JP3927080B2 - タイヤのシミュレーション方法 - Google Patents
タイヤのシミュレーション方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3927080B2 JP3927080B2 JP2002171832A JP2002171832A JP3927080B2 JP 3927080 B2 JP3927080 B2 JP 3927080B2 JP 2002171832 A JP2002171832 A JP 2002171832A JP 2002171832 A JP2002171832 A JP 2002171832A JP 3927080 B2 JP3927080 B2 JP 3927080B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tire
- model
- road surface
- tire model
- rolling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Tires In General (AREA)
- Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤの振動特性を精度良く解析しうるシミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年では有限要素法といった数値解析法を用いたコンピューターシミュレーションにより、タイヤを試作しなくてもある程度の性能を予測・解析することができる。例えばタイヤモデルを路面モデル上で転動走行させる転動シミュレーションを行い、そのときタイヤモデルの回転軸に作用する上下力の時刻歴を取得することによってタイヤの振動性能を予測することが可能となる。
【0003】
ところで、タイヤモデルの多くは、トレッド部の内部に配されている剛性の高いベルト層を要素分割したベルトモデルを含んでいる。このベルトモデルは、小さな要素で分割されてはいるものの、必然的にタイヤ周方向に多角形形状をなす。発明者らの実験によると、このようなベルトモデルを含んだタイヤモデルで転動シミュレーションを行うと、実際のタイヤでは生じない該多角形形状の頂点の数(即ち分割数)に起因したパルス的な振動ノイズが解析結果に含まれることが分かった。このような振動ノイズが解析結果に含まれるとシミュレーション精度の低下を招き好ましくない。
【0004】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、評価しようとする振動特性の周波数帯域に応じて、タイヤモデルのベルトプライの分割数を調整することを基本として、該ベルトプライの分割数に依存した振動ノイズの影響を解析結果から取り除くことにより精度の高いシミュレーションを可能としうるタイヤのシミュレーション方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明は、数値解析法により変形計算が可能な有限個の要素からなるタイヤモデルを、路面を有限個の要素でモデル化した路面モデルに接触させかつ予め定めた速度Vで転動させて転動シミュレーションを行うタイヤのシミュレーション方法であって、前記タイヤモデルの回転軸に作用する力を時刻歴として取得するステップと、この力の時刻歴から予め設定された評価振動数帯域におけるタイヤモデルの振動特性を求めるステップとを含むとともに、前記タイヤモデルは、少なくともベルト層をタイヤ周方向に複数個の要素で分割したベルトモデルを含み、かつその周方向の分割数nと、タイヤモデルの1秒当たりの回転数Rとの積から計算される分割数依存振動周波数Ft(=n×R)(Hz)を、前記評価振動数帯域の最大周波数Fm(Hz)よりも大としたことを特徴としている。
【0006】
また請求項2記載の発明は、前記評価振動数帯域は0(Hz)よりも大かつ500(Hz)以下であり、かつ前記分割数依存振動周波数Ft(Hz)と前記評価振動数帯域の最大周波数Fm(Hz)との比(Ft/Fm)が1.0よりも大かつ10以下であることを特徴とする請求項1記載のタイヤのシミュレーション方法である。
【0007】
また請求項3記載の発明は、前記路面モデルは、その節点が、基準平面における平面位置と該平面位置から評価対象の凹凸路面の表面までの高さとを表すx、y、zの3次元座標値を用いて離散的に定められるとともに、隣接する3以上の節点が囲む要素面の座標が、前記節点の座標値を用いて補完することにより計算されることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤのシミュレーション方法である。
【0008】
