JP5329004B2 - 反射防止膜、表示装置、透光部材、及び、反射防止膜の評価方法 - Google Patents

反射防止膜、表示装置、透光部材、及び、反射防止膜の評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、反射防止膜、表示装置及び透光部材に関する。より詳しくは、基材の表面に設けられて用いられる反射防止膜、該反射防止膜を備える表示装置、及び、該反射防止膜を備える透光部材である。
ブラウン管(CRT:Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、エレクトロルミネッセンス(EL:Electroluminescence)ディスプレイ等のディスプレイの表面には、傷つき防止機能、外光の映り込み防止機能、汚れ防止機能等の様々な機能が要求される。
外光の映り込み防止機能を付与する手段の一つとしては、ディスプレイの表面上に屈折率がディスプレイを構成する材料と異なった材料を被膜し、ディスプレイ表面で反射した光と被膜表面で反射した光との干渉効果によって反射を低減させる低反射(LR:Low Reflection)処理を施す方法が挙げられる。
しかしながら、空気と被膜表面との界面で起こる反射と、被膜表面とディスプレイ表面との界面で起こる反射とでは、通常、それぞれの振幅反射率や位相が理想的な条件と異なるため、これらの反射光は完全に打ち消されず、反射防止効果としては充分とはいえなかった。したがって、LR処理を行うだけでは一定の反射率で周囲光を反射するため、蛍光灯等の光源の像が表示に映りこみ、非常に見にくい表示となってしまっていた。そこで、ディスプレイの表面に微細な凹凸パターンを形成し、光の散乱効果を用いて外光の映り込みを防止する防眩(AG:Anti Glare)処理を更に行い、光を散乱させることによって蛍光灯等の光源の像をぼかすといった工夫がなされていた。
一般的に微細な凹凸パターンを形成する方法としては、例えば、クレジットカード、IDカード、商品券、紙幣等にセキュリティ目的として付される、レリーフホログラム又は回折格子を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。特許文献1及び2には、液状の光硬化性樹脂組成物をポリエステルフィルム等の透明な支持体上に塗布して液状の光硬化性樹脂層を形成し、その上に微細な凹凸パターンを有するスタンパーを圧接した状態で支持体側から光照射を行って硬化させた後でスタンパーを取りはずす2P(Photo Polymer)法、及び、室温で高粘度又は固体の光硬化性樹脂組成物を支持体上に塗布して光硬化性樹脂層を形成し、その上にスタンパーを圧接し、引き剥がした後で光照射を行って硬化させる方法が挙げられている。
ところで、近年、AG処理とは別の手段により表示面における低反射を実現するための方法として、光干渉を用いずに超反射防止効果を得ることができるモスアイ(Moth−eye:蛾の目)構造が注目されてきている。モスアイ構造は、反射防止処理を行う物品の表面に、AG処理よりも微細な、光の波長以下(例えば、380nm以下)間隔の凹凸パターンを隙間なく配列することで、外界(空気)と膜表面との境界における屈折率の変化を擬似的に連続なものとするものであり、屈折率界面に関係なく光のほぼ全てを透過させ、該物品の表面における光反射をほぼなくすことができる(例えば、特許文献3及び4参照。)。
特開2004−59820号公報 特開2004−59822号公報 特表2001−517319号公報 特表2003−531962号公報
本発明者らは、モスアイ構造を表面に有する反射防止膜(以下、モスアイフィルムともいう。)について種々検討を行ったところ、モスアイフィルムの構成材料及び製造条件によっては、モスアイフィルムの構造に起因して光が散乱することがあり、その結果、例えば、このようなモスアイフィルムが表示装置の表面に貼り付けられた場合、表示装置によって映し出された映像は、白濁感をもつ映像として視認されてしまうことを見いだした。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、光の散乱性が抑制された反射防止膜を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、光を散乱させる要因となっているモスアイフィルムの構造について種々検討したところ、モスアイフィルムを構成する各凸部の先端部分に着目した。そして、光を散乱させやすいモスアイフィルムの構造の特徴として、各凸部の先端部分同士がくっつきあって形成されたスティッキング構造を有することが挙げられることを見いだすとともに、スティッキング構造が、光を散乱させる原因となっていたことを見いだした。
また、本発明者らは、モスアイフィルムの構成材料及び製造条件を工夫することで、このようなスティッキング構造を形成させにくくすることが可能となることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する反射防止膜であって、上記モスアイ構造は、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有さない反射防止膜(以下、本発明の第一の反射防止膜ともいう。)である。
また、本発明は、隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する反射防止膜であって、上記モスアイ構造は、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有し、上記スティッキング構造の径は、一つ当たり0.3μm未満である反射防止膜(以下、本発明の第二の反射防止膜ともいう。)でもある。
更に、本発明は、隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する反射防止膜であって、上記モスアイ構造は、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有し、上記スティッキング構造の径は、一つ当たり0.3μm以上であり、上記反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、2.1個/μm未満である反射防止膜(以下、本発明の第三の反射防止膜ともいう。)でもある。
本発明の第一〜第三の反射防止膜は、隣り合う凸部の頂点間の幅(間隔又はピッチ)が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する。本明細書において「可視光波長以下」とは、一般的な可視光波長域の下限である380nm以下をいい、より好ましくは300nm以下であり、更に好ましくは可視光波長の約1/2である200nm以下である。モスアイ構造の幅が400nmを超えると青の波長成分で色付くことがあるが、幅を300nm以下とすることで充分にその影響は抑制され、幅を200nm以下とすることでほとんど全く影響を受けない。
本発明の第一の反射防止膜において上記モスアイ構造は、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有していない。すなわち、本発明の第一の反射防止膜は、上記反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、0個/μm未満であると言い換えることもできる。スティッキング構造は、反射防止膜に入射してきた光を散乱させやすく、例えば、反射防止膜を表示装置に適用した場合、表示に白濁感を生じさせやすくなる。
本明細書においてスティッキング構造とは、凸部の先端部が折れ曲がって、先端部同士が互いに結合することで形成された一つの束をいい、具体的には、先端部のみならず先端部を含む凸部全体が一体化したもの、及び、先端部だけが互いに結合し、中が空洞化したものが挙げられる。スティッキング構造を構成する凸部の数は特に限定されない。反射防止膜の表面を平面的に見たときのスティッキング構造の形状としては、円形、楕円形、多角形、星形、花形、不定形等が挙げられ、各凸部が規則的な構造を有している場合、星形、瓢箪型、花形、又は、不定形となりやすい。
本発明の第二の反射防止膜において、上記モスアイ構造は、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有し、上記スティッキング構造の径は、一つ当たり0.3μm未満、好ましくは0.2μm未満である。スティッキング構造は、その径が一つ当たり0.3μm未満であるときに、好ましくは0.2μm未満であるときに、反射防止膜に入射してきた光をほとんど散乱させないので、スティッキング構造の径がこのような範囲に制限されることで、例えば、反射防止膜を表示装置に適用したとしても、表示に白濁感は生じにくくなる。上記サイズ未満の凸部構造においては、そのサイズ(ピッチ)が可視光波長に対して充分に小さいため、モスアイの反射防止効果が充分に得られ、散乱の影響も充分に少ないためである。なお、本明細書でいう「スティッキング構造の径」とは、反射防止膜の表面を平面的に見たときに、スティッキング構造の最も長い部分の幅をいう。
本発明の第三の反射防止膜において、上記モスアイ構造は、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有し、上記スティッキング構造の径は、一つ当たり0.3μm以上であり、上記反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、2.1個/μm未満である。スティッキング構造の径が一つ当たり0.3μm以上であっても、スティッキング構造の一定面積に占める割合が低いと、光の散乱性をほとんど無視することが可能となるので、スティッキング構造の一定面積に占める範囲が制限されることで、例えば、反射防止膜を表示装置に適用したとしても、表示に白濁感は生じにくくなる。
