JP6560719B2 - 数値制御装置および数値制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械を制御する数値制御装置および数値制御方法に関する。
下記に示す特許文献1には、びびり振動を抑える工作機械の加工制御装置が開示されている。簡単に説明すると、びびり振動が発生した場合に、主軸回転数を変えることで、びびり振動を抑える。
特開2012−213830号公報
しかしながら、上記した特許文献1では、びびり振動を抑制するために主軸回転数を変えているが、切削量(加工対象物への切り込み量)を考慮していない。そのため、びびり振動を回避することはできても、加工効率が低下したり、主軸モータの損失が増加したり、発熱量が増える場合がある。また、加工効率、主軸モータの損失、発熱量等を考慮してびびり振動を抑制する加工条件を見つけるのが難しい。
そこで、本発明は、加工効率、主軸モータの損失、発熱量等が考慮された、びびり振動を抑制する加工条件への変更を支援する数値制御装置および数値制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、主軸に取り付けられた工具と加工対象物との相対位置を変位させつつ前記工具により前記加工対象物を加工する工作機械を、加工条件にしたがって制御する数値制御装置であって、前記加工条件にしたがって加工を行うように前記工作機械の主軸モータを少なくとも制御する加工制御部と、前記工具に発生した振動を取得する振動取得部と、所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記加工制御部による前記加工対象物の加工を停止させる加工停止部と、前記主軸を回転させる前記主軸モータの状態を示す状態データを取得する状態取得部と、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記工具に発生する振動を抑制するために前記主軸モータの状態を補正する複数の補正方針を、前記状態データに基づいて算出する補正方針算出部と、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの状態を表示部に表示させるとともに、算出された前記複数の補正方針を前記表示部に表示させる表示制御部と、を備える。
本発明の第2の態様は、主軸に取り付けられた工具と加工対象物との相対位置を変位させつつ前記工具により前記加工対象物を加工する工作機械を、加工条件にしたがって制御する数値制御方法であって、前記加工条件にしたがって加工を行うように前記工作機械の主軸モータを少なくとも制御する加工制御ステップと、前記工具に発生した振動を取得する振動取得ステップと、所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記加工制御ステップによる前記加工対象物の加工を停止させる加工停止ステップと、前記主軸を回転させる前記主軸モータの状態を示す状態データを取得する状態取得ステップと、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記工具に発生する振動を抑制するために前記主軸モータの状態を補正する複数の補正方針を、前記状態データに基づいて算出する補正方針算出ステップと、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの状態を表示部に表示させるとともに、算出された前記複数の補正方針を前記表示部に表示させる表示制御ステップと、を含む。
本発明によれば、簡単に、加工効率、主軸モータの損失、発熱量等が考慮された、びびり振動を抑制する加工条件への変更を支援することができる。したがって、オペレータは、表示された複数の補正方針の中から、加工効率、主軸モータの損失、発熱量等を考慮して、びびり振動を抑制する適切な加工条件を選択することができる。
実施の形態の数値制御装置の制御対象となる工作機械の概略構成図である。 図1に示す数値制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 図2に示す主軸モータが誘導モータの場合に、表示部に表示された主軸モータの状態および複数の補正方針の一例を示す図である。 図2に示す主軸モータが同期モータの場合に、表示部に表示された主軸モータの状態および複数の補正方針の一例を示す図である。 図3において、補正方針(1)がオペレータによって選択された場合における、変更後の加工条件に基づく主軸モータの状態を示す図である。 図4において、補正方針(1)がオペレータによって選択された場合における、変更後の加工条件に基づく主軸モータの状態を示す図である。 図2に示す数値制御装置の動作を示すフローチャートである。
本発明に係る数値制御装置および数値制御方法について、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態の数値制御装置10の制御対象となる工作機械12の概略構成図である。工作機械12は、主軸20に取り付けられた工具22により図示しない加工対象物(ワーク)を加工する。工作機械12は、主軸20と、Z方向(上下方向)に平行なZ軸を中心に主軸20を回転駆動する主軸頭24と、主軸頭24をZ方向に移動させるコラム26と、主軸20の下方(−Z方向)側に配置され、加工対象物を支持するテーブル28と、テーブル28をX方向およびY方向に移動させるテーブル駆動部30とを備える。X方向、Y方向、Z方向は、理想上は互いに直交しているものとする。
主軸20を回転させた状態で、主軸20をZ方向に移動させたり、テーブル28をX方向およびY方向に移動させることによって、工作機械12は、加工対象物の任意の位置に穴あけ加工を行うことができたり、加工対象物に対して3次元に加工を行うことが可能となる。なお、−Z方向は重力が働く方向とする。また、加工中に工具22にびびり振動が発生する場合があるので、このびびり振動を検出するために主軸20には、振動センサ20aが設けられている。この振動センサ20aは、ジャイロセンサ等の加速度センサであってもよい。
工具22は、工具ホルダ32に保持されている。工具ホルダ32は、主軸20に着脱可能であり、工具22は、工具ホルダ32を介して主軸20に取り付けられる。工具ホルダ32が主軸20の先端部に設けられた装着穴(図示略)に挿入されることによって、工具22が主軸20に取り付けられる。工具22は、主軸20と一緒にZ方向と平行なZ軸回りに回転する。
工作機械12は、主軸20に取り付けられる工具22を自動工具交換装置34により交換可能なマシニングセンタとして構成されている。自動工具交換装置34は、旋回式の工具マガジン36を有する。工具マガジン36は、周方向に沿って設けられた複数のグリップ36aを有する。複数のグリップ36aの各々は、工具ホルダ32を介して工具22を着脱可能に保持する。工具ホルダ32は、グリップ36aに着脱可能であり、工具22は、工具ホルダ32を介してグリップ36aに取り付けられる。工具22としては、例えば、ヘール工具、ドリル、エンドミル、フライス等が挙げられる。
主軸頭24には、コラム26に対して主軸頭24をZ方向と平行するZ軸方向に移動させるためのZ軸駆動機構が接続されている。Z軸駆動機構は、図示しないが、Z軸モータ(サーボモータ)と、Z軸モータの回転運動を直進運動に変換して主軸頭24に伝達する動力伝達機構(ボールネジおよびナット等)とを有する。また、主軸20は、主軸頭24内に設けられたサーボモータで構成される主軸モータM1(図2参照)の駆動によってZ方向と平行なZ軸回りに回転する。また、工具マガジン36は、図示しない旋回用モータによって回転(旋回)する。このZ軸モータ、主軸モータM1、および、旋回用モータの駆動は、数値制御装置10によって制御される。