また請求項4記載の発明は、前記節点は、タイヤモデルが転動する方向に実質的に一定のピッチPで定められるとともに、該ピッチを、前記最大周波数Fmと前記速度Vとで計算される波長λよりも小とすることを特徴とする請求項5記載のタイヤのシミュレーション方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本発明のタイヤのシミュレーション方法を実施するためのコンピュータ装置1の斜視図が示されている。該コンピュータ装置1は、本体1aと、入力手段としてのキーボード1b、マウス1cと、出力手段としてのディスプレイ装置1dとから構成されている。本体1aには、図示していないが、演算処理装置(CPU)、ROM、作業用メモリー、磁気ディスクなどの大容量記憶装置、CD−ROMやフレキシブルディスクのドライブ1a1、1a2などの記憶装置を適宜具えている。そして、前記大容量記憶装置(記憶媒体)には後述する方法を実行するための処理手順(プログラム)が記憶されている。このコンピュータ装置1としては、好適にはEWSなどが用いられる。
【0010】
図2には、本発明の方法を行う処理手順の一例が示されている。本実施形態のシミュレーション方法では、先ず、振動特性を調べる条件を設定する。具体的には、評価しようとする評価対象タイヤ(実在するか否かを問わない)の動荷重半径r、転動時の速度V及び評価しようとする振動数帯域(以下これを評価振動数帯域)を設定する。そして、各条件値は、前記コンピュータ装置1に入力される(ステップS1)。
【0011】
次に前記評価対象タイヤを有限個の要素でモデル化したタイヤモデル2(図3参照)、路面をモデル化した路面モデル3(図8参照)をそれぞれ設定する(ステップS2、S3)。そして、これらの各モデル2、3に境界条件を与え(ステップS4)、図13に示すように、路面モデル3の上でタイヤモデル2を転動させる転動シミュレーションを行う(ステップS5)。そして、この転動シミュレーションから、タイヤモデル2の回転軸に作用する力として本例では上下力の時刻歴を取得し(ステップS6)、これをフーリエ変換等によって周波数分析を行い、振動解析を評価するものである(ステップS7)。なお前記力としては、前後力、横力などでも良い。以下、各ステップを詳細に説明する。
【0012】
図3にはタイヤモデル2の一例を視覚化して斜視図で示す。該タイヤモデル2は、解析しようとするタイヤを有限個の小さな要素2a、2b、2c…に分割してモデル化される。具体的には、前記コンピュータ装置1にて取り扱い可能な数値データからなる。数値データは、各要素2a、2b、2c…の節点の番号、座標値、要素形状、材料特性(例えば密度、弾性率、損失正接又は減衰係数)などが含まれる。
【0013】
各要素2a、2b、2c…は、例えば2次元平面としての三角形ないし四角形の膜要素、3次元要素としては、複雑な形状を表現するのに適した4面体ソリッド要素が好ましく採用される。但し、これ以外にも5面体ソリッド要素、6面体ソリッド要素など、コンピュータで処理可能な要素であれば良い。
【0014】
図4には、タイヤモデル2のタイヤ赤道での断面を模式的に示す。本例のタイヤモデル2は、大きく分けると、タイヤボディ部2Aと、トレッドパターン部2Bとからなるものが示される。タイヤボディ部2Aは、図5(A)に示すように、ベルト層5をモデル化したベルトモデル6(図5(B)に示す)を少なくとも含むとともに、前記ベルト層5よりもタイヤ半径方向内側に位置する部分(サイドウォール部、ビード部など)をモデル化した部分をも含む。またトレッドパターン部2Bは、前記ベルトモデル6よりもタイヤ半径方向外側部分を形成する。
【0015】
モデル化の対象となるベルト層5は、本例ではリング状をなすベルトプライ5A、5Bの2枚を積層して構成されたものを示す。各ベルトプライ5A、5Bは、図6(A)に示すように、例えばスチールコード等の高弾性のベルトコードc1…をタイヤ赤道に対して20゜前後の角度で傾けて平行に配列したコード配列体cをトッピングゴムtで被覆して構成される。
【0016】
図5(B)に示したベルトモデル6は、前記ベルト層5をタイヤ軸方向及びタイヤ周方向に複数個の要素6a…で均等に分割してモデル化されている。前記要素6aは、図6(B)に示すように、コード配列体cをモデル化した四辺形の平面膜要素6a1、6a1と、コード配列体cを内外から被覆しているトッピングゴムtをモデル化したソリッド要素6a2とからなり、これらを厚さ方向に重ね合わせた複合シェル要素で構成されている。
【0017】
前記膜要素6a1には、例えばコードc1の配列方向(直線にて示す)とこれと直交する方向とにおいて剛性が異なる異方性が定義される。なお、各要素は、各ゴム、ベルトコード材などの弾性係数(縦弾性係数、横弾性係数)、コード、ゴムの複素弾性率、損失正接tanδなどに基づき材料特性が定義される。なお図示していないが、カーカスプライ及び/又はバンドプライといったタイヤの内部を構成する他の繊維複合材についても、前記ベルトプライと同様の要領にてモデル化することができる。
【0018】
