JP2019139186A - 現像装置、およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

現像装置、およびこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】滞留部の現像剤の減少に応じて補給現像剤収容部から補給現像剤が補給される現像装置において、現像剤の流動性が低下している場合でも、現像装置に安定して現像剤を補給することが可能な現像装置およびこれを備える画像形成装置を提供する。【解決手段】現像装置20は、現像ローラー21と、現像ハウジング210と、振動部20Sと、を備える。トナーは、現像ハウジング210の第1搬送路221および第2搬送路222内を循環搬送される。第1攪拌スクリュー23は第1搬送路221に配設され、第1方向にトナーを搬送する。トナー補給口25の下流側には、搬送能力抑制部26が配置される。搬送能力抑制部26によって、トナー補給口25の下方にトナーの滞留部27が形成される。振動部20Sが振動を発生すると、トナー補給口25の上方で凝集した現像剤20Tが落下する。【選択図】図6

Description

本発明は、複写機やプリンター等の画像形成装置に好適に搭載される現像装置、およびこれを備えた画像形成装置に関するものである。
従来、特許文献1に記載されているような現像装置が知られている。この現像装置は、現像ローラーと攪拌スクリューとを備える現像ハウジングと、この現像ハウジングに着脱自在に装着されるトナー補給用のトナーコンテナとを備えて構成されている。トナーコンテナの底部には、開閉可能なトナー排出口が設けられ、現像ハウジングには、トナー排出口に対応した位置にトナー補給口が設けられている。トナーコンテナが現像ハウジングに装着され、トナー排出口とトナー補給口とが連通すると、トナーコンテナ内のトナーが現像ハウジング内に形成された所定の循環搬送路に供給される。
前記循環搬送路は、トナー補給口に対応した往路搬送路と、現像ローラーに対応した復路搬送路とからなる。各循環搬送路には、回転軸周りに螺旋羽根が配設された攪拌スクリューがそれぞれ装着される。トナーは、これら攪拌スクリューによって往路搬送路と復路搬送路との間を循環搬送される。
このような構成を有する特許文献1の現像装置において、往路搬送路に設けられた攪拌スクリューのトナー補給口より下流側には、搬送能力が局部的に低下するように構成された搬送能力抑制部が設けられている。かかる搬送能力抑制部によって、当該搬送能力抑制部の上流側のトナー補給口付近では、トナーの滞留部が形成される。滞留部のトナー量が多い場合、該滞留部のトナーがトナー補給口を塞ぐ。また、滞留部のトナー量が少ない場合、トナー補給口とトナーの滞留部との間に隙間が生じ、トナーコンテナ側から現像ハウジングにトナーが流入する。このように、滞留部で滞留するトナー量に応じて、トナーコンテナから現像ハウジングに補給されるトナー補給量が調整される。
特開2014−102457号公報
特許文献1に記載の現像装置では、トナー残量が少ないトナーコンテナから多くの補給トナーを収容する新しいトナーコンテナに交換された場合、トナーの流動性が悪いために滞留部の上方に位置するトナーが動きにくい。この結果、トナーコンテナから現像装置へのトナー補給が安定して行われず、画像上に濃度低下、白抜けなどの不具合が発生するという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、滞留部の現像剤の減少に応じて補給現像剤収容部から補給現像剤が補給される現像装置において、現像剤の流動性が低下している場合でも、現像装置に安定して現像剤を補給することが可能な現像装置およびこれを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る現像装置は、一対の壁部と、前記一対の壁部間に架設された天板とを備えるハウジングと、前記ハウジングに補給される補給現像剤を収容する補給現像剤収容部と、前記一対の壁部間において、前記ハウジングに回転可能に支持され、現像剤を担持する現像ローラーと、前記ハウジングに、前記現像ローラーと間隔をおいて配置され第1方向に前記現像剤が搬送される第1搬送路と、前記現像ローラーと前記第1搬送路との間に配置され前記第1方向とは反対の第2方向に向かって前記現像剤が搬送され、かつ、前記現像ローラーに前記現像剤を供給する第2搬送路と、を備え、上方を前記天板によって覆われた現像剤搬送路と、前記ハウジングに配置され、前記第1搬送路と前記第2搬送路とを仕切る仕切板と、前記一対の壁部と前記仕切板の両端部との間に各々配置され、前記第1搬送路から前記第2搬送路に前記現像剤を受け渡す第1連通路、および前記第2搬送路から前記第1搬送路に前記現像剤を受け渡す第2連通路と、前記第1搬送路に対向するように前記天板に配設され、前記補給現像剤を前記現像剤搬送路に受け入れる現像剤受入口と、前記第1搬送路に配設され、回転駆動され、前記現像剤受入口が前記第1搬送路に対向する位置を通過するように前記第1方向に前記現像剤を搬送する搬送部材と、前記現像剤受入口よりも前記第1方向下流側において前記搬送部材または前記ハウジングに配置され、前記搬送部材による前記現像剤の搬送能力を部分的に抑制することによって、前記現像剤受入口が対向する位置に前記現像剤が滞留する滞留部を形成する搬送能力抑制部と、前記ハウジングに配置され、前記滞留部の前記現像剤に対して振動を付与する振動付与部と、を有する。
本構成によれば、現像剤受入口よりも第1方向下流側に配置された搬送能力抑制部によって、現像剤受入口が対向する位置に滞留部が形成される。このため、滞留部の現像剤の増減に応じて、補給現像剤収容部からハウジングに現像剤が補給される。更に、現像剤の流動性が悪く現像剤受入口の上方の現像剤が動きにくい場合には、振動付与部が滞留部の現像剤に振動を付与し、現像剤の凝集を崩すことができる。このため、現像剤受入口の上方において現像剤が凝集し、現像剤受入口を塞ぐことが抑止され、現像装置に安定して現像剤を補給することが可能となる。
