JP5487782B2 - ポリアミドプレポリマーおよびポリアミドの連続製造方法 - Google Patents
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(1)ジカルボン酸成分とジアミン成分の全体の水分率が5〜50質量%である、水分率0〜60質量%の溶融状態またはスラリー状態のジカルボン酸成分と水分率0〜40質量%の溶融状態のジアミン成分を、反応器に連続的に供給してポリアミドプレポリマーを連続重合する際に、連続供給されたジカルボン酸成分とジアミン成分を反応器内に設置されたポットで混合することを特徴とするポリアミドプレポリマーの連続製造方法であって、ポット内の温度が180〜220℃であり、ポット内における滞留時間が1〜60秒であり、ポリアミドプレポリマー重合時の圧力が0.8〜3.5MPaであるポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
(2)前記ポットに供給されたジカルボン酸成分とジアミン成分が、ポット底部に設けたより流出することを特徴とする(1)記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
(3)ポット内での温度を調節するための温度制御装置を具備することを特徴とする(1)または(2)記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
(4)ポリアミドプレポリマー重合時の温度が230〜300℃であることを特徴とする(1)〜(3)いずれか記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
(5)ポリアミドプレポリマー重合時の時間が10〜40分であることを特徴とする(1)〜(4)いずれか記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
(6)ジカルボン酸成分が脂肪族ジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸からなり、ジカルボン酸成分を供給する際に、溶融した脂肪族ジカルボン酸に芳香族ジカルボン酸をスラリー状態にして連続供給することを特徴とする(1)〜(5)いずれか記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
(7)芳香族ジカルボン酸成分がテレフタル酸および/またはイソフタル酸であり、脂肪族ジカルボン酸成分がアジピン酸および/またはセバシン酸である(6)記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
(8)ジアミン成分がヘキサメチレンジアミンであることを特徴とする(1)〜(7)いずれか記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
(9)(1)〜(8)いずれかの方法で得られたポリアミドプレポリマーを第2の反応器に供給し連続高重合度化することを特徴とするポリアミドの連続製造方法。
(10)第2の反応器が2軸押出機であり、連続高重合度化を、得られるポリアミドの融点+5〜+40℃の温度で、重縮合により発生する水を除去しながら行うことを特徴とする(9)記載のポリアミドの連続製造方法。
H2N−(CH2)6−NH−(CH2)6−NH2 ・・・・・(1)
で示されるビスヘキサメチレントリアミン(以下、トリアミンと呼ぶ)が生成し、このトリアミンがジカルボン酸成分と反応することによって、ポリマー主鎖が3分岐化する。
(1)相対粘度(ηr):JIS K6810に従って、試料を98%硫酸に、0.01g/ml濃度で溶解し、25℃でオストワルド式粘度計を用いて測定した。
(2)融点(Tm):DSC(PERKIN−ELMER製)を用い、試料8〜10mgを昇温速度20℃/分で測定して、得られた溶融曲線の最大値を示す温度を融点とした。
(3)ビスヘキサメチレントリアミン(トリアミン):試料約0.06gを臭化水素酸水溶液にて150℃の条件下で3時間加水分解を行い、得られた処理液に、40%水酸化ナトリウム水溶液、トルエンを加え、次いでクロロギ酸エチルを添加して攪拌を行う。上澄みのトルエン溶液を抽出し測定溶液とする。定量はビスヘキサメチレントリアミン標準溶液を用いる。
<GC条件>
装置:島津GC−14A
カラム:NB−1(GLサイエンス社製)60m×0.25mm
検出器:FID(水素炎イオン化検出器)
オーブン温度:150℃から330℃まで10℃/分で昇温
試料注入部温度:250℃
検出部温度:330℃
キャリアガス:He
試料注入量:3.0μl
