JP5402729B2 - ポリアミドの連続製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、品質が良好で且つ重合度の安定したポリアミドの連続製造方法に関する。本発明の連続製造方法は、脂肪族ポリアミド、芳香族含有ポリアミドのいずれにも適用できるが、製造条件のより難しい芳香族含有ポリアミドに好ましく適用できる。
芳香環を有するポリアミドは、機械的強度及び寸法安定性に優れ、フィルム、シート、包装袋、ボトル、エンジニアリングプラスチック、繊維などに好ましく使用することができる。
ポリアミド樹脂は物理的、機械的性質に優れていることから、フィルム、シート、包装袋、エンジニアリングプラスチック、繊維などの用途に広く使用されている。
従来は、これらの用途にナイロン6やナイロン66などの脂肪族ポリアミドが主として使用されてきた。ところが、脂肪族ポリアミドは、概して、吸水・吸湿時と乾燥時との間の寸法変化が大きく、また、脂肪族ゆえに弾性率が小さく軟らかすぎるといった欠点があり、更に高性能のポリアミド樹脂が求められている。かかる背景のもとに、従来の脂肪族ポリアミドにTPA(テレフタル酸)やIPA(イソフタル酸)などの芳香族ジカルボン酸を共重合することにより、ポリアミド樹脂の高性能化が達成されている。例えば、日本国特開昭59−155426号や日本国特開昭62−156130号公報では、TPAあるいはIPAを共重合したポリアミド樹脂が開示されている。
ところが、一般的に、芳香環のポリアミド骨格への導入は高融点化、高溶融粘度化をもたらしポリアミド製造時の温度条件等がより過酷なものとなることから、熱分解反応による劣化やゲル化物の生成や熱劣化が一層促進されることになる。その結果、ゲル化物が重合反応器内に堆積しクリーニング頻度が多くなったり、また、ゲル化物が樹脂中に混入したり、熱劣化による物性低下をきたし高品質のポリアミド樹脂を得ることができない。
この主たる原因は、ポリアミド樹脂が高温度条件下で長時間滞留することにあり、これを回避すべく種々の製造方法が提案されている。例えば、日本国特開昭60−206828号公報、日本国特開平2−187427号公報、日本国特開平8−170895号公報に開示されている製造方法によれば、高温下での長時間滞留を避ける目的で、一旦初期縮合物をプレポリマーとして取り出し、それをポリマーの融点以下の温度で固相重合することによって熱分解・劣化を抑制している。しかしながら、これらはいずれもバッチ式製造法であり、製造効率上好ましくなく、また、バッチ間での品質の差も生じやすい。
また、ポリアミドとして、パラキシリレンジアミン(PXD)やメタキシリレンジアミン(MXD)などの芳香族ジアミンを原料として用い、吸水性の低減や弾性率の向上などを実現した芳香族含有ポリアミドも多数知られている。
ポリアミド製造の原料としては、6,6−ナイロン製造におけるようにジアミンとジカルボン酸を用いるのが一般的である。この場合、製品としての使用に耐えうる重合度まで高めるためには、ジアミン成分とジカルボン酸成分のモルバランスの管理が重要となる。これを解決する方策として、ジアミン成分とジカルボン酸成分の両成分を水溶液として仕込んだ後、pH調整を行いアミンとカルボン酸との塩を形成する方法が一般的であるが、塩形成法では、重合反応を進めるためには多量の水分を除去することが必要となる。このため、生産量に比べて多量の熱量が必要となる上、装置が大型化するなどの問題点がある。さらに連続的に製造しようとする場合、回分毎のpH調整に時間を要するので効率の良い方法とは言い難い。
塩の水溶液を用いる重合法の前記の問題点を解決するために、溶媒としての水を使用せずにポリアミドの連続重合を行う方法が提案されている。
例えば、日本国特表平10−509760号公報には、溶融状態のジカルボン酸過剰成分を多段反応器に供給し、不足のジアミン成分を該反応器に添加する方法が採用されている。しかし、この方法では重合反応器中でのジアミンの添加と重合反応を並行させることが必要となるため、装置の構造が特殊かつ複雑なものとなってしまう。
日本国特開2001−200052号公報には、キシリレンジアミンを含むジアミンとジカルボン酸とから成るスラリーをベントのない二軸押出機に連続的に供給し、加熱してアミド化反応を進める工程と、続いて、ベントのある1軸押出機中で、アミド化反応で生成する縮合水を分離除去しつつ、ポリアミドの重合度を高める工程とを含む、ポリアミドの連続式製造法が開示されている。同号公報によれば、80℃以下の低温でジアミンとジカルボン酸のスラリー溶液を回分式で調合してから重合反応を開始している。この方法では水溶液重合における装置の大型化の問題点は解消される。しかし、反応性に富むアミド化反応を起こさずにスラリー溶液を調製するには、温度及び水分率に厳密な管理が必要となる上、均質なスラリー溶液の調製に時間を要し、生産性に問題がある。実施例によると、得られるポリアミドの分子量は3000〜5000程度と小さい。
日本国特表2002−516366号公報には、ナイロン66の連続式製造法が開示されている。同号公報によれば、融解したジカルボン酸と融解したジアミンとを原料計量システムにより等モル量混合し融解した反応混合物を生成させ、反応混合物を通気しない反応装置(静的インライン混合機)に流しポリアミド及び縮合水を含む第1の生成物流を形成し、第1の生成物流を通気されたタンク型反応容器に供給し、縮合水を除去しポリアミドを含む第2の生成物流を形成することが記載され、また、第2の生成物流について、近赤外分光法によって、アミン末端基及びカルボン酸末端基の相対的な量を測定し、ジカルボン酸計量システム及び/又はジアミン計量システムを制御することが開示されている。
日本国特表2002−516365号公報には、融解したジカルボン酸と融解したジアミンのモルバランスを制御するため、重合混合物中のカルボン酸末端基及びアミン末端基のバランスを近赤外分析計を用いて検出し、この検出結果によって融解したジカルボン酸及び融解したジアミンの少なくとも1つの質量流量速度を調節する制御システムが開示されている。
しかし、前記両公報のように、ジカルボン酸とジアミンのモルバランスの管理を、下流の重合混合物から上流の原料供給部へのフィードバックにより行うことは、タイムラグを生じるため常に正確なモルバランス制御を行い難いという点で好ましくなく、また制御系が複雑なものとなり費用がかかるといった欠点もある。
また、上記それぞれの用途に適した特性を発現するためには、所望の重合度のポリアミドが必要である。一般的にポリアミドを製造する際は、製品ポリアミドの相対粘度[RV]を測定することにより、その重合度を判断する。相対粘度はポリアミドの品質を知る上で、最も重要な指標の一つとなっている。
重合度には、例えば、反応温度、反応器の内圧(真空度)、ポリマーの末端基濃度(酸無水物などの末端基調整剤の添加)、反応中の溶融ポリマーの界面における気相の水分率などが関係することから、これら条件のいずれかの変更により重合度を調節する方法が一般的に採用されている。
ところが、上記条件のうちのいずれか一つのみにより重合度を調節しようとすると、重合度以外にも様々な状態変化を生じ、製造されるポリアミドの品質に悪影響を及ぼすことがある。例えば、真空度のみを調節し、高真空度として高重合度を得ようとすると、発泡によるホールドアップの変化により、重合反応器内のポリマー滞留量が変わってしまう。その結果、コンタミネーション発生、滞留時間変化などが生じ、狙い通りの品質のポリアミドを得ることが難しくなる。
また、末端基調整剤の添加によるポリマー末端基濃度の調節のみで、所望の重合度を得ようとすると、末端基調整剤の添加量が多くなった場合に、末端基調整剤が製品ポリアミド中に多く残留するという不都合が生じる。
特開昭59−155426号 特開昭62−156130号公報 特開昭60−206828号公報 特開平2−187427号公報 特開平8−170895号公報 特表平10−509760号公報 特開2001−200052号公報 特表2002−516366号公報 特表2002−516365号公報
一方で、ポリアミドの連続製造においては、得られたポリマーの品質をリアルタイムで管理し、それを製造工程にフィードバックして、常に一定品質のポリマーを製造することが必要となる。そのためには、最終重合工程の反応器出口でのポリマーの溶融粘度をオンラインで計測してその重合度を判断し、その結果を重合工程条件にフィードバックすることにより、連続的に製造されるポリアミドの重合度を制御することが考えられる。
本発明の目的は、重合度の安定したポリアミドの連続製造方法を提供することにある。
本発明の目的は、品質の良好なポリアミド、とりわけ芳香族含有ポリアミドの連続製造方法を提供することにある。特に、本発明の目的は、食品、飲料品、医薬品、化粧品などの用途における、フィルム、シート、包装袋、ボトル等に好適な、強度に優れ、色調が良好であり且つ吸水率の小さいポリアミドの連続製造方法を提供することにある。
本発明の目的は、品質の良好なポリアミド、例えば均質な脂肪族ポリアミド、とりわけ均質な芳香族含有ポリアミドの連続製造方法を提供することにある。特に、本発明の目的は、食品、飲料品、医薬品、化粧品などの用途における、フィルム、シート、包装袋、ボトル等に好適な、酸素バリヤー性に優れ、色調が良好であり且つ吸水率の小さいメタキシリレンジアミンをジアミン成分とするポリアミドの連続製造方法を提供することにある。
本発明者らは、最終の重合反応装置としてセルフクリーニング性の横型二軸反応装置を用い、最終重合反応装置内でポリマーの溶融粘度制御操作を行うことにより、重合度の安定したポリアミドが連続的に得られることを見いだした。
本発明者らは、アミド化反応において、管状反応装置を用いることによって熱劣化が抑制され、品質の良好なポリアミドポリアミドが連続的に得られることを見いだした。
本発明者らは、反応装置への溶融ジアミン及び溶融ジカルボン酸の原料導入において、両原料の質量流量を自動的に制御する原料供給手段を用いることによって最適のモルバランスが達成され、品質の良好なポリアミドポリアミドが連続的に得られることを見いだした。
本発明には、次の発明が含まれる。
(1) 多段の重合反応装置を用いて溶融重合によりポリアミドを連続的に製造する方法であって、多段の重合反応装置を構成する最終の重合反応装置としてセルフクリーニング性の横型二軸反応装置を用い、
最終重合反応装置内の不活性ガスパージ操作を行いながら最終重合を行うか、あるいは、最終重合反応装置内の不活性ガスパージ操作、最終重合反応装置内の真空操作、及び最終重合反応装置内への末端基調整剤の添加操作からなる群から選ばれる2つ又は3つの操作を行いながら最終重合を行い、且つ
最終重合反応装置出口のポリマーの溶融粘度を粘度計にて連続的に測定し、測定された粘度値が予め設定された一定範囲の値となるように、前記操作に対応する不活性ガスのパージ量、真空度、及び末端基調整剤の添加量のうちの少なくとも1つの操作量を自動的に制御し、それによりポリマーの溶融粘度を制御することを特徴とするポリアミドの連続製造方法。
(2) 不活性ガスパージ操作、真空操作、及び末端基調整剤の添加操作からなる群から選ばれる2つの操作を行う場合において、2つの操作量のうちの1つの操作量を固定値として、他の1つの操作量を自動的に制御する、(1) に記載のポリアミドの連続製造方法。
(3) 不活性ガスパージ操作、真空操作、及び末端基調整剤の添加操作からなる群から選ばれる3つ全ての操作を行う場合において、3つの操作量のうちの2つの操作量を固定値として、他の1つの操作量のみを自動的に制御するか、又は、3つの操作量のうちの1つの操作量のみを固定値として、他の2つの操作量を自動的に制御する、(1) に記載のポリアミドの連続製造方法。