上記の構成において、前記振動付与部は、前記第1搬送路の側面を画定する前記ハウジングの側壁に固定されていることが望ましい。
本構成によれば、ハウジングの側壁を介して、滞留部の現像剤を安定して崩すことができる。
上記の構成において、前記振動付与部は、前記第1搬送路のうち前記仕切板とは反対側の側面を画定する前記ハウジングの側壁に固定されていることが望ましい。
本構成によれば、振動付与部を配置するために、第1搬送路と第2搬送路との間に空間を設ける必要が抑止される。また、振動付与部の振動が現像ローラー側に伝播することを抑止することができる。
上記の構成において、前記振動付与部は、前記第1搬送路の底面を画定する前記ハウジングの底壁に固定されているものでもよい。
本構成によれば、ハウジングの底壁を介して振動が伝播し、滞留部の現像剤を安定して崩すことができる。
上記の構成において、前記振動付与部は、空状態の前記ハウジングの前記現像剤搬送路に前記補給現像剤収容部から現像剤が供給される現像剤インストール動作時に、前記滞留部の前記現像剤に対して振動を付与することが望ましい。
本構成によれば、現像剤インストール時に、所定の充填量の現像剤をハウジング内に速やかに投入することができる。
上記の構成において、前記振動付与部は、前記現像ローラーから所定の像担持体に対して前記現像剤が供給される印字動作時に、前記滞留部の前記現像剤に対して振動を付与することが望ましい。
本構成によれば、印字動作時に、ハウジングへの現像剤の補給が遅れることが抑止され、現像装置が搭載される画像形成装置において濃度低下や白抜けが発生することが抑止される。
上記の構成において、前記搬送部材は、回転軸と、前記回転軸回りに形成されたスクリュー羽根とを有し、前記搬送能力抑制部は、前記搬送部材において部分的に前記スクリュー羽根が欠落された領域であることが望ましい。
本構成によれば、スクリュー羽根が部分的に欠落されることで、現像剤受入口の周辺に安定して滞留部を形成することができる。
上記の構成において、前記搬送部材は、回転軸と、前記回転軸回りに形成されたスクリュー羽根とを有し、前記搬送能力抑制部は、隣接する前記スクリュー羽根同士の間に配置されるパドル部材であることが望ましい。
本構成によれば、パドル部材によって現像剤受入口の周辺に安定して滞留部を形成することができる。
上記の構成において、前記搬送部材は、回転軸と、前記回転軸回りに形成されたスクリュー羽根とを有し、前記回転軸と直交する断面で見た場合、前記現像剤受入口は、前記天板のうち少なくとも前記回転軸に対して前記仕切板とは反対側の領域に開口されており、前記搬送能力抑制部は、前記搬送部材において部分的に前記スクリュー羽根が欠落された領域であり、前記スクリュー羽根は少なくとも前記現像剤受入口に対向する領域に配置されており、前記断面で見た場合前記回転軸に対して前記仕切板とは反対側の領域を下方から上方に移動するように回転され、前記振動付与部は、前記ハウジングの前記側壁の上端部に固定されていることが望ましい。
本構成によれば、スクリュー羽根が現像剤を掬い上げる領域において、振動付与部が滞留部の現像剤に振動を付与することができる。このため、滞留部の現像剤がスクリュー羽根の攪拌エネルギーおよび振動付与部の振動エネルギーを受け、凝集した現像剤を確実に崩すことができる。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、上記の何れかに記載の現像装置と、表面に静電潜像が形成され、前記現像ローラーから前記現像剤が供給される像担持体と、前記像担持体からシートに画像を転写する転写装置と、を備えることを特徴とする。
本構成によれば、現像剤受入口よりも第1方向下流側に配置された搬送能力抑制部によって、現像剤受入口が対向する位置に滞留部が形成される。このため、滞留部の現像剤の増減に応じて、補給現像剤収容部からハウジングに現像剤が補給される。更に、現像剤の流動性が悪く現像剤受入口の上方の現像剤が動きにくい場合には、振動付与部が滞留部の現像剤に振動を付与し、現像剤の凝集を崩すことができる。このため、現像剤受入口の上方において長期間現像剤が凝集することが抑止され、現像装置に安定して現像剤を補給することが可能となる。
本発明によれば、滞留部の現像剤の減少に応じて補給現像剤収容部から補給現像剤が補給される現像装置において、現像剤の流動性が低下している場合でも、現像装置に安定して現像剤を補給することが可能な現像装置およびこれを備える画像形成装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る現像装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る現像装置の平面図である。 本発明の一実施形態に係る現像装置のトナー補給の様子を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る現像装置においてトナーが凝集した様子を示す模式図である。 現像剤インストール動作における現像ハウジング内のトナー重量の推移を示すグラフである。 画像形成動作中の画像濃度推移の様子を示すグラフである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の外観を示す斜視図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す側断面図である。ここでは、画像形成装置1としてモノクロプリンターを例示するが、画像形成装置は、複写機、ファクシミリ装置、或いは、これらの機能を備える複合機であってもよく、またカラー画像を形成する画像形成装置であっても良い。
