以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の外観を示す斜視図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す側断面図である。ここでは、画像形成装置1としてモノクロプリンターを例示するが、画像形成装置は、複写機、ファクシミリ装置、或いは、これらの機能を備える複合機であってもよく、またカラー画像を形成する画像形成装置であっても良い。
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体構造を有する本体ハウジング10と、この本体ハウジング10内に収容される画像形成部30と、定着部40と、トナーコンテナ50と、給紙部90と、を含む。
本体ハウジング10の前面側には前カバー11が、後面側には後カバー12が各々備えられている。前カバー11が開放されることで、トナーコンテナ50が前面側に露出する。これにより、ユーザーは、トナー切れの際にトナーコンテナ50を本体ハウジング10の前面側から取り出すことができる。後カバー12は、シートジャムやメンテナンスの際に開放されるカバーである。画像形成部30及び定着部40の各ユニットは、後カバー12が開放されることで、本体ハウジング10の後面側から取り出し可能となる。
また、本体ハウジング10の側面には、左カバー12L(図1)と、左カバー12Lとは反対側の右カバー12R(図1には表れていない)とが、それぞれ鉛直方向に延伸するように配設されている。左カバー12Lの前側部分には、本体ハウジング10内に空気を取り込むための吸気口12Laが配設されている。また、本体ハウジング10の上面には、画像形成後のシートが排出される排紙部13が備えられている。前カバー11と、後カバー12と、左カバー12Lと、右カバー12Rと、排紙部13とによって画定される内部空間S(図2)に、画像形成を実行するための各種装置が内装される。
画像形成部30は、給紙部90から送り出されるシートにトナー画像を形成する画像形成処理を行う。画像形成部30は、感光体ドラム31(像担持体)と、この感光体ドラム31の周囲に配置された、帯電装置32、露光装置(図2には表れていない)、現像装置20、転写ローラー34(転写装置)及びクリーニング装置35とを含む。画像形成部30は、左カバー12Lと右カバー12Rとの間に、配設される。
感光体ドラム31は、不図示の回転シャフトと、該回転シャフト回りに回転する円筒面と、を備える。円筒面には、静電潜像が形成されるとともに、該静電潜像に応じたトナー像が円筒面に担持される。感光体ドラム31としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。
帯電装置32は、感光体ドラム31の表面を均一に帯電するものであって、感光体ドラム31に当接する帯電ローラーを含む。
クリーニング装置35は、不図示のクリーニングブレードを有し、トナー像転写後の感光体ドラム31の周面に付着したトナーを清掃するとともに、不図示の回収装置に該トナーを搬送する。
露光装置は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム31の周面に、パーソナルコンピューター等の外部装置から与えられる画像データに基づいて変調された光を照射して、静電潜像を形成する。現像装置20は、感光体ドラム31上の前記静電潜像を現像してトナー像を形成するために、感光体ドラム31の周面にトナーを供給する。現像装置20は、感光体ドラム31に供給するトナーを担持する現像ローラー21と、現像ハウジング210(図3)の内部で現像剤を攪拌しながら循環搬送する第1攪拌スクリュー23及び第2攪拌スクリュー24とを含む。なお、本実施形態に係る現像装置20については、後記で詳述する。
転写ローラー34は、感光体ドラム31の周面に形成されたトナー像をシート上に転写させるためのローラーである。転写ローラー34は、感光体ドラム31の円筒面に当接し、転写ニップ部を形成している。この転写ローラー34には、トナーと逆極性の転写バイアスが与えられる。
定着部40は、転写されたトナー像をシート上に定着する定着処理を行う。定着部40は、加熱源を内部に備えた定着ローラー41と、この定着ローラー41に対して圧接され、定着ローラー41との間に定着ニップ部を形成する加圧ローラー42とを含む。トナー像が転写されたシートが前記定着ニップ部に通紙されると、トナー像は、定着ローラー41による加熱および加圧ローラー42による押圧により、シート上に定着される。
トナーコンテナ50は、現像装置20に補給する補給トナー(補給現像剤)を貯留する。トナーコンテナ50は、補給トナーの主な貯留箇所となるコンテナ本体51と、コンテナ本体51の一側面の下部から突設された筒状部52と、コンテナ本体51の他の側面を覆う蓋部材53と、コンテナ内部に収容されトナーを搬送する回転部材54とを含む。トナーコンテナ50内に貯留された補給トナーは、回転部材54が回転駆動されることによって、筒状部52の先端下面に設けられたトナー排出口521から現像装置20内に供給される。また、トナーコンテナ50の上方を覆うコンテナ天板50Hは、排紙部13の下方に位置する(図2参照)。
