JP5255706B2 - グロープラグ及びその製造方法、並びに、加熱装置 - Google Patents

グロープラグ及びその製造方法、並びに、加熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンの予熱などに使用するグロープラグ、及び、加熱装置に関する。
ディーゼルエンジンの予熱などに使用するグロープラグとしては、一般に、鉄(Fe)やニッケル(Ni)を主成分とする合金により形成され、先端が閉じた筒状をなすチューブ内に、FeやNiを主成分として、クロム(Cr)やアルミニウム(Al)等を含有してなる合金により形成された発熱抵抗体を、絶縁粉末とともに封入したシースヒータを有するものが知られている。
ところで近年では、エミッションの更なる低減等を図るべく、燃焼室内の更なる高温化の要請がある。この要請に応えるべく、グロープラグをより高温で(例えば、チューブ表面を1150℃以上に)発熱させることが考えられるが、チューブ表面と発熱抵抗体との温度差は300℃程度あることから、グロープラグをより高温で発熱させるためには、発熱抵抗体を極めて高温(例えば、1450℃以上)にまで加熱する必要がある。しかしながら、従前使用されていたFeやNiを主成分とする合金は、その融点が1500℃前後である。そのため、上述のような極めて高温にまで加熱された場合には、発熱抵抗体に溶損等の不具合が生じてしまうおそれがある。
そこで、耐熱性の向上を図るべく、高融点のタングステン(W)やモリブデン(Mo)により発熱抵抗体を形成することが考えられる(例えば、特許文献1等参照)。
特開昭58−158425号公報
しかしながら、WやMoは非常に酸化しやすい性質を有するため、チューブ内側に存在する酸素と反応して、発熱抵抗体が急速に劣化してしまうおそれがある。
また、グロープラグをより高温で発熱可能とするためには、発熱抵抗体だけでなく、チューブ自体の耐久性を向上させることが必要である。ところが、高温下において、FeやNiは酸化してしまいやすく、FeやNiを主成分としつつAlやCrを十分に含まない合金により形成されたチューブでは、耐久性が不十分となってしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、W又はMoを主成分とする金属材料により形成された発熱抵抗体を有するグロープラグにおいて、発熱抵抗体及びチューブ双方の耐久性を向上させることができ、長期間に亘ってより高温での発熱が可能となるグロープラグ及びその製造方法、並びに、グロープラグを備えてなる加熱装置を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の加熱装置は、発熱抵抗体を有して加熱部を構成するグロープラグと、
前記発熱抵抗体に対する供給電力を調節可能に構成され、前記供給電力の調節により、前記発熱抵抗体の発熱を制御可能な通電制御装置とを備える加熱装置であって、
前記通電制御装置は、前記加熱部の温度が常温から1000℃に3秒以内で上昇するように、前記発熱抵抗体に対して電力を供給し、
前記グロープラグは、
先端部が閉塞し、内部に前記発熱抵抗体が挿通されて前記加熱部を構成する筒状のチューブと、
前記チューブの後端側開口に設けられ、前記チューブ内を封止状態とするシール部とを備え、
前記発熱抵抗体は、W又はMoを主成分とする金属材料により形成されるとともに、
前記チューブは、Alを0.5質量%以上5.0質量%以下、Crを20質量%以上40質量%以下含有する合金により形成されることを特徴とする。
尚、「加熱部」とあるのは、発熱抵抗体が挿通されたチューブを意味するが、チューブ表面のうち、通電により温度が最も高くなる部位を「加熱部」に相当するものとしてもよい。
上記構成1によれば、発熱抵抗体は高融点のW又はMoを主成分とする金属材料により形成されるため、発熱抵抗体において優れた耐熱性を実現することができる。
一方で、上述の通り、WやMoを用いることによる耐酸化性の低下が懸念されるが、上記構成1によれば、チューブには、Alが0.5質量%以上含有され、Crが20質量%以上含有されている。従って、発熱時において、WやMoよりも酸化しやすいAlやCrが酸素ゲッター元素として機能して、チューブ内周面にAl23やCr23からなる酸化膜が形成されることとなり、ひいてはチューブ内が封止状態であることから、チューブ内側の酸素分圧を効果的に低下させることができる。その結果、WやMoを主成分とする発熱抵抗体の酸化をより確実に防止することができる。
また、チューブにAlやCrを所定量以上含有させることで、チューブ外表面の広範囲に亘ってAl23やCr23の酸化膜を形成することができる。当該酸化膜によりチューブ内部への酸素の侵入をより確実に抑制することができ、チューブの耐酸化性を向上させることができる。さらに、AlやCr含有量が十分に大きなものとされているため、冷熱サイクルの繰り返しによる熱応力に伴い酸化膜に剥離や割れが生じても、酸化膜をより確実に、かつ、より長期間に亘って再形成することができる。
以上のように、上記構成1によれば、チューブにAlやCrを所定量以上含有させることで、WやMo等からなる発熱抵抗体の酸化を効果的に防止して、WやMoの優れた耐熱性を十分に発揮させることができるとともに、チューブにおいて優れた耐酸化性を長期間維持させることができる。その結果、発熱抵抗体及びチューブ双方の耐久性を飛躍的に向上させることができ、グロープラグにおいて、長期間に亘ってより高温での発熱が可能となる。
さらに、上記構成1によれば、通電制御装置により、チューブ表面(加熱部)の温度が常温から1000℃に3秒以内で上昇するように、発熱抵抗体に対して電力が供給される。このようにチューブを急速に加熱することで、チューブに加わる熱応力を増大させることができる。従って、チューブ内周面に形成されるAl23やCr23からなる酸化膜が割れやすくなり、チューブ内周面に未酸化の金属面が当該酸化膜から露出しやすくなる。その金属面に含まれるAlやCrが新たに酸化することにより、チューブ内側の酸素分圧をより一層低減させることができ、ひいてはW等からなる発熱抵抗体の酸化を極めて効果的に防止することができる。
尚、チューブにおけるAl含有量を5.0質量%よりも大きくしたり、Cr含有量を40質量%よりも大きくしたりすると加工性が低下してしまうおそれがある。従って、Al含有量を5.0質量%以下とし、Cr含有量を40質量%以下とすることが好ましい。
構成2.本構成の加熱装置は、上記構成1において、前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位における常温抵抗の平均値が、前記発熱抵抗体全体の常温抵抗の平均値よりも大きいことを特徴とする。
尚、「前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位における常温抵抗の平均値」とあるのは、発熱抵抗体のうちその先端からチューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位(先端側発熱体)の常温抵抗を、チューブの中心軸に沿った先端側発熱体の長さで割った値(すなわち、チューブの中心軸に沿った単位長さ当たりの先端側発熱体の常温抵抗)をいう。また「発熱抵抗体全体の常温抵抗の平均値」とあるのは、発熱抵抗体全体の常温抵抗を、チューブの中心軸に沿った発熱抵抗体の長さで割った値(すなわち、チューブの中心軸に沿った単位長さ当たりの発熱抵抗体の常温抵抗)をいう(以下、同様)。
一般にグロープラグを内燃機関に組付けた状態において、チューブのうちその先端から後端に約4mmまでの間の部位(以下、「露出部」と称す)は燃焼室の内壁から突き出して燃焼室内に配置される。従って、前記露出部は、周囲に内燃機関の構成部が位置するチューブのその他の部位と比較して発熱時において温度がより高くなりやすい。また、露出部は、チューブのその他の部位と比較して急速に昇温するとともに、急速に冷却されるため、急激な温度変化が生じやすい。そこで、発熱抵抗体に対する電力の供給時においては、前記露出部を特に昇温させることで、チューブをより高温にすることができ、また、チューブに急激な温度変化を生じさせることができる。チューブをより高温にしたり、チューブに急激な温度変化を生じさせたりすることができれば、チューブに生じる熱応力を一層増大させることができ、チューブ内周面に形成されるAl23やCr23からなる酸化膜を一層割れやすくすることができる。その結果、上記構成1による発熱抵抗体の酸化防止効果をより高めることができる。
この点を鑑みて、上記構成2によれば、発熱抵抗体のうち、その先端からチューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位(先端側発熱体)における常温抵抗の平均値が、発熱抵抗体全体の常温抵抗の平均値よりも大きくされている。ここで、先端側発熱体の常温抵抗の平均値を発熱抵抗体全体の常温抵抗の平均値よりも大きくすることで、チューブのうちその先端から後端に約2mmの部分(つまり、露出部の中心部及びその近傍)を積極的に昇温させることができる。従って、上記構成2によれば、チューブをより高温にできるとともに、チューブに急激な温度変化を生じさせることができる。その結果、チューブに生じる熱応力を一層増大させることができ、ひいては発熱抵抗体の酸化防止効果を一層向上させることができる。
