JP2009244512A - カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインク、及びカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ピグメントレッド254顔料に由来する結晶性白色異物の発生を抑制するカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクを提供する。
【解決手段】本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、顔料、顔料分散剤、溶剤、熱重合開始剤及びエポキシ化合物を含有する。更に、本発明のカラーフィルタは、上記カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクの硬化物からなる画素を有する。
【選択図】なし
【解決手段】本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、顔料、顔料分散剤、溶剤、熱重合開始剤及びエポキシ化合物を含有する。更に、本発明のカラーフィルタは、上記カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクの硬化物からなる画素を有する。
【選択図】なし
Description
本発明は、所定パターンの画素を形成するのに用いられるカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインク、及びそれを用いて製造されるカラーフィルタに関する。
近年、パーソナルコンピュータの発達、特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。液晶ディスプレイのカラーフィルタは、通常赤(R)、緑(G)および青(B)の3原色の着色パターンを備え、液晶がR、GおよびBのそれぞれの画素に対応する電極のONとOFFによりシャッタとして作動し、光がR、GおよびBのそれぞれの画素を通過し、カラー表示が行われる。カラーフィルタの製造方法の具体例は、染色法である。まず染色用材料である水溶性高分子材料がガラス基板上に形成され、当該水溶性高分子材料がフォトリソグラフィー工程により所望の形状にパターニングされた後、得られたパターンが染色浴に浸漬され、着色されたパターンが得られる。この操作が3回繰り返され、R、GおよびBの画素が形成される。カラーフィルタの製造方法の別の具体例は顔料分散法である。まず顔料が基板上に分散され、感光性樹脂層が形成され、当該感光性樹脂層のパターニングにより、単色のパターンが得られる。さらにこの工程が3回繰り返され、R、GおよびBの画素が形成される。カラーフィルタの製造方法の別の具体例は、電着法;顔料が熱硬化樹脂に分散されてR、GおよびBの印刷が3回行われた後、樹脂が熱硬化される方法である。
しかしながら、いずれの方法も、R、G及びBの3色の着色を行うため、同一の工程を3回繰り返し、コスト高になり、歩留まりが低い。そこで、熱硬化性樹脂を含有する着色インクがインクジェット方式で基板上に吹き付けられ、次いで加熱される、画素部の形成が検討された(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、いずれの方法も、R、G及びBの3色の着色を行うため、同一の工程を3回繰り返し、コスト高になり、歩留まりが低い。そこで、熱硬化性樹脂を含有する着色インクがインクジェット方式で基板上に吹き付けられ、次いで加熱される、画素部の形成が検討された(例えば、特許文献1参照)。
近年のカラーフィルタの色再現性向上及びコントラスト向上の要請のため、カラーフィルタ用インクジェットインクに含まれる顔料の高濃度化、分散性の向上及び微細化が求められている。顔料の高濃度化及び微細化に伴い、顔料の微分散安定化のために、当該インクジェットインクに含まれる顔料の量と共に顔料分散剤の量も増加させる必要がある。しかしながら、カラーフィルタ用インクジェットインクに含まれる顔料及び顔料分散剤の量を増加させると、バインダー等の硬化膜の膜物性に寄与する成分が相対的に減少する結果、当該インクの硬化性が低下し、硬化膜の密着性及び表面硬度が低下するという問題がある。
近年、微細化された高輝度顔料が、カラーフィルタインク用顔料として使用されている。中でもレッドインク用の高輝度顔料であるピグメントレッド254顔料(ジケトピロロピロール系)を含むカラーフィルタ用インクジェットインクによるカラーフィルタの作製時に、ピグメントレッド254顔料に由来する白もしくは淡黄色の針状結晶性異物(以下、結晶性白色異物という。)が膜面に発生するという問題が起きている。
特開平9−21910号公報
近年、微細化された高輝度顔料が、カラーフィルタインク用顔料として使用されている。中でもレッドインク用の高輝度顔料であるピグメントレッド254顔料(ジケトピロロピロール系)を含むカラーフィルタ用インクジェットインクによるカラーフィルタの作製時に、ピグメントレッド254顔料に由来する白もしくは淡黄色の針状結晶性異物(以下、結晶性白色異物という。)が膜面に発生するという問題が起きている。
上記実情に鑑み、本発明は、熱硬化後の密着性及び表面硬度が優れたカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインク、更にピグメントレッド254顔料に由来する結晶性白色異物の発生が抑制されたカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクを提供する。本発明が解決しようとする別の課題は、当該インクジェットインクを用いたカラーフィルタの提供である。
本発明の発明者は、上記課題を解決するため、カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクを鋭意検討した。その結果、本発明の発明者は、上記課題が、カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクへのアダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の添加により解決されるという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、顔料、顔料分散剤、溶剤、熱重合開始剤及びエポキシ化合物を含有するカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクである。
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクへのアダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の添加は、密着性及び表面硬度が優れた硬化膜を形成すると共に、ピグメントレッド254顔料に由来する結晶性白色異物の発生を抑制する。
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクへのアダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の添加は、密着性及び表面硬度が優れた硬化膜を形成すると共に、ピグメントレッド254顔料に由来する結晶性白色異物の発生を抑制する。
本発明の好ましい実施態様では、前記エポキシ化合物が、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する。
