JP5553025B2 - 酸化チタンゾルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、触媒、光触媒、光学材料、抗菌、防汚などの用途に有用なアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法に関する。
酸化チタンの結晶構造には、正方晶系高温型のルチル型、正方晶系低温型のアナターゼ型及び斜方晶系ブルッカイト型の3種類があり、アナターゼ型酸化チタンは、高い光触媒作用と光親水性作用を有することが知られている。
酸化チタンの光触媒作用は、紫外線光等による光励起によって酸化チタン表面にO2 -(スーパーオキサイドイオン)及び・OH(水酸ラジカル)という活性酸素が発生することにより、有機物を分解する作用が発生すると言われている。酸化チタンの光親水性作用は、紫外線光等による光励起によって酸化チタン表面に水酸基が発生し、水に対する接触角が大幅に低下(20°以下)することで発現すると言われている。
アナターゼ型酸化チタンは、上記3種の結晶型の酸化チタンの中で最も光触媒作用及び光親水性作用が高いと言われており、抗菌、防汚、脱臭、消臭、防曇、親水化等の様々な用途に用いられている。
光触媒作用及び光親水性作用をより効果的に発現させるためには、比表面積の大きい酸化チタンが有利であり、一次粒子が微小で均一な分散状態の酸化チタンゾルが好ましい。
アナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法としては、水溶性チタン化合物とアンモニアとを反応させてゲルを生成させた後、100℃以上で水熱処理し、酸を添加する方法が開示されている(特許文献1参照)。また、アナターゼ型酸化チタン粉末を水相中で酸の存在下に陽イオン交換体と接触させるか、又はアルカリの存在下に陰イオン交換体と接触させてゾルを得る方法が開示されている(特許文献2参照)。
また、チタン源としてチタンアルコキシドを用いるアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法としては、チタンイソプロポキシドに錯化剤としてジエチレングリコールを添加し、蒸留によりアルコールを除去した後、塩酸と酢酸を水と共に添加し、180℃の還流下で反応させる方法が開示されている(特許文献3参照)。
また、オキシ塩化チタン水溶液とクエン酸とを混合し、アンモニアを添加した後、90℃に加熱して酸化チタンゾルを得る方法が開示されている(特許文献4参照)。
特許文献1に記載の方法では、水溶性チタン化合物の中和により生成したゲルを濾過、洗浄する必要があり、効率的ではない。特許文献2に記載の方法では、用いる原料の酸化チタン粉末の種類や製法により解膠のし易さが異なり、一定の品質の酸化チタンゾルを得ることが難しく、また比較的長時間(通常数十時間)の解膠処理を必要とするため、効率的ではない。特許文献3に記載の方法では、得られた酸化チタンゾルにジエチレングリコールが残留し、これが容易に除去できないため、使途が限られることとなる。また特許文献4に記載の方法では、原料チタン塩に由来する塩類が生成するため、精製工程を必要とし、これもまた効率的な方法とはいえないものあった。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであって、すなわち、極めて分散状態の良好なアナターゼ型の酸化チタンゾルを効率良く製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、チタンアルコキシドと有機酸と第4級アンモニウム水酸化物との水溶液を水熱処理することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、以下の要旨を有するものである。
1.下記の工程(a)〜(c)を含むアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法である。
(a)水にチタンアルコキシド、有機酸及び第4級アンモニウム水酸化物を、チタンアルコキシドのチタン原子1モルに対して有機酸を0.4〜4.0のモル比で、及び有機酸1モルに対して第4級アンモニウム水酸化物を0.8〜1.9のモル比で混合して、TiO2換算濃度0.5〜10質量%の水性混合液を調製する工程、
(b)前記水性混合液を50〜100℃に加熱してアルコールを除去し、チタン含有水溶液を調製する工程、及び
(c)前記チタン含有水溶液を110〜170℃で水熱処理する工程。
2.前記チタンアルコキシドが、式(1)
Ti(OR14 (1)
(式中の各R1は同一であるか又は異なった炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。)
で表されるテトラアルコキシチタンである、1.に記載のアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法である。
3.前記有機酸が、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、1.に記載のアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法である。
4.前記第4級アンモニウム水酸化物が、式(2)
〔NR2345+OH- (2)
(式(2)中、R2、R3、R4及びR5は各々独立して炭素原子数1〜16のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、炭素原子数1〜2のヒドロキシアルキル基を表す。)で表される第4級アンモニウム水酸化物である、1.に記載のアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法である。
