JP5440409B2 - 検出装置、プリンター及び検出装置の制御方法 - Google Patents
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Description
さらに、エネルギー使用製品に対して環境配慮設計を義務付ける規制を設ける国もあり、そのような国では、オフモード(情報機器が商用電源につながれているものの、どのような機能も提供していない動作状態)における消費電力を所定値以下に抑制することが要求されている場合もある。
一般に、SoCにおいては、待機時の消費電力が大きいため、スリープモードなどの省電力モードへ移行することで省電力化を実現していた。
ところで従来のプリンターにおける紙検出装置においては、プリンターの設置状況によっては、プリンターの紙挿入口または紙排出口から太陽光線などの外乱光が入射し、その外乱光を紙検出装置の受光素子が受光し誤検出してしまうおそれがあった。
この場合には、記録紙が無いにもかかわらず、記録紙があると誤って検出してしまうことがあった。或いは、記録紙があるにもかかわらず、記録紙が無いと誤って検出してしまうことがあった。
ところで、小型情報機器の低消費電力化を進めるためには、待機時の低消費電力化が重要である。
このため、特許文献2記載の技術は、センサーを断続的にオン/オフさせて、センサーの消費電流を抑制する技術が開示されている。
また、従来、コントローラーとして、SoCを用いる場合に、消費電力を低減するため、稼動しない待機状態が一定の時間継続した場合には、SoC内で主たる制御部として機能しているマイクロプロセッサーの機能を最低限とするためにスリープモードに動作モードを移行するものが知られている。
ところで、従来のSoCにおいては、状態監視のために光センサーを用いている場合、コントローラーがスリープモードに移行してしまうと検出タイミングを管理することはできなかった。このため、光センサーを間欠駆動して検出を行う必要がある場合、検出タイミングでは、スリープモードにできない。スリープモードへ移行が可能なコントローラーであっても、スリープモードに移行させることはできず、常時駆動状態としておく必要があり、省電力化が図れないという問題点があった。また、センサーが安定化する時間まで、コントローラーは監視が不要だが、その間スリープモードにすることもしていなかった。
そこで、本発明の目的は、小型情報機器のコントローラーをスリープモードにより低消費電力化を図りつつ、間欠的に駆動して検出することが可能な検出装置、プリンター及び検出装置の制御方法を提供することにある。
上記構成によれば、発光素子に対する電力供給と遮断を行いつつ、制御部をスリープモードにして消費電力を低減することができる。特にスリープモードであっても、発光素子に対する電力供給と遮断を継続して行うことができる。
上記構成によれば、受光素子が外乱光やバックグランドノイズの影響を受ける場合、発光素子に対する電力供給時の受光素子のノイズ信号を含む検出信号から、電力遮断時の受光素子のノイズ信号を除去し、より正確な検出を行うことができる。
上記構成によれば、通常モードからスリープモードへ移行するごとに、発光素子への電力供給と遮断を交互に繰り返すことができ、省電力に有効にスリープモードへ移行することができる。
上記構成によれば、通常モードになって、発光素子が電力供給を受けて発光してから、受光素子の検出信号が安定するまでの期間(過渡状態)、一旦スリープモードにして待ち、安定してから再び通常モードに戻って検出を行うので、より確実な検出と省電力を兼ねることができる。
上記構成によれば、制御部は、タイマー割込みにより簡単にスリープモードから通常モードにウェイクアップすることができる。
上記構成によれば、紙の挿入口や排出口に受光素子が設けられ、外乱光やバックグランドノイズの影響を受け易いプリンターであっても、発光素子に対する電力供給と遮断を行いつつ、外乱光やバックグランドノイズの影響を除去しながら、制御部をスリープモードにして消費電力を低減することができる。
上記構成によれば、発光素子に対する電力供給と遮断を行いつつ、制御部をスリープモードにして消費電力を低減することができる。特にスリープモードであっても、発光素子に対する電力供給と遮断を継続して行うことができる。
上記構成によれば、制御装置は、LEDを起動してから当該LEDの駆動状態が安定するまでの期間、前記LEDの駆動状態を維持しつつ、自己の動作モードをスリープモードとするので、LEDは駆動状態を保つことができ、消費電力を低減させつつ次回の計測に備えることができる。
上記構成によれば、スリープモードの期間中であっても、LEDの駆動状態を維持することができる。