(4)滞留熱安定性:試験管に試料約5mgを仕込み、窒素雰囲気下、融点+20℃の温度のシリコンバスに浸漬し、試料が完全に溶解してから30分間放置した後、試料を回収して相対粘度測定を行った。
実質的に水分を含まないアジピン酸10kgを容量30Lの溶解缶に投入し、窒素置換を行なった後、170℃の温度でアジピン酸を溶解した。また、容器入りの実質的に水分を含まないヘキサメチレンジアミン10kgを室温60℃に設定された温調室で溶融状態にしたものを原料タンクに投入し、窒素置換を行なった後、タンクを60℃で保温した。なお、重合触媒として、次亜リン酸ナトリウムを重合後に得られるポリアミドプレポリマー100重量部に対して0.05重量%になるようにアジピン酸溶液中に混合して添加した。準備した原料はそれぞれプランジャーポンプを用いて、アジピン酸溶液を2.32kg/hr、ヘキサメチレンジアミン溶液を1.86kg/hrの供給速度で、図1に示すようなポット1、多孔板3、ギヤポンプ4、精留塔5を設けた全容量2Lの反応器2に連続供給し、表1記載の条件でポリアミドプレポリマーを連続重合した。ポット1での混合時間は45秒であり、ポット1の温度は260℃を示した。ポット1を有する反応器2に直結したφ30mmの2軸押出機(反応器8)に供給される直前にサンプリングしたポリアミドプレポリマーの相対粘度は1.54であった。このポリアミドプレポリマーを、ポット1を有する反応器2での重合時間が20分となるようにギアポンプ4で2軸押出機に連続供給し、リヤベントからフラッシュした水分を除去するとともに、表1記載の条件で連続高重合度化を行った。得られたポリアミドの相対粘度(ηr)は2.62、融点262℃であり、測定されたトリアミン量は0.17質量%であった。
実質的に水分を含まないアジピン酸7.10kgと、実質的に水分を含まないテレフタル酸6.06kgを容量30Lの溶解缶に投入し、窒素置換を行なった後、170℃の温度でアジピン酸を溶解した。アジピン酸溶解後に溶解缶に設置された撹拌機で内部の撹拌を開始し、均一なジカルボン酸スラリーを作製した。また、容器入りの実質的に水分を含まないヘキサメチレンジアミン10kgを室温60℃に設定された温調室で溶融状態にしたものを原料タンクに投入し、窒素置換を行なった後、タンクを60℃で保温した。なお、重合触媒として、次亜リン酸ナトリウムを重合後に得られるポリアミドプレポリマー100重量部に対して0.05重量%になるようにジカルボン酸スラリー中に混合して添加した。準備した原料はそれぞれプランジャーポンプを用いて、ジカルボン酸スラリーを3.29kg/hr、ヘキサメチレンジアミン溶液を2.55kg/hrの供給速度で反応器2に連続供給し、表1記載の条件でポリアミドプレポリマーを連続重合した。ポット1を有する反応器2については、比較例3と同じものを使用した。ポット1での混合時間は45秒であり、ポット1の温度は263℃を示した。ポット1を有する反応器2に直結したφ30mmの2軸押出機(反応器8)に供給される直前にサンプリングしたポリアミドプレポリマーの相対粘度は1.42であった。このポリアミドプレポリマーを、ポット1を有する反応器2での重合時間が20分となるようにギアポンプ4で2軸押出機に連続供給し、リヤベントからフラッシュした水分を除去するとともに、表1記載の条件で連続高重合度化を行った。得られたポリアミドの相対粘度(ηr)は2.42、融点287℃であり、測定されたトリアミン量は0.24質量%であった。
実質的に水分を含まないアジピン酸5.82kgと、実質的に水分を含まないテレフタル酸7.42kgを容量30Lの溶解缶に投入し、窒素置換を行なった後、170℃の温度でアジピン酸を溶解した。アジピン酸溶解後に溶解缶に設置された撹拌機で内部の撹拌を開始し、均一なジカルボン酸スラリーを作製した。また、容器入りの実質的に水分を含まないヘキサメチレンジアミン10kgを室温60℃に設定された温調室で溶融状態にしたものを原料タンクに投入し、窒素置換を行なった後、タンクを60℃で保温した。なお、重合触媒として、次亜リン酸ナトリウムを重合後に得られるポリアミドプレポリマー100重量部に対して0.05重量%になるようにジカルボン酸スラリー中に混合して添加した。準備した原料はそれぞれプランジャーポンプを用いて、ジカルボン酸スラリーを3.31kg/hr、ヘキサメチレンジアミン溶液を2.53kg/hrの供給速度で、反応器2に連続供給し、表1記載の条件でポリアミドプレポリマーを連続重合した。ポット1での混合時間は45秒であり、ポット1の温度は265℃を示した。ポット1を有する反応器2に直結したφ30mmの2軸押出機(反応器8)に供給される直前にサンプリングしたポリアミドプレポリマーの相対粘度は1.35であった。このポリアミドプレポリマーを、ポット1を有する反応器2での重合時間が20分となるようにギアポンプ4で2軸押出機に連続供給し、リヤベントからフラッシュした水分を除去するとともに、表1記載の条件で連続高重合度化を行った。得られたポリアミドの相対粘度(ηr)は2.22、融点305℃であり、測定されたトリアミン量は0.21質量%であった。