5.前記第4級アンモニウム水酸化物が、水酸化テトラメチルアンモニウム又は水酸化テトラエチルアンモニウムである、4.に記載のアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法である。
本発明によれば、高い透明性を有し、極めて分散状態の良好なアナターゼ型の酸化チタンゾルを効率良く製造することができる。本発明で得られたアナターゼ型酸化チタンゾルは、触媒、光触媒、光学材料、抗菌、防汚などの用途に有効に用いることができる。
本発明に用いられるチタンアルコキシドとしては、炭素原子数1〜3のアルコキシル基を有するテトラアルコキシチタンが用いられる。このテトラアルコキシチタンは、式(1)
Ti(OR14 (1)
(式中の各R1は同一であるか又は異なった炭素原子数1〜3のアルキル基である。)で表すことができる。
該テトラアルコキシチタンにおいて、4つのアルコキシル基は、互いに同一でも異なっていてもよいが、入手の容易さなどの点から、全て同一のものが好ましく用いられる。該テトラアルコキシチタンの具体例としては、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる有機酸は、分子内に2個のカルボキシル基を有する有機化合物であり、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を好ましく用いることができる。中でもシュウ酸又はリンゴ酸がより好ましく用いられる。
本発明に用いられる第4級アンモニウム水酸化物は、式(2)
〔NR2345+OH- (2)
(式(2)中、R2、R3、R4及びR5は各々独立して炭素原子数1〜16のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、炭素原子数1〜2のヒドロキシアルキル基を表す。)で表すことができる。
該第4級アンモニウム水酸化物の具体例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化オクチルトリメチルアンモニウム、水酸化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム、水酸化トリブチルメチルアンモニウム、水酸化トリオクチルメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリエチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリプロピルアンモニウム、水酸化ベンジルトリブチルアンモニウム、水酸化モノメチルトリエタノールアンモニウム、水酸化ジメチルジエタノールアンモニウム等を挙げることができる。中でも水酸化テトラメチルアンモニウム又は水酸化テトラエチルアンモニウムが好ましく用いられる。
本発明では、先ず工程(a)において上記チタンアルコキシド、有機酸及び第4級アンモニウム水酸化物を予め用意された水に添加して、水性混合液を調製する。チタンアルコキシド、有機酸及び第4級アンモニウム水酸化物を添加する順序は特に制約はなく、いずれの原料が先でも良い。上記添加は攪拌下で行うことが好ましい。
添加されるチタンアルコキシド、有機酸及び第4級アンモニウム水酸化物の添加比率は、チタンアルコキシドのチタン原子1モルに対して有機酸がモル比として0.4〜4.0であり、有機酸1モルに対して第4級アンモニウム水酸化物がモル比として0.8〜1.9である。
チタンアルコキシドのチタン原子1モルに対して有機酸の添加量がモル比として4.0を超える場合、水熱処理を行っても酸化チタンゾルは生成せず、チタン成分を含有した水溶液が得られるだけとなる。また、チタンアルコキシドのチタン原子1モルに対して有機酸の添加量がモル比として0.4未満の場合、水熱処理後には酸化チタンのコロイド粒子が凝集した状態の懸濁液となり、目的とするアナターゼ型酸化チタンゾルが得られない。
有機酸1モルに対して第4級アンモニウム水酸化物の添加量がモル比として1.9を超える場合、水熱処理後には酸化チタンのコロイド粒子が凝集した状態の懸濁液となり、目的とするアナターゼ型酸化チタンゾルが得られない。また、有機酸1モルに対して第4級アンモニウム水酸化物の添加量がモル比として0.8未満の場合、水熱処理を行っても酸化チタンゾルは生成せず、チタン成分を含有した水溶液が得られるのみである。
上記チタンアルコキシド、有機酸及び第4級アンモニウム水酸化物を水に添加して得られる水性混合液は、TiO2換算濃度が0.5〜10質量%となるように、用いる水の量を適宜調整して調製する。得られる水性混合液は、白色の懸濁状態を呈する。
次に工程(b)において、工程(a)で得られた水性混合液を50〜100℃に加熱する。この加熱により、上記水性混合液は透明になり、チタンアルコキシドは分解されて、アルコールが副生する。加熱は副生したアルコールが該水性混合液からほぼ完全に除去されるまで行われ、通常2〜10時間で完了する。加熱中に該水性混合液のTiO2換算濃度が10質量%を超える場合には、該水性混合液に適宜純水を添加して、TiO2換算濃度を10質量%以下に保持する。アルコールがほぼ完全に除去されたことは、該水性混合液の液温が副生したアルコールの沸点より高くなることにより確認することができる。工程(b)においてアルコールを除去しておくことにより、(c)工程で行われる水熱処理の際に耐圧容器内の圧力が不必要に上昇することを防ぐことができるため、装置設計において、不必要な耐圧設計を避けることができる。
