JP5387980B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等に用いられる現像装置、並びにこの現像装置を用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真の分野において、一成分の現像剤を用いる一成分方式の現像装置に比べて、耐久性、画像特性に優れているなどの理由により、トナーと磁性キャリアからなる現像剤を用いる二成分方式の現像装置を備える画像形成装置が広く用いられている。二成分方式の現像装置としては、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包して現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体としての現像スリーブを有するものが知られている。
このような現像装置として、特許文献1には、磁界発生手段の磁極のうち、現像スリーブの表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる磁極の数が5つである現像装置が記載されている。この現像装置では、5つの磁極として、汲み上げ磁極、現像前搬送磁極、現像磁極、剤離れ磁極、及び、現像後搬送磁極を有する。汲み上げ磁極は現像スリーブの表面上への現像剤の汲み上げに寄与し、現像前搬送磁極は汲み上げた現像剤を現像スリーブが潜像担持体と対向する現像領域まで搬送する現像剤搬送に寄与する。また、現像磁極は現像領域での現像に寄与し、剤離れ磁極は現像領域を通過した現像剤が現像スリーブ表面から離脱する剤離れに寄与する。特許文献1の現像装置では現像磁極と剤離れ磁極との間に現像後搬送磁極を配置しており、現像後搬送磁極は現像領域を通過した後の現像剤を剤離れの位置まで良好に搬送することに寄与する。なお、特許文献1の現像装置では、汲み上げ磁極と現像前搬送磁極との間の現像スリーブと対向する位置に剤規制部材を配置し、剤規制部材によって現像領域に搬送する現像剤の量を規制している。
このような磁極配置によって、現像スリーブ表面への汲み上げ、現像領域までの現像剤の搬送、現像、剤離れという各工程を良好に実行することが出来る。なお、従来の二成分方式の現像装置としては、汲み上げ磁極と現像前搬送磁極との間の剤規制部材と対向する位置に剤規制磁極を設け、現像後搬送磁極を備えないものもある。
近年、画像形成装置の小型化の要請に伴い、現像装置の小型化が求められており、現像装置の小型化を実現するためには小径の現像スリーブを用いることが望ましい。
しかしながら、従来の現像装置では、汲み上げ、現像領域までの現像剤の搬送、現像、および、剤離れの各工程を良好に実行しつつ、現像スリーブの小径化は困難であった。これは、各工程を良好に実行するには各磁極に対して各工程を良好に実行するために必要な強さの磁界を発生することが出来る磁石を配置する必要があるが、磁力が強いほど磁石は大きくなり、このような磁石を5つも内包する現像スリーブの小径化には限界があるためである。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、現像剤担持体を小径化することで現像装置全体の小型化を図ることができる現像装置、並びに、これを備える画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部から上記現像剤担持体への現像剤の供給に重力が作用するように該現像剤収納部及び該現像剤担持体を配置し、上記現像剤収納部から供給された現像剤が上記現像剤担持体の表面に接触する位置である現像剤供給部が、該現像剤担持体の表面の最上端部に対して該現像剤担持体の表面移動方向下流側であることを特徴とするものである
た、請求項の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であ、上記仕切り部材に設けられた上記連通開口部のうち上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍に設けられた第一連通開口部は、該仕切り部材における上記現像剤担持体から遠い側に開口しており、上記現像剤回収搬送部材は、回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備えたスクリュ部材であり、上記第一連通開口部の開口面積は該現像剤回収搬送部材のスクリュ断面積よりも大きくなるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり、上記仕切り部材に設けられた上記連通開口部のうち上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍に設けられた第一連通開口部は、該仕切り部材における上記現像剤担持体から遠い側に開口しており、上記第一連通開口部が、上記現像剤担持体の回転軸方向についての長さが該現像剤担持体から遠い側ほど長くなるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり、上記仕切り部材に設けられた上記連通開口部のうち上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍に設けられた第一連通開口部は、該仕切り部材における上記現像剤担持体から遠い側に開口しており、上記現像剤回収搬送部材は、回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備えたスクリュ部材であり、上記第一連通開口部は、複数の開口部によって構成され、複数に分割された開口部の開口面積の総和が該現像剤回収搬送部材のスクリュ断面積よりも大きくなるように構成したことを特徴とするものである
た、請求項の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり、上記回収現像剤収納空間内の現像剤の搬送は、上記現像剤回収搬送部材の搬送方向上流側ほど搬送速度が遅いことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり、上記供給現像剤収納空間内の現像剤の搬送は、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向上流側ほど搬送速度が速いことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり、上記回収現像剤収納空間内の上記現像剤回収搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍は、搬送方向下流側の位置よりも現像剤搬送方向の分散能力が高いことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり、上記現像剤回収搬送部材は回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備えたスクリュ部材であり、該現像剤回収搬送部材の搬送方向の位置によって該現像剤回収搬送部材の回転軸に対する羽部のリード角が異なる場合、該現像剤回収搬送部材の搬送方向上流側ほど該リード角の角度が大きいことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり、上記現像剤回収搬送部材は回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備えたスクリュ部材であり、該羽部のピッチ間に該回転軸の軸方向に沿ったパドルが設けられており、該現像剤回収搬送部材の搬送方向上流側ほど軸方向の単位長さあたりの該パドルの軸方向の長さが長いことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり、上記現像剤回収搬送部材は回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備えたスクリュ部材であり、少なくとも該現像剤回収搬送部材の搬送方向上流側端部近傍の羽部には切り欠きがあり、該搬送方向上流側端部近傍よりも搬送方向下流側の位置の羽部に切り欠きがある場合は、該現像剤回収搬送部材の搬送方向上流側端部近傍の羽部の切り欠きが他の位置の羽部の切り欠きよりも切り欠きの面積が大きいことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項2乃至10のいずれか1項に記載の現像装置において、上記仕切り部材に設けられた上記連通開口部のうち上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍に設けられた第一連通開口部を通って上記回収現像剤収納空間から上記供給現像剤収納空間へ単位時間当たりに搬送される現像剤の量は、上記現像剤担持体に担持されて該現像剤担持体と上記潜像担持体とが対向する現像領域を単位時間当りに通過する現像剤の量以上であることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤担持体表面に対して一定の間隙をもって配置され該現像剤担持体表面に担持される現像剤の層厚を規制する剤規制部材を有し、該現像剤担持体、該剤規制部材、及び、上記現像剤供給搬送部材によって囲まれたスペースに現像剤を攪拌する為の攪拌部材を備えることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項12の現像装置において、上記攪拌部材がパドル形状であることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項12の現像装置において、上記攪拌部材がローラ形状であることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項12の現像装置において、上記攪拌部材がワイヤ形状であることを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像後磁極によって発生される磁界での上記現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像後法線磁束密度ピーク位置に対して上記現像剤担持体の表面移動方向下流側、且つ、上記現像前磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線磁束密度ピーク位置に対して該現像剤担持体の表面移動方向上流側の範囲となる該現像剤担持体の表面近傍に現像剤分離板を配置したことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤担持体を配置した空間と上記供給現像剤収納空間とを連通する現像供給間連通部、及び、該現像剤担持体を配置した空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する現像回収間連通部の2つの連通部を現像剤が通過することを防ぐように該2つの連通部を塞ぐシール部材を、現像装置本体に対して離脱可能に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、請求項17の現像装置において、上記シール部材として、上記現像供給間連通部と上記現像回収間連通部との2つの連通部をそれぞれ塞ぐように2枚のシール部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、請求項18の現像装置において、上記2枚のシール部材で共通の把手部を持って引き抜くことで該2枚のシール部材が同時に引き抜かれるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項20の発明は、請求項17の現像装置において、上記シール部材として、上記現像供給間連通部と上記現像回収間連通部との2つの連通部を一枚で塞ぐシール部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項21の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤担持体を配置した空間と上記供給現像剤収納空間とを連通する現像供給間連通部、及び、上記回収現像剤収納空間と該供給現像剤収納空間とを連通する供給回収間連通部の2つの連通部を現像剤が通過することを防ぐように該2つの連通部を塞ぐシール部材を、現像装置本体に対して離脱可能に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項22の発明は、請求項21の現像装置において、上記シール部材として、上記現像供給間連通部と上記供給回収間連通部との2つの連通部をそれぞれ塞ぐように2つのシール部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項23の発明は、請求項22の現像装置において、上記2枚のシール部材で共通の把手部を持って引き抜くことで該2枚のシール部材が同時に引き抜かれるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項24の発明は、請求項21の現像装置において、上記シール部材として、上記現像供給間連通部と上記供給回収間連通部との2つの連通部を一枚で塞ぐシール部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項25の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、上記現像剤担持体を配置した空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する現像回収間連通部、及び、上記供給現像剤収納空間と該回収現像剤収納空間とを連通する供給回収間連通部の2つの連通部を現像剤が通過することを防ぐように該2つの連通部を塞ぐシール部材を、現像装置本体に対して離脱可能に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項26の発明は、請求項25の現像装置において、上記シール部材として、上記現像回収間連通部と上記供給回収間連通部との2つの連通部をそれぞれ塞ぐように2枚のシール部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項27の発明は、請求項26の現像装置において、上記2枚のシール部材で共通の把手部を持って引き抜くことで該2枚のシール部材が同時に引き抜かれるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項28の発明は、請求項25の現像装置において、上記シール部材として、上記現像回収間連通部と上記供給回収間連通部との2つの連通部を一枚で塞ぐシール部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項29の発明は、複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、該現像剤担持体の表面は、除去加工無し、または通常の切削のみで加工した表面であることを特徴とするものである。
また、請求項30の発明は、請求項29の現像装置において、上記現像剤担持体の表面性状として表面粗さRzが1[μm]〜8[μm]の範囲となるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項31の発明は、請求項1乃至30のいずれか1項に記載の現像装置において、上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる上記現像剤担持極とは、上記現像剤担持体の表面上での法線方向の磁束密度の最大値が10[mT]以上となる磁極であることを特徴とするものである。
また、請求項32の発明は、請求項1乃至31のいずれか1項に記載の現像装置において、上記現像剤担持体の回転軸に直交する仮想平面で、3つの該現像剤担持極のそれぞれによって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる3つの法線方向磁束密度ピーク位置のうち、上記現像磁極と上記現像前磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置と該現像剤担持体の回転中心とを直線で結んで形成される中心角の開き角度をθ1、該現像磁極と上記現像後磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置と該回転中心とを直線で結んで形成される中心角の開き角度をθ2、該現像後磁極と該現像前磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置と該回転中心とを直線で結んで形成される中心角の開き角度をθ3としたときに、θ3≧180°の関係を満たすように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項33の発明は、請求項1乃至32のいずれか1項に記載の現像装置において、上記現像剤担持極のうち上記現像剤収納部から上記現像剤担持体に向けて供給された現像剤を該現像剤担持体の表面上に汲み上げて担持する工程に寄与する汲み上げ磁極としての機能を有する上記現像前磁極よって発生される磁界で該現像剤担持体の表面上での法線方向の磁束密度の最大値を40[mT]以下としたことを特徴とするものである。
また、請求項34の発明は、請求項1乃至33のいずれか1項に記載の現像装置において、上記現像磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像法線磁束密度ピーク位置における上記現像剤担持体の表面に対する法線方向の磁束密度である現像磁極磁束密度ピーク値をBr 、上記現像後磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像後法線磁束密度ピーク位置における該現像剤担持体の表面に対する法線方向の磁束密度である現像後磁極磁束密度ピーク値をBr としたときに、Br >Br の関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項35の発明は、請求項1乃至34のいずれか1項に記載の現像装置において、上記現像後磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像後法線磁束密度ピーク位置に対して上記現像剤担持体の表面移動方向下流側、且つ、上記現像前磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線磁束密度ピーク位置に対して該現像剤担持体の表面移動方向上流側の範囲の該現像剤担持体の表面上に該現像剤担持体の表面に対する接線方向の磁束密度が実質的に0[mT]となる接線方向磁力無し領域が存在し、該接線方向磁力無し領域内の任意の点と上記現像剤担持体の中心とを結ぶ直線と、水平線とが成す角度が、50[°]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項36の発明は、請求項1乃至35のいずれか1項に記載の現像装置において、上記現像前磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線方向磁束密度ピーク位置における上記現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が10[mT]以上であることを特徴とするものである。
また、請求項37の発明は、請求項1乃至36のいずれか1項に記載の現像装置において、上記現像剤担持体が上記潜像担持体に対向する現像領域での該現像剤担持体の表面移動方向が、該潜像担持体の表面移動方向に対して逆方向であることを特徴とするものである。
また、請求項38の発明は、請求項1乃至37のいずれか1項に記載の現像装置において、該現像剤担持体と回転軸が同軸で該現像剤担持体に回転駆動を伝達する現像剤担持体駆動ギヤの外径を現像剤担持体の外径よりも小さくしたことを特徴とするものである。
また、請求項39の発明は、請求項38の現像装置において、上記現像剤担持体駆動ギヤのモジュールを0.5[mm]以下としたことを特徴とするものである。
また、請求項40の発明は、請求項1乃至39のいずれか1項に記載の現像装置において、上記現像磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像法線磁束密度ピーク位置における上記現像剤担持体の表面に対する法線方向の磁束密度である現像磁極磁束密度ピーク値をBr、該現像磁極の半値幅をθh、上記現像後磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像後法線磁束密度ピーク位置における該現像剤担持体の表面に対する法線方向の磁束密度である現像後磁極磁束密度ピーク値をBr、該現像後磁極の半値幅をθh、上記現像前磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線磁束密度ピーク位置における該現像剤担持体の表面に対する法線方向の磁束密度である現像前磁極磁束密度ピーク値をBr、該現像後磁極の半値幅をθh、としたときに、Br>Br、Br>Br、及び、Br・θh>Br・θh+Br・θhの関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項41の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体を帯電する帯電手段と、該潜像担持体に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段との中より選ばれる少なくともひとつと、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とが一体的に形成され、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたプロセスカートリッジにおいて、上記現像手段として、請求項1乃至40のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項42の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体を帯電する帯電手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該潜像担持体に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成装置において、上記現像手段として、請求項1乃至40のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項43の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体を帯電する帯電手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該潜像担持体に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを備え、少なくとも現像手段と潜像担持体とを一体的に支持して装置本体から着脱可能に構成されたプロセスカートリッジを備える画像形成装置において、上記プロセスカートリッジとして、請求項42のプロセスカートリッジを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項44の発明は、請求項43の画像形成装置において、上記プロセスカートリッジを複数備えることを特徴とするものである。
本発明においては、現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極の数が3つであるため、従来の構成に比べて磁界発生手段の配置に要するスペースを小さくすることができるため、磁界発生手段を内包する現像剤担持体を小径化することができる。
また、現像剤担持体が同じ大きさであれば、現像剤担持極の数が3つの構成の方が、5つの現像剤担持極を備える構成に比べて、1つの現像剤担持極を形成するための磁界発生手段のスペースを広く確保することが出来る。このため、5つの現像剤担持極を備える構成では一つ一つの現像剤担持極で必要な強さの磁界を発生させることができない程度に現像剤担持体を小径化しても、現像剤担持極の数が3つである本発明であれば、一つ一つの現像剤担持極で必要な強さの磁界を発生させることが出来る。
さらに、本発明によれば、従来の汲み上げ磁極と現像前搬送磁極との機能を1つの現像剤担持極である現像前磁極で実現し、従来の現像磁極、現像後搬送磁極、及び、剤離れ磁極の3つの磁極の機能を2つの現像剤担持極である現像磁極及び現像後磁極で実現している。したがって、各工程に必要な強さの磁界を発生させることができ、且つ、汲み上げ、現像領域までの現像剤の搬送、現像、および、剤離れの各工程に寄与する現像剤担持極を備えているため、現像剤担持極の数を3つとした本発明でも、汲み上げ、現像領域までの現像剤の搬送、現像、および、剤離れの各工程を良好に実施することができる。
本発明によれば、現像剤担持体を小径化することができるので、これを備える現像装置全体の小型化を図ることができるという優れた効果がある
実施例1の現像装置の概略構成図。 本実施形態に係るプリンタの概略構成図。 現像容器中の現像剤の流れを説明する模式図。 実施例1の現像装置の断面図。 実施例1の現像装置の現像ローラの磁石の配置を説明する断面図。 従来の現像装置の現像ローラの磁石の配置を説明する断面図。 3極構成の法線磁束密度分布の一例を示すグラフ。 実施例1の現像装置の概略構成図に磁場波形を追記した説明図。 角度θ3を180[°]とした実施例1の磁場と剤離れとの説明図。 角度θ3を150[°]とした比較例1の磁場と剤離れとの説明図。 比較例2の現像装置の概略構成図。 3極構成と5極構成とで剤離れ部近傍の位置における法線方向磁気力を比較したグラフ。 N2極の法線方向の磁束密度のピーク値を変えたときの剤離れ部近傍の各位置での法線方向磁気吸引力を比較したグラフ。 Br>Brの関係を満たす場合と満たさない場合とで剤離れ部近傍の法線方向磁気吸引力を比較した結果を示すグラフ。 1極の場合で、磁極の条件が異なる3つの例について現像スリーブ上の各位置の法線方向磁束密度分布を示すグラフ。 反対極の磁束密度のピーク値も考慮した現像スリーブ周りの法線方向磁束密度分布。 剤離れ角度と連れ回り量との関係を示すグラフ。 現像スリーブ表面上の位置の角度と磁気力との関係を示すグラフ、(a)は角度と法線方向磁気力との関係、(b)は角度と接線方向磁気力との関係。 剤離れ部近傍での法線方向磁気吸引力はほぼ0で接線方向磁気力が0となる点の位置が異なる現像ローラの剤離れ角度と接線方向磁気力が0なる点の位置との関係を示すグラフ。 現像ローラの法線方向磁束密度分布と磁気力ベクトルとの位置関係を示す説明図。 比較例6の現像装置の概略説明図。 現像装置内の回転軸方向の位置に対するトナー濃度の変化を示すグラフ、(a)は実施例1の場合、(b)は比較例4の場合。 スリーブの撓み量を比較したグラフ。 スリーブトルクを比較するグラフ。 現像前磁極の変えたときの荷重の変化を示すグラフ。 実施例2の現像装置の概略説明図。 実施例2の現像装置の概略構成図に磁場波形を追記した説明図。 実施例2の現像装置の法線磁束密度分布の一例を示すグラフ。 実施例3の現像装置の概略説明図。 実施例3の現像装置の他の例の概略説明図。 実施例4の現像装置の概略説明図。 実施例4の現像装置の概略構成図に磁場波形を追記した説明図。 実施例5の現像装置の概略説明図。 実施例6の現像装置の概略説明図。 実施例7の現像装置の概略説明図。 変形例1の現像装置の概略説明図。 剤規制ギャップの幅に対する剤規制ギャップを通過する現像剤量を示すグラフ、(a)は、N2極の法線方向の磁束密度のピーク値が15[mT]の場合、(a)は、N2極の法線方向の磁束密度のピーク値が30[mT]の場合。 実施例の現像装置の現像剤搬送路内での現像剤の流れと現像剤の量の分布とを説明する模式図。 スクリュ部材におけるリード角の説明図。 スクリュ部材のリード角の角度と搬送速度との関係を示すグラフ 循環搬送路内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤の流れの説明図。 リード角の角度が小さいスクリュ部材の模式図。 リード角の角度が大きいスクリュ部材の模式図。 リード角の角度と持ち上げ部での上方への現像剤の搬送量との関係を示すグラフ。 実施例9の現像装置の持ち上げ部の位置における断面説明図。 比較例7の現像装置の持ち上げ部の位置における断面説明図。 実施例9の現像装置の循環搬送路の現像剤搬送方向下流側端部近傍を上方から見た模式図。 図47の模式図の持ち上げ口の開口形状が三角形の場合の説明図。 図47の模式図の持ち上げ口の開口形状が台形の場合の説明図。 図47の模式図の持ち上げ口の開口形状が丸みを帯びた形状の場合の説明図。 実施例の現像装置の現像剤搬送路内での現像剤の流れと現像剤の量の分布とトナー補給位置とを説明する模式図。 持ち上げ口を二つ設けた現像装置の循環搬送路の現像剤搬送方向下流側端部近傍を上方から見た模式図。 持ち上げ口を二つ設けた現像装置の循環搬送路の現像剤搬送方向下流側端部近傍を側方から見た模式図。 持ち上げ口の開口形状と拡散係数の関係を示すグラフ。 循環搬送路内の任意の領域における現像剤の流れの説明図。 現像剤枯渇が発生した状態の現像剤搬送路の模式図。 現像剤枯渇が発生しないための現像剤搬送条件の説明図。 現像剤漏れが発生した状態の現像剤搬送路の模式図。 リード角の角度と分散性との関係を示すグラフ。 持ち上げ口の開口面積と持ち上げ口での現像剤搬送量との関係を示すグラフ。 トナーの分散性を高めるための構成の説明図。 循環スクリュにパドルを設けた構成の説明図。 循環スクリュのスクリュ羽部の一部を切り取った構成の説明図。 循環スクリュのスクリュ羽部の一部を切り取った構成の他の例の説明図。 形状の異なるスクリュで現像剤の分散性を比較したグラフ。 循環搬送路上流側端部近傍の現像装置の断面図。 現像剤搬送路内の現像剤搬送速度を現像剤搬送方向の上流側端部から下流側端部まで同じ速度とした場合の各位置の現像剤量を示すグラフ。 現像剤搬送路内の現像剤搬送速度を現像剤搬送方向の位置によって現像剤搬送速度を変えた場合の各位置の現像剤量を示すグラフ。 実施例11を適用可能なプロセスカートリッジである作像装置の断面図。 攪拌部材としてパドル部材を備える現像装置の説明図、(a)は現像装置の断面図、(b)はパドル部材の斜視図。 攪拌部材としてローラ部材を備える現像装置の説明図、(a)は現像装置の断面図、(b)はローラ部材の斜視図。 攪拌部材としてワイヤ部材を備える現像装置の説明図、(a)は現像装置の断面図、(b)はワイヤ部材の斜視図。 実施例13の現像スリーブ及び現像ギヤと感光体との配置の模式図。 従来の現像スリーブ及び現像ギヤと感光体との配置の模式図。 現像装置内の現像剤の流れを示す軸方向に直交する断面図。 図75中の現像装置のN−N´断面の断面図。 2つのシール部材を用いて供給搬送路と循環搬送路とで現像剤プリセットする現像装置の説明図、(a)は現像装置の断面図、(b)は、2つのシール部材を各々引く構成の斜視図、(c)は、2つのシール部材を同時に引く構成の斜視図。 1つのシール部材を用いて供給搬送路と循環搬送路とで現像剤プリセットする現像装置の説明図、(a)は現像装置の断面図、(b)は、横方向からシール部材を引き抜く構成の斜視図、(c)は、上方向からシール部材を引き抜く構成の斜視図。 2つのシール部材を用いて供給搬送路で現像剤プリセットする現像装置の説明図、(a)は現像装置の断面図、(b)は、2つのシール部材を各々引く構成の斜視図、(c)は、2つのシール部材を同時に引く構成の斜視図。 1つのシール部材を用いて供給搬送路で現像剤プリセットする現像装置の説明図、(a)は現像装置の断面図、(b)は、横方向からシール部材を引き抜く構成の斜視図、(c)は、上方向からシール部材を引き抜く構成の斜視図。 2つのシール部材を用いて循環搬送路で現像剤プリセットする現像装置の説明図、(a)は現像装置の断面図、(b)は、2つのシール部材を各々引く構成の斜視図、(c)は、2つのシール部材を同時に引く構成の斜視図。 1つのシール部材を用いて循環搬送路で現像剤プリセットする現像装置の説明図、(a)は現像装置の断面図、(b)は、横方向からシール部材を引き抜く構成の斜視図、(c)は、上方向からシール部材を引き抜く構成の斜視図。