また、燃焼室内を急速昇温させるためには、前記露出部を特に昇温させることが望ましい。従って、この点においても上記構成2は有意である。
構成3.本構成の加熱装置は、上記構成1又は2において、前記発熱抵抗体は、コイル状をなすとともに、その線径が0.2mm以上であり、
前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位における平均ピッチが、前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端よりも後端側に位置する部位における平均ピッチよりも0.9mm以上小さいことを特徴とする。
尚、「平均ピッチ」とあるのは、発熱抵抗体の中心軸(コイル軸)を含む断面において、隣接する発熱抵抗体の断面の中心間の前記中心軸(コイル軸)に沿った距離(ピッチ)の平均をいう(以下、同様)。
上記構成3によれば、発熱抵抗体のうちその先端から6mm後端までの間の部位(先端側発熱体)における平均ピッチが、発熱抵抗体のうち先端から6mm後端の部分よりも後端側に位置する部位(後端側発熱体)の平均ピッチよりも0.9mm以上小さいものとされている。従って、先端側発熱体を過度に細くすることなく(発熱抵抗体の線径を0.2mm以上としつつ)、先端側発熱体の常温抵抗の平均値を発熱抵抗体全体の常温抵抗の平均値よりも十分に大きなものとすることができる。すなわち、上記構成3によれば、発熱抵抗体の機械的強度を十分に維持しつつ、前記露出部のより一層急速な昇温等が可能となる。その結果、発熱抵抗体の酸化防止効果をより一層向上させることができる。
また、先端側発熱体を過度に細くする必要がないため、発熱抵抗体を比較的容易に製造することができ、生産性の低下をより確実に防止することができる。
構成4.本構成の加熱装置は、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記グロープラグは、前記チューブ内において前記発熱抵抗体の周囲に充填される絶縁粉末を備え、
前記絶縁粉末は、酸化マグネシウム(MgO)を主成分とする粉末であることを特徴とする。
上記構成4によれば、絶縁粉末として熱伝導率に優れるMgOが用いられるため、発熱抵抗体からチューブに対する熱伝導性を向上させることができる。その結果、発熱抵抗体を過度に昇温させることなく、グロープラグ(加熱部)を一層高温で発熱させることができる。
また、チューブ(加熱部)をより高温とすることができるため、チューブに加わる熱応力をより増大させることができ、ひいてはチューブ内周面に形成されるAl23やCr23からなる酸化膜がより割れやすくなる。そのため、チューブ内周面に未酸化の金属面がより露出しやすくなり、その金属面に含まれるAlやCrの酸化によりチューブ内側の酸素分圧を一層効果的に低減させることができる。
さらに、MgOは、チューブ内周面に形成されたAl23やCr23との間で複合酸化物を作りやすいところ、この複合酸化物は、Al23等からなる酸化膜と比べて非常に粗い。従って、チューブ中に含有されたAlやCrと、チューブ内側の酸素とがより一層反応しやすくなり、チューブ内側の酸素分圧をより一層低下させることができる。
つまり、MgOの有する良熱伝導性という性質と、Al23等との間で複合酸化物を作りやすいという性質とが相乗的に作用して、チューブ内側の酸素分圧を極めて効果的に低減させることができる。その結果、発熱抵抗体の耐久性を一層向上させることができ、グロープラグにおいて、一層長期間に亘ってより高温での発熱が可能となる。
構成5.本構成の加熱装置は、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記シール部は、酸素透過率が2.0×10-9(cm3・cm/sec・cm2・cmHg)以下の材料により形成されることを特徴とする。
上記構成5によれば、シール部の酸素透過率が2.0×10-9以下と十分に小さくされている。そのため、シール部を過度に厚くすることなく、チューブ内側への酸素の侵入を効果的に防止することができる。
構成6.本構成の加熱装置は、上記構成1乃至5のいずれかにおいて、前記チューブの先端部に前記発熱抵抗体の先端部が接合されており、
前記チューブの先端部は、Wを含有せず、前記金属材料におけるCrの含有量以上のCrを含むことを特徴とする。
尚、発熱抵抗体を構成する金属材料にCrを含有させることとしてもよいし、Crを含有させないこととしてもよい。
チューブの先端部に対して発熱抵抗体の先端部を接合したグロープラグが知られている。ここで、チューブに対して発熱抵抗体を接合する手法としては、先端部が開いた状態のチューブに発熱抵抗体を挿通した上で、アーク溶接等により、チューブ先端部を塞ぎつつ、チューブの先端部と発熱抵抗体の先端部とを溶接する手法が知られている。この手法を用いて、Wを主成分とする発熱抵抗体をチューブの先端部に接合すると、チューブの先端部にWが含まれてしまうおそれがある。チューブ先端部(特に外表面)にWが含まれてしまうと、Wが急激に酸化してしまい、チューブの破損が生じてしまうおそれがある。
この点、上記構成6によれば、チューブの先端部は、Wを含有せず、また、発熱抵抗体におけるCr含有量(尚、発熱抵抗体はCrを含有しないものであってもよい)以上のCrを含んで構成されている。従って、Wの含有に伴う上記不具合の発生を防止することができるとともに、含有されたCrによりチューブの先端部表面にCr23からなる酸化膜をより確実に形成することができる。その結果、チューブ先端部において十分に優れた耐久性を実現することができ、チューブの破損をより確実に防止することができる。
尚、上述した手法によりチューブの先端部と発熱抵抗体の先端部とを接合しつつ、上記構成6を実現するにあたっては、例えば、Wを含有しない一方で、Crを含む金属片を発熱抵抗体の先端部に予め溶接した上で、前記金属片とチューブの先端部とを溶接する手法を挙げることができる。
構成7.本構成のグロープラグは、先端部が閉塞した筒状のチューブと、
前記チューブ内に挿通された発熱抵抗体と、
前記チューブの後端側開口に設けられ、前記チューブ内を封止するシール部とを備えたグロープラグであって、
前記発熱抵抗体は、W又はMoを主成分とする金属材料により形成されるとともに、
前記チューブは、Alを0.5質量%以上5.0質量%以下、Crを20質量%以上40質量%以下含有する合金により形成されることを特徴とする。
上記構成7によれば、基本的には上記構成1と同様の作用効果が奏されることとなる。すなわち、チューブにAlやCrを所定量以上含有させることで、WやMo等からなる発熱抵抗体の酸化を効果的に防止して、WやMoの有する優れた耐熱性を十分に発揮させることができるとともに、チューブにおいて優れた耐酸化性を長期間に亘って維持することができる。その結果、発熱抵抗体及びチューブ双方の耐久性を飛躍的に向上させることができ、グロープラグにおいて、長期間に亘ってより高温での発熱が可能となる。
構成8.本構成のグロープラグは、上記構成7において、前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位における常温抵抗の平均値が、前記発熱抵抗体全体の常温抵抗の平均値よりも大きいことを特徴とする。
上記構成8によれば、基本的には上記構成2と同様の作用効果が奏されることとなる。
構成9.本構成のグロープラグは、上記構成7又は8において、前記発熱抵抗体は、コイル状をなすとともに、その線径が0.2mm以上であり、
前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位における平均ピッチが、前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端よりも後端側に位置する部位における平均ピッチよりも0.9mm以上小さいことを特徴とする。
上記構成9によれば、基本的には上記構成3と同様の作用効果が奏されることとなる。
構成10.本構成のグロープラグは、上記構成7乃至9のいずれかにおいて、前記チューブ内において、前記発熱抵抗体の周囲に充填される絶縁粉末を備え、
前記絶縁粉末は、MgOを主成分とする粉末であることを特徴とする。
上記構成10によれば、基本的には上記構成4と同様の作用効果が奏される。
構成11.本構成のグロープラグは、上記構成7乃至10のいずれかにおいて、前記シール部は、酸素透過率が2.0×10-9(cm3・cm/sec・cm2・cmHg)以下の材料により形成されることを特徴とする。
上記構成11によれば、基本的には上記構成5と同様の作用効果が奏される。