また上記実施形態のベルトモデル6は、例えば一つの四辺形の要素6aを設定しておき、これをタイヤモデル2の軸方向及び該回転軸周りでタイヤ周方向に連続して複写することにより、連続したリング状として比較的簡単にモデル化することができる。この実施形態のベルトモデル6は、平面要素をタイヤ軸方向に位相を揃えかつこれをタイヤ周方向に連ねたものであり、タイヤ周方向の分割数をnとすると側面視が略n角形状となるものを示す。
【0019】
また前記トレッドパターン部2Bは、例えば3次元のソリッド要素2B1…をタイヤ周方向及び回転軸方向に連ねて用いることにより形成されている。本例では、トレッドパターンの振動特性への影響をより詳細に解析しうるよう、タイヤ周方向にのびる縦溝とこの縦溝と交わる向きにのびる横溝とがモデル化されている。またトレッドパターン部2Aは、ベルトモデル2よりもタイヤ周方向の分割数が多く、より詳細にモデル化されているが、側面視における輪郭形状は、図4に示したように、ベルトモデル6がなすn角形の表面と相似形となるよう実質的にn角形状で形成されたものを示す。
【0020】
前記ベルトモデル6は、タイヤモデル2の中で非常に剛性が高い。このため、タイヤモデル2を転動させると、転動により、ベルトモデル6の多角形形状の頂点の数、即ち分割数nに起因したパルス的な振動ノイズが周期的に生じる。この振動ノイズは、前記分割数nと、タイヤモデル2で転動シミュレーションを行う際の速度Vとからほぼ一義的に計算することができる。本明細書では、この振動ノイズの周波数を分割数依存振動周波数Ftとし、下記式によって計算する。
Ft=n×R (Hz)
ここで、nはベルトモデル6のタイヤ周方向の分割数、Rは転動シミュレーション時の速度Vから定まるタイヤモデル2の1秒当たりの回転数(回)である。
【0021】
本発明ではこのような分割数依存振動周波数Ft(Hz)を、タイヤモデル2を用いて評価しようとする評価振動数帯域の最大周波数Fm(Hz)よりも大きくなるように設定する。例えば、一般的なタイヤのロードノイズの評価に際しては、人間に耳障りとなる0Hzよりも大かつ500Hz以下程度の評価振動数帯域でタイヤ騒音試験が行われる。このような評価振動数帯域の場合、前記最大周波数Fmは500Hzとなる。従って、ベルトモデル6の分割数依存振動周波数Ftが500Hzよりも大になるようベルトモデル6を設定する。このように分割数依存振動周波数Ft(Hz)を設定することによって、解析結果から分割数依存振動周波数Ftによるノイズの影響を取り除くことができ、精度の良い振動特性を解析するのに役立つ。
【0022】
図7には、このようなタイヤモデル2を設定する方法の処理手順の一例を示す。本実施形態では、先ず評価対象タイヤの1秒当たりの回転数Rを計算する(ステップS21)。該回転数Rは、例えば転動シミュレーション時の速度Vを、評価対象のタイヤ(又はタイヤモデル2)の動荷重半径rから計算されるタイヤ周長で除すことにより計算することができる。
【0023】
次に、タイヤモデル2を回転させたときに生じる前記分割依存振動周波数Ftを決定する。この分割依存振動周波数Ftは、評価振動数帯域の最大周波数Fm(Hz)よりも大きい必要がある。他方、分割数依存振動周波数Ftを大きくするためには、分割数n及び/又はタイヤモデルの回転数Rを大きくする必要がある。しかしながら、分割数nを大きくしていくとベルトモデル6の要素6aの数が増大し、計算時間の大幅な増加が生じやすい。また回転数Rを増加させていくと、シミュレーション時の時間増分をより小さく設定する必要があり、やはり計算時間の増加を招く傾向がある。
【0024】
以上のように本実施形態では、計算精度を高めつつ計算時間の大幅な増加を抑制するために、特に限定はされないが前記分割数依存振動周波数Ft(Hz)と前記評価振動数帯域の最大周波数Fm(Hz)との比である係数α(=Ft/Fm)を1.0より大かつ10以下、より好ましくは1.2〜3、さらに好ましくは1.5〜2.0程度に予め設定している。即ち、本実施形態では、分割数依存振動周波数Ft(Hz)は、上記係数αを用いて下記式により計算する工程を行っている(ステップS22)。これによって、要素数の大巾な増加や時間増分の著しい短縮化を招くことなく分割数依存振動周波数Ftを最大周波数Fmよりも大にできる。
Ft=Fm×α
【0025】
次に、ベルトモデル6のタイヤ周方向の分割数nを決定する(ステップS23)。この分割数nは、本実施形態ではステップS22で決定された分割数依存振動周波数Ft(Hz)をタイヤモデル2が1秒間に回転する前記回転数R(回)で除し整数化することにより計算している。そして、この計算された分割数nに基づいて、ベルトモデル6(本例ではボディモデル2Aについても同じ分割数とする)をモデル化する(ステップS24)。また該タイヤ周方向の分割数nのボディモデル2Aに合わせてトレッドパターン部2Bを設定し(ステップS25)、両モデルを結合しタイヤモデル2を完成させることができる(ステップS26)。なおこのようなタイヤモデル2の設定方法は一例であって、他の方法により設定しうるのは言うまでもない。
【0026】