以下、本発明を画像形成装置としてのプリンタ(以下、プリンタ100という)に適用した実施形態について説明する。
図2は、プリンタ100の概略構成図である。プリンタ100は、タンデム方式を採用してフルカラー画像を形成可能なカラー画像形成装置であり、ブラック、マゼンタ、イエロー、シアン(以下、K,M,Y,Cと記す)の各色トナー像を形成する作像装置17K,M,Y,Cを備えている。これらの作像装置17K,M,Y,Cの下方には、下流側張架ローラ18及び上流側張架ローラ19に掛け回されて記録紙Pを表面に担持して搬送し、各作像装置17K,M,Y,Cの対向しながら表面移動する転写搬送ベルト15が配設されている。転写搬送ベルト15を挟んで各作像装置17K,M,Y,Cと対向する転写バイアスローラ5K,M,Y,Cを備えている。
また、転写搬送ベルト15による記録紙搬送方向について下流側張架ローラ18よりも下流側には、転写搬送ベルト15から分離した記録紙P上の未定着トナーを定着する定着装置24を備えている。また、プリンタ100の本体上部には、定着装置24を通過しトナー像が定着した記録紙Pを積載するための排紙トレイ25を備えている。
転写搬送ベルト15の下方には、記録紙Pを収容する複数の給紙カセット20、21、22を備えている。また、転写搬送ベルト15と作像装置17K,M,Y,Cとが対向する転写領域に各給紙カセット20、21、22から記録紙Pを供給する記録紙供給手段としての給紙搬送装置26と、各給紙カセット20、21、22から搬送されてきた記録紙Pを作像装置17K,M,Y,Cによる作像タイミングに合わせて供給するレジストローラ23とを備えている。
なお、図2ではプリンタ100が図2中の左右方向において小型になるよう、転写搬送ベルト15が斜め方向に配設され、矢印で示す記録紙Pの搬送方向が斜め方向となっている。これにより、プリンタ100は、図2中の左右方向における筐体の幅が、A3サイズの記録紙長手方向の長さよりも僅かに長い大きさとなっている。すなわち、プリンタ100は、内部に記録紙を収容するために最低限必要な大きさとされることで大幅に小型化されている。
各作像装置17K,M,Y,Cは、潜像担持体としてドラム状の感光体1K,M,Y,Cを有している。この感光体1K,M,Y,Cの回転方向に関して順に、それぞれ帯電装置2K,M,Y,C、現像装置3K,M,Y,C、クリーニング装置6K,M,Y,C、等を有している。また、帯電装置2K,M,Y,Cと現像装置3K,M,Y,Cとの間で書込み光Lを露光装置16K,M,Y,Cから照射される周知の構成である。感光体1K,M,Y,Cはドラム状でなく、ベルト状としても良い。
このような構成のプリンタ100では、画像形成スタートとともに、各作像装置17K,M,Y,Cで各色トナー像が形成される。各作像装置17K,M,Y,Cでは、感光体1K,M,Y,Cが、図示されないメインモータにより回転駆動され、帯電装置2K,M,Y,Cによって一様帯電された後、露光装置16K,M,Y,Cより、画像を色分解した色毎の画像情報に応じて書込み光Lが照射され、静電潜像が形成される。感光体1K,M,Y,C上に形成された静電潜像は、現像装置3K,M,Y,Cにより現像され、各感光体1K,M,Y,Cの表面上に各色トナー像が形成される。一方、給紙カセット(20〜22のうちの1つ)から給紙搬送された記録紙Pは、レジストローラ23によって作像装置17K,M,Y,Cによる作像タイミングに合わせて、転写搬送ベルト15の表面上に供給される。そして、転写搬送ベルト15に担持された記録紙Pは転写搬送ベルト15の表面移動によって各色の転写領域に搬送される。
各感光体1K,M,Y,C上に形成されたトナー像は、感光体1K,M,Y,Cと転写搬送ベルト15との対向部で転写バイアス手段である転写バイアスローラ5K,M,Y,Cによって転写搬送ベルト15上に担持された記録紙Pに順次転写される。このようにしてK(黒)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、C(シアン)の順で各感光体1K,M,Y,C上に形成されたトナー像が転写され、重ね合わせカラートナー像が記録紙P上に形成される。トナー像を転写された記録紙Pは、転写搬送ベルト15から分離され、定着装置24に搬送され、トナー像が定着されて機外の排紙トレイ25に排出される。
一方、記録紙P上にトナー像を転写した後の感光体1K,M,Y,Cは、クリーニング装置6K,M,Y,Cによって転写残トナーの除去がなされ、必要に応じて図示しない除電ランプで除電された後、再度、帯電装置2K,M,Y,Cで一様に帯電される動作を繰り返す。
次に、現像装置3について詳しく説明する。本実施形態のプリンタ100の現像装置3K,M,Y,Cは、画像形成物質として、互いに異なる色(K,M,Y,C)のトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。このため、以下、添字K,M,Y,Cを省略し、現像装置3として説明する。
〔実施例1〕
図1は、本実施形態のプリンタ100に適用可能な現像装置3の一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)の概略構成図である。
現像装置3は感光体1に対向配置され、感光体1は図1中矢印aに示すように図1における時計回り方向に回転駆動する。
現像装置3のケーシングである現像容器33内には磁性キャリアと磁性又は非磁性のトナーとからなる粉体状の二成分現像剤である現像剤32が収容されている。現像装置3は、感光体1の表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像を行う現像領域Aまで現像容器33内の現像剤32を担持して、表面移動することによって搬送する現像剤担持体としての現像スリーブ34aを備える。また、現像スリーブ34aの内部に現像装置3に対して固定された複数の磁石からなるマグネットローラ34bを備え、現像スリーブ34aとマグネットローラ34bとで現像ローラ34を構成する。さらに、現像スリーブ34a上に担持された現像剤の層厚規制する剤規制部材35とを有している。
現像剤搬送手段である2つの搬送スクリュとして、供給スクリュ39と循環スクリュ40とが現像スリーブ34aの回転軸方向に対して略平行に設けられている。各搬送スクリュは、回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備え、回転することにより回転軸の軸方向に沿って一方向に現像剤32を搬送する。現像容器33の内部は現像容器33の内壁及び仕切り板36によって空間が仕切られ、現像剤搬送路として供給搬送路37と循環搬送路38とが仕切り板36を挟んで上下に形成されている。また、仕切り板36の図1中の手前側及び奥側の両端部には開口部がそれぞれ設けられており、供給搬送路37と循環搬送路38との間を2つの開口部によってそれぞれ連通している。
また、仕切り板36は現像スリーブ34a側の端部が供給スクリュ39を囲むように立設され、当該立設部によって後述する障壁43を形成している。
障壁43の端部と、現像装置3の内壁とで現像スリーブ34a側に開口が形成されており、当該開口から現像剤32は現像スリーブ34aへと供給される。
当該開口は現像スリーブ34aの長手方向に延びており、現像幅に渡って、現像スリーブ34aへ現像剤32が供給可能にされている。
なお、本実施例における現像装置3においては、後述するように供給搬送路37中の現像剤32の量が下流に行くほど少なくなる傾向があるため、その量の現象に従うように障壁43の端部の高さが上流から下流に行くにしたがって低くなるように形成されている。
図1に示すように、供給搬送路37及び循環搬送路38にはそれぞれ供給スクリュ39及び循環スクリュ40が配置されており、現像容器33内の現像剤32は供給搬送路37及び循環搬送路38に収容されている。また、循環スクリュ40は供給スクリュ39に対して略平行に配置され、循環搬送路38内の現像剤32は循環スクリュ40によって供給スクリュ39の搬送方向とは逆方向に搬送される。
現像容器33内の現像剤32は、供給スクリュ39と循環スクリュ40との回転による搬送によって、仕切り板36の両端に設けられた開口部を通じて供給搬送路37と循環搬送路38との間を循環する。
なお、供給スクリュ39は図1における時計回りに回転し、循環スクリュ40は現像スリーブ34aと同様に反時計回りに回転する。
現像容器33内の現像剤32のうち供給搬送路37内の現像剤は、供給スクリュ39が回転することによって搬送されながら、現像スリーブ34aの表面へと供給される。供給搬送路37から現像スリーブ34aへの現像剤32の供給は、供給スクリュ39と現像スリーブ34aとの間の障壁43の端部を供給スクリュ39の回転によって現像剤32が乗り越えたり、現像スリーブ34aに内設されたマグネットローラ34bの磁力によって現像剤32が現像スリーブ34aに引き付けられたりすることによって行われる。
現像スリーブ34aに供給された現像剤32は、現像スリーブ34aの回転と、内設されたマグネットローラ34bの磁力とによって、現像スリーブ34aの表面に担持されつつ、図1中の矢印Bの方向に搬送される。すなわち、現像スリーブ34aに供給されて担持された現像剤32のうちの一定量が、現像スリーブ34aに担持されつつ矢印Bで示すように剤規制部材35との対向部を通過する。このとき、現像スリーブ34aの表面に担持された現像剤32のうちの余分な現像剤32は、図1中の矢印B1で示すように剤規制部材35との対向部を通過するときに剤規制部材35によって掻き取られる。
剤規制部材35との対向部を通過した適正量の現像剤32は、図1中矢印B2で示すように現像スリーブ34aと感光体1との間の現像領域Aを通過したのち、現像スリーブ34aから離れ、現像容器33の底部33bへ流れて循環搬送路38へと受け渡される。
すなわち、現像スリーブ34a上に担持されて現像領域Aに搬送され、現像領域Aを通過した後、現像領域Aにおいて感光体1の表面の供給されずに現像スリーブ34a上に残った現像剤32は、現像スリーブ34aの回転に伴って供給搬送路37に再度回収されるのではなく、一度、循環搬送路38に回収される。そして、回収された現像剤32は循環搬送路38中で詳細は後述する補給されたトナーと攪拌されつつ搬送され、再度、供給搬送路37へ受け渡される。このために供給搬送路37内には常に循環搬送路38で十分攪拌された現像剤のみが存在する状態となる。
なお、供給搬送路37の下流端に到達した現像剤32と、現像領域Aを通過して現像スリーブ34aの表面から離脱した現像剤とは循環搬送路38によって搬送され供給搬送路37の上流端に受け渡される。循環搬送路38内の現像剤32は現像領域Aを通過してトナー濃度が低下した現像剤32を含むため、トナーを補給する必要がある。よって、潜像の画像情報から求めるトナー消費量に応じて、または、循環搬送路38内の現像剤のトナー濃度の測定結果に応じて、循環搬送路38内の現像剤32にトナーを補給することによって、適正なトナー濃度の現像剤32を供給搬送路37に受け渡すことが出来る。
図3は、現像装置3を図1の矢印C方向から見た、現像容器33中の現像剤32の流れを説明する模式図である。また、図4は、現像装置3を図1の矢印C方向からみた供給スクリュ39の回転軸近傍の断面説明図である。図3及び図4中の矢印が現像容器33中の現像剤32の流れを示している。
図1、図3、及び図4に示すように、現像装置3では、供給搬送路37と循環搬送路38との位置関係が上下に並ぶように構成されている。このため、仕切り板36の両端に設けられた開口部のうち図3及び図4中右側の開口部である落下口42では供給搬送路37の下流端から循環搬送路38の上流端へと現像剤32は上から下へと移動する。一方、仕切り板36の両端に設けられた開口部のうち図3及び図4中左側の開口部である持ち上げ口41では循環搬送路38の下流端から供給搬送路37の上流端へと現像剤32は下から上へと移動する。持ち上げ口41での循環搬送路38から供給搬送路37への現像剤の移動は、循環搬送路38内の搬送方向下流端に溜まった現像剤32の圧力により下から上と押し上げられるようにして現像剤が受け渡される。
また、現像装置3は、図3及び図4中の矢印Tで示すように、トナー補給口45から循環搬送路38の上流側にトナー補給がなされる。このトナー補給によって現像容器33内に補給されたトナーが落下口42から循環搬送路38の搬送方向上流側端部に落下して循環搬送路38内の現像剤32にトナーを補給することができる。
現像装置3では、循環搬送路38から供給搬送路37へと受け渡された現像剤32のすべてが供給搬送路37内の供給スクリュ39の搬送方向下流端に到達するわけではない。図3中の矢印Bで示すように、供給搬送路37内を搬送される途中で現像スリーブ34aの表面に供給され、現像領域Aを通過した後、循環搬送路38に回収される成分が存在する。このような現像スリーブ34aの表面への現像剤32の受渡しは、現像スリーブ34aの回転軸方向の幅の略全域に渡ってなされる。
このため、供給搬送路37内で供給スクリュ39によって搬送力が付与されて搬送される現像剤32の量は、上述したように現像剤32が現像スリーブ34a表面から循環搬送路38に回収されることにより、供給搬送路37内の上流端から下流端に向かうに従い徐々に減少する傾向がある。
一方、循環搬送路38内で循環スクリュ40によって搬送力が付与されて搬送される現像剤32の量は、循環搬送路38内の上流端から下流端に向かうに従い徐々に増加する傾向がある。即ち、現像装置3内の現像剤32の量の分布には片寄りが存在する。
実施例1の現像装置3では、供給搬送路37から現像スリーブ34aに供給され現像領域Aを通過してトナー濃度が低下した現像剤は循環搬送路38と対向する位置で現像スリーブ34aの表面から離脱し、循環搬送路38内に回収される。また、循環搬送路38内に回収された現像剤は循環搬送路38内の搬送方向上流側端部に補給されるトナーと循環搬送路38内で攪拌され、所望のトナー濃度となった状態で供給搬送路37に供給される。このように実施例1の現像装置3では、現像領域Aを通過してトナー濃度が低下した現像剤は供給搬送路37では回収されないため供給スクリュ39による搬送方向の上流側と下流側とで供給搬送路37内での現像剤32のトナー濃度が変化しない。
〔現像ローラの基本構成〕
次に、現像装置3の現像ローラ34についてより詳しく説明する。
図1に示すように、現像ローラ34を構成するマグネットローラ34bは、現像スリーブ34a上の現像剤32を保持し得る強さの磁界を発生させる磁極である現像剤担持極は、2つのN極(N1、N2)と1つのS極(S1)との3つの磁極である。
図5は、現像スリーブ34a内のマグネットローラ34bの磁石の配置の断面説明図である。
実施例1の現像装置3が備えるマグネットローラ34bは現像磁極であるS1極を構成する磁石として断面が3[mm]×2[mm]の大きさのものを用いる。また、他の磁極であるN1極及びN2極を構成する磁石には断面が2[mm]×2[mm]の大きさのものを用いる。
図5に示すように現像ローラ34は、現像スリーブ34aの回転中心に現像ローラ軸34cを配置し、その周りに3つの磁石を配置している。なお、マグネットローラ34bを構成する各磁石の断面の一辺を小さくしすぎると加工精度が低下するため、磁石は断面の一辺が2[mm]以上であることが望ましい。そして、現像ローラ軸34cの径を3[mm]とした場合、スリーブ厚さ0.5[mm]でスリーブ径9[mm]の現像スリーブ34aの内部に配置することができた。
図6は、現像スリーブ34a上の現像剤32を保持し得る強さの磁界を形成する磁極が5極の場合に、磁石やスリーブとして図5の現像ローラ34と同じ大きさのものを用いようとした場合の説明図である。現像磁極34sを構成する磁石として断面が3[mm]×2[mm]の大きさのものを用い、他の4つの磁極を構成する磁石には断面が2[mm]×2[mm]の大きさのもの用いる5極構成を、Φ3[mm]の現像ローラ軸34cと厚さ0.5[mm]でΦ9[mm]の現像スリーブ34aとの間に配置しようとすると、図6に示すように磁石同士が重なる構成となってしまい、実際には配置することができない。
このように、磁石の数を3つとして、現像スリーブ34a上の現像剤32を保持し得る強さの磁界を発生させる磁極を3極とすることで、小径の現像スリーブ34a内に配置することができ、現像ローラ34を小径にすることができる。
なお、現像スリーブ34a内に配置する磁界発生手段としては、上述のマグネットローラ34bのように磁石を埋め込む方式の他に、樹脂に磁性粉を混合してなる円柱状の部材に対し、その周面に着磁ヨークを対向させて着磁処理を施し、上述のマグネットローラ34bと同様の磁極を形成する方法も可能である。この場合も着磁ヨークを周囲に配設するスペースが狭くなってしまう可能性があるが、3極であればその余裕度が増す。
〔剤離れについて〕
実施例1の現像装置3の感光体1と対向する位置に現像磁極であるS1極を配置している。また、現像磁極であるS1極に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側に汲み上げ磁極及び現像前搬送磁極として機能する現像前磁極であるN2極を配置し、表面移動方向下流側に現像後搬送磁極及び剤離れ磁極として機能する現像後磁極であるN1極を配置している。このように、3極構成では、現像磁極を中心として上流側に隣接する磁極が汲み上げ磁極及び現像前搬送磁極として機能する現像前磁極であり、下流側に隣接する磁極が現像後搬送磁極及び剤離れ磁極として機能する現像後磁極である。また、現像前磁極であるN2極は、現像スリーブ34aと剤規制部材35とが対向する剤規制領域に磁界を発生させる剤規制磁極としての機能も備える。
一方、従来の5極構成では図6に示すように、現像磁極34sの上流側には汲み上げ磁極34rとの間に他の磁極があり、現像磁極34sの下流側にも剤離れ磁極34uとの間に他の磁極がある。このため、5極構成で現像ローラ34を小径にすると、剤離れ磁極34uに対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側での剤離れ磁極34uと汲み上げ磁極34rとの現像スリーブ34a上の間隔が狭くなり、剤離れを良好に行うことができないという不具合があった。
3極構成であれば、上述したように現像磁極に対して汲み上げ磁極として機能する現像前磁極と剤離れ磁極として機能する現像後磁極とが隣接しているため、現像ローラ34を小径としても図5に示すように剤離れ磁極として機能するN1極に対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側での剤離れ磁極として機能するN1極と汲み上げ磁極として機能するN2極との現像スリーブ34a上の間隔を広くすることができる。
次に、実施例1の現像装置3における剤離れについて説明する。
上述したように現像領域Aを通過した現像剤32は、現像スリーブ34a上の循環搬送路38との対向部へと搬送される。その後、剤離れ部46近傍にて現像スリーブ34aから離脱する。このとき、現像剤32が現像スリーブ34aから離れない、もしくは、一度は現像スリーブ34aから離れた現像剤32が循環搬送路38内から再度汲み上げされてしまうと、現像領域Aを通過してトナー濃度が低くなった現像剤32が再び現像領域Aへと搬送されてしまい、画像濃度低下してしまうため望ましくない。このため、剤離れ部46近傍にて良好に剤離れが行われることが重要である。
現像装置3の剤離れのメカニズムについて説明する。
現像スリーブ34a上の現像剤32は、現像スリーブ34a表面と現像剤32との間に働く摩擦力により搬送される。この摩擦力は、現像スリーブ34a上の現像剤32に負荷される垂直抗力に比例するため、現像スリーブ34a表面上の現像剤32に働く法線方向に働く磁気力が吸引側に大きければ摩擦力も大きくなり、現像剤32を搬送する能力も高くなる。
ここでは、現像スリーブ34aに内包されるマグネットローラ34bが発生する磁気力のうち、現像スリーブ34aの表面に対して法線方向に働く力を法線方向磁気力、接線方向に働く力を接線方向磁気力と呼ぶ。また、法線方向磁気力が現像スリーブ34aの回転中心34pに向う方向に働く場合は法線方向磁気吸引力、現像スリーブ34aの回転中心34pから遠ざかる方向に働く場合は、法線方向磁気反発力と呼ぶ。
つまり、現像スリーブ34a上の現像剤32は、法線方向磁気吸引力が大きければ、現像スリーブ34aから搬送力をもらい、現像スリーブ34aの駆動に伴い搬送されることが可能となる。逆に、法線方向磁気吸引力が小さくなれば、現像スリーブ34aとの間に働く摩擦力も弱くなるため、現像スリーブ34aの表面で駆動力がなくなり(滑りやすくなり)、現像スリーブ34a表面に現像剤32が吸着していたとしても現像剤32は搬送されなくなる。
さらに、法線方向磁気吸引力が現像剤32の自重よりも小さくなる、もしくは、法線方向磁気力が現像スリーブ34aから離れる方向に働く(法線方向磁気反発力が働く)と現像スリーブ34a上の現像剤32は、現像スリーブ34aの表面より離脱する。
また、法線方向磁気吸引力が大きい場合は、現像スリーブ34aと現像スリーブ34aの表面上の現像剤32との間に働く摩擦力も大きいため、現像スリーブ34a上の現像剤32は現像スリーブ34aの表面移動速度とほぼ同速度で搬送することが可能となる。つまり、現像スリーブ34a上の現像剤32も現像スリーブ34aと同様に高速で回転駆動しているため現像剤32には慣性力が働いている。
よって、現像スリーブ34aから現像剤32を離したい部位(以下、剤離れ部46と呼ぶ)において、法線方向磁気吸引力を小さくしておけば、現像剤32は、現像剤32の自重のみではなく、上述した慣性力を利用して現像剤32を現像スリーブ34aから離すことが可能となる。
つまり、現像スリーブ34aから現像剤32を離すためには、上述したように剤離れ部46の法線方向磁気吸引力を非常に小さくし、現像剤32の自重もしくは慣性力を利用して現像スリーブ34aから現像剤32を離すか、法線方向磁気反発力を発生して、磁気的な力により現像剤32を現像スリーブ34aから離す必要がある。
〔磁極間における剤離れ〕
図7は、3極構成の法線磁束密度分布の一例を示すグラフである。
ここで、図7に示すように3つの磁極によって発生されるそれぞれの磁界での現像ローラ34の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる法線方向磁束密度ピーク位置を、現像前磁極中心M1、現像磁極中心M2、及び、現像後磁極中心M3とし、これら3つの法線方向磁束密度ピーク位置と現像スリーブ34aの回転中心34pとを結んだ3つの直線を、現像前磁極中心線L1、現像磁極中心線L2、及び、現像後磁極中心線L3とする。
図7では、現像磁極と現像前磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置と回転中心34pとを直線(図7中の破線L1及びL2)で結んで形成される中心角の開き角度をθ1、現像磁極と現像後磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置と回転中心34pとを直線(図7中の破線L2及びL3)で結んで形成される中心角の開き角度をθ2、現像後磁極と現像前磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置と回転中心34pとを直線(図7中の破線L3及びL1)で結んで形成される中心角の開き角度をθ3とする。
このとき、現像後磁極中心線L3と現像前磁極中心線L1とが成す中心角の角度θ3が180[°]以上となるように剤離れ磁極として機能する現像後磁極(N1極)と汲み上げ磁極として機能する現像前磁極(N2極)とを配置することにより、剤離れ磁極として機能する磁極の磁束が現像磁極に流れやすくなるため、剤離れ磁極として機能する磁極と汲み上げ磁極として機能する磁極との極間に発生する磁場を小さくすることができ、剤離れをさらに良好に行うことが出来る。
図8は、図1に示す実施例1の現像装置3の概略構成図に現像ローラ34周りの磁場波形を追記した説明図である。
図1及び図8に示す実施例1の現像装置3のように、3極構成で、供給搬送路37内の現像剤32を現像スリーブ34aの表面に上方から掛け流すように供給する一方向循環方式の構成をとることにより、良好な汲み上げ性と連れ回り性を実現することができる。つまり、一方向循環方式の現像装置では、現像スリーブ34aから離脱した現像剤32を回収する現像剤搬送路(循環搬送路38)と現像スリーブ34aに現像剤32を供給する現像剤搬送路(供給搬送路37)とが異なるため、剤離れ部46と汲み上げ部47の間隔を離すことができる。
特に、現像前磁極であるN2極と現像後磁極であるN1極との2つ法線磁束密度ピーク位置と回転中心34pとを直線で結んで形成される中心角の開き角度θ3をθ3≧180[°]にすることで剤離れ部46の現像スリーブ34a表面の法線方向磁気吸引力を低減でき良好な剤離れ性を得ることが可能となる。
図9は、現像後磁極中心線L3と現像前磁極中心線L1とが成す中心角の角度θ3を180[°]としたときの磁場と剤離れとの説明図である。図9(a)は、角度θ3を180[°]としたときの現像スリーブ34aの表面上の法線方向の磁束密度の大きさを示す磁場波形である。図9(b)は図9(a)の磁場波形を用いた場合の現像剤の動きを計算によって推定した結果を示す図である。この計算は、現像スリーブ34aの条件として、スリーブ径を10[mm]、スリーブの表面移動速度を200[mm/sec]と設定し、粒子の条件として、磁気モーメントを75[emu/g]、粒子径を40[μm]に設定して行った。
角度θ3を180[°]とすると、図9(a)に示すように、剤離れ磁極として機能する現像後磁極と汲み上げ磁極として機能する現像前磁極との極間の法線磁束密度の最大値は5[mT]程度であり、各磁石によって発生される磁界は、現像後磁極と現像前磁極との極間での現像スリーブ34a表面上で現像剤32を保持することはできない。また、図9(b)に示すように、感光体1と対向する位置を通過した剤は循環スクリュ40と対向する位置で離脱し、剤離れが良好に行われていることがわかる。
図10は、比較例1として現像後磁極中心線L3と現像前磁極中心線L1とが成す中心角の角度θ3を150[°]としたときの磁場と剤離れとの説明図である。図10(a)は、角度θ3を150[°]としたときの磁場波形である。図10(b)は図10(a)の磁場波形を用いた場合の現像剤の動きを計算によって推定した結果を示す図である。なお、角度θ3の値以外の計算に用いた各条件は図9(a)と同じ条件である。
角度θ3を150[°]とした比較例1では、図10(a)に示すように、現像後磁極と現像前磁極との極間の法線磁束密度は12[mT]であった。また、図10(b)に示すように、比較例1では感光体1と対向する位置を通過した剤は循環スクリュ40と対向する位置で離脱しきれず、供給スクリュ39と対向する位置まで現像スリーブ34aの表面移動に連れ回りしており、剤離れ不良を起こしていることがわかる。
次に、現像スリーブ34aとして小径のスリーブを用いた場合で、マグネットローラ34bが5極構成である場合と、3極構成である場合との比較を説明する。
通常、現像スリーブ34a内に現像剤担持極を5極以上配置した場合においては、現像スリーブ34aの表面に対して法線方向に現像剤32を現像スリーブ34aから離すことが可能な程度の大きさの法線方向磁気反発力を発生することが可能であるが、3極構成である場合、法線方向磁気反発力を発生することが困難である。
現像スリーブ34aの径が比較的大きい構成においては、現像スリーブ34a内にマグネットローラ34bとして複数個の磁石を配置した場合においても、各磁石の間にある程度のクリアランスを取ることができるため、現像スリーブ34aの径が大きくなるに従い、磁石配置の自由度が高くなる。
しかし、現像スリーブ34aの径に対し配置する磁石数が少なく、各磁石が形成する磁極の間隔が広くなりすぎると、磁極間に発生される磁束密度ベクトルに大きなムラが生じやすくなり、現像剤を上手く搬送できなくなる。
つまり、現像スリーブ34aの径に対して、磁石の数が多すぎると、各磁石間が狭くなり、互いの磁石が発生する磁界の影響を強く受けすぎ必要とされる磁束密度分布を形成し難くなり、逆に、磁石数が少なすぎると、磁極の間隔が広くなりすぎ、現像剤32の搬送に支障をきたし易くなるため、現像スリーブ34aのスリーブ径に応じて、適切な磁石数(磁極の数)を選択する必要がある。
図11は比較例2の現像装置3の概略構成図である。
比較例2の現像装置3は、現像ローラ34が5極構成である点で図1及び図8に示す実施例1の現像装置3と異なる。
スリーブ径Φ6[mm]〜Φ12[mm]程度の小径の現像スリーブ34aを使用した場合、比較例2のように5極構成であると、現像スリーブ34aが小径であるため、各磁石の配置間隔が狭くなり、各磁石が発生する磁力線の影響を互いに受けやすくなる。つまり、狙いの磁束密度分布を得るためには、高精度に磁石を配置する必要があり、狙いどおりの磁束密度分布を形成することが困難になる。
図1及び図8に示す実施例1の現像装置3のように3極構成の磁石配置にすると、図11に示した5極構成の磁石配置と比べ磁石間の距離が離れているため、互いの磁石が発生する磁力線が他の磁石に与える影響が少なくなるため、形成できる磁束密度分布の自由度は高くなる。
つまり、スリーブ径Φ6[mm]〜Φ12[mm]程度の小径の現像スリーブ34aにおいては、3極構成の場合であっても、互いの磁極間が十分に近いため、現像剤32の搬送を良好に行うことができ、さらに、磁束密度分布形成の自由度が高くなるため、現像ローラ34は5極構成よりも3極構成の方が望ましい。
キャリアに働く磁気力F[N]は、磁束密度をB[T]、真空の透磁率をμ[H/m]、キャリアの比透磁率をμ、キャリアの粒径をa[m]とすると、以下の数1で表すことができる。
Figure 0005387980
以下のグラフは一例として、キャリアの粒径を35[μm]、キャリアの比透磁率を8としたときの磁気力をプロットしたものである。
図12は、図8で示した3極構成の現像装置3と図11で示した5極構成の現像装置3とで現像スリーブ34a表面上の剤離れ部46近傍の位置における法線方向磁気力を比較したグラフである。図12中の「○」で示すものが3極構成の場合のプロットであり、「×」で示すものが5極構成のプロットである。なお、図12に示すプロットは実測した結果である。