本発明の第一〜第三の反射防止膜の構成としては、このような構成要素を必須として形成されるものである限り、その他の構成要素により特に限定されるものではない。
本発明の第一〜第三の反射防止膜における好ましい形態について以下に詳しく説明する。
上記複数個の凸部の一つ当たりのアスペクト比は、1.0未満であることが好ましい。また、上記複数個の凸部の一つ当たりの高さは200nm未満であることが好ましい。本明細書においてアスペクト比とは、凸部一つ当たりの底辺に対する高さの割合をいう。すなわち、高さを底辺で割った値(高さ/底辺の値)がアスペクト比に相当する。凸部一つ当たりのアスペクト比又は高さがこのような範囲を満たすことで、凸部の先端部が折れ曲がりにくくなるため、スティッキング構造の発生を妨げることができる。なお、ここでの凸部とは、スティッキング構造を構成していないものを指している。
上記複数個の凸部の一つ当たりのアスペクト比は、0.8以上であることが好ましい。また、上記複数個の凸部の一つ当たりの高さは160nm以上であることが好ましい。凸部一つ当たりのアスペクト比又は高さが低すぎる場合、長波長側(黄〜赤)の光を反射することがある。そのため、凸部一つ当たりのアスペクト比をこのような範囲に調整することで、例えば、表示装置に反射防止膜を適用した場合に、色味が少なく均一性の高い表示を得ることができる。
上記反射防止膜の材料のtanδの温度依存特性を示す曲線の極大値は、0.4以下であることが好ましく、0.3以下であることがより好ましい。また、このときの上記複数個の凸部の一つ当たりのアスペクト比は、0.7以上、1.1以下であることが好ましく、0.9以上、1.1以下である場合に特に有効である。更に、このときの上記複数個の凸部の一つ当たりの高さは、140nm以上、220nm以下であることが好ましく、180nm以上、220nm以下である場合に特に有効である。反射防止膜の材料のtanδの極大値がこのような範囲に抑制されることで、凸部の形状の変化が起こりにくくなる。したがって、凸部の先端部が折れ曲がりにくくなるため、スティッキング構造の発生を妨げることができる。本形態は、特に、凸部の先端部が折れ曲がりやすくなる凸部一つ当たりのアスペクト比が0.9以上の条件の場合であっても、凸部の形状の変化を抑制することができる。また、同様に、凸部一つ当たりの高さが180nm以上の条件の場合であっても、凸部の形状の変化を抑制することができる。
上記反射防止膜の材料のtanδの温度依存特性を示す曲線の極大値に対する半値幅は、52℃以上であることが好ましく、92℃以上であることがより好ましい。また、このときの上記複数個の凸部の一つ当たりのアスペクト比は、0.7以上、1.1以下であることが好ましく、0.9以上、1.1以下である場合に特に有効である。更に、このときの上記複数個の凸部の一つ当たりの高さは、140nm以上、220nm以下であることが好ましく、180nm以上、220nm以下である場合に特に有効である。反射防止膜の材料のtanδの極大値の半値幅がこのような範囲をもつことで、凸部の形状の変化が起こりにくくなる。したがって、凸部の先端部が折れ曲がりにくくなるため、スティッキング構造の発生を妨げることができる。本形態は、特に、凸部の先端部が折れ曲がりやすくなる凸部一つ当たりのアスペクト比が0.9以上の条件の場合であっても、凸部の形状の変化を抑制することができる。また、同様に、凸部一つ当たりの高さが180nm以上の条件の場合であっても、凸部の形状の変化を抑制することができる。
上記反射防止膜の材料の貯蔵弾性率の温度依存特性を示す曲線の微分係数は、変化の開始点から変化の終局点の範囲で−10×10−7以上であることが好ましく、−8.0×10−7以上であることがより好ましい。また、上記反射防止膜の材料の貯蔵弾性率の温度依存特性における微分係数は、変化の開始点から変化の終局点の範囲で10×10−7以下であることが好ましく、8.0×10−7以下であることがより好ましい。更に、このときの上記複数個の凸部の一つ当たりのアスペクト比は、0.7以上、1.1以下であることが好ましく、0.9以上、1.1以下である場合に特に有効である。そして、このときの上記複数個の凸部の一つ当たりの高さは、140nm以上、220nm以下であることが好ましく、180nm以上、220nm以下である場合に特に有効である。反射防止膜の材料の動的粘弾性に関与する貯蔵弾性率の変化の開始点から変化の終局点の範囲での微分係数が0に近い、すなわち、温度依存特性に基づく貯蔵弾性率曲線の傾きがなだらかであることで、凸部の形状の変化が起こりにくくなり、したがって、凸部の先端部が折れ曲がりにくくなるため、スティッキング構造の発生を妨げることができる。本形態は、特に、凸部の先端部が折れ曲がりやすくなる凸部一つ当たりのアスペクト比が0.9以上の条件の場合であっても、凸部の形状の変化を抑制することができる。また、同様に、凸部一つ当たりの高さが180nm以上の条件の場合であっても、凸部の形状の変化を抑制することができる。
反射防止膜として用いられる樹脂膜は、通常、動的粘弾性を有する。樹脂の動的粘弾性は温度依存特性を有しており、温度によって貯蔵弾性率(E’)、損失弾性率(E”)等の物性値が変化する。損失弾性率(E”)/貯蔵弾性率(E’)によって算出されるtanδの値は、樹脂の特性を表すパラメータとして用いられる。
このような樹脂の物性は、例えば、動的粘弾性測定によって特定することができる。動的粘弾性測定によれば、貯蔵弾性率(E’)、損失弾性率(E”)及びtanδの温度変化を表すデータを測定周波数ごとに得ることができる。また、動的粘弾性測定によれば、分子内構造に起因するガラス転移の有無に加え、ガラス転移が起こる温度(ガラス転移温度)を特定することもできる。一般的な樹脂であれば、ガラス転移温度(Tg)の前後で、E’の低下と、E”及びtanδのピークが見られる。
ただし、樹脂(ポリマー)のガラス転移は緩和現象であり、時間の因子に依存するため、ガラス転移を示す変化は測定周波数によって温度シフトを示し、高周波になるほど転移の領域が高温側にシフトする。
そのため、本明細書では、動的貯蔵弾性率(E’)及び動的損失弾性率(E”)は、JIS K−7244に準じた方法により、試料動的振幅速さ(駆動周波数)1Hz、引張モード、チャック間距離5mm、歪振幅を10μm、力振幅初期値100mN、及び、昇温温度2℃/minとした条件下で温度依存特性(温度分散)を測定したときに得られる値とする。
上記反射防止膜の材料のガラス転移温度(Tg)は、200℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい。また、上記反射防止膜の材料のガラス転移温度(Tg)は、0℃以上であることが好ましい。本明細書においてガラス転移温度(Tg)とは、JIS K−7244に準じた方法により、試料動的振幅速さ(駆動周波数)1Hz、引張モード、チャック間距離5mm、及び、昇温温度2℃/minとした条件下で温度依存特性(温度分散)を測定したときに、tanδが極大となる温度である。
本発明の反射防止膜を形成する方法としては、隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凹部を有する金型を、反射防止膜となる樹脂膜の表面に押し当て、光又は熱で樹脂膜を硬化させた後、金型を離型する方法が挙げられるが、ガラス転移温度(Tg)が、200℃を超える樹脂を用いた場合、樹脂の剛性が高くなり、高いアスペクト比(具体的には、2.0以上)を有する凸部で構成されるモスアイ構造を形成する際に、金型の離型が行いにくく、硬化した樹脂膜の破損や金型の破損(目詰まり)を招く可能性が高くなる。また、Tgが、100℃を超える樹脂を用いた場合、樹脂膜の硬化時に収縮が起こりやすく、特に、PET(ポリエチレンテレフタレート)、TAC(トリアセチルセルロース)、COP(シクロオレフィンポリマー)等のフィルム基板上に樹脂膜が形成される場合、該フィルム基板にカール(巻き)が発生し、また、樹脂膜とフィルム基板との間の界面に歪みが生じやすく、密着性の低下、及び、フィルム基板の破損を招く可能性が高くなる。更に、Tgが、100℃を超える樹脂を用いた場合、樹脂膜の脆性が大きくなる傾向にあるため、樹脂膜にクラック(ひび割れ)が生じる可能性が高くなる。
上記貯蔵弾性率(E’)は、25℃において0.1GPa以上であることが好ましい。反射防止膜の材料の貯蔵弾性率が上記範囲を満たすことで、実際に反射防止膜を使用する環境での、反射防止膜の形状の経時安定性、及び、耐衝撃性を高めることができる。
本発明の第一〜第三の反射防止膜は、特に表示装置に用いることで、観察者に対し反射による白濁感を生じさせない表示を与えることができる。すなわち、本発明はまた、上記本発明の第一〜第三のいずれかの反射防止膜を備える表示装置でもある。なお、本発明の表示装置は、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、無機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ表示装置、ブラウン管表示装置等、特に限定されない。更に、本発明の反射防止膜は、人がその部材を通して目的物を視認する透光部材(光学部材)に対して用いることが好適であり、例えば、レンズ、窓ガラス、ショウウインドウ、水槽、表示装置の前面保護板といった透明な物体上に貼り付けた場合には、白濁間を生じさせることなく低反射効果すなわち高透過効果が発揮されるため、クリアで視認性の良いディスプレイ部材を実現することができる。すなわち、本発明はまた、上記本発明の第一〜第三のいずれかの反射防止膜を備える光学部材でもある。
