JP5558177B2 - 濃縮牛乳状組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、保存性が良好で、希釈した場合に牛乳に近似した風味とコク味を有する濃縮牛乳状組成物に関し、詳しくは、HTST殺菌やUHT殺菌(超高温瞬間殺菌)処理等の加熱処理時に凝集物やコゲの発生がなく、且つ良好な風味を有する濃縮牛乳状組成物に関する。
牛乳は、栄養面、風味面で非常に優れた食品であり、飲料用、食品加工用として多量に消費されているが、日持ちがしない、比較的高価である等の欠点を有している。そこで脱脂粉乳と動植物油脂とから牛乳状の組成物が製造され、市場に供給されている。牛乳の組成は脂肪分3〜5質量%、無脂乳固形分8〜10質量%であるが、流通及び保管の費用の軽減という観点から、これらの牛乳状組成物はできるだけ濃縮した形のものが好ましく、従って水を除いた他の成分の比率を牛乳に近づけ、できる限り油脂含量や無脂乳固形分含量を多くすることが流通及び保管上、経済的であるため、希釈した場合に牛乳と同程度の風味とコク味となるように、水を除いた他の成分比率が牛乳とほぼ同等で、油脂含量や無脂乳固形分が高い、濃縮牛乳状組成物が市場に多く供給されており、その保存性向上の目的から、HTST殺菌やUHT殺菌(超高温瞬間殺菌)処理等の殺菌処理(滅菌処理を含む) が行なわれているのが普通である。
上記の理由から、従来の濃縮牛乳状組成物では、脱脂粉乳等の無脂乳固形分が多量に配合されている。無脂乳固形分は乳風味の発現に主要な役割を果たすものであり、従来濃縮牛乳状組成物の製造にあたっては多量の無脂乳固形分の使用は必須であった。しかし、無脂乳固形分を多量に使用することについては2つの大きな問題があった。
一つの問題は、無脂乳固形分中の主要成分である乳蛋白質や乳糖の水への溶解度が低いため、そう多くを溶解させることはできないという問題である。一般の濃縮牛乳状組成物では無脂乳固形分が通常20〜25質量%程度である。これ以上の無脂乳固形分とすると、無脂乳固形分以外の乳固形分である油脂の含量が相対的に高まることで、無脂乳固形分を溶解させる水相含量が減少し、組成物中の無脂乳固形分の濃縮率以上に水相中の無脂乳固形分が濃縮されてしまい、製造時には溶解された状態であっても、流通・保管時に、これらの無脂乳固形分の結晶が析出し、沈殿となったり、ざらつきが生じたりしてしまう問題があった。すなわち、一般の牛乳の無脂乳固形分が8〜10質量%であることから、一般の濃縮牛乳状組成物では、最高でも約3倍濃縮のものしか製造できなかった。
もう一つの問題は、加熱殺菌工程、特にHTST殺菌やUHT殺菌(超高温瞬間殺菌)処理時に、無脂乳固形分中の蛋白質の熱変性による凝集物やコゲが発生し、製造機中に不溶物が付着し連続製造が困難になることや、また製品中に凝集物やコゲが混入し商品価値が失われてしまうという問題である。この加熱殺菌時に生じる問題を避けるためには、アルカリカゼイン等の水への溶解度を改善した乳蛋白質を使用する方法や、メタリン酸塩、ポリリン酸塩等の金属イオンを封鎖する能力を持つ塩(金属イオン封鎖剤)を使用する方法が一般的に行なわれる。しかし、乳蛋白含量が高い場合にはそれらの効果には限界があり、また、金属イオン封鎖剤については、風味の面、あるいは添加物を避ける志向から、使用しないことが求められることが多くなってきている。
これらの問題を総合的に解決する方法として、特定の無脂乳固形成分と、呈味性を有する無脂乳固形成分と、3糖類以下の糖アルコールを併用する方法(例えば特許文献1参照)、無脂乳固形分が15質量%以下とし、カリウムを0.3質量%以上及びナトリウムを含有し、且つ該ナトリウムと該カリウムとの質量比を1:1〜10とする方法(例えば特許文献2参照)、無脂乳固形分の含有量が15質量%以上とし、ナトリウム塩とカリウム塩を添加する方法(例えば特許文献3参照)、特定の無脂乳固形分に加え、低分子化された乳原料と特定の糖類と特定の呈味剤を併用する方法(例えば特許文献4参照)が提案されている。
しかし、特許文献1に記載の方法は、乳糖を含まず水溶性の高い乳蛋白質を使用し、該乳蛋白質は乳風味が弱いため呈味性を有する乳製品を併用し、さらに、水への溶解度の低い乳糖に代えて糖アルコールを使用することで上記問題を解決した発明であるが、必須成分である呈味性を有する乳製品として規定されている3種の乳製品はいずれもカルシウム含量が高い乳製品であるため濃縮乳の製造時に焦げが生じやすいものであることに加え、糖アルコールは乳糖に比べて甘味度が極めて高いことと味質が異なるため、風味の面でも問題があった。特許文献2に記載の方法は無脂乳固形分が低いため乳風味が弱く、そのためNaとKを添加しても得られる濃縮牛乳状組成物のコク味が十分ではないという問題がある。