工程(b)で得られたチタン含有水溶液は、工程(c)において耐圧容器に充填されて水熱処理される。水熱処理温度は110〜170℃であり、好ましくは120〜170℃である。水熱処理時間は0.5〜10時間であり、好ましくは1〜6時間である。工程(c)を行った後、アナターゼ型酸化チタンゾルが得られる。水熱処理温度が110℃未満では反応が不十分になり、アナターゼ型酸化チタンゾルが得られない。また、水熱処理温度が170℃を超えると酸化チタン粒子の凝集が起こり、ゾルではなく、白色の懸濁液が得られる。
本発明により得られるアナターゼ型酸化チタンゾルは、粉末X線回折分析により単相のアナターゼ型結晶であることが確認される。透過型電子顕微鏡では、一次粒子径が3〜10nmの球状又は楕円球状のコロイド粒子として観察される。また得られる酸化チタンゾルの、動的光散乱法測定装置により測定される粒子径は5〜120nmである。上記アナターゼ型酸化チタンゾルは、透明性が高く、1週間室温で静置しても沈降物の生成は見られない。上記アナターゼ型酸化チタンゾルのpHは3.0〜7.0の範囲である。
本発明により得られるアナターゼ型酸化チタンゾルは、限外濾過法を用いて洗浄及び/又は濃縮を行うことができる。
実施例1
300mLのビーカーに純水116.9gを入れ、シュウ酸二水和物15.1g(宇部興産(株)製)、チタンテトライソプロポキシド22.7g(TiO2換算して6.4g含有、関東化学(株)製)、25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液58.2g(多摩化学工業(株)製)を攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比は1.5、水酸化テトラメチルアンモニウム/シュウ酸のモル比は1.33であった。
該混合溶液213.1gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン含有水溶液193.7gを調製した。得られたチタン含有水溶液に純水19.4gを添加して、チタン含有水溶液のTiO2換算濃度を3.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン含有水溶液のpHは4.7、電導度は31.4mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン含有水溶液213.1gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の溶液は透明性の高い酸化チタンゾルであった。得られたゾルは、比重1.037、pH3.8、電導度35.7mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度6.8質量%、シュウ酸濃度5.1質量%、動的光散乱法粒子径(コールター社N5で測定)12nm、粘度3.2mPa・s(B型粘度計)を有し、透過型電子顕微鏡観察において一次粒子径5nmの略球状の粒子が観察された。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行い、アナターゼ型結晶であることを確認した。得られたアナターゼ型酸化チタンゾルを室温で1ヶ月静置したが、透明性を維持したままであり、沈降物は生成しなかった。
実施例2
300mLのビーカーに純水116.9gを入れ、シュウ酸二水和物15.1g、チタンテトライソプロポキシド22.7g(TiO2換算して6.4g含有)、25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液80.1gを攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比は1.5、水酸化テトラメチルアンモニウム/シュウ酸のモル比は1.83であった。
該混合溶液213.1gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン含有水溶液193.7gを調製した。得られたチタン含有水溶液に純水19.4gを添加して、チタン含有水溶液のTiO2換算濃度を3.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン含有水溶液のpHは5.6、電導度は47mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン含有水溶液213.1gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の溶液は透明性の高い酸化チタンゾルであった。得られたゾルは、pH4.9、電導度46.8mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度9.4質量%、シュウ酸濃度5.1質量%、動的光散乱法粒子径34nmを有し、透過型電子顕微鏡観察において一次粒子径5nmの略球状の粒子が観察された。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行い、アナターゼ型結晶であることを確認した。得られたアナターゼ型酸化チタンゾルを室温で1ヶ月静置したが、透明性を維持したままであり、沈降物は生成しなかった。
実施例3
300mLのビーカーに純水129.7gを入れ、シュウ酸二水和物6.3g、チタンテトライソプロポキシド28.4g(TiO2換算して8.0g含有)、25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液27.3gを攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比は0.5、水酸化テトラメチルアンモニウム/シュウ酸のモル比は1.5であった。
