JP5476380B2 - 能動型防振支持装置及びその防振制御方法 - Google Patents

能動型防振支持装置及びその防振制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両のエンジンを車体に支承する能動型防振支持装置及びその防振制御方法に関する。
特許文献1には、能動型防振支持装置の技術が開示されている。前記特許文献1に記載の従来技術では、エンジンの1つの振動周期におけるエンジン回転速度センサ、荷重センサ及び加速度センサの出力に基づいてアクティブ・コントロール・マウントのアクチュエータの可動部材に対する目標リフト量を算出する。そして、算出された目標リフト量に基づいて、その次の振動周期においてアクチュエータに出力する駆動電流を制御するデューティ集合体のデューティ比が決定される。このとき、デューティ集合体の始点のタイミングである位相遅れも併せて決定される。
次いで、更に次の振動周期において、前記したエンジンの振動の周期長さT1、T2、T3・・・に対応して算出した第1、第2、第3・・・のデューティ集合体に基づいて、能動型防振支持装置のアクチュエータを駆動する。エンジン回転速度が増加してエンジンの振動の周期長さT1、T2、T3・・・が次第に短くなると、第1、第2、第3・・・のデューティ集合体の終わりにおいてアクチュエータに供給される電流が0にならず、その電流のピーク値が次第に増加して能動型防振支持装置が有効な防振機能を発揮できなくなるだけでなく、アクチュエータが発熱する可能性がある。そこで、特許文献1に記載の従来技術では、例えば、第1、第2のデューティ集合体のオーバーラップ量が閾値を超えた場合に、その第2のデューティ集合体のデューティ比を0にしてアクチュエータへの給電を停止するようにしている。
特開2005−3052号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、例えば、第1、第2のデューティ集合体のオーバーラップ量が閾値を超えた場合に、その第2のデューティ集合体のデューティ比を0にしてアクチュエータへの給電を停止するようにしている。その結果、連続する複数のエンジンの振動周期において、アクチュエータへの電流出力が抜けてしまうことがあり、エンジン振動に対する防振制御が充分にできなくなってしまうという課題がある。
また、例えば、エンジン回転速度が増加した場合、エンジンの振動の周期長さT1に対応した第1のデューティ集合体の始点のタイミングである位相遅れも、エンジンのクランク角表示では同じ位相遅れであっても、既にデューティ集合体として生成された時点では、時間単位の位相遅れに変換されており、エンジンの振動の周期長さT3における実際の位相遅れとずれが生じ、適切な防振制御ができないという課題があった。
そこで、本発明は、アクチュエータへの給電を停止することなく、エンジン振動に対する防振機能を発揮することができる能動型防振支持装置及びその防振制御方法を提供することを目的とする。
請求の範囲第1項に係る発明の能動型防振支持装置は、エンジンを車体に支承するとともに、エンジンの回転変動を検出するセンサからの出力に基づいてエンジンの振動状態を推定する制御手段がアクチュエータを伸縮駆動して、振動の伝達を抑制するものであって、制御手段は、センサからの出力データを用いてエンジンの振動の伝達を抑制する目標電流値波形を算出するとともに、センサからのデータを用いて算出されるエンジンの振動の位相遅れをエンジン回転速度により定まる第1の所定時間で割り、その商と、その余りの時間とを算出し、アクチュエータの駆動タイミングにおけるエンジン回転速度により定まる商に係わる第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に余りの時間を経過後に、算出された目標電流値波形を出力することを特徴とする。
請求の範囲第1項に記載の発明によれば、制御手段は、センサからの出力データを用いて算出されたエンジンの振動の位相遅れをエンジン回転速度により定まる第1の所定時間で割り、その商と、その余りの時間とを算出する。そして、制御手段は、アクチュエータの駆動タイミングにおけるエンジン回転速度により定まる前記商に係わる第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に前記余りの時間を経過後に、算出された目標電流値波形を出力するので、エンジンの回転変動に合わせて目標電流値波形を適切な位相遅れで出力して能動型防振支持装置の制御を適切に行うことができる。
請求の範囲第2項に係る発明の能動型防振支持装置は、請求の範囲第1項に記載の発明の構成に加え、更に、制御手段は、エンジンの回転変動を検出するセンサからの出力データを用いて、エンジン振動の振幅及び周期を推定する振動状態推定手段と、振動状態推定手段で推定された振幅及び周期に基づいて、アクチュエータを駆動する目標電流値波形を算出する目標電流算出手段と、振動状態推定手段で推定された振幅及びセンサからの出力データを用いて、エンジンの振動の位相遅れを算出する位相遅れ算出手段と、位相遅れ算出手段で算出されたエンジン振動の位相遅れをエンジン回転速度により定まる第1の所定時間で割り、その商と、その余りの時間とを算出する位相遅れパラメータ算出手段と、アクチュエータの駆動タイミングにおけるエンジン回転速度により定まる商に係わる第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に余りの時間を経過後に、算出された目標電流値波形を出力させる位相遅れ補正手段と、を備えることを特徴とする。
請求の範囲第2項に記載の発明によれば、制御手段は、エンジンの回転変動を検出するセンサからの出力データを用いて、エンジン振動の振幅及び周期を推定し、推定された振幅及び周期に基づいて、アクチュエータを駆動する目標電流値波形を算出する。そして、制御手段は、推定された振幅及びセンサからの出力データを用いて、エンジンの振動の位相遅れを算出し、算出された位相遅れを、エンジン回転速度により定まる第1の所定時間で割り、その商と、その余りの時間とを算出する。その後、制御手段は、アクチュエータの駆動タイミングにおけるエンジン回転速度により定まる前記商に係わる第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に前記余りの時間を経過後に、算出された目標電流値波形を出力するので、エンジンの回転変動に合わせて目標電流値波形を適切な位相遅れで出力して能動型防振支持装置の制御を適切に行うことができる。
請求の範囲第3項に係る発明の能動型防振支持装置は、請求の範囲第1項に記載の発明の構成に加え、更に、前記制御手段は、エンジンの回転に基づくセンサからのクランクパルス信号を計測し、エンジンの振動の周期における第1の振動周期に属するクランクパルス信号のデータを用いて、次の第2の振動周期において防振用のアクチュエータに流す目標電流値波形を算出し、次の第3の振動周期において前記算出された目標電流値波形を用いてアクチュエータを駆動制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
請求の範囲第3項に記載の発明によれば、制御手段は、エンジンの回転に基づくセンサからのクランクパルス信号を計測し、エンジンの振動の周期における第1の振動周期に属するクランクパルス信号のデータを用いて、次の第2の振動周期において防振用のアクチュエータに流す目標電流値波形を算出し、次の第3の振動周期において前記算出された目標電流値波形を用いてアクチュエータを駆動制御する制御手段を備えている。従って、制御手段は、限られた演算能力の中で第1の振動周期においてクランクパルス信号のデータを取得し、次の第2の振動周期においてアクチュエータに流す目標電流値波形を算出し、次の第3の振動周期において前記算出された目標電流値波形を用いてアクチュエータを駆動制御する段階で、アクチュエータの駆動タイミングにおけるエンジン回転速度により定まる前記商に係わる第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に前記余りの時間を経過後に、算出された目標電流値波形を出力するので、エンジンの回転変動に合わせて目標電流値波形を適切な位相遅れで出力して能動型防振支持装置の制御を適切に行うことができる。
請求の範囲第4項に係る発明の能動型防振支持装置は、請求の範囲第3項に記載の発明の構成に加え、更に、制御手段は、エンジンの振動の第2の振動周期において、エンジンの振動の第1の振動周期に属するクランクパルス信号のデータを用いて、エンジン振動の第1の振動周期におけるエンジンの振動の位相遅れを算出するとともに、エンジン回転速度により定まる第1の所定時間を算出し、更に、算出された第1の振動周期におけるエンジンの振動の位相遅れを、第1の所定時間で割り、その商とその余りの時間とを算出し、
エンジンの振動の第3の振動周期において、エンジン回転速度により定まる商に係わる第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に、余りの時間を経過後に、算出された目標電流値波形を出力することを特徴とする。
請求の範囲第4項に記載の発明によれば、制御手段は、エンジンの振動の第2の振動周期において、エンジンの振動の第1の振動周期に属するクランクパルス信号のデータを用いて、エンジン振動の第1の振動周期におけるエンジンの振動の位相遅れを算出する。そして、制御手段は、算出された第1の振動周期におけるエンジンの振動の位相遅れを、エンジン回転速度により定まる第1の所定時間で割り、その商と、その余りの時間とを算出する。次いで、制御手段は、エンジンの振動の第3の振動周期において、エンジン回転速度により定まる前記商に係わる第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に前記余りの時間を経過後に、算出された目標電流値波形を出力する。その結果、エンジンの回転変動に合わせて目標電流値波形を適切な位相遅れで出力して能動型防振支持装置の制御を適切に行うことができる。
請求の範囲第5項に係る発明の能動型防振支持装置は、請求の範囲第4項に記載の発明の構成に加え、更に、制御手段は、エンジンの振動の第2の振動周期において、エンジンの振動の第1の振動周期に属するクランクパルス信号のデータを用いて、エンジン振動の第1の振動周期におけるエンジンの振動の位相遅れを算出するとともに、エンジン回転速度により定まる第1の所定時間を算出し、更に、算出された第1の振動周期におけるエンジンの振動の位相遅れを、第1の所定時間で割り、その商とその余りの時間とを算出し、エンジンの振動の第3の振動周期において、エンジン回転速度により定まる第3の所定時間を算出し、算出された余りの時間を、エンジン回転速度により定まる第3の所定時間と算出されたエンジン回転速度により定まる第1の所定時間との比で補正し、エンジン回転速度により定まる商に係わる第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に補正された余りの時間を経過後に、算出された目標電流値波形を出力することを特徴とする。