特許文献3に記載の方法は、特定の金属イオン封鎖剤を選択し組み合わせることで乳風味を付与する発明であるため、金属イオン封鎖剤の添加量以上の乳風味を得ることはできず、さらに無脂乳固形分が多い場合には上述のように3倍以上に濃縮することができない問題があった。特許文献4に記載の方法は、低分子化した乳蛋白質及び乳糖を含有しない乳蛋白質を使用することで水への溶解度を高め、乳糖に代えて水への溶解度の高い糖を使用し、さらに不足する風味を酵母エキス等の呈味剤で補なうことで上記目的を達成した発明であるが、乳糖を使用しないためにコクのある乳風味を呈するものではなく、そのコク味を補うために必須成分として添加する呈味剤も酵母エキスの記載しかなく、この場合、乳風味とは別種のコク味が感じられるため、風味の面で問題があった。
このように、これらの方法では、保存性が良好で、5倍以上、さらには10倍以上に希釈した場合でも牛乳に近似した風味とコク味を有する濃縮牛乳状組成物、特に、HTST殺菌やUHT殺菌(超高温瞬間殺菌)処理等の加熱処理時に凝集物やコゲの発生がなく、保管中に沈殿やざらつきの発生がなく、良好な風味を有する濃縮牛乳状組成物を得ることはできなかった。
特開2000−139343号公報 特開2002−223697号公報 特開2003−265102号公報 特開2004−147628号公報
従って、本発明の目的は、HTST殺菌やUHT殺菌(超高温瞬間殺菌)処理等の加熱処理時に凝集物やコゲの発生がなく、保存性が良好で、5倍以上に希釈した場合でも牛乳と同程度の風味とコク味を有する、濃縮牛乳状組成物を提供することにある。
本出願人は、上記目的を達成する濃縮牛乳状組成物として、乳蛋白質と特定の乳清ミネラルを併用した濃縮牛乳状組成物を、すでに特願2008−245879として出願済みである。
本発明者等は、更に検討を進めたところ、乳蛋白質をごく微量しか含有しない場合であっても、甘味料、及び、特定の乳清ミネラルを極めて高濃度で含有する水溶液を加熱処理した場合に、濃厚な乳のコク味が生成することを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、甘味料、及び、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満である乳清ミネラルを含有し、該乳清ミネラルを、固形分として5質量%超含有し、油脂含有量が1質量%未満であることを特徴とする濃縮牛乳状組成物を提供するものである。
また、本発明は、該濃縮牛乳状組成物を用いた食品を提供するものである。
さらに本発明は、上記濃縮牛乳状組成物の製造方法として、甘味料、及び、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満である乳清ミネラルを含有し、該乳清ミネラルを、固形分として5質量%超含有する水溶液を、加熱処理し、冷却することを特徴とする濃縮牛乳状組成物の製造方法を提供するものである。
本発明の濃縮牛乳状組成物は、HTST殺菌やUHT殺菌(超高温瞬間殺菌)処理等の加熱処理時に凝集物やコゲの発生がなく、保存性が良好で、5倍以上、さらには10倍以上に希釈した場合においても牛乳に近似した風味とコク味を有する。
以下、本発明の濃縮牛乳状組成物について詳述する。
まず、本発明の濃縮牛乳状組成物で使用する乳清ミネラルについて詳述する。
乳清ミネラルとは、乳又はホエー(乳清)から、可能な限り蛋白質や乳糖を除去したものであり、高濃度に乳の灰分を含有するという特徴を有する。そのため、そのミネラル組成は、原料となる乳やホエイ中のミネラル組成に近い比率となる。
本発明で使用する乳清ミネラルとしては、加熱処理時に焦げや沈殿が生じない点、良好な乳風味と口溶けを有する濃縮牛乳状組成物が得られる点、さらには、保存性(沈殿や濁りが生じにくい)も良好な点で、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満、好ましくは1質量%未満、より好ましくは0.5質量%未満の乳清ミネラルを使用することが必要である。なお、該カルシウム含量は低いほど好ましい。
牛乳から通常の製法で製造された乳清ミネラルは、固形分中のカルシウム含量が5質量%以上である。上記カルシウム含量が2質量%未満の乳清ミネラルは、乳又はホエイから、膜分離及び/又はイオン交換、さらには冷却により、乳糖及び蛋白質を除去して乳清ミネラルを得る際に、あらかじめカルシウムを低減した乳を使用した酸性ホエイを用いる方法、或いは甘性ホエイから乳清ミネラルを製造する際にカルシウムを除去する工程を挿入することで得る方法が挙げられるが、工業的に実施する上での効率やコストの点で、甘性ホエイから乳清ミネラルを製造する際にある程度ミネラルを濃縮した後に、カルシウムを除去する工程を挿入することで得る方法を採ることが好ましい。ここで使用する脱カルシウムの方法としては、特に限定されず、調温保持による沈殿法等の公知の方法を採ることができる。