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクへの1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物の添加は、インクジェットインクにより形成された画素の耐溶剤性、密着性等の膜物性を向上させる。
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクへの1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物の添加は、インクジェットインクにより形成された画素の耐溶剤性、密着性等の膜物性を向上させる。
本発明の好ましい別の実施態様では、上記カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクがC.I.ピグメントレッド254を含む。
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクへの高輝度顔料であるC.I.ピグメントレッド254の添加は、高い色再現性及びコントラストを有するカラーフィルタの提供に寄与する。
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクへの高輝度顔料であるC.I.ピグメントレッド254の添加は、高い色再現性及びコントラストを有するカラーフィルタの提供に寄与する。
本発明の好ましい別の実施態様では、上記顔料(P)と顔料以外の固形分(V)の配合質量比(P/V)が、0.3〜1.2である。
低すぎるP/V比は、充分な着色力を得るために画素形成領域に付着させるインクの液滴量を多くさせ、画素形成領域からのインクの決壊などの問題を起こし得る。一方、高すぎるP/V比は、吐出ヘッドでの目詰まり、飛行曲がり等の吐出性能の低下、膜の表面の荒れなどの問題を起こし得る。
低すぎるP/V比は、充分な着色力を得るために画素形成領域に付着させるインクの液滴量を多くさせ、画素形成領域からのインクの決壊などの問題を起こし得る。一方、高すぎるP/V比は、吐出ヘッドでの目詰まり、飛行曲がり等の吐出性能の低下、膜の表面の荒れなどの問題を起こし得る。
本発明は、上記カラーフィルター用熱硬化性インクジェットインクの硬化物からなる画素を有するカラーフィルタである。
本発明のカラーフィルタは、密着性及び表面硬度に優れた画素を備えている。
本発明のカラーフィルタは、密着性及び表面硬度に優れた画素を備えている。
本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の含有により、密着性及び表面硬度が優れる硬化膜を提供すると共に、ピグメントレッド254顔料に由来する結晶性白色異物の発生を抑制する。本発明のカラーフィルタは、ピグメントレッド254顔料に由来する結晶性白色異物の発生が抑制された画素を備えている。
画素(画素部)のR、G、B等やブラックマトリクス層に求められる色に合わせて、有機着色剤及び無機着色剤の中から任意の顔料を組み合わせて使用できる。有機着色剤の具体例は、染料、有機顔料、天然色素である。無機着色剤の具体例は、無機顔料、体質顔料である。有機顔料の発色性及び耐熱性は高いので、有機顔料が好ましく用いられる。有機顔料の具体例は、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 発行)においてピグメント(Pigment)に分類されている、下記されるカラーインデックス(C.I.)番号が付されている化合物である。
C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー60、C.I.ピグメントイエロー61、C.I.ピグメントイエロー65、C.I.ピグメントイエロー71、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー100、C.I.ピグメントイエロー101、C.I.ピグメントイエロー104、C.I.ピグメントイエロー106、C.I.ピグメントイエロー108、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー113、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー116、C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメントイエロー119、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー126、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー152、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー175、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー213、C.I.ピグメントイエロー214;
C.I.ピグメントオレンジ1、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ14、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントオレンジ17、C.I.ピグメントオレンジ24、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ46、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ63、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73;
C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット38;
C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド4、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド8、C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド10、C.I.ピグメントレッド11、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド14、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド17、C.I.ピグメントレッド18、C.I.ピグメントレッド19、C.I.ピグメントレッド21、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド30、C.I.ピグメントレッド31、C.I.ピグメントレッド32、C.I.ピグメントレッド37、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド40、C.I.ピグメントレッド41、C.I.ピグメントレッド42、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド49:1、C.I.ピグメントレッド49:2、C.I.ピグメントレッド50:1、C.I.ピグメントレッド52:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド57:2、C.I.ピグメントレッド58:2、C.I.ピグメントレッド58:4、C.I.ピグメントレッド60:1、C.I.ピグメントレッド63:1、C.I.ピグメントレッド63:2、C.I.ピグメントレッド64:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド83、C.I.