JP5732325B2 - 振動判別方法、及び振動判別装置 - Google Patents
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Description
k’=60×fc/(Z×S) ・・・(1)
k=|k’」 ・・・(2)
ε=k’−k ・・・(3)
尚、式(1)におけるZは工具刃数であり、Sは回転軸の1分あたりの回転速度である。また、式(2)における|x」は、xよりも小さい最大の整数を表す床関数である(つまり、式(2)ではk’値の整数部を求めている)。
回転周波数 = 回転軸の回転速度/60 ・・・(7)
刃通過周波数 = 回転軸の回転速度×工具刃数/60 ・・・(8)
回転周波数 = 回転軸の回転速度/60 ・・・(7)
刃通過周波数 = 回転軸の回転速度×工具刃数/60 ・・・(8)
また、特に請求項2に記載の発明によれば、ピーク値同士の周波数間隔を求めるとともに、ピーク値のうち、周波数間隔が回転周波数及び/又は刃通過周波数となる、若しくは、その整数倍となるピーク値を判別対象から除外した上で、固有型振動判別範囲を求めるため、より正確な固有型振動判別範囲を求めることができ、一層精度の高い「固有振動型強制びびり振動」の判別が可能となる。
さらに、請求項3及び4に記載の発明によれば、判別したびびり振動の種類を表示する表示装置を備えている。したがって、作業者は発生しているびびり振動の種類を容易に把握することができ、その種類に応じた効果的な対応を迅速にとることができ、ひいては加工面精度の向上、工具摩耗の抑制、工具欠損の防止、製品の製造効率の向上等を図ることができる。
振動判別装置10は、回転軸ハウジング1にC軸周りで回転可能に備えられた回転軸3に生じているびびり振動の種類を判別するためのものであって、回転中の回転軸3に生じる振動に伴う特性値である時間領域の振動加速度(時間軸上の振動加速度を意味する)を検出するための振動センサ2a〜2cと、該振動センサ2a〜2cによる検出値を解析して「びびり振動」の種類を判別し、その判別結果を表示する制御装置5とを備えてなる。
まず、加工を開始する前に、入力部13により後述するようなびびり振動の種類を判別するための値、工具刃数等の工具情報を入力し、記憶部に予め記憶させておく。そして、図示しないNC装置による制御のもと回転軸3の回転速度が指令されて加工が開始されると、振動センサ2a〜2cにより回転軸ハウジング1における時間領域の振動加速度を常時検出し、FFT演算部11においてその時間領域の振動加速度の高速フーリエ解析を行い(S1)、周波数領域の振動加速度のピーク値とその周波数(ピーク周波数)とを取得する(S2)。したがって、たとえば図5のグラフに示すように、複数のピーク値及びピーク周波数が取得されることになる。
回転周波数 = 回転軸の回転速度/60 ・・・(7)
刃通過周波数 = 回転軸の回転速度×工具刃数/60 ・・・(8)
さらに、正確に判別したびびり振動の種類を表示部15に表示するため、作業者は、びびり振動の種類を容易且つ短時間で把握することができる。したがって、発生したびびり振動に効果的な対応(たとえば回転速度や切り込み量といった切削条件の変更等)を迅速にとることができ、ひいては加工面精度の向上、工具摩耗の抑制、工具欠損の防止、製品の製造効率の向上等を図ることができる。
また、振動判別装置に、回転軸の回転速度を制御するための回転速度制御手段(NC装置)を含め、びびり振動の種類を判別した後、夫々の種類に対応した演算式(たとえば、特許文献1に記載されているような演算式)を用いて当該びびり振動を抑制可能な安定回転速度を算出し、回転速度制御手段が自動的に安定回転速度へと回転速度を変更するようにすることも可能である。
さらにまた、上記実施形態では、条件Aによる判別を行った後に、条件Bによる判別を行っているが、条件Bによる判別を行った後に条件Aによる判別を行ってもよい(すなわち、S3〜S4と、S6〜S9との順序を入れ替えてもよい)し、どちらか一方の判別のみを行うようにしてもよい。
加えて、上記実施形態では、工作機械の回転軸における振動を検出する構成としているが、回転しない側(固定側)の振動を検出し、びびり振動の発生の有無を検出してもよい。また、工具を回転させるマシニングセンタに限らず、ワークを回転させる旋盤等といった工作機械にも適用可能であるし、判別に係る第1設定数や第2設定数、固有型振動判別範囲を設定するための周波数帯等を、工作機械の種類、大きさ等に応じて適宜変更してもよいことは言うまでもない。
Claims (4)
- 工具又はワークを回転させるための回転軸を備えた工作機械において、前記回転軸に生じるびびり振動の種類を判別する振動判別方法であって、