本発明の濃縮牛乳状組成物における上記乳清ミネラルの含有量は、固形分として5質量%超、好ましくは11〜35質量%、より好ましくは10〜35質量%である。上記乳清ミネラルの含有量が5質量%以下であると、本発明の効果が見られない。なお、上記乳清ミネラルの含有量が35質量%を超えると、長期間保存時や高温での保管時に沈殿やざらつきを生じるおそれがある。
本発明では、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として2質量%以上である乳原料を使用すると、良好な乳風味を得られることに加え、本発明の濃縮牛乳状組成物が油脂を含有する場合に、乳化剤を使用せずとも安定な乳化物を得ることが可能な点から好ましい。なお該乳原料としては、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、該固形分を基準として、3質量%以上である乳原料を使用することが好ましく、さらに好ましくは4質量%以上である乳原料を使用する。
上記乳由来の固形分中のリン脂質とは、乳由来の固形分中に含まれる乳由来のリン脂質のことを指す。
また、上記乳原料は、液体状でも、粉末状でも、濃縮物でも構わない。但し、溶剤を用いて乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上となるように濃縮した乳原料は、風味上の問題から、本発明においては、上記乳原料として用いないのが好ましい。
乳由来のリン脂質を含有する乳原料の固形分中のリン脂質の定量方法としては、例えば下記の定量方法が挙げられる。但し、抽出方法等については乳原料の形態等によって適正な方法が異なるため、下記の定量方法に限定されるものではない。
まず、乳由来のリン脂質を含有する乳原料の脂質をFolch法を用いて抽出する。次いで、抽出した脂質溶液を湿式分解法(日本薬学会編、衛生試験法・注解2000 2.1食品成分試験法に記載の湿式分解法に準じる)にて分解した後、モリブデンブルー吸光度法(日本薬学会編、衛生試験法・注解2000 2.1食品成分試験法に記載のリンのモリブデン酸による定量に準じる)によりリン量を求める。求められたリン量から、以下の計算式を用いて、乳由来のリン脂質を含有する乳原料の固形分100g中のリン脂質の含有量(g)を求める。
リン脂質(g/100g)=〔リン量(μg)/(乳由来のリン脂質を含有する乳原料−乳由来のリン脂質を含有する乳原料の水分(g))×25.4×(0.1/1000)
上記乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として2質量%以上である乳原料としては、例えば、クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分が挙げられる。該クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分は、通常のクリームからバターを製造する際に生じるいわゆるバターミルクとは組成が大きく異なり、リン脂質を多量に含有しているという特徴がある。バターミルクは、その製法の違いによって大きく異なるが、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、通常0.5〜1.5質量%程度であるのに対して、上記クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分は、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、大凡2〜15質量%であり、多量のリン脂質を含有している。
本発明において、上記乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上である乳原料として、通常のクリームからバターを製造する際に生じるいわゆるバターミルクそのものを用いることはできないが、バターミルクを乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上となるように濃縮した濃縮物、あるいはその乾燥物を用いることは可能である。
上記クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる上記水相成分の製造方法の一例を以下に説明する。
上記クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の製造方法は、例えば以下の通りである。
