JP2015155790A - シースヒータ、グロープラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】シースヒータの耐久性を向上させること。
【解決手段】シースヒータは、シース管と、発熱体と、酸化マグネシウムとを有する。シース管は、一端が閉塞した筒状の部材である。発熱体は、通電により発熱し、シース管の内側に配置される。酸化マグネシウムは、シース管と発熱体との間に配置され、シース管と直接、接して充填される。シース管は、20℃から1200℃まで温度を上昇させた場合において熱収縮が起きない。シース管は、20℃から1200℃まで温度を上昇させた場合における平均熱膨張率が13×10−6/K以上18×10−6/K以下である。
【選択図】図3

Description

本発明は、シースヒータ、特にグロープラグに関する。
グロープラグは、シースヒータを備え、圧縮着火方式による内燃機関(例えばディーゼルエンジン等)の補助熱源として用いられる。グロープラグは、燃焼室内での使用環境に耐え得る耐久性などが求められる。このような特性を満足するために、材料の配合が種々、提案されている。例えば、発熱コイルと絶縁体(例えばMgO)とを収容するシース管の材料として、ニッケル基耐熱合金(例えばインコネル601(INCONELは登録商標))やオーステナイト系ステンレス(Fe−Cr−Ni合金、例えばSUS310S)などが用いられている(例えば、特許文献1)。
ニッケル基耐熱合金やオーステナイト系ステンレスは、ニッケルを含有することで結晶構造がfcc(面心立方格子構造)で安定する。結晶構造がfccであると、合金内部への酸素の拡散が遅くなるので、耐酸化性が高くなる。これに対してニッケルを含まないフェライト系ステンレス(Fe−Cr合金)は、結晶構造がbcc(体心立方格子構造)なので、高温環境下における耐酸化性に劣り、シース管の材料として用いられることは少ない。
特開2007−64621号公報
上記先行技術が有する課題は、耐久性に向上の余地があることである。例えば、シース管の材料としてニッケル基合金を用いた場合、高温に曝されると、シース管と絶縁体との熱膨張差によって、絶縁体内に、又はシース管と絶縁体と間に隙間(以下「クラック」という)が生じることがある。クラックが生じると、発熱コイルとシース管との間の熱伝達が局所的に悪化する。この結果、発熱コイルの温度が部分的に上昇することがあり、時に発熱コイルの溶断に至ることがある。本願で特に着目する耐久性とは、このような発熱コイルの溶断を発生させない性質のことである。
このようなクラックは、シース管の熱収縮によっても生じることがある。熱収縮とは、温度上昇によって引き起こされる相変態によって、体積が小さくなることである。シース管は、熱収縮を起こすと、絶縁体を圧縮する。絶縁体を圧縮したシース管は、この圧縮に対する反力によって、内部から押し広げられるように塑性変形する場合がある。この塑性変形は、温度が低下した際に、シース管と絶縁体との間に生じるクラックの原因になる。
本発明は、先述した課題を解決するためのものであり、以下の形態として実現できる。
(1)本発明の一形態によれば、一端が閉塞した筒状のシース管と;前記シース管の内側に配置され、通電により発熱する発熱体と;前記シース管と前記発熱体との間に配置され、前記シース管と直接、接して充填された酸化マグネシウムとを備えるシースヒータが提供される。このシースヒータは;前記シース管は、20℃から1200℃まで温度を上昇させた場合において熱収縮が起きず、20℃から1200℃まで温度を上昇させた場合における平均熱膨張率が13×10−6/K以上18×10−6/K以下であることを特徴とする。この形態によれば、20℃から1200℃までにおける耐久性が向上する。シース管の熱収縮が起きないことによって、熱収縮に伴うシース管の塑性変形が防止される。さらに、シース管の平均熱膨張係数が13×10−6/K以上18×10−6/Kであることによって、酸化マグネシウムの絶縁体の平均熱膨張係数と近い値になる。この結果、温度変化に伴うクラックの発生が抑制される。
(2)前記シース管は、前記平均熱膨張率が17×10−6/K以下でもよい。この形態によれば、温度変化に伴うクラックの発生が更に抑制される。この形態によれば、シース管の平均熱膨張係数が、酸化マグネシウムの絶縁体の平均熱膨張係数とより近い値になるからである。
(3)前記シース管は、前記平均熱膨張率が15×10−6/K以上でもよい。この形態によれば、温度変化に伴うクラックの発生が更に抑制される。この形態によれば、シース管の平均熱膨張係数が、酸化マグネシウムの絶縁体の平均熱膨張係数とより近い値になるからである。
(4)前記シース管は、前記平均熱膨張率が16×10−6/K以上でもよい。この形態によれば、温度変化に伴うクラックの発生が更に抑制される。
(5)前記シース管は、ニッケルを主成分として含有し、クロムを含有してもよい。この形態によれば、上記の平均熱膨張率の数値範囲を実現しやすくなる。
(6)前記シース管は、アルミニウム、ケイ素、鉄およびモリブデンの少なくとも1種を含有してもよい。この形態によれば、上記の平均熱膨張率の数値範囲を実現しやすくなる。
(7)前記シース管は、アルミニウムの含有率が0.5質量%以上であり、ケイ素の含有率が0.2質量%以上でもよい。この形態によれば、耐酸化性が向上する。シース管の表面に形成されるアルミニウムやケイ素の酸化被膜が、シース管の内部の酸化を抑制するからである。
(8)前記シース管は、アルミニウムの含有率が2.0質量%以下であり、ケイ素の含有率が2.0質量%以下でもよい。この形態によれば、上記の平均熱膨張率の数値範囲を実現しやすくなる。
(9)前記シース管は、鉄の含有率が10.0質量%以下でもよい。この形態によれば、上記の平均熱膨張率の数値範囲を実現しやすくなる。
(10)前記シース管は、鉄の含有率が2.0質量%以下でもよい。
(11)前記シース管は、モリブデンの含有率が6.0質量%以上でもよい。この形態によれば、上記の平均熱膨張率の数値範囲を実現しやすくなる。
(12)前記シース管は、モリブデンの含有率が12.0質量%以下でもよい。この形態によれば、耐酸化性の低下を抑制できる。
(13)前記シース管は、クロムの含有率が12.0質量%以上であることと、クロムの含有率が10.0質量%以上であり且つアルミニウムの含有率が0.3質量%以上であることとの少なくとも一方を満たし、鉄を主成分として含有してもよい。この形態によれば、bccからfccへの相変態が抑制されるので、熱収縮が抑制される。
(14)前記シース管は、アルミニウムの含有率が1.0質量%以上でもよい。この形態によれば、耐酸化性が向上する。シース管の表面に形成されるアルミニウムの酸化被膜が、シース管の内部の酸化を抑制するからである。
(15)前記シース管は、アルミニウムの含有率が7.0質量%以下でもよい。この形態によれば、シース管の加工性が悪化することを抑制できる。アルミニウムの含有率が7.0質量%よりも多いと、例えばスウェージング加工による成形が難しくなるからである。
(16)前記シース管は、クロムの含有率が30.0質量%以下でもよい。この形態によれば、シース管の加工性が悪化することを抑制できる。クロムが30.0質量%よりも多いと、σ相が析出しやすくなるからである。σ相とは、鉄とクロムとの金属間化合物のことであり、脆い性質を有する。
本発明は、上記以外の種々の形態でも実現できる。例えば、上記のシースヒータと、当該シースヒータを保持する主体金具とを有するグロープラグとして実現できる。
グロープラグの断面図および外観図。 シースヒータの断面図。 発熱コイルの耐久実験の実験条件および実験結果を示すテーブル。 発熱コイルの耐久実験の実験条件および実験結果を示すテーブル。 発熱コイルの耐久実験の実験条件および実験結果を示すテーブル。
図1は、グロープラグ10を示す。図1は、軸線Oから紙面右側に外観構成を示し、軸線Oから紙面左側に断面構成を示す。グロープラグ10は、ディーゼルエンジンの始動時における点火を補助する熱源として機能する。
グロープラグ10は、中軸部材200と、主体金具500と、通電によって発熱するシースヒータ800とを備える。これらの部材は、グロープラグ10の軸線Oに沿って組み付けられている。なお、本明細書では、グロープラグ10におけるシースヒータ800側を「先端側」と呼び、その反対側を「後端側」と呼ぶ。
主体金具500は、炭素鋼を筒状に成形した部材である。主体金具500は、先端側の端部においてシースヒータ800を保持する。主体金具500は、後端側の端部において絶縁部材410とオーリング460とを介して中軸部材200を保持する。絶縁部材410は、絶縁部材410の後端に接するリング300が中軸部材200に加締められることで、軸線O方向の位置が固定される。絶縁部材410によって、主体金具500の後端側が絶縁される。主体金具500は、絶縁部材410からシースヒータ800に至る中軸部材200の部位を内包する。主体金具500は、軸孔510と、工具係合部520と、雄ネジ部540とを備える。
軸孔510は、軸線Oに沿って形成された貫通孔であり、中軸部材200よりも大きな径を有する。軸孔510に中軸部材200が位置決めされた状態で、軸孔510と中軸部材200との間には、両者を電気的に絶縁する空隙が形成される。軸孔510の先端側には、シースヒータ800が圧入されて接合されている。雄ネジ部540は、内燃機関(図示しない)に形成された雌ネジに嵌り合う。工具係合部520は、グロープラグ10の取り付けと取り外しとに用いられる工具(図示しない)に係合する。
中軸部材200は、導電材料で円柱状に成形されている。中軸部材200は、主体金具500の軸孔510に挿入された状態で軸線Oに沿って組み付けられる。中軸部材200は、先端側に形成された中軸部材先端部210と、後端側に設けられた接続部290とを備える。中軸部材先端部210は、シースヒータ800の内部に挿入される。接続部290は、主体金具500から突出した雄ネジである。接続部290には、係合部材100が嵌り合う。
図2は、シースヒータ800の詳細な構成を示す断面図である。シースヒータ800は、シース管810と、発熱体としての発熱コイル820と、制御コイル830と、絶縁粉末840とを備える。
シース管810は、軸線O方向に延び、先端が閉塞した筒状部材である。シース管810は、金属製であり、組成については図3と共に詳述する。発熱コイル820、制御コイル830及び絶縁粉末840は、シース管810の内側に配置される。シース管810は、シース管先端部811とシース管後端部819とを備える。シース管先端部811は、シース管810の先端側において、外側に向けて丸く形成された端部である。シース管後端部819は、シース管810の後端側において開口した端部である。シース管後端部819からシース管810の内部に中軸部材200の中軸部材先端部210が配置されている。シース管810は、パッキン600と絶縁粉末840とによって、中軸部材200から電気的に絶縁される。パッキン600は、中軸部材200とシース管810との間に挟まれた絶縁部材である。シース管810は、主体金具500と電気的に接続されている。
制御コイル830は、発熱コイル820を形成する材料よりも電気比抵抗の温度係数が大きい導電材料で形成されたコイルである。この導電材料としては、ニッケルが好ましく、この他、例えば、コバルトやニッケルを主成分とする合金でもよい。本実施形態における主成分とは、最も含有率(質量%)が高い物質のことである。
制御コイル830は、シース管810の内側に設けられ、発熱コイル820に供給される電力を温度に応じて制御する。制御コイル830は、先端側の端部である制御コイル先端部831と、後端側の端部である制御コイル後端部839とを備える。制御コイル先端部831は、発熱コイル820の発熱コイル後端部829に溶接されることによって、発熱コイル820と電気的に接続される。制御コイル後端部839は、中軸部材200の中軸部材先端部210に接合されることによって中軸部材200と電気的に接続される。
絶縁粉末840は、電気絶縁性を有する粉末である。絶縁粉末840としては、例えば、酸化マグネシウム(MgO)を含有する粉末が用いられる。本実施形態において、絶縁粉末840における酸化マグネシウムの含有率は、85.0質量%以上である。酸化マグネシウム以外で絶縁粉末840に含まれる物質としては、例えば、酸化カルシウム(CaO)やジルコニア(二酸化ジルコニウム、ZrO)等が挙げられる。絶縁粉末840は、シース管810の内側に充填され、シース管810と、発熱コイル820と、制御コイル830と、中軸部材200との各隙間を電気的に絶縁する。シース管810は、絶縁粉末840の充填後に、スウェージング加工によって外径が調整される。絶縁粉末840は、グロープラグ10の使用に伴って固まり、流動性を失う。この結果、絶縁粉末840に、先述したクラック(絶縁粉末840内の隙間、又は絶縁粉末840とシース管810との隙間)が発生し得ることになる。
発熱コイル820は、たとえば、鉄又はニッケルを主成分として含み、アルミニウムとクロムとタングステンとの少なくとも何れかを含んでもよい(図3参照)。発熱コイル820は、シース管810の内側に軸線O方向に沿って配置され、通電によって発熱する。
発熱コイル820による発熱によれば、急速昇温が可能である。急速昇温とは、シース管810の所定部位の表面温度が、常温から1000℃に2秒以内で到達することである。上記所定部位とは、シース管810の先端から後端側に2mm、軸線O方向に移動した位置である。シース管810の先端は、シース管先端部811の先端と同義である。急速昇温を実施する場合には、発熱コイル820に対して所定値以上の電力が供給される。
発熱コイル820は、先端側の端部である発熱コイル先端部821と、後端側の端部である発熱コイル後端部829とを備える。発熱コイル先端部821は、シース管810の先端付近に溶接されることによってシース管810と電気的に接続される。
図3,図4,図5は、発熱コイル820の耐久実験の実験条件および実験結果をテーブルで示す。図3は、シース管810の主成分が鉄の場合、図4,図5は、シース管810の主成分がニッケルの場合について示す。但し、図3に示された実験ピースNO.1の主成分は白金である。
図3,図4,図5に示された記号「−」は、含有率がゼロ、又は誤差程度の値であることを意味する。シース管810及び発熱コイル820についての含有率は、先述したシース管810との溶接によって成分が変化する領域以外の領域における値である。
図3に示すように、鉄を主成分として含有するシース管810(実験ピースNO.2〜16)は、クロムを含有する。実験ピースNO.3,4,6,8〜16のシース管810は、アルミニウムを含有する。
図4,図5に示すように、ニッケルを主成分として含有するシース管810(実験ピースNO.17〜73)は、クロムを含有する。さらに、ニッケルを主成分として含有するシース管810は、ケイ素、アルミニウム、モリブデン及び鉄の少なくとも1種を含有する。さらに、ニッケルを主成分として含有するシース管810には、マンガン、コバルト、チタン、ニオブ及びタンタル、並びにイットリウムの少なくとも1種を含有するものが含まれる。図4における「他」に示された数値は、後に続く元素記号の質量%を示す。例えば、実験ピースNO.18の「0.2Ti,4Nb+Ta」は、チタンの含有率が0.2質量%であり、ニオブの含有率とタンタルの含有率との合計が4.0質量%であることを意味する。実験ピースNO.1〜73のシース管810は、他の不純物を含んでもよい。
図3,図4,図5に示された発熱コイル820の組成は、主成分と、他の成分との元素記号を示している。他の成分については質量%も示されている。例えば、実験ピースNO.1における「Fe20Cr5Al」は、主成分が鉄であり、クロムの含有率が20.0質量%、アルミニウムの含有率が5.0質量%であることを意味する。
実験条件として変化させたパラメータは、シース管810の組成および熱膨張率、発熱コイル820の組成、温度、並びに、雰囲気ガスである。
シース管810の熱膨張率(以下、単に「熱膨張率」という)とは、20℃から1200℃まで上昇させた際における熱膨張率の平均値のことである。この熱膨張率の求め方は次の通りである。室温におけるテストピースの長さL20を測定した後、テストピースの温度を上昇させ、1200℃におけるテストピースの長さL1200を測定する。熱膨張率は、(L1200−L20)/(L20×1180K)によって算出される。本実施形態においては、テストピースの長さの測定を、熱機械測定装置(TMA)を用いて徐々に温度を上昇させながら実施したので、20℃と1200℃との中間的な温度における長さも測定される。このため、上記の試験において、20℃から1200℃まで上昇させた際における熱収縮が発生するか否かを判定することもできる。但し、本実施形態においては上記の通り、中間的な温度における長さは、熱膨張率の算出に用いられない。
耐久実験は、大気中で発熱コイル820を通電しながら加熱と冷却とを繰り返し、発熱コイル820が断線に至った繰り返し数(断線サイクル数)を数えることによって実施した。加熱は、900℃、1100℃又は1150℃になるように10分間、実施した。これらの温度は、グロープラグ10の表面の温度であり、測定の条件は次の通りである。単色放射温度計を用い、測定時の放射率ε=1.0、測定スポット径2mmにて、シース管810のシース管先端部811から軸線O方向の後端側に2mmの位置を測定位置とした。冷却は、大気中による空冷によって2分間、実施した。
なお、実験ピースNO.2,3については、大気中に加え、窒素中においても上記の手順による実験を実施した。加熱温度が900℃又は1100℃の場合は、断線サイクル数が2万以上のときを評価Aと判定し、断線サイクル数が1万以上2万未満のときを評価Bと判定し、1万未満のときを評価Cと判定した。加熱温度が1150℃の場合は、断線サイクル数が1万以上のときを評価Aと判定し、断線サイクル数が7千以上1万未満のときを評価Bと判定し、7千未満のときを評価Cと判定した。但し、実験ピースNO.15は、組み付けができず、耐久実験が実施できなかった(詳細は後述)。
上記の断線サイクル数に基づき、各実験ピースについての総合評価を判定した。総合評価は、総合評価1を最も好ましい評価と位置づけ、総合評価1〜総合評価6の6段階で評価した。総合評価の具体的な判定方法は次の通りである。なお、以下の判定方法の説明において、特に断らない限り、大気中における実験であるものとする。
1150℃の条件において評価Aの実験ピース30〜33,36を、総合評価1と判定した。実験ピースNO.28,29は、1150℃の条件での実験を実施しなかったものの、シース管810の組成が実験ピースNO.30と同じであるため、総合評価1と判定した。実験ピースNO.34,35は、1150℃の条件での実験を実施しなかったものの、実験ピースNO.36と比べてシース管810の組成が同一なので、総合評価1と判定した。
総合評価1の実験ピースを除外した上で、1100℃の条件において評価Aの実験ピース17〜26,37〜39を、総合評価2と判定した。実験ピースNO.27は、実験ピースNO.26と比べてシース管810の組成が同一なので、総合評価2と判定した。
総合評価1,2の実験ピースを除外した上で、1100℃の条件において評価Bであることと、1150℃の条件において評価Bであることとの少なくとも何れかを満たす実験ピース4,6,8〜12,16,40〜67を、総合評価3と判定した。実験ピースNO.13,14は、上記2つの条件の何れにも合致しなかったものの、シース管810の組成が実験ピースNO.12と同じであるため、総合評価3と判定した。
900℃の条件において評価Bの実験ピースNO.7を、総合評価4と判定した。さらに、窒素中且つ1100℃の条件において評価Bの実験ピースNO.3も、総合評価4と判定した。
実験ピースNO.15を、総合評価5と判定した。実験ピースNO.15は、詳しくは後述するように実験を実施することができなかったものの、熱膨張率が18×10−6/Kであるので、次の総合評価6よりも好ましいと判定した。
上記以外の実験ピースを総合評価6と判定した。つまり、評価Cしか確認できなかった実験ピースNO.1,5,68〜73を、総合評価6と判定した。
熱膨張率が11×10−6/Kの場合(実験ピースNO.1)及び19×10−6/Kの場合(実験ピースNO.68〜73)は全て、大きなクラックが発生して総合評価6だったのに対して、13×10−6/K以上18×10−6/K以下の場合は総合評価5以上だった。よって、熱膨張率は、13×10−6/K以上18×10−6/K以下が好ましい。
シース管810の熱膨張率が13×10−6/K以上18×10−6/K以下であることが好ましいのは、本実施形態における絶縁粉末840の熱膨張率である15.7×10−6/Kと近いからである。このことによって、加熱と冷却とが繰り返されても、先述したクラックが小さくなったり、発生しにくくなったりする。
実験ピースNO.5は、熱膨張率が上記の好ましい範囲内の値(15×10−6/K)であるにも関わらず、総合評価6だった。この原因は、シース管810が熱収縮したことであると考えられる。この熱収縮は、例えば840〜890℃において発生すると考えられる。シース管810の熱収縮は、先述したように、絶縁粉末840のクラックを引き起こし、発熱コイル820の溶断を発生させる場合がある。実験ピースNO.5において熱収縮が発生した原因は、実験ピースNO.3,7との比較から、以下の(a),(b)の何れもが満たされないことであると考えられる。
(a)シース管810におけるクロムの含有率が10.0質量%以上、且つシース管810におけるアルミニウムの含有率が0.3質量%以上であること
(b)シース管810におけるクロムの含有率が12.0質量%以上であること
よって、主成分が鉄である場合に、(a),(b)として示された数値範囲は好ましい。(a),(b)の何れかが満たされる場合に熱収縮の発生が抑制されるのは、主成分として含まれる鉄について、bccからfccの相変態が抑制されたからであると考えられる。
実験ピースNO.3は、熱膨張率が上記の好ましい範囲内の値(14×10−6/K)であるにも関わらず、総合評価4だった。この原因は、雰囲気が大気の場合の耐久実験によって、シース管810に穴が空いたからであった。雰囲気が窒素の場合における実験ピースNO.3の断線の評価は評価Bだったことから、実験ピースNO.3においてシース管810に穴が空いた原因は、シース管810の酸化であると考えられる。
一方、実験ピースNO.6は大気中での実験において、1100℃の場合は評価Bだった。実験ピースNO.6のシース管810は、実験ピースNO.3のシース管810と比較して、主成分としての元素とクロムの含有率とが同じである一方、アルミニウムの含有率が高い(1.0質量%)。よって、シース管810におけるアルミニウムの含有率が1.0質量%以上であることは、シース管810の酸化による穴空きを抑制すると考えられるので好ましい。
なお、実験ピースNO.2における900℃の実験で評価Bだったことから、900℃までの使用環境であれば、アルミニウムが含有されていなくても、酸化による穴空きは発生せず、使用に耐え得ると考えられる。
シース管810の主成分が鉄であり、熱膨張率が15×10−6/K以上17×10−6/K以下である実験ピースは、実験ピースNO.7と熱収縮が発生した実験ピースNO.5とを除いて、総合評価3であった(実験ピースNO.4,6,8〜14)。よって、シース管810の主成分が鉄である場合、熱膨張率は15×10−6/K以上17×10−6/K以下が好ましい。熱膨張率が15×10−6/K以上17×10−6/K以下であるのが好ましいのは、酸化マグネシウムの熱膨張率(15.7×10−6/K)に更に近くなることで、クラックの発生が更に抑制されるからだと考えられる。
実験ピースNO.7について、熱膨張率が15×10−6/Kであるにも関わらず、総合評価4であったのは、シース管810の耐酸化性について、他の実験ピースよりも劣ると考えられるからである。実験ピースNO.7におけるシース管810の耐酸化性が劣るのは、シース管810のアルミニウムの含有率がほぼゼロだからである。シース管810の主成分が鉄であり、熱膨張率が15×10−6/K以上17×10−6/K以下である場合に、シース管810のアルミニウムの含有率は、例えば実験ピースNO.4,6,8〜14,16のように1.0質量%以上が好ましい。
実験ピースNO.15は、先述したように、耐久実験が実施できなかった。実験ピースNO.15の場合、シース管810の加工性が悪く、シース管810のスウェージング加工が良好に実施できなかったからである。加工性が悪い原因は、アルミニウムの含有率が10.0質量%だったことであると考えられる。実験ピースNO.15以外の場合は、シース管810の加工性に問題は無く、アルミニウムの含有率が7.0質量%以下である。よって、シース管810の主成分が鉄の場合、シース管810におけるアルミニウムの含有率は、7.0質量%以下が好ましい。
シース管810におけるクロムの含有率は、シース管810の主成分が鉄の場合、30.0質量%以下が好ましい。シース管810におけるクロムの含有率が30.0質量%を超えると、σ相が析出するからである。σ相は、鉄とクロムとの金属間化合物であり、脆い性質を有する。よって、σ相が析出すると、シース管810の製造が困難になる。
なお、シース管810の主成分が鉄であり、且つ総合評価3,4の実験ピースにおいては、鉄の含有率は何れも61.0質量%以上であった。加えて、シース管810の主成分が鉄であり、且つ総合評価3,4の実験ピースにおいては、20℃から1200℃まで温度を上昇させる上記の実験において熱収縮は起きなかった。
図4,図5に示すように、シース管810の主成分がニッケルであり、熱膨張率が16×10−6/K以上18×10−6/K以下である実験ピースNO.17〜67は、総合評価3以上であった。よって、シース管810の主成分がニッケルである場合、熱膨張率は16×10−6/K以上18×10−6/K以下が好ましい。
シース管810の主成分がニッケルであり、熱膨張率が16×10−6/K以上17×10−6/K以下である実験ピースNO.17〜39は、総合評価2以上であった。よって、シース管810の主成分がニッケルである場合、熱膨張率は16×10−6/K以上17×10−6/K以下が好ましい。
先述したようにシース管810の主成分が鉄である場合(実験ピースNO.2〜16)は全て総合評価3以下であったのに対し、シース管810の主成分がニッケルである場合は、上記の通り総合評価2以上を得ることができる実験ピースが含まれる。この違いが生じる理由としては、シース管810の主成分が鉄である場合は結晶構造がbccであるのに対し、シース管810の主成分がニッケルである場合は結晶構造がfccであることが挙げられる。結晶構造がfccであると、結晶構造がbccである場合よりも高温強度に優れる。
シース管810の主成分がニッケルである実験ピースNO.17〜73は全て、シース管810がクロムを含有する。シース管810の主成分がニッケルである場合、シース管810におけるクロムの含有率によって、所望の熱膨張率を得ることが容易になると考えられる。よって、シース管810の主成分がニッケルである場合、シース管810がクロムを含有することが好ましい。
シース管810の主成分がニッケルであり、熱膨張率が16×10−6/K以上18×10−6/K以下である場合に、1150℃における実験で評価Cになったのは、実験ピースNO.18,26,40である。実験ピースNO.18,26,40は、1100℃では評価B以上であるので、高温条件における耐酸化性が他の実験ピースに劣っていることが、評価Cの原因であると考えられる。
高温条件における耐酸化性は、ケイ素およびアルミニウムの含有率に依存する。実験ピースNO.40と実験ピースNO.41とを比べると、ケイ素の含有率が0.1質量%から0.2質量%に増大すると、1150℃における評価が評価Cから評価Bに改善していることが分かる。よって、ケイ素の含有率は0.2質量%以上が好ましい。
一方、ケイ素の含有率が0.2質量%である実験ピースNO.18は、1150℃で評価Cである。この原因は、アルミニウムの含有率が0.5質量%である実験ピースNO.41との比較から、アルミニウムの含有率が0.2質量%であることだと考えられる。よって、アルミニウムの含有率は0.5質量%以上が好ましい。
以上から、シース管810の主成分がニッケルである場合、ケイ素の含有率が0.2質量%以上、且つ、アルミニウムの含有率が0.5質量%以上であると、耐酸化性が抑制されて好ましい。
図4に示すように、総合評価1になった実験ピースNO.28〜36は全て、上記のように、ケイ素の含有率が0.2質量%、且つ、アルミニウムの含有率が0.5質量%以上であった。このことからも、シース管810の主成分がニッケルである場合、ケイ素の含有率が0.2質量%、且つ、アルミニウムの含有率が0.5質量%以上であることが好ましいと言える。
一方で、実験ピースNO.28〜36と同様に、シース管810の主成分がニッケルであり、熱膨張率が16×10−6/K以上17×10−6/K以下であり、ケイ素の含有率が0.2質量%且つアルミニウムの含有率が0.5質量%以上であっても、実験ピースNO.37〜39は、総合評価2であった。この原因は、実験ピースNO.28〜36との比較から、モリブデンの含有率が13.0質量%だったことだと考えられる。一方で、実験ピースNO.28〜36は、総合評価1であり、モリブデンの含有率が12.0質量%以下であった。よって、シース管810の主成分がニッケルである場合、モリブデンの含有率は12.0質量%以下が好ましい。モリブデンの含有率が13.0質量%である場合に総合評価2になったのは、多量に含まれたモリブデンが酸化したためであると考えられる。
シース管810の主成分がニッケルである場合、総合評価2以上の実験ピースNO.17〜39は全て、熱膨張率が16×10−6以上17×10−6以下であり、且つモリブデンの含有率が6.0質量%以上であった。これに対し、シース管810の主成分がニッケルである場合、総合評価3以下の実験ピースNO.40〜73は全て、熱膨張率が18×10−6以上19×10−6以下であり、モリブデンの含有率が3.0質量%以下であった。よって、シース管810の主成分がニッケルである場合、モリブデンの含有率は6.0質量%以上が好ましい。上記の実験結果は、モリブデンの含有率が高いと、熱膨張率が低下する現象に起因すると考えられる。
図4,図5に示すように、シース管810の主成分がニッケルであり、総合評価3以上の実験ピースNO.18〜67は、熱膨張率が16×10−6/K以上18×10−6/K以下であり、且つ鉄の含有率が10.0質量%以下であった。これに対し、実験ピースNO.68〜71は、総合評価6であり、熱膨張率が19×10−6であり、鉄の含有率が11.0質量%以上であった。よって、シース管810の主成分がニッケルである場合、鉄の含有率は10.0質量%以下が好ましい。上記の実験結果は、鉄の含有率が低いと、熱膨張率が低下する現象に起因すると考えられる。一方、実験ピースNO.17のように、鉄の含有率が18.0質量%であったとしても、熱膨張率が17×10−6/Kであれば、総合評価2を得ることができる。
図4,図5に示すように、実験ピースNO.23〜44,46〜52,62〜67は、シース管810の主成分がニッケルであり、総合評価3以上であり、鉄の含有率が2.0質量%以下であった。
実験ピースNO.72は、シース管810の主成分がニッケルであり、鉄の含有率がほぼゼロであるにも関わらず、総合評価6であり、熱膨張率が19×10−6であった。この原因は、アルミニウムの含有率が2.1質量%であることだと考えられる。これに対し、総合評価3以上になった実験ピースNO.17〜67は全て、アルミニウムの含有率が2.0質量%以下である。よって、シース管810の主成分がニッケルである場合、アルミニウムの含有率は2.0質量%以下が好ましい。
実験ピースNO.73は、シース管810の主成分がニッケルであり、鉄の含有率がほぼゼロであるにも関わらず、総合評価6であり、熱膨張率が19×10−6であった。この原因は、ケイ素の含有率が2.1質量%であることだと考えられる。これに対し、総合評価3以上になった実験ピースNO.17〜67は全て、ケイ素の含有率が2.0質量%以下である。よって、シース管810の主成分がニッケルである場合、ケイ素の含有率は2.0質量%以下が好ましい。
実験ピースNO.17〜73全てについて、熱収縮は発生しなかった。実験ピースNO.17は、シース管810の材料にインコネルHXを用いた。実験ピースNO.18〜22は、シース管810の材料にインコネル625を用いた。実験ピースNO.26,27は、シース管810の材料にインコネル617を用いた。実験ピースNO.69〜71は、シース管810の材料にインコネル601を用いた。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。例えば、以下のものが例示される。
上記のシースヒータは、グロープラグ以外、例えば、暖房器具や調理器具などに用いられても良い。
平均熱膨張率の算出において、中間的な温度におけるテストピースの長さを加味してもよい。例えば、最小二乗法や積分を用いてもよい。積分を用いる場合、例えば、歪み−温度関係における面積値を求めて、近似する直角三角形のタンジェントを熱膨張率の値として求めてもよい。近似する直角三角形とは、上記の面積値と同じ面積を有し、測定対象となった温度範囲を底辺の長さとする直角三角形である。
シース管は、鉄を主成分として含有する場合でも、ニッケルを不純物として含んでもよい。
シースヒータは、制御コイルを備えなくてもよい。制御コイルを備えない場合、グロープラグの発熱を、グローコントローラによって制御してもよい。
絶縁粉末に含まれる酸化マグネシウムの含有率は、85.0質量%より高くてもよい。例えば、絶縁粉末の熱膨張率が、純粋な酸化マグネシウムの熱膨張率と略同じ値になる程度に、酸化マグネシウムの含有率が高くてもよい。略同じ値とは、例えば、13.0×10−6/K以上18.0×10−6/K以下である。下限値としてさらに好ましいのは、15.0×10−6/K以上である。上限値としてさらに好ましいのは、17.0×10−6/K以下であり、さらに好ましいのは16.0×10−6/K以下である。このような熱膨張率を実現するために、例えば、絶縁粉末に含まれる酸化マグネシウムの含有率を、98.0質量%以上に設定してもよい。
10…グロープラグ
100…係合部材
200…中軸
210…中軸部材先端部
290…接続部
300…リング
410…絶縁部材
460…オーリング
500…主体金具
510…軸孔
520…工具係合部
540…雄ネジ部
600…パッキン
800…シースヒータ
810…シース管
811…シース管先端部
819…シース管後端部
820…発熱コイル
821…発熱コイル先端部
829…発熱コイル後端部
830…制御コイル
831…制御コイル先端部
839…制御コイル後端部
840…絶縁粉末
O…軸線

Claims (17)

  1. 一端が閉塞した筒状のシース管と、
    前記シース管の内側に配置され、通電により発熱する発熱体と、
    前記シース管と前記発熱体との間に配置され、前記シース管と直接、接して充填された酸化マグネシウムと
    を備えるシースヒータであって、
    前記シース管は、20℃から1200℃まで温度を上昇させた場合において熱収縮が起きず、20℃から1200℃まで温度を上昇させた場合における平均熱膨張率が13×10−6/K以上18×10−6/K以下であること
    を特徴とするシースヒータ。
  2. 前記シース管は、前記平均熱膨張率が17×10−6/K以下であること
    を特徴とする請求項1に記載のシースヒータ。
  3. 前記シース管は、前記平均熱膨張率が15×10−6/K以上であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシースヒータ。
  4. 前記シース管は、前記平均熱膨張率が16×10−6/K以上であること
    を特徴とする請求項3に記載のシースヒータ。
  5. 前記シース管は、ニッケルを主成分として含有し、クロムを含有すること
    を特徴とする請求項1から請求項4までの何れか一項に記載のシースヒータ。
  6. 前記シース管は、ケイ素、アルミニウム、モリブデン及び鉄の少なくとも1種を含有すること
    を特徴とする請求項5に記載のシースヒータ。
  7. 前記シース管は、アルミニウムの含有率が0.5質量%以上であり、ケイ素の含有率が0.2質量%以上であること
    を特徴とする請求項5又は請求項6に記載のシースヒータ。
  8. 前記シース管は、アルミニウムの含有率が2.0質量%以下であり、ケイ素の含有率が2.0質量%以下であること
    を特徴とする請求項5から請求項7までの何れか一項に記載のシースヒータ。
  9. 前記シース管は、鉄の含有率が10.0質量%以下であること
    を特徴とする請求項5から請求項8までの何れか一項に記載のシースヒータ。
  10. 前記シース管は、鉄の含有率が2.0質量%以下であること
    を特徴とする請求項9に記載のシースヒータ。
  11. 前記シース管は、モリブデンの含有率が6.0質量%以上であること
    を特徴とする請求項5から請求項10までの何れか一項に記載のシースヒータ。
  12. 前記シース管は、モリブデンの含有率が12.0質量%以下であること
    を特徴とする請求項5から請求項11までの何れか一項に記載のシースヒータ。
  13. 前記シース管は、クロムの含有率が12.0質量%以上であることと、クロムの含有率が10.0質量%以上であり且つアルミニウムの含有率が0.3質量%以上であることとの少なくとも一方を満たし、鉄を主成分として含有すること
    を特徴とする請求項1から請求項4までの何れか一項に記載のシースヒータ。
  14. 前記シース管は、アルミニウムの含有率が1.0質量%以上であること
    を特徴とする請求項13に記載のシースヒータ。
  15. 前記シース管は、アルミニウムの含有率が7.0質量%以下であること
    を特徴とする請求項13又は請求項14に記載のシースヒータ。
  16. 前記シース管は、クロムの含有率が30.0質量%以下であること
    を特徴とする請求項13から請求項15までの何れか一項に記載のシースヒータ。
  17. シースヒータと、当該シースヒータを保持する主体金具とを有するグロープラグであって、
    請求項1から請求項16までの何れか一項に記載のシースヒータを含むグロープラグ。
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