該混合溶液199.7gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン含有水溶液181.5gを調製した。得られたチタン含有水溶液に純水18.2gを添加して、チタン含有水溶液のTiO2換算濃度を3.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン含有水溶液のpHは4.5、電導度は23.4mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン含有水溶液199.7gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の溶液は透明性の高い酸化チタンゾルであった。得られたゾルは、pH4.2、電導度24.2mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度3.4質量%、シュウ酸濃度2.3質量%、動的光散乱法粒子径100nmを有し、透過型電子顕微鏡観察において一次粒子径5nmの略球状の粒子が観察された。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行い、アナターゼ型結晶であることを確認した。得られたアナターゼ型酸化チタンゾルを室温で1ヶ月静置したが、透明性を維持したままであり、沈降物は生成しなかった。
実施例4
300mLのビーカーに純水8.1gを入れ、シュウ酸二水和物30.3g、チタンテトライソプロポキシド22.7g(TiO2換算して6.4g含有)、25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液145.6gを攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比は3、水酸化テトラメチルアンモニウム/シュウ酸のモル比は1.67であった。
該混合溶液213.1gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン含有水溶液193.7gを調製した。得られたチタン含有水溶液に純水19.4gを添加して、チタン含有水溶液のTiO2換算濃度を3.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン含有水溶液のpHは6.4、電導度は64.5mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン含有水溶液213.1gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の溶液は透明性の高い酸化チタンゾルであった。得られたゾルは、pH4.9、電導度70.2mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度17.1質量%、シュウ酸濃度10.2質量%、動的光散乱法粒子径10nmを有し、透過型電子顕微鏡観察において一次粒子径4nmの略球状の粒子が3〜7個集合していることが観察された。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行い、アナターゼ型結晶であることを確認した。得られたアナターゼ型酸化チタンゾルを室温で1ヶ月静置したが、透明性を維持したままであり、沈降物は生成しなかった。
実施例5
水熱処理の温度を120℃とした以外は実施例1と同様に行って、透明性の高い酸化チタンゾルを得た。得られたゾルは、pH4.0、電導度32.8mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度6.8質量%、シュウ酸濃度5.1質量%、動的光散乱法粒子径12nmを有し、透過型電子顕微鏡観察において一次粒子径5nmの略球状の粒子が観察された。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行い、アナターゼ型結晶であることを確認した。得られたアナターゼ型酸化チタンゾルを室温で1ヶ月静置したが、透明性を維持したままであり、沈降物は生成しなかった。
実施例6
水熱処理の温度を160℃とした以外は実施例1と同様に行って、透明性の高い酸化チタンゾルを得た。得られたゾルは、pH4.1、電導度35.5mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度6.8質量%、シュウ酸濃度5.1質量%、動的光散乱法粒子径97nmを有し、透過型電子顕微鏡観察において一次粒子径7nmの略球状の粒子が観察された。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行い、アナターゼ型結晶であることを確認した。得られたアナターゼ型酸化チタンゾルを室温で1ヶ月静置したが、透明性を維持したままであり、沈降物は生成しなかった。
実施例7
水熱処理の時間を1時間とした以外は実施例1と同様に行って、透明性の高い酸化チタンゾルを得た。得られたゾルは、pH4.1、電導度32.8mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度6.8質量%、シュウ酸濃度5.1質量%、動的光散乱法粒子径11nmを有し、透過型電子顕微鏡観察において一次粒子径5nmの略球状の粒子が観察された。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行い、アナターゼ型結晶であることを確認した。得られたアナターゼ型酸化チタンゾルを室温で1ヶ月静置したが、透明性を維持したままであり、沈降物は生成しなかった。
実施例8
300mLのビーカーに純水20.8gを入れ、シュウ酸二水和物30.3g、チタンテトライソプロポキシド45.5g(TiO2換算して12.8g含有)、25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液116.5gを攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比は1.5、水酸化テトラメチルアンモニウム/シュウ酸のモル比は1.33であった。