先ず、牛乳を遠心分離して得られる脂肪濃度30〜40質量%のクリームをプレートで加温し、遠心分離機によってクリームの脂肪濃度を70〜95質量%まで高める。次いで、乳化破壊機で乳化を破壊し、再び遠心分離機で処理することによってバターオイルが得られる。本発明で用いることができる上記水相成分は、最後の遠心分離の工程でバターオイルの副産物として発生するものである。
一方、上記バターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の製造方法は、例えば以下の通りである。
先ず、バターを溶解機で溶解し、熱交換機で加温する。これを遠心分離機で分離することによってバターオイルが得られる。本発明で用いることができる上記水相成分は、遠心分離の工程でバターオイルの副産物として発生するものである。該バターオイルの製造に用いられるバターとしては、通常のものが用いられる。
本発明で用いることができる上記水相成分としては、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として2質量%以上であれば、上記クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分をそのまま用いてもよく、また、噴霧乾燥、濃縮、冷凍等の処理を施したものを用いてもよい。
但し、乳由来のリン脂質は、高温加熱するとその機能が低下するため、上記加温処理や上記濃縮処理中あるいは殺菌等により加熱する際の温度は、100℃未満であることが好ましい。
また、本発明では、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として2質量%以上である乳原料として、上記乳原料中のリン脂質の一部又は全部がリゾ化されたリゾ化物を使用することもできる。該リゾ化物は、上記乳原料をそのままリゾ化したものであってもよく、また上記乳原料を濃縮した後にリゾ化したものであってもよい。また、得られたリゾ化物に、さらに濃縮あるいは噴霧乾燥処理等を施してもよい。
上記乳原料の一部又は全部として、上記リゾ化物を本発明で用いることにより、さらに乳化安定性を改良させることができる。
乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として2質量%以上である乳原料中のリン脂質をリゾ化するには、ホスホリパーゼAで処理すればよい。ホスホリパーゼAは、リン脂質分子のグリセロール部分と脂肪酸残基とを結びつけている結合を切断し、この脂肪酸残基を水酸基で置換する作用を有する酵素である。ホスホリパーゼAは、作用する部位の違いによってホスホリパーゼA1とホスホリパーゼA2とに分かれるが、ホスホリパーゼA2が好ましい。ホスホリパーゼA2の場合、リン脂質分子のグリセロール部分の2位の脂肪酸残基が選択的に切り離される。
本発明において、上記乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として2質量%以上である乳原料を、固形分として、好ましくは0.1〜8質量%、さらに好ましくは0.5〜7質量%含有する。
なお、上記乳原料の起源となる乳としては、牛乳、ヤギ乳、ヒツジ乳、人乳等の乳を例示することができるが、特に牛乳が好ましい。
次に、本発明で使用する甘味料について詳述する。
甘味料とは、飲食物への甘味の付与をその主たる目的として飲食物に添加される化合物又は組成物をいい、「高甘味度」とは、甘味を示す化合物又は組成物について、その甘味の強さが、ショ糖の甘味の強さの50倍程度及びそれ以上であることを意味する。
本発明で使用することができる甘味料としては、乳糖をはじめ、ブドウ糖、果糖、ショ糖、ガラクトース、麦芽糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、還元水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元パラチノース、ソルビトール、還元乳糖、L−アラビノース、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノース、パラチノースオリゴ糖等の糖類、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビア、アスパルテーム、ネオテーム、ソーマチン、甘草、サッカリン、羅漢果等の、高甘味度甘味料が挙げられる。これらの甘味料は、単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の濃縮牛乳状組成物における上記甘味料の含有量は、濃縮牛乳状組成物中、甘味度としてのショ糖換算で好ましくは9〜80質量%、より好ましくは11〜75質量%、更に好ましくは13〜70質量%となる含量である。また、甘味料の質量%に換算すると、濃縮牛乳状組成物中、好ましくは0.005〜65質量%、より好ましくは0.01〜60質量%、更に好ましくは0.02〜55質量%である。なお、甘味度とは、甘味の強さを示す尺度のことであり、通常、基準にショ糖溶液を用い、ショ糖の甘味を1として、ショ糖以外の甘味料の甘さの強さをショ糖の甘さの強さに対する倍率で示したものである。