コラム26およびテーブル駆動部30は、台座40に支持されている。テーブル駆動部30は、Y軸スライド部42、サドル44、および、X軸スライド部46を有する。サドル44は、Y軸スライド部42を介して台座40に対してY方向に移動可能に支持されている。テーブル28は、X軸スライド部46を介してサドル44に対してX方向に移動可能に支持されている。
サドル44には、台座40に対してサドル44をY方向と平行するY軸方向に移動させるための図示しないY軸駆動機構が接続されている。テーブル28にも同様に、サドル44に対してテーブル28をX方向と平行するX軸方向に移動させるための図示しないX軸駆動機構が接続されている。このY軸駆動機構は、サーボモータで構成されるY軸モータM2(図2参照)と、Y軸モータM2の回転運動を直進運動に変換してサドル44に伝達する図示しない動力伝達機構(ボールネジおよびナット等)とを有する。X軸駆動機構は、サーボモータで構成されるX軸モータM3(図2参照)と、X軸モータM3の回転運動を直進運動に変換してテーブル28に伝達する図示しない動力伝達機構(ボールネジおよびナット等)とを有する。Y軸モータM2およびX軸モータM3の駆動は、数値制御装置10によって制御される。
このY軸モータM2およびX軸モータM3が駆動することで、主軸20に取り付けられた工具22を、テーブル28に支持された加工対象物に対してXY平面に沿って軸送りすることができる。このY軸モータM2およびX軸モータM3の回転速度を可変することで、工具22の軸送り速度を変えることができる。
工作機械12には、工作機械12の加工領域12aを覆い、加工によって発生した切り屑(加工屑、切粉)が周囲に飛散するのを防止するためのスプラッシュガード48が設けられている。なお、工作機械12には、加工時に工具22に向けて切削液を吐出するノズル(図示略)が設けられていてもよい。
図2は、数値制御装置10の構成を示す機能ブロック図である。数値制御装置10は、入力部50、表示部52、記憶部54、および、制御部56を有する。
入力部50は、オペレータの操作を受け付ける操作部であり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等によって構成される。
表示部52は、画像等を表示するものであり、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ等によって構成される。なお、この表示部52の表示画面には、入力部50を構成するタッチパネルが設けられていてもよい。
記憶部54は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、または、ハードディスク等の記憶媒体を有する。記憶部54には、制御部56による制御に必要なデータ(例えば、加工プログラムや加工条件等)が記憶されている。
制御部56は、CPU等のプロセッサを含み、主軸モータM1、Y軸モータM2、および、X軸モータM3等を制御することで、工作機械12の加工対象物への加工を制御する。制御部56は、主軸用サーボアンプA1を介して主軸モータM1を制御する。また、制御部56は、Y軸用サーボアンプA2を介してY軸モータM2を制御し、X軸用サーボアンプA3を介してX軸モータM3を制御する。
なお、主軸モータM1には、主軸モータM1の回転位置(詳しくは、主軸モータM1のロータの回転位置)を検出する回転位置検出部DT1a、主軸モータM1に発生するトルクを検出するトルク検出部DT1bが設けられている。回転位置検出部DT1aは、主軸モータM1の回転位置を直接検出してもよいし、回転位置を示す情報を検出してもよい。トルク検出部DT1bは、主軸モータM1のトルクを直接検出してもよいし、負荷トルクを示す情報(主軸モータM1に流れる電流等)を検出してもよい。この回転位置検出部DT1aが検出した回転位置は、主軸モータM1のフィードバック制御に用いられる。主軸モータM1の回転位置を検出することで、主軸モータM1の回転速度(詳しくは、主軸モータM1のロータの回転速度)もわかる。
また、Y軸モータM2およびX軸モータM3には、Y軸モータM2およびX軸モータM3の回転位置を検出する回転位置検出部DT2、DT3が設けられている。回転位置検出部DT2、DT3は、Y軸モータM2、X軸モータM3の回転位置を直接検出してもよいし、回転位置を示す情報を検出してもよい。この回転位置検出部DT2、DT3が検出した回転位置は、Y軸モータM2、X軸モータM3のフィードバック制御に用いられる。Y軸モータM2、X軸モータM3の回転位置を検出することで、Y軸モータM2、X軸モータM3の回転速度もわかる。
制御部56は、加工条件設定部60、加工制御部62、振動取得部64、加工停止部66、状態取得部68、補正方針算出部70、表示制御部72、加工条件変更部74、試加工制御部76、および、加工再開部78を備える。
加工条件設定部60は、記憶部54に記憶された加工プログラムに基づいて加工条件を設定する。なお、加工条件設定部60は、オペレータによる入力部50の操作により入力されたパラメータを用いて加工条件を設定してもよい。設定される加工条件としては、工具22の回転速度および工具22の軸送り速度等がある。工具22の回転速度は、主軸モータM1の回転速度に応じて決まり、工具22の軸送り速度は、Y軸モータM2およびX軸モータM3の回転速度に応じて決まる。設定された加工条件は、記憶部54に記憶される。
加工制御部62は、設定された加工条件にしたがって加工を行うように工作機械12を制御する。具体的には、加工制御部62は、主軸モータM1、Y軸モータM2、X軸モータM3、および、Z軸モータ等を制御する。
振動取得部64は、振動センサ20aが検出した検出信号に基づいて、主軸20(工具22)に発生した振動を取得する。振動取得部64は、振動センサ20aが検出した検出信号に基づいて工具22に発生した振動を算出することで、工具22の振動を取得する。振動取得部64は、取得した振動の振幅が所定振幅以上であると判断すると、工具22がびびり振動状態であると判断し、その旨を加工停止部66、補正方針算出部70、および、表示制御部72に出力する。
加工停止部66は、所定振幅以上の振動が工具22に発生すると、つまり、工具22がびびり振動発生状態になると、加工制御部62による加工を停止させる。加工停止部66は、加工停止信号を加工制御部62に出力することで、加工を停止させる。
状態取得部68は、主軸モータM1の状態を示す状態データを取得する。主軸モータM1の状態は、主軸モータM1の回転速度および主軸モータM1のトルクを少なくとも含む。したがって、状態取得部68は、回転位置検出部DT1aが検出した検出信号を取得し、その検出信号に基づいて主軸モータM1の回転速度を取得する。また、状態取得部68は、トルク検出部DT1bが検出した検出信号を取得し、その検出信号に基づいて主軸モータM1のトルクを取得する。状態取得部68は、取得した主軸モータM1の状態(回転速度およびトルク等)を示す状態データを補正方針算出部70および表示制御部72に出力する。なお、工具22の軸送り速度が速くなる程、切削量(切り込み量)が大きくなるので、主軸モータM1のトルクが大きくなる。
補正方針算出部70は、所定振幅以上の振動が工具22に発生すると、つまり、工具22がびびり振動発生状態になると、主軸モータM1の状態を補正する複数の補正方針を算出する。この補正方針は、工具22に発生する振動を抑制するために主軸モータM1の状態を補正する補正方針を示す。
補正方針算出部70は、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の状態データに基づいて、複数の補正方針を算出する。つまり、現在設定されている加工条件による主軸モータM1の状態を示す状態データに基づいて、複数の補正方針を算出する。本実施の形態では、補正方針算出部70は、第1の補正方針、第2の補正方針、および、第3の補正方針を算出する。補正方針算出部70は、算出した複数の補正方針を表示制御部72に出力する。