ピグメントレッド88、C.I.ピグメントレッド90:1、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド101、C.I.ピグメントレッド102、C.I.ピグメントレッド104、C.I.ピグメントレッド105、C.I.ピグメントレッド106、C.I.ピグメントレッド108、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド113、C.I.ピグメントレッド114、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド151、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド171、C.I.ピグメントレッド172、C.I.ピグメントレッド174、C.I.ピグメントレッド175、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド187、C.I.ピグメントレッド188、C.I.ピグメントレッド190、C.I.ピグメントレッド193、C.I.ピグメントレッド194、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド222、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド243、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド265
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36;C.I.ピグメントグリーン58
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー80
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー80
無機顔料及び体質顔料の具体例は、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、アンバーである。上記顔料の1種又は2種以上が使用される。顔料のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクに対する配合割合は通常1〜60質量%であり、好ましくは15〜40質量%である。
インクの吐出性能、インクの決壊防止及び得られる膜物性のバランスの観点から、本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクに含まれる上記顔料(P)と顔料以外の固形分(V)の好ましい配合質量比(P/V)は、0.3〜1.2である。ここで、「固形分」は、インク中の溶剤以外の成分を示す。低すぎるP/V比は、充分な着色力を得るために画素形成領域に付着させるインクの液滴量を多くし、画素形成領域からのインクの決壊するなどの問題を起こし得る。一方、高すぎるP/V比は、吐出ヘッドでの目詰まり、飛行曲がり等の吐出性能の低下、膜の表面の荒れなどの問題を起こし得る。
本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、顔料を良好に分散させる顔料分散剤を含有する。顔料分散剤の具体例は、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤である。好ましい界面活性剤は、下記される高分子界面活性剤(高分子分散剤)である。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類
上記顔料分散剤の含有量は、固形分全体に対して5〜50質量%であり、好ましい当該含有量は、固形分全体に対して10〜30質量%である。特殊アクリル系重合体などの分散補助樹脂が、顔料分散剤と共に使用され得る。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類
上記顔料分散剤の含有量は、固形分全体に対して5〜50質量%であり、好ましい当該含有量は、固形分全体に対して10〜30質量%である。特殊アクリル系重合体などの分散補助樹脂が、顔料分散剤と共に使用され得る。
本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、エポキシ化合物を含有する。インクジェットインクにより形成された画素の耐溶剤性、密着性等の膜物性の観点から、好ましいエポキシ化合物は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂である。エポキシ基の具体例は、グリシジル基、オキシエチレン基、エポキシシクロヘキシル基である。
硬化膜の架橋密度の向上、インクの低粘度化によるインクジェット吐出性能の向上の観点から、エポキシ化合物の好ましい重量平均分子量は、ポリスチレン換算で3000〜20000であり、更に好ましい当該重量平均分子量は4000〜15000である。当該重量平均分子量が3000未満である場合、カラーフィルタの硬化層に要求される強度、耐溶剤性等の物性が不足し易くなる。一方、当該重量平均分子量が20000より大きい場合、インクの粘度上昇が起こり易くなり、インクジェット方式で吐出ヘッドから吐出されるインクの吐出量の安定性、吐出方向の直進性が低下し、インクの長期保存の安定性が低下する。
1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物の具体例は、エピコート828(ジャパンエポキシレジン(株)製)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート807(ジャパンエポキシレジン(株)製)、YDF−175S(東都化成(株)製)などのビスフェノールF型エポキシ樹脂;YDB−715(東都化成(株)製)などの臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂;EPICLON EXA1514(大日本インキ化学工業(株)製)などのビスフェノールS型エポキシ樹脂;ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂;YDC−1312(東都化成(株)製)などのハイドロキノン型エポキシ樹脂;EPICLON EXA4032(大日本インキ化学工業(株)製)などのナフタレン型エポキシ樹脂;エピコートYX4000H(ジャパンエポキシレジン(株)製)などのビフェニル型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂;エピコート157S70(ジャパンエポキシレジン(株)製)などのビスフェノールA型ノボラック系エポキシ樹脂;エピコート154(ジャパンエポキシレジン(株)製)、YDPN−638(東都化成(株)製)などのフェノールノボラック型エポキシ樹脂;YDCN−701(東都化成(株)製)などのオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;EPICLON HP−7200(大日本インキ化学工業(株)製)などのジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂;エピコート1032H60(ジャパンエポキシレジン(株)製)などのトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;VG3101M80(三井化学(株)製)などの3官能型エポキシ樹脂;エピコート1031S(ジャパンエポキシレジン(株)製)などのテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;デナコールEX−411(ナガセケムテックス(株)製)などの4官能型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂;ST−3000(東都化成(株)製)などの水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ビスフェノールA含核ポリオール型エポキシ樹脂;ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂;エピコート190P(ジャパンエポキシレジン(株)製)などのグリシジルエステル型エポキシ樹脂;YH−434(東都化成(株)製)などのグリシジルアミン型エポキシ樹脂;YDG−414(東都化成(株)製)などのグリオキザール型エポキシ樹脂;EHPE3150(ダイセル化学工業(株)製)などの脂環型エポキシ樹脂;エポリードGT−401(ダイセル化学工業(株)製)などの脂環式多官能エポキシ化合物;トリグリシジルイソシアネート(TGIC)などの複素環型エポキシ樹脂である。