なお、本発明の濃縮牛乳状組成物において、甘味料として糖類を使用する場合、上記ショ糖換算で上記含有量とした場合に、溶解することが必要であるため、牛乳の主要糖類である乳糖を全量使用することは不可能である。そのため、上記糖類として、ブドウ糖、果糖、ショ糖、ガラクトース、麦芽糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、還元水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトールの中の1種又は2種以上を使用することが好ましい。
なかでも本発明では、水への溶解度が高い点及び希釈時に良好な乳風味が得られる点で、ブドウ糖とガラクトースの混合物を使用することが好ましい。なお、ブドウ糖とガラクトースの混合物を使用する場合、乳糖をβ−ガラクトシダーゼ(ラクターゼ)により加水分解したブドウ糖とガラクトースの混合物を使用してもよい。この場合、乳清ミネラルと乳糖を合わせた後で、β−ガラクトシダーゼを添加し、乳糖を分解してもよい 。
この場合、ブドウ糖とガラクトースの質量比は30:70〜70:30であることが好ましく、より好ましくは40:60〜70:30とする。
また、この場合、ブドウ糖とガラクトースの濃縮牛乳状組成物中の含有量は、合計して好ましくは20〜55質量%、より好ましくは23〜53質量%、更に好ましくは25〜50質量%である。
本発明において高甘味度甘味料を使用する場合は、良好な乳風味の濃縮牛乳状組成物が得られる点で、アセスルファムカリウム及び/又はスクラロースを使用することが好ましく、より好ましくはアセスルファムカリウムとスクラロースを併用する。
具体的には、高甘味度甘味料としてアセスルファムカリウムのみ使用する場合の濃縮牛乳状組成物中の含有量は、好ましくは0.003〜0.6質量%、より好ましくは0.006〜0.3質量%、更に好ましくは0.009〜0.2質量%である。また、スクラロースのみ使用する場合は、好ましくは0.001〜0.2質量%、より好ましくは0.002〜0.1質量%、更に好ましくは0.003〜0.1質量%である。なお、アセスルファムカリウムとスクラロースを併用する場合は、その配合比(アセスルファムカリウム:スクラロース)は、好ましくは20:80〜80:20、より好ましくは20:80〜60:40、更に好ましくは30:70〜50:50である。また添加量は、その合計量として、好ましくは0.001〜0.4質量%、より好ましくは0.003〜0.3質量%、更に好ましくは0.005〜0.2質量%である。
もちろん、糖類と、高甘味度甘味料を併用することも問題なく、併用する場合は、求められる乳風味の美味しさと低カロリーの程度により、その配合比を適宜設定することができる。
本発明の濃縮牛乳状組成物は、濁度の低いものとすることが可能である点、更には保存性を良好なものとすることが可能な点で、蛋白質含量が2質量%未満であることが好ましく、より好ましくは1質量%未満、さらに好ましくは0.6質量%未満とする。
なお、上記蛋白質含量の算出方法は以下の通りである。
1)キエルダール法により、サンプルの全窒素含量を測定する。
2)前処理として、サンプル20mlに、30%トリクロロ酢酸40mlと脱イオン水40mlを加え撹拌した後、沈殿した蛋白質をフィルターで除去し、上清を得る。この上清の窒素含量をキエルダール法にて非蛋白質系窒素含量を測定し、前処理の希釈倍率(5倍)を換算して、サンプルに含まれていた非蛋白質系窒素含量を算出する。
3)1)で得られた全窒素含量から、2)で得られた非蛋白質系窒素含量を差し引き、その値に、係数6.38を乗じた値を蛋白質含量とする。
なお、本発明の濃縮牛乳状組成物の好ましい水分含量は、その他の配合原料中に含まれる水分も含めた純水分含量が、好ましくは20〜95質量%となる量である。
本発明の濃縮牛乳状組成物は、濁度の低いものとすることが可能である点、更には保存性を良好なものとすることが可能な点で、油脂含有量が3質量%未満であることが好ましく、1質量%未満であることがより好ましく、0.5質量%未満であることがさらに好ましい。
ここで、上記油脂含有量とは、レーゼゴットリーブ法で測定した油脂含有量である。