給紙部90は、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット91を含む(図2)。この給紙カセット91は、その一部が本体ハウジング10の前面からさらに前方に突出している。給紙カセット91のうち、本体ハウジング10内に収容されている部分の上面は、給紙カセット天板91Uによって覆われている。給紙カセット91には、前記シートの束が収容されるシート収容空間、前記シートの束を給紙のためにリフトアップするリフト板等が備えられている。給紙カセット91の後端側の上部にはシート繰出部91Aが設けられている。このシート繰出部91Aには、給紙カセット91内のシート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すための給紙ローラー91Bが配置されている。
本体ハウジング10内には、シートを搬送するために、主搬送路92F及び反転搬送路92Bが備えられている。主搬送路92Fは、給紙部90のシート繰出部91Aから画像形成部30及び定着部40を経由して、本体ハウジング10上面の排紙部13に対向して設けられている排紙口14まで延びている。反転搬送路92Bは、シートに対して両面印刷を行う場合に、片面印刷されたシートを主搬送路92Fにおける画像形成部30の上流側に戻すための搬送路である。
主搬送路92Fは、感光体ドラム31および転写ローラー34によって形成される転写ニップ部を、下方から上方に向かって、通過するように延設される。また、主搬送路92Fの、転写ニップ部よりも上流側には、レジストローラー対93が配置されている。シートは、レジストローラー対93にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、前記転写ニップ部に送り出される。主搬送路92F及び反転搬送路92Bの適所には、シートを搬送するための搬送ローラーが複数配置されており、例えば排紙口14の近傍には排紙ローラー対94が配置されている。また、排紙口14の下方には、定着部40によって暖められた内部空間Sの空気を排気するための排気口75が形成されている。
反転搬送路92Bは、反転ユニット95の外側面と、本体ハウジング10の後カバー12の内面との間に形成されている。なお、反転ユニット95の内側面には転写ローラー34及びレジストローラー対93の一方のローラーが搭載されている。後カバー12及び反転ユニット95は、それらの下端に設けられた支点部121の軸回りに各々回動可能である。反転搬送路92Bにおいてシートジャムが発生した場合、後カバー12が開放される。主搬送路92Fでシートジャムが発生した場合、或いは感光体ドラム31のユニットや現像装置20が外部に取り出される場合には、後カバー12に加えて反転ユニット95も開放される。
<現像装置の説明>
次に、本発明の一実施形態に係る現像装置20について詳述する。図3は、現像装置20の内部構造を示す側断面図である。また、図4(A)は、現像装置20の内部構造を示す平面図であり、図4(B)は、現像装置20を前方から見た断面図である。現像装置20は、一方向(現像ローラー21の軸方向)に長尺の箱形形状を有する現像ハウジング210(ハウジング)を備える。現像ハウジング210は、一対の第1壁部210Aおよび第2壁部210B(図4(A)、(B)参照)を備える。現像ハウジング210には現像剤が収容される。該現像ハウジング210は、第1壁部210Aおよび第2壁部210Bの間に内部空間220を有する。
現像装置20は、現像ローラー21と、第1攪拌スクリュー23および第2攪拌スクリュー24と、トナー補給口25(現像剤受入口)と、を備える。本実施形態では、一成分現像方式として、内部空間220には、磁性材料を含むトナーが現像剤として収容される。前記トナーは、内部空間220内において攪拌搬送されながら循環搬送され、静電潜像を現像するために、前記トナーが逐次現像ローラー21から感光体ドラム31に供給される。なお、他の実施形態において、非磁性一成分現像剤、二成分現像剤など、その他の現像剤が使用されてもよい。
現像ローラー21は、一対の第1壁部210Aおよび第2壁部210Bの間において、現像ハウジング210に回転可能に支持され、表面にトナーを担持する。現像ローラー21は、現像ハウジング210の長尺方向に延設される円筒形状を有する。現像ローラー21は、回転駆動される円筒形状のスリーブ21Sと、スリーブ21Sの内部に、軸方向に沿って固定配置される円柱形状のマグネット21Mとを備える。スリーブ21Sは、不図示の駆動手段によって、図3の矢印D31方向に回転駆動され、周面にトナーを担持する。マグネット21Mは、スリーブ21Sの内部に、スリーブ21Sの周方向に複数の磁極を有する固定磁石である。マグネット21Mは、周方向に配置される4つの磁極S1極、N1極、S2極、N2極を備える。
