JP5582034B2 - カラーフィルターの製造方法、及び液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画素部のような所定パターンの硬化層を形成するのに用いられるカラーフィルター用インクジェットインク組成物を用いたカラーフィルターの製造方法、及び前記製造されたカラーフィルターを用いた液晶表示装置に関する。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶表示装置、とりわけカラー液晶表示装置の需要が増加する傾向にある。しかしながら、このカラー液晶表示装置が高価であることから、コストダウンの要求が高まっており、特にコスト的に比重の高いカラーフィルターに対するコストダウンの要求が高い。液晶表示装置に用いられるカラーフィルター構造の代表例を、図1(A)及び図1(B)を用いて説明する。
一般にカラー液晶表示装置(101)は、図1(A)に示すように、カラーフィルター1とTFT基板等の電極基板2とを対向させて1〜10μm程度の間隙部3を設け、当該間隙部3内に液晶化合物Lを充填し、その周囲をシール材4で密封した構造をとっている。カラーフィルター1は、透明基板5上に、画素間の境界部を遮光するために所定のパターンに形成された遮光部6と、各画素を形成するために複数の色(通常、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色)を所定順序に配列した画素部7と、保護膜8と、透明電極膜9とが、透明基板に近い側からこの順に積層された構造をとっている。また、カラーフィルター1及びこれと対向する電極基板2の内面側には配向膜10が設けられる。さらに間隙部3には、カラーフィルター1と電極基板2の間のセルギャップを一定且つ均一に維持するために、スペーサーが設けられる。スペーサーとしては一定粒子径を有するパール11を分散したり、又は、図1(B)に示すようにセルギャップに対応する高さを有する柱状スペーサー12を、カラーフィルターの内面側であって遮光部6が形成されている位置と重なり合う領域に形成する。そして、各色に着色された画素それぞれ又はカラーフィルターの背後にある液晶層の光透過率を制御することによってカラー画像が得られる。
従来より行われているカラーフィルターの製造方法としては、顔料分散法がある。この方法は、まず基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングすることにより単色のパターンを得る。さらにこの工程を3回繰り返すことにより、R、G、およびBのカラーフィルター層を形成する。しかしながら、この方法では、R、G、及びBの3色を着色するために、同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になるという問題や、同様の工程を繰り返すため歩留まりが低下するという問題がある。
これらの問題点を解決したカラーフィルターの製造方法として、特許文献1には、熱硬化性樹脂を含有する着色インクをインクジェット方式で基板上に吹き付け、加熱することにより着色層(画素部)を形成することが記載されている。
特開平9−21910号公報
インクジェット方式でインクを正確なパターンに合わせて吹き付けて画素を形成するために、インクジェットインクには、吐出ヘッドから吐出するための吐出性、更に吐出の際の直進性、安定性が求められる。また、インクジェット方式で基板上に吹き付け、加熱することにより着色層(画素部)を形成する場合には、均一に形成した感光性樹脂層をパターニングする場合と異なり、膜厚が不均一になるという特徴を有し、特定の色を実現しながら、輝度が高く、且つコントラストが高くするように画素の形状を良好にすることが求められる。
また、近年、液晶表示装置の高コントラスト化の要求が高まっており、このような要求を達成するため、顔料の微細化が求められている。そのためカラーフィルター用インクジェットインク組成物中における顔料の表面積が増大することになり、顔料を均一に分散させるために必要となる顔料分散剤の添加量を増加させる必要が生じている。顔料分散剤の添加量を増加することにより顔料の均一分散性を確保することはできるが、そのために耐熱性が悪化して、輝度が低下するという問題が生じている。
更に、顔料が微細化されると、従来よりもインクの粘度が上昇するという問題がある。インクの粘度が上昇すると、インクジェットインクの吐出不良が発生するため、インク中の固形分を下げる必要ある。しかしながらインク中の固形分を下げると、所望の色に着色するために単位面積あたりのインク盛り量(インク堆積量)を多くする必要があるが、インク盛り量を多くすると基板上に設けられたインク層形成部位に堆積させたインクの膜が決壊し、周囲へはみ出し、混色するおそれがある。
本発明は上記実状に鑑みて成し遂げられたものであり、その第一の目的は、ヘッドから吐出した時の直進性、安定性に優れ、インクの盛り量を低減可能でインク層形成部位からの決壊を抑制し、且つ、インクジェット方式で基板上に吹き付けて、形状が良好で膜物性が良好な硬化層を提供可能なカラーフィルター用インクジェットインク組成物を提供することにある。
また、本発明の第二の目的は、特定の色を有し輝度及びコントラストが良好な画素を備えた、生産性の高いカラーフィルターを提供することにある。
また、本発明の第三の目的は、上記目的を達するインク組成物を用いた、生産性の高いカラーフィルターの製造方法を提供することにある。
更に、本発明の第四の目的は、上記目的を達するカラーフィルターを用いて信頼性の高い液晶表示装置を提供することにある。
本発明に係るカラーフィルターの製造方法は、カラーフィルター用インクジェットインク組成物をインクジェット方式によって選択的に付着させてインク層を形成する工程と、前記インク層を硬化させて画素を形成する工程とを含み、且つ、前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物は、(A)C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を含む顔料、(B)ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤、(C)熱硬化性バインダー、及び(D)有機溶剤を含有し、前記C.I.ピグメントバイオレット23が前記顔料全体に対して8〜30重量%含まれ、且つ、(A)顔料と、顔料以外の固形分の配合重量比(顔料/顔料以外の固形分)が0.1〜0.4であることを特徴とする
本発明によれば、前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物が、(A)C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を含み、前記C.I.ピグメントバイオレット23が全顔料中に8〜30重量%含まれる顔料、(B)ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤、(C)熱硬化性バインダー、及び(D)有機溶剤を含有することにより、ヘッドから吐出した時の直進性、安定性に優れ、インクの盛り量を低減可能でインク層形成部位からの決壊を抑制し、且つ、インクジェット方式で基板上に吹き付けて、形状が良好で膜物性が良好な硬化層を有するカラーフィルターを提供することができる。
本発明に係るカラーフィルターの製造方法においては、膜厚1.9μmに成膜し、C光源でのy値が0.105の時の、前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物の固形分中における(B)顔料分散剤の含有量が、5〜20重量%であることが、硬化層の耐熱性等の膜物性が良好になる点から好ましい。
本発明に係るカラーフィルターの製造方法においては、直ちにヘッドから吐出できるインクとして用いる場合には、前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物の粘度が23℃で5〜11mPa・sであることが、ヘッドから吐出した時の直進性、安定性に優れる点から好ましい。
本発明に係るカラーフィルターの製造方法においては、前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物における(A)顔料の平均分散粒径が10〜100nmであることが、コントラストが向上する点から好ましい。
本発明に係るカラーフィルターの製造方法においては、前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物を均一な膜に成膜し、C光源でのy値が0.105の時の、横軸Xを膜厚とし、縦軸Yを顔料と、顔料以外の固形分の配合重量比とした場合にY=aX^bの関係において、0.40<a<0.64、及び−1.27<b<−1.20の範囲にあることが、顔料/顔料以外の固形分の比を低く設定できる点から好ましい。
本発明は、表示側基板と液晶駆動側基板とを対向させ、両者の間に液晶を封入してなる液晶表示装置であって、前記表示側基板が、前記本発明に係るカラーフィルターの製造方法によって製造されたカラーフィルターである、液晶表示装置も提供する。
本発明によれば、ヘッドから吐出した時の直進性、安定性に優れ、インクの盛り量を低減可能でインク層形成部位からの決壊を抑制し、且つ、硬化層が耐熱性等の膜物性に優れるカラーフィルター用インクジェットインク組成物を得ることができる。また、本発明のカラーフィルター用インクジェットインク組成物を用いると、インクジェット方式で形成された画素の形状を良好にすることができる。
また、本発明に係るカラーフィルターは、特定の色を有し輝度及びコントラストが良好な画素を備えた、コスト低減や歩留まり向上を実現可能な生産性の高いカラーフィルターである。
また、本発明に係るカラーフィルターの製造方法によれば、インク組成物の吐出方向や吐出量の安定性が優れ、精細な画素を正確に形成できる。得られた画素は、所望の色度を実現しながら、耐熱性、密着性、耐溶剤性等の膜物性に優れている。また、インクジェット方式を用いた製造方法であるため、コストダウンや歩留まりの向上が実現可能である。
また、本発明によれば、上記カラーフィルター或いはカラーフィルターの製造方法により製造されたカラーフィルターを用いることから、高品質で生産性の高い液晶表示装置を提供することができる。
液晶パネルの一例についての模式的断面図である。 液晶パネルの別の例についての模式的断面図である。 本発明に係るカラーフィルターの一例を示す模式的縦断面図である。 本発明のカラーフィルターの画素の一例の模式的縦断面図である。 本発明のカラーフィルターの画素の一例の模式的縦断面図である。 図4(A)〜図4(E)は、本発明のインクジェットインクを用いてカラーフィルターを製造する方法の一例を説明する図である。 図5(A)〜図5(C)は、インクジェットインクを用いて区画された画素形成部内に画素を形成した例を示す写真である。 C光源でのy値が0.105の時に、横軸Xを膜厚とし、縦軸Yを顔料と、顔料以外の固形分の配合重量比(P/V)とした場合の、Y=aX^bの関係の例を示すグラフである。
以下において本発明を詳しく説明する。
1.カラーフィルター用インクジェットインク
本発明に係るカラーフィルター用インクジェットインク組成物は、(A)C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を含む顔料、(B)ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤、(C)熱硬化性バインダー、及び(D)有機溶剤を含有し、前記C.I.ピグメントバイオレット23が前記顔料全体に対して8〜30重量%含まれる。