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体構造を有する本体ハウジング10と、この本体ハウジング10内に収容される画像形成部30と、定着部40と、トナーコンテナ50と、給紙部90と、を含む。
本体ハウジング10の前面側には前カバー11が、後面側には後カバー12が各々備えられている。前カバー11が開放されることで、トナーコンテナ50が前面側に露出する。これにより、ユーザーは、トナー切れの際にトナーコンテナ50を本体ハウジング10の前面側から取り出すことができる。後カバー12は、シートジャムやメンテナンスの際に開放されるカバーである。画像形成部30及び定着部40の各ユニットは、後カバー12が開放されることで、本体ハウジング10の後面側から取り出し可能となる。
また、本体ハウジング10の上面には、画像形成後のシートが排出される排紙部13が備えられている。前カバー11と、後カバー12と、左カバー12Lと、右カバー12Rと、排紙部13とによって画定される内部空間S(図2)に、画像形成を実行するための各種装置が内装される。
画像形成部30は、給紙部90から送り出されるシートにトナー画像を形成する画像形成処理を行う。画像形成部30は、感光体ドラム31(像担持体)と、この感光体ドラム31の周囲に配置された、帯電装置32、露光装置(図2には表れていない)、現像装置20、転写ローラー34及びクリーニング装置35とを含む。
感光体ドラム31は、回転軸と、回転軸回りに回転する円筒状の表面と、を備える。感光体ドラム31の表面には、静電潜像が形成されるとともに、該静電潜像に応じたトナー像が円筒面に担持される。このために、感光体ドラム31の表面には、現像装置20からトナー(現像剤)が供給される。感光体ドラム31としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。
帯電装置32は、感光体ドラム31の表面を均一に帯電するものであって、感光体ドラム31に当接する帯電ローラーを含む。
クリーニング装置35は、不図示のクリーニングブレードを有し、トナー像転写後の感光体ドラム31の周面に付着したトナーを清掃するとともに、不図示の回収装置に該トナーを搬送する。
露光装置は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム31の周面に、パーソナルコンピューター等の外部装置から与えられる画像データに基づいて変調された光を照射して、静電潜像を形成する。現像装置20は、感光体ドラム31上の前記静電潜像を現像してトナー像を形成するために、感光体ドラム31の周面にトナーを供給する。現像装置20は、感光体ドラム31に供給するトナーを担持する現像ローラー21と、現像ハウジング210(図3)の内部で現像剤を攪拌しながら循環搬送する第1搬送スクリュー24及び第2搬送スクリュー23とを含む。なお、本実施形態に係る現像装置20については、後記で詳述する。
転写ローラー34は、感光体ドラム31の周面に形成されたトナー像をシート上に転写させるためのローラーである。転写ローラー34は、感光体ドラム31の円筒面に当接し、転写ニップ部を形成している。この転写ローラー34には、トナーと逆極性の転写バイアスが与えられる。転写ローラー34は、本発明の転写装置を構成する。転写装置は、感光体ドラム31からシートに画像を転写する。なお、他の実施形態において、転写装置は公知の中間転写ユニットであってもよい。
定着部40は、転写されたトナー像をシート上に定着する定着処理を行う。定着部40は、加熱源を内部に備えた定着ローラー41と、この定着ローラー41に対して圧接され、定着ローラー41との間に定着ニップ部を形成する加圧ローラー42とを含む。トナー像が転写されたシートが前記定着ニップ部に通紙されると、トナー像は、定着ローラー41による加熱および加圧ローラー42による押圧により、シート上に定着される。
トナーコンテナ50(補給現像剤収容部)は、現像装置20の現像ハウジング210に補給される補給トナー(補給現像剤)を収容している。トナーコンテナ50は、補給トナーの主な貯留箇所となるコンテナ本体51と、コンテナ本体51の一側面の下部から突設された筒状部52と、コンテナ本体51の他の側面を覆う蓋部材53と、コンテナ内部に収容されトナーを搬送する回転部材54とを含む。トナーコンテナ50内に貯留された補給トナーは、回転部材54が回転駆動されることによって、筒状部52の先端下面に設けられたトナー排出口521から現像装置20内に供給される。本実施形態では、トナーコンテナ50は、現像装置20の一部を構成する。
給紙部90は、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット91を含む(図2)。この給紙カセット91は、その一部が本体ハウジング10の前面からさらに前方に突出している。給紙カセット91のうち、本体ハウジング10内に収容されている部分の上面は、給紙カセット天板91Uによって覆われている。給紙カセット91には、前記シートの束が収容されるシート収容空間、前記シートの束を給紙のためにリフトアップするリフト板等が備えられている。給紙カセット91の後端側の上部にはシート繰出部91Aが設けられている。このシート繰出部91Aには、給紙カセット91内のシート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すための給紙ローラー91Bが配置されている。
本体ハウジング10内には、シートを搬送するために、主搬送路92Fが備えられている。主搬送路92Fは、給紙部90のシート繰出部91Aから画像形成部30及び定着部40を経由して、本体ハウジング10上面の排紙部13に対向して設けられている排紙口14まで延びている。