本発明では、必要に応じ、その他の原料を使用することができる。該その他の原料としては、ゲル化剤や安定剤、乳化剤、金属イオン封鎖剤、澱粉類、上記以外の乳や乳製品、卵製品、穀類、無機塩、有機酸塩、キモシン等の蛋白質分解酵素、トランスグルタミナーゼ、β−ガラクトシダーゼ(ラクターゼ)、α−アミラーゼ、グルコアミラーゼ等の糖質分解酵素、ジグリセライド、植物ステロール、植物ステロールエステル、果汁、濃縮果汁、果汁パウダー、乾燥果実、果肉、野菜、野菜汁、香辛料、香辛料抽出物、ハーブ、直鎖デキストリン、分枝デキストン、環状デキストン等のデキストリン類、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、その他各種食品素材、着香料、苦味料、調味料等の呈味成分、着色料、保存料、酸化防止剤、pH調整剤、強化剤等を配合してもよい。
上記ゲル化剤や安定剤としては、アルギン酸、アルギン酸塩、ペクチン、LMペクチン、HMペクチン、海藻抽出物、海藻エキス、寒天、グルコマンナン、ローカストビーンガム、グアーガム、ジェランガム、タラガントガム、キサンタンガム、カラギーナン、カードラン、タマリンドシードガム、カラヤガム、タラガム、トラガントガム、アラビアガム、カシアガムの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記乳化剤としては、レシチン、酵素処理レシチン等の天然乳化剤、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の合成乳化剤が挙げられる。本発明では、風味や、消費者の間に広まっている天然志向に応える観点から、上記乳化剤のうち、合成乳化剤を用いないことが好ましく、さらに好ましくは、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として2質量%以上である乳原料を使用することで、上記の天然乳化剤や合成乳化剤等の乳化剤を用いないのが好ましい。
上記金属イオン封鎖剤は、前述のとおり、乳蛋白質を多く含有する濃縮牛乳状組成物を製造する際に、主に、殺菌時の焦げを防止するために添加するものであり、その具体例としては、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、ウルトラポリリン酸ナトリウム、第三リン酸カリウム等の各種リン酸塩、並びにクエン酸、酒石酸等の有機酸塩類、及び炭酸塩等の無機塩類、さらには、これらの金属イオン封鎖剤を含有する食品素材が挙げられる。
本発明では、乳蛋白質含量が5質量%未満であれば上記乳清ミネラルを使用することで金属イオン封鎖剤を使用せずとも製造可能であるため、風味の面から、金属イオン封鎖剤を使用しないことが好ましい。
なお、上記その他の原料の使用量は、合計として、好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下、最も好ましくは20質量%以下とする。その他の原料の使用量が35質量%を超えると、良好な風味を有する濃縮牛乳状組成物が得られなくなる恐れがある。
次に本発明の濃縮牛乳状組成物の好ましい製造方法について述べる。
本発明の濃縮牛乳状組成物を得るには、甘味料、及び、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満である乳清ミネラルを含有し、該乳清ミネラルを、固形分として5質量%超含有する水溶液を、加熱処理し、冷却することによって得ることができる。
該加熱処理は、インジェクション式、インフージョン式等の直接加熱方式、あるいはプレート式・チューブラー式・掻き取り式等の間接加熱方式を用いたUHT・HTST・バッチ式、レトルト、マイクロ波加熱等の加熱滅菌もしくは加熱殺菌処理、あるいは直火等の加熱調理により行うことができる。また、加熱する前又は後でホモジナイザーで均質化しても良い。均質化処理を行う場合の均質化圧力は、3〜30MPaとするのが好ましい。そして、上記の加熱処理後、冷却することにより、本発明の濃縮牛乳状組成物が得られる。
なお、上記加熱処理温度は、好ましくは100〜200℃、より好ましくは120〜160℃である。また本発明における加熱処理としての上記殺菌には滅菌を含むものである。
本発明の濃縮牛乳状組成物は、希釈して牛乳の代替品として各種飲食品に使用する他、希釈せずそのまま牛乳代替組成物やチーズ代替組成物、クリーム代替組成物として食品に使用することができる。
特に、上記飲食品が飲料である場合、コーヒー、紅茶、青汁、ココア、黒酢等の深い色合いをもつ飲料と混合してもその色調を阻害することがない。
