JP2001200052A - ポリアミドの連続製造方法 - Google Patents
ポリアミドの連続製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、ジアミン成分とジカルボン
酸成分の仕込みのモルバランスが確実に制御できる回分
式質量計量法を用いて、モルバランスが調整された、実
質的にアミド化反応が起っていないジアミン成分とジカ
ルボン酸成分の混合物を連続式重合器に供給し、ポリア
ミドを好適に連続的に製造する方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 下記の工程を含むキシリレンジアミンと
ジカルボン酸成分を重縮合してなるポリアミドの連続製
造方法。 (1)ジアミンとジカルボン酸をそれぞれ計量した後添
加し、実質的にアミド化反応が起っていないジアミンと
ジカルボン酸から成るスラリー溶液を調整する工程、
(2)連続式重合器にジアミンとジカルボン酸から成る
スラリー溶液を連続的に供給、加熱しアミド化反応を進
め、生成するポリアミドの融点以上に加熱する工程、
(3)ポリアミドの融点以上で、ポリアミドの重合度を
更に高める工程
酸成分の仕込みのモルバランスが確実に制御できる回分
式質量計量法を用いて、モルバランスが調整された、実
質的にアミド化反応が起っていないジアミン成分とジカ
ルボン酸成分の混合物を連続式重合器に供給し、ポリア
ミドを好適に連続的に製造する方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 下記の工程を含むキシリレンジアミンと
ジカルボン酸成分を重縮合してなるポリアミドの連続製
造方法。 (1)ジアミンとジカルボン酸をそれぞれ計量した後添
加し、実質的にアミド化反応が起っていないジアミンと
ジカルボン酸から成るスラリー溶液を調整する工程、
(2)連続式重合器にジアミンとジカルボン酸から成る
スラリー溶液を連続的に供給、加熱しアミド化反応を進
め、生成するポリアミドの融点以上に加熱する工程、
(3)ポリアミドの融点以上で、ポリアミドの重合度を
更に高める工程
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアミドの連続製造方
法に関する。更に詳しくは、回分式調整槽でキシリレン
ジアミンを主体とするジアミン成分にジカルボン酸成分
を添加し、実質的にアミド化反応が起っていないスラリ
ー溶液を調整した後、連続式重合機に供給するポリアミ
ドの連続製造方法に関する。
法に関する。更に詳しくは、回分式調整槽でキシリレン
ジアミンを主体とするジアミン成分にジカルボン酸成分
を添加し、実質的にアミド化反応が起っていないスラリ
ー溶液を調整した後、連続式重合機に供給するポリアミ
ドの連続製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジアミン成分とジカルボン酸成分とから
合成されるポリアミドの製造において、所定の重合度を
達成するために、ジアミン成分とジカルボン酸成分のモ
ルバランスの制御が非常に重要である。モルバランスが
所定の値のポリアミドを得るためには、当然原料である
ジアミン成分およびジカルボン酸成分の仕込み精度と、
反応中のジアミン成分の留出防止に注意が払われる。回
分式重合は連続式重合と比較しモルバランスの制御とい
う点では明らかに有利であるが、熱履歴が小さく、工業
的に有利な連続式重合の検討もなされている。
合成されるポリアミドの製造において、所定の重合度を
達成するために、ジアミン成分とジカルボン酸成分のモ
ルバランスの制御が非常に重要である。モルバランスが
所定の値のポリアミドを得るためには、当然原料である
ジアミン成分およびジカルボン酸成分の仕込み精度と、
反応中のジアミン成分の留出防止に注意が払われる。回
分式重合は連続式重合と比較しモルバランスの制御とい
う点では明らかに有利であるが、熱履歴が小さく、工業
的に有利な連続式重合の検討もなされている。
【0003】ナイロン塩あるいはその水溶液を重合器へ
の供給原料とするときは、ポリアミド構成成分の仕込み
精度はpH調整により保証されるが、ナイロン塩あるい
はその水溶液を供給原料とすることに起因する問題点が
ある。ナイロン塩の水溶液の場合、約50%のナイロン
塩水溶液を加圧下に加熱し、ジアミン成分の留出を抑え
ながら均一相で重縮合を進め、ジアミン成分を固定化し
たのち系内の水蒸気を徐々に放圧し、最終的に常圧もし
くは減圧とし重縮合を完結させるが、連続式重合では重
合度に応じ通常2〜3工程から成る。
の供給原料とするときは、ポリアミド構成成分の仕込み
精度はpH調整により保証されるが、ナイロン塩あるい
はその水溶液を供給原料とすることに起因する問題点が
ある。ナイロン塩の水溶液の場合、約50%のナイロン
塩水溶液を加圧下に加熱し、ジアミン成分の留出を抑え
ながら均一相で重縮合を進め、ジアミン成分を固定化し
たのち系内の水蒸気を徐々に放圧し、最終的に常圧もし
くは減圧とし重縮合を完結させるが、連続式重合では重
合度に応じ通常2〜3工程から成る。
【0004】第1工程はナイロン塩水溶液を供給しプレ
ポリマーまで重合を進める工程であり、第2工程以降で
は水とプレポリマーが分離され、かつプレポリマーの重
合度が更に高められ所定重合度が達成される。ナイロン
塩の水溶液を出発原料とする連続式重合方法は、特公昭
44−22510公報、特公昭49−20640公報、
特公昭56−46487公報、特公平5−52333号
公報等に数多くの技術が開示されている。しかし、重合
初期において溶媒である水の留出を防ぐため高度の耐圧
容器等が必要になり、最終的に溶媒である多量の水と縮
合水を除去しなければならず、このとき発泡および水の
蒸発潜熱によるポリマー溶液の固化等様々な不都合を回
避するための対策が必要である。また、多量の水を除去
するため多量の熱エネルギーを必要とする等、技術的に
も経済的にも課題が多い。ナイロン塩を供給原料とする
連続式重合方法に関し、特公昭44−3838公報に提
案されているが、ナイロン塩の単離、精製工程が必要で
あり、効率の良い方法とは言い難い。
ポリマーまで重合を進める工程であり、第2工程以降で
は水とプレポリマーが分離され、かつプレポリマーの重
合度が更に高められ所定重合度が達成される。ナイロン
