JP6654360B2 - コク味強化材 - Google Patents
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Description
このコク味とは、上記基本風味の広がり、持続性という観点から風味を評するものであり、単なる嗜好としてではなく、飲食品のもつ固有の風味や美味しさを引きたて食欲増進効果もあることから、飲食品の風味として極めて重要である。
一般的に飲食品にコク味を付与するには、グルタミン酸ナトリウム等のうま味調味料や、酵母エキス、蛋白加水分解物、魚介エキス、畜肉エキス等のうま味天然調味料を使用することが多い。これは、うま味自体、他の基本風味に比べて味の広がりが良好で持続性があることから用いられるものであるが、飲食品のもつ風味にうま味が付与されてしまう問題があった。すなわち、飲食品固有の風味を変えることなく、コク味のみを付与するものではなかった。
たとえば、ピラジン化合物類(例えば特許文献1参照)、N末端から1および2番目のアミノ酸が、それぞれグリシンおよびL−プロリンであり、かつ分子量が1000以下のペプチド(例えば特許文献2参照)、スルホン基含有化含物、リン酸塩およびベタイン(例えば特許文献3参照)、ゼラチンおよびトロポミオシンの酵素分解物(例えば特許文献4参照)、分子量1000〜5000のペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物(例えば特許文献5参照)、O/W型の乳化組成物(例えば特許文献6参照)、アミノ酸の混合物(例えば特許文献7参照)、乳清ミネラルの加熱処理物(例えば特許文献8参照)等を添加する方法等が知られている。
しかし、特許文献1〜5はうま味を有する飲食品にコク味を付与するため、あるいは飲食品にコクのあるうま味を付与する物質の発明であり、特許文献6記載の物質はコク味が強化された可塑性油脂組成物であり、飲食品に対して少ない添加量でコク味を付与するものではない。また、特許文献7は加熱工程を含む飲食品、とくにベーカリー食品の乳製品の良好な香り、呈味やコク味は付与するが、加熱工程を含まない飲食品ではそのコク味は厚みがあまり感じられずやや不自然なものであった。特許文献8はコク味と共にロースト風味を付与するものであり、飲食品の基本風味に影響なく、コク味のみを強化するものではなかった。
(A)乳清ミネラル
(B)乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として0.5質量%以上である乳原料
(C)糖類
ただし(A)、(B)及び(C)の固形分の合計を100とする。
また、本発明は、該コク味強化材を飲食品に含有させることを特徴とする飲食品のコク味強化方法を提供するものである。
本発明のコク味強化材は以下の(A)(B)(C)を含有する。
(A)乳清ミネラル
(B)乳由来のリン脂質の含有量が該固形分を基準として0.5質量%以上である乳原料
(C)糖類
乳清ミネラルとは、乳又はホエー(乳清)から、可能な限り蛋白質や乳糖を除去したものであり、高濃度に乳の灰分を含有するという特徴を有する。そのため、そのミネラル組成は、原料となる乳やホエー中のミネラル組成に近い比率となる。
また、上記の乳原料は、液体状でも、粉末状でも、濃縮物でも構わない。但し、溶剤を用いて乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が0.5質量%以上となるように濃縮した乳原料は、風味上の問題から本発明における乳原料として用いないのが好ましい。
上記のクリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の製造方法は、例えば以下の通りである。まず、牛乳を遠心分離して得られる脂肪濃度30〜40質量%のクリームをプレートで加温し、遠心分離機によってクリームの脂肪濃度を70〜95質量%まで高める。次いで乳化破壊機で乳化を破壊し、再び遠心分離機で処理することによってバターオイルが得られる。本発明で用いられる上記水相成分は、最後の遠心分離の工程でバターオイルの副産物として発生するものである。
また、本発明においては、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が0.5質量%以上であれば、上記水相成分をそのまま用いてもよく、また噴霧乾燥、濃縮、冷凍などの処理を施したものを用いてもよい。
乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が0.5質量%以上である乳原料中の、リン脂質をリゾ化するにはホスホリパーゼAで処理すればよい。ホスホリパーゼAは、リン脂質分子のグリセロール部分と脂肪酸残基とを結びつけている結合を切断し、この脂肪酸残基を水酸基で置き換える作用を有する酵素である。ホスホリパーゼA2の場合、リン脂質分子のグリセロール部分の2位の脂肪酸残基が選択的に切り離される。ホスホリパーゼAは作用する部位の違いによってA1、A2に分かれるが、A2が好ましい。