請求の範囲第5項に記載の発明によれば、制御手段は、エンジンの振動の第2の振動周期において、エンジンの振動の第1の振動周期に属するクランクパルス信号のデータを用いて、エンジン振動の第1の振動周期におけるエンジンの振動の位相遅れを算出する。そして、制御手段は、算出された第1の振動周期におけるエンジンの振動の位相遅れを、エンジン回転速度により定まる第1の所定時間で割り、その商と、その余りの時間とを算出する。次いで、制御手段は、エンジンの振動の第3の振動周期において、エンジン回転速度により定まる第3の所定時間を算出し、算出された余りの時間を、エンジン回転速度により定まる第3の所定時間と算出されたエンジン回転速度により定まる第1の所定時間との比で補正する。その後、エンジン回転速度により定まる前記商に係わる第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に前記補正された余りの時間を経過後に、算出された目標電流値波形を出力する。その結果、エンジンの回転変動に合わせて目標電流値波形をより精度の良い位相遅れで出力して能動型防振支持装置の制御を適切に行うことができる。
請求の範囲第6項に係る発明の能動型防振支持装置は、請求の範囲第1項に記載の発明の構成に加えて、更に、エンジン回転速度により定まる第1の所定時間は、エンジン振動の周期を所定の整数で割った値に対応し、エンジン回転速度により定まる商に係わる第2の所定時間は、所定数のクランクパルス信号を検出するのに要する時間に対応することを特徴とする。
例えば、エンジンがV型8気筒エンジンならばクランク軸の回転角度で120deg.直列4気筒エンジンならばクランク角で180deg.の回転に要する時間がエンジン振動周期に対応し、エンジン振動の位相遅れもこのエンジン振動周期に対応して変動する。
従って、請求の範囲第6項に記載の発明によれば、エンジン回転速度により定まる第1の所定時間は、エンジン振動の周期を所定の整数で割った値に対応させることができる。例えば、前記エンジンの型式で決まるエンジン振動の周期に相当するクランク角に対して、予め実験的に得られたエンジン振動の位相遅れより短めのクランク角であって、かつ、前記エンジン振動の周期に相当するクランク角を整数で除して得られるクランク角(以下、「1つのステージに対応するクランク角」と称する)に要した時間に対応させることができる。そして、エンジン回転速度により定まる前記商に係わる第2の所定時間は、アクチュエータの駆動タイミングにおける前記した1つのステージに対応するクランク角に要する時間として検出できる。その結果、振動状態を推定する制御手段において推定された振幅及びセンサからの出力データを用いて算出されたエンジンの振動の位相遅れを、駆動タイミングにおけるエンジン振動の実際の位相遅れに近づけて設定変更可能となる。
請求の範囲第7項に係る発明は、周期的に繰り返されるエンジンの振動周期のうちの1つの周期において、エンジンの回転変動を検出するセンサからの当該周期における出力値を読み取る読取処理と、次の周期において、前の周期で読み取ったセンサからの出力値に基づいて防振用のアクチュエータに給電するための目標電流値波形及び仮の位相遅れ時間を演算する演算処理と、その次の周期において、前の周期で算出した目標電流値波形に応じた電流をアクチュエータに出力してエンジンの振動を抑制する出力処理と、をサイクルとして繰り返して行うとともに、エンジンの回転速度の加減速に基づいて各サイクルでの出力処理における前記目標電流値波形に応じた電流の出力のタイミングを決める位相遅れを調整する位相遅れ調整処理を、各周期をそれぞれn個のステージに分割して行う能動型防振支持装置における防振制御方法であって、
演算処理において、読取処理を行う周期の時間長を、各周期を分割するステージの数であるnで割って、読取処理のときの1つのステージの平均の時間長を算出し、演算された仮の位相遅れを、算出された1つのステージの平均の時間長で割って商であるステージ個数と余りである余りの時間とを算出し、出力処理において、出力処理における位相遅れを、当該出力処理を行う周期に属する前記ステージ個数分の時間が経過し、更に、前記余りの時間が経過したときとすることを特徴とする。
請求の範囲第7項に記載の発明によれば、能動型防振支持装置は、エンジンの回転速度の加減速に基づいて各サイクルでの出力処理における目標電流値波形に応じた電流の出力のタイミングを決める位相遅れを調整する位相遅れ調整処理において、当該出力処理を行う周期に属する前記ステージ個数分の時間が経過し、更に、前記余りの時間が経過したときとするので、簡単に位相遅れ調整ができる。その結果、エンジンの回転変動に合わせて目標電流値波形を適切な位相遅れで出力して能動型防振支持装置の制御を適切に行うことができる。
請求の範囲第8項に係る発明は、請求の範囲第7項に記載の発明の構成に加え、出力処理において、演算処理において算出された余り時間を、出力処理を行う周期に属する最初のステージの時間長と、算出された読取処理のときの1つのステージの時間長との比で補正し、出力処理における位相遅れを、当該出力処理を行う周期に属するステージ個数分の時間が経過し、更に、補正された余りの時間が経過したときとすることを特徴とする。
請求の範囲第8項に記載の発明によれば、能動型防振支持装置は、エンジンの回転速度の加減速に基づいて各サイクルでの出力処理における目標電流値波形に応じた電流の出力のタイミングを決める位相遅れを調整する位相遅れ調整処理において、演算処理において算出された余り時間を補正して用いる。その結果、請求7に記載の発明よりも更に精度良く位相遅れ調整ができる。その結果、エンジンの回転変動に合わせて目標電流値波形を適切な位相遅れで出力して能動型防振支持装置の制御を適切に行うことができる。
本発明によると、アクチュエータへの通電を停止することなく、エンジン振動に対する防振機能を発揮することができる能動型防振支持装置及びその防振制御方法を提供することができる。
実施形態に係る能動型防振支持装置のアクティブ・コントロール・マウントの構造を示す縦断面図である。 図1のA部拡大図である。 能動型防振支持装置の構成を示す機能ブロック図である。 TDCパルス信号及びクランクパルス信号と同期させたACM_ECUのマイクロコンピュータにおけるACM制御の演算処理サイクルの説明図であり、(a)は、演算処理のサイクルのタイムチャートであり、(b)は、各演算処理サイクル内をクランクパルス信号に基づいて4つのステージSTGに分割する方法を説明するタイミングチャートであり、(c)は、(a)におけるCUCYL=0の演算処理サイクルにおいて取得されたクランクパルス信号に対する、続く2つの演算処理サイクルにおける演算処理の内容を説明するタイミングチャートであり、(d)は、出力された目標電流値波形に応じた電流に対するフィードバック制御を説明するタイミングチャートである。 アクチュエータの駆動タイミングにおけるアクティブ・コントロール・マウントM,Mに対する目標電流値波形を例示し、(a)は、アクティブ・コントロール・マウントMに対する目標電流値波形ITFrの説明図、(b)は、アクティブ・コントロール・マウントMに対する目標電流値波形ITRrの説明図である。 防振制御の流れを示すフローチャートである。 エンジン回転速度が加速する場合のクランクパルス間隔読み取り処理サイクルにおいて取得されたクランクパルス信号に基づき算出された位相遅れP1と、目標電流出力処理サイクルにおける位相遅れの調整処理の説明図であり、(a)は、クランクパルス信号のタイムチャートとエンジン振動の周期の対応関係説明図、(b)は、演算処理サイクルのタイムチャート、(c)は、Fr側の目標電流値波形を出力する際の位相遅れの調整処理の説明図である。 目標電流出力処理サイクルにおけるFr側の目標電流値波形の出力制御の詳細説明図である。 エンジン回転速度の加速時におけるFr側の目標電流値波形の出力をエンジン振動の5周期に亘り示した説明図である。 変形例における防振制御の流れを示すフローチャートである。 変形例における目標電流出力処理サイクルでのFr側の目標電流値波形の出力制御の詳細説明図である。
以下、本発明の実施形態について、適宜図を参照しながら詳細に説明する。
(能動型防振支持装置の全体構成)
図1は、本実施形態に係わる能動型防振支持装置のアクティブ・コントロール・マウントの構造を示す縦断面図であり、図2は図1のA部拡大図である。
本実施形態に係わる能動型防振支持装置301は、上下方向に伸縮駆動することが可能で、車両のエンジンを車体フレームに弾性的に支承するために用いられるアクティブ・コントロール・マウントM,Mを、エンジンの前後方向に2つ配置してなる。
なお、以下ではアクティブ・コントロール・マウントM,Mを特に区別する必要がない場合は、単にアクティブ・コントロール・マウントMと記載する。
ここで、エンジンは、例えば、クランクシャフト(図示せず)の一端にトランスミッションが結合されるとともに、クランクシャフトが車両の本体に横向きに配置される、いわゆる横置きのV型6気筒エンジンである。従って、エンジンはクランクシャフト方向が車両の左右方向に配置され、エンジンによるロール方向の振動を抑制するため、エンジンを挟んで、車両の前方側にアクティブ・コントロール・マウントMが、車両の後方側にアクティブ・コントロール・マウントMが対にして備えられている。
アクティブ・コントロール・マウントM,Mは、エンジンの重心の高さより低い位置に取り付けられ、エンジンの前後方向のロール振動を抑制するとともに、エンジンを車両の車体に弾性支持(支承)する。
図1に示すように、能動型防振支持装置301は、アクティブ・コントロール・マウントM,M(図1では、代表的に1つのアクティブ・コントロール・マウントMのみを表示)を制御するアクティブ・コントロール・マウント制御ECU200を備えている。以下では、アクティブ・コントロール・マウント制御ECU200は、「ACM_ECU200」と称する。
ACM_ECU200はエンジン回転速度Neや出力トルク等を制御するエンジン制御ECU(以下、「エンジンECU」と称する)100とCAN通信等で接続されている。ここで、ACM_ECU200が請求の範囲に記載の「制御手段」に対応する。
(ACMの構成)
図1に示すように、アクティブ・コントロール・マウントMは、軸線Lに関して実質的に軸対称な構造を有するもので、略円筒状の上部ハウジング11と、その下側に配置された略円筒状の下部ハウジング12と、下部ハウジング12内に収容されて上面が開放した略カップ状のアクチュエータケース13と、上部ハウジング11の上側に接続したダイヤフラム22と、上部ハウジング11内に格納された環状の第1弾性体支持リング14と、第1弾性体支持リング14の上側に接続した第1弾性体19と、アクチュエータケース13に収容された環状の第2弾性体支持リング15と、第2弾性体支持リング15の内周側に接続した第2弾性体27と、アクチュエータケース13に収容され第2弾性体支持リング15及び第2弾性体27の下方に配置された駆動部(アクチュエータ)41等から構成されている。
上部ハウジング11下端のフランジ部11aと、下部ハウジング12の上端のフランジ部12aとの間に、アクチュエータケース13の外周のフランジ部13aと、第1弾性体支持リング14の外周部14aと、第2弾性体支持リング15の上面外周部15aとが重ね合わされてカシメにより結合される。このとき、フランジ部12aとフランジ部13aとの間に環状の第1フローティングラバー16を介在させ、かつフランジ部13aの上面と第2弾性体支持リング15の上面外周部15a下面との間に環状の第2フローティングラバー17を介在させることで、アクチュエータケース13は、上部ハウジング11及び下部ハウジング12に対して上下方向に相対移動可能にフローティング支持される。