図8には、路面モデル3の一例を斜視図で示す。該路面モデル3は、多数の節点MP…により形成される。本実施形態の路面モデル3は、タイヤの振動特性が明瞭に表れやすいように、例えば図9に示すように、表面に多数の凹凸を有した実存する荒れたアスファルト路面を評価対象路面10として定め、その表面形状をモデル化したものを例示している。好適には、凹凸の高さの差の最大値が3〜15mm程度、よりましくは6〜12mm程度であることが望ましい。ただし、評価対象路面10はこのような表面形状に限定されるものではなく、解析しようとする状況に応じて種々変更しうるのは言うまでもなく、例えばより不規則な段差、窪み、うねり、轍などを含むことができる。
【0027】
このような路面モデル3は、例えば図10に示すような処理手順で設定することができる。先ず図9に示したような実在する評価対象路面10を決定し(ステップS31)、該路面10の表面の3次元座標値を離散的に取得してこれを節点として定めれば良い(ステップS32)。本例では図11に示すように、評価対象路面10に平面方向にX及びY、また路面10の垂直方向にZとなるX−Y−Zの3次元座標系を設定する。
【0028】
そして、X及びY方向に一定のピッチPで複数個の観測ポイントSPを定め、各観測ポイントにて、図12(A)に示すように、基準水平面DPから評価対象路面10の表面までのZ方向の距離Za、Zb…を非接触式変位計などを用いて逐次計測する。これにより、評価対象路面10の表面のX、Y、Zの三次元座標値を離散的に取得できる。そして、これらの離散的に得られた座標値を節点MP…とし、これをコンピュータ装置1aに記憶させる。また図8に示すように、隣接する3以上、本例では4つの節点MPが囲む四辺形の領域を一つの要素として定義する(ステップS33)。これにより、四辺形の要素3aが連続する凹凸を有した路面モデル3が設定される。なお四辺形に代えて三角形の要素を用いることもできる。
【0029】
また、以上のようにして設定されたタイヤモデル2と路面モデル3とには、各種の境界条件が設定される(ステップS4)。設定される境界条件としては、例えばタイヤモデル2のリム組み条件、内圧充填条件、回転軸に作用する垂直荷重、スリップ角、キャンバー角、速度V、又はタイヤモデル2と前記路面モデル3との間の摩擦係数の少なくとも一つが含まれる。そして、図13に示すように、タイヤモデル2を路面モデル3に接触させかつ予め定めた速度Vで転動させることにより転動シミュレーションを行う。なお転動に際しては、タイヤモデル2の回転軸を可回転に固定して路面モデル3を移動させる方法、又は路面モデル3を固定しておき、タイヤモデル2に回転速度と並進速度とを与える方法のいずれでも良い。
【0030】
転動シミュレーションは、有限要素法により行われる。有限要素法に基づいたモデルに各種の境界条件を与え、その系全体の力、変位などの情報を取得するシミュレーションの手順については公知の例に従い行うことができる。具体的には要素の形状、要素の材料特性、例えば密度、ヤング率、減衰係数などをもとに、要素の質量マトリックス、剛性マトリックス、減衰マトリックスを作成し、各マトリックスを組み合わせて、シミュレーションされる全体の系のマトリックスを作成する。そして、前記境界条件を当てはめて運動方程式を作成し、これを微小な時間増分Δtごとに前記コンピュータ装置1にて逐次計算することによりシミュレーションを行うことができる。前記逐次計算の時間増分Δtは、全ての要素について応力波の伝達時間を計算し、その最小時間の0.9倍以下の時間とするのが好ましい。具体的には、10〜100μs程度の時間増分Δtでタイヤモデルの転動の様子を解析することができる。
【0031】
この転動シミュレーションの中では、タイヤモデル2と路面モデル3との接触が常に考慮される。即ち、図14(A)、(B)に示すように、タイヤモデル2の各要素2a…は、時間増分Δtごとにその位置が計算される。このとき、常に、要素2aと路面モデル3との接触の有無が判定される。接触の有無の判定は、タイヤモデル2の節点(スレーブ節点)SPの、路面モデル3の要素面(マスターセグメント)3Pに対する位置を計算することにより行われる。路面モデル3の表面は、不規則に凹凸を繰り返しているため、タイヤモデル2の節点SPとの接触を判定するために隣接する4つの節点MPを用いて要素面(4つの節点MPに囲まれた内部形状)の座標を補完することにより計算する。
【0032】
例えば図15に示すように、路面モデル3の一要素における要素面の座標(x、y、z)は、該要素を構成する4つの節点(x1 、y1 )、(x2 、y2 )、(x3 、y3 )及び(x4 ,y4 )と、要素の形状を定義する形状関数とを用いて決定する。具体的には、要素面に要素自然座標系(ξ、η)を定義する。この要素自然座標系(ξ、η)での形状関数は、下記の式(4)〜(7)となる。この形状関数を用いると、全体座標系X、Y、Zの要素面の座標(x、y、z)は、下記式(1)〜(3)にて求めることができる。
【数1】
【0033】