塩の水溶液を出発原料とする連続式重合方法は、特公昭
44−22510公報、特公昭49−20640公報、
特公昭56−46487公報、特公平5−52333号
公報等に数多くの技術が開示されている。しかし、重合
初期において溶媒である水の留出を防ぐため高度の耐圧
容器等が必要になり、最終的に溶媒である多量の水と縮
合水を除去しなければならず、このとき発泡および水の
蒸発潜熱によるポリマー溶液の固化等様々な不都合を回
避するための対策が必要である。また、多量の水を除去
するため多量の熱エネルギーを必要とする等、技術的に
も経済的にも課題が多い。ナイロン塩を供給原料とする
連続式重合方法に関し、特公昭44−3838公報に提
案されているが、ナイロン塩の単離、精製工程が必要で
あり、効率の良い方法とは言い難い。
【0005】ナイロン塩およびナイロン塩の水溶液を供
給原料としない連続式重合方法が特表平10−5097
60公報に開示されている。この方法は溶融状態にある
ジカルボン酸成分もしくはジカルボン酸過剰成分を多段
反応器に供給し、第2段以降でジアミ成分を供給し、モ
ルバランスを近赤外分光計を利用したフィドバックシス
テムで制御するものである。ナイロン塩およびナイロン
塩の水溶液とは異なり、連続的にモノマー成分を別々に
連続式重合機に供給する場合、仕込み精度が課題であ
り、流量ポンプ等ではポリアミドの重合度を制御するに
充分なモルバランスの制御精度を達成することは難し
い。従って重合工程中でのモルバランスの検出と修正が
必要となる。
給原料としない連続式重合方法が特表平10−5097
60公報に開示されている。この方法は溶融状態にある
ジカルボン酸成分もしくはジカルボン酸過剰成分を多段
反応器に供給し、第2段以降でジアミ成分を供給し、モ
ルバランスを近赤外分光計を利用したフィドバックシス
テムで制御するものである。ナイロン塩およびナイロン
塩の水溶液とは異なり、連続的にモノマー成分を別々に
連続式重合機に供給する場合、仕込み精度が課題であ
り、流量ポンプ等ではポリアミドの重合度を制御するに
充分なモルバランスの制御精度を達成することは難し
い。従って重合工程中でのモルバランスの検出と修正が
必要となる。
【0006】ナイロン塩およびナイロン塩の水溶液以外
に、ポリアミド構成成分の仕込みのモルバランスを制御
する上で最も有利な方法は、ロードセル等の質量計量器
を用いてジアミン成分およびジカルボン酸成分を別々に
回分式にて質量を計量後、反応系に供給する方法であ
る。例えば、溶融状態にあるジカルボン酸を質量計量器
を用いて計量し、重合槽に供給した後、ジアミン貯槽を
質量計量器を用いて計量しつつ、ジアミンを反応系に供
給し、モルバランスを調整する方法が考えられる。この
方法は特開昭58−111829公報等に開示されてい
る様にナイロン塩を用いない常圧下の重合を実施する上
で好適に利用可能である。しかし、ジカルボン酸の融点
以上でジアミン成分を混合するときアミド化反応が顕著
に進行し、また、最終的に連続式重合を実施する場合、
回分式調整槽から連続式重合器に移行する際の滞留時間
の差に起因する重合度変化が問題となり、この方法で調
整されるジカルボン酸とジアミンの混合物(反応物)は
連続式重合における安定な供給原料とは成り得ない。つ
まり、この方法は回分式重合においてのみ容易なる実施
が可能となる。
に、ポリアミド構成成分の仕込みのモルバランスを制御
する上で最も有利な方法は、ロードセル等の質量計量器
を用いてジアミン成分およびジカルボン酸成分を別々に
回分式にて質量を計量後、反応系に供給する方法であ
る。例えば、溶融状態にあるジカルボン酸を質量計量器
を用いて計量し、重合槽に供給した後、ジアミン貯槽を
質量計量器を用いて計量しつつ、ジアミンを反応系に供
給し、モルバランスを調整する方法が考えられる。この
方法は特開昭58−111829公報等に開示されてい
る様にナイロン塩を用いない常圧下の重合を実施する上
で好適に利用可能である。しかし、ジカルボン酸の融点
以上でジアミン成分を混合するときアミド化反応が顕著
に進行し、また、最終的に連続式重合を実施する場合、
回分式調整槽から連続式重合器に移行する際の滞留時間
の差に起因する重合度変化が問題となり、この方法で調
整されるジカルボン酸とジアミンの混合物(反応物)は
連続式重合における安定な供給原料とは成り得ない。つ
まり、この方法は回分式重合においてのみ容易なる実施
が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ナイ
ロン塩およびその水溶液を連続式重合器への供給原料と
して用いることなく、ジアミン成分とジカルボン酸成分
の仕込みのモルバランスが確実に制御できる回分式質量
計量法を用いて、モルバランスが調整された、実質的に
アミド化反応が起っていないジアミン成分とジカルボン
酸成分の混合物を連続式重合器に供給し、ポリアミドを
好適に連続的に製造する方法を提供することにある。
ロン塩およびその水溶液を連続式重合器への供給原料と
して用いることなく、ジアミン成分とジカルボン酸成分
の仕込みのモルバランスが確実に制御できる回分式質量
計量法を用いて、モルバランスが調整された、実質的に
アミド化反応が起っていないジアミン成分とジカルボン
酸成分の混合物を連続式重合器に供給し、ポリアミドを
好適に連続的に製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、キシリレンジアミンを80モル%以上含むジア
ミン成分とジカルボン酸成分からなる混合物が、溶媒の
非存在下に特定温度および特定水分濃度において、アミ
ド化反応が起らない極めて安定した均一な状態にあるス
ラリーとなることを見出し、本発明を完成させた。
た結果、キシリレンジアミンを80モル%以上含むジア
ミン成分とジカルボン酸成分からなる混合物が、溶媒の
非存在下に特定温度および特定水分濃度において、アミ
ド化反応が起らない極めて安定した均一な状態にあるス
ラリーとなることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】すなわち本発明は、キシリレンジアミンを
80モル%以上含むジアミン成分とジカルボン酸成分を
重合してなるポリアミドを製造する方法において、
(1)ジアミン成分の質量を計量した後に回分式調整槽
に供給し、当該回分式調製槽中の液状のジアミン成分を