ネオトートE(東都化成(株)製)などのエポキシ反応性希釈剤が必要に応じて混合され得る。
特に好ましいエポキシ樹脂の具体例は、EHPE3150(ダイセル化学工業(株)製)などの脂環式エポキシ樹脂、エピコート157S70(ジャパンエポキシレジン(株)製)などのビスフェノールA型ノボラック系エポキシ樹脂である。1種又は2種以上のエポキシ化合物が使用される。
特に好ましいエポキシ樹脂の具体例は、EHPE3150(ダイセル化学工業(株)製)などの脂環式エポキシ樹脂、エピコート157S70(ジャパンエポキシレジン(株)製)などのビスフェノールA型ノボラック系エポキシ樹脂である。1種又は2種以上のエポキシ化合物が使用される。
エポキシ化合物の好ましい含有量は、固形分100質量部に対して1〜50質量部であり、より好ましい当該含有量は、固形分100質量部に対して3〜30質量部である。エポキシ化合物の含有量が少な過ぎると、インクの充分な熱硬化性が得られない。一方、エポキシ化合物の含有量が多過ぎると、インクの硬化不良が生じる。
本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂を含有する。アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂の具体例は、1,3−ビス(1−アダマンチル)−4,6−ビス(グリシジルオキシ)ベンゼン類、1−(2’、4’−ビス(グリシジルオキシ)フェニル)アダマンタン類、1,3−ビス(4’−グリシジルオキシフェニル)アダマンタン類、1,3−ビス(2’、4’−ビス(グリシジルオキシ)フェニル)アダマンタン類、2,2−ビス(グリシジルオキシフェニル)アダマンタン類である。アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂は市販されている。市販されているアダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂の具体例は、出光興産(株)製ADAMANTATE X−E−201、出光興産(株)製ADAMANTATE X−E−202、出光興産(株)製ADAMANTATE X−E−203、出光興産(株)製ADAMANTATE X−E−401である。好ましい市販のアダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂は出光興産(株)製ADAMANTATE X−E−203、出光興産(株)製ADAMANTATE X−E−401である。
フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂は市販されている。市販されているフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の具体例は、大阪ガスケミカル(株)製オグソールPG、大阪ガスケミカル(株)製オグソールEG、新日鐵化学(株)製V259M、新日鐵化学(株)製V301Mである。好ましい市販のフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂は大阪ガスケミカル(株)製オグソールPGである。
本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及びフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂以外のバインダー樹脂を含有し得る。当該バインダー樹脂は、感光性樹脂、非感光性樹脂等のカラーフィルタ用バインダー樹脂として従来から使用されていた樹脂である。感光性樹脂の具体例は、感光性環化ゴム系樹脂、感光性フェノール系樹脂、感光性ポリアクリレート系樹脂、感光性ポリアミド系樹脂、感光性ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリエポキシアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、ポリエーテルアクリレート系樹脂、ポリオールアクリレート系樹脂である。非感光性樹脂溶液の具体例は、セルロースアセテート系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、スチレン系(共)重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アミノ樹脂変性ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリルポリオールウレタン系樹脂、可溶性ポリアミド系樹脂、可溶性ポリイミド系樹脂、可溶性ポリアミドイミド系樹脂、可溶性ポリエステルイミド系樹脂、ヒドロキシエチルセルロース、スチレン−マレイン酸エステル系共重合体の水溶性塩、(メタ)アクリル酸エステル系(共)重合体の水溶性塩、水溶性アミノアルキッド系樹脂、水溶性アミノポリエステル系樹脂、水溶性ポリアミド系樹脂である。1種又は2種以上のバインダー樹脂が使用され得る。
(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂及び(b)上記その他のバインダー樹脂の好ましい含有量は、固形分100質量部に対して5〜80質量部であり、より好ましい当該含有量は、固形分100質量部に対して15〜60質量部である。(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂及び(b)上記その他のバインダー樹脂の含有量が少な過ぎると、インクの充分な熱硬化性が得られない。一方、(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂及び(b)上記その他のバインダー樹脂の含有量が多過ぎると、インクの硬化不良が生じる。
(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂及び(b)上記その他のバインダー樹脂に占める(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の割合は、10〜100質量%であり、好ましくは50〜100質量%であり、更に好ましくは80〜100質量%である。
(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の含有量が少なすぎると、密着性及び表面硬度の向上とピグメントレッド254の析出を抑制する効果が十分に得られない。