比較例3において、ポット1を有する反応器2内での重合時間を15分に変更する以外は、同様の操作を行なった。得られたポリアミドの相対粘度は2.54、融点263℃であり、測定されたトリアミン量は0.16質量%であった。
実質的に水分を含まないアジピン酸10kgを容量30Lの溶解缶に投入し、窒素置換を行なった後、170℃の温度でアジピン酸を溶解した。また、容器入りの実質的に水分を含まないヘキサメチレンジアミン10kgを室温60℃に設定された温調室で溶融状態にしたものを原料タンクに投入し、窒素置換を行なった後、タンクを60℃で保温した。なお、重合触媒として、次亜リン酸ナトリウムを重合後に得られるポリアミドプレポリマー100重量部に対して0.05重量%になるようにアジピン酸溶液中に混合して添加した。準備した原料はそれぞれプランジャーポンプを用いて、アジピン酸溶液を2.32kg/hr、ヘキサメチレンジアミン溶液を1.86kg/hrの供給速度で、ポット1を有しない反応器2に連続供給し、表2記載の条件でポリアミドプレポリマーを連続重合した。反応器2は内部に多孔板3を有し、上部に精留塔5を有した装置を用いた。しかしながら、反応器2から排出されるポリアミドプレポリマーはほとんど重合が進行しておらず、未反応のモノマー成分が多量に排出されたため、2軸押出機での連続高重合度化を断念した。
実質的に水分を含まないアジピン酸10kgを容量30Lの溶解缶に投入し、窒素置換を行なった後、170℃の温度でアジピン酸を溶解した。また、水分率38質量%のヘキサメチレンジアミン水溶液10kgを原料タンクに投入し、窒素置換を行なった後、タンクを60℃で保温した。なお、重合触媒として、次亜リン酸ナトリウムを、重合後に得られるポリアミドプレポリマー100重量部に対して0.05重量%になるようにアジピン酸溶液中に混合して添加した。準備した原料はそれぞれプランジャーポンプを用いて、アジピン酸溶液を2.32kg/hr、ヘキサメチレンジアミン水溶液を3.00kg/hrの供給速度で、図1に示すようなポット1、多孔板3、ギヤポンプ4、精留塔5を設けた全容量2Lの反応器2に連続供給し、表3記載の条件でポリアミドプレポリマーを連続重合した。ポット1での滞留時間は45秒であり、この時のポット1の温度は193℃であった。反応器2に直結したφ30mmの2軸押出機(反応器8)に供給される直前にサンプリングしたポリアミドプレポリマーの相対粘度は1.25であり、このポリアミドプレポリマーを、反応器2での重合時間が20分となるように、ギアポンプで反応器8に連続供給し、リヤベントからフラッシュした水分を除去するとともに、表3記載の条件で連続高重合度化を行った。得られたポリアミドの相対粘度は2.39、融点265℃であり、測定されたトリアミン量は0.05質量%であった。トリアミン量は比較例3〜6と比べて半分以下まで減少した。
実質的に水分を含まないアジピン酸10kgを容量30Lの溶解缶に投入し、窒素置換を行なった後、170℃の温度でアジピン酸を溶解した。また、水分率20質量%のヘキサメチレンジアミン水溶液10kgを原料タンクに投入し、窒素置換を行なった後、タンクを60℃で保温した。なお、重合触媒として、次亜リン酸ナトリウムを、重合後に得られるポリアミドプレポリマー100重量部に対して0.05重量%になるようにアジピン酸溶液中に混合して添加した。準備した原料はそれぞれプランジャーポンプを用いて、アジピン酸溶液を2.32kg/hr、ヘキサメチレンジアミン水溶液を2.32kg/hrの供給速度で、図1に示すようなポット1、多孔板3、ギヤポンプ4、精留塔5を設けた全容量2Lの反応器2に連続供給し、表3記載の条件でポリアミドプレポリマーを連続重合した。この時、ポット1内部に取り付けたU字管には、一定量のエアーが流れるように調節した。ポット1での滞留時間は45秒であり、ポット1の温度は198℃を示した。反応器2に直結したφ30mmの2軸押出機(反応器8)に供給される直前にサンプリングしたポリアミドプレポリマーの相対粘度は1.32であり、このポリアミドプレポリマーを、反応器2での重合時間が20分となるように、ギアポンプ4で反応器8に連続供給し、リヤベントからフラッシュした水分を除去するとともに、表3記載の条件で連続高重合度化を行った。得られたポリアミドの相対粘度は2.52、融点265℃であり、測定されたトリアミン量は0.06質量%であった。