上述のようなタイヤモデル2の節点SPと路面モデル3との接触判定において、タイヤモデル2の節点SPが路面モデルにめり込んでしまったとき(図14(B))には、めり込み量に基づき路面モデル3の要素面3Pと垂直方向の反力Faと、要素面3Pと平行な力Fbとを前記節点SPに加えるとともにその位置を要素面3Pまで移動させる(図15(B))。このとき反力Fbには、路面モデル3の要素面とタイヤモデル2との摩擦力を考慮することができる。
【0034】
本発明では、図16に示すように、上記シミュレーションから前記タイヤモデル2の回転軸に作用する上下力を時刻歴として取得する(ステップS6)。そして、この上下力の時刻歴を例えばフーリエ変換し、予め設定された評価振動数帯域、本例では0Hzよりも大かつ500Hz以下の評価振動数帯域におけるタイヤモデル2の周波数分析を行い図17のごとく振動特性を求める(ステップS7)。
【0035】
なお上記転動シミュレーションにおいて各値は次のように設定された。
タイヤモデルの転動の速度V:80km/H
タイヤモデル2の1秒当たりの回転数R:11回
タイヤモデルの動荷重半径:330mm
スリップ角:0゜
タイヤボディ部(ベルトモデル)のタイヤ周方向の分割数n:80
評価振動数帯域:0よりも大かつ500Hz以下
静摩擦係数及び動摩擦係数:いずれも1.0
係数α=1.76
分割数依存振動周波数Ft:約880Hz
路面モデルの節点間のピッチP:20mm
(転動方向及びそれと直角な方向)
【0036】
このようにタイヤモデル2を転動させ、その上下力に基づいて周波数解析を行うことにより、タイヤを実際に試作することなく、その振動特性を評価することができる。従って開発期間を大幅に短縮化でき、しかも開発コストを低減できる。またタイヤモデル2は、ベルトモデル6の周方向の分割数nと、タイヤモデルの1秒当たりの回転数Rとの積から計算される分割数依存振動周波数Ft(=n×R)(Hz)を、前記評価振動数帯域の最大周波数Fm(Hz)よりも大としているため、該ベルトプライの分割数に依存した振動ノイズの影響を解析結果から取り除くことができる。従ってより精度の高いタイヤの振動性能のシミュレーション方法を提供しうる。特に周波数の比(Ft/Fm)を上述の一定範囲に規制することにより、タイヤモデル2の要素数の大幅な増加やシミュレーション時の時間増分の著しい微細化が防止できる結果、計算時間の増加をも防止できる。
【0037】
図16、図17において、実線は路面モデル3の凹凸の差を最大6mmとしたもの、破線のものは同12mmとしたものを示す。図から明らかなように、破線のものは、実線のものに比べると、凹凸の高さに比例して振動の振幅がより大きくなっていることが忠実に再現されている。
【0038】
図18、図19も、タイヤモデル2から得た上下力の時刻歴と、その周波数分析結果を示している。この例では路面モデル3の凹凸の差は最大で6mmに統一している。また図18、図19において、実線はベルトモデル6の剛性を大としたもの、破線のものはベルトモデル6の剛性を実線のベルトモデル6の剛性の0.25倍に設定したものを示す。図から明らかなように、破線のものはベルトモデル6の剛性が小さいため、振動の振幅が実線のものより大きくなっていることが再現されている。またベルトの剛性が低い破線のものは、ドライバーに聴取されやすい約320Hz付近にピークMを持つことが確認できる。これは、振動特性に関してさらに改良の余地があることを示唆している。
【0039】
図20には、さらに本発明の他の実施形態を示している。
路面モデル3において、節点MPは、タイヤモデル2が転動する方向に実質的に一定のピッチPで定められているが、該ピッチPは、前記最大周波数Fmと転動シミュレーションにおける転動の速度Vの秒速とで計算される波長λよりも小とすることが望ましい。例えばシミュレーションにおける転動速度Vが80km/H、最大周波数Fmが500Hzの場合、波長λは次のようになる。
λ=80×1000×100/(3600×500)=4.4(cm)
従って、路面モデル3の少なくとも転動方向のピッチPは4.4cmよりも小であることが望ましい。
【0040】
なお前記路面モデル3のタイヤモデルの転動方向のピッチPが小さすぎると、計算時間が増大する傾向があるため、該ピッチPは、図21に示すように、タイヤモデル2のトレッドパターン部2Bのタイヤ周方向の分割長さLの0.25〜1.0倍とするのが望ましい。
【0041】
【発明の効果】
上述したように、本発明では、タイヤモデルのベルトプライの分割数nを評価しようとする周波数帯域に応じて規制することにより、ベルトモデルの分割数に依存した振動成分の影響を解析結果から取り除くことができる。従って精度の良い振動特性をシミュレーションすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態で用いるシミュレーション装置の斜視図である。
【図2】本実施形態で用いるシミュレーション方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】タイヤモデルの一例を示す斜視図である。
【図4】タイヤモデルの一例を示す部分断面図である。