攪拌しつつ、所望のモルバランスが達成される様にジカ
ルボン酸成分の質量を計量した後添加し、実質的にアミ
ド化反応が起っていないジアミンとジカルボン酸から成
るスラリー溶液を調整する工程、(2)系外への気相成
分の留出がなく、かつ気液相の緊密混合が達成される連
続式重合器にジアミンとジカルボン酸から成るスラリー
溶液を連続的に供給、加熱しアミド化反応を進め、生成
するポリアミドの融点以上に加熱する工程、(3)ポリ
アミドの融点以上で、アミド化反応により生成する縮合
水をポリアミドから分離除去しつつ、ポリアミドの重合
度を更に高める工程を含むことを特徴とするポリアミド
の連続製造方法に関する発明である。
80モル%以上含むジアミン成分とジカルボン酸成分を
重合してなるポリアミドを製造する方法において、
(1)ジアミン成分の質量を計量した後に回分式調整槽
に供給し、当該回分式調製槽中の液状のジアミン成分を
攪拌しつつ、所望のモルバランスが達成される様にジカ
ルボン酸成分の質量を計量した後添加し、実質的にアミ
ド化反応が起っていないジアミンとジカルボン酸から成
るスラリー溶液を調整する工程、(2)系外への気相成
分の留出がなく、かつ気液相の緊密混合が達成される連
続式重合器にジアミンとジカルボン酸から成るスラリー
溶液を連続的に供給、加熱しアミド化反応を進め、生成
するポリアミドの融点以上に加熱する工程、(3)ポリ
アミドの融点以上で、アミド化反応により生成する縮合
水をポリアミドから分離除去しつつ、ポリアミドの重合
度を更に高める工程を含むことを特徴とするポリアミド
の連続製造方法に関する発明である。
【0010】本発明で用いるポリアミド成分は、80モ
ル%以上がキシリレンジアミンであるジアミン成分とジ
カルボン酸成分である。キシリレンジアミンはメタ,パ
ラおよびオルソキシリレンジアミンが例示でき、その混
合比は任意に選択される。本発明においてキシリレンジ
アミンが好適に利用できる理由として、沸点がポリアミ
ド融点より高いことが上げられる。モルバランスが所定
の値を有するポリアミドを得るためには、当然原料であ
るジアミン成分およびジカルボン酸成分の仕込み精度の
向上と、重合中のジアミン成分の固定化が課題であり、
ジアミンの沸点がポリアミドの融点より高い事は、ジア
ミンを固定化しモルバランスを制御する上で極めて有利
に働く。
ル%以上がキシリレンジアミンであるジアミン成分とジ
カルボン酸成分である。キシリレンジアミンはメタ,パ
ラおよびオルソキシリレンジアミンが例示でき、その混
合比は任意に選択される。本発明においてキシリレンジ
アミンが好適に利用できる理由として、沸点がポリアミ
ド融点より高いことが上げられる。モルバランスが所定
の値を有するポリアミドを得るためには、当然原料であ
るジアミン成分およびジカルボン酸成分の仕込み精度の
向上と、重合中のジアミン成分の固定化が課題であり、
ジアミンの沸点がポリアミドの融点より高い事は、ジア
ミンを固定化しモルバランスを制御する上で極めて有利
に働く。
【0011】キシリレンジアミン以外のジアミン成分と
してはテトラメチレンジアミン,ヘキサメチレンジアミ
ン、1−3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等が例示
できる。ジカルボン酸成分としては、アジピン酸、琥珀
酸、セバシン酸、ドデカン二酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、2−6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ
る。これらのジカルボン酸は単独でも2種以上混合して
も使用可能である。得られるポリアミドの実用的な物性
から考えて、特に50モル%以上がアジピン酸であるジ
カルボン酸成分が好適に使用できる。また、ジアミン成
分およびジカルボン酸成分以外のポリアミド構成成分
は、カプロラクタム,バレロラクタム,ラウロラクタ
ム,ウンデカラクタム等のラクタム、11−アミノウン
デカン酸,12−アミノドデカン酸等のアミノカルボン
酸を例示することが出来き、本発明の最大の特徴である
実質的にアミド化反応が起っていないスラリー溶液を調
整する上で、障害とならない範囲で適時使用可能であ
る。
してはテトラメチレンジアミン,ヘキサメチレンジアミ
ン、1−3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等が例示
できる。ジカルボン酸成分としては、アジピン酸、琥珀
酸、セバシン酸、ドデカン二酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、2−6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ
る。これらのジカルボン酸は単独でも2種以上混合して
も使用可能である。得られるポリアミドの実用的な物性
から考えて、特に50モル%以上がアジピン酸であるジ
カルボン酸成分が好適に使用できる。また、ジアミン成
分およびジカルボン酸成分以外のポリアミド構成成分
は、カプロラクタム,バレロラクタム,ラウロラクタ
ム,ウンデカラクタム等のラクタム、11−アミノウン
デカン酸,12−アミノドデカン酸等のアミノカルボン
酸を例示することが出来き、本発明の最大の特徴である
実質的にアミド化反応が起っていないスラリー溶液を調
整する上で、障害とならない範囲で適時使用可能であ
る。
【0012】重合反応終了後のポリアミドのモルバラン
ス(以下「ポリアミドのモルバランス」ということがあ
る)はジアミン成分過剰、ジカルボン酸成分過剰および
等モルいずれも任意に選択されるが、一般的には目的と
するポリアミドのモルバランスを達成するため、ポリア
ミド原料の仕込みモルバランスについては、アミド化反
応により生じる縮合水とともに反応系外に留出するジア
ミン成分に見合う分だけジアミン成分を過剰に設定する
ことが好ましい。本発明においてジアミン成分およびジ
カルボン酸成分の質量を計量する場合、ロードセル、天
秤等の質量計量器が好適に利用可能であり、質量計量器
が設置された計量槽にジアミン成分およびジカルボン酸
成分を貯め込み、計量槽の質量を計量しつつ回分式調整
槽にジアミン成分およびジカルボン酸成分を所定量供給
する方法が例示できる。