上記酸処理を行うには、酸を添加する方法であっても、また、乳酸醗酵等の醗酵処理を行う方法であってもよいが、好ましくは酸を添加する。該酸としては、無機酸であっても有機酸であってもよいが、有機酸であることが好ましい。該有機酸としては、酢酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、フィチン酸、ソルビン酸、アジピン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、リンゴ酸、アスコルビン酸等が挙げられ、果汁、濃縮果汁、発酵乳、ヨーグルト等の有機酸を含有する飲食品も用いることができるが、本発明においてはより酸味が少なく、風味に影響しない点でフィチン酸及び/又はグルコン酸を使用することが好ましい。
上記カルシウム塩としては塩化カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、炭酸カルシウム、グルタミン酸カルシウム、アスコルビン酸カルシウム等が例示され、このうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記均質化処理に用いられる均質化機としては、例えば、ケトル型チーズ乳化釜、ステファンミキサーの様な高速せん断乳化釜、スタティックミキサー、インラインミキサー、バブル式ホモジナイザー、ホモミキサー、コロイドミル、ディスパーミル等があげられる。均質化圧力は特に制限はないが、好ましくは0〜100MPaである。2段式ホモジナイザーを用いて均質化処理をする場合は、例えば、1段目3〜100MPa、2段目0〜5MPaの均質化圧力にて行っても良い。
本発明で使用することができる糖類としては、乳糖をはじめ、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、還元水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、還元糖、還元パラチノース、ソルビトール、還元乳糖、L-アラビノース、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノース、パラチノースオリゴ糖等の糖類や糖アルコール等が挙げられる。これらの糖類は、単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
なお、本発明で使用することができる高甘味度甘味料としては、例えば、アセスルファムカリウム、スクラロース、ステビア、アスパルテーム、サッカリン、ネオテーム、甘草、羅漢果、グリチルリチン、グリチルリチン酸塩、ジヒドロカルコン、ソーマチン、モネリン等が挙げられる。
以下、本発明で使用する、(D)乳酸発酵風味素材について説明する。
上記乳酸発酵風味素材とは、乳酸菌が資化可能な基質を乳酸発酵して得られた風味素材であるが、その基質としてはより自然なコク味が付与できる点で乳原料を使用することが好ましい。該乳原料としては、牛乳、濃縮乳、練乳、ホエイ、クリーム、バター、バタークリーム、クリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等の乳や乳製品をはじめ、脱脂粉乳、全粉乳、ホエイパウダーなどの粉乳類や、脱脂乳などの乳糖を含有する乳製品も使用可能である。
本発明のコク味強化材における上記乳酸発酵風味素材の含有割合は、上記(A)、(B)及び(C)の固形分の合計100質量部に対し、下記(D)を、固形分として、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部である。上記乳酸発酵風味素材の配合割合が上記(A)、(B)及び(C)の固形分の合計100質量部に対し0.5質量部未満であると、上記乳酸発酵風味素材の添加効果が弱いものになってしまう。また、配合量が10質量部を超えると、酸味が強まり風味バランスが崩れて自然なコク味が強化されないおそれがあることに加え、低いpHが物性等に悪影響を及ぼすおそれがある。
上記乳酸発酵風味素材を得るためには、まず乳酸菌が資化可能な基質、好ましくは乳原料を含有するミックス液を調製する。
具体的には、牛乳、濃縮乳、ホエイ、クリーム、バター、クリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等の水分を多く含有する乳や乳製品、あるいは水に、脱脂粉乳、全粉乳、ホエイパウダーなどの粉乳類や、乳蛋白質、乳糖、バターなどの乳原料を添加し、水分含量が好ましくは20〜95質量%、より好ましくは70〜90質量%となるように調整して乳原料を含有するミックス液とする。