第1弾性体支持リング14と、第1弾性体19の上面側に設けられた凹部内に配置された第1弾性体支持ボス18とは、厚肉のラバーで形成された第1弾性体19の下端及び上端で、加硫接着によって接合されている。更に、第1弾性体支持ボス18の上面にダイヤフラム支持ボス20がボルト21で固定されており、ダイヤフラム支持ボス20に内周部を加硫接着によって接合されたダイヤフラム22の外周部が、上部ハウジング11に加硫接着により接合されている。
ダイヤフラム支持ボス20の上面にはエンジン取付部20aが一体に形成され、エンジンに固定される(詳細な固定方法は、図示省略してある)。また、下部ハウジング12の下端の車体取付部12bが図示しない車体フレームに固定される。
上部ハウジング11の上端のフランジ部11bには、ストッパ部材23の下端のフランジ部23aがボルト24及びナット25で結合されており、ストッパ部材23の上部内面に取り付けたストッパラバー26に、ダイヤフラム支持ボス20の上面に突設したエンジン取付部20aが当接可能に対向する。
このような構造によって、アクティブ・コントロール・マウントMにエンジンから大きな荷重が入力したとき、エンジン取付部20aがストッパラバー26に当接することで、エンジンの過大な変位が抑制される。
第2弾性体支持リング15の内周面には、膜状のラバーで形成された第2弾性体27の外周部が加硫接着により接合されており、第2弾性体27の中央部にその上部が埋め込まれるように可動部材28が加硫接着により接合される。
そして、第2弾性体支持リング15の上面と第1弾性体支持リング14の下部との間に円板状の隔壁部材29が固定されており、第1弾性体支持リング14、第1弾性体19及び隔壁部材29により区画された第1液室30と、隔壁部材29及び第2弾性体27により区画された第2液室31とが、隔壁部材29の中央に開口している連通孔29aを介して相互に連通する。
第2弾性体27の外周部27aは、第2弾性体支持リング15の下面外周部15b(図2参照)と後記するヨーク44との間に挟持され、シール機能を有するようになっている。
また、第1弾性体支持リング14と上部ハウジング11との間に環状の連通路32が形成されている。連通路32は連通孔33を介して第1液室30に連通するとともに、環状の連通間隙34を介して、第1弾性体19とダイヤフラム22により区画された第3液室35に連通する。
図2に示すように、コイル組立体43は、固定コア42及びヨーク44間に配置され、コイル46とコイル46の周囲を覆うコイルカバー47とで構成される。コイルカバー47には、下部ハウジング12及びアクチュエータケース13に形成された開口部12c,13bを貫通して外部に延出するコネクタ48が一体に形成され、そこにコイル46に給電する給電線が接続される。
ヨーク44は、コイルカバー47の上面側に環状の鍔部を持ち、その鍔部の内周から下方に伸びる円筒部44aを有する、謂わば、フランジ付き円筒の形状である。コイルカバー47の上面とヨーク44の鍔部の下面との間にシール部材49が配置され、コイルカバー47の下面と固定コア42の上面との間にシール部材50が配置される。これらのシール部材49,50によって下部ハウジング12及びアクチュエータケース13に形成した開口部12c,13bから駆動部41の内部空間に水や塵が入り込むのを阻止することができる。
ヨーク44の円筒部の内周面には、薄肉円筒状の軸受け部材51が上下方向に摺動自在に嵌合しており、この軸受け部材51の上端には径方向内向きに折り曲げられた上部フランジ51aが形成されるとともに、下端には径方向外向きに折り曲げられた下部フランジ51bが形成されている。
下部フランジ51bとヨーク44の円筒部44aの下端との間には、セットばね52が圧縮状態で配置されており、このセットばね52の弾性力で軸受け部材51の下部フランジ51bを下方に付勢して、下部フランジ51bの下面と固定コア42との間に配された弾性体53を介して、固定コア42の上面に押し付けることで、軸受け部材51がヨーク44にて支持される。
軸受け部材51の内周面には、略円筒状の可動コア54が上下方向に摺動自在に嵌合する。更に、固定コア42及び可動コア54はそれぞれ軸線L上の中心部が中空になっており、そこに前記した可動部材28の中心部(軸線L上)に接続して下方に伸びる略円柱状のロッド55が挿通されている。ロッド55の下端部にはナット56が締結される。ナット56は、中心部に上端が開口した中空部を有し、その中空部にロッド55の下端側を収容している。ナット56の上端部56aは、その下方よりもやや外径が大きく、上端部56aの上面が可動コア54のばね座54aの下面と当接するようになっている。
また、可動コア54のばね座54aと可動部材28の下面との間には、圧縮状態のセットばね58が配置され、このセットばね58の弾性力で可動コア54は下方に付勢され、可動コア54の前記ばね座54aの下面がナット56の上端部56aの上面に押し付けられて固定される。この状態で、可動コア54の円筒部の円錐の周面形状の内周面と固定コア42の円錐の周面形状の外周面とが、円錐の周面状のギャップgを介して対向している。
ロッド55に対し、ナット56は固定コア42の中心に形成された開口42a内で上下位置を調整されて締結されており、この開口42aは、ゴム製のキャップ60で閉塞される。
(アクティブ・コントロール・マウントの作用)
駆動部41のコイル46は、ACM_ECU200からの給電制御により励磁され、可動コア54を吸引して可動部材28を下方側に移動させる。この可動部材28の移動に伴い、第2液室31を区画する第2弾性体27が下方に変形して第2液室31の容積が増加する。逆に、コイル46を消磁すると、第2弾性体27が自己の弾性により上方に変形し、可動部材28及び可動コア54が上昇し、第2液室31の容積が減少する。
しかして、車両の走行中に低周波数(例えば、7〜20Hz)のエンジン、車体、サスペンションの連成系において車体の剛体振動とエンジン系の共振により発生する低周波振動であるエンジンシェイク振動が発生したとき、エンジンからダイヤフラム支持ボス20及び第1弾性体支持ボス18を介して入力される荷重で第1弾性体19が変形して第1液室30の容積が変化すると、連通路32を介して接続された第1液室30及び第3液室35の間で液体が流通する。この状態で、第1液室30の容積が拡大・縮小すると、それに応じて第3液室35の容積は縮小・拡大するが、この第3液室35の容積変化はダイヤフラム22の弾性変形により吸収される。このとき、連通路32の形状及び寸法、並びに第1弾性体19のばね定数は、前記エンジンシェイク振動の周波数領域で低ばね定数及び高減衰力を示すように設定されているため、エンジンから車体フレームに伝達される振動を効果的に低減することができる。
なお、前記エンジンシェイク振動の周波数領域では、エンジンが定常回転の場合は、駆動部41は駆動しない非作動状態に保たれる。
前記エンジンシェイク振動よりも周波数の高い振動、すなわちエンジンの図示しないクランクシャフトの回転に起因するアイドル時の振動や、エンジンの気筒の一部を休止してエンジンを駆動する気筒休止運転時の振動が発生した場合、第1液室30及び第3液室35を接続する連通路32内の液体はスティック状態になって防振機能を発揮できなくなるため、アクティブ・コントロール・マウントM,Mの駆動部41,41を駆動して防振機能を発揮させる。
ちなみに、アイドル振動は、アイドル回転状態でフロア、シート及びステアリング・ホイールが低周波振動を起こすもので、ブルブル振動は4気筒エンジンで、例えば、20〜35Hz、6気筒エンジンで、例えば30〜50Hzであり、ユサユサ振動は5〜10Hzで燃焼不均一にて発生し、エンジンのロール振動が主な要因である。
そこで、駆動部41,41を駆動するため、図1に示すアクティブ・コントロール・マウントM,Mを含む能動型防振支持装置301では、クランクパルスセンサ(エンジンの回転変動を検出するセンサ)Sa(図1では「CRKセンサSa」と表示し、以下、「CRKセンサSa」と称する)、TDCセンサ(エンジンの回転変動を検出するセンサ)Sbに基づき、ACM_ECU200のマイクロコンピュータ200b(図3参照)において目標電流値波形を算出する。そして、マイクロコンピュータ200bにおいて、前記算出した目標電流値波形からサンプリングされたPWM(Pulse Width Modulation)制御用の目標電流値(目標電流)を駆動回路121A、121B(図3参照)に出力する。そして、コイル46,46に対する通電を制御する。
図2に示すように構成されるアクティブ・コントロール・マウントMの駆動部41は、コイル46に電流が通電されていない状態のとき、可動部材28は、第2弾性体27の自己の弾性復元力によって上動する。そして、ナット56が可動コア54を押し上げ、可動コア54と固定コア42との間にギャップgが形成される。
一方、ACM_ECU200からコイル46に電流が通電されると、コイル46が発生させた磁束線がヨーク44、可動コア54、更にギャップgを上下に貫通して、固定コア42、コイル46に戻る閉じた回路を形成することによって、可動コア54が下方に吸引され、移動する。このとき、可動コア54は可動部材28の下方に接続するロッド55に固定されるナット56を介して、可動部材28を下方に移動させ、第2弾性体27が下向きに変形する。その結果、第2液室31(図1参照)の容積が増加するため、エンジン(図1参照)からの押し荷重で圧縮された第1液室30の液体が隔壁部材29の連通孔29aを通過して第2液室31に流入し、エンジンから車両に伝達される荷重を低減することができる。
逆に、コイル46への通電を止めると、可動コア54は下への吸引力から解放され、下向きに変形していた第2弾性体27が自身の弾性力で上方位置に戻ろうとし、ロッド55に固定されるナット56を介して、可動コア54が上方に引っ張られ、移動する。その結果、ギャップgが形成される。このとき、第2弾性体27が上方に移動する結果、第2液室31の容積が減少するため、エンジンからの引き荷重で減圧された第1液室30へ隔壁部材29の連通孔29aを通過して第2液室31の液体が流入し、エンジンから車両に伝達される荷重を低減することができる。
以上のように、ACM_ECU200は、コイル46へ通電する電流値を制御することで可動部材28の上下動を制御でき、エンジンのロール振動を車体フレームに伝えないように防振機能を発揮することができる。
以下に、エンジンECU100とACM_ECU200の機能構成を詳細に説明する。
《エンジンECUの構成》
次に、図3を参照し、適宜、図1、図2を参照しながらエンジンECUの構成を説明する。
図3は、能動型防振支持装置の構成を示す機能ブロック図である。
エンジンECU100は、ECU電源回路100a、マイクロコンピュータ100b、ROM(図示せず)、各種センサからの信号接続用のインタフェース回路や、気筒休止ソレノイド111A,111B,111Cを駆動する駆動回路(図示せず)や、ACM電源スイッチ112を通電させるリレースイッチ100c、CAN通信部100d等の各種インタフェース回路を含んで構成されている。
そして、エンジンECU100は、ACM_ECU200との専用信号線である、クランクパルス信号線105、TDCパルス信号線106、気筒休止信号線107で接続され、更に、ACM_ECU200及び他のECU、例えば、操舵トルクを電動機の補助力でアシスト制御する電動パワステアリングECU等と、バス型のCAN通信線104で接続されている。