ス(以下「ポリアミドのモルバランス」ということがあ
る)はジアミン成分過剰、ジカルボン酸成分過剰および
等モルいずれも任意に選択されるが、一般的には目的と
するポリアミドのモルバランスを達成するため、ポリア
ミド原料の仕込みモルバランスについては、アミド化反
応により生じる縮合水とともに反応系外に留出するジア
ミン成分に見合う分だけジアミン成分を過剰に設定する
ことが好ましい。本発明においてジアミン成分およびジ
カルボン酸成分の質量を計量する場合、ロードセル、天
秤等の質量計量器が好適に利用可能であり、質量計量器
が設置された計量槽にジアミン成分およびジカルボン酸
成分を貯め込み、計量槽の質量を計量しつつ回分式調整
槽にジアミン成分およびジカルボン酸成分を所定量供給
する方法が例示できる。
【0013】回分式調整槽中の液状のジアミン成分にジ
カルボン酸成分を添加する際及び添加後、ジアミン成分
およびスラリー溶液の温度をジアミン成分の凝固点以上
でかつ80℃以下に保つことが好ましい。ジアミン成分
の凝固点以下のとき、系内の均一な攪拌混合が困難であ
り、またスラリー溶液を重合器に供給する上で好ましく
ない。ジアミン成分およびスラリー溶液の温度が80℃
を超えるとき、ナイロン塩の生成反応が顕著となり中和
熱が蓄積し系内の温度が急激に上昇し、ナイロン塩の生
成反応がより加速される。また、ナイロン塩はスラリー
溶液ではなく顆粒状であるため、系内の均一な攪拌混合
が阻害される。この様な急激な温度上昇および局所過熱
によりアミド化反応が始まり、縮合水が系内に放出され
る。ナイロン塩の生成反応には水が触媒的に働くため、
結果的にナイロン塩の生成とアミド化反応が止めど無く
進行する。当然ポリアミドを均一な液相状態とするには
充分な熱は与えられないため、系内は塊状となり、均一
な攪拌混合は完全に不可能となる。
カルボン酸成分を添加する際及び添加後、ジアミン成分
およびスラリー溶液の温度をジアミン成分の凝固点以上
でかつ80℃以下に保つことが好ましい。ジアミン成分
の凝固点以下のとき、系内の均一な攪拌混合が困難であ
り、またスラリー溶液を重合器に供給する上で好ましく
ない。ジアミン成分およびスラリー溶液の温度が80℃
を超えるとき、ナイロン塩の生成反応が顕著となり中和
熱が蓄積し系内の温度が急激に上昇し、ナイロン塩の生
成反応がより加速される。また、ナイロン塩はスラリー
溶液ではなく顆粒状であるため、系内の均一な攪拌混合
が阻害される。この様な急激な温度上昇および局所過熱
によりアミド化反応が始まり、縮合水が系内に放出され
る。ナイロン塩の生成反応には水が触媒的に働くため、
結果的にナイロン塩の生成とアミド化反応が止めど無く
進行する。当然ポリアミドを均一な液相状態とするには
充分な熱は与えられないため、系内は塊状となり、均一
な攪拌混合は完全に不可能となる。
【0014】実質的にアミド化反応が起っていないジア
ミン成分とジカルボン酸成分から成る均一で安定なスラ
リー溶液を得る上で、回分式調整槽中の液体状態のジア
ミン成分にジカルボン酸成分を添加する際および添加
後、溶媒をあえて添加する必要はなく、本発明は溶媒の
非存在下で実施可能である。回分式調整槽中で調製され
るスラリー溶液中の水分濃度は、0.7質量%以下であ
ることが好ましく、更に好ましくは0.5質量%以下で
ある。水分濃度が0.7質量%を超えると、ナイロン塩
の生成反応には水が触媒的に働くため、ジアミン成分お
よびスラリー溶液の温度が80℃以下であっても、ナイ
ロン塩の生成反応が顕著となり中和熱が蓄積し系内の温
度が急激に上昇し、ナイロン塩の生成反応がより加速さ
れる。従って上述の様にアミド化反応が始まり、縮合水
が系内に放出されナイロン塩の生成とアミド化反応が止
めど無く進行する。当然ポリアミドを均一な液相状態と
するには充分な熱は与えられないため、系内は塊状とな
り、均一な攪拌混合は完全に不可能となる。
ミン成分とジカルボン酸成分から成る均一で安定なスラ
リー溶液を得る上で、回分式調整槽中の液体状態のジア
ミン成分にジカルボン酸成分を添加する際および添加
後、溶媒をあえて添加する必要はなく、本発明は溶媒の
非存在下で実施可能である。回分式調整槽中で調製され
るスラリー溶液中の水分濃度は、0.7質量%以下であ
ることが好ましく、更に好ましくは0.5質量%以下で
ある。水分濃度が0.7質量%を超えると、ナイロン塩
の生成反応には水が触媒的に働くため、ジアミン成分お
よびスラリー溶液の温度が80℃以下であっても、ナイ
ロン塩の生成反応が顕著となり中和熱が蓄積し系内の温
度が急激に上昇し、ナイロン塩の生成反応がより加速さ
れる。従って上述の様にアミド化反応が始まり、縮合水
が系内に放出されナイロン塩の生成とアミド化反応が止
めど無く進行する。当然ポリアミドを均一な液相状態と
するには充分な熱は与えられないため、系内は塊状とな
り、均一な攪拌混合は完全に不可能となる。
【0015】回分式調整槽に供給されるジアミン成分は
液体であっても固体であってもかまわないが、取り扱い
上および上記と同様の理由により、ジアミン成分の温度
は凝固点以上でかつ80℃以下の液体が好ましい。また
上記と同様の理由により、水分濃度が低いことが望まし
いが、通常ジアミンは蒸留により精製されているため、
一般工業品であれば本発明において充分使用可能な水分
濃度であり、特段の脱水操作を追加する必要は無い。こ
の様なジアミン成分の質量を所定量に質量計量器で計量
し、回分式調整槽に供給するが、この操作は、窒素等不
活性ガス中で実施されることが望ましい。回分式調整槽
に供給されるジカルボン酸成分は液体であっても固体で
あってもかまわないが、上記と同様の理由により、ジカ
ルボン酸成分の温度は80℃以下が好ましい。また上記
と同様の理由により、水分濃度が低いことが望ましい
が、通常の工業品であれば0.1〜0.2質量%の水分
濃度であり、本発明において充分使用可能である。この
様なジカルボン酸成分の質量を所定量に質量計量器で計
量し、回分式調整槽に供給するが、この操作は、窒素等
不活性ガス中で実施されることが望ましい。
液体であっても固体であってもかまわないが、取り扱い
上および上記と同様の理由により、ジアミン成分の温度
は凝固点以上でかつ80℃以下の液体が好ましい。また
上記と同様の理由により、水分濃度が低いことが望まし
いが、通常ジアミンは蒸留により精製されているため、