次に、必要に応じて、この乳原料を含有するミックス液を加熱する。加熱する温度は、好ましくは35〜75℃である。更に、必要に応じて均質化を行なう。均質化を行なうための均質化機としては、例えば、ケトル型チーズ乳化釜、ステファンミキサーの様な高速せん断乳化釜、スタティックミキサー、インラインミキサー、ホモゲナイザー、コロイドミル、ディスパーミル等が挙げられ、好ましくは1〜200MPaの均質化圧力にて均質化を行なう。
なお、上記乳酸発酵時は静置状態であってもよいが、好ましくは攪拌をおこなう。好ましい攪拌条件は、1分間に5〜50回転、より好ましくは10〜30回転である。
そこで、上記2段階で乳酸発酵させる際の、好ましい製造方法について詳しく述べる。
上記第1段階の乳酸発酵については、終点を、香気成分の生成が始まり、且つ、香気成分の分解が始まっていない段階とする以外は、上述の製造方法と同様に行うことができる。
なお、第1乳酸発酵工程に使用するミックス液は、リン脂質を含有しないことが好ましい。リン脂質を含有する場合には、0.1質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下とする。
第2乳酸発酵工程においては、第1乳酸発酵工程後のミックス液にリン脂質を添加して、乳酸発酵(以下、第2段階の乳酸発酵ともいう)を行なう。
すなわち、上述の「乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として0.5質量%以上である乳原料」を使用することが好ましい。なお、この場合、乳酸発酵風味素材の製造に用いた該乳原料は乳酸発酵の過程で消費されるため、上記(B)の含有量には含めないものとする。
なお、上記のリン脂質はリゾリン脂質も含むものとする。
この第2段階の乳酸発酵は、良好な風味の乳酸発酵風味素材とするため、乳酸発酵が十分でありながら且つ過度に行われていないことが必要である。そのため、好ましくは、乳酸発酵したミックス液のpHの値が4〜6、より好ましくは4.0〜5.5、更に好ましくは4.3〜5.2、最も好ましくは4.5〜5.0となった時点を第2乳酸発酵工程の終点と判断する。
ここで、「油脂を実質的に含有しない」とは、レーゼゴットリーブ法で測定した場合、コク味強化材における油脂の含有量が、1.0質量%以下、好ましくは0.8質量%以下となる含量である。ここで油脂の含量が1.0質量%を超えると、コク味強化効果が阻害されるおそれがあり、また、乳化の問題から食品加工用としての汎用性が損なわれるおそれもある。
なお、本発明では、上記その他の原料は、コク味強化材の固形分中、固形分として80質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは50質量%以下、最も好ましくは20質量%以下とする。
本発明の飲食品は、上記本発明のコク味強化材を含有する飲食品であり、飲食品の基本風味を損なわずに、コク味、とくに乳風味のコク味がごく自然に強化されているという特徴を有するものである。
本発明の飲食品のコク味強化方法は、飲食品に対し上記本発明のコク味強化材を添加するものであり、飲食品の基本風味を損なうことなく、コク味を強化するものである。
本発明のコク味強化材を飲食品に添加する方法は、特に限定されず、対象となる飲食品の製造時、加工時、調理時、飲食時等に、飲食品またはその素材に混合、散布、噴霧、溶解等任意の手段により行なわれるが、本発明では飲食品に対して添加することが好ましい。
本発明のコク味強化材の、飲食品への添加量は、上述のとおり、飲食品100質量部に対し、(A)乳清ミネラル、(B)上記乳原料、及び(C)糖類の合計した固形分(但し(D)乳酸発酵風味素材を含有する場合は、(A)乳清ミネラル、(B)上記乳原料、(C)糖類及び(D)乳酸発酵風味素材を合計した固形分)として、好ましくは0.02〜5.0質量部、より好ましくは0.1〜3.0質量部、さらに好ましくは0.2〜2.0質量部となる量である。本発明のコク味強化材の添加量が固形分として0.02質量部未満、又は、5.0質量部を超えると、コク味強化効果が認められ難く、また5.0質量部を超えると、塩味や苦味が感じられるおそれがある。
〔製造例1〕
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエーをナノ濾過膜分離した後、さらに逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、これをさらにエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルAを得た。得られた乳清ミネラルAの固形分中のカルシウム含量は2.2質量%であった。