主搬送路92Fは、感光体ドラム31および転写ローラー34によって形成される転写ニップ部を、下方から上方に向かって、通過するように延設される。また、主搬送路92Fの、転写ニップ部よりも上流側には、レジストローラー対93が配置されている。シートは、レジストローラー対93にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、前記転写ニップ部に送り出される。主搬送路92F及び反転搬送路92Bの適所には、シートを搬送するための搬送ローラーが複数配置されており、例えば排紙口14の近傍には排紙ローラー対94が配置されている。
<現像装置の説明>
次に、本実施形態に係る現像装置20について、詳述する。図3は、現像装置20の内部構造を示す断面図である。また、図4は、現像装置20の内部構造を示す平面図である。現像装置20は、一方向(現像ローラー21の軸方向)に長尺の箱形形状を有する現像ハウジング210(ハウジング)を備える。現像ハウジング210は、一対の第1壁部210Aおよび第2壁部210Bを備える。該現像ハウジング210は、第1壁部210Aおよび第2壁部210Bの間に内部空間220を有する。また、現像ハウジング210は、一対の第1壁部210Aおよび第2壁部210B間に架設され、内部空間220の上方を画定する天板211(図5)を備える。
内部空間220には、現像ローラー21と、第1攪拌スクリュー23(搬送部材)および第2攪拌スクリュー24と、トナー補給口25とが配設されている。本実施形態では、一成分現像方式として、この内部空間220には、磁性材料を含むトナーが現像剤として充填される。トナーは、内部空間220内において攪拌搬送され、静電潜像を現像するために、逐次現像ローラー21から感光体ドラム31に供給される。
現像ローラー21は、一対の第1壁部210Aおよび第2壁部210Bの間において、現像ハウジング210に回転可能に支持され、表面に磁性トナーを担持する。現像ローラー21は、現像ハウジング210の長尺方向に延設される円筒形状を有する。現像ローラー21は、回転駆動される円筒形状のスリーブ21Sと、スリーブ21Sの内部に、軸方向に沿って固定配置される円柱形状のマグネット21Mとを備える。スリーブ21Sは、不図示の駆動手段によって、図3の矢印D31方向に回転駆動され、周面に磁性トナーを担持する。マグネット21Mは、スリーブ21Sの内部に、スリーブ21Sの周方向に複数の磁極を有する固定磁石である。マグネット21Mは、周方向に配置される4つの磁極S1極、N1極、S2極、N2極を備える。
図3において、現像ローラー21を囲む曲線MCは、各磁極によってもたらされる現像ローラー21の半径方向の磁力を、スリーブ21S上の周方向の分布として示したものである。S1極は、マグネット21Mのうち、前方かつ上方の位置に配置される。S1極は、規制極として、トナー層を規制するために使用される。N1極は、マグネット21Mのうち、後方かつ上方の位置に配置される。N1極は、現像極として、感光体ドラム31にトナーを供給する機能を備える。N2極は、マグネット21Mのうち、前方かつ下方の位置に配置される。N2極は、キャッチ極として、現像ローラー21にトナーを汲み上げる機能を備える。S2極は、マグネット21Mのうち、N1極よりもスリーブ21Sの回転方向下流側であって、N2極よりもスリーブ21Sの回転方向上流側の位置に配置される。S2極は、主に、マグネット21Mのうち、後方かつ下方の位置に配置される。S2極は、N1極において、感光体ドラム31側に移動されなかったトナーを、現像ハウジング210に回収する搬送極としての機能を備える。スリーブ21S上に担持されたトナーは、現像ハウジング210に配設された開口部(不図示)まで搬送され、対向する感光体ドラム14に供給される。
現像ハウジング210の内部空間220は、左右方向に延びる仕切り板22によって、左右方向に長尺の第1搬送路221と第2搬送路222とに区画されている。第1搬送路221および第2搬送路222は、天板211によって上方を覆われている。第1搬送路221は、現像ローラー21と間隔をおいて配置され第1方向にトナーが搬送される。一方、第2搬送路222は、現像ローラー21と第1搬送路221との間に配置され、前記第1方向とは反対の第2方向に向かってトナーが搬送される。また、第2搬送路222は、現像ローラー21にトナーを供給する機能を備える。
仕切り板22は、現像ハウジング210の左右方向の幅よりも短く、仕切り板22の左端及び右端と、前記第2壁部210Bおよび第1壁部210Aとの間には、第1搬送路221と第2搬送路222とをそれぞれ連通させる第1連通路223及び第2連通路224が備えられている。第1連通路223は、第1搬送路221から第2搬送路222にトナーを受け渡す。第2連通路224は、第2搬送路222から第1搬送路221にトナーを受け渡す。これにより、内部空間220には、第1搬送路221、第1連通路223、第2搬送路222及び第2連通路224に至る循環経路(現像剤搬送路)が形成される。トナーは、該循環経路内を図4において時計回りに搬送される。
トナー補給口25(現像剤受入口)は、前記天板211に穿孔された開口部であり、第1搬送路221の右端付近(第1方向上流側)の上方に配置されている(図4)。トナー補給口25は、第1搬送路221に対向して配置され、トナーコンテナ50から補給される補給トナーを内部空間220に受け入れる機能を備える。