一般工業品であれば本発明において充分使用可能な水分
濃度であり、特段の脱水操作を追加する必要は無い。こ
の様なジアミン成分の質量を所定量に質量計量器で計量
し、回分式調整槽に供給するが、この操作は、窒素等不
活性ガス中で実施されることが望ましい。回分式調整槽
に供給されるジカルボン酸成分は液体であっても固体で
あってもかまわないが、上記と同様の理由により、ジカ
ルボン酸成分の温度は80℃以下が好ましい。また上記
と同様の理由により、水分濃度が低いことが望ましい
が、通常の工業品であれば0.1〜0.2質量%の水分
濃度であり、本発明において充分使用可能である。この
様なジカルボン酸成分の質量を所定量に質量計量器で計
量し、回分式調整槽に供給するが、この操作は、窒素等
不活性ガス中で実施されることが望ましい。
【0016】本発明で用いられる回分式調整槽は、均一
なスラリー溶液が調整できる攪拌能力および攪拌動力を
有するものであれば良く特に限定されない。またポリア
ミドが酸化されるのを避けるため、スラリー溶液中の酸
素を極力少なくする目的で、窒素等不活性ガスで系内を
置換できる構造であることが望ましい。回分式調整槽で
調整したスラリー溶液を、ポリアミドを製造する際の供
給原料として重合器に供給する場合、回分式調整槽を2
基以上設置し交互に使用することで連続的な供給が可能
となり、連続式重合器への絶え間無い連続供給が可能と
なる。つまり、回分式調整槽内のスラリー溶液は実質的
にアミド化反応が起っていない均一で安定なスラリー溶
液であり、滞留時間にともなう性状変化が表れないた
め、回分式によるスラリー溶液調整工程つまり原料モル
バランス調整工程から連続式による重合工程に容易に移
行できる。
なスラリー溶液が調整できる攪拌能力および攪拌動力を
有するものであれば良く特に限定されない。またポリア
ミドが酸化されるのを避けるため、スラリー溶液中の酸
素を極力少なくする目的で、窒素等不活性ガスで系内を
置換できる構造であることが望ましい。回分式調整槽で
調整したスラリー溶液を、ポリアミドを製造する際の供
給原料として重合器に供給する場合、回分式調整槽を2
基以上設置し交互に使用することで連続的な供給が可能
となり、連続式重合器への絶え間無い連続供給が可能と
なる。つまり、回分式調整槽内のスラリー溶液は実質的
にアミド化反応が起っていない均一で安定なスラリー溶
液であり、滞留時間にともなう性状変化が表れないた
め、回分式によるスラリー溶液調整工程つまり原料モル
バランス調整工程から連続式による重合工程に容易に移
行できる。
【0017】請求項1に記載する(2)の工程におい
て、ジアミン成分はポリアミド中に固定化される。この
ときスラリー溶液調整工程で達成されたモルバランスを
維持するため、スラリー溶液が供給される連続式重合器
は外部への気相成分の留出がなく、かつ気液相の緊密混
合が達成される構造であることが特に重要である。この
ため、系内は常圧から加圧状態に保たれ、必要であれば
連続式重合器の供給口あるいは/および排出口にギヤポ
ンプ等の機器を設置し、シール構造とすることが望まし
い。更に供給されたスラリー溶液を、得られるポリアミ
ドの融点以上に流れ方向に順次昇温可能なことが必要で
ある。この目的から特に横型の2軸攪拌混合機等が好適
に使用可能である。また、均一な重合度のポリアミドを
得る上で、連続式重合器における滞留時間を一定にする
ことが重要であり、スラリー溶液を供給する重合器はプ
ラグフロー性も有する重合器であることが望ましい。
て、ジアミン成分はポリアミド中に固定化される。この
ときスラリー溶液調整工程で達成されたモルバランスを
維持するため、スラリー溶液が供給される連続式重合器
は外部への気相成分の留出がなく、かつ気液相の緊密混
合が達成される構造であることが特に重要である。この
ため、系内は常圧から加圧状態に保たれ、必要であれば
連続式重合器の供給口あるいは/および排出口にギヤポ
ンプ等の機器を設置し、シール構造とすることが望まし
い。更に供給されたスラリー溶液を、得られるポリアミ
ドの融点以上に流れ方向に順次昇温可能なことが必要で
ある。この目的から特に横型の2軸攪拌混合機等が好適
に使用可能である。また、均一な重合度のポリアミドを
得る上で、連続式重合器における滞留時間を一定にする
ことが重要であり、スラリー溶液を供給する重合器はプ
ラグフロー性も有する重合器であることが望ましい。
【0018】前記(3)の工程において、ポリアミドの
重合度は所定値まで高められる。このとき、積極的に縮
合水をポリアミドから水蒸気として分離除去するため、
使用される連続式重合器はベント等の排気口を有し、ポ
リアミドの融点以上に保たれ、前記(2)の工程より低
圧に保たれる。また、連続式重合器における滞留時間を
一定にすることが重要であり、プラグフロー性も有する
重合器であることが望ましい。この工程では連続重合器
を2基以上用いて実施することも可能であり、その仕様
および基数は目的とするポリアミドの重合度から設計さ
れる。あるいは、前記(2)の工程後に気液分離槽を設
置し、前記(2)の工程で発生した縮合水の大部分を分
離除去した後、常圧から減圧に保たれた連続式重合器を
1基以上用いて実施することも好ましい。ポリアミドか
ら分離除去された水蒸気からジアミン成分を回収するた
め、分縮器を設置し、更に回収されたジアミン成分を前
記(2)の工程においてジアミンとジカルボン酸から成
るスラリー溶液と共に連続式重合器にリサイクルするす
ることも工業的に有利であり好ましい。
重合度は所定値まで高められる。このとき、積極的に縮
合水をポリアミドから水蒸気として分離除去するため、
使用される連続式重合器はベント等の排気口を有し、ポ
リアミドの融点以上に保たれ、前記(2)の工程より低
圧に保たれる。また、連続式重合器における滞留時間を
一定にすることが重要であり、プラグフロー性も有する
重合器であることが望ましい。この工程では連続重合器
を2基以上用いて実施することも可能であり、その仕様
および基数は目的とするポリアミドの重合度から設計さ
れる。あるいは、前記(2)の工程後に気液分離槽を設
置し、前記(2)の工程で発生した縮合水の大部分を分
離除去した後、常圧から減圧に保たれた連続式重合器を
1基以上用いて実施することも好ましい。ポリアミドか
ら分離除去された水蒸気からジアミン成分を回収するた