実質的に水分を含まないアジピン酸3.99kgと、水8.01kgを容量30Lの溶解缶に投入し、窒素置換を行なった後、85℃の温度でアジピン酸を溶解した。続いて、実質的に水分を含まないテレフタル酸5.10kgを投入し、溶解缶に設置された撹拌機で内部の撹拌を開始し、均一なジカルボン酸スラリーを作製した。また、容器入りの実質的に水分を含まないヘキサメチレンジアミン6.75kgを室温60℃に設定された温調室で溶融状態にしたものを原料タンクに投入し、窒素置換を行なった後、タンクを60℃で保温した。なお、重合触媒として、次亜リン酸ナトリウムを重合後に得られるポリアミドプレポリマー100重量部に対して0.05重量%になるようにジカルボン酸スラリー中に混合して添加した。準備した原料はそれぞれプランジャーポンプを用いて、ジカルボン酸スラリーを5.70kg/hr、ヘキサメチレンジアミン溶液を2.25kg/hrの供給速度で反応器2に連続供給し、表3記載の条件でポリアミドプレポリマーを連続重合した。この時、ポット1内部に取り付けたU字管には何も流さずにいた。ポット1での滞留時間は45秒であり、この時のポット1の温度は191℃を示した。反応器2に直結したφ30mmの2軸押出機(反応器8)に供給される直前にサンプリングしたポリアミドプレポリマーの相対粘度は1.23であり、このポリアミドプレポリマーを、反応器2での重合時間が20分となるように、ギアポンプ4で反応器8に連続供給し、リヤベントからフラッシュした水分を除去するとともに、表3記載の条件で連続高重合度化を行った。得られたポリアミドの相対粘度は2.32、融点309℃であり、測定されたトリアミン量は0.06質量%であった。
実質的に水分を含まないアジピン酸4.44kgと、水8.88kgを容量30Lの溶解缶に投入し、窒素置換を行なった後、85℃の温度でアジピン酸を溶解した。続いて、実質的に水分を含まないテレフタル酸3.78kgを投入し、溶解缶に設置された撹拌機で内部の撹拌を開始し、均一なジカルボン酸スラリーを作製した。また、容器入りの実質的に水分を含まないヘキサメチレンジアミン6.2kgを室温60℃に設定された温調室で溶融状態にしたものを原料タンクに投入し、窒素置換を行なった後、タンクを60℃で保温した。なお、重合触媒として、次亜リン酸ナトリウムを重合後に得られるポリアミドプレポリマー100重量部に対して0.05重量%になるようにジカルボン酸スラリー中に混合して添加した。準備した原料はそれぞれプランジャーポンプを用いて、ジカルボン酸スラリーを5.70kg/hr、ヘキサメチレンジアミン溶液を2.06kg/hrの供給速度で反応器2に連続供給し、表3記載の条件でポリアミドプレポリマーを連続重合した。この時、ポット1内部に取り付けたU字管には、一定量のスチームが流れるように調節した。ポット1での滞留時間は45秒であり、この時のポット1の温度は195℃を示した。反応器2に直結したφ30mmの2軸押出機(反応器8)に供給される直前にサンプリングしたポリアミドプレポリマーの相対粘度は1.35であり、このポリアミドプレポリマーを、反応器2での重合時間が20分となるように、ギアポンプ4で反応器8に連続供給し、リヤベントからフラッシュした水分を除去するとともに、表3記載の条件で連続高重合度化を行った。得られたポリアミドの相対粘度は2.45、融点292℃であり、測定されたトリアミン量は0.05質量%であった。
実質的に水分を含まないアジピン酸10kgを容量30Lの溶解缶に投入し、窒素置換を行なった後、170℃の温度でアジピン酸を溶解した。また、水分率5質量%のヘキサメチレンジアミン水溶液11kgを原料タンクに投入し、窒素置換を行なった後、タンクを60℃で保温した。なお、重合触媒として、次亜リン酸ナトリウムを、重合後に得られるポリアミドプレポリマー100重量部に対して0.05重量%になるようにアジピン酸溶液中に混合して添加した。準備した原料はそれぞれプランジャーポンプを用いて、アジピン酸溶液を2.32kg/hr、ヘキサメチレンジアミン水溶液を1.95kg/hrの供給速度で、反応器2に連続供給し、表3記載の条件でポリアミドプレポリマーを連続重合した。この時、ポット1内部に取り付けたU字管には、何も流さない状態でいた。ポット1での滞留時間は45秒であり、ポット1の温度は255℃を示した。反応器2に直結したφ30mmの2軸押出機(反応器8)に供給される直前にサンプリングしたポリアミドプレポリマーの相対粘度は1.52であり、このポリアミドプレポリマーを、反応器2での重合時間が20分となるように、ギアポンプ4で反応器8に連続供給し、リヤベントからフラッシュした水分を除去するとともに、表3記載の条件で連続高重合度化を行った。得られたポリアミドの相対粘度は2.78、融点263℃であり、測定されたトリアミン量は0.13質量%となりトリアミン量が増加した。