本発明は、(A)C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を含む顔料において、前記C.I.ピグメントバイオレット23が前記顔料全体に対して8〜30重量%含まれるように、C.I.ピグメントバイオレット23を従来に比べて多く含むものである。このようにC.I.ピグメントバイオレット23を特定量にしたことにより、目的とする色度(y=0.075〜0.122)を得ながら固形分中の顔料の総量を減らすことが可能になる。顔料の総量を低減可能な場合には、顔料分散剤の量も減らすことが可能である。その結果、顔料分散剤の添加量の増加に伴う膜物性への悪影響を与えることがなくなり、画素の耐熱性が良好になるというメリットがある。耐熱性が良好であると、例えば、カラーフィルターの製造工程における例えば240℃で40分加熱するようなポストベーク工程後に、画素が変色したり、輝度やコントラストが低下することを抑制することが可能になる。
また、顔料の総量を低減可能な場合には、インク組成物の粘度を低くしながらインク中の固形分を上昇可能である。その結果、所望の色に着色するために単位面積あたりのインク盛り量(インク堆積量)を低減できるため、基板上に設けられたインク層形成部位に堆積させたインクの膜の決壊、周囲へのはみ出しを抑制し、混色するおそれがなくなる。
また、本発明においては、(A)C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を含む顔料に、(B)ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤を組み合わせて用いる。このような場合には、インクジェットインク組成物の粘度の安定性が良好になり、且つ、インクジェットヘッドのノズル先端において急激な粘度の上昇や目詰まりを起こし難いというメリットがある。更に、インクジェット方式により付着させて硬化させた画素の膜厚分布の範囲を狭くしやすく、画素の形状を良好にするというメリットがある。画素の膜厚分布の範囲が狭く画素の形状が良好であると、特定の色を実現する時に、輝度及びコントラストを高くすることが可能である。
以下、本発明に係るインクジェットインク組成物に用いられる成分を説明する。
((A)顔料)
本発明に係るインクジェットインク組成物においては、顔料として、C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を少なくとも含み、前記C.I.ピグメントバイオレット23が前記顔料全体に対して8〜30重量%含まれることを特徴とする。要求される色特性、具体的には特に、塗膜をC光源で測色した時のCIEのXYZ表色系においてx座標が0.133≦x≦0.145、y座標が0.075≦y≦0.122を満足させる点から、或いは、顔料分散性及び顔料分散安定性の点から、前記C.I.ピグメントバイオレット23は、中でも、前記顔料全体に対して30重量%以下であることが好ましく、更に前記顔料全体に対して13重量%以下であることが好ましい。
本発明に係るインクジェットインクにおける顔料としては、上記2つの顔料のみを含んで構成されていても良いが、本発明の効果が損なわれない限り、適宜、他の顔料を用いても良い。
他の顔料としては、有機着色剤及び無機着色剤の中から任意のものを選んで使用することができる。有機着色剤としては、例えば、染料、有機顔料、天然色素等を用いることができる。また、無機着色剤としては、例えば、無機顔料、体質顔料等を用いることができる。これらの中で有機顔料は、発色性が高く、耐熱性も高いので、好ましく用いられる。有機顔料としては、例えばカラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 発行) においてピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、カラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。例えば、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:5、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー17:1等のブルー系ピグメント;C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントバイオレット38等のバイオレット系ピグメント;更には、イエロー系ピグメント;レッド系ピグメント;グリーン系ピグメント等が挙げられる。
また、前記無機顔料あるいは体質顔料の具体例としては、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、アンバー等を挙げることができる。本発明において、他の顔料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
インクジェットインクにおいて、顔料は、インクジェットインクの固形分全量に対して、通常は1〜60重量%で配合される。本発明においては、好ましくは1〜35重量%の割合で配合される。本発明においては、顔料として、C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を少なくとも含み、前記C.I.ピグメントバイオレット23が前記顔料全体に対して8〜30重量%含まれることにより、顔料自体の着色力が高いため、目的とする色度(例えば、y=0.075〜0.122)を得るために固形分中の顔料の総量減少可能である。
<顔料の粒径>
本発明に用いられる顔料の平均粒径としては、カラーフィルターの画素部とした場合に、所望の発色が可能なものであればよく、特に限定されないが、10〜100nmの範囲内であることが好ましく、30〜60nmの範囲内であることがより好ましい。当該顔料の平均粒径が上記範囲であることにより、本発明のカラーフィルター用インクジェットインク組成物を用いて製造された液晶表示装置を高コントラストで、かつ高品質なものとすることができる。
なお、上記顔料の平均粒径は、動的光散乱法により測定したものであり、レーザー光散乱粒度分布計(例えば、日機装社製、MICROTRAC UPA MODEL9230)を用いて23℃にて測定することができる。また、ここでの平均粒径は、体積基準中位径である。
また、本発明に係るインクジェットインク組成物においては、スピンコート法などの方法を用いて、均一な膜厚1.9μmに成膜し、C光源でのy値が0.105の時に、上記顔料(P)と顔料以外の固形分(V)の配合重量比(P/V)が、0.1〜0.4であることが、中でも0.15〜0.3であることが、インクの吐出性能、インクの決壊防止、及び得られる膜の膜物性のバランスの点から好ましい。なお上記のインクジェットインク組成物における膜厚1.9μmとは、例えばスピンコート等により形成される均一な膜厚の平均膜厚が1.9μmであることを意味する。
P/V比が低すぎると、充分な着色力を得るためには画素形成領域に付着させるインクの液滴量を多くしなければならないため、画素形成領域からインクが決壊するなどの問題が起こる場合がある。一方、P/V比が高すぎると、吐出ヘッドで目詰まりや飛行曲がりが発生する等の吐出性能が低下したり、膜の表面が荒れるなどの問題が起こる場合がある。
本発明においては、顔料として、C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を少なくとも含み、前記C.I.ピグメントバイオレット23が前記顔料全体に対して8〜30重量%含まれることにより、顔料自体の着色力が高いため、インクジェットインクにおいて、前記P/V比を小さくすることが可能である。P/V比を小さくすることにより、インクジェットインクの粘度が下がるため、インクジェットインクの固形分濃度を上げることが可能になる。その結果、インクが吐出可能で吐出安定性が高い粘度を実現しながら、インクの盛り量を低減可能であるため、インク層形成部位からの決壊を抑制することが可能になる。なお、配合割合を特定するためのインク組成物の固形分とは、溶剤を除く全ての成分を含み、液状のバインダー成分等も固形分に含まれる。
((B)顔料分散剤)
顔料分散剤は、顔料を良好に分散させるためにインク中に配合される。本発明に用いられる顔料分散剤は、ポリアリルアミン誘導体を含むものである。顔料分散剤としてポリアリルアミン誘導体を用いる場合には、インクジェットインク組成物の粘度の安定性が良好になり、且つ、インクジェットヘッドのノズル先端において急激な粘度の上昇や目詰まりを起こし難いというメリットがある。更に、インクジェット方式により付着させて硬化させた画素の膜厚分布の範囲を狭くしやすく、画素の形状を良好にするというメリットがある。画素の膜厚分布の範囲が狭く画素の形状が良好であると、特定の色を実現する時に、輝度及びコントラストを高くすることが可能である。
本発明の顔料分散剤に用いられるポリアリルアミン誘導体は、下記一般式(I)で表されるポリアリルアミン誘導体であることが好ましく、例えばポリアリルアミンと、遊離のカルボキシル基を有するポリエステル、ポリアミド、又はエステルとアミドの共縮合物(ポリエステルアミド)の3種の化合物の中から選ばれる1種以上の化合物とを反応させて得られるものである。
Figure 0005582034
(式中、XおよびYは、それぞれ独立に水素、重合開始剤残基又は連鎖移動触媒残基のいずれかを、R1 は遊離のアミノ基、下記一般式(II)又は(III)で示される基を、nは2〜1,000の整数を表す。但しn個のR中、少なくとも1個は一般式(III)で示される基を表す。)
Figure 0005582034
(式中、R は遊離のカルボン酸を有するポリエステル、遊離のカルボン酸を有するポリアミド、または遊離のカルボン酸を有するポリエステルアミドのいずれかからカルボキシル基を除いた残基を表す。)
本発明に用いられるポリアリルアミン誘導体は、更に具体的には、例えば、重合度2〜1,000のポリアリルアミンと、遊離のカルボキシル基を有する、下記一般式(IV)または(V)で表されるポリエステルおよび下記一般式(VI)または(VII)で表されるポリアミドの1種を単独でまたは2種以上を併用して原料として作成することができる。
Figure 0005582034
(式中R3 は、炭素原子数2〜20の直鎖状もしくは分岐のアルキレン基を、そしてaは2〜100の整数を示す。)
Figure 0005582034
(式中R4 は、炭素原子数2〜20の直鎖状もしくは分岐のアルキレン基、C64 またはCH=CHを、R5 は炭素原子数2〜20の直鎖状もしくは分岐のアルキレン基、ポリアルキレングリコールから2つの水酸基を除いた残基を、そしてbは2〜100の整数を示す。また、前記鎖中にエーテル結合を有することもある。)
Figure 0005582034
(式中R6 は、炭素原子数2〜20の直鎖状もしくは分岐のアルキレン基を、そしてcは2〜100の整数を示す。)
Figure 0005582034
(式中R4 は、炭素原子数2〜20の直鎖状もしくは分岐のアルキレン基、C64 またはCH=CHを、R7 は炭素原子数2〜20の直鎖状もしくは分岐のアルキレン基を、そしてdは2〜100の整数を示す。)
なお、本発明に用いられるポリアリルアミン誘導体は、ポリアリルアミンに、一般式(IV)と一般式(V)の繰り返し成分がランダムに重合したポリエステル、一般式(VI)と一般式(VII)の繰り返し成分がランダムに重合したポリアミド、更に一般式(IV)並びに/又は(V)、及び一般式(VI)並びに/又は(VII)の繰り返し成分がランダムに重合したポリエステルアミドを反応させても製造することができる。
なお、ポリアリルアミン誘導体の製造に用いられるポリアリルアミンは、アリルアミンを重合開始剤存在下、場合によっては連鎖移動触媒存在下、重合させて得られるものである。本発明で用いられるポリアリルアミンの数平均分子量は150〜100,000であれば特に限定されないが、顔料分散性の点から600〜20,000のポリアリルアミンが好ましい。
また、ポリアリルアミン誘導体の製造に用いられるポリエステルの分子量は、300〜20,000の範囲のものであればよいが、顔料分散性の点から、1,000〜10,000が好ましい。