(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂及び(b)上記その他のバインダー樹脂に占める(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の割合は、10〜100質量%であり、好ましくは50〜100質量%であり、更に好ましくは80〜100質量%である。
(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の含有量が少なすぎると、密着性及び表面硬度の向上とピグメントレッド254の析出を抑制する効果が十分に得られない。
本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、熱重合開始剤を含有する。インクのポットライフの長期化及びインクの発熱量の少量化の観点から、好ましい熱重合開始剤は酸無水物である。酸無水物の具体例は、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバリル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ジメチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸、無水ナジン酸などの脂肪族多価カルボン酸二無水物;無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの芳香族多価カルボン酸無水物;エチレングリコールビストリメリレイト、グリセリントリストリメリレイトなどのエステル基含有酸無水物;カルボン酸無水物を含む市販のエポキシ樹脂硬化剤である。1種又は2種以上の熱重合開始剤が使用される。
熱重合開始剤の配合量は、エポキシ化合物と(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の合計100質量部当たり、通常は1〜100質量部の範囲であり、好ましくは5〜50質量部である。熱重合開始剤の配合量が、エポキシ化合物と(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の合計100質量部当たり1質量部未満であると、インクの硬化が不充分となり、強靭な塗膜が形成されない。一方、熱重合開始剤の配合量が、エポキシ化合物と(a)アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の合計100質量部当たり100質量部を超えると、塗膜の基板に対する密着性が低くなる。
本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、当該インクが高濃度で保存され、直ちにヘッドから吐出できる濃度に調整されるよう、溶剤を含有する。溶剤は特定の化合物に限定されない。溶剤の具体例は、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールオリゴマーエーテル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールオリゴマーエーテルエステル類;酢酸エチル、安息香酸プロピル等の脂肪族又は芳香族エステル類;炭酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル等のアルコキシカルボン酸エステル類;アセト酢酸エチル等のケトカルボン酸エステル類;エタノール、イソプロパノール、フェノール等のアルコール類又はフェノール類;ジエチルエーテル、アニソール等の脂肪族又は芳香族エーテル類;2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール等のアルコキシアルコール類;ジエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコールオリゴマー類;2−エトキシエチルアセテート等のアルコキシアルコールエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類である。
顔料の分散性及び分散安定性の観点から、好ましい溶剤は水酸基を含有しない化合物である。好ましい溶剤の具体例は、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、アジピン酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチルである。これらの溶剤は、3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等の従来から顔料分散液の調製に用いられている分散性の高い溶剤と混合され或いは混合されずに分散溶剤として用いられる。
水が溶剤中に混入されている場合、水分子の水酸基が溶剤中に存在し、水酸基を有する溶剤を用いる場合と同様の問題が生じ得る。従って、水分が酸−エポキシ間の架橋反応系から実質的に排除されるために、水との混和性の低い有機溶剤がインクジェットインクの調製に好ましく使用される。インクジェットインクの調製に使用される溶剤の水に対する溶解性は、好ましくは20℃の水100質量部に対して20質量部以下である。
具体例として挙げられた上記溶剤の中で、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートは水酸基を有しておらず、その20℃の水100質量部に対する溶解性が6.5質量部であり、その水混和性が低いから、特に好ましい。
溶剤の含有量は、当該溶剤を含むインクジェットインクの全量に対して、通常は40〜95質量%である。溶剤の含有量が少なすぎると、インクジェットインクの粘度が高くなり、インクジェットヘッドからのインクジェットインクの吐出が困難になる。一方、溶剤の含有量が多すぎると、インクが所定のインク層形成部位から決壊し、当該インク層形成部位のインク堆積量が不充分となり、その結果、乾燥後の膜厚が薄すぎて、カラーフィルタの充分な透過濃度が得られない。
溶剤の含有量は、当該溶剤を含むインクジェットインクの全量に対して、通常は40〜95質量%である。溶剤の含有量が少なすぎると、インクジェットインクの粘度が高くなり、インクジェットヘッドからのインクジェットインクの吐出が困難になる。一方、溶剤の含有量が多すぎると、インクが所定のインク層形成部位から決壊し、当該インク層形成部位のインク堆積量が不充分となり、その結果、乾燥後の膜厚が薄すぎて、カラーフィルタの充分な透過濃度が得られない。
本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、必要に応じて、充填剤、密着促進剤、レベリング剤、凝集防止剤等のその他の添加剤を含有し得る。充填剤の具体例は、ガラス、アルミナである。密着促進剤の具体例は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランである。レベリング剤の具体例は、ポリオキシアルキレン系界面活性剤、脂肪酸エステル系界面活性剤、特殊アクリル系重合体、ビニルエーテル系重合体等のビニル系重合体である。凝集防止剤の具体例は、ポリアクリル酸ナトリウムである。
本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが含有する各成分が溶剤に投入されて混合され、固形成分が溶解又は分散されて、本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが製造され得る。しかしながら、顔料と樹脂等の他の成分の溶剤中での攪拌及び混合は、顔料を溶剤中に十分に分散させるとは限らない。そこで通常は、顔料と顔料分散剤が、顔料の分散性及び分散安定性が良好な溶剤に投入され、ディソルバーなどの攪拌機により十分攪拌され、顔料分散液が調製され、次いで、得られた顔料分散液が、顔料以外の成分と共に溶剤に投入され、ディソルバーなどの攪拌機により十分に攪拌混合され、本発明のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが製造される。