【図5】(A)がベルト層の斜視図、(B)はベルトモデルの斜視図である。
【図6】(A)はベルト層の部分斜視図、(B)はそれをモデル化して示す図である。
【図7】タイヤモデルの設定方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】路面モデルの斜視図である。
【図9】評価対象路面を示す斜視図である。
【図10】路面モデルの設定方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】路面モデルの設定方法を説明する平面図である。
【図12】(A)は路面の凹凸を測定方法を説明する断面図、(B)はその測定結果から路面モデルを設定する方法を悦瞑する概念図である。
【図13】転動シミュレーションを視覚化して示す線図である。
【図14】(A)〜(C)はタイヤモデルと路面モデルとの接触を説明する概念図である。
【図15】タイヤモデルと路面モデルとの接触点を説明する概念図である。
【図16】転動シミュレーションの結果を示すグラフである。
【図17】その周波数分析結果を示すグラフである。
【図18】転動シミュレーションの結果を示すグラフである。
【図19】その周波数分析結果を示すグラフである。
【図20】路面モデル、タイヤモデルの側面図である。
【符号の説明】
2 タイヤモデル
2A ボディモデル部
2B トレッドパターン部
3 路面モデル
6 ベルトモデル
Claims (4)
- 数値解析法により変形計算が可能な有限個の要素からなるタイヤモデルを、路面を有限個の要素でモデル化した路面モデルに接触させかつ予め定めた速度Vで転動させて転動シミュレーションを行うタイヤのシミュレーション方法であって、
前記タイヤモデルの回転軸に作用する力を時刻歴として取得するステップと、この力の時刻歴から予め設定された評価振動数帯域におけるタイヤモデルの振動特性を求めるステップとを含むとともに、
前記タイヤモデルは、少なくともベルト層をタイヤ周方向に複数個の要素で分割したベルトモデルを含み、かつその周方向の分割数nと、タイヤモデルの1秒当たりの回転数Rとの積から計算される分割数依存振動周波数Ft(=n×R)(Hz)を、前記評価振動数帯域の最大周波数Fm(Hz)よりも大としたことを特徴とするタイヤのシミュレーション方法。 - 前記評価振動数帯域は0(Hz)よりも大かつ500(Hz)以下であり、かつ前記分割数依存振動周波数Ft(Hz)と前記評価振動数帯域の最大周波数Fm(Hz)との比(Ft/Fm)が1.0よりも大かつ10以下であることを特徴とする請求項1記載のタイヤのシミュレーション方法。
- 前記路面モデルは、その節点が、基準平面における平面位置と該平面位置から評価対象の凹凸路面の表面までの高さとを表すX、Y及びZの3次元座標値を用いて離散的に定められるとともに、
隣接する3以上の節点が囲む要素面の座標が、前記節点の座標値を用いて補完することにより計算されることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤのシミュレーション方法。 - 前記節点は、タイヤモデルが転動する方向に実質的に一定のピッチPで定められるとともに、
該ピッチを、前記最大周波数Fmと前記速度Vとで計算される波長λよりも小とすることを特徴とする請求項3記載のタイヤのシミュレーション方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002171832A JP3927080B2 (ja) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | タイヤのシミュレーション方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002171832A JP3927080B2 (ja) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | タイヤのシミュレーション方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004020229A JP2004020229A (ja) | 2004-01-22 |
JP3927080B2 true JP3927080B2 (ja) | 2007-06-06 |
Family
ID=31171588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002171832A Expired - Fee Related JP3927080B2 (ja) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | タイヤのシミュレーション方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3927080B2 (ja) |