(4) 不活性ガスの水分率が0.05重量%以下である、(1) 〜(3) のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(5) ポリアミドは、ジアミン成分としてメタキシリレンジアミン(MXD)を含み、且つジアミン成分を基準としてメタキシリレンジアミン(MXD)は少なくとも70モル%である、(1) 〜(4) のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(6) 1.6〜4.0の範囲の相対粘度[RV]のポリアミドを得る、(1) 〜(5) のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
本発明には、さらに次の発明が含まれる。
(7) ジアミン成分単位とジカルボン酸成分単位とを主として含むポリアミドの連続製造方法であって、
(a) ジアミンとジカルボン酸とをそれぞれ個別に溶融するか、又は、水中でアミンとカルボン酸との塩を生成させる原料調合工程と、
(b) 調合された原料を管状反応装置に連続的に導入する原料導入工程と、
(c) 導入された原料を管状反応装置内を通過させアミド化を行い、アミド化生成物と縮合水とを含む反応混合物を得るアミド化工程と、
(d) 前記反応混合物を水の分離除去の可能な連続式反応装置に導入し、最終的に得られるポリアミドの融点以上の温度で水を分離除去しつつ重合度を高め、ポリアミドプレポリマーを得る初期重合工程と、
(e) ポリアミドプレポリマーを水の分離除去の可能な連続式反応装置に導入し、最終的に得られるポリアミドの融点以上の温度でさらに重合度を高め、所望の相対粘度[RV]とされたポリアミドを得る最終重合工程とを含む、ポリアミドの連続製造方法。
(8) アミド化工程(c) における管状反応装置は、管の内径をD(mm)、管の長さをL(mm)としたとき、L/Dが50以上のものである、(7) に記載のポリアミドの連続製造方法。
(9) アミド化工程(c) における平均滞留時間は10〜120分である、(7) 又は(8) に記載のポリアミドの連続製造方法。
(10) アミド化工程(c) におけるせん断速度(γ)が0.1(1/sec)以上、せん断応力(τ)が1.5×10-5Pa以上である、(7) 〜(9) のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(11) アミド化工程(c) において、反応混合物の相対粘度[RV]を0.05〜0.6高くする、(7) 〜(10)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(12) 初期重合工程(d) における平均滞留時間は10〜150分である、(7) 〜(11)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(13) 最終重合工程(e) における連続式反応装置は、横型反応装置である、(7) 〜(12)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(14) 最終重合工程(e) における連続式反応装置は、セルフクリーニング性の横型二軸反応装置である、(7) 〜(13)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(15) 最終重合工程(e) における平均滞留時間は1〜30分である、(7) 〜(14)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(16) 最終重合工程(e) で得られるポリアミドの相対粘度[RV]は1.6〜4.0の範囲である、(7) 〜(15)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(17) 最終重合工程(e) において、反応装置内の不活性ガスパージ操作、反応装置内の真空度の調整操作、反応装置内への末端基調整剤の添加操作、又はそれらの併用によって、ポリアミドの相対粘度[RV]を制御する、(7) 〜(16)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(18) 最終重合工程(e) において、反応装置内の不活性ガスパージ操作を行いながら最終重合を行うか、あるいは、反応装置内の不活性ガスパージ操作、反応装置内の真空操作、及び反応装置内への末端基調整剤の添加操作からなる群から選ばれる2つ又は3つの操作を行いながら最終重合を行い、且つ
最終重合反応装置出口のポリマーの溶融粘度を粘度計にて連続的に測定し、測定された粘度値が予め設定された一定範囲の値となるように、前記操作に対応する不活性ガスのパージ量、真空度、及び末端基調整剤の添加量のうちの少なくとも1つの操作量を自動的に制御し、それによりポリマーの溶融粘度を制御する、(7) 〜(17)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(19) 原料調合工程(a) において、原料調合時の雰囲気酸素濃度が10ppm以下である、(7) 〜(18)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(20) ポリアミドは、下記反復単位(I)〜(V):
Figure 0005402729
からなる群から選ばれる少なくとも1つを含むものである、(7) 〜(19)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(21) ポリアミドは、前記反復単位(I)、(III) 及び(IV)からなる群から選ばれる少なくとも1つを含むものである、(20)に記載のポリアミドの連続製造方法。
(22) ポリアミドは、ジアミン成分としてメタキシリレンジアミン(MXD)を含み、且つジアミン成分を基準としてメタキシリレンジアミン(MXD)は少なくとも70モル%である、(7) 〜(21)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
本発明には、さらに次の発明が含まれる。
(23) ジアミン成分単位とジカルボン酸成分単位とを主として含むポリアミドの連続製造方法であって、
(a) 溶融ジアミンと溶融ジカルボン酸とをそれぞれ個別に準備する原料調合工程と、
(b) 溶融ジアミンと溶融ジカルボン酸とをそれぞれ、
原料供給装置と、前記原料供給装置の下流側に設けられた質量流量測定装置と、前記質量流量測定装置で測定された質量流量が予め設定された値となるように前記供給装置の出力を自動的に制御する制御システムとを含む原料供給手段を用いて、重合反応装置に連続的に導入し、ジアミンとジカルボン酸とを合流させる原料導入工程と、
重合反応装置に導入されたジアミンとジカルボン酸とを重縮合させる重合工程とを含む、ポリアミドの連続製造方法。
(24) ジアミン成分単位とジカルボン酸成分単位とを主として含むポリアミドの連続製造方法であって、
(a) 溶融ジアミンと溶融ジカルボン酸とをそれぞれ個別に準備する原料調合工程と、
(b) 溶融ジアミンと溶融ジカルボン酸とをそれぞれ、
原料供給装置と、前記原料供給装置の下流側に設けられた質量流量測定装置と、前記質量流量測定装置で測定された質量流量が予め設定された値となるように前記供給装置の出力を自動的に制御する制御システムとを含む原料供給手段を用いて、管状反応装置に連続的に導入し、ジアミンとジカルボン酸とを合流させる原料導入工程と、
(c) 合流させられたジアミンとジカルボン酸とを、管状反応装置内を通過させアミド化を行い、アミド化生成物と縮合水とを含む反応混合物を得るアミド化工程と、
(d) 前記反応混合物を水の分離除去の可能な連続式反応装置に導入し、最終的に得られるポリアミドの融点以上の温度で水を分離除去しつつ重合度を高め、ポリアミドプレポリマーを得る初期重合工程と、
(e) ポリアミドプレポリマーを水の分離除去の可能なセルフクリーニング性の横型二軸反応装置に導入し、最終的に得られるポリアミドの融点以上の温度でさらに重合度を高め、所望の相対粘度[RV]とされたポリアミドを得る最終重合工程とを含む、ポリアミドの連続製造方法。
(25) アミド化工程(c) における管状反応装置は、管の内径をD(mm)、管の長さをL(mm)としたとき、L/Dが50以上のものである、(24)に記載のポリアミドの連続製造方法。
(26) 最終重合工程(e) における平均滞留時間は1〜30分である、(24)又は(25)に記載のポリアミドの連続製造方法。
(27) 最終重合工程(e) で得られるポリアミドの相対粘度[RV]は1.6〜4.0の範囲である、(24)〜(26)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(28) 最終重合工程(e) において、反応装置内の不活性ガスパージ操作、反応装置内の真空度の調整操作、反応装置内への末端基調整剤の添加操作、又はそれらの併用によって、ポリアミドの相対粘度[RV]を制御する、(24)〜(27)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(29) 最終重合工程(e) において、反応装置内の不活性ガスパージ操作を行いながら最終重合を行うか、あるいは、反応装置内の不活性ガスパージ操作、反応装置内の真空操作、及び反応装置内への末端基調整剤の添加操作からなる群から選ばれる2つ又は3つの操作を行いながら最終重合を行い、且つ
最終重合反応装置出口のポリマーの溶融粘度を粘度計にて連続的に測定し、測定された粘度値が予め設定された一定範囲の値となるように、前記操作に対応する不活性ガスのパージ量、真空度、及び末端基調整剤の添加量のうちの少なくとも1つの操作量を自動的に制御し、それによりポリマーの溶融粘度を制御する、(24)〜(28)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(30) 原料調合工程(a) において、原料調合時の雰囲気酸素濃度が10ppm以下である、(24)〜(29)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(31) ポリアミドは、ジアミン成分としてメタキシリレンジアミン(MXD)を含み、且つジアミン成分を基準としてメタキシリレンジアミン(MXD)は少なくとも70モル%である、(24)〜(30)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
(32) 最終重合工程(e) で得られるポリアミドの相対粘度[RV]は1.6〜4.0の範囲である、(24)〜(31)のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
本発明によれば、重合度の安定した品質の良好なポリアミドの製造方法、及び重合度の安定した品質の良好なポリアミドの連続製造方法が提供される。
本発明によれば、品質の良好なポリアミド、とりわけ均質な芳香族含有ポリアミドの連続製造方法が提供される。本発明の方法では、食品、飲料品、医薬品、化粧品などの用途における、フィルム、シート、包装袋、ボトル等に好適な、酸素バリヤー性に優れ、色調が良好であり且つ吸水率の小さいメタキシリレンジアミンをジアミン成分とするポリアミドが連続的に均質に製造される。このメタキシリレンジアミンを成分として含むポリアミドは、ポリエチレンテレフタレートなどの異種ポリマーの改質にも使用できる。
図1は、本発明のポリアミドの好ましい連続製造方法の概略工程を示すフロー図である。 図2は、本発明における操作量の自動的制御システムの概念図である。
ポリアミドの溶融重合による製造方法としては、バッチ式、バッチ式と固相重合の併用、多段の重合反応器を用いた連続製造などの製造方法が行われている。これら従来公知の製造方法に、本発明の溶融粘度制御を適用できる。しかしながら、連続製造においては、得られたポリマーの品質をリアルタイムで管理し、それを製造工程にフィードバックして、常に一定品質のポリマーを製造することが必要であるので、本発明の溶融粘度制御は、ポリアミドの連続製造に特に好ましく適用することができる。