なお、本発明に用いられるポリアリルアミン誘導体の分子量は、2000〜100000であることが好ましい。
本発明のポリアリルアミン誘導体は、n個のアミノ基を有するポリアリルアミンに対して、ポリエステル、ポリアミド又はエステルとアミドの共縮合物(ポリエステルアミド)の末端カルボキシル基が2モル以上の割合で酸アミド形成反応を行ったものが、顔料分散性の点で好ましい。特に前記一般式(I)において、n個のR1 中、一般式(III)で示される酸アミド結合により結合した形態の残基が60〜95%の範囲存在するものが好ましく、更により好ましくは酸アミド結合により結合した形態の残基が65〜90%の範囲存在するものが好ましい。
本発明のポリアリルアミン誘導体は、ポリアリルアミンと片末端にカルボキシル基を有するポリエステル、ポリアミド又はエステルとアミドの共縮合物(ポリエステルアミド)の重量比が1/5〜1/30であり、得られたポリアリルアミン誘導体のアミン価(mgKOH/g)が5〜30であることが顔料分散性の点から好ましい。
上記ポリアリルアミン誘導体の顔料分散剤は市販品としてはアジスパーPb821(味の素ファインテクノ株式会社製)等を用いることができる。
顔料分散剤としては、上記ポリアリルアミン誘導体のみを含んでいても良いが、本発明の効果を損なわない限り、更に他の顔料分散剤を含んでいても良い。他の顔料分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を使用できる。
界面活性剤の中でも、分子量が1000以上の高分子界面活性剤が好ましい。高分子界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類などが挙げられる。
本発明のインクジェットインク組成物において、顔料分散剤の含有量は、通常、顔料100重量部に対して5〜100重量部であることが好ましく、更に好ましくは10〜80重量部である。本発明のインクジェットインク組成物においては、上述のように、上記顔料の固形分中の含有量を低減することが可能である。従って、相対的に顔料分散剤の量も低減することができる。顔料分散剤の量を低減することができると、得られる着色層(画素)の耐熱性が良好になるというメリットがある。耐熱性が良好であると、例えば、カラーフィルターの製造工程における例えば240℃で40分加熱するようなポストベーク工程後に、画素が変色したり、輝度やコントラストが低下することを抑制することが可能になる。本発明においては、顔料分散性及び顔料分散経時安定性、並びに、画素の耐熱性の点から、スピンコート法などの方法を用いて、均一な膜厚1.9μmに成膜し、C光源でのy値が0.105の時に、インクジェットインク組成物の固形分中における、(B)顔料分散剤の含有量は、5〜20%重量であることが好ましく、更に5〜14重量%であることが好ましい。
((C)熱硬化性バインダー)
本発明のカラーフィルター用インクジェットインク組成物は、成膜性や被塗工面に対する密着性を付与するために、バインダー成分を含有する。本発明に係るインクは、インクジェット方式に用いるインクであるため、所定のパターンを形成するためには、所定のパターン形成領域にのみインクを選択的に付着させて固化すれば形成することができ、露光及び現像を行なうことによりパターンを形成する必要がない。従って、バインダー成分としては、塗膜に十分な強度、耐久性、密着性を付与するために、インクジェット方式により基板上にインク層(塗膜)のパターンを形成後、当該インク層を加熱により重合硬化させることができる熱硬化性バインダーを用いる。熱硬化性バインダーを用いると、耐溶剤性、密着性、ITO耐性等の画素の膜物性をより良好にすることができる。なお、ここでITO耐性とは、ITO回路形成時又は配向膜形成時の不具合に対する耐性であり、具体的にはITO回路形成後の230〜250℃での耐熱性が挙げられる。また、熱硬化性バインダーを用いる場合には、光照射装置を始めとする特別な附帯設備が不要となり、生産性が高いというメリットもある。
熱硬化性バインダーとしては、1分子中に熱硬化性官能基を2個以上有する化合物と硬化剤の組み合わせが通常用いられ、更に、熱硬化反応を促進できる触媒を添加しても良い。熱硬化性官能基としてはエポキシ基が好ましく用いられる。また、これらにそれ自体は重合反応性のない重合体を更に用いても良い。
1分子中に熱硬化性官能基を2個以上有する化合物として、通常は、1分子中にエポキシ基2個以上を有するエポキシ化合物が用いられる。1分子中にエポキシ基2個以上を有するエポキシ化合物は、エポキシ基を2個以上、好ましくは2〜50個、より好ましくは2〜20個を1分子中に有するエポキシ化合物(エポキシ樹脂と称されるものを含む)である。エポキシ基は、オキシラン環構造を有する構造であればよく、例えば、グリシジル基、オキシエチレン基、エポキシシクロヘキシル基等を示すことができる。エポキシ化合物としては、カルボン酸により硬化しうる公知の多価エポキシ化合物を挙げることができ、このようなエポキシ化合物は、例えば、新保正樹編「エポキシ樹脂ハンドブック」日刊工業新聞社刊(昭和62年)等に広く開示されており、これらを用いることが可能である。
i)1分子中に熱硬化性官能基を2個以上有する化合物
通常バインダー成分として用いられる比較的分子量の高い重合体であるエポキシ化合物(以下、「バインダー性エポキシ化合物」ということがある)としては、少なくとも下記式(1)で表される構成単位及び下記式(2)で表される構成単位から構成され且つグリシジル基を2個以上有する重合体を用いることができる。
Figure 0005582034
(R11は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、R12は炭素数1〜12の炭化水素基である。)
Figure 0005582034
(R13は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基である。)
式(1)で表される構成単位は、下記式(3)で表されるモノマーから誘導される。
Figure 0005582034
(R11およびR12は式(1)と同じである。)
式(3)で表されるモノマーをバインダー性エポキシ化合物の構成単位として用いることにより、本発明のインクジェットインクから形成される硬化塗膜に充分な硬度および透明性を付与することができる。式(3)において、R12は、炭素数1〜12の炭化水素基であり、直鎖脂肪族、脂環式、芳香族いずれの炭化水素基であってもよく、さらに付加的な構造、例えば二重結合、炭化水素基の側鎖、スピロ環の側鎖、環内架橋炭化水素基等を含んでいてもよい。
上記式(3)で表されるモノマーとして具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、パラ−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等を例示することができる。
式(3)において、R11として好ましいのは水素またはメチル基であり、R12として好ましいのは炭素数1〜12のアルキル基であり、そのなかでも特にメチル基及びシクロヘキシル基が好ましい。上記式(3)で表されるモノマーのなかで好ましいものとして、具体的にはメチルメタクリレート(MMA)及びシクロヘキシルメタクリレート(CHMA)を挙げることができる。
重合体中の式(2)で表される構成単位は、下記式(4)で表されるモノマーから誘導される。
Figure 0005582034
(R13は式(2)と同じである。)
式(4)で表されるモノマーは、重合体中にエポキシ基(エポキシの反応点)を導入するために用いられる。当該重合体を含有するインクジェットインクは保存安定性に優れており、保存中および吐出作業中に粘度上昇を生じ難いが、その理由の一つは式(2)または式(4)中のエポキシ基がグリシジル基だからであると推測される。式(4)で表されるモノマーの代わりに脂環式エポキシアクリレートを用いると、インクジェットインクの粘度が上昇しやすい。
式(4)において、R13として好ましいのは水素またはメチル基である。式(4)で表されるモノマーとして、具体的にはグリシジル(メタ)アクリレートを例示することができ、特にグリシジルメタクリレート(GMA)が好ましい。
上記重合体は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。また、上記重合体は、カラーフィルターの各細部に必要とされる性能、例えば硬度や透明性等が確保できる限り、式(1)あるいは式(2)以外の主鎖構成単位を含んでいてもよい。そのようなモノマーとして具体的には、アクリロニトリル、スチレン等を例示することができる。
上記バインダー性エポキシ化合物中の式(1)の構成単位と式(2)の構成単位の含有量は、式(1)の構成単位を誘導する単量体と式(2)の構成単位を誘導する単量体との仕込み重量比(式(1)を誘導する単量体:式(2)を誘導する単量体)で表した時に、10:90〜90:10の範囲にあるのが好ましい。
式(1)の構成単位の量が上記の比10:90よりも過剰な場合には、硬化の反応点が少なくなって架橋密度が低くなるおそれがあり、一方、式(2)の構成単位の量が上記の比90:10よりも過剰な場合には、嵩高い骨格が少なくなって硬化収縮が大きくなるおそれがある。
また、上記バインダー性エポキシ化合物の重量平均分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で表した時に3,000以上、特に4,000以上であることが好ましい。上記バインダー性エポキシ化合物の分子量が3,000よりも小さすぎるとカラーフィルターの細部としての硬化層に要求される強度、耐溶剤性等の物性が不足し易いからである。一方、上記バインダー性エポキシ化合物の重量平均分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で表した時に20,000以下であることが好ましく、更に15,000以下であることが特に好ましい。当該分子量が20,000よりも大きすぎると粘度上昇が起こり易くなり、インクジェット方式で吐出ヘッドから吐出する時の吐出量の安定性や吐出方向の直進性が悪くなるおそれや、長期保存の安定性が悪くなるおそれがあるからである。
上記バインダー性エポキシ化合物としては、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が上記範囲にあり、少なくともグリシジルメタクリレート(GMA)及びメチルメタクリレート(MMA)を用いて重合させたGMA/MMA系共重合体を用いるのが特に好ましい。なお、GMA/MMA系共重合体は本発明の目的を達成し得るものである限り、他のモノマー成分を含有して重合させたものであってもよい。
上記バインダー性エポキシ化合物の合成例としては、例えば、温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、水酸基を含有しない溶剤を仕込み、攪拌しながら120℃に昇温する。水酸基を含有しない溶剤を用いるのは、合成反応の最中にエポキシ基が分解するのを避けるためである。次いで上記式(3)で表されるモノマー、上記式(4)で表されるモノマー、及び、必要に応じて他のモノマーを組み合わせた組成物と重合開始剤の混合物(滴下成分)を、2時間かけて滴下ロートより等速滴下する。滴下終了後、120℃に降温して触媒を追加し3時間反応させ、130℃に昇温し2時間保ったところで反応を終了することにより、上記バインダー性エポキシ化合物が得られる。
本発明に係る熱硬化性バインダーには、一分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物(以下、「多官能エポキシ化合物」ということがある。)であって、上記バインダー性エポキシ化合物よりも分子量が小さいものを用いても良い。中でも、上述のように上記バインダー性エポキシ化合物と当該多官能エポキシ化合物を併用することが好ましい。この場合、多官能エポキシ化合物のポリスチレン換算の重量平均分子量は、これと組み合わせるバインダー性エポキシ化合物よりも小さいことを条件に、4,000以下が好ましく、3,000以下が特に好ましい。