構成12.本構成のグロープラグは、上記構成7乃至11のいずれかにおいて、前記チューブの先端部に前記発熱抵抗体の先端部が接合されており、
前記チューブの先端部は、Wを含有せず、前記金属材料におけるCrの含有量以上のCrを含むことを特徴とする。
上記構成12によれば、基本的には上記構成6と同様の作用効果が奏される。
構成13.本構成のグロープラグの製造方法は、先端部が閉塞した筒状のチューブと、
前記チューブ内に挿通された発熱抵抗体と、
前記チューブの後端側開口に設けられ、前記チューブ内を封止するシール部とを備えたグロープラグの製造方法であって、
W又はMoを主成分とする金属材料により形成された前記発熱抵抗体を、Alを0.5質量%以上5.0質量%以下、Crを20質量%以上40質量%以下含有する合金により形成された前記チューブ内に配置する配置工程と、
前記チューブの後端側開口に前記シール部を設け、前記チューブ内を封止する封止工程と、
前記封止工程の後において、前記チューブの外表面を加熱する加熱工程とを含むことを特徴とする。
上記構成13によれば、封止工程後の加熱工程において、チューブ外表面が加熱されるため、発熱抵抗体よりもチューブ中のAlやCrを率先してチューブ内側の酸素と反応させることができる。その結果、発熱抵抗体の酸化を抑制しつつ、チューブ内側の酸素分圧をより低下させることができ、発熱抵抗体の耐久性をより一層向上させることができる。
尚、チューブ外表面の加熱温度が低すぎたり、加熱時間が短すぎたりすると、チューブ中のAlやCrの酸化が十分に促進されなくなってしまうおそれがあり、また、加熱温度が高すぎたり、加熱時間が長すぎたりすると、シール部の破損を招いてしまうおそれがある。従って、AlやCrの酸化をより確実に促進しつつ、シール部の破損防止を図るべく、加熱温度を700℃以上1300℃以下とし、加熱時間を1秒以上60秒以下とすることが好ましく、加熱温度を800℃以上1300℃以下とし、加熱時間を3秒以上30秒以下とすることがより好ましい。
加熱装置の概略構成を示すブロック図である。 (a)は、グロープラグの一部破断正面図であり、(b)は、グロープラグ先端部の部分拡大断面図である。 チューブ先端部と発熱コイル先端部との接合方法を説明するための部分拡大断面図である。 第2実施形態における発熱コイル等の構成を示す部分拡大断面図である。 内燃機関に組付けられたグロープラグ等を示す一部破断拡大図である。 第3実施形態における発熱コイル等の構成を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、サンプルの構成を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、サンプルの構成を示す部分拡大断面図である。
以下に、実施形態について図面を参照しつつ説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明にかかる加熱装置21の概略構成を示すブロック図である。
加熱装置21は、グロープラグ1と、グロープラグ1に対する通電を制御する通電制御装置としてのグロー制御装置(GCU)31とを備えている。尚、図1では、グロープラグ1を1つのみ示しているが、実際のエンジンには複数の気筒が設けられており、各気筒に対応してグロープラグ1や後述するスイッチ33が設けられる。
GCU31は、バッテリVAから供給される電力によって動作するものであり、CPUやROM、RAM等を有するマイクロコンピュータ32と、バッテリVAからグロープラグ1に対する通電のオン・オフを切り替えるスイッチ33とを備えている。
GCU31によるグロープラグ1への通電制御は、PWM制御により行われ、スイッチ33は、マイクロコンピュータ32からの指示に従い、グロープラグ1への通電のオン・オフを切り替えるようになっている。
また、本実施形態において、グロープラグ1の抵抗値を測定するため、スイッチ33は、電流検知機能を有するFET(電界効果トランジスタ)を、NPN型トランジスタ等を介して動作させるように構成されている。加えて、グロープラグ1の電力供給用の端子に対して、分圧抵抗(図示せず)を介して、マイクロコンピュータ32が接続されており、マイクロコンピュータ32には、グロープラグ1に印加される電圧(GCU31から出力される電圧)を分圧した電圧が入力される。マイクロコンピュータ32は、入力された電圧に基づいてグロープラグ1への印加電圧を算出することができ、また、当該印加電圧と前記スイッチ33によって測定されるグロープラグ1に流れる電流とからグロープラグ1の抵抗値を得ている。
また、本実施形態におけるマイクロコンピュータ32は、エンジンキーがオンとされた際に、グロープラグ1を急速昇温させるプリグロー通電と、プリグロー通電の後に、所定時間の間に亘って、グロープラグ1を所定時間に亘って所定温度にて維持するアフターグロー通電とが行えるように設定されている。
本実施形態では、プリグロー通電において、グロープラグ1の後述するチューブ7の表面が、常温から1000℃に3秒以内で昇温し、グロープラグ1を所定の目標温度まで急速に昇温させるようにグロープラグ1に対して電力を供給するようになっている。
このプリグロー通電では、グロープラグ1に投入する電力と経過時間との関係を示す曲線を、予め作成した基準となる曲線に一致させることで、グロープラグ1の特性によらずグロープラグ1を急速に目標温度まで昇温させる。具体的には、予め定めた上記基準とする曲線を示す関係式又はテーブルを用い、通電開始からの経過時間に応じた各時点においての投入すべき電力を求める。グロープラグ1に流れる電流と、その時点においての投入すべき電力の値との関係から、グロープラグ1に印加すべき電圧を求め、PWM制御により、グロープラグ1に印加する電圧を制御する。これにより、基準とする曲線と同じカーブを描くようにして電力の投入が行われ、昇温過程の各時点までに投入された電力の積算量に応じ、グロープラグ1が発熱する。従って、上記基準とする曲線に沿った電力の投入が完了すれば、グロープラグ1は基準曲線通りの時間で目標温度に到達する。
また、アフターグロー通電においては、比較的長期間(例えば、180秒程度)の間、前記チューブ7の表面温度が1150℃以上と極めて高温となるようにグロープラグ1に対する供給電力が調節されるようになっている。
このアフターグロー通電では、グロープラグ1の抵抗値が、グロープラグ1を目標の温度とした際の抵抗値(目標抵抗値)と一致するようにグロープラグ1に対する通電が制御される。具体的には、グロープラグ1の現在の抵抗値と目標抵抗値との差分から、例えば、PI制御により、グロープラグ1に印加すべき実効電圧が算出され、当該実効電圧に基づいてDuty比が設定される。尚、アフターグロー通電時において、チューブ7の表面が1150℃以上の高温に維持されることで、エミッションの低減等を図ることができる。
次いで、上記GCU31によって通電制御されるグロープラグ1の構成について詳述する。図2(a),(b)に示すように、グロープラグ1は、筒状の主体金具2と、主体金具2に装着されたシースヒータ3とを備えている。
主体金具2は、軸線CL1方向に貫通する軸孔4を有するとともに、その外周面には、ディーゼルエンジン等への取付用のねじ部5と、トルクレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部6とが形成されている。
シースヒータ3は、チューブ7と中軸8とが軸線CL1方向に一体化されて構成されている。
チューブ7は、鉄(Fe)又はニッケル(Ni)を主成分とする金属材料から形成され、先端部が閉じた筒状チューブである。また、チューブ7内には、所定の金属材料からなる発熱コイル9(本発明の「発熱抵抗体」に相当する)が設けられており、当該発熱コイル9の先端部はチューブ7の先端部に接合されている(チューブ7を構成する金属材料や発熱コイル9を構成する金属材料については後に詳述する)。
尚、チューブ7は、発熱コイル9を接合する際に、その先端部が閉じられるように構成されており、発熱コイル9の接合前において、チューブ7の先端部は開いた状態となっている。本実施形態においては、発熱コイル9の先端部に後述する金属片MP(図3参照)を予め溶接した上で、前記金属片MPをチューブ7の先端開口に配置し、アーク溶接等により金属片MP等を溶融させることで、チューブ7の先端部を閉塞するとともに、チューブ7の先端部に発熱コイル9の先端部が接合されるようになっている。そのため、チューブ7の先端部には、溶融部7Mが形成されている。
尚、本実施形態において、金属片MPは、チューブ7を構成する金属材料と同一の金属材料から形成されている。また、発熱コイル9が挿通されたチューブ7が、本発明における「加熱部」に相当するが、チューブ7の表面のうち、通電により温度が最も高くなる部位(本実施形態では、チューブ7の先端から後端側に2mmの位置)を「加熱部」に相当するものとしてもよい。