本発明の連続製造方法は、脂肪族ポリアミド、芳香族含有ポリアミドのいずれにも適用でき、このようなポリアミドは、例えば、前記反復単位(I)〜(V)から選ばれる少なくとも1つを含むものである。
ポリアミドは芳香環を有することが、吸水率を小さくする上で重要である。この目的に適したポリアミドは、前記反復単位(I)、(III) 及び(IV)から選ばれる少なくとも1つを含むものである。本発明の連続製造方法は、製造条件のより難しい芳香族含有ポリアミドに好ましく適用できる。
芳香族含有ポリアミドとして、例えば、アミン成分として70モル%以上のメタキシリレンジアミン(MXD)を含む、酸素バリヤー性素材として有用なポリアミドが挙げられる。
ポリアミドは、ジアミン成分を基準としてメタキシリレンジアミンを70モル%以上含むことが、酸素バリヤー性及び吸水性の点で重要である。メタキシリレンジアミンの量が少ないほど、熱劣化や色調の点では有利となるが、酸素バリヤー性の点からは70モル%以上が必要で、望ましくは75モル%以上である。一方、吸水性の点からは、MXD自体が芳香環を有することから、ナイロン6やナイロン66などの脂肪族ポリアミドと比べて吸水率は小さく有利である。しかしながら、テレフタル酸やイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸を共重合することによって吸水性をさらに改善することも可能である。
望ましいポリアミドとしては、[1] TPA(テレフタル酸)、HMDA(ヘキサメチレンジアミン)及びCLM(カプロラクタム)を原料とし、前記反復単位(I)及び(V)を有するポリアミド(HCTと略される)、[2] IPA(イソフタル酸)、ADA(アジピン酸)及びMXD(メタキシリレンジアミン)を原料とし、前記反復単位(III) 及び(IV)を有するポリアミド(MIAと略される)、[3] TPA、IPA及びHMDAを原料とし、前記反復単位(I)を有するポリアミド(HITと略される)、[4] TPA、ADA及びHMDAを原料とし、前記反復単位(I)及び(II)を有するポリアミド(HTAと略される)、[5] IPA、ADA及びMXDを原料とし、前記反復単位(III) 及び(IV)を有するポリアミド(MIAと略される)、[6] IPA、ADA、HMDA及びMXDを原料とし、前記反復単位(I)、(II)、(III) 及び(IV)を有するポリアミド(HMIAと略される)、[7] MXD及びADAを原料とし、前記反復単位(IV)を有するポリアミド(MAと略される)、[8] MXD、ADA及びTPAを原料とし、前記反復単位(III) 及び(IV)を有するポリアミド(MTAと略される)などが挙げられる。
ポリアミドを構成する芳香族ジカルボン酸単位の量が多くなると、ポリアミドの吸水率が低下し寸法安定性が増し、ポリアミドは高弾性、高強力となる。このように、芳香族ジカルボン酸単位の量を多くすることは、物理的、機械的性質に対しては有利に働く。その一方で、芳香環の導入は、ポリアミドの高融点化あるいは高溶融粘度化をもたらし、その製造条件がより過酷なものとなり、ポリアミドの製造が困難となる傾向がある。また、成形加工時の操業性が悪くなり、安定した品質の製品が得られにくくなる。
芳香族ジカルボン酸の量は、ポリアミドの構造によっても異なるが、テレフタル酸の場合、ジカルボン酸成分を基準として3〜75モル%が望ましく、5〜70モル%がさらに望ましい。また、イソフタル酸の場合、ジカルボン酸成分を基準として5〜90モル%が望ましく、10〜85モル%がさらに望ましい。テレフタル酸又はイソフタル酸の量が上記範囲の上限値を超えると前述の問題が生じ、逆に下限値未満では、寸法安定性や機械的性質が低下するようになる。
メタキシリレンジアミンMXD及びアジピン酸ADAを原料とし、前記反復単位(IV)を有するポリアミドMAについては、ポリアミドは、ジアミン成分を基準としてメタキシリレンジアミンを70モル%以上含むことが、酸素バリヤー性及び吸水性の点で重要である。メタキシリレンジアミンの量が少ないほど、熱劣化や色調の点では有利となるが、酸素バリヤー性の点からは70モル%以上が必要で、望ましくは75モル%以上である。一方、吸水性の点からは、MXD自体が芳香環を有することから、ナイロン6やナイロン66などの脂肪族ポリアミドと比べて吸水率は小さく有利である。しかしながら、テレフタル酸やイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸を共重合することによって吸水性をさらに改善することも可能である。
本発明のポリアミド製造において、ポリアミドに要求される性能の点から必要に応じて前記したジアミン、ジカルボン酸、ラクタム以外のポリアミド形成能のある原料を共重合することも可能である。
ジアミン成分としては、エチレンジアミン、1−メチルエチルジアミン、1,3−プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン類が挙げられ、その他にも、シクロヘキサンジアミン、ビス−(4,4’−アミノヘキシル)メタン、パラキシリレンジアミンなどが挙げられる。
ジカルボン酸成分としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、セバシン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、ウンデカン酸、ウンデカジオン酸、ドデカジオン酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸類、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、パラキシリレンジカルボン酸、メタキシリレンジカルボン酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸などが挙げられる。
上記ジアミン、ジカルボン酸成分以外にも、ラウロラクタム、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸などのラクタム、アミノカルボン酸も共重合成分として使用可能である。
ポリアミド樹脂の相対粘度[RV]は、得られる成形体の物理的、機械的性質、並びに操業安定性の点からも、1.6〜4.0の範囲にあることが望ましい。[RV]が1.6未満の場合、得られる成形体が機械的性質に劣るだけでなく、ベントアップを生じたり、ポリマーのストランド取り出しが難しくなり、チップ化時に割れが発生するなど操業面における影響が大きくなる傾向がある。逆に、[RV]が4.0を超える場合、溶融粘度が高くなり、成形条件がより過酷なものとなることから、安定した品質の成形品が得られにくくなる傾向があり、また、それに要する労力に見合うだけの製品物性が期待できない。また、4.0を超える高い[RV]化を達成するためには、不活性ガスのパージ量を増やしたり、高真空度の適用が必要となり、コストアップやベントアップなど操業不安定を招き好ましくない。より望ましい[RV]は1.9〜3.8である。
ポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度[AEG]及び末端カルボキシル基濃度[CEG]は、上記相対粘度[RV]や、ジカルボン酸とジアミンとのモル比と相関する。一般的に実用に供されるポリアミド樹脂の[AEG]及び[CEG]は共に200(meq/kg)以下である。これらの値は、ポリアミドの目的に応じて適宜選択される。
本発明の連続製造方法によると、[AEG]及び[CEG]のバラツキを効果的に抑制することができる。[AEG]及び[CEG]のバラツキは、それらの標準偏差あるいは変動範囲(経時における最大値と最小値との差)によって表され、これらの値が小さければ小さいほど、ポリアミドの品質がより均質であり好ましい。[AEG]の標準偏差は10(meq/kg)以下であることが好ましく、また、[CEG]の標準偏差も10(meq/kg)以下であることが好ましい。
ポリアミド樹脂の色調[Co−b]の値は小さいほど黄味が少なく、色調が良好であることを意味する。[Co−b]は一般的には−3〜3の範囲にあれば、製品として問題ない。[Co−b]が−3未満であることは、それを達成するために要した労力に比べて、得られた色調の差は視認できる範囲外でありあまり意味がない。逆に、[Co−b]が3を超える場合は、黄味が増し、製品となってもその色調の悪化は明らかに視認できるようになる。望ましい[Co−b]は −2.5〜2.8の範囲である。
ポリアミド樹脂の吸水率は、乾燥時と吸湿時との間の成形体の寸法変化の度合を示す指標である。吸水率が高いと寸法変化が大きくなることから、吸水率は小さいほど望ましい。吸水率は、7%以下が望ましく、6.7%以下がさらに望ましい。吸水率は低いほど寸法安定性に優れるので、吸水率の下限は特に定められないが、ポリアミド固有の性質上、吸水率3.5%以下のポリアミドを得ることは技術的に難しい。
次に、本発明のポリアミドの連続製造方法について、図1を参照しつつ説明する。図1は、本発明のポリアミドの連続製造方法の好ましい概略工程を示すフロー図である。図1において、ポリアミドの連続製造方法は、原料調合工程(a) と原料導入工程(b) とアミド化工程(c) と初期重合工程(d) と最終重合工程(e) とを含む。すなわち、この例では、重合工程は、アミド化工程(c) と初期重合工程(d) と最終重合工程(e) とからなっている。
原料調合工程:
原料調合工程には、ジアミンとジカルボン酸とをそれぞれ個別に溶融し、溶融した各モノマーをアミド化工程へ直接供給する方法と、水中でアミンとカルボン酸との塩を形成させ、塩の水溶液をアミド化工程へ供給する方法とがある。
1.溶融モノマーの直接供給法
原料調合設備は、ジカルボン酸の溶融槽(11)、その溶融液体の貯蔵槽(12)、ジアミンの溶融槽(13)及びその溶融液体の貯蔵槽(14)から主としてなる。図1には、この場合が例示されている。
ジカルボン酸の溶融温度及び貯蔵温度はその融点以上かつ融点+50℃(融点よりも50℃高い温度)以下が適当である。溶融温度及び貯蔵温度を必要以上に高温にすることは、原料の熱分解や劣化を誘発し好ましくない。逆に低温すぎると、不均一溶融となり、アミド化工程への原料供給精度が悪くなりやはり好ましくない。望ましい溶融温度及び貯蔵温度は、融点+5℃以上融点+25℃以下である。ジアミンについても同様であり、ジアミンの溶融温度及び貯蔵温度はその融点以上かつ融点+50℃以下が適当であり、融点+5℃以上融点+25℃以下が望ましい。ジアミンは通常、常温で液体であるものが多い。
ジカルボン酸及びジアミンのいずれについても、熱酸化分解や熱分解を抑制するために原料調合時の溶融槽及び貯蔵槽内を不活性ガス雰囲気下、例えば、窒素ガス雰囲気下におくことが好ましい。この際、0.05〜0.8MPa、望ましくは0.1〜0.6MPaの加圧下の不活性ガス雰囲気下におくことが、外気の混入を防ぐ意味で好ましい。
このように原料調合工程において、ジカルボン酸とジアミンとは個別に溶融される。個別に溶融されたジカルボン酸とジアミンとは、原料導入工程において、所定のモル比でアミド化工程へ連続供給される。
2.塩形成方法
これは図1に例示されていない形態である。塩形成方法は、テレフタル酸やイソフタル酸など融点を持たないジカルボン酸を原料とするポリアミドの製造に有利である。原料調合設備は、塩形成槽、得られた塩の水溶液の貯蔵槽及び供給ポンプから主としてなる。
塩形成槽は、ポリアミド原料のジカルボン酸、ジアミン、ラクタム、アミノカルボン酸などを水中で均一混合してアミノカルボン酸塩溶液とする設備である。この塩形成工程において、アミノ基とカルボキシル基のモル比は所望する製品物性に応じて任意に調節可能である。しかし、アミノ基/カルボキシル基=1(モル比)より大きくずれると、所望する[RV]のポリアミドが得られないだけでなく、例えば、最終重合工程において、ポリマーのベントアップを招くなど設備的トラブルの原因となり好ましくない。