第1攪拌スクリュー23(搬送部材)は、第1搬送路221に配設されている。第1攪拌スクリュー23は、第1回転軸23aと、この第1回転軸23aの周上にスパイラル状に突設された第1螺旋羽根23b(スクリュー羽根)とを含む。第1攪拌スクリュー23は、不図示の駆動手段によって第1回転軸23a回り(図3の矢印D33、図4の矢印R2)に回転駆動されることで、図4の矢印D1方向(第1方向)にトナーを搬送する。第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25が第1搬送路221に対向する位置を通過するように現像剤を搬送する。これにより、第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25から流入する新しいトナーと、第1搬送路221を搬送されるトナーとを混合し、混合されたトナーを第2搬送路222側に受け渡す機能を有する。第1攪拌スクリュー23のトナー搬送方向(D1方向)下流側には、第1パドル23cが配設されている。第1パドル23cは、第1回転軸23a上に配設された板状部材である。第1パドル23cは、第1回転軸23aと共に回転され、図4の矢印D3方向に向かって、第1搬送路221から第2搬送路222に、トナーを受け渡す。
第2攪拌スクリュー24は、第2搬送路222に配設されている。第2攪拌スクリュー24は、第2回転軸24aと、この第2回転軸24aの周上にスパイラル状に突設された第2螺旋羽根24bとを含む。第2攪拌スクリュー24は、不図示の駆動手段によって第2回転軸24a回り(図3の矢印D32、図4の矢印R1)に回転駆動されることで、図4の矢印D2方向(第2方向)にトナーを搬送する。第2攪拌スクリュー24は、第2搬送路222内で、トナーを搬送するとともに、現像ローラー21にトナーを供給する。
第2攪拌スクリュー24は、現像ローラー21よりも、前方かつ下方の位置に、配置される。すなわち、第2攪拌スクリュー24は、マグネット21MのN2極に対向して配置される。第2攪拌スクリュー24の回転(図3の矢印D32)に伴って、第2攪拌スクリュー24からスリーブ21Sにトナーが供給される。第2攪拌スクリュー24の回転軸24aは、スリーブ21Sの回転軸よりも下方に位置する。更に、第2攪拌スクリュー24の回転軸24aは、スリーブ21Sの周面の下端部よりも下方に位置する。本実施形態では、現像ローラー21へのトナーの供給経路は、第2攪拌スクリュー24から供給される経路のみによって形成される。したがって、第2攪拌スクリュー24は、現像ローラー21に対して、下方から上方にトナーを汲み上げることによって、スリーブ21Sにトナーを供給する。
第2攪拌スクリュー24のトナー搬送方向(D2方向)下流側には、第2パドル24cが配設されている。第2パドル24cは、第2回転軸24a上に配設された板状部材である。第2パドル24cは、第2回転軸24aと共に回転され、図4の矢印D4方向に向かって、第2搬送路222から第1搬送路221に、トナーを受け渡す。
現像装置20は、更に、層規制部材60と、磁性プレート70と、を備える。
層規制部材60は、現像ローラー21よりも、前方かつ上方の位置に配置される。層規制部材60は、現像ローラー21の軸方向に沿って、現像ローラー21(スリーブ21S)の周面に対向して配置される。詳しくは、層規制部材60は、現像ローラー21のうち、マグネット21MのS1極に対向して配置される。層規制部材60は、非磁性材料から構成される板状部材である。層規制部材60は、現像ローラー21の回転軸と直交する断面において、現像ローラー21に向かう方向を長辺とする矩形形状を備える。層規制部材60の先端部は、現像ローラー21のスリーブ21Sと、間隔を置いて配置される。この結果、前記先端部とスリーブ21Sとの間で、層規制ギャップが形成される。層規制部材60は、第2攪拌スクリュー24からスリーブ21S上に汲み上げられたトナーの層厚を規制する。
磁性プレート70は、層規制部材60の前側に、層規制部材60に沿って配置される。換言すれば、磁性プレート70は、層規制部材60よりも、現像ローラー21のスリーブ21Sの回転方向(図3の矢印D31)上流側に配置される。本実施形態では、磁性プレート70は、板状形状を備えた磁性材料から構成される。磁性プレート70は、現像ローラー21の回転軸と直交する断面において、層規制部材60に沿って延設される略矩形形状を備える。磁性プレート70は、層規制部材60の下方部分に固定される。
<滞留部について>
前述のトナーコンテナ50(図4)は、現像ハウジング210のトナー補給口25の上方に配置されている。トナーコンテナ50は、内部にトナーが搬送されるトナー搬送路50aと、回転部材54と、トナー排出口521と、を備える。トナーコンテナ50は、トナーコンテナ50の長手方向(トナー搬送路50aが形成されている方向)が、現像装置20の長手方向(第1攪拌スクリュー23の現像剤搬送方向。矢印D1方向、第1方向)に直交する方向に位置するように、現像装置20に組みつけられている。
トナー排出口521は、現像装置20のトナー補給口25に対応して、トナーコンテナ50の底部に配設されている。回転部材54は、軸部と該軸部回りに回転される羽根部とを有し(図2、図4参照)、トナー搬送路50a内の補給トナーをトナー排出口521に向かって搬送する。トナー排出口521から落下したトナーは、トナー補給口25を介して、現像装置20に補給される。
次に、本実施形態に係る現像装置20において、トナー補給口25から新たに補給されるトナーの流れについて説明する。図5は、現像装置20に配設されたトナー補給口25およびトナーコンテナ50に配設されたトナー排出口521付近の断面図である。なお、図5では、説明のために、トナーコンテナ50の配置を水平方向において90度回転させて示している。実際には、トナーコンテナ50内の回転部材54は、紙面手前に向かって延設され、第1攪拌スクリュー23と、トナーコンテナ50内の回転部材54とは、互いに直交する位置関係となっている。
トナーコンテナ50のトナー排出口521から供給された補給トナーT2は、第1搬送路221に落下して既存のトナーT1と混合され、第1攪拌スクリュー23により矢印D1方向に搬送される。この際、トナーT1、T2は攪拌され、帯電される。