め、分縮器を設置し、更に回収されたジアミン成分を前
記(2)の工程においてジアミンとジカルボン酸から成
るスラリー溶液と共に連続式重合器にリサイクルするす
ることも工業的に有利であり好ましい。
【0019】また、前述の様に水はスラリー溶液のナイ
ロン塩生成反応を触媒するため、多量の中和熱が発生
し、さらにはアミド化反応をも促進するため、前記
(2)の工程において連続式重合器にスラリー溶液とと
もに触媒として少量の水を添加することも反応を促進す
る上で極めて有利である。水の添加量は特に限定されな
いが、スラリー溶液中の水分濃度が0.3質量%以上、
10質量%以下となるように添加するのが望ましい。上
記0.3質量%未満ではその効果はあまり認められず、
上記10質量%を超えると連続式重合器内での気相が多
くなりジアミンの固定化に不利となるばかりか、ポリア
ミドと縮合水を分離する際、ポリアミドの飛散や固化等
の原因となり好ましく無い。
ロン塩生成反応を触媒するため、多量の中和熱が発生
し、さらにはアミド化反応をも促進するため、前記
(2)の工程において連続式重合器にスラリー溶液とと
もに触媒として少量の水を添加することも反応を促進す
る上で極めて有利である。水の添加量は特に限定されな
いが、スラリー溶液中の水分濃度が0.3質量%以上、
10質量%以下となるように添加するのが望ましい。上
記0.3質量%未満ではその効果はあまり認められず、
上記10質量%を超えると連続式重合器内での気相が多
くなりジアミンの固定化に不利となるばかりか、ポリア
ミドと縮合水を分離する際、ポリアミドの飛散や固化等
の原因となり好ましく無い。
【0020】前記(3)の工程では、ポリアミドの数平
均分子量が1000以上になってから、アミド化反応に
より生成する縮合水をポリアミドから分離除去すること
が好ましく、更に好ましくは2000以上である。数平
均分子量を1000以上とすることによりポリアミド構
成成分、特にジアミン成分のポリアミド中への固定化が
充分に進みポリアミドからの留出量が抑えられ、ポリア
ミドのモルバランスを制御する上で極めて有利となる。
数平均分子量の上限は特に限定されない。
均分子量が1000以上になってから、アミド化反応に
より生成する縮合水をポリアミドから分離除去すること
が好ましく、更に好ましくは2000以上である。数平
均分子量を1000以上とすることによりポリアミド構
成成分、特にジアミン成分のポリアミド中への固定化が
充分に進みポリアミドからの留出量が抑えられ、ポリア
ミドのモルバランスを制御する上で極めて有利となる。
数平均分子量の上限は特に限定されない。
【0021】
【発明の効果】本発明に係るポリアミドの連続製造方法
によって以下の効果が得られる。 (イ)ナイロン塩の水溶液を連続式重合器への供給原料
としないため、高度な加圧仕様の重合器を使用する必要
がない。 (ロ)ナイロン塩の水溶液を原料としないため、多量の
水を除去する際のポリアミドの発泡、固化等が回避で
き、更に溶媒としての水を除去するためのエネルギー損
失がない。 (ハ)原料であるジアミン成分およびジカルボン酸成分
の仕込みが回分式の質量計量法を用いて確実に制御でき
るため、仕込みのモルバランスの制御精度が向上する。
によって以下の効果が得られる。 (イ)ナイロン塩の水溶液を連続式重合器への供給原料
としないため、高度な加圧仕様の重合器を使用する必要
がない。 (ロ)ナイロン塩の水溶液を原料としないため、多量の
水を除去する際のポリアミドの発泡、固化等が回避で
き、更に溶媒としての水を除去するためのエネルギー損
失がない。 (ハ)原料であるジアミン成分およびジカルボン酸成分
の仕込みが回分式の質量計量法を用いて確実に制御でき
るため、仕込みのモルバランスの制御精度が向上する。
【0022】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明を
具体的に説明する。なお本発明における評価のための測
定は以下の方法によった。 (イ)末端アミノ基濃度 ポリアミドを精秤し、フェノール/エタノール=4/1
容量溶液に20〜30℃で攪拌溶解した。完全に溶解し
た後、攪拌しつつ0.1モル/リットル(以下リットル
を「L」と記す)塩酸水溶液で中和滴定して求めた。 (ロ)末端カルボキシル基濃度 ポリアミドを精秤し、ベンジルアルコールに窒素気流下
160〜180℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、
窒素気流下80℃以下まで冷却し、攪拌しつつメタノー
ルを10cc加え、0.1モル/L水酸化ナトリウム水
溶液で中和滴定して求めた。
具体的に説明する。なお本発明における評価のための測
定は以下の方法によった。 (イ)末端アミノ基濃度 ポリアミドを精秤し、フェノール/エタノール=4/1
容量溶液に20〜30℃で攪拌溶解した。完全に溶解し
た後、攪拌しつつ0.1モル/リットル(以下リットル
を「L」と記す)塩酸水溶液で中和滴定して求めた。 (ロ)末端カルボキシル基濃度 ポリアミドを精秤し、ベンジルアルコールに窒素気流下
160〜180℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、
窒素気流下80℃以下まで冷却し、攪拌しつつメタノー
ルを10cc加え、0.1モル/L水酸化ナトリウム水
溶液で中和滴定して求めた。
【0023】(ハ)数平均分子量 末端アミノ基濃度および末端カルボキシル基濃度から次
式により求めた。 数平均分子量=2×106 /(〔NH2 〕+〔COO
H〕) (〔NH2 〕は末端アミノ基濃度(μeq/g)、〔CO
OH〕は末端カルボキシル基濃度(μeq/g)を表
す。) (ニ)水分濃度(質量%) 三菱化学(株)製、カールフィッシャー微量水分測定装
置(CA−05型)を用い、水分濃度を求めた。
式により求めた。 数平均分子量=2×106 /(〔NH2 〕+〔COO
H〕) (〔NH2 〕は末端アミノ基濃度(μeq/g)、〔CO
OH〕は末端カルボキシル基濃度(μeq/g)を表
す。) (ニ)水分濃度(質量%) 三菱化学(株)製、カールフィッシャー微量水分測定装
置(CA−05型)を用い、水分濃度を求めた。
【0024】実施例1〜2、比較例1 〔スラリー溶液調製〕2Lのステンレス製の容器にメタ
キシリレンジアミン(純度:99.70質量%)54