図3において、現像ローラー21を囲む曲線MCは、各磁極によってもたらされる現像ローラー21の半径方向の磁力を、スリーブ21S上の周方向の分布として示したものである。S1極は、マグネット21Mのうち、前方かつ上方の位置に配置される。S1極は、規制極として、トナー層を規制するために使用される。N1極は、マグネット21Mのうち、後方かつ上方の位置に配置される。N1極は、現像極として、感光体ドラム31にトナーを供給する機能を備える。N2極は、マグネット21Mのうち、前方かつ下方の位置に配置される。N2極は、キャッチ極として、現像ローラー21にトナーを汲み上げる機能を備える。S2極は、マグネット21Mのうち、N1極よりもスリーブ21Sの回転方向下流側であって、N2極よりもスリーブ21Sの回転方向上流側の位置に配置される。S2極は、主に、マグネット21Mのうち、後方かつ下方の位置に配置される。S2極は、N1極において、感光体ドラム31側に移動されなかったトナーを、現像ハウジング210に回収する搬送極としての機能を備える。スリーブ21S上に担持されたトナーは、現像ハウジング210に配設された開口部(不図示)まで搬送され、対向する感光体ドラム31に供給される。
現像ハウジング210の内部空間220は、左右方向に長尺の第1搬送路221と第2搬送路222とを含む。また、現像ハウジング210は、仕切板22を備える。仕切板22は、第1搬送路221と第2搬送路222とを仕切る。仕切板22は鉛直方向に立設される壁部である。第1搬送路221は、現像ハウジング210において現像ローラー21と間隔をおいて配置される。第2搬送路222は、現像ローラー21と第1搬送路221との間に配置され、現像ローラー21にトナーを供給する。仕切板22は、現像ハウジング210の左右方向の幅よりも短く設定される。
また、現像ハウジング210は、第1連通路223(供給連通路)と第2連通路224(戻し連通路)と、壁部210K(図4(B))と、を備える。第1連通路223および第2連通路224は、仕切板22の左右方向の両端部と、前記第2壁部210Bおよび第1壁部210Aとの間に各々開口された連通路である。第1連通路223および第2連通路224は、第1搬送路221と第2搬送路222とをそれぞれ連通させる。トナーは、第1連通路223において第1搬送路221から第2搬送路222に受け渡される。また、トナーは、第2連通路224において第2搬送路222から第1搬送路221に受け渡される。これにより、内部空間220には、第1搬送路221、第1連通路223、第2搬送路222及び第2連通路224に至る循環経路(現像剤搬送路)が形成される。トナーは、該循環経路内を図4(A)において時計回りに搬送される。また、図4(B)を参照して、第1連通路223および第2連通路224は、後記の第1攪拌スクリュー23の第1回転軸23a(第2攪拌スクリュー24の第2回転軸24a)よりも上方および下方に広がるように矩形状に開口されている。本実施形態では、一例として、第2連通路224の軸方向の長さAは130mmに設定され、仕切板22の軸方向の長さCは73mmに設定され、第1連通路223の軸方向の長さBは20mmに設定されている。すなわち、現像装置20において、長さA>長さB>長さC(>0)の関係が満たされている。
壁部210Kは、第2連通路224の下方に配置される壁部である。壁部210Kは、第1搬送路221と第2搬送路222との間に配置される。壁部210Kの上端部210Hは、前記第1方向に沿って延設される。そして、第2連通路224の下端縁は前記上端部210Hによって画定される。
トナー補給口25は、現像ハウジング210に穿孔された開口部であり、第1搬送路221の左端付近(第1方向下流側)の上方に配置されている(図4(A)、(B))。トナー補給口25は、前記第1方向において仕切板22が配置される領域に配設され、トナーコンテナ50から補給される補給トナーを内部空間220の第1搬送路221に受け入れる機能を備える。本実施形態では、トナー補給口25は、平面視で長さEが14mm、前記長さと直交する幅が8mmの長方形の開口からなる。また、図4(A)を参照して、第1連通路223の第1方向上流側端部(仕切板22の第1方向下流側端部)から、トナー補給口25の第1方向下流側端部までの距離Zは、9.5mmに設定されている。
第1攪拌スクリュー23は、第1搬送路221に配設されている。第1攪拌スクリュー23は、第1回転軸23aと、この第1回転軸23a回りにスパイラル状に突設(形成)された第1螺旋羽根23b(スクリュー羽根)とを含む。第1攪拌スクリュー23が、不図示の駆動手段によって第1回転軸23a回り(図3の矢印D33、図4(A)、(B)の矢印R2)に回転駆動されることで、図4(A)、(B)の矢印D1方向(第1方向)にトナーが搬送される。この際、第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25の下方を通過するようにトナーを前記第1方向に搬送する。また、第1攪拌スクリュー23は、仕切板22と対向する領域を上方から下方に向かって回転する。本実施形態では、第1攪拌スクリュー23は、30〜50rpmで回転される。第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25が第1搬送路221に対向する位置を通過するようにトナーを搬送する。これにより、第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25から流入する新しいトナーと、第1搬送路221を搬送されるトナーとを混合し、混合されたトナーを第2搬送路222側に受け渡す。なお、本実施形態では、第1螺旋羽根23bの外径L2は14mmであり、軸方向のピッチは20mmに設定される。