第1の補正方針は、主軸モータM1の出力が、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の出力と同一となる補正方針である。この第1の補正方針は、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の状態データに基づいて算出される。この第1の補正方針は、後述する補正方針(1)、(2)に分類される。
第2の補正方針は、主軸モータM1の損失が、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の損失と同一となる補正方針である。この第2の補正方針は、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の状態データと、主軸モータM1の損失特性を示す損失データ(特性データ)に基づいて算出される。この損失データは、記憶部54に記憶されている。この第2の補正方針は、後述する補正方針(3)、(4)に分類される。
第3の補正方針は、主軸モータM1のトルクが、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1のトルクと同一となる補正方針である。この第3の補正方針は、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の状態データに基づいて算出される。この第3の補正方針は、後述する補正方針(5)、(6)に分類される。
表示制御部72は、所定振幅以上の振動が工具22に発生すると、つまり、工具22がびびり振動発生状態になると、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の状態データに基づいて、主軸モータM1の状態を表示部52に表示させる。さらに、表示制御部72は、補正方針算出部70によって算出された複数の補正方針を表示する。
図3は、主軸モータM1が誘導モータの場合に、表示部52に表示された主軸モータM1の状態および複数の補正方針の一例を示す図、図4は、主軸モータM1が同期モータの場合に、表示部52に表示された主軸モータM1の状態および複数の補正方針の一例を示す図である。図3、図4に示すように、表示制御部72は、回転速度とトルクとの関係を示すグラフ上に、主軸モータM1の状態(回転速度およびトルク等)と複数の補正方針とを表示部52に表示する。図3、図4に示す例では、横軸が回転速度を示し、縦軸がトルクを示している。
点100は、現在設定されている加工条件による主軸モータM1の状態を示している。したがって、図3、図4に示す点100は、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の状態を示している。
線102は、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の出力と同一となる同一出力線を示している。第1の補正方針は、この線(以下、同一出力線と呼ぶ。)102に沿って主軸モータM1の状態を補正する補正方針である。同一出力線102より主軸モータM1の回転速度およびトルクが大きくなる領域は、主軸モータM1の出力が、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の出力より大きくなる。逆に、同一出力線102より主軸モータM1の回転速度が小さくなる領域は、主軸モータM1の出力が、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の出力より小さくなる。
線104は、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の損失と同一となる同一損失線を示している。第2の補正方針は、この線(以下、同一損失線と呼ぶ。)104に沿って主軸モータM1の状態を補正する補正方針である。同一損失線104より主軸モータM1の回転速度およびトルクが大きくなる領域は、主軸モータM1の損失が、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の損失より大きくなる。逆に、同一出力線102より主軸モータM1の回転速度およびトルクが小さくなる領域は、主軸モータM1の損失が、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1の損失より小さくなる。
線106は、所定振幅以上の振動が工具22に発生したときの主軸モータM1のトルクと同一となる同一トルク線を示している。第3の補正方針は、この線(以下、同一トルク線と呼ぶ。)106に沿って主軸モータM1の状態を補正する補正方針である。
図3と図4との比較から明らかなように、主軸モータM1が誘導モータの場合と同期モータの場合とで、同一出力線102、同一損失線104、および、同一トルク線106が異なる。
第1の補正方針は、補正方針(1)と補正方針(2)とに分類される。表示制御部72は、オペレータが補正方針(1)を選択するための操作ボタン110と補正方針(2)を選択するための操作ボタン112とを表示部52に表示する。補正方針(1)は、同一出力線102に沿って、主軸モータM1の状態を、点100からトルクが上昇し且つ回転速度が低下する方向に補正する補正方針である。補正方針(2)は、同一出力線102に沿って、主軸モータM1の状態を、点100からトルクが低下し且つ回転速度が上昇する方向に補正する補正方針である。
第2の補正方針は、補正方針(3)と補正方針(4)とに分類される。表示制御部72は、オペレータが補正方針(3)を選択するための操作ボタン114と補正方針(4)を選択するための操作ボタン116とを表示部52に表示する。補正方針(3)は、同一損失線104に沿って、主軸モータM1の状態を、点100からトルクが上昇し且つ回転速度が低下する方向に補正する補正方針である。補正方針(4)は、同一損失線104に沿って、主軸モータM1の状態を、点100からトルクが低下し且つ回転速度が上昇する方向に補正する補正方針である。
第3の補正方針は、補正方針(5)と補正方針(6)とに分類される。表示制御部72は、オペレータが補正方針(5)を選択するための操作ボタン118と補正方針(6)を選択するための操作ボタン120とを表示部52に表示する。補正方針(5)は、同一トルク線106に沿って、主軸モータM1の状態を、点100から回転速度が低下する方向に補正する補正方針である。補正方針(6)は、同一トルク線106に沿って、主軸モータM1の状態を、点100から回転速度が上昇する方向に補正する補正方針である。
オペレータは、表示部52の画面上に表示された操作ボタン110、112、114、116、118、120のいずれか1つを選択することで、補正方針(1)〜(6)のうち、いずれか1つの補正方針を選択することができる。この補正方針(1)〜(6)に沿った補正により得られる作用・効果については後で詳しく説明する。
なお、表示制御部72は、工具22の使用可能範囲(回転速度とトルクとで表せる範囲)130と、主軸モータM1が出力することができる出力可能範囲(回転速度とトルクとで表せる範囲)132とを補正方針等と一緒に表示させてよい。工具22の使用可能範囲130および主軸モータM1の出力特性を示す特性データは、記憶部54に記憶されている。この主軸モータM1の出力特性により、主軸モータM1が出力することができる出力可能範囲132もわかる。これにより、主軸モータM1の状態をどの範囲まで補正可能かをオペレータは簡単に認識することができる。また、表示制御部72は、びびり振動が発生した場合は、その旨を示す情報を表示部52に表示させてもよい。