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエーをナノ濾過膜分離した後、さらに逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、80℃、20分の加熱処理をして生じた沈殿を遠心分離して除去し、これをさらにエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルBを得た。得られた乳清ミネラルBの固形分中のカルシウム含量は0.4質量%であった。
〔製造例3〕
脱脂粉乳(リン脂質含量0.3質量%未満、無脂乳固形分99質量%、蛋白質含量11質量%)10質量部、ホエイパウダー(リン脂質含量0.2質量%未満、無脂乳固形分99質量%、蛋白質含量34質量%)2質量部及び水87.69質量部を混合し、55℃に加熱し、ケミコロイド社製シャーロットコロイドミルにてクリアランス0.2mm、回転数3500rpmにて均質化し、プレート式熱交換器にて80℃で3分間加熱殺菌後、プレート式熱交換器にて30℃に冷却し、無脂乳固形分含量が11.9質量%であり、リン脂質含量が0.034質量%未満である、乳原料を含有するミックス液を調製した。第1乳酸発酵工程として、この乳原料を含有するミックス液にLactococcus lactis subsp. lactis var. diacetylactis及びLeuconostoc mesenteroides subsp. cremorisの2種から成る乳酸菌スターター0.01質量部を加え、30℃で15回転/分で攪拌しながら5時間発酵した。なお、乳酸菌スターターを加えた時点の乳原料を含有するミックス液のpHは6.54であり、第1乳酸発酵工程終点でのpHは6.35であった。ここで、リン脂質として、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(リン脂質含量3.7質量%、蛋白質含量12質量%、無脂乳固形分33.4質量%、乳由来の固形分38質量%、乳由来の固形分中のリン脂質含量9.8質量%)5質量部を添加し、更に第2乳酸発酵工程として、30℃で10回転/分で攪拌しながら7時間発酵し、pHが4.71であり固形分含量が12.6質量%である乳酸発酵風味素材Aを得た。
〔製造例4〕
クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳固形分38質量%、乳固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)100質量部に水30質量部を添加し、ホモミキサーで均質化し、これを「乳原料A」とした。乳原料Aは乳固形分29質量%、乳固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%、乳固形分中の蛋白質含量36質量%であった。
クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳固形分38質量%、乳固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)100質量部に水30質量部及び50質量%フィチン酸水溶液0.43質量部を添加・混合してpH5.2に調整し、ホモミキサーで均質化し、これを「乳原料B」とした。乳原料Bは乳固形分29質量%、乳固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%、乳固形分中の蛋白質含量36質量%であった。
〔実施例1〜11、及び、比較例1〜5〕
上記乳清ミネラルA、上記乳清ミネラルB、上記乳酸発酵風味素材A、上記乳原料A、上記乳原料B、乳糖、上白糖、及び、水を使用し、表1の配合にしたがって混合・溶解し、さらにこれをホモゲナイザーを使用して均質化し、本発明のコク味強化材A〜K及び比較例のコク味強化材L〜Pを製造した。
得られたコク味強化材A〜Pの、(A)乳清ミネラル、(B)乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として0.5質量%以上である乳原料、及び(C)糖類の該(A)、(B)及び(C)の固形分の合計量に対する固形分比については表2に記載した。
また、得られたコク味強化材A〜Pの、乳酸発酵風味素材の上記(A)、(B)及び(C)の固形分の合計100質量部に対する含有量(質量部)については表3に記載した。
<コク味強化試験1> ホイップドクリーム
ミキサーボウルに生クリーム100質量部及び上白糖7質量部を投入し、ここに上記コク味強化材A〜Pをそれぞれ5質量部添加したのち、卓上ミキサーにセットし、高速で5分ホイップし、実施例12〜22及び比較例6〜10のホイップドクリームA〜Pを得た。一方、コク味強化材を添加しないで同様にホイップしたホイップドクリームQを得た。
得られたホイップドクリームA〜Qをそれぞれ、星形口金を装着した絞り袋に入れ、ポリカップに絞り、5℃で1晩保管した後、17人のパネラーにより、ホイップドクリームQと比較試食し、各人が下記の評価基準1に従って7段階評価し、その合計点数を評価点数とし、その評価点数を下記の評価基準2に従って区分評価し、その結果を表4に記載した。
