JP6424543B2 - タイヤのシミュレーション方法およびタイヤ性能評価方法 - Google Patents
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このため、例えば下記特許文献1では、タイヤの周方向に延びる溝に起因する騒音をシミュレートするのに際して、タイヤの接地形状に関する平板ブロックの有限要素モデルである3次元形状の平板モデルを用いてシミュレーションを行う技術が開示されている。
請求項2の発明にかかるタイヤのシミュレーション方法は、前記周圧縮剛性算出工程では、前記タイヤ周方向の前記変位量を示す周圧縮率が2%以上5%以下の領域における前記荷重の変化率を前記周圧縮剛性として算出する、ことを特徴とする。
請求項3の発明にかかるタイヤのシミュレーション方法は、前記圧縮変形工程では、前記タイヤ幅方向への圧縮変位量は固定されており、前記タイヤ幅方向への圧縮変位量は、前記トレッド部の展開幅と接地幅との差分である、ことを特徴とする。
請求項4の発明にかかるタイヤ性能評価方法は、請求項1から3のいずれか1項記載のタイヤのシミュレーション方法を用いてタイヤのトレッド部における転がり抵抗性能を評価するタイヤ性能評価方法であって、前記周圧縮剛性算出工程で算出された前記周圧縮剛性に基づいて、前記トレッド部における前記転がり抵抗性能を前記コンピュータが前記特性計算プログラムを実行することで評価する評価工程をさらに含み、前記評価工程では、前記周圧縮剛性が大きいほど前記転がり抵抗性能が高いと評価する、ことを特徴とする。
本発明によれば、変形に対する荷重の変化が安定する周圧縮率2%以上における荷重の変化率を用いて周圧縮剛性を算出するので、信頼性の高い周圧縮剛性を算出することができる。また、実際のタイヤ使用時には生じる可能性が低い周圧縮率5%を超える範囲における荷重の変化率を除外して周圧縮剛性を算出するので、精度の高い周圧縮剛性を得ることができる。
本発明によれば、トレッド部の展開幅と接地幅との差分をタイヤ幅方向に圧縮変形させるので、実際のタイヤ使用時に近い条件で周圧縮剛性を算出することができ、シミュレーションの精度を向上させることができる。
本発明によれば、平板モデルを用いて簡便にタイヤの転がり抵抗性能を評価することができ、タイヤの性能評価にかかるコストを低減することができる。
本発明によれば、設計したタイヤを簡便な処理によって評価することができるので、設計作業の効率を向上させることができる。
図1は、実施の形態にかかるシミュレーション方法および性能評価方法の対象となるタイヤ10の一例を示す説明図であり、図1Aはタイヤ10全体の斜視図であり、図1Bは図1Aに示すタイヤ10をタイヤ幅方向に切断した断面図である。
なお、図1Aに示すように、タイヤ幅方向とはタイヤ10の移動方向に対して直交する方向であり、タイヤ周方向とは、タイヤ10の回転方向に沿った方向である。
また、タイヤ10の内部構造は、ビードコア110と、ビードフィラー120と、カーカス層130と、ベルト層140と、トレッドゴム150と、サイドウォールゴム160とを備える。
ビードコア110は、環状構造を有し、左右一対を一組として構成される。ビードフィラー120は、アッパーフィラー122およびローアーフィラー121から成り、ビードコア110のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのビード部106を補強する。カーカス層130は、単層構造を有し、左右のビードコア110間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。カーカス層130の両端部は、ビードフィラー120を包み込むようにタイヤ幅方向外側に折り返されて係止される。ベルト層140は、積層された複数のベルトプライ141〜144から成り、カーカス層130のタイヤ径方向外周に配置される。ベルトプライ141〜144は、スチール繊維材あるいは有機繊維材から成る複数のベルトコードを圧延加工して構成される。トレッドゴム150は、カーカス層130およびベルト層140のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部102を構成する。サイドウォールゴム160は、左右一対を一組として構成され、カーカス層130のタイヤ幅方向外側に配置されてタイヤのサイドウォール部104を構成する。
