JP6308422B2 - 表示体 - Google Patents
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従って、上記従来の表示体では、観察者の興味を強く引くことができず、広告性が十分に高くない。
可視光線帯域の最短波長以下の間隔で配列された微小突起によって形成された凹凸面を有する透明な凹凸構造体と、
前記凹凸構造体の前記凹凸面上の一部分に設けられた透明な絵柄層と、
を備える。
前記絵柄層は透明インキを用いて形成されていてもよい。
前記絵柄層の表面は、前記凹凸面よりも平坦であってもよい。
前記絵柄層の反射率は、前記凹凸構造体の反射率より高くてもよい。
前記絵柄層は絵柄を表示し、当該絵柄は情報を表示してもよい。
前記絵柄は、バーコード又は2次元コードを含んでもよい。
可視光線帯域の最短波長以下の間隔で配列された微小突起によって形成された凹凸面を有する凹凸構造層を形成する工程と、
前記凹凸構造層の前記凹凸面上の一部分に透明インキを印刷して絵柄層を形成する工程と、
を備える。
<透明基材16>
透明基材16としては、表示体100の形状に応じた形状や、表示体100の用途に応じた厚さ及び強度を有する既知の透明基材を適宜選択して用いることができ、特に限定されない。透明基材16に用いられる材料としては、例えば、透明無機材料や透明樹脂を例示することができる。透明無機材料としては、例えばソーダ硝子、カリ硝子、鉛ガラス等の硝子、PLZT等のセラミックス、石英、蛍石等を例示することができる。一方、透明樹脂としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルサルホンやポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、アクロニトリル、メタクリロニトリル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマ一等を挙げることができる。
図2〜図4に示すように、凹凸構造層15は、可視光線帯域の最短波長以下の間隔で配列された微小突起11によって形成された凹凸面12を有している。そして、ここで、微小突起11の「微小」とは、可視光線帯域の最短波長以下の間隔で配列される程度に微小であることを意味している。また、可視光線帯域の最短波長は、表示体100が使用される環境下における可視光線帯域の最短波長を指している。したがって、表示体100が使用される環境下に制限された光源からの光のみが存在する場合には、当該光源から射出される可視光の最短波長が、ここでいう可視光線帯域の最短波長となり、それ以外の場合には、一般的な可視光線帯域の最短波長として380nmを、ここでいう可視光線帯域の最短波長として採用する。
絵柄層20は、文字、数字、図形、模様、パターン、柄などの絵柄を表示する。複数の絵柄が組み合わされていてもよい。図1の例では、絵柄層20は図形を表示している。表示体100は、この絵柄により、例えば、商品名、店舗名、施設名、各種コード、バーコード、2次元コード、符号、記号、装飾絵柄、広告、標識、案内などの情報を表示する。
(第1の製造方法)
まず、電離放射線硬化型樹脂を賦型処理して、凹凸構造層15を形成する。
まず、透明基材16上に未硬化で液状の電離放射線硬化型樹脂を塗布して樹脂層を形成し、該樹脂層を賦型処理して硬化せしめ、これにより凹凸構造層15を透明基材16上に形成する。
次に、表示体100の作用効果について、主に図1,2を参照して説明する。以上のような表示体100によれば、凹凸構造層15により、正面方向(z方向)からの入射光に対する屈折率を表示体100の厚み方向(z方向)に連続的に変化させ、これにより屈折率の不連続界面を消失させて反射防止を図ることができる。従って、凹凸構造層15の凹凸面12と空気との界面での周囲光の反射が、反射光を視認困難な程度(例えば、約0.5%以下の反射率)にまで低減する。
このような表示体100の用途として、例えば、店舗のショーウィンドウ、陳列ケースの窓、店舗や事務所等の窓、天窓、扉、透明な壁乃至間仕切、車輛、船舶、航空機等の乗物の窓、額縁の硝子板、透明な瓶、透明な箱、透明な包装容器等を挙げることができる。
なお、上述した例に対して様々な追加や変更を加えることが可能である。以下、変形の一例について説明する。
[反射防止フィルム製造用金型の作製]
純度99.50%の圧延されたアルミニウム板を、小さいうねりとして表面粗さRzが30nm、大きいうねりが1μmとなるように研磨後、0.02Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧40V、20℃の条件にて120秒間、陽極酸化を実施した。次に、第一エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で60秒間エッチング処理を行った。続いて、第二エッチング処理として、1.0Mリン酸水溶液で150秒間孔径処理を行った。さらに、上記処理を繰り返し、これらを合計5回追加実施した。これにより、アルミニウム基板上に陽極酸化アルミニウム膜が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、反射防止フィルム製造用金型を得た。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)20重量部、アロニックスM―260(商品名;東亜合成社製)70重量部、ヒドロキシエチルアクリレート10重量部、及び、光開始剤としてルシリン(商品名;TPO社製)3重量部を溶解させ、活性エネルギー線硬化性組成物(紫外線硬化型樹脂組成物)を得た。
紫外線硬化型樹脂組成物を、上記で得られた反射防止フィルム製造用金型の表面が覆われ、厚さ20μmとなるように塗布・充填し、その上に光透過性基板として厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製)を斜めから貼り合わせた後、貼り合わせられた貼合体をゴムローラーで10N/cmの加重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させた。その後、金型より剥離し反射防止フィルムを得た。
市販のインクジェットプリンター及び透明インキを用いて、反射防止フィルムの凹凸面12に所定の絵柄の絵柄層20を印刷した。
ノンキャリア粘着シートとしてPDS1(商品名;パナック社製)を使用し、反射防止フィルムをガラス又はアクリル板(透明基材16)に貼り合わせたものを各々1枚ずつ作成した。これにより、表示体100を得た。
反射防止フィルムの作製の際、使用する光透過性基板を厚さ125μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(東レ社製)、貼り合わせ時の加重を25N/cmに変更した以外は実施例1と同様にして、表示体100を得た。
反射防止フィルムの作製の際、使用する光透過性基板を厚さ125μmのアクリルフィルム(三菱レイヨン社製)、貼り合わせ時の加重を25N/cmに変更した以外は実施例1と同様にして、表示体100を得た。
11 微小突起
12 凹凸面
13 頂部
15 凹凸構造層
16 透明基材
20 絵柄層
100 表示体
Claims (4)
- 可視光線帯域の最短波長以下の間隔で配列された微小突起によって形成された凹凸面を有する透明な凹凸構造体と、
前記凹凸構造体の前記凹凸面上の一部分に設けられ、前記凹凸面よりも凹凸の高さが低い平坦な表面を有する透明な絵柄層と、 を備え、
前記絵柄層の反射率は、前記凹凸面の反射率より高く、
前記凹凸面及び前記絵柄層の表面の法線方向に対して傾斜した第1方向から、前記凹凸面及び前記絵柄層の表面に向けて光を照射したときに、前記絵柄層の表面から反射されて前記第1方向に応じた第2方向に進行する反射光の光量は、前記凹凸面で反射されて前記第2方向に進行する反射光の光量よりも多い、表示体。 - 前記絵柄層は透明インキを用いて形成されている、請求項1に記載の表示体。
- 前記絵柄層は絵柄を表示し、当該絵柄は情報を表示する、請求項1または2に記載の表示体。
- 前記絵柄は、バーコード又は2次元コードを含む、請求項3に記載の表示体。
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