JP2006232108A - エンジンの防振支持方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 多気筒エンジンの能動型防振支持装置の防振機能を高める。
【解決手段】 第1工程で各々の気筒が作動する毎にエンジンの振動状態を推定し、第2工程で前記第1工程で推定したエンジンの振動状態から能動型防振支持装置の制御量を算出し、第3工程で前記第1工程で作動した気筒と同じ気筒が次回に作動したときに前記第2工程で算出した制御量を用いて能動型防振支持装置の作動を制御するので、所定の気筒が作動したときに推定したエンジンの振動状態に基づいて前記所定の気筒と異なる気筒が作動したときに能動型防振支持装置の作動が不適切に制御されることがなくなり、能動型防振支持装置の防振機能を有効に発揮させることができる。特に、エンジンの回転数の変化率が所定値以下のときに、即ち所定の気筒が前回作動したときの振動状態と今回作動したときの振動状態との差が小さいときに前記制御を行うので、能動型防振支持装置の防振機能を一層効果的に発揮させることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】 第1工程で各々の気筒が作動する毎にエンジンの振動状態を推定し、第2工程で前記第1工程で推定したエンジンの振動状態から能動型防振支持装置の制御量を算出し、第3工程で前記第1工程で作動した気筒と同じ気筒が次回に作動したときに前記第2工程で算出した制御量を用いて能動型防振支持装置の作動を制御するので、所定の気筒が作動したときに推定したエンジンの振動状態に基づいて前記所定の気筒と異なる気筒が作動したときに能動型防振支持装置の作動が不適切に制御されることがなくなり、能動型防振支持装置の防振機能を有効に発揮させることができる。特に、エンジンの回転数の変化率が所定値以下のときに、即ち所定の気筒が前回作動したときの振動状態と今回作動したときの振動状態との差が小さいときに前記制御を行うので、能動型防振支持装置の防振機能を一層効果的に発揮させることができる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、複数の気筒を有するエンジンの振動状態を推定し、その振動状態に基づいて能動型防振支持装置の作動を制御するエンジンの防振支持方法に関する。
従来の能動型防振支持装置は、クランクシャフトの所定回転角毎に出力されるクランクパルスの時間間隔からクランク角速度を算出し、クランク角速度を時間微分したクランク角加速度からクランクシャフトのトルクを算出し、トルクの変動量としてエンジンの振動状態を推定し、エンジンの振動状態に応じてアクチュエータのコイルへの通電を制御して防振機能を発揮させるようになっている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2004−36530号公報
ところで、多気筒エンジンでは個々の気筒の動弁系や燃料噴射量に微妙な差異があるため、各気筒が作動したときのエンジンの振動状態は同じではなく、僅かに異なっているのが通常である。従って、所定の気筒が作動したときにエンジンの振動状態を推定し、そのエンジンの振動状態に基づいて能動型防振支持装置の作動を制御しても、そのときに作動している気筒はエンジンの振動状態を推定したときに作動した気筒と一致しない場合があり、そのために能動型防振支持装置が充分な防振機能を発揮できない場合があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、多気筒エンジンを支持する能動型防振支持装置の防振機能を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、複数の気筒を有するエンジンの振動状態を推定し、その振動状態に基づいて能動型防振支持装置の作動を制御するエンジンの防振支持方法において、各々の気筒が作動する毎にエンジンの振動状態を推定する第1工程と、前記第1工程で推定したエンジンの振動状態から能動型防振支持装置の制御量を算出する第2工程と、前記第1工程で作動した気筒と同じ気筒が次回に作動したときに前記第2工程で算出した制御量を用いて能動型防振支持装置の作動を制御する第3工程とを含むことを特徴とするエンジンの防振支持方法が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、エンジンの回転数の変化率が所定値以下のときに、前記第1工程ないし第3工程による能動型防振支持装置の制御を行うことを特徴とするエンジンの防振支持方法が提案される。