トレッド面1022の表面には、車両の制動性能の向上やタイヤ10の排水性能の向上、騒音の抑制等を図るため、トレッドパターンTが形成されている。
図1Aに示すように、本実施の形態では、トレッドパターンTとしてタイヤ周方向に沿ったリブ溝TLとタイヤ幅方向に沿ったラグ溝TRとが形成されている。リブ溝TLは、例えばタイヤ赤道CLを中心にタイヤ幅方向に対称に設けられている。図1Bでは、計4本のリブ溝TL1〜TL4を図示している。
コンピュータ30は、CPU302と、不図示のインターフェース回路およびバスラインを介して接続されたROM304、RAM306、ハードディスク装置308、ディスク装置310、キーボード312、マウス314、ディスプレイ316、プリンタ318、入出力インターフェース320などを有している。
ROM304は制御プログラムなどを格納し、RAM306はワーキングエリアを提供するものである。
ハードディスク装置308は、タイヤ10の有限要素解析をおこなう有限要素解析プログラムと、この有限要素解析プログラムによって得られたシミュレーション結果を用いてタイヤ10の設計パラメータ、特性値などを計算する計算プログラムを格納している。この種の計算プログラムは、専用のプログラムを用いても、あるいは、市販の表計算ソフトウェア(アプリケーションプログラム)およびそのマクロプログラムを用いるなど任意である。
有限要素解析プログラムは、以下のプログラムを含んで構成されている。
1)有限要素モデルを作成するためのプログラム:
本実施の形態ではタイヤ10の有限要素モデルを作成するためのプログラムである。
2)有限要素モデルを用いて有限要素法によるシミュレーション(解析)をおこなうためのプログラム:
本実施の形態では、タイヤ10の有限要素モデルを用いて圧縮変形解析をおこなうためのプログラムである。
3)シミュレーション結果を出力するためのプログラム:
シミュレーション結果を様々な形態の図や数表として可視化して出力するためのプログラムである。
キーボード312およびマウス314は、操作者による操作入力を受け付けるものである。
ディスプレイ316はデータを表示出力するものであり、プリンタ318はデータを印刷出力するものであり、ディスプレイ316およびプリンタ318によってデータを出力する。
入出力インターフェース320は、外部機器との間でデータの授受をおこなうものである。
以下の各処理は、基本的にコンピュータ30が有限要素解析プログラムおよび前記の計算プログラムを実行することにより行われるものである。
まず、設計者等が評価対象となるタイヤ10の仕様を決定する(ステップS400)。タイヤ10の仕様とは、サイズ、トレッドパターン、材料などである。トレッドパターン等の形状は、3次元CADプログラムなどを用いて設計される。
本実施の形態では、タイヤサイズ12R22.5、タイヤ周方向にリブ溝が4本形成されるとともに、ラグ溝の幅がそれぞれ異なる3種類(ラグ溝幅2mm、ラグ溝幅6mmおよびラグ溝なし)のタイヤ10についてシミュレーションおよび性能評価を行うものとする。
なお、ラグ溝幅2mmのタイヤ10とラグ溝幅6mmのタイヤ10とは、それぞれリブ溝間のゴム量が同一になるように形成される。すなわち、図4等に示すように、ラグ溝幅2mmのタイヤ10には、ラグ溝幅6mmのタイヤ10と比べて3倍の数のラグ溝が形成される。
また、4本のリブ溝のうちサイドウォール部104側の2本(図1Bのリブ溝TL1,TL4)は幅11.5mm、タイヤ赤道側の2本(図1Bのリブ溝TL2,TL3)は幅11.0mmとなっている。
ステップS402はコンピュータ30が有限要素解析プログラムを実行することで行われる。