なお、図12のグラフで、法線方向磁気力の値が0[N]に近いほど現像スリーブ34aの表面に磁気的に現像剤32をひきつける力が無くなるので、現像スリーブ34aの表面の現像剤32は重力によって現像スリーブ34aから離脱する。一方、法線方向磁気力の値が図12のグラフでマイナス側に大きいほど現像スリーブ34aの表面に磁気的に現像剤32をひきつける力が大きくなり、現像剤32が現像スリーブ34aの表面から離れ難くなり、剤離れ性が悪化する。
図12の横軸の角度は図8で示すように回転中心34pから水平方向に感光体1は逆方向に引いた線である水平軸34hと現像スリーブ34aの表面とが交わる位置の角度を0[°]として、この位置から図8中の矢印D方向の角度をプラス方向としたものである。なお、本実施形態において、特に説明がない限り「角度」という場合は、現像スリーブ34a表面上のある位置と回転中心34pとを結んだ直線と回転中心34pを通る水平軸とによって形成される中心角の角度である。
また、図12で示すグラフの縦軸である法線方向磁気力がプラス側のときが法線磁気反発力になり、マイナス側のときが法線磁気吸引力となる。つまりマイナス側に法線方向磁気力が大きい方が、現像スリーブ34aの表面から現像剤32が離れ難く、かつ、現像スリーブ34aの表面と現像剤32との間に働く摩擦力が大きくなり、剤離れ部46でも現像スリーブ34aの表面の磁気力が法線磁気吸引力となって場合は、現像剤32が現像スリーブ34aの表面から離れず、連れ回りなどの不具合を引き起こすため望ましくない。
図1、図8及び図11に示した構成の現像装置3では、剤離れ部46が−40[°]〜0[°]の間となるように設定している。スリーブ径Φ10[mm]の現像スリーブ34aを用いて、図11の比較例2の現像装置3のように、5極構成の現像ローラ34を作成して検証を行ったところ、5極構成の現像ローラ34には剤離れ部46近傍の法線方向磁気力FrがおおよそFr≦−1×10−10[N]となっており、現像スリーブ34aから現像剤32が離れない連れ回りが発生した。
このときのキャリアの磁化は30〜120[emu/g]、キャリアの粒径は20〜80[μm]、キャリアの密度は3〜8[g/cm]の範囲である。
通常、5極構成の現像装置3における現像スリーブ34a上からの剤離れは、剤離れ部46に法線方向磁気反発力を発生し、磁気反発力を利用して剤離れを行うことが可能である。しかし、スリーブ径Φ6[mm]〜Φ12[mm]程度の小径の現像スリーブ34aを使用した場合においては、互いの磁石間の間隔が非常に狭くなり、互いの磁石が発生する磁力線の影響を非常に受けやすくなるため、狙い通りの法線方向磁気反発力を発生することが困難になる。
〔汲み上げ部と剤離れについて〕
3極構成の現像装置3では、汲み上げ部47の磁束密度を低減することによって剤離れ部46での剤離れ性が向上する。実施例1の現像装置3で実験を行ったところ現像前磁極であるN2極の法線磁束密度ピーク位置である現像前磁極中心M1での法線方向の磁束密度(N2極の法線方向の磁束密度のピーク値)が30[mT]以下となるように構成することで良好な剤離れ性を得ることができた。
現像後磁極であるN1極から出た磁力線の一部は現像磁極であるS1極へと流れ込み、残りの磁力線は、剤離れ部46近傍を通過して再びN1極へと戻る。同じように、現像前磁極であるN2極から出た磁力線の一部は現像磁極であるS1極へと流れ込み、残りの磁力線は、剤離れ部46近傍を通過して再びN2極へと戻る。
剤離れ部46近傍の磁気力ベクトルは、現像後磁極であるN1極から出て再びN1極に戻る磁力線と、現像前磁極であるN2極から出て再びN2極に戻る磁力線のバランスにより決まる。このとき、現像前磁極であるN2極の磁束密度を低減すれば、相対的にN2極から現像磁極であるS1極へ流れ込む磁力線が増え、剤離れ部46近傍を通過する磁力線の数を減らすことができるため、結果として、剤離れ部46での法線方向磁気吸引力を低減することが可能となる。
図13は、図1及び図8に示した実施例1の現像装置3で、現像前磁極であるN2極の法線方向の磁束密度のピーク値が30[mT]となるように設定した場合と60[mT]となるように設定にした場合とにおいて、剤離れ部46近傍の各位置での法線方向磁気吸引力を比較したグラフである。また、図13に示すグラフは実測した結果である。なお、実施例1の現像装置3では、図8中の矢印D方向の角度で−40[°]〜0[°]の間を剤離れ部46に設定している。そして、図13に示すように、N2極の法線方向の磁束密度のピーク値を半分にすることで、剤離れ部46での法線方向磁気吸引力をほぼ0に低減することができ、良好な剤離れ性を得ることができた。
〔現像極及び剤離れ極の磁束密度の大きさと剤離れとについて〕
現像磁極であるS1極の法線方向の磁束密度のピーク値をBr、現像後磁極であるN1極の法線方向の磁束密度のピーク値をBr、現像前磁極であるN2極の法線方向の磁束密度のピーク値をBrとしたとき、Br>Brという関係を満たすように構成することで剤離れ部46の法線方向磁気吸引力を低減することできる。
また、図14は、後述する図26に示した実施例2の現像装置3で、BrとBrとを略同じ値とした場合と、Br>Brの関係を満たした場合とで、剤離れ部46近傍の法線方向磁気吸引力を比較した結果を示すグラフである。また図14に示すグラフは実測した結果である。なお、実施例1の現像装置3では、図8中の水平軸34hを0[°]とした場合の矢印D方向の角度で−20[°]〜50[°]の間を剤離れ部46に設定している。
現像後磁極であるN1極から出た磁力線の一部は現像磁極であるS1極へと流れ込み、残りの磁力線は、剤離れ部46近傍を通過して再びN1極へと戻る。このとき、N1極の法線方向の磁束密度のピーク値をS1極の法線方向の磁束密度のピーク値よりも低減することで、現像後磁極であるN1から現像磁極であるS1極へと流れ込む磁力線の量が多くなり、相対的に現像後磁極であるN1極から剤離れ部46近傍を通過する磁力線の数を減らすことができるため、結果として剤離れ部46の法線磁気吸引力を低減することが可能となる。
なお、上述の記載より、Br1>Br2、Br1>Br3の関係が満たされることで剤離れ部46の法線方向磁気吸引力をより低減させることができることが理解できる。
ついで、Br2と、Br3の関係について述べる。
ここで、現像後磁極のN1極には現像に利用された後の現像剤を搬送する機能が必要である。また、現像領域Aにおいて、感光体1に付着したキャリアを再度現像スリーブ34aに吸着させる機能をもたせている。
よって、Br2には現像後の現像剤搬送能力や、キャリア吸着力をもつだけの大きさが必要となってくる。
Br3、Br2の磁力に関しても現像スリーブ34aの表面上における磁力のバランスを保つためにはいずれかを大きくする場合には他方を小さくする必要がある。
これは、両方の磁力を大きくしてしまうと、それだけ磁力が大きくなるため、剤離れに不利となる。よって、本実施例では、Br2に上述した機能を持たせるためにBr2>Br3の関係を持たせている。
つまりBr1>Br2>Br3となる。
次に、現像スリーブ上の現像剤を保持し得る強さの磁界を形成する磁極が、仮に1極である場合について説明する。
図15は、1極の場合で、磁極の条件が異なる3つの例について、法線方向磁束密度ピーク位置を180[°]としたときの現像スリーブ上の各位置の法線方向磁束密度分布を示すグラフである。図15中のdDEG(dDEG1及びdDEG2)は、現像スリーブ上の法線方向磁束密度が0[mT]となる周方向の2つの位置と現像スリーブの回転中心とを直線で結んで形成される中心角の開き角度のうち、法線方向磁束密度ピーク位置を含む領域の角度である。図15の条件1〜3で示す磁極の条件を表1に示す。
Figure 0005387980
図15及び表1におけるΔZ(60)は、現像スリーブの周面上の60[°]の位置における法線方向磁束密度の値である。図15に示すように、何れの条件においても、法線方向磁束密度ピーク位置の近傍では磁束の変動が大きいが、現像スリーブの周面上の60[°]の位置近傍で磁束の変動が落ち着いている。また、現像スリーブの周面上の60[°]の位置は、図15に示すグラフで正になっている磁束密度の平均の値となる磁束密度を示すおおよその位置をとったものである。
1極構成の場合、法線方向磁束密度ピーク位置における極性をN極とした場合(図15中のマイナス方向)、ピーク位置と同極性の磁場となる領域(図15中のdDEG1及びdDEG2を形成する領域)以外の現像スリーブの周面上には反対極であるS極(図15中のプラス方向)の磁場が形成される。
このとき、現像スリーブの周面上のN極となる領域の法線方向磁束密度を積算した値と、S極となる領域の法線方向磁束密度を積算した値とはほぼ同じ値となる。
ピーク位置と同極性となる領域の法線方向磁束密度を積算した値は、その磁極の磁束密度のピーク値Brと、半値幅θhとの積の値で近似表現できる。以下、ピーク値Brと半値幅θhとの積で求まる値を磁束密度積算値Xとする。ここで、半値幅θhとは、一つの磁極によって発生される磁界での現像スリーブの表面上の法線方向の磁束密度がその磁極の磁束密度のピーク値Brの半分となる現像スリーブ表面上の2つの位置と現像スリーブの回転中心とを直線で結んで形成される中心角の開き角度のうち、法線方向磁束密度ピーク位置を含む領域の角度である。
また、ピーク位置と同極性の磁場となるの法線方向磁束密度を積算した値と、反対極となる領域の法線方向磁束密度を積算した値とはほぼ同等の値となるため、反対極の法線方向磁束密度の平均値は、磁束密度積算値Xを、反対極を構成する領域の中心角の開き角度(360−dDEG)で割ったものとほぼ等しい値となる。
また、表1に示すように、何れの条件においても「X値/(360−dDEG)」の値はΔZ(60)と同等の値となっており、ピーク位置と異極性となる領域の法線方向磁束密度を積算した値がピーク値Brと半値幅θhとの積の値で近似表現することが妥当であることが分かる。
表1に示すように、条件1の磁極は、ピーク値が−23[mT]、半値幅が30.5[°]である。そして、これらの積であるX値は、640.5となり、反対極の法線方向磁束密度の平均値は、2.1[mT]となる。条件2では、同様にX値は1313.5となり、反対極の法線方向磁束密度の平均値は、4.1[mT]となる。条件2は条件1に対して、X値が約2.05倍、反対極の法線方向磁束密度の平均値が約1.95倍となっている。このように、dDEGの値が同じである条件1と条件2では、反対極の法線方向磁束密度の平均値の大きさは、X値に略比例している。またdDEGが異なる条件である条件3においても、同様の関係が示されている。
上述した説明では、1極構成の場合について説明したが、複数極構成の場合でも、基本的には、1極構成の場合の法線方向磁束密度分布を足し合わせた考えでできる。厳密には、現像スリーブの内部での磁気回路が形成され、表面に磁場が漏れない場合があるため、単純ではないが、本実施例のように磁極の数がすくない場合は、このような1極の構成を足し合わせることで、およその法線方向磁束密度分布のグラフを作成できる。すなわち、現像ローラの周面上において、極性がS極となる法線方向磁束密度の積算値と、極性がN極となる法線方向磁束密度の積算値とは略同一の値となる。
また、図15の条件2及び条件3のように、磁束密度のピーク値が大きいと、現像スリーブの周面上で法線方向磁束密度が反転する位置近傍で生じるの反対極の磁束密度のピーク値も大きくなる。このような反対極の磁束密度のピーク値も考慮した、現像スリーブ34a周りの法線方向磁束密度分布の一例を図16に示す。また、図16に示す現像スリーブ34a内に配置された各磁極のピーク値、半値幅、及びXの値を表2に示す。
Figure 0005387980
本実施例ではN1極の磁束密度のピーク値が大きく設定されているため、図16に示すように、N1極に対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側にN1極の反対極であるS2極が形成される。N1極に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側にもN1極の反対極であるS極が形成されるが、この反対極よりも磁束密度のピーク値が十分に大きいS1極があるため、N1極の上流側の反対極の法線方向磁束密度分布は、S1極の法線方向磁束密度分布に含まれた状態となる。また、S1極の磁束密度のピーク値も大きく設定されているが、その反対極よりも磁束密度のピーク値が十分に大きいN1極及びN2極で挟まれているため、S1極の反対極の法線方向磁束密度分布は、N1極及びN2極の法線方向磁束密度分布に含まれた状態となる。
ここで、図16に示すように、N1極に対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側にN1極の反対極であるS2極が形成されると、N1極と対向する位置を通過した現像剤32に対して、S2極が搬送磁極として作用し、剤離れ性が低下するおそれがある。このため、S2極の作用を抑制する構成が求められる。
本実施例では、S2極の作用を抑制するため、S1極の磁束密度のピーク値と半値幅との積が、N1極の磁束密度のピーク値と半値幅との積にN2の磁束密度のピーク値と半値幅との積を加えた値よりも大きくなるように設定することが望ましい。
以下、この設定について説明する。
本実施例の現像磁極であるS1極の法線方向の磁束密度のピーク値をBr1、S1極の半値幅をθh、S1極の磁束密度積算値X1とする。また、同極性のN1極及びN2極のうち、法線方向の磁束密度のピーク値が高い方となり現像後磁極であるN1極の法線方向の磁束密度のピーク値をBr、N1極の半値幅をθh、N1極の磁束密度積算値X2とする。さらに、同極性のN1極及びN2極のうち、法線方向の磁束密度のピーク値が低い方となり現像前磁極であるN2極の法線方向の磁束密度のピーク値をBr、N2極の半値幅をθh、N2極の磁束密度積算値X3とする。
このとき、Br>Br>Br、かつ、Br・θh>Br・θh+Br・θhの関係を満たす現像ローラ34であれば、図16中の領域εにおける法線方向磁束密度の平均値の極性は、X1−(X2+X3)の値で決まる。領域εは、現像後磁極としてのN1極に対して表面移動方向下流側の法線方向の磁束密度が0[mT]となる位置から、現像前磁極としてのN2極に対して表面移動方向上流側の法線方向の磁束密度が0[mT]となる位置までの領域である。X1−(X2+X3)の値が負であれば、図16中の領域εにおける極性はSとなる。
そして、領域εにおける表面移動方向下流側端部で、現像ローラの表面上の法線方向の磁極が反転し、極性がNに変化する。
一方、X1−(X2+X3)の値が正であれば、図16中の領域εにおける極性はNとなる。すなわち、X1>X2+X3 を満たすことで、剤離れ磁極から汲み上げ磁極までの間の領域εの磁場の全体的な極性を、現像後磁極であるN1の異極(S)ではなく同極(N)に形成することができる。
剤離れ磁極から汲み上げ磁極までの間の磁場の極性を剤離れ磁極と同極性となるように構成することにより、現像領域Aを通過した現像剤32の現像スリーブ34aからの剤離れ性を高めることができる。
図16中のN1のピーク値が高いため、S2極というS極の磁極が形成されるが、X1>X2+X3 を満たす構成により、S2極による現像ローラ表面上での磁束密度は小さくなり、S2極による極性がSとなる磁場が形成されても、現像スリーブ32aの表面移動方向下流側ですぐに、磁場の極性がN極に反転している。このため、S2極の作用を抑制することができ、N1極からN2極までの間の法線方向磁束密度の変化量をなだらかにすることが可能になり、現像領域Aを通過した現像剤32の現像スリーブ34aからの剤離れ性を高めることができる。
また、S2極によって形成される極性がSとなる磁場が、N極に変化する点は、主に、汲み上げ極であるN2極の半値幅で調整することができる。
〔剤離れ部の角度〕
実施例1の現像装置3のように現像スリーブ34aが反時計回り方向に回転する構成で、図7に示すように水平軸を0[°]としたときに、剤離れ角度と連れ回り量との関係は図17のグラフで示すようになった。図17のグラフでは縦軸が連れ回り量の変化を示している。
なお、剤離れ角度が変更する条件は2つあり、1つは現像ローラの磁気力が変更された場合であり、もう1つは循環搬送路38内の現像剤32の容量(嵩)が変動した場合である。本実施例では、現像ローラ34内に内包された磁石を固定する冶具を回転させることで擬似的に剤離れ角度を振るとともに、現像容器33内の現像剤の容量を振って擬似的に循環搬送路38内の現像剤の容量(嵩)を変動させて実際の剤離れ角度を測定し、図17に示すグラフのようなデータを取得した。
図18(a)は、現像ローラ34として剤離れ部46近傍の磁気力のみを異ならせた2種類の現像ローラを用いて剤離れ部46付近の法線方向磁気力を比較したグラフであり、図18(b)は、接線方向磁気力を比較したグラフである。なお、図18(a)、(b)に示すグラフは実測した結果である。
図18(a)、(b)で示されるような2種類の現像ローラを用いて画像出力を行ったところ、図18中の「〇」で示す現像ローラを用いて画像を出力した際には連れ回り画像が発生せず、「×」で示す現像ローラを用いて画像を出力した際には連れ回り画像が発生した。
図18(a)に示すように剤離れ部46付近での磁気吸引力を比較すると図18(a)中の「〇」の現像ローラでは−30[°]〜80[°]付近の法線方向磁気吸引力がほぼ0になっており、図18(a)中の「×」の現像ローラでは10[°]〜110[°]付近の法線方向磁気吸引力がほぼ0になっている。
本実施例では、−20[°]〜50[°]の間を剤離れ部46と設定しているが、剤離れ部46近傍の法線方向磁気吸引力は図18(a)で示されたどちらの現像ローラにおいてもほぼ0となっているが、「〇」で示す現像ローラは連れ回り画像が発生せず、「×」で示す現像ローラは連れ回り画像が発生しており、剤離れ性に差異があることがわかった。
このとき、剤離れ部46近傍での法線方向磁気吸引力はほぼ0で接線方向磁気力が0になる領域が異なる現像ローラを用いて、剤離れ角度と接線方向磁気力の0になる領域の関係を調べると、図19で示すグラフのようになった。図19の横軸の接線磁気力が0になる位置の角度とは、接線方向磁気力の0になる領域における現像スリーブ34aの回転方向上流側端部となる現像スリーブ34a表面の位置の角度である。図19のグラフより、剤離れ部46付近の現像剤32は、接線方向磁気力が0になる位置の近傍まで搬送されていることがわかった。
なお、ここでの剤離れ角度とは、観察を行ったときに、現像スリーブ34a上で現像剤32が離脱し始める位置の角度である。
また、上述のつれ回り画像とは、循環搬送路38中の現像剤32が現像スリーブ34aによって搬送されて引き起こされる画像の総称である。具体的には、例えば循環搬送路38中の現像剤32は基本的には現像に利用された後の現像剤であるため、トナー濃度が低い。よって、この状態の現像剤32が連れまわって、再び現像に利用されると画像が薄くなる。また、逆に、循環搬送路38中にトナーが補給された直後であったりした場合にはトナー濃度が濃い場合もあり、その場合には画像が濃くなるといった現象も生じる。このように、単に薄い画像か濃い画像かだけであると、つれ回りが原因なのかそれ以外の要因が存在するのかを判断することは困難である。しかし、つれ回り画像として特徴的なものは循環搬送路38中の現像剤32の状態が画像に反映されることに有り、例えば、循環搬送路38内に配置された循環スクリュ40のピッチと一致する濃度ムラ等が上述したような薄い画像、濃い画像中に現れることがあり、この現象はつれ回り特有の物と考えられる。なお、濃度の濃淡のみでは他の要因も考えられるが、循環搬送路38における環境が画像に現れることでつれ回りによる画像異常であることが強く推測されるものとなる。
現像スリーブ34aが内包するマグネットローラ34bの磁石が発生する磁界は大きさと向きを持っており、この磁界によって作り出される磁気力も大きさと向きを持っている。
上述したように剤離れ部46では、法線方向磁気吸引力が小さくなるとともに、磁気力ベクトルが現像スリーブ34aの表面に対して垂直になる位置、つまりは、図19で示すように接線方向磁気力が0になる位置の近傍まで現像剤32が搬送されていることがわかった。
図20は、現像ローラ34の周り法線方向磁束密度分布と磁気力ベクトルとの位置関係を示す説明図である。
現像剤32は、現像スリーブ34aが内包するマグネットローラ34bの磁石が発生する磁気力ベクトルに沿って磁気的な力を受けるが、剤離れ部46では法線方向磁気吸引力も小さく、接線方向磁気力の向きが変化する領域48を乗り越えるための搬送力が現像剤に与えられないため、この磁気力ベクトルが変化する領域48までしか現像剤は搬送されないことになる。なお、ここでの接線方向磁気力の向きが変化する領域48は接線方向磁気力がほぼ0になる領域である。
図17に示すグラフは、上述の剤離れ角度が異なる現像ローラを用いて、剤離れ角度連れ回り量を測定した実験結果であるが、法線方向磁気吸引力が非常に小さい場合であっても、剤離れ角度が50[°]〜60[°]程度になると急激に連れ回りが悪化していることがわかる。
これは、単純に磁気力がまったくない状態であっても現像スリーブ34aの上部まで現像剤が存在した場合、現像剤32の自重によって現像スリーブ34aから受ける垂直抗力が増加し、現像スリーブ34aと現像スリーブ34a表面にある現像剤32の摩擦力が増加し、その結果、現像剤32を搬送する力も増加し、連れ回る現像剤32の量が増加するためである。
図17及び図19に示す結果から、接線方向磁気力が0になる領域(図20中の領域48)を、現像スリーブ34a上の位置で角度が50[°]以下となる位置に設けることにより、良好な剤離れ性を確保することが可能であることが確認された。
〔一方向循環方式〕
図1に示す実施例1の現像装置3は、供給搬送路37から現像ローラ34の表面に供給されて現像領域Aを通過した現像剤32は供給搬送路37ではなく、循環搬送路38に受け渡されるいわゆる一方向循環方式の現像装置である。
ここで、供給搬送路37から現像ローラ34の表面に供給されて現像領域Aを通過した現像剤32が供給搬送路37に受け渡される非一方向循環方式の比較例3の現像装置について説明する。
図21は、比較例3の現像装置3の概略説明図である。
比較例3の現像装置3は、実施例1の現像装置3と同様に仕切り板36における供給スクリュ39の搬送方向の上流側端部近傍の位置と下流側端部近傍の位置とに供給搬送路37と循環搬送路38とを連通する連通開口部を設け、循環スクリュ40が現像剤32を供給スクリュ39とは逆方向に搬送する構成である。このような構成により、現像容器33内の現像剤32を供給搬送路37と循環搬送路38との間で循環させる構成となっている。しかし、比較例3の現像装置3は、供給搬送路37から現像ローラ34の表面に供給されて現像領域Aを通過した現像剤32が受け渡される現像剤搬送路が、循環搬送路38ではなく供給搬送路37であるで実施例1の現像装置3とは異なる。
比較例3の現像装置3のように、非一方向循環方式の現像装置においては、現像領域Aを通過した後の現像スリーブ34a上の現像剤32を回収する現像剤搬送路と現像スリーブ34a上に現像剤を供給する現像剤搬送路が同じである。つまり、現像スリーブ34aから現像剤32を離脱させる剤離れ部46と現像剤搬送路から現像剤32を汲み上げる汲み上げ部47が同一の現像剤搬送路内にあるため、特に小径の現像スリーブ34aのように、剤離れ部46と汲み上げ部47とが近接する場合には、連れ回りや汲み上げ不良などの不具合を発生しやすくなる。
また、図21に示す比較例3のように、現像スリーブ34aの内のマグネットローラ34bの磁石が発生する磁気力によって現像剤32を現像スリーブ34aの表面に汲み上げる構成の場合、汲み上げ部47での磁気力が強ければ、現像剤32を安定して現像スリーブ34aへと供給することができる。しかし、汲み上げ部47に近接した位置にある剤離れ部46でも磁気力が強くなってしまい、剤離れ部46で磁気吸引力が大きくなり、連れ回りが発生しやすくなる。逆に、汲み上げ部47の磁気力を低減すれば、同時に剤離れ部46の磁気力も低減でき、連れ回りに対しては余裕度が向上するが、汲み上げ部47では、安定して現像剤32を汲み上げることができなくなってしまう。
つまり、剤離れ部46と汲み上げ部47との間隔を離し、互いの磁界同士が与える影響を小さくすることで、互いの機能を両立することが必要となる。
〔現像ローラとスクリュの位置について〕
次に、現像スリーブ34aと循環スクリュ40との位置関係について説明する。
実施例1のように、一方向循環方式の現像装置3の場合、上述したように循環搬送路38における循環スクリュ40の搬送方向下流ほど現像剤の容量が増え、循環スクリュ40の最上端部まで現像剤32で埋まりやすくなる。
また、図17で示したように、現像スリーブ34aの上部まで現像剤32が存在すると連れ回りを誘発しやすくなるため望ましくない。そこで、循環スクリュ40の最上端部が現像スリーブ34a表面上の位置で角度が50[°]となる位置より低い位置となるように現像ローラ34と循環スクリュ40とを配置することが望ましい。より好ましくは0[°]より低い位置が良い。
図22は、供給搬送路37、循環搬送路38、及び、現像スリーブ34a表面上における回転軸方向の位置(横軸)に対するトナー濃度(縦軸)の変化を示すグラフである。図22(a)は、実施例1の現像装置3の場合のグラフであり、図22(b)は、比較例4の現像装置の場合のグラフである。なお、図22に示すグラフは、A3の用紙に全ベタ(単位面積当りのトナー付着量:0.45[g/cm])の作像条件で画像形成を行ったときの現像装置3内のトナー濃度を測定したものである。
ここでの比較例4の現像装置は、現像スリーブの回転軸方向に沿って現像剤を搬送する供給スクリュと、供給スクリュとは逆方向に現像剤を搬送する循環スクリュとを備え、供給スクリュが配置された供給搬送路と循環スクリュが配置された循環搬送路とで現像剤が循環する構成は実施例1の現像装置3と共通である。そして、比較例4の現像装置は、供給搬送路から現像スリーブ表面に供給された現像剤が現像領域を通過した後に供給搬送路に回収され、供給搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に到達した現像剤のみが循環搬送路の搬送方向上流側端部に供給される点で実施例1の現像装置3とは構成が異なる。
また、図22中の「スリーブ上」のグラフは、剤規制部材35と対向する位置を通過直後の現像スリーブ34a表面上の現像剤を採取して、トナー濃度の測定を行ったグラフである。また、横軸の位置は、数値が大きいほど供給スクリュ39の搬送方向下流側で、循環スクリュ40の搬送方向上流側である。
実施例1の現像装置3では、図22(a)に示すようにスリーブ上のトナー濃度は供給スクリュ39の搬送方向のどの位置であってもほとんど変化していないことがわかる。一方、比較例4の現像装置では図22(b)に示すように供給スクリュの搬送方向下流側ほどスリーブ上のトナー濃度が低下していることがわかる。
なお、小型化した現像装置の場合、現像剤収納部での現像剤容量が少なくなるため、現像によって同量のトナーを消費した場合であっても、小型化した現像装置の方が現像装置内の現像剤全体に対するトナーの占める割合の減少量は大きい。このため、比較例4の現像装置のように現像領域を通過した後の現像剤が供給搬送路に回収される構成であると、小型化して現像剤収納部での現像剤容量が少なくなった場合、供給スクリュの搬送方向下流側ほどスリーブ上のトナー濃度が低下する不具合がさらに顕著になる。
一方、実施例1の現像装置3のように、現像領域を通過した後の現像剤を供給搬送路とは異なる循環搬送路で回収する構成であると、小型化して現像剤収納部での現像剤容量が少なくなった場合であっても、スリーブ上のトナー濃度を所定の濃度に保つことができる。このため、実施例1の現像装置3であれば、小さくても安定した画質を維持することができる。
〔ストレス〕
さらに、実施例1の現像装置3のように、回転中心34pよりも上方に供給スクリュ39の回転軸が位置するように配置して、供給搬送路37の現像剤32を現像スリーブ34aの表面に上方から掛け流すように供給する構成をとると、障壁43を乗り越えた現像剤32が重力落下により現像スリーブ34aへと供給される。つまり、現像スリーブ34aに現像剤32を供給する際に、汲み上げ部47の磁束密度を低減しても安定した汲み上げ性を得ることができる。
この構成は上述したBr1>Br2>Br3の関係をもたせる場合により効果的な構成である。つまり、3極構成のマグネットローラ34bにおいて、上述した関係を持たせることで、Br2をキャリアキャッチャ等に利用できるとともに、剤離れを良好にすることができる。そして、必然的に小さくなったBr3の汲み上げ能力を上述したように、供給搬送路37から現像スリーブ34aに現像剤32を掛け流す構成で補えるようになる。
また、汲み上げ部47の磁束密度低減すると剤規制部材35に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側で現像剤32に対して負荷されるストレスが大幅に低減できるため現像剤32の寿命が伸びる。また、剤規制部材35の手前でのストレスが大幅に低減すれば、現像スリーブ34aに負荷されるストレスも低減するため、強度が低下する小径スリーブにおいても現像スリーブ34aがたわみ難くなる利点がある。
実施例1の現像装置3では、現像剤収納部から現像スリーブ34aへの現像剤32の供給に重力が作用するように供給搬送路37を形成する障壁43及び現像スリーブ34aを配置している。供給搬送路37内の現像剤32は供給スクリュ39の回転によって持ち上げられ、障壁43を乗り越えて、現像スリーブ34aの表面に供給されるが、図1に示すように障壁43の下方に現像スリーブ34aの表面が位置するように配置することで、重力を利用して現像剤32の供給を行うことが出来る。実施例1の現像装置3では、供給搬送路37内の現像剤32を現像スリーブ34aの表面に上方から掛け流すように供給する。
実施例1の現像装置3のように、重力を利用して現像剤32を現像スリーブ34aに供給する構成とすることにより、汲み上げ磁極として機能する現像前磁極であるN2極の磁束密度を小さくしても現像スリーブ34a上での現像剤の循環を良好に行うことができる。そして、汲み上げ磁極として機能する磁極の磁束密度を小さくすることにより、剤規制部材35との対向部である剤規制部での大幅な低ストレス化を実現することができる。特に、N2極の現像前磁極中心M1における法線方向の磁束密度を30[mT]以下とすることで、現像スリーブ34aに対して働く荷重や現像スリーブ34a上の現像剤32にかかるストレスを軽減することができる。
ここで現像スリーブ34aに現像剤32が供給される箇所、並びに現像前磁極であるN2極の磁束密度の大きさの関係としては、現像剤32が乗り越える障壁43は現像スリーブ34aに供給された現像剤32が現像スリーブ34aの摩擦力と、現像前磁極の磁力によって現像スリーブ34aの移動につれまわることが可能な状態となるように設定されるものである。
また、現像剤が落下させられる位置としては、上述のようにつれまわり可能な位置であると共に、N1極とN2極との間である。
現像スリーブ34aを小径化した場合、スリーブ強度は低下する。
図23は、現像スリーブ34aとして、スリーブ径Φ10のアルミニウム製(図23中のAl)またはステンレス鋼製(図23中のSUS)のスリーブを用いた場合の撓み量を、スリーブ径Φ18[mm]のアルミニウム製のスリーブを用いた場合の撓み量を比較したグラフである。
図23中の横軸は、スリーブ径Φ10のスリーブの肉厚tの値であり、縦軸は、スリーブ径Φ18[mm]で肉厚tが0.8[mm]のアルミニウム製のスリーブ(以下、比較例5のスリーブとよぶ)の撓み量を1とした場合の撓み量の比率である。