マイクロコンピュータ100bは、ROMに内蔵されたプログラムを読み出して実行することにより実現される機能部である、エンジン回転速度演算部210、要求出力演算部211、気筒数切替判定部212及び燃料噴射制御部213、エンジン制御パラメータ送受信部214を含んで構成されている。
エンジン回転速度演算部210は、CRKセンサSa、TDCセンサSbからの信号に基づいてエンジン回転速度Neを算出し、要求出力演算部211に出力する。
要求出力演算部211は、主に、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルポジション・センサSからの信号や車速を検出する車速センサS1Vからの信号、エンジン回転速度演算部210で算出されたエンジン回転速度Ne等に基づいて、減速段を推定し、現在のエンジン出力トルクを推定し、要求トルクを算出したり、それに応じた吸気量を算出し、スロットルバルブ・アクチュエータAC1を制御したりする。
なお、要求出力演算部211における要求トルクに応じた吸気量の算出に当たっては、例えば、水温センサSからのエンジン冷却水の水温、スロットルポジション・センサSからのスロットル開度、吸気温センサSからの吸気温度、エアフローセンサSからの吸気流速、圧力センサSからの吸気圧等が用いられる。
気筒数切替判定部212は、例えば、エンジン回転速度や、車速や、要求出力演算部211で算出された現在の推定トルクや要求トルクを用いて、アイドリング状態や、出力トルクの小さい巡航状態を判別し、そのようなエンジンの運転状態と判別したとき、予め設定されたエンジン回転速度や要求トルク等をパラメータにした気筒数決定マップ(図示せず)に基づいて、運転状態の気筒数を切替え、バルブ休止機構の油圧アクチュエータ(図示せず)を動作させる気筒休止ソレノイド111A,111B,111Cの内の1つまたは2つを通電状態にして、4気筒運転または3気筒運転の気筒休止状態に切替制御する。
ちなみに、気筒休止ソレノイド111Aが通電したとき、6気筒の内の#1、#2、#3気筒が気筒休止状態となり、気筒休止ソレノイド111Bが通電したとき、#3気筒が気筒休止状態となり、気筒休止ソレノイド111Cが通電したとき、#4気筒が気筒休止状態となる。従って、4気筒運転の場合は、気筒休止ソレノイド111B,111Cを通電状態とし、3気筒運転の場合は、気筒休止ソレノイド111Aのみを通電状態とする。
また、気筒数切替判定部212は、気筒休止状態にしたとき、気筒休止対象の気筒を示す信号である気筒休止信号を、気筒休止信号線107を介してACM_ECU200の後記するエンジン回転モード判定部233に出力する。
燃料噴射制御部213は、要求出力演算部211において算出された要求トルクや、エンジン回転速度に応じて、燃料噴射量、具体的には、燃料噴射時間を設定し、CRKセンサSaやTDCセンサSbからパルス信号のタイミングとエンジン回転速度に応じて予め設定された噴射開始のタイミングマップ(図示せず)に基づいて、運転状態の気筒のインジェクタFIに対して燃料噴射の制御を行う。
燃料噴射制御部213は、OセンサSからの排気ガス中の酸素濃度の信号に基づいて、燃料噴射量を調節し、排気ガス規制に適合するような燃焼状態に調節する。
ちなみに、エンジンECU100には、エンジンECU100で取得したエンジン回転速度や、車速や、エンジン推定出力トルク等のパラメータを、他のECU、例えば、電動パワステアリングECU(図示せず)等にバス型のCAN通信線104を介して出力したり、車両挙動安定化制御システムECU(図示せず)から、加速時アンダステアを検出してエンジンの出力トルク抑制の指示信号を受信したりする、エンジン制御パラメータ送受信部214を有している。
また、バッテリBからの電源が、イグニッション・スイッチ113(以下「IG−SW113」と称する)が、イグニッション・オンの位置にターンされて、ECU電源回路100aに給電された後、マイクロコンピュータ100bが動作開始して、ACM電源スイッチ112のソレノイドを通電状態にするリレースイッチ100cを動作させるACM電源リレー信号出力部215を含んでいる。
図3に示すようにIG−SW113がイグニッション・オンの位置にターンされると、エンジンECU100、ACM_ECU200にも通電され、ACM電源リレー信号出力部215がリレースイッチ100cをオン状態にし、ACM電源スイッチ112が通電状態となる。その結果、後記する駆動回路121A,121BにバッテリBからの直流電源が接続される。
《ACM_ECUの構成》
次に、図3から図5を参照しながらACM_ECU200について説明する。
ACM_ECU200は、ECU電源回路200aと、マイクロコンピュータ200bと、ROM(図示せず)と、駆動回路121A、121B、電流センサ123A,123Bを含んで構成されている。
駆動回路121A,121Bはスイッチング素子で構成され、駆動制御部239A,239BにPWM制御のON,OFFを制御されてアクティブ・コントロール・マウントM、Mの駆動部41,41(図1参照)へ給電する電流値を制御する。駆動回路121A,121Bから給電される電流値は、電流センサ123A,123Bでそれぞれ検出され、駆動制御部239A,239Bに入力される。
マイクロコンピュータ200bは、図3に示すようにROMに内蔵されたプログラムを読み出して実行することにより実現される機能部であるタイミング制御部(位相遅れ補正手段)230、CRKパルス読取時刻一時記憶部231、CRKパルス間隔演算部232、エンジン回転モード判定部233、振動状態推定部(振動状態推定手段)234、位相検出部(位相遅れパラメータ算出手段)235、目標電流演算部(目標電流算出手段)236、駆動用パルス制御信号生成部237、駆動用パルス制御信号出力時補正部238(位相遅れ補正手段)、及び駆動制御部239A,239Bを含んで構成されている。
エンジンECU100からクランクパルス信号線105により入力されたクランクパルス信号(図3ではクランクパルス信号を「CRKパルス信号」と表示)は、CRKパルス読取時刻一時記憶部231及びタイミング制御部230に入力されるとともに、エンジンECU100からTDCパルス信号線106により入力されたTDCパルス信号は、CRKパルス読取時刻一時記憶部231及びタイミング制御部230に入力される。
(演算処理サイクルの説明)
先ず、図4を参照しながらTDCパルス信号及びクランクパルス信号と同期させたACM_ECU200のマイクロコンピュータ200bにおけるアクティブ・コントロール・マウントMの制御(以下、「ACM制御」と称する)の演算処理サイクルについて説明する。
図4は、TDCパルス信号及びクランクパルス信号と同期させたACM_ECUのマイクロコンピュータにおけるACM制御の演算処理サイクルの説明図であり、(a)は、演算処理のサイクルのタイムチャートであり、(b)は、各演算処理サイクル内をクランクパルス信号に基づいて4つのステージSTGに分割する方法を説明するタイミングチャートであり、(c)は、(a)における演算処理サイクル番号「0」の演算処理サイクルCUCYLにおいて取得されたクランクパルス信号に対する、続く2つの演算処理サイクルにおける演算処理の内容を説明するタイミングチャートであり、(d)は、出力された目標電流値波形に応じた電流に対するフィードバック制御を説明するタイミングチャートである。
ここで、CRKセンサSaは、エンジンの図示しないクランクシャフトが発生するクランクパルスを検出するセンサである。本実施形態では、6気筒エンジンの場合、クランクパルスは、クランク角が6deg.毎に基本的に発生し、CRKセンサSaはこのクランクパルスを検出してエンジンECU100に入力する。また、TDCセンサSbは、各気筒の上死点毎に1回、TDCパルス信号を出力するセンサであり、クランクシャフトの1回転につき3回、TDCパルス信号をエンジンECU100に入力する。そして、各気筒のTDCパルス信号が入力される毎にACM制御の演算処理サイクルCUCYL(図4の(a)参照)が次の演算処理サイクルCUCYLに更新される。
図4の(a)では、「CUCYL」と表示し、クランクパルス信号の所定個数、例えば、20個、つまり、クランク角120deg.の区間に亘り繰り返しクランクパルス信号それぞれに対応させて、TDCパルス信号を受信した時点を基準に計数したマイクロコンピュータ200bのクロックパルスの計数結果を記憶処理する後記するところの「CRKパルス間隔読取処理サイクル」である演算処理サイクルCUCYLを示す。一連の連続する各「CRKパルス間隔読取処理サイクル」を識別するために、演算処理サイクル番号0〜5を付してある。以下、前記したクランク角120deg.の区間に亘るクランクパルス信号それぞれに対応させて、クロックパルスの計数結果を記憶処理することを「CRKパルス間隔読取処理」と称する。
図4の(b)では、「STG」と表示し、タイミング制御部230において、TDCパルス信号を受信した時点を基準に計数した30deg.分のクランクパルス信号毎に、ステージトリガ信号を発生させて1つの演算処理サイクルCUCYLをステージ番号0〜3を付した4つのステージSTGに分割することを示してある。ちなみに、ステージトリガ信号は、ステージ番号を示す情報も含んでいる。そして、この1つのステージSTGに対応する時間を、以下では「STG時間」と称する。STG時間は、エンジン回転速度に応じて変化する。
なお、V型6気筒エンジンが全筒運転をしている場合、エンジン振動の周期は、クランク角120deg.に対応した時間周期であり、以下では、全筒運転をしている場合を例に説明する。このステージSTGは、予め実験的にエンジン振動の周期がクランク角120deg.に対応した時間周期の場合、エンジン振動を抑制するために生成する後記する目標電流値波形のTDCパルス信号を基準点とした出力時の位相遅れδ1(図4の(d)参照)に対して、ステージ番号「0」の最初のステージ分のクランク角分をクランクシャフトが回転するに要する時間より少し小さくなるように設定する。そのため、前記したように1つの演算処理サイクルCUCYLを4個に分割することに限定されることなく、4個よりも大きい整数n個のステージに分割するように、ステージSTGに対応するクランク角を、6deg.の倍数で120deg.を割り切れるような、例えば、24deg.(5個に分割)、12deg.(10個に分割)としても良い。
図4の(c)は、図4の(a)における演算処理サイクル番号「0」の演算処理サイクルCUCYLにおいて取得されたクランクパルス信号に対する続く2つの演算処理サイクルにおける演算処理の内容を説明したものである。演算処理サイクル番号「1」の演算処理サイクルCUCYLは、演算処理サイクル番号「0」の演算処理サイクルCUCYLにおいて取得されたクランクパルス信号に対しては、後記するエンジン振動の推定演算やACM制御のための目標電流値波形の生成等を行う演算処理サイクル(図4の(c)中に「ENG振動推定演算&目標電流演算処理サイクル」と表示)であることを示している。更に後続の演算処理サイクル番号「2」の演算処理サイクルCUCYLは、演算処理サイクル番号「0」の演算処理サイクルCUCYLにおいて取得されたクランクパルス信号に対しては、目標電流値波形を出力制御する演算処理サイクル(図4の(c)中に「目標電流出力処理サイクル」と表示)であることを示している。