上記バインダー性エポキシ化合物には、エポキシ基(グリシジル基)が式(2)で表される構成単位によって導入されているため、上記共重合体の分子内に導入できるエポキシ量には限界がある。インクジェットインクに比較的分子量が小さい多官能エポキシ化合物を添加すると、インクジェットインク中にエポキシ基が補充されてエポキシの反応点濃度が増加し、架橋密度を高めることができる。
多官能エポキシ化合物の中でも、酸−エポキシ反応の架橋密度を上げるためには、一分子中にエポキシ基を4個以上有するエポキシ化合物を用いるのが好ましい。特に、インクジェット方式の吐出ヘッドからの吐出性を向上させるために前記バインダー性エポキシ化合物の重量平均分子量を10,000以下とした場合には、硬化層の強度や硬度が低下し易いので、そのような4官能以上の多官能エポキシ化合物をインクジェットインクに配合して架橋密度を充分に上げるのが好ましい。
多官能エポキシ化合物としては、一分子中にエポキシ基を2個以上含有するものであれば特に制限はなく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、3官能型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA含核ポリオール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂などを使用できる。
より具体的には、商品名エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂、商品名YDF−175S(東都化成社製)などのビスフェノールF型エポキシ樹脂、商品名YDB−715(東都化成社製)などの臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、商品名EPICLON EXA1514(大日本インキ化学工業社製)などのビスフェノールS型エポキシ樹脂、商品名YDC−1312(東都化成社製)などのハイドロキノン型エポキシ樹脂、商品名EPICLON EXA4032(大日本インキ化学工業社製)などのナフタレン型エポキシ樹脂、商品名エピコートYX4000H(ジャパンエポキシレジン社製)などのビフェニル型エポキシ樹脂、商品名エピコート157S70(ジャパンエポキシレジン社製)などのビスフェノールA型ノボラック系エポキシ樹脂、商品名エピコート154(ジャパンエポキシレジン社製)、商品名YDPN−638(東都化成社製)などのフェノールノボラック型エポキシ樹脂、商品名YDCN−701(東都化成社製)などのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、商品名EPICLON HP−7200(大日本インキ化学工業社製)などのジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、商品名エピコート1032H60(ジャパンエポキシレジン社製)などのトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、商品名VG3101M80(三井化学社製)などの3官能型エポキシ樹脂、商品名エピコート1031S(ジャパンエポキシレジン社製)などのテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、商品名デナコールEX−411(ナガセ化成工業社製)などの4官能型エポキシ樹脂、商品名ST−3000(東都化成社製)などの水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、商品名エピコート190P(ジャパンエポキシレジン社製)などのグリシジルエステル型エポキシ樹脂、商品名YH−434(東都化成社製)などのグリシジルアミン型エポキシ樹脂、商品名YDG−414(東都化成社製)などのグリオキザール型エポキシ樹脂、商品名エポリードGT−401(ダイセル化学社製)などの脂環式多官能エポキシ化合物、トリグリシジルイソシアネート(TGIC)などの複素環型エポキシ樹脂などを例示することができる。また、必要であれば、エポキシ反応性希釈剤として、商品名ネオトートE(東都化成社製)などを混合することができる。
これらの多官能エポキシ化合物の中でも、商品名エピコート157S70(ジャパンエポキシレジン社製)などのビスフェノールA型ノボラック系エポキシ樹脂、及び、商品名YDCN−701(東都化成社製)などのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が特に好ましい。
<エポキシ化合物の配合割合>
上記バインダー性エポキシ化合物と、必要に応じて配合される多官能エポキシ化合物の配合割合は、重量比ではバインダー性エポキシ化合物を10〜80重量部と多官能エポキシ化合物を10〜60重量部の割合で配合するのが好ましく、バインダー性エポキシ化合物を20〜60重量部と多官能エポキシ化合物を20〜50重量部の割合で配合するのが更に好ましく、バインダー性エポキシ化合物を30〜40重量部と多官能エポキシ化合物を25〜35重量部の割合で配合するのが特に好ましい。
ii)硬化剤
本発明に用いられる熱硬化性バインダーには、通常、硬化剤が組み合わせて配合される。硬化剤としては、例えば、多価カルボン酸無水物または多価カルボン酸を用いる。
多価カルボン酸無水物の具体例としては、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバリル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ジメチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸、無水ナジン酸などの脂肪族または脂環族ジカルボン酸無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族多価カルボン酸二無水物;無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの芳香族多価カルボン酸無水物;エチレングリコールビストリメリテイト、グリセリントリストリメリテイトなどのエステル基含有酸無水物を挙げることができ、特に好ましくは、芳香族多価カルボン酸無水物を挙げることができる。また、市販のカルボン酸無水物からなるエポキシ樹脂硬化剤も好適に用いることができる。
また、本発明に用いられる多価カルボン酸の具体例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸などの脂肪族多価カルボン酸;ヘキサヒドロフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族多価カルボン酸、およびフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの芳香族多価カルボン酸を挙げることができ、好ましくは芳香族多価カルボン酸を挙げることができる。
これら硬化剤は、1種単独でも2種以上の混合でも用いることができる。本発明に用いられる硬化剤の配合量は、エポキシ基を含有する成分(バインダー性エポキシ化合物と多官能エポキシ化合物)100重量部当たり、通常は1〜100重量部の範囲であり、好ましくは5〜50重量部である。硬化剤の配合量が1重量部未満であると、硬化が不充分となり、強靭な塗膜を形成することができないおそれがある。また、硬化剤の配合量が100重量部を超えると、塗膜の基板に対する密着性が劣るおそれがある。
iii)触媒
本発明の熱硬化性バインダーには、硬化層の硬度および耐熱性を向上させるために、酸−エポキシ間の熱硬化反応を促進できる触媒を添加してもよい。そのような触媒としては、加熱硬化時に活性を示す熱潜在性触媒を用いることができる。
熱潜在性触媒は、加熱されたとき、触媒活性を発揮し、硬化反応を促進し、硬化物に良好な物性を与えるものであり、必要により加えられるものである。この熱潜在性触媒は、60℃以上の温度で酸触媒活性を示すものが好ましく、このようなものとしてプロトン酸をルイス塩基で中和した化合物、ルイス酸をルイス塩基で中和した化合物、ルイス酸とトリアルキルホスフェートの混合物、スルホン酸エステル類、オニウム化合物類等が挙げられ、前記特開平4−218561号公報に記載されているような各種の化合物を使用することができる。具体的には、(イ)ハロゲノカルボン酸類、スルホン酸類、リン酸モノ及びジエステル類などを、アンモニア、モノメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、エタノールアミン類などの各種アミン若しくはトリアルキルホスフィン等で中和した化合物、(ロ)BF3、FeCl3、SnCl4、AlCl3、ZnCl2などのルイス酸を前述のルイス塩基で中和した化合物、(ハ)メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などと第一級アルコール、第二級アルコールとのエステル化合物、(ニ)第一級アルコール類、第二級アルコール類のリン酸モノエステル化合物、リン酸ジエステル化合物等を挙げることができる。また、オニウム化合物としては、アンモニウム化合物[R3NR']+X-、スルホニウム化合物[R3SR']+X-、オキソニウム化合物[R3OR']+X-等を挙げることができる。なお、ここでR及びR'はアルキル、アルケニル、アリール、アルコキシ等である。
熱潜在性触媒は、1分子中に熱硬化性官能基を2個以上有する化合物及び硬化剤の合計100重量部に対して、通常は0.01〜10.0重量部程度の割合で配合する。
((D)有機溶剤)
本発明のインク組成物には、当該組成物を高濃度溶液又は直ちにヘッドから吐出できるインキに調製するために、(D)有機溶剤を含有する。(D)有機溶剤としては、保存用の高濃度インク又は直ちに塗布可能な濃度のインクに調製するために、固形分を好適に溶解及び分散させる溶剤であれば、特に限定されない。
本発明のインクジェットインク組成物は、インクの急激な粘度上昇や目詰まりが発生せず、吐出の直進性や安定性に悪影響を及ぼさないで吐出性を向上させるために、沸点が180℃〜260℃、特に210℃〜260℃で且つ常温(特に18℃〜25℃の範囲)での蒸気圧が0.5mmHg(66.7Pa)以下、特に0.1mmHg(13.3Pa)以下の溶剤成分を主溶剤として用い、そのような主溶剤を(D)有機溶剤の全量に対して好ましくは80重量%以上、特に好ましくは85重量%以上の割合で配合することが好ましい。吐出性が向上すると、着色硬化層を正確且つ均一に形成することができる。また、主溶剤の表面張力は、28mN/m以上であることが、パターニング時に親疎インク部へのインクの流出を低減できる点から好ましい。ここで、本発明における23℃での表面張力は、表面張力計(ウィルヘルミー法)(例えば、協和界面科学社製、自動表面張力計CBVP−Zなど)により測定することができる。
中でも、本発明のインクジェットインク組成物に用いられる溶剤としては、第一溶剤として沸点が180℃〜260℃で、好ましくは210℃〜260℃で且つ常温(特に18℃〜25℃の範囲)での蒸気圧が0.5mmHg以下、好ましくは0.1mmHg以下の溶剤成分を溶剤の全量に対して60〜95重量%含有し、更に第二溶剤として沸点が130℃以上180℃未満の溶剤成分を溶剤の全量に対して5〜40重量%含有することが好ましい。このような場合には、吐出性が良好であると共に、インクジェットヘッドのノズル先端においては急速に乾燥しないが、インク層乾燥時に溶質が流動することを抑制し、乾燥速度を適切に調整することが可能になる。そのため、塗膜の端部に厚膜部分が生じ難く、且つ表面ムラが低減された膜厚の均一性の高いパターンが得られると共に、効率よく乾燥させることができる。