なお、ここでの撓み量は両端支持梁に等分布荷重が加わっている場合の撓み量の最大値(中央部の撓み量)を算出する、以下の数2の式で算出されるδmaxの値を用いた。
Figure 0005387980
なお、数2のwは単位長さあたりの荷重、lはスリーブの長さ、Eはスリーブに用いる材料のヤング率、Iはスリーブの断面二次モーメントである。
ヤング率は、アルミニウムのヤング率を69090[MPa]、普通鋼のヤング率を205800[MPa]、ステンレス(SUS)のヤング率を199920[MPa]で計算した。
また、スリーブの断面二次モーメントIは、以下の数3で示す式で算出する。
Figure 0005387980
なお、数3のdはスリーブ径、diはスリーブの内径である。
スリーブ径Φ10[mm]でスリーブの肉厚tが約0.7[mm]のアルミニウム製のスリーブの場合、図23に示すように、たわみ量の比率は7であり、比較例5のスリーブの撓み量と比べて約7倍の撓み量となった。スリーブ径及び肉厚が同じでスリーブ材質をSUSとした場合であっても、比較例5のスリーブの撓み量と比べて2倍以上の撓み量となった。
なお、現像スリーブ34aを撓ませるように作用する荷重は、剤規制部材35と対向する位置の上流側で現像剤が溜まり、ケーシングと現像スリーブ34aとの間の現像剤がケーシングと現像スリーブ34aとの隙間を押し広げようとする作用と現像剤の重量とによって現像スリーブ34aを剤規制部材35とは反対方向に押圧する荷重である。このような荷重によって現像スリーブ34aが撓むと、現像スリーブ34a表面と剤規制部材35との間隔である剤規制ギャップが撓み量の大きな現像スリーブ34aの回転軸方向の中央部ほど広くなる。これにより、現像スリーブ34aの回転軸方向両端部に比べて中央部の方が剤規制ギャップを通過する現像剤の量が多くなり、現像領域Aに搬送される現像剤の量に回転軸方向の中央部と両端部とで偏りが生じた状態となる。さらに、現像剤の量に偏りがある状態の現像スリーブ34aの表面が現像領域Aに到達すると、現像剤の量が多い中央部の現像剤が感光体1と現像スリーブ34aとの隙間を押し広げるように作用し、現像領域Aでの感光体1表面と現像スリーブ34a表面との間隙である現像ギャップの中央部が両端部と比較して広くなり現像ギャップについて回転軸方向の中央部と両端部とで偏りが生じた状態となる。このように、現像領域Aに搬送される現像剤の量と現像ギャップとが回転軸方向の中央部と両端部とで偏りが生じた状態となると画像の濃度ムラが発生する。
実施例1の現像装置3では、汲み上げ磁極として機能するN2極の磁束密度を従来装置の汲み上げ磁極よりも小さくすることにより、剤規制部での荷重を低減することができるため、現像スリーブ34aを小径とした構成であっても撓みを抑制することができる。図23を用いて説明したように、現像スリーブ34aを小径化すると、現像スリーブ34aの撓み量が増加して画像の濃度ムラの原因となるが、実施例1の現像装置3では剤規制部での荷重を低減することができるため、現像スリーブ34aを小径とすることに起因する画像の濃度ムラを抑制することが出来る。
図24は、現像前磁極中心M1での法線方向の磁束密度を30[mT]とした実施例と、現像前磁極中心M1での法線方向の磁束密度を従来機の汲み上げ磁極のように57[mT]とした比較例6とのスリーブトルクを示すグラフである。図24に示すように実施例の装置であれば、比較例6の装置と比較して荷重を20[%]にすることができるため、小径のスリーブとしてアルミニウム製のスリーブを使用してもスリーブの撓みは従来の装置と同等程度とすることができた。
図25は、図1及び図8に示す実施例1の現像装置3の構成で、汲み上げ磁極として機能する現像前磁極であるN2極を構成する磁石を変えて、現像前磁極中心M1での法線方向の磁束密度を変えた場合の磁気的吸引力から算出した荷重を求めた結果を示すグラフである。図25に示すように、現像前磁極中心M1での法線方向の磁束密度を30[mT]以下とすることで、荷重低減の効果が強くなることがわかる。
このように、実施例1の現像装置3の構成であれば、現像スリーブ34aを小径化してスリーブ強度が低下しても、スリーブにかかる荷重を低減できるため、撓みがなく、良好な画像を形成することができる。
〔汲み上げ部〕
〔実施例2〕
図26は、本実施形態のプリンタ100に適用可能な現像装置3の二つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)の概略構成図である。
実施例2の現像装置3は以下の点で実施例1の現像装置3と相異して他の構成は共通するため、ここでは相異点についてのみ説明し、共通する構成については説明を省略する。
実施例1の現像装置3では現像磁極であるS1極が現像スリーブ34aの回転中心34pとほぼ同じ高さの位置となるように磁石を配置しているが、実施例2の現像装置3ではS1極が回転中心34pよりも低い位置となるように磁石を配置している。また、実施例1では、現像前磁極であるN2極を現像スリーブ34aの表面の最上端部と対向する位置となるように磁石を配置しているが、N2極が現像スリーブ34aの表面の最上端部よりも現像スリーブ34aの表面移動方向下流側の位置と対向する位置となるように磁石を配置している。さらに、障壁43の形状が実施例1の現像装置3とは異なる。
図27は、図26に示す実施例2の現像装置3の概略構成図に現像ローラ34周りの磁場波形を追記した説明図である。なお、実施例2の現像装置3の法線磁束密度分布は図28のようになる。
〔実施例3〕
図29は、本実施形態のプリンタ100に適用可能な現像装置3の三つ目の実施例(以下、実施例3と呼ぶ)の概略構成図である。
実施例3の現像装置3は、分離板49を備える点で実施例2の現像装置3と相異して他の構成は共通するため共通する構成については説明を省略する。
実施例3の現像装置3のように、剤離れ部46近傍に現像スリーブ34aから現像剤32を離す分離板49を設けることにより、循環搬送路38内の循環スクリュ40の搬送方向下流側で現像剤32の量が増加している場合ではあっても、剤離れ性を向上させることができる。このとき分離板49の先端は、接線方向磁気力が0になる点を0[°]とした場合に、角度が−20[°]〜+5[°]となる現像スリーブ34aの表面の位置に近接して設けることが望ましい。
なお、離す分離板49の配置としては、図30に示す配置であってもよい。
〔実施例4〕
図31は、本実施形態のプリンタ100に適用可能な現像装置3の四つ目の実施例(以下、実施例4と呼ぶ)の概略構成図である。また、図32は、図31に示す実施例4の現像装置3の概略構成図に現像ローラ34周りの磁場波形を追記した説明図である。
実施例4の現像装置3は、供給位置調整部材81を備える点で実施例2の現像装置3と相異して他の構成は共通するため共通する構成については説明を省略する。
なお、実施例4の現像装置3の法線磁束密度分布も図28のようになる。また、実施例4においても感光体1と対向して設けられたS1極を現像磁極、S1極に対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側に設けたN1極を現像後磁極、S1極に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側に設けたN2極を現像前磁極と定義する。さらに、図31及び図32で示すように、供給搬送路37から溢れ落ちた現像剤32が現像スリーブ34aの表面と接触する位置を汲み上げ部47と呼ぶ。
通常、現像装置3内の現像剤32は、現像スリーブ34aと剤規制部材35との対向部である現像ドクタ部に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側で大きな圧力を受け、現像剤の劣化が進行する。つまり、現像スリーブ34aに供給される現像剤量に対し、現像ドクタ部を通過し、現像領域Aへと搬送される現像剤量は非常に少ないため、現像ドクタ部に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側には現像剤が滞留し大きな圧力が負荷される。
また、循環スクリュ40から現像スリーブ34aへと現像剤32が供給される際、現像スリーブ34aに内包された磁石のうち、供給スクリュ39と対向する位置の近傍に設けられた磁石によって形成される磁極であるN2極の磁気力により現像剤32は現像スリーブ34aへと吸い上げられ現像スリーブ34aの表面に供給される。
このとき、供給スクリュ39が現像スリーブ34aより下方側に設けられている場合、供給スクリュ39によって搬送される供給搬送路37内の現像剤32は、現像剤32の自重に逆らい現像スリーブ34aへと供給される状態となるため、汲み上げ磁極として機能するN2極の磁束密度をある程度強くしないと安定して現像スリーブ34aへと現像剤32を供給することが出来ない。
現像スリーブ34aと供給スクリュ39とが離れている程、もしくは、現像スリーブ34aに対し、供給スクリュ39が下方に設けられている程、汲み上げ磁極として機能するN2極の磁束密度を大きく(磁力を強く)しなければ現像スリーブ34aに現像剤32を安定的に供給できなくなる。しかし、汲み上げ磁極として機能するN2極の磁束密度を大きくすると現像スリーブ34aに現像剤32を安定して供給することができるが、現像スリーブ34aに供給された後は、現像剤32と現像スリーブ34aとの摩擦力が強くなるため現像剤32が劣化しやすいという課題があった。
そこで、汲み上げ磁極として機能する磁極の磁力が弱くても安定して現像スリーブ34aへと現像剤32を供給することができれば、現像スリーブ34aへ現像剤32を安定に供給しつつ、現像剤32の劣化を抑制することができる。
実施例1〜実施例3の現像装置3のように、供給スクリュ39を現像スリーブ34aの上方に設けると、汲み上げ磁極として機能するN2極の磁束密度が弱くても、供給スクリュ39の搬送によって供給搬送路37から溢れ落ちた現像剤32が重力落下を利用して、現像スリーブ34aへと供給することができるため、安定して一定量の現像剤32を現像スリーブ34aへと供給することが可能となる。
さらに、実施例4の現像装置3では、汲み上げ部47が、現像スリーブ34aの最上端部であるスリーブ上端部34tに対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側となるように供給位置調整部材81を配置し、汲み上げ部47近傍の磁束密度が小さい場合、重力落下により現像スリーブ34a上に現像剤を供給することができても供給された現像剤32を重力に反して保持する力が弱いため、剤汲み上げ部47近傍の現像剤32の一部が供給搬送路37の下面を形成する仕切り板36と現像スリーブ34aの表面との間を通過して、循環搬送路38へと落下してしまうというおそれを低減している。
実施例4の現像装置3では、障壁43を乗り越えた現像剤32は供給位置調整部材81によって、スリーブ上端部34tに対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側に案内される。
すなわち、図28で示すように水平軸34hの位置を0[°]とした場合、汲み上げ部47が、角度が90[°]以上となる位置となるように構成することによって、供給搬送路37から供給された現像剤32は、循環搬送路38へと落下することなく現像ドクタ部へと供給することができる。
このとき、汲み上げ部47(ここでは、供給位置調整部材81の下流側端部と現像スリーブ34aとが対向する位置)と現像ドクタ部との間隔を広げすぎると、剤規制部材35と障壁43との間のスペース(以下、バッファ部と呼ぶ)に存在する現像剤32の量が増えてしまい望ましくない。つまり、バッファ部に存在する現像剤32の量が多すぎると現像ドクタ部に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側で滞留する現像剤32が増え、現像剤32の劣化を促進してしまう。
またバッファ部に溜まった現像剤32はその自重により現像スリーブ34aに押圧力を与えるため現像スリーブ34aの特に長手方向(回転軸方向)中心部付近で現像スリーブ34aが撓んでしまい望ましくない。
汲み上げ部47の位置が変化するように、実施例4の現像装置3の供給位置調整部材81を形状を変えて実験を行った結果では、現像スリーブ34aの表面上の剤規制部材35と対向する位置と、汲み上げ部47となる位置との間隔は、中心角が30[°]以下となるように構成することが望ましいことがわかった。
〔実施例5〕
図33は、本実施形態のプリンタ100に適用可能な現像装置3の五つ目の実施例(以下、実施例5と呼ぶ)の概略構成図である。実施例5の現像装置3は、汲み上げ部47がスリーブ上端部34tに対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側であるが、現像前磁極であるN2極が汲み上げ部47の近傍となるように磁石を配置した点で実施例1の現像装置3と相異して他の構成は共通するため共通する構成については説明を省略する。
汲み上げ部47をスリーブ上端部34tに対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側に設けた場合でも、実施例5の現像装置3のように、汲み上げ磁極として機能する現像前磁極であるN2極の法線方向磁束密度ピーク位置が汲み上げ部47近傍となるように磁石を配置することで安定して現像剤32の供給を行うことができる。
N2極の法線方向の磁束密度のピーク値を変化させて実験を行ったところ、現像スリーブ34a表面上の水平軸34hに対して約80[°]以下となる領域では法線方向磁束密度ピーク位置での法線方向磁束密度が10[mT]以下になると、汲み上げ磁極として機能するN2極が発生する磁界の磁気力によって現像剤32を拘束する力に比較して、現像剤32の自重によって現像剤32が落下してしまう力の方が大きくなり、循環搬送路38へと落下する現像剤32の量が増化してしまうことがわかった。このため、汲み上げ部47での法線方向磁束密度は10[mT]以上あることが望ましい。
このとき、N2極の法線方向磁束密度ピーク位置と汲み上げ部47の位置とが同位置である必要はないが、法線方向磁束密度ピークが10[mT]以下になると上述したように、汲み上げ磁極として機能するN2極の磁力で保持できない現像剤が生じてしまうため望ましくない。
〔実施例6〕
図34は、本実施形態のプリンタ100に適用可能な現像装置3の六つ目の実施例(以下、実施例6と呼ぶ)の概略構成図である。実施例6の現像装置3は、実施例5の現像装置3と比較して、現像ローラ34に対する供給スクリュ39及び循環スクリュ40の位置が異なるが、符号が同一の部材は同一の機能を有する部材であり、供給スクリュ39及び循環スクリュ40の位置以外の構成は共通するため共通する構成については説明を省略する。
図34に示す実施例6のように汲み上げ部47が角度が0[°]となる位置の付近となるように構成した場合は、汲み上げ磁極として機能する現像前磁極であるN2極の法線方向磁束密度ピーク位置と汲み上げ部47の位置とが略同位置(−5〜+15[°]の範囲)となるように構成することで安定して現像スリーブ34aへと現像剤32を供給することができ、かつ、現像スリーブ34aで保持しなかった現像剤32は、供給搬送路37内へと落下し、循環搬送路38へと落下することはない。
なお、実施例6の現像装置3は、供給搬送路37内にある程度まで現像剤32が溜まっていないと現像剤32が供給搬送路37を形成する障壁43を乗り越えて現像スリーブ34aへと供給されないため、実施例1〜5の現像装置3に比べて剤枯渇に対しては不利になる。しかし、剤離れに関しては、現像剤32の自重を利用して現像スリーブ34aから現像剤32を離脱させることができるため剤離れ性は良好となり望ましい。
〔実施例7〕
図35は、本実施形態のプリンタ100に適用可能な現像装置3の七つ目の実施例(以下、実施例7と呼ぶ)の概略構成図である。実施例7の現像装置3は、汲み上げ部47に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側に埋め部材82を備える点で実施例1の現像装置3と相異して他の構成は共通するため共通する構成については説明を省略する。
汲み上げ部47を現像スリーブの最上端部よりも(現像スリーブの回転方向に対して)上流側に設けた場合でも、実施例7の現像装置3のように供給搬送路37を形成する仕切り板36と現像スリーブ34aの表面との間の隙間を狭くする埋め部材82を仕切り板36に設けることにより、循環搬送路38への現像剤32の落下を防止することが出来る。
汲み上げ部47が現像スリーブ34aの表面上の70[°]〜80[°]の位置となるように構成した場合には、埋め部材82と現像スリーブ34aとの間隔が0.5[mm]〜1[mm]程度となるように、埋め部材を設けることで、循環搬送路38への現像剤32の落下を防止し、安定した現像剤32の供給を行うことできる。このとき、埋め部材82と現像スリーブ34aが接触すると現像スリーブ34aが磨耗するおそれがあるため、埋め部材82としてはウレタンなどのやわらかい材料からなる部材を使用することが望ましい。
さらに、汲み上げ部47が現像スリーブ34aの表面上の80[°]〜90[°]の位置となるように構成した場合には、埋め部材82と現像スリーブ34aとの間隔が1[mm]〜3[mm]程度であれば、循環搬送路38への現像剤32の落下を防止し、安定した現像剤32の供給を行うことでき、現像スリーブ34aを磨耗させることなく、安定した現像剤供給を行えるため望ましい。
なお、実施例7では、仕切り板36に埋め部材82を設けることにより、循環搬送路38への現像剤32の落下を防止する構成であるが、仕切り板36と現像スリーブ34aの表面とのクリアランスを精度良く設定することができる場合は、仕切り板36と現像スリーブ34aの表面の間隔を狭くすることで、循環搬送路38への現像剤32の落下を防止することができる。
そして、汲み上げ部47が現像スリーブ34aの表面上の70[°]〜80[°]の位置となるように構成した場合には、仕切り板36と現像スリーブ34aの表面の間隔が0.5[mm]〜1[mm]程度となるように設定することにより、循環搬送路38への現像剤32の落下を防止し、安定した現像剤32の供給を行うことできる。また、汲み上げ部47が現像スリーブ34aの表面上の80[°]〜90[°]の位置となるように構成した場合には、仕切り板36と現像スリーブ34aの表面の間隔が1[mm]〜3[mm]程度であれば、循環搬送路38への現像剤32の落下を防止し、安定した現像剤32の供給を行うことでき、現像スリーブ34aを磨耗させることなく、安定した現像剤供給を行えるため望ましい。
〔変形例1〕
図36は、上述の実施形態のプリンタ100とは感光体1の回転方向が異なる不図示のプリンタに適用可能な現像装置3の一つ目の変形例(以下、変形例1と呼ぶ)の概略構成図である。変形例1の現像装置3は現像ローラ34が感光体1対向する現像領域Aでの感光体1の表面移動方向と現像スリーブ34aの表面移動方向とが逆方向である点で実施例4の現像装置3と相異して他の構成は共通するため共通する構成については説明を省略する。
図36に示す変形例1の現像装置3では、現像領域Aにおける現像スリーブ34aの表面移動方向と感光体1の表面移動方向方向とが逆になるいわゆる逆現像方式の構成である。このような、従来、逆現像方式を用いると画像の先端が抜ける不良画像が発生しやすいという課題がある。これは以下の理由による。
すなわち、感光体1と現像スリーブ34aとが逆方向に表面移動しているため、現像領域Aにて感光体1側に現像されたトナーは、現像ニップ中(現像スリーブ34a表面上の現像剤32と感光体1とが接触している範囲を現像ニップ、現像ニップ中で現像電界により現像が行われる領域を現像領域と呼ぶ)を通過して、現像ニップの外へと搬送させる。このとき、現像領域Aの手前(現像領域Aに対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側)では、現像スリーブ34a表面上の現像剤32のキャリアによって形成される磁気ブラシの先端のトナーは、非画像部に印加されている電界により、現像スリーブ34a側へと移動する。このとき、磁気ブラシの先端には、正電界(以下、カウンターチャージと呼ぶ)が残っているため、このカウンターチャージにより一度は感光体1の表面へと現像させたトナーを電気的に掻きとってしまい、画像の先端が抜けやすくなる。また、現像スリーブ34aと感光体1とが逆方向に表面移動しているため、一度は感光体1の表面へと現像させたトナーを機械的に掻きとってしまい、画像の先端が抜けやすくなる。
このような逆現像方式であっても、実施例1〜7と同様に現像スリーブ34aのスリーブ径を小径にすることによって、変形例1では逆現像方式の現像装置3であっても画像の先端が抜ける不具合を抑制することができる。
つまり、小径スリーブでは、現像スリーブ34aの曲率が大きくなるため以下の利点がある。
すなわち、小径スリーブでは、現像ニップの幅が非常に狭くなっている。ここで、現像スリーブのスリーブ径Φ10[mm]、感光体1のドラム径Φ30[mm]として、現像スリーブ34aの表面と感光体1表面との最近接部の間隙を0.35[mm]、現像ドクタ部を通過した現像スリーブ34a表面上の現像剤32の量である汲み上げ量を50[mg/cm]としたとき、現像ニップの幅は1.5[mm]〜2.5[mm]程度となる。同条件で現像スリーブ34aのみスリーブ径Φ18[mm]にすると現像ニップの幅は、4[mm]〜5[mm]となる。このように、小径スリーブを用いると、現像ニップの幅が非常に狭くなっているため、現像後に感光体1からすぐさま磁気ブラシを離すことができ、機械的なトナーの掻きとりを低減することができる。また、曲率が大きいため、現像スリーブ34aと感光体1の最近接部から離れた際の電界の低減率も大きくなるため、現像領域A外での電界も小さくなり、電気的なトナーの掻きとりも低減することができる。
さらに、逆現像方式の場合、感光体1と現像剤32との摺擦能力が高まるため、現像後の残像の影響を受け難く感光体1のクリーニング機構を設けずとも良好な画像を得られるという利点がある。
つまり、小径の現像スリーブ34aを用いた現像装置3を用いて、逆現像方式を用いること、従来の逆現像方式のデメリットであった画像の先端抜けといった不具合を抑制しつつ、現像装置3の小型化とクリーニング機構を用いない作像システムを構成できるため、より小型な作像システムを構築することが可能となる。
また、実施例1〜7及び変形例1のように、供給搬送路37内の現像剤32を現像スリーブ34aの表面に上方から掛け流すように供給する構成では、現像前磁極であるN2極の法線磁束密度を低減しているため、剤規制部材35の材料が磁性であっても非磁性であっても同等の安定性を得ることができた。
図37は、図31を用いて説明した実施例4の現像装置3を用いて剤規制部材35先端の現像スリーブ34aの表面に対する距離を変動させたときの、剤規制ギャップのギャップ幅Gdの値に対する剤規制ギャップを通過する現像剤32の量(以下、「ρ」と呼ぶ。)の値を示すグラフである。図37(a)は、規制磁極として機能するN2極の法線方向の磁束密度のピーク値が15[mT]となるように構成した場合のグラフであり、図37(b)は、規制磁極として機能するN2極の法線方向の磁束密度のピーク値が30[mT]となるように構成した場合のグラフである。
図37に示すように、剤規制部材35の材料が磁性であっても非磁性であっても剤規制ギャップのギャップ幅Gdと剤規制ギャップを通過する現像剤量ρとの関係を示すグラフの傾きが同じであるため、剤規制ギャップのギャップ幅Gdの変動に対するρの変動量は同程度となる。
次に、実施例1〜7の現像装置3内で現像剤を搬送する構成について、より詳しく説明する。
図38は、実施例1〜7の現像装置3の現像剤搬送路(供給搬送路37及び循環搬送路38)内での現像剤32の流れと現像剤32の量の分布とを説明する模式図である。
持ち上げ部41aは、循環搬送路38から持ち上げ口41を通って供給搬送路37へ現像剤32を運ぶ部分であり、現像剤32を重力に逆らって搬送する部分である。そのため持ち上げ部41aの近傍には現像剤32が溜まりやすい。
ここで、循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側で生じるおそれがある、現像剤漏れ、現像剤連れ回りについて説明する。
図38に示すように、循環搬送路38から供給搬送路37に現像剤32を受け渡す部分である持ち上げ口41は供給搬送路37から落下口42を通って循環搬送路38に現像剤32を受け渡す部分である落下部42aに比べて単位時間当りに通過する現像剤32の量が多くなる。そのため持ち上げ部41a付近には現像剤が溜まり易い。その結果、持ち上げ部41a近傍だけでなく、循環搬送路38内の持ち上げ部41aに対して循環スクリュ40の現像剤搬送方向上流側にも現像剤32が溜まり易い。
図38は、循環搬送路38内の持ち上げ部41aに対して循環スクリュ40の現像剤搬送方向上流側にも現像剤32が溜まった状態を示している。図38に示す状態になると、図38中の領域αの部分は現像スリーブ34aからの現像剤32を循環搬送路38に回収できなくなってしまう。この場合、供給搬送路37から現像スリーブ34aへと受け渡されて現像領域Aを通過した現像剤32は、循環搬送路38内に行き場が無くなっているため、ケーシングの隙間から現像装置3の外に漏れ出してしまう。この現象を剤漏れと呼ぶ。
さらに、図38で示すように循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍に現像剤32が溜まった状態となると、剤漏れ以外にも連れ回りという不具合が発生する。連れ回りは一度、現像領域Aを通過した現像スリーブ34a上の現像剤32が現像スリーブ34aと循環搬送路38とが対向する位置で現像スリーブ34aの表面から離脱せずに、再度、現像領域Aに運ばれる現象である。一度、現像領域Aを通過した現像剤32はトナー濃度が下がっている。そのトナー濃度が下がった現像剤32が何度も現像領域Aに運ばれるため、連れ回りが発生すると現像領域Aで必要なトナー量が確保できずに画像濃度が下がってしまう。
なお、剤漏れ及び連れ回りは共に循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤量が多いことによって発生する。したがって、循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤量が少なくなれば(循環搬送路38内の現像剤32の高さが低くなれば)発生しない。
次に、現像装置3に適用可能な剤漏れや連れ回りの発生を防止する構成について説明する。
循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤量を少なくする構成としては下記(a)または(b)の構成を挙げることができる。
(a)循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤搬送力を大きくする。
(b)持ち上げ口41の開口面積及び開口位置を適切に設定する。
〔実施例8〕
次に、実施例1〜7の現像装置3に適用可能な現像装置3内で現像剤を搬送する構成で上記(a)の構成を備えた実施例(以下、実施例8と呼ぶ)について説明する。
上記(a)の構成は、現像装置3ではスクリュ部材である循環スクリュ40によって循環搬送路38内の現像剤搬送を行っているため、循環スクリュ40のリード角を適切に設定することが望ましい。
図39は、循環スクリュ40や供給スクリュ39として用いることが出来るスクリュ部材80におけるリード角の説明図である。リード角βはスクリュ軸部80aに固定された螺旋状のスクリュ羽部80bの面とスクリュ軸部80aに直交する仮想平面80cとが成す角である。そして、スクリュ軸部80aに対してスクリュ羽部80bが垂直に近くなるほどリード角βの角度が小さくなる。
なおリード角βの角度θは、スクリュ径A、スクリュピッチをBとした場合、以下の数4の式で定義される。
Figure 0005387980
図40は、スクリュ部材のリード角βの角度と搬送速度との関係を示すグラフである。図40のグラフはスクリュ径が14[mm]のスクリュ部材を800[rpm]で回転させたときのスクリュ軸方向の搬送速度を測定した結果である。
図40に示すように、リード角βの角度を45[°]近傍の値に設定することで搬送速度を速くできるため循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の循環スクリュ40のリード角の角度は45[°]に設定する。また、循環スクリュ40の回転数を高くしても現像剤32の搬送速度を速くすることができる。しかし、スクリュ部材の回転数を高くするとスクリュ部材と軸受けの部分との摩擦により熱が発生してしまう。その熱により現像剤中のトナーが凝集し、固化してしまうおそれがあるので、スクリュ部材の回転数は可能な限り小さくすることが望ましい。そのため現像装置3では循環スクリュ40の循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍に位置する箇所のリード角の角度を45[°]に設定した上で、必要なスクリュ回転数に設定する。本実施例8では循環スクリュ40を800[rpm]の回転数で回転させている。
さらに、循環搬送路38内の持ち上げ口41が設けられた位置では、現像剤32に対して上向きの力を与える構成を循環スクリュ40に設けたほうが良い。具体的には、循環搬送路38内の持ち上げ口41に位置する箇所では循環スクリュ40のリード角の角度を60[°]近傍の値(45[°]〜70[°])に設定すると良い。
ここで、循環スクリュ40のリード角の角度を60[°]近傍の値に設定することによって、現像剤32に対して上向きの力を与える構成について説明する。
図41は、現像装置3の循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤32の流れの説明図である。
図41では、現像剤搬送方向下流側端部近傍を、持ち上げ口41の下方の領域である持ち上げ部41aと、持ち上げ部41aに対して現像剤搬送方向上流側の領域である持ち上げ手前部41bとに分ける。図41に示すように、循環搬送路38内では持ち上げ手前部41bまでは現像剤32を図41中の左側に向かって搬送するが、持ち上げ部41aでは現像剤32を上向きに搬送する。このため、持ち上げ手前部41bと持ち上げ部41aとでは循環スクリュ40に求められる機能が異なる。
持ち上げ手前部41bでは現像剤を横方向に効率よく運ぶ機能が求められるので、循環スクリュ40の持ち上げ手前部41bに位置する箇所ではリード角の角度が45[°]近傍の値となるように設定する。
一方、持ち上げ部41aでは現像剤32を上方に搬送するので、現像剤32に対して、より上向きの力を加えられる機能が求められる。その構成として、循環スクリュ40の持ち上げ部41aに位置する箇所では、傾斜したパドルを設ける、または、リード角の角度を45[°]よりも大きくなるように設定すると良い。
図42はリード角の角度が小さいスクリュ部材80の模式図であり、図43はリード角の角度が大きいスクリュ部材80の模式図である。図42及び図43の図中の矢印Eは、現像剤の搬送方向を示している。
スクリュ部材80のスクリュ羽部80bは現像剤32に対してスクリュ羽部80bの面に対して垂直な方向の力である垂直抗力(図中の矢印fで示す)を加える。つまりこの垂直抗力の向きはリード角の角度の大きさによって決まっている。リード角の角度が小さいときは図42に示すように、垂直抗力はスクリュ部材80の軸方向の成分(図中f)が多くなる。一方、リード角の角度を大きくするとスクリュ部材の軸方向の成分(図中f)は小さくなり、軸方向と直交する方向の成分(図中f)が大きくなる。