この原料調合時に、熱酸化分解の抑制の目的あるいは重合触媒として、アルカリ金属化合物やリン化合物を添加することは一向に差し支えない。
塩形成工程で生成するアミノカルボン酸塩の塩濃度は、ポリアミドの種類によって異なり特に限定はされないが、一般的には30〜90重量%とすることが望ましい。塩濃度が90重量%を超える場合、温度のわずかな変動で塩が析出して配管を詰まらせることがあり、また、塩の溶解度を高くする必要から、設備的には高温、高耐圧仕様となることからコスト的に不利となる。一方、塩濃度を30重量%未満とする場合、初期重合工程以降における水の蒸発量が多くなりエネルギー的に不利となるだけでなく、生産性低下によるコストアップ要因となる。望ましい塩濃度は35〜85重量%である。
塩形成工程における条件は、ポリアミドの種類や塩濃度によって異なるが、一般的には、温度は60〜180℃、圧力は0〜1MPaの範囲である。温度が180℃を超える場合、又は圧力が1MPaを超える場合は、設備が高温高耐圧仕様となるため、設備費が増加し不利となる。逆に、温度が60℃未満の場合、又は圧力が0MPa未満の場合には、塩の析出による配管の詰まりなどトラブル要因となるだけでなく、塩濃度を高くすることが難しくなり、生産性の低下をきたす。望ましい条件は、温度が70〜170℃、圧力が0.05〜0.8MPa、更に望ましくは75〜1 65℃、0.1〜0.6MPaである。
塩水溶液の貯蔵槽は、基本的には塩の析出がなければ問題はなく、塩形成工程の条件がそのまま適用できる。
このように調製された塩水溶液は、原料導入工程において、供給ポンプによってアミド化工程へ連続供給される。ここで使用される供給ポンプは定量性に優れたものでなければならない。供給量の変動はアミド化工程の工程変動となり、結果として、相対粘度[RV]の偏差の大きい、品質の不安定なポリアミドが得られることになる。この意味から、供給ポンプとしては定量性に優れたプランジャーポンプの使用が推奨される。
3.原料調合時の酸素濃度
原料調合時の雰囲気酸素濃度は得られるポリアミドの色調に大きく影響する。特に、メタキシリレンジアミンを原料とするポリアミドについては、この傾向が著しい。原料調合時の雰囲気酸素濃度は10ppm以下であれば問題ないが、酸素濃度が10ppm以上となると、得られるポリアミドの黄色味が強くなり製品の品位が悪くなる傾向がある。一方、酸素濃度の下限は特に定められないが、例えば、0.05ppm以上である。ポリアミドの製造において、酸素濃度が0.05ppm未満であることは何ら問題はないが、0.05ppm未満を達成するためには酸素の除去工程が必要以上に煩雑となるだけで、色調をはじめその他の物性にほとんど影響は見られない。望ましい酸素濃度の範囲は0.05ppm以上9ppm以下であり、更に望ましくは0.05ppm以上8ppm以下である。
本発明において、予め酸素を除去し酸素濃度10ppm以下とした調合槽(溶融槽又は原料塩形成槽)に原料を供給するか、又は原料を調合槽(溶融槽又は原料塩形成槽)に投入した後に酸素を除去し調合槽内の雰囲気を酸素濃度10ppm以下とするか、又は両者を併用するとよい。このことは、設備的あるいは操業面から選択すればよい。また、貯蔵槽内の雰囲気を酸素濃度10ppm以下とすることも好ましい。
酸素の除去方法としては、真空置換法、加圧置換法あるいはその併用がある。置換に適用する真空度あるいは加圧度及び置換回数は所望する酸素濃度達成に最も効率のよい条件を選べばよい。
原料導入工程:
原料導入工程では、溶融モノマーの直接供給法の場合には、原料調合工程において個別に溶融されたジカルボン酸とジアミンとを、各貯蔵槽(12)及び貯蔵槽(14)から各管路を通じて原料供給手段を用いて、アミド化工程の管状反応装置の入口(22)に連続的に導入し、ジアミンとジカルボン酸とを合流させる。
なお、塩形成方法の場合には、原料調合工程において調整された塩水溶液を、管路を通じて供給ポンプによってアミド化工程の管状反応装置の入口(22)に連続的に導入する。
原料供給手段は、原料供給装置(15)(16)と、原料供給装置(15)(16)の下流側(好ましくは直後)に設けられた質量流量測定装置(17)(18)と、質量流量測定装置(17)(18)で測定された質量流量が予め設定された値となるように供給装置(15)(16)の出力を自動的に制御する制御システム(19)とを含むことが好ましい。質量流量測定装置(17)(18)は、ジアミンとジカルボン酸との合流点よりも上流側に設けられていなければならない。
原料供給装置(15)(16)自体の供給精度は、自動制御システム(19)を用いて精度の高い供給を行うため、1.5%以内であることが重要である。原料供給装置(15)(16)の望ましい精度は1%以下、さらに望ましくは0.5%以下、極めて望ましくは0.25%以下である。原料供給装置としては、定量性に優れることからプランジャーポンプの使用が望ましい。
本発明においては、原料供給装置(15)(16)の下流側好ましくは直後に質量流量測定装置(17)(18)が設けられる。質量流量測定装置(17)(18)としては、コリオリ式等の流量計が使用できる。
各原料供給装置(15)(16)から連続的に送り出される各原料の質量流量を、質量流量測定装置(17)(18)によって連続的に測定する。測定された各原料の質量流量を制御ユニット(19)に送る。制御ユニット(19)では、ジカルボン酸とジアミンについて所望のモルバランスとなるように各質量流量値が予め設定されている。測定された各原料の質量流量値がこの設定値から外れると、制御ユニット(19)から、各原料供給装置(15)(16)に、各質量流量値が設定値に戻るようにその出力を制御するための制御信号が出され、各原料供給装置(15)(16)の出力が制御される。このようにして、各原料の質量流量値が自動制御され、常にポリマーの目的に応じた所望のモルバランスを保ってジカルボン酸とジアミンが管状反応装置の入口(22)に連続的に導入される。このように、本発明の原料導入工程において、原料供給装置から連続的に送り出される各原料の質量流量を、質量流量測定装置によって連続的に測定し、測定された質量流量が予め設定された値となるように自動的に供給装置の出力を制御しながら各原料を所定のモル比で重合反応装置に連続的に導入し、ジアミンとジカルボン酸とを合流させる。
質量流量測定装置(17)(18)が、原料供給装置(15)(16)の直後に設けられていると、供給装置(15)(16)と質量流量測定装置(17)(18)との間のタイムラグが非常に少なくなり、測定された各原料の質量流量値が即座に供給装置(15)(16)に反映されるので非常に好ましい。 ここで、流量測定装置として質量流量測定装置を用いることが重要である。容積流量測定装置では、原料の容積は周囲の温度の影響を受けるので、正確な制御ができなくなる。
アミド化工程:
アミド化工程では、管状反応装置の入口(22)に連続的に導入され合流させられたジアミンとジカルボン酸とを、あるいは塩水溶液を(塩形成法の場合)、管状反応装置(21)内を通過させアミド化を行い、低重合度のアミド化生成物と縮合水とを含む反応混合物を得る。管状反応装置(21)内では、水の分離除去は行われない。
管状反応装置(21)は、管の内径をD(mm)、管の長さをL(mm)としたとき、L/Dが50以上のものであることが好ましい。管状反応装置には、その構造上液面制御が不要であること、プラグフロー性が高いこと、耐圧性が優れること及び設備費が安価であること等のメリットがある。L/Dが50未満の場合、Lが小さいと、反応混合物流れの滞留時間が短くなり、相対粘度[RV]の上昇度合いが小さく、一方、Dが大きいと、プラグフロー性が小さくなり、滞留時間分布ができてしまい、所望する機能を果たさなくなる。L/Dの上限については特に定められないが、滞留時間や相対粘度[RV]の上昇度合いを考慮すると、3000程度である。L/Dは、下限については60以上がより好ましく、80以上がさらに好ましく、上限については2000以下がより好ましく、1000以下がさらに好ましい。また、Lは、下限については3m以上が好ましく、5m以上がより好ましく、上限については50m以下が好ましく、30m以下がより好ましい。
管状反応装置(21)における反応条件は、ポリアミドの構造や目的とする重合度によって異なるが、例えば、内温は110〜310℃であり、内圧は0〜5MPaであり、反応混合物の管内平均滞留時間は10〜120分である。アミド化生成物の重合度は、内温、内圧及び平均滞留時間によって制御できる。
平均滞留時間が10分より短い場合、低重合度のアミド化生成物の重合度が低くなり、その結果、後工程において飛沫同伴、ベントアップ等を起こし操業不安定となりやすい。一方、平均滞留時間が120分より長い場合、アミド化が平衡に達し[RV]の上昇が頭打ちとなる一方で熱劣化が進行するため好ましくない。望ましい平均滞留時間は12〜110分、さらに望ましくは15〜100分である。平均滞留時間の制御は、管状反応装置の管の内径D、管の長さLの調整、あるいは原料供給量を変化させることで可能である。
アミド化工程での重縮合反応により、管状反応装置(21)の入口(22)と出口(23)とで、反応混合物の相対粘度[RV]が0.05〜0.6上昇するようにすることが好ましい。[RV]の上昇を0.05より小さくした場合、滞留時間が短い場合と同様にアミド化生成物の重合度が低いため、後工程において飛沫同伴、ベントアップ等を起こし操業不安定となりやすい。一方、[RV]の上昇を0.6より大きくする場合、共存する縮合水(塩形成法の場合には、塩形成に用いた水と縮合水)の影響により熱劣化が進行しやすい。また粘度の上がりすぎた反応混合物は配管閉塞の原因となるので、操業に悪影響を及ぼすことがある。アミド化工程における望ましい[RV]の上昇範囲は0.15〜0.5、さらに望ましくは0.2〜0.4である。
アミド化工程におけるプラグフロー性を保証するためには、せん断速度(γ)が0.1(1/sec)以上であり、せん断応力(τ)が1.5×10-5Pa以上であることが好ましい。せん断速度とせん断応力のうちいずれか一方でも前記の値を下回ると、反応混合物の滞留時間分布の幅が広がってしまい、ポリアミドが着色したり工程変動を生ずることがある。望ましいせん断速度(γ)は0.3以上、せん断応力(τ)は2.0×10-5Pa以上である。これらの上限は特に定められないが、通常、せん断速度(γ)100(1/sec)以下であり、せん断応力(τ)が3×10-2Pa以下である。
初期重合工程:
初期重合工程では、アミド化工程からの低重合度のアミド化生成物と縮合水と(塩形成法の場合には、さらに塩形成に用いた水と)を含む反応混合物を、水の分離除去の可能な連続式反応装置に導入し、最終的に得られるポリアミドの融点以上の温度で水を分離除去しつつ重合度を高め、ポリアミドプレポリマーを得る。
初期重合工程では、縦型攪拌槽や遠心薄膜式蒸発機などの設備が適用できるが、反応条件の制御が簡便な縦型攪拌槽(31)を好ましく用いることができる。縦型攪拌槽(31)は、アミド化工程出口(23)からの反応混合物を連続的に受入れ、水の分離除去装置(32)を備え、その底部(33)からポリアミドプレポリマーを連続的に排出するように構成されている。
初期重合工程における反応条件は、例えば、内温は最終的に得られるポリアミドの融点(Tm)以上Tm+90℃以下であり、内圧は0〜5MPaであり、平均滞留時間は10〜150分である。望ましい反応条件は、内温はポリアミドの融点(Tm)以上Tm+80℃以下であり、内圧は0〜4MPaであり、平均滞留時間は15〜140分であり、さらに望ましい反応条件は、内温はポリアミドの融点(Tm)以上Tm+70℃以下であり、内圧は0〜3.5MPaであり、平均滞留時間は20〜130分である。反応条件が上記範囲から外れると到達重合度が低すぎたり、熱劣化や生産性の低下をきたすなど好ましくない。ポリアミドプレポリマーの重合度は、内温、内圧及び平均滞留時間によって制御できる。