このように、複数の補正方針を算出して表示するので、簡単に、加工効率、主軸モータM1の損失、発熱量等が考慮された、びびり振動を抑制する加工条件への変更を支援することができる。したがって、オペレータは、表示された複数の補正方針の中から、加工効率、主軸モータM1の損失、発熱量等を考慮して、びびり振動を抑制する適切な加工条件を選択することができる。
加工条件変更部74は、工具22の使用可能範囲130内で、且つ、主軸モータM1が出力することができる出力可能範囲132で、主軸モータM1の状態が、オペレータによって選択された補正方針に沿って補正されるように、加工条件(工具22の回転速度および工具22の軸送り速度)を変更する。加工条件の一部である工具22の回転速度が変わることで、主軸モータM1の回転速度が変わる。また、加工条件の一部である工具22の軸送り速度が変わることで、Y軸モータM2およびX軸モータM3の回転速度が変わる。加工条件変更部74は、加工条件設定部60が設定した加工条件を変更する。変更後の加工条件は、記憶部54に記憶される。
具体的には、加工条件変更部74は、オペレータによって補正方針が選択されると、選択された補正方針に沿って主軸モータM1の状態が所定量だけ移動した状態となるように、加工条件(工具22の回転速度および工具22の軸送り速度)を変更する。例えば、補正方針(1)がオペレータによって選択された場合は、加工条件変更部74は、主軸モータM1の状態が、同一出力線102に沿って、点100の位置が、回転速度が減少する方向に所定量だけ移動する状態となるように、加工条件を変更する。
なお、加工条件変更部74は、選択された補正方針に沿って主軸モータM1の状態が所定量だけ移動した状態が、工具22の使用可能範囲130または主軸モータM1の出力可能範囲132を超えている場合は、移動量に制限をかけて、加工条件を変更する。
このとき、表示制御部72は、オペレータによって補正方針が選択された場合は、現在表示している主軸モータM1の状態を、選択された補正方針に沿って移動させる。つまり、表示制御部72は、表示している点100の位置を、選択された補正方針に沿って移動させる。移動後の主軸モータM1の状態は、加工条件変更部74によって変更された加工条件に基づく主軸モータM1の状態を示している。
具体的には、表示制御部72は、表示している主軸モータM1の状態を、選択された補正方針に沿って所定量だけ移動させる。例えば、補正方針(1)がオペレータによって選択された場合は、表示制御部72は、図5、図6に示すように、表示している点100の位置を、同一出力線102に沿って回転速度が減少する方向に所定量だけ移動させる。これにより、変更後の加工条件に基づく主軸モータM1の状態を視覚で認識することができる。
なお、表示制御部72は、選択された補正方針に沿って主軸モータM1の状態が所定量だけ移動した状態が、工具22の使用可能範囲130または主軸モータM1の出力可能範囲132を超えている場合は、移動量に制限をかける。
この所定量は、予め決められた移動量であってもよいし、補正方針を選択するための操作ボタンがオペレータによって押されている時間に応じた移動量であってもよい。また、この所定量は、オペレータによる補正方針を選択するための操作ボタンの操作回数に応じた移動量であってもよい。
試加工制御部76は、加工条件変更部74によって変更された加工条件に基づいて、加工対象物を試し加工する。つまり、試加工制御部76は、変更された加工条件にしたがって加工を行うように工作機械12を制御する。具体的には、試加工制御部76は、主軸モータM1、Y軸モータM2、X軸モータM3、および、Z軸モータ等を制御する。
加工再開部78は、加工条件変更部74が変更した加工条件で、加工制御部62による加工対象物の加工を再開させる。加工再開部78は、加工再開信号を加工制御部62に出力することで、加工を再開させる。加工再開部78は、試加工制御部76による試し加工時に、所定振幅以上の振動が工具22に発生しなかった場合、または、オペレータによる指示があった場合に、加工条件変更部74が変更した加工条件で、加工制御部62による加工対象物の加工を再開させる。加工再開部78は、加工再開信号を加工制御部62に出力することで、加工を再開させる。オペレータは、入力部50を操作することで、変更後の加工条件で加工を行う旨を指示することができる。これにより、びびり振動が発生しない加工条件、または、オペレータが納得した加工条件で加工を再開することができる。
以下、主軸モータM1が誘導モータの場合において、図3に示す補正方針(1)〜(6)によって加工条件が変更された場合の作用・効果について説明する。
補正方針(1)がオペレータに選択されると、同一出力線102に沿って主軸モータM1の回転速度が低下し且つ主軸モータM1のトルクが高くなるように、加工条件が変更される。主軸モータM1のトルクを高くするためには、工具22の軸送り速度を速くする必要があるので、切削量(加工対象物への切り込み量)が増える。これにより、加工効率を落とさずに、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(1)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が増えるが、工具22の寿命は略同じとなる。
補正方針(2)がオペレータに選択されると、同一出力線102に沿って主軸モータM1の回転速度が上昇し且つ主軸モータM1のトルクが低くなるように、加工条件が変更される。主軸モータM1のトルクを低くするためには、工具22の軸送り速度を遅くする必要があるので、切削量は減る。これにより、加工効率を変えずに、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(2)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が下がり、工具22の寿命は略同じとなる。
補正方針(3)がオペレータに選択されると、同一損失線104に沿って主軸モータM1の回転速度が低下し且つ主軸モータM1のトルクが高くなるように、加工条件が変更される。主軸モータM1のトルクを高くするためには、工具22の軸送り速度を速くする必要があるので、切削量(加工対象物への切り込み量)が増えるが、補正方針(1)に比べると切削量の増加は小さい。これにより、加工効率の低下を抑えつつ、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(3)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が増えることなく、工具22の寿命が長くなる。
補正方針(4)がオペレータに選択されると、同一損失線104に沿って主軸モータM1の回転速度が上昇し且つ主軸モータM1のトルクが低くなるように、加工条件が変更される。主軸モータM1のトルクを低くするためには、工具22の軸送り速度を遅くする必要があるので、切削量は減るが、補正方針(2)に比べると、切削量の減少は小さい。これにより、加工効率が上昇し、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(4)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が増えないが、工具22の寿命が短くなる。
補正方針(5)がオペレータに選択されると、同一トルク線106に沿って主軸モータM1の回転速度が低下するように、加工条件が変更される。これにより、加工効率が下がるが、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(5)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が下がり、工具22の寿命が長くなる。