上記構成によれば、ラッチ回路は、LEDに出力する駆動制御信号の出力をスリープモードの期間中に保持するので、確実にLEDの駆動状態を維持することができる。
上記構成によれば、計測のタイミングには、制御装置を通常動作モードに移行させることができ、確実に計測が行える。
上記構成によれば、待機時の消費電力を抑制しつつ、確実に印刷媒体の位置を検出して印刷を行うことができる。
上記構成によれば、制御装置は、LEDを起動してから当該LEDの駆動状態が安定するまでの期間、前記LEDの駆動状態を維持しつつ、自己の動作モードをスリープモードとするので、LEDは駆動状態を保つことができ、消費電力を低減させつつ次回の計測に備えることができる。
図1は、本実施形態のプリンターの概略構成を示す側面図である。
プリンター1は、図1に示すように、本体フレーム2を有し、この本体フレーム2には、所定の間隔で配置された一対の紙ガイド上部材3aおよび紙ガイド下部材3bを備えた紙ガイド部材3が設けられている。この紙ガイド部材3は、プリンター1の前方側(図1における左方)の部位から中程の部位までほぼ水平方向に延び、さらに、プリンター1の上方側まで湾曲状に延びるように形成されている。これにより、紙ガイド部材3には、平面状の第1の紙経路30aと曲面状の第2の紙経路30bとからなる紙経路30が形成されるようになっている。そして、プリンター1に挿入された記録紙は、紙経路30にそって双方向に搬送される。なお以下の説明では、第1の紙経路30a側を紙送り方向の上流側とし、第2の紙経路30b側を紙送り方向の下流側とする。
紙ガイド部材3のうちの第1の紙経路30aに相当する部分には、紙先端センサー(紙センサー)6及び紙後端センサー7が設けられている。
裏書き印字機構11の紙送り方向下流側には、第2の紙送りローラー12が設けられている。この第2の紙送りローラー12は、一対の駆動ローラー12a及び従動ローラー12bからなっている。この駆動ローラー12aは、上述した駆動モータ9の動力が上記歯車列を介して伝達されることによって、第1の紙送りローラー8の駆動ローラー8aとともに回動するように構成されている。
表書き印字機構14は、ドットインパクト方式による印字ヘッド14aと、プラテン14bとから構成されている。印字ヘッド14aは、第2の紙経路30bに対して紙ガイド上部材3a側の部位に配置されている。一方、プラテン14bは、紙排出機構13内で印字ヘッド14aと対向する部位に配置されている。
印字ヘッド14aの近傍の紙送り方向下流側の部位には、紙排出センサー15が設けられている。この紙排出センサー15は、上述した紙先端センサー6と同様、反射型フォトセンサーであって、記録紙が排出されたか否かを検出できるようになっている。
紙検出装置の制御系は、CPU41と、CPU41の動作モードがスリープモードである場合に、CPU41を起動して紙先端センサー6の駆動処理および計測(検出)を行わせるウェイクアップタイマ42と、CPU41の動作モードがスリープモードであり、紙先端センサー6が安定動作状態となるまでの間を含め、電源が遮断されるかあるいはCPU41にラッチ解除がなされるまでLED駆動信号(制御信号)の出力を維持するラッチ回路43と、ラッチ回路43の出力を増幅して、LED6aの駆動(電力供給)/非駆動(電力遮断)を制御するスイッチングトランジスタ45のベース端子に出力するアンプ回路44と、を備えて構成されている。
CPU41は、通常モードでは、保有する全ての機能を実行することができ、内蔵または接続されたメモリの情報に基づき各種の処理を実行可能であり、入出力ポートから所定の信号を所定のタイミングで入力や出力することが可能である。スリープモードでは、ウェイクアップタイマ42からの割込み処理を受け付けウェイクアップする機能のみをアクディブにし、他はダウンさせる。これにより省電力にすることができる。ウェイクアップタイマ42はCPU41に内蔵させてもよい。スリープモード時、ラッチ回路43への出力もダウンするが、アンプ回路44へは、ラッチ回路43に保持されたスリープモードになる前の出力が保持されるので、LED6aの駆動(電力供給)/非駆動が継続する。
紙先端センサー6には、センサーアンプ回路46が設けられており、このセンサーアンプ回路46は、CPU41の制御下で、LED6aおよびフォトディテクター6bに駆動用電力を供給する。さらにセンサーアンプ回路46は、CPU41のディジタル出力ポートから入力されたコントロールデータに基づいて紙先端センサー6のLED6aの駆動を制御するとともに、フォトディテクター6bの出力信号を増幅して、アナログ/ディジタル変換し、計測データとしてCPU41のディジタル入力ポートに出力する。ここでは、紙先端センサー6は、記録紙Pの有無を検出するものであり、LED6aからの計測光(検出光)を記録紙P側に向かって照射し、記録紙Pが存在する場合は、計測光が記録紙Pに反射してフォトディテクター6bに入射することにより検出される。記録紙Pが存在しない場合は、計測光が記録紙Pに反射してフォトディテクター6bに入射することがなく検出されないことにより判断される。