更に、第1攪拌スクリュー23のトナー搬送方向(矢印D1方向)下流側には、第1パドル23cが配設されている。第1パドル23cは、第1回転軸23a上に配設された板状部材である。第1パドル23cは、第1回転軸23aと共に回転され、図4(A)の矢印D3方向に向かって、第1搬送路221から第2搬送路222にトナーを受け渡す。本実施形態では、第1パドル23cの軸方向の最大長さYは19mmに設定されている。更に、第1攪拌スクリュー23は、搬送能力抑制軸部26(下流側搬送能力抑制部)を備える。搬送能力抑制軸部26は、トナー補給口25よりも前記第1方向下流側において、仕切板22に対向して配置される。搬送能力抑制軸部26は、部分的に第1螺旋羽根23bが欠落され、第1回転軸23aのみが配置される部分である。搬送能力抑制軸部26は、第1攪拌スクリュー23の軸方向(第1方向)のトナー搬送能力を部分的に抑制する機能を備える。本実施形態では、搬送能力抑制軸部26の軸方向の長さXは10mmに設定されている。
更に、第1攪拌スクリュー23は、抑制パドル28(上流側搬送能力抑制部)を備える。抑制パドル28は、トナー補給口25よりもトナー搬送方向(第1方向)上流側において、仕切板22に対向して配置される。抑制パドル28は、第1螺旋羽根23bの隣接する羽根同士の間に配設されたパドル部材である。抑制パドル28も、搬送能力抑制軸部26と同様に、第1攪拌スクリュー23の軸方向のトナー搬送能力を部分的に抑制する機能を備える。また、図4(A)を参照して、第1搬送路221の第1方向下流側端部、すなわち、第2壁部210Bから抑制パドル28の第1方向上流側端部までの軸方向の距離Dは、70mmに設定されている。
第2攪拌スクリュー24は、第2搬送路222に配設されている。第2攪拌スクリュー24は、第2回転軸24aと、この第2回転軸24aの周上にスパイラル状に突設された第2螺旋羽根24bとを含む。第2攪拌スクリュー24は、不図示の駆動手段によって第2回転軸24a回り(図3の矢印D32、図4(A)の矢印R1)に回転駆動されることで、図4(A)の矢印D2方向(第2方向)にトナーが搬送される。また、第2攪拌スクリュー24は、仕切板22と対向する領域を上方から下方に向かって回転される。本実施形態では、第2攪拌スクリュー24は、30〜50rpmで回転される。第2攪拌スクリュー24は、第2搬送路222内で、トナーを搬送するとともに、現像ローラー21にトナーを供給する。なお、本実施形態では、第2螺旋羽根24bの外径L1は14mmであり、軸方向のピッチは20mmに設定される。また、第2攪拌スクリュー24は第1攪拌スクリュー23に対して水平方向において隣接し、第1攪拌スクリュー23と平行に配置される。
第2攪拌スクリュー24は、現像ローラー21よりも、前方かつ下方の位置に配置される。すなわち、第2攪拌スクリュー24は、マグネット21MのN2極に対向して配置される。第2攪拌スクリュー24の回転(図3の矢印D32)に伴って、第2攪拌スクリュー24からスリーブ21Sにトナーが供給される。第2攪拌スクリュー24の回転軸24aは、スリーブ21Sの回転軸よりも下方に位置する。更に、第2攪拌スクリュー24の回転軸24aは、スリーブ21Sの周面の下端部よりも下方に位置する。本実施形態では、現像ローラー21へのトナーの供給経路は、第2攪拌スクリュー24から供給される経路のみによって形成される。第2攪拌スクリュー24は、現像ローラー21に対して、下方から上方にトナーを汲み上げることによって、スリーブ21Sにトナーを供給する。
第2攪拌スクリュー24のトナー搬送方向(矢印D2方向)下流側には、第2パドル24cが配設されている。第2パドル24cは、第2回転軸24a上に配設された板状部材である。第2パドル24cは、第2回転軸24aと共に回転され、図4(A)の矢印D4方向に向かって、第2搬送路222から第1搬送路221に、トナーを受け渡す。本実施形態では、第2パドル24cの軸方向の長さは20mmに設定される。
現像装置20は、更に、層規制部材60と、磁石プレート70と、を備える(図3)。