補正方針(6)がオペレータに選択されると、同一トルク線106に沿って主軸モータM1の回転速度が上昇するように、加工条件が変更される。これにより、加工効率が上昇し、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(6)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が増え、工具22の寿命が短くなる。
次に、主軸モータM1が同期モータの場合において、図4に示す補正方針(1)〜(6)によって加工条件が変更された場合の作用・効果について説明する。
補正方針(1)がオペレータに選択されると、同一出力線102に沿って主軸モータM1の回転速度が低下し且つ主軸モータM1のトルクが高くなるように、加工条件が変更される。主軸モータM1のトルクを高くするためには、工具22の軸送り速度を速くする必要があるので、切削量(加工対象物への切り込み量)が増える。これにより、加工効率を落とさずに、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(1)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が減り、工具22の寿命は略同じとなる。
補正方針(2)がオペレータに選択されると、同一出力線102に沿って主軸モータM1の回転速度が上昇し且つ主軸モータM1のトルクが低くなるように、加工条件が変更される。主軸モータM1のトルクを低くするためには、工具22の軸送り速度を遅くする必要があるので、切削量は減る。これにより、加工効率を変えずに、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(2)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が増えるが、工具22の寿命は略同じとなる。
補正方針(3)がオペレータに選択されると、同一損失線104に沿って主軸モータM1の回転速度が低下し且つ主軸モータM1のトルクが高くなるように、加工条件が変更される。主軸モータM1のトルクを高くするためには、工具22の軸送り速度を速くする必要があるので、切削量(加工対象物への切り込み量)が増える。この切削量の増加は、補正方針(1)より大きい。これにより、加工効率が上昇し、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(3)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が増えないが、工具22の寿命が短くなる。
補正方針(4)がオペレータに選択されると、同一損失線104に沿って主軸モータM1の回転速度が上昇し且つ主軸モータM1のトルクが低くなるように、加工条件が変更される。主軸モータM1のトルクを低くするためには、工具22の軸送り速度を遅くする必要があるので、切削量は減るが、補正方針(2)に比べると、切削量の減少は大きい。これにより、加工効率が下がるが、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(4)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が変わらず、工具22の寿命が長くなる。
補正方針(5)がオペレータに選択されると、同一トルク線106に沿って主軸モータM1の回転速度が低下するように、加工条件が変更される。これにより、加工効率が下がるが、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(5)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が下がり、工具22の寿命が長くなる。
補正方針(6)がオペレータに選択されると、同一トルク線106に沿って主軸モータM1の回転速度が上昇するように、加工条件が変更される。これにより、加工効率が上昇し、工具22に発生する振動を抑制することができる。補正方針(6)では、変更前の加工条件に比べ、発熱量が増え、工具22の寿命が短くなる。
次に、数値制御装置10の動作を、図7のフローチャートにしたがって説明する。この図7の動作は、加工制御部62による加工対象物の加工中に、一定の周期で実行される。また、少なくとも加工対象物の加工中においては、振動取得部64は、工具22に発生した振動を前記一定の周期以下の周期で定期的に取得しており、状態取得部68は、主軸モータM1の状態(回転速度、トルク)を前記一定の周期以下の周期で定期的に取得しているものとする。
ステップS1で、振動取得部64は、振動センサ20aが検出した検出信号に基づいて、びびり振動が発生したか(つまり、所定振幅以上の振動が工具22に発生したか)否かを判断する。ステップS1で、びびり振動が発生していると判断されるとステップS2に進み、ステップS1で、びびり振動が発生していないと判断されると本動作を終了する。
ステップS2に進むと、加工停止部66は、加工制御部62による加工を停止させる。
次いで、ステップS3で、補正方針算出部70は、状態取得部68が取得したびびり振動が発生したときの主軸モータM1の状態、つまり、現在の加工条件による主軸モータM1の状態を示す状態データに基づいて、複数の補正方針を算出する。算出する補正方針としては、第1の補正方針(補正方針(1)、(2))、第2の補正方針(補正方針(3)、(4))、および、第3の補正方針(補正方針(5)、(6))がある。第2の補正方針は、記憶部54に記憶されている主軸モータM1の損失データも用いて算出される。補正方針算出部70は、主軸モータM1が誘導モータの場合は、図3に示すような補正方針(1)〜(6)を算出し、主軸モータM1が同期モータの場合は、図4に示すような補正方針(1)〜(6)を算出する。
次いで、ステップS4で、表示制御部72は、状態取得部68が取得したびびり振動発生時の主軸モータM1の状態とステップS3で算出された複数の補正方針(1)〜(6)を表示する。これにより、図3または図4に示すような画像が表示部52に表示される。
次いで、ステップS5で、制御部56は、オペレータによって補正方針が選択されたか否かを判断する。ステップS5で、補正方針が選択されていないと判断すると選択されるまでステップS5に留まり、補正方針が選択されたと判断するとステップS6に進む。
ステップS6に進むと、加工条件変更部74は、工具22の使用可能範囲130内で、且つ、主軸モータM1が出力することができる出力可能範囲132で、主軸モータM1の状態が、オペレータによって選択された補正方針に沿って補正されるように、加工条件を変更する。例えば、補正方針(1)がオペレータによって選択された場合は、加工条件変更部74は、主軸モータM1の状態が、同一出力線102に沿って、点100の位置が、回転速度が減少する方向に所定量だけ移動する状態となるように、加工条件を変更する。
次いで、ステップS7で、表示制御部72は、変更後の加工条件に基づく主軸モータM1の状態を表示する。これにより、表示されている点100の位置が、選択された補正方針に沿って、変更後の加工条件に基づく主軸モータM1の状態を示す位置まで移動する。例えば、補正方針(1)がオペレータによって選択された場合は、表示制御部72は、図5、図6に示すように、表示している点100の位置を、同一出力線102に沿って回転速度が減少する方向に所定量だけ移動させる。
次いで、ステップS8で、試加工制御部76は、加工条件変更部74によって変更された加工条件に基づいて、試し加工を行うように工作機械12を制御する。
次いで、ステップS9で、振動取得部64は、振動センサ20aが検出した検出信号に基づいて、びびり振動が発生したか(つまり、所定振幅以上の振動が工具22に発生したか)否かを判断する。ステップS9で、びびり振動が発生していると判断されるとステップS10に進み、ステップS9で、びびり振動が発生していないと判断されるとステップS11に進む。なお、表示制御部72は、ステップS9でびびり振動が発生したと判断された場合には、びびり振動が発生した旨を表示してもよい。