第一溶剤の割合は、溶剤全量の70〜95重量%、更に溶剤全量の75〜95重量%、より更に溶剤全量の80〜92重量%とするのが好ましい。本発明に用いられるインクジェットインクには、更に、必要に応じて第一溶剤及び第二以外の溶剤成分を少量ならば含有しても良い。本発明のインクは着色剤として顔料を用いるので、顔料分散体を調製するために、顔料を分散させやすい分散溶剤を用いる必要がある場合があるからである。
主溶剤乃至第一溶剤は、以下に示すような溶剤の中から選んで用いることができる:エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;酢酸、2−エチルヘキサン酸、無水酢酸のような脂肪族カルボン酸類又はその酸無水物;酢酸エチル、安息香酸プロピルのような脂肪族又は芳香族エステル類;炭酸ジエチルのようなジカルボン酸ジエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチルのようなアルコキシカルボン酸エステル類;アセト酢酸エチルのようなケトカルボン酸エステル類;クロロ酢酸、ジクロロ酢酸のようなハロゲン化カルボン酸類;エタノール、イソプロパノール、フェノールのようなアルコール類又はフェノール類;ジエチルエーテル、アニソールのような脂肪族又は芳香族エーテル類;2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノールのようなアルコキシアルコール類;ジエチレングリコール、トリプロピレングリコールのようなグリコールオリゴマー類;2−ジエチルアミノエタノール、トリエタノールアミンのようなアミノアルコール類;2−エトキシエチルアセテートのようなアルコキシアルコールエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類;N−エチルモルホリン、フェニルモルホリンのようなモルホリン類;ペンチルアミン、トリペンチルアミン、アニリンのような脂肪族又は芳香族アミン類。
主溶剤乃至第一溶剤として使用できる溶剤の具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジブチルエーテル、アジピン酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、及び、コハク酸ジエチルなどを例示することができる。これらの溶剤は、沸点が180℃〜260℃で且つ常温での蒸気圧が0.5mmHg以下の要求を満たしているだけでなく、顔料の分散性、分散安定性も比較的良好であり、3−メトキシブチルアセテートやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)のような従来から顔料分散体の調製に用いられている溶剤と混合し或いは混合せずそのまま分散溶剤として用い、顔料分散体を調製することができる。
さらに、具体例として挙げたこれらの溶剤は、JIS K6768に規定する濡れ性試験において示された標準液を用い、液滴を接触させて30秒後の接触角(θ)を測定し、ジスマンプロットのグラフにより求めた臨界表面張力が30mN/mの試験片の表面に対する接触角が25°以上を示し、且つ、同じ測定法により求めた臨界表面張力が70mN/mの試験片の表面に対する接触角が10°以下を示すという要求を満たしている。従って、これらの溶剤は、基板表面に濡れ性可変層を設けて露光し、露光部分と非露光部分の間の濡れ性の差を利用してインクを選択的に付着させる場合にも、主溶剤乃至第一溶剤として好適に用いることができる。
また、第二溶剤として用いられる溶剤成分は、沸点が130℃以上180℃未満の溶剤成分である。上記沸点を有する溶剤であれば単独で又は2種類以上混合して用いても良い。
中でも、第二溶剤に用いられる各溶剤成分の沸点は、更に、140℃〜180℃であることが、特に140℃〜175℃であることが、端部に厚膜部分が生じ難く、且つ表面ムラが低減された良好な塗膜が得られ易い点から好ましい。
また、前記第二溶剤の23℃での粘度は、0.5〜6mPa・sであることが好ましい。このような場合には、第二溶剤が含まれることにより、上記第一溶剤が奏する効果を阻害することなくインクの粘度を適切に低下することが可能で、インク自体の濡れ広がり性が向上する結果、着弾したインク滴がインク層形成領域全体の隅々にまで濡れ広がり易くなる。その結果、多様化している基板に対しても、着弾したインクが遮光部のきわ部分にまで濡れ広がることが可能になり、画素の色抜けや輝度低下を防止でき、より表示不良が低減されたカラーフィルターを製造することができる。領域の隅にインクを付着させるために領域の端の方にインクを着弾させる方法もあるが、この方法だと遮光部の間隙からインクが流出する恐れがある。それに対し、このようにインク自体によって遮光部のきわ部分にまで濡れ広がらせることは、インク流出の恐れがなく、2種類以上用いられるインク同士の混色を防止する点からもより望ましい方法である。前記第二溶剤の23℃での粘度は、更に0.5〜3mPa・sであることが好ましい。第二溶剤が2種類以上混合して用いられる場合には、単独では上記範囲外であっても混合溶剤の粘度が上記範囲であれば、好適に用いられる。ここで、本発明における23℃での粘度は、落球式粘度計、例えば自動マイクロ粘度計 AMVn (日本シイベルヘグナー株式会社)にて測定することができる。
また、前記第二溶剤としては、上記沸点を有する溶剤であれば良いが、第一溶剤との相溶性に優れる溶剤を適宜選択して用いることが好ましい。
前記第二溶剤としては、具体的には、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルのようなグリコールエーテル類や、グリセリン1,3−ジメチルエーテルのようなグリセリンエーテル類などの多価アルコールエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメトキシメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類を含むグリコールエステル類や、グリセリン1−モノアセタートのようなグリセリンエステル類などの多価アルコールエステル類;イソ吉草酸、イソ酪酸、プロピオン酸、酪酸のようなカルボン酸類;イソ吉草酸エチル、蟻酸ヘキシル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、乳酸メチル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸ブチル、クエン酸トリブチル、シュウ酸ジメチルのような脂肪族エステル類;3−エトキシプロピオン酸エチルのようなアルコキシカルボン酸エステル類;アセト酢酸メチルのようなケトカルボン酸エステル類;n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、2−エチルブタノール、グリシドール、n−ヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−オクタノール、シクロヘキサノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−ヘプタノールのような1価アルコール類;ジイソアミルエーテル、及び1、8−シネオールのようなエーテル類;エチル−n−ブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、メチルシクロヘキサノン、メチル−n−ヘキシルケトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコールのようなケトン類;ノナン、デカン等のアルカン類等が挙げられる。
中でも、グリコールエーテル類やグリセリンエーテル類などの多価アルコールエーテル類を含むエーテル類、およびグリコールエステル類やグリセリンエステル類などの多価アルコールエステル類、脂肪族エステル類、アルコキシカルボン酸エステル類、ケトカルボン酸エステル類を含むエステル類よりなる群から選択される1種以上を用いることが好ましい。上記のようなエステル類、およびエーテル類を用いる場合には、バインダー成分等に反応性が高い樹脂を用いた場合であっても、インクの経時安定性を良好に維持し、インクジェットヘッドからの吐出安定性が向上するという利点がある。また、グリコールエーテル類、グリコールエステル類を用いる場合には、ガラス基材に対する濡れ性が向上し、インク層形成領域全体の隅々にまで濡れ広がり易くなり、画素の色抜け防止に効果的である。
前記第二溶剤としては中でも特にエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、グリセリン1,3−ジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメトキシメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセト酢酸メチル、蟻酸ヘキシル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸ブチル、クエン酸トリブチル、シュウ酸ジメチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ジイソアミルエーテル、及び1、8−シネオールよりなる群から選択される1種以上である溶剤が好適に用いられる。
本発明に係るカラーフィルター用インクジェットインクにおいては、前記第二溶剤の含有量は、中でも、溶剤全量に対して5〜30重量%、より更に5〜25重量%、特に8〜20重量%であることが、上記第一溶剤の効果を阻害することなく、インクジェットヘッドから吐出した時の安定性に優れ、更に効率よく乾燥させることができ、端部に厚膜部分が生じ難く、且つ表面ムラが低減された良好な画素等を形成し易い点から好ましい。
以上のような溶剤を、当該溶剤を含むインクの全量に対して、通常は40〜95重量%の割合で用いてインクを調製する。直ちにヘッドから吐出できるインクとする場合には、後述するようなインクジェットからの吐出に適切な粘度になるように適宜調整して用いる。溶剤が少なすぎると、インクの粘度が高く、インクジェットヘッドからの吐出が困難になる。また、溶剤が多すぎると、所定の濡れ性変化部位(インク層形成部位)に対するインク盛り量(インク堆積量)が十分でないうちに、当該濡れ性変化部位に堆積させたインクの膜が決壊し、周囲の非露光部へはみ出し、さらには、隣の濡れ性変化部位(インク層形成部位)にまで濡れ広がってしまう。言い換えれば、インクを付着させるべき濡れ性変化部位(インク層形成部位)からはみ出さないで堆積させることのできるインク盛り量が不十分となり、乾燥後の膜厚が薄すぎて、それに伴い十分な透過濃度を得ることができなくなる。
直ちにヘッドから吐出できるインクとする場合には、カラーフィルター用インクジェットインク全重量に対する固形分濃度が15〜25重量%、好ましくは18〜22重量%であることが好ましい。固形分濃度が低すぎると、画素中に塗布するインク液量を増やす必要があるため、パターニング時の決壊などの問題が起こる。一方、固形分濃度が高すぎると、吐出ヘッドで目詰まりや飛行曲がりが発生する等の吐出性能が低下するなどの問題が起こる場合がある。
(その他の成分)
更に、本発明のカラーフィルター用インクジェットインクには、必要に応じて、その他の添加剤を1種又は2種以上配合することができる。そのような添加剤としては、次のようなものを例示できる。
a)充填剤:例えば、ガラス、アルミナなど。
b)密着促進剤:例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランなど。
c)レベリング剤:例えば、アクリル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ビニルエーテル系界面活性剤など。
d)紫外線吸収剤:例えば、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノンなど。
e)凝集防止剤:例えば、ポリアクリル酸ナトリウムなど。
(インクジェットインク組成物の製造方法)