また、本発明の濃縮牛乳状組成物を使用することができる飲料以外の食品としては、例えばカスタードクリームやホワイトクリーム等のクリーム類、シチューやグラタン等の調理食品、ババロア等のデザート類、フラワーペースト等のペースト類、マヨネーズ、その他ドレッシング類、チーズ様食品、パン・菓子・ハム・ソーセージその他加工食品が挙げられる。
なお、本発明の濃縮牛乳状組成物は、必要により、冷蔵もしくは冷凍状態で保存しても良い。
以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。尚、実施例4及び5は参考例である。
<乳清ミネラルの製造>
〔製造例1〕
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエイをナノ濾過膜分離した後、更に逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、これを更にエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルAを得た。得られた乳清ミネラルAの固形分中の灰分量は35質量%、カルシウム含量は2.2質量%であった。なお、キエルダール法により測定した全窒素含量から非蛋白質系窒素含量を引いた値に、係数6.38を乗じて算出した蛋白質含量は6質量%、レーゼゴットリーブ法で測定した脂質含量は1質量%未満であった。
〔製造例2〕
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエイをナノ濾過膜分離した後、更に逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、80℃、20分の加熱処理をして生じた沈殿を遠心分離して除去し、これを更にエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルBを得た。得られた乳清ミネラルBの固形分中の灰分量は55質量%、カルシウム含量は0.4質量%であった。なお、キエルダール法により測定した全窒素含量から非蛋白質系窒素含量を引いた値に、係数6.38を乗じて算出した蛋白質含量は5質量%、レーゼゴットリーブ法で測定した脂質含量は1質量%未満であった。
<濃縮牛乳状組成物の製造>
(実施例1〜5及び比較例1〜2)
下記表1に示す配合に従い、水を60℃に昇温し攪拌しながら、甘味料、乳清ミネラル、及び、食用油脂以外のその他の原料を添加、溶解させた水溶液を調製した。なお、食用油脂を含有する実施例4及び実施例5については、パーム油及び菜種液状油を60℃に昇温し加熱溶解した油相を調整し、この段階で該水溶液に添加、混合、乳化し、予備乳化液とした。次いで、該水溶液(又は予備乳化液)をVTIS殺菌機(アルファラバル社製UHT殺菌機ステリラボ)で143℃で5秒間加熱殺菌し、10MPaの圧力で均質化後、5℃まで冷却し、実施例及び比較例の濃縮牛乳状組成物をそれぞれ得た。
得られた濃縮牛乳状組成物の蛋白質含量、甘味料の含有量(ショ糖換算)、乳清ミネラルの含有量、及び油脂含有量を下記表2に示した。
また、得られた濃縮牛乳状組成物は、下記の「風味試験」「濃縮率の検定」及び「保存性試験」に供した。
Figure 0005558177
Figure 0005558177
<評価方法1.風味試験>
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られた濃縮牛乳状組成物を10倍に希釈し、ザラの有無、焦げの有無について観察を行ない、その評価結果を下記表3に示した。
Figure 0005558177
[ザラ評価基準]
×:多量のザラが見られた
△:少量のザラが見られた
○:ほとんどザラが見られなかった
◎:ザラが全く見られなかった
[焦げ評価基準]
×:多量の焦げが見られた
△:少量の焦げが見られた
○:ほとんど焦げが見られなかった
◎:焦げが全く見られなかった
<評価方法2.濃縮率の検定>
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られた濃縮牛乳状組成物をそれぞれ7倍、8倍、9倍、10倍、11倍に希釈した溶液と市販の牛乳(乳脂肪3質量%)を用意した。ここで、21人のパネラーに、各希釈溶液と牛乳を試飲比較させ、その乳風味の強さについて下記の5段階の評価をしてもらい、その一番多かった評価を下記表4に記載した。
[比較評価基準]
××:牛乳とは異質な風味を感じた
×:牛乳より薄い風味であると感じた
△:牛乳に近似した風味であるがコク味が不足と感じた
○:牛乳に近似した風味・コク味を感じた
◎:牛乳より濃い風味であると感じた
Figure 0005558177
<評価方法3.保存性試験>
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られた濃縮牛乳状組成物を5℃で90日間保管した後の乳化状態(油分離及びザラの有無)を観察し、その結果を下記表5に記載した。