10点・・・ホイップドクリームQに比べ優れたコクのある乳風味が感じられた。
5点・・・・ホイップドクリームQに比べコクのある乳風味が感じられた。
1点・・・・ホイップドクリームQに比べややコクのある乳風味であった。
0点・・・・ホイップドクリームQと同等の乳風味のコク味であった。
−1点・・・ホイップドクリームQに比べ乳風味にコク味が感じられない。
−2点・・・不自然な乳風味であった。
−5点・・・乳風味とは異質な風味が感じられる。
100点以上:◎
50〜99点:○+
20〜49点:○
5〜19点:○−
−5〜4点:△
−5点未満:×
ミキサーボウルにカスタード風味フラワーペースト(株式会社ADEKA製「パリッシュ900」100質量部を投入し、ここに上記コク味強化材A〜Pをそれぞれ2質量部添加したのち、卓上ミキサーにセットし、中速で2分混合し、実施例23〜33及び比較例11〜15のカスタード風味フラワーペーストA〜Pを得た。一方、コク味強化材を添加しないで同様に製造したカスタード風味フラワーペーストQを得た。
10点・・・カスタード風味フラワーペーストQに比べ優れたコクのある卵感の強いカスタード風味であった。
5点・・・・カスタード風味フラワーペーストQに比べコクのある卵感が感じられるカスタード風味であった。
1点・・・・カスタード風味フラワーペーストQに比べややコクのある卵感が感じられるカスタード風味であった。
0点・・・・カスタード風味フラワーペーストQと同等のコク味のカスタード風味であった。
−1点・・・・カスタード風味フラワーペーストQに比べコク味が感じられない。
−2点・・・・不自然なカスタード風味であった。
−5点・・・・カスタード風味とは異質な風味が感じられた。
100点以上:◎
50〜99点:○+
20〜49点:○
5〜19点:○−
−5〜4点:△
−5点未満:×
ミキサーボウルにガナッシュクリーム(株式会社ADEKA製「エースガナッシュホイップ」100質量部を投入し、ここに上記コク味強化材A〜Pをそれぞれ2質量部添加したのち、卓上ミキサーにセットし、中速で5分混合し、実施例34〜44及び比較例16〜20のガナッシュクリームA〜Pを得た。一方、コク味強化材を添加しないで同様に製造したガナッシュクリームQを得た。
得られたガナッシュクリームA〜Qをそれぞれ、ポリカップに充填し、5℃で1晩保管した後、17人のパネラーにより、ガナッシュクリームQと比較試食し、各人が下記の評価基準1に従って7段階評価し、その合計点数を評価点数とし、その評価点数を下記の評価基準2に従って区分評価し、結果を表6に記載した。
10点・・・ガナッシュクリームQに比べ優れたコクのあるカカオ感の強いガナッシュ風味であった。
5点・・・・ガナッシュクリームQに比べコクのあるカカオ感が感じられるガナッシュ風味であった。
1点・・・・ガナッシュクリームQに比べややコクのあるカカオ感が感じられるガナッシュ風味であった。
0点・・・・ガナッシュクリームQと同等のコク味のガナッシュ風味であった。
−1点・・・ガナッシュクリームQに比べコク味が感じられない。
−2点・・・不自然なガナッシュ風味であった。
−5点・・・ガナッシュ風味とは異質な風味が感じられた。
100点以上:◎
50〜99点:○+
20〜49点:○
5〜19点:○−
−5〜4点:△
−5点未満:×
Claims (6)
- 以下の(A)、(B)及び(C)を、5〜50:1〜30:30〜90の固形分質量比で含有し、当該(A)、(B)及び(C)の固形分の合計100質量部に対し、下記(D)を、固形分として0.5〜10質量部含有することを特徴とするコク味強化材。
(A)乳清ミネラル
(B)乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として0.5質量%以上である乳原料
(C)糖類
ただし(A)、(B)及び(C)の固形分の合計を100とする。
(D)乳原料を基質とした乳酸発酵風味素材 - 糖類中、乳糖の割合が70質量%以上である、請求項1に記載のコク味強化材。
- 固形分含量が5質量%以上の流動状又は液状であることを特徴とする請求項1又は2記載のコク味強化材。
- 強化するコク味が乳風味のコク味である請求項1〜3のいずれか1項に記載のコク味強化材。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコク味強化材を含有する飲食品。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコク味強化材を飲食品に含有させる飲食品のコク味強化方法。
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