第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25よりトナー搬送方向(第1方向)下流側に、部分的に現像剤の搬送性能が抑制された搬送能力抑制部26を備える。搬送能力抑制部26は、第1攪拌スクリュー23の第1螺旋羽根23bを欠落させることによって形成される。換言すれば、搬送能力抑制部26は、部分的に第1回転軸23aのみが配設されている部分に相当する。この場合、搬送能力抑制部26は、第1回転軸23aの軸方向の現像剤搬送性能を有さない。
第1搬送路221内において、搬送能力抑制部26よりも上流側から搬送されるトナーは、搬送能力抑制部26が搬送性能を有さないことによって滞留し始める。そして、これらのトナーの滞留は、搬送能力抑制部26の直ぐ上流側であって、トナー補給口25が第1搬送路221に対向する位置まで累積していく。この結果、搬送能力抑制部26は、トナー補給口25が対向する位置に、現像剤の滞留部27を形成する。
トナー補給口25から補給トナーT2が補給され、内部空間220内のトナー量が増えると、この滞留部27で滞留するトナーがトナー補給口25を塞ぎ(封止し)、それ以上のトナーの補給を抑制する。その後、内部空間220内のトナーが現像ローラー21から消費され、滞留部27で滞留するトナーが減少すると、トナー補給口25を塞いでいたトナーが減り、滞留部27とトナー補給口25との間に隙間が生じる。この結果、再び補給トナーT2がトナー補給口25から内部空間220に流入する。このように、本実施形態では、滞留部27に滞留するトナーの減少に伴って、補給トナー量の受入量が調整される体積補給型のトナー補給形式が採用される。
一方、このような体積補給型のトナー補給形式が採用された現像装置20では、トナー残量が少ないトナーコンテナ50から多くの補給トナーを収容する新しいトナーコンテナ50に交換された場合、トナーの流動性が悪いために滞留部27の上方に位置するトナーが動きにくい。この結果、トナーコンテナ50から現像装置20へのトナー補給が安定して行われず、画像上に濃度低下、白抜けなどの不具合が発生するという課題があった。このような課題を解決するために、本実施形態では、現像装置20が振動部20S(振動付与部)を備える(図3)。
振動部20Sは、振動モータを含む。当該振動モータは、所定の電流が流入されることで、振動する。当該振動は、現像ハウジング210を介して滞留部27の現像剤を振動させる。図3を参照して、振動部20Sは、第1搬送路221の側面を画定する現像ハウジング210の側壁に固定されている。より詳しくは、振動部20Sは、第1搬送路221のうち仕切板22とは反対側の側面を画定する、現像ハウジング210の側壁に固定されている。また、振動部20Sの配置について更に付言すると、図3のように第1回転軸23aと直交する断面で見た場合、トナー補給口25は、天板211(図5)のうち少なくとも第1回転軸23aに対して仕切板22とは反対側の領域に開口されている。また、第1螺旋羽根23bは少なくともトナー補給口25に対向する領域に配置されており(図5)、前記断面で見た場合第1回転軸23aに対して仕切板22とは反対側の領域を下方から上方に移動するように回転される(図3)。そして、振動部20Sは、現像ハウジング210の前側の側壁の上端部に固定されている。なお、図3に示すように、天板211は、現像ハウジング210よりも前方に突出するように配置されている。この結果、振動部20Sは、前記側壁と天板211との両方に接している。
図6は、現像装置20においてトナーが凝集した様子を示す模式図である。現像装置20では、トナー補給口25の直下に滞留部27が形成されている(図5)。また、トナー補給口25の上方にはトナーコンテナ50から供給されるトナーが配置される。前述のように、トナーの流動性が悪い状態において第1攪拌スクリュー23が回転されると、滞留部27の上方部分においてトナーが凝集し、図6に示すようなブリッジ状の凝集体20Tが形成されることがある。この場合、当該凝集体20Tよりも下方では、第1攪拌スクリュー23がトナーを搬送することによって現像装置20内のトナーが減少するにも関わらず、トナーコンテナ50から現像装置20にトナーが補充されない現象が発生する。この結果、現像装置20から感光体ドラム31に必要なトナーが供給されず、画像濃度低下や白抜け、白帯などの画像欠陥が発生する。
このため、本実施形態では、振動部20Sが制御部200(図3)によって制御される。振動部20Sは、画像形成装置1が使用環境に設置された際に実行される現像剤インストール動作時に、滞留部27のトナーに対して振動を付与する。なお、現像剤インストール動作では、空状態の現像ハウジング210の内部空間220に対してトナーコンテナ50からトナーが供給され充填される。このような構成によれば、現像剤インストール時に、トナーの凝集体20Tがトナー補給口25を下方から塞ぐことが抑止され、所定の充填量のトナーを現像ハウジング210内に速やかに投入することができる。この場合、制御部200は、インストール動作中に所定の時間(たとえば5秒)が経過すると振動部20Sを所定時間振動させ、当該制御を繰り返し行うことが望ましい。
また、振動部20Sは、現像ローラー21から感光体ドラム31に対してトナーが供給される印字動作時(画像形成動作時、現像動作時)にも、滞留部27のトナーに対して振動を付与する。このため、印字動作時に、現像ハウジング210へのトナーの補給が遅れることが抑止され、現像装置20が搭載される画像形成装置1において、濃度低下や白抜けが発生することが抑止される。なお、一例として、振動部20Sは、印字率が10%以上の画像が50枚以上印刷された場合に、制御部200によって振動されることが望ましい。このように低印字率の画像形成が連続した場合、現像装置20内のトナー入れ替わりが少ないため、凝集体20Tが形成されやすいためである。
このような構成によれば、現像剤の流動性が悪くトナー補給口25の上方の現像剤が動きにくい場合には、振動部20Sが滞留部27のトナーに振動を付与し、トナーの凝集体20Tを崩すことができる。このため、トナー補給口25の上方においてトナーが凝集し、トナー補給口25を塞ぐことが抑止され、トナーコンテナ50から現像装置20に安定して現像剤を補給することが可能となる。
特に、本実施形態では、振動部20Sは、第1搬送路221の側面を画定する現像ハウジング210の側壁に固定されている。このため、現像ハウジング210の側壁を介して、滞留部27のトナーを安定して崩すことができる。また、振動部20Sは、第1搬送路221のうち仕切板22とは反対側の側面を画定する、現像ハウジング210の側壁に固定されている。したがって、振動部20Sを配置するために、第1搬送路221と第2搬送路222との間に空間を設ける必要が抑止される。また、振動部20Sの振動が現像ローラー21側に伝播することを抑止することができる。
また、本実施形態では、図3に示すように、第1攪拌スクリュー23が下方から上方に回転する領域に対向して振動部20Sが配置されている。このため、第1螺旋羽根23bがトナーを掬い上げる領域において、振動部20Sが滞留部27のトナーに振動を付与することができる。このため、滞留部27のトナーが第1螺旋羽根23bの攪拌エネルギーおよび振動部20Sの振動エネルギーを受け、凝集したトナーを確実に崩すことができる。
<実施例>
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
<実験1:トナーインストール動作>
実験1は、以下の条件に基づいて実施した。
・プリント速度:30ppm
・現像ローラー21の周速度:225mm/sec
・現像ローラー21:外径20mm、表面はブラスト処理され、表面粗さRz7.5μm
・感光体ドラム31に対する現像ローラー21の周速比:1.6(対向位置でトレール)
・トナー:体積平均粒子径8.3μm、プラス帯電特性
・振動部20Sの配置:図3の位置
上記の条件において、トナーコンテナ50から現像装置20にトナーをインストールする際、振動部20Sの振動有無のそれぞれの条件で、現像装置20内のトナー重量を1分毎に測定した。図7は、トナーインストールモードにおける現像ハウジング210内のトナー重量の推移を示すグラフである。図7に示すように、振動なし条件では現像ハウジング210内のトナー重量は4分まで線形的に増加していき、それ以降は緩やかに増加していく。しかしながら、凝集したトナーがトナー補給口25を下方から塞ぎ、目標の充填量(150g)よりも少ない充填量でインストールが終了する結果となった。なお、振動なし条件において、3分経過後に振動を加えてインストールを継続すると、現像ハウジング210内のトナー重量は振動なし条件と同様に、途中まで線形に増加していき、目標の充填量に近づくと緩やかに増加していく結果となった。このように、振動部20Sによってトナーの滞留部27を振動させることで、トナーを円滑にトナーコンテナ50から現像装置20に補給することが可能になる。
<実験2:印字操作>
実験2は、以下の条件に基づいて実施した。
・プリント速度:30ppm
・現像ローラー21の周速度:225mm/sec
・現像ローラー21:外径20mm、表面はブラスト処理され、表面粗さRz7.5μm
・感光体ドラム31に対する現像ローラー21の周速比:1.6(対向位置でトレール)
・トナー:体積平均粒子径8.3μm、プラス帯電特性
・振動部20Sの配置:図3の位置
・印字原稿:印字率25%
・環境:温度32.5℃、相対湿度80%(トナーが凝集しやすいストレス条件)
上記の条件において、画像形成装置1において印字動作を実施する際、振動部20Sの振動有無のそれぞれの条件で、印字される画像の濃度を測定した。図8は、画像形成動作中の画像濃度推移の様子を示すグラフである。振動なし条件では、凝集したトナーがトナー補給口25を下方から塞ぎ、500枚付近でトナーコンテナ50から現像装置20内にトナーが供給されなくなり、現像ローラー21上に充分なトナーが担持されない状態となった。この結果、画像濃度が低下し最終的には白紙プリントになり、画像濃度が測定できなくなったため実験が中断された。一方、振動あり条件では、実験を通して振動部20Sが振動しているため、トナーコンテナ50から現像装置20にトナーが安定して受け渡しされ、画像濃度が安定して推移する結果となった。なお、印字動作中に、振動部20Sの振動が現像ローラー21に振動することを確実に抑止するためには、画像形成動作中のシートとシートとの間に位置するいわゆる紙間に対応して、振動部20Sが振動を発生することが望ましい。
以上、本発明の実施形態に係る現像装置20およびこれを備えた画像形成装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採用することができる。
(1)上記の実施形態では、搬送能力抑制部26が、部分的に第1螺旋羽根23bが欠落された領域である態様にて説明した。この場合、第1螺旋羽根23bが部分的に欠落されることで、トナー補給口25の周辺に安定して滞留部27を形成することができる。なお、本発明はこれに限定されるものではない。搬送能力抑制部26は、隣接する第1螺旋羽根23b同士の間に配置されるパドル部材であってもよい。この場合も、パドル部材の回転によって現像剤受入口の周辺に安定して滞留部を形成することができる。また、搬送能力抑制部は、現像ハウジング210側に立設された壁部でもよい。
(2)上記の実施形態では、現像剤として磁性トナーが採用される態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。現像剤として、非磁性トナー、または2成分現像剤が採用されてもよい。