また、発熱コイル9の周囲には絶縁粉末10が充填されている。そのため、発熱コイル9は、その先端においてチューブ7と導通しているが、発熱コイル9の外周面とチューブ7の内周面との間は、絶縁粉末10の介在により絶縁された状態となっている。
さらに、前記チューブ7の後端は、中軸8との間で環状のシール部11により封止されており、チューブ7の内側は封止状態とされている。
また、軸孔4には、その先端部に大径部4aが形成されるとともに、大径部4aの後端側には小径部4bが形成されている。チューブ7は、軸孔4の小径部4bに対して圧入接合されることで、主体金具2の先端部より突出した状態で保持されている。
前記中軸8は、自身の先端がチューブ7内に挿入され、前記発熱コイル9の後端と電気的に接続されるとともに、主体金具2の軸孔4に挿通されている。中軸8の後端は主体金具2の後端から突出しており、この主体金具2の後端部においては、ゴム製等のOリング12、樹脂製等の絶縁ブッシュ13、絶縁ブッシュ13の脱落を防止するための押さえリング14、及び、通電用のケーブル接続用のナット15がこの順序で中軸8に嵌め込まれた構造となっている。
次いで、発熱コイル9を構成する金属材料やチューブ7を構成する金属材料の組成等について説明する。
本実施形態において、発熱コイル9は、タングステン(W)又はモリブデン(Mo)を主成分とする金属材料〔本実施形態では、WやMoの純金属(尚、不可避不純物が含有されていてもよい)〕により形成されている。
加えて、前記チューブ7は、Ni又はFeを主成分とするとともに、アルミニウム(Al)を0.5質量%以上5.0質量%以下、クロム(Cr)を20質量%以上40質量%以下含有する金属材料により形成されている。尚、本実施形態では、チューブ7におけるCr含有量が、発熱コイル9におけるCr含有量よりも多くされており、チューブ7にはWが含有されていない。
さらに、絶縁粉末10は、酸化マグネシウム(MgO)を主成分とする粉末により構成されている。
加えて、前記シール部11は、酸素透過率が2.0×10-9(cm3・cm/sec・cm2・cmHg)以下の弾性材料〔例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDMゴム)やフッ素ゴム等〕により形成されている。尚、シール部11の軸線CL1方向に沿った厚さは、比較的小さなもの(例えば、10mm以下)とされている。
また、前記溶融部7M(チューブ7の先端部)は、ともに同一材料からなるチューブ7及び金属片MPが溶融されることで形成されているため、少なくともその外表面においては、Wを含有せず、また、発熱コイル9を構成する金属材料におけるCrの含有量(本実施形態における発熱コイル9にはCrが含有されていない)以上のCrを含んで構成されている。
次いで、上述したグロープラグ1の製造方法について説明する。尚、特に明記しない部位については、従来公知の方法が採用される。
まず、W又はMoを主成分とする抵抗発熱線をコイル形状に加工し、発熱コイル9を製造しておく。また、Ni又はFeを主成分とし、Alを0.5質量%〜5.0質量%、Crを20質量%〜40質量%含有する金属材料により、先端の閉じていない筒状のチューブ7を製造しておく。
次いで、図3に示すように、発熱コイル9の先端部に、チューブ7を構成する金属材料と同一の金属材料からなる金属片MPを接合した上で、配置工程において、前記筒状のチューブ7内に、中軸8の先端と、当該中軸8と一体となった発熱コイル9とを配置する。そして、チューブ7の先端開口に前記金属片MPを配置した上で、アーク溶接等によって、金属片MP及びチューブ7を溶融させ、チューブ7の先端部分を閉塞するとともに、チューブ7の先端部と発熱コイル9の先端部とを接合する。
その後、チューブ7内に絶縁粉末10を充填するとともに、封止工程において、チューブ7の後端開口と中軸8との間にシール部11を設け、チューブ7内を封止する。これにより、チューブ7が中軸8と一体となってシースヒータ3が完成する。尚、チューブ7内を封止した後、チューブ7の先端部にスウェージング加工を施し、チューブ7の先端部を細径化することとしてもよい。スウェージング加工を施すことで、絶縁粉末10の充填密度をより増加させることができる。
最後に、上記のように形成されたシースヒータ3が主体金具2の軸孔4に圧入固定されるとともに、主体金具2の後端部分において、前記Oリング12や絶縁ブッシュ13等が中軸8に嵌め込まれる。これにより、上述したグロープラグ1が得られる。
尚、得られたグロープラグ1において、チューブ7の外表面を加熱する予備加熱を行うこととしてもよい。予備加熱においては、チューブ7のうち発熱コイル9が位置する部分(例えば、チューブ7先端から軸線CL1方向後端側に1mmまでの範囲)の外表面が800℃〜1300℃となるように、1秒〜30秒間に亘って電気炉や高周波加熱装置により加熱される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、発熱コイル9は高融点のW又はMoを主成分とする金属材料により形成されるため、発熱コイル9において優れた耐熱性を実現することができる。
一方で、WやMoを用いることによる耐酸化性の低下が懸念されるが、本実施形態においては、チューブ7に、Alが0.5質量%以上含有され、Crが20質量%以上含有されている。従って、発熱時において、WやMoよりも酸化しやすいAlやCrが酸素ゲッター元素として機能して、チューブ7内周面にAl23やCr23からなる酸化膜が形成されることとなり、ひいてはチューブ7内は封止状態であることから、チューブ7内側の酸素分圧を効果的に低下させることができる。その結果、WやMoを主成分とする発熱コイル9の酸化をより確実に防止することができる。
また、チューブ7にAlやCrを所定量以上含有させることで、チューブ7外表面の広範囲にAl23やCr23の酸化膜を形成することができる。当該酸化膜によりチューブ7内部への酸素の侵入をより確実に抑制することができ、チューブ7の耐酸化性を向上させることができる。さらに、AlやCr含有量が十分に大きなものとされているため、冷熱サイクルの繰り返しによる熱応力に伴い酸化膜に剥離や割れが生じても、酸化膜をより確実に、かつ、より長期間に亘って再形成することができる。
以上のように、本実施形態によれば、チューブ7にAlやCrを所定量以上含有させることで、WやMo等からなる発熱コイル9の酸化を効果的に防止して、WやMoの優れた耐熱性を十分に発揮させることができるとともに、チューブ7において優れた耐酸化性を長期間維持させることができる。その結果、発熱コイル9及びチューブ7双方の耐久性を飛躍的に向上させることができ、グロープラグ1において、長期間に亘ってより高温での発熱が可能となる。
加えて、GCU31により、チューブ7表面(加熱部)の温度が常温から1000℃に3秒以内で上昇するように発熱コイル9に対して電力が供給されるため、チューブ7に加わる熱応力を増大させることができる。従って、チューブ7内周面に形成されるAl23やCr23からなる酸化膜が割れやすくなり、チューブ7内周面に未酸化の金属面が前記酸化膜から露出しやすくなる。その金属面に含まれるAlやCrが新たに酸化することにより、チューブ7内側の酸素分圧をより一層低減させることができ、ひいてはW等からなる発熱コイル9の酸化を極めて効果的に防止することができる。
特に本実施形態では、アフターグロー通電において、チューブ7の表面温度(加熱部)が1150℃以上と非常に高温とされ、長期間に亘っての発熱が困難な条件であるが、上述の作用効果が相乗的に作用することで、このような高温であっても長期間に亘って発熱することが可能となる。換言すれば、本発明は、比較的長期間行われるアフターグロー通電において、チューブ7の表面温度(加熱部)の温度が1150℃以上の高温とされる場合に特に有意である。
さらに、絶縁粉末10として熱伝導率に優れるMgOが用いられているため、発熱コイル9からチューブ7に対する熱伝導性を向上させることができる。その結果、発熱コイル9を過度に昇温させることなく、グロープラグ1(チューブ7)を一層高温で発熱させることができる。
また、チューブ7をより高温とすることができるため、チューブ7に加わる熱応力を増大させることができ、ひいてはチューブ7内周面に形成されるAl23やCr23からなる酸化膜がより割れやすくなる。そのため、チューブ7内周面に未酸化のAlやCrがより露出しやすくなり、チューブ7内側の酸素分圧を一層効果的に低減できる。
さらに、MgOは、チューブ7内周面に形成されたAl23やCr23との間で複合酸化物を作りやすいところ、この複合酸化物は、Al23等からなる酸化膜と比べて非常に粗い。従って、チューブ7中に含有されたAlやCrと、チューブ7内側の酸素とがより一層反応しやすくなり、チューブ7内側の酸素分圧をより一層低下させることができる。
つまり、絶縁粉末10としてMgOを主成分とする金属材料を用いることで、MgOが有する良熱伝導性という性質と、Al23等との間で複合酸化物を作りやすいという性質とが相乗的に作用して、チューブ7内側の酸素分圧を極めて効果的に低減させることができる。その結果、発熱コイル9の耐久性を一層向上させることができ、グロープラグ1において、一層長期間に亘ってより高温での発熱が可能となる。