請求項1の構成によれば、第1工程で各々の気筒が作動する毎にエンジンの振動状態を推定し、第2工程で前記第1工程で推定したエンジンの振動状態から能動型防振支持装置の制御量を算出し、第3工程で前記第1工程で作動した気筒と同じ気筒が次回に作動したときに前記第2工程で算出した制御量を用いて能動型防振支持装置の作動を制御するので、所定の気筒が作動したときに推定したエンジンの振動状態に基づいて前記所定の気筒と異なる気筒が作動したときに能動型防振支持装置の作動が不適切に制御されることがなくなり、各気筒により異なるエンジンの振動状態のばらつきを吸収して能動型防振支持装置の防振機能を有効に発揮させることができる。
請求項2の構成によれば、エンジンの回転数の変化率が所定値以下のときに、即ち所定の気筒が前回作動したときの振動状態と今回作動したときの振動状態との差が小さいときに前記第1工程ないし第3工程による能動型防振支持装置の制御を行い、加減速時等のエンジンの回転数の変化率が大きいときは本制御を中止するので、能動型防振支持装置の防振機能を一層効果的に発揮させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明の一実施例を示すもので、図1は能動型防振支持装置の縦断面図、図2は図1の2部拡大図、図3は能動型防振支持装置の作用を説明するフローチャート、図4は能動型防振支持装置の作用を説明するタイムチャートである。
図1および図2に示すように、自動車のエンジンを車体フレームに弾性的に支持するために用いられる能動型防振支持装置M(アクティブ・コントロール・マウント)は、軸線Lに関して実質的に軸対称な構造を有するもので、概略円筒状の上部ハウジング11の下端のフランジ部11aと、概略円筒状の下部ハウジング12の上端のフランジ部12aとの間に、上面が開放した概略カップ状のアクチュエータケース13の外周のフランジ部13aと、環状の第1弾性体支持リング14の外周部と、環状の第2弾性体支持リング15の外周部とが重ね合わされてカシメにより結合される。このとき、下部ハウジング12のフランジ部12aとアクチュエータケース13のフランジ部13aとの間に環状の第1フローティングラバー16を介在させ、かつアクチュエータケース13の上部と第2弾性体支持部材15の内面との間に環状の第2フローティングラバー17を介在させることで、アクチュエータケース13は上部ハウジング11および下部ハウジング12に対して相対移動可能にフローティング支持される。
第1弾性体支持リング14と、軸線L上に配置された第1弾性体支持ボス18とに、厚肉のラバーで形成した第1弾性体19の下端および上端がそれぞれが加硫接着により接合される。第1弾性体支持ボス18の上面にダイヤフラム支持ボス20がボルト21で固定されており、ダイヤフラム支持ボス20に内周部を加硫接着により接合されたダイヤフラム22の外周部が上部ハウジング11に加硫接着により接合される。ダイヤフラム支持ボス20の上面に一体に形成されたエンジン取付部20aがエンジンに固定される。また下部ハウジング12の下端の車体取付部12bが車体フレームに固定される。
上部ハウジング11の上端のフランジ部11bにストッパ部材23の下端のフランジ部23aがボルト24…およびナット25…で結合されており、ストッパ部材23の上部内面に取り付けたストッパラバー26にダイヤフラム支持ボス20の上面に突設したエンジン取付部20aが当接可能に対向する。能動型防振支持装置Mに大荷重が入力したとき、エンジン取付部20aがストッパラバー26に当接することで、エンジンの過大な変位が抑制される。
第2弾性体支持リング15に膜状のラバーで形成した第2弾性体27の外周部が加硫接着により接合されており、第2弾性体27の中央部に埋め込むように可動部材28が加硫接着により接合される。第2弾性体支持リング15の上面と第1弾性体19の外周部との間に円板状の隔壁部材29が固定されており、隔壁部材29および第1弾性体19により区画された第1液室30と、隔壁部材29および第2弾性体27により区画された第2液室31とが、隔壁部材29の中央に形成した連通孔29aを介して相互に連通する。