ここで、フォトディテクター6bが記録紙Pの挿入口や排出口近傍に配置されていた場合、計測光以外の外乱光が入ることがあり、フォトディテクター6bの計測データにノイズ含まれて誤検出することがある。このため、LED6aへの駆動用電力を遮断し、そのときのフォトディテクター6bの計測データをノイズデータとして記憶しておき、LED6aへの駆動用電力を供給したとき取得した計測データから除去または比較することにより、より正確に記録紙Pの有無を検出することができる。記録紙Pの挿入口や排出口で、記録紙Pやオペレータの手などにより、外光が反射されたり遮蔽されたりして変化することもあるので、複数回取得することが好ましい。
図4は、実施形態の動作タイミングチャートである。
図5は、実施形態の処理フローチャートである。
まずプリンター1の電源が投入されると、CPU41は通常モードになり、センサーアンプ回路46に電源が供給され、LED6aとフォトディテクター6bに駆動用電力が供給される(ステップS1)。その後、CPU41は、待機状態が継続し、LED6aへの駆動用電力を遮断し、スリープモードに移行したものとする。 続いて、時刻t1において、ウェイクアップタイマ42によるウェイクアップによりCPU41がスリープモードから通常動作状態(通常モード)に移行すると、CPU41は、時刻t2にいたるまでの期間で、紙先端センサー6のLED6aを非駆動(電力供給遮断)状態に保ったまま、フォトディテクター6bの計測信号M1を読み込む(ステップS2)。
すなわち、LED6aが非駆動状態である場合には、フォトディテクター6bの計測信号M1の信号レベルは、フォトディテクター6b周囲の外乱光のみの光量レベルに相当し、フォトディテクター6bのバックグランドノイズに相当する計測信号M1を読み込むこととなる。この場合の信号読み込み期間T3の長さとしては、例えば、300μsecである。この信号読み込み期間において、実際の信号読み込みは、少なくとも1回行えば良いが、様々な外乱を考慮した場合には、複数回行い、複数回読み込んだ信号から有効な信号を抽出してそれらの平均値を出力信号レベルとして取り扱うようにしてもよい。
これと並行してCPU41は、LED6aを駆動状態に移行させるために、ラッチ回路43をセットし、ラッチ回路43の出力端子から駆動信号を出力させる(ステップS3)。このラッチ回路43の出力は一端セットされると、CPU41が意識的にリセットしない限り、その出力状態が維持されるようになっており、CPU41がスリープモードに移行した場合でも、出力状態を維持しつづけることとなる。したがって、LED6aは、ラッチ回路43がセット状態にある限り駆動状態を維持し続ける。
そして、ラッチ回路43の出力端子から駆動信号が出力された結果、LED6aは、時刻t0からLED6aの時刻t2において、駆動状態に移行する。しかしながら、この状態においては、LED6aから計測光が出力されてからフォトディテクター6bが出力する信号のレベルは不安定であるため、CPU41は、実際には計測を行うことはできない。安定になるまでの時間は、素子の特性による。
この場合において、ウェイクアップタイマ42にセットする時間としては、LED6aが安定するのに十分な時間(LED安定化時間=時刻t3−時刻t2=T1−T3)が設定される。なお、LED安定化時間は、必要以上に長くとっても効果は変わらないので、必要十分な時間に設定される。
この時点において、LED6aの計測光は計測可能な安定した状態となっているので、CPU41は、時刻t3〜時刻t4の期間中にフォトディテクター6bから出力される計測信号M2を読み込むこととなる(ステップS6)。この場合の信号読み込み期間の長さとしては、バックグランドノイズの計測時と同じで、信号読み込み期間T3となっており、例えば、300μsecである。したがって、この信号読み込み期間においても、バックグランドノイズの計測時と同様に、実際の信号読み込みは、少なくとも1回行えば良いが、様々な外乱を考慮した場合には、複数回行い、複数回読み込んだ信号から有効な信号を抽出してそれらの平均値を出力信号レベルとして取り扱うようにしてもよい。