併せて、シール部11を構成する材料の酸素透過率が2.0×10-9以下と十分に小さくされているため、シール部11を過度に厚くすることなく、チューブ7内側への酸素の侵入を効果的に防止することができる。
また、溶融部7M(チューブ7の先端部)は、少なくともその外表面において、Wを含有せず、また、発熱コイル9を構成する金属材料におけるCrの含有量以上のCrを含んで構成されている。従って、Wの含有に伴う酸化を防止することができるとともに、チューブ7の先端部表面にCr23からなる酸化膜をより確実に形成することができる。その結果、チューブ7先端部において十分に優れた耐久性を実現することができ、チューブ7の破損をより確実に防止することができる。
さらに、一般に発熱コイル9を構成する材料として、Crを含有するものが知られているが、本実施形態では、WやMoの純金属から発熱コイル9が形成されている。このため、表面にCrの酸化膜の形成されることで、発熱コイル9の成分に変化が生じ、ひいては発熱コイル9の抵抗値が低下してしまうといった事態を防止することができる。その結果、発熱コイル9の耐久性のより一層の向上を図ることができる。
また、製造時において予備加熱を行うこととすれば、発熱コイル9よりもチューブ7中のAlやCrを率先してチューブ7内側の酸素と反応させることができる。その結果、発熱コイル9の酸化を抑制しつつ、チューブ7内側の酸素分圧をより低下させることができ、発熱コイル9の耐久性をより一層向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次いで、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。本第2実施形態では、図4に示すように、発熱コイル49のうち、その先端からチューブ47の中心軸CL2(本実施形態では、軸線CL1と一致する)に沿って6mm後端までの間に位置する先端側コイル49Aの線径が、発熱コイル49のうち前記先端側コイル49Aよりも後端側に位置する後端側コイル49Bの線径よりも小さくされている。具体的には、先端側コイル94Aの先端部は、先端側に向けて徐々に線径が小さくなるように構成されている。
そして、先端側コイル49Aの線径が後端側コイル49Bの線径よりも小さくされることで、チューブ47の中心軸CL2に沿った単位長さ当たりの先端側コイル49Aの常温抵抗の平均値が、前記中心軸CL2に沿った単位長さ当たりの発熱コイル49全体の常温抵抗の平均値よりも大きくされている。このように先端側コイル49Aにおける常温抵抗の平均値が発熱コイル49全体の常温抵抗の平均値よりも大きくされることで、バッテリVAからグロープラグ1(発熱コイル49)への電力投入時に、チューブ47のうちその先端から後端に約2mmの部位X及びその近傍を積極的に昇温させることができ、前記部位X及びその近傍を最も高温とすることができる。
尚、グロープラグ1を内燃機関ENに組付けた状態においては、図5に示すように、一般にチューブ47のうちその先端から後端に約4mmまでの間に位置する部位(以下、「露出部」と称す)47Eが燃焼室ER内に配置される。従って、前記部位Xは、露出部7Eのほぼ中心に位置する部位といえる。
以上詳述したように、本第2実施形態によれば、温度がより高くなりやすく、急激な温度変化が生じやすいチューブ47の露出部47Eを積極的に昇温させることができ、チューブ47をより高温にすることができるとともに、チューブ47に急激な温度変化を生じさせることができる。従って、チューブ47に生じる熱応力を一層増大させることができ、チューブ47内周面に形成される酸化膜を一層割れやすくすることができる。その結果、発熱コイル49の酸化防止効果を一層向上させることができる。
〔第3実施形態〕
次いで、第3実施形態について上記第2実施形態との相違点を中心に説明する。上記第2実施形態では、先端側コイル49Aの常温抵抗の平均値を発熱コイル49全体の常温抵抗の平均値よりも大きくするために、先端側コイル49Aの線径が後端側コイル49Bの線径よりも小さくされている。これに対して、本第3実施形態においては、図6(尚、図6〜図8においては、発熱コイルを模式的に示す)に示すように、先端側コイル59Aの平均ピッチが後端側コイル59Bの平均ピッチよりも0.9mm以上小さくされることで、先端側コイル59Aにおける常温抵抗の平均値が、発熱コイル59全体の常温抵抗の平均値よりも十分に大きくなるように(本第3実施形態では、先端側コイル59Aの常温抵抗の平均値が、発熱コイル59全体の常温抵抗の平均値の2倍以上となるように)構成されている。また、本第3実施形態では、発熱コイル59の線径が0.2mm以上とされており、発熱コイル59は、その先端から後端にかけて略一定の線径を有するように構成されている。
以上、本第3実施形態によれば、チューブ57の露出部を積極的に昇温させることができ、チューブ57のより一層急速な昇温等が可能となる。従って、チューブ57内周面に形成される酸化膜をより一層割れやすくすることができ、発熱コイル59の酸化防止効果をさらに高めることができる。
加えて、本第3実施形態では、先端側コイル59Aの太さを十分に確保できるため、発熱コイル59の機械的強度を十分に維持することができる。
さらに、先端側コイル59Aを過度に細くする必要がないため、発熱コイル59を比較的容易に製造することができ、生産性の低下をより確実に防止することができる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、発熱コイルをFe−26Cr−7.5Al(パイロマックス)、W、又は、Moにより形成するとともに、チューブをFeやNiを主成分とするとともに、AlやCrの含有量を種々変更した金属材料から形成したグロープラグのサンプルを作製し、各サンプルについて耐久性評価試験を行った。耐久性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルについて、チューブ表面(加熱部)を常温から1000℃まで2秒間又は10秒間で昇温させるとともに、1150℃又は1200℃にてチューブ表面温度が飽和するように60秒間通電を行い、その後180秒間風冷することを1サイクルとして、発熱コイルが断線するまでのサイクル数(断線サイクル)を測定した。ここで、チューブ表面温度が1150℃にて飽和する際に、断線サイクルが10000サイクル以上となったサンプルは、優れた耐久性を有するとして「○」の評価を下し、一方で、断線サイクルが10000サイクル未満となったサンプルは、耐久性に劣るとして「×」の評価を下すこととした。また、チューブ表面温度が1200℃にて飽和する際に(つまり、発熱コイルがより断線しやすい条件において)、断線サイクルが5000サイクル以上となったサンプルは「○」の評価を下し、断線サイクルが5000サイクル未満となったサンプルは「×」の評価を下した。尚、チューブに破損が生じてしまったサンプルは、下記表1〜表3の判定欄に「*」を付した。
表1に、発熱コイルをFe−26Cr−7.5Alにより形成したサンプルの試験結果を示す。また、表2に、発熱コイルをWにより形成したサンプルの試験結果を示し、表3に、発熱コイルをMoにより形成したサンプルの試験結果を示す。尚、常温から1000℃まで2秒間で昇温させる際には、サンプルに対して11Vで2秒間通電し、常温から1000℃まで10秒間で昇温させる際には、サンプルに対して4.5Vで5秒間通電した後、7.5Vで5秒間通電した。また、チューブ表面温度を1150℃にて飽和させる際には、6.5Vで60秒間通電し、チューブ表面温度を1200℃で飽和させる際には、7.5Vで60秒間通電した。尚、各サンプルともに、シール部をフッ素ゴムにより形成し、チューブ組成は、EPMAによる定量分析により特定した。また、発熱コイルをFe−26Cr−7.5Alにより形成したサンプルについては、常温から1000℃まで2秒間で昇温させる試験のみを行った。
Figure 0005255706
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表1に示すように、発熱コイルをFe−26Cr−7.5Al(パイロマックス)により形成したサンプルは、チューブの組成に関わらず、早い段階で発熱コイルに断線が生じてしまい、特に1200℃まで昇温させたときには、発熱コイルが溶融してしまうことが分かった。これは、発熱コイルを構成する金属材料の融点が1500℃程度と比較的低く、チューブ表面を1150℃以上の高温とした際に、発熱コイルが自身の融点付近まで加熱されてしまったためであると考えられる。
加えて、表2及び表3に示すように、発熱コイルを高融点のW又はMoにより形成した場合であっても、チューブのAl含有量やCr含有量が比較的少ない場合には、耐久性が不十分となってしまうことが明らかとなった。これは、W及びMoは比較的酸化しやすい性質を有するため、高温下において、発熱コイルの酸化消耗が急激に進んでしまったことに起因すると考えられる。