本発明の反射防止膜によれば、反射防止膜に入射する光の散乱を抑制し、表示装置や光学部材の表面に配置したとしても表示に白濁感を生じさせにくくすることができる。
実施形態1のモスアイフィルム(反射防止膜)の断面模式図であり、全体図を示す。 実施形態1のモスアイフィルム(反射防止膜)の断面模式図であり、凸部の拡大図を示す。 実施形態1のモスアイフィルムの斜視図であり、凸部の単位構造が円錐状である場合を示す。 実施形態1のモスアイフィルムの斜視図であり、凸部の単位構造が四角錐状である場合を示す。 実施形態1のモスアイフィルムの斜視図であり、凸部の単位構造が底点から頂点に近づくほど傾斜が緩やかであり、先端が尖っている形状である場合を示す。 実施形態1のモスアイフィルムの斜視図であり、凸部の単位構造が底点から頂点に近づくほど傾斜が緩やかであり、先端が丸みを帯びている形状である場合を示す。 実施形態1のモスアイフィルムの斜視図であり、凸部の単位構造が底点から頂点に近づくほど傾斜が急峻であり、先端が丸みを帯びている形状である場合を示す。 実施形態1のモスアイフィルムの斜視図であり、凸部の単位構造が底点から頂点に近づくほど傾斜が急峻であり、先端が尖っている形状である場合を示す。 実施形態1のモスアイフィルムの斜視図であり、凸部の周囲の高さがばらついている場合を示す。 実施形態1のモスアイフィルムの斜視図であり、凸部の周囲の高さがばらついている場合を示す。 実施形態1のモスアイフィルムの斜視図であり、凸部の周囲の高さがばらついている場合を示す。 モスアイフィルムの凸部を詳細に示した斜視模式図であり、底点から頂点に近づくほど傾斜が緩やかであり、かつ鞍部及び鞍点を有する場合の拡大図である。 モスアイフィルムの凸部を詳細に示した斜視模式図であり、底点から頂点に近づくほど傾斜が急峻であり、かつ鞍部及び鞍点を有する場合の拡大図である。 実施形態1のモスアイフィルムの凸部を示す平面模式図である。 図14におけるA−A’線に沿った断面、及び、図14におけるB−B’線に沿った断面を示す模式図である。 実施形態1のモスアイフィルムが低反射を実現する原理を示す模式図であり、モスアイフィルムの断面構造を示す。 実施形態1のモスアイフィルムが低反射を実現する原理を示す模式図であり、モスアイフィルムに入射する光が感じる屈折率(有効屈折率)を示す。 モスアイフィルムの凸部同士が集まってできたスティッキング構造を示す断面模式図である。 実施例1において作製したモスアイフィルムの断面写真である。 実施例1において作製したモスアイフィルムの断面模式図である。 実施例1において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 実施例1において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 実施例2において作製したモスアイフィルムの断面写真である。 実施例2において作製したモスアイフィルムの断面模式図である。 実施例2において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 実施例2において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 参考例1において作製したモスアイフィルムの断面写真である。 参考例1において作製したモスアイフィルムの断面模式図である。 参考例1において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 参考例1において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 参考例2において作製したモスアイフィルムの断面写真である。 参考例2において作製したモスアイフィルムの断面模式図である。 参考例2において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 参考例2において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 参考例2のモスアイフィルムをより拡大した断面写真である。 参考例2のモスアイフィルムをより拡大した断面模式図である。 参考例2のモスアイフィルムをより拡大した平面写真である。 参考例2のモスアイフィルムをより拡大した平面模式図である。 実施例1〜3並びに参考例1及び2で作製したモスアイフィルムの表面で反射する光の反射スペクトルを表すグラフである。 実施例1〜3並びに参考例1及び2で作製したモスアイフィルムの表面で透過する光の透過スペクトルを表すグラフである。 実施例1〜3並びに参考例1及び2で作製したモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフである。 モスアイフィルムの表面で反射する光の散乱特性を評価するための評価システムを表す概念図である。 樹脂A〜Dのtanδの温度依存性を示すグラフである。 樹脂A〜Dの動的貯蔵弾性率(E’)の温度依存性を示すグラフである。 樹脂A〜Dの動的損失弾性率(E”)の温度依存性を示すグラフである。 実施例4〜7のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフであり、散乱(放射)輝度の絶対値(W/sr/m)に基づく散乱スペクトルを表す。 実施例4〜7のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフであり、散乱(放射)輝度の増加率に基づく散乱スペクトルを表す。 実施例8〜11のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフであり、散乱(放射)輝度の絶対値に基づく散乱スペクトルを表す。 実施例8〜11のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフであり、散乱(放射)輝度の増加率に基づく散乱スペクトルを表す。 実施例9において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 実施例9において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 実施例10において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 実施例10において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 実施例11において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 実施例11において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 実施例12〜14及び参考例3のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフであり、散乱(放射)輝度の絶対値に基づく散乱スペクトルを表す。 実施例12〜14及び参考例3のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフであり、散乱(放射)輝度の増加率に基づく散乱スペクトルを表す。 実施例14において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 実施例14において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 参考例3において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 参考例3において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 参考例4〜7のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフであり、散乱(放射)輝度の絶対値に基づく散乱スペクトルを表す。 参考例4〜7のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフであり、散乱(放射)輝度の増加率に基づく散乱スペクトルを表す。 参考例4において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 参考例4において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 参考例5において作製したモスアイフィルムの平面写真である。 参考例5において作製したモスアイフィルムの平面模式図である。 金型1〜4と樹脂A〜Dの組み合わせにおける、モスアイフィルムの表面で散乱する光による、輝度(Y値)の増加量をまとめた柱状グラフである。 スティッキング密度(個/μm)と輝度(Y値)の増加量との相関関係を示すグラフである。
以下に実施形態を掲げ、本発明について図面を参照して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
実施形態1