本発明のカラーフィルター用インクジェットインク組成物は、各成分を単独溶剤又は混合溶剤である溶剤に投入して混合し、固形成分を溶解又は分散させて製造しても良い。
しかしながら、顔料をバインダー系等の他の成分と共に溶剤全体中に直接投入し攪拌混合すると、顔料を溶剤中に十分に分散させられないことが多い。そこで通常は、顔料の分散性及び分散安定性が良好な溶剤を用意し、そこに顔料を分散剤と共に投入してディソルバーなどにより十分攪拌し、顔料分散液を調製する。そして、得られた顔料分散液を、顔料以外の成分と共に、例えばほとんど第一溶剤からなるか又は第一溶剤のみからなる溶剤に投入し、ディソルバーなどにより十分に攪拌混合し、必要に応じて最後に第二溶剤を添加することによって、本発明に用いられるインクジェットインクを調製することができる。或いは、得られた顔料分散液を、顔料以外の成分と共に、例えばほとんど第一溶剤からなるか又は第一溶剤のみからなる溶剤に第二溶剤を添加した混合溶剤に投入し、ディソルバーなどにより十分に攪拌混合し、本発明に用いられるインクジェットインクを調製することができる。
顔料分散液を投入する残部の溶剤としては、最終的な溶剤全体の組成から顔料分散液の調製に用いた溶剤の分を差し引いた組成を有するものを用い、最終濃度にまで希釈してインクジェットインクを完成させても良い。また、顔料分散液を比較的少量の主溶剤に投入して高濃度のインクジェットインクを調製しても良い。高濃度のインクジェットインクは、そのまま保存し、使用直前に最終濃度に希釈してインクジェット方式に使用することができる。
(インクジェットインク組成物の物性)
直ちにヘッドから吐出できるインクとする場合には、本発明のインクジェットインク組成物は、23℃で粘度が5〜11mPa・sであることが、中でも5〜10・5mPa・sであることが、インクジェットヘッドからの吐出性や吐出安定性の点から好ましい。粘度は、落球式粘度計、例えば自動マイクロ粘度計 AMVn (日本シイベルヘグナー株式会社)にて測定することができる。
また、本発明に係るインクジェットインク組成物は、レーザー光散乱粒度分布計により測定した前記(A)顔料の平均分散粒径が10〜100nmであることが、顔料分散性及び顔料分散経時安定性が向上し、カラーフィルターにした時の輝度及びコントラストが向上する点から好ましい。中でも、前記(A)顔料の平均分散粒径が30〜60nmであることが好ましい。ここで、顔料の平均分散粒径の測定としては、インク組成物に用いられている主溶剤(第一溶剤)でインク組成物を、100倍などレーザー光散乱粒度分布計で測定可能な濃度に適宜希釈し、レーザー光散乱粒度分布計(例えば、日機装社製、MICROTRAC UPA MODEL9230)を用いて動的光散乱法により23℃にて測定することができる。また、ここでの平均粒径は、体積基準中位径である。
(インクジェットインク組成物の硬化層の物性)
本発明に係るカラーフィルター用インクジェットインクは、インクを均一な膜に成膜し、硬化して形成した硬化層のC光源でのy値が0.105の時に、横軸Xを膜厚とし、縦軸Yを顔料と、顔料以外の固形分の配合重量比(P/V)とした場合に、Y=aX^bの関係において、0.40<a<0.64、及び−1.27<b<−1.20の範囲にあることが、顔料/顔料以外の固形分の比(P/V)を低く設定できる点から好ましい。Y=aX^bの関係の例を示すグラフを図6に示す。
2.カラーフィルター
本発明に係るカラーフィルターは、透明基板と、当該透明基板上に設けられた画素とを少なくとも備えるカラーフィルターであって、当該画素の厚みが、該画素の領域内で不均一であり、且つ、当該画素の少なくとも1つが、(A)C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を含む顔料と、(B)ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤と、(C’)硬化樹脂を含む青色画素であって、前記青色画素中にC.I.ピグメントバイオレット23が(A)顔料全体に対して8〜30重量%含まれることを特徴とする。
当該透明基板上の遮光部に囲まれた領域にインクジェット方式により画素が形成されると、画素の厚みが、該画素の領域内で不均一となる。すなわち、当該透明基板上の遮光部に囲まれた領域にインクジェット方式により画素が形成されると、そのインクと遮光部表面との親和性や遮光部の高さ、吐出するインキ量などの関係から、遮光部に囲まれた開口部における画素の形状は、該画素の外縁部又はその近傍に沿って厚みの小さい部分を有し、且つ当該厚みの小さい部分よりも画素の中心側に厚みの最大部を有するような形状となったり、逆に、該画素の外縁部又はその近傍に沿って厚みの大きい部分を有し、且つ当該厚みの大きい部分よりも画素の中心側に厚みの最小部を有するような形状となったり、さらに、その表面が凹凸形状になる。
本発明に係るカラーフィルターによれば、(A)C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を含む顔料と、(B)ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤と、(C’)硬化樹脂を含む青色画素であって、前記青色画素中にC.I.ピグメントバイオレット23が(A)顔料全体に対して8〜30重量%含まれることにより、当該画素がインクジェット法により形成されたような、上記のように膜厚が不均一な形状を有していても、特定の色を実現しながら、耐熱性などが良好になり、変色したり、輝度やコントラストが低下することを抑制することができる。本発明のカラーフィルターの青色画素においては、ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤が用いられているので、画素の膜厚は不均一であるものの、膜厚の差が比較的小さな良好な形状とすることができる。
図2は、本発明に係るカラーフィルターの一例(カラーフィルター103)を示す縦断面図である。このカラーフィルター103は、透明基板5に所定のパターンで形成された遮光部6と、当該遮光部上に所定のパターンで形成した画素7(7R,7G,7B)と、当該画素を覆うように形成された保護膜8を備えている。また、保護膜8上に液晶駆動用の透明電極膜9が形成されている。保護膜8はなくても良い。カラーフィルター103の最内面、この場合には透明電極上には、配向膜10が形成されている。
柱状スペーサー12は凸状スペーサーの一形状であり、遮光部6が形成された領域(非表示領域)に合わせて、透明電極9上の所定の複数箇所(図2では4箇所)に形成されている。柱状スペーサー12は、透明電極9上若しくは画素7上若しくは保護膜8上に形成される。カラーフィルター102においては、保護膜8上に透明電極膜9を介して柱状スペーサーが海島状に形成されているが、保護膜8と柱状スペーサー12を一体的に形成し、その上を覆うように透明電極膜9を形成しても良い。また、カラーフィルターが遮光部を備えていない場合には、画素を形成していない領域に柱状スペーサーを形成することができる。
(透明基板)
透明基板5としては、従来よりカラーフィルターに用いられているものであれば特に限定されるものではないが、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可とう性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可とう性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。この中で特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルターに適している。本発明においては、通常、透明基板を用いるが、反射性の基板や白色に着色した基板でも用いることは可能である。また、基板は、必要に応じてアルカリ溶出防止やガスバリア性付与その他の目的で表面処理を施したものを用いてもよい。
(画素)
本発明に係るカラーフィルターの画素は、上述のように、厚みが画素の領域内で不均一であることが特徴的である。本発明に係る画素の形状は、該画素の外縁部又はその近傍に沿って厚みの小さい部分を有し、且つ当該厚みの小さい部分よりも画素の中心側に厚みの最大部を有するような形状であったり、逆に、該画素の外縁部又はその近傍に沿って厚みの大きい部分を有し、且つ当該厚みの大きい部分よりも画素の中心側に厚みの最小部を有するような形状であったり、さらに、その表面が凹凸形状であったりする。ここで、画素の外縁部とは、画素の平面形状を規定している縁部である。また、画素の外縁部又はその近傍に沿ってとは、少なくとも外縁部又はその近傍の一部に沿って厚みの小さい部分を有していれば良い旨を言う。また、画素の厚みとは、基板の基準面(平均高さを有する面)からの高さをいう。また、厚みが画素の領域内で不均一であるとは、厚みの差が0.1μm以上の場合をいう。画素の厚みは、例えば、光干渉方式の三次元非接触表面形状計測装置(米国マイクロマップ製 製品名Micromap557N)を用いて測定することができる。以下の説明では、画素の外縁部又はその近傍に沿って厚みの小さい部分を有し、且つ当該厚みの小さい部分よりも画素の中心側に厚みの最大部を有するような形状の場合を中心に説明する。
本発明に係るカラーフィルターの画素の一例の、透明基板に垂直方向の断面図を図3(A)及び図3(B)に示す。図3(A)及び図3(B)において、画素21は、画素の外縁部22又はその近傍23に厚みの小さい部分24を有し、且つ当該厚みの小さい部分24よりも画素の中心側に厚みの最大部25を有するような形状である。
上記中央部付近が盛り上がった断面形状を有する画素のような、厚みが不均一な画素は、例えばインクジェット方式を用いて形成する場合に得られる。インクジェット方式を用いる場合には、高精細に画素を形成することができる上、コスト低減や歩留まり向上を実現可能というメリットを有する。なお、上記中央部付近が盛り上がった断面形状を有する画素のような、厚みが不均一な画素は、インクジェット方式以外の方式で形成されても良い。
上記のような中央部付近が盛り上がった断面形状を有する画素は、フォトリソグラフィー法を用いて形成された画素の形状とは顕著に異なるものである。フォトリソグラフィー法を用いて形成された画素は、画素の厚みがほぼ一定となり、厚みが一定でない部分が存在する場合には、通常、画素の中央部付近には盛り上がりは存在せず、画素の端部の遮光部に乗り上がった部分に盛り上がりが存在する。
また、本発明に係るカラーフィルターの画素は、該画素の少なくとも1つが(A)C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を含む顔料と、(B)ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤と、(C’)硬化樹脂を含む青色画素であって、前記青色画素中にC.I.ピグメントバイオレット23が(A)顔料全体に対して8〜30重量%含まれる。このような特定の顔料を特定量と特定の顔料分散剤を含む青色画素は、インクジェット方式で形成され、上記のような、例えば中央部付近が盛り上がった断面形状を有していても、特定の色を実現しながら、耐熱性が良好で、変色したり、輝度やコントラストが低下することを抑制することができる。また、画素は、膜厚は不均一であるものの、膜厚の差が比較的小さな良好な形状となるため、良好な輝度やコントラストを得ることが可能である。
(A)C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を含む顔料と、(B)ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤については、上記インクジェットインク組成物と同様であることが好ましく、ここでは説明を省略する。一方、(C’)硬化樹脂とは、硬化性バインダーを硬化して得られた樹脂をいう。(C’)硬化樹脂としては、上記(C)熱硬化性バインダーを熱硬化して得られた樹脂であることが、カラーフィルター用インクジェットインクにおいて既述したとおり好ましい。(C)熱硬化性バインダーについては、上記インクジェットインク組成物と同様であることが好ましく、ここでは説明を省略する。
前記青色画素においては、膜厚2.0μmで、C光源でのy値が0.105の時の(B)ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤の含有量が、5〜20重量%、更に5〜14重量%であることが、着色力および耐熱性等の膜物性の点から好ましい。なお上記の画素における膜厚2.0μmとは、インクジェット方式により形成される不均一な膜厚の平均膜厚が2.0μmであることを意味する。
また、前記青色画素においては、膜厚2.0μmで、C光源でのy値が0.105の時の(A)顔料と、顔料以外の固形分の配合重量比(顔料/顔料以外の固形分)が0.1〜0.4、更に0.15〜0.3であることが、着色力および耐熱性等の膜物性の点から好ましい。
前記青色画素における、顔料の平均分散粒径は10〜100nm、更に30〜60nmであることが、特定の色を実現する時に、輝度及びコントラストを高くすることが出来る点から好ましい。
青色画素における、顔料の平均分散粒径の測定は電子顕微鏡が使用される。例えば、青色画素をFIB (集束イオンビーム装置) (例えばHitachi製FB−2000A)によって断面方向に薄膜化し、その断面サンプルを例えば透過型電子顕微鏡(例えば、日本電子製JEM−200CX、加速電圧100kV)で10000〜500000倍で観察し、短軸径と長軸径を計測し、その平均をその粒子の粒径とする100個以上の粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の直方体と近似して求め、体積平均粒径を求めそれを平均粒径とすることができる。
画素は、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色で形成される。画素における着色パターン形状は、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、着色面積は任意に設定することができる。
画素の厚みは、通常0.5〜2.5μm程度とする。また、赤色画素7Rが最も薄く、緑色画素7G、青色画素7Bの順に厚くなるというように各色の画素の厚みを変えて、各色ごとに最適な厚みに設定してもよい。
(遮光部)
遮光部6は、表示画像のコントラストを向上させるために、画素7R,7G,7Bの間及び画素形成領域の外側を取り囲むように設けられる。遮光部6は、スパッタリング法、真空蒸着法等によるクロム等の金属薄膜であっても良い。或いは、遮光部6は、樹脂バインダー中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた樹脂層であってもよい。遮光性粒子を含有させた樹脂層の場合には、感光性レジストを用いて現像によりパターニングする方法と、遮光性粒子を含有するインクジェットインクを用いてパターニングする方法がある。
遮光部の厚さは、金属薄膜の場合は1000〜2000Å程度とし、遮光性樹脂層の場合は、0.5〜2.5μm程度とする。
また、上記遮光部には撥液性を示す撥液性材料が含有されても良い。このような撥液性材料が含有されることにより、画素形成工程の前に、遮光部を撥液化する撥液化工程を実施することなく、撥液性に優れた遮光部を有する基板を得ることができる。遮光部が撥液性に優れると、後述するインク層形成工程において上記遮光部によって囲まれた開口部に吐出されたインクジェットインクが、隣接する開口部へ漏出することを効果的に防止できるため、カラーフィルターに混色が生じることを防止できる。
本発明に用いられる撥液性材料としては、遮光部を形成した際に所望の撥液性を発現できるものであれば特に限定されるものではない。このような撥液性材料としては、例えば、フッ素含有化合物、および、低表面エネルギー物質の微粒子等を挙げることができる。
上記フッ素含有化合物としては、例えば、下記式(1)または(2)で表される化合物のモノマーまたはオリゴマー等を例示することができる。
一般式(1):Rf−X−Rf’
一般式(2):(Rf−X−R)−Y−(R’−X’−Rf’)
ここで、上記式(1)または(2)において、RfおよびRf’はフルオロアルキル基、RおよびR’はアルキレン基を表し、RfとRf’また、RとR'は同一でも異なっていても良い。また、X、X’およびYは、−COO−、−OCOO−、−CONR”−、−OCONR”−、−SONR”−、−SO−、−SOO−、−O−、−NR”−、−S−、−CO−、OSOO−、−OPO(OH)O−のうちのいずれかを表し、X、X’およびYは同一でも異なっていても良い。R”はアルキル基または水素を表す。
また、上記フッ素含有化合物としては、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロエチレンプロピレン樹脂、パーフルオロアルコキシ樹脂等も用いることができる。
一方、上記低表面エネルギー物質の微粒子としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィンビニルエーテル系共重合体、3フッ化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体等からなる微粒子や、シリコーン微粒子等を挙げることができる。
また、フッ素化合物等を導入ガスとしたプラズマを照射することにより、遮光部の撥液性を開口内の基板表面のそれよりも高くした親疎水性パターンを形成しても良い。
保護膜8、透明電極膜9、配向膜10、柱状スペーサー12等は、特に限定されず、公知の材料を用いて公知の方法により適宜形成することができる。
(その他の層)
通常カラーフィルターに形成されるその他の部材をさらに含んでいても良い。例えば、インクジェット方式を用いてカラーフィルターが形成される場合には、画素間の隔壁があっても良い。インクジェット方式用の隔壁については、後述するインクジェット方式による製造方法のところで説明する。
3.カラーフィルターの製造方法
本発明に係るカラーフィルターの製造方法は、前記本発明に係るカラーフィルター用インクジェットインク組成物を、カラーフィルター用インクジェットインクを、インクジェット方式によって選択的に付着させてインク層を形成する工程と、前記インク層を硬化させて画素を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係るカラーフィルターの製造方法は、インクジェット方式を用いるため、コスト低減や歩留まり向上を実現可能であり、生産性の高い製造方法である。
本発明に係るカラーフィルターの製造方法の一例を、図4(A)〜図4(E)を用いて説明する。
先ず、図4(A)に示すようにカラーフィルターの透明基板を準備する。
次に、図4(B)に示すように、透明基板5の一面側の画素部間の境界となる領域に遮光部6を形成する。遮光部6として、金属薄膜を形成する場合には、当該薄膜をパターニングすることにより形成することができる。このパターニングの方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の通常のパターニング方法を用いることができる。
また、遮光部6として、樹脂バインダー中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた層を形成する場合には、パターニングの方法としては、フォトリソグラフィー法、印刷法等一般的に用いられている方法を用いることができる。或いは、後述する画素7と同様にインクジェット方式を用いて形成しても良い。
なお、遮光部のパターンの幅方向中央に、遮光部よりも幅の狭い撥インク性隔壁を必要に応じて形成しても良い。このような撥インク性隔壁の組成は、撥インク性を有する樹脂組成物であれば、特に限定されるものではない。また、特に透明である必要はなく、着色されたものであってもよい。例えば、遮光部に用いられる材料であって、黒色の材料を混入しない材料等を用いることができる。上記撥液性材料が好適に用いられる。また、この撥インク性隔壁は、その表面をシリコン化合物や含フッ素化合物等の撥インク処理剤で処理したものでもよい。
撥インク性隔壁のパターニングは、撥インク性樹脂組成物の塗工液を用いる印刷や、光硬化性塗工液を用いるフォトリソグラフィーにより行うことができる。撥インク性隔壁の高さは、上述したようにインクジェット法により着色する際にインクが混色することを防止するために設けられるものであることから、ある程度高いことが好ましいが、カラーフィルターとした場合の全体の平坦性を考慮すると、画素の厚さに近い厚さであることが好ましい。具体的には、吹き付けるインクの堆積量によっても異なるが、通常は0.1〜2.5μmの範囲内であることが好ましい。
次に、青(B)用として上記本発明に係るカラーフィルター用インクジェットインク、及び緑(G)及び赤(R)の顔料が配合されたカラーフィルター用インクジェットインクを用意する。そして、図4(C)に示すように、透明基板5の表面に、遮光部6のパターンにより画成された各色の画素形成領域31R、31G、31Bに、対応する色の画素形成用インクジェットインクをインクジェット方式によって選択的に付着させてインク層を形成する。インク層は赤色パターン、緑色パターン及び青色パターンがモザイク型、ストライプ型、トライアングル型、4画素配置型等の所望の形態で配列されるように形成される。このインクの吹き付け工程において、インクジェットインクは、ヘッド32の先端部で粘度増大を起こし難く、良好な吐出性を維持し続ける必要がある。この場合、所定の画素形成領域内に、対応する色のインクを正確に、且つ、均一に付着させることができ、正確なパターンで色ムラや色抜けのない画素部を形成することができる。また、各色の画素形成用インクジェットインクを、複数のヘッドを使って同時に基板上に吹き付けることもできるので、印刷等の方法で各色ごとに画素部を形成する場合と比べて作業効率を向上させることができる。
次に、図4(D)に示すように、各色のインク層33R、33G、33Bを乾燥し必要に応じてプリベークした後、適宜露光及び/又は加熱することにより硬化させる。インク層を適宜露光及び/又は加熱すると、インクジェットインク中に含まれる硬化性樹脂の架橋要素が架橋反応を起こし、インク層が硬化して画素が形成される。
次に、図4(E)に示すように、透明基板の画素34R、34G、34Bを形成した側に、保護膜8を形成する。保護膜は、透明な樹脂組成物を用いて、スピンコーター、ロールコーター、スプレイ、印刷等の方法により形成できる。例えば、スピンコーターにより500〜1500回転/分の範囲内で塗工後、露光及び/又は加熱することにより硬化させて形成することが好ましい。
また、保護膜上の透明電極は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、およびそれらの合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な方法により形成され、必要に応じてフォトレジストを用いたエッチング又は治具の使用により所定のパターンとすることができる。
その他においては、通常のカラーフィルターを形成する方法と同様の方法を用いて製造することができる。
4.液晶表示装置
更に、本発明に係る液晶表示装置は、表示側基板と液晶駆動側基板とを対向させ、両者の間に液晶を封入してなる液晶表示装置であって、前記表示側基板が前記本発明に係るカラーフィルター或いは、前記本発明に係るカラーフィルターの製造方法によって製造されたカラーフィルターであることを特徴とする。
本発明に係る液晶表示装置は、上述のように輝度とコントラストが高い画素を有するカラーフィルターを用いることから、高品質で且つ生産性の高い液晶表示装置とすることができる。
上記のようにして得られるカラーフィルター103(表示側基板)と、TFTアレイ基板(液晶駆動側基板)を対向させ、両基板の内面側周縁部をシール剤により接合すると、両基板は所定距離のセルギャップを保持した状態で貼り合わされる。そして、基板間の間隙部に液晶を満たして密封することにより、本発明に係る液晶表示装置に属する、アクティブマトリックス方式のカラー液晶表示装置が得られる。
液晶表示装置におけるその他の構成及び製造方法は、通常用いられる構成及び方法を用いることができるので、ここでは説明を省略する。
本発明の液晶表示装置としては、上述したカラーフィルターを有するものであれば特に限定はされず、公知の液晶表示装置を挙げることができる。具体的には、IPS(In-Plane Switching)型、STN(Super Twisted Nematic)型、TN(Twisted Nematic)型、強誘電性型、反強誘電性型、MVAモード型等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。なお、以下特に断りのない限り、「部」とは重量部を示す。
(製造例1:バインダー性エポキシ化合物の合成)
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、表1に示す配合割合に従って、水酸基を含有しない溶剤ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(別名ブチルカルビトールアセテート、以下、BCAと示すことがある。)を40.7重量部仕込み、攪拌しながら加熱して140℃に昇温した。次いで、140℃の温度で第1表に記載した組成の単量体、及び、重合開始剤の混合物(滴下成分)54.7重量部を、2時間かけて滴下ロートより等速滴下した。滴下終了後、110℃に降温し重合開始剤及び水酸基を含有しない溶剤ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)の混合物(追加触媒成分)4.6重量部を添加し、110℃の温度を2時間保ったところで反応を終了することにより、表1に記載の特性を有するバインダー性エポキシ化合物が得られた。
Figure 0005582034
*1)表中の略号は以下の通りである。
GMA:グリシジルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
パーブチルO:t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日本油脂(株)製商品名)
*2)重量平均分子量:ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算の値である。
(実施例1〜3及び比較例1〜2:カラーフィルター用インクジェットインク組成物の調製)
(1)顔料分散液の調製
顔料、顔料分散剤、及び有機溶剤を下記に示す割合で混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを500重量部加え、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、PB15:6(C.I.ピグメントブルー15:6)顔料分散液、及びPV23(C.I.ピグメントバイオレット23)顔料分散液をそれぞれ調製した。
[顔料分散液の組成]
・顔料:10重量部
・顔料分散剤(アジスパーPb821(味の素ファインテクノ株式会社製)(有機溶剤中に固形分30重量%)):20重量部
・BCA(ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート):50重量部
(2)バインダー組成物の調製
サンプル瓶にテフロン(登録商標)被覆した回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。このサンプル瓶の中に、下記の割合に従って前記製造例1に記載のバインダー性エポキシ化合物、多官能エポキシ樹脂等を加え、室温で十分に攪拌溶解し、次いで、粘度調整のために希釈溶剤BCAを加えて攪拌溶解した後、これを濾過してバインダー組成物を得た。
[バインダー組成物の配合割合]
・製造例1のバインダー性エポキシ化合物(溶剤BCA中に固形分30重量%):10重量部
・多官能エポキシ樹脂(商品名エピコート154、ジャパンエポキシレジン(株)製):2重量部
・ネオペンチルグリコールグリシジルエーテル:1重量部
・トリメリット酸:2重量部
・BCA(ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート):1重量部
(3)インクジェットインクの調製
表2に示されるような配合割合となるように、上記で得られたPB15:6(C.I.ピグメントブルー15:6)顔料分散液、及びPV23(C.I.ピグメントバイオレット23)顔料分散液を用いて、上記バインダー溶液と、更に溶剤を加えて、充分に混合し、膜厚1.9μmにてC光源でのy値が0.105を達成できるような実施例1〜3及び比較例1〜2のカラーフィルター用インクジェットインク組成物を得た。なお、表2中の第二溶剤のEPPとは、3−エトキシプロピオン酸エチルである。
Figure 0005582034
[評価方法]
各実施例及び比較例について、膜厚1.9μmにてC光源でのy値が0.105の時の、顔料中のバイオレット23(V23)添加量、顔料以外の固形分の配合重量比(顔料/顔料以外の固形分:P/V)、及び固形分中の顔料分散剤量を表3に示す。
(1)固形分限界値
顔料、顔料分散剤、バインダーの組成比は固定したままで、第二溶剤はインク全体量の10重量%となるようにして、第一溶剤(BCA)を適宜増減して、各実施例及び比較例のインク組成物がインクジェット吐出時の適正粘度(23℃で粘度10.5mPa・s)を満たす場合の、固形分最大値を求めた。得られた結果を表3に示す。なお、粘度は、自動マイクロ粘度計 AMVn (日本シイベルヘグナー株式会社)にて測定した。
(2)加熱時による輝度(Y)低下率
(a)塗膜の形成
厚み0.7mmで10cm×10cmのガラス基板(NA35、NHテクノガラス製)上の全面に、スピンコート法により上記で得られた各インクジェットインク組成物を塗布し、C光源でのy値が0.105を達成するように膜厚1.9μmの塗膜を形成した。得られたスピンコート法による塗膜の乾燥後の膜厚は、接触式膜厚測定装置(日本真空技術(株)製、商品名「Dectak−3030ST」)により行った。
(b)輝度測定
塗膜を作製後、加熱試験(240℃、200分)の前後で輝度を測定し、加熱試験前の測定結果をY、加熱試験後の測定結果をYとした時に下記式により輝度低下率ΔYを求めた。なお、輝度の測定は、顕微分光光度計(商品名「OSP200」、オリンパス社製)を用いて行った。結果を表3に示す。
ΔY(%)=(Y−Y)/Y×100
また、下記評価基準で塗膜の耐熱性(輝度低下抑制効果)を評価した。合わせて表3に示す。
[評価基準]
○:輝度低下率8%未満
×:輝度低下率8%以上
(3)インクジェット方式によるインク組成物付着時の決壊抑制評価
厚み0.7mmで10cm×10cmのガラス基板(NA35、NHテクノガラス製)上に、ブラックマトリックス用硬化性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法により線幅20μm、膜厚2.2μmのブラックマトリックスパターンを形成した。当該ブラックマトリックスパターンにフッ素ガスを導入ガスとしたプラズマ処理を行うことにより、ブラックマトリックスの撥液性を開口内の基板表面のそれよりも高くした親疎水性パターンを形成した。
上記基板のブラックマトリックスにより区画された画素形成部に、上記で得られた各インクジェットインク組成物をインクジェット方式によって付着させた。その後、120秒間10Torrで減圧乾燥を行い、更に、80℃のホットプレート上で10分間プリベークを行った。その後、クリーンオーブン内で、200℃で30分加熱してポストベークを行い、更に240℃で30分加熱してポストベークを行って、基板上に平均膜厚2.0μmの画素パターンを形成した。
得られた画素パターンの100画素を顕微鏡で確認し、以下の評価基準で評価した。得られた結果を表3に示す。なお、太り画素とは、図5(B)のように、インク組成物が画素形成部からブラックマトリックス部分まではみ出している状態の画素をいい、決壊画素とは、図5(C)のように、インク組成物が画素形成部からブラックマトリックス部分まではみ出して隣接する画素形成部と接触している状態の画素をいい、正常画素とは図5(A)のように、太りも決壊も観察されずに区画された画素形成部内にインク組成物がパターニングされている画素をいう。
[評価基準]
◎:100画素観察の結果、決壊及び太りなく、全て正常画素
○:100画素観察の結果、決壊画素なし、太り画素あり
×:100画素観察の結果、決壊画素あり
Figure 0005582034
1 カラーフィルター
2 電極基板
3 間隙部
4 シール材
5 透明基板
6 遮光部
7(7R、7G、7B) 画素
8 保護膜
9 透明電極膜
10 配向膜
11 パール
12 柱状スペーサー
21 画素
22 外縁部
23 外縁部の近傍
24 厚みが小さい部分
25 厚みの最大部
26 遮光部
31 画素形成領域
32 インクジェットヘッド
33 インク層
34 画素部
101、102 カラー液晶表示装置
103 カラーフィルター

Claims (6)

  1. カラーフィルター用インクジェットインク組成物をインクジェット方式によって選択的に付着させてインク層を形成する工程と、
    前記インク層を硬化させて画素を形成する工程とを含み、且つ、
    前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物は、
    (A)C.I.ピグメントブルー15:6、及びC.I.ピグメントバイオレット23を含む顔料、(B)ポリアリルアミン誘導体を含む顔料分散剤、(C)熱硬化性バインダー、及び(D)有機溶剤を含有し、前記C.I.ピグメントバイオレット23が前記顔料全体に対して8〜30重量%含まれ、且つ、
    (A)顔料と、顔料以外の固形分の配合重量比(顔料/顔料以外の固形分)が0.1〜0.4であることを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. 膜厚1.9μmに成膜し、C光源でのy値が0.105の時の、前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物の固形分中における(B)顔料分散剤の含有量が、5〜20重量%である、請求の範囲第1項に記載のカラーフィルターの製造方法
  3. 前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物の粘度が23℃で5〜11mPa・sである、請求の範囲第1項又は第2項に記載のカラーフィルターの製造方法
  4. 前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物における(A)顔料の平均分散粒径が10〜100nmである、請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載のカラーフィルターの製造方法
  5. 前記カラーフィルター用インクジェットインク組成物を均一な膜に成膜し、C光源でのy値が0.105の時の、横軸Xを膜厚とし、縦軸Yを顔料と、顔料以外の固形分の配合重量比とした場合にY=aX^bの関係において、0.40<a<0.64、及び−1.27<b<−1.20の範囲にある、請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載のカラーフィルターの製造方法
  6. 表示側基板と液晶駆動側基板とを対向させ、両者の間に液晶を封入してなる液晶表示装置であって、前記表示側基板が、前記請求の範囲第1項〜第5項のいずれかに記載のカラーフィルターの製造方法によって製造されたカラーフィルターであることを特徴とする、液晶表示装置。
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