ステップS10に進むと、制御部56は、オペレータによって新たに補正方針が選択されたか否かを判断する。ステップS10で、補正方針が選択されていないと判断すると、ステップS10に留まり、ステップS10で、補正方針が選択されたと判断すると、ステップS6に戻る。このとき、オペレータが前回と同じ補正方針を選択することで、主軸モータM1の状態が、前回選択した補正方針に沿ってさらに所定量だけ移動した状態となる加工条件に変更することができる。
ステップS11に進むと、加工再開部78は、加工制御部62による加工を再開させる。
[変形例]
上記実施の形態は、以下のような変形も可能である。
<変形例1>
上記実施の形態では、加工条件が変更されると、試し加工を行ってから、加工を再開するようにしたが、加工条件が変更されると、試し加工を行うことなく、加工を再開してもよい。つまり、図7のステップS7の動作を行うと、ステップS8、ステップS9の動作を飛ばして、ステップS11に進んでもよい。
<変形例2>
上記実施の形態では、試し加工を行って(ステップS8)、びびり振動が発生しない場合は(ステップS9でNOに分岐)、変更後の加工条件で加工を再開するようにしたが、ステップS9でNOに分岐後、オペレータの入力部50の操作によって加工再開を行う旨の指示がされた場合に、ステップS11に進んでもよい。また、びびり振動が発生した場合であっても、オペレータの入力部50の操作によって加工再開を行う旨の指示がされた場合は、加工を再開してもよい。
<変形例3>
上記実施の形態では、補正方針(1)〜(6)を全て算出して、それを表示したが、補正方針(1)〜(6)の全てを算出する必要はなく、補正方針(1)〜(6)のうちの少なくとも2つ以上を算出して表示すればよい。この場合は、補正種類が同一の補正方針、例えば、第1の補正方針(補正方針(1)、(2))のみを表示してもよい。また、補正種類が異なる補正方針、例えば、補正方針(1)、(4)のみを表示してもよい。
<変形例4>
上記変形例1〜3を任意に組み合わせた態様であってもよい。
〔実施の形態から得られる技術的思想〕
上記実施の形態および変形例1〜4から把握しうる技術的思想について、以下に記載する。
<第1の技術的思想>
数値制御装置(10)は、主軸(20)に取り付けられた工具(22)と加工対象物との相対位置を変位させつつ工具(22)により加工対象物を加工する工作機械(12)を、加工条件にしたがって制御する。数値制御装置(10)は、加工条件にしたがって加工を行うように工作機械(12)の主軸モータ(M1)を少なくとも制御する加工制御部(62)と、工具(22)に発生した振動を取得する振動取得部(64)と、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生した場合に、加工制御部(62)による加工対象物の加工を停止させる加工停止部(66)と、主軸(20)を回転させる主軸モータ(M1)の状態を示す状態データを取得する状態取得部(68)と、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生した場合に、工具(22)に発生する振動を抑制するために主軸モータ(M1)の状態を補正する複数の補正方針を、状態データに基づいて算出する補正方針算出部(70)と、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生した場合に、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)の状態を表示部(52)に表示させるとともに、算出された複数の補正方針を表示部(52)に表示させる表示制御部(72)と、を備える。
これにより、簡単に、加工効率、主軸モータ(M1)の損失、発熱量等が考慮された、びびり振動を抑制する加工条件への変更を支援することができる。したがって、オペレータは、表示された複数の補正方針の中から、加工効率、主軸モータ(M1)の損失、発熱量等を考慮して、びびり振動を抑制する適切な加工条件を選択することができる。
補正方針算出部(70)は、主軸モータ(M1)の出力が、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)の出力と同一となる2つの補正方針と、主軸モータ(M1)の損失が、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)の損失と同一となる2つの補正方針と、主軸モータ(M1)のトルクが、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)のトルクと同一となる2つの補正方針との6つの補正方針のうち、少なくとも2つを算出してもよい。これにより、オペレータは、表示された複数の補正方針の中から、加工効率、主軸モータ(M1)の損失、発熱量等を考慮して、びびり振動を抑制する適切な加工条件を選択することができる。
補正方針算出部(70)は、主軸モータ(M1)の損失が、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)の損失と同一となる2つの補正方針を、状態データと主軸モータ(M1)の損失データとに基づいて算出してもよい。これにより、主軸モータ(M1)の損失が同一となる2つの補正方針を精度よく算出することができる。
主軸モータ(M1)の状態は、主軸モータ(M1)の回転速度および主軸モータ(M1)のトルクを含んでもよい。
数値制御装置(10)は、工具(22)の使用可能範囲(130)内で、且つ、主軸モータ(M1)が出力することができる出力可能範囲(132)内で、主軸モータ(M1)の状態が、所定振幅以上の振動が検出されたときの主軸モータ(M1)の状態からオペレータによって選択された補正方針に沿って所定量だけ移動するように、加工条件を変更する加工条件変更部(74)と、変更された加工条件に基づいて、加工対象物を試し加工する試加工制御部(76)と、を備えてもよい。これにより、オペレータによって選択された補正方針に沿って変更された加工条件でびびり振動が発生しないか否かを確認することができる。
数値制御装置(10)は、試加工制御部(76)による試し加工時に、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生しなかった場合、または、オペレータによる指示があった場合に、加工条件変更部(74)が変更した加工条件で、加工制御部(62)による加工対象物の加工を再開させる加工再開部(78)を備えてもよい。これにより、びびり振動が発生しない加工条件、または、オペレータが納得した加工条件で加工を再開することができる。
数値制御装置(10)は、工具(22)の使用可能範囲(130)内で、且つ、主軸モータ(M1)が出力することができる出力可能範囲(132)内で、主軸モータ(M1)の状態が、所定振幅以上の振動が検出されたときの主軸モータ(M1)の状態からオペレータによって選択された補正方針に沿って所定量だけ移動するように、加工条件を変更する加工条件変更部(74)と、変更された加工条件で、加工制御部(62)による加工対象物の加工を再開させる加工再開部(78)と、を備えてもよい。これにより、オペレータによって選択された補正方針に沿って変更された加工条件で加工を再開することができる。
表示制御部(72)は、オペレータによって補正方針が選択された場合は、工具(22)の使用可能範囲(130)内で、且つ、主軸モータ(M1)が出力することができる出力可能範囲(132)内で、現在表示している主軸モータ(M1)の状態を、選択された補正方針に沿って所定量だけ移動させてもよい。これにより、変更後の加工条件に基づく主軸モータ(M1)の状態を視覚で認識することができる。