よって、循環スクリュ40の持ち上げ部41aに位置する箇所ではリード角の角度を大きくすることにより、現像剤32に対して上向きに加える力を大きくできる。しかし、リード角の角度が大きくなりすぎて垂直抗力の軸方向に直交する方向の成分が支配的になることも好ましくない。これは、垂直抗力の軸方向に直交する方向の成分が支配的になると、持ち上げ部41aに現像剤32が入って来なくなるからである。すなわち、持ち上げ手前部41bでは現像剤32を循環スクリュ40の軸方向送ろうとしても、循環スクリュ40の持ち上げ部41aに位置する箇所に軸方向に送る力がないと、持ち上げ部41aと持ち上げ手前部41bとの領域の境界近傍に現像剤が溜まってしまう。その結果、持ち上げ部41aに現像剤32が入ってこなくなり、持ち上げ部41aでの上方への移送効率が低下してしまう。
図44は、循環スクリュ40の持ち上げ部41aに位置する箇所のリード角の角度を変えた場合の、現像装置3内での現像剤の搬送が平衡状態になっている状態でのリード角の角度と持ち上げ部41aでの上方への現像剤の搬送量との関係を示すグラフである。
図44に示すグラフから、リード角の角度が60[°]近傍の値のときに持ち上げ部41aでの上方への現像剤搬送量がもっとも多くなっていることがわかる。
図44に示す結果より、循環スクリュ40の持ち上げ部41aに位置する箇所のリード角の角度は60[°]近傍の値とすることで、持ち上げ部41aでの循環搬送路38から供給搬送路37への現像剤の受け渡しを効率良く行えることが分かる。なお、羽部のリード角を60[°]とするものに限らず、循環スクリュ40の持ち上げ部41aに位置する箇所にパドルを設け、このパドルのリード角の角度を60[°]近傍の値に設定してもよい。
実施例8現像装置3では、循環搬送路38内を現像剤搬送方向に3等分した場合の搬送方向下流側1/3の領域を現像剤搬送方向下流側端部近傍の領域として、循環スクリュ40の循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍に位置する箇所のリード角の角度を45[°]に設定し、現像剤搬送方向下流側端部近傍よりも上流側に位置する箇所の循環スクリュ40のリード角の角度を45[°]よりも大きい角度に設定している。さらに、循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍内でも持ち上げ部41aに位置する箇所の循環スクリュ40のリード角の角度を60[°]に設定している。
このような実施例8の現像装置3では、循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤搬送力を大きくすることができ、さらに、持ち上げ部41aでの循環搬送路38から供給搬送路37への効率のよい現像剤32の受け渡しができるため、循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤量を少なくすることができ、剤漏れや連れ回りの発生を防止することが出来る。
〔実施例9〕
次に、実施例1〜8の現像装置3に適用可能な現像装置3内で現像剤を搬送する構成で上記(b)の構成を備えた実施例(以下、実施例9と呼ぶ)について説明する。
上記(b)の構成について、持ち上げ口41の位置での現像スリーブ34aの回転軸に直交する仮想平面における現像スリーブ34aに対する持ち上げ口41の位置と、持ち上げ口41の形状とが重要な項目である。
図45は、現像スリーブ34aの回転軸方向の持ち上げ部41aの位置における現像スリーブ34aの回転軸に直交する仮想平面での実施例9の現像装置3の断面説明図である。なお、回転軸方向における持ち上げ口41の位置では、現像スリーブ34aへの現像剤32の供給、及び、現像スリーブ34a上の現像剤32の回収は行わない。このため、障壁43の上方の供給スクリュ39と現像スリーブ34aとの間は供給仕切り壁65によって仕切られており、供給スクリュ39と現像スリーブ34aとの間は循環仕切り壁66によって仕切られている。
図45に示すように、実施例9の現像装置3では、この仮想平面上での持ち上げ口41の位置がこの仮想平面上での現像スリーブ34aの位置に対して遠い側となるような仕切り板36における位置に持ち上げ口41を開口している。
また、実施例9の現像装置3では、循環スクリュ40が図45中の反時計回り方向(矢印J方向)に回転している。これにより、循環スクリュ軸部40aを挟んで図45中の右側の領域では循環スクリュ羽部40bが下方から上方に移動し、循環スクリュ軸部40a挟んで図45中の左側の領域では循環スクリュ羽部40bが上方から下方に移動する。このため、循環搬送路38内では循環スクリュ軸部40aを挟んで図45中の右側の領域の現像剤32の剤面が高くなる。そして、実施例9の現像装置3では、循環搬送路38の循環スクリュ軸部40aを挟んで図45中の右側の上部に持ち上げ口41を設けているため、現像剤32の剤面が高い方から現像剤32を供給搬送路37へと持ち上げる構成となっている。循環搬送路38から供給搬送路37へと現像剤32を持ち上げる場合は、実施例9の現像装置3のように、現像剤32の剤面が高い方から持ち上げるように構成することで、持ち上げ部41aでの上方への移送効率が向上する。
図46は、上述の仮想平面上での持ち上げ口41の位置を実施例9の現像装置3よりも現像スリーブ側の位置とした比較例7の現像装置3の断面説明図である。
図45や図46で示す現像装置3では、循環搬送路38内の持ち上げ口41の位置で現像剤32が詰まった状態とならないと、図46で示すように持ち上げ口41に隙間ができ、矢印Kで示すように、一度は供給搬送路37に持ち上がった現像剤32が持ち上げ口41の隙間から循環搬送路38へ落下してしまう。また、比較例7の現像装置3の循環スクリュ40の回転方向は実施例9の現像装置3と同じであるので、循環搬送路38内での現像スリーブ34aから遠い側の方が現像スリーブ34aに近い側よりも現像剤32の剤面が高くなっている。このため、比較例7の現像装置3では、実施例9の現像装置3よりも循環搬送路38内の持ち上げ部41aの位置で現像剤32の量が多く、循環搬送路38内のが詰まっていないと、循環搬送路38から現像剤32を持ち上げて供給搬送路37に受け渡すことができない。図45と図46とでは、現像剤32の剤面をそろえて記載しているが、比較例7の構成で、図46の状態では、矢印Kで示すように、持ち上げ口41の現像スリーブ34aに近い側の隙間から供給搬送路37内の現像剤32が循環搬送路38へ落下してしまう。そのため、比較例7の現像装置3では図46に示す状態よりも更に現像スリーブ34aの近傍まで現像剤32で埋まるように、循環搬送路38内の持ち上げ部41aに現像剤32を溜めないと現像剤32を供給搬送路37へ持ち上げることができない。そして、持ち上げ部41aに現像剤32が溜まると、持ち上げ手前部41bにも現像剤32が溜まるので、結果的に連れ回りや剤漏れが発生し易くなる。
一方、実施例9の現像装置3のように、持ち上げ口41を現像スリーブ34aから離れた位置に設けることにより、持ち上げ部41aに溜める現像剤32の量が比較例7の現像装置3よりも少ない状態で循環搬送路38から現像剤32を持ち上げて供給搬送路37に受け渡すことができる。持ち上げ部41aの現像剤32の量を少なくすることで、持ち上げ手前部41bの現像剤32の量も少なくすることができ、その結果、剤漏れや連れ回りの発生を抑制することができる。よって、現像スリーブ34aの回転軸に直交する仮想平面における持ち上げ口41の位置がこの仮想平面における現像スリーブ34aの位置に対して遠い位置となるように配置することが望ましい。
次に持ち上げ開口部の形状について説明する。
図47は、実施例9の現像装置3の循環搬送路38の現像剤搬送方向下流側端部近傍を上方から見た模式図である。
図47中の領域γは循環搬送路38内の現像剤32が仕切り板36の下面に接触している領域を示している。上述したように、循環搬送路38内の持ち上げ口41の位置で現像剤32が詰まった状態とならないと、循環搬送路38内の現像剤32を供給搬送路37に受け渡すことができないが、循環搬送路38内の持ち上げ口41の位置で現像剤32が詰まった状態では循環搬送路38内の現像剤が持ち上げ口41の周りの仕切り板36に接触した状態となる。すなわち、持ち上げ口41は図47中の領域γで示す循環搬送路38内の現像剤32が仕切り板36の下面に接触している領域の内側になければならない。
持ち上げ口41の開口の形状としては、図47に示すものに限らず、図48のように三角形になっていても良いし、図49のように台形になっていてもよい。さらに図50のように丸みを帯びた形状でもよい。持ち上げ口41の形状がどのような形状であっても、持ち上げ口41の位置を仕切り板36における現像スリーブ34aから遠い側とし、持ち上げ口41の開口面積が循環スクリュ40のスクリュ断面積よりも大きくなるように設定し、さらに、持ち上げ口41の開口の現像スリーブ34aの回転軸方向についての長さが現像スリーブ34aから遠いほど長くなるような形状とすることが望ましい。
次に、本実施例の現像装置3の補給トナーの分散性について説明する。
図51は、図38の模式図にトナーの補給位置(図中の位置T)を示した概略図である。トナーは循環搬送路38上流側に補給している。補給したトナーは「循環搬送路38」→「持ち上げ口41」→「供給搬送路37」→「現像スリーブ34aの表面」の順に撹拌されながら搬送される。
現像装置3に対して、トナーを補給するときは1回の補給動作によって、トナーが0.05[g]程度づつ補給され、消費したトナーの量と同じ量を目指して補給される。たとえば、トナーを0.3[g]補給する場合は間欠動作で6回の補給動作によって補給されるようになっている。
一回の補給動作で補給されるトナー補給量は0.05[g]だが、このトナーが搬送中に長手方向(現像スリーブ34aの回転軸方向)に分散させる必要がある。
循環搬送路38での循環スクリュ40によって現像剤を搬送しながら補給トナーを分散させる構成については後述する。
ここでは持ち上げ部41aで補給トナーを分散させる構成について説明する。
補給トナーを長手方向に分散する構成としては、持ち上げ部41aでの現像剤32の搬送経路を分割する方法がある。例えば、図52のように持ち上げ口41を2分割して、第一持ち上げ口411と第二持ち上げ口412とを設ける方法である。このように分割すると図53に示すように持ち上げ部41aでの現像剤32の流れに2種類の搬送経路ができる。これにより、持ち上げ部41aに局所的にトナー濃度が濃い現像剤32が入ってきても、2種類の搬送経路に分割されることで、持ち上げ部41aを通過した後の現像剤32のトナー濃度を均すことができる。
なお、持ち上げ口41を分割するときには、図52に示すように循環搬送路38の現像剤搬送方向上流側の第二持ち上げ口412の開口面積を第一持ち上げ口411の開口面積よりも小さくすることが望ましい。第二持ち上げ口412の方の開口面積を大きくすると、大部分の現像剤32が第二持ち上げ口412を通過して持ち上がるため、分散効果が低下する。
また、補給トナーの分散性を向上する意味では図48や図49のように、持ち上げ口41の開口形状の条件が循環搬送路38の現像剤搬送方向上流側ほど現像スリーブ34aの回転軸方向に直交する方向の開口幅が狭い条件でも分散性を向上することができる。この理由は、持ち上げ口41を分割した場合と同じで、持ち上げ部41aにおける循環搬送路38の現像剤搬送方向上流側から持ち上がる現像剤32と搬送方向下流側から持ち上がる現像剤32とで持ち上げに時間差ができるためである。
図54は持ち上げ口41の開口形状と拡散係数の関係を示すグラフである。
なお拡散係数とは以下の数5の式で表す現像剤の移送拡散方程式にて用いる係数Dのことをさす。
Figure 0005387980
上記数5の式で、Cはトナー濃度をあらわしており、左辺は時間当たりのトナー濃度の変化量を表す。右辺第一項は移送項と、第二項を拡散項と呼ぶ。第一項は現像剤の軸方向に移動に関わる項をあらわし、第二項は現像剤の周囲との分散を表す項である。拡散係数は上式のDであり、分散性が良い、つまり長手方向でよく混ざる条件はDが大きくなる。
なお、測定は補給直後と持ち上げ後のトナー濃度を求め、移動距離及び移動時間から係数uとDを算出する。
この拡散係数算出結果が図54に示すグラフである。図54中の横軸の「長方形」は持ち上げ口41の開口形状が図47の形状のときの結果である。どうように、「三角形」は持ち上げ口41の開口形状が図48の形状のときの結果であり、「分割」は持ち上げ口41の開口形状が図52の形状のときの結果である。
このように、補給トナーの分散性を向上するためには、持ち上げ口41の開口形状が図47のような長方形の構成よりも図48〜図50、及び図52で示した形状の方が良い。
〔実施例10〕
次に、実施例1〜9の現像装置3に適用可能な現像装置3内で現像剤を搬送する構成の実施例(以下、実施例10と呼ぶ)について説明する。
まず、本実施例現像装置3内での現像剤32の流れについて説明する。
図51に示すように、本実施例の現像装置3内の現像剤32は「循環搬送路上流側端部38a」→「循環搬送路下流側端部38b」→「供給搬送路上流側端部37a」→「供給搬送路下流側端部37b」→「循環搬送路上流側端部38a」・・・・と循環し、還流を形成している(以下、この循環の還流を基本還流と呼ぶ)。また、現像装置3内では基本還流のほかに、「供給搬送路37」→「現像スリーブ34a表面」→「循環搬送路38」という現像剤32の流れが存在する(以下、この流れを分岐流と呼ぶ)。
現像装置3では、基本還流がどの場所も同じ現像剤搬送速度で還流している場合は、循環搬送路38では現像剤搬送方向の下流側ほど現像剤量が多くなり、供給搬送路37では現像剤搬送方向の上流側ほど現像剤量が多くなる。このため、現像剤32の剤面32fは図51に示すように長手方向に対して斜めになっている。
図55は、図51に示すの循環搬送路38内の任意の領域Ζにおける現像剤32の流れの説明図である。
循環搬送路38の任意の領域Ζでは、領域Ζよりも現像剤搬送方向上流側から領域Ζ内に流れてくる現像剤32の流れMuと、領域Ζから領域Zよりも現像剤搬送方向下流側に流れていく現像剤32の流れMkと、現像スリーブ34aの表面から領域Ζ内に落下して領域Z内に回収される現像剤32の流れMsとの3種類の現像剤32の流れが存在する。
現像装置3において、領域Z(以下、循環搬送路セルと呼ぶ)内の現像剤量が平衡状態になれば、上記3種類の現像剤32の流れの現像剤搬送量に対して下の式(1)が成り立つ。
Mk=Mu+Ms・・・・・(1)
つまり循環搬送路セルに入って来る現像剤32の量と循環搬送路セルから出て行く現像剤32の量が等しくなる。
また、Muの現像剤量は、循環搬送路セルの現像剤搬送方向上流側端部(以下、上流側端部と呼ぶ)の現像剤32の断面積Suと循環搬送路セルの上流側端部での現像剤搬送速度Vuの積によって決まり、以下の式(2)が成り立つ。
Mu=Su×Vu・・・・(2)
同様に、Mkの現像剤量は、循環搬送路セルの現像剤搬送方向下流側端部(以下、上流側端部と呼ぶ)の現像剤32の断面積Skと循環搬送路セルの下流側端部での現像剤搬送速度Vkの積によって決まり、以下の式(3)が成り立つ。
Mk=Sk×Vk・・・・(3)
ここで、VuとVkとが同じ値である場合、現像スリーブ34aから循環搬送路セルに落下してくる現像剤32の分だけ循環搬送路セルの下流側端部の現像剤断面積Skの方が上流側端部の現像剤の断面積Suよりも大きくなる。ここで、Vk=Vu=Vとすると下記式(4)のようになる。
Sk×V=Su×V+Ms・・・・(4)
式(4)を変形すると下記式(5)のようになる。
Sk=Su+Ms÷V・・・・(5)
すなわち、Sk(下流側端部の現像剤の断面積)はSu(上流側端部の現像剤の断面積)に対して「Ms÷V」だけ大きくなる。
このような原理によって各実施例の現像装置3内では現像剤32の剤面32fが長手方向で斜めになる。
また、上記式(1)〜(3)より下記式(6)を導くことができる。
Sk×Vk=Su×Vu+Ms・・・(6)
仮にSk=Su=Sのように、循環搬送路セルの下流側端部の現像剤の断面積と上流側端部の現像剤の断面積とを同じ面積にしたい(現像剤の高さを一定にしたい)場合は、下記式(7)が成り立つように構成すれば現像剤32の剤面32fは斜めにならない。
Vk=Vu+Ms÷S・・・・(7)
上記式(7)は、各循環搬送路セルの下流側端部の現像剤搬送速度Vkを、上流側端部の現像剤搬送速度Vuに対して「Ms÷S」だけ大きくしてやればよいことを意味している。すなわち、循環搬送路38の現像剤搬送方向下流側ほど現像剤搬送速度を速くしてやれば循環搬送路38内の現像剤32の剤面32fは一定になる。
なお、上述の説明では循環搬送路38の現像剤搬送速度について説明したが、供給搬送路37でも同様の原理で現像剤搬送速度が決まる。
次に、供給搬送路下流側端部37b近傍で発生するおそれのある現像剤枯渇の不具合について説明する。
供給搬送路37内では現像剤32の搬送速度が一定であると図51に示すように現像剤搬送方向下流側ほど現像剤量が少なくなるため、供給搬送路下流側端部37b近傍では現像剤量が少なくなりやすい。供給搬送路下流側端部37b近傍で現像剤量が少なくなると、供給搬送路37から現像スリーブ34aに現像剤32を供給することができなくなる。その結果、図56中のように、現像スリーブ34aの右側の領域Ηに現像剤32が供給できなくなる現像剤枯渇が発生する。
現像装置3で現像剤枯渇が発生しないための現像剤搬送条件について図57を用いて説明する。
図57で示す「循環搬送路38から供給搬送路37への単位時間当りの現像剤搬送量Mku」と「現像スリーブ34aの表面から循環搬送路38に単位時間当りに落下する現像剤32の総量Mzs」について、供給搬送路下流側端部37b近傍で現像剤枯渇が発生しないための最低限必要な条件と下記式(8)の条件がある。
Mku>Mzs・・・・(8)
すなわち、現像装置3内の現像剤の搬送状態が平衡状態となった場合においては、「循環搬送路38から供給搬送路37への単位時間当りの現像剤搬送量Mku」は、「現像スリーブ34aの表面から循環搬送路38に単位時間当りに落下する現像剤32の総量Mzs」よりも多くなければならない。上記式(8)の条件が成り立っていない場合、供給搬送路37内の供給搬送路上流側端部37a近傍以外の現像剤搬送速度をどんなに速くしようとも現像剤枯渇が発生する。
次に、回収室下流側で発生する現像剤漏れ、現像剤連れ周りについて説明する。
図58は、現像剤漏れが発生した状態の現像剤搬送路の模式図である。図58に示したとおり、循環搬送路38から供給搬送路37に現像剤32を受け渡す部分である持ち上げ部41aは供給搬送路37から循環搬送路38に現像剤を受け渡す部分である落下部42aに比べて現像剤搬送量が多くなる。そのため持ち上げ部41a付近には現像剤が溜まりやすく、図58中の領域Λのような状態になると、現像スリーブ34aからの現像剤32を循環搬送路38に回収できなくなってしまう。この場合、「供給搬送路37」→「現像スリーブ34aの表面」と循環した現像剤32は循環搬送路38に行き場がなくなるために現像装置3の外に落下してしまう。この現象を剤漏れと呼ぶ。
さらに、持ち上げ部41a付近に現像剤32が溜まると剤漏れ以外にも連れ周りという不具合が発生する。連れまわりは一度は現像領域Aを通過した現像スリーブ34a上の現像剤32が現像スリーブ34aと循環搬送路38とが対向する位置で現像スリーブ34aの表面から離脱せずに、再度、現像領域Aに運ばれる現象である。一度、現像領域Aを通過した現像剤32はトナー濃度が下がっている。そのため、連れ周りが発生すると現像領域Aで必要なトナー量が確保できずに画像濃度が下がってしまう。
なお、剤漏れ及び連れ回りは共に循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤量が多いことによって発生する。したがって、循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤量が少なくなれば(循環搬送路38内の現像剤32の高さが低くなれば)発生しない。
次に、現像装置3に適用可能な剤漏れや連れ回りの発生を防止する構成について説明する。
循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤量を少なくする構成としては下記(a)または(b)の構成を挙げることができる。
(a)循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の現像剤搬送力を大きくする。
(b)持ち上げ口41の開口面積及び開口位置を適切に設定する。
上記(a)の構成は、現像装置3ではスクリュ部材である循環スクリュ40によって循環搬送路38内の現像剤搬送を行っているため、循環スクリュ40のリード角を適切に設定することが望ましい。
図39を用いて説明したように、スクリュ軸部80aに対してスクリュ羽部80bが垂直に近くなるほどリード角βの角度が小さくなる。
また、スクリュ部材のリード角βの角度と搬送速度との関係は図40示すグラフのようになる。図40のグラフはスクリュ径が14[mm]のスクリュ部材を800[rpm]で回転させたときのスクリュ軸方向の搬送速度を測定した結果である。
図40に示すように、リード角βの角度を45[°]近傍の値に設定することで搬送速度を速くできるため循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍の循環スクリュ40のリード角の角度は45[°]に設定する。また、循環スクリュ40の回転数を高くしても現像剤32の搬送速度を速くすることができる。しかし、スクリュ部材の回転数を高くするとスクリュ部材と軸受けの部分との摩擦により熱が発生してしまう。その熱により現像剤中のトナーが凝集し、固化してしまうおそれがあるので、スクリュ部材の回転数は可能な限り小さくすることが望ましい。そのため現像装置3では循環スクリュ40の循環搬送路38内の現像剤搬送方向下流側端部近傍に位置する箇所のリード角の角度を45[°]に設定した上で、必要なスクリュ回転数に設定する。上述の実施例8では循環スクリュ40を800[rpm]の回転数で回転させている。
図59は、スクリュ部材のリード角βの角度と分散性との関係を示すグラフである。図59より、リード角の角度が大きい方が分散性が大きくなっていることがわかる。なお、ここで言う分散性とはスクリュ部材の軸方向における単位距離あたり移動する間に現像剤が移動方向でどの程度分散するかを表している。
上記(b)の構成については、現像スリーブ34aの軸方向における持ち上げ口41と現像スリーブ34aとの距離(図41中の矢印W)を可能な限り広く設定し、持ち上げ口41を現像スリーブ34aから可能な限り遠い位置に設定した方が良い。
持ち上げ口41から現像剤32を持上げるためには、循環搬送路38内の持ち上げ部41aには現像剤が詰まってないと現像剤32は持ち上がらずに、供給搬送路37内の現像剤32が持ち上げ口41から落下して、循環搬送路38内の持ち上げ部41aに戻ってしまう。よって、現像剤が持ち上がるためには少なくとも循環搬送路38内の持ち上げ部41aに現像剤32が溜まることになる。このため、持ち上げ口41と現像スリーブ34aとの距離が大きければ持ち上げ部41aに溜まる現像剤32が現像スリーブ34aにかかりにくくなり、剤漏れや連れ回りの発生を抑制することができる。
しかしながら、現像装置3を小型化するためには、持ち上げ口41を現像スリーブ34aの近傍に設ける必要があるため、持ち上げ口41と現像スリーブ34aとの距離Wを設定するだけでは現像装置3を小型化しつつ、剤漏れや連れ回りの発生を抑制することはできない。
現像装置3を小型化しつつ、剤漏れや連れ回りの発生を抑制するためには、持ち上げ口41の開口面積を循環スクリュ40のスクリュ断面積以上に設定する必要がある。
これは、上記式(2)及び(3)で示したように、現像剤搬送量は現像剤が移動可能な「断面積×搬送速度」で決まるためである。持ち上げ口41の開口面積が循環スクリュ40のスクリュ断面積よりも小さい場合は循環スクリュ40によって現像剤32に搬送力が付与される領域の現像剤搬送速度よりも速い搬送速度で持ち上げ口41を通過する現像剤32は移動しなければならなくなる。持ち上げ口41を通過する現像剤32の搬送速度が速い場合はその周りにかかる現像剤圧力も大きくなっており、その圧力は循環搬送路38の持ち上げ部41aに伝播する。そのため循環搬送路下流側端部38b近傍(持ち上げ部41aや持ち上げ手前部41b)に現像剤32が詰まりやすくなる。
図60は、持ち上げ口41の開口面積と持ち上げ口41での現像剤搬送量との関係を示すグラフである。
図60中の「開口面積小」は、持ち上げ口41の開口面積をスクリュ断面積の0.9倍としたときのグラフであり、「開口面積大」は持ち上げ口41の開口面積をスクリュ断面積の2.2倍としたときのグラフである。
図60に示すように、循環スクリュ40の回転数が同じ(循環スクリュ40の現像剤搬送力が同じ)値であったとしても、開口面積が広い方が持ち上げ口41の現像剤搬送量は多くなっている。すなわち、持ち上げ部41aでの現像剤圧力が小さくても持ち上げ口41の開口面積が広いと必要な現像剤搬送量が確保できる。そのため、持ち上げ部41aや持ち上げ手前部41bでの現像剤詰まりを少なくすることができる。
次に、循環搬送路上流側端部38a近傍での分散能力について説明する。
本実施例の現像装置3は小型の現像装置であるために現像容器33に収納さている現像剤32の量が、従来の現像装置に比べて少ない。このように現像剤32が少ない場合にトナーの分散能力が必要になる。
時間当りの印刷枚数が同じで、現像容器内に収納する現像剤の総量が異なる現像装置Aと現像装置Bとを比較したものを表3に示す。
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現像容器内に収納する現像剤の総量は、現像装置Aが90[g]で現像装置Bが270[g]である。そして、単位時間当たりの印刷枚数が同じ場合、同じ画像の印刷に使われるトナー消費量は現像装置A、現像装置B共に等しいが、現像容器内のトナーの総量に対するトナー消費量の割合は現像装置Aと現像装置Bとでは異なる。例えば、全面画像(黒トナーなら真っ黒な画像)を出力した場合のトナー消費で比較すると、現像装置Aでは現像容器内の総トナー量に対して全面画像出力時のトナー消費量の割合は6[%]使うのに対し、現像剤容量が大きい現像装置Bでは現像容器内の総トナー量に対して全面画像出力時のトナー消費量の割合は2[%]程度である。
そして、画像出力後は次の画像作成のために消費したトナー量と同じ量のトナーを現像容器内に補給する必要がある。これも現像装置Aでは現像容器内トナー量の6[%]、現像装置Bでは2[%]相当のトナーを補給する。全体のトナー量に対して補給されるトナー量が多いため、現像装置Aは現像装置Bに比べて補給したトナーを現像剤中に分散する能力を高くしなければならない。
ここで、本実施例の現像装置3のように小型化した現像装置で補給したトナーを現像剤中に分散する能力を高くする構成について説明する。
本実施例の現像装置3のトナー補給位置Tは、図51に示すように循環搬送路上流側端部38aである。トナー補給位置としては供給搬送路37内の現像剤搬送方向下流側の現像スリーブ34aの端部に現像剤32を受け渡す位置よりも現像剤搬送方向下流側の供給搬送路37内であってもよい。
補給したトナーを現像剤中に分散する能力を高めためには、下記(c)〜(e)の項目を満たすことが必要である。
(c)補給したトナーを長手方向で分散する。
(d)分散したトナーを現像剤中に取り込む。
(e)取り込んだトナーをキャリアと接触させる(トナーを帯電させるため)。
先ず、上記(c)は、循環搬送路上流側端部38a近傍で行う必要がある。
上記(c)の項目を、循環スクリュ40による現像剤搬送中に行うためには、図61中の矢印Gで示すように、循環スクリュ羽部40bを乗り越えてトナーが移動しないと分散されない。なお、図61では現像剤搬送方向(図61中の矢印Eの方向)と逆方向に循環スクリュ羽部40bを乗り越えるトナーの移動方向を記載しているが、現像剤搬送方向と逆方向に進むという意味ではなく、現像剤と同じ速度で搬送されるトナーと循環スクリュ羽部40bのピッチを乗り越えて遅れるトナーとが存在するという意味で記載している。
また、循環スクリュ羽部40bのピッチを乗り越えて遅れるのは補給したトナーだけではなく、現像剤も一緒に遅れる。そのため、循環搬送路上流側端部38a近傍の現像剤搬送速度は必然的に遅くなる。
図62は、補給トナーの分散性を高める構成の一例の説明図である。
循環スクリュ羽部40bのピッチ間にパドル401がついている。パドル401は循環スクリュ40によって軸方向に搬送されている現像剤32を軸方向に直交する方向に跳ね飛ばす作用がある。パドル401によって跳ね飛ばされた現像剤32は軸方向の速度がほぼ0になっており、跳ね飛ばされている間に循環スクリュ40は回転する。そのため、跳ね飛ばされた現像剤32が戻ってくると循環スクリュ羽部40bのピッチを越えた遅れとなる。このような原理でパドル401をつけると補給トナーを長手方向に分散することができる。なおパドル401をつけることで軸方向の搬送速度も遅くなるため、循環搬送路上流側端部38a近傍に位置する循環スクリュ40にパドル401を取り付けることで、循環搬送路上流側端部38a近傍の分散能力を上げつつ、この位置での現像剤搬送速度を遅くすることができる。
補給トナーの分散性を高める構成としては図43に示すスクリュ部材80のようにリード角の角度を大きくしたスクリュを用いてもよい。
図43に示すようにリード角の角度を大きくする(スクリュ羽部80bを寝かせる)と、現像剤32がスクリュ羽部80bを乗り越えやすくなるので、トナーの長手方向の分散性を上げることができる。また、図40からもわかるように、リード角の角度が45[°]よりも大きい場合、リード角の角度が大きいほど搬送速度が遅くなる。
よって、本実施例の現像装置3の循環スクリュ40では、循環搬送路上流側端部38aに位置する箇所のリード角の角度を65[°]として、その位置から搬送方向下流側に位置する箇所ほどリード角の角度を小さくして、実施例8で説明した現像剤搬送方向下流側端部近傍の領域に位置する箇所ではリード角の角度が45[°]となるように設定している。
なお、補給トナーの分散性を高める構成としては図63にスクリュ断面を示す循環スクリュ40のように、循環スクリュ羽部40bの一部を切り取って切り欠き40dを形成したものでも良い。補給したトナーは現像剤32の上方(剤面32f近傍)を移動するため、図61を用いて説明したトナーの遅れを作る場合には、図63に示すような構成の循環スクリュ40でも達成できる。なお、図63に示す構成よりもさらに現像剤32の搬送速度を遅くしたい場合は、図64に示すように循環スクリュ羽部40bの中心部まで達する切り欠き40dを形成する循環スクリュ40としても良い。
このように、本実施例の現像装置3では、循環搬送路上流側端部38a近傍は現像剤の搬送速度を遅くしつつ、補給トナーを長手方向に分散できる機構を搭載する必要がある。
図65は、通常形状(ノーマル)のスクリュと、図62に示したパドルを備えるスクリュ(パドル)と、図63に示した羽部の一部を切り取ったスクリュ(切り欠き)との3種類の形状が異なるスクリュで分散性と搬送速度とを比較したグラフである。
図65のグラフを得るのに用いた3種類のスクリュのすべてがリード角の角度が35.5[°]であり、パドルや切り欠きを設けた点以外の構成(スクリュ径、ピッチ幅、回転数、等)は共通のスクリュ部材である。