該混合溶液213.1gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン含有水溶液174.7gを調製した。得られたチタン含有水溶液に純水38.4gを添加して、チタン含有水溶液のTiO2換算濃度を6.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン含有水溶液のpHは6.0、電導度は36.1mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン含有水溶液213.1gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の溶液は透明性の高い酸化チタンゾルであった。得られたゾルは、pH4.3、電導度42.2mS/cm、TiO2濃度6.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度13.7質量%、シュウ酸濃度10.2質量%、動的光散乱法粒子径10nmを有し、透過型電子顕微鏡観察において一次粒子径8nmの略球状の粒子が観察された。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行い、アナターゼ型結晶であることを確認した。得られたアナターゼ型酸化チタンゾルを室温で1ヶ月静置したが、透明性を維持したままであり、沈降物は生成しなかった。
実施例9
300mLのビーカーに25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液152.9gを入れ、シュウ酸二水和物39.7g、チタンテトライソプロポキシド59.7g(TiO2換算して16.8g含有)を攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比は1.5、水酸化テトラメチルアンモニウム/シュウ酸のモル比は1.33であった。
該混合溶液252.3gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン含有水溶液191.7gを調製した。得られたチタン含有水溶液に純水21.4gを添加して、チタン含有水溶液のTiO2換算濃度を8.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン含有水溶液のpHは6.6、電導度は36mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン含有水溶液213.1gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の溶液は透明性の高い酸化チタンゾルであった。得られたゾルは、pH4.7、電導度42.5mS/cm、TiO2濃度8.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度17.9質量%、シュウ酸濃度13.3質量%、動的光散乱法粒子径10nmを有し、透過型電子顕微鏡観察において一次粒子径8nmの略球状の粒子が観察された。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行い、アナターゼ型結晶であることを確認した。得られたアナターゼ型酸化チタンゾルを室温で1ヶ月静置したが、透明性を維持したままであり、沈降物は生成しなかった。
実施例10
300mLのビーカーに純水116.0gを入れ、DL−リンゴ酸(関東化学(株)製)16.1g、チタンテトライソプロポキシド22.7g(TiO2換算して6.4g含有)、25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液58.2gを攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、リンゴ酸/チタン原子のモル比は1.5、水酸化テトラメチルアンモニウム/リンゴ酸のモル比は1.33であった。
該混合溶液213.1gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン含有水溶液193.7gを調製した。得られたチタン含有水溶液に純水19.4gを添加して、チタン含有水溶液のTiO2換算濃度を8.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン含有水溶液のpHは5.4、電導度は26mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン含有水溶液213.1gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の溶液は透明性の高い酸化チタンゾルであった。得られたゾルは、pH4.7、電導度27.1mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度6.8質量%、リンゴ酸濃度5.4質量%、動的光散乱法粒子径9.8nmを有し、透過型電子顕微鏡観察において一次粒子径5nmの略球状の粒子が観察された。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行い、アナターゼ型結晶であることを確認した。得られたアナターゼ型酸化チタンゾルを室温で1ヶ月静置したが、透明性を維持したままであり、沈降物は生成しなかった。
比較例1
