JP5368232B2 - 振動抑制装置 - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記操作手段は、回転速度を連続的に変更するよう操作可能であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記演算手段では、前記振動の時間軸波形を求めるとともに、回転速度の時間軸波形と前記振動の時間軸波形とを、夫々の測定時刻を揃えて表示することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記演算手段では、各回転速度毎に前記振動を求め、回転速度と振動とを対応付けたグラフを表示することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れかに記載の発明において、前記演算手段では、前記解析により周波数領域の振動加速度を求め、当該振動加速度の最大値と閾値とを比較してびびり振動の発生を検出するとともに、前記周波数領域の振動加速度が最大値となるびびり周波数を用いて、びびり振動を抑制可能な安定回転速度を算出し、前記表示手段に安定回転速度を表示することを特徴とする。
また、回転速度制御手段へ回転速度の変更を指令する操作手段を設けており、あくまで作業者の操作によって回転軸の回転速度を変更する構成となっているため、作業者の望まないような条件での加工は行われない。したがって、従来の振動抑制装置の如く回転速度が自動的に変更され、それと共に加工面精度や工具の切削速度等といった他の加工条件まで変更されてしまうといった事態も生じない。
さらに、操作手段が操作盤であるため、回転速度の変更指令が容易であり、使い勝手が良いし、回転速度制御手段に設けられている操作盤を操作手段としているため、操作手段を別途設ける必要がなく、低コスト化を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、操作手段が、回転速度を連続的に変更するよう操作可能であるため、回転速度を急激に大きく変更した場合に生じる工具の破損等といった事態を防止することができるし、びびり振動を最も抑制可能な回転速度への変更をより正確且つ迅速に行うことができる。また、回転速度を都度入力して変更する操作手段と比べ、回転速度を変更するまでの時間を短縮することができる。したがって、大きなびびり振動が発生した場合であっても、回転速度を迅速に変更することで工具の破損等を防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、操作手段において、回転速度の変更可能範囲を設定可能としているため、、作業者がびびり振動に気をとられすぎて、他の加工条件が変更されてしまうような速度まで回転速度を変更してしまうことを防止することができ、作業性を向上することができる。
請求項4に記載の発明によれば、演算手段では、振動の時間軸波形を求めるとともに、回転速度の時間軸波形と振動の時間軸波形とを、夫々の測定時刻を揃えて表示するため、作業者はびびり振動の発生状況を容易に把握することができる。
請求項5に記載の発明によれば、演算手段では、各回転速度毎に振動を求め、回転速度と振動とを対応付けたグラフを表示するため、作業者は各回転速度に対応する振動を容易に把握することができる。
請求項6に記載の発明によれば、びびり振動を抑制可能な安定回転速度を算出し、表示手段に安定回転速度を表示するため、作業者は、より一層確実且つ迅速にびびり振動を抑制することができる。
まず、加工開始前に、ワークの形状や使用する工具等の条件にもとづき回転軸3の回転速度の下限回転速度22(図6に示す、以下の回転速度の符号についても同様)と上限回転速度23とが記憶装置に記憶される(S1)。また、作業者によって、必要とされる加工面精度等の条件にもとづき設定下限回転速度24と設定上限回転速度25とが設定され、記憶装置に記憶される(S1)。当該設定により、図6に示す如く、加工開始後に回転軸3の回転速度を変更する際には、下限回転速度22と設定下限回転速度24との何れか大きい方(ここでは設定下限回転速度24)と、上限回転速度23と設定上限回転速度25との何れか小さい方(ここでは設定上限回転速度25)との間でのみ変更が許容されることになる。
以上のような表示を行うことで、作業者は、「びびり振動」の発生状況や回転軸3の各回転速度における振動加速度の大きさを確認する(S5)ことができる。
また、NC装置7を操作する操作装置8を設けており、あくまで作業者の操作によって回転軸3の回転速度を変更する構成となっているため、作業者の望まないような条件での加工は行われない。したがって、従来の振動抑制装置の如く回転速度が自動的に変更され、それと共に加工面精度や工具の切削速度等といった他の加工条件まで変更されてしまうといった事態も生じない。
さらにまた、演算装置5において回転軸3の回転速度の時間軸波形41と振動加速度の時間軸波形42とを夫々求め、図7のグラフに示す如く夫々の測定時間を揃えて表示装置6に表示させたり、各回転速度毎に振動加速度を求め、図8のグラフに示す如く回転速度と振動加速度とを対応付けて表示装置6に表示させることにより、作業者は、「びびり振動」の発生状況や各回転速度に対応する振動加速度を容易に把握することができるようになる。
また、変更する回転速度を指定するような振動抑制装置では、回転速度を急激に大きく変更してしまうと、工具や機械に負荷がかかって破損してしまうおそれがあるのに対し、上述したような振動抑制装置9によれば、パルス信号発生器11の操作により回転速度を連続的に変更可能としているため、回転速度の急激な変更に起因する工具破損等といったおそれもない。さらに、操作装置8では、パルス式ハンドル12を操作するだけで回転速度を変更することができるため、回転速度を都度入力して変更する装置と比べ、回転速度を変更するまでの時間を短縮することができる。したがって、大きなびびり振動が発生した場合であっても、回転速度を迅速に変更することで工具の破損等を防止することができる。