図65のグラフより、パドルをつけたり、切り欠きをつけたりすると搬送速度が遅くなり、分散性が向上することがわかる。なお、ここで言う分散性とはスクリュ部材の軸方向における単位距離あたり移動する間に現像剤が移動方向でどの程度分散するかを表している。
次に、上記(d)の分散したトナーを現像剤中に取り込む構成について説明する。
図66は、循環搬送路上流側端部38a近傍の現像装置3内の現像剤32と補給トナーTとの状態を模式的に示した断面図である。
図66中の矢印Qで示すように、本実施例の現像装置3では、現像スリーブ34aを離れた現像剤32を循環搬送路38で回収する。一方、補給トナーTは循環搬送路38内の現像剤32の上方を移動しており、現像スリーブ34aを離れた現像剤32が上方から降りかかってくる。このため、上から降ってきた現像剤32によって補給トナーTは循環搬送路38内の現像剤32中に取り込みやすい構成になっている。このように、循環搬送路38内の現像剤32の上方にある補給トナーTに対して現像スリーブ34aから離れた現像剤32が上から降ってくる構成になっており、補給トナーTの現像剤32への取り込みがしやすい。
上記(e)に記載のトナーとキャリアとの接触は持ち上げ部41aで行うことができる。上記(c)及び(d)について説明した構成により、現像容器33内に補給されたトナーは循環搬送路38内の現像剤32中に分散されている。持ち上げ部41aでは現像剤32を上方に持ち上げるため、現像剤圧力が大きくなっており、この現像剤圧力によりトナーとキャリアの接触回数を増やすことができる。このため、本実施例の現像装置3のようの構成であれば、小型化して現像容器33に収容できる現像剤32の量が少なくても、補給トナーを分散させて用いることができる。
次に、循環搬送路38の上流側及び供給搬送路37の下流側の現像剤量を増やす構成について説明する。
現像剤搬送路内の任意の領域で、単位時間当りにこの領域に入ってくる現像剤量と、単位時間当りにこの領域から出て行く現像剤量が決まっている場合、この領域での現像剤の搬送速度を遅くすることでこの領域内の現像剤量を多くすることができ、現像剤の嵩を高くすることができる。
よって、循環搬送路38の上流側及び供給搬送路37の下流側で現像剤搬送速度を遅くすることにより、その部分の現像剤量を多く(現像剤の嵩を高く)できる
このように、循環搬送路38の上流側及び供給搬送路37の下流側の現像剤量を増やすことによって、下記(f)及び(g)に示す効果を奏することができる。
(f)現像装置内の現像剤の寿命向上
(g)トナー消費及びトナー補給による現像装置内の現像剤のトナー濃度変動の低減
上記(f)の効果については、現像装置3を小型化しても剤規制部材35近傍で現像剤32に対して負荷されるストレスを小さくすることで現像剤32の長寿命を達成できることは実施例1にて説明した。しかし、現像剤32の寿命は現像装置3内の現像剤量にほぼ比例する。したがって現像容器33内に収容できる現像剤の量を増やすことができればその分寿命を長くできる。
図67は、循環搬送路38及び供給搬送路37内の現像剤搬送速度を現像剤搬送方向の上流側端部から下流側端部まで同じ速度とした場合の現像装置の循環搬送路38及び供給搬送路37内の現像剤搬送方向の位置における現像剤量を示している。
詳しくは、循環スクリュ40及び供給スクリュ39ともにリード角の角度が45[°]で一様なスクリュ部材にて構成した場合である。この場合は、現像装置3内の現像剤32は、図51に示すように剤面32f(現像剤の高さ)は斜めになる。
図68は、循環搬送路38及び供給搬送路37内の現像剤搬送速度を現像剤搬送方向の現像剤搬送方向の位置によって現像剤搬送速度を変えた場合の現像装置の循環搬送路38及び供給搬送路37内の現像剤搬送方向の位置における現像剤量を示している。
具体的には、循環搬送路下流側端部38b近傍に位置する箇所の循環スクリュ40のリード角の角度を45[°]として、そこから現像剤搬送方向上流側に位置する箇所ほどリード角の角度が徐々に大きくなるようにして、循環搬送路上流側端部38a近傍に位置する箇所の循環スクリュ40のリード角の角度が65[°]となるように設定した。同様に、供給搬送路上流側端部37a近傍に位置する箇所の供給スクリュ39のリード角の角度を45[°]として、そこから現像剤搬送方向下流側に位置する箇所ほどリード角の角度が徐々に大きくなるようにして、供給搬送路下流側端部37b近傍に位置する箇所の供給スクリュ39のリード角の角度が65[°]となるように設定した。
図67と図68とを比較すると、図中のRで示す循環搬送路下流側端部と供給搬送路上流側端部との現像剤量は等しくなっている。これは、現像剤漏れ、現像剤連れ周りを発生させないように現像剤32を循環搬送路38から供給搬送路37へ現像剤32を受け渡すために必要な条件によるものである。一方、循環搬送路38上流側と供給搬送路37下流側との現像剤量は図68に示す場合のほうが多くなっている。
本実施例の現像装置3で、図67を用いて説明した構成から図68を用いて説明した構成に変更することにより、現像容器33内に収納できる現像剤量を70[g]から90[g]まで増やすことができ、現像剤32の寿命も約1.3倍に延ばすことができた。また、同様に現像容器内トナー量に対するA4サイズ紙全面画像出力時のトナー消費量の割合は7.9[%]から6.1[%]まで低減することができた。これにより、トナー消費やトナー補給による現像装置3内の現像剤32のトナー濃度の変動を抑制し、現像装置3を小型化した構成であっても画像濃度の変動を低減することができる。
なお、実施例8〜10で説明した現像装置3内の現像剤搬送路の構成は、実施例1〜7の現像装置3のようにマグネットローラ34bを3極構成として現像スリーブ34aを小径とし、現像装置3を小型化した構成に好適に適用することができる。なお、実施例8〜10で説明した現像剤搬送路の構成は、マグネットローラ34bを3極構成とした現像装置に限るものではなく、図11で示す比較例2のように5極構成とした現像装置のように、現像スリーブ上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる磁極を4極以上備える現像装置であっても適用可能である。すなわち、現像剤を現像スリーブの回転軸方向に搬送しながら、現像剤を現像スリーブに供給する供給搬送路と、供給搬送路の下方に配置され、供給搬送路の搬送方向下流側端部まで到達した現像剤を受け渡されて、現像剤を現像スリーブの回転軸方向で供給搬送路とは逆方向に搬送しながら現像スリーブから現像剤を回収し、現像剤搬送方向下流側端部まで到達した現像剤を供給搬送路の搬送方向上流側端部に受け渡す循環搬送路とを備える現像装置であれば実施例8〜10で説明した現像剤を搬送する構成は適用可能である。
なお、上記実施例において、循環搬送路38内に配置した循環スクリュ40の駆動を停止した際に現像スリーブ34aが存在する範囲内においては、循環搬送路38内の現像剤32の剤面32fが現像スリーブ34aの中心から水平に延ばした水平線よりも下側に位置するように現像剤量が設定されていることが望ましい。このように設定することで現像スリーブ34aとその重力によって循環搬送路38内の現像剤32がつれまわるおそれが低減する。
〔実施例11〕
次に、実施例1〜10の現像装置3に適用可能な剤規制部材35に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側の領域で現像剤32を攪拌する構成(以下、実施例11と呼ぶ)について説明する。
図69は実施例11を適用可能なプロセスカートリッジである作像装置17の断面図である。図69に示すように、感光体1の周囲には、現像装置3、帯電ローラ2aを備える帯電装置2及びクリーニングブレード6aを備えるクリーニング装置6が配置されており、現像装置3としては、実施例1〜10で説明した現像装置3が適用可能である。
本実施例の現像装置3は、現像スリーブ34aの上方から供給搬送路37内の現像剤32を重力を利用して現像スリーブ34aの表面に図69中の矢印Iで示すように、供給搬送路37から現像剤32を掛け流すようにして現像剤供給する構成である。このため、剤規制及び汲み上げに寄与するN2極の磁力が弱くても良好な現像剤の汲み上げ、剤規制が可能である。そして、現像剤に対するストレスを軽減するために、N2極を構成する磁石として従来の剤規制磁極に比べて磁力の弱い磁石を用いている。このため、剤規制部材35に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側の領域であるバッファ部50内の現像剤32に影響を与える磁界の磁力は弱く、現像剤32はバッファ部で柔らかく抱え込まれている状態である。
供給搬送路37から供給スクリュ39によって現像剤32をバッファ部50に向けて供給する場合、スクリュピッチで波打つように補給されることがあり、供給量にムラが生じることがある。従来の現像装置では剤規制磁極の磁力が強いため、バッファ部内の現像剤にはある程度の圧力がかかっており、この圧力によって現像剤が混ぜられ供給量のムラは均させる。
さらに、現像剤32内にはトナーやキャリアが緩く凝集した緩凝集体が存在することがある。このような凝集体が現像ドクタ部の間隙に詰まると白スジなどの画像不良の原因となる。従来の現像装置ではバッファ部内の現像剤にかかる圧力によって緩凝集体が解され、これが現像ドクタ部の間隙に詰まることを防止することができた。
一方、本実施例の現像装置3では、バッファ部50内の現像剤32に影響を与える磁界の磁力が弱いため、バッファ部50内の現像剤32にかかる圧力が小さく、磁力によって混ぜられる作用が小さい。このため、スクリュピッチによる供給量のピッチムラが生じると、このピッチムラが現像スリーブの担持量のムラとなり、画像濃度のムラが発生してしまう。さらに、バッファ部50内の現像剤32の中に緩凝集体が発生すると解され難く、これが現像ドクタ部の間隙に詰まることによって白スジなどの画像不良の原因となり易い。
このような不具合を防止する構成として、本実施例の現像装置3は図70(a)で示すように攪拌部材としてパドル部材51を備えている。図70(b)はパドル部材51の斜視図である。
実施例11の現像装置3はパドル部材51を備え、パドル回転軸51aを中心に回転、または、揺動させることによってバッファ部50内の現像剤32を攪拌することができ、供給量のピッチムラを解消することができるので、画像濃度ムラの発生を防止することができる。さらに、バッファ部50内の現像剤32の中に緩凝集体が発生しても、パドル部材51によって解され、緩凝集体が現像ドクタ部の間隙に詰まることに起因する白スジなどの画像不良の発生を防止することができる。
なお、パドル部材51として図70(a)に示す形状に限るものではない。パドル羽部51bの個数は4つに限るものではなく、パドル羽部51bの形状としては図70(b)にしめすように長手方向に連続な形状であっても断片的な形状であってもよい。
図71は、実施例11の現像装置3において、パドル部材51の代わりに攪拌部材としてローラ部材52を設けた構成の説明図である。図71(a)は現像装置3の断面図、図71(b)はローラ部材52の斜視図である。パドル部材51の代わりにローラ部材52を備える構成であっても、ローラ回転軸52aを中心に回転、または、揺動させることによってバッファ部50内の現像剤32を攪拌することができ、供給量のピッチムラを解消することができるので、画像濃度ムラの発生を防止することができる。さらに、バッファ部50内の現像剤32の中に緩凝集体が発生しても、ローラ部材52によって解され、緩凝集体が現像ドクタ部の間隙に詰まることに起因する白スジなどの画像不良の発生を防止することができる。
なお、ローラ部材52のローラ部52bの材質は、どのようなものであってもよく、金属やスポンジのものを用いることができる。
図72は、実施例11の現像装置3において、パドル部材51の代わりに攪拌部材としてワイヤ部材53を設けた構成の説明図である。図72(a)は現像装置3の断面図、図72(b)はワイヤ部材53の斜視図である。パドル部材51の代わりにワイヤ部材53を備える構成であっても、ワイヤ回転軸53aを中心に回転、または、揺動させることによってバッファ部50内の現像剤32を攪拌することができ、供給量のピッチムラを解消することができるので、画像濃度ムラの発生を防止することができる。さらに、バッファ部50内の現像剤32の中に緩凝集体が発生しても、ワイヤ部材53によって解され、緩凝集体が現像ドクタ部の間隙に詰まることに起因する白スジなどの画像不良の発生を防止することができる。
このような実施例11の現像装置3では、供給スクリュ39による現像剤32の補給が不均一(長手方向での不均一も含む)であったとしても、上述した攪拌部材によってバッファ部50(現像剤抱え込み部)内の現像剤をほぐす(均す)ことにより、現像ドクタ部の上流側で均一になり安定した汲み上げ量を確保することが出来る。これにより、濃度ムラやスクリュピッチムラのない良好な画像を得ることが出来る。また、上述の攪拌部材を設けることにより、緩凝集体が発生した場合でも崩すことが出来るので、白スジやトナー核付着のない良好な画像を得ることが出来る。
なお、実施例11の現像装置3では、現像スリーブ34aの上方に剤規制部材35を備えるいわゆる上ドクタの構成であったが、実施例11のように攪拌部材を備える構成は、現像スリーブの下方に剤規制部材を備えるいわゆる下ドクタの構成にも適用可能である。
〔実施例12〕
次に、実施例1〜11の現像装置3に適用可能な現像スリーブ34aの構成(以下、実施例12と呼ぶ)について説明する。
従来の現像装置のように、下方にある現像剤を現像スリーブで汲み上げる構成の場合、現像スリーブ表面上にある程度の表面粗さがあって、機械的にも担持する構成が必要であった。このため、従来の現像装置に用いる現像スリーブに対してはブラスト加工などの表面加工が必要であった。
一方、本実施例の現像装置3は、図69の矢印Iで示すように、現像スリーブ34aに対し現像剤32を掛け流すタイプなので現像剤32を汲み上げるための搬送力が不要である。
よって、現像スリーブ34aの表面性状に関しては表面粗さRzが1[μm]〜8[μm]であっても問題ないため、本実施例の現像スリーブ34aとしては、その表面粗さRzが1[μm]〜8[μm]のものを用いる。そして、表面粗さRzが1[μm]〜8[μm]となる表面性状は、通常の旋盤加工で得られる表面性状であり、場合によってはアルミ押し出し加工の様に除去加工の無い加工で現像スリーブ34aを作成しても達成出来る表面性状の数値である。よって、従来の現像スリーブに施していたブラスト加工などの表面加工が不要となる。
このような、表面粗さRzが1[μm]〜8[μm]の範囲となる現像スリーブ34aを用いることで、現像スリーブ34aの表面加工に掛かるコストを低コストに出来る。特に、本実施例の現像装置3では3極構成で現像スリーブ34aを小径化しており、スリーブ径Φが10[mm]の小径スリーブを現像スリーブ34aに用いることができる。しかし、スリーブ径Φが10[mm]の小径スリーブで現像剤32の汲み上げに適した表面性状となるように表面を加工することはコスト高に繋がる。これに対して、本実施例の現像装置3では現像スリーブ34aで現像剤32を汲み上げる搬送力は不要であり、現像スリーブ34aの表面としては非常に小さな搬送力を備えた表面性状であれば問題がない。このため、汲み上げに適さない表面性状のスリーブを現像スリーブ34aに用いることができるので、低コスト化を図ることができる、本実施例の現像スリーブ34a(表面粗さRzが1[μm]〜8[μm]の範囲)を問題なく使用することができる。
なお、表面性状に関しては、通常の旋盤加工であっても表面粗さRz0.8[μm]程度の表面性状を出すことは可能であり、アルミ押し出し加工でも表面粗さRz3.2[μm]程度の表面性状を出すことは可能である。
また、実施例12の現像スリーブ34aを備える現像装置3であれば、表面性状の凹凸が少ないため磨耗の影響も受け難く、現像スリーブ34aの寿命に関しても長寿命化が可能となる。さらに、従来の現像スリーブに溝加工を行った現像装置と異なり、現像スリーブ34a上の現像剤32の穂立ちが均一となるので現像効率が向上し、高画像を得ることが出来る。
〔実施例13〕
次に、実施例1〜12の現像装置3に適用可能な現像スリーブ34aの駆動ギヤの実施例(以下、実施例13と呼ぶ)について説明する。
図73は、本実施例の現像装置3が備える現像スリーブ34a及び現像スリーブ34aに回転駆動を伝達する現像ギヤ34gと感光体1との配置を模式的に示す説明図である。
また、図74は、従来の現像装置3が備える現像スリーブ34a及び現像ギヤ34gと感光体1との配置を模式的に示す説明図である。
図74に示す従来の現像装置の構成のように、現像ギヤ34gのモジュールが大きい場合や歯数が多い場合は、現像ギヤ34gの外径が現像スリーブ34a外径より大きくなっていた。このため、現像ギヤ34gを現像スリーブ34aに対向する感光体1の長手方向の領域内には配置することが出来ず、結果として現像装置3が大きくなってしまっていた。
一方、図73に示す本実施例の現像装置であれば、現像ギヤ34gの外径を現像スリーブ34aの外径よりも小さくすることによって、現像スリーブ34aに対向する感光体1の長手方向の領域に現像ギヤ34gが入り込むように配置しても干渉されず、感光体1の長手方向の領域に配置できる分、現像装置3の小型化を図ることができる。
本実施例の現像装置3では、現像装置の小型化、特に長手方向の小型化に制約を受けないように、現像ギヤ34gが感光体1の長手方向の領域に入っても干渉しないように構成した。
本実施例の現像装置に用いる平歯車での実施例を以下に記載する。
平歯車の歯先円直径は、以下の式(9)で求めることができる。
dk=do+2・m ・・・・(9)
(dk:歯先円直径 do:ピッチ円直径(z・m) m:モジュール z:歯数)
そして、現像スリーブ外径:Φ10[mm]、及び、切り下げ限界歯数:17を考慮して歯車の歯先円直径をΦ10[mm]以下にするには、上記(9)式より、
10=17・m+2・m
m=0.53となり、
モジュールを0.5[mm]としなければならない。
モジュールを小さくすることで歯数を稼ぎ、ギヤを小さくすることができるが、モジュールを小さくすると強度が低下し、現像スリーブ34aへの駆動伝達ができなくなるおそれがある。しかし、本実施例の現像装置3は剤規制部材35との対向部である剤規制部での低ストレス化を実現し、現像スリーブ34aの回転トルクが小さいためモジュールが0.5[mm]と小さくても問題ない。
このように、現像ギヤ34gを現像スリーブ34aの外径よりも小さくすることにより、感光体1との干渉を避けられるので、現像装置3を小型化することが出来る。
〔実施例14〕
次に、実施例1〜13の現像装置3に適用可能なプリセットシールの実施例(以下、実施例14と呼ぶ)について説明する。
現像装置3を現像ユニットとして出荷する際には、現像容器33内に予め現像剤32を入れておくことが望ましい。そして、本実施例の現像装置3では輸送中に現像容器33内の現像剤32が漏れないようにプリセットシールを備えている。
図75及び図76は本実施例の現像装置3内の現像剤32の流れを示す説明図であり、図75が現像装置3の軸方向に直交する断面図、図76が現像装置3を図75中の矢印C方向から見たN−N´断面の断面図である。
図中のI〜Iの矢印が現像剤32の流れを示す。
現像装置3内の短手方向(現像スリーブ34aの軸方向に直交する方向)では、図75に示すように、「供給搬送路37」→「現像スリーブ34aの表面」→「循環搬送路38」の順に現像剤が循環する。
一方、現像装置3内の長手方向(現像スリーブ34aの軸方向)では、「循環搬送路38」→「持ち上げ口41」→「供給搬送路37」→「落下口42」→「循環搬送路38」の順に現像剤が循環する。
図77は、プリセットシールとして2つのシール部材60(第1シール部材60a、第2シール部材60b)によって、現像スリーブ34aを配置した空間と供給搬送路37との連通部(矢印Iの流れが通る連通部)、及び、現像スリーブ34aを配置した空間と循環搬送路38との連通部(矢印Iの流れが通る連通部)のそれぞれを塞ぐ構成の現像装置3の説明図である。図77(a)は現像装置3の断面図、図77(b)は、2つのシール部材60を各々引く構成の現像装置3の斜視図であり、図77(c)は、2つのシール部材60を同時に引き抜く構成の斜視図である。
この構成では、供給搬送路37と循環搬送路38とに現像剤32をプリセットすることが可能となる。
図78は、プリセットシールとして1つのシール部材60によって、現像スリーブ34aを配置した空間と供給搬送路37との連通部(矢印Iの流れが通る連通部)、及び、現像スリーブ34aを配置した空間と循環搬送路38との連通部(矢印Iの流れが通る連通部)を塞ぐ構成の現像装置3の説明図である。図78(a)は現像装置3の断面図、図78(b)は、現像装置3の横方向からシール部材60を引き抜く構成の現像装置3の斜視図であり、図78(c)は、現像装置3の上方向からシール部材60を引き抜く構成の現像装置3の斜視図である。
なお、図78(c)で示す構成の現像装置3では、シール部材60は表面に付着した現像剤32を落とす為にシール清掃部材61の隙間を通して引き抜く。なお、シール清掃部材61としては発泡PUR等の柔軟性があるものが望ましい。このような構成であっても、図77の構成と同様に供給搬送路37と循環搬送路38とに現像剤32をプリセットすることが可能となる。
図79は、プリセットシールとして2つのシール部材60(第1シール部材60a、第2シール部材60b)によって、現像スリーブ34aを配置した空間と供給搬送路37との連通部(矢印Iの流れが通る連通部)、及び、供給搬送路37と循環搬送路38との連通部(矢印I及び矢印Iの流れが通る連通部である、仕切り板36に設けた落下口42及び持ち上げ口41)のそれぞれを塞ぐ構成の現像装置3の説明図である。図79(a)は現像装置3の断面図、図79(b)は、2つのシール部材60を各々引く構成の現像装置3の斜視図であり、図79(c)は、2つのシール部材60を同時に引き抜く構成の斜視図である。
この構成では、供給搬送路37に現像剤32をプリセットすることが可能となる。
図80は、プリセットシールとして1つのシール部材60によって、現像スリーブ34aを配置した空間と供給搬送路37との連通部(矢印Iの流れが通る連通部)、及び、供給搬送路37と循環搬送路38との連通部(矢印I及び矢印Iの流れが通る連通部である、仕切り板36に設けた落下口42及び持ち上げ口41)を塞ぐ構成の現像装置3の説明図である。図80(a)は現像装置3の断面図、図80(b)は、現像装置3の横方向からシール部材60を引き抜く構成の現像装置3の斜視図であり、図80(c)は、現像装置3の上方向からシール部材60を引き抜く構成の現像装置3の斜視図である。
なお、図80(c)で示す構成の現像装置3では、シール部材60は表面に付着した現像剤32を落とす為にシール清掃部材61の隙間を通して引き抜く。なお、シール清掃部材61としては発泡PUR等の柔軟性があるものが望ましい。このような構成であっても、図79の構成と同様に供給搬送路37に現像剤32をプリセットすることが可能となる。
図81は、プリセットシールとして2つのシール部材60(第1シール部材60a、第2シール部材60b)によって、現像スリーブ34aを配置した空間と循環搬送路38との連通部(矢印Iの流れが通る連通部)、及び、供給搬送路37と循環搬送路38との連通部(矢印I及び矢印Iの流れが通る連通部である、仕切り板36に設けた落下口42及び持ち上げ口41)のそれぞれを塞ぐ構成の現像装置3の説明図である。図81(a)は現像装置3の断面図、図81(b)は、2つのシール部材60を各々引く構成の現像装置3の斜視図であり、図81(c)は、2つのシール部材60を同時に引き抜く構成の斜視図である。
この構成では、循環搬送路38に現像剤32をプリセットすることが可能となる。
図82は、プリセットシールとして1つのシール部材60によって、現像スリーブ34aを配置した空間と循環搬送路38との連通部(矢印Iの流れが通る連通部)、及び、供給搬送路37と循環搬送路38との連通部(矢印I及び矢印Iの流れが通る連通部である、仕切り板36に設けた落下口42及び持ち上げ口41)を塞ぐ構成の現像装置3の説明図である。図82(a)は現像装置3の断面図、図82(b)は、現像装置3の横方向からシール部材60を引き抜く構成の現像装置3の斜視図であり、図82(c)は、現像装置3の上方向からシール部材60を引き抜く構成の現像装置3の斜視図である。
なお、図82(c)で示す構成の現像装置3では、シール部材60は表面に付着した現像剤32を落とす為にシール清掃部材61の隙間を通して引き抜く。なお、シール清掃部材61としては発泡PUR等の柔軟性があるものが望ましい。このような構成であっても、図81の構成と同様に循環搬送路38に現像剤32をプリセットすることが可能となる。
図77〜図82を用いて説明した構成では、現像装置3を用いて説明しているが、プロセスカートリッジとなっても同様の形態を取ることが可能である。
また、シール部材60を上方向から引き抜く構成のみしかシール清掃部材61を記載していないが、横方向から引き抜く場合に関しても同様にシール清掃部材を設置するのが望ましい。
このように、現像剤32のプリセットを可能とするために、現像スリーブ34aを配置した空間、供給搬送路37、循環搬送路38の連通部を塞ぐシール部材60を設けることにより、現像装置3が新品の際の輸送時に現像剤漏れ等が発生せず、画像形成装置であるプリンタ100の機内を汚すことが無い。またサービスパーツの際は梱包箱内を汚すことも無い。
よって、ユーザに汚れによる不快感を与えることが無く、また現像剤漏れによる異常画像の発生や機械の故障等を引き起こすことを防止することができる。
また、実施例14で説明したシール部材60は、塞ぐ対象の連通部の縁部を形成するケーシングに熱溶着されることによって、連通部を塞ぐ構成である。また、本実施例のシール部材60は現像装置3に対して引き抜く方向の反対側で折り返して、折り返し部を挟んでケーシングに熱溶着されていない側の端部を引っ張ることで現像装置3から引き抜かれる構成となっている。折り返したシール部材60を引き抜く構成により、シール部材60のケーシングに対する溶着部分全体を一度に引き剥がすのではなく、引き抜く方向とは反対側の端部の溶着部分から順に引き剥がすことができるので、シール部材60を引き抜くときに大きな力が不要となる。また、シール部材60を引き抜くときに大きな力が不要であるため、シール部材60に対して大きな力が働くことを防止し、引き抜き動作の途中でシール部材60が破損して、シール部材60が引き抜けなくなるおそれを低減できる。
なお、シール部材60としては本実施例のように折り返すように溶着する構成に限らない。さらに、連通部を塞ぐ構成としては熱溶着に限るものではなく、現像装置3に対して引き抜くことができるシール部材60によって所定の連通部を塞ぐことができればどのような構成であってもよい。
なお、実施例14で説明した現像装置3のように、使用前の現像装置3の連通部をシール部材60によって塞いで、現像剤搬送経路内に現像剤32をプリセットする構成は、実施例1〜7の現像装置3のようにマグネットローラ34bを3極構成として現像スリーブ34aを小径とし、現像装置3を小型化した構成に好適に適用することができる。なお、実施例14で説明した現像剤32をプリセットする構成は、マグネットローラ34bを3極構成とした現像装置に限るものではなく、図11で示す比較例2のように5極構成とした現像装置のように、現像スリーブ上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる磁極を4極以上備える現像装置であっても適用可能である。すなわち、現像剤を現像スリーブの回転軸方向に搬送しながら、現像剤を現像スリーブに供給する供給搬送路と、供給搬送路の下方に配置され、供給搬送路の搬送方向下流側端部まで到達した現像剤を受け渡されて、現像剤を現像スリーブの回転軸方向で供給搬送路とは逆方向に搬送しながら現像スリーブから現像剤を回収し、現像剤搬送方向下流側端部まで到達した現像剤を供給搬送路の搬送方向上流側端部に受け渡す循環搬送路とを備える現像装置であれば実施例14で説明した現像剤32をプリセットする構成は適用可能である。
本実施例の現像装置3のように、現像ローラ34を3極構成とすることにより、現像スリーブ34aを小径にすることが出来る。また、3極構成として、3つの磁極に現像剤の汲み上げ、現像、剤離れの機能を持たせることで、従来の5つの磁極の構成と同様に現像スリーブ表面への汲み上げ、現像スリーブ表面上の現像剤の規制、現像、剤離れという各工程を良好に実行することが出来る。
また、3極構成であれば、ように現像後磁極であるN1極に対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側での剤離れ磁極として機能するN1極と汲み上げ磁極として機能するN2極との現像スリーブ34a上の間隔を広くすることができる。特に、現像後磁極中心線L3と現像前磁極中心線L1とが成す中心角の角度θ3が180[°]以上となるように構成することが可能であるため、小径の現像スリーブ34aを用いる構成であっても、良好な剤離れが可能になる。
また、剤離れ磁極として機能する磁極と汲み上げ磁極として機能する磁極との間の間隔を広くすることにより、現像スリーブ34a上で現像領域Aを通過した現像剤32を供給搬送路37とは異なる循環搬送路38に回収することができる。現像剤32の現像スリーブ34aへの供給と現像スリーブ34aからの回収を分離することが可能になり、現像装置3を小型化することによって現像剤収納部が小容量となったとしても画像濃度の変動を低減することができる。
また、供給搬送路37を形成する障壁43の下方に現像スリーブ34aの表面が位置するように配置することで、重力を利用して現像剤32の供給を行うことが出来る。これにより重力によって、現像剤32を現像スリーブ34aの表面に供給することが可能になり、従来の汲み上げ磁極と規制磁極とをそれぞれ備える構成に比べて、本実施例のように汲み上げ磁極および規制磁極として機能する磁極を1つ備え、磁極の数を低減した構成としても現像剤を良好に現像領域に供給することができる。
また、本実施例の現像装置3であれば、重力を用いて現像スリーブ34aの表面に現像剤を供給するため、汲み上げ磁極として機能する磁極(N2極)によって発生される磁界の現像スリーブ34a表面上での法線方向の磁束密度の最大値が従来の現像装置の汲み上げ磁極の1/4程度となるような構成にしても良好な剤搬送が可能である。この場合、現像スリーブ34aに作用する荷重を従来の20[%]〜30[%]にまで低減できる。
このように、本実施例の現像装置3では、剤規制部での荷重を低減することができるため、現像スリーブ34aを小径とすることに起因して現像ギャップが一様でなくなることを抑制し、良好な現像を行うことができる。