300mLのビーカーに純水158.0gを入れ、シュウ酸二水和物18.9g、チタンテトライソプロポキシド8.5g(TiO2換算して2.4g含有)、25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液54.6gを攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比は5.0、水酸化テトラメチルアンモニウム/シュウ酸のモル比は1.0であった。
該混合溶液240.0gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン含有水溶液232.8gを調製した。得られたチタン含有水溶液に純水7.2gを添加して、チタン含有水溶液のTiO2換算濃度を1.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン含有水溶液のpHは2.7、電導度は27.9mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン含有水溶液240.0gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の溶液はゾルではなく無色透明の溶液であった。得られた溶液は、pH2.9、電導度28.3mS/cm、TiO2濃度1.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度5.7質量%、シュウ酸濃度5.6質量%であった。得られた溶液の透過型電子顕微鏡観察を行ったが、コロイド粒子は観察されなかった。
比較例2
300mLのビーカーに純水87.9gを入れ、シュウ酸二水和物15.1g、チタンテトライソプロポキシド22.7g(TiO2換算して6.4g含有)、25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液87.4gを攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比は1.5、水酸化テトラメチルアンモニウム/シュウ酸のモル比は2.0であった。
該混合溶液213.1gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン含有水溶液193.7gを調製した。得られたチタン含有水溶液に純水19.4gを添加して、チタン含有水溶液のTiO2換算濃度を3.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン含有水溶液のpHは8.9、電導度は48.2mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン含有水溶液213.1gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の懸濁液は、pH11.8、電導度48.4mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度10.3質量%、シュウ酸濃度5.1質量%、動的光散乱法粒子径137nmであり、静定すると白色の沈降層を生じた。また、透過型電子顕微鏡観察では長軸50nm、短軸8nmの楕円球状粒子が観察された。白色の沈降層を110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行ったところ、アナターゼ型結晶であることが確認された。
比較例3
300mLのビーカーに純水117.1gを入れ、シュウ酸二水和物15.1g、チタンテトライソプロポキシド22.7g(TiO2換算して6.4g含有)、25質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液58.2gを攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比は1.5、水酸化テトラメチルアンモニウム/シュウ酸のモル比は1.33であった。
該混合溶液213.1gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン混合溶液193.7gを調製した。得られたチタン混合溶液に純水19.4gを添加して、チタン混合溶液のTiO2換算濃度を3.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン含有水溶液のpHは4.6、電導度は31.4mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン混合溶液213.1gを投入し、180℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の懸濁液は、pH5.6、電導度35.9mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化テトラメチルアンモニウム濃度6.8質量%、シュウ酸濃度5.1質量%、動的光散乱法粒子径451nmであり、静定すると白色の沈降層を生じた。また、透過型電子顕微鏡観察では一次粒子径13nmの略球状粒子が0.4〜4μmの凝集体を形成していた。白色の沈降層を110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行ったところ、アナターゼ型結晶であることが確認された。
比較例4
300mLのビーカーに純水125.1gを入れ、シュウ酸二水和物15.1g、チタンテトライソプロポキシド22.7g(TiO2換算して6.4g含有)、10質量%水酸化ナトリウム水溶液50.6gを攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比は1.5、水酸化ナトリウム/シュウ酸のモル比は1.0であった。