このようなオーバーライドスイッチ14を採用しても、パルス信号発生器11を採用した場合と同様、作業者は、調整つまみ15を回動操作するだけで回転速度を連続的に変更することができ、使い勝手が良い。また、従来では、回転速度を10%ずつ変更するようなオーバーライドスイッチが一般的であったのに対し、図9に示すオーバーライドスイッチ14では回転速度を1%毎に連続的に変更可能となっているため、回転速度の微調整が可能であり、「びびり振動」を抑制可能な回転速度を超えて変更してしまうといった事態も生じず、「びびり振動」を最も抑制可能な回転速度へ正確且つ迅速に変更することができる。
このような操作盤16を採用しても、作業者は操作キー19を操作するだけで回転速度を連続的に変更することができ、使い勝手が良いし、回転速度の微調整も可能であり、効果的に「びびり振動」を抑制することができる。また、NC装置7の設けられている操作盤16を操作装置8として採用しているため、操作装置を別途設ける必要がなく、低コスト化を図ることができる。尚、操作キー19を設ける代わりに、変更割合表示部18をタッチパネル式の操作スイッチとし、変更割合表示部18をタッチ操作して回転速度を変更するように構成しても何ら問題はない。
尚、安定回転速度の算出については、本出願人が先に出願した特開2008−290188に記載されているような方法や下記演算式(1)を用いることができる。
安定回転速度={60×びびり周波数/(工具刃数×(k値+1))} ・・・(1)
ここで、「工具刃数」は、回転軸3に装着されている工具の刃数であって、予め演算装置5に入力され設定されているものとする。また、k値は任意の整数である。
さらに、上記実施形態では、図7や図8に示す如く回転速度と振動加速度とを関連づけて表示しているが、振動周波数、切削速度、送り速度、回転軸トルクなどを表示してもよい。
さらにまた、操作装置8における回転速度の変更量は適宜設計変更可能であって、上記実施形態では、パルス信号発生器11により1min−1毎に変更可能としているが、パルス信号発生器11により、オーバーライドスイッチ14等と同様、1%ずつ回転速度を変更可能としてもよい。また、回転速度をより細かく又は本願の目的を逸脱しない範囲でより粗く変更可能とすることは当然可能であるし、オーバーライドスイッチ14や操作盤16を用いる場合にもたとえば±0.5%で変更可能とするように構成しても当然良い。さらに、オーバーライドスイッチ14や操作盤16において、パルス信号発生器11と同様、回転速度毎(たとえば1min−1毎)に変更可能としても良い。
加えて、工具を回転させて加工するマシニングセンタに限らず、ワークを回転させる旋盤等の工作機械の振動を抑制するために用いることも可能である。さらには、検出手段の設置位置や個数等を、工作機械の種類、大きさに応じて適宜変更可能であることは言うまでもない。
Claims (6)
- 工具又はワークを回転させるための回転軸を備えた工作機械において、前記回転軸を回転させた際に生じるびびり振動を抑制するための振動抑制装置であって、
回転中の前記回転軸の振動を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された振動を随時解析するとともに、その解析結果をもとにした演算を行う演算手段と、
前記演算手段により算出された解析結果及び/又は演算結果をリアルタイムで表示する表示手段と、
前記回転軸の回転速度を制御する回転速度制御手段と、
前記回転速度制御手段に回転速度の変更を指令する操作手段と
を備えるとともに、
前記操作手段を、回転速度の変更量として複数の異なる変更割合を表示する変更割合表示部を有する操作画面と、前記変更割合表示部の各前記変更割合に対応して設けられ、前記変更量を決定する複数の操作キーとからなり、所望の前記変更割合に対応する前記操作キーを操作することで前記回転速度の変更を指令可能な操作盤とし、該操作盤を前記回転速度制御手段に設けていることを特徴とする振動抑制装置。 - 前記操作手段は、回転速度を連続的に変更するよう操作可能であることを特徴とする請求項1に記載の振動抑制装置。
- 前記操作手段において、回転速度の変更可能範囲を設定可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の振動抑制装置。
- 前記演算手段では、前記振動の時間軸波形を求めるとともに、回転速度の時間軸波形と前記振動の時間軸波形とを、夫々の測定時刻を揃えて表示することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の振動抑制装置。
- 前記演算手段では、各回転速度毎に前記振動を求め、回転速度と振動とを対応付けたグラフを前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の振動抑制装置。
- 前記演算手段では、前記解析により周波数領域の振動加速度を求め、当該振動加速度の最大値と閾値とを比較してびびり振動の発生を検出するとともに、前記周波数領域の振動加速度が最大値となるびびり周波数を用いて、びびり振動を抑制可能な安定回転速度を算出し、前記表示手段に安定回転速度を表示することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の振動抑制装置。
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