6.44g(4モル)を秤量後仕込み、窒素を流通させ
ながら攪拌しオイルバス中で加熱し系内を所定温度に昇
温した。アジピン酸(純度:99.85質量%,水分含
有濃度:0.15質量%)585.44g(4モル)を
秤量後、ステンレス製の容器に3分間で添加し、オイル
バスの設定温度を変更せずステンレス製の容器を浸漬し
つつ30分攪拌した。また、アジピン酸添加終了後2分
後に少量サンプリングし、系内の水分濃度を測定した。
スラリー溶液調整条件およびそのときの状況を表1に示
す。
キシリレンジアミン(純度:99.70質量%)54
6.44g(4モル)を秤量後仕込み、窒素を流通させ
ながら攪拌しオイルバス中で加熱し系内を所定温度に昇
温した。アジピン酸(純度:99.85質量%,水分含
有濃度:0.15質量%)585.44g(4モル)を
秤量後、ステンレス製の容器に3分間で添加し、オイル
バスの設定温度を変更せずステンレス製の容器を浸漬し
つつ30分攪拌した。また、アジピン酸添加終了後2分
後に少量サンプリングし、系内の水分濃度を測定した。
スラリー溶液調整条件およびそのときの状況を表1に示
す。
【0025】[ポリアミド製造]得られたメタキシリレ
ンジアミンとアジピン酸から成るスラリ溶液を、ノーベ
ントタイプの20mmφの2軸押出し機に窒素流通下連
続的に供給し、次に常圧下に保たれたベント開口部を有
する20mmφの単軸押出し機に供給した。2軸押出し
機のスクリュー回転方法は同方向であり、2軸押出し機
および単軸押出し機とも、スクリューのL/Dは25で
ある。押出し条件および得られたポリアミドの末端基濃
度から求めたモルバランスおよび数平均分子量を表1に
示す。
ンジアミンとアジピン酸から成るスラリ溶液を、ノーベ
ントタイプの20mmφの2軸押出し機に窒素流通下連
続的に供給し、次に常圧下に保たれたベント開口部を有
する20mmφの単軸押出し機に供給した。2軸押出し
機のスクリュー回転方法は同方向であり、2軸押出し機
および単軸押出し機とも、スクリューのL/Dは25で
ある。押出し条件および得られたポリアミドの末端基濃
度から求めたモルバランスおよび数平均分子量を表1に
示す。
【0026】 表1 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 ジアミンの温度 22 80 80 90 水分濃度(質量%)0.35 0.34 0.72 0.34 スラリー調整状況(アジピン酸添加終了30分後) 系内の最高温度(℃) 57 80 179 170 攪拌の状況 良好 良好 不能 不能 系内の状況 スラリー スラリー 塊状 塊状 縮合水の発生 無し 無し 有り 有り 押出し条件 ポリアミド温度(℃)250 250 − − 総滞留時間(分) 6 12 − − ポリアミドの性状 MXDA/AA(モル)0.990 0.992 − − 数平均分子量 2890 4210 − − 表1の略号 MXDA:メタキシリレンジアミン AA:アジピン酸
【0027】表1から明らかな様にメタキシリレンジア
ミンとアジピン酸を80℃を超える温度で、混合する
と、ナイロン塩生成反応に伴う中和熱による系内温度の
急激な上昇が認められ、それに伴いアミド化反応が進行
し縮合水が発生する。また、攪拌も著しく困難となり、
系内は塊状となり均一相を保てなくなる。また、80℃
以下であっても系内の水分が0.7質量%を超えると、
均一なスラリー溶液は調整できなくなる。また、メタキ
シリレンジアミン/アジピン酸から成るスラリー溶液を
供給原料とした押出し物は、重合が進んだポリアミドで
ある事が確認され、スラリー溶液のモルバランス(ジア
ミン成分/ジカルボン酸成分:1.000)をほぼ達成
した。
ミンとアジピン酸を80℃を超える温度で、混合する
と、ナイロン塩生成反応に伴う中和熱による系内温度の
急激な上昇が認められ、それに伴いアミド化反応が進行
し縮合水が発生する。また、攪拌も著しく困難となり、
系内は塊状となり均一相を保てなくなる。また、80℃
以下であっても系内の水分が0.7質量%を超えると、
均一なスラリー溶液は調整できなくなる。また、メタキ
シリレンジアミン/アジピン酸から成るスラリー溶液を
供給原料とした押出し物は、重合が進んだポリアミドで
ある事が確認され、スラリー溶液のモルバランス(ジア
ミン成分/ジカルボン酸成分:1.000)をほぼ達成
した。
【0028】実施例3、比較例3 本発明により得られたメタキシリレンジアミン/パラキ
シリレンジアミン/アジピン酸:70/30/100
(モル%)から成るスラリー溶液を、上述の2軸押出し
機に連続的に供給し、次いで気液分離槽に導いた。得ら
れたポリアミドの末端基濃度から求めたモルバランスお
よび数平均分子量を表2に示す。本発明により得られた
スラリー溶液を供給原料とした押出し物は、重合が進ん
でいる事が確認され、数平均分子量が1000以上のと
き仕込んだスラリー溶液のモルバランス(ジアミン成分
/ジカルボン酸成分:1.000)をほぼ達成した。
シリレンジアミン/アジピン酸:70/30/100
(モル%)から成るスラリー溶液を、上述の2軸押出し
機に連続的に供給し、次いで気液分離槽に導いた。得ら
れたポリアミドの末端基濃度から求めたモルバランスお
よび数平均分子量を表2に示す。本発明により得られた
スラリー溶液を供給原料とした押出し物は、重合が進ん
でいる事が確認され、数平均分子量が1000以上のと
き仕込んだスラリー溶液のモルバランス(ジアミン成分
/ジカルボン酸成分:1.000)をほぼ達成した。
【0029】 表2 実施例3 比較例3 押出し条件 ポリアミド温度(℃) 260 240 滞留時間(分) 12 3 ポリアミドの性状 モルバランス(XDA/AA) 0.993 0.978 数平均分子量 4550 810 表2の略号 XDA:キシリレンジアミン AA:アジピン酸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J001 DA01 DB01 DB02 DB03 EA05 EA06 EA07 EA08 EA16 EA17 EB06 EB08 EB09 EB36 EB37 EB46 EC07 EC08 EC14 EC47 FA03 FB03 FB05 FC03 FC05 GB01 GB02 GB03 GB04 GB05 GB11 GB16 GC03 GC04 GD05 GE16 JB01