具体的には、まず、3次元CADプログラムを用いて作成されたタイヤ10全体の3次元形状データ、すなわち、設計データ(CADデータ)をコンピュータ30に入力する。
ここで、本発明として有限要素モデルとして作成するのは、タイヤ10全体のモデルではなく、タイヤ10の接地面に相当する平板状の有限要素モデル(平板モデル)である。よって、コンピュータ30は、タイヤ10全体の3次元形状データから接地面に対応する範囲のデータを抽出し、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向の曲率を0として平板モデル用の3次元形状データを作成する。接地面に対応する範囲とは、タイヤ幅方向としてはトレッド部102全域(後述する展開幅全域)、タイヤ周方向としてはタイヤ10のサイズや使用時に想定される荷重等を考慮して算出される接地長さとなる。
そして、コンピュータ30が有限要素解析プログラムを実行することにより、タイヤ10の3次元形状データがそれぞれメッシュ分割される。
これにより、図4および図5に示すように、タイヤ10の有限要素モデルとしての平板モデルM1〜M3が作成される。図4は平板モデルM1〜M3の正面図、図5は平板モデルM1〜M3の斜視図である。
図4および図5において、平板モデルM1はラグ溝幅2mmのタイヤ10を、平板モデルM2はラグ溝幅6mmのタイヤ10を、平板モデルM3はラグ溝なしのタイヤ10を、それぞれ示すモデルである。
図5に示すように、平板モデルM1〜M3は、多数の要素および各要素の節点によって規定される。なお、図4および後述する図6では、平板モデルM1〜M3が多数の要素に分割された状態を示す線を省略している。
このように、シミュレーションを行う有限要素モデルを、タイヤ10の接地面を単純化した平板モデルとすることによって、後の計算に要するコストを低減することができる。
境界条件には荷重境界条件と変位境界条件があり、荷重境界条件を設定した場合には出力として変位が得られ、変位境界条件を設定した場合には出力として荷重が得られる。以下の実施の形態では、変位境界条件を設定し、荷重を出力として得る場合を例にして説明するが、本発明は荷重境界条件を設定した場合にも適用可能である。
つづいて、各有限要素モデルに対して解析に必要な材料物性の入力を行う(ステップS406)。すなわち、有限要素モデルで表現されるタイヤ10の材料に対応する材料定数等の入力を行う。
このとき、タイヤ幅方向への圧縮変位量は、トレッド部102の展開幅と接地幅との差分に固定される。
トレッド部102の展開幅とは、タイヤ10の踏面(接地面)の幅であり、トレッド面1022の両側の最も突き出た部分の幅(図1Bの符号Wで示す幅)である。
また、トレッド部102の接地幅とは、タイヤ10を実際に地面に接地させた際に地面と接する長さである。トレッド部102の接地幅は、例えばタイヤ10を透明なガラス板に接地させて、接地面と反対面側から写真撮影することにより測定することができる。
図4に示すように、平板モデルM1(ラグ溝幅2mm)の展開幅は216mm、接地幅は214mm、平板モデルM2(ラグ溝幅6mm)の展開幅は216mm、接地幅は214mm、平板モデルM3(ラグ溝なし)の展開幅は216mm、接地幅は215mmである。
よって、ステップS408では、平板モデルM1(ラグ溝幅2mm)および平板モデルM2(ラグ溝幅6mm)はそれぞれ2mm、平板モデルM3(ラグ溝なし)は1mm、タイヤ幅方向に圧縮変形される。
このようなタイヤ幅方向の圧縮変形によって、タイヤ10の使用時における幅方向変形を模擬することができる。
このステップでは、タイヤ周方向の変位量を徐々に変更して、当該変位量を与えるのに必要な荷重を算出する。すなわち、タイヤ周方向の変位量と当該変位量を与えるのに必要な荷重との関係を算出する。
図6は、各平板モデルM1〜M3をタイヤ周方向に圧縮変形した際の形状を示す説明図である。