層規制部材60は、現像ローラー21よりも、前方かつ上方の位置に配置される。層規制部材60は、現像ローラー21の軸方向に沿って、現像ローラー21(スリーブ21S)の周面に対向して配置される。詳しくは、層規制部材60は、現像ローラー21のうち、マグネット21MのS1極に対向して配置される。層規制部材60は、磁性材料から構成される板状部材である。層規制部材60は、現像ローラー21の回転軸と直交する断面において、現像ローラー21に向かう方向を長辺とする矩形形状を備える。層規制部材60の先端部は、現像ローラー21のスリーブ21Sと間隔(隙間)をもって配置される。この結果、前記先端部とスリーブ21Sとの間で、層規制ギャップGが形成される。層規制部材60は、第2攪拌スクリュー24からスリーブ21S上に汲み上げられた現像ローラー21上のトナーの層厚を規制する。
磁石プレート70は、層規制部材60の前側で層規制部材60に沿って配置される。換言すれば、磁石プレート70は、層規制部材60よりも、現像ローラー21のスリーブ21Sの回転方向(図3の矢印D31)上流側に配置される。本実施形態では、磁石プレート70は、板状形状を備えた永久磁石から構成される。磁石プレート70は、現像ローラー21の回転軸と直交する断面において、層規制部材60に沿って延設される略矩形形状を備える。磁石プレート70は、層規制部材60の側面に固定される。磁石プレート70は、マグネット21MのS1極と対向する位置に、S1極と同極のS極の磁力を備える。また、磁石プレート70は、マグネット21MのS1極に対して、前記S極よりも遠い位置に、N極を備える。
このように、本実施形態では、層規制部材60よりも、現像ローラー21(スリーブ21S)の回転方向上流側に、磁石プレート70が配置される。換言すれば、現像ローラー21の回転方向上流側から下流側に向かって、磁石プレート70、層規制部材60が順に、現像ローラー21の周面に対向して配置される。
第2攪拌スクリュー24は、スリーブ21Sの周面のうち、鉛直下方に面する第1の位置P1に向かって、トナーをスリーブ21Sに供給し、層規制部材60は、スリーブ21Sの周面のうち、鉛直上方に面する周面上であって、かつ、第1の位置P1の上方に位置する第2の位置P2において、スリーブ21S上のトナーの厚さを規制する。この際、マグネット21MのS1極と磁石プレート70のS極が、同極の磁力を有することから、スリーブ21Sと磁石プレート70との間には、反発磁界が作用する。該反発磁界は、スリーブ21Sの回転方向上流側に向かう磁界と、回転方向下流側(層規制部材60側)に向かう磁界とに分類される。このため、スリーブ21S上を搬送され、磁石プレート70の下部に進入されたトナーは、スリーブ21Sの周面に移動する力を付与される。この結果、トナーが薄層化された状態で、トナーの層規制が実現される。更に、層規制部材60の層規制ギャップGに進入されなかったトナーは、反発磁界に促進され、スリーブ21Sの回転方向上流側に向かって流動する(図3の矢印D34)。
<滞留部について>
次に、本実施形態に係る現像装置20において、トナー補給口25から新たに補給されるトナーの流れについて説明する。図5は、現像装置20に配設されたトナー補給口25およびトナーコンテナ50に配設されたトナー排出口521付近の断面図である。なお、図5では、説明のために、トナーコンテナ50の配置を水平方向において90度回転させて示している。実際には、トナーコンテナ50内の回転部材54は、紙面手前に向かって延設され、第1攪拌スクリュー23と、トナーコンテナ50内の回転部材54とは、互いに直交する位置関係となっている。
前述のトナーコンテナ50は、現像ハウジング210のトナー補給口25の上方に配置されている。トナーコンテナ50は、内部にトナーが搬送されるトナー搬送路50aと、回転部材54と、トナー排出口521と、を備える。トナーコンテナ50は、トナーコンテナ50の長手方向(トナー搬送路50aが形成されている方向)が、現像装置20の長手方向(第1攪拌スクリュー23の現像剤搬送方向。矢印D1方向、第1方向)に直交する方向に位置するように、現像装置20に組みつけられている。
トナー排出口521は、現像装置20のトナー補給口25に対応して、トナーコンテナ50の底部に配設されている。回転部材54は、軸部と該軸部回りに回転される羽根部とを有し(図2、図5参照)、トナー搬送路50a内の補給トナーをトナー排出口521に向かって搬送する。トナー排出口521から落下したトナーは、トナー補給口25を介して、現像装置20に補給される。
トナーコンテナ50のトナー排出口521から供給された補給トナーT2は、第1搬送路221に落下して既存のトナーT1と混合され、第1攪拌スクリュー23により矢印D1方向に搬送される。この際、トナーT1、T2は攪拌され、帯電される。
第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25よりトナー搬送方向下流側に、前述の搬送能力抑制軸部26(下流側搬送能力抑制部)を備える。搬送能力抑制軸部26は、第1回転軸23aの軸方向の現像剤搬送性能を有さない。このため、第1搬送路221内にトナー補給口25から流入したトナーは、搬送能力抑制軸部26によって滞留し始める。そして、これらのトナーの滞留は、搬送能力抑制軸26の直ぐ上流側であって、トナー補給口25が第1搬送路221に対向する位置まで累積していく。この結果、トナー補給口25の入口付近には、トナーの滞留部27が形成される。