本発明のカラーフィルタの具体例は、液晶表示装置の画像出力装置に用いられるカラーフィルタ、固体撮像素子の画像入力装置に用いられるカラーフィルタである。図1は、液晶表示装置の1つの実施態様を示す模式的断面図である。カラー液晶表示装置(101)のカラーフィルタ1とTFT基板等の電極基板2が対向し、1〜10μm程度の間隙部3が設けられている。液晶化合物L間隙部3内に充填され、その周囲がシール材4で密封されている。画素間の境界部を遮光するために所定のパターンに形成されたブラックマトリクス層6と、各画素を形成するために複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)を所定順序に配列した画素7と、保護膜8と、透明電極膜9が、透明基板5側からこの順に透明基板5上に積層され、カラーフィルタ1が構成されている。配向膜10が、カラーフィルタ1及びこれと対向する電極基板2の内面側には設けられる。カラーフィルタ1と電極基板2の間のセルギャップが一定且つ均一に維持されるために、スペーサーが間隙部3に設けられる。一定粒子径を有するパール11がスペーサーとして分散される。図2に示されるように、セルギャップに対応する高さを有する柱状スペーサー12が、カラーフィルタの内面側であってブラックマトリクス層6が形成されている位置と重なり合う領域に形成され得る。そして、カラー画像が、各色に着色された画素のそれぞれ又はカラーフィルタの背後にある液晶層の光透過率の制御によって得られる。
図3は、本発明のカラーフィルタの1つの実施態様(カラーフィルタ103)を示す縦断面図である。このカラーフィルタ103は、透明基板5に所定のパターンで形成されたブラックマトリクス層6と、当該ブラックマトリクス層上に所定のパターンで形成した画素7(7R,7G,7B)と、当該画素を覆うように形成された保護膜8を備えている。液晶駆動用の透明電極膜9が保護膜8上に形成されている。配向膜10が、カラーフィルタ103の最内面、すなわち透明電極上に形成されている。
柱状スペーサー12は凸状スペーサーの一形状であり、ブラックマトリクス層6が形成された領域(非表示領域)に合わせて、透明電極9上の所定の複数箇所(図3では4箇所)に形成されている。柱状スペーサー12は、透明電極9上、画素7上又は保護膜8上に形成される。柱状スペーサー12が、カラーフィルタ102の保護膜8上に透明電極膜9を介して海島状に形成されているが、保護膜8と柱状スペーサー12が一体的に形成され、透明電極膜9がその上を覆うように形成され得る。カラーフィルタがブラックマトリクス層を備えていない場合、柱状スペーサーをが画素を形成していない領域に形成され得る。
従来よりカラーフィルタに用いられている透明基板が透明基板5として使用される。透明基板5の具体例は、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材;透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材である。コーニング社製1737ガラスは、熱膨脹率が小さく、高温加熱処理時の寸法安定性及び作業性が高く、アルカリ成分を含まない素材であるから、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。本発明のカラーフィルタを構成する透明基板に代えて、反射性基板又は白色に着色した基板が使用され得る。更に、これらの基板の表面は、アルカリ溶出防止、ガスバリア性付与、その他の目的で必要に応じて処理され得る。
本発明のカラーフィルタの画素は、通常、赤(R)、緑(G)および青(B)の3色で形成される。画素の着色パターン形状は、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とされ、着色面積は任意に設定される。画素の厚みは、通常0.5〜2.5μm程度とされる。赤色画素7Rが最も薄く、緑色画素7G、青色画素7Bの順に厚くなるように、各色の画素の厚みが設定され得る。
本発明のカラーフィルタのブラックマトリクス層6は、表示画像のコントラストの向上のために、画素7R、7G、7Bの間及び画素形成領域の外側を取り囲むように設けられる。ブラックマトリクス層6は、スパッタリング法、真空蒸着法等により形成される、クロム等の金属薄膜であり得る。ブラックマトリクス層6は、樹脂バインダー中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有する樹脂層でもあり得る。遮光性粒子を含有する樹脂層は、(a)感光性レジストの現像によりパターニングされる方法又は(b)遮光性粒子を含有するインクジェットインクによりパターニングされる方法により形成される。ブラックマトリクス層6は、遮光性粒子を含有する本発明のインクジェットインクにより形成され得る。金属薄膜からなるブラックマトリクス層6の厚さは1000〜2000Å程度であり、遮光性樹脂層からなるブラックマトリクス層6の厚さは0.5〜2.5μm程度である。
本発明のカラーフィルタの保護膜8は、カラーフィルタの表面を平坦化すると共に、画素7に含有される成分が液晶層に溶出するのを防止するために設けられる。公知のネガ型の光硬化性透明樹脂組成物又は熱硬化性透明樹脂組成物が、スピンコーター、ロールコーター、スプレイ、印刷等の方法によりブラックマトリックス層6及び画素7を覆うように塗布され、次いで光又は熱によって硬化させられ、保護膜8が形成される。保護膜8の厚みは、使用される材料の光透過率、カラーフィルタの表面状態等が考慮され、例えば、0.1〜2.0μmの範囲で設定される。
上記ブラックマトリクス層、画素、保護膜および基板以外の本発明のカラーフィルタの構成要素の具体例は、透明電極層、配向膜、柱状スペーサーである。上記透明電極層、配向膜、柱状スペーサーは、一般的なカラーフィルタにおいて用いられているものである。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏する全てのカラーフィルタが、本発明の技術的範囲に包含される。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏する全てのカラーフィルタが、本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例により本発明が詳細に説明されるが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
各種の物性は以下のように測定された。
各種の物性は以下のように測定された。
(1)表面硬度(鉛筆硬度)
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクがスピンコータで基板に塗布され、90℃のホットプレートで10分間、次いで、200℃のオーブン内で5分間加熱乾燥された。その後、硬化膜が形成された基板が240℃のオーブン内で40分間加熱され、当該硬化膜が焼成された。得られたカラーフィルタ層の表面の鉛筆硬度がJIS K 5400−1990 8.4.1に基づく「鉛筆引っかき試験」により評価された。
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクがスピンコータで基板に塗布され、90℃のホットプレートで10分間、次いで、200℃のオーブン内で5分間加熱乾燥された。その後、硬化膜が形成された基板が240℃のオーブン内で40分間加熱され、当該硬化膜が焼成された。得られたカラーフィルタ層の表面の鉛筆硬度がJIS K 5400−1990 8.4.1に基づく「鉛筆引っかき試験」により評価された。