続いて、CPU41は、計測信号M2と、計測信号M1との差(=M2−M1)を演算し(ステップS7)、差(バックグランドノイズを除去した後の値)が所定のしきい値を超えているか否かを判別する(ステップS8)。
ステップS8の判別において、差が所定のしきい値未満の場合には(ステップS8;No)、記録紙が所定の位置に無いと判断され、待機状態となり、必要に応じてエラー告知を行う(ステップS10)。
図4では、記録紙が所定の位置に無いと判断された状態が続く場合を示している。t4で、CPU41は、待機状態が継続していると判断し、LED6aへの駆動用電力を遮断し、スリープモードに移行する。この期間に、プリンター1が外部に接続されたコンピューターなどからデータを受信した際は、以降は、時刻t5においてウェイクアップし、再び時刻t1と同様の状態となり、同様の処理がなされることとなる。そして、時刻t6及び時刻t7で示すように、時間T1+T2に相当する周期で同様の処理が繰り返されることとなる。CPU41が、スリープモードの期間中でも、プリンター1が外部に接続されたコンピューターなどからデータを受信した場合、割り込みを発生させてウェイクアップするように設定しておくこともできる。この場合、スリープモードの期間に、プリンター1が外部に接続されたコンピューターなどからデータを受信した際は、ウェイクアップタイマ42による割込みを待たず、ウェイクアップし、t5からの処理をすることができる。
以上の説明においては、情報機器としてのプリンターに適用した場合について説明したが、プリンター以外の他の情報機器であっても、LEDを用いたフォトセンサーを用いてノイズ除去などのため間欠的に計測を行う場合に、同様に消費電力を低減することが可能となる。
Claims (7)
- 検出光を照射する発光素子と、
検出光を受光する受光素子と、
前記発光素子に対して電力供給を制御する制御信号を出力する制御部と、
前記制御信号を保持する保持部と、を備え、
前記制御部は、所定の間隔で前記制御信号を出力し、前記発光素子に対し電力供給と電力遮断を行い、通常モードと少なくとも一部の機能を停止するスリープモードの間を移行可能であり、前記通常モードと前記スリープモードの間を移行するタイミングと、前記発光素子に対する電力供給と電力遮断の切り換えのタイミングを同期して行い、
前記保持部は、少なくとも前記制御部が前記スリープモードの期間、前記制御信号を保持することを特徴とする検出装置。 - 請求項1記載の検出装置において、
前記制御部は、前記発光素子に対する前記電力供給時に前記受光素子の検出信号を取得し、前記電力遮断時に前記受光素子の検出信号を取得し、双方の前記検出信号に基づき検出を行うことを特徴とする検出装置。 - 請求項1または2に記載の検出装置において、
前記制御部は、前記通常モードから前記スリープモードへ移行する前に、前記発光素子への電力供給が行われていた場合は前記電力遮断を行い、前記発光素子への電力遮断が行われていた場合は前記電力供給を行う前記制御信号を出力ことを特徴とする検出装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の検出装置において、
前記通常モードと前記スリープモードの間を移行する間隔は、前記発光素子に対する電力供給を開始してから前記受光素子の検出信号が安定するまでの期間より長いことを特徴とする検出装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の検出装置において、
少なくとも前記スリープ期間を計時するタイマーを有し、
前記制御部は、前記タイマーの計時に基づき、前記スリープモードから前記通常モードに移行することを特徴とする検出装置。 - 印刷媒体を搬送する媒体搬送路に前記発光素子及び前記受光素子が設けられ、前記印刷媒体を検出する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の検出装置と、
前記検出装置による検出結果に基づいて印刷を行う印刷ユニットと、
を備えたことを特徴とするプリンター。 - 検出光を照射する発光素子と、検出光を受光する受光素子と、前記発光素子への電力供給を制御する制御信号を出力する制御部と、前記制御信号を保持する保持部とを備えた検出装置の制御方法であって、
前記制御部が通常モードと少なくとも一部の機能を停止するスリープモードの間を移行するタイミングに同期して、前記発光素子に対する電力供給と電力遮断の切り換えを行い、少なくとも前記スリープモードの期間、前記保持部が前記制御信号を保持することを特徴とする検出装置の制御方法。
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