ここで、「目標電流出力処理サイクル」が、請求の範囲に記載の「アクチュエータの駆動タイミング」に対応する。
以下、「ENG振動推定演算&目標電流演算処理サイクル」にて行う処理を「ENG振動推定演算&目標電流演算処理」と称し、「目標電流出力処理サイクル」で行う処理を「目標電流出力処理」と称する。
そして、図4の(d)の上段には、目標電流出力処理サイクルにおいて、前方側のアクティブ・コントロール・マウントMを駆動制御するための目標電流値波形(図4の(d)では「Fr側目標電流値波形」と表示)及び目標電流値波形を出力する際のTDCパルス信号を基準とした位相遅れδ1を示してある。また、図4の(d)の下段には、目標電流出力処理サイクルにおいて、後方側のアクティブ・コントロール・マウントMを駆動制御するための目標電流値波形(図4の(d)では「Rr側目標電流値波形」と表示)及び目標電流値波形を出力する際のTDCパルス信号を基準とした位相遅れδ2を示してある。
ちなみに、この目標電流出力処理サイクルでは、出力された目標電流値波形に応じた電流に対するフィードバック制御が、駆動制御部239A,239B(図3参照)で行われることを図4の(d)では、「電流F/B」と表示して示してある。
なお、駆動制御部239A,239Bの間では、TDCパルス信号を基準とした位相遅れδ1とδ2があるので、実際の目標電流出力処理サイクルは、位相遅れδ1、δ2だけ延長される。図4の(c)は、前記したように「CRKパルス間隔読取処理サイクル」の長さで模式的に説明したものであり、「ENG振動推定演算&目標電流演算処理サイクル」も、1つの演算処理サイクルCUCYLの期間に演算処理を行うように制御されるが、「目標電流出力処理サイクル」だけは、1つの演算処理サイクルCUCYLを超えて位相遅れδ1、δ2を考慮した制御がなされる。
このような演算処理サイクルCUCYL、ステージSTGの分割の制御は、前記したタイミング制御部230においてなされるがその詳細は後記する。
(タイミング制御部)
次に、図3に戻って、図3を参照しながら適宜、図1、図4、図7を参照して、前記した各機能ブロックの詳細な機能を説明する。
タイミング制御部230は、図3に示すようにクランクパルス信号及びTDCパルス信号を読み込み、TDCパルス信号とクランクパルス信号に基づいてクランクパルスカウントの演算、演算処理サイクルCUCYLの更新、ステージトリガ信号を発生させてステージSTGの分割等をする。
そして、タイミング制御部230は、CRKパルス読取時刻一時記憶部231において、TDCパルス信号を受信した時点を起点に連続するクランクパルス信号20個それぞれに対応させて、TDCパルス信号を受信した時点を基準に計数したマイクロコンピュータ200bのクロックパルスの計数結果を読み込ませ、一時記憶させる処理、つまり「CRKパルス間隔読取処理サイクル」を行わせる。この「CRKパルス間隔読取処理サイクル」に引続いて、タイミング制御部230は、一時記憶されたクランクパルス信号と、それに対応させたTDCパルス信号の受信時点からのクロックパルスの各計数結果とに基づいて、CRKパルス間隔演算部232、エンジン回転モード判定部233、振動状態推定部234、位相検出部235、目標電流演算部236、駆動用パルス制御信号生成部237における一連の詳細な演算処理を行わせる処理、つまり、「ENG振動推定演算&目標電流演算処理」を行わせる。
更に、タイミング制御部230は、駆動用パルス制御信号出力時補正部238、駆動制御部239A,239Bにおける目標電流値波形の出力制御を行わせる処理、つまり、「目標電流出力処理」を行わせる。このとき、タイミング制御部230は、エンジンECU100から受信したTDCパルス信号とクランクパルス信号をそのまま駆動用パルス制御信号出力時補正部238へ転送出力するとともに、TDCパルス信号を受信した時点を基準に前記した所定の個数分(例えば、30deg.)のクランクパルス信号を計数した毎に発生させるステージ番号を示す情報も含んだステージトリガ信号も出力する。
このように、タイミング制御部230は、他の各機能部に、次々とパイプライン処理させる。つまり、1つの演算処理サイクルCUCYLの間、CRKパルス読取時刻一時記憶部231で、(1)「CRKパルス間隔読取処理」が行われているとき、CRKパルス間隔演算部232、エンジン回転モード判定部233、振動状態推定部234、位相検出部235、目標電流演算部236、駆動用パルス制御信号生成部237において、(2)「ENG振動推定演算&目標電流演算処理」が行われ、駆動用パルス制御信号出力時補正部238、駆動制御部239A,239Bにおいて、(3)「目標電流出力処理」が行われる。ただし、「目標電流出力処理」については、前記したように時間遅れδ1、δ2分だけは1つの演算処理サイクルCUCYLの期間を超えて「目標電流出力処理」が完了するまで処理を行う。
この一連の処理が請求の範囲に記載の「サイクル」に対応する。
(CRKパルス読取時刻一時記憶部)
CRKパルス読取時刻一時記憶部231は、タイミング制御部230に制御されて、前記した「CRKパルス間隔読取処理サイクル」毎に、TDCパルス信号を受信した時点を起点に連続するクランクパルス信号20個それぞれに対応させて、TDCパルス信号を受信した時点を基準に計数したマイクロコンピュータ200bのクロックパルスの各計数結果を読み込み、一時記憶する。
(CRKパルス間隔演算部)
CRKパルス間隔演算部232は、タイミング制御部230に制御されて、CRKパルス読取時刻一時記憶部231によって一時記憶されたクランクパルス信号に対応させられた各クロックパルスの計数結果を読み出し、クランクパルス間隔時間を演算し、振動状態推定部234に出力する。
クロックパルスは一定の周期でマイクロコンピュータ200bの中で発生されているので、クロックパルスの計数結果からクランクパルス間隔時間を演算することは容易にできる。
(振動状態推定部)
振動状態推定部234は、タイミング制御部230に制御されて、CRKパルス間隔演算部232で算出されたクランク角6deg.に対応する一連の時系列のクランクパルス間隔時間からクランク角速度を19個算出し、それを受けて、一連の時系列のクランク角加速度を算出する。
次いで、振動状態推定部234は、一連の時系列のクランク角加速度に基づいてエンジンのクランク軸回りの一連の時系列のトルクを算出する。クランク角加速度を、dω/dt、エンジンのクランク軸回りの慣性モーメントをIすると、エンジンのクランク軸回りのトルクTqは、次式(1)で算出される。
Tq=I×(dω/dt) ・・・・・・・・・・・(1)
このトルクTqは、クランク軸が一定の回転角速度ωで回転していると仮定すると、0になるが、エンジンの気筒の膨張行程では、ピストンの加速により回転角速度ωが増加し、圧縮行程ではピストンの減速により回転角速度ωが減少して、クランク角加速度dω/dtが発生するため、そのクランク角加速度dω/dtに比例したトルクTqが発生することになる。
トルクTqを演算した後に、一連の時系列のトルクTqを時間的に隣接するトルクTqの最大値及び最小値を判定し、トルクTqの最大値及び最小値の偏差、つまり、トルクTqの変動量として、エンジンを支持するアクティブ・コントロール・マウントMの位置における振幅を演算する。
このとき、エンジン回転モード判定部233から入力されたエンジン振動モード情報に示された振動モードが複数ある場合は、そのモードに対応する周期の振幅を演算する。
エンジン回転速度Neに対する何次の振動モードであるかは、エンジン振動モード情報に示されている。また、そのときのエンジン回転速度Neから平均のクランクパルス間隔が分かる。そこで、一連の時系列のトルクTqからエンジン振動モードに対応するクランクパルス数の周期内でのトルクTqの最大値及び最小値を判定することにより、クランク角120deg.周期より短い周期の振動モードのトルクTqの変動量がわかり、エンジンを支持するアクティブ・コントロール・マウントMの位置における振幅を演算することができる。
算出された各エンジン振動モードに対する振幅[トルクTqの最大側ピーク値と最小側ピーク値の幅(以下、「トルクTqのP−P値」と称する)]と、トルクTqのピークのタイミングは、位相検出部235及び目標電流演算部236に出力されるとともに、位相検出部235に一連の時系列のトルクTqを出力する。
また、振動状態推定部234は、CRKパルス間隔演算部232で算出されたクランクパルス間隔から、エンジン振動の周期を算出する。エンジン振動の周期とは、TDCパルス信号毎の間隔であり、クランク角120deg.毎の時間を示す。クランクパルス間隔は、クランク角6deg.毎の時間を示すので、エンジン振動の一周期分の周期は、クランクパルス間隔20個分の時間を演算することになる。
(エンジン回転モード判定部)
エンジン回転モード判定部233は、タイミング制御部230に制御されて、CRKパルス読取時刻一時記憶部231が、前記したようにクランクパルス信号等を一時記憶処理している期間に、全筒運転状態か、2筒休止運転状態か、3筒休止運転状態かを判定し、また、アイドリング状態と判定したりし、判定結果に応じたエンジン振動モード情報を振動状態推定部234、位相検出部235に出力する。この、全筒運転状態か、2筒休止運転状態か、3筒休止運転状態かの判定や、アイドリング状態の判定は、エンジンECU100の気筒数切替判定部212から受信している休止気筒信号、エンジン回転速度信号、アクセルポジション・センサ信号等に基づいて、行うことができる。
ここで、エンジン振動モード情報とは、エンジン回転速度に同期した最小周期の振動を基本モードとしたとき、それに対し、2次等のより高次モード成分も考慮して、どのモードが最大成分であるか、その次にエンジン振動の伝達を抑制する上で考慮すべき振動モードはどの成分であるかを指示する情報である。
このエンジン振動モード情報は、全筒運転状態、2筒休止運転状態、3筒休止運転状態のエンジンの運転状態と、エンジン回転速度をパラメータにして、マップの形で予めROMに格納されている。
ちなみに、V型6気筒エンジンの場合、クランク軸の1回転で3回気筒の爆発があるので、エンジン回転速度に応じた基本モードの振動を「エンジン振動3次」と称し、エンジン振動3次の振動周波数は、エンジン回転速度が増加するに連れて増加する。
また、直列4気筒エンジンの場合は、1回転に2回気筒爆発があるので、エンジン回転速度に応じた基本モードの振動を「エンジン振動2次」と称し、V型6気筒エンジンにおける3気筒での運転状態、つまり、休筒運転時の場合は、1回転に1.5回気筒爆発があるので、エンジン回転速度に応じた基本モードの振動を「エンジン振動1.5次」と称する。
前記したように本実施形態の作用説明では、全筒運転の場合を例に説明するので、気筒休止運転の場合のエンジン振動に対するACM制御についての詳細な説明は、省略する。
(位相検出部)
位相検出部235は、振動状態推定部234からのトルクTqのP−P値、トルクTqのピークのタイミング、一連の時系列のトルクTq、CRKパルス読取時刻一時記憶部231から読み出したクランクパルス信号、それに対応させた各気筒のTDCパルス信号を起点として計数したクロックパルスの計数の結果に基づいて、トルクTqのピークのタイミングとTDCのタイミングを比較し、前方側のアクティブ・コントロール・マウントMに対するACM制御のための時間ベースの位相遅れ(仮の位相遅れ)P1(図7参照)の算出を行う。以下、位相遅れP1を「Fr側の位相遅れ」と称する。