以上、本実施形態によれば、上述した各実施例の現像装置3は、複数の磁極を有する磁界発生手段であるマグネットローラ34bを内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤である現像剤32を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の現像剤32を搬送する円筒状の現像剤担持体である現像スリーブ34aと、現像スリーブ34aの表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部である現像容器33とを有し、マグネットローラ34bが有する磁極のうち現像スリーブ34aの表面上の現像剤32を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、現像スリーブ34aと感光体1とが対向する現像領域Aに磁界を発生させるための現像磁極であるS1極と、現像容器33から供給された現像剤32を現像領域Aへ搬送する磁界を発生させる現像前磁極であるN2極と、現像領域Aを通過した後の現像剤32を現像スリーブ34aの表面から離脱させるようにN2極との間で現像剤32を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極であるN1極との3つの磁極のみである。このように、現像剤担持極となる磁極の数が3つであることにより、従来の5つの現像剤担持極を備える構成にくらべてマグネットローラ34bの配置に要するスペースを小さくすることができるため、マグネットローラ34bを内包する現像スリーブ34aの小径化を図ることができる。また、現像スリーブ34aが同じ大きさであれば、現像剤担持極の数が3つの構成の方が、5つの現像剤担持極を備える構成に比べて、1つの現像剤担持極を形成するためのマグネットローラ34bのスペースを広く確保することが出来る。このため、5つの現像剤担持極を備える構成では一つ一つの現像剤担持極で必要な強さの磁界を発生させることができない程度に現像スリーブ34aを小径化しても、現像剤担持極の数が3つである現像装置3であれば、一つ一つの現像剤担持極で必要な強さの磁界を発生させることが出来る。さらに、現像装置3は、現像前磁極であるN2極が発生させる磁界によって現像スリーブ34aの表面上への現像剤32の汲み上げを行い、現像前磁極であるN2極、及び、現像磁極であるS1極が発生させる磁界によって汲み上げ部47から現像領域Aまでの現像スリーブ34a上の現像剤32の保持を行い、現像磁極であるS1極、及び、現像後磁極であるN1極が発生させる磁界によって現像領域Aから現像スリーブ34aの表面の現像剤32を離脱させる位置である剤離れ部46までの現像スリーブ34a上の現像剤32の保持を行うように構成している。このような構成より、従来の汲み上げ磁極と現像前搬送磁極との機能を1つの現像剤担持極であるN2極で実現し、従来の現像磁極、現像後搬送磁極、および、剤離れ磁極の3つの磁極の機能を2つの現像剤担持極であるS1極とN1極とで実現している。したがって、各工程に必要な強さの磁界を発生させることができ、且つ、汲み上げ、現像領域までの現像剤の搬送、現像、および、剤離れの各工程に寄与する現像剤担持極を備えているため、現像剤担持極の数を3つとした現像装置3でも、汲み上げ、現像領域Aまでの現像剤32の搬送、現像、および、剤離れの搬送の各工程を良好に実施することができる。
よって、本実施形態の現像装置3であれば、現像スリーブ34aを小径化することができるので、これを備える現像装置全体の小型化を図ることができる。
なお、現像スリーブ34aを小径化することで、それぞれの現像剤担持極(S1極、N1極、及び、N2極)が発生させる磁界での現像スリーブ34aの表面上の法線方向の磁束密度が最大となる法線方向磁束密度ピーク位置(M1とM2、M2とM3)同士の間隔が狭まる。これにより、従来の汲み上げ磁極と現像前搬送磁極との機能を1つの現像剤担持極であるN2極で実現することができ、従来の現像磁極、現像後搬送磁極、および、剤離れ磁極の3つの現像剤担持極の機能を2つの現像剤担持極であるS1極およびN1極で実現することができる。これにより、現像剤担持極の数を3つとして現像スリーブ34aを小径化しても、汲み上げ、現像領域Aまでの現像剤32の搬送、現像、および、剤離れの各工程を良好に実施することができる。
また、実施例1の現像装置3では、現像スリーブ34aの表面上の現像剤32を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極(N1極、N2極、S3極)は現像スリーブ34aの表面上での法線方向の磁束密度の最大値が10[mT]以上となる磁極である。現像スリーブ34aの表面上での法線方向の磁束密度が10[mT]以上であればその磁界によって現像スリーブ34aの表面上に現像剤32を担持することができる磁界の強さとなる。このため、これらの磁極は現像剤32の現像スリーブ34aの表面上で現像剤を保持し得る磁界を発生させることができる。
また、実施例1の現像装置3は現像スリーブ34aの回転軸に直交する仮想平面で、図7に示すように、3つの現像剤担持極のそれぞれによって発生される磁界での現像スリーブ34aの表面上の法線方向の磁束密度が最大となる3つの法線方向磁束密度ピーク位置のうち現像前磁極と現像磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置(M1、M2)と回転中心34pとを直線(L1、L2)で結んで形成される中心角の開き角度をθ1、現像磁極と現像後磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置(M2、M3)と回転中心34pとを直線(L2、L3)で結んで形成される中心角の開き角度をθ2、現像後磁極と現像前磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置(M3、M1)と回転中心34pとを直線(L3、L1)で結んで形成される中心角の開き角度をθ3としたときに、θ3≧180°の関係を満たすように構成することにより、剤離れ部46の現像スリーブ34a表面の法線方向磁気吸引力を低減でき良好な剤離れ性を得ることが可能となる。
また、実施例1の現像装置3は、供給搬送路37を形成する障壁43の下方に現像スリーブ34aの表面が位置するように配置することで、現像容器33の供給搬送路37から現像スリーブ34aの表面への現像剤32の供給に重力を作用させることが出来る。重力によって現像剤32を搬送することにより、汲み上げ磁極として機能する現像前磁極であるN2極の現像前磁極中心M1における法線方向の磁束密度を低減することができ、現像剤に発生するストレスを低減することができる。さらに、現像前磁極中心M1における法線方向の磁束密度を低減することで、剤規制部で現像スリーブ34aにかかる荷重を低減することができ、小径化によって強度が低下した現像スリーブ34aの撓みを抑制することができる。
また、実施例4の現像装置3のように、現像剤収納部である現像容器33内の供給搬送路37から現像スリーブ34aへの現像剤32の供給に重力が作用するように現像容器33及び現像スリーブ34aを配置し、供給搬送路37から供給された現像剤32が現像スリーブ34aの表面に接触する位置である現像剤供給部である汲み上げ部47が、現像スリーブ34aの表面の最上端部であるスリーブ上端部34tに対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側となるように構成することによって、供給搬送路37から供給された現像剤32を循環搬送路38へと落下させることなく現像ドクタ部へと供給することができる。
また、実施例5の現像装置3のように、現像剤収納部である現像容器33内の供給搬送路37から現像スリーブ34aへの現像剤32の供給に重力が作用するように現像容器33及び現像スリーブ34aを配置し、供給搬送路37から供給された現像剤32が現像スリーブ34aの表面に接触する位置である現像剤供給部である汲み上げ部47が、現像スリーブ34aの表面の最上端部であるスリーブ上端部34tに対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側であり、現像前磁極であるN2極によって発生される磁界での現像スリーブ34aの表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線方向磁束密度ピーク位置である現像前磁極中心M1が、スリーブ上端部34tに対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側となるように構成することにより、供給搬送路37から供給された現像剤32を循環搬送路38へと落下させることなく安定して現像剤32の供給を行うことができる。
また、実施例1の現像装置3は、現像剤担持極(S1極、N1極、及び、N2極)のうち、供給搬送路37から現像スリーブ34aに向けて供給された現像剤32を現像スリーブ34aの表面上に汲み上げて担持する工程に寄与する汲み上げ磁極として機能するN2極よって発生される磁界で現像スリーブ34aの表面上での法線方向の磁束密度の最大値、すなわち、現像前磁極中心M1における法線方向の磁束密度の値を40[mT]以下としている。これにより、従来の現像ローラの汲み上げ磁極として機能する磁極による磁界の現像スリーブ上での磁束密度の最大値(50[mT]〜70[mT])に比べて、汲み上げ磁極として機能する現像前磁極の現像前磁極中心M1における法線方向の磁束密度を低減しているため、剤規制部で現像スリーブ34aにかかる荷重を低減することができ、小径化によって強度が低下した現像スリーブ34aの撓みを抑制することができる。なお、実施例1の現像装置3では、現像スリーブ34a表面への現像剤の供給に重力を作用させる構成であるため、汲み上げに寄与する磁極(N2極)による磁界の現像スリーブ34a上での法線方向の磁束密度の最大値が従来に比べて小さくなるように構成しても、現像スリーブ34a上での現像剤32の搬送を良好に行うことができる。
また、実施例1の現像装置3のように、現像磁極であるS1極の法線磁束密度ピーク位置である現像磁極中心M2における現像スリーブ34aの表面に対する法線方向の磁束密度である現像磁極磁束密度ピーク値をBr、現像後磁極であるN1極の法線磁束密度ピーク位置である現像後磁極中心M3における現像スリーブ34aの表面に対する法線方向の磁束密度である現像後磁極磁束密度ピーク値をBrとしたときに、Br>Brの関係を満たすように構成することで、剤離れ部46の法線方向磁気吸引力を低減することでき、良好な剤離れ性を得ることが可能となる。
また、実施例1の現像装置3では、現像後磁極であるN1極によって発生される磁界での現像スリーブ34a表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像後法線磁束密度ピーク位置である現像後磁極中心M3に対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側、且つ、現像前磁極であるN2極によって発生される磁界での現像スリーブ34a表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線磁束密度ピーク位置である現像前磁極中心M1に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側の範囲の現像スリーブ34a表面上に現像スリーブ34a表面に対する接線方向の磁束密度が実質的に0[mT]となる接線方向磁力無し領域(領域48)が存在する。そして、図17および図19を用いて説明したように、領域48内の任意の点と現像スリーブ34aの中心である回転中心34pとを結ぶ直線と、水平線である水平軸34hとが成す角度が、50[°]以下となるように設定することにより、良好な剤離れ性を確保することができる。
また、実施例5の現像装置3のように、現像前磁極であるN2極によって発生される磁界での現像スリーブ34aの表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線方向磁束密度ピーク位置である現像前磁極中心M1における現像スリーブ34aの表面上の法線方向の磁束密度が10[mT]以上となるように設定することで、現像スリーブ34a表面上に供給された現像剤32が現像スリーブ34aの表面に担持される力よりも、その自重によって現像剤32が落下してしまう力の方が大きくなることを防止し、循環搬送路38へと現像剤32が落下することを防止することができる。
また、実施例1の現像装置3は、現像容器33内の現像剤32を現像スリーブ34aに供給する現像剤供給搬送部材である供給スクリュ39を備え、現像容器33内の供給スクリュ39を設けた供給現像剤収納空間である供給搬送路37と、その下方であって現像スリーブ34aの表面上の現像剤32を回収する回収現像剤収納空間である循環搬送路38とを仕切る仕切り板36と、供給スクリュ39の下方に配置され、現像容器33の循環搬送路38に収納された現像剤32を現像スリーブ34aの回転軸の軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材である循環スクリュ40とを有する。このような構成により、現像領域Aを通過してトナー濃度が低下した現像剤は供給搬送路37では回収されないため供給スクリュ39による搬送方向の上流側と下流側とで供給搬送路37内での現像剤32のトナー濃度が変化しない。よって、現像装置3の小型化によって、剤容量が低下したとき発生する現像剤が供給スクリュ39の搬送方向下流側に進むにつれ、画像濃度が低下する不具合を解消し、良好な画像を得ることができる。
また、現像領域Aを通過した現像スリーブ34aの表面上の現像剤32を回収する循環搬送路38が供給搬送路37の下方となるように構成し、剤離れ磁極であるN1極と対向する位置から汲み上げ磁極として機能するN2極に対向する位置までの現像スリーブ34aの表面移動方向が鉛直上方になるように構成することで、剤離れ磁極として機能する磁極と汲み上げ磁極として機能する磁極との間での現像剤の離脱に重力を作用させることが出来る。
現像スリーブを小径化すると、現像スリーブ上での剤離れ磁極として機能する磁極の法線方向磁束密度ピーク位置と汲み上げ磁極として機能する磁極の法線方向磁束密度ピーク位置との距離が短くなり、剤離れ磁極として機能する磁極が作用する位置を通過した現像剤が汲み上げ磁極として機能する磁極に引き付けられて剤離れ不良となる不具合が生じ易い。これに対して、上述した各実施例の現像装置3のように剤離れ磁極として機能する磁極と汲み上げ磁極として機能する磁極との間での現像剤の離脱に重力を作用させる構成であれば、現像スリーブを小径化した構成であっても剤離れ不良を抑制することが出来る。
また、実施例1の現像装置3は、仕切り板36における供給スクリュ39の搬送方向の上流側端部近傍の位置と下流側端部近傍の位置とに供給搬送路37と循環搬送路38とを連通する連通開口部である落下口42と持ち上げ口41とを設け、循環スクリュ40は現像剤32を供給スクリュ39とは逆方向に搬送する構成であることにより、供給搬送路37内で供給スクリュ39の搬送方向の下流側端部に到達した現像剤32は落下口42から循環搬送路38内の循環スクリュ40の搬送方向の上流側端部に供給される。さらに、循環搬送路38内の現像剤32は循環スクリュ40によって循環搬送路38内で循環スクリュ40の搬送方向の下流側端部まで搬送され、持ち上げ口41から供給搬送路37内の供給スクリュ39の搬送方向の上流側端部に供給される。このような構成により、現像容器33内の現像剤32を供給搬送路37と循環搬送路38との間で循環させる構成を実現できる。
また、実施例9の現像装置3のように、仕切り部材である仕切り板36に設けられた連通開口部のうち現像剤供給搬送部材である供給スクリュ39の搬送方向の上流側端部近傍に設けられた第一連通開口部である持ち上げ口41は、仕切り板36における現像スリーブ34aから遠い側に開口しているため、持ち上げ部41aの現像剤32の量を少なくすることができ、これにより、持ち上げ手前部41bの現像剤32の量も少なくすることができ、その結果、剤漏れや連れ回りの発生を抑制することができる。
また、実施例9及び実施例10のように、現像装置3の持ち上げ口41の開口面積が循環スクリュ40のスクリュ断面積(スクリュの軸に対して直交する断面図において、羽部の外形によって形成される円の面積)よりも大きくなるように構成することにより、持ち上げ口41を、循環スクリュ40が一周するときに、循環スクリュ羽部40bによって押し込まれる現像剤量が通過することができるだけの開口面積とすることができ、持ち上げ部41aや持ち上げ手前部41bでの現像剤詰まりを少なくすることができ、剤漏れや連れ回りの発生を抑制することができる。また、現像剤詰まりを少なくすることで、現像剤32に対するストレスも軽減することができる。
また、実施例9のように、現像装置3の持ち上げ口41の開口形状としては、図48〜図50に示すように、持ち上げ口41の長手方向(現像スリーブ34aの回転軸方向)についての長さが現像スリーブ34aから遠い側ほど長くなるように構成することにより、循環搬送路38内の現像スリーブ34aに近い側の現像剤32の剤面が高くなることを抑制し、剤漏れや連れ回りの発生を抑制することができる。
また、実施例9の図52で示すように、持ち上げ口41を2分割して、第一持ち上げ口411と第二持ち上げ口412とを設けることで、持ち上げ部41aに局所的にトナー濃度が濃い現像剤32が入ってきても、2種類の搬送経路に分割されることで、持ち上げ部41aを通過した後の現像剤32のトナー濃度を均すことができる。さらに、第一持ち上げ口411と第二持ち上げ口412との開口面積の総和が循環スクリュ40のスクリュ断面積よりも大きくなるように構成することにより、持ち上げ部41aや持ち上げ手前部41bでの現像剤詰まりを少なくすることができ、剤漏れや連れ回りの発生を抑制することができる。
また、実施例10のように現像装置3は、仕切り部材である仕切り板36に設けられた連通開口部のうち現像剤供給搬送部材である供給スクリュ39の搬送方向の上流側端部近傍に設けられた第一連通開口部である持ち上げ口41を通って回収現像剤収納空間である循環搬送路38から供給現像剤収納空間である供給搬送路37へ単位時間当たりに搬送される現像剤の量は、現像剤担持体である現像スリーブ34aに担持されて現像スリーブ34aと潜像担持体である感光体1とが対向する現像領域Aを単位時間当りに通過する現像剤32の量(図57のMzs)以上である。このような構成により、現像剤枯渇の発生を防止するために必要な条件を満たすことができる。
実施例10のように現像装置3では、循環搬送路38内の現像剤32の搬送が、循環スクリュ40の現像剤搬送方向上流側ほど搬送速度が遅くなるように、循環スクリュ40を設定している。循環搬送路38内の現像剤搬送速度を長手方向で一定にすると循環搬送路38内の上流側ほど現像剤量が少なくなる。しかし、実施例10のように、循環搬送路38内の現像剤搬送方向上流側ほど搬送速度が遅くなるように設定することにより、循環搬送路38内での現像剤32の嵩を平らに近づけることができる。これにより、循環搬送路38内の搬送方向上流側で収容できる現像剤量を多くすることができ、現像剤32の寿命向上、及び、トナー消費及び補給時のトナー濃度変動を小さくすることができるため、画像濃度の変動を低減することができ、画質の向上を図ることができる。
実施例10のように現像装置3では、供給搬送路37内の現像剤32の搬送が、供給スクリュ39の現像剤搬送方向上流側ほど搬送速度が速くなるように、供給スクリュ39を設定している。供給搬送路37内の現像剤搬送速度を長手方向で一定にすると供給搬送路37内の下流側ほど現像剤量が少なくなる。しかし、実施例10のように、供給搬送路37内の現像剤搬送方向上流側ほど搬送速度が速くなるように設定することにより、供給搬送路37内での現像剤32の嵩を平らに近づけることができる。これにより、供給搬送路37内の搬送方向下流側で収容できる現像剤量を多くすることができ、現像剤32の寿命向上、及び、トナー消費及び補給時のトナー濃度変動を小さくすることができるため、画像濃度の変動を低減することができ、画質の向上を図ることができる。
実施例10のように現像装置3では、循環搬送路38内の循環スクリュ40の搬送方向上流側端部近傍は、搬送方向下流側の位置よりも現像剤搬送方向の分散能力が高くなるように、循環スクリュ40にパドル401や切り欠き40dを設けることが望ましい。循環搬送路38の搬送方向上流側端部近傍は補給したトナーTが凝集した状態になっている。このトナーTを搬送しながら撹拌するために、まずトナーTの凝集を細かくしてやる必要がある。このため、循環搬送路38の搬送方向上流側端部近傍は搬送方向下流側に比べて現像剤搬送方向の分散能力が高いことが求められる。実施例10のように、循環搬送路38内の搬送方向上流側端部近傍の分散能力が高くなるように構成するとにより、補給されたトナーTを少ない現像剤32でも効率よく分散することができる。これにより、トナー濃度変動を小さくすることができるため、画像濃度の変動を低減することができ、画質の向上を図ることができる。
現像装置3では、実施例9及び10のように、循環スクリュ40の搬送方向の位置によって循環スクリュ軸部40aに対する循環スクリュ羽部40bのリード角の角度が異なる場合、循環スクリュ40の搬送方向上流側ほどリード角の角度が大きくなるように設定することが望ましい。これは、リード角の角度が45[°]以上の場合、角度が大きいほど、現像剤搬送速度が遅くなり、現像剤32の分散性は向上するためであり、循環搬送路38内の上流側ほど現像剤搬送速度が遅くなることにより、循環搬送路38内での現像剤32の嵩を平らに近づけることができる。これにより、循環搬送路38内の搬送方向上流側で収容できる現像剤量を多くすることができる。また、循環搬送路38内の上流側ほど現像剤32の分散性を向上することにより、補給されたトナーTを少ない現像剤32でも効率よく分散することができる。
また、図62を用いて説明した構成のように、現像装置3の現像剤回収搬送部材である循環スクリュ40の循環スクリュ羽部40bのピッチ間に循環スクリュ軸部40aの軸方向に沿ったパドル401が設けられ構成の場合、回転軸方向の単位長さあたりのパドル401の軸方向の長さが循環スクリュ40の搬送方向上流側ほど長くなるように構成してもよい。図62に示すパドル401を設けた箇所では、パドル401を設けない箇所に比して循環スクリュ40による現像剤32の搬送能力が低下し、現像剤32の分散性が向上する。そして、このような現像剤32の搬送能力の低下と分散性の向上とはパドル401が大きいほど顕著となるので、循環スクリュ40の搬送方向上流側ほどパドル401が長くなるように設定することにより、循環搬送路38内の搬送方向上流側ほど現像愛32の分散能力を上げつつ、この位置での現像剤搬送速度を遅くすることができる。なお、回転軸方向の単位長さあたりのパドル401の軸方向の長さとしては、パドル401を配置した箇所の循環スクリュ羽部40bのピッチが均等である場合は、各ピッチ間に設けたパドル401の一枚の軸方向の長さを循環スクリュ40の搬送方向上流側ほど長くなるように設定する。また、循環スクリュ羽部40bのピッチが均等ではない場合は、循環スクリュ40の軸方向の任意の長さにおけるパドル401が配置された長さが循環スクリュ40の搬送方向上流側ほど長くなるように設定する。
実施例10のように、循環スクリュ40の搬送方向上流側端部近傍の循環スクリュ羽部40bに切り欠き40dを設ける構成で、搬送方向上流側端部近傍よりも搬送方向下流側の位置の循環スクリュ羽部40bに切り欠きがある場合は、搬送方向上流側端部近傍の循環スクリュ羽部40bに切り欠き40dの面積が他の位置の循環スクリュ羽部40bに切り欠きの面積よりも大きく設定することが望ましい。切り欠きの大きさは大きいほど、現像剤搬送速度が遅くなり、現像剤32の分散性は向上するためであり、循環搬送路38内の上流側ほど現像剤搬送速度が遅くなることにより、循環搬送路38内での現像剤32の嵩を平らに近づけることができる。これにより、循環搬送路38内の搬送方向上流側で収容できる現像剤量を多くすることができる。また、循環搬送路38内の上流側ほど現像剤32の分散性を向上することにより、補給されたトナーTを少ない現像剤32でも効率よく分散することができる。
なお、循環スクリュ40の搬送方向上流側端部近傍の循環スクリュ羽部40bにのみ切り欠き40dを設け、他の位置には切り欠き40dを設けない構成であっても良い。
実施例11のように、現像スリーブ34aの表面に対して一定の間隙をもって配置され現像スリーブ34a表面に担持される現像剤32の層厚を規制する剤規制部材35を有し、現像スリーブ34a、剤規制部材35、及び、供給スクリュ39によって囲まれたスペースであるバッファ部50に現像剤を攪拌するための攪拌部材を備えることことにより、攪拌部材によって、バッファ部50内の現像剤32を攪拌することができ、供給量のピッチムラを解消することができるので、画像濃度ムラの発生を防止することができる。さらに、バッファ部50内の現像剤32の中に緩凝集体が発生しても、攪拌部材によって解され、緩凝集体が現像ドクタ部の間隙に詰まることに起因する白スジなどの画像不良の発生を防止することができる。
また、実施例11の現像装置3の攪拌部材としては、図70で示すパドル部材51を用いることで、バッファ部50内の現像剤32を攪拌する構成を実現できる。
また、実施例11の現像装置3の攪拌部材としては、図71で示すローラ部材52を用いることで、バッファ部50内の現像剤32を攪拌する構成を実現できる。
また、実施例11の現像装置3の攪拌部材としては、図71で示すワイヤ部材53を用いることで、バッファ部50内の現像剤32を攪拌する構成を実現できる。
また、実施例3の現像装置3のように、現像後磁極であるN1極の法線磁束密度ピーク位置である現像後磁極中心M3に対して現像スリーブ34aの表面移動方向下流側、且つ、現像前磁極であるN2極の法線磁束密度ピーク位置である現像前磁極中心M1に対して現像スリーブ34aの表面移動方向上流側の範囲となる現像スリーブ34aの表面に先端が近接するように現像剤分離板である分離板49を配置してもよい。このような分離板49を設けることにより、循環搬送路38内の循環スクリュ40の搬送方向下流側で現像剤32の量が増加している場合ではあっても、剤離れ性を向上させることができる。
実施例14のように、現像剤32のプリセットを可能とするために、現像スリーブ34aを配置した空間、供給搬送路37、循環搬送路38の連通部を塞ぐシール部材60を設けることにより、現像装置3が新品の際の輸送時に現像剤漏れ等が発生せず、画像形成装置であるプリンタ100の機内を汚すことが無い。またサービスパーツの際は梱包箱内を汚すことも無い。
よって、ユーザに汚れによる不快感を与えることが無く、また現像剤漏れによる異常画像の発生や機械の故障等を引き起こすことを防止することができる。
実施例14の図77及び図78に示す構成では、現像スリーブ34aを配置した空間と供給現像剤収納空間である供給搬送路37とを連通する現像供給間連通部(図75中の矢印Iの流れが通る連通部)、及び、現像スリーブ34aを配置した空間と回収現像剤収納空間である循環搬送路38とを連通する現像回収間連通部(図75中の矢印Iの流れが通る連通部)、の2つの連通部を現像剤32が通過することを防ぐように2つの連通部を塞ぐシール部材60を、現像装置3本体に対して離脱可能に設けることにより、供給搬送路37と循環搬送路38とに現像剤32をプリセットすることが可能となっている。
特に、図77に示す構成では、シール部材60として、現像供給間連通部と現像回収間連通部との2つの連通部をそれぞれ塞ぐように2枚のシール部材として、第1シール部材60a及び第2シール部材60bを設けている。このような構成により、供給搬送路37と循環搬送路38とに現像剤32をプリセットすることができ、現像装置3に対して2枚のシール部材を引き抜くことで、現像装置3が使用可能となる。
特に、図77(c)に示すように、2枚のシール部材(第1シール部材60a及び第2シール部材60b)で共通の把手部を持ってシール部材60として引き抜くことで2枚のシール部材が同時に引き抜かれるように構成することにより、供給搬送路37と循環搬送路38とに現像剤32をプリセットした状態から一回の引き抜き動作で現像装置3が使用可能となる。
特に、図78で示す構成では、シール部材60として、現像供給間連通部と現像回収間連通部との2つの連通部を一枚で塞ぐシール部材60を設けている。このような構成により、供給搬送路37と循環搬送路38とに現像剤32をプリセットすることができ、現像装置3に対して一枚のシール部材60を引き抜くことで、現像装置3が使用可能となる。
実施例14の図79及び図80に示す構成では、現像スリーブ34aを配置した空間と供給搬送路37とを連通する現像供給間連通部(図75中の矢印Iの流れが通る連通部)、及び、循環搬送路38と供給搬送路37とを連通する供給回収間連通部(仕切り板36に設けた落下口42及び持ち上げ口41)、の2つの連通部を現像剤32が通過することを防ぐように2つの連通部を塞ぐシール部材60を、現像装置3本体に対して離脱可能に設けることにより、供給搬送路37に現像剤32をプリセットすることが可能となっている。
特に、図79に示す構成では、シール部材60として、現像供給間連通部と供給回収間連通部との2つの連通部をそれぞれ塞ぐように2枚のシール部材として、第1シール部材60a及び第2シール部材60bを設けている。このような構成により、供給搬送路37に現像剤32をプリセットすることができ、現像装置3に対して2枚のシール部材を引き抜くことで、現像装置3が使用可能となる。
特に、図79(c)に示すように、2枚のシール部材(第1シール部材60a及び第2シール部材60b)で共通の把手部を持ってシール部材60として引き抜くことで2枚のシール部材が同時に引き抜かれるように構成することにより、供給搬送路37に現像剤32をプリセットした状態から一回の引き抜き動作で現像装置3が使用可能となる。
特に、図80で示す構成では、シール部材60として、現像供給間連通部と供給回収間連通部との2つの連通部を一枚で塞ぐシール部材60を設けている。このような構成により、供給搬送路37に現像剤32をプリセットすることができ、現像装置3に対して一枚のシール部材60を引き抜くことで、現像装置3が使用可能となる。
実施例14の図81及び図82に示す構成では、現像スリーブ34aを配置した空間と循環搬送路38とを連通する現像回収間連通部(図75中の矢印Iの流れが通る連通部)、及び、循環搬送路38と供給搬送路37とを連通する供給回収間連通部(仕切り板36に設けた落下口42及び持ち上げ口41)、の2つの連通部を現像剤32が通過することを防ぐように2つの連通部を塞ぐシール部材60を、現像装置3本体に対して離脱可能に設けることにより、循環搬送路38に現像剤32をプリセットすることが可能となっている。
特に、図81に示す構成では、シール部材60として、現像回収間連通部と供給回収間連通部との2つの連通部をそれぞれ塞ぐように2枚のシール部材として、第1シール部材60a及び第2シール部材60bを設けている。このような構成により、循環搬送路38に現像剤32をプリセットすることができ、現像装置3に対して2枚のシール部材を引き抜くことで、現像装置3が使用可能となる。
特に、図81(c)に示すように、2枚のシール部材(第1シール部材60a及び第2シール部材60b)で共通の把手部を持ってシール部材60として引き抜くことで2枚のシール部材が同時に引き抜かれるように構成することにより、循環搬送路38に現像剤32をプリセットした状態から一回の引き抜き動作で現像装置3が使用可能となる。
特に、図82で示す構成では、シール部材60として、現像回収間連通部と供給回収間連通部との2つの連通部を一枚で塞ぐシール部材60を設けている。このような構成により、循環搬送路38に現像剤32をプリセットすることができ、現像装置3に対して一枚のシール部材60を引き抜くことで、現像装置3が使用可能となる。