回転中の前記回転軸の時間領域での振動及び前記回転軸の回転速度を検出する第1工程と、
前記時間領域の振動をもとに周波数領域の振動を算出するとともに、算出した前記周波数領域の振動におけるピーク値及び該ピーク値をとるピーク周波数を複数取得する第2工程と、
各前記ピーク値毎に、前記びびり振動の種類を判別するための回転同期型振動判別範囲を、自身のピーク周波数と下記式(6)により求められるオフセット値とを用い、下記式(4)及び式(5)により夫々求める第3工程と、
各前記ピーク値毎における前記自身のピーク周波数と前記自身のピーク周波数を用いて求めた前記回転同期型振動判別範囲との関係にもとづき、前記びびり振動の種類を判別する第4工程と
を実行することを特徴とする振動判別方法。
- 工具又はワークを回転させるための回転軸を備えた工作機械において、前記回転軸に生じるびびり振動の種類を判別する振動判別方法であって、
回転中の前記回転軸の時間領域での振動及び前記回転軸の回転速度を検出する第1工程と、
前記時間領域の振動をもとに周波数領域の振動を算出するとともに、算出した前記周波数領域の振動におけるピーク値及び該ピーク値をとるピーク周波数を複数取得する第2工程と、
前記ピーク値同士の周波数間隔を求めるとともに、前記ピーク値のうち、前記周波数間隔が下記式(7)及び/又は式(8)で求められる周波数となる、若しくは、その整数倍となる前記ピーク値を判別対象から除外した上で、残りの前記ピーク値の中から前記ピーク値同士の周波数間隔が予め設定されている設定間隔以下となる前記ピーク値を抽出し、それら抽出した前記ピーク値の前記ピーク周波数の平均値を求め、前記平均値を中央値とした所定の幅の周波数帯を、前記びびり振動の種類を判別するための固有型振動判別範囲として求める第3工程と、
前記固有型振動判別範囲内に前記ピーク周波数が含まれる前記ピーク値の数にもとづき、前記びびり振動の種類を判別する第4工程と
を実行することを特徴とする振動判別方法。
回転周波数 = 回転軸の回転速度/60 ・・・(7)
刃通過周波数 = 回転軸の回転速度×工具刃数/60 ・・・(8) - 工具又はワークを回転させるための回転軸を備えた工作機械において、前記回転軸を回転させた際に生じるびびり振動の種類を判別するための振動判別装置であって、
回転中の前記回転軸による時間領域の振動及び前記回転軸の回転速度を検出するための検出手段と、
該検出手段により検出された前記時間領域の振動をもとに周波数領域の振動を算出するとともに、算出した前記周波数領域の振動におけるピーク値及び該ピーク値をとるピーク周波数を複数取得するFFT演算部と、
各前記ピーク値毎に、前記びびり振動の種類を判別するための回転同期型振動判別範囲を、自身のピーク周波数と下記式(6)により求められるオフセット値とを用い、下記式(4)及び式(5)により夫々求めるとともに、各前記ピーク値毎における前記自身のピーク周波数と前記自身のピーク周波数を用いて求めた前記回転同期型振動判別範囲との関係にもとづき、前記びびり振動の種類を判別する判別部と、
判別した前記びびり振動の種類を表示する表示部と
を備えたことを特徴とする振動判別装置。
- 工具又はワークを回転させるための回転軸を備えた工作機械において、前記回転軸を回転させた際に生じるびびり振動の種類を判別するための振動判別装置であって、
回転中の前記回転軸による時間領域の振動及び前記回転軸の回転速度を検出するための検出手段と、
該検出手段により検出された前記時間領域の振動をもとに周波数領域の振動を算出するとともに、算出した前記周波数領域の振動におけるピーク値及び該ピーク値をとるピーク周波数を複数取得するFFT演算部と、
前記ピーク値同士の周波数間隔を求めるとともに、前記ピーク値のうち、前記周波数間隔が下記式(7)及び/又は式(8)で求められる周波数となる、若しくは、その整数倍となる前記ピーク値を判別対象から除外した上で、残りの前記ピーク値の中から前記ピーク値同士の周波数間隔が予め設定されている設定間隔以下となる前記ピーク値を抽出し、それら抽出した前記ピーク値の前記ピーク周波数の平均値を求め、前記平均値を中央値とした所定の幅の周波数帯を、前記びびり振動の種類を判別するための固有型振動判別範囲として求めるとともに、前記固有型振動判別範囲内に前記ピーク周波数が含まれる前記ピーク値の数にもとづき、前記びびり振動の種類を判別する判別部と、
判別した前記びびり振動の種類を表示する表示部と
を備えたことを特徴とする振動判別装置。
回転周波数 = 回転軸の回転速度/60 ・・・(7)
刃通過周波数 = 回転軸の回転速度×工具刃数/60 ・・・(8)
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