また、チューブをNi−15Cr−8Fe−0.5Mn−0.2Si〔インコネル(登録商標)600〕により形成したサンプルは、チューブに破損が生じてしまうことが確認された。これは、チューブがAlを含有せず、また、チューブのCr含有量が比較的少なかったため、チューブ表面にAlやCrが酸化してなる酸化被膜が十分に形成されず、チューブの耐酸化性が不十分となってしまったためであると考えられる。
これに対して、発熱コイルをW又はMoにより形成するとともに、チューブのAl含有量を0.5質量%以上、Cr含有量を20質量%以上としたサンプルは、優れた耐久性を有することが明らかとなった。これは、チューブに含有されたAl及びCrが、発熱コイルのW又はMoよりも優先的に酸化したことで、チューブ内の酸素分圧を低下させることができ、ひいては発熱コイルの酸化を抑制できたこと、また、チューブの外表面にAlやCrからなる酸化膜が十分に形成され、チューブにおいて1150℃以上の高温に耐え得る優れた耐酸化性を長期間に亘って実現できたことによると考えられる。
また特に、チューブにおけるAlやCrの含有量を増加させるほど、優れた耐久性を実現できることが確認された。
以上の試験結果より、発熱コイル及びチューブ双方の耐久性を向上させ、長期間に亘ってより高温での発熱を可能とするためには、発熱コイルをW又はMoを主成分とする金属材料により形成するとともに、チューブにおけるAl含有量を0.5質量%以上とし、Cr含有量を20質量%以上とすることが好ましいといえる。また、耐久性の更なる向上を図るべく、Al含有量を1.4質量%以上や2.4質量%以上とより増加させたり、Cr含有量を23質量%以上や26質量%以上とより増加させたりすることが望ましいといえる。但し、Al含有量を5.0質量%超としたり、Cr含有量を40質量%超としたりすると、加工性が悪化してしまうおそれがある。従って、Al含有量を5.0質量%以下、Cr含有量を40質量%以下とすることが好ましい。
次いで、発熱コイルをW又はMoにより形成するとともに、チューブをNi−26Cr−11Fe−2.4Al−0.2C−0.2Ti−0.1Zr−0.1Y(Alloy602)により形成したグロープラグのサンプルを複数作製した。そして、各サンプルについて昇温時間を種々変更してチューブ表面を常温から1000℃まで昇温させるとともに、1200℃に到達後、その温度を60秒間維持するように通電を行い、その後180秒間風冷することを1サイクルとして、発熱コイルが断線するまでの断線サイクルを測定した。表4に、発熱コイルをWにより形成したサンプルの試験結果を示し、表5に、発熱コイルをMoにより形成したサンプルの試験結果を示す。尚、各サンプルともに、シール部をフッ素ゴムにより形成した。
Figure 0005255706
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表4及び表5に示すように、常温から1000℃までの昇温時間を3秒超とした場合には、断線サイクルが7000サイクル前後となったのに対し、常温から1000℃までの昇温時間を3秒以内とした場合には、断線サイクルが8500サイクル以上となり、一層優れた耐久性を実現できること分かった。また、常温から1000℃までの昇温時間を2秒以内としたことで、断線サイクルが9000サイクルを超え、更なる耐久性の向上が図られることが確認された。これは、昇温時間が短いほどチューブに加わる熱応力が増大することから、チューブ内壁に生成された酸化膜が破壊されやすくなり(換言すれば、未酸化のAlやCrがチューブ内表面に露出しやすくなり)、その結果、チューブ内側の酸素とAlやCrとの酸化がより一層促進され、チューブ内側における酸素分圧がより一層低下したためであると考えられる。
以上の試験結果より、耐久性を一層向上させるべく、WやMoを主成分とする金属材料により発熱コイルを形成し、AlやCrを所定量以上含有する金属材料によりチューブを形成したグロープラグにおいては、チューブ表面温度が常温から1000℃に3秒以内で上昇するように電力を供給することが好ましく、常温から1000℃に2秒以内で上昇するように電力を供給することが一層好ましいといえる。
次に、チューブ内に充填される絶縁粉末をMgO、酸化アルミニウム(Al23)、又は、窒化ケイ素(Si34)としたグロープラグのサンプルを作製し、7.5Vで65秒間通電し(常温から1000℃まで5秒で昇温させ)、その後180秒間風冷することを1サイクルとして、発熱コイルが断線するまでの断線サイクルを測定した。表6に、当該試験の結果を示す。尚、各サンプルともに、発熱コイルをWにより形成するとともに、チューブをNi−23Cr−14Fe−1.4Al−0.5Mn−0.2Si〔インコネル(登録商標)601〕、Alloy602、又は、SUS310sにより形成した。また、シール部をフッ素ゴムにより形成するとともに、作製後のサンプルに対して800℃で30秒間の予備加熱を行った。
Figure 0005255706
表6に示すように、チューブをインコネル601やAlloy602により形成したサンプルは、いずれの絶縁粉末においても優れた耐久性を有することが確認された。また特に、絶縁粉末をMgOにより形成したサンプルは、絶縁粉末をAl23やSi34により形成したサンプルよりも耐久性に一層優れることが明らかとなった。これは、MgOは、チューブ内周に形成されたAlやCrの酸化物との複合酸化物を作りやすいところ、当該複合酸化物は非常に粗いため、チューブ中のAlやCrとチューブ内側の酸素とが反応しやすくなり、結果として、チューブ内側における酸素分圧をより低下させることができたこと、及び、Al23等と比較して、MgOは熱伝導性に優れることから、チューブにより大きな熱応力が加わり、その結果、チューブ内周の酸化膜が割れやすくなり、チューブ内側の酸素とチューブ中のAlやCrとの酸化がより一層促進されたこと等に起因すると考えられる。
以上の試験結果より、耐久性の更なる向上を図るという観点からは、絶縁粉末として、MgOを主成分とする材料を用いることが好ましいといえる。
次いで、シール部をEPDM、又は、フッ素ゴムにより形成したグロープラグのサンプルを作製し、各サンプルについて7.5Vで65秒間通電し(常温から1000℃まで5秒で昇温させ)、その後180秒間風冷することを1サイクルとして、発熱コイルが断線するまでの断線サイクルを測定した。表7に当該試験の結果を示す。尚、発熱コイルはWにより形成し、チューブはインコネル601、又は、Alloy602により形成した。また、シール部の軸線方向に沿った厚さを10mmとした。
Figure 0005255706
表7に示すように、各サンプルともに優れた耐久性を有し、特にシール部の酸素透過率が小さいほどより一層優れた耐久性を実現できることが明らかとなった。これは、チューブ内へのシール部を透過した酸素の侵入がより抑制されたためであると考えられる。
以上の試験結果より、発熱コイルの耐久性を一層向上させるためには、シール部の酸素透過率を2.0×10-9(cm3・cm/sec・cm2・cmHg)以下とすることが好ましく、酸素透過率を1.0×10-9(cm3・cm/sec・cm2・cmHg)以下とすることがより好ましいといえる。
次に、発熱コイルをWにより形成するとともに、チューブをインコネル601により形成したグロープラグのサンプルを複数作製し、各サンプルについて、チューブの先端部(先端から1mmまでの範囲)を電気炉に挿入し、700℃〜1400℃で1秒〜60秒間に亘ってチューブを予備加熱した。そして、予備加熱を行ったサンプルに対して、チューブ表面を常温から1000℃まで2秒間で昇温させるとともに、チューブ表面温度が1200℃にて飽和するように60秒間通電を行い(つまり、11Vで2秒間通電した後、7.5Vで60秒間通電し)、その後180秒間風冷することを1サイクルとして、発熱コイルが断線するまでのサイクル数(断線サイクル)を測定した。表8に、当該試験の結果を示す。尚、シール部はフッ素ゴムにより形成した。また、表8においては、参考として、予備加熱を行わなかったサンプルの断線サイクルも併せて示す。
Figure 0005255706
表8に示すように、800℃以上で60秒間予備加熱を行ったサンプルや、1400℃で予備加熱を行ったサンプルは、耐久性が極端に低下してしまうことが分かった。これは、長時間の加熱でシール部に溶損が生じてしまったり、極めて高温での加熱によりチューブが薄肉になってしまったりしたことに起因すると考えられる。
これに対して、700℃〜1300℃で1秒〜30秒間に亘って予備加熱を行ったサンプルや、700℃で60秒間に亘って予備加熱を行ったサンプルは、予備加熱を行わなかったサンプルと比較して、一層優れた耐久性を有することが明らかとなった。これは、チューブを加熱したことで、発熱コイルよりもチューブ中のAlやCrが率先してチューブ内側の酸素と反応することとなり、その結果、発熱コイルの酸化を抑制しつつ、チューブ内側の酸素分圧をより低下させることができたためであると考えられる。