図6では、平板モデルM1〜M3の変位量を圧縮率(周方向の圧縮変位量を圧縮前の周方向長さで除した値のパーセンテージ)によって示しており、圧縮前の平板モデルM1〜M3、周方向に5%圧縮した平板モデルM1〜M3、周方向に8%圧縮した平板モデルM1〜M3を図示している。なお、圧縮前の平板モデルM1〜M3以外は、幅方向にも圧縮された状態(ステップS408参照)となっている。
図6に示すように、平板モデルM2およびM3では、周方向の圧縮率が大きくなるほどゴム層の変形によってラグ溝の幅は狭くなる。また、平板モデルM1では、ラグ溝で吸収できないゴム層の変形分がリブ溝で吸収され、リブ溝の幅が狭くなる。
このように、タイヤ幅方向への圧縮およびタイヤ周方向への圧縮を考慮することによって、ゴム層同士の接触を考慮して、精度の高い解析をおこなうことができる。
図7のグラフにおいて、横軸は周方向の圧縮率(周圧縮率)、縦軸は荷重である。
図7に示すように、全ての平板モデルM1〜M3において、周圧縮率が大きくなるほど荷重が大きくなっている。
また、ほとんどの領域で、同一の周圧縮率に対する荷重が平板モデルM3、M2、M1の順で大きくなっている。
なお、ステップS410では、タイヤ周方向への荷重を設定し、当該荷重を徐々に変更して、変位量(周圧縮率)の変化を算出するようにしてもよい。この場合にも、タイヤ周方向の変位量と当該変位量を与えるのに必要な荷重との関係を算出することが可能である。
周圧縮剛性は、タイヤ周方向への圧縮(荷重)に対する変形への剛性(周圧縮ばね)であり、圧縮率の変化に対する荷重の変化率、すなわち図7における各グラフの傾きによって示される。図7から、平板モデルM1〜M3の周圧縮剛性は、平板モデルM3,M2,M1の順に大きいことがわかる。
ステップS412では、例えばタイヤ周方向の変位量を示す周圧縮率が2%以上5%以下の領域における荷重の変化率を周圧縮剛性として算出する。これは、周圧縮率2%未満の領域では荷重の挙動が安定せずに誤差が大きいと考えられ、周圧縮率5%を超える変形は実際のタイヤ10の使用環境では生じる可能性がほとんどないと考えられるためである。
すなわち、周圧縮率が2%以上5%以下の領域における荷重の変化率を周圧縮剛性として算出することによって、タイヤ10の使用環境に即して精度高く周圧縮剛性を算出することができる。
ステップS414では、平板モデルの周圧縮剛性が大きいほど当該モデルに対応するタイヤ10の転がり抵抗性能が高いと評価する。これは、公知のタイヤ力学モデルであるFialaモデルを改良したNeo−Fialaモデルにより、タイヤの周圧縮剛性と転がり抵抗性能との間に相関があると認められているためである。
すなわち、平板モデルM1〜M3の転がり抵抗性能は、平板モデルM3(ラグ溝なし),M2(ラグ溝幅6mm),M1(ラグ溝幅2mm)の順に高いと評価できる。
図8には、平板モデルM1〜M3の元となったタイヤ10全体の3次元形状データを用いて、タイヤ10の全体モデルを有限要素法によって解析した結果を示している。
図8のグラフの縦軸は転がり抵抗値であり、値が小さいほど転がり抵抗性能が高く(良)、値が大きいほど転がり抵抗性能が低い(悪)ことを示す。なお、図8は80km/hでの走行時における転がり抵抗値である。
ここで、転がり抵抗値について、ラグ溝なしを100として指数化すると、以下の様になる。平板モデルM1に対応するラグ溝幅2mm全体モデルの転がり抵抗値(Index)は123、平板モデルM2に対応するラグ溝幅6mm全体モデルの転がり抵抗値(Index)は116、平板モデルM3に対応するラグ溝なし全体モデルの転がり抵抗値(Index)は100となっており、ラグ溝なし全体モデル、ラグ溝幅6mm全体モデル、ラグ溝幅2mm全体モデルの順に転がり抵抗性能が高いと評価できる。
すなわち、全体モデルを用いた有限要素解析でも、平板モデルと同様の結果が得られることがわかる。
図9において、横軸は平板モデルを用いたシミュレーション結果、縦軸は全体モデルを用いたシミュレーション結果を示し、その両者の相関関係を示すグラフである。点M1は平板モデルM1の周圧縮剛性値(横軸)とラグ溝幅2mm全体モデルの転がり抵抗値(縦軸軸)が交差する点、点M2は平板モデルM2の周圧縮剛性値(横軸)とラグ溝幅6mm全体モデルの転がり抵抗値(縦軸軸)が交差する点、点M3は平板モデルM3の周圧縮剛性値(横軸)とラグ溝なし全体モデルの転がり抵抗値(縦軸軸)が交差する点をそれぞれ示している。