最終重合工程:
最終重合工程では、初期重合工程からのポリアミドプレポリマーを水の分離除去の可能な連続式重合反応器に導入し、最終的に得られるポリアミドの融点以上の温度でさらに重合度を高め、所望の相対粘度[RV]とされたポリアミドを得る。
最終重合工程での連続式反応装置としては、セルフクリーニング性を有する横型の二軸反応装置を使用することが好ましい。重合反応用途に使用される一般的な横型二軸反応装置(例えば、日本国特公昭50−21514号公報、日本国特開昭48−84781号公報)では、缶内の滞留量が変化するので、熱変化を起こしやすいポリアミドの製造に長時間使用すると、缶内壁の汚れから製品ポリアミドの品質が悪化するので好ましくない。
このような悪影響を低減するため、缶内壁のセルフクリーニング性を有する一軸押出機や二軸押出機を使用することができる。二軸押出機はその反応効率も良く、ある程度のセルフクリーニング機能を有することから、一般的に推奨される。しかしながら、二軸押出機は、装置内全体を真空下とすることができないだけでなく、低溶融粘度物ではベントアップを起こしやすい。また、高剪断力のため温度制御が困難で、しかも滞留時間の自由度に制約があるなどの問題点がある。さらに滞留時間を長くするためには、装置が大型化し、設備費用も高価になるなどの不利がある。
そこで、連続式反応装置として、セルフクリーニング方式の横型二軸反応装置(41)、例えば、三菱重工製のSCRを用いることが好ましい。セルフクリーニング方式の横型二軸反応装置(41)では、翼(ロータ)がネジレを持って僅かな隙間をおいて重ねられた状態で2本の平行な駆動軸を構成し、2本の平行な駆動軸は同方向に回転される。翼と翼とのクリアランスは、狭くなるほど翼同士のクリーニング効果が大きくなるので好ましい。セルフクリーニング方式の横型二軸反応装置における翼と翼とのクリアランスは装置の大きさにより変化するが、反応装置の内容積が0.15m3 程度の場合、翼と翼とのクリアランスは望ましくは50mm以下、さらに望ましくは20mm以下、極めて望ましくは10mm以下である。
セルフクリーニング方式の横型二軸反応装置は、一般的な横型二軸反応機と比べて、翼と内壁とのクリアランスが小さいので、駆動軸の回転に伴い内壁のクリーニング効果がもたらされる。翼と内壁とのクリアランスは装置の大きさにより変化するが、反応装置の内容積が0.15m3 程度の場合、翼と内壁とのクリアランスは望ましくは15mm以下、さらに望ましくは10mm以下、極めて望ましくは5mm以下である。
翼と内壁とのクリアランスが小さいという点は二軸押出機でも同じである。しかしながら、翼同士間にかなりの隙間があり且つ駆動軸が逆方向に回転する二軸押出機と比べ、 SCRでは翼同士間には僅かな隙間しかなく且つ平行な2本の駆動軸が同方向に回転するので、さらに翼同士のクリーニング効果が大きくなる。セルフクリーニング効果により、スケール付着の低減、コンタミネーションの減少による品質向上をもたらすので、反応中に熱劣化の起こり易いポリアミドの製造に好適に使用される。さらに、二軸押出機と異なり装置内全体を真空下におくことが可能であることから低溶融粘度物に対しても真空が適用できること、また、剪断力による発熱が小さく、滞留時間も比較的長く、粘度変動、流量変動に対する適用力が高く、しかも、生産可能粘度幅が大きいという利点がある。更に、設備的には、二軸押出機に比べ、コンパクト化が可能で、しかもコスト的に安価であるという有利性を有する。
最終重合工程の反応条件は、ポリアミドの種類や所望する相対粘度[RV]によって異なるが、樹脂温度はポリアミドの融点(Tm)以上Tm+80℃以下、望ましくは融点以上Tm+70℃以下である。樹脂温度がTm+80℃以上となると、ポリアミドの劣化が加速されやすく、物性低下や着色の原因となる。逆に、Tm以下では、ポリアミドが固化し、反応装置の損傷を招く危険性がある。
連続式反応器における平均滞留時間は、ポリアミドの種類、所望する相対粘度[RV]、真空度、後述する酸無水物化合物の添加、後述する不活性ガスのパージ等によっても異なるが、1〜30分であることが好ましい。平均滞留時間が1分未満では、1.6〜4.0の範囲の[RV]を有するポリアミドが得られにくく、逆に、平均滞留時間が30分を超えると、ポリマーの連続式反応器への供給量を小さくすることが必要となり、生産性の著しい低下をきたす。望ましい平均滞留時間は1.5〜25分、さらに望ましくは2〜20分である。
反応装置SCRのスクリュー回転数(rpm)は、二軸押出機の場合と異なり重合反応や平均滞留時間に与える影響は小さく、適宜選択すれば良いが、一般的には20rpm〜150rpmが適用される。
最終重合工程において、ポリアミドの重合度の指標となる相対粘度[RV]の制御を行う。得られるポリアミドの相対粘度[RV]と最終重合工程の反応器出口でのポリマーの溶融粘度とは相関があるので、ポリマーの溶融粘度を制御することにより相対粘度[RV]の制御が行える。
本発明では、最終重合反応器出口(45)のポリマーの溶融粘度を粘度計(50)にて連続的に測定し、測定された粘度値が予め設定された一定範囲の値となるように、測定結果を重合工程条件にフィードバックすることが好ましい。
ポリマーの溶融粘度を制御するための重合工程条件としては、[1] 反応器内の不活性ガスパージ操作におけるパージ量、[2] 反応器内の真空操作における真空度、[3] 反応器内への末端基調整剤の添加操作における添加量の3つがある。以下に各法について説明する。
不活性ガスパージ操作は重合反応を促進する一方で、パージ量を調整することで溶融粘度の制御ができる。不活性ガスパージは、不活性ガスパージ口(42)から行う。不活性ガスのパージ量は所望する溶融粘度、温度などの重合条件によって異なるが、その量はポリマー1kgあたり10L以内、例えば0.005〜10Lが望ましい。パージ量が10L/kgを超えると、重合反応の促進作用より使用する不活性ガス量が過剰となり、コストアップ要因となる。より望ましいパージ量は0.005〜9.5L/kg、更に望ましくは0.01〜9L/kgである。また、不活性ガスパージを行わずとも所望のRVが得られる場合は、パージを行わないこと(すなわち、パージ量:10L/kg)も可能である。不活性ガスとしては、ポリアミド生成反応に対して不活性であれば種類を問わないが、窒素ガスが安全面、コスト面で有利である。
不活性ガスの水分率は0.05重量%以下であることが重要である。水分率が0.05重量%より高いと、溶融粘度の上昇が遅くなり生産性に悪影響を及ぼすほか、ゲル化の要因となる。望ましい水分率は0.03重量%以下、さらに望ましくは0.01重量%以下である。また、反応雰囲気の酸素濃度は0.1重量%以下が好ましく、0.001重量%以下がより好ましい。
真空操作によっても重合反応を促進し、真空度を調整することで反応速度が制御でき、溶融粘度の制御ができる。真空口(43)を通じて行う。ポリアミドの生成反応はカルボン酸とアミンの縮合反応であり、生成する水を除去することで、重合反応は促進される。最終重合工程で適用する真空度は、所望する溶融粘度、重合条件によって異なるが、150〜1200hPaである。150hPa未満となると、最終重合工程において、ポリマーがベントアップしたり、配管を詰まらせたり、安定した操業性が期待できない。逆に、1200hPaを超えると、真空度の効果はあまりなく、所望する溶融粘度への到達速度が遅くなり生産性が低下し、場合によっては、所望する溶融粘度に到達しない場合もある。望ましい真空度は200〜1100hPa、さらに望ましくは250〜1050hPaである。
一方、酸無水物化合物等の末端基調整剤添加操作によって重合反応を抑制でき、その添加量を調整することで反応速度が制御でき、溶融粘度の制御ができる。添加口(44)を通じて行う。酸無水物化合物の添加により、ポリマーの末端アミノ基が封鎖されるので、重合反応を抑制できると考えられる。使用できる酸無水物化合物としては、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HOPA)、無水フタル酸、無水トリメット酸、無水ピロメリット酸、無水コハク酸などが挙げられ、ポリアミドの色調の点からHOPAの使用が望ましい。酸無水化合物の添加量は、所望する溶融粘度によって特に限定されるものではないが、通常はポリマー1kgあたり150meq/kg以下が望ましい。添加量が150meq/kgを超えると、重合速度が遅くなったり、ベントアップ要因となり操業安定性が悪くなる。また、未反応の酸無水物化合物がポリマー中に残留しポリアミドの品質低下の原因になる。
ポリマーの溶融粘度の制御方法として、上記3操作のうち、不活性ガスパージ操作のみを単独で行うか、あるいは、不活性ガスパージ操作、真空操作及び末端基調整剤の添加操作のうちの2つ以上の操作を併用して行うことが好ましい。
真空操作又は末端基調整剤の添加操作を単独で行うと、次に示す弊害が現れやすくなるので好ましい方法とはいえない。例えば、真空度の変動が大きくなりすぎると、発泡によるホールドアップの変化により、重合器内のポリマー滞留量が変わってしまう。その結果、コンタミネーション発生、滞留時間変化などが生じ、狙い通りの品質のポリアミドを得ることが難しくなる。また、末端基調整剤添加量の変動が大きくなりすぎると、得られるポリアミドの末端基濃度にバラツキが生じるのでやはり好ましくない。
そこで、不活性ガスパージ操作のみを単独で行い且つパージ量を自動的に制御する方法を用いるか、又は、不活性ガスパージ操作、真空操作及び末端基調整剤の添加操作のうちの2つ又は3つの操作を併用して行い且つ行われる操作についての少なくとも1種の操作量を自動的に制御する方法を用いることにより、上記弊害を抑えながら、ポリマーの溶融粘度を安定制御することが可能となる。
また、本発明において、前記のうちから選ばれる2つの操作を行う場合において、2つの操作量のうちの1つの操作量を固定値として、他の1つの操作量を自動的に制御することが好ましい。
また、本発明において、前記の3つ全ての操作を行う場合において、3つの操作量のうちの2つの操作量を固定値として、他の1つの操作量のみを自動的に制御することが好ましく、又は、3つの操作量のうちの1つの操作量のみを固定値として、他の2つの操作量を自動的に制御することも好ましい。
上記いずれの方法を選択するかは、製造しようとするポリアミドの種類や所望する重合度によって適宜選択すれば良い。
望ましい方法は、末端基調整剤の添加操作を行わず、真空操作を行い真空度を一定として、且つ不活性ガスパージ量を変化量として自動的に制御する方法である。この方法の利点は、不活性ガスパージ単独又は真空度単独では達し得なかった高重合度のポリアミドの製造が容易なこと、また、真空度を高くしすぎるとベントアップの恐れがあるが、不活性ガスをパージすることで真空度を高すぎない一定値に保つことが可能となることなどである。
この場合の望ましい条件は、真空度が400〜1150hPaの範囲内の一定値、不活性ガスパージ量が0.005〜9.5L/kgの範囲内での自動制御であり、更に望ましくは、真空度が450〜1100hPaの範囲内の一定値、不活性ガスパージ量が0.01〜9L/kgの範囲内での自動制御である。不活性ガスパージ量が0.005L/kg未満であるか、又は真空度が1150hPaを超えると、重合速度が遅くなる。逆に、不活性ガスパージ量が9.5L/kgを超えるか、又は真空度が400hPa未満となると、不活性ガスの使用量が増加してコストアップ要因となり、また、重合速度が遅くなって生産性が低下するなどの不利を生じる。
他の望ましい方法は、末端基調整剤の添加操作、真空操作、不活性ガスパージ量操作全てを行い、末端基調整剤の添加量及び真空度を一定として、且つ不活性ガスパージ量を変化量として自動的に制御する方法である。末端基調整剤の添加量を予め決定しておくことにより、製造するポリアミドの末端基濃度を所望度合いに調節することが可能となる。