また、算出された位相遅れP1を、振動状態推定部234で算出したエンジン振動の一周期分の平均のSTG時間(=(T1)/4)(図7参照)で割り、その商S1(図7参照)及びその余りの時間P’1(図7参照)を算出する。前記算出された商S1は、ステージSTGの個数(以下、以下「STG個数」と称する)を意味する。
ここで、T1は、「CRKパルス間隔読取処理サイクル」におけるエンジン振動の周期長さであり、後記するエンジン振動の第1の周期(第1の振動周期)C1(図7参照)の周期長さを示す。また、平均のSTG時間((T1)/4)は、請求の範囲に記載の「エンジンの回転速度により定まる第1の所定時間」に対応する。すなわち、「CRKパルス間隔読取処理サイクル」において、クランクシャフトがクランク角30deg.分を回転するのに要する平均時間である。
更に、位相検出部235は、その算出された位相遅れP1に前後のアクティブ・コントロール・マウントM,Mの間の位相差である前記した周期長さT1の半分の値であるδ0(図5の(b)参照)を加算してアクティブ・コントロール・マウントMの位相遅れP1(以下、「Rr側の位相遅れ」と称する)を算出する。ここで、Rr側の位相遅れP1も請求の範囲に記載の「仮の位相遅れ」に対応する。位相検出部235は、Rr側の位相遅れP1に対しても、Fr側の位相遅れP1と同様に、振動状態推定部234で算出したエンジン振動の一周期分の平均のSTG時間((T1)/4)で割り、その商S1及びその余りの時間P’1を算出する。
位相検出部235は、算出したFr側及びRr側のそれぞれに対する2組のデータ、(STG個数S1及び余りの時間P’1)と(STG個数S1及び余りの時間P’1)を駆動用パルス制御信号出力時補正部238へ入力する。
(目標電流演算部)
目標電流演算部236は、振動状態推定部234から入力された、エンジン回転モード判定部233が指定したエンジン振動モードに対するアクティブ・コントロール・マウントMの位置における振幅に基づいて、前後のアクティブ・コントロール・マウントM,Mそれぞれに対する目標電流値波形を算出する。
これは、エンジン回転モード判定部233が出力する振動モード情報に対応させた複数の目標電流値波形のパターンが、予めROMに格納されており、振動モード情報を参照して特定の目標電流値波形のパターンを選択し、それをベースに、各振動モードの振幅に対応する電流値波形のゲインをそれぞれ設定し、合成して1つの電流値波形を設定する。電流値波形の長さは、振動状態推定部234において算出したエンジン振動の周期長さT1に合わせた時間長さに設定する。
図5は、アクチュエータの駆動タイミングにおけるアクティブ・コントロール・マウントM,Mに対する目標電流値波形を例示し、(a)は、アクティブ・コントロール・マウントMに対する目標電流値波形ITFrの説明図、(b)は、アクティブ・コントロール・マウントMに対する目標電流値波形ITRrの説明図である。ここで、図5の(a)の縦軸はアクティブ・コントロール・マウントMに対するACM制御のための目標電流値Fr_ICMDを示し、横軸は時間を示す。同様に、図5の(b)の縦軸はアクティブ・コントロール・マウントMに対するACM制御のための目標電流値Rr_ICMDを示し、横軸は時間を示す。
なお、図5の(a),(b)中の位相遅れδ1,δ2は、駆動用パルス制御信号出力時補正部238において設定される、アクティブ・コントロール・マウントM,Mが実際に制御される際の位相遅れである。
ちなみに、目標電流演算部236で生成するアクティブ・コントロール・マウントM用の目標電流値波形ITFrと、アクティブ・コントロール・マウントM用の目標電流値波形ITRrとは、一般に異なる目標電流値波形である。目標電流演算部236では、アクティブ・コントロール・マウントM,M用の2つの目標電流値波形ITFr,ITRrのみが設定される。
また、図5中、二点鎖線で示した目標電流値波形ITFr,ITRrは、次の処理サイクルで目標電流演算部236が設定する目標電流値波形ITFr,ITRrを示したものである。
(駆動用パルス制御信号生成部)
次に、図3から図5を参照しながら、駆動用パルス制御信号生成部237について説明する。駆動用パルス制御信号生成部237は、前記した目標電流演算部236で設定された、目標電流値波形ITFr,ITRrを、ACM_ECU200側の後記する駆動制御部239A及び駆動回路121A、並びに駆動制御部239B及び駆動回路121Bにおいて実際に目標電流をPWM制御する一定の周期長さTPWM、例えば、500μsecの周期間隔でサンプリングして、アクティブ・コントロール・マウントMのPWM制御用の目標電流値Fr_ICMDのデータの集合体とアクティブ・コントロール・マウントMのPWM制御用の目標電流値Rr_ICMDのデータの集合体を設定する。
ここで、一定の周期長さTPWMでサンプリングされた、アクティブ・コントロール・マウントM,MのPWM制御用の目標電流値Fr_ICMDのデータの集合体と目標電流値Rr_ICMDのデータの集合体が、請求の範囲に記載の「目標電流値波形に応じた電流」に対応する。
図5に示すように目標電流値波形ITFr,ITRrから周期長さTPWMでサンプリングされた白丸ドットを付した一連の目標電流値が、PWM制御の周期毎の目標電流値Fr_ICMDのデータの集合体であり、目標電流値Fr_ICMDのデータに対して、先頭からエンジン振動の半周期分である位相遅れδ0だけ遅れて出力される一連の目標電流値が目標電流値Rr_ICMDのデータの集合体である。
従って、エンジン回転速度が高速になれば、目標電流値波形ITFr,ITRrの時間幅は短くなり、それを一定の周期長さTPWMでサンプリングして、目標電流値Fr_ICMD,Rr_ICMDのデータの集合体を設定するので、その目標電流値のデータの集合体を構成する目標電流値Fr_ICMD,Rr_ICMDのそれぞれのデータの個数は少なくなる。
駆動用パルス制御信号生成部237は、目標電流値Fr_ICMDのデータの集合体と、目標電流値Rr_ICMDのデータの集合体とを駆動用パルス制御信号出力時補正部238に出力する。
(駆動用パルス制御信号出力時補正部)
再び、図3に戻って駆動用パルス制御信号出力時補正部238について説明する。
駆動用パルス制御信号出力時補正部238は、「ENG振動推定演算&目標電流演算処理サイクル」において位相検出部235で算出されたFr側及びRr側それぞれの2組のデータ、(STG個数S1及び余りの時間P’1)と(STG個数S1及び余りの時間P’1)が、入力される。また、「ENG振動推定演算&目標電流演算処理サイクル」において駆動用パルス制御信号生成部237から目標電流値Fr_ICMDのデータの集合体と、目標電流値Rr_ICMDのデータの集合体が入力される。
駆動用パルス制御信号出力時補正部238は、タイミング制御部230に制御されて、「目標電流出力処理サイクル」において、タイミング制御部230から入力されるTDCパルス信号とクランクパルス信号に基づいてSTG個数S1分のクランクパルス間隔を計数し、STG個数S1分のクランク角が経過した時をFr側の「位相遅れ基準」として、アクティブ・コントロール・マウントMに対して、目標電流値Fr_ICMDのデータの集合体を、Fr側の「位相遅れ基準」から余りの時間P’1経過後に、駆動制御部239Aに出力する。
また、駆動用パルス制御信号出力時補正部238は、タイミング制御部230に制御されて、「目標電流出力処理サイクル」において、タイミング制御部230から入力されるTDCパルス信号とクランクパルス信号に基づいてSTG個数S1分のクランクパルス間隔を計数し、STG個数S1分のクランク角が経過した時をRr側の「位相遅れ基準」として、アクティブ・コントロール・マウントMに対して、目標電流値Rr_ICMDのデータの集合体を、Rr側の「位相遅れ基準」から余りの時間P’1経過後に、駆動制御部239Bに出力する。
つまり、図4に示すように「目標電流出力処理サイクル」において、TDCパルス信号受信のタイミングを起点にすると、位相遅れδ1で目標電流値Fr_ICMDのデータの集合体を出力し、位相遅れδ2で目標電流値Fr_ICMDのデータの集合体を出力することになる。
なお、STG個数S1分のクランク角の経過及びSTG個数S1分のクランク角の経過を検出するに当たって、TDCパルス信号とクランクパルス信号を用いる代わりに、タイミング制御部230から入力されるステージトリガ信号を用いて、STG個数S1分のクランク角の経過(つまり、STG個数S1分のSTG時間の経過)及びSTG個数S1分のクランク角の経過(つまり、STG個数S1分のSTG時間の経過)を検出するようにしても良い。
前記した「目標電流出力処理サイクル」におけるSTG個数S1分のクランク角の経過及びSTG個数S1分のクランク角の経過が、請求の範囲に記載の「エンジン回転速度により定まる前記商に係わる第2の所定時間」に対応する。
(駆動制御部)
駆動制御部239Aは、駆動用パルス制御信号出力時補正部238から位相遅れδ1で出力された目標電流値Fr_ICMDのデータの集合体に対応するPWMデューティ指令を生成して駆動回路121Aへ出力する。駆動回路121AはPWMデューティ指令に応じて通電制御し、アクティブ・コントロール・マウントMの駆動部41(図1参照)に給電する。電流センサ123Aは、駆動回路121Aから給電される電流値を計測して、駆動制御部239Aに入力する。
駆動制御部239Aは、目標電流値Fr_ICMDと計測された電流値の偏差を取り、偏差に応じて、次のPWM制御の周期長さTPWMの新たな目標電流値Fr_ICMDに対するPWMデューティ指令を補正して駆動回路121Aへ出力する。
このように、駆動制御部239Aは、目標電流値Fr_ICMDに対するPWMデューティ指令をフィードバックして出力することにより、アクティブ・コントロール・マウントMの駆動部41に給電する。
駆動制御部239Bも同様に、駆動用パルス制御信号出力時補正部238から位相遅れδ2で出力された目標電流値Rr_ICMDのデータの集合体に対応するPWMデューティ指令を生成して駆動回路121Bへ出力する。駆動回路121BはPWMデューティ指令に応じて通電制御し、アクティブ・コントロール・マウントMの駆動部41(図1参照)に給電する。電流センサ123Bは、駆動回路121Bから給電される電流値を計測して、駆動制御部239Bに入力する。
駆動制御部239Bは、目標電流値Rr_ICMDと計測された電流値の偏差を取り、偏差に応じて、次のPWM制御の周期長さTPWMの新たな目標電流値Rr_ICMDに対するPWMデューティ指令を補正して駆動回路121Bへ出力する。
このように、駆動制御部239Bは、目標電流値Rr_ICMDに対するPWMデューティ指令をフィードバックして出力することにより、アクティブ・コントロール・マウントMの駆動部41に給電する。
《能動型防振支持装置の制御方法》
次に、図6を参照しながら、適宜、図3、図7、図8を参照して能動型防振支持装置301の防振制御の方法について説明する。図6は、防振制御の流れを示すフローチャートである。図7は、エンジン回転速度が加速する場合のクランクパルス間隔読み取り処理サイクルにおいて取得されたクランクパルス信号に基づき算出された位相遅れP1と、目標電流出力処理サイクルにおける位相遅れの調整処理の説明図であり、(a)は、クランクパルス信号のタイムチャートとエンジン振動の周期の対応関係説明図、(b)は、演算処理サイクルのタイムチャート、(c)は、Fr側の目標電流値波形を出力する際の位相遅れの調整処理の説明図である。図8は、目標電流出力処理サイクルにおける目標電流値波形の出力制御の詳細説明図である。