トナー補給口25から補給トナーT2が補給され、内部空間220内のトナー量が増えると、この滞留部27で滞留するトナーがトナー補給口25を塞ぎ(封止し)、それ以上のトナーの補給を抑制する。その後、内部空間220内のトナーが現像ローラー21から消費され、滞留部27で滞留するトナーが減少すると、トナー補給口25を塞いでいたトナーが減り、滞留部27とトナー補給口25との間に隙間が生じる。この結果、再び補給トナーT2がトナー補給口25から内部空間220に流入する。このように、本実施形態では、滞留部27に滞留するトナーの減少に伴って、すなわち前記トナーの嵩の変化を利用して、補給トナー量の受入量が調整される体積補給型のトナー補給形式が採用される。
更に、本実施形態では、前述のようにトナー補給口25よりもトナー搬送方向上流側に抑制パドル28(上流側搬送能力抑制部)が配置される。抑制パドル28は、第1螺旋羽根23bの隣接する羽根同士の間に架設されたパドル部材である。抑制パドル28の回転に伴って、トナー補給口25の前記搬送方向上流側にもトナーの滞留部が形成される。トナーが前記滞留部を緩やかに流動することで、前記滞留部が第1搬送路221のうちトナー補給口25の上流側を部分的に封止する機能を備える。この結果、トナー補給口25から第1搬送路221に流入された補給トナーが、トナー補給口25よりもトナー搬送方向上流側に進入することが抑制される。なお、図4(A)、(B)に示すように、本実施形態では、仕切板22に対向して搬送能力抑制軸部26、トナー補給口25および抑制パドル28が配置されている。換言すれば、第1攪拌スクリュー23の軸方向(第1方向)において仕切板22が配置される領域に、少なくとも搬送能力抑制軸部26の一部と、トナー補給口25と、抑制パドル28とが配置されている。
内部空間220を循環搬送されるトナーが劣化し、前記トナーの流動性が低下すると、現像ハウジング210の内部でトナー同士が付着し、トナー溜まり(現像剤溜まり)が発生しやすくなる。特に、前述のように第2搬送路222は現像ローラー21に隣接しているため、第2搬送路222において部分的にトナー溜まりが発生すると、前記トナー溜まりにおいて帯電性が低下したトナーと周囲を流動するその他のトナーとの間で帯電量に差が生じる。そして、現像ハウジング210の振動などによって、トナー溜まりから突発的にトナーが流出し現像ローラー21に担持された場合、前記帯電量の差によってトナーかぶりが発生する場合がある。
図3を参照して、現像ハウジング210は、第1天板211と、第2天板212と、立壁210Sと、を備える。第1天板211は、一対の第1壁部210Aおよび第2壁部210Bの間に配置され、第1搬送路221の上方を画定する天板である。また、第2天板212は、第1天板211よりも上方において、一対の第1壁部210Aおよび第2壁部210Bの間に配置され、第2搬送路222の上方を画定する天板である。なお、本実施形態では、図3に示される断面視において、第2天板212は山型形状からなり、第2天板212の後方の斜面は前述の層規制部材60によって形成されている。立壁210Sは、一対の第1壁部210Aおよび第2壁部210Bの間に配置され、第2天板212の前側の斜面に連設される。立壁210Sは鉛直方向に立設される壁部である。立壁210Sは、仕切板22よりも上方において、第2搬送路222の第1搬送路221側の端部を画定する。立壁210Sは、前述の第1連通路223および第2連通路224の上方にも配置されている。
図6は、現像装置20の内部の様子を示した模式的な斜視図である。図3、図4(A)、図4(B)および図6を参照して、第1連通路223から第2搬送路222に流入したトナーの流動性が低下するとともに、第2搬送路222におけるトナーの嵩が増すと、第2攪拌スクリュー24の回転力によって第2攪拌スクリュー24の上方において前記トナー溜まりが生じやすい。この場合、立壁210Sの壁面を起点として、前記トナー溜まりが徐々に成長しやすくなる(図3および図6の領域DT)。特に、前記トナー溜まりは、第2攪拌スクリュー24を覆うようにトンネル状に形成される場合がある。
更に、図3を参照して、前述の現像ローラー21は、第2搬送路222に対向する領域を下方から上方に向かって搬送される(図3の矢印D31)。また、立壁210Sは現像ローラー21に対向して配置される。そして、層規制部材60は、第2攪拌スクリュー24の上方に配置される。更に、鉛直方向において、立壁210Sの一部は、層規制部材60と第2攪拌スクリュー24との間に配置される。この場合、層規制部材60によって規制され、層規制ギャップGを通過しなかったトナーは、下方に押し戻される(図3の矢印D34)。そして、前記トナーは、第2攪拌スクリュー24の回転力によって、立壁210Sの近傍で滞留しやすくなり、前記トナー溜まりの成長が助長されてしまう。