この場合の望ましい条件は、真空度が400〜1150hPaの範囲内の一定値、末端基調整剤量が5〜150meq/kgの範囲内の一定値、不活性ガスパージ量が0.005〜9.5L/kgの範囲内での自動制御であり、更に望ましくは、真空度が450〜1100hPaの範囲内の一定値、末端基調整剤量が10〜140meq/kgの範囲内の一定値、不活性ガスパージ量が0.01〜9L/kgの範囲内での自動制御である。
図2に、操作量の自動的制御システムの概念図を示す。最終重合反応器出口(45)から連続的に出るポリマーの溶融粘度を粘度計(50)にて連続的に測定する。測定された粘度値を粘度制御ユニットXCAに送る。粘度制御ユニットXCAでは予め一定範囲の粘度値が設定されており、また、どの操作量を用いるか、用いる操作量のどれを固定値として、どれを変化量として自動制御するか等が設定されている。粘度制御ユニットXCAから、不活性ガスパージシステム、真空システム、末端基調整剤の添加システムのうちの自動制御されるべきシステムに制御信号が出され、これらが自動制御される。ポリマーの溶融粘度が設定された一定範囲を下回りそうであれば、重合反応を促進すべく、不活性ガスパージ量を多くする方向に、真空度を高くする方向、又は末端基調整剤の添加量を少なくする方向に制御される。一方、溶融粘度が設定された一定範囲を上回りそうであれば、重合反応を抑制すべく、不活性ガスパージ量を少なくする方向、真空度を低くする方向、又は末端基調整剤の添加量を多くする方向に制御される。このようにして、一定範囲内の溶融粘度を有するポリマーを連続的に製造できる。
粘度計(50)としては、細管式粘度計、振動式粘度計など、従来公知のものが使用できるが、連続製造における維持管理が容易な点から、振動式粘度計が望ましい。
溶融粘度の自動制御がどの程度正確に行われたかを知る指標として、経時的に採取したポリアミドの相対粘度[RV]についての標準偏差[σ]を用いることができる。ポリアミドの安定した品質を確保するためには、[σ]は0.12以下が望ましく、0.09以下がさらに望ましい。
例えば、ADA−MXDを主原料とするポリアミドにおいて望ましい[RV]の制御方法は、不活性ガスパージと真空度の併用である。この方法の利点は、不活性ガス、又は真空度単独では達し得なかった高[RV]のポリアミドの製造が容易なこと、また、[RV]の制御が一定真空度下では不活性ガスのパージ量の調整で可能となり、あるいは逆に不活性ガス量一定下では真空度の調整で可能となり、[RV]制御がより柔軟に行える利点がある。
望ましい条件は、不活性ガスパージ量が0.005〜9.5L/kg、真空度は200〜1150hPa、更に望ましくは0.01〜9L/kg、250〜1100hPaである。不活性ガスパージ量が0.005L/kg未満であるか、又は真空度が1150hPaを超えると、重合速度が遅くなる。逆に、不活性ガスパージ量が9.5L/kgを超えるか、又は真空度が200hPa未満となると、不活性ガスの使用量が増加してコストアップ要因となり、また、重合速度が遅くなって生産性が低下するなどの不利を生じる。
[RV]の制御方法は前記の方法に限定されるものではなく、アルカリ金属化合物の添加や、従来公知の各種の手段を実施してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[パラメータの測定]
1.せん断速度(γ)及びせん断応力(τ)は下記式によって求めた。
γ(1/sec)=8U/D
ここで、Uは流速(cm/sec)、Dは管の内径(cm)である。
τ(Pa)=μ・γ
ここで、μは溶融粘度(Pa・sec)であり、アミド化工程の入口に設置したマンスコ社の振動式粘度計によって、オンラインで計測した。
2.相対粘度[RV]
ポリアミド樹脂0.25gを96%硫酸25mlに溶解し、20℃に保った恒温槽中でオストワルド粘度管にて96%硫酸とポリアミド樹脂溶液の落下速度の比から測定した。
3.色調[Co−b]
ポリアミド樹脂のチップ10gをセルに均一充填し、日本電色工業(株)製のカラーメーターモデル1001DPにて測定した。
4.ポリアミドの組成
ポリアミド樹脂をヘキサフルオロイソプロパノールに溶解し、バリアン社Unity−500NMR分光器を用いて組成を求めた。
5.ポリアミドの吸水率
厚さ2mm、10cm四方のポリアミド成型板を100℃で24時間真空乾燥した。成型板を直ちにシリカゲルが入ったデシケーター中で放冷した。成型板を取り出し乾燥重量(W1 )を測定し、80℃の蒸留水中に24時間浸漬した後、表面の付着水を完全に拭い取り、吸水処理後重量(W2 )を測定した。吸水率(%)は下記式より求めた。
吸水率(%)=〔((W2 )−(W1 ))/(W1 )〕×100
6.末端アミノ基濃度[AEG]
ポリアミド樹脂試料0.6gをフェノール/エタノール(容積比4/1)50mlに溶解し、次いで、これに水/エタノール(容積比3/2)20mlを加え、指示薬メチルオレンジを一滴加えた。エタノール性塩酸水溶液(1/10NのHClの100mlとエタノール50mlに蒸留水を加えて500mlに調製したもの)で滴定し、以下の式により末端アミノ基濃度[AEG]を算出した。
AEG(meq/kg)={[(A−B)×N×f]/(w×1000)}×106
A:滴定量(ml)
B:溶媒のブランク滴定量(ml)
N:エタノール性HClの濃度(mol/l)
f:エタノール性HClのファクター
w:試料重量(g)
7.末端カルボキシル基濃度[CEG]
ポリアミド樹脂試料0.2gにベンジルアルコール10mlを加え、205±5℃にて5分間で溶解させた。この溶液を水中にて15秒間冷却し、フェノールフタレインを指示薬として、エタノール性水酸化カリウム溶液(0.5N−KOH80mlにエタノールを加え1000mlに調製したもの)で滴定し、以下の式により末端カルボキシル基濃度[CEG]を算出した。
CEG(meq/kg)={[(A−B)×N×f]/(w×1000)}×106
A:滴定量(ml)
B:溶解のブランク滴定量(ml)
N:エタノール性水酸化カリウムの濃度(mol/l)
f:エタノール性水酸化カリウムのファクター
w:試料重量(g)
[溶融粘度の自動制御]
溶融粘度は、最終重合器出口に設置したマンスコ社の振動式粘度計(50)(TOV2079)によって、オンラインで計測した。各操作の自動制御は粘度制御ユニットXCAを介して、真空度の場合は真空ラインのリーク部に設置した自動開閉バルブにて、不活性ガスパージの場合は自動開閉バルブにて、末端基調整剤の場合は供給ポンプ(富士テクノ工業(株)製、HYM−1−010−51)の周波数にてそれぞれ行った。
[実施例1]
アジピン酸及びメタキシレンジアミンが主原料のポリアミドのプレポリマー([RV]1.61)を、反応温度255℃、大気圧(真空操作なし)、スクリュー回転数50rpmの条件に設定された反応器SCRへと供給し最終重合を行った。溶融粘度計の指示値により窒素ガス(純度99.999%以上)のパージ量を自動的に制御させた。SCRにおける平均滞留時間10分間で、[RV]の平均値が2.37、標準偏差[σ]が0.02のポリアミド樹脂を得た。[RV]の平均値及び標準偏差[σ]は、10分以上の間隔をあけて採取した20点のサンプルの測定結果から計算した。
[実施例2]
反応器SCRにおける真空度を固定値865hPaに設定した以外は、実施例1と同様に行った。得られたポリアミド樹脂の[RV]は、平均値が2.38、標準偏差[σ]が0.01であった。
[実施例3]
アジピン酸、メタキシリレンジアミン及びテレフタル酸が主原料のポリアミドのプレポリマー([RV]1.65)を、温度255℃、真空度860hPa(固定値)、窒素ガス(純度99.999%以上)のパージ量0.38L/kg(固定値)、スクリュー回転数50rpmに調整された反応器SCRへ供給し最終重合を行った。ヘキサヒドロ無水フタル酸(HOPA)の添加を、プレポリマーをSCRに供給後、約1.5分の時点で実施した。HOPA添加量は、溶融粘度計の指示値により自動的に制御させた。10分間の平均滞留時間で、[RV]の平均値が2.41、標準偏差[σ]が0.02のポリアミド樹脂を得た。
[比較例1]
反応器SCRにおいて窒素ガスパージは行わず、溶融粘度の制御を真空度による自動制御とした以外は、実施例1と同様に行った。得られたポリアミドの[RV]は平均値が2.37であったが、標準偏差[σ]が0.32と大きく、またコンタミネーションも多かった。
[比較例2]
反応器SCRにおける真空度を大気圧(1013hPa)とし、窒素ガスパージを行わなかった以外は、実施例3と同様に行った。得られたポリアミドの[RV]は平均値が2.00であったが、標準偏差[σ]が0.14とバラツキが大きかった。また末端基濃度のバラツキも大きく、充分な品質ではなかった。
[比較例3]
溶融粘度計を用いずに、反応器SCRにおける窒素ガスパージ量を一定値(3.38L/kg)とした以外は、実施例1と同様に行った。得られたポリアミドの[RV]は平均値が2.10であったが、標準偏差[σ]が0.32とバラツキが大きかった。
[比較例4]
反応器SCRの代わりにセルフクリーニング性を有しない横型二軸反応装置を用いた以外は、実施例1と同様に行った。得られたポリアミドの[RV]は平均値が2.00であったが、標準偏差[σ]が0.35とバラツキが大きかった。また、実施例1と比べ、コンタミネーションが多く、充分な品質ではなかった。
[実施例4]
図1を参照して、溶融槽(11)に25kgの粉末状アジピン酸(ADA)、溶融槽(13)にメタキシリレンジアミン(MXD)18kgをそれぞれ供給した。続いて、溶融槽(11)及び溶融槽(13)それぞれについて、40hPaの真空度を5分間保持した後、窒素ガスで常圧とした。同操作を3回繰り返した後、0.2MPaの窒素圧で、ADAは180℃に、MXDは60℃に加熱し、それぞれ溶融液体とした。引き続き、ADAを貯蔵槽(12)に、MXDを貯蔵槽(14)に移送した。
ADA、MXDの各溶融原料を、プランジャーポンプ(15)(16)(いずれも、富士テクノ工業製、型式 HYSA-JS-10)にて、等モルとなる割合でアミド化工程管状反応装置(L/D=780)(21)へ供給した。この際、ADAとMXDの質量流量については、プランジャーポンプ(15)(16)の直後に備え付けられた質量流量計(17)(18)(いずれも、オーバル社製コリオリ式流量計、型式CN003D-SS-200R)の指示値がそれぞれ4.75kg/hr、4.42kg/hrとなるように、制御ユニット(19)によってプランジャーポンプ(15)(16)の出力を自動的に制御した。
アミド化工程での平均滞留時間は35分であった。アミド化工程における反応条件は、入口(22)での内温180℃、出口(23)での内温255℃、内圧0.7MPaであった。アミド化工程入口(22)でのせん断速度γは3.1(1/sec)、せん断応力τは9.3×10-4Paであった。アミド化工程入口(22)での相対粘度[RV]と出口(23)での[RV]との差ΔRVは0.22であった。
アミド化工程を経た反応混合物を、内温255℃、内圧0.7MPa、30rpmの攪拌下の条件に設定された初期重合工程の縦型攪拌槽(31)へと供給し、同条件下で50分間滞留させ、同時に縮合水を留去した。引き続き、初期重合工程を経た反応物を、反応温度255℃、スクリュー回転数50rpm、大気圧(真空操作なし)の条件に設定されたSCR(41)へと供給し、溶融粘度計(50)の指示値により窒素ガス(純度99.999%以上)のパージ量を自動的に制御させた。SCRにおける平均滞留時間10分間で、[RV]の平均値が2.06、標準偏差[σ]が0.02のポリアミド樹脂を得た。
実施例1〜4及び比較例1〜4の結果を表1に示す。
Figure 0005402729
[実施例5]
溶融槽(11)に25kgの粉末状アジピン酸(ADA)、溶融槽(13)にメタキシリレンジアミン(MXD)18kgをそれぞれ供給した。続いて、溶融槽(11)及び溶融槽(13)それぞれについて、40hPaの真空度を5分間保持した後、窒素ガスで常圧とした。同操作を3回繰り返した後、0.2MPaの窒素圧で、ADAは180℃に、MXDは60℃に加熱し、それぞれ溶融液体とした。引き続き、ADAを貯蔵槽(12)に、MXDを貯蔵槽(14)に移送した。