(2)密着性
上記カラーフィルタ層と基板との密着性がJIS K 5400−1990 8.5.3に基づく「付着性碁盤目テープ法」により評価された。碁盤目100個中のカラーフィルタ層が剥がれずに残った碁盤目の数が表1に表記されている。
上記カラーフィルタ層と基板との密着性がJIS K 5400−1990 8.5.3に基づく「付着性碁盤目テープ法」により評価された。碁盤目100個中のカラーフィルタ層が剥がれずに残った碁盤目の数が表1に表記されている。
(3)結晶性白色異物の析出
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが熱硬化された際のピグメントレッド254顔料に由来する結晶性白色異物の析出量は目視により評価された。
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが熱硬化された際のピグメントレッド254顔料に由来する結晶性白色異物の析出量は目視により評価された。
実施例1
顔料分散液の調製
15質量部のC.I.ピグメントレッド254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGAPHOR RED BT−CF)、10.5質量部の顔料分散剤(味の素ファインテクノ(株)製アジスパーPB821)及び74.5質量部の溶剤(ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)が混合され、250質量部のジルコニアビーズ(直径0.1mm)が得られた混合物に加えられ、ペイントシェーカー(浅田鉄工(株)製)による分散が5時間行われ、顔料分散液が得られた。
顔料分散液の調製
15質量部のC.I.ピグメントレッド254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGAPHOR RED BT−CF)、10.5質量部の顔料分散剤(味の素ファインテクノ(株)製アジスパーPB821)及び74.5質量部の溶剤(ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)が混合され、250質量部のジルコニアビーズ(直径0.1mm)が得られた混合物に加えられ、ペイントシェーカー(浅田鉄工(株)製)による分散が5時間行われ、顔料分散液が得られた。
カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクの調整
1分子中に2個以上のエポキシ基を有する100質量部のエポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製EHPE3150)、フルオレン骨格を有する43質量部のエポキシ樹脂(大阪ガスケミカル(株)製オグソールPG)及び5.2質量部の熱重合開始剤(酸無水物、新日本理化(株)製リカシッドMTA−15)が混合され、更に148.2質量部のジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートが加えられ、固形分50質量%の樹脂組成物が得られた。当該樹脂組成物と上記顔料分散液が混合され、次いで、顔料(P)と顔料以外の固形分(V)の配合質量比(P/V比)が0.58、混合液中の固形分濃度が16.8質量%となるようにジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートが加えられ、カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
1分子中に2個以上のエポキシ基を有する100質量部のエポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製EHPE3150)、フルオレン骨格を有する43質量部のエポキシ樹脂(大阪ガスケミカル(株)製オグソールPG)及び5.2質量部の熱重合開始剤(酸無水物、新日本理化(株)製リカシッドMTA−15)が混合され、更に148.2質量部のジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートが加えられ、固形分50質量%の樹脂組成物が得られた。当該樹脂組成物と上記顔料分散液が混合され、次いで、顔料(P)と顔料以外の固形分(V)の配合質量比(P/V比)が0.58、混合液中の固形分濃度が16.8質量%となるようにジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートが加えられ、カラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例2
実施例1で使用されたフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂に代えて、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂(出光興産(株)製ADAMANTATE X−E−203)が使用される以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例1で使用されたフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂に代えて、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂(出光興産(株)製ADAMANTATE X−E−203)が使用される以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例3
実施例1で使用されたフルオレン骨格を有する43質量部のエポキシ樹脂に代えて、23質量部のオグソールPG及び20質量部のADAMANTATE X−E−203が使用される以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例1で使用されたフルオレン骨格を有する43質量部のエポキシ樹脂に代えて、23質量部のオグソールPG及び20質量部のADAMANTATE X−E−203が使用される以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例4
実施例1で使用された15質量部のC.I.ピグメントレッド254に代えて、4.5質量部のC.I.ピグメントレッド254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGAPHOR RED BT−CF)、7.5質量部のC.I.ピグメントレッド177(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製クロモフタルレッドA2B)及び3.0質量部のC.I.ピグメントイエロー150(ランクセス社製YELLOW PIGMENT E4GN)が使用される以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例1で使用された15質量部のC.I.ピグメントレッド254に代えて、4.5質量部のC.I.ピグメントレッド254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGAPHOR RED BT−CF)、7.5質量部のC.I.ピグメントレッド177(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製クロモフタルレッドA2B)及び3.0質量部のC.I.ピグメントイエロー150(ランクセス社製YELLOW PIGMENT E4GN)が使用される以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例5