該混合溶液213.1gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン混合溶液193.7gを調製した。得られたチタン混合溶液に純水19.4gを添加して、チタン混合溶液のTiO2換算濃度を3.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン混合溶液のpHは3.5、電導度は22.5mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン混合溶液213.1gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の懸濁液は、pH3.0、電導度27.4mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、水酸化ナトリウム濃度5.9質量%、シュウ酸濃度5.1質量%、動的光散乱法粒子径2527nmであり、静定すると白色の沈降層を生じた。また、透過型電子顕微鏡観察では一次粒子径10〜30nmの略球状粒子が0.1〜0.4μmの凝集体を形成していた。白色の沈降層を110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行ったところ、アナターゼ型結晶であることが確認された。
比較例5
300mLのビーカーに純水165.6gを入れ、シュウ酸二水和物15.1g、チタンテトライソプロポキシド22.7g(TiO2換算して6.4g含有)、28質量%アンモニア水溶液9.7gを攪拌下に添加した。得られた混合溶液において、シュウ酸/チタン原子のモル比1.5、アンモニア/シュウ酸のモル比1.33であった。
該混合溶液213.1gを大気圧下、開放系で88〜92℃で3時間保持し、副生したイソプロパノールを蒸留除去して、チタン混合溶液193.7gを調製した。得られたチタン混合溶液に純水19.4gを添加して、チタン混合溶液のTiO2換算濃度を3.0質量%に調整した。濃度調整後のチタン混合溶液のpHは4.8、電導度は37.1mS/cmであった。
300mLのステンレス製オートクレーブ容器に上記チタン混合溶液213.1gを投入し、140℃で5時間水熱処理を行った。
室温に冷却後、取り出された処理後の溶液は透明性のゾルであった。得られたゾルは、pH3.9、電導度43.8mS/cm、TiO2濃度3.0質量%、アンモニア濃度1.1質量%、シュウ濃度5.1質量%、動的光散乱法粒子径86nmであった。また、透過型電子顕微鏡観察では一次粒子径5nmの略球状粒子が長軸50nm、短軸15nmの楕円球状の凝集体を形成したものと10〜15nmの直方体粒子が0.1〜0.3μmの凝集体を形成したものとが混在していた。得られたゾルを110℃で乾燥させた粉末のX線回折分析を行ったところ、アナターゼ型とブルッカイト型の酸化チタンが混在した結晶であることが確認された。
実施例1〜10及び比較例1〜5の結果を表1に示す。
Figure 0005553025
本発明により得られるアナターゼ型酸化チタンゾルは極めて分散状態が良好であり、触媒、光触媒、光学材料、抗菌、防汚などの用途に有用であり、特に色素増感型太陽電池の透明電極用酸化チタンとして有用である。
特開昭62−207718号公報 特開平7−232925号公報 特表2008−522931号公報 特表2004−505173号公報

Claims (5)

  1. 下記の工程(a)〜(c)を含むアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法:
    (a)水にチタンアルコキシド、有機酸及び第4級アンモニウム水酸化物を、チタンアルコキシドのチタン原子1モルに対して有機酸を0.4〜4.0のモル比で、及び有機酸1モルに対して第4級アンモニウム水酸化物を0.8〜1.9のモル比で混合して、TiO2換算濃度0.5〜10質量%の水性混合液を調製する工程、
    (b)前記水性混合液を50〜100℃に加熱してアルコールを除去し、チタン含有水溶液を調製する工程、及び
    (c)前記チタン含有水溶液を110〜170℃で水熱処理する工程。
  2. 前記チタンアルコキシドが、式(1)
    Ti(OR14 (1)
    (式中の各R1は同一であるか又は異なった炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。)で表されるテトラアルコキシチタンである、請求項1に記載のアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法。
  3. 前記有機酸が、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法。
  4. 前記第4級アンモニウム水酸化物が、式(2)
    〔NR2345+OH- (2)
    (式(2)中、R2、R3、R4及びR5は各々独立して炭素原子数1〜16のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、炭素原子数1〜2のヒドロキシアルキル基を表す。)
    で表される第4級アンモニウム水酸化物である、請求項1に記載のアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法。
  5. 前記第4級アンモニウム水酸化物が水酸化テトラメチルアンモニウム又は水酸化テトラエチルアンモニウムである、請求項4に記載のアナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法。
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