実質的に水分を含まないアジピン酸10kgを容量30Lの溶解缶に投入し、窒素置換を行なった後、170℃の温度でアジピン酸を溶解した。また、水分率60質量%のヘキサメチレンジアミン水溶液25kgを原料タンクに投入し、窒素置換を行なった後、タンクを60℃で保温した。なお、重合触媒として、次亜リン酸ナトリウムを、重合後に得られるポリアミドプレポリマー100重量部に対して0.05重量%になるようにアジピン酸溶液中に混合して添加した。準備した原料はそれぞれプランジャーポンプを用いて、アジピン酸溶液を2.32kg/hr、ヘキサメチレンジアミン水溶液を4.65kg/hrの供給速度で、図1に示すようなポット1、多孔板3、ギヤポンプ4、精留塔5を設けた全容量2Lの反応器2に連続供給し、表4記載の条件でポリアミドプレポリマーを連続重合した。この時、ポット1内部に取り付けたU字管には、何も流さない状態でいた。
1a・・ポット1上部胴体部
1b・・ポット1下部錘状部
1c・・混合液流出用ノズル部
2・・ポット1を有する反応器
3・・多孔板
4・・プレポリマー排出用ギヤポンプ
5・・精留塔
6・・ジカルボン酸供給槽
6a・・原料供給口(ジカルボン酸成分)
7・・ジアミン供給槽
7a・・原料供給口(ジアミン成分)
8・・第2の反応器(2軸押出機)
9・・ポット1の温度調節に用いるU字管
d・・ポット1の径
h・・ポット1の垂直方向の全長
A・・ポット1下部錘状部1bの半頂角
D・・反応器2の径
Claims (10)
- ジカルボン酸成分とジアミン成分の全体の水分率が5〜50質量%である、水分率0〜60質量%の溶融状態またはスラリー状態のジカルボン酸成分と水分率0〜40質量%の溶融状態のジアミン成分を、反応器に連続的に供給してポリアミドプレポリマーを連続重合する際に、連続供給されたジカルボン酸成分とジアミン成分を反応器内に設置されたポットで混合することを特徴とするポリアミドプレポリマーの連続製造方法であって、ポット内の温度が180〜220℃であり、ポット内における滞留時間が1〜60秒であり、ポリアミドプレポリマー重合時の圧力が0.8〜3.5MPaであるポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
- 前記ポットに供給されたジカルボン酸成分とジアミン成分が、ポット底部に設けた孔より流出することを特徴とする請求項1記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
- ポット内での温度を調節するための温度制御装置を具備することを特徴とする請求項1または2記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
- ポリアミドプレポリマー重合時の温度が230〜300℃であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
- ポリアミドプレポリマー重合時の時間が10〜40分であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
- ジカルボン酸成分が脂肪族ジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸からなり、ジカルボン酸成分を供給する際に、溶融した脂肪族ジカルボン酸に芳香族ジカルボン酸をスラリー状態にして連続供給することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
- 芳香族ジカルボン酸成分がテレフタル酸および/またはイソフタル酸であり、脂肪族ジカルボン酸成分がアジピン酸および/またはセバシン酸である請求項6記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
- ジアミン成分がヘキサメチレンジアミンであることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のポリアミドプレポリマーの連続製造方法。
- 請求項1〜8いずれかの方法で得られたポリアミドプレポリマーを第2の反応器に供給し連続高重合度化することを特徴とするポリアミドの連続製造方法。
- 第2の反応器が2軸押出機であり、連続高重合度化を、得られるポリアミドの融点+5〜+40℃の温度で、重縮合により発生する水を除去しながら行うことを特徴とする請求項9記載のポリアミドの連続製造方法。
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