また特に、800℃から1300℃で3秒間から30秒間に亘って予備加熱を行ったサンプルは、断線サイクルが9000サイクルを超え、非常に優れた耐久性を有することが確認された。
以上の試験結果より、耐久性の更なる向上を図るべく、チューブ先端部の予備加熱を行うことが好ましいといえる。特に耐久性を確実に向上させるという点からは、700℃以下の比較的低温で予備加熱を行うこと、又は、700℃超1300℃以下で1秒間から30秒間に亘って予備加熱を行うことがより好ましく、800℃以上1300℃以下で3秒間から30秒間に亘って予備加熱を行うことがより一層好ましいといえる。
次に、発熱コイルの線径を種々変更したグロープラグのサンプルを複数作製するとともに、放射温度計を用いてチューブ表面のうち先端から後端側に2mmの部位(露出部の中心)における温度を測定しつつ、各サンプルに対して11Vで2秒間通電した後、6Vで180秒間通電した。そして、チューブのうちその先端から後端側に2mmの部分(測定対象部)における温度が1000℃に到達したときの時間(1000℃到達時間)を計測した。ここで、前記測定対象部が3秒以内に1000℃となったサンプルは、チューブを急速昇温させやすく、チューブ内周面に未酸化のAlやCrを露出しやすくできるため、発熱コイルの耐酸化性向上という面で好ましいといえる。表9に、当該試験の試験結果を示す。尚、各サンプルともに、発熱コイルをMoにより形成するとともに、発熱コイルのピッチを一定とし、発熱コイルの外径を2.5mmとし、発熱コイル全体の常温抵抗を300mΩとした。また、各サンプルにおいては、発熱コイル全体の常温抵抗をそれぞれ等しくすべく、発熱コイルの線径に応じて、発熱コイルの軸線に沿った長さや発熱コイルの巻き数を変更した。表9では、参考として、各サンプルにおける発熱コイルの長さや巻き数を併せて示す。
Figure 0005255706
表9に示すように、発熱コイルの線径を0.15mm以下としたサンプルは、前記測定対象部が3秒以内に1000℃となり、露出部の急速昇温が容易に可能となることが分かった。
次に、発熱コイルのうちその先端からチューブの中心軸に沿って6mm後端までの間に位置する部位(先端側コイル)の線径を変更する一方で、発熱抵抗体のうち先端側コイルよりも後端側に位置する部位(後端側コイル)の線径を一定(0.2mm)としたグロープラグのサンプルを複数作製し、各サンプルを上述の通電条件(11Vで2秒間通電後、6Vで180秒間通電)で昇温させた。そして、前記測定対象部における温度が1000℃に到達したときの時間を計測した。表10に、当該試験の試験結果を示す。
尚、各サンプルともに、発熱コイルをMoにより形成するとともに、発熱コイルの外径を2.5mmとし、先端側コイルの長さを6mmとし、後端側コイルの長さを18mmとした。また、各サンプルともに、先端側コイルに相当する部位を後端側コイルに相当する部位に溶接することで発熱コイルを作製した。さらに、先端側コイルの線径に合わせて、先端側コイルの平均ピッチを変更し、先端側コイルの常温抵抗が150mΩとなるように調節した。また、後端側コイルの常温抵抗も150mΩとすることで、発熱コイル全体の常温抵抗を300mΩとし、発熱コイル全体の常温抵抗の平均値を12.5mΩ/mm(=300mΩ/24mm)とした。
Figure 0005255706
表10に示すように、各サンプルともに、前記測定対象部が3秒以内に1000℃となり、露出部の急速昇温が容易に可能となることが確認された。
ところで、発熱コイルが十分な機械的強度を有するように構成するには、発熱コイルの線径を2.0mm以上とすることが好ましい。そこで次に、発熱コイルの線径を2.0mmとした上で、先端側コイルのピッチを変更することにより先端側コイルの常温抵抗の平均値を変更したグロープラグのサンプルを複数作製し、各サンプルを上述の通電条件(11Vで2秒間通電後、6Vで180秒間通電)で昇温させた。そして、前記測定対象部が3秒以内に1000℃となったサンプルは、露出部を急速昇温させやすいとして「○」の評価を下すこととし、一方で、前記測定対象部の温度が3秒以内に1000℃に到達しなかったサンプルは、露出部をやや昇温させにくいとして「△」の評価を下すこととした。表11に、当該試験の試験結果を示す。
また、測定対象部が3秒以内に1000℃となったサンプルについては、11Vで2秒間通電した後、7.5Vで180秒間通電し、次いで、通電を120秒間停止することを1サイクルとして、発熱コイルが断線するまでのサイクル数(断線サイクル)を併せて測定した。表11には、前記試験の結果に加えて、測定された断線サイクルも示す。
尚、各サンプルともに、発熱コイルをMoにより形成するとともに、発熱コイルの外径を2.5mmとした。また、図7(a),(b)に示すように、各サンプルともに、先端側コイルの長さを6mmとし、後端側コイルの長さを18mmとした。そして、先端側コイルの常温抵抗(ピッチ)の変更に合わせて、後端側コイルのピッチを調節することで後端側コイルの常温抵抗も変更し、各サンプルともに発熱コイル全体の常温抵抗を300mΩとした。表11では、先端側コイルの常温抵抗、後端側コイルの常温抵抗、先端側コイルの平均ピッチ、及び、後端側コイルの平均ピッチを併せて示す。尚、先端側コイルの平均ピッチは、先端側コイルのうち、チューブの先端に隣接する1巻分(発熱コイルの最先端部)を除外して算出した。
Figure 0005255706
表11に示すように、先端側コイルの常温抵抗の平均値を発熱コイル全体の常温抵抗の平均値よりも大きくしたサンプルは、測定対象部が3秒以内に1000℃となり、露出部の急速昇温が容易に可能となることが明らかとなった。また特に、先端側コイルの平均ピッチを後端側コイルの平均ピッチよりも0.9mm以上小さくしたサンプルは、測定対象部が2秒以内に1000℃となり、露出部の急速昇温性に一層優れることが分かった。
さらに、1000℃到達時間を短くするほど、発熱コイルの耐久性を向上できることが改めて確認された。
次いで、先端側コイルの常温抵抗及び後端側コイルの常温抵抗の双方を150mΩに設定するとともに、図8(a),(b)に示すように、先端側コイルの長さを6mmとした上〔つまり、先端側コイルの常温抵抗値の平均値を一定値(25mΩ/mm)とした上〕で、後端側コイルの長さLを変更することにより、発熱コイル全体の常温抵抗の平均値を変更したグロープラグのサンプルを作製した。そして、各サンプルを上述の通電条件(11Vで2秒間通電後、6Vで180秒間通電)で昇温させ、測定対象部が3秒以内に1000℃となったサンプルは、「○」の評価を下し、測定対象部が3秒以内に1000℃とならなかったサンプルは、「△」の評価を下した。表12に、当該試験の試験結果を示す。
また、評価が「○」となったサンプルは、11Vで2秒間通電した後、7.5Vで180秒間通電し、次いで、通電を120秒間停止することを1サイクルとして、発熱コイルが断線するまでのサイクル数(断線サイクル)を測定した。表12には、上記試験の試験結果に加えて、断線サイクルも併せて示す。
尚、各サンプルともに、発熱コイルをWにより形成するとともに、発熱コイルの外径を2.5mmとした。
Figure 0005255706
表12に示すように、先端側コイルの常温抵抗の平均値を発熱コイル全体の常温抵抗の平均値よりも大きくすることで、露出部を容易に急速昇温可能となることが改めて確認された。また、先端側コイルの平均ピッチを後端側コイルの平均ピッチよりも0.9mm以上小さくすることで、露出部の急速昇温性を一層向上できる点も改めて確認された。
上記試験の結果より、発熱コイルにおける耐酸化性の更なる向上を図るべく、より高温となりやすいチューブの露出部を積極的に昇温させるためには、先端側コイルの常温抵抗の平均値を発熱コイル全体の常温抵抗の平均値よりも大きくすることが好ましいといえる。また、発熱コイルの耐酸化性をより一層向上させるために、先端側コイルの平均ピッチを後端側コイルの平均ピッチよりも0.9mm以上小さくすることがより好ましいといえる。
尚、表9〜表12における試験結果は、上述の通り、11Vで2秒間通電した後、6Vで180秒間通電したときに得られたものである。従って、この通電条件において、露出部がやや急速昇温しにくいと評価されたサンプルであっても、通電条件を変更することで、露出部の表面温度を3秒以内に1000℃以上とすることは可能である。また、通電条件や発熱コイルの構成を変更することで、チューブのうち露出部以外の部位の表面温度を3秒以内に1000℃以上とすることも可能である。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、発熱コイル9を構成する金属材料として、WやMoの純金属が例示されているが、発熱コイル9を構成する金属材料は、WやMoを主成分とする合金であればよい。従って、発熱コイル9を、WやMoを主成分とし、レニウム(Re)や酸化トリウム(ThO2)、Cr等を含有してなる金属材料により形成することとしてもよい。Reを数質量%以上数十質量%以下含有させることで、発熱コイル9に過度の細径化を施すことなく(つまり、発熱コイル9の耐久性を維持したまま)、発熱コイル9の抵抗値を十分に増大させることができ、十分な発熱性能を実現することができる。また、ThO2を数質量%含有させることで、高温下における発熱コイル9の粒成長を抑制することができ、発熱コイル9の耐久性をより一層向上させることができる。
(b)上記実施形態では、チューブ7の先端部と発熱コイル9の先端部とが接合されているが、チューブ7の先端部と発熱コイル9の先端部とを接合することなく構成することとしてもよい。
(c)上記実施形態では、シール部11を構成する材料としてEPDMゴムやフッ素ゴムが例示されているが、シール部11を構成する材料はこれに限定されるものではない。従って、ある程度の厚さを有するシリコンゴムを用いることとしてもよいし、チューブ7に対してスウェージング加工を行わないのであれば、シール部11としてガラス材を用いることとしてもよい。
(d)上記実施形態において、金属片MPは、チューブ7を構成する材料と同一組成の材料により形成されているが、金属片MPを組成はこれに限定されるものではない。但し、チューブ7の先端部にWが含有されないように構成するためには、金属片MPはWが含有されていないものであることが好ましい。また、上記実施形態のように、チューブ7の先端部にCrを含有させ、チューブ7の先端部における耐酸化性を向上させるためには、金属片MPにCrを含有させることが好ましい。
(e)上記実施形態では、絶縁粉末10がMgOを主成分とする金属材料により構成されているが、絶縁粉末10を、他の金属(例えば、Al23やSi34)を主成分とする材料により構成することとしてもよい。
(f)グロープラグ1の形状等は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、チューブ7について、その先端部に小径部を設けるように構成することとしてもよい。また、主体金具2の軸孔4の大径部4aを省略し、軸線方向にストレート形態となった軸孔4にチューブ7が圧入される構成としてもよい。
(g)上記実施形態において、発熱コイル9の後端に中軸8が直接接合されているが、発熱コイル9と中軸8との間に、発熱コイル9と異なる金属材料〔例えば、コバルト(Co)−Ni−Fe系合金等に代表されるCo又はNiを主成分とする金属材料〕からなるコイル(いわゆる制御コイル)を設けることとしてもよい。この場合には、昇温(比較的低温)時には、制御コイルの抵抗値が比較的低く、発熱コイル9を急速に昇温させることができる一方で、温度が飽和した際には、制御コイルの抵抗値が比較的高くなり、発熱コイル9に対する電力供給量が抑制され、ひいては発熱コイル9の過昇温を抑制することができる。
1…グロープラグ、7…チューブ、9…発熱コイル(発熱抵抗体)、10…絶縁粉末、11…シール部、21…加熱装置、31…GCU(通電制御装置)。

Claims (13)

  1. 発熱抵抗体を有して加熱部を構成するグロープラグと、
    前記発熱抵抗体に対する供給電力を調節可能に構成され、前記供給電力の調節により、前記発熱抵抗体の発熱を制御可能な通電制御装置とを備える加熱装置であって、
    前記通電制御装置は、前記加熱部の温度が常温から1000℃に3秒以内で上昇するように、前記発熱抵抗体に対して電力を供給し、
    前記グロープラグは、
    先端部が閉塞し、内部に前記発熱抵抗体が挿通されて前記加熱部を構成する筒状のチューブと、
    前記チューブの後端側開口に設けられ、前記チューブ内を封止状態とするシール部とを備え、
    前記発熱抵抗体は、タングステン又はモリブデンを主成分とする金属材料により形成されるとともに、
    前記チューブは、アルミニウムを0.5質量%以上5.0質量%以下、クロムを20質量%以上40質量%以下含有する合金により形成されることを特徴とする加熱装置。
  2. 前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位における常温抵抗の平均値が、前記発熱抵抗体全体の常温抵抗の平均値よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記発熱抵抗体は、コイル状をなすとともに、その線径が0.2mm以上であり、
    前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位における平均ピッチが、前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端よりも後端側に位置する部位における平均ピッチよりも0.9mm以上小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱装置。
  4. 前記グロープラグは、前記チューブ内において前記発熱抵抗体の周囲に充填される絶縁粉末を備え、
    前記絶縁粉末は、酸化マグネシウムを主成分とする粉末であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加熱装置。
  5. 前記シール部は、酸素透過率が2.0×10-9(cm3・cm/sec・cm2・cmHg)以下の材料により形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の加熱装置。
  6. 前記チューブの先端部に前記発熱抵抗体の先端部が接合されており、
    前記チューブの先端部は、タングステンを含有せず、前記金属材料におけるクロムの含有量以上のクロムを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の加熱装置。
  7. 先端部が閉塞した筒状のチューブと、
    前記チューブ内に挿通された発熱抵抗体と、
    前記チューブの後端側開口に設けられ、前記チューブ内を封止するシール部とを備えたグロープラグであって、
    前記発熱抵抗体は、タングステン又はモリブデンを主成分とする金属材料により形成されるとともに、
    前記チューブは、アルミニウムを0.5質量%以上5.0質量%以下、クロムを20質量%以上40質量%以下含有する合金により形成されることを特徴とするグロープラグ。
  8. 前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位における常温抵抗の平均値が、前記発熱抵抗体全体の常温抵抗の平均値よりも大きいことを特徴とする請求項7に記載のグロープラグ。
  9. 前記発熱抵抗体は、コイル状をなすとともに、その線径が0.2mm以上であり、
    前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端までの間の部位における平均ピッチが、前記発熱抵抗体のうち、その先端から前記チューブの中心軸に沿って6mm後端よりも後端側に位置する部位における平均ピッチよりも0.9mm以上小さいことを特徴とする請求項7又は8に記載のグロープラグ。
  10. 前記チューブ内において、前記発熱抵抗体の周囲に充填される絶縁粉末を備え、
    前記絶縁粉末は、酸化マグネシウムを主成分とする粉末であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のグロープラグ。
  11. 前記シール部は、酸素透過率が2.0×10-9(cm3・cm/sec・cm2・cmHg)以下の材料により形成されることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載のグロープラグ。
  12. 前記チューブの先端部に前記発熱抵抗体の先端部が接合されており、
    前記チューブの先端部は、タングステンを含有せず、前記金属材料におけるクロムの含有量以上のクロムを含むことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載のグロープラグ。
  13. 先端部が閉塞した筒状のチューブと、
    前記チューブ内に挿通された発熱抵抗体と、
    前記チューブの後端側開口に設けられ、前記チューブ内を封止するシール部とを備えたグロープラグの製造方法であって、
    タングステン又はモリブデンを主成分とする金属材料により形成された前記発熱抵抗体を、アルミニウムを0.5質量%以上5.0質量%以下、クロムを20質量%以上40質量%以下含有する合金により形成された前記チューブ内に配置する配置工程と、
    前記チューブの後端側開口に前記シール部を設け、前記チューブ内を封止する封止工程と、
    前記封止工程の後において、前記チューブの外表面を加熱する加熱工程とを含むことを特徴とするグロープラグの製造方法。
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