<第2の技術的思想>
数値制御方法は、主軸(20)に取り付けられた工具(22)と加工対象物との相対位置を変位させつつ工具(22)により加工対象物を加工する工作機械(12)を、加工条件にしたがって制御する。数値制御方法は、加工条件にしたがって加工を行うように工作機械(12)の主軸モータ(M1)を少なくとも制御する加工制御ステップと、工具(22)に発生した振動を取得する振動取得ステップと、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生した場合に、加工制御ステップによる加工対象物の加工を停止させる加工停止ステップと、主軸(20)を回転させる主軸モータ(M1)の状態を示す状態データを取得する状態取得ステップと、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生した場合に、工具(22)に発生する振動を抑制するために主軸モータ(M1)の状態を補正する複数の補正方針を、状態データに基づいて算出する補正方針算出ステップと、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生した場合に、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)の状態を表示部(52)に表示させるとともに、算出された複数の補正方針を表示部(52)に表示させる表示制御ステップと、を含む。
これにより、簡単に、加工効率、主軸モータ(M1)の損失、発熱量等が考慮された、びびり振動を抑制する加工条件への変更を支援することができる。したがって、オペレータは、表示された複数の補正方針の中から、加工効率、主軸モータ(M1)の損失、発熱量等を考慮して、びびり振動を抑制する適切な加工条件を選択することができる。
補正方針算出ステップは、主軸モータ(M1)の出力が、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)の出力と同一となる2つの補正方針と、主軸モータ(M1)の損失が、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)の損失と同一となる2つの補正方針と、主軸モータ(M1)のトルクが、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)のトルクと同一となる2つの補正方針との6つの補正方針のうち、少なくとも2つを算出してもよい。これにより、オペレータは、表示された複数の補正方針の中から、加工効率、主軸モータ(M1)の損失、発熱量等を考慮して、びびり振動を抑制する適切な加工条件を選択することができる。
補正方針算出ステップは、主軸モータ(M1)の損失が、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)の損失と同一となる2つの補正方針を、状態データと主軸モータ(M1)の損失データとに基づいて算出してもよい。これにより、主軸モータ(M1)の損失が同一となる2つの補正方針を精度よく算出することができる。
主軸モータ(M1)の状態は、主軸モータ(M1)の回転速度および主軸モータ(M1)のトルクを含んでもよい。
数値制御方法は、工具(22)の使用可能範囲(130)内で、且つ、主軸モータ(M1)が出力することができる出力可能範囲(132)内で、主軸モータ(M1)の状態が、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)の状態からオペレータによって選択された補正方針に沿って所定量だけ移動するように、加工条件を変更する加工条件変更ステップと、変更された加工条件に基づいて、加工対象物を試し加工する試加工制御ステップと、を含んでもよい。これにより、オペレータによって選択された補正方針に沿って変更された加工条件でびびり振動が発生しないか否かを確認することができる。
数値制御方法は、試加工制御ステップによる試し加工時に、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生しなかった場合、または、オペレータによる指示があった場合に、加工条件変更ステップが変更した加工条件で、加工制御ステップによる加工対象物の加工を再開させる加工再開ステップを含んでもよい。これにより、びびり振動が発生しない加工条件、または、オペレータが納得した加工条件で加工を再開することができる。
数値制御方法は、工具(22)の使用可能範囲(130)内で、且つ、主軸モータ(M1)が出力することができる出力可能範囲(132)内で、主軸モータ(M1)の状態が、所定振幅以上の振動が工具(22)に発生したときの主軸モータ(M1)の状態からオペレータによって選択された補正方針に沿って所定量だけ移動するように、加工条件を変更する加工条件変更ステップと、変更された加工条件で、加工制御ステップによる加工対象物の加工を再開させる加工再開ステップと、を含んでもよい。これにより、オペレータによって選択された補正方針に沿って変更された加工条件で加工を再開することができる。
表示制御ステップは、オペレータによって補正方針が選択された場合は、工具(22)の使用可能範囲(130)内で、且つ、主軸モータ(M1)が出力することができる出力可能範囲(132)内で、現在表示している主軸モータ(M1)の状態を、選択された補正方針に沿って所定量だけ移動させてもよい。これにより、変更後の加工条件に基づく主軸モータ(M1)の状態を視覚で認識することができる。
10…数値制御装置 12…工作機械
20…主軸 20a…振動センサ
22…工具 50…入力部
52…表示部 54…記憶部
56…制御部 60…加工条件設定部
62…加工制御部 64…振動取得部
66…加工停止部 68…状態取得部
70…補正方針算出部 72…表示制御部
74…加工条件変更部 76…試加工制御部
78…加工再開部 100…点
102、104、106…線
110、112、114、116、118、120…操作ボタン
130…使用可能範囲 132…出力可能範囲
DT1a、DT2、DT3…回転位置検出部
DT1b…トルク検出部 M1…主軸モータ
M2…Y軸モータ M3…X軸モータ

Claims (15)

  1. 主軸に取り付けられた工具と加工対象物との相対位置を変位させつつ前記工具により前記加工対象物を加工する工作機械を、加工条件にしたがって制御する数値制御装置であって、
    前記加工条件にしたがって加工を行うように前記工作機械の主軸モータを少なくとも制御する加工制御部と、
    前記工具に発生した振動を取得する振動取得部と、
    所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記加工制御部による前記加工対象物の加工を停止させる加工停止部と、
    前記主軸を回転させる前記主軸モータの状態を示す状態データを取得する状態取得部と、
    前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記工具に発生する振動を抑制するために前記主軸モータの状態を補正する複数の補正方針を、前記状態データに基づいて算出する補正方針算出部と、
    前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの状態を表示部に表示させるとともに、算出された前記複数の補正方針を前記表示部に表示させる表示制御部と、
    を備える、数値制御装置。
  2. 請求項1に記載の数値制御装置であって、