ADA、MXDの各溶融原料を、プランジャーポンプ(15)(16)にて、等モルとなる割合でアミド化工程管状反応装置(L/D=780)(21)へ供給した。アミド化工程での平均滞留時間が35分となるように、供給量を調節した。アミド化工程における反応条件は、入口(22)での内温180℃、出口(23)での内温255℃、内圧0.7MPaであった。アミド化工程入口(22)でのせん断速度γは3.1(1/sec)、せん断応力τは9.3×10-4Paであった。アミド化工程入口(22)での相対粘度[RV]と出口(23)での[RV]との差ΔRVは0.22であった。
アミド化工程を経た反応混合物を、内温255℃、内圧0.7MPa、30rpmの攪拌下の条件に設定された初期重合工程の縦型攪拌槽(31)へと供給し、同条件下で50分間滞留させ、同時に縮合水を留去した。引き続き、初期重合工程を経た反応物を、反応温度255℃、真空度1013hPa、窒素ガスパージ量1.13L/kg、スクリュー回転数50rpmの条件に設定されたSCR(41)へと供給し、10分間の平均滞留時間で、[RV]が2.06、[Co−b]が0.2のポリアミド樹脂を得た。
[実施例6,7]
アミド化工程管状反応装置(21)の延長距離を長くしてL/Dを変化させ、この反応装置(21)への原料の供給量を変更した以外は、実施例5と同様に行った。結果を表2及び3に示した。
[実施例8:塩形成法]
原料塩形成槽に、10.267kgのテレフタル酸(TPA)、11.104kgの64.7重量%ヘキサメチレンジアミン(HMDA)水溶液、14.052kgのカプロラクタム(CLM)、及び9.577kgの水を加え、実施例5と同様に真空保持し、窒素ガスで常圧後、0.22MPaの窒素圧で3回窒素置換した。その後、0.22MPaの窒素圧下、135℃で攪拌下にアミノカルボン酸塩の70重量%溶液を調製した。引き続き、調合液を貯蔵槽に移送した。
アミノカルボン酸塩水溶液をプランジャーポンプでアミド化工程管状反応装置(L/D=780)へ供給した。管状反応装置は、内温が135℃(入口)から255℃(出口)、内圧が0.22MPaから2MPaとなるよう設定され、平均滞留時間は約20分であった。アミド化工程入口でのせん断速度γは5.35(1/sec)、せん断応力τは10.7×10-4Paであった。アミド化工程入口での相対粘度[RV]と出口での[RV]との差ΔRVは0.25であった。
アミド化工程を経過した反応物を、2MPa、285℃に調整された初期重合工程の縦型攪拌槽に移送し、30rpmの攪拌下30分間の反応によって生成した水及び塩濃度調整に使用した水を留去し初期重合物を得た。
得られた初期重合物を、温度285℃、真空度860hPa、スクリュー回転数70rpmに調整されたSCRへ供給し最終重合を行った。初期重合物をSCRに供給後、約1.5分の時点でヘキサヒドロ無水フタル酸(HOPA)を添加した。HOPA添加量は、ポリマー1kg当たり45meq/kgとなるように、プランジャーポンプの周波数を設定した。SCR内における平均滞留時間は約9分で、[RV]が2.14、[Co−b]が2.1のポリアミドを得た。
[実施例9:塩形成法]
アミド化工程管状反応装置(21)の延長距離を長くしてL/Dを変化させた以外は、実施例8と同様に行った。
実施例5〜9のポリアミドの製造条件を表2に示し、得られたポリアミドの特性を表3に示す。いずれの実施例においても、操作は良好であり、優れた物性値を有するポリアミドが得られた。
Figure 0005402729
Figure 0005402729
[実施例10]
溶融槽(11)に25kgの粉末状アジピン酸(ADA)、溶融槽(13)にメタキシリレンジアミン(MXD)18kgをそれぞれ供給した。続いて、溶融槽(11)及び溶融槽(13)それぞれについて、40hPaの真空度を5分間保持した後、窒素ガスで常圧とした。同操作を3回繰り返した後、0.2MPaの窒素圧で、ADAは180℃に、MXDは60℃に加熱し、それぞれ溶融液体とした。引き続き、ADAを貯蔵槽(12)に、MXDを貯蔵槽(14)に移送した。
ADA、MXDの各溶融原料を、プランジャーポンプ(15)(16)(いずれも、富士テクノ工業製、型式 HYSA-JS-10)にて、アミド化工程管状反応装置(L/D=780)(21)へ定量供給した。ADAとMXDの質量流量については、プランジャーポンプ(15)(16)の直後に備え付けられた質量流量計(17)(18)(いずれも、オーバル社製コリオリ式流量計、型式CN003D-SS-200R)の指示値がそれぞれ4.75kg/hr、4.42kg/hrとなるように、制御ユニット(19)によってプランジャーポンプ(15)(16)の出力を自動的に制御した。アミド化工程における反応条件は、入口(22)での内温180℃、出口(23)での内温255℃、内圧0.7MPa、平均滞留時間30分であった。
アミド化工程を経た反応混合物を、内温255℃、内圧0.7MPa、30rpmの攪拌下の条件に設定された初期重合工程の縦型攪拌槽(31)へと供給し、同条件下で50分間滞留させ、同時に縮合水を留去した。引き続き、初期重合工程を経た反応物を、反応温度255℃、真空度1013hPa、窒素ガスパージ量1.13L/kg、スクリュー回転数50rpmの条件に設定されたSCR(41)へと供給し、10分間の平均滞留時間を経た後、ポリアミドを連続的に吐出させた。ポリアミドを30分間の間隔をおいて5回採取し、採取されたポリアミドについて、[RV]、[AEG]、[CEG]をそれぞれ測定した。表4に、[RV]、[AEG]、[CEG]それぞれの平均値、標準偏差、範囲(5回のうちの最大値と最小値との差)を示す。
[実施例11]
ADAとMXDの質量流量設定値をそれぞれ4.63kg/hr、4.27kg/hrと変更した以外は、実施例10と同様に行った。
[実施例12]
溶融槽(11)に25kgの粉末状アジピン酸(ADA)、溶融槽(13)に液体のヘキサメチレンジアミン(HMD)18kgをそれぞれ供給した。続いて、溶融槽(11)及び溶融槽(13)それぞれについて、40hPaの真空度を5分間保持した後、窒素ガスで常圧とした。同操作を3回繰り返した後、0.2MPaの窒素圧で、ADAは180℃に、HMDは60℃に加熱し、それぞれ溶融液体とした。引き続き、ADAを貯蔵槽(12)に、HMDを貯蔵槽(14)に移送した。
ADA、HMDの各溶融原料を、プランジャーポンプ(15)(16)(実施例1で用いたのと同じもの)にて、アミド化工程管状反応装置(L/D=780)(21)へ定量供給した。ADAとHMDの質量流量は、プランジャーポンプ(15)(16)の直後に備え付けられた質量流量計(17)(18)(実施例10で用いたのと同じもの)の指示値がそれぞれ4.25kg/hr、3.38kg/hrとなるように、制御ユニット(19)によってプランジャーポンプ(15)(16)の出力を自動的に制御した。アミド化工程における反応条件は、入口(22)での内温180℃、出口(23)での内温270℃、内圧1.0MPa、平均滞留時間30分であった。
アミド化工程を経た反応混合物を、内温270℃、内圧1.0MPa、30rpmの攪拌下の条件に設定された初期重合工程の縦型攪拌槽(31)へと供給し、同条件下で50分間滞留させ、同時に縮合水を留去した。引き続き、初期重合工程を経た反応物を、反応温度270℃、真空度1013hPa、窒素ガスパージ量0.3L/kg、スクリュー回転数50rpmの条件に設定されたSCR(41)へと供給し、10分間の平均滞留時間を経た後、ポリアミドを連続的に吐出させた。ポリアミドを30分間の間隔をおいて5回採取し、採取されたポリアミドについて、[RV]、[AEG]、[CEG]をそれぞれ測定した。
[実施例13]
ADAとMXDの質量流量計(17)(18)の指示値がそれぞれ4.75kg/hr、4.42kg/hrとなるように、プランジャーポンプ(15)(16)の出力を一度調節し、調節後はポンプ(15)(16)の出力をそのまま一定に維持し、質量流量計(17)(18)の指示値及び制御ユニット(19)を用いたポンプ(15)(16)出力の自動制御は行わなかった。それ以外は、実施例10と同様に行った。
[実施例14]
流量計を質量流量計から容積流量計に変更し、ADAについての容積流量計の指示値が5.23L/hr、MXDについての容積流量計の指示値が4.62L/hrとなるように、制御ユニット(19)によってプランジャーポンプ(15)(16)の出力を自動的に制御した。それ以外は、実施例10と同様に行った。
Figure 0005402729
実施例10〜14のポリアミドの製造条件及び得られたポリアミドの特性を表4に示す。実施例10〜12においては、操作は良好であり、非常に均質な物性を有するポリアミドが得られた。実施例10と実施例11より、ADAとMXDの供給質量流量の設定によって、目的とする特性を有するポリアミドを非常に均質に製造できることが明らかとなった。
一方、実施例13では、実施例10と同じ原料供給質量流量としたにも係わらず、得られたポリアミドの経時による物性変動は非常に大きくなった。プランジャーポンプの出力のみによって原料の供給流量設定を行うと、ADAとMXDを常に一定質量流量で供給できず、ADAとMXDのモルバランスが変動した結果と考えられる。
実施例14では、制御ユニットによってプランジャーポンプの出力を自動的に制御したが、得られたポリアミドは、実施例10と実施例11に比較して物性変動が大きくなった。容積流量計では、質量流量計ほどの正確な制御ができなかった。
実施例10〜14の結果から、両溶融原料を質量流量計を用いて供給することが好ましいことが明らかとなった。
[実施例15:塩形成法]
原料塩形成槽に、1.111kgのテレフタル酸(TPA)、7.771kgのメタキシリレンジアミン(MXD)、8.797kgのアジピン酸(ADA)、及び17.679kgの水を加え、0.2MPaの窒素圧で3回窒素置換した。その後、0.2MPaの窒素圧下、135℃で攪拌下にアミノカルボン酸塩の50重量%溶液を調製した。引き続き、調合液を貯蔵槽に移送した。
アミノカルボン酸塩水溶液をプランジャーポンプでアミド化工程管状反応装置(L/D=780)へ供給した。管状反応装置は、内温が135℃(入口)から265℃(出口)、内圧が0.22MPaから2.5MPaとなるよう設定され、平均滞留時間は約35分であった。アミド化工程入口でのせん断速度γは3.10(1/sec)、せん断応力τは6.2×10-4Paであった。アミド化工程入口での相対粘度[RV]と出口での[RV]との差ΔRVは0.25であった。
アミド化工程を経過した反応物を、2.5MPa、265℃に調整された初期重合工程の縦型攪拌槽に移送し、30rpmの攪拌下60分間の反応によって生成した水及び塩濃度調整に使用した水を留去し初期重合物を得た。
得られた初期重合物を、温度265℃、スクリュー回転数50rpmに調整されたSCRへ供給し最終重合を行った。溶融粘度計の指示値により真空度を自動的に制御させた。SCR内における10分間の平均滞留時間で、[RV]の平均値が2.10、[RV]の標準偏差[σ]が0.02のポリアミド樹脂を得た。
[実施例16]
溶融槽(11)に25kgの粉末状アジピン酸(ADA)、溶融槽(13)にフレーク状のヘキサメチレンジアミン(HMDA)20kgをそれぞれ供給した。続いて、溶融槽(11)及び溶融槽(13)それぞれについて、40hPaの真空度を5分間保持した後、窒素ガスで常圧とした。同操作を3回繰り返した後、0.2MPaの窒素圧で、ADAは180℃に、HMDAは60℃に加熱し、それぞれ溶融液体とした。引き続き、ADAを貯蔵槽(12)に、HMDAを貯蔵槽(14)に移送した。