Families Citing this family (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3940093B2 (ja) | 2003-04-28 | 2007-07-04 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤのシミュレーション方法 |
JP2006007913A (ja) * | 2004-06-24 | 2006-01-12 | Bridgestone Corp | タイヤモデル、タイヤの挙動シミュレーション方法、タイヤの挙動解析プログラム及びタイヤの挙動解析プログラムを記録した記録媒体 |
JP4529562B2 (ja) * | 2004-07-06 | 2010-08-25 | 横浜ゴム株式会社 | 接触特性の評価方法及び接触状態の評価用コンピュータプログラム |
JP4557630B2 (ja) * | 2004-08-19 | 2010-10-06 | 株式会社ブリヂストン | タイヤの挙動シミュレーション方法 |
EP1798648B1 (en) | 2005-12-13 | 2017-03-15 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Method for pneumatic tire simulation |
JP4528293B2 (ja) * | 2005-12-13 | 2010-08-18 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤのシミュレーション方法 |
JP4805178B2 (ja) * | 2007-02-01 | 2011-11-02 | Sriスポーツ株式会社 | ゴルフボールの解析モデルの作成方法 |
JP4486105B2 (ja) * | 2007-03-30 | 2010-06-23 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ性能予測方法、地盤シミュレーション方法、タイヤ設計方法、記録媒体及びタイヤ性能予測プログラム |
JP4621271B2 (ja) | 2008-07-29 | 2011-01-26 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤのシミュレーション方法 |
JP4715902B2 (ja) * | 2008-10-17 | 2011-07-06 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤの振動特性評価方法及びタイヤの振動特性評価用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法 |
JP2010230641A (ja) * | 2009-03-06 | 2010-10-14 | Toyota Motor Corp | タイヤの有限要素モデルを用いたタイヤ作用力解析方法とそれを用いたタイヤ振動またはタイヤ騒音の解析方法 |
FR2948764B1 (fr) * | 2009-07-28 | 2011-08-26 | Michelin Soc Tech | Procede de prevision d'un bruit de roulement d'un pneumatique |
FR2948765B1 (fr) * | 2009-07-28 | 2013-10-18 | Michelin Soc Tech | Procede de prevision d'un effet physique d'interaction entre un pneumatique et un revetement routier |
JP2012002756A (ja) * | 2010-06-18 | 2012-01-05 | Bridgestone Corp | 放射音予測装置、放射音予測方法、及びプログラム |
CN102519577B (zh) * | 2011-12-05 | 2014-12-24 | 中国科学院深圳先进技术研究院 | 道路中路面的识别方法及系统 |
JP5902986B2 (ja) * | 2012-03-30 | 2016-04-13 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 有限要素解析システム |
JP5662971B2 (ja) * | 2012-07-11 | 2015-02-04 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤのシミュレーション方法 |
JP6321355B2 (ja) * | 2013-11-28 | 2018-05-09 | 東洋ゴム工業株式会社 | タイヤモデル、タイヤモデルを用いたタイヤの挙動解析装置、方法及びコンピュータプログラム |