    前記補正方針算出部は、前記主軸モータの出力が、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの出力と同一となる2つの前記補正方針と、前記主軸モータの損失が、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの損失と同一となる2つの前記補正方針と、前記主軸モータのトルクが、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータのトルクと同一となる2つの前記補正方針との6つ前記補正方針のうち、少なくとも2つを算出する、数値制御装置。
  3. 請求項2に記載の数値制御装置であって、
    前記補正方針算出部は、前記主軸モータの損失が、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの損失と同一となる2つの前記補正方針を、前記状態データと前記主軸モータの損失データとに基づいて算出する、数値制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の数値制御装置であって、
    前記主軸モータの状態は、前記主軸モータの回転速度および前記主軸モータのトルクを含む、数値制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の数値制御装置であって、
    前記工具の使用可能範囲内で、且つ、前記主軸モータが出力することができる出力可能範囲内で、前記主軸モータの状態が、前記所定振幅以上の振動が検出されたときの前記主軸モータの状態からオペレータによって選択された前記補正方針に沿って所定量だけ移動するように、前記加工条件を変更する加工条件変更部と、
    変更された前記加工条件に基づいて、前記加工対象物を試し加工する試加工制御部と、
    を備える、数値制御装置。
  6. 請求項5に記載の数値制御装置であって、
    前記試加工制御部による試し加工時に、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生しなかった場合、または、オペレータによる指示があった場合に、前記加工条件変更部が変更した前記加工条件で、前記加工制御部による前記加工対象物の加工を再開させる加工再開部を備える、数値制御装置。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の数値制御装置であって、
    前記工具の使用可能範囲内で、且つ、前記主軸モータが出力することができる出力可能範囲内で、前記主軸モータの状態が、前記所定振幅以上の振動が検出されたときの前記主軸モータの状態からオペレータによって選択された前記補正方針に沿って所定量だけ移動するように、前記加工条件を変更する加工条件変更部と、
    変更された前記加工条件で、前記加工制御部による前記加工対象物の加工を再開させる加工再開部と、
    を備える、数値制御装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の数値制御装置であって、
    前記表示制御部は、オペレータによって前記補正方針が選択された場合は、前記工具の使用可能範囲内で、且つ、前記主軸モータが出力することができる出力可能範囲内で、現在表示している前記主軸モータの状態を、選択された前記補正方針に沿って所定量だけ移動させる、数値制御装置。
  9. 主軸に取り付けられた工具と加工対象物との相対位置を変位させつつ前記工具により前記加工対象物を加工する工作機械を、加工条件にしたがって制御する数値制御方法であって、
    前記加工条件にしたがって加工を行うように前記工作機械の主軸モータを少なくとも制御する加工制御ステップと、
    前記工具に発生した振動を取得する振動取得ステップと、
    所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記加工制御ステップによる前記加工対象物の加工を停止させる加工停止ステップと、
    前記主軸を回転させる前記主軸モータの状態を示す状態データを取得する状態取得ステップと、
    前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記工具に発生する振動を抑制するために前記主軸モータの状態を補正する複数の補正方針を、前記状態データに基づいて算出する補正方針算出ステップと、
    前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生した場合に、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの状態を表示部に表示させるとともに、算出された前記複数の補正方針を前記表示部に表示させる表示制御ステップと、
    を含む、数値制御方法。
  10. 請求項9に記載の数値制御方法であって、
    前記補正方針算出ステップは、前記主軸モータの出力が、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの出力と同一となる2つの前記補正方針と、前記主軸モータの損失が、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの損失と同一となる2つの前記補正方針と、前記主軸モータのトルクが、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータのトルクと同一となる2つの前記補正方針との6つの前記補正方針のうち、少なくとも2つを算出する、数値制御方法。
  11. 請求項10に記載の数値制御方法であって、
    前記補正方針算出ステップは、前記主軸モータの損失が、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの損失と同一となる2つの前記補正方針を、前記状態データと前記主軸モータの損失データとに基づいて算出する、数値制御方法。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の数値制御方法であって、
    前記主軸モータの状態は、前記主軸モータの回転速度および前記主軸モータのトルクを含む、数値制御方法。
  13. 請求項9〜12のいずれか1項に記載の数値制御方法であって、
    前記工具の使用可能範囲内で、且つ、前記主軸モータが出力することができる出力可能範囲内で、前記主軸モータの状態が、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生したときの前記主軸モータの状態からオペレータによって選択された前記補正方針に沿って所定量だけ移動するように、前記加工条件を変更する加工条件変更ステップと、
    変更された前記加工条件で、前記加工制御ステップによる前記加工対象物の加工を再開させる加工再開ステップと、
    を含む、数値制御方法。
  14. 請求項13に記載の数値制御方法であって、
    変更された前記加工条件に基づいて、前記加工対象物を試し加工する試加工制御ステップを含み、
    前記加工再開ステップは、前記試加工制御ステップによる試し加工時に、前記所定振幅以上の振動が前記工具に発生しなかった場合、または、オペレータによる指示があった場合に、前記加工条件変更ステップが変更した前記加工条件で、前記加工制御ステップによる前記加工対象物の加工を再開させる、数値制御方法。
  15. 請求項13または14に記載の数値制御方法であって、
    前記表示制御ステップは、オペレータによって前記補正方針が選択された場合は、前記工具の使用可能範囲内で、且つ、前記主軸モータが出力することができる出力可能範囲内で、現在表示している前記主軸モータの状態を、選択された前記補正方針に沿って所定量だけ移動させる、数値制御方法。
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