図7の(a)に示すように、エンジン回転速度が加速する場合、クランクパルス信号とエンジン振動の周期は、徐々に周期が短くなっていく様子が示されている。そして、図7の(a)の下段に、TDCパルス信号(図示せず)を受信した時点を起点として20個のクランクパルス信号に基づき、エンジン振動の周期が、具体的には第1の周期(第1の振動周期)C1の周期長さT1、第2の周期(第2の振動周期)C2の周期長さT2、第3の周期(第3の振動周期)C3の周期長さT3が、振動状態推定部234において算出されることを示している。
エンジン振動の周期C2のクランクパルス信号の間隔は、エンジン振動の周期C1のクランクパルス信号の間隔よりも短くなっており、エンジン振動の周期長さT3のクランクパルス信号の間隔は、エンジン振動の周期長さT2のクランクパルス信号の間隔よりも更に短くなっている。それに伴い、エンジン振動の第2の周期C2の周期長さT2は、エンジン振動の第1の周期C1の周期長さT1よりも短くなっており、エンジン振動の第3の周期C3の周期長さT3は、周期長さT2よりも更に短くなっている。
図7の(b)には、演算処理サイクルを示し、エンジン振動の第1の周期C1においてCRKパルス間隔読取処理をしたクランクパルス信号それぞれに対応するクロックパルスの計数結果に対して、エンジン振動の第2の周期C2においてENG振動推定演算&目標電流演算処理がなされ、エンジン振動の第3の周期C3に入ってから目標電流出力処理がなされることを示している。
図6に示すステップS1では、タイミング制御部230に制御されて、CRKパルス読取時刻一時記憶部231において、図7の(a),(b)に示すようにエンジン振動の第1の周期C1のクランクパルス間隔を読み取る。具体的には、CRKパルス読取時刻一時記憶部231において、TDCパルス信号を受信した時点を起点にエンジン振動の第1の周期C1における連続するクランクパルス信号20個それぞれに対応させて、TDCパルス信号を受信した時点を基準に計数したマイクロコンピュータ200bのクロックパルスの計数結果を読み込み、一時記憶する処理、つまり「CRK間隔読取処理サイクル」を行う。
ステップS2では、図7の(a),(b)に示すようにエンジン振動の第2の周期C2に対応する「ENG振動推定演算&目標電流演算処理サイクル」の演算処理サイクルにて、タイミング制御部230に制御されて、振動状態推定部234において、ステップS1にて読み取ったクランクパルス間隔からエンジン振動の周期長さT1を演算する。ちなみに、前記したようにエンジン振動の振幅も演算する。
具体的には、振動状態推定部234は、「CRK間隔読取処理サイクル」にてCRKパルス読取時刻一時記憶部231に記憶されたクランクパルス信号20個に対応したクロックパルス数の計数結果を読み出し、図7の(a),(b)に示すエンジン振動の第2の周期C2に対応する「ENG振動推定演算&目標電流演算処理サイクル」の演算処理サイクルに、クランクパルス間隔20個分の時間を演算し、エンジン振動の第1の周期C1の時間ベースの周期長さT1を演算する。
ステップS3では、タイミング制御部230に制御されて、位相検出部235において、エンジン振動の第1の周期C1での位相遅れP1を算出する。この算出も図7の(a),(b)に示すエンジン振動の第2の周期C2に対応する「ENG振動推定演算&目標電流演算処理サイクル」の演算処理サイクルにおいてなされる。
ここで、位相遅れP1は、位相検出部235において算出した前記した位相遅れP1と位相遅れP1を両方とも含めて、総称して「位相遅れP1」と称している。
ステップS4では、タイミング制御部230に制御されて、位相検出部235において、位相遅れP1をエンジン振動の第1の周期C1の平均のSTG時間(T1/4)で割り、STG個数S1と、余りの時間P’1を算出する。つまり、S1=[P1/(T1/4)の商]、P’1=[P1/(T1/4)の余り]を算出する。この算出も図7の(a),(b)に示すエンジン振動の第2の周期C2に対応する「ENG振動推定演算&目標電流演算処理サイクル」の演算処理サイクルにおいてなされる。
ここで、S1は、位相検出部235において算出した前記したSTG個数S1とSTG個数S1を両方とも含めて、「STG個数S1」と総称し、P’1は、位相検出部235において算出した前記した余りの時間P’1と余りの時間P’1を両方とも含めて、「余りの時間P’1」と総称している。
ステップS5では、タイミング制御部230に制御されて、目標電流演算部236において、エンジン振動の第1の周期C1のFr側及びRr側両方の目標電流値波形を算出する。この算出も図7の(a),(b)に示すエンジン振動の第2の周期C2に対応する「ENG振動推定演算&目標電流演算処理サイクル」の演算処理サイクルにおいてなされる。
ステップS6では、駆動用パルス制御信号出力時補正部238は、エンジン振動の第3の周期C3の所定角度(STG個数S1)分のクランクパルス間隔を読み取る。具体的には、例えば、STG個数S1分のクランク角に対応するクランクパルス間隔を計数し、また、STG個数S1分のクランク角に対応するクランクパルス間隔を計数し、STG個数S1分またはSTG個数S1分のステージSTGが終了したのを検出する。この処理は、図7の(a),(b)に示すエンジン振動の第3の周期C3に対応する「目標電流処理サイクル」の演算処理サイクルにおいてなされる。
ステップS7では、タイミング制御部230に制御されて、駆動用パルス制御信号出力時補正部238において、STG個数S1分のステージSTGが終了したのを位相遅れ基準として、余りの時間P’1経過後に目標電流値波形を駆動制御部239A,239Bに出力する。
具体的には、駆動用パルス制御信号出力時補正部238は、前方側のアクティブ・コントロール・マウントMに対して、STG個数S1分のステージSTGが終了(つまり、STG個数S1分のSTG時間を経過)したのを検出した時を、位相遅れ基準とし、余りの時間P’1経過後に目標電流値波形を駆動制御部239Aに出力する。また、駆動用パルス制御信号出力時補正部238は、後方側のアクティブ・コントロール・マウントMに対してSTG個数S1分のステージSTGが終了(つまり、STG個数S1分のSTG時間を経過)したのを検出した時を、位相遅れ基準とし、余りの時間P’1経過後に目標電流値波形を駆動制御部239Bに出力する。
このように駆動用パルス制御信号出力時補正部238における目標電流出力処理によって、図7の(c)及び図8に前方側のアクティブ・コントロール・マウントMに対する目標電流値波形の出力の例で示すように、STG個数S1分のSTG時間が経過した時を「位相遅れ基準」とする。
ちなみに、図7の(c)及び図8では、STG個数S1=1の場合を例示している。
そして、位相遅れ基準から、余りの時間P’1経過後に目標電流値波形を出力して、第3の周期C3の周期長さT3に対応した遅れ時間δ1として位相遅れの調整処理ができている。
具体的には、エンジン回転速度が増加しているので、STG個数S1と第1の周期C1の平均のSTG時間((T1)/4)との積の結果よりも、第3の周期C3におけるSTG個数S1分のSTG時間の方が短い時間になっている。そのため、エンジン回転速度の増加にあわせて、位相遅れが補正される。
図7、図8の能動型防振支持装置301(図1参照)の制御方法の作用説明では、駆動用パルス制御信号出力時補正部238におけるFr側の目標電流値Fr_ICMDの出力制御を例示して説明したが、駆動用パルス制御信号出力時補正部238におけるRr側の目標電流値Rr_ICMDの出力制御も同様に行われる。
以上で、能動型防振支持装置の処理が完了する。
フローチャートにおけるステップS1が請求の範囲に記載の「読取処理」に対応し、ステップS2〜S5が請求の範囲に記載の「演算処理」に対応し、ステップS6,S7が請求の範囲に記載の「出力処理」に対応し、ステップS7が請求の範囲に記載の「位相調整処理」に対応する。
図9は、エンジン回転速度の加速時におけるFr側の目標電流値波形の出力をエンジン振動の5周期に亘り示した説明図である。
周期長さT1であるエンジン振動の第1の周期C1における位相検出部235において算出された位相遅れP1(図7参照)を、前記したように、アクチュエータの駆動タイミングであるエンジン振動の第3の周期C3における周期長さT3に適合させた位相遅れに補正して出力しているので、連続する目標電流値波形が重なることが防止できていることが示されている。
つまり、エンジン回転速度の加速時には、位相検出部235において算出した位相遅れP1(図7参照)よりも、短い時間遅れで目標電流値波形が出力されることになる。
以上、図7から図9を用いた説明では、エンジン回転速度の加速の場合を例に説明したが、逆にエンジン回転速度の減速の場合は、Fr側の目標電流値波形の出力を例に説明すると、エンジン回転速度が減少しているので、STG個数S1と第1の周期C1の平均のSTG時間((T1)/4)との積の結果よりも、第3の周期C3におけるSTG個数S1分のSTG時間の方が長い時間になる。そのため、エンジン回転速度の減速の場合にもエンジン回転速度の減少に合わせて、位相遅れが補正される。
ちなみに、本実施形態では、第1の周期C1の平均のSTG時間((T1)/4)をSTG個数S1と余りの時間P’1、STG個数S1と余りの時間P’1を算出するときに用いることにより、エンジン回転速度が加速している場合、減速している場合のいずれの場合にも、安定なSTG個数S1と余りの時間P’1、STG個数S1と余りの時間P’1を算出することができる。
《変形例》
次に、図10、図11を参照しながら、適宜、図3、図7を参照して本実施形態の変形例について説明する。前記した実施形態と本変形例との差異は、駆動用パルス制御信号出力時補正部238において余りの時間P’1,P’1も補正する点である。
図10は、変形例における防振制御の流れを示すフローチャートであり、図11は、変形例における目標電流出力処理サイクルでのFr側の目標電流値波形の出力制御の詳細説明図である。図10のフローチャートにおいて実施形態と同じステップについては同じステップ符号を付し、重複する説明を省略する。後記するステップS5a,S5b,S5c,S6,S7Aの処理は、全て図7の(a),(b)に示すエンジン振動の第3の周期C3に対応する「目標電流出力処理サイクル」の演算処理サイクルにおいて、駆動用パルス制御信号出力時補正部238にて行われる。
ステップS5の後にステップS5aへ進み、エンジンECU100からのTDCパルス信号とクランクパルス信号に基づき、エンジン振動の第3の周期C3の最初のステージSTG分のクランクパルス間隔を読み取る。
ステップS5bでは、エンジン振動の第3の周期C3の最初のSTG時間を演算する。ここで、最初のSTG時間とは、第3の周期C3のステージ番号「0」の最初のステージSTGに対応する時間長である(図7参照)。この最初のSTG時間は、マイクロコンピュータ200b(図3参照)において、発生させているクロックパルスを用いて容易に計数できる。
ここで、最初のSTG時間が請求の範囲に記載の「エンジン回転速度により定まる第3の所定時間」に対応する。