JP7487567B2 (ja) | 2020-06-03 | 2024-05-21 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤのシミュレーション方法及びタイヤのシミュレーション装置 |
-
2002
- 2002-06-12 JP JP2002171832A patent/JP3927080B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004020229A (ja) | 2004-01-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3927080B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法 | |
JP4469172B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法 | |
JP4608306B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法 | |
JP3940093B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法 | |
US9165093B2 (en) | Simulation method for tire | |
JP2004017903A (ja) | タイヤの性能予測方法及びタイヤの設計方法 | |
JP2003118328A (ja) | タイヤの転がり抵抗予測方法 | |
JP4528293B2 (ja) | 空気入りタイヤのシミュレーション方法 | |
JP6276667B2 (ja) | ゴム材料の摩耗性能の評価方法及びタイヤの摩耗性能評価方法 | |
JP3431818B2 (ja) | タイヤ性能のシミュレーション方法 | |
JP2004210106A (ja) | タイヤ経時変化予測方法、タイヤ特性予測方法、タイヤ設計方法、タイヤ製造方法、空気入りタイヤおよびプログラム | |
JPH11153520A (ja) | タイヤ性能のシミュレーション方法及びその装置 | |
JP3431817B2 (ja) | タイヤ性能のシミュレーション方法 | |
JP3314082B2 (ja) | タイヤ有限要素モデルの作成方法 | |
JP4318971B2 (ja) | タイヤ性能のシミュレーション方法及びタイヤ設計方法 | |
JP2003294586A (ja) | タイヤのシミュレーション方法 | |
JP6039210B2 (ja) | タイヤの耐久性の予測方法 | |
JP2004345497A (ja) | タイヤ性能のシミュレーション方法及びタイヤ設計方法 | |
JP6578973B2 (ja) | タイヤの振動性能評価方法及びタイヤのシミュレーション装置 | |
JP5782684B2 (ja) | シミュレーションモデル作成方法、シミュレーション方法、シミュレーションモデル作成装置及びシミュレーション装置 | |
JP2021189117A (ja) | タイヤのシミュレーション方法及びタイヤのシミュレーション装置 | |
JP4116337B2 (ja) | タイヤ性能のシミュレーション方法及びその装置 | |
JP3363442B2 (ja) | タイヤ性能のシミュレーション方法 | |
JP2002022621A (ja) | タイヤ性能のシミュレーション方法 | |
JP5785457B2 (ja) | タイヤの耐久性の予測方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050418 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061003 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070301 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3927080 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100309 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110309 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110309 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120309 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120309 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140309 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |