異なる速度でのトレッドパターンモデル計算を行なうことも可能である。この場合は次式に示すように、最外層ベルト変位の時刻歴(トレッドパターンモデルに付加する強制変位のタイムテーブル)を修正する。これによりトレッドパターンモデルの現象時間を短縮できるため、計算時間が削減され、トレッドパターンモデル計算を効率的に行うことができる。
(修正後の変位)=(修正前の変位)・α
(修正後の時間)=(修正前の時間)/α
ここで、αは定数。
例えば、速度60km/hの場合、α=1.5とすると速度90km/hの最外層ベルト変位と等価になる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を説明する。本実施形態は、タイヤ開発のさらなる効率化向上を図るために、タイヤモデルの全体解析を省略し、トレッドパターンモデルに対してのみ解析する簡易的なタイヤ性能予測評価を行うものである。なお、本実施形態は、上記実施形態と同様の構成のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図10は、本実施の形態にかかる性能予測評価プログラムの処理ルーチンを示すものである。本実施形態では、L解析(局所解析)のみの解析を行う。すなわち本実施形態では、簡易的に性能予測をするにあたって、単一ピッチを有するパターンの一部に着目した。つまり、単一ピッチを有するパターンの一部をモデル化し、単一ピッチを有するトレッドパターンモデルの一部に荷重、せん断変位またはせん断力を境界条件として加えて路面モデルとの接触挙動を求めるL解析を実行する。
まず、ステップ127では、トレッドパターンモデルを作成する。トレッドパターンモデルの作成は、単一ピッチを有するパターンの一部をモデル化するもので、図4に示す処理ルーチンのステップ150〜ステップ156のみが実行される。すなわち、パターン図面情報を読み取り(ステップ150)、パターン形状定義を行い(ステップ152)、ボクセルメッシュに自動分割した後(ステップ154)、1ピッチ分のトレッドパターンモデルを作成する(ステップ156)。このようにして、所定サイズの小六面体で分割(ボクセルメッシュ分割)して1ピッチ分のタイヤパターンのモデル化を実行する。
1ピッチ分のトレッドパターンモデルを作成すると、ステップ129へ進み、上記図2のステップ128と同様に、トレッドパターンモデルに対応する、流体モデル(すなわち雪路面モデル)を作成する。
次のステップ131では、1ピッチ分のトレッドパターンモデルに対して境界条件の設定がなされる。この処理は、上記と同様に、トレッドパターンモデルを対象としたタイヤの挙動をシミュレートする上で必要なものであり、トレッドパターンモデルに付与する各種条件として、負荷荷重、せん断変位またはせん断力を与える境界条件を設定するものである。
次のステップ133では、上記境界条件設定後の1ピッチ分のトレッドパターンモデルのせん断力を求める。すなわち、単一ピッチのトレッドパターンに直接外力を加え、荷重及びせん断変形もしくはせん断変位を与えることで、1ピッチ分のトレッドパターンモデルの雪上におけるせん断力を求める。このようにして、1ピッチ分のトレッドパターンモデルと雪路面モデル両者の連成のための境界条件の付加を行いつつ繰り返し計算し、計算結果を予測結果として出力し(ステップ134)、その予測結果である1ピッチ分のトレッドパターンの雪上におけるせん断特性の評価を行う(ステップ136)。
図11は、1ピッチ分のタイヤパターンモデルと雪路面モデルを示し、(A)はその斜視図、(B)は境界条件付加の説明図である。図11(B)に示すように、1ピッチ分のタイヤパターンモデルに対して、雪路面モデルに向かう方向に荷重を与え、雪路面モデルと平行方向にせん断変位等を与えることにより、1ピッチ分のタイヤパターンモデルに接地変形を与える。このときの1ピッチ分のトレッドパターンモデルの雪上におけるせん断力を求めて、トレッドパターンの雪上におけるせん断特性等の雪上性能を評価する。
そして、上記と同様に、予測性能が良好であるときは(ステップ138で肯定)、上記設計案のタイヤまたは後述する修正した設計案のタイヤを良好な性能のものとして採用し(ステップ140)、本ルーチンを終了する。一方、目標性能に対して不十分であるときは(ステップ138で否定)、設計案を変更または修正してすなわち1ピッチ分のトレッドパターンモデルを変更し(ステップ142)、これまでの処理(L解析)を再度実行する。
本実施形態のL解析では、トレッドパターン(一部)を取り出して転動させる(図8)ことに代えて、荷重やせん断変位等を与える(図11)ので、転動計算に比べて計算時間を短縮できる。
このようにして、単一ピッチのトレッドパターンに直接外力を加え、荷重及びせん断変形またはせん断変位を与えて、トレッドパターンの雪上におけるせん断特性を評価することにより、効率的にトレッドパターン設計を行うことができる。タイヤモデル全体の計算が必要ないので、計算時間、モデル作成工数が大幅に削減できる。タイヤ全体の変更を伴わないトレッドパターンの一部の設計変更などに用いれば、簡易法を用いることで設計を大幅に効率化できる。
次に、上記実施形態の実施例を説明する。本実施例はラジアルタイヤの性能予測に本発明を適用したものである。
タイヤの規格として、荷重は標準荷重であり、標準荷重とは、下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことである。このときの内圧は下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことである。また、リムは下記規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または、"Approved Rim"、"Recommended Rim" )のことである。そして、規格とは、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では "The Tire and Rim Association Inc. の Year Book" で、欧州では"The European Tire and Rim Technical Organization の Standards Manual"で、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA Year Book"にて規定されている。
このタイヤをもとに性能予測のためのモデル化を行った後にタイヤモデルの性能予測を行い、予測結果、実測結果を合わせて示した。モデル化・試作したタイヤは、タイヤサイズは195/65R15であり、トレッドパターンはサイプなしの構造とした。
次の表1には、本実施例のタイヤについての雪上性能予測結果を示した。
表1に、モデル作成及び解析に要した計算時間について、第1実施形態のGL解析時と、第2実施形態の簡易的な解析時と、比較のために従来の技術(特許第4594030号公報)で計算したときの各計算時間を示す。

表1から理解されるように、第1実施形態の複数ピッチのGL解析ではモデル作成時間が大幅に削減され、ほぼ同等の計算時間で評価可能なことが理解できる。なお、第1実施形態のGL解析では最初の1回目の計算ではタイヤモデルとタイヤパターンモデルの計算時間が必要だが、2回目以降はトレッドパターンの設計変更ではタイヤパターンモデルのみ再計算すればよいため、更にモデル作成時間及び計算時間を短縮することができる。また、第2実施形態の単一ピッチのL解析(簡易評価法)では、更にモデル作成時間が短縮され、計算時間が大幅に短縮されることが理解できる。本各実施形態では計算すべきトレッドパターン設計案が増えるほど効率的に計算できるため、これを活用することによって、タイヤ開発の効率化を行なうことができる。
10 キーボード
12 コンピュータ本体
14 CRT

Claims (8)

  1. 次の各ステップを含むタイヤ性能予測方法。
    (a)変形を与えることが可能な形状を有するタイヤモデルと、前記タイヤモデルの一部の領域でかつ複数の溝及びサイプを有すると共に、ピッチ長が異なる複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルと、変形を与えることが可能であると共に弾塑性体または塑性体を少なくとも含む流体で一部または全部が満たされかつ前記タイヤモデルの少なくとも一部と接触する路面モデルと、を定めるステップ。
    (b)前記複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルにおいて、前記複数種類のピッチのうち少なくとも1つのピッチについて、各々断面形状が均一でかつ前記断面形状のうちタイヤ周方向の縦横の長さに対して、タイヤ径方向の長さを長くした小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割するステップ。
    (c)前記タイヤモデルを前記路面モデルに少なくとも一部を接触させつつ転動させたときに、該転動時における前記タイヤモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップ。
    (d)前記変形計算に基づいて、前記タイヤモデルが路面モデル上を転動するときの前記タイヤモデルの変形軌跡を求めるステップ。
    (e)前記変形軌跡のうち、前記タイヤパターンモデルが前記路面モデルに接触する前後の接触挙動を求めるステップ。
    (f)前記路面モデルに対して、前記求めた接触挙動で前記タイヤパターンモデルを移動させたときの前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップ。
    (g)前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算後におけるタイヤパターンモデル及び路面モデルの少なくとも一方のモデルに生じる物理量を求め、求めた物理量によりタイヤ性能を予測するステップ。
  2. 前記ステップ(a)は、前記路面モデルとして、前記タイヤパターンモデルを分割した前記小六面体より大きい領域を要素として分割したモデルを定める請求項1に記載のタイヤ性能予測方法。
  3. 前記ステップ(a)は、少なくとも雪を含む流体で一部または全部が満たされた路面モデルを定め、前記ステップ(g)は、前記物理量としてタイヤパターンモデルの前後力を用い、前記タイヤ性能としてタイヤ雪上性能を予測する請求項1または請求項2に記載のタイヤ性能予測方法。
  4. 前記タイヤモデルは複数のベルトを備え、前記ステップ(d)は、タイヤモデルの最外ベルト位置を前記変形軌跡として求める請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のタイヤ性能予測方法。
  5. 前記ステップ(g)は、前記物理量を予め定めた評価基準で評価するステップ(h)、前記ステップ(h)の評価の結果が前記評価基準に非該当の場合に、前記タイヤパターンモデルの少なくとも一部を修正し、前記ステップ(f)及び(g)を実行するステップ(i)を含む請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のタイヤ性能予測方法。
  6. 次の各ステップを含むタイヤ性能予測方法。
    (A)タイヤモデルの一部の領域でかつ複数の溝及びサイプを有すると共に、ピッチ長が異なる複数種類のピッチが配列されて変形を与えることが可能なタイヤパターンモデルと、変形を与えることが可能であると共に弾塑性体または塑性体を少なくとも含む流体で一部または全部が満たされかつ前記タイヤパターンモデルの少なくとも一部と接触する路面モデルと、を定めるステップ。
    (B)前記複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルにおいて、前記複数種類のピッチのうち1つのピッチについて、各々断面形状が均一でかつ前記断面形状のうちタイヤ周方向の縦横の長さに対して、タイヤ径方向の長さを長くした小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割するステップ。
    (C)前記タイヤパターンモデルを前記路面モデルに少なくとも一部を接触させつつ荷重付与及びせん断変位させたときにおける前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップ。
    (D)前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算後におけるタイヤパターンモデル及び路面モデルの少なくとも一方のモデルに生じる物理量を求め、求めた物理量によりタイヤ性能を予測するステップ。
  7. 変形を与えることが可能な形状を有するタイヤモデルと、前記タイヤモデルの一部の領域でかつ複数の溝及びサイプを有すると共に、ピッチ長が異なる複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルと、変形を与えることが可能であると共に弾塑性体または塑性体を少なくとも含む流体で一部または全部が満たされかつ前記タイヤモデルの少なくとも一部と接触する路面モデルと、を定めるステップと、
    前記複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルにおいて、前記複数種類のピッチのうち少なくとも1つのピッチについて、各々断面形状が均一でかつ前記断面形状のうちタイヤ周方向の縦横の長さに対して、タイヤ径方向の長さを長くした小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割するステップと、
    前記タイヤモデルを前記路面モデルに少なくとも一部を接触させつつ転動させたときに、該転動時における前記タイヤモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップと、
    前記変形計算に基づいて、前記タイヤモデルが路面モデル上を転動するときの前記タイヤモデルの変形軌跡を求めるステップと、
    前記変形軌跡のうち、前記タイヤパターンモデルが前記路面モデルに接触する前後の接触挙動を求めるステップと、
    前記路面モデルに対して、前記求めた接触挙動で前記タイヤパターンモデルを移動させたときの前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップと、
    を含むタイヤシミュレーション方法。
  8. コンピュータによってタイヤ性能を予測する処理を実行させるためのタイヤ性能予測プログラムであって、
    変形を与えることが可能な形状を有するタイヤモデルと、前記タイヤモデルの一部の領域でかつ複数の溝及びサイプを有すると共に、ピッチ長が異なる複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルと、変形を与えることが可能であると共に弾塑性体または塑性体を少なくとも含む流体で一部または全部が満たされかつ前記タイヤモデルの少なくとも一部と接触する路面モデルと、を定めるステップと、
    前記複数種類のピッチが配列されるタイヤパターンモデルにおいて、前記複数種類のピッチのうち少なくとも1つのピッチについて、各々断面形状が均一でかつ前記断面形状のうちタイヤ周方向の縦横の長さに対して、タイヤ径方向の長さを長くした小六面体が同一方向に複数配置されるように小六面体を要素として分割するステップと、
    前記タイヤモデルを前記路面モデルに少なくとも一部を接触させつつ転動させたときに、該転動時における前記タイヤモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップと、
    前記変形計算に基づいて、前記タイヤモデルが路面モデル上を転動するときの前記タイヤモデルの変形軌跡を求めるステップと、
    前記変形軌跡のうち、前記タイヤパターンモデルが前記路面モデルに接触する前後の接触挙動を求めるステップと、
    前記路面モデルに対して、前記求めた接触挙動で前記タイヤパターンモデルを移動させたときの前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算を実行するステップと、
    前記タイヤパターンモデルの変形計算及び前記路面モデルの変形計算後におけるタイヤパターンモデル及び路面モデルの少なくとも一方のモデルに生じる物理量を求め、求めた物理量によりタイヤ性能を予測するステップと、
    を含む処理を実行させるためのタイヤ性能予測プログラム。
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