図1及び図2は、実施形態1のモスアイフィルム(反射防止膜)の断面模式図である。図1は全体図であり、図2は凸部の拡大図である。図1及び図2に示すように、実施形態1のモスアイフィルム11は、反射防止処理を行う対象となる基材16上に設けられる。基材16の材質としては、各反射防止膜を載置することができるものであれば特に限定されない。基材16が半透明であるか、不透明であるかは限定されない。不透明な基材に対しては不透明体の表面反射防止効果となり、例えば、黒色の基材の場合には漆黒の見栄えが得られ、着色した基材の場合には高色純度の見栄えが得られるため、意匠性の高い物品が得られる。基材16の形状は特に限定されず、例えば、フィルム、シート、射出成形品、プレス成形品等の溶融成形品等が挙げられる。基材16が半透明である場合の材質としては、ガラスや、TAC(トリアセチルセルロース)、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合物、PET(ポリエチレンテレフタレート)、アクリル樹脂、メタクリル樹脂等のプラスチック、金属等が挙げられる。
反射防止処理の対象物品としては、表示装置や透光部材が挙げられ、反射防止処理を行う対象となりうる部材としては、表示装置、特に液晶表示装置の最表面を構成する前面板、偏光板、位相差板、光反射シート、プリズムシート、偏光反射シート、アクリル等で構成される保護板、偏光板表面に配置されるハードコート層が挙げられる。表示装置は、自発光型表示素子であっても、非自発光型表示素子であってもよい。また、レンズ等の光学素子、窓ガラス、印刷物、写真、塗装物品、照明機器、筐体等に適用してもよい。
図1に示すように、モスアイフィルム11の表面は、微小な凸部が複数並んだモスアイ構造を有している。凸部一つ当たりの形状は、先端に向かって先細りになっている。基材16の表面は、上記微小な凸部よりも斜面がなだらかな凹凸構造を有しており、モスアイフィルム11の表面もまた、あわせてなだらかな凹凸構造を有している。上記なだらかな凹凸構造は、AG処理によって形成されるものであり、上記凹凸構造を構成する凸部の頂点間の距離は、可視光波長よりもはるかに大きく、例えば、5〜100μmである。このような二重構造によれば、反射防止効果と防眩効果との両方を一度に得ることができる。また、平坦な表面の一部にAG処理の凹凸構造を設けてもよい。なお、実施形態1においてAG処理は、必ずしも行われなくてよい。
図2に示すように、モスアイフィルム11は、表面にモスアイ構造、すなわち、隣り合う凸部12の頂点間の幅は可視光波長以下であり、言い換えれば、モスアイフィルム11の表面には、複数の凸部12が可視光波長以下の間隔又はピッチをもって並んで配置されている。上記幅は、凸部12が非周期構造の場合には、その隣り合う凸部の間隔を意味し、凸部12が周期構造の場合には、その隣り合う凸部のピッチを意味する。なお、各凸部は、その配列に規則性を有していない場合(非周期性配列)に不要な回折光が生じないという利点があり、より好ましい。モスアイフィルム11は、このような凸部12と、凸部12の下(基材側)に位置する下地部13とで構成されている。
モスアイフィルムの凸部12を構成する材料としては、例えば、光ナノインプリントや熱ナノインプリントを行うことが可能な、一定条件で硬化性を示す樹脂が挙げられ、特に、精密なパターニングを行う光ナノインプリントを行うことが可能なアクリレート樹脂、メタアクリレート樹脂等の光硬化性樹脂が好ましい。
下地部13は、凸部12を成型する際に生じる樹脂残膜層、モスアイ構造を形成し保持するためのフィルム基材、及び、モスアイフィルム11を基材16に貼り付けるための粘着層を含む複数の層で構成されている。樹脂残膜層は、凸部12を形成する際に凸部の一部とならなかった残膜であり、凸部12と同じ材質で構成されている。
フィルム基材には、例えば、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、環状オレフィン系高分子(代表的にはノルボルネン系樹脂等である製品名「ゼオノア」(日本ゼオン株式会社製)、製品名「アートン」(JSR株式会社製)等)のポリオレフィン系樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンナフタレート、ポリウレタン、ポリエーテルケトン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエステル、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂材料等を用いることができる。フィルム基材の表面には、密着性を上げるためのアンカー処理層、ハードコート層等が形成されていてもよい。
粘着層の材質は特に限定されない。粘着層の基材16側の表面上には、粘着層を保護するためのセパレーターフィルム(例えば、PET)が貼り付けられていてもよい。
図3〜8は、実施形態1のモスアイフィルムの表面を拡大した斜視図である。図3は凸部の単位構造が円錐状である場合を示し、図4は凸部の単位構造が四角錐状である場合を示し、図5は凸部の単位構造が底点から頂点に近づくほど傾斜が緩やかであり、先端が尖っている形状である場合を示し、図6は凸部の単位構造が底点から頂点に近づくほど傾斜が緩やかであり、先端が丸みを帯びている形状である場合を示し、図7は凸部の単位構造が底点から頂点に近づくほど傾斜が急峻であり、先端が丸みを帯びている形状である場合を示し、図8は凸部の単位構造が底点から頂点に近づくほど傾斜が急峻であり、先端が尖っている形状である場合を示している。
図3〜8に示すように、モスアイ構造において、凸部12の頂上部は頂点tであり、各凸部12同士が接する点が底点bである。図3〜8に示すように、モスアイ構造の隣り合う凸部12の頂点間の幅wは、凸部12の頂点tからそれぞれ垂線を同一平面上まで下ろしたときの二点間の距離で示される。また、モスアイ構造の頂点から底点までの高さhは、凸部12の頂点tから底点bの位置する平面まで垂線を下ろしたときの距離で示される。
実施形態1のモスアイフィルムにおいて、モスアイ構造の隣り合う凸部12の頂点間の幅wは380nm以下、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下である。なお、図3〜8においては、凸部12の単位構造として円錐、四角錐、釣鐘型、ドーム型、ベル型、針型を例示したが、実施形態1におけるモスアイ構造は、頂点及び底点が形成され、かつ可視光波長以下にピッチが制御された凹凸構造であれば、その単位構造は特に限定されず、例えば、錐体の斜面に階段状のステップのある形状等であってもよい。
実施形態1においてモスアイフィルムの凸部は、複数の配列性を有していてもよく、配列性がなくてもよい。すなわち、凸部同士が接する点である底点が隣り合う凸部同士で同じ高さとなっている形態に限らず、例えば、図9〜図11に示すように、凸部の周囲の高さがばらついており、各凸部同士が接する表面上の点(接点)の高さが複数存在していてもよい。このとき、これらの形態には鞍部が存在しているということができる。鞍部とは、山の稜線のくぼんだ所をいう。ここで、一つの頂点tを有する凸部を基準としてみたときに、その頂点tよりも低い位置にある接点は複数存在し、鞍部を形成している。本明細書では、任意の凸部の周りにある最も低い位置にある接点を底点bとし、頂点tよりも下に位置し、かつ底点bよりも上にあって鞍部の平衡点となる点を鞍点sともいう。この場合には、凸部の頂点間の距離wが隣り合う頂点間の幅に相当し、頂点から底点までの垂直方向の距離hが凸部の高さに相当することになる。
以下、より詳細に説明する。一つの頂点を有する凸部を基準としてみたときに、隣り合う凸部の接点は複数存在しており、頂点tよりも低い位置にあって鞍部(鞍点)を形成している場合の例を用いて示す。図12及び図13は、モスアイフィルムの凸部を詳細に示した斜視模式図である。図12は、底点から頂点に近づくほど傾斜が緩やかであり、かつ鞍部及び鞍点を有する場合の拡大図であり、図13は、底点から頂点に近づくほど傾斜が急峻であり、かつ鞍部及び鞍点を有する場合の拡大図である。図12及び図13に示すように、凸部の一つの頂点tに対して、その頂点tよりも低い位置にある隣り合う凸部の接点は複数存在している。図12及び図13を比較して分かるように、底点から頂点に近づくほど傾斜が緩やかな形態と、底点から頂点に近づくほど傾斜が急峻な形態とでは、鞍点sの高さは、底点から頂点に近づくほど傾斜が急峻な形態においてより低く形成されやすい。
図14は、実施形態1のモスアイフィルムの凸部を示す平面模式図である。図14に示す白丸の点が頂点を表し、黒丸の点が底点を表し、白四角が鞍部の鞍点を表している。図14に示すように、一つの頂点を中心として同心円上に底点と鞍点とが形成されている。図14では模式的に、一つの円上に6つの底点と6つの鞍点とが形成されたものを示しているが、実際にはこれに限定されず、より不規則なものも含まれる。白丸(○)が頂点を表し、白四角(□)が鞍点を表し、黒丸(●)が底点を表している。
図15は、図14におけるA−A’線に沿った断面、及び、図14におけるB−B’線に沿った断面を示す模式図である。頂点がa2,b3,a6,b5で表され、鞍部がb1,b2,a4,b4,b6で表され、底点がa1,a3,a5,a7で表されている。このとき、a2とb3との関係、及び、b3とb5との関係が、隣り合う頂点同士の関係となり、a2とb3との間の距離、及び、b3とb5との間の距離が、隣り合う頂点間の幅wに相当する。また、a2と、a1又はa3との間の距離、a6と、a5又はa7との間の距離が、凸部の高さhに相当する。
図3〜図13においては、複数の凸部は、全体として可視光波長以下の周期の繰り返し単位をもって並んで配置されている形態を示しているが、周期性を有していない部分があってもよく、全体として周期性を有していなくてもよい。また、複数の凸部のうちの任意の一つの凸部と、その隣り合う複数ある凸部との間のそれぞれの幅は、互いに異なっていてもよい。周期性を有していない形態では、規則配列に起因する透過及び反射の回折散乱が生じにくいという性能上の利点と、パターンを製造しやすいという製造上の利点を有する。更に、図9〜15に示すように、モスアイフィルムにおいては、一つの凸部に対し、その周りに頂点よりも低く、かつ高さの異なる複数の接点が形成されていてもよい。なお、モスアイフィルムの表面は、ナノオーダーの凹凸よりも大きな、ミクロンオーダー以上の凹凸を有していてもよく、すなわち、二重の凹凸構造を有していてもよい。
ここで、実施形態1のモスアイフィルムが低反射を実現することができる原理について説明する。図16及び図17は、実施形態1のモスアイフィルムが低反射を実現する原理を示す模式図である。図16はモスアイフィルムの断面構造を示し、図17はモスアイフィルムに入射する光が感じる屈折率(有効屈折率)を示す。図16及び図17に示すように、実施形態1のモスアイフィルム11は、凸部12と下地部13とで構成されている。光はある媒質から異なる媒質へ進むとき、これらの媒質界面で屈折、透過及び反射する。屈折等の程度は光が進む媒質の屈折率によって決まり、例えば、空気であれば約1.0、樹脂であれば約1.5の屈折率を有する。実施形態1においては、モスアイフィルムの表面に形成された凹凸構造の単位構造は錐状であり、すなわち、先端方向に向かって徐々に幅が小さくなっていく形状を有している。したがって、図16及び図17に示すように、空気層とモスアイフィルムとの界面に位置する凸部12(X−Y間)においては、空気の屈折率である約1.0から、膜構成材料の屈折率(樹脂であれば約1.5)まで、屈折率が連続的に徐々に大きくなっているとみなすことができる。光が反射する量は媒質間の屈折率差に依存するため、このように光の屈折界面を擬似的にほぼ存在しないものとすることで、光のほとんどがモスアイフィルム中を通り抜けることとなり、膜表面での反射率が大きく減少することとなる。
図18は、モスアイフィルムの凸部同士が集まってできたスティッキング構造を示す断面模式図である。図18に示す、複数の凸部12の先端部14が折れ曲がり、凸部12同士が互いに結合して形成された部分が、スティッキング構造(束構造)15である。図18においては、二つ又は三つの先端部14が互いに結合している形態を例示しているが、スティッキング構造15を構成する凸部12の数は特に限定されない。
スティッキング構造15は、モスアイフィルム11の凸部12が形成された表面に向かって照射した光、及び、モスアイフィルム11の凸部が形成されていない表面側から入射し、モスアイフィルム11の凸部が形成された表面側から出射する光を散乱させる特性を有するため、スティッキング構造の量が増えると、例えば、モスアイフィルムを表示装置の表面に貼り付けた場合、散乱した光の影響で表示に白濁感が生じやすくなる。
実施形態1のモスアイフィルム11は、このようなスティッキング構造15が全く形成されていない、又は、ほとんど影響がない程度に形成されたモスアイフィルムである。実施形態1において上記スティッキング構造の径は、一つ当たり0.3μm以上のものをいう。一つ当たり0.3μm未満のスティッキング構造については、光を散乱させる効果が少ない。スティッキング構造15が全く形成されていない、すなわち、上記反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度が0個/μmであれば、スティッキング構造15の影響は全く受けないため、光の散乱は起こらない。
上記反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、2.1個/μm未満であってもよい。スティッキング構造の個数の密度がこの範囲に抑えられていれば、表示装置の表面に実施形態1のモスアイフィルムを貼り付けた場合であっても、光の散乱に基づく白濁感は感じにくく、明瞭な表示を得ることができる。
以下、実施形態1のモスアイフィルムの作製方法について、実際にモスアイフィルムを作製した実施例1〜3並びに参考例1及び2を用いて説明する。
まず、10cm角のガラス基板を用意し、金型の材料となるアルミニウム(Al)をスパッタリング法によりガラス基板上に膜厚1.0μmでデポした。次に、アルミニウムを陽極酸化させ、直後にエッチングを行う工程を繰り返すことによって、隣り合う穴(凹部)の底点間の距離が可視光波長以下の長さである多数の微小な穴をもつ陽極酸化層を形成した。具体的には、陽極酸化、エッチング、陽極酸化、エッチング、陽極酸化、エッチング、陽極酸化、エッチング及び陽極酸化を順に行うフロー(陽極酸化5回、エッチング4回)によって、金型を作製した。このような陽極酸化とエッチングとの繰り返し工程によれば、形成される微小な穴の形状は、金型の内部に向かって先細りの形状(テーパ形状)となる。なお、モールドの基板はガラスに限られず、SUS、Ni等の金属材料や、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、環状オレフィン系高分子(代表的にはノルボルネン系樹脂等である製品名「ゼオノア」(日本ゼオン株式会社製)、製品名「アートン」(JSR株式会社製)等)のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース等の樹脂材料であってもよい。また、アルミニウムを成膜した基板の代わりに、アルミニウムのバルク基板を用いてもよい。なお、金型の形状は、平板状であってもロール(円筒)状であってもよい。
陽極酸化の条件は、シュウ酸0.6wt%、液温5℃、80Vの印加電圧とした。陽極酸化時間については、各例でそれぞれ異なるものとした。陽極酸化時間を調節することで、形成される穴の大きさに違いが生まれる。陽極酸化時間と穴の大きさとの関係については、下記表1を用いて具体的に説明する。エッチングの条件は、いずれの例においても、それぞれリン酸1mol/l、液温30℃、25分とした。
上記製造工程によって作製された、それぞれ凹凸高さが異なる各金型の表面上に、透光性を有する2P(光重合性)樹脂溶液を滴下し、気泡が入らないように注意しながら、2P樹脂溶液でできた2P樹脂層上にTACフィルムを貼り合わせた。次に、紫外(UV)光を2P樹脂層に対して2J/cm照射して2P樹脂層を硬化させ、その後、硬化してできた2P樹脂フィルム及びTACフィルムの積層フィルムの剥離を行った。金型を用いて基材上に微細凹凸を形成(複製)する具体的な方法としては、上記2P法(Photo−polymerization法)の他に、例えば、熱プレス法(エンボス法)、射出成形法、ゾルゲル法等の複製法、微細凹凸賦形シートのラミネート法、微細凹凸層の転写法等の各種方法を、反射防止物品の用途及び基材の材料等に応じて適宜選択すればよい。
そして最後に、モスアイフィルムとなる2P樹脂フィルム、及び、TACフィルムで構成された積層フィルムを、それぞれ透明なアクリル板上に貼り付け、各例のサンプルを完成させた。
完成したサンプル及び金型については、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)を用いて凹凸の深さを測定し、更に、SEMによってスティッキングの構造の観察を行った。
表1は、実施例1〜3並びに参考例1及び2における陽極酸化時間、金型の凹部の深さ、金型の凹凸形状が転写されたモスアイフィルム(転写物)の凸部の高さ、転写比率、及び、モスアイフィルム(転写物)のアスペクト比の各数値を表している。
Figure 0005329004
図19〜34は、実施例1及び2並びに参考例1及び2において作製したモスアイフィルムの平面写真及び断面写真、並びに、模式図である。図19〜図22が実施例1を、図23〜図26が実施例2を、図27〜図30が参考例1を、図31〜図34が参考例2をそれぞれ示している。図19、図23、図27、図31は断面写真を表し、図20、図24、図28、図32は断面模式図を表し、図21、図25、図29、図33は平面写真を表し、図22、図26、図30、図34は平面模式図を表している。
図21、22、25、26からわかるように、実施例1及び2のモスアイフィルムには、スティッキング構造が全く形成されていない。一方、図29、30、33、34からわかるように、参考例1及び2のモスアイフィルムには、スティッキング構造が複数個形成されている。なお、実施例2及び実施例3のモスアイフィルムについては、より広い範囲で観察を行ったときに、スティッキング構造が確認された。実施例2のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、0.5個/μmであり、実施例3のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、1.5個/μmであった。
図29、30、33、34内の、円で囲った部分が、凸部の先端部同士が互いに結合して形成され、かつ0.3μm以上の粒径をもつスティッキング構造である。図29、33で示される平面写真の縦の辺の長さは1.9μm、横の辺の長さは2.5μmであり、面積は4.8μmである。したがって、参考例1のモスアイフィルムには、4.8μmの面積当たり10個のスティッキング構造が形成されており、参考例2のモスアイフィルムには、4.8μmの面積当たり19個のスティッキング構造が形成されている。すなわち、参考例1のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、2.1個/μmであり、参考例2のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、4.0個/μmである。
図35〜38は、参考例2のモスアイフィルムをより拡大した写真及び模式図である。図35は断面写真を表し、図36は断面模式図を表し、図37は平面写真を表し、図38は平面模式図を表している。図35及び図36に示すように、モスアイフィルムの凸部の先端は折れ曲がっており、凸部のいくつかは、隣り合うもの同士の先端が結合することでスティッキング構造を形成している。また、図37及び図38において、白色の部分がモスアイフィルムの凸部を表しており、モスアイフィルムの表面に対して垂直の方向から見たときの凸部の形状は、球形又は楕円形を有しているものが多い。一方、凸部の先端同士が結合してできたスティッキング構造の形状は、モスアイフィルムの表面に対して垂直の方向から見たときに、一つ当たり、中心から放射状に広がる星型、複数の円又は楕円形状が重複してできた瓢箪形若しくは花形、又は、規則性のない不定形を有している。
次に、実施例1〜3並びに参考例1及び2で作製したモスアイフィルムの特性について比較する。図39は、実施例1〜3並びに参考例1及び2で作製したモスアイフィルムの表面で反射する光の反射スペクトルを表すグラフである。
図39に示すように、実施例1のモスアイフィルムは、より長波長側の光に対して高い反射率を有するものとなっている。より詳しくは、約500nmを境に、反射率の値が急増している。これは、実施例1のモスアイフィルムが有する凸部一つ当たりのアスペクト比が小さいことに起因している。可視光の範囲は380〜780nmであるため、可視光の範囲内では反射率が1%を超えていないが、赤又は黄に色付きやすいものであることが分かる。また、実施例2のモスアイフィルムは、約650nmを境に、反射率の値が微増しており、実施例1のモスアイフィルムと同様、より長波長側の光に対して高い反射率を有する。
一方、参考例1及び2のモスアイフィルムは、アスペクト比が大きいため長波長側の光に対して低い反射率を有するが、短波長側に反射率の増加が見られる。これは、図27〜図34で示したスティッキング構造の影響によってモスアイフィルムの表面で反射する光に散乱が起こったためと考えられる。
図40は、実施例1〜3並びに参考例1及び2で作製したモスアイフィルムの表面で透過する光の透過スペクトルを表すグラフである。
図40に示すように、実施例1〜3のモスアイフィルムは、それぞれ同様の透過率曲線が得られたが、参考例1及び2のモスアイフィルムは、より短波長側の光の透過率が低下している。これは、スティッキング構造の影響によってモスアイフィルムを透過する光に散乱が起こったためと考えられる。
図41は、実施例1〜3並びに参考例1及び2で作製したモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフである。図41に示すように、特に参考例1及び2のモスアイフィルムにおいて、より短波長側で輝度が向上しており、スティッキング構造による散乱成分がこの輝度の向上に起因していることがわかる。
このような散乱スペクトルは、以下のようにして測定した。図42は、モスアイフィルムの表面で反射する光の散乱特性を評価するための評価システムを表す概念図である。
図42に示すように、被験体23は、透明アクリル板(基材)21と、透明アクリル板21上に配置されたモスアイフィルム22との積層体である。測定を行うに当たっては、モスアイフィルム22の表面側(凹凸が形成されている側)であって、モスアイフィルム22の主面に対して30°の角度をなす方向に光源24を配置し、モスアイフィルム22の主面に対して30°の方向から光の照射を行った。光の直進線上であってモスアイフィルムを挟んで光源24の対面となる位置には、光の進行する方向に面する黒色の吸収体26を配置した。また、光源24及び黒色の吸収体26と直交する方向に、すなわち、モスアイフィルム22の主面に対して60°の方向であってかつ光の進行方向と直交する方向に、輝度計25及び吸収体27を配置した。すなわち、輝度計25と吸収体27とは、モスアイフィルム22を挟んで、互いに対向する位置に配置されており、輝度計25の測定方向と、吸収体27とが互いに面している。輝度計25はモスアイフィルム22の表面側に、吸収体27はモスアイフィルム22の裏面側に、それぞれ配置した。
これら2つの吸収体26,27のうち、光の直進線上であってモスアイフィルム22を挟んで光源の対面に位置する吸収体26は、モスアイフィルム22に入射した光のうち、散乱成分を除いた、モスアイフィルム22をそのまま透過した光(透過光)を吸収する役目を果たす。また、この吸収体26、及び、輝度計25の測定方向に対して主面をもつ吸収体27は、モスアイフィルム22の表面で散乱した光のうち、モスアイフィルム22の表面側に散乱した成分を除いた、モスアイフィルム22の裏面側に散乱した成分を吸収する役目を果たす。
輝度計25には、SR−UL1(トプコンテクノハウス社製)を用いた。測定条件は、測定角2.0°視野とし、被験体23との距離を40cmとした。吸収体26及び吸収体27によって、モスアイフィルム22の裏面側に抜けた光が吸収されることになるので、このような測定系によれば、モスアイフィルム22の表面で散乱し、モスアイフィルム22の表面側に向かって進んだ光の量(反射散乱光量)を測定することができる。
光源24には、キセノンランプ(MC−961C、大塚電子社製)を用いた。測定条件は、照度3000Lxとし、被験体との距離を15cmとした。
次に、モスアイフィルム22の樹脂材料を、実施例1〜3並びに参考例1及び2で用いた樹脂と異なる樹脂(樹脂A〜D)に変え、かつ実施例1〜3及び参考例1で用いたものと同様の金型(金型1〜4)を用いて、それぞれモスアイフィルムを作製した。
樹脂A〜Dは、いずれもアクリレート系UV硬化性モノマー又はオリゴマー(日本化薬社製、KAYARADシリーズ)である点で共通しているが、それぞれ動的貯蔵弾性率(E’)、動的損失弾性率(E”)、ガラス転移温度(Tg)等の物性値が異なっている。
また、樹脂A〜Dの貯蔵弾性率(E’)、損失弾性率(E”)及びtanδの温度変化を、動的粘弾性測定装置DMS6100(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、それぞれ測定した。
図43は、樹脂A〜Dのtanδの温度依存性を示すグラフである。tanδ(Loss tangent)は、動的貯蔵弾性率(E’)及び動的損失弾性率(E”)から算出される値(E’/E”)であり、動的貯蔵弾性率(E’)及び動的損失弾性率(E”)は、JIS K−7244に準じた方法により、試料動的振幅速さ(駆動周波数)1Hz、引張モード、チャック間距離5mm、歪振幅10μm、力振幅初期値100mN、及び、昇温温度2℃/minとした条件で動的粘弾性測定装置DMS6100を用いて測定することで得られた値である。また、各曲線のtanδが極大を示す温度が原則としてガラス転移温度(Tg)に相当する。
図43に示すように、樹脂A〜Dのtanδの温度依存性を表す曲線は、いずれも温度に依存して値が変動しており、樹脂A〜Dは、いずれも山なりの曲線となっている。樹脂A〜Dを表す曲線は、それぞれ傾斜の角度、極大値を表す温度、極大値の大きさ、及び、極大値に対する半値幅が異なっている。
tanδの傾斜の角度は、樹脂Aが最もなだらかであり、次いで樹脂D及びCであり、樹脂Bが最も急であった。tanδの極大値を表す温度、すなわち、ガラス転移温度(Tg)は、樹脂Bは48℃であり、樹脂Cは66℃であり、樹脂Dは84℃であった。なお、樹脂Aは明確なTgの値を示さないもののtanδの極大値を表す温度は18℃であった。tanδの極大値の大きさは、樹脂Aが0.21であり、樹脂Bが0.68であり、樹脂Cが0.40であり、樹脂Dが0.38であった。すなわち、tanδの極大値の大きさは、樹脂Aが最も小さく、次いで樹脂D及びCであり、樹脂Bが最も大きかった。
また、極大値に対する半値幅、すなわち、tanδの極大値を基準の値とし、tanδの極大値の半分の値から極大値の値までが含まれる温度範囲は、樹脂Aは92℃でありtanδのグラフの対称性が大きく崩れており、樹脂Bは26℃であり、樹脂Cは52℃であり、樹脂Dは52℃であった。すなわち、極大値に対する半値幅は、樹脂Aが最も大きく、次いで樹脂D及びCであり、樹脂Bが最も小さかった。なお、樹脂Aに関してはtanδのピークの対称性が大きく崩れており、Tgとしての明確な値を示していない特徴を有している。ここで、tanδのグラフの対称性が大きく崩れTgが明確な値を示さない場合とは、tanδが極大値となる温度を基準に上記半値幅を低温側と高温側に分離した場合に、低温側領域又は高温側領域の温度範囲の一方が他方の2倍以上となる場合をいう。各樹脂における半値幅の低温側領域及び高温側領域の温度範囲は、樹脂Aでは28℃及び64℃、樹脂Bでは12℃及び14℃、樹脂Cでは30℃及び22℃、樹脂Dでは34℃及び18℃である。
図44は、樹脂A〜Dの動的貯蔵弾性率(E’)の温度依存性を示すグラフである。図44に示すように、樹脂A〜Dの動的貯蔵弾性率(E’)の温度依存性を表す曲線は、いずれも、温度が上昇するにつれてなだらかに下がる変化を示し、一定温度以上は、温度が上昇してもあまり変化しない点で共通しているが、傾斜の角度はそれぞれ異なっている。
樹脂A〜Dの動的貯蔵弾性率(E’)を表す曲線の、変化の開始点から変化の終局点までの範囲での微分係数は、樹脂Aが−7.9×10−7であり、樹脂Bが−17×10−7であり、樹脂Cが−9.6×10−7であり、樹脂Dが−8.2×10−7であった。すなわち、動的貯蔵弾性率(E’)を表す曲線の傾斜の角度は、樹脂Aが最もなだらかであり、次いで樹脂D及びCであり、樹脂Bが最も急であった。
図45は、樹脂A〜Dの動的損失弾性率(E”)の温度依存性を示すグラフである。図45に示すように、樹脂A〜Dの動的損失弾性率(E”)の温度依存性を表す曲線は、いずれも起伏を有するものの、全体としては温度が上昇するにつれてなだらかに下がる変化を示す点で共通しているが、変化の傾斜の角度はそれぞれ異なっている。全体としては、動的損失弾性率(E”)を表す曲線の傾斜の角度は、樹脂Aが最もなだらかであり、次いで樹脂D及びCであり、樹脂Bが最も急であった。
(評価試験1)
樹脂A〜Dを用い、金型1を用いて作製された各モスアイフィルムを、それぞれ実施例4〜7のモスアイフィルムとした。樹脂Aが実施例4に相当し、樹脂Bが実施例5に相当し、樹脂Cが実施例6に相当し、樹脂Dが実施例7に相当する。
図46及び図47は、実施例4〜7のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフである。図46は散乱(放射)輝度の絶対値(W/sr/m)に基づく散乱スペクトルを表し、図47は、散乱(放射)輝度の増加率に基づく散乱スペクトルを表す。図46で示されるグラフの縦軸は、モスアイフィルムの表面で反射する光の散乱による放射輝度の絶対値、すなわち、アクリル板(基材)上にモスアイフィルムを設けた状態での被験体表面で散乱する光の散乱による放射輝度の値からアクリル板(基材)の表面で散乱する光の散乱による放射輝度の値を差し引いた(除去した)値を示している。図47で示されるグラフの縦軸は、アクリル板(基材)の表面で反射する光の散乱による放射輝度、すなわち、モスアイフィルムを設けていない状態での被験体表面で散乱する光の放射輝度に対する、モスアイフィルムを設けた状態での被験体表面の表面で散乱する光の放射輝度の増加率を示している。それぞれの輝度の測定方法は、上述の図42を用いて説明した方法と同様である。
図46及び図47に示すように、金型1を用いて形成されるモスアイフィルムは、いずれの樹脂A〜Dにおいても、モスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルに大きな変化はなく、したがって、実施例4〜7のモスアイフィルムにおいてスティッキング構造に基づく光の散乱は起こっていないことがわかった。
(評価試験2)
樹脂A〜Dを用い、金型2を用いて作製された各モスアイフィルムを、それぞれ実施例8〜11のモスアイフィルムとした。樹脂Aが実施例8に相当し、樹脂Bが実施例9に相当し、樹脂Cが実施例10に相当し、樹脂Dが実施例11に相当する。
図48及び図49は、実施例8〜11のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフである。図46及び図47と同様、図48は散乱(放射)輝度の絶対値に基づく散乱スペクトルを表し、図49は、散乱(放射)輝度の増加率に基づく散乱スペクトルを表す。散乱スペクトルの測定方法は、上述の図42を用いて説明した方法と同様である。
図48及び図49に示すように、金型2を用いて形成されるモスアイフィルムは、いずれの樹脂A〜Dにおいても、モスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルに大きな変化はなかった。
図50〜55は、実施例9〜11において作製したモスアイフィルムを示している。図50、52、54が平面写真であり、図51、53、55が平面模式図である。図50及び図51が実施例9に、図52及び53が実施例10に、図54及び55が実施例11にそれぞれ相当する。図50〜55内の、円で囲った部分が、凸部の先端部同士が互いに結合して形成され、かつ0.3μm以上の粒径をもつスティッキング構造である。図50及び図51のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、0.8個/μmであり、図52及び53のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、1.2個/μmであり、図54及び55のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、1.3個/μmであった。
したがって、実施例8〜11のモスアイフィルムにスティッキング構造に基づく光の散乱は起こっていないことがわかった。
(評価試験3)
樹脂A〜Dを用い、金型3を用いて作製された各モスアイフィルムを、それぞれ実施例12〜14及び参考例3のモスアイフィルムとした。樹脂Aが実施例12に相当し、樹脂Bが参考例3に相当し、樹脂Cが実施例13に相当し、樹脂Dが実施例14に相当する。
図56及び57は、実施例12〜14及び参考例3のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフである。図56は散乱(放射)輝度の絶対値に基づく散乱スペクトルを表し、図57は、散乱(放射)輝度の増加率に基づく散乱スペクトルを表す。散乱スペクトルの測定方法は、上述の図42を用いて説明した方法と同様である。
図56及び57に示すように、実施例12のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルに大きな変化はなかったものの、実施例13及び14並びに参考例3のモスアイフィルムの表面で散乱する光の量に変化が見られた。より具体的には、実施例13及び14並びに参考例3のモスアイフィルムにおいて、より短波長側で輝度の増加が見られ、特に、参考例3のモスアイフィルムにおいて、実施例13及び14のモスアイフィルムと比べて、高い反射率の増加が見られた。
図58〜61は、実施例14及び参考例3において作製したモスアイフィルムを示している。図58及び59が実施例14に、図60及び61が参考例3にそれぞれ相当する。図58〜61内の、円で囲った部分が、凸部の先端部同士が互いに結合して形成され、かつ0.3μm以上の粒径をもつスティッキング構造である。図58及び59のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、1.9個/μmであり、図60及び61のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、3.1個/μmであった。
したがって、金型3を用いてモスアイフィルムを形成した場合、樹脂Aを用いたモスアイフィルムにスティッキング構造に基づく光の散乱は起こっていなかったものの、樹脂B又はCを用いた場合、微小なスティッキング構造に基づく光の散乱がわずかに起こり、樹脂Dを用いた場合に、スティッキング構造に基づく光の散乱が起こっていることがわかった。
(評価試験4)
樹脂A〜Dを用い、金型4を用いて作製された各モスアイフィルムを、それぞれ参考例4〜7のモスアイフィルムとした。樹脂Aが参考例4に相当し、樹脂Bが参考例5に相当し、樹脂Cが参考例6に相当し、樹脂Dが参考例7に相当する。
図62及び63は、参考例4〜7のモスアイフィルムの表面で散乱する光の散乱スペクトルを表すグラフである。図62は散乱(放射)輝度の絶対値に基づく散乱スペクトルを表し、図63は、散乱(放射)輝度の増加率に基づく散乱スペクトルを表す。
図62及び63に示すように、参考例4〜7のいずれのモスアイフィルムの表面で散乱する光の量にも変化が見られた。より具体的には、いずれのモスアイフィルムにおいても、より短波長側で輝度の増加が見られ、参考例4〜7のいずれのモスアイフィルムにおいても、上述の評価試験3で得られた参考例3のモスアイフィルムの結果と比べ、高い輝度が検出された。
図64〜67は、参考例4及び参考例5において作製したモスアイフィルムを示している。図64及び65が参考例4に、図66及び67が参考例5にそれぞれ相当する。図64〜67内の、円で囲った部分が、凸部の先端部同士が互いに結合して形成され、かつ0.3μm以上の粒径をもつスティッキング構造である。図64及び65のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、4.5個/μmであり、図66及び67のモスアイフィルムにおけるスティッキング構造の個数の密度は、12.6個/μmであった。
したがって、金型4を用いて形成されるモスアイフィルムは、いずれの樹脂A〜Dを用いたとしても、スティッキング構造が形成され、スティッキング構造に基づく光の散乱が起こっていることがわかった。
表2は、金型1〜4と樹脂A〜Dの組み合わせと、各実施例及び各参考例との関係をまとめた表である。また、表3は、周囲の明るさ20000Lxの環境下(曇天時の日中屋外に相当)における金型1〜4と樹脂A〜Dの組み合わせを透明基板上に配置したときの、観察者の目視によるクリア感の評価をまとめた表である。
Figure 0005329004
Figure 0005329004
表3において、◎は全く白濁感を感じない表示、○はほとんど白濁感を感じない表示、▲はわずかに白濁感を感じるが許容範囲である表示、△は白濁感を感じ良好でない表示、×は白濁感を感じ不良品扱いとなる表示を意味する。
このことから、散乱輝度が高い参考例3〜7のモスアイフィルムについては、実際に目視を行った場合に白濁感を感じやすく、一方、散乱輝度が低い実施例4〜14のモスアイフィルムについては、実際に目視を行った場合に白濁感を感じにくく、クリアな表示が得られるという結果が得られた。