実施例1で使用された15質量部のC.I.ピグメントレッド254に代えて、10.5質量部のC.I.ピグメントグリーン36(東洋インキ製造(株)製LIONOL GREEN 2YS)及び4.5質量部のC.I.ピグメントイエロー150(ランクセス社製YELLOW PIGMENT E4GN)が使用される以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例1で使用された15質量部のC.I.ピグメントレッド254に代えて、10.5質量部のC.I.ピグメントグリーン36(東洋インキ製造(株)製LIONOL GREEN 2YS)及び4.5質量部のC.I.ピグメントイエロー150(ランクセス社製YELLOW PIGMENT E4GN)が使用される以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例6
実施例1で使用された15質量部のC.I.ピグメントレッド254に代えて、14.1質量部のC.I.ピグメントブルー15:6(東洋インキ製造(株)製LIONOL BLUE ES)及び0.9質量部のC.I.ピグメントバイオレット23((東洋インキ製造(株)製LIONOGEN VIOLET RL)が使用される以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例1で使用された15質量部のC.I.ピグメントレッド254に代えて、14.1質量部のC.I.ピグメントブルー15:6(東洋インキ製造(株)製LIONOL BLUE ES)及び0.9質量部のC.I.ピグメントバイオレット23((東洋インキ製造(株)製LIONOGEN VIOLET RL)が使用される以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
比較例1
実施例1で使用されたフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂が使用されなかった以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例1で使用されたフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂が使用されなかった以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
比較例2
実施例4で使用されたフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂が使用されなかった以外は、実施例4と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例4で使用されたフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂が使用されなかった以外は、実施例4と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
比較例3
実施例5で使用されたフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂が使用されなかった以外は、実施例5と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例5で使用されたフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂が使用されなかった以外は、実施例5と同様にしてカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクが調整された。結果が表1に示されている。
実施例1〜6のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、密着性及び表面硬度が優れた硬化膜を形成すると共に、PR254顔料に由来する結晶性白色異物の発生を抑制した。比較例1〜3のフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂及びアダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂を含有しないカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクは、表面硬度が不十分な硬化膜を形成し、PR254顔料に由来する結晶性白色異物の発生を抑制しなかった。
1・・・カラーフィルタ、2・・・電極基板、3・・・間隙部、4・・・シール材、5・・・透明基板、6・・・ブラックマトリクス層、7(7R、7G、7B)・・・画素、8・・・保護膜、9・・・透明電極膜、10・・・配向膜、11・・・パール、12・・・柱状スペーサー、101・・・カラー液晶表示装置、102・・・カラー液晶表示装置、103・・・カラーフィルタ
Claims (5)
- アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂及び/又はフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、顔料、顔料分散剤、溶剤、熱重合開始剤及びエポキシ化合物を含有するカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインク。
- 前記エポキシ化合物が、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する、請求項1に記載のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインク。
- C.I.ピグメントレッド254を含む、請求項1又は2に記載のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインク。
- 前記顔料(P)と顔料以外の固形分(V)の配合質量比(P/V)が、0.3〜1.2である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインク。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のカラーフィルタ用熱硬化性インクジェットインクの硬化物からなる画素を有するカラーフィルタ。
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JP2012172092A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-09-10 | Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd | 顔料分散体およびインキ |
JP2016138264A (ja) * | 2015-01-23 | 2016-08-04 | Jnc株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物、硬化膜、硬化膜付き基板および電子部品 |
-
2008
- 2008-03-31 JP JP2008089844A patent/JP2009244512A/ja not_active Withdrawn
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