実施例12のように、現像装置3の現像スリーブ34aとして、その表面を除去加工無し、または、通常の切削のみで加工したスリーブを用いることにより、現像スリーブ34aの加工コストの低減を図ることができ、現像装置3の低コスト化を図ることができる。なお、ここでの除去加工とは表面上の凹部を作るための加工であり実施例12の現像スリーブ34aではこの加工が不要である。また、「通常の切削のみ」とは、ブラスト加工などを施さない加工であって、所定のスリーブ径を得るために行う切削加工のみである。
また、実施例12のように、除去加工無し、または、通常の切削のみで加工した表面の現像スリーブ34aでは、その表面性状としての表面粗さRzが1[μm]〜8[μm]の範囲となり、機械的な担持力を備えない表面となるが、現像装置3では現像スリーブ34aに現像剤32を汲み上げるための搬送力は不要であるため、問題なく使用することができる。さらに、表面性状の凹凸が少ないため磨耗の影響も受け難く、現像スリーブ34aの寿命に関しても長寿命化が可能となる。さらに、従来の現像スリーブに溝加工を行った現像装置と異なり、現像スリーブ34a上の現像剤32の穂立ちが均一となるので現像効率が向上し、高画像を得ることが出来る。
また、変形例1の現像装置3のように、現像スリーブ34aが感光体1に対向する現像領域Aでの現像スリーブ34aの表面移動方向が、感光体1の表面移動方向に対して逆方向となるいわゆる逆現像方式の現像装置であっても、実施例とどうように3極構成とすることによって、現像スリーブ34aを小径化することができるので、これを備える現像装置3全体の小型化を図ることができる。
実施例13のように、現像スリーブ34aと回転軸である現像ローラ軸34cが同軸で現像スリーブ34aに回転駆動を伝達する現像剤担持体駆動ギヤである現像ギヤ34gの外径を現像スリーブ34aの外径よりも小さくすることにより、感光体1との干渉を避けられるので、現像装置3を小型化することが出来る。
特に、現像ギヤ34gのモジュールを0.5[mm]以下とすることで、現像ギヤ34gの外径を10[mm]未満に設定することができる。これにより、スリーブ径Φ10[mm]としたような小径の現像装置3であっても、現像ギヤ34gの感光体1との干渉を避けられるので、現像装置3をさらに小型化することが出来る。
また、本実施形態のプリンタ100は、潜像を担持する潜像担持体である感光体1と、感光体1を帯電する帯電手段である帯電装置2と、感光体1に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段であるクリーニング装置6と、感光体1上の潜像を現像する現像手段とを一体的に支持し、プリンタ100本体に対して着脱可能に構成したプロセスカートリッジである作像装置17を備え、作像装置17が備える現像手段として、実施例1の現像装置3のように小型化した現像装置3を用いることにより、作像装置17の小型化を図ることができる。
また、現像磁極であるS1の極現像磁極磁束密度ピーク値をBr、S1極のの半値幅をθh、現像後磁極であるN1極の現像後磁極磁束密度ピーク値をBr、N1極の半値幅をθh、現像前磁極であるN2極の現像前磁極磁束密度ピーク値をBr、N2極の半値幅をθh、としたときに、Br>Br、Br>Br、及び、Br・θh>Br・θh+Br・θhの関係を満たすことにより、現像領域Aを通過した現像剤32の現像スリーブ34aからの剤離れ性を高めることができる。
また、本実施形態のプリンタ100は、潜像を担持する潜像担持体である感光体1と、感光体1を帯電する帯電手段である帯電装置2と、感光体1上の潜像を現像する現像手段と、感光体1に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段であるクリーニング装置6とを備える画像形成装置であり、プリンタ100が備える現像手段として、実施例1の現像装置3のように小型化した現像装置3を用いることにより、プリンタ100本体の小型化を図ることができる。
また、本実施形態のプリンタ100は、少なくとも現像手段と潜像担持体とを一体的に支持してプリンタ100本体から着脱可能に構成されたプロセスカートリッジを備える画像形成装置であり、プロセスカートリッジとして、小型化したプロセスカートリッジである作像装置17を用いることにより、プリンタ100本体の小型化を図ることができる。
また、本実施形態のプリンタ100は、小型化したプロセスカートリッジである作像装置17を複数備えるカラープリンタであり、複数備えるプロセスカートリッジが小型のものであるので、プリンタ100本体の小型化を図ることができる。
1 感光体
2 帯電装置
3 現像装置
5 転写バイアスローラ
6 クリーニング装置
15 転写搬送ベルト
16 露光装置
17 作像装置
18 下流側張架ローラ
19 上流側張架ローラ
20、21、22 給紙カセット
23 レジストローラ
24 定着装置
25 排紙トレイ
26 給紙搬送装置
32 現像剤
32f 剤面
33 現像容器
33b 底部
34 現像ローラ
34a 現像スリーブ
34b マグネットローラ
34c 現像ローラ軸
34g 現像ギヤ
34h 水平軸
34p 回転中心
34r 汲み上げ磁極
34s 現像磁極
34t スリーブ上端部
34u 剤離れ磁極
35 剤規制部材
36 仕切り板
37 供給搬送路
37a 供給搬送路上流側端部
37b 供給搬送路下流側端部
38 循環搬送路
38a 循環搬送路上流側端部
38b 循環搬送路下流側端部
39 供給スクリュ
40 循環スクリュ
40a 循環スクリュ軸部
40b 循環スクリュ羽部
40d 切り欠き
41 持ち上げ口
41a 持ち上げ部
41b 持ち上げ手前部
42 落下口
43 障壁
45 トナー補給口
46 剤離れ部
47 汲み上げ部
49 分離板
50 バッファ部
51 パドル部材
51a パドル回転軸
51b パドル羽部
52 ローラ部材
52a ローラ回転軸
52b ローラ部
53 ワイヤ部材
53a ワイヤ回転軸
60 シール部材
60a 第1シール部材
60b 第2シール部材
65 供給仕切り壁
80 スクリュ部材
80a スクリュ軸部
80b スクリュ羽部
80c 仮想平面
81 供給位置調整部材
82 埋め部材
100 プリンタ
401 パドル
411 第一持ち上げ口
412 第二持ち上げ口
A 現像領域
L1 現像前磁極中心線
L2 現像磁極中心線
L3 現像後磁極中心線
M1 現像前磁極中心
M2 現像磁極中心
M3 現像後磁極中心
P 記録紙
特開平11−184249号公報

Claims (44)

  1. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部から上記現像剤担持体への現像剤の供給に重力が作用するように該現像剤収納部及び該現像剤担持体を配置し、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤が上記現像剤担持体の表面に接触する位置である現像剤供給部が、該現像剤担持体の表面の最上端部に対して該現像剤担持体の表面移動方向下流側であることを特徴とする現像装置
  2. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有
    上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、
    上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であ
    上記仕切り部材に設けられた上記連通開口部のうち上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍に設けられた第一連通開口部は、該仕切り部材における上記現像剤担持体から遠い側に開口しており
    上記現像剤回収搬送部材は、回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備えたスクリュ部材であり、
    上記第一連通開口部の開口面積は該現像剤回収搬送部材のスクリュ断面積よりも大きくなるように構成したことを特徴とする現像装置。
  3. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、
    上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、
    上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり、
    上記仕切り部材に設けられた上記連通開口部のうち上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍に設けられた第一連通開口部は、該仕切り部材における上記現像剤担持体から遠い側に開口しており
    上記第一連通開口部が、上記現像剤担持体の回転軸方向についての長さが該現像剤担持体から遠い側ほど長くなるように構成したことを特徴とする現像装置。
  4. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、
    上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、
    上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり、
    上記仕切り部材に設けられた上記連通開口部のうち上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍に設けられた第一連通開口部は、該仕切り部材における上記現像剤担持体から遠い側に開口しており
    上記現像剤回収搬送部材は、回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備えたスクリュ部材であり、
    上記第一連通開口部は、複数の開口部によって構成され、複数に分割された開口部の開口面積の総和が該現像剤回収搬送部材のスクリュ断面積よりも大きくなるように構成したことを特徴とする現像装置
  5. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、
    上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、
    上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり
    上記回収現像剤収納空間内の現像剤の搬送は、上記現像剤回収搬送部材の搬送方向上流側ほど搬送速度が遅いことを特徴とする現像装置。
  6. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、
    上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、
    上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり
    上記供給現像剤収納空間内の現像剤の搬送は、上記現像剤供給搬送部材の搬送方向上流側ほど搬送速度が速いことを特徴とする現像装置。
  7. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、
    上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、
    上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり
    上記回収現像剤収納空間内の上記現像剤回収搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍は、搬送方向下流側の位置よりも現像剤搬送方向の分散能力が高いことを特徴とする現像装置。
  8. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、
    上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、
    上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり
    上記現像剤回収搬送部材は回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備えたスクリュ部材であり、該現像剤回収搬送部材の搬送方向の位置によって該現像剤回収搬送部材の回転軸に対する羽部のリード角が異なる場合、該現像剤回収搬送部材の搬送方向上流側ほど該リード角の角度が大きいことを特徴とする現像装置。
  9. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、
    上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、
    上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり
    上記現像剤回収搬送部材は回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備えたスクリュ部材であり、該羽部のピッチ間に該回転軸の軸方向に沿ったパドルが設けられており、該現像剤回収搬送部材の搬送方向上流側ほど軸方向の単位長さあたりの該パドルの軸方向の長さが長いことを特徴とする現像装置。
  10. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し、
    上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍と下流側端部近傍との上記仕切り板に上記供給現像剤収納空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する連通開口部を設け、
    上記現像剤回収搬送部材は現像剤を上記現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する構成であり
    上記現像剤回収搬送部材は回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備えたスクリュ部材であり、少なくとも該現像剤回収搬送部材の搬送方向上流側端部近傍の羽部には切り欠きがあり、
    該搬送方向上流側端部近傍よりも搬送方向下流側の位置の羽部に切り欠きがある場合は、該現像剤回収搬送部材の搬送方向上流側端部近傍の羽部の切り欠きが他の位置の羽部の切り欠きよりも切り欠きの面積が大きいことを特徴とする現像装置。
  11. 請求項2乃至10のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記仕切り部材に設けられた上記連通開口部のうち上記現像剤供給搬送部材の搬送方向の上流側端部近傍に設けられた第一連通開口部を通って上記回収現像剤収納空間から上記供給現像剤収納空間へ単位時間当たりに搬送される現像剤の量は、
    上記現像剤担持体に担持されて該現像剤担持体と上記潜像担持体とが対向する現像領域を単位時間当りに通過する現像剤の量以上であることを特徴とする現像装置。
  12. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し
    上記現像剤担持体表面に対して一定の間隙をもって配置され該現像剤担持体表面に担持される現像剤の層厚を規制する剤規制部材を有し、
    該現像剤担持体、該剤規制部材、及び、上記現像剤供給搬送部材によって囲まれたスペースに現像剤を攪拌する為の攪拌部材を備えることを特徴とする現像装置。
  13. 請求項12の現像装置において、
    上記攪拌部材がパドル形状であることを特徴とする現像装置。
  14. 請求項12の現像装置において、
    上記攪拌部材がローラ形状であることを特徴とする現像装置。
  15. 請求項12の現像装置において、
    上記攪拌部材がワイヤ形状であることを特徴とする現像装置。
  16. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し
    上記現像後磁極によって発生される磁界での上記現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像後法線磁束密度ピーク位置に対して上記現像剤担持体の表面移動方向下流側、且つ、上記現像前磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線磁束密度ピーク位置に対して該現像剤担持体の表面移動方向上流側の範囲となる該現像剤担持体の表面近傍に現像剤分離板を配置したことを特徴とする現像装置。
  17. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し
    上記現像剤担持体を配置した空間と上記供給現像剤収納空間とを連通する現像供給間連通部、及び、該現像剤担持体を配置した空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する現像回収間連通部の2つの連通部を現像剤が通過することを防ぐように該2つの連通部を塞ぐシール部材を、現像装置本体に対して離脱可能に設けたことを特徴とする現像装置。
  18. 請求項17の現像装置において、
    上記シール部材として、上記現像供給間連通部と上記現像回収間連通部との2つの連通部をそれぞれ塞ぐように2枚のシール部材を設けたことを特徴とする現像装置。
  19. 請求項18の現像装置において、
    上記2枚のシール部材で共通の把手部を持って引き抜くことで該2枚のシール部材が同時に引き抜かれるように構成したことを特徴とする現像装置。
  20. 請求項17の現像装置において、
    上記シール部材として、上記現像供給間連通部と上記現像回収間連通部との2つの連通部を一枚で塞ぐシール部材を設けたことを特徴とする現像装置。
  21. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し
    上記現像剤担持体を配置した空間と上記供給現像剤収納空間とを連通する現像供給間連通部、及び、上記回収現像剤収納空間と該供給現像剤収納空間とを連通する供給回収間連通部の2つの連通部を現像剤が通過することを防ぐように該2つの連通部を塞ぐシール部材を、現像装置本体に対して離脱可能に設けたことを特徴とする現像装置。
  22. 請求項21の現像装置において、
    上記シール部材として、上記現像供給間連通部と上記供給回収間連通部との2つの連通部をそれぞれ塞ぐように2つのシール部材を設けたことを特徴とする現像装置。
  23. 請求項22の現像装置において、
    上記2枚のシール部材で共通の把手部を持って引き抜くことで該2枚のシール部材が同時に引き抜かれるように構成したことを特徴とする現像装置。
  24. 請求項21の現像装置において、
    上記シール部材として、上記現像供給間連通部と上記供給回収間連通部との2つの連通部を一枚で塞ぐシール部材を設けたことを特徴とする現像装置。
  25. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し、
    上記現像剤収納部材内の現像剤を上記現像剤担持体に供給する現像剤供給搬送部材を備え、
    該現像剤供給搬送部材を設けた供給現像剤収納空間と、その下方であって上記現像剤担持体の表面上から回収される現像剤を収納する回収現像剤収納空間とを仕切る仕切り板と、
    該現像剤供給搬送部材の下方に配置され該現像剤収納部の該回収現像剤収納空間に収納された現像剤を該現像剤担持体の回転軸方向に沿う方向に搬送する現像剤回収搬送部材とを有し
    上記現像剤担持体を配置した空間と上記回収現像剤収納空間とを連通する現像回収間連通部、及び、上記供給現像剤収納空間と該回収現像剤収納空間とを連通する供給回収間連通部の2つの連通部を現像剤が通過することを防ぐように該2つの連通部を塞ぐシール部材を、現像装置本体に対して離脱可能に設けたことを特徴とする現像装置。
  26. 請求項25の現像装置において、
    上記シール部材として、上記現像回収間連通部と上記供給回収間連通部との2つの連通部をそれぞれ塞ぐように2枚のシール部材を設けたことを特徴とする現像装置。
  27. 請求項26の現像装置において、
    上記2枚のシール部材で共通の把手部を持って引き抜くことで該2枚のシール部材が同時に引き抜かれるように構成したことを特徴とする現像装置。
  28. 請求項25の現像装置において、
    上記シール部材として、上記現像回収間連通部と上記供給回収間連通部との2つの連通部を一枚で塞ぐシール部材を設けたことを特徴とする現像装置。
  29. 複数の磁極を有する磁界発生手段を内包し、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤を表面に担持して、表面を回転駆動することによって表面上の二成分現像剤を搬送する円筒状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に供給する現像剤を収納する現像剤収納部とを有する現像装置において、
    上記磁界発生手段が有する磁極のうち上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる現像剤担持極は、
    該現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域に磁界を発生させるための現像磁極と、
    上記現像剤収納部から供給された現像剤を該現像領域へ搬送する磁界を発生させる現像前磁極と、
    該現像領域を通過した後の現像剤を該現像剤担持体表面から離脱させるために該現像前磁極との間で現像剤を離脱させる磁界を発生させる現像後磁極との3つの磁極のみであり、
    該現像前磁極が発生させる磁界によって該現像剤担持体の表面上への現像剤の汲み上げを行い、
    該現像前磁極及び該現像磁極が発生させる磁界によって該現像剤収納部から現像剤が供給される位置から現像領域までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行い、
    該現像磁極及び該現像後磁極が発生させる磁界によって該現像領域から該現像剤担持体の表面の現像剤を離脱させる位置までの該現像剤担持体上の現像剤の保持を行うように構成し
    該現像剤担持体の表面は、除去加工無し、または通常の切削のみで加工した表面であることを特徴とする現像装置。
  30. 請求項29の現像装置において、
    上記現像剤担持体の表面性状として表面粗さRzが1[μm]〜8[μm]の範囲となるように構成したことを特徴とする現像装置。
  31. 請求項1乃至30のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像剤担持体の表面上の現像剤を保持し得る強さの磁界を発生させる上記現像剤担持極とは、上記現像剤担持体の表面上での法線方向の磁束密度の最大値が10[mT]以上となる磁極であることを特徴とする現像装置。
  32. 請求項1乃至31のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像剤担持体の回転軸に直交する仮想平面で、
    3つの該現像剤担持極のそれぞれによって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる3つの法線方向磁束密度ピーク位置のうち、
    上記現像磁極と上記現像前磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置と該現像剤担持体の回転中心とを直線で結んで形成される中心角の開き角度をθ1、
    該現像磁極と上記現像後磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置と該回転中心とを直線で結んで形成される中心角の開き角度をθ2、
    該現像後磁極と該現像前磁極との2つの法線磁束密度ピーク位置と該回転中心とを直線で結んで形成される中心角の開き角度をθ3としたときに、
    θ3≧180°
    の関係を満たすように構成したことを特徴とする現像装置。
  33. 請求項1乃至32のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像剤担持極のうち上記現像剤収納部から上記現像剤担持体に向けて供給された現像剤を該現像剤担持体の表面上に汲み上げて担持する工程に寄与する汲み上げ磁極としての機能を有する上記現像前磁極よって発生される磁界で該現像剤担持体の表面上での法線方向の磁束密度の最大値を40[mT]以下としたことを特徴とする現像装置。
  34. 請求項1乃至33のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像法線磁束密度ピーク位置における上記現像剤担持体の表面に対する法線方向の磁束密度である現像磁極磁束密度ピーク値をBr
    上記現像後磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像後法線磁束密度ピーク位置における該現像剤担持体の表面に対する法線方向の磁束密度である現像後磁極磁束密度ピーク値をBr としたときに、
    Br >Br の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  35. 請求項1乃至34のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像後磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像後法線磁束密度ピーク位置に対して上記現像剤担持体の表面移動方向下流側、且つ、上記現像前磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線磁束密度ピーク位置に対して該現像剤担持体の表面移動方向上流側の範囲の該現像剤担持体の表面上に該現像剤担持体の表面に対する接線方向の磁束密度が実質的に0[mT]となる接線方向磁力無し領域が存在し、
    該接線方向磁力無し領域内の任意の点と上記現像剤担持体の中心とを結ぶ直線と、水平線とが成す角度が、50[°]以下であることを特徴とする現像装置。
  36. 請求項1乃至35のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像前磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線方向磁束密度ピーク位置における上記現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が10[mT]以上であることを特徴とする現像装置。
  37. 請求項1乃至36のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像剤担持体が上記潜像担持体に対向する現像領域での該現像剤担持体の表面移動方向が、該潜像担持体の表面移動方向に対して逆方向であることを特徴とする現像装置。
  38. 請求項1乃至37のいずれか1項に記載の現像装置において、
    該現像剤担持体と回転軸が同軸で該現像剤担持体に回転駆動を伝達する現像剤担持体駆動ギヤの外径を現像剤担持体の外径よりも小さくしたことを特徴とする現像装置。
  39. 請求項38の現像装置において、
    上記現像剤担持体駆動ギヤのモジュールを0.5[mm]以下としたことを特徴とする現像装置。
  40. 請求項1乃至39のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像法線磁束密度ピーク位置における上記現像剤担持体の表面に対する法線方向の磁束密度である現像磁極磁束密度ピーク値をBr
    該現像磁極の半値幅をθh
    上記現像後磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像後法線磁束密度ピーク位置における該現像剤担持体の表面に対する法線方向の磁束密度である現像後磁極磁束密度ピーク値をBr
    該現像後磁極の半値幅をθh
    上記現像前磁極によって発生される磁界での該現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が最大となる現像前法線磁束密度ピーク位置における該現像剤担持体の表面に対する法線方向の磁束密度である現像前磁極磁束密度ピーク値をBr
    該現像後磁極の半値幅をθh、としたときに、
    Br>Br、Br>Br、及び、Br・θh>Br・θh+Br・θhの関係を満たすことを特徴とする現像装置。
    半値幅とは、各磁極によって発生される磁界での現像剤担持体の表面上の法線方向の磁束密度が各磁極の磁束密度ピーク値の半分となる現像剤担持体表面上の2つの位置と現像剤担持体の回転中心とを直線で結んで形成される中心角の開き角度である。
  41. 潜像を担持する潜像担持体と、
    該潜像担持体を帯電する帯電手段と、
    該潜像担持体に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段との中より選ばれる少なくともひとつと、
    該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とが一体的に形成され、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたプロセスカートリッジにおいて、
    上記現像手段として、請求項1乃至40のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  42. 潜像を担持する潜像担持体と、
    該潜像担持体を帯電する帯電手段と、
    該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、
    該潜像担持体に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成装置において、
    上記現像手段として、請求項1乃至40のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  43. 潜像を担持する潜像担持体と、
    該潜像担持体を帯電する帯電手段と、
    該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、
    該潜像担持体に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを備え、
    少なくとも現像手段と潜像担持体とを一体的に支持して装置本体から着脱可能に構成されたプロセスカートリッジを備える画像形成装置において、
    上記プロセスカートリッジとして、請求項41のプロセスカートリッジを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  44. 請求項43の画像形成装置において、
    上記プロセスカートリッジを複数備えることを特徴とする画像形成装置。
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