(3)上記の実施形態では、振動部20Sが現像ハウジング210の側壁に固定される態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。振動部20Sは、第1搬送路221の底面を画定する現像ハウジング210の底壁に固定されてもよい。この場合も、現像ハウジング210の底壁を介して振動が伝播し、滞留部27の現像剤を安定して崩すことができる。
1 画像形成装置
20 現像装置
20S 振動部(振動付与部)
21 現像ローラー
210 現像ハウジング(ハウジング)
211 天板
22 仕切り板(仕切板)
220 内部空間(現像剤搬送路)
221 第1搬送路
222 第2搬送路
223 第1連通路
224 第2連通路
23 第1攪拌スクリュー(搬送部材)
23a 第1回転軸(回転軸)
23b 第1螺旋羽根(スクリュー羽根)
25 トナー補給口(現像剤受入口)
30 画像形成部
31 感光体ドラム(像担持体)
32 帯電装置
34 転写ローラー(転写装置)
50 トナーコンテナ(補給現像剤収容部)
54 回転部材(補給現像剤搬送部材)

Claims (10)

  1. 一対の壁部と、前記一対の壁部間に架設された天板とを備えるハウジングと、
    前記ハウジングに補給される補給現像剤を収容する補給現像剤収容部と、
    前記一対の壁部間において、前記ハウジングに回転可能に支持され、現像剤を担持する現像ローラーと、
    前記ハウジングに、前記現像ローラーと間隔をおいて配置され第1方向に前記現像剤が搬送される第1搬送路と、前記現像ローラーと前記第1搬送路との間に配置され前記第1方向とは反対の第2方向に向かって前記現像剤が搬送され、かつ、前記現像ローラーに前記現像剤を供給する第2搬送路と、を備え、上方を前記天板によって覆われた現像剤搬送路と、
    前記ハウジングに配置され、前記第1搬送路と前記第2搬送路とを仕切る仕切板と、
    前記一対の壁部と前記仕切板の両端部との間に各々配置され、前記第1搬送路から前記第2搬送路に前記現像剤を受け渡す第1連通路、および前記第2搬送路から前記第1搬送路に前記現像剤を受け渡す第2連通路と、
    前記第1搬送路に対向するように前記天板に配設され、前記補給現像剤を前記現像剤搬送路に受け入れる現像剤受入口と、
    前記第1搬送路に配設され、回転駆動され、前記現像剤受入口が前記第1搬送路に対向する位置を通過するように前記第1方向に前記現像剤を搬送する搬送部材と、
    前記現像剤受入口よりも前記第1方向下流側において前記搬送部材または前記ハウジングに配置され、前記搬送部材による前記現像剤の搬送能力を部分的に抑制することによって、前記現像剤受入口が対向する位置に前記現像剤が滞留する滞留部を形成する搬送能力抑制部と、
    前記ハウジングに配置され、前記滞留部の前記現像剤に対して振動を付与する振動付与部と、
    を有する、現像装置。
  2. 前記振動付与部は、前記第1搬送路の側面を画定する前記ハウジングの側壁に固定されている、請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記振動付与部は、前記第1搬送路のうち前記仕切板とは反対側の側面を画定する前記ハウジングの側壁に固定されている、請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記振動付与部は、前記第1搬送路の底面を画定する前記ハウジングの底壁に固定されている、請求項1に記載の現像装置。
  5. 前記振動付与部は、空状態の前記ハウジングの前記現像剤搬送路に前記補給現像剤収容部から現像剤が供給される現像剤インストール動作時に、前記滞留部の前記現像剤に対して振動を付与する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の現像装置。
  6. 前記振動付与部は、前記現像ローラーから所定の像担持体に対して前記現像剤が供給される印字動作時に、前記滞留部の前記現像剤に対して振動を付与する、請求項1乃至5の何れか1項に記載の現像装置。
  7. 前記搬送部材は、回転軸と、前記回転軸回りに形成されたスクリュー羽根とを有し、
    前記搬送能力抑制部は、前記搬送部材において部分的に前記スクリュー羽根が欠落された領域である、請求項1乃至6の何れか1項に記載の現像装置。
  8. 前記搬送部材は、回転軸と、前記回転軸回りに形成されたスクリュー羽根とを有し、
    前記搬送能力抑制部は、隣接する前記スクリュー羽根同士の間に配置されるパドル部材である、請求項1乃至6の何れか1項に記載の現像装置。
  9. 前記搬送部材は、回転軸と、前記回転軸回りに形成されたスクリュー羽根とを有し、
    前記回転軸と直交する断面で見た場合、前記現像剤受入口は、前記天板のうち少なくとも前記回転軸に対して前記仕切板とは反対側の領域に開口されており、
    前記搬送能力抑制部は、前記搬送部材において部分的に前記スクリュー羽根が欠落された領域であり、
    前記スクリュー羽根は少なくとも前記現像剤受入口に対向する領域に配置されており、前記断面で見た場合前記回転軸に対して前記仕切板とは反対側の領域を下方から上方に移動するように回転され、
    前記振動付与部は、前記ハウジングの前記側壁の上端部に固定されている、請求項3に記載の現像装置。
  10. 請求項1乃至9の何れか1項に記載の現像装置と、
    表面に静電潜像が形成され、前記現像ローラーから前記現像剤が供給される像担持体と、
    前記像担持体からシートに画像を転写する転写装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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