第1弾性体支持リング14と上部ハウジング11との間に環状の連通路32が形成されており、連通路32の一端は連通孔33を介して第1液室30に連通し、連通路32の他端は連通孔34を介して、第1弾性体19およびダイヤフラム22により区画された第3液室35に連通する。
次に、前記可動部材28を駆動するアクチュエータ41の構造を説明する。
アクチュエータケース13の内部に固定コア42、コイル組立体43およびヨーク44が下から上に順次取り付けられる。コイル組立体43は、固定コア42の外周に配置されたボビン45と、ボビン45に巻き付けられたコイル46と、コイル46の外周を覆うコイルカバー47とで構成される。コイルカバー47には、アクチュエータケース13および下部ハウジング12に形成した開口13b,12cを貫通して外部に延出するコネクタ48が一体に形成される。
コイルカバー47の上面とヨーク44の下面との間にシール部材49が配置され、ボビン45の下面と固定コア42の上面との間にシール部材50が配置される。これらのシール部材49,50によって、アクチュエータケース13および下部ハウジング12に形成した開口13b,12cからアクチュエータ41の内部空間61に水や塵が入り込むのを阻止することができる。
ヨーク44の円筒部44aの内周面に薄肉円筒状の軸受け部材51が上下摺動自在に嵌合しており、この軸受け部材51の上端には径方向内向きに折り曲げられた上部フランジ51aが形成されるとともに、下端には径方向外向きに折り曲げられた下部フランジ51bが形成される。下部フランジ51bとヨーク44の円筒部44aの下端との間にセットばね52が圧縮状態で配置されており、このセットばね52の弾発力で下部フランジ51bを弾性体53を介して固定コア42の上面に押し付けることで、軸受け部材51がヨーク44に支持される。
軸受け部材51の内周面に概略円筒状の可動コア54が上下摺動自在に嵌合する。前記可動部材28の中心から下向きに延びるロッド55が可動コア54の中心を緩く貫通し、その下端にナット56が締結される。可動コア54の上面に設けたばね座57と可動部材28の下面との間に圧縮状態のセットばね58が配置されており、このセットばね58の弾発力で可動コア54はナット56に押し付けられて固定される。この状態で、可動コア54の下面と固定コア42の上面とが、円錐状のエアギャップgを介して対向する。ロッド55およびナット56は固定コア42の中心に形成された開口42aに緩く嵌合しており、この開口42aはシール部材59を介してプラグ60で閉塞される。
エンジンのクランクシャフトの回転に伴って出力されるクランクパルスを検出するクランクパルスセンサSaと、各気筒のTDCパルスを検出するTDCパルスセンサSbとが接続された電子制御ユニットUは、能動型防振支持装置Mのアクチュエータ41に対する通電を制御する。本実施例のエンジンは三気筒であり、クランクパルスはクランクシャフトの1回転につき24回、つまりクランクアングルの15°毎に1回出力され、またTDCパルスはクランクシャフト62の2回転につき3回、つまりクランクアングルの240°毎に1回出力される。
次に、上記構成を備えた能動型防振支持装置Mの作用について説明する。
自動車の走行中に低周波数のエンジンシェイク振動が発生したとき、エンジンからダイヤフラム支持ボス20および第1弾性体支持ボス18を介して入力される荷重で第1弾性体19が変形して第1液室30の容積が変化すると、連通路32を介して接続された第1液室30および第3液室35間で液体が行き来する。第1液室30の容積が拡大・縮小すると、それに応じて第3液室35の容積が縮小・拡大するが、この第3液室35の容積変化はダイヤフラム22の弾性変形により吸収される。このとき、連通路32の形状および寸法、並びに第1弾性体19のばね定数は前記エンジンシェイク振動の周波数領域で低ばね定数および高減衰力を示すように設定されているため、エンジンから車体フレームに伝達される振動を効果的に低減することができる。
尚、上記エンジンシェイク振動の周波数領域では、アクチュエータ41は非作動状態に保たれる。
前記エンジンシェイク振動よりも周波数の高い振動、即ちエンジンのクランクシャフトの回転に起因するアイドル時の振動や気筒休止時の振動が発生した場合、第1液室30および第3液室35を接続する連通路32内の液体はスティック状態になって防振機能を発揮できなくなるため、アクチュエータ41を駆動して防振機能を発揮させる。