これらの点M1〜M3は直線状に並び、平板モデルを用いた解析結果と全体モデルを用いた解析結果との間には高い相関関係があることがわかる。
よって、平板モデルを用いた簡易的なシミュレーションによっても、精度よくタイヤ10の転がり抵抗性能の定性的な予測を行うことができる、タイヤ設計時等におけるコストを低減することができる。
すなわち、ラグ溝がなくタイヤ周方向に完全に連続したブロックが形成される平板モデルM3が最も転がり抵抗性能が高く、次いで平板モデルM1(ラグ溝幅2mm)と比較してラグ溝数が少なく、ブロックのタイヤ周方向長さが相対的に長い平板モデルM2、最後に多くのラグ溝が形成されブロックのタイヤ周方向長さが相対的に短い平板モデルM1の順に転がり抵抗性能が高いと評価できる。
また、タイヤ周方向のみならずタイヤ幅方向への圧縮変形を考慮するので、実際の接地状態に近い条件でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション結果の精度を向上させることができる。
また、実施の形態にかかるタイヤのシミュレーション方法によれば、変形に対する荷重の変化が安定する周圧縮率2%以上における荷重の変化率を用いて周圧縮剛性を算出するので、信頼性の高い周圧縮率を算出することができるとともに、実際のタイヤ使用時には生じる可能性が低い周圧縮率5%を超える範囲における荷重の変化率を除外して周圧縮剛性を算出するので、精度の高い周圧縮剛性を得ることができる。
また、実施の形態にかかるタイヤのシミュレーション方法によれば、トレッド部102の展開幅と接地幅との差分をタイヤ幅方向に圧縮変形させるので、実際のタイヤ使用時に近い条件で周圧縮剛性を算出することができ、シミュレーションの精度を向上させることができる。
Claims (4)
- タイヤのトレッド部に設けられたトレッドパターンを含み、前記タイヤの接地面を示す平板状の有限要素モデルをコンピュータが有限要素モデル作成プログラムを実行することにより形成する平板モデル形成工程と、
前記有限要素モデルに対して、タイヤ幅方向の圧縮変形を維持した状態で、タイヤ周方向への圧縮変形を模擬する有限要素法解析を前記コンピュータが有限要素解析プログラムを実行することにより行い、前記タイヤ周方向の変位量と当該変位量を与えるのに必要な荷重との関係を前記コンピュータにより算出する圧縮変形工程と、
前記タイヤ周方向の前記変位量と前記荷重との関係に基づいて、前記トレッド部における周圧縮剛性を前記コンピュータが特性計算プログラムを実行することにより算出する周圧縮剛性算出工程と、
を含むことを特徴とするタイヤのシミュレーション方法。 - 前記周圧縮剛性算出工程では、前記タイヤ周方向の前記変位量を示す周圧縮率が2%以上5%以下の領域における前記荷重の変化率を前記周圧縮剛性として算出する、
ことを特徴とする請求項1記載のタイヤのシミュレーション方法。 - 前記圧縮変形工程では、前記タイヤ幅方向への圧縮変位量は固定されており、
前記タイヤ幅方向への圧縮変位量は、前記トレッド部の展開幅と接地幅との差分である、
ことを特徴とする請求項1または2記載のタイヤのシミュレーション方法。 - 請求項1から3のいずれか1項記載のタイヤのシミュレーション方法を用いてタイヤのトレッド部における転がり抵抗性能を評価するタイヤ性能評価方法であって、
前記周圧縮剛性算出工程で算出された前記周圧縮剛性に基づいて、前記トレッド部における前記転がり抵抗性能を前記コンピュータが前記特性計算プログラムを実行することで評価する評価工程をさらに含み、
前記評価工程では、前記周圧縮剛性が大きいほど前記転がり抵抗性能が高いと評価する、
ことを特徴とするタイヤ性能評価方法。
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