本実施形態では、上記のように第2攪拌スクリュー24の上方においてトナー溜まりが発生することを抑止するために、前述のように、第1連通路223、第2連通路224および仕切板22の軸方向の長さが好適に設定される。すなわち、図4(A)、(B)を参照して、第2連通路224の第1回転軸23a(第2回転軸24a)よりも下方の開口領域における前記第1方向の長さをA、第2連通路224の第1回転軸23aよりも下方の開口領域における前記第1方向の長さをB、前記第1方向における仕切板22の長さをCとした場合、0<B<C<Aの関係が満たされる。この場合、仕切板22の左右に開口される開口領域の面積が大きく設定される。この結果、トナーの劣化などに伴ってトナーの流動性が低下し第2搬送路222におけるトナーの嵩が増した場合であっても、第1連通路223および仕切板22よりも長く設定された第2連通路224を介して、第2搬送路222から第1搬送路221にトナーが流入可能とされる。特に、第2搬送路222の第2方向下流側端部までトナーが至る前に、前記トナーが第1搬送路221側に流入することができる(図4(A)の矢印D5参照)。この結果、第2攪拌スクリュー24の上方においてトナー溜まりが発生することが抑制される。なお、第2搬送路222のうち仕切板22の近傍を流動するトナーも、左右方向において仕切板22に隣接する第1連通路223および第2連通路224側に流入することが可能であるため、同様に、トナー溜まりの発生が抑制される。更に、現像装置20が所定の範囲内で水平方向に対して傾斜して配置された場合であっても、仕切板22が第1連通路223よりも長く設定されているため、現像ハウジング210内のトナーの分布が過剰に偏ることが抑止される。この結果、現像ローラー21上に担持されるトナー量に勾配が生じることが防止される。
更に、図4(A)、(B)を参照して、本実施形態では、鉛直方向における第2回転軸24aから壁部210Kの上端部210Hまでの距離をH、第2攪拌スクリュー24の最外縁部の回転半径をR(R=L1/2)とした場合、R/2<Hの関係が満たされる。この場合、第2連通路224の下端縁を画定する上端部210Hは、第2回転軸24aから下方にR/2の位置よりも、更に下方に配置される。このため、第2搬送路222から第1搬送路221への現像剤の流入が好適に促進される。換言すれば、前記トナーの流入を壁部210Kが妨げることが防止される。
この際、本実施形態では、前述のように、トナー補給口25よりも第1方向上流側では、抑制パドル28によってトナーの滞留部が安定して形成される。このため、前記滞留部よりも第1方向上流側の仕切板22と第2連通路224との境界付近では、第1搬送路221から第2搬送路222にトナーが流入可能な補助流路が形成される(図4(A)の矢印D6参照)。このため、トナーが第2搬送路222から第1搬送路221に過剰に流入した場合であっても、前記補助流路を介して、前記トナーの一部が第2搬送路222に流入する。この結果、第1搬送路221のトナーの喫水面と第2搬送路222のトナーの喫水面とが可及的に均一化され、安定したトナーの循環が実現される。更に、トナー補給口25の第1方向上流側が前記滞留部によってせき止められているため、トナー補給口25から第1搬送路221に流入した補給トナーが、トナー層の表層付近を上滑りしながら第1方向上流側に移動することが抑制される。したがって、前記トナーが、第2連通路224を介して第1搬送路221側に流入し、補給トナーの帯電不足によるトナーカブリが発生することが防止される。
更に、本実施形態では、第2攪拌スクリュー24は仕切板22と対向する領域を上方から下方に向かって回転される。このため、第2攪拌スクリュー24の回転によって、トナーは第2搬送路222を現像ローラー21に沿って第2方向に搬送される。この結果、現像ローラー21に供給されるために必要なトナーが、過剰に第1搬送路221側に流入することが抑止される。一方、第1攪拌スクリュー23は、仕切板22と対向する領域を上方から下方に向かって回転される。このため、第1攪拌スクリュー23の回転が、第2連通路224を介して第1搬送路221に流入するトナーの流れを妨げることが抑止される。換言すれば、第1攪拌スクリュー23の回転によって、前記トナーが第1搬送路221に好適に受け入れられる。
また、上記のように第2連通路224が大きく開口される場合であっても、トナー補給口25は仕切板22に隣接して配置される。このため、第1搬送路221と第2搬送路222とが仕切板22によって確実に区切られた領域において、補給トナーが安定して第1搬送路221に流入される。そして、補給トナーと第1搬送路221内のその他のトナーとが第1攪拌スクリュー23によって好適に撹拌されながら第1方向に搬送される。
また、上記の現像装置20を備えた画像形成装置1では、現像装置20の第1攪拌スクリュー23の上方においてトナー溜まりが発生することが抑制される。このため、トナー溜まりのトナーと周囲のトナーとの間の帯電性の差によって生じるトナーかぶりが画像上に生じることが抑制される。更に、現像ローラー21上に担持されるトナー量に勾配が生じることが防止される。この結果、画像上に濃度勾配などの画質欠陥が発生することが抑制される。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。なお、以後の各実験は、下記の共通実験条件にて行い、その他の条件は先の実施形態において記載した条件と同様である。