能動型防振支持装置Mのアクチュエータ41を作動させて防振機能を発揮させるべく、電子制御ユニットUはクランクパルスセンサSaおよびTDCパルスセンサSbからの信号に基づいて能動型防振支持装置Mのアクチュエータ41のコイル46に対する通電を制御する。
即ち、図3のフローチャートにおいて、先ずステップS1でクランクパルスセンサSaからクランクアングルの15°毎に出力されるクランクパルスを読み込むとともに、TDCパルスセンサSbからクランクアングルの240°毎に出力されるTDCパルスを読み込み、ステップS2で前記読み込んだクランクパルスを基準となるTDCパルスと比較することでクランクパルスの時間間隔を演算する。続くステップS3で前記15°のクランクアングルをクランクパルスの時間間隔で除算することでクランク角速度ωを演算し、ステップS4でクランク角速度ωを時間微分してクランク角加速度dω/dtを演算する。続くステップS5でエンジンのクランクシャフト62回りのトルクTqを、エンジンのクランクシャフト62回りの慣性モーメントをIとして、
Tq=I×dω/dt
により演算する。このトルクTqはクランクシャフトが一定の角速度ωで回転していると仮定すると0になるが、膨張行程ではピストンの加速により角速度ωが増加し、圧縮行程ではピストンの減速により角速度ωが減少してクランク角加速度dω/dtが発生するため、そのクランク角加速度dω/dtに比例したトルクTqが発生することになる。 続くステップS6で時間的に隣接するトルクの最大値および最小値を判定し、ステップS7でトルクの最大値および最小値の偏差、つまりトルクの変動量としてエンジンを支持する能動型防振支持装置Mの位置における振幅を演算する。そしてステップS8でアクチュエータ41のコイル46に印加する電流のデューティ波形を決定するとともに、前記振幅のボトム位置をTDCパルスと比較することで電流のデューティの出力タイミングを決定する。
Tq=I×dω/dt
により演算する。このトルクTqはクランクシャフトが一定の角速度ωで回転していると仮定すると0になるが、膨張行程ではピストンの加速により角速度ωが増加し、圧縮行程ではピストンの減速により角速度ωが減少してクランク角加速度dω/dtが発生するため、そのクランク角加速度dω/dtに比例したトルクTqが発生することになる。 続くステップS6で時間的に隣接するトルクの最大値および最小値を判定し、ステップS7でトルクの最大値および最小値の偏差、つまりトルクの変動量としてエンジンを支持する能動型防振支持装置Mの位置における振幅を演算する。そしてステップS8でアクチュエータ41のコイル46に印加する電流のデューティ波形を決定するとともに、前記振幅のボトム位置をTDCパルスと比較することで電流のデューティの出力タイミングを決定する。
続くステップS9でエンジンが一定速度で運転しているとき、つまりエンジン回転数の変化率が所定値以下のときに、ステップS10で能動型防振支持装置Mのアクチュエータ41のコイル46へのデューティの出力を、隣接するTDCの間隔分(1TDC=クランクアングルで240°)だけディレイさせる。
能動型防振支持装置Mは以下のようにして防振機能を発揮する。
即ち、エンジンが車体フレームに対して下向きに移動し、第1弾性体19が下向きに変形して第1液室30の容積が減少したとき、それにタイミングを合わせてアクチュエータ41のコイル46を励磁すると、エアギャップgに発生する吸着力で可動コア54が固定コア42に向けて下向きに移動し、可動コア54にロッド55を介して接続された可動部材28に引かれて第2弾性体27が下向きに変形する。その結果、第2液室31の容積が増加するため、エンジンからの荷重で圧縮された第1液室30の液体が隔壁部材29の連通孔29aを通過して第2液室31に流入し、エンジンから車体フレームに伝達される荷重を低減することができる。
続いてエンジンが車体フレームに対して上向きに移動し、第1弾性体19が上向きに変形して第1液室30の容積が増加したとき、それにタイミングを合わせてアクチュエータ41のコイル46を消磁すると、エアギャップgに発生する吸着力が消滅して可動コア54が自由に移動できるようになるため、下向きに変形した第2弾性体27が自己の弾性復元力で上向きに復元する。その結果、第2液室31の容積が減少するため、第2液室31の液体が隔壁部材29の連通孔29aを通過して第1液室30に流入し、エンジンが車体フレームに対して上向きに移動するのを許容することができる。