Claims (12)
- 【請求項1】 キシリレンジアミンを80モル%以上含
むジアミン成分とジカルボン酸成分を重縮合してなるポ
リアミドを製造する方法において、(1)ジアミン成分
の質量を計量した後に回分式調整槽に供給し、当該回分
式調整槽中の液状のジアミン成分を攪拌しつつ、所望の
モルバランスが達成される様にジカルボン酸成分の質量
を計量した後添加し、実質的にアミド化反応が起ってい
ないジアミンとジカルボン酸から成るスラリー溶液を調
整する工程、(2)系外への気相成分の留出がなく、か
つ気液相の緊密混合が達成される連続式重合器にジアミ
ンとジカルボン酸から成るスラリー溶液を連続的に供
給、加熱しアミド化反応を進め、生成するポリアミドの
融点以上に加熱する工程、(3)ポリアミドの融点以上
で、アミド化反応により生成する縮合水をポリアミドか
ら分離除去しつつ、ポリアミドの重合度を更に高める工
程を含むことを特徴とするポリアミドの連続製造方法。 - 【請求項2】 質量計量器が設置された計量槽を用い
て、ジアミン成分およびジカルボン酸成分の質量を計量
することを特徴とする請求項1に記載のポリアミドの連
続製造方法。 - 【請求項3】 回分式調整槽中の液状のジアミン成分に
ジカルボン酸成分を添加する際および添加後、ジアミン
成分およびスラリー溶液の温度をジアミン成分の凝固点
以上でかつ80℃以下の温度に保つことを特徴とする請
求項1又は2に記載のポリアミドの連続製造方法。 - 【請求項4】 回分式調整槽中で調製されるスラリー溶
液中の水分濃度が0.7質量%以下であることを特徴と
する請求項1又は2に記載のポリアミドの連続製造方
法。 - 【請求項5】 回分式調整槽中の液状のジアミン成分に
ジカルボン酸成分を添加する際および添加後、ジアミン
成分およびスラリー溶液をジアミン成分の凝固点以上で
かつ80℃以下の温度に保ち、更にスラリー溶液中の水
分濃度を0.7質量%以下に保つことを特徴とする請求
項1又は2に記載のポリアミドの連続製造方法。 - 【請求項6】 回分式調整槽に供給されるジアミン成分
とジカルボン酸成分のモルバランスを設定するに際し、
アミド化反応により生ずる縮合水とともに反応系外に留
出するジアミン成分に見合う分だけジアミン成分を過剰
に供給することを特徴とする請求項1〜5に記載のポリ
アミドの連続製造方法。 - 【請求項7】 キシリレンジアミンの50モル%以上が
メタキシリレンジアミンであり、ジカルボン酸成分の5
0モル%以上がアジピン酸であることを特徴とする請求
項1〜6に記載のポリアミドの連続製造方法。 - 【請求項8】 回分式調整槽を2基以上交互に使用し、
ジアミン成分とジカルボン酸成分から成るスラリー溶液
を、連続的に請求項1記載の(2)の工程の連続式重合
器に供給することを特徴とする請求項1ないし請求項7
に記載のポリアミドの連続製造方法。 - 【請求項9】 請求項1に記載する(2)の工程におい
て、ジアミン成分とジカルボン酸成分から成るスラリー
溶液と共に、スラリー溶液中の水分濃度が0.3質量%
以上、10質量%以下となるように水を連続式重合器に
供給することを特徴とする請求項1ないし請求項8に記
載のポリアミドの連続製造方法。 - 【請求項10】 請求項1に記載する(3)の工程で分
離除去された縮合水から、分縮によりジアミン成分を回
収し、同(2)の工程においてジアミンとジカルボン酸
から成るスラリー溶液と共に連続式重合器にリサイクル
することを特徴とする請求項1ないし請求項9に記載の
ポリアミドの連続製造方法。 - 【請求項11】 請求項1に記載する(2)の工程にお
いて、連続式重合器が、密閉構造である横型の2軸攪拌
混合器であることを特徴とする請求項1ないし請求項1
0に記載のポリアミドの連続製造方法。 - 【請求項12】 請求項1に記載する(3)の工程にお
いて、ポリアミドの数平均分子量が1000以上になっ
てから、アミド化反応により生成する縮合水をポリアミ
ドから分離除去することを特徴とする請求項1ないし請
求項11に記載のポリアミドの連続製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000012879A JP2001200052A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | ポリアミドの連続製造方法 |
DE60119595T DE60119595T2 (de) | 2000-01-21 | 2001-01-09 | Verfahren zur Herstellung von Polyamid |
EP01100472A EP1118630B1 (en) | 2000-01-21 | 2001-01-09 | Process for producing polyamide |
US09/764,285 US6489435B2 (en) | 2000-01-21 | 2001-01-19 | Process for producing polyamide |
KR1020010003560A KR100685535B1 (ko) | 2000-01-21 | 2001-01-22 | 폴리아미드의 제조방법 |
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JP2000012879A JP2001200052A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | ポリアミドの連続製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003082097A (ja) * | 2001-09-11 | 2003-03-19 | Dainippon Ink & Chem Inc | ポリアミドとガラスとの複合体から成るパルプと粒子の製造法 |
JPWO2004024795A1 (ja) * | 2002-08-30 | 2006-01-05 | 東洋紡績株式会社 | ポリアミドの連続製造方法 |
JP2009102450A (ja) * | 2007-10-19 | 2009-05-14 | Toray Ind Inc | ポリアミドの製造方法 |
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