<共通実験条件について>
・感光体ドラム31:OPCドラム
・感光体ドラム31の周速度:146mm/sec
・層規制ギャップG:0.3mm
・現像バイアスAC成分:矩形波振幅1.2kV、Duty50%
現像バイアスDC成分:300V
・感光体ドラム31の表面電位(背景部/画像部):430V/60V
・現像ローラー21の直径:16mm
・感光体ドラム31の直径:24mm
・磁性トナーの平均粒子径:6.8μm(D50)
・第1攪拌スクリュー23および第2攪拌スクリュー24の形状:外径14mm、スクリューピッチ20mm
・第1攪拌スクリュー23および第2攪拌スクリュー24の回転数:47rpmおよび31rpmの2水準
・搬送能力抑制軸部26の軸方向長さX:10mm
・トナー補給口25の開口形状:14×8mm
・トナー補給口25と第1連通路223との軸方向の最短距離Z:9.5mm
<実験1>
表1に示すように、第2連通路224の第1回転軸23aよりも下方の開口領域における前記第1方向の長さAmm(領域A)、第1連通路223の第1回転軸23aよりも下方の開口領域における第1方向の長さBmm(領域B)、第1方向における仕切板22の長さCmm(領域C)を、それぞれ変化させた場合の「傾斜評価」および「現像剤溜まり」を評価した。「傾斜評価」では、予め前後左右の4方向において、現像ハウジング210の一端側が10mm下方に配置されるように、現像ハウジング210を傾斜配置させる。この結果、現像ハウジング210内のトナー分布に偏りが生じやすいストレス条件が設定される。その上で、画像形成装置1において画像密度30%の画像を300枚連続印刷し、濃度勾配などの画像上の画質欠陥の有無を評価した。また、「現像剤溜まり」の評価では、現像ハウジング210内においてトナーが滞留しやすい条件として、画像密度1%の画像を、3枚間欠の印刷条件において500枚印刷した上で、第2攪拌スクリュー24の上方のトナー溜まりを目視にて評価した。
表1を参照して、0<領域B<領域C<領域Aの関係が満たされる実施例1〜7では、「傾斜評価」において画質欠陥が発生せず、「現像剤溜まり」において問題ない結果となった。一方、比較例1〜3および5〜7では、第2搬送路222のうち仕切板22の上方で現像剤溜まりが発生することがあった。また、比較例4および8では、第1連通路223と比較して仕切板22が小さいため、仕切板22の仕切機能が充分発現されず、「傾斜評価」において画質欠陥が生じる結果となった。
<実験2>
次に、壁部210Kの高さと現像剤溜まりの発生との関係を評価した結果を表2および表3に示す。いずれも、前述の領域A、BおよびCを表に示す値に設定した上で、壁部210Kの高さ、すなわち、上端部210Hの位置を上下方向において変化させ、現像剤溜まりの発生を評価した。なお、現像剤溜まりの評価は、先の実験1と同様の手法にて行った。なお、第2攪拌スクリュー24の最外縁部の回転半径をRは7mmである。
表2および表3を参照して、鉛直方向における第2回転軸24aから壁部210Kの上端部210Hまでの距離Hが小さいと、上記のストレス条件では、第2搬送路222から第1搬送路221にトナーが流入しにくい場合があった。この結果、部分的に、現像剤溜まりが発生することがあった。したがって、R/2<Hの関係が満たされる場合に、現像剤溜まりの発生が一層抑制される。
なお、図3に示すように、先の実施形態では、現像ハウジング210の底部が、第1攪拌スクリュー23および第2攪拌スクリュー24の外周部に沿った一対の円弧形状によって形成されている。このため、前記一対の円弧形状の底部が交わる部分が、現像ハウジング210の下端部よりも高い位置に配置される。したがって、第2連通路224が下方まで大きく開口され、前述の壁部210Kがない場合であっても、第2搬送路222から第1搬送路221への過剰なトナーの流入が抑止される。
以上、本発明の実施形態に係る現像装置20およびこれを備えた画像形成装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採用することができる。
(1)上記の実施形態では、トナーコンテナ50から現像装置20へのトナー補給が、滞留部27によって調整される態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。画像濃度を検出する不図示の濃度センサーや、現像ハウジング210内のトナー量を検出する不図示のトナーセンサーの検出結果に応じて、トナーコンテナ50から現像ハウジング210にトナーが補給される態様であってもよい。
(2)上記の実施形態では、現像剤として磁性トナーが採用される態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。現像剤として、非磁性トナーからなる一成分現像剤や磁性キャリアを含む2成分現像剤が採用されてもよい。