次に、図3のフローチャートのステップS10の意味するところを、図4〜図6のタイムチャートに基づいて更に説明する。
図5は従来例を示すタイムチャートである。この従来例は、♯1気筒〜♯3気筒の燃焼圧力が均一であってクランクシャフトの回転変動が各気筒毎に均一であり、従って能動型防振支持装置Mの位置での振動波形も各気筒毎に均一であると仮定した場合に相当する。♯1気筒のTDCを含むクランクアングルで240°の区間にクランクパルスおよびTDCパルスを読み込み、次の♯2気筒のTDCを含むクランクアングルで240°の区間に演算を行って♯1気筒の燃焼に伴う振動波形およびその位相を決定し、次の♯3気筒のTDCを含むクランクアングルで240°の区間に能動型防振支持装置Mのアクチュエータ41にデューティを出力する。
この場合、♯1気筒の燃焼による振動から算出したデューティで♯3気筒の燃焼により生じる振動を打ち消し、♯2気筒の燃焼による振動から算出したデューティで♯1気筒の燃焼により生じる振動を打ち消し、♯3気筒の燃焼による振動から算出したデューティで♯2気筒の燃焼により生じる振動を打ち消すことになるが、上述したように振動波形が各気筒毎に均一である場合にはエンジン振動を支障なく低減することができる。
しかしながら、図6に示すように、実際には各気筒毎の動弁系のクリアランスのばらつきや燃料噴射量のばらつき等が存在するため、♯1気筒〜♯3気筒の燃焼圧力が不均一になってクランクシャフトの回転変動も各気筒毎に不均一になるのが普通である。この場合、♯1気筒の燃焼による振動から算出したデューティで♯3気筒の燃焼により生じる振動を打ち消し、♯2気筒の燃焼による振動から算出したデューティで♯1気筒の燃焼により生じる振動を打ち消し、♯3気筒の燃焼による振動から算出したデューティで♯2気筒の燃焼により生じる振動を打ち消そうとしても、各気筒毎に振動波形が異なるためにエンジン振動が打ち消されずに残存してしまい、能動型防振支持装置Mの性能が充分に発揮されない可能性がある。
そこで図4に示す本実施例では、図6に示す従来例の能動型防振支持装置Mのアクチュエータ41に出力するデューティ(鎖線参照)を更に1TDCだけディレイさせ、♯1気筒の燃焼による振動から算出したデューティで♯1気筒の燃焼により生じる振動を打ち消し、♯2気筒の燃焼による振動から算出したデューティで♯2気筒の燃焼により生じる振動を打ち消し、♯3気筒の燃焼による振動から算出したデューティで♯3気筒の燃焼により生じる振動を打ち消すことで、各気筒毎に振動波形が異なる場合であっても能動型防振支持装置Mの性能を充分に発揮させることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施例では三気筒エンジンを例示したが、本発明は他の気筒数のエンジンに対しても適用することができる。四気筒エンジンの場合には、能動型防振支持装置Mのアクチュエータ41に出力するデューティを更に2TDC(クランクアングルで360°)だけディレイさせることで、♯1気筒〜♯4気筒の燃焼による振動から算出したデューティで、それぞれ次回の♯1気筒〜♯4気筒の燃焼により生じる振動を打ち消せば良い。
E エンジン
M 能動型防振支持装置
U 電子制御ユニット
M 能動型防振支持装置
U 電子制御ユニット
Claims (2)
- 複数の気筒を有するエンジンの振動状態を推定し、その振動状態に基づいて能動型防振支持装置の作動を制御するエンジンの防振支持方法において、
各々の気筒が作動する毎にエンジンの振動状態を推定する第1工程と、
前記第1工程で推定したエンジンの振動状態から能動型防振支持装置の制御量を算出する第2工程と、
前記第1工程で作動した気筒と同じ気筒が次回に作動したときに前記第2工程で算出した制御量を用いて能動型防振支持装置の作動を制御する第3工程と、
を含むことを特徴とするエンジンの防振支持方法。 - エンジンの回転数の変化率が所定値以下のときに、前記第1工程ないし第3工程による能動型防振支持装置の制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載のエンジンの防振支持方法。
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