ADA、HMDAの各溶融原料を、プランジャーポンプ(15)(16)にてアミド化工程管状反応装置(L/D=780)(21)へ定量供給した。この際、ADAとHMDAの質量流量については、プランジャーポンプ(15)(16)の直後に備え付けられた質量流量計(17)(18)(いずれも、オーバル社製コリオリ式流量計、型式CN003D-SS-200R)の指示値がそれぞれ表5に示す値となるように、制御ユニット(19)によってプランジャーポンプ(15)(16)の出力を自動的に制御した。
アミド化工程での平均滞留時間は35分であった。アミド化工程における反応条件は、入口(22)での内温180℃、出口(23)での内温270℃、内圧0.7MPaであった。アミド化工程入口(22)でのせん断速度γは3.1(1/sec)、せん断応力τは9.0×10-4Paであった。アミド化工程入口(22)での相対粘度[RV]と出口(23)での[RV]との差ΔRVは0.23であった。
アミド化工程を経た反応混合物を、内温270℃、内圧0.7MPa、30rpmの攪拌下の条件に設定された初期重合工程の縦型攪拌槽(31)へと供給し、同条件下で50分間滞留させ、同時に縮合水を留去した。引き続き、初期重合工程を経た反応物を、反応温度270℃、666hPa(固定値)、スクリュー回転数50rpmの条件に設定された反応器SCRへと供給し最終重合を行った。溶融粘度計(50)の指示値により窒素ガス(純度99.999%以上)のパージ量を自動的に制御させた。SCRにおける平均滞留時間は10分間で、[RV]の平均値が2.95、標準偏差[σ]が0.03のポリアミド樹脂を得た。
[実施例17]
溶融槽(11)に22.5kgの粉末状アジピン酸(ADA)及び2.94kgの粉末状1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)、溶融槽(13)にメタキシリレンジアミン(MXD)18kgをそれぞれ供給した。続いて、溶融槽(11)及び溶融槽(13)それぞれについて、40hPaの真空度を5分間保持した後、窒素ガスで常圧とした。同操作を3回繰り返した後、0.2MPaの窒素圧で、ADAとCHDAの混合物は180℃に、MXDは60℃に加熱し、それぞれ溶融液体とした。引き続き、ADAとCHDAの混合液体を貯蔵槽(12)に、MXDを貯蔵槽(14)に移送した。
ADAとCHDAの混合液体、MXDの各溶融原料を、プランジャーポンプ(15)(16)にて、アミド化工程管状反応装置(L/D=780)(21)へ定量供給した。この際、ADAとHMDAの質量流量については、プランジャーポンプ(15)(16)の直後に備え付けられた質量流量計(17)(18)(いずれも、オーバル社製コリオリ式流量計、型式CN003D-SS-200R)の指示値がそれぞれ表5に示す値となるように、制御ユニット(19)によってプランジャーポンプ(15)(16)の出力を自動的に制御した。
アミド化工程での平均滞留時間は35分であった。アミド化工程における反応条件は、入口(22)での内温180℃、出口(23)での内温255℃、内圧0.7MPaであった。アミド化工程入口(22)でのせん断速度γは3.1(1/sec)、せん断応力τは9.6×10-4Paであった。アミド化工程入口(22)での相対粘度[RV]と出口(23)での[RV]との差ΔRVは0.22であった。
アミド化工程を経た反応混合物を、内温255℃、内圧0.7MPa、30rpmの攪拌下の条件に設定された初期重合工程の縦型攪拌槽(31)へと供給し、同条件下で50分間滞留させ、同時に縮合水を留去した。引き続き、初期重合工程を経た反応物を、反応温度255℃、スクリュー回転数50rpm、真空度1000hPaの条件に設定されたSCR(41)へと供給し、溶融粘度計(50)の指示値により窒素ガス(純度99.999%以上)のパージ量を自動的に制御させた。SCRにおける平均滞留時間10分間で、[RV]の平均値が2.23、標準偏差[σ]が0.03のポリアミド樹脂を得た。
実施例16及び17の結果を表5に示す。
前述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
Figure 0005402729

Claims (18)

  1. ジアミン成分単位とジカルボン酸成分単位とを主として含むポリアミドの連続製造方法であって、
    (a) ジアミンとジカルボン酸とをそれぞれ個別に溶融するか、又は、水中でアミンとカルボン酸との塩を生成させる原料調合工程と、
    (b) 調合された原料を管状反応装置に連続的に導入する原料導入工程と、
    (c) 導入された原料を管状反応装置内を通過させアミド化を行い、アミド化生成物と縮合水とを含む反応混合物を得るアミド化工程と、
    (d) 前記反応混合物を水の分離除去の可能な連続式反応装置に導入し、最終的に得られるポリアミドの融点以上の温度で水を分離除去しつつ重合度を高め、ポリアミドプレポリマーを得る初期重合工程と、
    (e) ポリアミドプレポリマーを水の分離除去の可能な連続式反応装置に導入し、最終的に得られるポリアミドの融点以上の温度でさらに重合度を高め、所望の相対粘度[RV]とされたポリアミドを得る最終重合工程とを含む、ポリアミドの連続製造方法であって、
    最終重合工程(e) における連続式反応装置は、セルフクリーニング性の横型二軸反応装置であり、
    最終重合工程(e) において、反応装置内の不活性ガスパージ操作を行いながら最終重合を行うか、あるいは、反応装置内の不活性ガスパージ操作、反応装置内の真空操作、及び反応装置内への末端基調整剤の添加操作からなる群から選ばれる2つ又は3つの操作を行いながら最終重合を行い、且つ
    最終重合反応装置出口のポリマーの溶融粘度を粘度計にて連続的に測定し、測定された粘度値が予め設定された一定範囲の値となるように、前記操作に対応する不活性ガスのパージ量、真空度、及び末端基調整剤の添加量のうちの少なくとも1つの操作量を自動的に制御し、それによりポリマーの溶融粘度を制御する、ポリアミドの連続製造方法。
  2. アミド化工程(c) における管状反応装置は、管の内径をD(mm)、管の長さをL(mm)としたとき、L/Dが50以上のものである、請求項1に記載のポリアミドの連続製造方法。
  3. アミド化工程(c) における平均滞留時間は10〜120分である、請求項1又は2に記載のポリアミドの連続製造方法。
  4. アミド化工程(c) におけるせん断速度(γ)が0.1(1/sec)以上、せん断応力(τ)が1.5×10-5Pa以上である、請求項1〜3のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
  5. アミド化工程(c) において、反応混合物の相対粘度[RV]を0.05〜0.6高くする、請求項1〜4のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
  6. 初期重合工程(d) における平均滞留時間は10〜150分である、請求項1〜5のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
  7. 最終重合工程(e) における平均滞留時間は1〜30分である、請求項1〜のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
  8. 最終重合工程(e) で得られるポリアミドの相対粘度[RV]は1.6〜4.0の範囲である、請求項1〜のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
  9. 原料調合工程(a) において、原料調合時の雰囲気酸素濃度が10ppm以下である、請求項1〜のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
  10. ポリアミドは、下記反復単位(I)〜(V):
    Figure 0005402729
    からなる群から選ばれる少なくとも1つを含むものである、請求項1〜のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
  11. ポリアミドは、前記反復単位(I)、(III) 及び(IV)からなる群から選ばれる少なくとも1つを含むものである、請求項10に記載のポリアミドの連続製造方法。
  12. ポリアミドは、ジアミン成分としてメタキシリレンジアミン(MXD)を含み、且つジアミン成分を基準としてメタキシリレンジアミン(MXD)は少なくとも70モル%である、請求項1〜11のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
  13. ジアミン成分単位とジカルボン酸成分単位とを主として含むポリアミドの連続製造方法であって、
    (a) 溶融ジアミンと溶融ジカルボン酸とをそれぞれ個別に準備する原料調合工程と、
    (b) 溶融ジアミンと溶融ジカルボン酸とをそれぞれ、
    原料供給装置と、前記原料供給装置の下流側に設けられた質量流量測定装置と、前記質量流量測定装置で測定された質量流量が予め設定された値となるように前記供給装置の出力を自動的に制御する制御システムとを含む原料供給手段を用いて、管状反応装置に連続的に導入し、ジアミンとジカルボン酸とを合流させる原料導入工程と、
    (c) 合流させられたジアミンとジカルボン酸とを、管状反応装置内を通過させアミド化を行い、アミド化生成物と縮合水とを含む反応混合物を得るアミド化工程と、
    (d) 前記反応混合物を水の分離除去の可能な連続式反応装置に導入し、最終的に得られるポリアミドの融点以上の温度で水を分離除去しつつ重合度を高め、ポリアミドプレポリマーを得る初期重合工程と、
    (e) ポリアミドプレポリマーを水の分離除去の可能なセルフクリーニング性の横型二軸反応装置に導入し、最終的に得られるポリアミドの融点以上の温度でさらに重合度を高め、所望の相対粘度[RV]とされたポリアミドを得る最終重合工程とを含む、ポリアミドの連続製造方法であって、
    最終重合工程(e) において、反応装置内の不活性ガスパージ操作を行いながら最終重合を行うか、あるいは、反応装置内の不活性ガスパージ操作、反応装置内の真空操作、及び反応装置内への末端基調整剤の添加操作からなる群から選ばれる2つ又は3つの操作を行いながら最終重合を行い、且つ
    最終重合反応装置出口のポリマーの溶融粘度を粘度計にて連続的に測定し、測定された粘度値が予め設定された一定範囲の値となるように、前記操作に対応する不活性ガスのパージ量、真空度、及び末端基調整剤の添加量のうちの少なくとも1つの操作量を自動的に制御し、それによりポリマーの溶融粘度を制御する、ポリアミドの連続製造方法。
  14. アミド化工程(c) における管状反応装置は、管の内径をD(mm)、管の長さをL(mm)としたとき、L/Dが50以上のものである、請求項13に記載のポリアミドの連続製造方法。
  15. 最終重合工程(e) における平均滞留時間は1〜30分である、請求項13又は14に記載のポリアミドの連続製造方法。
  16. 最終重合工程(e) で得られるポリアミドの相対粘度[RV]は1.6〜4.0の範囲である、請求項1315のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
  17. 原料調合工程(a) において、原料調合時の雰囲気酸素濃度が10ppm以下である、請求項1316のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
  18. ポリアミドは、ジアミン成分としてメタキシリレンジアミン(MXD)を含み、且つジアミン成分を基準としてメタキシリレンジアミン(MXD)は少なくとも70モル%である、請求項1317のうちのいずれかに記載のポリアミドの連続製造方法。
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