表4は、金型1〜4と樹脂A〜Dの組み合わせにおける、モスアイフィルムの表面で散乱する光による、輝度(Y値)の増加量(cd/m)をまとめた表である。また、図68は、金型1〜4と樹脂A〜Dの組み合わせにおける、モスアイフィルムの表面で散乱する光による、輝度(Y値)の増加量(cd/m)をまとめた柱状グラフである。
Figure 0005329004
表4及び図68を考察すると、モスアイフィルムの表面で散乱する光による、輝度(Y値)の増加量が、少なくとも、参考例3に相当する1.11(cd/m)以上の場合に、白濁感による良好な表示が得られず、一方、少なくとも、実施例14に相当する0.652(cd/m)以下の場合に、白濁感を感じにくい良好な表示が得られることがわかった。
表5は、金型1〜4と樹脂A〜Dの組み合わせにおける、スティッキング密度(個/μm)をまとめた表である。また、図69は、スティッキング密度(個/μm)と輝度(Y値)の増加量との相関関係を示すグラフである。
Figure 0005329004
表5を考察すると、モスアイフィルムの表面に形成されるスティッキング密度(個/μm)は、少なくとも、参考例3に相当する3.1(個/μm)以上の場合に、白濁感による良好な表示が得られず、一方、少なくとも、実施例14に相当する1.9(個/μm)以下の場合に、白濁感を感じにくい良好な表示が得られることがわかった。また、図69を考察すると、スティッキング密度が大きくなるにつれ輝度(Y値)が増加することが明確であることがわかる。
実施形態1で用いられた樹脂A〜Dとしては、アクリレート系UV硬化性モノマー又はオリゴマーをそのまま用いてもよいし、硬度、柔軟性、硬化性、密着性等を考慮して、複数種のアクリレート系UV硬化性モノマー又はオリゴマー樹脂を共重合等させて適宜組み合わせたものを用いてもよい。複数種の樹脂を組み合わせることで、使用する樹脂のガラス転移温度(Tg)、動的貯蔵弾性率(E’)及び動的損失弾性率(E”)を調節することができる。
例えば、ビスフェノール−Aのような剛直な骨格を使用する樹脂に導入することによって、ガラス転移温度(Tg)及び動的貯蔵弾性率(E’)が上昇する。一方、ポリエチレングリコールのような柔軟な骨格を使用する樹脂に導入することによって、ガラス転移温度(Tg)及び動的貯蔵弾性率(E’)が低下する。
また、可塑剤、架橋剤等によっても、ガラス転移温度Tg、動的貯蔵弾性率E’、動的損失弾性率E”、破断伸度等を調節することができる。可塑剤の場合、その種類、添加量によって調節することができる。可塑剤の量が多くなるほどガラス転移温度Tg、動的貯蔵弾性率E’及び動的損失弾性率E”は低下し、破断伸度は向上する。架橋剤の場合、その添加量を多くする、又は、架橋の進行度を高くすると、ガラス転移温度Tg、動的貯蔵弾性率E’及び動的損失弾性率E”が向上し、破断伸度が低下する。これら可塑剤及び架橋剤を適宜添加することによって、目的の条件範囲を満たすように調整してもよい。
実施形態1の反射防止膜に使用可能なアクリレートモノマーとしては、単官能アクリレートモノマー、二官能アクリレートモノマー及び多官能アクリレートモノマーが挙げられる。
単官能アクリレートモノマーの例としては、脂肪族アクリレートモノマー、脂環式アクリレートモノマー、エーテル系アクリレートモノマー、環状エーテル系アクリレートモノマー、水酸基含有アクリレートモノマー、芳香族系アクリレートモノマー、カルボキシ含有アクリレートモノマー等が挙げられる。
単官能アクリレートモノマーについては、同一分子量で比較した場合、脂肪族(直鎖)、脂肪族(分岐)、脂環式、芳香族の順にTgが高くなる傾向がある。脂肪族ではエステル基の炭素数が8〜10の間が最も低く、炭素数が増すにつれて増加する。フッ素含有アクリレートモノマーでは、エステル基の炭素数8〜10の間に極小値を有する。単官能アクリレートモノマーを用いた樹脂のTgは、−80℃から150℃の範囲で調節できる。
二官能アクリレートモノマーを含む硬化物は、比較的高い硬度を有する。二官能アクリレートモノマーを用いることで、樹脂のTgは、−30℃から200℃の範囲で調節できる。
多官能アクリレートモノマーは硬化性に優れ、多官能アクリレートモノマーを含む硬化物は、高い硬度を有する。多官能アクリレートモノマーを用いることで、樹脂のTgは、80℃から250℃の範囲で調節できる。
アクリレートオリゴマーは、分子構造を基準として、エポキシアクリレートオリゴマーと、ウレタンアクリレートオリゴマーと、ポリエステルアクリレートオリゴマーとに大別される。
エポキシアクリレートオリゴマーを含む硬化物は、硬度が高く、耐熱性及び耐薬品性に優れている。エポキシアクリレートオリゴマーを用いることで、樹脂のTgは、80℃から250℃の範囲で調節できる。
ウレタンアクリレートオリゴマーを含む硬化物は、一般的に強度と伸びに優れ、柔軟性を持つ。ウレタンアクリレートオリゴマーを用いることで、樹脂のTgは、−50℃から80℃の範囲で調節できる。
ポリエステルアクリレートオリゴマーを含む硬化物は、柔らかいものから硬いものまで広範囲にわたっている。ポリエステルアクリレートオリゴマーを用いることで、樹脂のTgは、20℃から100℃の範囲で調節できる。
その他、高い靭性を示すポリブタジエンアクリレートオリゴマー、他のオリゴマーに対して添加することで特性に耐候性、耐磨耗性、撥水性、可撓性を付与するシリコーンアクリレートオリゴマー等を使用することもできる。
なお、本願は、2009年6月12日に出願された日本国特許出願2009−141130号を基礎として、パリ条約ないし移行する国における法規に基づく優先権を主張するものである。該出願の内容は、その全体が本願中に参照として組み込まれている。
11,22:モスアイフィルム
12:凸部
13:下地部
14:先端部
15:スティッキング構造
16:基材
21:透明アクリル板(基材)
23:被験体
24:光源
25:輝度計
26,27:吸収体

Claims (11)

  1. 隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下であり、かつ先端部が折れ曲がったときに、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されるスティッキング構造を作りうる間隔及び高さを有する複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する反射防止膜であって、
    該反射防止膜の材料のtanδの温度依存特性を示す曲線の極大値は、0.4以下であり、
    該反射防止膜の材料のtanδの温度依存特性を示す曲線の極大値の半値幅は、52℃以上であり、
    該反射防止膜の材料の動的貯蔵弾性率の温度依存特性を示す曲線の微分係数は、変化の開始点から変化の終局点の範囲で−10×10−7以上、10×10−7以下であり、
    該モスアイ構造における、径が一つ当たり0.3μm以上のスティッキング構造の該反射防止膜の平面積に対する個数の密度が、2.1個/μm 未満である
    ことを特徴とする反射防止膜。
  2. 前記反射防止膜の材料のtanδの温度依存特性を示す曲線の極大値は、0.3以下であることを特徴とする請求項1記載の反射防止膜。
  3. 前記反射防止膜の材料のtanδの温度依存特性を示す曲線の極大値の半値幅は、92℃以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の反射防止膜。
  4. 前記反射防止膜の材料の動的貯蔵弾性率の温度依存特性を示す曲線の微分係数は、変化の開始点から変化の終局点の範囲で−8.0×10−7以上、8.0×10−7以下である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止膜。
  5. 前記動的貯蔵弾性率は、25℃において0.1GPa以上であることを特徴とする請求項4記載の反射防止膜。
  6. 前記複数個の凸部の一つ当たりのアスペクト比は、0.7以上、1.1以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止膜。
  7. 前記複数個の凸部の一つ当たりの高さは、140nm以上、220nm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の反射防止膜。
  8. 前記反射防止膜の材料のガラス転移温度は、200℃未満であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の反射防止膜。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止膜を備えることを特徴とする表示装置。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止膜を備えることを特徴とする透光部材。
  11. 隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する反射防止膜の評価方法であって、
    該モスアイ構造が、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有するか否か、該スティッキング構造の径が、一つ当たり0.3μm以上であるか否か、及び、該反射防止膜の平面積に対する該スティッキング構造の個数の密度が、2.1個/μm未満であるか否かに基いた評価を行う
    ことを特徴とする反射防止膜の評価方法。
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