Figure 0005558177
[油分離評価基準]
×:多量の油分離が見られた
△:少量の油分離が見られた
○:ほとんど油分離が見られなかった
◎:油分離が全く見られなかった
[ザラ評価基準]
×:多量のザラが見られた
△:少量のザラが見られた
○:ほとんどザラが見られなかった
◎:ザラが全く見られなかった
上記実験結果からわかるとおり、甘味料、及び、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満である乳清ミネラルを含有し、該乳清ミネラルを、固形分として5質量%超含有する実施例1〜5の濃縮牛乳状組成物は、HTST殺菌やUHT殺菌(超高温瞬間殺菌)処理等の加熱殺菌処理時に凝集物やコゲの発生がなく、保存性が良好で、10倍以上に希釈した場合でも牛乳と同程度の風味とコク味を有することがわかる。
それに対して、カルシウム含量が2質量%以上である乳清ミネラルを使用した比較例1の濃縮牛乳状組成物は、濃縮率も悪化し、保管時にザラの発生が見られることがわかる。また、乳清ミネラルの含有量が、固形分として5質量%以下である比較例2の濃縮牛乳状組成物は、濃縮率が極めて悪いことがわかる。
<濃縮牛乳状組成物の製造>
(実施例6〜8)
下記表6に示す配合に従い、水を60℃に昇温し攪拌しながら、甘味料、乳清ミネラル、及び、その他の原料を添加、溶解させた水溶液を調製した。該水溶液をVTIS殺菌機(アルファラバル社製UHT殺菌機ステリラボ)で143℃で5秒間加熱殺菌し、10MPaの圧力で均質化後、5℃まで冷却し、実施例の濃縮牛乳状組成物をそれぞれ得た。
得られた濃縮牛乳状組成物の蛋白質含量、甘味料の含有量(ショ糖換算)、乳清ミネラルの含有量、及び油脂含有量を下記表7に示した。
また、得られた濃縮牛乳状組成物は、実施例1〜5と同様の「風味試験」を行い、結果を表8に記載した。また、実施例6の濃縮牛乳状組成物は20倍希釈、実施例7の濃縮牛乳状組成物は30倍希釈、実施例8の濃縮牛乳状組成物は60倍希釈し、試飲したところ、牛乳に近似した良好な風味を有するものであった。さらに、得られた濃縮牛乳状組成物は実施例1〜5と同様の「保存性試験」を行い、結果を表9に記載した。
Figure 0005558177
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Figure 0005558177
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上記実験結果からわかるとおり、本発明によれば、HTST殺菌やUHT殺菌(超高温瞬間殺菌)処理等の加熱殺菌処理時に凝集物やコゲの発生がなく、保存性が良好である、20〜60倍濃縮牛乳状組成物の製造が可能であることがわかる。

Claims (7)

  1. 甘味料、及び、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満である乳清ミネラルを含有し、該乳清ミネラルを、固形分として5質量%超含有し、油脂含有量が1質量%未満であることを特徴とする濃縮牛乳状組成物。
  2. 蛋白質含量が2質量%未満であることを特徴とする請求項1記載の濃縮牛乳状組成物。
  3. 上記甘味料が、ブドウ糖とガラクトースの混合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の濃縮牛乳状組成物。
  4. 上記甘味料を甘味度としてのショ糖換算で9質量%以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の濃縮牛乳状組成物。
  5. 乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上である乳原料を含む請求項1〜のいずれか1項に記載の濃縮牛乳状組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の濃縮牛乳状組成物を用いた食品。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載の濃縮牛乳状組成物を製造する方法であって、甘味料、及び、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満である乳清ミネラルを含有し、該乳清ミネラルを、固形分として5質量%超含有する水溶液を、加熱処理し、冷却することを特徴とする濃縮牛乳状組成物の製造方法。
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