ステップS5cでは、駆動用パルス制御信号出力時補正部238は、ステップS4で算出された余りの時間P’1を補正し、補正された余りの時間P”1を算出する。つまり、P”1=(P’1)/[(T1)/4)]×(最初のSTG時間)を算出する。
ここで、余りの時間P’1は、位相検出部235(図3参照)において算出した前記した余りの時間P’1と余りの時間P’1を両方とも含めて、「余りの時間P’1」と総称している。また、ここでは、補正された余りの時間P”1,P”1を、「補正された余りの時間P”1」と総称している。つまり、P”1=(P’1)/[(T1)/4)]×(最初のSTG時間)、P”1=(P’1)/[(T1)/4)]×(最初のSTG時間)である。
ステップS6では、エンジン振動の第3の周期C3の所定角度(STG個数S1)分のクランクパルス間隔を読み取る。
ステップS7Aでは、STG個数S1分のステージSTGが終了したのを位相遅れ基準として、補正された余りの時間P”1経過後に目標電流値波形を駆動制御部239A,239Bに出力する。
具体的には、駆動用パルス制御信号出力時補正部238は、前方側のアクティブ・コントロール・マウントMに対して、STG個数S1分のステージSTGが終了(つまり、STG個数S1分のSTG時間を経過)したのを検出した時を、位相遅れ基準とし、補正された余りの時間P”1経過後に目標電流値波形を駆動制御部239Aに出力する(図11参照)。
また、駆動用パルス制御信号出力時補正部238は、後方側のアクティブ・コントロール・マウントMに対してSTG個数S1分のステージSTGが終了(つまり、STG個数S1分のSTG時間を経過)したのを検出した時を、位相遅れ基準とし、余りの時間P”1経過後に目標電流値波形を駆動制御部239Bに出力する。
本変形例によれば、余りの時間P’1,P’1を、エンジン振動の第3の周期C3の最初のSTG時間と、エンジン振動の第1の周期C1の平均のSTG時間との比で補正された余りの時間P”1,P”1を用いて、Fr側、Rr側それぞれの目標電流値波形を位相遅れ基準から補正された余りの時間P”1,P”1経過後に出力している。その結果、目標電流値波形が出力されるエンジン振動の第3の周期C3の周期長さT3に応じたより精度の良い位相遅れでFr側、Rr側それぞれの目標電流値波形を出力することができ、連続する目標電流値波形が重なることが防止できる。
また、エンジン回転速度の加減速に合わせて、位相遅れδ1、δ2(図4参照)がより精度良く補正される。
本変形例では、余りの時間P’1,P’1の補正をエンジン振動の第3の周期C3における最初のSTG時間とエンジン振動の第1の周期C1の平均のSTG時間との比で補正したが、これに限定されるものではない。余りの時間P’1,P’1の補正をエンジン振動の第3の周期C3における最初のSTG時間とエンジン振動の第1の周期C1の最初のSTG時間との比で補正しても良い。
41 駆動部(アクチュエータ)
100 エンジンECU(エンジン制御装置)
100a,200a ECU電源回路
100b マイクロコンピュータ
200 ACM_ECU(制御手段)
200b マイクロコンピュータ
230 タイミング制御部(位相遅れ補正手段)
231 CRKパルス読取時刻一時記憶部
232 CRKパルス間隔演算部
233 エンジン回転モード判定部
234 振動状態推定部(振動状態推定手段)
235 位相検出部(位相遅れパラメータ算出手段)
236 目標電流演算部(目標電流算出手段)
237 駆動用パルス制御信号生成部
238 駆動用パルス制御信号出力時補正部(位相遅れ補正手段)
239A,239B 駆動制御部
301 能動型防振支持装置
M,M,M アクティブ・コントロール・マウント
Sa クランクパルスセンサ
Sb TDCセンサ

Claims (8)

  1. エンジンを車体に支承するとともに、前記エンジンの回転変動を検出するセンサからの出力に基づいて前記エンジンの振動状態を推定する制御手段がアクチュエータを伸縮駆動して、振動の伝達を抑制する能動型防振支持装置において、
    前記制御手段は、
    前記センサからの出力データを用いて前記エンジンの振動の伝達を抑制する目標電流値波形を算出するとともに、
    前記センサからの出力データを用いて算出される前記エンジンの振動の位相遅れをエンジン回転速度により定まる第1の所定時間で割り、その商と、その余りの時間とを算出し、
    前記アクチュエータの駆動タイミングにおけるエンジン回転速度により定まる前記商に係わる第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に前記余りの時間を経過後に、前記算出された目標電流値波形を出力することを特徴とする能動型防振支持装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記エンジンの回転変動を検出する前記センサからの前記出力データを用いて、エンジン振動の振幅及び周期を推定する振動状態推定手段と、
    前記振動状態推定手段で推定された前記振幅及び前記周期に基づいて、前記アクチュエータを駆動する目標電流値波形を算出する目標電流算出手段と、
    前記振動状態推定手段で推定された前記振幅及び前記センサからの出力データを用いて、前記エンジン振動の位相遅れを算出する位相遅れ算出手段と、
    前記位相遅れ算出手段で算出された前記エンジン振動の位相遅れをエンジン回転速度により定まる前記第1の所定時間で割り、その商と、その余りの時間とを算出する位相遅れパラメータ算出手段と、
    前記アクチュエータの駆動タイミングにおけるエンジン回転速度により定まる前記商に係わる前記第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に前記余りの時間を経過後に、前記算出された目標電流値波形を出力させる位相遅れ補正手段と、
    を備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の能動型防振支持装置。
  3. 前記制御手段は
    前記エンジンの回転に基づく前記センサからのクランクパルス信号を計測し、前記エンジンの振動の周期における第1の振動周期に属する前記クランクパルス信号のデータを用いて、次の第2の振動周期において防振用の前記アクチュエータに流す前記目標電流値波形を算出し、次の第3の振動周期において前記算出された目標電流値波形を用いて前記アクチュエータを駆動制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の能動型防振支持装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記エンジンの振動の前記第2の振動周期において、
    前記エンジンの振動の前記第1の振動周期に属する前記クランクパルス信号のデータを用いて、前記エンジン振動の前記第1の振動周期における前記エンジンの振動の位相遅れを算出するとともに、エンジン回転速度により定まる前記第1の所定時間を算出し、
    更に、前記算出された前記第1の振動周期における前記エンジンの振動の位相遅れを、前記第1の所定時間で割り、その商とその余りの時間とを算出し、
    前記エンジンの振動の前記第3の振動周期において、
    前記エンジン回転速度により定まる前記商に係わる前記第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に前記余りの時間を経過後に、前記算出された目標電流値波形を出力することを特徴とする請求の範囲第3項に記載の能動型防振支持装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記エンジンの振動の前記第2の振動周期において、
    前記エンジンの振動の前記第1の振動周期に属する前記クランクパルス信号のデータを用いて、前記エンジン振動の前記第1の振動周期における前記エンジンの振動の位相遅れを算出するとともに、エンジン回転速度により定まる前記第1の所定時間を算出し、
    更に、前記算出された前記第1の振動周期における前記エンジンの振動の位相遅れを、前記第1の所定時間で割り、その商とその余りの時間とを算出し、
    前記エンジンの振動の前記第3の振動周期において、
    前記エンジン回転速度により定まる第3の所定時間を算出し、前記算出された余りの時間を、前記エンジン回転速度により定まる前記第3の所定時間と前記算出されたエンジン回転速度により定まる前記第1の所定時間との比で補正し、
    前記エンジン回転速度により定まる前記商に係わる前記第2の所定時間を位相遅れ基準として、更に前記補正された余りの時間を経過後に、前記算出された目標電流値波形を出力することを特徴とする請求の範囲第4項に記載の能動型防振支持装置。
  6. 前記エンジン回転速度により定まる前記第1の所定時間は、エンジン振動の周期を所定の整数で割った値に対応し、
    前記エンジン回転速度により定まる前記商に係わる前記第2の所定時間は、所定数のクランクパルス信号を検出するのに要する時間に対応することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の能動型防振支持装置。
  7. 周期的に繰り返されるエンジンの振動周期のうちの1つの周期において、前記エンジンの回転変動を検出するセンサからの当該周期における出力値を読み取る読取処理と、
    次の周期において、前の周期で読み取った前記センサからの出力値に基づいて防振用のアクチュエータに給電するための目標電流値波形及び仮の位相遅れ時間を演算する演算処理と、
    その次の周期において、前の周期で算出した前記目標電流値波形に応じた電流を前記アクチュエータに出力して前記エンジンの振動を抑制する出力処理と、をサイクルとして繰り返して行うとともに、
    前記エンジンの回転速度の加減速に基づいて各サイクルでの前記出力処理における前記目標電流値波形に応じた電流の出力のタイミングを決める位相遅れを調整する位相遅れ調整処理を、前記各周期をそれぞれn個のステージに分割して行う能動型防振支持装置における防振制御方法であって、
    前記演算処理において、
    前記読取処理を行う周期の時間長を、各周期を分割するステージの数であるnで割って、前記読取処理のときの1つのステージの平均の時間長を算出し、
    前記演算された仮の位相遅れを、前記算出された1つのステージの平均の時間長で割って商であるステージ個数と余りである余りの時間とを算出し、
    前記出力処理において、
    前記出力処理における前記位相遅れを、当該出力処理を行う周期に属する前記ステージ個数分の時間が経過し、更に、前記余りの時間が経過したときとすること
    を特徴とする防振制御方法。
  8. 前記出力処理において、
    前記演算処理において算出された余り時間を、前記出力処理を行う周期に属する最初のステージの時間長と、前記算出された前記読取処理のときの1つのステージの平均の時間長との比で補正し、
    前記出力処理における前記位相遅れを、当該出力処理を行う周期に属する前記ステージ個数分の時間が経過し、更に、前記補正された余りの時間が経過したときとすることを特徴とする請求の範囲第7項に記載の防振制御方法。
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